説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】高集積化、微細加工化等の技術が今後進展した場合であっても、消費電力を低く抑えることのできるDRAM等の半導体装置およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】半導体基板1と、前記半導体基板1に形成されたトランジスタ100と、前記トランジスタ100と電気的に接続されている容量コンタクトである第一の電気素子3と、前記第一の電気素子と電気的に接続されている容量素子である第二の電気素子400と、を有する半導体装置であって、 前記第一の電気素子3と前記第二の電気素子400とは、前記第一の電気素子3と前記第二の電気素子400との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面aーa、bーbが少なくとも二つ存在する様に接続されていることを特徴とする半導体装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体装置およびその製造方法に関し、さらに詳細には容量素子、ビットコンタクト等の電気素子を備えた半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
DRAM等の半導体装置に含まれるメモリセルは、メモリセル用トランジスタ、セルコンタクト、容量素子、ビットコンタクト、ビット線等の電気素子から構成されるものが一般的である(特許文献1)。
図53は、従来のDRAMに含まれるメモリセルを示した模式要部断面図である。
図53に示される通り、半導体シリコン基板等の半導体基板1にMOS電界効果トランジスタ100が形成されていて、このMOS電界効果トランジスタ100がメモリセル用トランジスタとして機能している。
前記MOS電界効果トランジスタ100の上層には前記MOS電界効果トランジスタ100と電気的に接続されたセルコンタクト2が形成されている。
また、前記セルコンタクト2の上層には前記セルコンタクト2と電気的に接続された容量コンタクト3が形成されている。
さらにこの容量コンタクト3の上層には前記容量コンタクト3と電気的に接続された容量素子400が形成されている。
なお、前記セルコンタクト2の側面、前記容量コンタクト3の側面および前記容量素子400の側面は、それぞれ第一の層間絶縁膜5、第二の層間絶縁膜6および第三の層間絶縁膜7により絶縁されている。これらの層間絶縁膜はそれぞれ酸化シリコン等から形成されている。
前記容量素子400は、TiNからなる上部電極8と、酸化ハフニウムおよび酸化アルミニウムからなる容量膜9と、TiNからなる下部電極10から構成されている。
前記セルコンタクト2および容量コンタクト3は、不純物元素を含有するポリシリコンからなるものである。
また前記容量コンタクト3の上端面にはTiSi層11が形成されている。
【0003】
一方、図53に示される通り、前記MOS電界効果トランジスタ100の上層には前記MOS電界効果トランジスタ100と電気的に接続されたセルコンタクト40が形成されている。
また、前記セルコンタクト40の上層には前記セルコンタクト40と電気的に接続されたビットコンタクト41が形成されている。
さらにこのビットコンタクト41の上層には前記ビットコンタクト41と電気的に接続されたビット線43が形成されている。
なお、前記セルコンタクト40の側面、前記ビットコンタクト3の側面および前記ビット線43の側面は、それぞれ第一の層間絶縁膜5、第二の層間絶縁膜6等により絶縁されている。
さらに前記セルコンタクト40の上端面にはWSi層42が形成されている。
【0004】
図54は、前記第二の層間絶縁膜6と前記第三の層間絶縁膜7との界面を、前記半導体基板1と平行な平面で切断した断面について、前記半導体基板1の法線方向から見た模式要部断面図である。
円形形状51は前記容量コンタクト3の上端面を表し、楕円形状50は前記容量素子400の下端面を表すものである。
この様に前記容量コンタクト3と前記容量素子400とは電気的に接続されている。
前記セルコンタクト40および前記ビットコンタクト41についても同様である。
【特許文献1】特開2005−72176号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、近年のDRAM等の半導体装置の高集積化、微細加工化等の技術進展に伴い、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面積や、前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面積はより小さくなる傾向がある。
前記接続面積が小さくなると、前記容量コンタクト3と前記容量素子400とを流れる電流に対する抵抗や、前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41とを流れる電流に対する抵抗が大きくなり、結果として、得られたDRAM等の半導体装置の消費電力が大きくなる等の問題があった。
また、先に説明した図54の様に、前記容量コンタクト3の上端面51と、前記容量素子400の下端面50等とが互いに設計通りに重ならずに、例えば図55に示される様に、前記容量コンタクト3の上端面51等と、前記容量素子400の下端面50等とが互いに一致せずに接続される場合があった。
この様な場合では前記容量コンタクト3等と前記容量素子400等との接続面積はより小さくなることから、得られたDRAM等の半導体装置の消費電力はさらに大きくなる等の問題があった。
【0006】
本発明の目的は、高集積化、微細加工化等の技術が今後進展した場合であっても、消費電力を低く抑えることのできる半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討した結果、
前記容量コンタクト等の第一の電気素子と前記容量素子等の第二の電気素子との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する様に、前記第一の電気素子と前記第二の電気素子とが接続されている半導体装置が、本発明の目的に適うことを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、
[1]半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたトランジスタと、
前記トランジスタと電気的に接続されている第一の電気素子と、
前記第一の電気素子と電気的に接続されている第二の電気素子と、
を有する半導体装置であって、
前記第一の電気素子と前記第二の電気素子とは、
前記第一の電気素子と前記第二の電気素子との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する様に接続されている、
ことを特徴とする半導体装置を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、
[2]半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたトランジスタと、
前記トランジスタと電気的に接続されているセルコンタクトと、
前記セルコンタクトと電気的に接続されている容量コンタクトと、
前記容量コンタクトと電気的に接続されている容量素子と、
を有する半導体装置であって、
前記容量コンタクトと前記容量素子とは、
前記容量コンタクトと前記容量素子との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する様に接続されている、
ことを特徴とする半導体装置を提供するものである。
【0010】
また本発明は、
[3]前記容量コンタクトと前記容量素子との接続面は、
前記半導体基板表面と平行方向の接続部分と、
前記半導体基板表面と垂直方向の接続部分と、
を有することを特徴とする、上記[2]に記載の半導体装置を提供するものである。
【0011】
また本発明は、
[4]前記容量コンタクトは、前記容量素子と接続されている側の端部に少なくとも一つの段差(A)を有し、
前記容量素子は、前記段差(A)の少なくとも一つの部分に電気的に接続する様に組み合わされていることを特徴とする、上記[2]〜[3]のいずれかに記載の半導体装置を提供するものである。
【0012】
また本発明は、
[5]前記容量素子は、下部電極、容量膜および上部電極を有することを特徴とする、上記[2]〜[4]のいずれかに記載の半導体装置を提供するものである。
【0013】
また本発明は、
[6]半導体基板に形成されたトランジスタの上層に、前記トランジスタと電気的に接続する容量素子を形成する半導体装置の製造方法であって、
(a)半導体基板にトランジスタを形成する工程と、
(b)前記トランジスタを覆う第一の層間絶縁膜を形成する工程と、
(c)前記第一の層間絶縁膜に前記トランジスタと電気的に接続するセルコンタクトを形成する工程と、
(d)前記第一の層間絶縁膜および前記セルコンタクトを覆う第二の層間絶縁膜を形成する工程と、
(e)前記第二の層間絶縁膜に前記セルコンタクトと電気的に接続する容量コンタクトを形成する工程と、
(f)前記第二の層間絶縁膜および前記容量コンタクトを覆う第三の層間絶縁膜を形成する工程と、
(g)前記容量コンタクト、前記第二の層間絶縁膜および前記第三の層間絶縁膜からなる群より選ばれる少なくとも一つを、
前記半導体基板の垂直方向に沿ってエッチングする工程と、
(h)前記容量コンタクトに対し、
前記半導体基板の平行方向に沿って電気的に接続する部分と、
前記半導体基板の垂直方向に沿って電気的に接続する部分と、
を含む容量素子を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0014】
また本発明は、
[7]前記容量素子を形成する工程(h)は、下部電極、容量膜および上部電極を形成する工程を有することを特徴とする、上記[6]に記載の半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0015】
また本発明は、
[8]半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたトランジスタと、
前記トランジスタと電気的に接続されているセルコンタクトと、
前記セルコンタクトと電気的に接続されているビットコンタクトと、
前記ビットコンタクトと電気的に接続されているビット線と、
を有する半導体装置であって、
前記セルコンタクトと前記ビットコンタクトとは、
前記セルコンタクトと前記ビットコンタクトとの双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する様に接続されている、
ことを特徴とする半導体装置を提供するものである。
【0016】
また本発明は、
[9]前記セルコンタクトと前記ビットコンタクトとの接続面は、
前記半導体基板表面と平行方向の接続部分と、
前記半導体基板表面と垂直方向の接続部分と、
を有することを特徴とする、上記[8]に記載の半導体装置を提供するものである。
【0017】
また本発明は、
[10]前記セルコンタクトは、前記ビットコンタクトと接続されている側の端部に少なくとも一つの段差(A)を有し、
前記容ビットコンタクトは、前記段差(A)の少なくとも一つの部分に電気的に接続する様に組み合わされていることを特徴とする、上記[8]〜[9]のいずれかに記載の半導体装置を提供するものである。
【0018】
また本発明は、
[11]半導体基板に形成されたトランジスタの上層に、前記トランジスタと電気的に接続するビット線を形成する半導体装置の製造方法であって、
(a)半導体基板にトランジスタを形成する工程と、
(b)前記トランジスタを覆う第一の層間絶縁膜を形成する工程と、
(c)前記第一の層間絶縁膜に前記トランジスタと電気的に接続するセルコンタクトを形成する工程と、
(d)前記第一の層間絶縁膜および前記セルコンタクトを覆う第二の層間絶縁膜を形成する工程と、
(e)前記セルコンタクト、前記第二の層間絶縁膜および前記第三の層間絶縁膜からなる群から選ばれる少なくとも一つを、
前記半導体基板の法線方向に沿ってエッチングする工程と、
(f)前記セルコンタクトに対し、
前記半導体基板の平行方向に沿って電気的に接続する部分と、
前記半導体基板の垂直方向に沿って電気的に接続する部分と、
を含むビットコンタクトを形成する工程と、
(g)前記ビットコンタクトと電気的に接続するビット線を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、高集積化、微細加工化等の技術が進展した場合であっても、消費電力を低く抑えることのできる半導体装置およびその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
まず本発明の実施態様について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の半導体装置に関する第一の実施態様を例示した模式要部断面図である。
本発明の半導体装置はメモリセルを有するものである。図1に例示される様に半導体シリコン等の半導体基板1に素子分離絶縁膜12が設けられていて、メモリセル領域内の個々のセル領域が区画されている。この素子分離絶縁膜12により区画された前記半導体基板1に不純物が導入されることにより、ソース・ドレイン領域13が形成されている。また前記ソース・ドレイン領域13の上端にはコバルトシリサイド層14が設けられている。
なお特に図示していないが、前記ソース・ドレイン領域13に対応するゲート電極が別途設けられている。
この様にMOS電界効果トランジスタ100が半導体基板1に形成されていて、このMOS電界効果トランジスタ100はメモリセル用トランジスタとして機能している。
【0021】
一方、前記MOS電界効果トランジスタ100の上層には前記MOS電界効果トランジスタ100と前記コバルトシリサイド層14を介して電気的に接続されたセルコンタクト2が形成されている。
また、前記セルコンタクト2の上層には前記セルコンタクト2と電気的に接続された容量コンタクト3が形成されている。
前記容量コンタクト3は、不純物元素を含有するポリシリコンからなるものであり、前記容量素子400との接続面にはTiSi層11が形成されている。
【0022】
さらにこの容量コンタクト3の側面の一部には前記容量コンタクト3と電気的に接続された容量素子400が形成されている。
前記容量素子400は、TiNからなる上部電極8と、酸化ハフニウムおよび酸化アルミニウムからなる容量膜9と、TiNからなる下部電極10とから構成されている。
【0023】
なお、前記セルコンタクト2の側面、前記容量コンタクト3の側面および前記容量素子400の側面は、それぞれ第一の層間絶縁膜5、第二の層間絶縁膜6および第三の層間絶縁膜7により絶縁されている。
また前記容量素子400の側面の一部および底面の一部は前記第二の層間絶縁膜6により絶縁されている。
これらの層間絶縁膜はそれぞれ酸化シリコン等からなるものである。
【0024】
図1に例示される様に、前記第一の実施態様では、第一の電気素子である前記容量コンタクト3と、第二の電気素子である前記容量素子400との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面は少なくとも二つ以上存在する。
具体的には、図1の一点破線a−a、および一点破線b−bをぞれぞれ通る、前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する。
先に説明した図53の場合では、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面は、図53の一点破線i−iを通る平面の一つである。
【0025】
また図1に例示される様に、前記第一の実施態様の場合、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との双方を通る前記半導体基板表面と垂直な平面が少なくとも一つ存在する。
具体的には、図1の一点破線c−cを通る、前記半導体基板表面と平行な平面が一つ存在する。
【0026】
また前記第一の実施態様の変形例として図2に例示される本発明の第二の実施態様を挙げることができる。
ここで図2は、本発明の半導体装置に関する第二の実施態様を例示した模式要部断面図であり、前記容量素子400、前記容量コンタクト3および前記セルコンタクト2の部分を拡大したものである。
【0027】
図2に例示される様に、前記容量素子400の底部は前記容量コンタクト3の底部近傍に配置することができる。
この場合、図2に例示される様に、前記第二の実施態様では、第一の電気素子である前記容量コンタクト3と、第二の電気素子である前記容量素子400との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面は少なくとも二つ以上存在する。
具体的には、図2の一点破線a−a、および一点破線b−bをぞれぞれ通る、前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する。
【0028】
また、前記第二の実施態様の場合では、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との双方を通る前記半導体基板1表面と垂直な平面が少なくとも一つ存在する。
具体的には、図2の一点破線d−dを通る、前記半導体基板1表面と垂直な平面が一つ存在する。
【0029】
また、前記容量素子400の底部は前記容量コンタクト3の底部と一致する様に配置することができる。さらに前記容量素子400の底部は、前記セルコンタクト2に達する様に配置することもできる(図示せず)。
【0030】
前記容量素子400の底部は、前記容量コンタクト3の底面を基準として、前記容量コンタクトの高さの1/2〜3/4の範囲の位置にあれば好ましい。
【0031】
図3は、先に説明した図1に例示される半導体装置のうち、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面部分を拡大した模式要部断面図である。
前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面は、前記半導体基板1表面と平行方向の接続部分(一点破線e−e)と、前記半導体基板1表面と垂直方向の接続部分(一点破線f−f)とを含む。
【0032】
なお、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面は、前記半導体基板1表面と平行方向の接続部分と、前記半導体基板1表面と垂直方向の接続部分とを全体として含めばよく、図4に例示される様に、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面は曲面を含むものであってもよいし、図5に例示される様に、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面は前記半導体基板1に対して傾斜を有する平面を有するものであってもよい。
【0033】
図6は、図3に例示した前記容量コンタクト3の部分と、前記容量素子400の部分とをそれぞれ表した模式要部断面図である。
図6に例示される様に、本発明の半導体装置である第一の実施態様の場合では、前記容量コンタクト3は、前記容量素子400と接続される側の端部に段差(A)を少なくとも一つ有するものである。先の図3に例示される様に、この段差(A)の少なくとも一つの部分に前記容量素子400が電気的に接続される様に配置されている。
【0034】
図7は、本発明の半導体装置に関する第三の実施態様を説明するための模式要部断面図であり、前記容量コンタクト3の部分と、前記容量素子400の部分とをそれぞれ表したものである。
本発明の半導体装置に含まれる前記接続面は図3に例示されるものに限定されず、図7に例示される様に、前記容量素子400は、前記容量コンタクト3と接続される側の端部に段差(B)を有するものを使用することができる。
また、前記容量コンタクト3は、前記容量素子400と接続される側の端部に段差(A)を少なくとも一つ有するものである。
これらの前記段差(A)および前記段差(B)が図8に例示される様に、互いに相補的に組み合わされることにより、前記容量コンタクト3と前記容量素子400とが電気的に接続されている。
【0035】
図8に例示される様に前記段差(A)および前記段差(B)を組み合わせてなる、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面の断面形状は、それぞれ二以上の段差を有するものであってもよい。
【0036】
図9は、本発明の半導体装置に関する第四の実施態様を例示した模式要部断面図であり、前記容量素子400の部分と、前記容量コンタクト3の部分とをそれぞれ表すものである。
前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面の断面形状は、図3、図8等に例示される様に階段状のものに限定されるものではなく、例えば、図9の様に、前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面の断面形状は、凹凸形状を互いに組み合わせてなるものであってもよい。
【0037】
図10は、本発明の半導体装置に関する第五の実施態様を例示した模式要部断面図であり、前記容量素子400の部分と、前記容量コンタクト3の部分とをそれぞれ表すものである。
先の第四の実施態様の場合における前記容量コンタクト3と前記容量素子400との接続面の関係が逆になっているが、これらの接続面の断面形状は、凹凸形状を互いに組み合わせてなるものとなっている。
【0038】
次に本発明の異なる実施態様について説明する。
上記の第一〜第五の実施態様の場合は、前記第一の電気素子として容量コンタクトが例示され、前記第二の電気素子として容量素子が例示されるものであったが、
次に説明する実施態様は、前記第一の電気素子としてセルコンタクトが例示され、前記第二の電気素子としてビットコンタクトが例示されるものである。
【0039】
図11は、本発明の半導体装置に関する第六の実施態様を例示した模式要部断面図であり、前記ビットコンタクト41の部分と、前記セルコンタクト40の部分とをそれぞれ表すものである。
先に説明した前記MOS電界効果トランジスタの上層には前記コバルトシリサイド層(図示せず)を介して電気的に接続されたセルコンタクト40が形成されている。
前記セルコンタクト40は、不純物元素を含有するポリシリコンからなるものであり、前記ビットコンタクト41との接続面にはWSi層42が形成されている。
【0040】
また、前記セルコンタクト40の上層および側面の一部には前記セルコンタクト40と電気的に接続されたビットコンタクト41が形成されている。
前記ビットコンタクト41はW等の金属からなるものである。
さらにこのビットコンタクト41の上層にはW等の金属からなるビット線43が設けられている。
【0041】
なお、前記セルコンタクト40の側面、前記ビットコンタクト41の側面および前記ビット線43の側面は、それぞれ第一の層間絶縁膜5、第二の層間絶縁膜6および第二の層間絶縁膜6により絶縁されている。
また前記ビットコンタクト41の側面の一部および底面の一部は前記第一の層間絶縁膜5により絶縁されている。
これらの層間絶縁膜はそれぞれ酸化シリコン等からなるものである。
【0042】
図11に例示される様に、前記第六の実施態様では、第一の電気素子である前記セルコンタクト40と、第二の電気素子である前記ビットコンタクト41との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面は少なくとも二つ以上存在する。
具体的には、図11の一点破線a−a、および一点破線b−bをぞれぞれ通る、前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する。
さらに前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面は、前記半導体基板1表面と平行方向の接続部分(一点破線k−k)と、前記半導体基板1表面と垂直方向の接続部分(一点破線l−l)とを含むものである。
【0043】
なお、前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面は、前記半導体基板1表面と平行方向の接続部分と、前記半導体基板1表面と垂直方向の接続部分とを全体として含めばよく、図12に例示される様に、前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面は曲面を含むものであってもよいし、図13に例示される様に、前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面は前記半導体基板1に対して傾斜を有する平面を有するものであってもよい。
【0044】
図14は、本発明の半導体装置に関する第六の実施態様を説明するための模式要部断面図であり、前記セルコンタクト40の部分、前記ビットコンタクト41の部分および前記ビット線43の部分をそれぞれ表したものである。
図14に例示される様に、本発明の半導体装置である第六の実施態様の場合では、前記セルコンタクト40は、前記ビットコンタクト41と接続される側の端部に段差(A)を少なくとも一つ有するものである。先の図11に例示される様に、この段差(A)の少なくとも一つの部分に前記ビットコンタクト41が電気的に接続される様に配置されている。
【0045】
図15は、本発明の半導体装置に関する第七の実施態様を説明するための模式要部断面図であり、前記セルコンタクト40の部分と、前記ビットコンタクト41および前記ビット線43の部分とをそれぞれ表したものである。
本発明の半導体装置に含まれる前記接続面は図11に例示されるものに限定されず、図15に例示される様に、前記ビットコンタクト41は、前記セルコンタクト40と接続される側の端部に段差(B)を有するものを使用することができる。
【0046】
また、前記セルコンタクト40は、前記ビットコンタクト41と接続される側の端部に段差(A)を少なくとも一つ有するものである。
これらの前記段差(A)および前記段差(B)が図16に例示される様に、互いに相補的に組み合わされることにより、前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41とが電気的に接続されている。
【0047】
図16に例示される様に前記段差(A)および前記段差(B)を組み合わせてなる、前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面の断面形状は、それぞれ二以上の段差を有するものであってもよい。
【0048】
図17は、本発明の半導体装置に関する第八の実施態様を例示した模式要部断面図である。
前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面の断面形状は、図11、図16等に例示される様に階段状のものに限定されるものではなく、例えば、図17の様に、前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面の断面形状は、凹凸形状を互いに組み合わせてなるものであってもよい。
【0049】
図18は、本発明の半導体装置に関する第九の実施態様を例示した模式要部断面図である。
先の第八の実施態様の場合における前記セルコンタクト40と前記ビットコンタクト41との接続面の関係が逆になっているが、これらの接続面の断面形状は、凹凸形状を互いに組み合わせてなるものとなっている。
【0050】
次に本発明の半導体装置の製造方法について説明する。
図19は、半導体基板1にMOS電界効果トランジスタ100を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
本発明に使用する半導体基板1としては、例えば、半導体シリコン基板を挙げることができる。本発明に使用する半導体シリコン基板に特に限定はなく、市販品を使用することができる。
【0051】
図19に例示される様に、まず半導体基板1に浅い溝を形成し、この溝に絶縁材料を埋設して素子分離絶縁膜12を形成する。
この素子分離絶縁膜12により前記半導体基板1のメモリセル領域内の個々のセル領域が区画されている。
【0052】
そして、この素子分離絶縁膜12により区画された前記半導体基板1に不純物を導入すれることにより、ソース・ドレイン領域13を形成する。また前記ソース・ドレイン領域13の上端をコバルトによりシリサイド化することによりコバルトシリサイド層14を形成する。なお特に図示していないが、前記ソース・ドレイン領域に対応するゲート電極が別途形成されている。
その後、前記素子分離絶縁膜12および前記MOS電界効果トランジスタ100の所定の表面を窒化シリコン層15により被覆する。
【0053】
これらの工程により、前記MOS電界効果トランジスタ100をメモリセル用トランジスタとして形成することができる。
【0054】
図20は、前記MOS電界効果トランジスタ100と電気的に接続するセルコンタクト2を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
先に製造した前記MOS電界効果トランジスタ100の窒化シリコン層15、前記素子分離絶縁膜12等の全面に対し、酸化シリコン等の絶縁材料を堆積させる等の方法により、図20に例示した様に前記MOS電界効果トランジスタ100を覆う第一の層間絶縁膜5を形成することができる。
【0055】
続いて、前記第一の絶縁層5の上にフォトレジスト層16を形成し、公知のリソグラフィ工程により、セルコンタクトを形成するためのレジストパターンを形成する。
このレジストパターンをマスクとして、図21に例示する様に前記トランジスタと電気的に接続するセルコンタクトを形成するためのコンタクトホール17を選択エッチングにより開口する。
【0056】
続いて前記コンタクトホール17にポリシリコンを埋設してから、前記フォトレジスト層16をアッシング工程およびストリッピング工程により除去することにより、図22に例示される様に前記MOS電界効果トランジスタ100と電気的に接続するセルコンタクト2を形成することができる。
【0057】
前記半導体基板1の法線方向に対する前記セルコンタクト2の長さは、通常400〜800nmの範囲であり、550〜750nmの範囲であれば好ましく、600〜650nmの範囲であればさらに好ましい。
なお、前記ポリシリコンにはホウ素等のp型不純物やリン等のn型不純物が添加されていて、前記セルコンタクト2は電流を通すことができる。
【0058】
図23は、前記セルコンタクト2と電気的に接続する容量コンタクト3を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
先に製造した前記第一の層間絶縁膜5および前記セルコンタクト2の全面に対し、酸化シリコン等の絶縁材料を堆積させる等の方法により、図23に例示した様に前記セルコンタクト2を覆う第二の層間絶縁膜6を形成することができる。
【0059】
続いて前記第二の絶縁層6の上にフォトレジスト層18を形成し、公知のリソグラフィ工程により、容量コンタクトを形成するためのレジストパターンを形成する。
このレジストパターンをマスクとして、図24に例示される様に前記セルコンタクト2と電気的に接続する容量コンタクトを形成するためのコンタクトホール19を選択エッチングにより開口する。
【0060】
続いて前記コンタクトホール19にポリシリコンを埋設してから、前記フォトレジスト層18をアッシング工程およびストリッピング工程により除去することにより、図25に例示される様に、前記セルコンタクト2と電気的に接続する容量コンタクト3を形成することができる。
また前記セルコンタクト2の場合と同様、前記ポリシリコンにはホウ素等のp型不純物やリン等のn型不純物が添加されていて、前記容量コンタクト3は電流を通すことができる。
【0061】
前記半導体基板1の垂直方向(前記半導体基板表面に対する法線方向)に対する前記容量コンタクト3の長さは、通常300〜700nmの範囲であり、400〜600nmの範囲であれば好ましく、450〜550nmの範囲であればさらに好ましい。
【0062】
なお、上記では前記セルコンタクト2と前記容量コンタクト3とを一段階毎に製造する方法について説明したが、前記コンタクトホール17または前記コンタクトホール19とに対するポリシリコンの埋設は連続して実施することもできる。
【0063】
図26は、前記容量コンタクト3、前記第二の層間絶縁膜6および第三の層間絶縁膜7を前記半導体基板の法線方向に沿ってエッチングする工程を説明するための模式要部断面図である。
先に製造した前記第二の層間絶縁膜6および前記容量コンタクト3の全面に対し、TEOS(Tetraethoxysilane)等を用いて酸化シリコン等の絶縁材料を堆積させる等の方法により、図26に例示した様に前記容量コンタクト3を覆う第三の層間絶縁膜7を形成する。
【0064】
続いて図27に例示する様に、前記第三の層間絶縁膜7の上にフォトレジスト層20を形成し、公知のリソグラフィ工程により容量素子を形成するためのレジストパターンを形成する。
【0065】
このレジストパターンをマスクとして、エッチング工程を行うことができる。
例えば、CF/O/Ar、CHF/O/Ar、C/O/Ar等のエッチング用ガスを使用して、Arを20体積%、温度40〜60℃、圧力50〜100mTorrの条件下、高周波パワー3000W、バイアスを2000Wとして反応性イオンエッチングを行うことにより、図27に例示される前記第三の層間絶縁膜7を除去することができる。
【0066】
さらに反応性イオンエッチングを継続することにより、図28に例示される前記容量コンタクト3のポリシリコンの一部を除去することができる。
【0067】
この際、例えば、C/C/O/Ar等のエッチング用ガスを使用して、流量をそれぞれ、Cを15ml/分、Cを10ml/分、Oを20ml/分、Arを150ml/分とし、圧力を15mTorr、高周波パワーを3000W、バイアスを2000Wとして反応性イオンエッチングを行うことにより、酸化シリコンからなる前記第二の層間絶縁膜6のみを除去した後に、例えば、Cl/HBr/O等のエッチング用ガスを使用して、流量をそれぞれ、Clを10ml/分、HBrを180ml/分、Oを5ml/分とし、圧力を15mTorr、高周波パワーを3000W、バイアスを2000Wとして反応性イオンエッチングを行うことにより、前記容量コンタクト3のポリシリコンの一部を除去してもよい。この操作を逆にし、先に記容量コンタクト3のポリシリコンの一部を除去してから前記第二の層間絶縁膜6を除去してもよい。
【0068】
またCHF/CF/O等のエッチング用ガスを使用して、流量をこれらのエッチング用ガス合計が100ml/分、Oガスの流量が30〜40ml/分となる様に調整し、周波数13.56MHzによりプラズマエッチングを行うことにより、前記第二の層間絶縁膜6と前記容量コンタクト3のポリシリコンの一部とを同時に除去してもよい。
以下、同様である。
【0069】
次にアッシング工程、ストリッピング工程等の方法により前記レジストパターンを除去することにより、図28に例示されるコンタクトホール21が得られる。
【0070】
前記コンタクトホール21の深さは、前記第三の層間絶縁膜7上端面から前記コンタクトホール21の最低面までの距離を基準として1〜5μmの範囲であることが好ましく、2〜4μmの範囲であればより好ましい。
【0071】
図29は、前記容量コンタクト3、前記第二の層間絶縁膜6および第三の層間絶縁膜7を前記半導体基板の法線方向に沿ってエッチングすることにより、第二の実施態様のコンタクトホール22を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【0072】
先に説明したエッチング工程と同様の工程を経て、図28に示されるコンタクトホール21を得る工程と全く同様の工程により、前記コンタクトホール21および前記容量コンタクト3のエッチングを継続する。この工程により図29に例示される様に前記コンタクトホール22の底面を前記第一の層間絶縁膜5の近傍に設置することができる。
次にアッシング工程、ストリッピング工程等の方法により前記レジストパターンを除去することにより、図30に例示されるコンタクトホール22が得られる。
【0073】
図31は、先の第一の実施態様のコンタクトホール21の変形例であるコンタクトホール21aを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【0074】
先に説明したエッチング工程と同様の工程を経て、図31に示されるコンタクトホール21を得る工程と同様の工程により、前記コンタクトホール21aおよび前記容量コンタクト3のエッチングを継続する。
このとき、エッチング用ガスの流量を大きくすることにより、コンタクトホール21aの底部の形状を略球面に調整することができる。以下、同様である。
前記容量コンタクト3および前記第二の層間絶縁層6に対して同時にエッチングすることが好ましい。
この工程により図32に例示される様に前記コンタクトホール21aの内面に曲面を含むものを形成することができる。
【0075】
図33は、先の第一の実施態様のコンタクトホール21の別の変形例であるコンタクトホール21bを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【0076】
先に説明したエッチング工程と同様の工程を経て、図27に示されるコンタクトホール21を得る工程と同様の工程により、前記コンタクトホール21bおよび前記容量コンタクト3のエッチングを継続する。
【0077】
このとき、CHF/CF/O等のエッチング用ガスを使用して、流量をこれらのエッチング用ガス合計が100ml/分となる様に調整し、周波数13.56MHzによりプラズマエッチングを行うことにより、前記容量コンタクト3と前記第二の層間絶縁膜6とのエッチング速度を略同じにすることができる。これにより、前記コンタクトホール21bの底部を略水平に保つことができる。
【0078】
次に、例えば、エッチング用ガスをCF成分の割合を減少させることにより、前記容量コンタクト6の部分よりも前記第二の層間絶縁膜6の部分を速くエッチングさせることができ、図35に例示される様に前記コンタクトホール21bの内面に斜面を含むものを形成することができる。以下、同様である。
【0079】
図36は、前記容量コンタクト3、前記第二の層間絶縁膜6および第三の層間絶縁膜を前記半導体基板の法線方向に沿ってエッチングすることにより、第三の実施態様のコンタクトホール24を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【0080】
先に説明した図28に例示されるコンタクトホール21および第三の層間絶縁膜7の上にフォトレジスト層23を形成する。次に公知のリソグラフィ工程により、容量素子を形成するためのレジストパターンを形成する。この結果、図36に例示される様に、前記コンタクトホール21は前記フォトレジスト層23により埋設されている。
このレジストパターンをマスクとして、エッチング工程を行うことができる。
前記エッチング用ガスを使用してプラズマエッチングを行うことにより、図36に例示される前記第三の層間絶縁膜7を除去する。
【0081】
続いて前記プラズマエッチングを継続することにより、図37に例示される様に前記容量コンタクト3のポリシリコンの一部を除去することができる。
次にアッシング工程、ストリッピング工程等の方法により前記レジストパターンを除去することにより、図38に例示されるコンタクトホール24が得られる。
【0082】
図39は、前記容量コンタクト3および第三の層間絶縁膜7を前記半導体基板の法線方向に沿ってエッチングすることにより、第四の実施態様のコンタクトホール26を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【0083】
先に説明した図25に例示される前記第二の層間絶縁膜6および前記容量コンタクト3の全面に対し、TEOS(Tetraethoxysilane)等を用いて酸化シリコン等の絶縁材料を堆積させる等の方法により、前記容量コンタクト3を覆う第三の層間絶縁膜7を形成する。
【0084】
続いて図39に例示する様に、前記第三の層間絶縁膜7の上にフォトレジスト層25を形成し、公知のリソグラフィ工程により容量素子を形成するためのレジストパターンを形成する。
このレジストパターンをマスクとして、エッチング工程を行うことができる。
前記エッチング用ガスを使用してプラズマエッチングを行うことにより、図39に例示される前記第三の層間絶縁膜7を除去することができる。
【0085】
さらに前記プラズマエッチングを継続することにより、図40に例示される前記容量コンタクト3のポリシリコンの一部を除去することができる。これらの操作によりコンタクトホール26を形成することができる。
【0086】
次にアッシング工程、ストリッピング工程等の方法により前記レジストパターンを除去した後に、図41に例示される様に、前記コンタクトホール26にフォトレジスト層27を埋設して硬化させる。
【0087】
さらに図42に例示する様に前記第三の層間絶縁膜7および前記フォトレジスト層27の上面にフォトレジスト層28を形成し、公知のリソグラフィ工程により容量素子を形成するためのレジストパターンを形成する。
このレジストパターンをマスクとして、エッチング工程を行うことができる。
前記エッチング用ガスを使用してプラズマエッチングを行うことにより、図42に例示される前記第三の層間絶縁膜7を除去することができる。
【0088】
次にアッシング工程、ストリッピング工程等の方法により前記レジストパターンを除去することにより、図43に例示されるコンタクトホール29が得られる。
【0089】
図44は、前記容量コンタクト3および第三の層間絶縁膜7を前記半導体基板の法線方向に沿ってエッチングすることにより、第五の実施態様のコンタクトホール30を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
先に説明した図25に例示される前記第二の層間絶縁膜6および前記容量コンタクト3の全面に対し、TEOS(Tetraethoxysilane)等を用いて酸化シリコン等の絶縁材料を堆積させる等の方法により、前記容量コンタクト3を覆う第三の層間絶縁膜7を形成する。
【0090】
続いて前記第三の層間絶縁膜7の上にフォトレジスト層31を形成し、公知のリソグラフィ工程により容量素子を形成するためのレジストパターンを形成する。
このレジストパターンをマスクとして、エッチング工程を行うことができる。
【0091】
前記エッチング用ガスを使用してプラズマエッチングを行うことにより、図44に例示される前記第三の層間絶縁膜7を除去することができる。
【0092】
さらに先に説明した反応性イオンエッチングを行うことにより、図45に例示される前記容量コンタクト3のポリシリコンは除去せずに、前記第二の層間絶縁膜6のみを除去することができる。これらの操作によりコンタクトホール30を形成することができる。
【0093】
次にアッシング工程、ストリッピング工程等の方法により前記レジストパターンを除去することにより、図46に例示されるコンタクトホール30が得られる。
【0094】
次に容量素子を形成する工程について説明する。
図47は、前記容量コンタクトホール21内部に下部電極10、容量膜9および上部電極8を形成することにより、前記第一の実施態様の前記容量素子400を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【0095】
まず図47に例示されるコンタクトホール21内部の酸化膜を除去する。
【0096】
続いて600〜700℃の温度条件の下、CVD法により前記コンタクトホール21内部にTiを厚み5〜20nmの範囲、好ましくは10〜20nmの範囲に堆積させ、さらに同じ温度条件の下、CVD方によりTiNを厚み10〜30nmの範囲、好ましくは15〜25nmの範囲に堆積させる。
【0097】
続いて1.0×10−2Torrの圧力下にClを40ml/分およびArを40ml/分の速度で供給しながら前記TiNをエッチバックすることにより、図48に例示される様に、前記容量コンタクト3の上部にTiSi層11が形成されると共に、下部電極10が形成される。
【0098】
続いてCVD法により、前記下部電極10表面にAlを厚み2〜5nmの範囲で堆積させ、続いてHfOを厚み3〜6nmの範囲で堆積させることにより容量膜9を形成することができる。
【0099】
次に450〜550℃の温度条件の下、CVD法により前記容量膜9表面にTiNを堆積させることにより、上部電極8を形成することができる。
【0100】
この工程により、図49に例示される様に、前記容量コンタクト3と電気的に接続された容量素子400を形成することができる。
【0101】
前記容量素子400は、前記容量コンタクト3に対し、前記半導体基板の法線方向(一点破線g−g)に沿って電気的に接続する部分と、前記半導体基板の平行方向(一点破線h−h)に沿って電気的に接続する部分とを含むものである。
【0102】
全く同様にして、第二〜第五の実施態様等にそれぞれ例示されたコンタクトホールに対し、TiSi層11、下部電極10、容量膜9および上部電極8を備えた容量素子を形成することができる。
この様にして、本発明の第一〜第五の実施態様の半導体装置を製造することができる。
【0103】
次に本発明の第六の実施態様についての製造方法について説明する。
図50は、本発明の第六の実施態様に含まれる前記コンタクトセル40、前記ビットセル41および前記ビット線43を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
前記MOS電界効果トランジスタ100を覆う第一の層間絶縁膜5にコンタクトセル40を形成する工程は、先に説明した本発明の第一の実施態様の場合と同様である。
【0104】
前記第一の層間絶縁膜5および前記セルコンタクト40の全面に対し、酸化シリコン等の絶縁材料を堆積させる等の方法により、図50に例示した様に前記セルコンタクト40を覆う層間絶縁膜60を形成することができる。
【0105】
次に前記層間絶縁膜60の上にフォトレジスト層を形成し(図示せず)、公知のリソグラフィ工程により、容量コンタクトを形成するためのレジストパターンを形成する。
このレジストパターンをマスクとして、図50に例示される様に前記セルコンタクト40と電気的に接続するビットセル41を形成するためのコンタクトホール44を選択エッチングにより開口する。
【0106】
続いて前記コンタクトホール44内部の酸化膜を除去した後、前記コンタクトホール44底面のセルコンタクト40の境界面にWSi2層42を形成してから、前記コンタクトホールにWを埋設することにより、図51に例示されるビットコンタクト41を形成することができる。
【0107】
同様に、図52に例示される様に前記ビットコンタクト41に電気的に接続するWからなるビット線43を形成することができる。
【0108】
この方法により、先に説明した本発明の第六の実施態様の半導体装置を製造することができる。
同様にして、本発明の第七〜第九の実施態様等の半導体装置を製造することができる。
【0109】
この様にして得られた本発明の半導体装置は、前記容量素子と前記容量コンタクトとの接続面積が従来の半導体装置のものと比較して大きいため、本発明の半導体装置の省電力化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の半導体装置に関する第一の実施態様を例示した模式要部断面図である。
【図2】本発明の半導体装置に関する第二の実施態様を例示した模式要部断面図である。
【図3】容量コンタクトと容量素子との接続面部分を拡大した模式要部断面図である。
【図4】容量コンタクトと容量素子との接続面の変形例を例示した模式要部断面図である。
【図5】容量コンタクトと容量素子との接続面の変形例を例示した模式要部断面図である。
【図6】容量コンタクトの部分と容量素子の部分とをそれぞれ表した模式要部断面図である。
【図7】容量コンタクトの部分と容量素子の部分とをそれぞれ表した模式要部断面図である。
【図8】本発明の半導体装置に関する第三の実施態様を例示した模式要部断面図である。
【図9】本発明の半導体装置に関する第四の実施態様を例示した模式要部断面図である。
【図10】本発明の半導体装置に関する第五の実施態様を例示した模式要部断面図である。
【図11】本発明の半導体装置に関する第六の実施態様を例示した模式要部断面図である。
【図12】セルコンタクトとビットコンタクトとの接続面の変形例を例示した模式要部断面図である。
【図13】セルコンタクトとビットコンタクトとの接続面の変形例を例示した模式要部断面図である。
【図14】本発明の半導体装置に関する第六の実施態様を説明するための模式要部断面図である。
【図15】本発明の半導体装置に関する第七の実施態様を説明するための模式要部断面図である。
【図16】セルコンタクトの部分とビットコンタクトの部分とを例示した模式要部断面図である。
【図17】本発明の半導体装置に関する第八の実施態様を例示した模式要部断面図である。
【図18】本発明の半導体装置に関する第九の実施態様を例示した模式要部断面図である。
【図19】半導体基板にMOS電界効果トランジスタを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図20】セルコンタクトを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図21】セルコンタクトを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図22】セルコンタクトを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図23】容量コンタクトを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図24】容量コンタクトを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図25】容量コンタクトを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図26】容量コンタクト、第二の層間絶縁膜および第三の層間絶縁膜を半導体基板の法線方向に沿ってエッチングする工程を説明するための模式要部断面図である。
【図27】第一の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図28】第一の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図29】第二の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図30】第二の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図31】第一の実施態様のコンタクトホールの変形例であるコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図32】第一の実施態様の変形例であるコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図33】第一の実施態様の変形例であるコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図34】第一の実施態様の変形例であるコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図35】第一の実施態様の変形例であるコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図36】第三の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図37】第三の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図38】第三の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図39】第四の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図40】第四の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図41】第四の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図42】第四の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図43】第四の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図44】第五の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図45】第五の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図46】第五の実施態様のコンタクトホールを形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図47】第一の実施態様の容量素子を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図48】第一の実施態様の容量素子を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図49】第一の実施態様の容量素子を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図50】第六の実施態様のコンタクトセル、ビットセルおよびビット線を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図51】第六の実施態様のコンタクトセル、ビットセルおよびビット線を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図52】第六の実施態様のコンタクトセル、ビットセルおよびビット線を形成する工程を説明するための模式要部断面図である。
【図53】従来のDRAMに含まれるメモリセルを示した模式要部断面図である。
【図54】第一の電子素子と第二の電子素子の接続面を示した模式要部断面図である。
【図55】第一の電子素子と第二の電子素子の接続面を示した模式要部断面図である。
【符号の説明】
【0111】
1 半導体基板
2,40 セルコンタクト
3 容量コンタクト
5 第一の層間絶縁膜
6 第二の層間絶縁膜
7 第三の層間絶縁膜
8 上部電極
9 容量膜
10 下部電極
11 TiSi層
12 素子分離絶縁膜
13 ソース・ドレイン領域
14 コバルトシリサイド層
15 窒化シリコン層
16,18,20,23,25,27,28 フォトレジスト層
17,19,21,21a,21b,22,24,26,29,30 コンタクトホール
40 セルコンタクト
41 ビットコンタクト
42 WSi2層
43 ビット線
50 容量素子下端面
51 容量コンタクト上端面
100 MOS電界効果トランジスタ
400 前記容量素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたトランジスタと、
前記トランジスタと電気的に接続されている第一の電気素子と、
前記第一の電気素子と電気的に接続されている第二の電気素子と、
を有する半導体装置であって、
前記第一の電気素子と前記第二の電気素子とは、
前記第一の電気素子と前記第二の電気素子との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する様に接続されている、
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたトランジスタと、
前記トランジスタと電気的に接続されているセルコンタクトと、
前記セルコンタクトと電気的に接続されている容量コンタクトと、
前記容量コンタクトと電気的に接続されている容量素子と、
を有する半導体装置であって、
前記容量コンタクトと前記容量素子とは、
前記容量コンタクトと前記容量素子との双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する様に接続されている、
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
前記容量コンタクトと前記容量素子との接続面は、
前記半導体基板表面と平行方向の接続部分と、
前記半導体基板表面と垂直方向の接続部分と、
を有することを特徴とする、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記容量コンタクトは、前記容量素子と接続されている側の端部に少なくとも一つの段差(A)を有し、
前記容量素子は、前記段差(A)の少なくとも一つの部分に電気的に接続する様に組み合わされていることを特徴とする、請求項2〜3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記容量素子は、下部電極、容量膜および上部電極を有することを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
半導体基板に形成されたトランジスタの上層に、前記トランジスタと電気的に接続する容量素子を形成する半導体装置の製造方法であって、
(a)半導体基板にトランジスタを形成する工程と、
(b)前記トランジスタを覆う第一の層間絶縁膜を形成する工程と、
(c)前記第一の層間絶縁膜に前記トランジスタと電気的に接続するセルコンタクトを形成する工程と、
(d)前記第一の層間絶縁膜および前記セルコンタクトを覆う第二の層間絶縁膜を形成する工程と、
(e)前記第二の層間絶縁膜に前記セルコンタクトと電気的に接続する容量コンタクトを形成する工程と、
(f)前記第二の層間絶縁膜および前記容量コンタクトを覆う第三の層間絶縁膜を形成する工程と、
(g)前記容量コンタクト、前記第二の層間絶縁膜および前記第三の層間絶縁膜からなる群より選ばれる少なくとも一つを、
前記半導体基板の垂直方向に沿ってエッチングする工程と、
(h)前記容量コンタクトに対し、
前記半導体基板の平行方向に沿って電気的に接続する部分と、
前記半導体基板の垂直方向に沿って電気的に接続する部分と、
を含む容量素子を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記容量素子を形成する工程(h)は、下部電極、容量膜および上部電極を形成する工程を有することを特徴とする、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたトランジスタと、
前記トランジスタと電気的に接続されているセルコンタクトと、
前記セルコンタクトと電気的に接続されているビットコンタクトと、
前記ビットコンタクトと電気的に接続されているビット線と、
を有する半導体装置であって、
前記セルコンタクトと前記ビットコンタクトとは、
前記セルコンタクトと前記ビットコンタクトとの双方を通る前記半導体基板表面と平行な平面が少なくとも二つ存在する様に接続されている、
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
前記セルコンタクトと前記ビットコンタクトとの接続面は、
前記半導体基板表面と平行方向の接続部分と、
前記半導体基板表面と垂直方向の接続部分と、
を有することを特徴とする、請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記セルコンタクトは、前記ビットコンタクトと接続されている側の端部に少なくとも一つの段差(A)を有し、
前記ビットコンタクトは、前記段差(A)の少なくとも一つの部分に電気的に接続する様に組み合わされていることを特徴とする、請求項8〜9のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項11】
半導体基板に形成されたトランジスタの上層に、前記トランジスタと電気的に接続するビット線を形成する半導体装置の製造方法であって、
(a)半導体基板にトランジスタを形成する工程と、
(b)前記トランジスタを覆う第一の層間絶縁膜を形成する工程と、
(c)前記第一の層間絶縁膜に前記トランジスタと電気的に接続するセルコンタクトを形成する工程と、
(d)前記第一の層間絶縁膜および前記セルコンタクトを覆う第二の層間絶縁膜を形成する工程と、
(e)前記セルコンタクト、前記第二の層間絶縁膜および前記第三の層間絶縁膜からなる群から選ばれる少なくとも一つを、
前記半導体基板の垂直方向に沿ってエッチングする工程と、
(f)前記セルコンタクトに対し、
前記半導体基板の平行方向に沿って電気的に接続する部分と、
前記半導体基板の垂直方向に沿って電気的に接続する部分と、
を含むビットコンタクトを形成する工程と、
(g)前記ビットコンタクトと電気的に接続するビット線を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【公開番号】特開2008−21809(P2008−21809A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−192226(P2006−192226)
【出願日】平成18年7月12日(2006.7.12)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】