説明

半導体装置の製造方法

【課題】側壁転写加工技術を用いる場合に、転写用のマスクが非対称な形状となることに起因した不具合を極力防止する
【解決手段】半導体基板1上に、ゲート電極を形成するための膜を積層形成する。第1膜としてシリコン窒化膜8a、第2膜としてシリコン酸化膜9aを積層形成する。シリコン酸化膜9aを加工して芯材パターン9を形成する。ウェット処理によりシリコン窒化膜8aを選択的エッチングして、所定深さまで除去すると共に、芯材パターン9の直下に括れ部8bを形成する。非晶質シリコン膜11aを形成し、エッチバックによりスペーサパターン11を形成する。芯材パターン9をエッチングにより除去すると独立したスペーサパターン11を得ることができ、これをマスクとしてシリコン窒化膜8aをRIEエッチング加工しマスクパターン8を形成する。イオンが斜入しても芯材パターン9の直下部分が偏ったエッチング状態とならない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細なパターンを備えた半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体加工技術のひとつであるフォトリソグラフィ技術においては、レジスト膜の光学的なパターニングの最小幅の限界を超えて微細化する技術として側壁転写加工技術がある。たとえば特許文献1に示すものでは、次のようなプロセスが採用される。
【0003】
まず、被加工膜の上に第1膜を形成し、通常のリソグラフィ処理で第1膜をエッチング加工することで所定ピッチの芯材パターンを形成する。次に、第2膜を芯材パターンの上面および側面並びに被加工膜の露出上面に沿って所定膜厚で形成し、この第2膜をスペーサ加工して第1膜の上面および被加工膜の上面を露出させ、芯材パターンの側面にスペーサを形成する。この後、芯材パターンを除去してスペーサをマスクパターンとして残す。得られたマスクパターンをマスクとして利用して被加工膜を加工することで、芯材パターンよりも小さいピッチの微細な加工を行えるようにした技術である。
【0004】
この場合、上記した第2膜により形成するマスクパターンは、スペーサ加工したものであるから、芯材パターン側に面した部分はほぼ垂直に形成されるが、芯材パターンと反対側の面は上部で丸みを帯びていて、非対称な形状である。このマスクパターンを被加工膜のマスクとしてRIE(reactive ion etching)法によりエッチングを行うと、被加工膜に転写されたパターンの幅寸法にも差が生じ、不均一なエッチングが行われてしまう場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−43156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、半導体加工において側壁転写加工技術を用いる場合に、転写用のマスクパターンが非対称な形状となる場合でも極力均一なエッチングを行うことができるようにした半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の半導体装置の製造方法の一態様は、被加工膜上に第1膜を形成する工程と、前記第1膜の上面に第2膜を形成する工程と、前記第2膜を加工して第1の幅のラインパターンを第2の幅のスペースで形成すると共に、前記ラインパターンの底部に前記第1の幅よりも狭い第3の幅の括れ部を設ける工程と、前記ラインパターンの上面および側面並びに前記ラインパターン間に露出している前記第1膜の上面に沿うように所定膜厚の第3膜を形成する工程と、異方性エッチング処理により前記第3膜を前記ラインパターンおよび前記第1膜の上面が露出するまで加工してスペーサパターンを形成する工程と、前記スペーサパターンを形成した後に前記ラインパターンを除去する工程と、前記ラインパターンを除去した後異方性エッチング処理により前記スペーサパターンを前記第1膜に転写して、前記被加工膜を第4の幅のラインおよびスペースを有するラインアンドスペースパターンに加工するためのマスクパターンを形成する工程とを備えたところに特徴を有する。
【0008】
また、本発明の半導体装置の製造方法の他の一態様は、被加工膜上に第1膜を形成する工程と、前記第1膜の上面に第2膜を形成する工程と、前記第2膜を加工して第1の幅のラインパターンを芯材パターンとして第2の幅のスペースで形成する工程と、前記芯材パターン間に露出した前記第1膜を所定深さまで等方的にエッチング加工することで前記芯材パターンの直下の前記第1膜を横方向にエッチングして、前記第1膜からなり前記第1の幅のよりも狭い第3の幅の括れ部を形成する工程と、前記括れ部を形成した後、前記芯材パターンの上面および側面並びに前記芯材パターン間に露出している前記第1膜の上面に沿うように所定膜厚の第3膜を形成する工程と、異方性エッチング処理により前記第3膜を前記芯材パターンおよび前記第1膜の上面が露出するまで加工してスペーサパターンを形成する工程と、前記スペーサパターンを形成した後、前記芯材パターンを除去する工程と、前記芯材パターンを除去した後、前記スペーサパターンをマスクとして前記第1膜を異方性エッチング処理により加工して、前記被加工膜を第4の幅のラインおよびスペースを有するラインアンドスペースパターンに加工するためのマスクパターンを形成する工程とを備えたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、半導体加工において側壁転写加工技術を用いる場合に、転写用のマスクが非対称な形状となることに起因した不具合を極力防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置のメモリセル領域の一部の電気的構成を概略的に示す図
【図2】メモリセル領域の一部構造を概略的に示す平面図
【図3】本発明の一実施形態で形成されるマスクパターンを説明するための図2中切断線3−3で示した部分における模式的断面図
【図4】製造工程の一段階における図3相当図(その1)
【図5】製造工程の一段階における図3相当図(その2)
【図6】製造工程の一段階における図3相当図(その3)
【図7】製造工程の一段階における図3相当図(その4)
【図8】製造工程の一段階における図3相当図(その5)
【図9】製造工程の一段階における図3相当図(その6)
【図10】製造工程の一段階における図3相当図(その7)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、NAND型フラッシュメモリ装置に適用した本発明の一実施形態について図1ないし図10を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。
【0012】
先ず、本実施形態のNAND型フラッシュメモリ装置の構成を説明する。図1は、NAND型のフラッシュメモリ装置のメモリセル領域に形成されるメモリセルアレイの一部を示す等価回路図である。
【0013】
NAND型フラッシュメモリ装置のメモリセルアレイは、NANDセルユニット(メモリユニット)Suがマトリクス状に配置された状態で構成されている。NANDセルユニットSuは、2個の選択ゲートトランジスタTrs1、Trs2と、当該選択ゲートトランジスタTrs1、Trs2間に対して直列接続された複数個(例えば8個:2のn乗個(nは正数))のメモリセルトランジスタTrmとから構成される。NANDセルユニットSu内において、複数個のメモリセルトランジスタTrmは隣接するもの同士でソース/ドレイン領域を共用する構成である。
【0014】
図1中X方向(ワード線方向、ゲート幅方向に相当)に配列されたメモリセルトランジスタTrmは、ワード線(制御ゲート線)WLにより共通接続されている。また、図1中X方向に配列された選択ゲートトランジスタTrs1は選択ゲート線SGL1で共通接続され、選択ゲートトランジスタTrs2は選択ゲート線SGL2で共通接続されている。選択ゲートトランジスタTrs1のドレイン領域にはビット線コンタクトCBが接続されている。このビット線コンタクトCBは図1中X方向に直交するY方向(ゲート長方向、ビット線方向に相当)に延びるビット線BLに接続されている。また、選択ゲートトランジスタTrs2はソース領域を介して図1中X方向に延びるソース線SLに接続されている。
【0015】
図2はメモリセル領域の一部のレイアウトパターンを示す平面図である。図2において、半導体基板としてのシリコン基板に、STI(shallow trench isolation)構造により形成された複数本の素子分離絶縁膜2が図2中Y方向に沿って形成されている。複数本の素子分離絶縁膜2は、図2中X方向に所定間隔を存した状態で配置され、これによってシリコン基板の表層部が複数本の活性領域(素子形成領域)3に分離形成されている。活性領域3と直交する図2中X方向に沿って複数本のワード線WLが形成されている。複数本のワード線WLは、図2中Y方向に所定間隔を存した状態で配置されている。
【0016】
図3は、本実施形態において形成されるマスクパターンを説明するためのものであって、図2の切断線3−3で示す部分の断面図である。すなわち、活性領域3の形成方向(図2中Y方向)に沿って切断したもので、シリコン基板1の上面にはゲート絶縁膜としてのシリコン酸化膜4、フローティングゲート電極を形成するための多結晶シリコン膜5、ゲート間絶縁膜6およびコントロールゲート電極を形成するための多結晶シリコン膜7が積層形成されている。
【0017】
また、多結晶シリコン膜7の上面に、ワード線WL加工用のマスクパターン8が所定のライン幅d0および所定のスペース幅d0(第4の幅に相当)でラインアンドスペースパターンとして形成されている。ここで、ライン幅d0およびスペース幅d0は、通常のリソグラフィ技術で可能なパターニングの寸法よりもさらに小さい寸法である。マスクパターン8は、シリコン窒化膜からなるもので、活性領域では多結晶シリコン膜7から下部のゲート間絶縁膜6、多結晶シリコン膜5をエッチング加工してゲート電極を形成するためのものである。
【0018】
次に、上記のマスクパターン8を形成するための工程について図4〜図10も参照して説明する。図4〜図10は、図3と同じ部分で切断した場合の製造工程の一段階を示す模式的な断面図である。簡単のため、図5以降では、シリコン基板1、シリコン酸化膜4、多結晶シリコン膜5、ゲート間絶縁膜6を省略して示し、マスクパターン8を形成するための構成を中心に示している。
【0019】
まず、図4に示すように、シリコン基板1上に熱酸化などによりゲート絶縁膜としてのシリコン酸化膜4を形成し、シリコン酸化膜4の上面に多結晶シリコン膜5、ゲート間絶縁膜6および多結晶シリコン膜7を順次積層してゲート電極の積層構造を形成する。なお、図示されていない断面において、シリコン基板1、シリコン酸化膜4および多結晶シリコン膜5にはSTI構造を形成するための溝が加工されており、溝内に素子分離絶縁膜が埋め込まれている。続いて、多結晶シリコン膜7の上面にマスクパターン8を形成するためのシリコン窒化膜8aを所定膜厚で形成し、その上面に芯材パターン9を形成するためのTEOS系のシリコン酸化膜9aを所定膜厚で形成する。シリコン窒化膜8aは第1膜として設けられ、シリコン酸化膜9aは第2膜として設けられる。
【0020】
次に、シリコン酸化膜9aを加工するためのフォトリソグラフィ処理で、レジストを塗布してレジストパターン10を形成する。レジストパターン10は、所定のライン幅d1(第1の幅に相当)のラインパターンが所定のスペース幅d2(第2の幅に相当)でラインアンドスペースパターンとして形成されている。また、ライン幅d1はスペース幅d2よりも小さく設定されており、必要に応じてライン幅d1を縮めるためのスリミング技術を利用しても良い。
【0021】
次に、図5に示すように、レジストパターン10を用いてシリコン酸化膜9aを加工する。この場合、レジストパターン10をマスクとしてRIE(reactive ion etching)法によりシリコン酸化膜9aをエッチングする。これにより、底面の幅寸法がd1で上面の幅寸法がd1よりも小さい形状すなわち断面が順テーパ形状をなす芯材パターン9が形成される。
【0022】
レジストパターン10をアッシングなどにより除去した後、ウェットエッチング処理によりシリコン窒化膜8aを等方的にエッチング加工する。これにより、隣接する芯材パターン9間に露出していたシリコン窒化膜8aは、所定深さまでエッチングされ、芯材パターン9の直下では、底面端部から内側に向けてシリコン窒化膜8aがエッチングされ、芯材パターン9の底面部の幅寸法d1よりも狭い幅寸法d3(第3の幅に相当)の括れ部8bが形成される。
【0023】
次に、図6に示すように、芯材パターン9の側面および上面、芯材パターン9間に露出しているシリコン窒化膜8aの上面に沿うように非晶質シリコン膜11aを膜厚d4で成膜する。非晶質シリコン膜11aは第3膜として形成される。非晶質シリコン膜11aは、芯材パターン9の底面部直下に回り込むように形成され、括れ部8aの側面に沿うように形成されている。
【0024】
続いて、図7に示すように、RIE法により非晶質シリコン膜11aを選択的にエッチングして芯材パターン9の上面、芯材パターン9間のシリコン窒化膜8aの上面に形成されているシリコン窒化膜11aを除去し、芯材パターン9の側壁面に残した非晶質シリコン膜11aによりスペーサパターン11を形成する。スペーサパターン11は、上端部において芯材パターン9に沿うように細くなった傾斜面もしくは凸の円弧状に丸みがついた形状に形成される。
【0025】
次に、図8に示すように、芯材パターン9をウェットエッチングにより選択的にエッチングして除去する。これにより、スペーサパターン11を独立した状態とする。この状態では、芯材パターン9が除去された部分で対向する2本のスペーサパターン11の間は、底面部の開口幅に比べて上端開口部で狭い開口幅となるように傾いた状態に形成されている。各スペーサパターン11の底面部では、底面の幅寸法よりも狭い括れ部8b側にスペーサパターン11の底部が張り出した状態に形成されている。また、芯材パターン9が形成されていなかった側で対向する2本のスペーサパターン11の間は、上部において開口幅が広く形成されている。
【0026】
続いて、図9、図10に示すように、上記のスペーサパターン11をマスクとして用いたRIE法によりスペーサパターン11間に露出したてシリコン窒化膜8aのエッチングを行い、スペーサパターン11をシリコン窒化膜8aに転写する。この場合、スペーサパターン11は、上記したような形状に形成されているので、RIE法による異方性エッチングでは次のように機能する。
【0027】
まず、RIE法によるエッチングでは、入射するイオンの角度が被加工物に対して垂直方向からの成分のみならず、斜め方向からも入射することがある。これは、例えばウエハ上に形成されているパターンの影響を受けることで、エッチング装置内のウエハステージ上のウエハとプラズマ領域との間に形成されるシースの界面が波打った状態になると、これによってイオンの照射方向が変化するために生ずる現象である。このようにイオンの入射方向が傾くと、対向する2本のスペーサパターン11の形状が互いに逆方向に傾斜していることからエッチングで得られるパターンの幅寸法のばらつき発生の原因となる。
【0028】
たとえば、芯材パターン9が形成されていた領域では対向する2本のスペーサパターン11が、上端開口部分で狭く、底面部において広く形成されているので、従来方式のマスクを利用する場合には、図9に矢印Aで示す角度でイオンが斜めに入射すると、底面部において偏った位置にイオンが入射する。この結果、シリコン窒化膜8aのエッチングも偏った位置で進行し、入射するイオンと同方向に傾斜したスペーサパターン11は細い幅でパターンが転写され、入射するイオンと逆方向に傾斜したスペーサパターン11は太い幅でパターンが転写される傾向となる。
【0029】
然るに、この実施形態においては、芯材パターン9が形成されていた領域では、スペーサパターン11の底部に張り出した部分が形成され、シリコン窒化膜8aが露出する部分が狭い幅d3の括れ部8bとして形成されている。これによって、偏った方向に入射して底面部に到達したイオンはスペーサパターン11の張り出し部分で阻止されるので、シリコン窒化膜8aのエッチングが抑制される。結果的に、2本のスペーサパターン11の芯材パターン9が形成されていた領域および芯材パターンが形成されていなかった領域のいずれにおいても、括れ部8bの幅d3の部分に入射したイオンがシリコン窒化膜8aのエッチングに寄与することになるので、図10に示すように、矢印Bで示す角度までの範囲のイオンが有効に寄与することになり、括れ部8bで規制された開口幅でエッチングを進行させることができる。また、イオンが垂直方向から入射する領域についても、同様に括れ部8bの幅d3の部分に入射したイオンがシリコン窒化膜8aのエッチングに寄与することになるので、全体として略均一な幅寸法のパターンを形成することが可能となる。
【0030】
なお、芯材パターン9が形成されていなかった側の領域では、対向するスペーサパターン11は上部が開いた状態に形成されているので、斜め方向から入射するイオンも入り易くなる。この結果、シリコン窒化膜8aのエッチング速度も速くなる傾向にあり、図10に示すように、エッチングが進行していく。
【0031】
このようにしてエッチングが進行すると、図3に示すように、シリコン窒化膜8aにより形成されるマスクパターン8を得る。なお、最終的に形成されたマスクパターン8のライン幅とスペース幅が共にd0となるように、前段階における各処理工程であらかじめパターニングの各部の寸法を調整しておく。
【0032】
このようにして形成されたマスクパターン8は、スペーサパターン11のような隣接するもの同士の形状の相違を低減することができ、図3に示しているように揃った形状とすることができる。このマスクパターン8は、これをマスクとした下地の多結晶シリコン膜7、ゲート間絶縁膜6、多結晶シリコン膜5の加工に際して、パターン依存を極力低減して略均一な形状のラインアンドスペースパターンのゲート電極加工を可能とする。
この結果、RIE法によるゲート加工工程で、イオンが斜めに入射することがあっても、それによる悪影響を受けて不均一なエッチング加工が発生することを極力抑制できるようになる。
【0033】
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
第1膜、第2膜、第3膜は、互いに選択的にエッチング可能な膜として機能するものであればよく、実施形態で示したシリコン窒化膜8a、シリコン酸化膜9a、非晶質シリコン膜11aを必要に応じていずれかを割り当てて用いることができる。
【0034】
ゲート電極の加工以外にも、トレンチ加工や配線加工などに適用することができ、用途によっては、被加工膜に形成するラインアンドスペースパターンにおいてスペース幅をライン幅とは異ならせてもよい。
【0035】
対象となるデバイスは、NAND型フラッシュメモリ装置以外に、NOR型フラッシュメモリあるいはSRAM、RAMなど各種のメモリデバイスなど微細化が要求される配線層を有する構成の半導体装置全般に適用できる。
【符号の説明】
【0036】
図面中、1はシリコン基板(半導体基板)、7は多結晶シリコン膜(被加工膜)、8はマスクパターン、8aはシリコン窒化膜(第1膜)、9は芯材パターン、9aはシリコン酸化膜(第2膜)、11はスペーサパターン、11aは非晶質シリコン膜(第3膜)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工膜上に第1膜を形成する工程と、
前記第1膜の上面に第2膜を形成する工程と、
前記第2膜を加工して第1の幅のラインパターンを第2の幅のスペースで形成すると共に、前記ラインパターンの底部に前記第1の幅よりも狭い第3の幅の括れ部を設ける工程と、
前記ラインパターンの上面および側面並びに前記ラインパターン間に露出している前記第1膜の上面に沿うように所定膜厚の第3膜を形成する工程と、
異方性エッチング処理により前記第3膜を前記ラインパターンおよび前記第1膜の上面が露出するまで加工してスペーサパターンを形成する工程と、
前記スペーサパターンを形成した後、前記ラインパターンを除去する工程と、
前記ラインパターンを除去した後、異方性エッチング処理により前記スペーサパターンを前記第1膜に転写して、前記被加工膜を第4の幅のラインおよびスペースを有するラインアンドスペースパターンに加工するためのマスクパターンを形成する工程と
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
被加工膜上に第1膜を形成する工程と、
前記第1膜の上面に第2膜を形成する工程と、
前記第2膜を加工して第1の幅のラインパターンを芯材パターンとして第2の幅のスペースで形成する工程と、
前記芯材パターン間に露出した前記第1膜を所定深さまで等方的にエッチング加工することで前記芯材パターンの直下の前記第1膜を横方向にエッチングして、前記第1膜からなり前記第1の幅のよりも狭い第3の幅の括れ部を形成する工程と、
前記括れ部を形成した後、前記芯材パターンの上面および側面並びに前記芯材パターン間に露出している前記第1膜の上面に沿うように所定膜厚の第3膜を形成する工程と、
異方性エッチング処理により前記第3膜を前記芯材パターンおよび前記第1膜の上面が露出するまで加工してスペーサパターンを形成する工程と、
前記スペーサパターンを形成した後、前記芯材パターンを除去する工程と、
前記芯材パターンを除去した後、前記スペーサパターンをマスクとして前記第1膜を異方性エッチング処理により加工して、前記被加工膜を第4の幅のラインおよびスペースを有するラインアンドスペースパターンに加工するためのマスクパターンを形成する工程と
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記括れ部を形成する工程では、前記第1膜を等方的にエッチングするウェットエッチング処理を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1の幅のラインパターンを形成する工程では、
前記ラインパターンの底部の幅が前記第1の幅を有し、前記底部から上部にかけて徐々に幅寸法が狭くなる順テーパ状に形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1膜、第2膜、第3膜は、それぞれに対して3種の互いに異なる膜種としてシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン膜の中からいずれかを用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−272731(P2010−272731A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−124111(P2009−124111)
【出願日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】