説明

半導体装置

【課題】微細化が可能な遅延回路部を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】ゲート電極11g〜14gのトランジスタを有する論理回路部1aと、ゲート電極17g、18gが、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを構成トランジスタとするCMOSインバータを有し、CMOSインバータの構成トランジスタのそれぞれのドレインに、ドレイン同士が接続されたゲート電極19g、20gを有するノーマリオン型のPMOS及びNMOSトランジスタのそれぞれのソースが接続され、ゲート電極17g、18gの電位より低いゲート電位が印加される遅延生成部を有し、論理回路部1aの出力をCMOSインバータに入力して、遅延生成部のドレインから出力する遅延回路部3aと、ダミーゲート29gとを備え、ゲート電極11g〜20g及びダミーゲート29gが、所定の長さ及び幅を有し、間隔Dで正対した配列関係を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遅延回路を有する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プロセス技術の進歩により、フォトリソグラフィ工程で転写されるパターン寸法の微細化が進み、半導体集積回路等の半導体装置の動作速度が全般に速くなってきた。半導体装置の動作速度が速くなりすぎると、ホールドタイムを満たす前に信号が変化する、いわゆるホールド違反が起こる可能性が高くなる。このため、最適化処理を行う際は、ホールド違反の生じるパスに遅延素子等を有する遅延回路を挿入してホールド違反を回避する措置が取られる。例えば、インバータを2段直列接続したバッファを複数個挿入する。このようなホールド違反対策用のバッファは、遅延時間の生成能力が小さいので、所望の遅延時間の生成に対して、多数必要となる場合があり、論理ネット全体では、面積や消費電力の増大をもたらすことになる。
【0003】
そこで、例えば、入力インバータと、遅延生成用インバータ部と、波形整形用インバータ部とを備える遅延回路が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。入力インバータと波形整形用インバータ部は、通常のゲート長およびゲート幅のトランジスタにより形成されるのに対し、遅延生成用インバータ部は、ゲート長が長くてゲート幅の短いトランジスタにより形成される。トランジスタのゲート長を長くして、ゲート幅を短くすると、トランジスタの駆動力が弱くなるため、出力波形がなまって信号が遅延する。
【0004】
しかしながら、通常のトランジスタを有する前段の入力インバータと後段の波形整形用インバータ部等の間に、ゲート長が長くてゲート幅の短いトランジスタを有するトランジスタを挿入しようとすると、次のような問題が生じる。つまり、前段及び後段の通常のトランジスタ用のマスクは、解像限界乃至解像限界に近いゲート長を有する微細化により高速化及び高集積化を目指して、例えば、光の振幅及び位相情報を利用した位相シフトマスクで作製するために、前段及び後段のトランジスタ用の部分には位相シフトマスク用の位相シフタが貼り付けられる。一方、遅延生成用インバータ部のマスクは、ゲート長の長い、位相シフタのない部分で形成される。位相シフタが形成される部分と位相シフタが形成されない部分とは、光の位相の影響が出ない程度に十分広い間隔(例えば、1μm前後)を空ける必要があり、微細化による面積効率を上げようとする目的に反するという問題が発生する。
【特許文献1】特開平11−205103号公報(第3頁、図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、微細化が可能な遅延回路部を有する半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の半導体装置は、一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを有する論理回路部と、前記一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを構成トランジスタとするCMOSインバータを有し、前記CMOSインバータの構成トランジスタのそれぞれのドレインに、ドレイン同士が接続された前記一形状のゲート電極を有するノーマリオン型のPMOS及びNMOSトランジスタのそれぞれのソースが接続され、前記CMOSインバータの前記一形状のゲート電極の電位より低いゲート電位が印加される遅延生成部を有し、前記論理回路部の出力を前記CMOSインバータに入力して、前記遅延生成部のドレインから出力する遅延回路部と、前記一形状の導電膜とを具備し、前記一形状のゲート電極及び前記一形状の導電膜が、所定の長さ及び幅を有し、所定の間隔で正対した配列関係を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の別態様の半導体装置は、一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを備えた論理回路部と、前記一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを構成トランジスタとするCMOSインバータを有し、前記CMOSインバータの構成トランジスタのそれぞれのドレインに、一端がそれぞれ接続された前記一形状の抵抗素子の他端が接続された遅延生成部を有し、前記論理回路部の出力を前記CMOSインバータに入力して、前記遅延生成部の一端から出力する遅延回路部と、前記一形状の導電膜とを具備し、前記一形状のゲート電極、前記一形状の導電膜、及び前記一形状の抵抗素子が所定の長さ及び幅を有し、所定の間隔で正対した配列関係を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の別態様の半導体装置は、一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを備えた論理回路部と、前記一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを構成トランジスタとするCMOSインバータを有し、前記CMOSインバータの構成トランジスタのそれぞれのドレインに、一端がそれぞれ接続された前記一形状の抵抗素子の他端が接続された遅延生成部を有し、前記論理回路部の出力を前記CMOSインバータに入力して、前記遅延生成部の一端から出力する遅延回路部とを具備し、前記一形状のゲート電極及び前記一形状の抵抗素子が所定の長さ及び幅を有し、所定の間隔で正対した配列関係を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、微細化が可能な遅延回路部を有する半導体装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。以下に示す図では、同一の構成要素には同一の符号を付す。
【実施例1】
【0011】
本発明の実施例1に係る半導体装置について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は半導体装置の構成を模式的に示す図で、図1(a)は半導体装置の遅延回路部及びその遅延回路部と接続される回路部のレイアウトを示す図、図1(b)は半導体装置の遅延回路及びその遅延回路部と接続される回路を示す図ある。図2は半導体装置の入出力信号の波形の変化を模式的に示す図である。
【0012】
図1に示すように、半導体装置101は、論理回路1、バイアス回路2、及び遅延回路3を有している。また、レイアウト的には、半導体装置101は、論理回路部1a、バイアス回路部2a、及び遅延回路部3aを有している。
【0013】
論理回路1は、例えば、pチャネルMOS(PMOS)トランジスタ(トランジスタ11)及びnチャネルMOS(NMOS)トランジスタ(トランジスタ12)で構成されたCMOSインバータ、及び、それぞれ同様なトランジスタ13及びトランジスタ14で構成されたCMOSインバータが直列に接続されて、バッファ回路を形成している。以下、トランジスタn(nは奇数)はPMOSトランジスタ、トランジスタm(mは偶数)はNMOSトランジスタを表わす。
【0014】
論理回路部1aは、所定のゲート長及びゲート幅を有する第1のゲート電極であるゲート電極11g、13gが、所定の間隔(ピッチ)Dで正対して配置されて形成されたトランジスタ11、13、また、ゲート電極12g、14gが、間隔Dで正対して配置されて形成されたトランジスタ12、14を備えている。なお、正対とは長方形の対向する2辺の関係、すなわち、対向する2辺が同一平面にあり、同じ長さを有し、平行である関係をいい、ゲート電極のゲート幅が長方形の対向する辺に相当する。ゲート電極11g、13g、12g、14gを含む以下に述べるゲート電極は、同様の、例えば、製造工程能力が有する最小または最小に近いゲート長、及び同様のゲート幅を有している。
【0015】
CMOSインバータを構成するゲート電極11g及びゲート電極12gは、それぞれのゲート幅の延長線上に乗る関係に配置され、配線層32を介して互いに接続されている。CMOSインバータを構成するゲート電極13g及びゲート電極14gは、それぞれのゲート幅の延長線上に乗る関係に配置され、配線層32を介して互いに接続されている。
【0016】
ゲート電極11g及びゲート電極13gは、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、pチャネルを形成可能な拡散領域35に対向している。ゲート電極12g及びゲート電極14gは、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、nチャネルを形成可能な拡散領域36に対向している。
【0017】
拡散領域35は、電源91と接続されたソース、ゲート電極11g及びゲート電極13gを間に挟んで、外側に、それぞれ、トランジスタ11、13のドレインを有している。拡散領域36は、接地92と接続されたソース、ゲート電極12g及びゲート電極14gを間に挟んで、外側に、それぞれ、トランジスタ12、14のドレインを有している。
【0018】
トランジスタ11、13のドレインは、それぞれ、トランジスタ12、14のドレインと配線層31を介して互いに接続されている。入力信号INは、配線層33を介してゲート電極11g、12gと接続され、トランジスタ11、12のドレインは、配線層31、33、32を介してトランジスタ13、14のゲート電極13g、14gと接続され、トランジスタ13、14のドレインは、配線層31、33を介して遅延回路部3aへ出力されている。
【0019】
バイアス回路2は、トランジスタ15及びトランジスタ16がCMOSインバータと部分的に類似の構成を有している。つまり、トランジスタ15、16のドレイン同士が接続され、トランジスタ15のソースが電源91と、トランジスタ16のソースが接地92と接続され、トランジスタ15、16のゲートとドレインが互いに接続されて、出力される。ここで、トランジスタ15及びトランジスタ16は、抵抗として機能する。
【0020】
バイアス回路部2aは、ゲート電極15g及びゲート電極16gが、それぞれのゲート幅の延長線上に乗る関係に配置され、配線層32を介して互いに接続されている。また、トランジスタ15のゲート電極15gはダミーゲート29gと間隔Dで正対しており、このダミーゲート29gはゲート電極13gと間隔Dで正対している。トランジスタ16のゲート電極16gはダミーゲート29gと間隔Dで正対しており、このダミーゲート29gはゲート電極14gと間隔Dで正対している。つまり、ゲート電極15gとゲート電極13gとは、間隔Dの2倍で正対しており、ゲート電極16gとゲート電極14gとは、間隔Dの2倍で正対している。なお、ダミーゲート29gは、ゲート電極11g等と同様なゲート長、ゲート幅、及び積層構造等を有し、浮遊状態にある導電膜である。
【0021】
ゲート電極15gは、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、pチャネルを形成可能な拡散領域35に対向している。ゲート電極16gは、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、nチャネルを形成可能な拡散領域36に対向している。
【0022】
拡散領域35は、電源91と接続されたソース、ゲート電極15gを間に挟んで、トランジスタ15のドレインを有している。拡散領域36は、接地92と接続されたソース、ゲート電極16gを間に挟んで、トランジスタ16のドレインを有している。
【0023】
トランジスタ15のドレインは、トランジスタ16のドレインと配線層31を介して互いに接続されている。ゲート電極15g、16gは、配線層32、31を介してトランジスタ15、16のドレインと接続されて、トランジスタ15、16のゲート電位及びドレイン電位を出力する。
【0024】
遅延回路3は、トランジスタ17及びトランジスタ18で構成されたCMOSインバータ、及び、トランジスタ21及びトランジスタ22で構成されたCMOSインバータを有している。トランジスタ17及びトランジスタ18の両ドレインは、遅延生成の回路となるノーマリオン型のトランジスタ19及びトランジスタ20で構成されたCMOSインバータ類似構造の両ソースとそれぞれ接続されて、トランジスタ21及びトランジスタ22の両ドレインは、遅延生成の回路となるノーマリオン型のトランジスタ23及びトランジスタ24で構成されたCMOSインバータ類似構造の両ソースとそれぞれ接続されている。バイアス回路部2の出力をトランジスタ19、20で構成されたCMOSインバータ類似構造、及び、トランジスタ23、24で構成されたCMOSインバータ類似構造のゲートに印加する。論理回路1の出力をトランジスタ17、18で構成されたCMOSインバータに入力して、トランジスタ17、18で構成されたCMOSインバータの出力をトランジスタ21、22で構成されたCMOSインバータに入力し、トランジスタ21、22で構成されたCMOSインバータから出力する。なお、トランジスタ19、20、23、24は、抵抗として機能する。
【0025】
遅延回路部3aは、ゲート電極19g、17g、21g、23gが、この順で互いに間隔Dで正対して配置されて形成されたトランジスタ19、17、21、23、また、ゲート電極20g、18g、22g、24gが、この順で互いに間隔Dで正対して配置されて形成されたトランジスタ20、18、22、24を備えている。また、トランジスタ19のゲート電極19gはダミーゲート29gと間隔Dで正対しており、ダミーゲート29gはゲート電極15gと間隔Dで正対している。トランジスタ20のゲート電極20gはダミーゲート29gと間隔Dで正対しており、ダミーゲート29gはゲート電極16gと間隔Dで正対している。
【0026】
CMOSインバータを構成するゲート電極19g及びゲート電極20gは、それぞれのゲート幅の延長線上に乗る関係に配置され、配線層32を介して互いに接続されている。CMOSインバータを構成するゲート電極17g及びゲート電極18g、ゲート電極21g及びゲート電極22g、並びにゲート電極23g及びゲート電極24gは、それぞれ、ゲート電極19g及びゲート電極20gが有する関係を有して互いに接続されている。
【0027】
ゲート電極19g、17g、21g、23gは、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、pチャネルを形成可能な拡散領域35に対向している。ゲート電極20g、18g、22g、24gは、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、nチャネルを形成可能な拡散領域36に対向している。
【0028】
拡散領域35は、電源91と接続されたトランジスタ17、21のソースを中心に置いて、外側方向に、ゲート電極17g及びゲート電極21gを間に挟んで、それぞれ、トランジスタ17、21のドレイン及びトランジスタ19、23のソースを有し、ゲート電極19g及びゲート電極23gを間に挟んで、それぞれ、トランジスタ19、23のドレインを有している。拡散領域36は、接地92と接続されたトランジスタ18、22のソースを中心に置いて、拡散領域35と対向するように、外側方向に、ゲート電極18g及びゲート電極22gを間に挟んで、それぞれ、トランジスタ18、22のドレイン及びトランジスタ20、24のソースを有し、ゲート電極20g及びゲート電極24gを間に挟んで、それぞれ、トランジスタ20、24のドレインを有している。
【0029】
トランジスタ19、23のドレインは、それぞれ、トランジスタ20、24のドレインと配線層31を介して互いに接続されている。論理回路部1aは、配線層33を介して、配線層32を介して接続されたゲート電極17g、18gと接続されている。トランジスタ19、20のドレインは、配線層31、33を介して、配線層32を介して接続されたトランジスタ21、22のゲート電極21g、22gと接続されている。トランジスタ23、24のドレインは、配線層31、33を介して出力OUTされている。
【0030】
次に、半導体装置101の動作について説明する。図2に示すように、横軸に時間を取って示され、図2(a)は論理回路1への入力信号、図2(b)は論理回路1の出力信号及び遅延回路3への入力信号、そして、図2(c)は遅延回路3の出力信号である。
【0031】
図2(a)に示すように、電源電位VDDの「H(High)」レベル、接地電位VSSの「L(Low)」レベル矩形波が入力されて、論理回路1は、上述のように、トランジスタ11、12からなるCMOSインバータ、及び、トランジスタ13、14からなるCMOSインバータが接続されているので、図2(b)に示すように、わずかな遅延があるほぼ同位相の矩形波を出力する。
【0032】
図2(b)に示す矩形波が入力されて、遅延回路3は、図2(c)に示すように、信号の「H」、「L」を判別する基準電位Vrefにおいて、図2(a)に示す入力信号に対して、ホールド違反を解消可能な遅延時間ΔTを有する台形に近い、ほぼ同位相の信号を出力する。
【0033】
遅延回路3は、上述したように、トランジスタ17、18からなるCMOSインバータ、及び、トランジスタ21、22からなるCMOSインバータが接続されているので、入力及び出力の位相はほぼ同じとなる。そして、バイアス回路2は、上述のような接続により、トランジスタ15、16が、例えば、トランジスタ17、18、及びトランジスタ21、22と実質的に同じサイズを有し、インバータの論理閾値電圧と等しい電圧になり、駆動能力がほぼそろっているので、接地電位VSSを零とすると、電源電位VDDのほぼ半分のバイアス電位を出力する。
【0034】
トランジスタ19、20は、電源91のほぼ半分のバイアス電位で駆動されるので、駆動能力がかなり低下して、オン抵抗が高くなって、出力信号の遅延が大きくなる。つまり、トランジスタ17、18からなるCMOSインバータは、入力信号の立ち上がり角度に対して、傾斜が緩い反転信号を出力する。そして、同様な構成のトランジスタ21、22からなるCMOSインバータを通すことによって、図2(c)に示すように、遅延回路3の出力として、入力信号の立ち上がり角度に対して、傾斜が更に緩いほぼ同相の信号を出力する。なお、トランジスタ17、18からなるCMOSインバータによる傾斜が緩い反転信号を、出力OUTに出すことは可能である。
【0035】
上述したように、半導体装置101は、間隔Dで正対した、製造工程能力が有する最小または最小に近いゲート長及びゲート幅を有するゲート電極11g、13g、15g、17g、19g、21g、及び23gが配置されて、PMOSトランジスタが形成され、間隔Dで正対した、製造工程能力が有する最小または最小に近いゲート長及びゲート幅を有するゲート電極12g、14g、16g、18g、20g、22g、及び24gが配置されて、NMOSトランジスタが形成され、バッファ機能を有する論理回路部1a、バイアス回路部2a、及び遅延回路部3aが構成され、各回路部1a、2a、3aの間にゲート電極11g〜24gの配列と整合してダミーゲート29gが配置されている。遅延回路部3aは、トランジスタ17、18、19、20で構成され、バイアス回路部2aから電源91の半分のバイアス電位がトランジスタ19、20のゲート電極19g、20gに印加される1段目と、同様な構成の2段目が接続されている。
【0036】
その結果、配列されたゲート電極の間隔Dを1単位として、高々10単位の論理回路部1a、バイアス回路部2a、及び遅延回路部3aに要する面積を追加することにより、所望のホールド違反を対策することが可能となる。つまり、半導体装置101は、ゲート長を長くしてホールド違反対策を行う半導体装置と比較して、占有面積を低減することが可能となる。
【0037】
また、ゲート電極11g〜24gは、製造工程能力が有する最小または最小に近いゲート長及びゲート幅を有し、等間隔(ピッチ)Dで整列されているので、位相シフトマスク法において、また、通常のマスク法等においても、マスク作製を比較的容易に行うことができる。従って、半導体装置101は、高速化を実現しつつ、微細化、すなわち、高集積化が可能となり、占有面積の低減が可能となる。
【0038】
また、ゲート電極11g〜24gは、製造工程能力が有する最小または最小に近いゲート長及びゲート幅を同様に有し、等間隔(ピッチ)Dで整列されているので、半導体装置101は、形成されるトランジスタの均一性が高く、閾値電圧の変動等が抑制される。すなわち、半導体装置101は、製造歩留の向上が可能となる。
【0039】
また、実施例1の変形例1について、図3を参照しながら説明する。図3は半導体装置の構成を模式的に示す図で、図3(a)は半導体装置の遅延回路部及びその遅延回路部と接続される回路部のレイアウトを示す図、図3(b)は半導体装置の遅延回路及びその遅延回路部と接続される回路を示す図ある。実施例1とは、バイアス回路部に抵抗素子を使用している点が異なる。なお、実施例1と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0040】
図3に示すように、半導体装置102は、論理回路1、バイアス回路4、及び遅延回路3を有している。また、レイアウト的には、半導体装置102は、論理回路部1a、バイアス回路部4a、及び遅延回路部3aを有している。
【0041】
バイアス回路4は、一端が電源91と接続された抵抗素子41の他端と、一端が接地92と接続された抵抗素子42の他端とが接続されて、接続点から出力される。
【0042】
バイアス回路部4aは、実施例1において、ほぼ直線上に並んだ2本のダミーゲート29gを置き換えた抵抗素子41及び抵抗素子42が配線層32を介して互いに接続されている。配線層32に対する抵抗素子41、42の端部は、それぞれ、電源91及び接地92と接続されている。電源91は、抵抗素子41、42で分割されて、中間の電位の配線層33を介して、遅延回路部3aのゲート電極19g、20g、及びゲート電極23g、24gに接続されている。なお、抵抗素子41、42は、同じ抵抗値に設定されているが、供給先の所望の電位に合わせて、それぞれの抵抗値を変更することは可能である。
【0043】
抵抗素子41、42は、比較的高い抵抗値に設定される。例えば、ゲート電極では、多結晶シリコンと金属を反応させてサリサイド化を行い、抵抗を低くすることになるが、抵抗素子41、42は、ゲート電極用の多結晶シリコンをそのまま使用して、つまり、多結晶シリコン上にシリサイド形成のための金属を堆積することなく(サリサイドブロックという)、数kΩ〜数十kΩ/平方のシート抵抗となるように形成される。なお、抵抗素子41及び抵抗素子42は、ダミーゲート29gの置き換えの他、ゲート電極、すなわち、拡散領域35、36上に配置されたゲート電極用の多結晶シリコンをサリサイドブロックして、使用することは可能である。また、抵抗素子41及び抵抗素子42は、非晶質シリコンとすることが可能である。
【0044】
その結果、半導体装置102では、高抵抗の抵抗素子41、42を使用した抵抗分割回路を構成しているので、実施例1のバイアス回路部2aと比較して、電源91から接地92に流れ込む貫通電流は無視できるほど小さくすることが可能となり、また、ダミーゲート29gを抵抗素子41、42に置き換えているので、占有面積を削減して面積効率をより上げることが可能となる。その他、半導体装置102は、実施例1の半導体装置101の効果と同様な効果を有している。
【0045】
なお、上述の実施例1及び実施例1の変形例1は、更に次のような変形例が可能である。
【0046】
バイアス回路部2a、4aは、論理回路部1a及び遅延回路部3aの間に占有的に配置する例を示したが、バイアス回路部2a、4aは、この位置に限定されるものではなく、また占有的に用意しなければならないわけでもない。例えば、遅延回路部3aの他に遅延回路部が、例えば、同じ行に配置される場合、遅延回路部の内のいずれか1箇所にバイアス回路2a、4aを配置し、そこから同じ行にある全てまたは一部の遅延回路部に対してバイアス電位を供給してもよい。また、バイアス回路部2a、4aは、半導体装置101、102上に配置する必要が必ずしもなく、I/Oパッド等を介して外部から供給することは可能である。
【0047】
その結果、半導体装置101、102上で、バイアス回路部2a、4aが占有する面積を低減することが可能となる。
【0048】
また、バイアス回路2、4は、電源91のほぼ半分のバイアス電位を出力する例であるが、このバイアス電位に限定されるものではない。例えば、トランジスタ19、23のゲート電極19g、23gにかかるバイアス電位と、トランジスタ20、24のゲート電極20g、24gにかかるバイアス電位を別々に分けてもかまわない。またバイアス電位も電源91のほぼ半分のバイアス電位以外の中間電位にしてもかまわない。
【0049】
その結果、遅延回路3の遅延時間ΔTをより細かく、より所望の値に近づけることが可能となる。
【0050】
また、遅延回路3のトランジスタ17、18、19、20で構成される遅延発生CMOSインバータは、トランジスタ21、22、23、24で構成される遅延発生CMOSインバータとの2段の構成でバッファを形成しているが、CMOSインバータ2段の構成に限定されるものではなく、例えば、AND、OR、NAND、NOR等の論理ゲート、更にそれらを組み合わせた複合論理ゲートのCMOSインバータに同様に適用することが可能である。そして、トランジスタ17、18、19、20で構成される遅延発生CMOSインバータと同様に、より低い電位を中央側に接続されたPMOSトランジスタ、NMOSトランジスに印加することにより、遅延発生CMOSインバータとすることが可能である。
【0051】
その結果、半導体装置に配置された多くの論理回路に適用できるので、半導体装置のより高い集積化が可能となる。
【実施例2】
【0052】
本発明の実施例2に係る半導体装置について、図4を参照しながら説明する。図4は半導体装置の構成を模式的に示す図で、図4(a)は半導体装置の遅延回路部及びその遅延回路部と接続される回路部のレイアウトを示す図、図4(b)は半導体装置の遅延回路及びその遅延回路部と接続される回路を示す図ある。実施例1の半導体装置101とは、遅延回路のCMOSインバータのPMOS及びNMOSトランジスタの両ドレイン間に抵抗素子が接続されている点が異なる。なお、実施例1及びその変形例と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0053】
図4に示すように、半導体装置103は、論理回路1及び遅延回路5を有している。また、レイアウト的には、半導体装置103は、論理回路部1a及び遅延回路部5aを有している。
【0054】
遅延回路5は、トランジスタ17及びトランジスタ18で構成されたCMOSインバータ、及び、トランジスタ21及びトランジスタ22で構成されたCMOSインバータを有している。トランジスタ17及びトランジスタ18の両ドレインは、遅延生成の回路となる一端部が直列に接続された抵抗素子45及び抵抗素子46の他端部とそれぞれ接続されて、トランジスタ21及びトランジスタ22の両ドレインは、遅延生成の回路となる一端部が直列に接続された抵抗素子47及び抵抗素子48の他端部とそれぞれ接続されている。論理回路1の出力をトランジスタ17、18で構成されたCMOSインバータに入力して、トランジスタ17、18で構成されたCMOSインバータの抵抗素子45と抵抗素子46との接続点の出力をトランジスタ21、22で構成されたCMOSインバータに入力し、トランジスタ21、22で構成されたCMOSインバータの抵抗素子47と抵抗素子48との接続点から出力する。
【0055】
遅延回路部5aは、ゲート電極17g、21gが、間隔Dで正対して配置されて形成されたトランジスタ17、21、ゲート電極18g、22gが、間隔Dで正対して配置されて形成されたトランジスタ18、22を備えている。また、実施例1のゲート電極19g、23gを置き換えた抵抗素子45、47が、それぞれ、ゲート電極18g、22gと間隔Dで正対して配置され、実施例1のゲート電極20g、24gを置き換えた抵抗素子46、48が、それぞれ、ゲート電極18g、22gと間隔Dで正対して配置されている。また、抵抗素子45はダミーゲート29gと間隔Dで正対しており、ダミーゲート29gは論理回路部1aのゲート電極13gと間隔Dで正対している。抵抗素子46はダミーゲート29gと間隔Dで正対しており、ダミーゲート29gは論理回路部1aのゲート電極14gと間隔Dで正対している。
【0056】
抵抗素子45、46、47、48は、実施例1の抵抗素子41、42と同様に、ゲート電極用の多結晶シリコンをサリサイドブロックして、使用する。
【0057】
抵抗素子45、ゲート電極17g、21g、及び抵抗素子47は、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、pチャネルを形成可能な拡散領域35に対向している。抵抗素子46、ゲート電極18g、22g、及び抵抗素子48は、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、nチャネルを形成可能な拡散領域36に対向している。
【0058】
拡散領域35は、電源91と接続されたトランジスタ17、21のソースを中心に置いて、外側方向に、ゲート電極17g及びゲート電極21gを間に挟んで、それぞれ、トランジスタ17、21のドレインを有している。トランジスタ17、21のドレインは、配線層31を介して、外側の抵抗素子45、46と、それぞれ、接続されている。拡散領域36は、接地92と接続されたトランジスタ18、22のソースを中心に置いて、拡散領域35と対向するように、外側方向に、ゲート電極18g及びゲート電極22gを間に挟んで、それぞれ、トランジスタ18、22のドレインを有している。トランジスタ18、22のドレインは、配線層31を介して、外側の抵抗素子46、48と、それぞれ、接続されている。
【0059】
論理回路部1aは、配線層33を介して、配線層32を介して接続されたゲート電極17g、18gと接続されている。抵抗素子45、46は、配線層32を介して互いに接続され、配線層32は、配線層33を介して、他の配線層32を介して接続されたゲート電極21g、22gと接続されている。抵抗素子47、48は、配線層32を介して互いに接続され、配線層32は、配線層33を介して出力OUTされる。
【0060】
なお、抵抗素子45、46とダミーゲート29gとの間、及び、抵抗素子47、48とダミーゲート29gとの間には、それぞれ、間隔Dのダミー領域が存在する。
【0061】
次に、半導体装置103の動作について説明する。入出力信号の波形の変化は、図2に示す実施例1と同様である。実施例1において、トランジスタ19、20は、電源91のほぼ半分のバイアス電位で駆動されて、オン抵抗が高くなる状態を生成したが、本実施例の遅延回路5では、シート抵抗の高い抵抗素子45、46を予め形成して、すなわち、バイアス電位を不要な構成にしておいて、出力信号の遅延を大きくしている。つまり、トランジスタ17、18からなるCMOSインバータは、入力信号の立ち上がり角度に対して、傾斜が緩い反転信号を出力する。そして、同様な構成のトランジスタ21、22からなるCMOSインバータを通すことによって、図2(c)に示すように、遅延回路5の出力として、入力信号の立ち上がり角度に対して、傾斜が更に緩いほぼ同相の信号を出力する。
【0062】
その結果、半導体装置103では、抵抗素子45、46、及び抵抗素子47、48を使用して、遅延発生をさせているので、実施例1のバイアス回路部2aが不要となり、バイアス回路部2aが必要とした面積の削減が可能である。また、バイアス回路部2aは、電源91から接地92に流れ込む貫通電流を流してバイアス電位を形成していたが、半導体装置103は、バイアス回路部2aの貫通電流が不要となり、実施例1の半導体装置101と比較して、消費電流の低減が可能である。その他、半導体装置103は、実施例1の半導体装置101の効果と同様な効果を有している。
【0063】
また、実施例2の変形例1について、図5を参照しながら説明する。図5は半導体装置の遅延回路部及びその遅延回路部と接続される回路部のレイアウトを示す図ある。実施例2とは、ダミーゲートを使用してダミー領域を削減している点が異なる。なお、実施例1及び実施例2と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0064】
図5に示すように、半導体装置104は、レイアウト的には、論理回路部1a及び遅延回路部6aを有している。半導体装置104の回路は、実施例2の半導体装置103の回路と同じである。
【0065】
遅延回路部6aは、ゲート電極17g、21gが、間隔Dで正対して配置されて形成されたトランジスタ17、21、ゲート電極18g、22gが、間隔Dで正対して配置されて形成されたトランジスタ18、22を備えている。回路的に実施例2の抵抗素子45、47に相当する抵抗素子51、53は、ダミーゲート29gを置き換えて配置されている。回路的に実施例2の抵抗素子46、48に相当する抵抗素子52、54は、ダミーゲート29gを置き換えて配置されている。また、抵抗素子51は、論理回路部1aのゲート電極13gと間隔Dで正対している。抵抗素子52は、論理回路部1aのゲート電極14gと間隔Dで正対している。
【0066】
抵抗素子51、ゲート電極17g、21g、及び抵抗素子53の内、ゲート電極17g、21gは、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、pチャネルを形成可能な拡散領域35に対向している。抵抗素子52、ゲート電極18g、22g、及び抵抗素子54の内、ゲート電極18g、22gは、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、nチャネルを形成可能な拡散領域36に対向している。
【0067】
抵抗素子51、52、53、54は、実施例1の抵抗素子41、42と同様に、ダミーゲート用の多結晶シリコンをサリサイドブロックして、使用する。
【0068】
拡散領域35は、電源91と接続されたトランジスタ17、21のソースを中心に置いて、外側方向に、ゲート電極17g及びゲート電極21gを間に挟んで、それぞれ、トランジスタ17、21のドレインを有している。トランジスタ17、21のドレインは、配線層31を介して、外側の抵抗素子51、53と、それぞれ、接続されている。拡散領域36は、接地92と接続されたトランジスタ18、22のソースを中心に置いて、拡散領域35と対向するように、外側方向に、ゲート電極18g及びゲート電極22gを間に挟んで、それぞれ、トランジスタ18、22のドレインを有している。トランジスタ18、22のドレインは、配線層31を介して、外側の抵抗素子52、54と、それぞれ、接続されている。
【0069】
論理回路部1aと遅延回路部6aとの接続は、ダミーゲート及びダミー領域が削除された分、配線層33が短くなった他は、実施例2の遅延回路部5aの接続と同様である。
【0070】
半導体装置104の動作は、実施例2の半導体装置103の動作と同様である。
【0071】
その結果、半導体装置104では、ダミーゲート及びダミー領域が削除されているので、実施例2の半導体装置103と比較して、ダミーゲート及びダミー領域が要した面積の削減が可能である。その他、半導体装置104は、実施例2の半導体装置103の効果と同様な効果を有している。
【0072】
なお、上述の実施例2及び実施例2の変形例1は、更に次のような変形例が可能である。
【0073】
遅延回路5のトランジスタ17、18、抵抗素子45、46で構成される遅延発生CMOSインバータは、トランジスタ21、22、抵抗素子47、48で構成される遅延発生CMOSインバータとの2段の構成でバッファを形成しているが、CMOSインバータ2段の構成に限定されるものではなく、例えば、AND、OR、NAND、NOR等の論理ゲート、更にそれらを組み合わせた複合論理ゲートのCMOSインバータに同様に適用することが可能である。
【0074】
また、トランジスタ17、18、抵抗素子51、52で構成される遅延発生CMOSインバータは、トランジスタ21、22、抵抗素子53、54で構成される遅延発生CMOSインバータとの2段の構成でバッファを形成しているが、CMOSインバータ2段の構成に限定されるものではなく、例えば、AND、OR、NAND、NOR等の論理ゲート、更にそれらを組み合わせた複合論理ゲートのCMOSインバータに同様に適用することが可能である。
【0075】
その結果、これらの変形例では、半導体装置のより高い集積化が可能となる。
【0076】
以上、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
【0077】
本発明は、以下の付記に記載されているような構成が考えられる。
(付記1) <請求項5と同じ>一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを備えた論理回路部と、前記一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを構成トランジスタとするCMOSインバータを有し、前記CMOSインバータの構成トランジスタのそれぞれのドレインに、一端がそれぞれ接続された前記一形状の抵抗素子の他端が接続された遅延生成部を有し、前記論理回路部の出力を前記CMOSインバータに入力して、前記遅延生成部の一端から出力する遅延回路部とを具備し、前記一形状のゲート電極及び前記一形状の抵抗素子が所定の長さ及び幅を有し、所定の間隔で正対した配列関係を有する半導体装置。
【0078】
(付記2) 前記配列関係は、前記CMOSインバータを構成するPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタの前記一形状のゲート電極で別々に形成され、前記CMOSインバータを構成するPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタのゲート電極は互いに直線上に並列される関係を有している付記1に記載の半導体装置。
【0079】
(付記3) 前記一形状のゲート電極は、シリサイドを有し、前記抵抗素子は、多結晶シリコンまたは非晶質シリコンを有する付記1に記載の半導体装置。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】実施例1に係る半導体装置の構成を模式的に示す図で、図1(a)は半導体装置の遅延回路部及びその遅延回路部と接続される回路部のレイアウトを示す図、図1(b)は半導体装置の遅延回路及びその遅延回路部と接続される回路を示す図。
【図2】実施例1に係る半導体装置の入出力信号の波形の変化を模式的に示す図。
【図3】実施例1の変形例1に係る半導体装置の構成を模式的に示す図で、図3(a)は半導体装置の遅延回路部及びその遅延回路部と接続される回路部のレイアウトを示す図、図3(b)は半導体装置の遅延回路及びその遅延回路部と接続される回路を示す図。
【図4】実施例2に係る半導体装置の構成を模式的に示す図で、図4(a)は半導体装置の遅延回路部及びその遅延回路部と接続される回路部のレイアウトを示す図、図4(b)は半導体装置の遅延回路及びその遅延回路部と接続される回路を示す図。
【図5】実施例2の変形例1に係る半導体装置の遅延回路部及びその遅延回路部と接続される回路部のレイアウトを示す図。
【符号の説明】
【0081】
1 論理回路
1a 論理回路部
2、4 バイアス回路
2a、4a バイアス回路部
3、5 遅延回路
3a、5a、6a 遅延回路部
11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24 トランジスタ
11g、12g、13g、14g、15g、16g、17g、18g、19g、20g、21g、22g、23g、24g ゲート電極
29g ダミーゲート
31、32、33 配線層
35、36 拡散領域
41、42、45、46、47、48、51、52、53、54 抵抗素子
91 電源
92 接地
101、102、103、104 半導体装置
D 間隔
VDD 電源電位
VSS 接地電位
Vref 基準電位
ΔT 遅延時間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを有する論理回路部と、
前記一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを構成トランジスタとするCMOSインバータを有し、前記CMOSインバータの構成トランジスタのそれぞれのドレインに、ドレイン同士が接続された前記一形状のゲート電極を有するノーマリオン型のPMOS及びNMOSトランジスタのそれぞれのソースが接続され、前記CMOSインバータの前記一形状のゲート電極の電位より低いゲート電位が印加される遅延生成部を有し、前記論理回路部の出力を前記CMOSインバータに入力して、前記遅延生成部のドレインから出力する遅延回路部と、前記一形状の導電膜と、
を具備し、前記一形状のゲート電極及び前記一形状の導電膜が、所定の長さ及び幅を有し、所定の間隔で正対した配列関係を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記遅延生成部のゲート電位は、ソースに電源が接続された前記配列関係にある前記一形状のゲート電極を有するPMOSトランジスタ及びソースに接地が接続された前記配列関係にある前記一形状のゲート電極を有するNMOSトランジスタの、それぞれのドレインとそれぞれのゲート電極が1点で接続されて形成された出力であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記遅延生成部のゲート電位は、前記配列関係にある前記一形状の2つの抵抗素子のそれぞれの一端が電源または接地に接続され、他端同士が接続された接続点の出力であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを備えた論理回路部と、
前記一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを構成トランジスタとするCMOSインバータを有し、前記CMOSインバータの構成トランジスタのそれぞれのドレインに、一端がそれぞれ接続された前記一形状の抵抗素子の他端が接続された遅延生成部を有し、前記論理回路部の出力を前記CMOSインバータに入力して、前記遅延生成部の一端から出力する遅延回路部と、前記一形状の導電膜と、
を具備し、前記一形状のゲート電極、前記一形状の導電膜、及び前記一形状の抵抗素子が所定の長さ及び幅を有し、所定の間隔で正対した配列関係を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを備えた論理回路部と、
前記一形状のゲート電極が、それぞれ、配置されて形成されたPMOS及びNMOSトランジスタを構成トランジスタとするCMOSインバータを有し、前記CMOSインバータの構成トランジスタのそれぞれのドレインに、一端がそれぞれ接続された前記一形状の抵抗素子の他端が接続された遅延生成部を有し、前記論理回路部の出力を前記CMOSインバータに入力して、前記遅延生成部の一端から出力する遅延回路部と、
を具備し、前記一形状のゲート電極及び前記一形状の抵抗素子が所定の長さ及び幅を有し、所定の間隔で正対した配列関係を有することを特徴とする半導体装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−170842(P2009−170842A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−10346(P2008−10346)
【出願日】平成20年1月21日(2008.1.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】