説明

基板処理装置および基板処理方法

【課題】基板を清浄な状態で露光装置に搬入することが可能な基板処理装置および基板処理方法を提供する。
【解決手段】裏面洗浄処理ユニットRSWにより裏面洗浄された基板Wがインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH12により保持されて冷却ユニットCPに搬送される。冷却ユニットCPにより温度調整された基板Wがインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11により保持されて露光装置に搬送される。露光装置により露光処理された基板Wがインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH13により保持されて露光装置から基板載置部PASS9に搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等の各種基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられている。
【0003】
このような基板処理装置では、露光処理前の基板に対して種々の成膜処理が施される。しかしながら、この成膜処理の過程で基板の裏面が汚染する場合がある。この場合、汚染物質により基板の裏面に凹凸が生じ、基板が不安定な状態となる。これにより、露光処理時に露光パターンの寸法不良および形状不良が発生することがある。
【0004】
これを回避するため、例えば特許文献1では、基板処理装置に露光処理前の基板の裏面を洗浄する裏面洗浄ユニットが設けられる。これにより、露光処理前の基板の裏面に付着した汚染物質を取り除くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−214365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、デバイスの高密度化および高集積化に伴い、レジストパターンのさらなる微細化が求められている。レジストパターンの微細化のために重要となる露光装置の解像度性能は、露光装置の光源の波長に依存する。そこで、波長が約13nmと極めて短いEUV(超紫外線)を用いた露光技術が提案されている。EUVは大気に吸収されやすいので、EUVを用いた露光処理は、真空度が高い状態で行う必要がある。そのため、EUVを用いた露光処理を行う場合には、基板を清浄な状態で露光装置に搬入することが要求される。
【0007】
本発明の目的は、基板を清浄な状態で露光装置に搬入することが可能な基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)第1の発明に係る基板処理装置は、露光装置に隣接するように配置される基板処理装置であって、基板の表面に処理を行うための処理部と、処理部と露光装置との間で基板の受け渡しを行うための受け渡し部とを備え、処理部は、基板の表面に感光性材料からなる感光性膜を形成する感光性膜形成ユニットを含み、受け渡し部は、感光性膜形成ユニットによる感光性膜の形成後でかつ露光装置による露光処理前に基板の裏面を洗浄する裏面洗浄ユニットと基板を保持して搬送する複数の保持部を有する搬送装置を含み、搬送装置は、裏面洗浄ユニットによる裏面洗浄後の基板を複数の保持部のうち一または複数の保持部により保持して露光装置に搬送し、露光装置からの露光処理後の基板を複数の保持部のうち他の保持部により保持して搬送するように構成されたものである。
【0009】
この基板処理装置においては、感光性膜形成ユニットにより基板の表面に感光性材料からなる感光性膜が形成される。感光性膜の形成後でかつ露光装置による露光処理前に裏面洗浄ユニットにより基板の裏面が洗浄される。洗浄後の基板が搬送装置の複数の保持部のうち一または複数の保持部により保持されて露光装置に搬送される。露光装置からの露光処理後の基板が搬送装置の複数の保持部のうち他の保持部により保持されて搬送される。
【0010】
このように、裏面洗浄後の基板を保持して露光装置に搬送する保持部と露光装置からの露光処理後の基板を保持して搬送する保持部とが異なる。そのため、たとえ露光処理後の基板に汚染物が付着している場合でも、その汚染物が裏面洗浄後の基板を保持する保持部に付着することがない。これにより、裏面洗浄後の基板を清浄な状態で露光装置に搬入することができる。その結果、露光装置内の汚染を防止することができる。したがって、露光装置における露光処理が真空中で行われる場合であっても、汚染物による真空度の低下が防止される。また、露光装置内の汚染が低減されているので、汚染物を除去するために必要な時間が短縮される。その結果、基板処理装置の稼働率が低下することを防止することができる。
【0011】
(2)受け渡し部は、基板の温度を調整する温度調整部をさらに含み、一または複数の保持部により、温度調整部から露光処理前の基板を保持して露光装置に搬送する第1の保持部と、裏面洗浄ユニットから裏面洗浄後の基板を保持して温度調整部に搬送する第2の保持部とを含んでもよい。
【0012】
この場合、裏面洗浄後の基板が第2の保持部により裏面洗浄ユニットから温度調整部に保持されて搬送される。基板の温度が温度調整部により調整される。温度調整後の基板は温度調整部から第1の保持部により保持されて露光装置に搬送される。これにより、露光装置への基板の搬入時に露光装置の内外の温度差による基板の変形を防止しつつ基板の裏面の汚染を防止することができる。
【0013】
また、裏面洗浄処理ユニットから温度調整部に基板を保持して搬送する保持部と温度調整部から露光装置に基板を保持して搬送する保持部とが異なる。それにより、温度調整された基板を保持する保持部の温度が一定に保たれる。したがって、温度調整部から露光装置に基板が搬送される際に基板の温度が変化することが防止される。
【0014】
(3)温度調整部は、基板を取り囲む筐体と、筐体の内部に乾燥気体を供給する気体供給部とを含んでもよい。
【0015】
この場合、温度調整部の筺体の内部に乾燥気体が供給される。これにより、基板が確実に乾燥される。その結果、露光装置に完全に乾燥状態の基板を搬入することができる。したがって、露光装置において真空中で露光処理が行われる場合でも真空度が低下することが確実に防止される。
【0016】
(4)受け渡し部は、露光処理後の基板が載置される載置部をさらに含み、他の保持部は、露光装置から載置部に基板を保持して搬送する第3の保持部を含んでもよい。
【0017】
この場合、基板が第3の保持部により保持されて露光装置から載置部に搬送される。これにより、露光処理後の基板を一時的に待機させることができるので、露光処理前の基板の搬送時間および露光処理後の基板の搬送時間を調整することができる。その結果、基板の搬送効率が向上するとともに露光処理から次の処理までの時間を適切に調製することができる。
【0018】
(5)搬送装置は、第1および第2の搬送ユニットを含み、第1の搬送ユニットは、第1の保持部、第2の保持部および第3の保持部を有し、第2の搬送ユニットは、処理部から受け渡し部内に感光性膜の形成後の基板を保持して搬送する第4の保持部と、受け渡し部内で露光処理後の基板を保持して搬送する第5の保持部とを含んでもよい。
【0019】
この場合、感光性膜の形成後の基板が、第2の搬送ユニットの第4の保持部により保持されて処理部から受け渡し部内に搬送される。また、露光処理後の基板が、第2の搬送ユニットの第5の保持部により保持されて受け渡し部内で搬送される。これにより、第1の搬送ユニットにより裏面洗浄処理ユニットから載置部への基板の搬送、載置部から温度調整部への基板の搬送および露光装置からの受け渡し部内への基板の搬送が行われ、第2の搬送ユニットにより処理部から受け渡し部内への基板の搬送および受け渡し部内での基板の搬送が行われる。それにより、第1の搬送ユニットおよび第2の搬送ユニットが並行動作することが可能となる。その結果、基板の搬送効率を低下させることなく、露光装置に清浄な基板を搬入することができる。
【0020】
(6)第3の保持部は、第1および第2の保持部よりも下方に配置されてもよい。露光処理後の基板の清浄度が露光処理前の基板の清浄度に比べて低い場合、露光処理後の基板またはそれを保持する第3の保持部から汚染物が落下する可能性がある。このような場合でも、第1および第2の保持部が第3の保持部よりも上方に配置されることにより、第1および第2の保持部により保持される露光処理前の基板に汚染物が付着することがない。これにより、露光装置に搬入される基板の汚染を確実に防止することができる。
【0021】
(7)第1の保持部は、第2の保持部よりも上方に配置されてもよい。裏面洗浄後の基板に液体が残存している場合、裏面洗浄後の基板またはそれを保持する第2の保持部から液体が落下する可能性がある。このような場合でも、第1の保持部が第2の保持部よりも上方に配置されることにより、第1の保持部により保持される温度調整後の基板に液体が付着することがない。これにより、温度調整後の基板の温度が変化することおよび露光装置に液体が付着した基板が搬入されることを防止することができる。
【0022】
(8)搬送装置は、第1および第2の搬送ユニットを含み、第1の搬送ユニットは、第1の保持部および第3の保持部を有し、第2の搬送ユニットは、第2の保持部と、処理部から受け渡し部内に感光性膜の形成後の基板を保持して搬送する第4の保持部と、感光性膜の形成後の基板を受け渡し部内で保持して裏面洗浄ユニットに搬送する第5の保持部とを有してもよい。
【0023】
この場合、感光性膜の形成後基板が、第2の搬送ユニットの第4の保持部により処理部から保持されて受け渡し部内に搬送される。また、感光性膜の形成後の基板が、第2の搬送ユニットの第5の保持部により受け渡し部内で保持されて裏面洗浄ユニットに搬送される。これにより、第1の搬送ユニットにより載置部から温度調整部への基板の搬送および露光装置から受け渡し部内への基板の搬送が行われ、第2の搬送ユニットにより裏面洗浄処理ユニットから載置部への基板の搬送、処理部から受け渡し部内への基板の搬送および受け渡し部内での裏面洗浄ユニットへの基板の搬送が行われる。それにより、第1の搬送ユニットおよび第2の搬送ユニットが並行動作することが可能となる。その結果、基板の搬送効率を低下させることなく、露光装置に清浄な基板を搬入することができる。
【0024】
(9)第1の保持部は、第3の保持部よりも上方に配置されてもよい。露光処理後の基板の清浄度が露光処理前の基板の清浄度に比べて低い場合、露光処理後の基板またはそれを保持する第3の保持部から汚染物が落下する可能性がある。このような場合でも、第1の保持部が第3の保持部よりも上方に配置されることにより、第1の保持部により保持される露光処理前の基板に汚染物が付着することがない。これにより、露光装置に搬入される基板の汚染を確実に防止することができる。
【0025】
(10)第2の保持部は、第4および第5の保持部よりも上方に配置されてもよい。第4または第5の保持部により保持される裏面洗浄前の基板が汚染されている場合、裏面洗浄前の基板またはそれを保持する第4もしくは第5の保持部から汚染物が落下する可能性がある。このような場合でも、第2の保持部が第4および第5の保持部よりも上方に配置されることにより、第2の保持部により保持される裏面洗浄後の基板に汚染物が付着することがない。これにより、露光装置に搬入される基板の汚染を確実に防止することができる。
【0026】
(11)第2の発明に係る基板処理方法は、露光装置に隣接するように配置される基板処理装置を用いて基板に処理を行う基板処理方法であって、基板処理装置は、感光性膜形成ユニット、裏面洗浄ユニット、および複数の保持部を有する搬送装置を備え、感光性膜形成ユニットにより基板の表面に感光性材料からなる感光性膜を形成する工程と、感光性膜の形成後でかつ露光装置による露光処理前に裏面洗浄ユニットにより基板の裏面を洗浄する工程と、洗浄後の基板を搬送装置の複数の保持部のうち一または複数の保持部により保持して露光装置に搬送する工程と、露光装置からの露光処理後の基板を搬送装置の複数の保持部のうち他の保持部により保持して搬送する工程とを含むものである。
【0027】
この基板処理方法においては、感光性膜形成ユニットにより基板の表面に感光性材料からなる感光性膜が形成される。感光性膜の形成後でかつ露光装置による露光処理前に裏面洗浄ユニットにより基板の裏面が洗浄される。洗浄後の基板が搬送装置の複数の保持部のうち一または複数の保持部により保持されて露光装置に搬送される。露光装置からの露光処理後の基板が搬送装置の複数の保持部のうち他の保持部により保持されて搬送される。
【0028】
このように、裏面洗浄後の基板を保持して露光装置に搬送する保持部と露光装置からの露光処理後の基板を保持して搬送する保持部とが異なる。そのため、たとえ露光処理後の基板に汚染物が付着している場合でも、その汚染物が裏面洗浄後の基板を保持する保持部に付着することがない。これにより、裏面洗浄後の基板を清浄な状態で露光装置に搬入することができる。その結果、露光装置内の汚染を防止することができる。したがって、露光装置における露光処理が真空中で行われる場合であっても、汚染物による真空度の低下が防止される。また、露光装置内の汚染が低減されているので、汚染物を除去するために必要な時間が短縮される。その結果、基板処理装置の稼働率が低下することを防止することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、基板処理の効率を低下させることなく、基板の裏面の汚染を防止し、洗浄度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図2】図1の基板処理装置の一方の概略側面図である。
【図3】図1の基板処理装置の他方の概略側面図である。
【図4】インターフェースブロックを露光装置側から見た概略側面図である。
【図5】裏面洗浄処理ユニットの構成を説明するための図である。
【図6】(a)は図5に示すチャック開閉装置およびチャックの上面図であり、(b)は(a)に示すチャック開閉装置およびのA−A線断面図である。
【図7】インターフェース用搬送機構のハンドの動作を示すフローチャートである。
【図8】インターフェース用搬送機構のハンドの動作を示すフローチャートである。チャートである。
【図9】インターフェースブロック内の基板の搬送経路を示す図である。
【図10】第2の実施の形態におけるインターフェースブロックを露光装置側から見た概略側面図である。
【図11】第2の実施の形態におけるインターフェース用搬送機構のハンドの動作を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態におけるインターフェース用搬送機構のハンドの動作を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態におけるインターフェースブロック内の基板の搬送経路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態に係る基板処理装置について図面を用いて説明する。以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板またはフォトマスク用基板等をいう。
【0032】
[1]第1の実施の形態
(1)基板処理装置の構成
図1は、第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。なお、図1および後述する図2〜図4には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。なお、各方向において矢印が向かう方向を+方向、その反対の方向を−方向とする。また、Z方向を中心とする回転方向をθ方向とする。
【0033】
図1に示すように、基板処理装置500は、インデクサブロック1、反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェースブロック5を含む。また、インターフェースブロック5に隣接するように露光装置6が配置される。本実施の形態では、露光装置6は真空露光装置である。
【0034】
以下、インデクサブロック1、反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェースブロック5の各々を処理ブロックと呼ぶ。
【0035】
インデクサブロック1は、各処理ブロックの動作を制御するメインコントローラ(制御部)91、複数のキャリア載置台92およびインデクサロボットIRを含む。インデクサロボットIRには、基板Wを受け渡すためのハンドIRH1,IRH2が上下に設けられる。
【0036】
反射防止膜用処理ブロック2は、反射防止膜用熱処理部100,101、反射防止膜用塗布処理部20および第1のセンターロボットCR1を含む。反射防止膜用塗布処理部20は、第1のセンターロボットCR1を挟んで反射防止膜用熱処理部100,101に対向して設けられる。第1のセンターロボットCR1には、基板Wを受け渡すためのハンドCRH1,CRH2が上下に設けられる。
【0037】
インデクサブロック1と反射防止膜用処理ブロック2との間には、雰囲気遮断用の隔壁11が設けられる。この隔壁11には、インデクサブロック1と反射防止膜用処理ブロック2との間で基板Wの受け渡しを行うための基板載置部PASS1,PASS2が上下に近接して設けられる。上側の基板載置部PASS1は、基板Wをインデクサブロック1から反射防止膜用処理ブロック2へ搬送する際に用いられ、下側の基板載置部PASS2は、基板Wを反射防止膜用処理ブロック2からインデクサブロック1へ搬送する際に用いられる。
【0038】
また、基板載置部PASS1,PASS2には、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示せず)が設けられている。それにより、基板載置部PASS1,PASS2において基板Wが載置されているか否かの判定を行うことが可能となる。また、基板載置部PASS1,PASS2には、固定設置された複数本の支持ピンが設けられている。なお、上記の光学式のセンサおよび支持ピンは、後述する基板載置部PASS3〜PASS9にも同様に設けられる。
【0039】
レジスト膜用処理ブロック3は、レジスト膜用熱処理部110,111、レジスト膜用塗布処理部30および第2のセンターロボットCR2を含む。レジスト膜用塗布処理部30は、第2のセンターロボットCR2を挟んでレジスト膜用熱処理部110,111に対向して設けられる。第2のセンターロボットCR2には、基板Wを受け渡すためのハンドCRH3,CRH4が上下に設けられる。
【0040】
反射防止膜用処理ブロック2とレジスト膜用処理ブロック3との間には、雰囲気遮断用の隔壁12が設けられる。この隔壁12には、反射防止膜用処理ブロック2とレジスト膜用処理ブロック3との間で基板Wの受け渡しを行うための基板載置部PASS3,PASS4が上下に近接して設けられる。上側の基板載置部PASS3は、基板Wを反射防止膜用処理ブロック2からレジスト膜用処理ブロック3へ搬送する際に用いられ、下側の基板載置部PASS4は、基板Wをレジスト膜用処理ブロック3から反射防止膜用処理ブロック2へ搬送する際に用いられる。
【0041】
現像処理ブロック4は、現像用熱処理部120、露光後ベーク用熱処理部121、現像処理部40および第3のセンターロボットCR3を含む。現像処理ブロック4はインターフェースブロック5に隣接し、後述するように、基板載置部PASS7を備える。現像処理部40は、第3のセンターロボットCR3を挟んで現像用熱処理部120および露光後ベーク用熱処理部121に対向して設けられる。第3のセンターロボットCR3には、基板Wを受け渡すためのハンドCRH5,CRH6が上下に設けられる。
【0042】
レジスト膜用処理ブロック3と現像処理ブロック4との間には、雰囲気遮断用の隔壁13が設けられる。この隔壁13には、レジスト膜用処理ブロック3と現像処理ブロック4との間で基板Wの受け渡しを行うための基板載置部PASS5,PASS6が上下に近接して設けられる。上側の基板載置部PASS5は、基板Wをレジスト膜用処理ブロック3から現像処理ブロック4へ搬送する際に用いられ、下側の基板載置部PASS6は、基板Wを現像処理ブロック4からレジスト膜用処理ブロック3へ搬送する際に用いられる。
【0043】
インターフェースブロック5は、裏面洗浄処理ユニットRSW、インターフェース用搬送機構IFR1,IFR2、エッジ露光部EEW、送りバッファ部SBF、戻りバッファ部RBF、基板載置部PASS8,PASS9および冷却ユニット(クーリングプレート)CPを含む。裏面洗浄処理ユニットRSWは、露光処理前の基板Wの裏面の洗浄処理および乾燥処理を行う。ここで、基板Wの裏面とは、各処理ブロックにより、種々の膜が形成される面の反対側の面をいう。裏面洗浄処理ユニットRSWの詳細は後述する。
【0044】
また、インターフェース用搬送機構IFR2には、基板Wを受け渡すためのハンドH21,H22(後述する図4参照)が上下に設けられ、インターフェース用搬送機構IFR1には、基板Wを受け渡すためのハンドH11,H12,H13(後述する図4参照)が上下に設けられる。インターフェースブロック5の詳細については後述する。
【0045】
本実施の形態に係る基板処理装置500においては、Y方向に沿ってインデクサブロック1、反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェースブロック5が順に並設されている。
【0046】
図2は、図1の基板処理装置500の一方の概略側面図であり、図3は、図1の基板処理装置500の他方の概略側面図である。なお、図2においては、基板処理装置500の一方の側面に沿った領域(以下、+X側と呼ぶ。)に設けられた構成要素を主に示し、図3においては、基板処理装置500の他方の側面に沿った領域(以下、−X側と呼ぶ。)に設けられた構成要素を主に示している。
【0047】
まず、図2を用いて、基板処理装置500の+X側の構成について説明する。図2に示すように、反射防止膜用処理ブロック2の反射防止膜用塗布処理部20(図1参照)には、3個の塗布ユニットBARCが上下に積層配置されている。各塗布ユニットBARCは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック21およびスピンチャック21上に保持された基板Wに反射防止膜の塗布液を供給する供給ノズル22を備える。
【0048】
レジスト膜用処理ブロック3のレジスト膜用塗布処理部30(図1参照)には、3個の塗布ユニットRESが上下に積層配置されている。各塗布ユニットRESは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック31およびスピンチャック31上に保持された基板Wにレジスト膜の塗布液を供給する供給ノズル32を備える。
【0049】
現像処理ブロック4の現像処理部40(図1参照)には、5個の現像処理ユニットDEVが上下に積層配置されている。各現像処理ユニットDEVは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック41およびスピンチャック41上に保持された基板Wに現像液を供給する供給ノズル42を備える。
【0050】
インターフェースブロック5内の+X側には、エッジ露光部EEWおよび裏面洗浄処理ユニットRSWが上下に積層配置される。各エッジ露光部EEWは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック51およびスピンチャック51上に保持された基板Wのエッジを露光処理する光照射器52を備える。
【0051】
インターフェースブロック5内のX方向における略中央部には、送りバッファ部SBF、戻りバッファ部RBF、基板載置部PASS8,PASS9および冷却ユニットCPが積層配置される(後述する図4参照)。図2には、送りバッファ部SBF、戻りバッファ部RBF、基板載置部PASS8,PASS9および冷却ユニットCPの一部が図示されている。
【0052】
次に、図3を用いて、基板処理装置500の−X側の構成について説明する。図3に示すように、反射防止膜用処理ブロック2の反射防止膜用熱処理部100,101には、2個の加熱ユニット(ホットプレート)HPおよび2個の冷却ユニット(クーリングプレート)CPがそれぞれ積層配置される。また、反射防止膜用熱処理部100,101の最上部には、加熱ユニットHPおよび冷却ユニットCPの温度を制御するローカルコントローラLCが各々配置される。
【0053】
レジスト膜用処理ブロック3のレジスト膜用熱処理部110,111には、2個の加熱ユニットHPおよび2個の冷却ユニットCPがそれぞれ積層配置される。また、レジスト膜用熱処理部110,111の最上部には、加熱ユニットHPおよび冷却ユニットCPの温度を制御するローカルコントローラLCが各々配置される。
【0054】
現像処理ブロック4の現像用熱処理部120には2個の加熱ユニットHPおよび2個の冷却ユニットCPが上下に積層配置され、露光後ベーク用熱処理部121には基板載置部PASS7、2個の加熱ユニットHPおよび2個の冷却ユニットCPおよびが上下に積層配置される。また、現像用熱処理部120および露光後ベーク用熱処理部121の最上部には、加熱ユニットHPおよび冷却ユニットCPの温度を制御するローカルコントローラLCが各々配置される。
【0055】
なお、図2と同様に、図3には、エッジ露光部EEW、送りバッファ部SBF、戻りバッファ部RBF、基板載置部PASS8,PASS9および冷却ユニットCPの一部が図示されている。
【0056】
次に、図4を用いてインターフェースブロック5について詳細に説明する。図4は、インターフェースブロック5を露光装置6側から見た概略側面図である。インターフェースブロック5内において、−X側には、現像処理ブロック4の露光後ベーク用熱処理部121と連通する接続口121bが配置される。また、インターフェースブロック5内において、+X側の上部には、エッジ露光部EEWおよび裏面洗浄処理ユニットRSWが上下に積層配置される。
【0057】
エッジ露光部EEWの下方において、インターフェースブロック5内の略中央部には、送りバッファ部SBF、戻りバッファ部RBF、基板載置部PASS8,PASS9および冷却ユニットCPが上下に積層配置される。
【0058】
また、インターフェースブロック5内の下部には、インターフェース用搬送機構IFR1,IFR2が設けられている。インターフェース用搬送機構IFR1,IFR2の構成について説明する。
【0059】
インターフェース用搬送機構IFR2は、ベース部B2、支持部S2、回転軸T2、アームA2およびモータM2を含む。ベース部B2には支持部S2が±θ方向に回転可能でかつ±Z方向に昇降可能に搭載される。支持部S2は、回転軸T2を介してベース部B2内のモータM2に連結しており、このモータM2により支持部S2が回転する。支持部S2には、アームA2を介して基板Wを水平姿勢で保持する2個のハンドH21,H22が進退可能に上下に設けられる。ここで、ハンドH21はハンドH22よりも高い位置に配置される。
【0060】
インターフェース用搬送機構IFR2は、接続口121b、エッジ露光部EEW、送りバッファ部SBF、戻りバッファ部RBF、基板載置部PASS8,PASS9および冷却ユニットCPの間で基板Wを搬送可能に構成される。
【0061】
インターフェース用搬送機構IFR1は、ベース部B1、支持部S1、回転軸T1、アームA1およびモータM1を含む。ベース部B1には支持部S1が±θ方向に回転可能でかつ±Z方向に昇降可能に搭載される。支持部S1は、回転軸T1を介してベース部B1内のモータM1に連結しており、このモータM1により支持部S1が回転する。支持部S1には、アームA1を介して基板Wを水平姿勢で保持する3個のハンドH11,H12,H13が進退可能に上下に設けられる。ここで、ハンドH11はハンドH12よりも高い位置に配置され、ハンドH12はハンドH13よりも高い位置に配置される。
【0062】
インターフェース用搬送機構IFR1は、裏面洗浄処理ユニットRSW、送りバッファ部SBF、戻りバッファ部RBF、基板載置部PASS8,PASS9、および冷却ユニットCPの間で基板Wを搬送可能に構成される。
【0063】
(2)基板処理装置の動作
次に、本実施の形態に係る基板処理装置500の動作について図1〜図4を参照しながら説明する。
【0064】
(2−1)インデクサブロックから現像処理ブロックまでの動作
まず、インデクサブロック1、反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3および現像処理ブロック4の動作について簡単に説明する。
【0065】
インデクサブロック1のキャリア載置台92の上には、複数枚の基板Wを多段に収納するキャリアCが搬入される。インデクサロボットIRは、ハンドIRH1を用いてキャリアC内に収納された未処理の基板Wを取り出す。その後、インデクサロボットIRは±X方向に移動しつつ±θ方向に回転移動し、未処理の基板Wを基板載置部PASS1に載置する。
【0066】
本実施の形態においては、キャリアCとしてFOUP(Front Opening Unified Pod)を用いているが、これに限定されず、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドまたは収納基板Wを外気に曝すOC(Open Cassette)等を用いてもよい。
【0067】
さらに、インデクサロボットIR、第1〜第3のセンターロボットCR1〜CR3およびインターフェース用搬送機構IFR1,IFR2には、それぞれ基板Wに対して直線的にスライドするようにハンドの進退動作を行う直動型搬送ロボットを用いているが、これに限定されず、関節を動かすことにより直線的にハンドの進退動作を行う多関節型搬送ロボットを用いてもよい。
【0068】
基板載置部PASS1に載置された未処理の基板Wは、反射防止膜用処理ブロック2の第1のセンターロボットCR1により受け取られる。第1のセンターロボットCR1は、その基板Wを反射防止膜用熱処理部100,101に搬入する。
【0069】
その後、第1のセンターロボットCR1は、反射防止膜用熱処理部100,101から熱処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを反射防止膜用塗布処理部20に搬入する。この反射防止膜用塗布処理部20では、露光処理時に発生する定在波およびハレーションを減少させるために、塗布ユニットBARCにより基板W上に反射防止膜が塗布形成される。
【0070】
次に、第1のセンターロボットCR1は、反射防止膜用塗布処理部20から塗布処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを反射防止膜用熱処理部100,101に搬入する。その後、第1のセンターロボットCR1は、反射防止膜用熱処理部100,101から熱処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS3に載置する。
【0071】
基板載置部PASS3に載置された基板Wは、レジスト膜用処理ブロック3の第2のセンターロボットCR2により受け取られる。第2のセンターロボットCR2は、その基板Wをレジスト膜用熱処理部110,111に搬入する。
【0072】
その後、第2のセンターロボットCR2は、レジスト膜用熱処理部110,111から熱処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wをレジスト膜用塗布処理部30に搬入する。このレジスト膜用塗布処理部30では、塗布ユニットRESにより反射防止膜が塗布形成された基板W上にレジスト膜が塗布形成される。
【0073】
次に、第2のセンターロボットCR2は、レジスト膜用塗布処理部30から塗布処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wをレジスト膜用熱処理部110,111に搬入する。その後、第2のセンターロボットCR2は、レジスト膜用熱処理部110,111から熱処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS5に載置する。
【0074】
基板載置部PASS5に載置された基板Wは、現像処理ブロック4の第3のセンターロボットCR3により受け取られる。第3のセンターロボットCR3は、その基板Wを基板載置部PASS7に載置する。
【0075】
基板載置部PASS7に載置された基板Wは、図4の接続口121bを通してインターフェースブロック5のインターフェース用搬送機構IFR2により受け取られ、後述するように、インターフェースブロック5および露光装置6において所定の処理が施される。インターフェースブロック5および露光装置6において基板Wに所定の処理が施された後、その基板Wは、接続口121bを通してインターフェース用搬送機構IFR2により図1の現像処理ブロック4の露光後ベーク用熱処理部121に搬入される。
【0076】
露光後ベーク用熱処理部121においては、基板Wに対して露光後ベーク(PEB)が行われる。その後、現像処理ブロック4の第3のセンターロボットCR3は、露光後ベーク用熱処理部121から基板Wを取り出し、現像処理部40に搬入する。現像処理部40においては、露光処理された基板Wに対して現像処理が施される。
【0077】
次に、第3のセンターロボットCR3は、現像処理部40から現像処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを現像用熱処理部120に搬入する。その後、第3のセンターロボットCR3は、現像用熱処理部120から熱処理後の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS6に載置する。
【0078】
基板載置部PASS6に載置された基板Wは、レジスト膜用処理ブロック3の第2のセンターロボットCR2により基板載置部PASS4に載置される。
【0079】
基板載置部PASS4に載置された基板Wは反射防止膜用処理ブロック2の第1のセンターロボットCR1により基板載置部PASS2に載置される。
【0080】
基板載置部PASS2に載置された基板Wは、インデクサブロック1のインデクサロボットIRによりキャリアC内に収納される。これにより、基板処理装置500における基板Wの各処理が終了する。
【0081】
(2−2)インターフェースブロックの概略動作
次に、インターフェースブロック5の動作について詳細に説明する。
【0082】
上述したように、インデクサブロック1に搬入された基板Wは、所定の処理を施された後、現像処理ブロック4(図1参照)の基板載置部PASS7に載置される。
【0083】
図4のインターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH21を用いて接続口121bを通して基板載置部PASS7から基板Wを取り出し、その基板Wをエッジ露光部EEWに搬送する。エッジ露光部EEWにおいては、基板Wのエッジに露光処理が施される。
【0084】
インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いてエッジ露光部EEWからエッジに露光処理が施された基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS8に搬送する。
【0085】
ここで、露光装置6が十分な処理速度を有しない場合には、基板載置部PASS8に露光処理前の基板Wが存在する場合がある。この場合、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いてエッジ露光部EEWから取り出した基板Wを送りバッファ部SBFに搬送してもよい。この基板Wは送りバッファ部SBFに一時的に収納保管される。後述するように、露光処理前の基板Wが基板載置部PASS8から裏面洗浄処理ユニットRSWに搬送された後、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いて送りバッファ部SBFから基板Wを取り出し、基板載置部PASS8に搬送する。
【0086】
後述するように、基板載置部PASS9には、露光処理後の基板Wが載置されている。インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH22は、基板載置部PASS9から基板Wを取り出し、接続口121bを通してその基板Wを現像処理ブロック4の露光後ベーク用熱処理部121の加熱ユニットHP(図1参照)に搬送する。
【0087】
ここで、露光後ベーク用熱処理部121が一時的に基板Wの受け入れをできない場合には、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いて基板載置部PASS9から基板Wを取り出し、その基板Wを戻りバッファ部RBFに搬送してもよい。この場合、基板Wは戻りバッファ部RBFに一時的に収納保管される。露光後ベーク用熱処理部121が基板Wを受け入れ可能になった後、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いて戻りバッファ部RBFから基板Wを取り出し、接続口121bを通してその基板Wを露光後ベーク用熱処理部121に搬送する。
【0088】
なお、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22に代えてハンドH21を用いて基板載置部PASS9から露光後ベーク用熱処理部121への基板Wの搬送を行ってもよい。
【0089】
インターフェース用搬送機構IFR2は、上記の動作を繰り返す。それにより、図1の基板載置部PASS7からエッジ露光部EEWへ基板Wの搬送、エッジ露光部EEWから基板載置部PASS8への基板Wの搬送および基板載置部PASS9から露光後ベーク用熱処理部121の加熱ユニットHPへの基板Wの搬送が繰り返し行われる。
【0090】
一方、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH13を用いて基板載置部PASS8から基板Wを取り出し、その基板Wを裏面洗浄処理ユニットRSWに搬送する。裏面洗浄処理ユニットRSWにおいては、上述したように露光処理前の基板Wの裏面洗浄処理が行われる。
【0091】
インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH12を用いて裏面洗浄処理ユニットRSWから裏面洗浄処理および乾燥処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを冷却ユニットCPに搬送する。冷却ユニットCPに搬送された基板Wは、露光装置6内と同じ温度または露光装置6内よりも高い温度(例えば、20〜23℃)に調整される。基板Wを露光装置6内と同じ温度に調整することにより、露光装置6への基板Wの搬入時に露光装置6の内外の温度差による基板Wの変形を防止することができる。露光装置6内で基板Wの温度が低下する場合には、基板Wを露光装置6内よりも高い温度に調整することにより、露光装置6への基板Wの搬入時に露光装置6の内外の温度差による基板Wの変形を防止することができる。
【0092】
また、冷却ユニットCP内は乾燥した窒素ガスで満たされている。基板Wが乾燥した窒素ガスの雰囲気下で乾燥されることにより、基板Wに付着した水分が十分に除去される。詳細は後述する。
【0093】
インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH11を用いて冷却ユニットCPから上記所定温度に維持されかつ乾燥した窒素ガスにより水分が除去された基板Wを取り出し、露光装置6内の基板搬入部6a(図1参照)に搬送する。露光装置6においては、基板Wの露光処理が行われる。
【0094】
このように、裏面洗浄処理ユニットRSWから冷却ユニットCPに基板Wを保持して搬送するハンドH12と冷却ユニットCPから露光装置6に基板Wを保持してハンドH11とが異なる。それにより、温度調整された基板Wを保持するハンドH11の温度が一定に保たれる。したがって、冷却ユニットCPから露光装置6に基板Wが搬送される際に基板Wの温度が変化することが防止される。
【0095】
インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH13を用いて露光装置6の基板搬出部6b(図1参照)から露光処理後の基板Wを取り出し、基板載置部PASS9に搬送する。
【0096】
インターフェース用搬送機構IFR1は、上記の動作を繰り返す。それにより、基板載置部PASS8から裏面洗浄処理ユニットRSWへの基板Wの搬送、裏面洗浄処理ユニットRSWから冷却ユニットCPへの基板Wの搬送、冷却ユニットCPから露光装置6の基板搬入部6aへの基板Wの搬送および露光装置6の基板搬出部6bから基板載置部PASS9への基板Wの搬送が繰り返し行われる。
【0097】
(3)裏面洗浄処理ユニット
次に、裏面洗浄処理ユニットRSWの詳細について説明する。
【0098】
(3−1)構成
図5は、裏面洗浄処理ユニットRSWの構成を説明するための図である。
【0099】
図5に示すように、裏面洗浄処理ユニットRSWは、基板Wを水平に保持するとともに、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャック721を備える。裏面洗浄処理ユニットRSWにおいては、スピンチャック721が基板Wの端面を複数の保持ピン722により保持する。スピンチャック721は、チャック回転駆動機構736によって回転される回転軸725の上端に固定されている。
【0100】
スピンチャック721の外方には、アーム駆動装置710が設けられている。アーム駆動装置710には、回動軸711が接続されている。回動軸711には、アーム712が水平方向に延びるように連結され、アーム712の先端には、ブラッシング装置713が取り付けられている。ブラッシング装置713は、下方に向くブラシ714、およびそのブラシ714を回転させるブラッシングモータ715を有する。
【0101】
アーム駆動装置710により回動軸711が回転するとともにアーム712が回動し、ブラッシング装置713がスピンチャック721により保持された基板Wの上方に移動する。また、アーム駆動装置710により回動軸711およびアーム712が上下動し、ブラッシング装置713のブラシ714が基板Wに近づく方向または離れる方向に移動する。
【0102】
また、スピンチャック721の外方には、基板反転装置760が設けられている。基板反転装置760は昇降用駆動装置761を備える。昇降用駆動装置761には、昇降軸762が設けられており、昇降軸762の上端には、チャック開閉装置763が取り付けられている。チャック開閉装置763には、基板Wを保持するための1対のチャック764,765が取り付けられている。
【0103】
昇降用駆動装置761により昇降軸762が上下方向に移動する。それに伴い、チャック764,765が、スピンチャック721上の基板Wと同じ高さの位置(以下、基板保持位置と呼ぶ)とスピンチャック721の上方の位置(以下、基板反転位置と呼ぶ)との間で上下方向に移動する。基板反転装置760は、基板反転位置で基板Wを180°反転させることができる。基板反転装置760の詳細については後述する。
【0104】
スピンチャック721の外方の斜め上方には、洗浄液供給ノズル751および不活性ガス供給ノズル752が設けられている。これらの洗浄液供給ノズル751および不活性ガス供給ノズル752は、基板反転装置760の上下動を妨げないように配置されている。洗浄液供給ノズル751は、洗浄液供給管753およびバルブVdを介して洗浄液供給源R1に接続されている。不活性ガス供給ノズル752は、不活性ガス供給管754およびバルブVeを介して不活性ガス供給源R3に接続されている。
【0105】
バルブVdの開閉を制御することにより、洗浄液供給管753に供給する洗浄液の供給量を調整することができる。洗浄液供給ノズル751には、洗浄液が、洗浄液供給管753を通して洗浄液供給源R1から供給される。それにより、基板W上へ洗浄液を供給することができる。洗浄液としては、例えば、純水、純水に錯体(イオン化したもの)を溶かした液またはフッ素系薬液などが用いられる。
【0106】
バルブVeの開閉を制御することにより、不活性ガス供給管754に供給する不活性ガスの供給量を調整することができる。不活性ガス供給ノズル752には、不活性ガスが、不活性ガス供給管754を通して不活性ガス供給源R3から供給される。それにより、基板W上へ不活性ガスを供給することができる。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガスが用いられる。
【0107】
スピンチャック721に保持された基板Wは、処理カップ723内に収容される。処理カップ723の内側には、筒状の仕切壁733が設けられている。また、スピンチャック721の周囲を取り囲むように、基板Wの処理に用いられた洗浄液を排液するための排液空間731が形成されている。さらに、排液空間731を取り囲むように、処理カップ723と仕切壁733との間に、基板Wの裏面洗浄処理に用いられた洗浄液を回収するための回収液空間732が形成されている。
【0108】
排液空間731には、排液処理装置(図示せず)へ洗浄液を導くための排液管734が接続され、回収液空間732には、回収処理装置(図示せず)へ洗浄液を導くための回収管735が接続されている。
【0109】
処理カップ723の上方には、基板Wからの洗浄液が外方へ飛散することを防止するためのガード724が設けられている。このガード724は、回転軸725に対して回転対称な形状からなっている。ガード724の上端部の内面には、断面く字状の排液案内溝741が環状に形成されている。
【0110】
また、ガード724の下端部の内面には、外側下方に傾斜する傾斜面からなる回収液案内部742が形成されている。回収液案内部742の上端付近には、処理カップ723の仕切壁733を受け入れるための仕切壁収納溝743が形成されている。
【0111】
このガード724には、ボールねじ機構等で構成されたガード昇降駆動機構(図示せず)が設けられている。ガード昇降駆動機構によりガード724が上下動する。
【0112】
ここで、回収液案内部742がスピンチャック721に保持された基板Wの外周端面に対向する状態(図5に示すガード724の状態)では、基板Wから外方へ飛散した洗浄液が回収液案内部742により回収液空間732に導かれ、回収管735を通して回収される。以下、このようなガード724の位置を回収位置と呼ぶ。
【0113】
また、排液案内溝741がスピンチャック721に保持された基板Wの外周端面に対向する状態では、基板Wから外方へ飛散した洗浄液が排液案内溝741により排液空間731に導かれ、排液管734を通して排液される。以下、このようなガードの位置を排液位置と呼ぶ。
【0114】
また、スピンチャック721上の基板Wの搬入または搬出等が行われる際には、ガード724の上端部の高さがスピンチャック721に保持された基板Wの高さよりも低くなる状態になる。以下、このようなガードの位置を搬入搬出位置と呼ぶ。
【0115】
なお、本実施の形態では、搬入搬出位置と排液位置との間でガード724が上下動する。
【0116】
(3−2)基板反転装置の詳細
ここで、基板反転装置760のチャック開閉装置763およびチャック764,765の詳細について説明する。図6(a)は図5に示すチャック開閉装置763およびチャック764,765の上面図であり、図6(b)は図6(a)に示すチャック開閉装置763およびチャック764,765のA−A線断面図である。
【0117】
図6(a)に示すように、チャック764,765は、基板Wの端面に沿った略円弧形状を有し、基板Wを挟んで互いに対称に配置されるとともに、図6(b)に示すように、上下方向に僅かにずれて配置されている。また、チャック764の一面(図6(b)においては下面)から突出するように2つの支持部材768が設けられており、チャック765の一面(図6(b)においては上面)から突出するように2つの支持部材768が設けられている。支持部材768は、円錐台形状の支持部768aおよび逆円錐台形状の支持部768bが一体的に形成されたものである。支持部768a,768bの間には溝が形成され、この溝により基板Wの端面が保持される。なお、支持部材768は例えばフッ素樹脂からなる。
【0118】
チャック764,765は、支持体766,767を介してそれぞれチャック開閉装置763に接続されている。チャック開閉装置763によりチャック764,765が互いに近づく方向および離れる方向(図6(a)の矢印M1参照)に移動する。以下、チャック764,765が最大限離れた状態を開状態と呼ぶ。
【0119】
また、チャック開閉装置763は、図示しないモータを有し、水平方向に延びる軸心J1を中心としてチャック764,765を180°回転させることができる。
【0120】
(3−3)動作
次に、上記構成を有する裏面洗浄処理ユニットRSWの処理動作について説明する。なお、以下に説明する裏面洗浄処理ユニットRSWの各構成要素の動作は、図1のメインコントロ−ラ(制御部)91により制御される。
【0121】
まず、基板Wの搬入時には、ガード724が上述した搬入搬出位置まで移動するとともに、図1のインターフェース用搬送機構IFR2が基板Wをスピンチャック721上に載置する。このとき、基板Wは、表面が上方を向く状態である。
【0122】
続いて、開状態のチャック764,765が上述の基板保持位置まで下降する。次に、チャック764,765がチャック開閉装置763により互いに近づく方向に移動する。それにより、チャック764,765の支持部材768が基板Wの端面に当接し、基板Wがチャック764,765により保持される。
【0123】
続いて、チャック764,765が上述の基板反転位置まで上昇する。そこで、チャック開閉装置763によりチャック764,765が180°回転される。それにより、基板Wが反転され、基板Wの裏面が上方を向く状態になる。
【0124】
次に、チャック764,765が上記状態を保ちつつ基板保持位置まで下降する。続いて、チャック764,765が開状態となる。それにより、基板Wは、裏面が上方を向く状態でスピンチャック721上に載置される。続いて、保持ピン722により基板Wの端面が保持される。一方、チャック764,765は基板Wの上方へ退避する。
【0125】
次に、ガード724が上述した排液位置まで移動するとともに、回転軸725が回転する。回転軸725の回転に伴ってスピンチャック721に保持されている基板Wが回転する。また、このとき、ブラシ714が基板Wの中心部上方に移動する。
【0126】
続いて、洗浄液供給ノズル751から洗浄液が基板Wの裏面に吐出されるとともに、ブラシ714が回転しつつ下降し、基板Wの裏面に当接する。これにより、基板Wの裏面がブラシ714により洗浄される。
【0127】
所定時間経過後、洗浄液の供給が停止されるとともに、ブラシ714が基板Wの外方に移動する。次に、回転軸725の回転数が上昇する。それにより、基板W上の洗浄液が遠心力により除去される。
【0128】
次に、不活性ガス供給ノズル752から不活性ガスが基板Wの裏面に吐出される。これにより、基板Wの裏面が確実に乾燥される。所定時間経過後、不活性ガスの供給が停止され、回転軸725の回転が停止する。また、ガード724が搬入搬出位置に移動する。
【0129】
続いて、スピンチャック721による基板Wの保持が解除されるとともに、基板反転装置760のチャック764,765により基板Wが保持され、上記と同様に、基板反転位置において基板Wが再度反転される。それにより、基板Wは、表面が上方を向いた状態となる。
【0130】
そして、基板Wがスピンチャック721上に載置され、図1のインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH12(後述する第2の実施の形態においては、インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21)により裏面洗浄処理ユニットRSWから搬出される。これにより、裏面洗浄処理ユニットRSWにおける基板Wの裏面洗浄処理および基板Wの乾燥処理が終了する。なお、裏面洗浄処理および乾燥処理中におけるガード724の位置は、洗浄液の回収または排液の必要性に応じて適宜変更することが好ましい。
【0131】
なお、ブラシ714により基板Wの裏面を洗浄した後に、基板Wの裏面にリンス液を供給してもよい。リンス液としては、例えば、純水、炭酸水、水素水および電解イオン水HFE(ハイドロフルオロエーテル)のいずれかが用いられる。この場合、洗浄液がリンス液により洗い流されるので、基板W上に洗浄液が残留することをより確実に防止することができる。
【0132】
また、本実施の形態では、裏面洗浄処理ユニットRSWにおいて、洗浄液供給ノズル751および不活性ガス供給ノズル752が固定されているが、モータにより回動するアームに取り付けられてもよい。その場合、洗浄液の吐出領域または不活性ガスの吐出領域を容易に調整することができる。そのため、基板Wの裏面洗浄処理および乾燥処理を効果的に行うことができる。例えば、基板Wの裏面を乾燥させる際に、不活性ガス供給ノズル752を基板Wの中心部上方から基板Wの周縁部上方へと移動させることにより、基板Wの裏面全体に不活性ガスを吹き付けることができ、基板Wの裏面上の洗浄液をより効果的に除去することができる。
【0133】
また、本実施の形態においては、ブラシ714を用いて基板Wの裏面洗浄処理を行うが、高圧噴射ノズル、超音波ノズルまたは後述する2流体ノズル等の他の方法により基板Wの裏面洗浄処理を行ってもよい。
【0134】
また、本実施の形態においては、スピン乾燥方法により基板Wの乾燥処理を行うが、減圧乾燥方法、エアーナイフ乾燥方法等の他の乾燥方法により基板Wに乾燥処理を行ってもよい。
【0135】
また、本実施の形態では、基板反転装置760により基板Wを反転させて基板Wの裏面洗浄処理を行うが、基板Wの下方から基板Wに向けて洗浄液を吐出するノズル、または基板Wの下方から基板Wに当接するブラシを設けて、基板Wを反転させずに基板Wの裏面洗浄処理を行ってもよい。
【0136】
(4)基板に付着する水分量の調整
図4に示すように、インターフェースブロック5内の上方には、清浄な空気を供給するための空気供給ユニット61が設けられる。また、インターフェースブロック5内の下方には、雰囲気を排気するための空気排出ユニット62が設けられる。
【0137】
空気供給ユニット61は、流通管63を介して温調装置60に接続される。温調装置60は、空気の温度および湿度を予め設定された値に調整するとともに空気に中のパーティクル(塵埃)等の不純物を除去する。温調装置60において調整および浄化された空気は、流通管63を介して空気供給ユニット61に供給される。それにより、空気供給ユニット61からインターフェースブロック5内に温度および湿度が調整された清浄な空気が供給される。
【0138】
このように、温調装置60によりインターフェースブロック5内に温湿度調整された清浄な空気が供給されるので、露光後ベーク前の基板Wが適切な水分を保持することができる。これにより、露光後ベーク用熱処理部121において、基板W上の触媒反応が適切に促進される。
【0139】
なお、空気供給ユニット61と流通管63との接続部には流量調整ダンパ65が設けられる。流量調整ダンパ65は流通管63から空気供給ユニット61に流入する空気の流量を調整する。
【0140】
空気排出ユニット62には、流通管64が接続される。インターフェースブロック5内の空気は、空気排出ユニット62および流通管64を介して外部に排出される。それにより、インターフェースブロック5内の雰囲気が適切な温度および湿度の清浄な状態に維持される。
【0141】
なお、流通管64には流量調整ダンパ66が設けられる。流量調整ダンパ66は、流通管64内の空気の流量を調整する。
【0142】
インターフェースブロック5内の冷却ユニットCPは、ケーシング53および冷却プレート54により構成される。冷却プレート54は、ケーシング53内に配置される。冷却ユニットCPのケーシング53は、流通管71を介して窒素供給装置70に接続される。窒素供給装置70から乾燥した窒素ガスが流通管71を介して冷却ユニットCPのケーシング53内に供給される。それにより、冷却ユニットCPのケーシング53内は乾燥した窒素ガスで満たされる。
【0143】
この場合、露光処理前において、冷却ユニットCPに搬送された基板Wは、乾燥した窒素ガスの雰囲気下で乾燥されることにより、基板Wに付着した水分が十分に除去される。その結果、基板Wが真空露光装置内に搬送される場合でも、真空露光装置内の真空度が低下することが確実に防止される。
【0144】
なお、流通管71には流量調整ダンパ73が設けられる。流量調整ダンパ73は、流通管71内の空気の流量を調整する。
【0145】
上記の構成によると、基板Wの処理コストの増加を抑制しつつ、露光処理前の基板Wを十分に乾燥させるとともに露光後ベーク前の基板W上のレジスト膜中の水分量を適切に調整することが可能となる。
【0146】
(5)インターフェース用搬送機構の詳細な動作
インターフェース用搬送機構IFR1,IFR2の詳細な動作について説明する。図7はインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21,H22の動作を示すフローチャートであり、図8はインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11〜H13の動作を示すフローチャートであり、図9はインターフェースブロック5内の基板Wの搬送経路を示す図である。インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21,H22およびインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11〜H13はメインコントローラ(制御部)91により制御される。
【0147】
図7および図9に示すように、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH21を用いて露光後ベーク用熱処理部121(図4参照)の基板載置部PASS7から基板Wを搬出する(ステップS1)。
【0148】
また、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いてエッジ露光部EEWから基板Wを搬出する(ステップS2)。これにより、エッジ露光部EEWに基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH21に保持した基板Wをエッジ露光部EEWに搬入する(ステップS3)。
【0149】
後述するように、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH13を用いて基板載置部PASS8から基板Wを搬出する(後述する図8のステップS11)。これにより、基板載置部PASS8に基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22に保持した基板Wを基板載置部PASS8に搬入する(ステップS4)。
【0150】
後述するように、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH13を用いて基板載置部PASS9に基板Wを搬入する(後述する図8のステップS18)。続いて、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いて基板載置部PASS9から基板Wを搬出する(ステップS5)。その後、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22に保持した基板Wを露光後ベーク用熱処理部121(図4参照)の加熱ユニットHPに搬入する(ステップS6)。メインコントローラ91(制御部)は、ステップS1〜S6の処理が繰り返し行われるようにインターフェース用搬送機構IFR2を制御する。
【0151】
図8および図9に示すように、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH13を用いて基板載置部PASS8から基板Wを搬出する(ステップS11)。
【0152】
また、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH12を用いて裏面洗浄処理ユニットRSWから基板Wを搬出する(ステップS12)。これにより、裏面洗浄処理ユニットRSWに基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH13に保持した基板Wを裏面洗浄処理ユニットRSWに搬入する(ステップS13)。
【0153】
インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH11を用いて冷却ユニットCPから基板Wを搬出する(ステップS14)。これにより、冷却ユニットCPに基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH12に保持した基板Wを冷却ユニットCPに搬入する(ステップS15)。
【0154】
インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH13を用いて露光装置6の基板搬出部6bから基板Wを搬出する(ステップS16)。続いて、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH11に保持した基板Wを露光装置6の基板搬入部6aに搬入する(ステップS17)。
【0155】
先述したように、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いて基板載置部PASS9から基板Wを搬出する(図7のステップS5)。これにより、基板載置部PASS9に基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH13に保持した基板Wを基板載置部PASS9に搬入する(ステップS18)。メインコントローラ91(制御部)は、ステップS11〜S18の処理が繰り返し行われるようにインターフェース用搬送機構IFR1を制御する。
【0156】
(6)効果
本実施の形態においては、裏面洗浄処理ユニットRSWから冷却ユニットCPへの基板Wの搬送がインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH12により行われ、冷却ユニットCPから露光装置6への基板Wの搬送がインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11により行われ、露光装置6から基板載置部PASS9への基板Wの搬送がハンドH13により行われる。
【0157】
そのため、たとえ露光処理後の基板Wに汚染物が付着している場合でも、その汚染物が裏面洗浄後の基板Wを保持するインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11,H12に付着することがない。これにより、裏面洗浄後の基板Wを清浄な状態で露光装置6に搬入することができる。その結果、露光装置6内の汚染を防止することができる。したがって、露光装置6における露光処理が真空中で行われる場合であっても、汚染物による真空度の低下が防止される。
【0158】
露光装置6内が汚染されると、露光装置6内の汚染物を除去するために清掃作業を行う必要がある。その場合、露光装置6の内部を大気圧に戻し、露光装置6の清掃作業の終了後、露光装置内を減圧して真空にする。本実施の形態においては、露光装置6内の汚染が低減されているので、露光装置6の清掃作業を行う頻度が低減される。露光装置6の清掃作業を行う場合でも、露光装置6内の汚染が低減されているので、汚染物を除去するための作業時間が短縮される。また、露光装置6内が大気中にさらされる時間が短くなるので、露光装置内を減圧して真空にするための時間が短縮される。これらの結果、基板処理装置の稼働率が低下することを防止することができる。
【0159】
インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11はハンドH12よりも上方に配置され、インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH12はハンドH13よりも上方に配置される。裏面洗浄後の基板Wにリンス液等の液体が残存している場合、裏面洗浄後の基板Wまたはそれを保持するインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH12から液体が落下する可能性がある。このような場合でも、インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11がハンドH12よりも上方に配置されることにより、インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11により保持される温度調整後の基板Wに液体が付着することがない。これにより、温度調整後の基板Wの温度が変化することおよび露光装置6に液体が付着した基板Wが搬入されることを防止することができる。
【0160】
また、露光処理後の基板Wの清浄度が露光処理前の基板Wの清浄度に比べて低い場合、露光処理後の基板Wまたはそれを保持するインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH13から汚染物が落下する可能性がある。このような場合でも、インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11,H12がハンドH13よりも上方に配置されることにより、インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11,H12により保持される露光処理前の基板Wに汚染物が付着することがない。これにより、露光装置6に搬入される基板Wの汚染を確実に防止することができる。
【0161】
本実施の形態においては、基板載置部PASS7からエッジ露光部EEWへの基板Wの搬送がインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21により行われ、エッジ露光部EEWから基板載置部PASS8への基板Wの搬送がインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH22により行われる。
【0162】
これにより、インターフェース用搬送機構IFR1,IFR2が並行動作することが可能となる。その結果、基板Wの搬送効率を低下させることなく、露光装置6に清浄な基板を搬入することができる。
【0163】
また、露光処理後の基板Wを基板載置部PASS9に一時的に待機させることができるので、露光処理前の基板Wの搬送時間および露光処理後の基板Wの搬送時間を調整することができる。その結果、基板Wの搬送効率が向上するとともに露光処理から次の処理までの時間を適切に調製することができる。
【0164】
[2]第2の実施の形態
(1)基板処理装置の構成
第2の実施の形態に係る基板処理装置について、第1の実施の形態に係る基板処理装置500と異なる点を説明する。図10は、第2の実施の形態におけるインターフェースブロック5を露光装置6側から見た概略側面図である。図10に示すように、本実施の形態においては、裏面洗浄処理ユニットRSWはインターフェースブロック5内の−X側の上部に配置される。この場合、+X側に裏面洗浄処理ユニットRSWが配置されない。
【0165】
本実施の形態において、基板載置部PASS8は、ケーシング53および冷却プレート54を有する。冷却プレート54は、ケーシング53内に配置される。基板載置部PASS8は基板載置部兼冷却ユニットとして用いられる。この場合、冷却ユニットCPは別途設けられなくてもよい。
【0166】
インターフェース用搬送機構IFR2において、支持部S2には、アームA2を介して基板Wを水平姿勢で保持する3個のハンドH21,H22,H23が進退可能に上下に設けられる。ここで、ハンドH21はハンドH22よりも高い位置に配置され、ハンドH22はハンドH23よりも高い位置に配置される。
【0167】
インターフェース用搬送機構IFR1において、支持部S1には、アームA1を介して基板Wを水平姿勢で保持する2個のハンドH11,H12が進退可能に上下に設けられる。ここで、ハンドH11はハンドH12よりも高い位置に配置される。本実施の形態において、アームA1にハンドH13は設けられない。
【0168】
(2)インターフェースブロックの概略動作
第2の実施の形態に係る基板処理装置500において、インデクサブロック1に搬入された基板Wは、所定の処理を施された後、現像処理ブロック4(図1参照)の基板載置部PASS7に載置される。
【0169】
図10のインターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いて接続口121bを通して基板載置部PASS7から基板Wを取り出し、その基板Wをエッジ露光部EEWに搬送する。エッジ露光部EEWにおいては、基板Wのエッジに露光処理が施される。
【0170】
インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH23を用いてエッジ露光部EEWからエッジに露光処理が施された基板Wを取り出し、その基板Wを裏面洗浄処理ユニットRSWに搬送する。裏面洗浄処理ユニットRSWにおいては、上述したように露光処理前の基板Wの裏面洗浄処理が行われる。
【0171】
インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH21を用いて裏面洗浄処理ユニットRSWから裏面洗浄処理および乾燥処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS8に搬送する。基板載置部PASS8に搬送された基板Wは、露光装置6内と同じ温度または露光装置6内よりも高い温度(例えば、20〜23℃)に調整される。
【0172】
第1の実施の形態におけるインターフェースブロック5の冷却ユニットCPと同様に、基板載置部PASS8内は乾燥した窒素ガスで満たされている。基板Wが乾燥した窒素ガスの雰囲気下で乾燥されることにより、基板Wに付着した水分が十分に除去される。
【0173】
後述するように、基板載置部PASS9には、露光処理後の基板Wが載置されている。インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH23は、基板載置部PASS9から基板Wを取り出し、接続口121bを通してその基板Wを現像処理ブロック4の露光後ベーク用熱処理部121の加熱ユニットHP(図1参照)に搬送する。
【0174】
なお、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH23に代えてハンドH22を用いて基板載置部PASS9から露光後ベーク用熱処理部121への基板Wの搬送を行ってもよい。
【0175】
インターフェース用搬送機構IFR2は、上記の動作を繰り返す。それにより、図1の基板載置部PASS7からエッジ露光部EEWへ基板Wの搬送、エッジ露光部EEWから裏面洗浄処理ユニットRSWへの基板Wの搬送、裏面洗浄処理ユニットRSWから基板載置部PASS8への基板Wの搬送および基板載置部PASS9から露光後ベーク用熱処理部121の加熱ユニットHPへの基板Wの搬送が繰り返し行われる。
【0176】
一方、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH11を用いて基板載置部PASS8から上記所定温度に維持されかつ乾燥した窒素ガスにより水分が除去された基板Wを取り出し、その基板Wを露光装置6内の基板搬入部6a(図1参照)に搬送する。露光装置6においては、基板Wの露光処理が行われる。
【0177】
インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH12を用いて露光装置6の基板搬出部6b(図1参照)から露光処理後の基板Wを取り出し、基板載置部PASS9に搬送する。
【0178】
インターフェース用搬送機構IFR1は、上記の動作を繰り返す。それにより、基板載置部PASS8から露光装置6の基板搬入部6aへの基板Wの搬送および露光装置6の基板搬出部6bから基板載置部PASS9への基板Wの搬送が繰り返し行われる。
【0179】
(3)インターフェース用搬送機構の詳細な動作
第2の実施の形態におけるインターフェース用搬送機構IFR1,IFR2の詳細な動作について説明する。図11は第2の実施の形態におけるインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21〜H23の動作を示すフローチャートであり、図12は第2の実施の形態におけるインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11,H12の動作を示すフローチャートであり、図13は第2の実施の形態におけるインターフェースブロック5内の基板Wの搬送経路を示す図である。インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21〜H23および第1のインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11,H12はメインコントローラ(制御部)91により制御される。
【0180】
図11および図13に示すように、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22を用いて露光後ベーク用熱処理部121(図4参照)の基板載置部PASS7から基板Wを搬出する(ステップS31)。
【0181】
また、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH23を用いてエッジ露光部EEWから基板Wを搬出する(ステップS32)。これにより、エッジ露光部EEWに基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH22に保持した基板Wをエッジ露光部EEWに搬入する(ステップS33)。
【0182】
インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH21を用いて裏面洗浄処理ユニットRSWから基板Wを搬出する(ステップS34)。これにより、裏面洗浄処理ユニットRSWに基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH23に保持した基板Wを裏面洗浄処理ユニットRSWに搬入する(ステップS35)。
【0183】
後述するように、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH11を用いて基板載置部PASS8から基板Wを搬出する(後述する図12のステップS41)。これにより、基板載置部PASS8に基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH21に保持した基板Wを基板載置部PASS8に搬入する(ステップS36)。
【0184】
後述するように、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH12を用いて基板載置部PASS9に基板Wを搬入する(後述する図12のステップS44)。続いて、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH23を用いて基板載置部PASS9から基板Wを搬出する(ステップS37)。その後、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH23に保持した基板Wを露光後ベーク用熱処理部121(図4参照)の加熱ユニットHPに搬入する(ステップS38)。メインコントローラ91(制御部)は、ステップS31〜S38の処理が繰り返し行われるようにインターフェース用搬送機構IFR2を制御する。
【0185】
図12および図13に示すように、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH11を用いて基板載置部PASS8から基板Wを搬出する(ステップS41)。
【0186】
また、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH12を用いて露光装置6の基板搬出部6bから基板Wを搬出する(ステップS42)。続いて、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH11に保持した基板Wを露光装置6の基板搬入部6aに搬入する(ステップS43)。
【0187】
先述したように、インターフェース用搬送機構IFR2は、ハンドH23を用いて基板載置部PASS9から基板Wを搬出する(図11のステップS37)。これにより、基板載置部PASS9に基板Wの搬入が可能となる。続いて、インターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH12に保持した基板Wを基板載置部PASS9に搬入する(ステップS44)。メインコントローラ91(制御部)は、ステップS41〜S44の処理が繰り返し行われるようにインターフェース用搬送機構IFR1を制御する。
【0188】
(4)効果
本実施の形態においては、基板載置部PASS7からエッジ露光部EEWへの基板Wの搬送がインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH22により行われ、エッジ露光部EEWから裏面洗浄処理ユニットRSWへの基板Wの搬送がインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH23により行われ、裏面洗浄処理ユニットRSWから基板載置部PASS8への基板Wの搬送がインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21により行われる。
【0189】
また、基板載置部PASS8から露光装置6への基板Wのインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11により行われ、露光装置6から基板載置部PASS9への基板Wの搬送がインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH12により行われる。
【0190】
そのため、たとえ露光処理後の基板Wに汚染物が付着している場合でも、その汚染物が裏面洗浄後の基板Wを保持するインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21およびインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11に付着することがない。これにより、裏面洗浄後の基板Wを清浄な状態で露光装置6に搬入することができる。その結果、露光装置6内の汚染を防止することができる。したがって、露光装置6における露光処理が真空中で行われる場合であっても、汚染物による真空度の低下が防止される。
【0191】
また、第1の実施の形態と同様に、露光装置内の汚染が低減されているので、汚染物を除去するために必要な時間が短縮される。その結果、基板処理装置の稼働率が低下することを防止することができる。
【0192】
インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11は、ハンドH12よりも上方に配置される。露光処理後の基板Wの清浄度が露光処理前の基板Wの清浄度に比べて低い場合、露光処理後の基板Wまたはそれをインターフェース用搬送機構IFR1のハンドH12から汚染物が落下する可能性がある。このような場合でも、インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11がハンドH12よりも上方に配置されることにより、インターフェース用搬送機構IFR1のハンドH11により保持される露光処理前の基板Wに汚染物が付着することがない。これにより、露光装置6に搬入される基板Wの汚染を確実に防止することができる。
【0193】
また、インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21は、ハンドH22,H23よりも上方に配置される。インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH22,H23により保持される裏面洗浄前の基板Wが汚染されている場合、裏面洗浄前の基板Wまたはそれを保持するインターフェース用搬送機構IFR2のハンドH22,H23から汚染物が落下する可能性がある。このような場合でも、インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21がハンドH22,H23よりも上方に配置されることにより、インターフェース用搬送機構IFR2のハンドH21により保持される裏面洗浄後の基板Wに汚染物が付着することがない。これにより、露光装置6に搬入される基板Wの汚染を確実に防止することができる。
【0194】
[3]他の実施の形態
上記実施の形態において、インターフェース用搬送機構IFR1,IFR2は2個または3個のハンドを有するが、これに限定されない。インターフェース用搬送機構IFR1,IFR2は、4個以上のハンドを有してもよい。この場合、基板の処理工程の数が増加しても、基板処理の効率を低下させることなく、基板の裏面の汚染を防止することができる。
【0195】
上記実施の形態において、インターフェースブロック5の冷却ユニットCPまたは基板載置部PASS8内は乾燥した窒素ガスで満たされているが、これに限定されない。インターフェースブロック5の冷却ユニットCPまたは基板載置部PASS8内はヘリウムガスまたはアルゴンガス等の乾燥した不活性ガスで満たされていてもよい。この場合においても、基板Wに付着した水分が十分に除去される。これにより、基板Wが真空露光装置内に搬送される場合でも、真空露光装置内の真空度が低下することが確実に防止される。
【0196】
なお、裏面洗浄処理ユニットRSWにおいて裏面洗浄後の基板Wが十分に乾燥される場合には、図4の冷却ユニットCPのケーシング53内または図10の基板載置部PASS8のケーシング53内に乾燥気体が供給されなくてもよい。
【0197】
また、裏面洗浄処理ユニットRSWでの裏面洗浄後の基板Wの温度が露光装置6での露光処理に適した温度に維持される場合には、図4の冷却ユニットCPまたは図10の基板載置部PASS8の冷却プレート54が設けられなくてもよい。この場合、図4のインターフェース用搬送機構IFR1は、ハンドH21またはハンドH22を用いて裏面洗浄処理ユニットRSWから露光装置6へ基板Wを搬送する。
【0198】
[4]請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0199】
上記実施の形態では、露光装置6が露光装置の例であり、基板処理装置500が基板処理装置の例であり、基板Wが基板の例であり、インデクサブロック1、反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3および現像処理ブロック4が処理部の例であり、インターフェースブロック5が受け渡し部の例であり、レジスト膜用塗布処理部30が感光性膜形成ユニットの例であり、裏面洗浄処理ユニットRSWが裏面洗浄ユニットの例であり、ハンドH11〜H13,H21〜H23が保持部の例であり、インターフェース用搬送機構IFR1,IFR2が搬送装置の例であり、ケーシング53が筐体の例であり、乾燥した窒素ガスが乾燥気体の例であり、窒素供給装置70が気体供給部の例であり、基板載置部PASS9が載置部の例であり、インターフェース用搬送機構IFR1が第1の搬送ユニットの例であり、インターフェース用搬送機構IFR2が第2の搬送ユニットの例である。
【0200】
第1の実施の形態においては、冷却ユニットCPが温度調整部の例であり、ハンドH12が第1の保持部の例であり、ハンドH11が第2の保持部の例であり、ハンドH13が第3の保持部の例であり、ハンドH21が第4の保持部の例であり、ハンドH22が第5の保持部の例である。
【0201】
第2の実施の形態においては、基板載置部PASS8が温度調整部の例であり、ハンドH11が第1の保持部の例であり、ハンドH21が第2の保持部の例であり、ハンドH12が第3の保持部の例であり、ハンドH22が第4の保持部の例であり、ハンドH23が第5の保持部の例である。
【0202】
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0203】
本発明は、種々の基板の処理に有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0204】
1 インデクサブロック
2 反射防止膜用処理ブロック
3 レジスト膜用処理ブロック
4 現像処理ブロック
5 インターフェースブロック
6 露光装置
6a 基板搬入部
6b 基板搬出部
11〜13 隔壁
20 反射防止膜用塗布処理部
21,31,41,51 スピンチャック
22,32,42 供給ノズル
30 レジスト膜用塗布処理部
40 現像処理部
52 光照射器
53 ケーシング
54 冷却プレート
60 温調装置
61 空気供給ユニット
62 空気排出ユニット
63,64,71 流通管
65,66,73 流量調整ダンパ
70 窒素供給装置
91 メインコントローラ
92 キャリア載置台
100,101 反射防止膜用熱処理部
110,111 レジスト膜用熱処理部
120 現像用熱処理部
121 露光後ベーク用熱処理部
121b 接続口
500 基板処理装置
710 アーム駆動装置
711,725 回転軸
712 アーム
713 ブラッシング装置
714 ブラシ
715 ブラッシングモータ
721 スピンチャック
722 保持ピン
723 処理カップ
724 ガード
731 排液空間
732 回収液空間
733 仕切壁
734 排液管
735 回収管
736 チャック回転駆動機構
741 排液案内溝
742 回収液案内部
743 仕切壁収納溝
751 洗浄液供給ノズル
752 不活性ガス供給ノズル
753 洗浄液供給管
754 不活性ガス供給管
760 基板反転装置
761 昇降用駆動装置
762 昇降軸
763 チャック開閉装置
764,765 チャック
766,767 支持体
768 支持部材
768a,768b 支持部
A1,A2 アーム
B1,B2 ベース部
BARC,RES 塗布ユニット
C キャリア
CP 冷却ユニット
CR1〜CR3 センターロボット
CRH1〜CRH6,H11〜H13,H21〜H23,IRH1,IRH2 ハンド
DEV 現像処理ユニット
EEW エッジ露光部
HP 加熱ユニット
IFR1,IFR2 インターフェース用搬送機構
IR インデクサロボット
LC ローカルコントローラ
M1,M2 モータ
PASS1〜PASS9 基板載置部
R1 洗浄液供給源
R3 不活性ガス供給源
S1,S2 支持部
RBF 戻りバッファ部
RSW 裏面洗浄処理ユニット
SBF 送りバッファ部
T1,T2 回転軸
Vd,Ve バルブ
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光装置に隣接するように配置される基板処理装置であって、
基板の表面に処理を行うための処理部と、
前記処理部と前記露光装置との間で基板の受け渡しを行うための受け渡し部とを備え、
前記処理部は、
基板の表面に感光性材料からなる感光性膜を形成する感光性膜形成ユニットを含み、
前記受け渡し部は、
前記感光性膜形成ユニットによる感光性膜の形成後でかつ前記露光装置による露光処理前に基板の裏面を洗浄する裏面洗浄ユニットと
基板を保持して搬送する複数の保持部を有する搬送装置とを含み、
前記搬送装置は、前記裏面洗浄ユニットによる裏面洗浄後の基板を前記複数の保持部のうち一または複数の保持部により保持して前記露光装置に搬送し、前記露光装置からの露光処理後の基板を前記複数の保持部のうち他の保持部により保持して搬送するように構成されたことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記受け渡し部は、基板の温度を調整する温度調整部をさらに含み、
前記一または複数の保持部は、
前記温度調整部から前記露光処理前の基板を保持して前記露光装置に搬送する第1の保持部と、
前記裏面洗浄ユニットから裏面洗浄後の基板を保持して前記温度調整部に搬送する第2の保持部とを含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記温度調整部は、
基板を取り囲む筐体と、
前記筐体の内部に乾燥気体を供給する気体供給部とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記受け渡し部は、前記露光処理後の基板が載置される載置部をさらに含み、
前記他の保持部は、前記露光装置から前記載置部に基板を保持して搬送する第3の保持部を含むことを特徴とする請求項2または3記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記搬送装置は、第1および第2の搬送ユニットを含み、
前記第1の搬送ユニットは、前記第1の保持部、前記第2の保持部および前記第3の保持部を有し、
前記第2の搬送ユニットは、
前記処理部から前記受け渡し部内に前記感光性膜の形成後の基板を保持して搬送する第4の保持部と、
前記受け渡し部内で前記露光処理後の基板を保持して搬送する第5の保持部とを含むことを特徴とする請求項4記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第3の保持部は、前記第1および第2の保持部よりも下方に配置されることを特徴とする請求項5記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1の保持部は、前記第2の保持部よりも上方に配置されることを特徴とする請求項5または6記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記搬送装置は、第1および第2の搬送ユニットを含み、
前記第1の搬送ユニットは、前記第1の保持部および前記第3の保持部を有し、
前記第2の搬送ユニットは、
前記第2の保持部と、
前記処理部から前記受け渡し部内に前記感光性膜の形成後の基板を保持して搬送する第4の保持部と、
前記感光性膜の形成後の基板を前記受け渡し部で保持して前記裏面洗浄ユニットに搬送する第5の保持部とを有することを特徴とする請求項4記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1の保持部は、前記第3の保持部よりも上方に配置されることを特徴とする請求項8記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第2の保持部は、前記第4および第5の保持部よりも上方に配置されることを特徴とする請求項8または9記載の基板処理装置。
【請求項11】
露光装置に隣接するように配置される基板処理装置を用いて基板に処理を行う基板処理方法であって、前記基板処理装置は、感光性膜形成ユニット、裏面洗浄ユニット、および複数の保持部を有する搬送装置を備え、
前記感光性膜形成ユニットにより基板の表面に感光性材料からなる感光性膜を形成する工程と、
前記感光性膜の形成後でかつ前記露光装置による露光処理前に裏面洗浄ユニットにより基板の裏面を洗浄する工程と、
前記洗浄後の基板を前記搬送装置の前記複数の保持部のうち一または複数の保持部により保持して前記露光装置に搬送する工程と、
前記露光装置からの露光処理後の基板を前記搬送装置の前記複数の保持部のうち他の保持部により保持して搬送する工程とを含むことを特徴とする基板処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−205004(P2011−205004A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−72721(P2010−72721)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(506322684)株式会社SOKUDO (158)
【Fターム(参考)】