説明

画像形成装置

【課題】 メンテナンスにおけるユーザの負担を低減し、色ずれ調整を不要とし、感光ドラムの帯電性能や現像性能の悪化を防止し、給電性能の優れたた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 複数の像担持体、複数の現像ユニット、複数の帯電ユニット、少なくとも1個の中間転写体を含む画像形成ユニット02を一体組立体とし、この一体組立体を画像形成装置本体01に装脱可能に形成した。この一体組立体では像担持体軸が枠体に隙間を介して微動自在に支持され、画像形成装置本体の筐体に位置決め固定される機構を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式、静電記録方式、イオノグラフイー、磁気記録方式等の画像形成方式を採用し、カラーや白黒の画像を形成するプリンタや複写機、あるいはファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に感光ドラムなどの像担持体を複数個備えたタンデム方式の装置であって、供用後のメンテナンス後にも色ずれ等を生することなく、長期的に高画質の画像を形成することが可能な電子写真画像形成装置に関する。また、画像形成ユニットの操作性を高めた、安価で、小型なカラー電子写真画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式等を採用したカラーや白黒の画像を形成するプリンタや複写機などの画像形成装置としては、種々の方式のものが提案されており、製品化されてきてもいる。特に近年、パーソナルコンピュータやインターネット、あるいはデジタルカメラ等の普及に伴って、カラープリンタの開発が目覚ましい。上記カラープリンタ等の画像形成装置においては、白黒同様の高速性とコンパクトさ、低価格化を満足したオフィス用のカラー画像を形成可能な装置が強く要望されている。
【0003】
上記カラープリンタ等の画像形成装置において、高画質のカラー画像を形成するためには、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の各色の画像を、像担持体上に形成し、これらの各色の画像を重ね合せるカラーレジストレーションの精度を向上させる必要がある。
【0004】
ところで、上記カラープリンタ等の画像形成装置としては、像担持体として複数の感光ドラムを有する画像形成ユニットを、形成するトナー像の色に応じて、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等に対応して備え、各画像形成ユニットの像坦持体(例えば感光ドラム)上に各色のトナー像を連続して形成し、これらの各色のトナー像を、記録用紙又は中間転写体上に多重に転写することにより、カラー画像を形成する所謂タンデム方式のものがある。
【0005】
タンデム方式の画像形成装置においては、各色の画像を形成する複数(例えば4個)の画像形成ユニットを備えているため、各画像形成ユニットで形成された画像のカラーレジストレーションの精度を向上させるためには、これら各画像形成ユニットで形成される画像の位置を、所定の位置に精度良く合わせる必要がある。そのため、タンデム方式の画像形成ユニットにおいては、像坦持体上にレーザビームによって画像を露光する画像露光装置の主走査方向及び副走査方向の走査開始タイミングや、レーザビームを偏向走査するポリゴンミラーの位相、あるいはレーザビームを像坦持体に導くミラーの位置等を制御することにより、各画像形成ユニットで形成される画像を重ね合わせた際のカラーレジストレーションの精度を向上させるように構成されている。
【0006】
従来、像坦持体(感光ドラム)に含む画像形成部を各色毎に複数設けたカラー電子写真画像形成装置では、実開昭63−29148号公報に開示されているように、各色画像形成ユニットは一色毎に取り替え可能に構成されているのが一般的である。また、特開平8−36346号公報に開示されているように、各色の画像形成ユニットを単数の画像形成ユニット位置決め部材に固定してから、この画像形成ユニット位置決め部材を本体に装着するといった取り替え可能方式の構成をとる方式もある。いずれの方式でもユーザは複数個のプロセスユニットを交換する必要があり、プロセスユニット交換時のユーザの負担が大きいという問題があった。しかしながら、各色の画像形成ユニットを一体にし、各像坦持体支持軸をこの一体の枠体に位置決めしたのでは、書き込みユニットや画像を重ね合わせる中間転写ユニットと、像坦持体の位置精度が悪化するといった問題がある。特に特開平10−78686号公報のような構成の画像形成ユニットでは、レーザによる書き込みユニットと各像坦持体の位置精度及び各像坦持体とそれに接触している各像坦持体(転写ドラム)の位置精度が色ずれの精度に大きく寄与する。このため、色ずれの発生が問題となる。
【0007】
また、装置本体の出荷時に色ずれ調整を行っていることが多いが、取り替え可能な部材が色ずれに対して寄与する影響が大きい場合には、装置の供用後に、ユーザが取り替え可能な部材を交換するなどのメンテナンスに際して、製品出荷時の初期状態と同等の調整を行うことが必要となる。この場合に、ユーザの負担を軽減するために、色ずれを自動的に調整する手段を付加しておくことも可能である。例えば各色を重ね合わせた時点での画像結果を何らか手段によって検知し、検知結果をフィードバックして調整する技術がある。この場合、そのような検知機構及び調整機構には高精度が要求され、非常に高価な装置になってしまうといった欠点があった。また、画像結果を出力し人間の目で色ずれ量を検知し、数値を本体側に入力して補正することもできるが、ユーザの負担が大きくなり、また、調整精度も悪いといった問題があった。
【0008】
色ずれは像坦持体支持軸の位置精度、ROSのレーザビーム位置精度により発生し、許容レベルを満足するためには数十μmといった高精度が要求される。実際にこのような位置精度を満足することは困難であり、レーザビームの各タイミングを調整することによって色ずれを防止している。従って、ユーザが感光ドラムを含むカートリッジを交換する時に、これらの一連の調整をしなくても済むように、像坦持体支持軸は装置本体に正確に位置決めして固定する必要がある。
【0009】
また出荷時には、最終的な画像印字結果を基にROSの副走査方向、主走査方向ともにROSの書き込みタイミング、書き出しタイミングクロック周波数により色ずれの調整を実施し出荷する。すなわち、色ずれは各ドラムの位置精度に起因する量が大きいが、調整はこれらの位置の調整ではなく電気的な時間による調整を行っている。このため像坦持体支持軸は本体に正確に精度よく位置決めする必要がある。
【0010】
また、従来の画像形成装置では、用紙の搬送経路を側面から見てCの字状に形成したいわゆるCパス搬送が採用されている。このCパス搬送は以下の利点があり、特に小型の卓上プリンタで多く採用されている。
【0011】
1.用紙の搬送距離が短く、給紙から排紙までの時間が短く、高生産性である。
【0012】
2.装置正面を給紙方向とすると、ユーザ側に搬送経路が開放となるので、ジャム除去時の操作性が良い。
【0013】
3.プロセスカートリッジの交換は正面カバー、又は上カバーの開放で可能であり、カバー開放時の設置スペースが小さくて済む。
【0014】
一方、複数の画像形成部(感光ドラム)からなるカラータンデム機では、色ずれ等の問題から本体側に各画像形成部(各感光ドラム)をそれぞれ正確に位置決めする必要があり、また、各画像形成部はユーザが交換可能な構造とする必要がある。Cパス搬送では各画像形成部が縦に配置されるため、下側に配置されたユニットの挿脱のことを考慮すると、像坦持体支持軸と平行に横方向へ挿脱するか、または用紙搬送経路方向への挿脱となる。像坦持体支持軸と平行に横方向へ挿脱する構造とした場合、像坦持体支持軸方向に像坦持体を挿脱することができるスペースが必要となり、さらにジャム除去時の開放カバーとカラータンデム機を交換する時の開放カバーが異なるため、設置スペースの制約が少ないという有利さが損なわれてしまう。用紙搬送方向への脱着では手前側のカバーの開口角を大きくする必要があり、装置の設置スペースが大きくなる。また、実際には転写部の上流側には手差し給紙や、搬送ロール等があり、これらを下側のプロセスユニット脱着に支障のない位置に配置すると、搬送距離が長くなり、Cパス搬送のメリットが失われてしまう。例えば、特開平11−72983号公報には、装置本体に形成されたユニット受け部に対して着脱可能に取り付けられる複数の像形成ユニットを、水平に横方向に挿脱する構造としているために用紙の搬送距離が長くなり、Cパス搬送の利点が没却される結果となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従来のタンデム型の画像形成装置では、供用後に上述の色ずれを補正するためには非常に高価な装置を必要とする問題がある。また、このような高価な装置を装着しないとすれば、調整が困難で精度が非常に悪くなると言う問題があった。
【0016】
本発明の目的はこの問題を解決し、色ずれを防止するために像坦持体を正確に位置決めし、メンテナンスにおけるユーザの負担を低減し、併せて、像坦持体の帯電性能や現像性能の悪化を防止し、給電性能の優れたた画像形成装置を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は 小型プリンタで有利であるCパス搬送の構成をカラータンデム機で実現することができる技術を提供することである。この場合、色ずれ精度を落とすことなく、また、操作性を悪化させないようにすることが肝要である。本発明の課題をさらに具体的に述べると次の通りである。
(1)プロセスカートリッジを脱着する際、操作性を悪化させない挿脱方向とすること、
(2)プロセスカートリッジを一体の組立体とすることによって、操作性を向上させること、
(3)色ずれ精度を悪化させない構造とすること、
(4)像坦持体支持軸をガイドすることによって安価、小型化を図ること、
(5)本体側形状を共通化し、また幅方向の省スペース化を図ること、及び
(6)誤操作を防止すること。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その技術手段は、複数の像担持体を含む画像形成ユニットが一体組立体として構成され、この一体組立体を画像形成装置本体に装脱可能に形成したことを特徴とする画像形成装置である。ここで一体組立体とは、画像形成装置の各ユニットをそれぞれの機能を発揮できるような位置関係に組み込んで1つの集合体に纏めて形成したもので、全体を1つの部品として取り扱いできるものを言う。
【0019】
前記複数の像担持体は複数の潜像担持体でもよく、又は、複数の中間転写体でもよく、複数の潜像担持体と1個の中間転写体であってもよい。さらに、1個の潜像担持体と1個の中間転写体でもよく、複数の潜像担持体と複数の中間転写体であってもよい。また、画像形成装置本体に装脱可能に形成された前記一体組立体は、上方から下方への動作で画像形成装置本体に載置されるようにすると好適である。この態様は、一体組立体が載置される部位を画像形成装置本体から略水平方向に引き出し、その状態で一体組立体を引き出し部位に上方から下方への動作で載置し、その後引き出したものをもとに戻すような構成も含んでいる。こうすることによって複数の像担持体を含むことで重量が増した一体組立体を容易に装着することが可能となる。
【0020】
次に、前記一体組立体は、上面に把手を有することとすると一体組立体がより容易に装着可能となる。またこの場合に、画像形成装置本体に装脱可能に形成された前記一体組立体は、上方から下方への一動作で画像形成装置本体に載置されるようにすると、一体組立体の交換時のユーザーの負担を著しく低減させることができ好ましい。
【0021】
さらに、前記一体組立体を画像形成装置本体に装着したとき当該一体組立体を位置決めする位置決め部材が一体形成されていると一体組立体を精度良く位置決めすることができ、色ずれを有効に防止することが可能である。この場合に、像担持体に潜像を形成させる露光装置をさらに有し、該露光装置は一体成形された前記位置決め部材に支持されているようにすると、複数の像担持体と露光装置とが共通の位置決め部材に支持されることにより、より精度よく色ずれを防止することができる。このとき、前記位置決め部材と前記露光装置の筐体とが同一材料で形成されていると、線膨張率が同一となり、画像形成装置が置かれる周囲温度の影響による色ずれの発生を簡単な構成で効果的に抑制することができる。この材料は、例えばポリカーボネートにガラス繊維を40%混合させたものがよい。
【0022】
前記像担持体は像担持体支持部材に支持されており、該支持部材のうち少なくとも1つは前記一体組立体の枠体に隙間を介して微動自在に支持され、一体組立体を画像形成装置の本体に装着したとき前記支持部材が画像形成装置本体の筐体に位置決め固定される機構を備えたこととするのが好ましく、また、前記像担持体は像担持体支持部材に支持されており、該支持部材のうち少なくとも1つは前記一体組立体の枠体に隙間を介して微動自在に支持され、一体組立体を画像形成装置の本体に装着したとき前記支持部材が前記位置決め部材に位置決め固定されていると好適である。また、前記一体組立体は複数の現像ユニットを含むこととすれば一層好適である。
【0023】
また、前記現像ユニットは前記像担持体の表面と一定間隔を保持するように像担持体表面に押圧して位置決めすると好ましい。
【0024】
そして、前記現像ユニットは像担持体駆動とは別に本体側に配置された現像機駆動装置から駆動が伝達されるよう構成した現像ユニットにおいて、駆動時に働くギアの接線荷重が前記現像ユニットのドラム表面への押圧力を減殺する方向の分力を有しないようにギアを配置する。
【0025】
また、前記一体組立体は複数の帯電ユニットを含むこととし、前記帯電ユニットは前記像担持体軸に位置決め固定されると共に、微動自在に隙間を介して一体組立体の枠体に支持された像担持体円周方向の回り止め機構を備えると好適である。
【0026】
なお、アースに接地されている像担持体では、各像担持体軸間を導電性弾性部材を経由させた接地線を備えることとするとよい。
【0027】
帯電ユニットヘの給電を前記一体組立体の外部から一体組立体の枠体を経由して行う帯電装置では、一体組立体の枠体上に配置された帯電ユニットへの給電用導電性部材と帯電ユニット保持部材の間を連結する導電性弾性部材を備えると好適である。導電性弾性部材としては、例えば、導電性を有する材料からなるコイルスプリングを用いることができる。
【0028】
また、前記中間転写体は円筒形の中間転写ドラムとし、前記中間転写ドラムは像担持体上の画像が転写される一次転写ドラムと、一次転写ドラム上の画像が転写される二次転写ドラムとから構成し、二次転写ドラムはドラム上の画像を用紙に転写するドラムとするとよい。
【0029】
さらに、前記中間転写ドラムは中間転写ドラム軸に支持されており、中間転写ドラム軸のうち少なくとも1つは前記一体組立体の枠体に微動自在な隙間を介して支持され、画像形成装置本体に装着するとき前記回転軸が画像形成装置本体の筐体に位置決め固定される機構を有することとすると好ましい。そして、この画像形成装置は、4個の像担持体ドラムと、2個の一次中間転写ドラムと、1個の二次中間転写ドラムとを備え、さらに、前記二次中間転写ドラム軸は前記一体組立体の枠体に圧入固定して位置決めされていることとすればよい。
【0030】
また本発明の第2の発明は複数の像坦持体を含む画像形成ユニットを一体組立体とし、この一体組立体は複数の像坦持体の軸線を単一の含軸平面内で互いに平行に配置した組立体とし、前記軸線と含軸平面内で直交する直線の方向に沿って装置本体内に挿脱自在に形成したことを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0031】
この場合に、前記像坦持体を一体の枠体にて支持するようにすると好適であり、また、各像坦持体はそれぞれ装置本体側に位置決めされるようにするとよい。このため、像坦持体支持軸の端部を案内し、前記一体組立体を装置本体側に位置決めする第1のガイドを本体側に設ける。この第1のガイドは像坦持体支持軸を固定位置に導く斜行分岐路を備えたものとする。
【0032】
前記一体組立体の枠体に前記像坦持体支持軸とは異なる1又は複数の突起を設け、本体筐体に該突起を案内する第2のガイドを設けると、一体組立体を挿脱するとき、第1、第2のガイドに案内されて挿脱されるので、傾き、ねじれ等を生ずることなく挿脱することができる。
【0033】
前記像坦持体を感光ドラムとしてもよく、感光ドラム及び中間転写ドラムとしてもよい。また、本発明の画像形成装置は、給紙部を下側に、排紙部を上側に配置し、転写材への転写時の転写材搬送方向が水平に対し45度以上90度以下であり、前記含軸平面はほぼ垂直面とすると最も合理的である。ここで45度以上90度以下としたのは、できるだけ鉛直に近い方向とすればよいが、少なくとも45度以上であることが望まれるからである。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、複数の像担持体を含む画像形成ユニットが一体組立体とし手構成され、この一体組立体を画像形成装置本体に装脱可能に形成し、更に、必要に応じてこの一体組立体は複数の現像ユニット、複数の帯電ユニット、及び少なくとも1個の中間転写体を選択的に含むこととしたので、一体組立体をあたかも1個の部品のように交換することができ、交換時のユーザの負担を著しく低減できる。
【0035】
また、像担持体は像担持体回転軸に支持されており、回転軸のうち少なくとも1つは一体組立体の枠体に隙間を介して微動自在に支持され、一体組立体を画像形成装置の本体に装着したとき回転軸が画像形成装置本体の筐体に位置決め固定される機構を備えたので、色ずれ精度の悪化を防止することができると共に、一体組立体交換時の色ずれ調整に係わるユーザの負担を低減することができる。
【0036】
現像ユニットは像担持体の表面と一定間隔を保持するように像担持体表面に押圧して位置決めするので、像担持体との間隔が正確に位置決めされ、現像性能の悪化を防止する。
【0037】
また、現像ユニットは像担持体駆動とは別に本体側に配置された現像機駆動装置から駆動が伝達されるように構成し、駆動時に働くギアの反力が前記現像ユニットの像担持体表面への押圧力を減殺する方向の分力を有しないようにギアを配置したので、現像ユニットヘの駆動が本体側から入力される際、ギア反力による現像ユニット位置決め精度の悪化を防止することができる。
【0038】
また、帯電ユニットは像担持体軸に位置決め固定されると共に、微動自在に隙間を介して一体組立体の枠体に支持された像担持体円周方向の回り止め機構を備えたので、像担持体との関係が正確に保たれ、帯電性能の悪化を防止する。
【0039】
アースに接地されている像担持体の各ドラム軸間をコイルスプリングを経由させた接地線を備えたことによって、像担持体の回転軸が画像形成装置本体の筐体に位置決めされる際に微動したとしても、給電(接地)性能の悪化を防止する。また、一体組立体の枠体上に配置された帯電ユニットへの給電用導電性部材と帯電ユニット保持部材の間をコイルスプリングで連結したので、給電性能が常に良好に保たれる。
【0040】
中間転写体は円筒形の中間転写ドラムとし、中間転写ドラムは感光体上の画像が転写される一次転写ドラムと、一次転写ドラム上の画像が転写される二次転写ドラムとから構成し、二次転写ドラムはドラム上の画像を用紙に転写するドラムとし、さらに、中間転写ドラムは中間転写ドラム軸に支持されており、中間転写ドラム軸のうち少なくとも1つは一体組立体の枠体に微動自在な隙間を介して支持され、画像形成装置本体に装着するとき画像形成装置本体の筐体に位置決め固定される機構を備えたので、色ずれへの寄与が大きい中間転写ドラムの回転軸を含めた一体組立体において、色ずれ精度の悪化を防止するとともに、一体組立体を交換する時の色ずれ調整をなくすことが可能となった。
【0041】
なお、4個の感光ドラムと、2個の一次中間転写ドラムと、1個の二次中間転写ドラムとを備え、二次中間転写ドラム軸は一体組立体の枠体に圧入固定して位置決めされているので保守管理が容易である。
【0042】
また、本発明によれば、小型プリンタで有利であるCパス構成を、色ずれ精度を落とさず、また、操作性を悪化させることなく、カラータンデム機で実現することができた。本発明では、複数の像坦持体を含む画像形成ユニットを一体組立体とし、一体組立体は、単一の含軸平面内に像坦持体の軸線が配置された複数の像坦持体を備えた組立体とし、一体組立体を、前記含軸平面と略平行方向でかつ転写材への最終転写時の転写材搬送方向とほぼ同一方向に、装置本体に抜き差し自在に形成したので、一体組立体の脱着の際、操作性が悪化しない方向に抜き差しすることが可能となった。
【0043】
また、像坦持体を一体の枠体にて支持したから、さらに操作性が向上した。さらに、各像坦持体はそれぞれ装置本体側に位置決めされる。
【0044】
一体組立体の装着時に、装置本体側で位置決めされる像坦持体支持軸を案内するガイドを本体側に設けたので、一体組立体を像坦持体支持軸をガイドにして挿脱することができ、安価、小型化を図ることができる。
【0045】
ガイドは一体組立体を抜く時に前記含軸平面から角度を持った方向に移動してから前記含軸平面と略平行な方向に移動する形状としたので、本体側形状を共通化、することができ、また幅方向の省スペース化を達成することができる。また、一体組立体の枠体に像坦持体支持軸とは異なる1又は複数の突起を設け、本体筐体に設けた別のガイド溝に案内させるようにしたので誤操作防止の効果がある。
【0046】
本発明の画像形成装置は、給紙部を下側に配置し、排紙部を上側に配置し、転写材への転写時の転写材搬送方向が略垂直方向(水平に対し45度以上)になるようにしたので像坦持体(感光ドラム)の配列はほぼ垂直となり、用紙搬送経路をCパス構成とすることができ、装置の小型化に寄与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図2は本発明の1実施例に係る画像形成装置を示す説明図で、タンデム型のフルカラープリンタを示している。図3は図2中のタンデム型フルカラープリンタのプリントヘッドデバイス02を示すものである。このプリントヘッドデバイス02は、以下に説明するように、複数の像担持体を含む画像形成ユニットが一体組立体として構成されている本発明の1実施例である。なお、図3中の矢印は、各回転部材の回転方向を示している。
【0048】
図2に示すように、タンデム型のフルカラープリンタの本体01の内部には、フルカラーの画像形成を行う画像形成ユニットであるプリントヘッドデバイス(Print Head Device)02が収納されている。この実施例ではプリントヘッドテバイス02は、像担持体として4個の感光ドラム11、12、13、14が内蔵している。露光装置であるROS(Raster Output Scanner)03は、4個の感光ドラム11、12、13、14に画像露光を付与する。プリントヘッドデバイス02に内蔵されている像担持体である4個の感光ドラム11、12、13、14には、各色の現像装置41、42、43、44が設けられている(図3参照)。図2に示すように、4個のトナーカートリッジ04(04Y、04M、04C、04K)はこれらの現像装置41、42、43、44にそれぞれ対応する色のトナーを供給する。給紙カセット05は、記録用紙Pを収納しており、プリントヘッドデバイス02に記録媒体として記録用紙Pを供給する。定着装置06はプリントヘッドデバイス02からトナー像が転写された用紙に定着処理を施す。この定着装置06によって片面に画像が定着された用紙を、表裏を反転した状態で、再度プリントヘッドデバイス02の転写部へと搬送する両面用搬送路07が設けられている。手差し給紙手段08は、プリンタ本体01の外部から所望の用紙を給紙する。また、プリンタの動作を制御するコントローラ09及び画像信号に対して画像処理を施す画像処理回路や高圧電源回路等からなる電気回路10が設けられている。なお、図2中、排出トレイTは画像が形成された用紙を排出するものであり、プリンタ本体01の上部に一体的に配置されている。
【0049】
露光装置であるROS03は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した画像データに基づいて点灯駆動される4個の半導体レーザや、これら4個の半導体レーザから出射される4本のレーザ光(図3に示す31、32、33、34)を偏向走査するためのf−θレンズやポリゴンミラー、あるいは複数枚の反射ミラーなどから構成されている。
【0050】
プリントヘッドデバイス02は、図3に示すように、像担持体である各感光ドラム11、12、13、14と接触する一次帯電用の帯電ロール21、22、23、24と、ROS(露光装置)03(図2参照)から照射された各色のレーザ光31、32、33、34によって感光ドラム11、12、13、14上に形成された静電潜像を各色のトナーで現像する現像装置41、42、43、44を備えている。像担持体である第1の一次中間転写ドラム(中間転写体)51はこれらの4個の感光ドラム11、12、13、14のうちの2個の感光ドラム11、12に接触しており、別の像担持体である第2の一次中間転写ドラム(中間転写体)52は他の2個の感光ドラム13、14に接触している。像担持体である二次中間転写ドラム(中間転写体)53は、上記第1、第2の一次中間転写ドラム51、52に接触している。最終転写ロール60は二次中間転写ドラム53に接触している。画像形成ユニット(プリントヘッドデバイス)02は、以上の部材をその主要部として内蔵している。
【0051】
図3に示すように、感光ドラム11、12、13、14は、共通の含軸平面Mを共有し、一定の間隔をおいて平行に配置されている。また、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52は軸が感光ドラム11、12、13、14軸に対し平行で、かつ所定の対称面を境界とした面対称の関係にあるように配置されている。さらに、二次中間転写ドラム53は、感光ドラム11、12、13、14と軸が平行であるように配置されている。
【0052】
各色毎の画像情報に応じた信号は、ラスタライジングされてレーザ光学ユニットに入力される。レーザ光学ユニットでは、各色毎の画像情報に基づいて、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のレーザ光31、32、33、34が変調され、対応する色の感光ドラム11、12、13、14に照射される。各感光ドラム11、12、13、14の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像形成プロセスが行われる。感光ドラム11、12、13、14としては、例えば、直径20mmのOPC感光体を用いた感光ドラムが用いられる。感光ドラム11、12、13、14は、回転体の駆動装置によって、例えば、表面速度95mm/secの回転速度で回転駆動される。感光ドラム11、12、13、14の表面は、接触型帯電装置としての帯電ロール21、22、23、24に、約−840VのDC電圧を印加することによって、例えば約−300V程度に帯電される。なお、接触型の帯電装置としては、ロールタイプのもの、フィルムタイプのもの、ブラシタイプのもの等があるが、どのタイプのものを用いても良い。この実施例では、近年、電子写真装置で一般に使用されている帯電ロールを採用している。また、感光ドラム11、12、13、14の表面を帯電させる帯電方式は、DCのみを印加する帯電方式でもよく、AC+DCを印加する帯電方式を用いてもよい。
【0053】
帯電後、感光ドラム11、12、13、14の表面には、レーザ光学ユニットによって各色に対応したレーザ光が照射され、各色毎の入力画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光ドラム11、12、13、14は、レーザ光学ユニットで静電潜像が書き込まれた際に、その画像露光部の表面電位は例えば−60V以下程度にまで除電される。感光ドラム11、12、13、14の表面に形成された各色に対応した静電潜像は、対応する色の現像装置41、42、43、44によって現像され、各感光ドラム11、12、13、14上に各色のトナー像として可視化される。
【0054】
この例では、現像装置41、42、43、44として、磁気ブラシ接触型の二成分現像方式を示しているが、非接触型の現像方式など、他の現像方式を用いてもよい。現像装置41、42、43、44には、それぞれ色の異なったシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)色のトナーと、キャリアからなる現像剤が充填されている。現像装置41、42、43、44は、トナー補給装置からトナーが補給されると、補給されたトナーは、オーガーを用いてキャリアと充分に撹拌され、摩擦帯電される。現像ロールの内部には、複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロールが固定した状態で配置されている。現像剤を搬送するパドルによって、現像ロールの表面近傍に搬送された現像剤は、現像剤量規制部材によって現像部に搬送される量が規制される。この実施例では、上記現像剤の量は、30〜50g/mであり、また、このとき現像ロール上に存在するトナーの帯電量は、概ね−20〜35μC/g程度である。
【0055】
現像ロール上に供給されたトナーは、マグネットロールの磁力によって、キャリアとトナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気ブラシが感光ドラム11、12、13、14と接触している。現像ロールにAC+DCの現像バイアス電圧を印加して、現像ロール上のトナーを感光ドラム11、12、13、14上に形成された静電潜像を現像することにより、トナー像が形成される。この実施例では、この現像バイアス電圧はACが4kHz、1.5kVppで、DCが−230V程度である。
【0056】
次に、各感光ドラム11、12、13、14上に形成された各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52上に、静電的に二次転写される。感光ドラム11、12上に形成されたシアン(C)およびマゼンタ(M)色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上に、感光ドラム13、14上に形成されたイエロー(Y)、ブラック(K)色のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム52上に、それぞれ転写される。従って、第1の一次中間転写ドラム51上には、感光ドラム11または12のどちらから転写された単色像と、感光ドラム11及び12の両方から転写された2色のトナー像が重ね合わされた二重色像が形成されることになる。また、第2の一次中間転写ドラム52上にも、感光ドラム13、14から同様な単色像と二重色像が形成される。
【0057】
上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52上に感光ドラム11、12、13、14からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+250〜500V程度である。この表面電位は、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。この雰囲気温度や湿度は、雰囲気温度や湿度によって抵抗値が変化する特性を持った部材の抵抗値を検知することで簡易的に知ることが可能である。上述のように、トナーの帯電量が−20〜35μC/gの範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52の表面電位は、+380V程度が望ましい。
【0058】
この実施例で用いた第1、第2の一次中間転写ドラム51、52は、例えば、外径が42mmに形成され、抵抗値は10Ω程度に設定される。第1、第2の一次中間転写ドラム51、52は、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性又は弾性を有する円筒状の回転体である。一般的には、FeやA1等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=10〜10Ω)が、厚さ0.1〜10mm程度に設けられている。更に、第1、第2の中間転写ドラム51、52の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3〜100μmの高離型層(R=10〜10Ω)として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで重要なのは、抵抗値と表面の離型性であり、高離型層の抵抗値がR=10〜10Ω程度であり、高離型性を有する材料であれば、特に材料は限定されない。
【0059】
このように第1、第2の一次中間転写ドラム51、52上に形成されたトナー像は、二次中間転写ドラム53上に静電的に二次転写される。従って、二次中間転写ドラム53上には、最終的なトナー像が形成されることになる。
【0060】
この二次中間転写ドラム53上へ第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1200V程度である。この表面電位は、感光ドラム11、12、13、14から第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52へ転写するときと同様に、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。また、転写に必要なのは、第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52と二次中間転写ドラム53との間の電位差であるので、第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52の表面電位に応じた値に設定することが必要である。上述のように、トナーの帯電量が−20〜35μC/gの範囲内にあり、常温常湿環境下であって、第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52の表面電位が+380V程度の場合には、二次中間転写ドラム53の表面電位は、+880V程度、つまり第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52と二次中間転写ドラム53との間の電位差は、+500V程度に設定することが望ましい。
【0061】
この実施例で用いる二次中間転写ドラム53は、例えば、外径が第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52と同じ42mmに形成され、抵抗値は1011Ω程度に設定される。また、上記二次中間転写ドラム53も第1、第2の一次中間転写ドラム51、52と同様、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性又は弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやA1等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=10〜10Ω)が、厚さ0.1〜10mm程度に設けられている。更に、二次中間転写ドラム53の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3〜100μmの高離型層として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで、二次中間転写ドラム53の抵抗値は、第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52よりも高く設定する必要がある。そうしないと、二次中間転写ドラム53が第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52を帯電してしまい、第1及び第2の一次中間転写ドラム51、52の表面電位の制御が難しくなる。このような条件を満たす材料であれば、特に材料は限定されない。
【0062】
次に、上記二次中間転写ドラム53上に形成されたトナー像は、最終転写ロール60によって、用紙搬送路Pを通る用紙に三次転写される。この用紙は、紙送り工程を経て用紙搬送ロール63を通過し、二次中間転写ドラム53と最終転写ロール60のニップ部に送り込まれる。この最終転写工程の後、用紙上に形成された最終的なトナー像は、定着器61によって定着され、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0063】
最終転写ロール60は、例えば、外径が20mmに形成され、抵抗値は10Ω程度に設定される。最終転写ロール60は、金属シャフトの上にウレタンゴム等からなる被覆層を設け、その上に必要に応じてコーティングを施して構成されている。最終転写ロール60に印加される電圧は、雰囲気温度、湿度、用紙の種類(抵抗値等)等によって最適値が異なり、概ね+1200〜5000V程度である。この実施例では、定電流方式を採用しており、常温常湿環境下で約+6μAの電流を通電して、ほぼ適正な転写電圧(+1600〜2000V)を得ている。
【0064】
なお、上記二次中間転写ドラム53上などに残留したトナーは、クリーニング工程において、電位勾配を付けることにより、最終転写ロール60に集められ、最終転写ロール60の表面に圧接するクリーニング装置62のクリーニングブレード等によって除去される。
【0065】
図1は、図3に示す実施例の一体組立体とした画像形成ユニット02を、本発明の実施例を示すカラープリンタ(画像形成装置)の本体01に装入する工程を示す斜視図である。画像形成ユニット02は、上述のように、一体組立体となっている。この画像形成ユニット02は画像形成装置の本体10の前方カバー100、上カバー101を開けた状態で画像形成装置の本体01内に装脱可能である。この一体組立体の画像形成ユニット02は、感光ドラム、現像ユニット、帯電ユニット及び少なくとも1個の中間転写体などの像担持体を含むものとし、各ユニットがそれぞれの機能を発揮できるような位置関係に組み込んで1つの集合体に纏めて形成されている。この一体組立体の画像形成ユニット02は、図1に示すように、上面ブラケット105に係着した把手104を備えている。そして矢印103で示すように、全体をあたかも1つの部品であるかのように取り扱うことができ、画像形成装置の本体01内に一動作で装入及び離脱可能なように形成されている。
【0066】
次に、図2,3と異なる実施例について図4〜7を参照して説明する。図8は従来の中間転写ベルト71を有するタンデム機の説明図である。像担持体である感光体ドラム11、12、13、14はそれぞれ別個に帯電ロール21、22、23、24及び現像機41、42、43、44を備えた別体の画像形成ユニットとして、独立して水平に配置され、矢印72方向に走行する像担持体である中間転写ベルト71に接している。中間転写ベルト71は用紙搬送ベルトであることもある。
【0067】
図4は、本発明の実施例の中間転写ベルト71を有するタンデム機の説明図である。画像形成部の像担持体である感光体ドラム11、12、13、14が一体組立体の画像形成ユニット02となっており、その中に、帯電ロール21、22、23、24及び現像機41、42、43、44が一体に組み込まれている。これらの感光ドラム11、12、13、14は、レーザ光31、32、33、34を照射される。そして矢印72方向に走行する像担持体である中間転写ベルト71に接しており、トナー像を転写する。この装置は、例えば、図示しないカセットに中間転写ベルト71が収納されており、このカセットを画像形成装置から矢印73で示すように、ほぼ水平に出し入れするようにしておき、一体組立体の画像形成ユニット02をこのカセット内に上から挿脱するようにしておくとよい。
【0068】
複数の画像形成部を画像形成ユニット02として一体組立体としたため、単一の画像形成部が画像形成ユニットとして一体組立体となっている場合と比べて、画像形成ユニット02の重量が大幅に増加するが、画像形成ユニット02をこのカセット内に上から挿入するようにしたため、画像形成ユニット02の取扱いが容易となる。また複数の画像形成部を画像形成ユニット02として一体組立体に形成したので、画像形成装置を小型化することができ、また各像担持体(感光ドラム11、12、13、14)の取付け精度を容易に高めることができる。
【0069】
なお、図示しないカセットの出し入れ方向は、矢印73で示す方向に限られず、紙面に対して垂直な方向でも良い。この場合、カセットの引出される距離が短くてすむため、矢印73で示す方向にカセットを出し入れする場合と比べてカセットの強度を弱めることができるほか、画像形成ユニット02の挿脱も行い易く操作性の点で有利である。
【0070】
図5は、画像形成部の像担持体である感光体ドラム11、12、13、14のうち3個の感光体ドラム11、12、13、帯電ロール21、22、23及び現像機41、42、43を一体に組み込んで、一体組立体の画像形成ユニット02としたものである。このような構成とすれば、トナー消費量の多いブラック(K)色の画像形成部を別体とすることによって、ブラック(K)色の画像形成部を頻繁に交換しても、他の色の画像形成部のトナーを無駄にすることがなくなるという利点がある。
【0071】
図6は、上記一体組立体のうちトナーカートリッジ04を別体にしたものであり、図7は一体組立体のうち現像カートリッジ41、42、43を着脱自在に構成したものである。図は1個の現像カートリッジ43について示している。このような構成であれば、画像形成部の交換が行われてもドナーカートリッジ04や現像カートリッジ41,42,43を継続して使用することが可能となる点で有利である。なお、トナーカートリッジ04は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)毎に個別に交換が可能なよう構成されている。また、画像形成ユニット02に含まれる像担持体の数をいくつとするか、中間転写体として転写ベルト71を用いるか、あるいはこれを用紙搬送ベルトとするか、などの転写方式等は、画像形成装置の形式、構造、仕様に応じ適宜構成することができ、設計変更して選択使用することができる。このような実施例は、いずれも画像形成装置を小型化することに貢献し、また各感光ドラムの取付け精度を容易に高めることができる。
【0072】
図9〜図12は図3に示した画像形成ユニット(一体組立体)02の実施例をさらに具体的に詳細に示すものである。図9は正面図、図10はその左側面図、図11はその右側面図、図12は横断面図である。図12に示すように、画像形成ユニット02は、像担持体として、感光ドラム11、12、13、14、現像ユニット41、42、43、44、帯電ユニット21、22、23、24及び中間転写体として一次中間転写ドラム51、52を含む二次中間転写ドラム53を内蔵している。
【0073】
図9、図10に示すように、像担持体である感光ドラム11、12、13、14は、像担持体支持部材である感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aに支持されている。これらの感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aは前記画像形成ユニット(一体組立体)02の枠体に隙間を介して微動自在に支持されている。図10に示すように、感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aは取付部材111、112、113、114に取り付けられ、これらの取付部材111、112、113、114は押圧部材121、122、123、124によって押圧されて固定されている。押圧部材121〜124は、本体から給電される導電性部材131に導電性弾性部材例えばスプリング132を介して接続されている。また図11に示すように感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aの他端部は、固定部材151、152、153、154に取り付けられている。感光ドラム11、12、13、14に接する現像ロール171、172、173、174は、押圧部材141、142、143、144によってそれぞれ感光ドラム11、12、13、14に押圧固定されている。軸受部材161、162、163、164は導電体で形成され、感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aにも電気的に結合されている。そして各軸受部材161、162、163、164相互間は導電性弾性部材例えばコイルスプリング(接地線)165で結合され、さらにアースに接地されている。
【0074】
図13に本発明の実施例の別の画像形成装置の構成図を示した。図13は画像形成ユニット02としてのタンデム型フルカラープリンタのプリントヘッドデバイスを示すものである。図2に示した実施例と同様に、タンデム型のフルカラープリンタの本体01の内部には、フルカラーの画像形成を行う画像形成ユニット02が収納されている。この実施例では画像形成ユニット02には、像担持体として4個の感光ドラムが内蔵されている。露光装置であるROS03は、4個の感光ドラムに画像露光を付与する。給紙カセット05は、記録用紙Pを収納しており、画像形成ユニット02に記録媒体として記録用紙Pを供給経路15を通るように供給する。定着装置06は画像形成ユニット02からトナー像が転写された用紙に定着処理を施す。両面用搬送路07は用紙の表裏を反転して状態で、再度画像形成ユニット02の転写部へ搬送する。手差し給紙手段08は、プリンタ本体01の外部から所望の用紙を給紙する。排出トレイ101は画像が形成された用紙を排出するものであり、プリンタ本体01の上部に一体的に配置されている。
【0075】
図13に示すように、用紙搬送路15は側面から見てほぼC字形をなす経路を形成している。また図13に示すように画像形成装置本体01の前面カバー100を100Aで示す状態に傾動させ、上面カバー101を101Aで示す状態に反転させて上方を開放し、一体組立体とした画像形成ユニット02を一体として、上方から抜き差し可能なように形成してある。
【0076】
本発明の一体組立体である画像形成ユニット02は前述のように、像担持体である感光ドラム11、12、13、14の中心線が単一の含軸平面M内に存在し、かつこの中心線は互いに平行になっている(図3参照)。なお、図9に示すように、画像形成ユニット02は感光ドラム11、12、13、14の軸11A、12A、13A、14Aを側面に突出している。画像形成ユニット02は、含軸平面Mと略平行方向でかつ転写材への最終転写時の転写材搬送方向とほぼ同一方向に、装置本体に抜き差し可能に形成されている。像坦持体である感光ドラム11、12、13、14は一体の枠体にて支持されており、また、各像坦持体である感光ドラム11、12、13、14はそれぞれ装置本体側に位置決めされるようになっている。
【0077】
図14は画像形成装置の筐体を形成する本体側壁102を内側から見た側面図である。画像形成ユニット(一体組立体)02の側面から突出している感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aを案内するガイド溝180が示されている。このガイド溝180は鉛直に形成されており、画像形成ユニット(一体組立体)02はこのガイド溝180に沿って装置本体に鉛直に挿脱される。そしてガイド溝180は4個の分岐路181、182、183、184を備えている。なお、ガイド溝190、分岐路191、192は一体組立体に設けた補助突起133、134用のものであり、さらに二次中間転写ドラム53の軸53Aを固定するガイド193を備えている。分岐路181、182、183、184の奥底部に感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aが案内されて本体のV溝に固定される。分岐路181、182、183、184はガイド溝180に対して、ほぼ45度の傾きをもっており、一体組体の感光ドラム軸11A、11B、11C、11Dをこのガイド溝180中を下降させると、それぞれ分岐路181、182、183、184内に進入し、これらの分岐路181、182、183、184の奥端に位置決め固定される。また、現像ユニット41、42、43、44は感光ドラム11、12、13、14の表面とそれぞれ一定間隔を保持するようにドラム表面に押圧して位置決めされている。
【0078】
なお、本体側壁102にはガイド溝180と離れた位置にこれと平行な別のガイド溝190が設けられている。このガイド溝190には、一体組立体の側面に別に設けた突起が進入する。ガイド溝190には、分岐路191、192が設けられ、この分岐路191、192は、ガイド溝180の分岐路181、182、183、184とは最下端以外は上下方向高さが異なる位置に設けられている。従って、感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aそれぞれが対応する分岐路以外の分岐路に進入することが妨げられる。ガイド溝190に進入する突起は1個又は複数個とする。少なくとも1個あれば上記作用は達成されるが、図5のように2個とすれば、一体組立体の挿入動作が安定的となる。もちろん3個以上でもよい。なお図5には二次中間転写ドラム53の軸53Aを固定する案内溝193も併せ示されている。
【0079】
画像形成ユニット(一体組立体)を本体から抜取る時には感光ドラム軸がこの分岐路181、182、183、184から上昇するので、一体組立体は前記含軸平面から角度を持った斜め方向に移動してから前記含軸平面と略平行な方向に移動する。
【0080】
また、像坦持ドラムとして感光ドラム11、12、13、14のほかに中間転写ドラム51、52、53を設けた。これらの固定は感光ドラムと同様でもよく、一体組立体の側壁に固定するようにしてもよい。
【0081】
ROSユニット03は、画像形成ユニット(一体組立体)02を位置決め固定させる本体側壁102に支持されている。本体側壁102には、図14に示されるROSユニット支持部301,302が設けられ、ROSユニット03の一部を支持している。ROSユニット03側にもROSユニット支持部301,302と当接し得る被支持部が設けられている。従って、ROSユニット03と画像形成ユニット(一体組立体)02の側面から突出している感光体ドラム軸11A,12A,13A,14A等が共通の本体側壁102に支持される。ROSユニット03と本体側壁102とは、共通の材料で構成されている。この材料は、画像形成装置の形状、構造、仕様に応じて適宜選択すれば良いが、色ずれを抑えるような位置精度を画像形成装置の使用期間中に亘って維持させる観点からすれば、比較的硬度の高いものが望ましく、例えば、ポリカーボネートにガラス繊維を40%含有させた材料を使用することが可能である。
【0082】
また図13に示すように、実施例の画像形成装置は、給紙カセット05を下側に、排紙部(上面カバー101)を上側に配置し、転写材(記録用紙P)への転写時の転写材搬送方向(用紙搬送経路15の方向)が略垂直方向(水平に対し45度以上)であり、感光ドラム軸の含軸平面はほぼ垂直とした。これにより用紙搬送ラインをCパス構成とすることができ、色ずれ精度を落とさず、また、操作性を悪化させることなく、カラータンデム機でCパス構成を実現することができた。これはプリンタの小型化に大きく寄与するものである。
【0083】
次に、図15は実施例の押圧部材121の例を示すもので、図15(a)は背面図、図15(b)は平面図、図15(c)は正面図である。図15に示されるように、押圧部材121は感光ドラム軸に係着する係着部125を押圧するバネ126を備え、係止爪127によって一体組立体の側壁に係止しており、感光ドラム軸を弾性的に押圧保持するようになっている。この例では、4個の感光ドラム軸が同じ構造になっているが、感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aは画像形成ユニット(一体組立体)02を画像形成装置の本体に装着したとき画像形成装置の本体01の筐体に位置決め固定される機構を備えているようにする。図16は押圧部材141の(a)正面図、(b)平面図である。図16に示されるように、押圧部材141は現像ロール係着する係着部145を押圧して現像ロールを感光ドラムに押圧する押圧するバネ146を備え、係止爪147が一体組立体の側壁に係止して、現像ロールを弾性的に押圧保持するようになっている。
【0084】
現像ユニット41、42、43、44は感光ドラム11、12、13、14の駆動とは別に本体側に配置された現像機駆動装置から駆動される。このとき、駆動時に働くギアの接線荷重が現像ユニット41、42、43、44の現像ロール171、172、173、174から感光ドラム11、12、13、14のドラム表面への押圧力を減殺する方向の分力を有しないようにギアを配置する。図19はこれを例示するものでギヤ201、202の接線荷重204が押圧力を発生する押圧装置121の押圧力を弱める方向の成分分力を有しないようにギア201、202を配置している。
【0085】
帯電ユニット21、22、23、24は感光ドラム11、12、13、14の軸11A、12A、13A、14Aに位置決め固定されると共に、微動自在に隙間を介して画像形成ユニット(一体組立体)02の枠体に支持されたドラム円周方向の回り止め機構(固定部材)151、152、153、154を備える。この回り止め機構151、152、153、154はそれぞれ帯電ユニットのロールの軸を支持する軸受部材161、162、163、164を付属している。図17は回り止め機構151を示したもので、感光ドラム11の軸11Aが嵌合する嵌合孔155、帯電ユニット21のロールの軸受156、画像形成ユニット(一体組立体)02の側壁に係止する係止爪157を備えている。また軸受156は軸受部材161に取り付けられており、この軸受は回り止め機構151とは微小隙間を介して取付けられている。軸受部材161、162、163、164は導電体で形成され、感光ドラム軸11A、12A、13A、14Aにも電気的に結合されている。そして各軸受部材161、162、163、164相互間は導電性コイルスプリング(接地線)165で結合され、さらにアースに接地されている。
【0086】
帯電ユニット41、42、43、44ヘの給電を画像形成ユニット(一体組立体)02の外部から画像形成ユニット02の枠体を経由して行う帯電装置では、画像形成ユニット02の枠体上に配置された帯電ユニット21、22、23、24への給電用導電性部材と帯電ユニット保持部材の間を連結するコイルスプリング65を備える。
【0087】
図18は図10に示す取付部材111、112、113、114の1例を示すものである。感光ドラム軸11Aが嵌合する嵌合孔115、帯電ユニット21の軸受116、給電装置117を備え、一体組立体の側壁に係止する係止爪118を備えている。また給電のための給電用コイルスプリング119を装着するようになっており、軸受116には、接地線(コイルスプリング)132を取付けるようになっている。
【0088】
中間転写体(像担持体)は、図3に示すように、実施例では円筒形の中間転写ドラム51、52、53とした。この中間転写ドラム51、52、53は感光ドラム上の画像が転写される一次転写ドラム51、52と、一次転写ドラム上の画像が転写される二次転写ドラム53とから構成されている。二次転写ドラム53はドラム上の画像を用紙に転写する円筒形のドラムである。前記中間転写ドラム51、52、53は中間転写ドラム軸51A、52A、53Aに支持されている。中間転写ドラム軸51A、52A、53Aのうち少なくとも1つは一体組立体02の枠体に微動自在な隙間を介して支持され、画像形成装置本体に装着するとき画像形成装置本体の筐体に位置決め固定される機構を有するようにする。
【0089】
実施例は4個の感光ドラム11、12、13、14と、2個の一次中間転写ドラム51、52と、1個の二次中間転写ドラム53とを備えた一体組立体02であり、前記二次中間転写ドラム軸53A(図9参照)は一体組立体の枠体に圧入固定して位置決めされている。
【0090】
次に、色ずれについて説明する。図20に示すように色ずれ量の主走査方向(x軸方向)のずれをΔxとし、副走査方向(用紙進行方向=y軸方向)のずれをΔyとすれば、
色ずれ量=√(Δx+Δy
で表わされる。すなわち色ずれは主走査方向と副走査方向のずれの二乗平均で表わされる。この色ずれ量は90μm程度から肉眼で認知されると言われている。主走査方向のDC成分の色ずれ発生要因としては感光ドラムの位置精度(左右差)、ROSユニットの取付精度、レーザビーム走査開始位置精度などがある。倍率差(左右差)はレーザのクロック周波数にて調整し、シフトずれはレーザの書き出しタイミングにより調整する。図21は主走査方向DC成分色ずれの発生メカニズムとその調整方法を説明する説明図で、ROSユニット03と感光ドラム11との関係を示す平面図である。実線で示した感光ドラム11Bの位置と鎖線で示すずれた感光ドラム11Cの位置との相対的な位置ずれを△とすると、ドラム上の画像は主走査方向で△xだけずれる。このようなずれはレーザの発光速度(クロック周波数)を変えることによって色ずれ量を許容レベル、例えば50μm以下に抑える。図21はROSユニット03のミラーの傾きによる主走査方向DC成分色ずれの発生メカニズム、図22、図23はROSユニット03の取付精度によるミラー03Aの傾きに起因する主走査方向DC成分色ずれの発生メカニズムを示すものである。これらの要因はレーザの書き出しタイミングを調整することによって許容レベル、例えば50μm以下に抑える。
【0091】
次に副走査方向のDC成分の色ずれの発生要因として、図24に示すように、レーザビーム31、32の位置精度(左右差、全体)、感光ドラム11、12の位置精度(左右差、全体)、中間転写ドラム51の位置精度(左右差、全体)がある。図24は副走査方向DC成分色ずれの発生メカニズムを示す説明図である。感光ドラム12の位置が12Bのように位置がずれた場合、感光ドラム11上の画像と感光ドラム12上の画像はP〜T〜Tの展開長LとPB’〜TB’〜TA’の展開長Lの差分の色ずれが発生する。レーザ光31、32の位置、一次転写ドラム51の位置がずれても上記展開長はずれる。感光ドラム11、レーザ光31の位置についても同様である。これらが累積したものが最終的な用紙上の画像の副走査方向DC成分の色ずれ量となる。この用紙上の色ずれ量を測定し、感光ドラムの回転速度から時間換算し、レーザ光の書き込みタイミングを調整し、色ずれを許容レベル、例えば70μm以下に抑える。
【0092】
以上のように、色ずれは感光ドラム軸の位置精度、ROSのレーザビーム位置精度により発生し、許容レベルを満足するためには数十μmといった高精度が要求される。実際にこのような位置精度を満足することは困難であり、レーザビームの各タイミングを調整することによって色ずれを防止している。従って、ユーザが感光ドラムを含むカートリッジを交換する時に、これらの一連の調整をしなくても済むように、感光ドラム軸は装置本体に正確に位置決めして固定する必要がある。
【0093】
また出荷時には、最終的な画像印字結果を元にROSの副走査方向、主走査方向ともにROSの書き込みタイミング、書き出しタイミングクロック周波数により色ずれの調整を実施し出荷する。すなわち、色ずれは各ドラム位置精度に起因する量が大きいが、調整はこれらの位置の調整ではなく電機的な時間による調整を行っている。このため感光ドラム軸は本体に位置決めする必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】実施例の画像形成装置の一体組立体である画像ユニットを組み込む工程を説明する斜視図である。
【図2】本発明の実施例に係る画像形成装置のタンデム型のフルカラープリンタを示す構成図である。
【図3】本発明の実施例の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図4】別の実施例の主要部を示す説明図である。
【図5】別の実施例の主要部を示す説明図である。
【図6】別の実施例の主要部を示す説明図である。
【図7】別の実施例の主要部を示す説明図である。
【図8】従来例の主要部を示す説明図である。
【図9】一体組立体の正面図である。
【図10】一体組立体の左側面図である。
【図11】一体組立体の右側面図である。
【図12】一体組立体の断面図である。
【図13】別の実施例に係る画像形成装置のフルカラープリンタを示す構成図である。
【図14】本体側壁の内側面を示す正面図である。
【図15】押圧部材の(a)正面図、(b)側面図、(c)背面図である。
【図16】押圧部材の(a)正面図、(b)側面図である。
【図17】回り止め部材の正面図である。
【図18】固定部材の正面図である。
【図19】歯車の配列の例を示す側面図である。
【図20】色ずれ量の説明図である。
【図21】主走査方向DC成分色ずれの説明図である。
【図22】主走査方向DC成分色ずれの説明図である。
【図23】主走査方向DC成分色ずれの説明図である。
【図24】副走査方向DC成分色ずれの説明図である。
【符号の説明】
【0095】
01 フルカラープリンタ(画像形成装置)の本体
02 プリントヘッドデバイス(画像形成ユニット)
03 ROS
04 トナーカートリッジ
05 給紙カセット
06 定着装置
07 両面用搬送経路
08 手差し給紙手段
09 コントローラ
10 電気回路
11、12、13、14 感光ドラム(像担持体)
15 用紙搬送経路
21、22、23、24 帯電ユニット
31、32、33、34 レーザ光
41、42、43、44 現像ユニット
51、52 一次中間転写ドラム(像担持体)
53 二次中間転写ドラム(像担持体)
60 最終転写ロール
61 定着器
62 クリーニング装置
63 用紙搬送ロール
71 用紙搬送ベルト又は中間転写ベルト
72、73 矢印
100 前面カバー
101 上面カバー
102 本体側壁
103 矢印
104 把手
105 上面ブラケット
111、112、113、114 取付部材
115 嵌合孔
116 軸受
117 給電装置
118 係止爪
119 コイルスプリング
121、122、123、124 押圧部材
125 係着部
126 バネ
127 係止爪
131 導電性部材
132 スプリング
133、134 突起
141、142、143、144 押圧部材
145 係着部
146 押圧バネ
147 係止爪
151、152、153、154 回り止め機構(固定部材)
155 嵌合孔
156 軸受
157 係止爪
161、162、163、164 軸受部材
165 コイルスプリング
171、172、173、174 現像ロール
180 ガイド溝
181、182、183、184 分岐路
190 ガイド溝
191、192 分岐路
193 ガイド
201、202 ギア
204 接線荷重
301、302 ROSユニット支持部
M 含軸平面
P 記録用紙
T 排出トレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の像担持体を含む画像形成ユニットが一体組立体として構成され、この一体組立体を画像形成装置本体に装脱可能に形成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記複数の像担持体は複数の潜像担持体であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記複数の像担持体は複数の中間転写体であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数の像担持体は複数の潜像担持体と1個の中間転写体であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記複数の像担持体は1個の潜像担持体と1個の中間転写体であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記複数の像担持体は複数の潜像担持体と複数の中間転写体であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置本体に装脱可能に形成された前記一体組立体は、上方から下方への動作で画像形成装置本体に載置されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記一体組立体は、上面に把手を有することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
画像形成装置本体に装脱可能に形成された前記一体組立体は、上方から下方への一動作で画像形成装置本体に載置されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記一体組立体を画像形成装置本体に装着したとき当該一体組立体を位置決めする位置決め部材が一体成形されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項11】
像担持体に潜像を形成させる露光装置をさらに有し、該露光装置は一体成形された前記位置決め部材に支持されていることを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記位置決め部材と前記露光装置の筐体とは同一材料で形成されていることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記像担持体は像担持体支持部材に支持されており、該支持部材のうち少なくとも1つは前記一体組立体の枠体に隙間を介して微動自在に支持され、一体組立体を画像形成装置の本体に装着したとき前記支持部材が画像形成装置本体の筐体に位置決め固定される機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記像担持体は像担持体支持部材に支持されており、該支持部材のうち少なくとも1つは前記一体組立体の枠体に隙間を介して微動自在に支持され、一体組立体を画像形成装置の本体に装着したとき前記支持部材が前記位置決め部材に位置決め固定されることを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記一体組立体は複数の現像ユニットを含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記現像ユニットは前記像担持体の表面と一定間隔を保持するように像担持体表面に押圧して位置決めすることを特徴とする請求項15記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記現像ユニットは像担持体駆動とは別に本体側に配置された現像機駆動装置から駆動が伝達されるよう構成した現像ユニットにおいて、駆動時に働くギアの接線荷重が前記現像ユニットのドラム表面への押圧力を減殺する方向の分力を有しないようにギアを配置したことを特徴とする請求項15記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記一体組立体は複数の帯電ユニットを含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記帯電ユニットは前記像担持体軸に位置決め固定されると共に、微動自在に隙間を介して一体組立体の枠体に支持された像担持体円周方向の回り止め機構を備えたことを特徴とする請求項18記載の画像形成装置。
【請求項20】
アースに接地されている像担持体において、各像担持体軸間を導電性弾性部材を経由させた接地線を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項21】
帯電ユニットヘの給電を前記一体組立体の外部から一体組立体の枠体を経由して行う帯電装置において、一体組立体の枠体上に配置された帯電ユニットへの給電用導電性部材と帯電ユニット保持部材の間を連結する導電性弾性部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項22】
前記中間転写体は円筒形の中間転写ドラムであることを特徴とする請求項3又は6記載の画像形成装置。
【請求項23】
前記中間転写ドラムは像担持体上の画像が転写される一次転写ドラムと、一次転写ドラム上の画像が転写される二次転写ドラムとからなり、二次転写ドラムはドラム上の画像を用紙に転写するドラムであることを特徴とする請求項3又は6記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記中間転写ドラムは中間転写ドラム軸に支持されており、中間転写ドラム軸のうち少なくとも1つは前記一体組立体の枠体に微動自在な隙間を介して支持され、画像形成装置本体に装着するとき前記回転軸が画像形成装置本体の筐体に位置決め固定される機構を有することを特徴とする請求項22記載の画像形成装置。
【請求項25】
4個の像担持体ドラムと、2個の一次中間転写ドラムと、1個の二次中間転写ドラムとを備えたことを特徴とする請求項24記載の画像形成装置。
【請求項26】
前記二次中間転写ドラム軸は前記一体組立体の枠体に圧入固定して位置決めされていることを特徴とする請求項25記載の画像形成装置。
【請求項27】
複数の像坦持体を含む画像形成ユニットを一体組立体とし、該一体組立体は複数の像坦持体の軸線を単一の含軸平面内で互いに平行に配置した組立体とし、前記軸線と含軸平面内で直交する直線の方向に沿って装置本体内に挿脱自在に形成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項28】
前記像坦持体を一体の枠体にて支持したことを特徴とする請求項27記載の画像形成装置。
【請求項29】
各像坦持体はそれぞれ装置本体側に位置決めされることを特徴とする請求項28記載の画像形成装置。
【請求項30】
像坦持体支持軸の端部を案内し、前記一体組立体を装置本体側に位置決めするガイドを本体側に設けたことを特徴とする請求項29記載の画像形成装置。
【請求項31】
前記ガイドは像坦持体支持軸を固定位置に導く斜行分岐路を備えたことを特徴とする請求項30記載の画像形成装置。
【請求項32】
前記一体組立体の枠体に前記像坦持体支持軸とは異なる1又は複数の突起を設け、本体筐体に該突起を案内するガイドを設けたことを特徴とする請求項30記載の画像形成装置。
【請求項33】
前記像坦持体を感光ドラムとしたことを特徴とする請求項27〜32の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項34】
前記像坦持体を感光ドラムと中間転写ドラムとしたことを特徴とする請求項27〜32の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項35】
給紙部を下側に排紙部を上側に配置し、転写材への転写時の転写材搬送方向が水平に対し45度以上90度以下であり、前記含軸平面はほぼ垂直面であることを特徴とする請求項27〜34の何れかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−193369(P2007−193369A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−116580(P2007−116580)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【分割の表示】特願2002−1442(P2002−1442)の分割
【原出願日】平成14年1月8日(2002.1.8)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】