説明

耐腐食性層を有するセラミック物品、それを組み込んだ半導体処理装置及びそれを形成する方法

基材と該基材上に設けられた耐腐食性コーティングとを含む物品が提供される。基材は、一般にアルミナから本質的になり、耐腐食性コーティングは、基材と耐腐食性コーティングの間に介在層、例えば、高温処理プロセスにより提供される反応生成物を与えることなく基材と直接接触するように設けられる。耐腐食性コーティングは、一般に希土類酸化物から本質的になり、約15MPa以上の付着強度を有する。特定の実施態様によれば、本物品は、半導体ウェハを処理するための半導体処理装置(10)で利用及び実装されるセラミック部材(18、20)である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、セラミック物品、該セラミック物品を組み込んだ半導体ウェハ処理装置、半導体ウェハ処理、及び該セラミック物品を形成する方法に向けられる。
【背景技術】
【0002】
多くの産業では、ある特定の必須の熱的、機械的、電気的及び化学的性質を有する部材を提供することが一般に望ましい。特に半導体処理の分野では、半導体ウェハをうまく処理して高い歩留で能動半導体素子を形成させるのに特定の性質が極めて重要な場合がある。半導体の処理と関連して、能動半導体部材、例えば、処理される半導体ウェハの個々のセラミックダイに含まれる論理素子及びメモリー素子を形成するために様々な処理が行われることは十分に理解されている。このような処理操作としては、インプラント及び拡散、フォトリソグラフィ、膜堆積、平坦化、試験及び組み立て(パッケージング)がある。半導体産業における先の一般的な処理操作に関連して、フォトリソグラフィなどの処理操作では、半導体ウェハから材料を除去するのに用いられる選択されたガス状試薬が典型的に利用される。このようなプロセスは、(例えば、フォトリソグラフィにおいて)堆積層の選択された部分、堆積層全体を除去するのに利用することができるか又は一般にはウェハ若しくはワークピースを洗浄するのに利用することができる。これらのプロセスの幾つかの種類には、エッチングとして知られるものが含まれる。
【0003】
エッチングプロセスでは、しばしばハロゲン種のガスに依存する非常に反応性のガス種が典型的に使用される。半導体ウェハの処理産業において進行中の課題は、特に高温においてこのような種に対し十分な化学抵抗性を有する半導体処理ツールを実現することである。この点に関して、幾つかの半導体処理ツール、例えば、エッチチャンバーで使用される部材は、処理の際に腐食してパーティクルカウントを増加させる傾向にあることがわかっている。当技術分野で十分に理解されているように、粒子は半導体の産出量に不利に影響を及ぼすため、このような制御環境では粒子の生成を最小限に抑えることが典型的に望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、上記を考慮すれば、半導体産業において特定の使用を見出すことのできる耐腐食性を有する改良されたセラミック部材、並びに改良された半導体処理装置、ウェハの処理方法及びセラミック部材の処理方法を提供することが一般に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、基材と該基材上に設けられた耐腐食性コーティングとを含む物品が提供される。基材は、一般にアルミナから本質的になり、耐腐食性コーティングは、基材と耐腐食性コーティングの間に介在層、例えば、高温処理プロセスにより提供される反応生成物を与えることなく基材と直接接触するように設けられる。耐腐食性コーティングは、一般に希土類酸化物から本質的になり、約15MPa以上の付着強度を有する。特定の実施態様によれば、本物品は、半導体ウェハを処理するための半導体処理装置で利用及び実装されるセラミック部材である。
【0006】
本発明の別の態様によれば、チャンバー壁によって少なくとも部分的に画定されたチャンバーを含み、該チャンバー壁が主としてセラミックの基礎材料を含む、半導体ウェハ処理装置が提供される。さらには、耐腐食性層がチャンバー壁をライニングし、セラミックの基礎材料と直接接触し、該腐食性層は希土類酸化物から本質的になり、約15MPa以上の付着強度を有する。さらには、チャンバーにおいて半導体ウェハを支持するための支持体が設けられる。本明細書で別段の断りがない限り、「希土類」酸化物という用語は、ランタニド系列の元素、並びにイットリウム及びスカンジウムを一般に意味する。
【0007】
本発明の別の態様によれば、半導体ウェハを上記の特徴に従って用意された処理装置に配置する工程と、該半導体ウェハと反応させるために少なくとも1つの処理ガスをチャンバーに導入することを含む処理操作に該半導体ウェハをさらす工程とを含む、半導体ウェハを処理する方法が提供される。本処理操作は、追加の工程、例えば、半導体ダイを個々のダイにダイシングして半導体素子を形成し、続いてパッケージングする工程を含むことができる。
【0008】
本発明の別の態様によれば、アルミナから本質的になる基材を約200℃以上の温度に予熱する工程と、該基材上に約15MPa以上の付着強度を有する希土類酸化物層を溶射する工程とを含む、セラミック物品を形成する方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、半導体ウェハを処理するための半導体処理装置が提供される。本装置は、特には装置のチャンバー内に用意された半導体ウェハと反応させるための種々のガス種を受け入れるよう構成することができ、とりわけ、洗浄、エッチング、堆積処理に利用することができる。図1について言えば、装置10が上部チャンバー12と下部チャンバー14から形成されたチャンバー16を含む実施態様が示されている。チャンバーは、その中に処理工程が行われる内部容積を画定している。一般的に言えば、チャンバー16はチャンバー壁によって画定される。本明細書で用いられる場合には、「チャンバー壁」又は「壁」という用語は、一般に処理装置の内部容積を画定する構造体を表すのに用いられ、一般に鉛直の壁又は側壁と一般に水平の壁、例えば、蓋又は床を含むことができる。上部チャンバー12は側壁18を含み、この側壁は、上部チャンバー12の蓋部分を形成するシャワーヘッド30とともに上部チャンバー12の内部処理容積を画定している。この実施態様の特定の特徴によれば、側壁18は、その上に堆積された層20を含む。層20は耐腐食性層であり、以下でより詳細に説明される。
【0010】
実施されるべき特定の処理操作に応じて、コイル26が側壁18を一般に取り囲むように設けられ、このコイル26は、高周波の電磁場を発生させるための高周波電源28に接続されている。さらには任意選択で、冷却機構24が、上部チャンバー12内の温度制御を助けるために冷却源に接続されている。
【0011】
実施態様の別の特定の特徴によれば、チャンバー16と外部ガス源(図示せず)との間でガスが連絡するように、少なくとも1つのガスの入口32が設けられており、外部ガス源は、半導体処理のための反応体ガスを含むことができる。図1に示される特定の実施態様においては、本明細書でシャワーヘッド30と称される多層構造体を貫通して複数のガスの入口が設けられている。
【0012】
下部チャンバー14について言えば、ウェハ支持体36は、下部チャンバー壁22内に一般に設けられる。示されるように、ウェハ支持体36は、ウェハWを支持し配置するよう設けられ、ウェハWは開口ゲート34を通して装置10に入れることができる。ウェハ支持体36はチャッキング機能を一般に有し、この場合には、静電チャック46を含む。当技術分野で一般に理解されるように、静電チャックは、埋め込み電極を所望の電位にすることで静電引力を与える。この場合には、埋め込み電極48は、ウェハW上に所望の静電チャック力を与えるためにDC電源50によってバイアスをかけられる。さらにウェハ支持体36はまた、加熱層41に埋め込まれた加熱エレメント40を一般に含み、該加熱エレメントは、電源42と、ウェハWを所望の温度に維持するための制御装置44とに接続されており、その温度は、行われる特定の処理操作に依存している。さらに支持ベース38は冷却液チャンバー52を含み、該冷却液チャンバー52は(図1の面に垂直な面で見たときに)環状の断面を有することができ、冷却液チャンバー52を介して冷却液流体を流すように冷却液取入れ口54及び冷却液排出口56と流体が通じている。
【0013】
図1に示される特定の特徴によれば、層20は、上部チャンバー12の側壁18だけでなく、ウェハ支持体36及びシャワーヘッド30によって形成される上部チャンバー12の蓋部分も覆うよう広げることができる。図には示されていないが、下部チャンバー壁22とウェハ支持体36の間の空間に内部隔壁を設けることができる。ライナーとしても知られるこの内部隔壁は、側壁18に利用される基礎材料、例えば、セラミックの基礎材料を一般に含み、さらには耐腐食性層20でコーティングされた強いセラミック材料から形成されることが望ましい場合がある。
【0014】
操作では、典型的に、半導体ウェハをゲート34から入れ、ウェハ支持体36の上に置き、静電チャック46によって与えられる静電チャック力によりその上の適切な場所に配置する。操作では、しばしばコイル26により電磁場を発生させ、少なくとも1つの反応体ガスをガス入口32の少なくとも1つを介してチャンバーに流す。
【0015】
処理操作の詳細については、上で記載したように、操作は、エッチング、洗浄又は堆積プロセスであることができ、これらのいずれのプロセスも望ましい反応体種を利用することができ、これら反応体種の幾つかは一般に腐食性を有する。この点について、例示的なエッチングガスを下表1に示す。
【0016】
【表1】

【0017】
表1に一般的に示されるように、種々のガス状化学成分が半導体処理で通常用いられる様々な材料のエッチングに利用でき、その多くが腐食性を有し、例えば、塩素又はフッ素系ガスなどのハロゲン含有ガスを含む。化学成分Iという表題の欄には通常用いられる化学成分が一般に示され、化学成分IIには現代の半導体処理でより一般に見出された新世代の化学成分が示されている。半導体製作プロセスにおける新しい材料、例えば、低K誘電体、高K誘電体及び銅の導入はまた、新規及び/又は追加の化学成分の使用を必要とする場合があることにも留意されたい。
【0018】
図2は、一般に図1と類似しているが上部チャンバー12に関して異なる外形を有する別の実施態様を示している。この点に関し、図1に示されるものと同様の部材には同じ符号をつけ、詳細な説明はしない。しかしながら、図2に示される装置においては、上部チャンバー12は、短い垂直方向の側壁とともに一般に水平方向に延びる蓋19により一般に画定される。チャンバーの壁を形成するこの蓋19は、耐腐食性コーティング20でコーティングされている。加えて、ガスは、矢印Gによって示されるようにガス入口100を介して一般に導入される。
【0019】
本明細書で記載される処理装置における半導体ウェハの処理に続いて、ウェハは追加の処理工程を受けることができ、その操作は、背景技術で記載した一般的なプロセス操作、例えば、堆積、平坦化、更なるフォトリソグラフィ及びエッチング処理操作のいずれも含むことができる。ウェハ処理が完了すると、ウェハは一般に個々の半導体ダイにダイシングされる。この操作はウェハWを示す図3で示される。ウェハWはスクライブライン100に沿ってスクライビングすることにより個々のダイ102にダイシングされる。ダイシング操作に続いて、個々のダイは、例えば、フリップチップパッケージ、プラスチック封入パッケージ、ピングリッド若しくはボールグリッド配列パッケージ、又はマルチチップモジュール(MCM)を含む当技術分野で公知の種々のパッケージのいずれかにおいて一般にパッケージングされる。そうして、能動半導体部品を形成するパッケージ半導体ダイを電子素子に組み込むことができる。一般的に言えば、半導体素子は、それぞれ論理素子及びメモリー素子を形成する論理回路及びメモリー回路のうち少なくとも1つを含む。
【0020】
上で記載されるように、本発明の実施態様の特定の特徴によれば、処理装置のチャンバーの少なくとも幾つかの部分は、耐腐食性ライナーでコーティングされたセラミック部材によって画定される。図1及び図2の場合には、セラミック部材は、それぞれ耐腐食性層20をコーティングした側壁18と蓋19によって示される。蓋19又は側壁18を形成するセラミック部材の基礎材料は、アルミナ、シリカ及び窒化アルミニウムを含む種々のセラミック材料のいずれであってもよい。しかしながら、特定の実施態様によれば、セラミックの基礎材料は、主としてアルミナ、特にはα−アルミナ(コランダム)から形成される。
【0021】
層20の場合においては、適切な耐腐食性材料が利用される。典型的には、耐腐食性材料は希土類酸化物から形成される。1つの実施態様においては、層20は希土類酸化物から本質的になる。本明細書で用いられる場合には、耐腐食性層の希土類酸化物に関する「から本質的になる」という記載は、層の少なくとも80wt%が希土類酸化物から形成され、より典型的には少なくとも約90wt%であり、幾つかの実施態様においては95wt%を超えることを一般に示している。さらには、本明細書で用いられる場合、「希土類」という用語は、ランタニド系列の元素だけでなく、さらにイットリウム及びスカンジウムも含む。特定の実施態様によれば、特定の希土類はイットリウム(Y)であり、それによってY23から本質的になる耐腐食性層が形成される。
【0022】
本発明の別の態様によれば、耐腐食性層20は、溶射プロセスにより下地のセラミック基材(図1及び図2の場合、それぞれセラミックの側壁18又は蓋19)上に形成される。この点に関して、耐腐食性層が堆積される基材は、約200℃以上、望ましくは250℃以上、幾つかの実施態様では275℃さらには300℃以上の温度で一般に予熱される。この場合、基材を上記温度に加熱しながら耐腐食性層の溶射が実施される。溶射された耐腐食性層は、約15MPa以上、典型的には20MPaを超え、幾つかの実施態様では約25MPa以上及び約30MPa以上の付着を有する優れた付着強度を示すことが見出された。
【0023】
先の記載の多くは、半導体処理のための処理装置を少なくとも部分的に画定するセラミック部材の様々な構成に集中しているが、上記の基材/耐腐食性層の構造は、種々の用途のための一般的なセラミック構造体に組み込むことができるということを特に言及する。この点に関して、耐腐食性層が堆積される基材は、種々の耐腐食性用途に関して様々な幾何学的形状を有することができる。
【0024】
さらには、アルミナから本質的になる基材の特定の場合には、希土類の耐腐食性層は、上記のように高い付着強度で以って堆積できることが見出された。このことは、アルミナ基材の上にイットリアなどの希土類酸化物層を堆積することが一般に困難であるため特に有利である。この点に関して、従来技術は、種々の中間層構造、ある等級のアルミナ/イットリアの中間層、幾つかの複合中間層又はアルミナ基材の上にイットリア層を堆積し、続いて高温で熱処理して反応生成物を形成することにより形成される熱反応中間層の使用に一般に依存している。この反応生成物は、堆積されたイットリア層と下地の基材の間に識別可能な層を形成する。
【0025】
本発明の実施態様によれば、一般的に必要とされる中間層は、堆積層と下地基材との間の付着強度に不利に影響を及ぼすことなく排除することができる。さらには、堆積されたままの層は残留応力及び微小亀裂を有する場合があり、それらの両方が堆積層の靭性を向上させかつ脆性を低減するための強化機構である。対照的に、2002年2月14日に公開された米国特許出願公開第2002/0018921号明細書で一般的に記載されているような熱処理されたイットリア層は、低減された残留応力と微小亀裂を一般に有し、回折分析により証明されるように、このような熱処理されたイットリア層の一般により高い脆性を示している。
【0026】
更なる特徴は、以下に記載される特定の例の説明に関連して明らかにされる。
【実施例】
【0027】
下表2に記載される溶射パラメータに従って複数の例を作製した。
【0028】
【表2】

【0029】
試料は、先のパラメータに従って溶射操作を実施することにより、80グリットの研磨材で1.7μmの公称表面粗さRaに機械加工された複数のα−アルミナ(コランダム)基材上に生成した。
【0030】
表3以下は、先のプロセス条件に従って形成された多数の試料の破壊強度と破壊局所化をまとめている。
【0031】
【表3】

【0032】
【表4】

【0033】
上記データから明らかに知ることができるように、予熱された実施例は、溶射されたイットリア膜の付着が向上することがわかった。
【0034】
さらに、米国特許出願公開第2002/0018921号明細書に一般に従った介在反応層を形成するよう熱処理して堆積されたコーティングと比べて、本明細書の教示に従って生成した例の靭性を実証するために別の比較例を生成した。溶射されたままの試料と(介在反応層を形成するよう)1500℃で3時間熱処理した後の別の試料を回折分析した。回折分析は、銅管を備えたXRG−3100発生器と、オランダ、アイントホーフェンのフィリップスによるAPD−3720回折システムに接続された黒鉛モノクロメータとを利用して実施した。データは、Marquardtの非線形最小二乗フィッティングプログラムを利用したフィリップスのPC−APDソフトウェア・バージョン3.6jにより分析した。溶射されたままの試料は0.220幅の(440)α1ピークを有し、熱処理された試料は0.155幅の(440)α1ピークを有していた。溶射されたままの試料に関する440α1ピークの幅の増加は、試料がより高度の不均質な残留応力を一般に含み、損傷に対する耐性が向上し、残留応力と微小亀裂による一般的な靭性が向上していることを示している。
【0035】
α−アルミナの円筒体を46グリットで約2μmの表面粗さRaまでグリットブラストすることにより更なる例を生成した。予熱は400℃で実施し、溶射は先の溶射パラメータに従って実施した。付着強度は一般的に約37〜75MPaの範囲内であった。
【0036】
本発明の実施態様は詳細に関して上に記載したが、当業者であれば改良することができ、依然として特許請求の範囲内にあることは十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施態様に従った半導体処理装置を示す。
【図2】本発明の別の実施態様に従った半導体処理装置を示す。
【図3】半導体ウェハの半導体ダイのダイシングを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミナから本質的になる基材と;
該基材上に設けられた耐腐食性コーティングであって、希土類酸化物から本質的になり、前記基材と該耐腐食性コーティングの間に介在層がないように該基材を直接コーティングし、約15MPa以上の付着強度を有する耐腐食性コーティングと
を含む、セラミック物品。
【請求項2】
半導体処理装置の部材を含む、請求項1に記載のセラミック物品。
【請求項3】
前記部材がチャンバーの壁である、請求項2に記載のセラミック物品。
【請求項4】
前記部材がチャンバーの蓋である、請求項3に記載のセラミック物品。
【請求項5】
前記部材がチャンバーの側壁である、請求項3に記載のセラミック物品。
【請求項6】
前記耐腐食性層が20MPa以上の付着強度を有する、請求項1に記載のセラミック物品。
【請求項7】
前記耐腐食性層が25MPa以上の付着強度を有する、請求項1に記載のセラミック物品。
【請求項8】
前記耐腐食性層が30MPa以上の付着強度を有する、請求項1に記載のセラミック物品。
【請求項9】
前記耐腐食性層が溶射によってセラミックの基礎材料上に堆積される、請求項1に記載のセラミック物品。
【請求項10】
前記耐腐食性層がイットリアから本質的になる、請求項1に記載のセラミック物品。
【請求項11】
前記耐腐食性コーティングが約0.5μm以下の平均粒度を有する、請求項1に記載のセラミック物品。
【請求項12】
前記基材がα−アルミナから本質的になる、請求項1に記載のセラミック物品。
【請求項13】
アルミナから本質的になる基材と;
該基材上に設けられ、希土類酸化物から本質的になり、約15MPa以上の付着強度と約0.5μm以下の平均粒度を有する耐腐食性コーティングと
を含む、セラミック物品。
【請求項14】
前記平均粒度が約0.3μm以下である、請求項13に記載のセラミック物品。
【請求項15】
アルミナから本質的になる基材を約200℃以上の温度に予熱する工程と;
該基材上に約15MPa以上の付着強度を有する希土類酸化物層を溶射する工程と
を含む、セラミック物品を形成する方法。
【請求項16】
前記温度が約250℃以上である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記温度が約300℃以上である、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記希土類酸化物層がイットリアから本質的になる、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記基材がα−アルミナから本質的になる、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
主としてセラミックの基礎材料から構成されるチャンバー壁によって少なくとも部分的に画定されたチャンバーと;
該チャンバー壁をライニングし、該セラミックの基礎材料と直接接触し、希土類酸化物から本質的になり、約15MPa以上の付着強度を有する耐腐食性層と;
前記チャンバーにおいて半導体ウェハを支持するための支持体と
を含む、半導体ウェハ処理装置。
【請求項21】
前記チャンバーに少なくとも1つのガスを通すためのガス入口をさらに含む、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項22】
前記チャンバー壁を通過させるために電磁場を発生させる電磁場発生器をさらに含む、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項23】
前記チャンバー壁が側壁部分を含む、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項24】
前記チャンバー壁が蓋を含む、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項25】
前記支持体が静電チャックを含む、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項26】
エッチングツールである、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項27】
前記セラミックの基礎材料が、アルミナ、シリカ及び窒化アルミニウムからなる群より選択された少なくとも1つの成分を含む、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項28】
前記セラミックの基礎材料がアルミナを含む、請求項27に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項29】
前記セラミックの基礎材料がアルミナから本質的になる、請求項27に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項30】
前記セラミックの基礎材料がα−アルミナから本質的になる、請求項29に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項31】
前記耐腐食性層がイットリアから本質的になる、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項32】
前記耐腐食性層が約20MPa以上の付着強度を有する、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項33】
前記耐腐食性層が溶射によって前記セラミックの基礎材料上に堆積される、請求項20に記載の半導体ウェハ処理装置。
【請求項34】
半導体ウェハを処理装置に配置する工程であって、該処理装置が該半導体ウェハを受け入れるための支持体と該支持体が設けられたチャンバーを含み、該チャンバーが主としてセラミックの基礎材料から構成されるチャンバー壁によって少なくとも部分的に画定され、該チャンバー壁がその上に該セラミックの基礎材料と直接接触する耐腐食性層を有し、該耐腐食性層が希土類酸化物から本質的になり、約15MPa以上の付着強度を有する工程と;
少なくとも1つの処理ガスを前記チャンバーに導入することを含む処理操作に前記半導体ウェハをさらす工程であって、該処理ガスが該半導体ウェハと反応させるために導入される工程と
を含む、半導体ウェハを処理する方法。
【請求項35】
前記半導体ウェハを電磁場にさらす工程をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記処理ガスがハロゲン成分を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記処理ガスによって前記ウェハから材料が除去される、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
半導体ダイを個々のダイにダイシングして半導体素子を形成する工程をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記個々のダイをパッケージングする工程をさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記個々のダイがメモリー又は論理素子である、請求項38に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−503374(P2007−503374A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524717(P2006−524717)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/026764
【国際公開番号】WO2005/021830
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(593150863)サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド (139)
【Fターム(参考)】