車両用表示装置
【課題】ユーザに見やすい地図情報等を提供する車両用表示装置を提供する。
【解決手段】表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、表示器に描画を行なう描画手段と、メータ表示領域に表示するためのメータ描画データを描画手段に送るメータ制御手段と、メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、取得されたメータ情報に応じてナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを描画手段に送るナビ制御手段と、を有することを特徴とする車両用表示装置として提供可能である。
【解決手段】表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、表示器に描画を行なう描画手段と、メータ表示領域に表示するためのメータ描画データを描画手段に送るメータ制御手段と、メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、取得されたメータ情報に応じてナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを描画手段に送るナビ制御手段と、を有することを特徴とする車両用表示装置として提供可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の計器パネルの表示装置として、従来の機械式メータの他に液晶等の画像表示装置も用いられている。この画像表示装置には、表示のデザインやレイアウトを自在に設定できるという利点がある。
【0003】
そこで、従来のメータ表示に加えて、この画像表示装置において車載用ナビゲーション装置の画面表示を行なったり、指針および指針回動領域を有するアナログ式メータ画像を表示し、指針回動領域の外周に沿ってリング画像を表示すると共に、このリング画像を光沢調表示として視覚効果等を向上する車両用表示装置が考案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、単に車載用ナビゲーション装置の画面表示を行なうだけではなく、停車時に必要な情報をLCD(Liquid Crystal Display)表示装置中に小画面で表示する停車用モードと、走行時に必要な情報をLCD表示装置中に大画面で表示し、地図、自車位置、経路誘導時には誘導路を含むナビゲーション案内画像をLCD表示装置中に小画面で表示する走行用モードとを、車両の速度に応じて切り換える経路誘導装置が考案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−157434号公報
【特許文献2】特開平11−51686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の構成としては、図11のようにメータ表示を行なうメータ表示領域とナビゲーション表示を行なうナビデータ表示領域を表示器54に表示する構成と、図12のようにメータ50内にナビデータを表示する表示器54とメータ指針を動かすステッパモータやLED等を含むメータ表示部59とを含む構成の2通りがあり、いずれの構成もナビゲーション表示用の描画データは車載用ナビゲーション装置100において作成され、描画ECU60あるいはそれに相当する回路によってメータECU40からの描画データと合わせてメータ表示用描画データが作成され、表示器54に表示される。なお、図12の構成では、表示器54に表示されるのはナビゲーション表示用の描画データのみで、メータECU40ではメータ描画データは作成されず、メータ表示部59の制御を行なう。
【0007】
しかし、従来技術による構成では、メータ(メータECU40)と車載用ナビゲーション装置(100)とで別個に描画データを作成するため、メータの意匠が変わるたびに新たに車載用ナビゲーション装置(100)を開発あるいは改良しなければいけないという問題がある。また、メータ(50)の意匠に合わせて車載用ナビゲーション装置(100)の表示意匠をユーザが変更する方法を用いることもできるが、ユーザの操作が煩雑となるという問題が発生する。
【0008】
また、例えばメータ内でウォーニングインジケータが表示された場合、ナビゲーション表示が明るい場合や、ウォーニングインジケータと同じような色をナビゲーション表示で使用して場合には、ユーザに伝えるべきウォーニングの認識率が落ちることが考えられる。
【0009】
また、メータ(50)においてナビゲーション表示の表示サイズや表示位置を変えられる場合、その大きさや位置により最適なナビゲーション表示形態(道路数、ランドマーク数・サイズ、文字数・サイズ等)が変えられないと大きい画面なのに表示が疎であったり、小さい画面なのに表示が密であったりして、ユーザが必要とする情報を提供できず見栄えも悪くなる。また、ユーザがナビゲーション表示形態を変更する方法を用いることもできるが、ユーザの操作が煩雑となるという問題が発生する。
【0010】
また、ナビデータ表示領域のメータ表示領域に接する外縁部をはっきりさせず、ぼかし処理等を用いて徐々に外縁部の色をメータ表示領域に向かって変化させていく方法があるが、メータの背景色が変わるとナビデータ表示領域の輪郭がはっきりしたり、メータ表示領域と同じ色がナビデータ表示領域の外縁部で使われているとぼかしの効果が薄れるという問題もある。
【0011】
上記問題を背景として、本発明の課題は、ユーザに見やすい地図情報等を提供する車両用表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0012】
本発明は、上記課題を解決するための車両用表示装置を提供するものである。すなわち、請求項1によれば、表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、表示器に描画を行なう描画手段と、メータ表示領域に表示するためのメータ描画データを描画手段に送るメータ制御手段と、メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、取得されたメータ情報に応じてナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを描画手段に送るナビ制御手段と、を有することを特徴とする車両用表示装置として構成される。
【0013】
上記構成によって、メータの意匠が変わっても車載用ナビゲーション装置を新たに開発あるいは改良する必要はなくなる。よって、開発あるいは改良にかかるコストおよび製造コストを抑えることができる。また、メータの意匠に合わせて車載用ナビゲーション装置の表示意匠をユーザが変更する方法を用いる必要もなく、ユーザの操作が煩雑となるという問題も発生しない。
【0014】
請求項2によれば、上記課題を解決するための車両用表示装置は、表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、表示器に描画を行なう描画手段と、メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、取得されたメータ情報に応じてナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを描画手段に送るナビ制御手段と、を有することを特徴とする車両用表示装置として構成される。
【0015】
上記構成によっても、メータの意匠が変わっても車載用ナビゲーション装置を新たに開発あるいは改良する必要はなくなる。よって、開発あるいは改良にかかるコストおよび製造コストを抑えることができる。また、メータの意匠に合わせて車載用ナビゲーション装置の表示意匠をユーザが変更する方法を用いる必要もなく、ユーザの操作が煩雑となるという問題も発生しない。上記構成は、機械式メータにナビデータ表示領域を含む構成に好適である。
【0016】
請求項3によれば、本発明の車両用表示装置におけるメータ情報には、メータの表示色情報,文字意匠情報,表示の明るさ情報,ナビデータ表示領域の大きさあるいはナビデータ表示領域のメータにおける表示位置に関する情報のうちの少なくとも一つが含まれる構成をとることができる。
【0017】
上記構成によって、メータ情報を取得したナビ制御手段(例えば、車載用ナビゲーション装置)は、ナビデータ表示領域の表示のためにメータ表示領域が見にくくなることや、逆にメータ表示領域の表示のためにナビデータ表示領域が見にくくなることを防ぎ、最適なメータ表示用ナビデータを作成することができる。
【0018】
請求項4によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、メータの表示色情報に応じてメータ表示用ナビデータを作成する構成をとることができる。
【0019】
上記構成によって、例えばメータ描画データに用いられている表示色をメータ表示用ナビデータに用いないようすれば、メータ表示領域およびナビデータ表示領域の双方の表示内容が見にくくなることを防ぎ、最適な表示を提供することができる。
【0020】
請求項5によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、文字意匠情報に応じてメータ表示用ナビデータを作成する構成をとることができる。
【0021】
上記構成によって、メータ表示領域およびナビデータ表示領域の双方に表示される文字意匠(大きさ,書体,表示色,文字修飾等)が統一され、ユーザがメータ表示に違和感を持つことはなくなる。
【0022】
請求項6によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、表示の明るさ情報に応じてメータ表示用ナビデータを作成する構成をとることができる。
【0023】
上記構成によって、例えばメータ表示領域でウォーニングインジケータが表示された場合、ナビデータ表示領域をメータ表示領域よりも暗くすることで、ユーザに伝えるべきウォーニングの認識率が落ちることを防ぐことができる。
【0024】
請求項7によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、ナビデータ表示領域の大きさあるいはメータにおけるナビデータ表示領域の表示位置に関する情報に応じてメータ表示用ナビデータを作成する構成をとることができる。
【0025】
上記構成によって、メータにおいてナビデータ表示領域の表示サイズや表示位置を変えられる場合、その大きさや位置により最適なメータ表示用ナビデータを作成して表示することができるので、ナビデータ表示領域が大きいのに表示内容が疎であったり、ナビデータ表示領域が小さいのに表示内容が密であったりということはなく、ユーザが必要とする情報を最適な表示形態で提供することができる。また、ユーザがナビデータ表示領域の表示形態を変更する手間も発生しない。
【0026】
請求項8によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、ナビデータ表示領域の大きさあるいはメータにおけるナビデータ表示領域の表示位置に関する情報に応じて、ナビデータ表示領域に表示される地図の縮尺,文字意匠,文字列数のうちの少なくとも一つを変更する構成をとることができる。
【0027】
上記構成によって、ユーザが必要とする情報を最適な表示形態で提供することができる。また、ユーザがナビデータ表示領域の表示形態を変更する手間も発生しない。
【0028】
請求項9によれば、本発明の車両用表示装置は、メータ表示用ナビデータにおけるメータ表示領域との隣接領域を、メータの表示内容に応じて加工するナビデータ加工手段を有する構成をとることができる。
【0029】
上記構成によって、メータの表示内容に応じて作成されたメータ表示用ナビデータを用いて、例えばメータ表示領域に接する外縁部をはっきりさせず、ぼかし処理等を用いて徐々に外縁部の色をメータ表示領域に向かって変化させていくので、メータの背景色が変わるとナビデータ表示領域の輪郭がはっきりしたり、メータ表示領域と同じ色がナビゲーション表示領域の外縁部で用いられて加工の効果が薄れてしまう問題は解消される。
【0030】
請求項10によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビデータ加工手段は、メータ表示用ナビデータにおけるメータ表示領域との隣接領域の表示意匠を、メータの表示内容に合わせるように変化させる構成をとることができる。
【0031】
上記構成によって、メータの背景色が変わるとナビデータ表示領域の輪郭がはっきりしたり、メータ表示領域と同じ色がナビゲーション表示領域の外縁部で使われているとぼかしの効果が薄れるという問題は解消される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
ユーザに見やすい地図情報等を提供する車両用表示装置を提供するという目的を、メータECUからメータ情報を車載用ナビゲーション装置に送り、そのメータ情報を基に車載用ナビゲーション装置で最適なメータ表示用ナビデータを作成する構成により実現した。
【実施例】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例を参照しながら説明する。図1,図2に本発明の車両用表示装置の全体構成を示す。車両用表示装置は、メータECU40およびメータ50,描画ECU60,車載用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称する)100を含んで構成されている。メータECU40,描画ECU60とナビゲーション装置100とは例えば車内LAN(Local Area Network)27(後述)によって接続されている。また、データの内容によって車内LAN27を介さず専用のケーブルによってデータを伝送する構成としてもよい。
【0034】
図1の例はメータ表示領域とナビデータ表示領域をメータ50の表示器54に含む構成で、図3は図1の構成におけるメータECU40およびメータ50の構成を示したブロック図である。メータECU40は、制御部41と、その制御部41に入出力回路であるI/O42を介して接続される、描画部43,LAN I/F44,外部メモリ45を含んで構成される。
【0035】
本発明のメータ制御手段である制御部41は周知のCPU41a,ROM41b,RAM41c,および図示しないA/D変換回路等の周辺回路を含んで構成される。ROM41bにはメータECU40で行なわれる各種処理を実行するためのメータ制御プログラム41pおよびデータが記憶されている。
【0036】
描画部43は、車内LAN27等から取得したメータ表示に必要なデータに基づいて、表示器54に表示させるためのメータ表示用データを生成するもので、表示用のデータや表示色のデータも記憶されている。取得するデータは、例えばエンジン水温,エンジン回転数,車速,シフトポジション,走行距離,日時,残燃料等である。
【0037】
LAN I/F44は車内LAN27とのデータの遣り取りを行なうためのインターフェース回路である。
【0038】
外部メモリ45はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリによって構成され、メータECU40の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、外部メモリ45は、メータECU40がオフ状態になっても、記憶内容が保持されるようになっている。
【0039】
メータ50はマイク51,スピーカ52,LED53,表示器54を含んで構成され、描画ECU60からのメータ表示用データを表示する。
【0040】
マイク51は例えば、ナビゲーション装置100の音声入力装置の一部として使用する。マイク51に入力された音声データは車内LAN27を介さず直接ナビゲーション装置100に送られる構成としてもよい。
【0041】
スピーカ52は各種車載機器からの音声メッセージを送出するもので、ナビゲーション装置100の音声メッセージも送出される。なお、スピーカ52とナビゲーション装置100とは車内LAN27を介さず直接接続される構成としてもよい。図4の例では、スピーカ52はメータ近傍のメータフード55内に取り付けられている。
【0042】
LED53は方向指示灯,動作モニタ灯や警告灯などの、主に不定期で表示が行なわれるものに用いられる。
【0043】
表示器54は周知のカラー液晶等のパネル54a,バックライト54b,および液晶表示制御を行なうための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、メータECU40から送られる描画指令および描画データに基づいて表示を行なう。また、表示器54として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。
【0044】
図1および図3の構成では、描画部43で作成されたメータ表示用データが描画ECU60に送られ、描画ECU60ではナビゲーション装置100から送られてきたメータ表示用ナビデータと合わせてメータ表示用データを作成して表示器54に表示させる。
【0045】
図2の例はメータ50内にナビデータのみを表示する表示器54を含む構成である。表示器54の構成は図1の構成と同様である。本構成ではメータECU40は描画ECU60に接続されず、図3の描画部43の代わりにメータ指針を動かすステッパモータやLED、メータ文字盤,メータ指針等を含む機械式メータであるメータ表示部59の駆動制御を行なう駆動制御部(図示せず)が含まれる。車内LAN27等から取得したメータ表示に必要なデータに基づいて、駆動制御部がメータ表示部59の駆動制御(ステッパモータの駆動やLEDの点灯)を行なう。
【0046】
図2の構成では、描画ECU60を介してナビゲーション装置100から送られてきたメータ表示用ナビデータが表示器54に表示される。また、メータ表示部分ではメータ表示部59に含まれるLEDあるいはライト等でメータ内あるいはメータの所定の領域の照明を行なっている。これらの照明の色,メータパネルやメータ指針の色,メータ文字の色や意匠などがメータ情報に含まれる。
【0047】
図4にメータ50の断面図を示す。表示器54,ドライバ回路等が含まれるメータ基板58,LED53(図示せず),メータ表示部59(図示せず)等がケース57に収納されダッシュパネルの所定の位置に取り付けられる。ケース57の上下は、主として光の反射や映り込みを抑制してメータ50の視認性を向上させるためのメータフード55で覆われている。また、表示器54の前面には防塵用の透過部材56が取り付けられている。
【0048】
図5はナビゲーション装置100の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行なう音声合成回路24およびスピーカ15,不揮発メモリ9,表示器10,ハードディスク装置(HDD)21,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12を備えている。
【0049】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,ジャイロスコープ3,距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。
【0050】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザがタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
【0051】
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行ない、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7、リモコン端末12、マイク31によって、種々の指示を入力することが可能である。また、メータ50のマイク51を用いてもよい。
【0052】
送受信機13は、例えばVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)センタ14から道路交通情報を受信するための装置である。
【0053】
また、ETC(Electronic Toll Collection:自動料金収受システム)車載器16と通信することにより、ETC車載器16がETC路上器(図示せず)から受信した料金情報などをナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器16によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14等との通信を行なう構成をとってもよい。
【0054】
本発明のナビ制御手段である制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行なう。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行なわれる。A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。ROM82に、HDD21が故障した場合にナビゲーション機能のうちで必要最低限の動作を行なうためのプログラムを記憶しておいてもよい。
【0055】
描画部87は、HDD21等に記憶された表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるためのナビ描画データ、およびメータ50のナビデータ表示領域77(図8〜図10参照)に表示させるためのメータ表示用ナビデータを生成する。
【0056】
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データ21mが記憶される。地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標、距離、所要時間、道幅、車線数、制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標、右左折車線数、接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。
【0057】
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。これらのユーザデータ21uは、操作スイッチ群7,タッチパネル22およびリモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって内容の書き換えが可能である。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報をデータベース21dとして記憶してもよい。
【0058】
また、地図データ21mおよびユーザデータ21uは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行なうことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを経由してインターネットサーバ等の情報センタからダウンロードしてもよい。
【0059】
不揮発メモリ9はEEPROMやフラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、不揮発メモリ9は、車両のアクセサリスイッチがオフ状態すなわち、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても、記憶内容が保持されるようになっている。また、不揮発メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータを不揮発メモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
【0060】
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCDおよびLCD表示制御を行なうための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8から送られる表示指令および表示画面データ(ナビ描画データ)に基づいて表示を行なう。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。
【0061】
スピーカ15は制御回路8のI/O84に接続される周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によって不揮発メモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データを音声合成回路24においてアナログ音声に変換したものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき、必要に応じて繋ぎあわせる録音編集方式などがある。また、メータ50のスピーカ52を用いてもよい。
【0062】
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両の速度に換算して、車両の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両の走行区間毎の平均車速を算出する。
【0063】
本発明のメータ情報取得手段,ナビ制御手段であるLAN I/F26は車内LAN27とのデータの遣り取りを行なうためのインターフェース回路で、メータECUからのメータ情報の入力、描画ECU60へのメータ表示用ナビデータの出力を行なう。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器16との接続を行なってもよい。
【0064】
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニューから目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
【0065】
すなわち、ユーザが地図上の任意の地点あるいは施設検索や住所検索、ユーザが設定した登録地などから地点を選択して目的地として設定すると、位置検出器1により車両の現在位置が求められ、該現在位置から目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行なう。
【0066】
図6は本発明の描画手段である描画ECU60の構成を示したブロック図である。描画ECU60は、制御部61と、その制御部61に入出力回路であるI/O62を介して接続される、描画部63,LAN I/F64,フラッシュメモリ65を含んで構成される。
【0067】
制御部61は周知のCPU61a,ROM61b,RAM61c,および図示しないA/D変換回路等の周辺回路を含んで構成される。ROM61bには描画ECU60で行なわれる各種処理を実行するための描画制御プログラム61pおよびデータが記憶されている。また、描画ECU60の動作に必要なデータおよびメータ表示用描画データの作成に必要なデータは、フラッシュメモリ65に記憶されている。
【0068】
描画部63は、描画制御プログラム61pによって、車内LAN27を経由してメータECU40から取得したメータ用描画データおよびナビゲーション装置100から取得したメータ表示用ナビデータを合わせてメータ表示用描画データを作成し表示器54に送る。そして、表示器54は描画ECU60から送られてきたメータ表示用描画データを表示する。
【0069】
図7を用いて、表示器54のナビデータ表示領域77(図8〜10参照)に表示するためのメータ表示用ナビデータ作成処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他のプログラムとともに繰り返し実行される。まず、車内LAN27を介してメータECU40からメータ情報を取得する(S1)。メータ情報には以下のものが少なくとも一つ以上含まれる。
(1)メータ表示領域(図8〜図10参照)の表示色情報(背景,指針,文字等)。
(2)メータ表示領域の文字意匠情報(文字の大きさ,書体,表示色,文字修飾等)。
(3)メータ表示領域の表示の明るさ情報。
(4)ナビデータ表示領域77の大きさあるいは表示器54におけるナビデータ表示領域77の表示位置に関する情報。
【0070】
なお、図2の構成では、メータ表示部59に含まれるLEDあるいはライト等でメータ内あるいはメータの所定の領域の照明を行なっている。これらの照明の色,メータパネルやメータ指針の色,メータ文字の色や意匠などがメータ情報に含まれる。メータ情報を外部メモリ45に記憶してもよい。
【0071】
次に、上述のように、位置検出器1によって検出された車両の現在位置に基づいて地図データ21mから車両の現在位置周辺の地図情報を取得する等して、ナビゲーション装置100の表示器10に表示するための表示内容を決定し、その表示内容に応じたナビ描画データを作成する(S2)。無論、表示内容は、ユーザの操作によってメニュー画面・設定入力画面を表示している場合の表示画面でもよい。
【0072】
上記取得したメータ情報に基づいてナビ描画データからメータ表示用ナビデータを作成する(S3)。
【0073】
図8〜図10の表示器54における表示例を用いて、図1の構成におけるメータ表示用ナビデータ作成の一例を説明する。メータ50の表示器54には、メータ表示領域に含まれる水温表示領域71,車速表示領域72,距離計やシフトポジション等の表示領域73,エンジン回転数表示領域74,燃料計表示領域75,警告表示領域76と、ナビデータ表示領域77等が含まれている。図8はナビデータ表示領域77に地図を表示して、その地図上に案内経路77aと車両の現在位置・走行方向77bを示して経路案内を行なっている状態である。
【0074】
図8の状態でメータECU40が何らかの異常をセンサあるいは他の車載機器から取得した場合、図9のような警告表示領域76に警告マーク76aが表示される。このとき、警告マーク76aの表示色が案内経路77aの表示色と同一色あるいは同系統色である場合、警告マーク76aが見づらくなる。そこで、メータ表示用ナビデータ作成処理において取得したメータ情報に含まれる警告マーク76aの表示色と同じ色が、ナビデータ表示領域77で使用されているかを調べ、例えば案内経路77aの表示に使われている場合には、案内経路77aの表示色を図10のような他の色に変更してメータ表示用ナビデータを作成し、描画ECU60に送る。
【0075】
上述の例の他に、ナビ描画データからメータ表示用ナビデータを作成する方法として以下のようなものがある。
【0076】
(1)メータ表示領域(水温表示領域71,車速表示領域72,距離計やシフトポジション等の表示領域73,エンジン回転数表示領域74,燃料計表示領域75,警告表示領域76、以下同じ)の背景色、文字色、指針色情報をメータECU40から取得し、例えばメータ表示領域の背景色が黒から白に、文字が白から黒に変わったとき、ナビ描画データも背景を白やクリーム色のような明るいものにしてメータ表示用ナビデータを作成する。また、メータ表示用ナビデータの文字色もメータ表示領域の文字色に合わせ、さらに案内経路の表示色もメータ指針色に合わせる。
(2)メータ表示領域で表示されている文字意匠情報をメータECU40から取得し、メータ表示用ナビデータで使用する文字意匠をメータ表示領域で使用されているものに合わせる。
(3)メータ表示領域の明るさ情報をメータECU40から取得し、その明るさに合わせるように、あるいはその明るさと同じにならないようにメータ表示用ナビデータを作成する。明るさは色の階調を調節することで変えることができる。
(4)ナビデータ表示領域77の大きさ、位置情報をメータECU40から取得し、それに応じた縮尺あるいは表示密度でメータ表示用ナビデータを作成する。例えば、ナビデータ表示領域77の大きさに応じて、表示する道路の種別,施設の種類,文字列数,文字サイズを変える。
・道路については、ナビデータ表示領域77が大きい場合は細街路まで表示するが、ナビデータ表示領域77が小さい場合は国道,県道等の主要道路のみ表示する。
・施設については、ナビデータ表示領域77が大きい場合は小規模な施設・店舗まで表示するが、ナビデータ表示領域77が小さい場合は駅,官公庁,大規模商業店舗等の主要な施設のみ表示する。
・文字列数,文字サイズについては、ナビデータ表示領域77が大きい場合は通常の文字列数(例:「名古屋駅」),文字サイズで表示するが、ナビデータ表示領域77が小さい場合は通常よりも少ない文字列数(例:「名駅」),小さい文字サイズで表示する。
(5)車両の停車時における停車情報または全画面要求をメータECU40から取得した場合には、メータ表示領域を全てナビデータ表示領域77として使用し、詳細な地図を表示できるようにする。
(6)メータ表示領域で表示されている目盛の太さに関する情報をメータECU40から取得し、目盛の太さに合わせて道路の太さを決める。
(7)車速表示領域72で表示されている速度計の単位(マイル、キロ)の情報をメータECU40から取得し、メータ表示用ナビデータで用いる単位をその単位情報に合わせる。
【0077】
上記処理でメータ表示用ナビデータを作成した後、メータECU40から取得したメータ情報に基づいて、ナビデータ表示領域77においてナビデータ表示領域77とメータ表示領域(例えば72,74)とが隣接する所定の範囲の領域のメータ表示用ナビデータの加工を行ない、地図データ毎に隣接するメータ表示領域の表示色に合わせるようにしてもよい。加工方法としては、ぼかし,グラデーション,トーンダウン(輝度変更)等の方法がある。
【0078】
図2の構成においても、図1の構成と同様にメータ表示用ナビデータを作成することができる。また、表示器54とメータ表示部59が隣接する所定の範囲の領域のメータ表示用ナビデータの加工を行ないメータ表示部59の表示色と合わせることが可能である。
【0079】
図8〜図10の例では、ナビデータ表示領域77は従来一般的に用いられる矩形状ではなく、車速表示領域72,エンジン回転数表示領域74の未使用領域に入り込んだ形状となっていて必ずしも矩形状である必要はない。この構成によって、パネル54aの表示領域を有効活用でき、ナビデータ表示領域77を広くすることができる。また、車速表示領域72,エンジン回転数表示領域74の未使用領域に表示される地図等のナビデータの色は、各表示領域の表示色に合うように加工すれば表示の違和感は発生しない。
【0080】
図8のエンジン回転数表示領域74の例では、メータ指針74aに重ならない限り目盛74bの数字の内側までナビデータ表示領域77を拡大表示可能である。メータ指針74aが図8の位置から高回転側に移動した場合、その移動につれてメータ指針74aが接近した場合には、接近したメータ指針74aの所定の範囲のナビデータ表示領域77が縮小して地図は表示されなくなる。そして、エンジン回転数が下がって図8の位置に戻った場合には、メータ指針74aの低回転側への移動につれてナビデータ表示領域77が拡がって地図が表示されていく。
【0081】
メータECU40から取得するメータ情報としては、上記の内容以外にも、明るさや色調をナビゲーション装置100に対して直接指示する内容を含んでもよい。
【0082】
図7に戻り、作成されたメータ表示用ナビデータを描画ECU60へ送る(S4)。
【0083】
描画ECU60は、メータECU40から取得したメータ用描画データおよびナビゲーション装置100から取得したメータ表示用ナビデータを合わせてメータ表示用描画データを作成しメータ50に送る。そして、メータ50は描画ECU60から送られてきたメータ表示用描画データを表示器54に表示する。
【0084】
なお、図2の構成では、描画ECU60は、ナビゲーション装置100から取得したメータ表示用ナビデータをメータ表示用描画データとしてメータ50に送る。描画ECU60においてメータ表示用ナビデータをさらに加工してもよい。
【0085】
また、図1の構成でナビゲーション装置100の描画部87あるいはメータECU40の描画部43に描画ECU60の機能を含む構成としてもよい。同様に、図2の構成でナビゲーション装置100の描画部87に描画ECU60の機能を含む構成としてもよい。
【0086】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】車両用表示装置の構成を示す図。
【図2】車両用表示装置の別の構成を示す図。
【図3】メータECUおよびメータの構成を示すブロック図。
【図4】メータの断面を示す図。
【図5】車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図6】描画ECUの構成を示すブロック図。
【図7】描画処理を説明するためのフロー図。
【図8】メータの表示例を示す図。
【図9】ナビデータ表示色変更前のメータの表示例を示す図。
【図10】ナビデータ表示色変更後のメータの表示例を示す図。
【図11】従来技術の構成を示す図。
【図12】従来技術の別の構成を示す図。
【符号の説明】
【0088】
8 制御回路(ナビ制御手段)
10 表示器
21 ハードディスク装置
26 LAN I/F(メータ情報取得手段,ナビ制御手段)
27 車内LAN
31 マイク
40 メータECU
41 制御部(メータ制御手段)
45 外部メモリ
50 メータ
54 表示器
60 描画ECU
61 制御部
63 描画部(描画手段)
87 描画部(ナビ制御手段)
100 車載用ナビゲーション装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の計器パネルの表示装置として、従来の機械式メータの他に液晶等の画像表示装置も用いられている。この画像表示装置には、表示のデザインやレイアウトを自在に設定できるという利点がある。
【0003】
そこで、従来のメータ表示に加えて、この画像表示装置において車載用ナビゲーション装置の画面表示を行なったり、指針および指針回動領域を有するアナログ式メータ画像を表示し、指針回動領域の外周に沿ってリング画像を表示すると共に、このリング画像を光沢調表示として視覚効果等を向上する車両用表示装置が考案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、単に車載用ナビゲーション装置の画面表示を行なうだけではなく、停車時に必要な情報をLCD(Liquid Crystal Display)表示装置中に小画面で表示する停車用モードと、走行時に必要な情報をLCD表示装置中に大画面で表示し、地図、自車位置、経路誘導時には誘導路を含むナビゲーション案内画像をLCD表示装置中に小画面で表示する走行用モードとを、車両の速度に応じて切り換える経路誘導装置が考案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−157434号公報
【特許文献2】特開平11−51686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の構成としては、図11のようにメータ表示を行なうメータ表示領域とナビゲーション表示を行なうナビデータ表示領域を表示器54に表示する構成と、図12のようにメータ50内にナビデータを表示する表示器54とメータ指針を動かすステッパモータやLED等を含むメータ表示部59とを含む構成の2通りがあり、いずれの構成もナビゲーション表示用の描画データは車載用ナビゲーション装置100において作成され、描画ECU60あるいはそれに相当する回路によってメータECU40からの描画データと合わせてメータ表示用描画データが作成され、表示器54に表示される。なお、図12の構成では、表示器54に表示されるのはナビゲーション表示用の描画データのみで、メータECU40ではメータ描画データは作成されず、メータ表示部59の制御を行なう。
【0007】
しかし、従来技術による構成では、メータ(メータECU40)と車載用ナビゲーション装置(100)とで別個に描画データを作成するため、メータの意匠が変わるたびに新たに車載用ナビゲーション装置(100)を開発あるいは改良しなければいけないという問題がある。また、メータ(50)の意匠に合わせて車載用ナビゲーション装置(100)の表示意匠をユーザが変更する方法を用いることもできるが、ユーザの操作が煩雑となるという問題が発生する。
【0008】
また、例えばメータ内でウォーニングインジケータが表示された場合、ナビゲーション表示が明るい場合や、ウォーニングインジケータと同じような色をナビゲーション表示で使用して場合には、ユーザに伝えるべきウォーニングの認識率が落ちることが考えられる。
【0009】
また、メータ(50)においてナビゲーション表示の表示サイズや表示位置を変えられる場合、その大きさや位置により最適なナビゲーション表示形態(道路数、ランドマーク数・サイズ、文字数・サイズ等)が変えられないと大きい画面なのに表示が疎であったり、小さい画面なのに表示が密であったりして、ユーザが必要とする情報を提供できず見栄えも悪くなる。また、ユーザがナビゲーション表示形態を変更する方法を用いることもできるが、ユーザの操作が煩雑となるという問題が発生する。
【0010】
また、ナビデータ表示領域のメータ表示領域に接する外縁部をはっきりさせず、ぼかし処理等を用いて徐々に外縁部の色をメータ表示領域に向かって変化させていく方法があるが、メータの背景色が変わるとナビデータ表示領域の輪郭がはっきりしたり、メータ表示領域と同じ色がナビデータ表示領域の外縁部で使われているとぼかしの効果が薄れるという問題もある。
【0011】
上記問題を背景として、本発明の課題は、ユーザに見やすい地図情報等を提供する車両用表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0012】
本発明は、上記課題を解決するための車両用表示装置を提供するものである。すなわち、請求項1によれば、表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、表示器に描画を行なう描画手段と、メータ表示領域に表示するためのメータ描画データを描画手段に送るメータ制御手段と、メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、取得されたメータ情報に応じてナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを描画手段に送るナビ制御手段と、を有することを特徴とする車両用表示装置として構成される。
【0013】
上記構成によって、メータの意匠が変わっても車載用ナビゲーション装置を新たに開発あるいは改良する必要はなくなる。よって、開発あるいは改良にかかるコストおよび製造コストを抑えることができる。また、メータの意匠に合わせて車載用ナビゲーション装置の表示意匠をユーザが変更する方法を用いる必要もなく、ユーザの操作が煩雑となるという問題も発生しない。
【0014】
請求項2によれば、上記課題を解決するための車両用表示装置は、表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、表示器に描画を行なう描画手段と、メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、取得されたメータ情報に応じてナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを描画手段に送るナビ制御手段と、を有することを特徴とする車両用表示装置として構成される。
【0015】
上記構成によっても、メータの意匠が変わっても車載用ナビゲーション装置を新たに開発あるいは改良する必要はなくなる。よって、開発あるいは改良にかかるコストおよび製造コストを抑えることができる。また、メータの意匠に合わせて車載用ナビゲーション装置の表示意匠をユーザが変更する方法を用いる必要もなく、ユーザの操作が煩雑となるという問題も発生しない。上記構成は、機械式メータにナビデータ表示領域を含む構成に好適である。
【0016】
請求項3によれば、本発明の車両用表示装置におけるメータ情報には、メータの表示色情報,文字意匠情報,表示の明るさ情報,ナビデータ表示領域の大きさあるいはナビデータ表示領域のメータにおける表示位置に関する情報のうちの少なくとも一つが含まれる構成をとることができる。
【0017】
上記構成によって、メータ情報を取得したナビ制御手段(例えば、車載用ナビゲーション装置)は、ナビデータ表示領域の表示のためにメータ表示領域が見にくくなることや、逆にメータ表示領域の表示のためにナビデータ表示領域が見にくくなることを防ぎ、最適なメータ表示用ナビデータを作成することができる。
【0018】
請求項4によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、メータの表示色情報に応じてメータ表示用ナビデータを作成する構成をとることができる。
【0019】
上記構成によって、例えばメータ描画データに用いられている表示色をメータ表示用ナビデータに用いないようすれば、メータ表示領域およびナビデータ表示領域の双方の表示内容が見にくくなることを防ぎ、最適な表示を提供することができる。
【0020】
請求項5によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、文字意匠情報に応じてメータ表示用ナビデータを作成する構成をとることができる。
【0021】
上記構成によって、メータ表示領域およびナビデータ表示領域の双方に表示される文字意匠(大きさ,書体,表示色,文字修飾等)が統一され、ユーザがメータ表示に違和感を持つことはなくなる。
【0022】
請求項6によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、表示の明るさ情報に応じてメータ表示用ナビデータを作成する構成をとることができる。
【0023】
上記構成によって、例えばメータ表示領域でウォーニングインジケータが表示された場合、ナビデータ表示領域をメータ表示領域よりも暗くすることで、ユーザに伝えるべきウォーニングの認識率が落ちることを防ぐことができる。
【0024】
請求項7によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、ナビデータ表示領域の大きさあるいはメータにおけるナビデータ表示領域の表示位置に関する情報に応じてメータ表示用ナビデータを作成する構成をとることができる。
【0025】
上記構成によって、メータにおいてナビデータ表示領域の表示サイズや表示位置を変えられる場合、その大きさや位置により最適なメータ表示用ナビデータを作成して表示することができるので、ナビデータ表示領域が大きいのに表示内容が疎であったり、ナビデータ表示領域が小さいのに表示内容が密であったりということはなく、ユーザが必要とする情報を最適な表示形態で提供することができる。また、ユーザがナビデータ表示領域の表示形態を変更する手間も発生しない。
【0026】
請求項8によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビ制御手段は、ナビデータ表示領域の大きさあるいはメータにおけるナビデータ表示領域の表示位置に関する情報に応じて、ナビデータ表示領域に表示される地図の縮尺,文字意匠,文字列数のうちの少なくとも一つを変更する構成をとることができる。
【0027】
上記構成によって、ユーザが必要とする情報を最適な表示形態で提供することができる。また、ユーザがナビデータ表示領域の表示形態を変更する手間も発生しない。
【0028】
請求項9によれば、本発明の車両用表示装置は、メータ表示用ナビデータにおけるメータ表示領域との隣接領域を、メータの表示内容に応じて加工するナビデータ加工手段を有する構成をとることができる。
【0029】
上記構成によって、メータの表示内容に応じて作成されたメータ表示用ナビデータを用いて、例えばメータ表示領域に接する外縁部をはっきりさせず、ぼかし処理等を用いて徐々に外縁部の色をメータ表示領域に向かって変化させていくので、メータの背景色が変わるとナビデータ表示領域の輪郭がはっきりしたり、メータ表示領域と同じ色がナビゲーション表示領域の外縁部で用いられて加工の効果が薄れてしまう問題は解消される。
【0030】
請求項10によれば、本発明の車両用表示装置におけるナビデータ加工手段は、メータ表示用ナビデータにおけるメータ表示領域との隣接領域の表示意匠を、メータの表示内容に合わせるように変化させる構成をとることができる。
【0031】
上記構成によって、メータの背景色が変わるとナビデータ表示領域の輪郭がはっきりしたり、メータ表示領域と同じ色がナビゲーション表示領域の外縁部で使われているとぼかしの効果が薄れるという問題は解消される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
ユーザに見やすい地図情報等を提供する車両用表示装置を提供するという目的を、メータECUからメータ情報を車載用ナビゲーション装置に送り、そのメータ情報を基に車載用ナビゲーション装置で最適なメータ表示用ナビデータを作成する構成により実現した。
【実施例】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例を参照しながら説明する。図1,図2に本発明の車両用表示装置の全体構成を示す。車両用表示装置は、メータECU40およびメータ50,描画ECU60,車載用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称する)100を含んで構成されている。メータECU40,描画ECU60とナビゲーション装置100とは例えば車内LAN(Local Area Network)27(後述)によって接続されている。また、データの内容によって車内LAN27を介さず専用のケーブルによってデータを伝送する構成としてもよい。
【0034】
図1の例はメータ表示領域とナビデータ表示領域をメータ50の表示器54に含む構成で、図3は図1の構成におけるメータECU40およびメータ50の構成を示したブロック図である。メータECU40は、制御部41と、その制御部41に入出力回路であるI/O42を介して接続される、描画部43,LAN I/F44,外部メモリ45を含んで構成される。
【0035】
本発明のメータ制御手段である制御部41は周知のCPU41a,ROM41b,RAM41c,および図示しないA/D変換回路等の周辺回路を含んで構成される。ROM41bにはメータECU40で行なわれる各種処理を実行するためのメータ制御プログラム41pおよびデータが記憶されている。
【0036】
描画部43は、車内LAN27等から取得したメータ表示に必要なデータに基づいて、表示器54に表示させるためのメータ表示用データを生成するもので、表示用のデータや表示色のデータも記憶されている。取得するデータは、例えばエンジン水温,エンジン回転数,車速,シフトポジション,走行距離,日時,残燃料等である。
【0037】
LAN I/F44は車内LAN27とのデータの遣り取りを行なうためのインターフェース回路である。
【0038】
外部メモリ45はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリによって構成され、メータECU40の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、外部メモリ45は、メータECU40がオフ状態になっても、記憶内容が保持されるようになっている。
【0039】
メータ50はマイク51,スピーカ52,LED53,表示器54を含んで構成され、描画ECU60からのメータ表示用データを表示する。
【0040】
マイク51は例えば、ナビゲーション装置100の音声入力装置の一部として使用する。マイク51に入力された音声データは車内LAN27を介さず直接ナビゲーション装置100に送られる構成としてもよい。
【0041】
スピーカ52は各種車載機器からの音声メッセージを送出するもので、ナビゲーション装置100の音声メッセージも送出される。なお、スピーカ52とナビゲーション装置100とは車内LAN27を介さず直接接続される構成としてもよい。図4の例では、スピーカ52はメータ近傍のメータフード55内に取り付けられている。
【0042】
LED53は方向指示灯,動作モニタ灯や警告灯などの、主に不定期で表示が行なわれるものに用いられる。
【0043】
表示器54は周知のカラー液晶等のパネル54a,バックライト54b,および液晶表示制御を行なうための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、メータECU40から送られる描画指令および描画データに基づいて表示を行なう。また、表示器54として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。
【0044】
図1および図3の構成では、描画部43で作成されたメータ表示用データが描画ECU60に送られ、描画ECU60ではナビゲーション装置100から送られてきたメータ表示用ナビデータと合わせてメータ表示用データを作成して表示器54に表示させる。
【0045】
図2の例はメータ50内にナビデータのみを表示する表示器54を含む構成である。表示器54の構成は図1の構成と同様である。本構成ではメータECU40は描画ECU60に接続されず、図3の描画部43の代わりにメータ指針を動かすステッパモータやLED、メータ文字盤,メータ指針等を含む機械式メータであるメータ表示部59の駆動制御を行なう駆動制御部(図示せず)が含まれる。車内LAN27等から取得したメータ表示に必要なデータに基づいて、駆動制御部がメータ表示部59の駆動制御(ステッパモータの駆動やLEDの点灯)を行なう。
【0046】
図2の構成では、描画ECU60を介してナビゲーション装置100から送られてきたメータ表示用ナビデータが表示器54に表示される。また、メータ表示部分ではメータ表示部59に含まれるLEDあるいはライト等でメータ内あるいはメータの所定の領域の照明を行なっている。これらの照明の色,メータパネルやメータ指針の色,メータ文字の色や意匠などがメータ情報に含まれる。
【0047】
図4にメータ50の断面図を示す。表示器54,ドライバ回路等が含まれるメータ基板58,LED53(図示せず),メータ表示部59(図示せず)等がケース57に収納されダッシュパネルの所定の位置に取り付けられる。ケース57の上下は、主として光の反射や映り込みを抑制してメータ50の視認性を向上させるためのメータフード55で覆われている。また、表示器54の前面には防塵用の透過部材56が取り付けられている。
【0048】
図5はナビゲーション装置100の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行なう音声合成回路24およびスピーカ15,不揮発メモリ9,表示器10,ハードディスク装置(HDD)21,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12を備えている。
【0049】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,ジャイロスコープ3,距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。
【0050】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザがタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
【0051】
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行ない、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7、リモコン端末12、マイク31によって、種々の指示を入力することが可能である。また、メータ50のマイク51を用いてもよい。
【0052】
送受信機13は、例えばVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)センタ14から道路交通情報を受信するための装置である。
【0053】
また、ETC(Electronic Toll Collection:自動料金収受システム)車載器16と通信することにより、ETC車載器16がETC路上器(図示せず)から受信した料金情報などをナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器16によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14等との通信を行なう構成をとってもよい。
【0054】
本発明のナビ制御手段である制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行なう。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行なわれる。A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。ROM82に、HDD21が故障した場合にナビゲーション機能のうちで必要最低限の動作を行なうためのプログラムを記憶しておいてもよい。
【0055】
描画部87は、HDD21等に記憶された表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるためのナビ描画データ、およびメータ50のナビデータ表示領域77(図8〜図10参照)に表示させるためのメータ表示用ナビデータを生成する。
【0056】
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データ21mが記憶される。地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標、距離、所要時間、道幅、車線数、制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標、右左折車線数、接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。
【0057】
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。これらのユーザデータ21uは、操作スイッチ群7,タッチパネル22およびリモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって内容の書き換えが可能である。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報をデータベース21dとして記憶してもよい。
【0058】
また、地図データ21mおよびユーザデータ21uは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行なうことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを経由してインターネットサーバ等の情報センタからダウンロードしてもよい。
【0059】
不揮発メモリ9はEEPROMやフラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、不揮発メモリ9は、車両のアクセサリスイッチがオフ状態すなわち、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても、記憶内容が保持されるようになっている。また、不揮発メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータを不揮発メモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
【0060】
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCDおよびLCD表示制御を行なうための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8から送られる表示指令および表示画面データ(ナビ描画データ)に基づいて表示を行なう。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。
【0061】
スピーカ15は制御回路8のI/O84に接続される周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によって不揮発メモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データを音声合成回路24においてアナログ音声に変換したものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき、必要に応じて繋ぎあわせる録音編集方式などがある。また、メータ50のスピーカ52を用いてもよい。
【0062】
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両の速度に換算して、車両の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両の走行区間毎の平均車速を算出する。
【0063】
本発明のメータ情報取得手段,ナビ制御手段であるLAN I/F26は車内LAN27とのデータの遣り取りを行なうためのインターフェース回路で、メータECUからのメータ情報の入力、描画ECU60へのメータ表示用ナビデータの出力を行なう。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器16との接続を行なってもよい。
【0064】
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニューから目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
【0065】
すなわち、ユーザが地図上の任意の地点あるいは施設検索や住所検索、ユーザが設定した登録地などから地点を選択して目的地として設定すると、位置検出器1により車両の現在位置が求められ、該現在位置から目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行なう。
【0066】
図6は本発明の描画手段である描画ECU60の構成を示したブロック図である。描画ECU60は、制御部61と、その制御部61に入出力回路であるI/O62を介して接続される、描画部63,LAN I/F64,フラッシュメモリ65を含んで構成される。
【0067】
制御部61は周知のCPU61a,ROM61b,RAM61c,および図示しないA/D変換回路等の周辺回路を含んで構成される。ROM61bには描画ECU60で行なわれる各種処理を実行するための描画制御プログラム61pおよびデータが記憶されている。また、描画ECU60の動作に必要なデータおよびメータ表示用描画データの作成に必要なデータは、フラッシュメモリ65に記憶されている。
【0068】
描画部63は、描画制御プログラム61pによって、車内LAN27を経由してメータECU40から取得したメータ用描画データおよびナビゲーション装置100から取得したメータ表示用ナビデータを合わせてメータ表示用描画データを作成し表示器54に送る。そして、表示器54は描画ECU60から送られてきたメータ表示用描画データを表示する。
【0069】
図7を用いて、表示器54のナビデータ表示領域77(図8〜10参照)に表示するためのメータ表示用ナビデータ作成処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他のプログラムとともに繰り返し実行される。まず、車内LAN27を介してメータECU40からメータ情報を取得する(S1)。メータ情報には以下のものが少なくとも一つ以上含まれる。
(1)メータ表示領域(図8〜図10参照)の表示色情報(背景,指針,文字等)。
(2)メータ表示領域の文字意匠情報(文字の大きさ,書体,表示色,文字修飾等)。
(3)メータ表示領域の表示の明るさ情報。
(4)ナビデータ表示領域77の大きさあるいは表示器54におけるナビデータ表示領域77の表示位置に関する情報。
【0070】
なお、図2の構成では、メータ表示部59に含まれるLEDあるいはライト等でメータ内あるいはメータの所定の領域の照明を行なっている。これらの照明の色,メータパネルやメータ指針の色,メータ文字の色や意匠などがメータ情報に含まれる。メータ情報を外部メモリ45に記憶してもよい。
【0071】
次に、上述のように、位置検出器1によって検出された車両の現在位置に基づいて地図データ21mから車両の現在位置周辺の地図情報を取得する等して、ナビゲーション装置100の表示器10に表示するための表示内容を決定し、その表示内容に応じたナビ描画データを作成する(S2)。無論、表示内容は、ユーザの操作によってメニュー画面・設定入力画面を表示している場合の表示画面でもよい。
【0072】
上記取得したメータ情報に基づいてナビ描画データからメータ表示用ナビデータを作成する(S3)。
【0073】
図8〜図10の表示器54における表示例を用いて、図1の構成におけるメータ表示用ナビデータ作成の一例を説明する。メータ50の表示器54には、メータ表示領域に含まれる水温表示領域71,車速表示領域72,距離計やシフトポジション等の表示領域73,エンジン回転数表示領域74,燃料計表示領域75,警告表示領域76と、ナビデータ表示領域77等が含まれている。図8はナビデータ表示領域77に地図を表示して、その地図上に案内経路77aと車両の現在位置・走行方向77bを示して経路案内を行なっている状態である。
【0074】
図8の状態でメータECU40が何らかの異常をセンサあるいは他の車載機器から取得した場合、図9のような警告表示領域76に警告マーク76aが表示される。このとき、警告マーク76aの表示色が案内経路77aの表示色と同一色あるいは同系統色である場合、警告マーク76aが見づらくなる。そこで、メータ表示用ナビデータ作成処理において取得したメータ情報に含まれる警告マーク76aの表示色と同じ色が、ナビデータ表示領域77で使用されているかを調べ、例えば案内経路77aの表示に使われている場合には、案内経路77aの表示色を図10のような他の色に変更してメータ表示用ナビデータを作成し、描画ECU60に送る。
【0075】
上述の例の他に、ナビ描画データからメータ表示用ナビデータを作成する方法として以下のようなものがある。
【0076】
(1)メータ表示領域(水温表示領域71,車速表示領域72,距離計やシフトポジション等の表示領域73,エンジン回転数表示領域74,燃料計表示領域75,警告表示領域76、以下同じ)の背景色、文字色、指針色情報をメータECU40から取得し、例えばメータ表示領域の背景色が黒から白に、文字が白から黒に変わったとき、ナビ描画データも背景を白やクリーム色のような明るいものにしてメータ表示用ナビデータを作成する。また、メータ表示用ナビデータの文字色もメータ表示領域の文字色に合わせ、さらに案内経路の表示色もメータ指針色に合わせる。
(2)メータ表示領域で表示されている文字意匠情報をメータECU40から取得し、メータ表示用ナビデータで使用する文字意匠をメータ表示領域で使用されているものに合わせる。
(3)メータ表示領域の明るさ情報をメータECU40から取得し、その明るさに合わせるように、あるいはその明るさと同じにならないようにメータ表示用ナビデータを作成する。明るさは色の階調を調節することで変えることができる。
(4)ナビデータ表示領域77の大きさ、位置情報をメータECU40から取得し、それに応じた縮尺あるいは表示密度でメータ表示用ナビデータを作成する。例えば、ナビデータ表示領域77の大きさに応じて、表示する道路の種別,施設の種類,文字列数,文字サイズを変える。
・道路については、ナビデータ表示領域77が大きい場合は細街路まで表示するが、ナビデータ表示領域77が小さい場合は国道,県道等の主要道路のみ表示する。
・施設については、ナビデータ表示領域77が大きい場合は小規模な施設・店舗まで表示するが、ナビデータ表示領域77が小さい場合は駅,官公庁,大規模商業店舗等の主要な施設のみ表示する。
・文字列数,文字サイズについては、ナビデータ表示領域77が大きい場合は通常の文字列数(例:「名古屋駅」),文字サイズで表示するが、ナビデータ表示領域77が小さい場合は通常よりも少ない文字列数(例:「名駅」),小さい文字サイズで表示する。
(5)車両の停車時における停車情報または全画面要求をメータECU40から取得した場合には、メータ表示領域を全てナビデータ表示領域77として使用し、詳細な地図を表示できるようにする。
(6)メータ表示領域で表示されている目盛の太さに関する情報をメータECU40から取得し、目盛の太さに合わせて道路の太さを決める。
(7)車速表示領域72で表示されている速度計の単位(マイル、キロ)の情報をメータECU40から取得し、メータ表示用ナビデータで用いる単位をその単位情報に合わせる。
【0077】
上記処理でメータ表示用ナビデータを作成した後、メータECU40から取得したメータ情報に基づいて、ナビデータ表示領域77においてナビデータ表示領域77とメータ表示領域(例えば72,74)とが隣接する所定の範囲の領域のメータ表示用ナビデータの加工を行ない、地図データ毎に隣接するメータ表示領域の表示色に合わせるようにしてもよい。加工方法としては、ぼかし,グラデーション,トーンダウン(輝度変更)等の方法がある。
【0078】
図2の構成においても、図1の構成と同様にメータ表示用ナビデータを作成することができる。また、表示器54とメータ表示部59が隣接する所定の範囲の領域のメータ表示用ナビデータの加工を行ないメータ表示部59の表示色と合わせることが可能である。
【0079】
図8〜図10の例では、ナビデータ表示領域77は従来一般的に用いられる矩形状ではなく、車速表示領域72,エンジン回転数表示領域74の未使用領域に入り込んだ形状となっていて必ずしも矩形状である必要はない。この構成によって、パネル54aの表示領域を有効活用でき、ナビデータ表示領域77を広くすることができる。また、車速表示領域72,エンジン回転数表示領域74の未使用領域に表示される地図等のナビデータの色は、各表示領域の表示色に合うように加工すれば表示の違和感は発生しない。
【0080】
図8のエンジン回転数表示領域74の例では、メータ指針74aに重ならない限り目盛74bの数字の内側までナビデータ表示領域77を拡大表示可能である。メータ指針74aが図8の位置から高回転側に移動した場合、その移動につれてメータ指針74aが接近した場合には、接近したメータ指針74aの所定の範囲のナビデータ表示領域77が縮小して地図は表示されなくなる。そして、エンジン回転数が下がって図8の位置に戻った場合には、メータ指針74aの低回転側への移動につれてナビデータ表示領域77が拡がって地図が表示されていく。
【0081】
メータECU40から取得するメータ情報としては、上記の内容以外にも、明るさや色調をナビゲーション装置100に対して直接指示する内容を含んでもよい。
【0082】
図7に戻り、作成されたメータ表示用ナビデータを描画ECU60へ送る(S4)。
【0083】
描画ECU60は、メータECU40から取得したメータ用描画データおよびナビゲーション装置100から取得したメータ表示用ナビデータを合わせてメータ表示用描画データを作成しメータ50に送る。そして、メータ50は描画ECU60から送られてきたメータ表示用描画データを表示器54に表示する。
【0084】
なお、図2の構成では、描画ECU60は、ナビゲーション装置100から取得したメータ表示用ナビデータをメータ表示用描画データとしてメータ50に送る。描画ECU60においてメータ表示用ナビデータをさらに加工してもよい。
【0085】
また、図1の構成でナビゲーション装置100の描画部87あるいはメータECU40の描画部43に描画ECU60の機能を含む構成としてもよい。同様に、図2の構成でナビゲーション装置100の描画部87に描画ECU60の機能を含む構成としてもよい。
【0086】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】車両用表示装置の構成を示す図。
【図2】車両用表示装置の別の構成を示す図。
【図3】メータECUおよびメータの構成を示すブロック図。
【図4】メータの断面を示す図。
【図5】車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図6】描画ECUの構成を示すブロック図。
【図7】描画処理を説明するためのフロー図。
【図8】メータの表示例を示す図。
【図9】ナビデータ表示色変更前のメータの表示例を示す図。
【図10】ナビデータ表示色変更後のメータの表示例を示す図。
【図11】従来技術の構成を示す図。
【図12】従来技術の別の構成を示す図。
【符号の説明】
【0088】
8 制御回路(ナビ制御手段)
10 表示器
21 ハードディスク装置
26 LAN I/F(メータ情報取得手段,ナビ制御手段)
27 車内LAN
31 マイク
40 メータECU
41 制御部(メータ制御手段)
45 外部メモリ
50 メータ
54 表示器
60 描画ECU
61 制御部
63 描画部(描画手段)
87 描画部(ナビ制御手段)
100 車載用ナビゲーション装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、
前記表示器に描画を行なう描画手段と、
前記メータ表示領域に表示するためのメータ描画データを前記描画手段に送るメータ制御手段と、
前記メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、
前記取得されたメータ情報に応じて前記ナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを前記描画手段に送るナビ制御手段と、
を有することを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、
前記表示器に描画を行なう描画手段と、
前記メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、
前記取得されたメータ情報に応じて前記ナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを前記描画手段に送るナビ制御手段と、
を有することを特徴とする車両用表示装置。
【請求項3】
前記メータ情報には、前記メータの表示色情報,文字意匠情報,表示の明るさ情報,前記ナビデータ表示領域の大きさあるいは前記ナビデータ表示領域の前記メータにおける表示位置に関する情報のうちの少なくとも一つが含まれる請求項1または2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記ナビ制御手段は、前記メータの表示色情報に応じて前記メータ表示用ナビデータを作成する請求項3に記載の車両用表示装置。
【請求項5】
前記ナビ制御手段は、前記文字意匠情報に応じて前記メータ表示用ナビデータを作成する請求項3または4に記載の車両用表示装置。
【請求項6】
前記ナビ制御手段は、前記表示の明るさ情報に応じて前記メータ表示用ナビデータを作成する請求項3ないし5のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項7】
前記ナビ制御手段は、前記ナビデータ表示領域の大きさあるいは前記メータにおける前記ナビデータ表示領域の表示位置に関する情報に応じて前記メータ表示用ナビデータを作成する請求項3ないし6のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項8】
前記ナビ制御手段は、前記ナビデータ表示領域の大きさあるいは前記メータにおける前記ナビデータ表示領域の表示位置に関する情報に応じて、前記ナビデータ表示領域に表示される地図の縮尺,文字意匠,文字列数のうちの少なくとも一つを変更する請求項7に記載の車両用表示装置。
【請求項9】
前記メータ表示用ナビデータにおける前記メータ表示領域との隣接領域を、前記メータの表示内容に応じて加工するナビデータ加工手段を有する請求項3ないし8のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項10】
前記ナビデータ加工手段は、前記メータ表示用ナビデータにおける前記メータ表示領域との隣接領域の表示意匠を、前記メータの表示内容に合わせるように変化させる請求項9に記載の車両用表示装置。
【請求項1】
表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、
前記表示器に描画を行なう描画手段と、
前記メータ表示領域に表示するためのメータ描画データを前記描画手段に送るメータ制御手段と、
前記メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、
前記取得されたメータ情報に応じて前記ナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを前記描画手段に送るナビ制御手段と、
を有することを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
表示器にメータの表示を行なうメータ表示領域とナビゲーションシステムの表示を行なうナビデータ表示領域とを備える車両用表示装置において、
前記表示器に描画を行なう描画手段と、
前記メータ制御手段からメータ情報を取得するメータ情報取得手段と、
前記取得されたメータ情報に応じて前記ナビデータ表示領域に表示するためのメータ表示用ナビデータを作成し、そのメータ表示用ナビデータを前記描画手段に送るナビ制御手段と、
を有することを特徴とする車両用表示装置。
【請求項3】
前記メータ情報には、前記メータの表示色情報,文字意匠情報,表示の明るさ情報,前記ナビデータ表示領域の大きさあるいは前記ナビデータ表示領域の前記メータにおける表示位置に関する情報のうちの少なくとも一つが含まれる請求項1または2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記ナビ制御手段は、前記メータの表示色情報に応じて前記メータ表示用ナビデータを作成する請求項3に記載の車両用表示装置。
【請求項5】
前記ナビ制御手段は、前記文字意匠情報に応じて前記メータ表示用ナビデータを作成する請求項3または4に記載の車両用表示装置。
【請求項6】
前記ナビ制御手段は、前記表示の明るさ情報に応じて前記メータ表示用ナビデータを作成する請求項3ないし5のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項7】
前記ナビ制御手段は、前記ナビデータ表示領域の大きさあるいは前記メータにおける前記ナビデータ表示領域の表示位置に関する情報に応じて前記メータ表示用ナビデータを作成する請求項3ないし6のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項8】
前記ナビ制御手段は、前記ナビデータ表示領域の大きさあるいは前記メータにおける前記ナビデータ表示領域の表示位置に関する情報に応じて、前記ナビデータ表示領域に表示される地図の縮尺,文字意匠,文字列数のうちの少なくとも一つを変更する請求項7に記載の車両用表示装置。
【請求項9】
前記メータ表示用ナビデータにおける前記メータ表示領域との隣接領域を、前記メータの表示内容に応じて加工するナビデータ加工手段を有する請求項3ないし8のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項10】
前記ナビデータ加工手段は、前記メータ表示用ナビデータにおける前記メータ表示領域との隣接領域の表示意匠を、前記メータの表示内容に合わせるように変化させる請求項9に記載の車両用表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−114035(P2007−114035A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−305558(P2005−305558)
【出願日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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