説明

電力変換装置

【課題】簡単な回路構成でレベルシフト回路に対する浮遊インダクタンス成分の影響を排除でき、レベルシフト回路の誤動作等を防止できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】この電力変換装置は、ハーフブリッジ型パワーデバイス回路105と、第1および第2の駆動回路106,107と、第1および第2の駆動回路の入力側部分に共通に設けられるレベルシフト回路113と、第1および第2の電源と、レベルシフト回路内で逆サージ現象に起因する電流が流れるのを阻止する阻止ダイオード21を備える。阻止ダイオードは、高電位側スイッチング半導体素子102等がターンオフした時、高電位側スイッチング半導体素子の浮遊インダクタンス成分等から流れ出る電流が、レベルシフト回路内で第1駆動回路側部分から第2駆動回路側部分へ流れるのを阻止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電力変換装置に関し、特に、直流電流を交流電流を変換して大容量のモータに供給し当該モータを駆動する電力変換装置であって、パワーデバイスに寄生する浮遊インダクタンスが原因となってレベルシフト回路内で生じる逆サージ電流を阻止した電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大容量のモータを駆動するため直流を交流に変換する電力変換装置が提案されている。この電力変換装置は、スイッチング半導体素子(パワーデバイス)であるバイポーラトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーIC、MOSFET等の半導体素子等を用いて電力変換回路をパッケージ化して構成し、当該電力変換回路のスイッチング半導体素子を駆動する駆動回路を付設している。当該電力変換装置は一般的にIPM(Intelligent Power Module)と呼ばれている。
【0003】
従来の電力変換装置の一例を図3に示す。図3に示した電力変換装置の電気回路図は、特許文献1の図1に示された電気回路図を、細部をブロック図で簡略化し、その要部を示したものである。特許文献1はパワーデバイスの駆動回路を開示している。図3に示した電気回路は、ハーフブリッジ型パワーデバイス回路を含む電力変換装置である。
【0004】
図3に示した電力変換装置100では、負荷101に対して2つのパワーデバイス102,103が設けられている。負荷101は、モータを表す誘導性負荷である。パワーデバイス102,103はIGBT等のスイッチング半導体素子である。2つのパワーデバイス102,103は、直流電流を供給する外部の直流電源104に対して、その高電位側端子T1と低電位側端子(接地端子)T2の間に直列に接続されている。パワーデバイス102のコレクタは直流電源104の高電位側端子T1に接続され、パワーデバイス103のエミッタは直流電源104の低電位側端子T2に接続されている。パワーデバイス102のエミッタとパワーデバイス103のコレクタとは中間の接続点N1で接続されている。この接続点N1の電位は基準電位となる。
【0005】
パワーデバイス102は、上記基準電位と直流電源104の高電位との間でスイッチング動作(オン・オフ動作)を行い、「高電位側パワーデバイス」と呼ばれる。またパワーデバイス103は、直流電源104の低電位と上記基準電位との間でスイッチング動作(オン・オフ動作)を行い、「低電位側パワーデバイス」と呼ばれる。
【0006】
2つのパワーデバイス102,103には、そのコレクタ・エミッタ間に、それぞれ、逆方向に転流ダイオード102a,103aが接続されている。
【0007】
上記の2つのパワーデバイス102,103が、電力変換装置100において、上記のハーフブリッジ型パワーデバイス回路105を構成する。2つのパワーデバイス102,103の間の接続点N1を出力端子とし、この出力端子と直流電源104の接地端子の間に上記の負荷101が接続されている。
【0008】
上記のハーフブリッジ型パワーデバイス回路105を3つ設け、各回路の出力端子(接続点N1)に個別に負荷を接続することにより、三相交流モータ等の負荷を接続することが可能となる。
【0009】
上記のパワーデバイス102,103のそれぞれには個別に駆動回路106,107が設けられる。駆動回路106,107では、バッファ回路(Buff)111,112は、入力側部分に設けられたレベルシフト回路113のパルス信号を、ブロック図で簡略表現した中間回路114,115を経由して入力しかつ増幅し、パワーデバイス102,103のゲートにオン・オフ駆動信号として供給している。
【0010】
近年の電力変換装置100では、当該電力変換装置の動作精度を高め、その小型化を可能にし、長期的な動作信頼性を高めるという目的のため、駆動回路106,107でレベルシフト回路113が使用される傾向にある。さらに、駆動回路106には回路を動作可能状態にする固有の電源VCTおよびその低電位側端子GNTが設けられ、他方、駆動回路107にも回路を動作可能状態にする固有の電源VCCおよびその低電位側端子GNDが設けられている。
【特許文献1】特開平9−200017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記の特許文献1に記載された電力変換装置100を用いる場合、電力変換装置100内に寄生する浮遊インダクタンス成分の影響により誤動作を生じるおそれがあった。この浮遊インダクタンス成分は、スイッチング半導体素子や回路パターンなどの様々な要因で発生する。図3では、特に、高電位側パワーデバイス102のエミッタ側の浮遊インダクタンス成分LsHと、低電位側パワーデバイス103のエミッタ側の浮遊インダクタンス成分LsLが示されている。これらの寄生の浮遊インダクタンス成分LsH,LsLは、スイッチング半導体素子で形成されるパワーデバイス102,103がオン・オフ動作を行うときに、直流電源104の低電位側端子T2である接地電位に対してアンダーシュートを引き起こしていた。
【0012】
例えば高電位側パワーデバイス102がターンオフする時には、浮遊インダクタンス成分LsHに蓄えられた磁束エネルギが解放される。解放された磁束エネルギは、破線121で示すごとく、負荷101、浮遊インダクタンス成分LsL、逆サージ保護転流ダイオード122の順序で循環して流れる。このような循環電流121が発生する場合において、低電位側端子GNTの電位VGNT、低電位側端子GNDの電位VGND、電源VCTの電圧値に関して、VGNT−VGND>VCTの電圧関係が生じると、レベルシフト回路113に逆サージ電圧が回り込む。このようにレベルシフト回路113に逆サージ電圧が回り込むと、レベルシフト回路113において、駆動回路107側の回路部分から駆動回路106側の回路部分に逆サージ電流123が流れ込む。レベルシフト回路113に逆サージ電流123が流れ込むと、レベルシフト回路113に誤動作を生じさせ、電子部品を破壊する場合もあった。
【0013】
上記の逆サージ電圧がレベルシフト回路113に回り込む現象は、低電位側パワーデバイス103がターンオフする時にも、浮遊インダクタンス成分LsLに蓄積された磁気エネルギが解放されることにより、同様な条件にて起き得る。
【0014】
本発明の目的は、上記の課題を鑑み、簡単な回路構成でレベルシフト回路に対する浮遊インダクタンス成分の影響を排除することができ、レベルシフト回路の誤動作や電子部品の破壊を防止することができる電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る電力変換装置は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【0016】
本発明に係る電力変換装置(請求項1に対応)は、ハーフブリッジ型パワーデバイス回路と、第1および第2の駆動回路と、第1および第2の駆動回路の入力側部分に共通に設けられるレベルシフト回路と、第1および第2の電源と、レベルシフト回路内で逆サージ現象に起因する電流が流れるのを阻止する阻止ダイオードを備える。ハーフブリッジ型パワーデバイス回路は、直列に接続された高電位側スイッチング半導体素子と低電位側スイッチング半導体素子から成り、それらの中間接続点に負荷が接続され、直流電源から供給される直流電流を交流電流に変換して負荷に供給する。第1駆動回路は高電位側スイッチング半導体素子のゲートにオン・オン駆動信号を与え、第2駆動回路は低電位側スイッチング半導体素子のゲートにオン・オフ駆動信号を与える。第1電源は、第1駆動回路およびレベルシフト回路の第1駆動回路側部分を動作可能状態にし、第2電源は、第2駆動回路およびレベルシフト回路の第2駆動回路側部分を動作可能状態にする。さらに上記の阻止ダイオードは、高電位側スイッチング半導体素子または低電位側スイッチング半導体素子がターンオフした時、高電位側スイッチング半導体素子の浮遊インダクタンス成分または低電位側スイッチング半導体素子の浮遊インダクタンス成分から流れ出る電流が、レベルシフト回路内で第1駆動回路側部分から第2駆動回路側部分へ流れるのを阻止する機能を有する。
【0017】
上記電力変換装置では、レベルシフト回路内に逆サージ電流阻止用のダイオードを設けたため、スイッチング半導体素子に寄生する浮遊インダクタンス成分に起因してレベルシフト回路内で逆サージ電流が流れるのを確実に防止し、不具合発生を防止し得る。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、高電位側スイッチング半導体素子と低電位側スイッチング半導体素子から成るハーフブリッジ型パワーデバイス回路と、高電位側スイッチング半導体素子用の第1駆動回路と、低電位側スイッチング半導体素子用の第2駆動回路と、これらの第1と第2の駆動回路の入力側部分に共通に設けられるレベルシフト回路とを備える電力変換装置において、高電位側スイッチング半導体素子等がターンオフした時、その浮遊インダクタンス成分から流れ出る電流がレベルシフト回路内で流れるのを阻止する阻止ダイオードを設けたため、簡単な回路構成でレベルシフト回路に対する浮遊インダクタンス成分の影響を排除することができ、レベルシフト回路の誤動作や電子部品の破壊を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る電力変換装置の全体的な基本的回路構成を示す。図1では、ブロック表現によって半導体集積回路(IC)10を示している。この半導体集積回路10はスイッチング半導体素子であるIGBTまたはMOSFET等をオン・オフ駆動するための制御用ICである。この半導体集積回路10は、モータである誘導性負荷11に駆動電流を供給するハーフブリッジ型パワーデバイス回路12のパワーデバイス12a,12bのオン・オフ動作を制御する。ハーフブリッジ型パワーデバイス回路12は、直流電源の直流電圧V によって供給される直流電流を、パワーデバイス12a,12bのオン・オフによるスイッチング動作によって交流電流に変換し、誘導性負荷11に給電する。パワーデバイス12a,12bは特にIGBT等のスイッチング半導体素子が使用される。パワーデバイス12a,12bの各エミッタ・コレクタ間には転流ダイオード13a,13bが逆方向で接続されている。図1中上側に位置する直流電源側のパワーデバイス12aは高電位側パワーデバイスであり、下側に位置する接地側のパワーデバイス12bは低電位側パワーデバイスである。
【0021】
半導体集積回路10は、その高電位側出力端子HOから抵抗14を介してパワーデバイス12aのゲートに駆動用ゲート電圧を供給し、またその低電位側出力端子LOから抵抗15を介してパワーデバイス12bのゲートに駆動用ゲート電圧を供給する。
【0022】
上記において、ハーフブリッジ型パワーデバイス回路12と、このハーフブリッジ型パワーデバイス回路12内のパワーデバイス12a,12bをオン・オフ駆動する半導体集積回路10とによって、電力変換装置が構成される。
【0023】
本発明に係る電力変換装置では、後述するように、駆動回路を含む半導体集積回路10の中に、当該半導体集積回路10に内蔵されるレベルシフト回路内に逆サージ電流が流れ込むのを阻止するための逆サージ阻止用のダイオードを追加した点に特徴を有している。当該ダイオードを追加するため、半導体集積回路10を作製するためのIC設計が変更される。
【0024】
次に、図2に従って本発明の実施形態に係る電力変換装置の具体的な構成を説明する。図2に示した電力変換装置20の電気回路の基本的な構成は、図3に示した従来の電力変換装置100の電気回路の構成と同じである。従って図2において、図3で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付している。図2に示した電気回路は、図1で説明したハーフブリッジ型パワーデバイス回路12を含む電力変換装置を示している。
【0025】
図2に示した電力変換装置20では、負荷101に対して2つのパワーデバイス102,103が設けられている。負荷101は、モータを表す誘導性負荷である。パワーデバイス102,103はIGBT等のスイッチング半導体素子である。2つのパワーデバイス102,103は、直流電流を供給する外部の直流電源104に対して、その高電位側端子T1と低電位側端子(接地端子)T2の間に直列に接続されている。パワーデバイス102のコレクタは直流電源104の高電位側端子T1に接続されており、パワーデバイス103のエミッタは直流電源104の低電位側端子T2に接続されている。パワーデバイス102のエミッタとパワーデバイス103のコレクタとは中間の接続点N1で接続されている。この接続点N1の電位は基準電位となる。
【0026】
パワーデバイス102は、高電位側パワーデバイスであり、上記基準電位と直流電源104の高電位との間でスイッチング動作(オン・オフ動作)を行う。またパワーデバイス103は、低電位パワーデバイスであり、直流電源104の低電位と上記基準電位との間でスイッチング動作(オン・オフ動作)を行う。2つのパワーデバイス102,103には、そのコレクタ・エミッタ間に、それぞれ、逆方向に転流ダイオード102a,103aが接続されている。
【0027】
上記の2つのパワーデバイス102,103は、ハーフブリッジ型パワーデバイス回路105を構成する。このハーフブリッジ型パワーデバイス回路105は、図1で説明したハーフブリッジ型パワーデバイス回路12に対応している。また、パワーデバイス102は図1のパワーデバイス12aに対応し、パワーデバイス103は図1のパワーデバイス12bに対応している。
【0028】
2つのパワーデバイス102,103の間の接続点N1を出力端子とし、この出力端子と直流電源104の接地端子の間に上記の負荷101が接続されている。上記のハーフブリッジ型パワーデバイス回路105を3つ設け、各回路の出力端子(接続点N1)に個別に負荷を接続することにより、三相交流モータ等の負荷が接続される。
【0029】
上記のパワーデバイス102,103のそれぞれには個別に駆動回路106,107が設けられる。駆動回路106,107において、バッファ回路(Buff)111,112は、入力側部分に共通的に設けられたレベルシフト回路113のパルス信号を、ブロック図で簡略表現した中間回路114,115を経由して入力しかつ増幅し、パワーデバイス102,103のゲートにオン・オフ駆動信号として供給している。駆動回路106には当該回路を動作可能状態にする固有の電源VCTおよびその低電位側端子GNTが設けられ、他方、駆動回路107にも当該回路を動作可能状態にする固有の電源VCCおよびその低電位側端子GNDが設けられている。
【0030】
上記駆動回路106,107について、ブロック30の電気回路部分は、前述した半導体集積回路(制御用IC)として形成される部分である。従って、駆動回路106のバッファ回路111以外の回路部分、および駆動回路107のバッファ回路112以外の回路部分は、共通の半導体集積回路30内に形成されている。従って、上記のレベルシフト回路113、中間回路114,115等は半導体集積回路30内の回路として形成される。
【0031】
高電位側パワーデバイス102のエミッタ側には寄生する浮遊インダクタンス成分LsHが接続されており、低電位側パワーデバイス103のエミッタ側には寄生する浮遊インダクタンス成分LsLが接続されている。
【0032】
また、駆動回路107の低電位側端子GNDから駆動回路106の低電位側端子GNTに向かって逆サージ保護転流ダイオード122が順方向にて接続されている。さらに、半導体集積回路30内のシフトレベル回路113において、駆動回路107側の回路部分と駆動回路106側の回路部分との間を接続する電気配線にダイオード21が逆方向にて接続されている。このダイオード21は、レベルシフト回路113内において、駆動回路107の低電位側端子GNDから駆動回路106の回路部分に対して逆サージ電流が流れるのを阻止するためのダイオードである。
【0033】
上記の電力変換装置20では、例えば高電位側パワーデバイス102がターンオフすると、浮遊インダクタンス成分LsHに蓄えられた磁束エネルギが解放され、破線121で示すごとく、負荷101、浮遊インダクタンス成分LsL、逆サージ保護転流ダイオード122の順序で流れる循環電流121が発生する。この場合に、低電位側端子GNTの電位VGNT、低電位側端子GNDの電位VGND、電源VCTの電圧値(VCT)に関して、VGNT−VGND>VCTの関係が生じると、レベルシフト回路113に逆サージ電圧が回り込む。レベルシフト回路113に逆サージ電圧が回り込むと、レベルシフト回路113において、駆動回路107側の回路部分から駆動回路106側の回路部分に逆サージ電流123が流れ込む。しかしながら、上記電力変換装置20によれば、逆サージ電流阻止用のダイオード21を設けたため、レベルシフト回路113における駆動回路107側の回路部分から駆動回路106側の回路部分への逆サージ電流123の流れ込みを阻止することができる。
【0034】
上記のごとく、本実施形態に係る電力変換装置20によれば、レベルシフト回路113にダイオード21を設けたため、逆サージ電流123の流れを阻止でき、逆サージ電流123が原因でレベルシフト回路113に誤動作を生じたり、電子部品が破壊されるのを確実に防止することができる。
【0035】
図1で説明した半導体集積回路10に関して、実際の制御用ICでは、例えば、高電位側パワーデバイス12aを駆動するための上アーム出力部を含む上アームドライブ回路、低電位側パワーデバイス12bを駆動するための下アームドライブ回路、さらにレベルシフト回路を内蔵する。またレベルシフト回路では、レベルシフトアップ回路とレベルシフトダウン回路を有している。制御用ICでは、レベルシフトアップ回路とレベルシフトダウン回路のそれぞれに前述の逆サージ電流阻止用のダイオード21が所要数設けられる。
【0036】
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさ、材質、および配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、直流電流を交流電流を変換して大容量のモータ等に供給し当該モータを駆動するのに利用される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る電力変換装置の基本的な回路構成を示す電気回路図である。
【図2】本発明に係る電力変換装置の実施形態を示す電気回路図である。
【図3】従来の電力変換装置を示す電気回路図である。
【符号の説明】
【0039】
10 半導体集積回路
11 負荷
12 ハーフブリッジ型パワーデバイス回路
12a,12b パワーデバイス
13a,13b 転流ダイオード
20 電力変換装置
21 ダイオード
30 半導体集積回路
101 負荷
102,103 パワーデバイス
106,107 駆動回路
113 レベルシフト回路
123 逆サージ電流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に接続された高電位側スイッチング半導体素子と低電位側スイッチング半導体素子から成り、それらの中間接続点に負荷が接続され、直流電源から供給される直流電流を交流電流に変換して前記負荷に供給するハーフブリッジ型パワーデバイス回路と、
前記高電位側スイッチング半導体素子のゲートにオン・オン駆動信号を与える第1駆動回路と、
前記低電位側スイッチング半導体素子のゲートにオン・オフ駆動信号を与える第2駆動回路と、
前記第1駆動回路および前記第2駆動回路の入力側部分に設けられるレベルシフト回路と、
前記第1駆動回路および前記レベルシフト回路の第1駆動回路側部分を動作可能状態にする第1電源と、
前記第2駆動回路および前記レベルシフト回路の第2駆動回路側部分を動作可能状態にする第2電源と、
前記高電位側スイッチング半導体素子または前記低電位側スイッチング半導体素子がターンオフした時、前記高電位側スイッチング半導体素子の浮遊インダクタンス成分または前記低電位側スイッチング半導体素子の浮遊インダクタンス成分から流れ出る電流が、前記レベルシフト回路内で前記第1駆動回路側部分から前記第2駆動回路側部分へ流れるのを阻止する阻止ダイオードと、
を備えることを特徴とする電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−104829(P2007−104829A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−293035(P2005−293035)
【出願日】平成17年10月5日(2005.10.5)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】