説明

3次元フィルム付き車両構造体及び方法

車両構造体は、車両構造体に3次元的触感のあるパターンを付与するコーティングを備えることができる。更に、車両構造体を形成する方法は、車両構造体に3次元的触感のあるパターンを付与するフィルムを塗付することを備えることができる。前記車両構造体は、前記フィルムにより装飾用触感のある特徴が付与される車両のトリム片であってもよい。薄膜金属層を、物理蒸着などの金属化技術により基材の上に塗付し、その後、放射線硬化性配合物を付与しUV光などの放射線源により露光することができる。前記放射線硬化性配合物は、フィルム上の別々の異なる位置に離間してあり、人間の触覚で識別可能な程度に金属層から延設されたUVインクであってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の主題は、3次元的触感のあるコーティングを有する車両構造体/表面、及びそれに関連する製造方法に関する。より具体的には、本開示の主題は、内装又は外装表面に3次元的触感のあるパターンと固有の3次元的外観とを有するコーティングを設けた車両基材表面に関する。
[関連技術の簡単な説明]
【0002】
関連技術として、特定の視覚的外観を得るために、塗料及び/又は金属フィルム層を基材に塗付する様々な方法が記載されている。これらのコーティング方法は、基材の種類、塗付するコーティング、及び所望する基材の視覚的外観などによって選択される。例えば、自動車業界では、車体トリム片のようなある特定の要素に、自動車の車体部と一致するように或いは該車体部の外観を更に向上させるように金属外観を与えることは有利である。
【0003】
自動車業界においては、表面外観上の欠陥を極小化する又は覆い隠すような保護的、機能的、さらには装飾的コーティングが強く望まれている。しかしながら、この要望は未だ満たされていない。
【0004】
例えば、米国特許第5,017,638号には、前方から見たときに強調された金属的風合いを付与しさらに良好なフリップフロップ特性を有する新規の金属塗料フィルムが記載されている。また、米国特許第3,580,768号には、塗料を塗った表面上に液滴を付与し、液滴の周りの塗料を乾燥し、その後全表面に塗料を再び吹き付け塗装することで3次元効果を呈する塗料が記載されている。日本国特許第2000052700号には、発光部分に斑入りパターンを付与するために粗粒化した塗料粒子を含有する自動車用コーティングフィルムが記載されている。更に、日本国特許第10005688号には、表面に光硬化性材料を付与し、パターンフィルムを塗付し、露出している光硬化性材料を光硬化し、その後未硬化部分を除去して突状のパターンを形成することにより得られた自動車表面用3次元デザインパターンが記載されている。米国特許公報第2002/0119259号には、装飾用金属外観を呈し、紫外線(UV)硬化性塗料によりコーティングされ得る、自動車車体上の物理蒸着(PVD)フィルムが記載されている。更に、米国特許第5,017,638号には、「3次元効果」を発揮する金属塗料フィルムが開示されている。上記の関連技術の各文献はその全体を引用によりここに援用する。
【0005】
しかしながら、上記の関連技術は、装飾用効果を発揮するよう基材をコーティングするという当面の必要性を解決するものではない。
[概要]
【0006】
本開示の主題は、車両表面用途でのコーティング及び基材のコーティング方法に関する。該方法は、金属化技術を用いて基材に薄層を塗付すること、該薄層の上に放射線硬化性配合物を付与すること、該放射線硬化性配合物を放射線源により露光すること、及び車両表面上に3次元的触感のあるパターンを作成することを備えることができる。前記方法の一実施例では、薄層がクロム、サテンニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、ブロンズ、銀、金などの金属であってもよい、金属外観を有する薄層を設けることを備える。前記コーティングは、オーディオパネル、ハンドルのガーニッシュ、シフトレバーのエスカッション、カップホルダー、ドアガーニッシュなどを含む、様々な車両表面に塗付することが可能である。前記3次元パターンは、ライン、装飾用形態、多色パターン、マーク、点字、ロゴ、擬似木材、擬似金属、擬似プラスチックなどを含む、デザイナーが車両表面に選択する大抵の想定され得るパターンであることが可能である。
【0007】
本開示の主題の特徴によれば、3次元コーティングを有する車両構造体が、金属層などのフィルムと、前記金属層の上に配設した硬化インクとを備えることが可能である。前記硬化インクは、それぞれ別々の異なる複数の領域に配設され、前記硬化インクの別々の異なる領域が人間の触覚で識別可能な3次元パターンを形成する程度にまで金属層から延設されることが可能である。車両表面基材は、フィルムの下に配置することが可能である。
【0008】
本開示の主題の他の特徴によれば、車両表面上に3次元的触感のある表面を設ける方法は、金属化技術を用いてフィルム基材に薄層を塗付し、前記薄層の上に放射線硬化性配合物を付与し、前記放射線硬化性配合物を放射線源により露光して薄層の上に3次元的触感のあるパターンを作成することにより、フィルムを形成することを備えることが可能である。また、該方法は、車両表面基材上に前記フィルムを射出成形することを備えることも可能である。
【0009】
他の実施例では、前記コーティング及び方法は、物理蒸着(PVD)又は化学蒸着(CVD)などの金属化技術を用いる。更に他の実施例では、前記PVDコーティング及び方法は、イオンプレーティング、イオン注入、及びスパッタリングを備える。
【0010】
更に他の実施例では、前記コーティング及び方法は、放射線硬化性配合物としてUVインクを用いる。
【0011】
更に他の実施例では、前記コーティング及び方法は、複数のドットを含む3次元的触感のあるパターンを与える。他の実施例では、前記複数のドットは、薄層の全表面積の0%から100%までの任意の量の表面積を占有することが可能である。また、前記ドットは、審美的要件や適用要件により決定され得る任意のドット密度を有することが可能である。
【0012】
更に他の実施例では、前記コーティング及び方法は、可撓性、半可撓性、又は剛性の基材を備える。
【0013】
他の実施例では、本発明の方法は、異なる直径を有する複数のドットを備える。また、前記ドットは、カーボンファイバー、木目を模擬する細長い形状、幾何学的形状、金属網掛け形状、又はデザイナーが特定の用途で有用であると決めた他の任意の形状など、様々な形状を有していても良い。使用可能な他の形状としては、ライン、縦長ドット、装飾用形態、多色ドット、マーク、点字、ロゴ等が挙げられる。
【0014】
他の実施例では、本発明は、PVD技術を使用して基材に薄膜金属層を塗付すること、該薄膜金属層の上にUVインクを付与すること、該UVインクを放射線源により露光すること、該薄膜金属層上に複数のドットを作成することを備えた装飾用コーティングを基材に塗付する方法を含む。
【0015】
更に他の実施例では、前記方法は、3次元的触感のあるパターンを作成する複数のドットを含む。
【0016】
本開示の主題の更に他の特徴及び特性は、それに従って構成された実施例の以下の詳細な説明と、添付の図面を併せて参照することで当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
次に、本開示の主題を、方法及びコーティングされた車両構造体の単なる一例としての実施例及び添付の図面を参照してより詳細に説明する。
【0018】
図1は、本開示の主題による方法によって作成された要素の実施例の断面図(層1、2、及び3)である。
【0019】
図2は、本開示の主題による方法によって作成された3次元的触感のあるパターンの実施例を示す図である。
【0020】
図3は、本開示の主題による方法によって作成された要素の他の実施例の断面図である。
【0021】
図4は、本開示の主題の実施例による方法工程を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の主題は、装飾用外観を有し基材に塗付される、物理蒸着(PVD)フィルムなどのフィルム、及びその塗付方法に関する。
【0023】
「基材」とは、該基材の上に容易に薄層が塗付されるように該基材の表面が従来公知の手段で処理された、単層又は多層構成部分を意味する。例えば、基材に金属フィルムを設ける処理のために、例えば接着性ベースコート、ベース材料、接着促進剤、結合層等の様々な材料を基材の上に塗付することが可能である。更に、本開示の主題は、基材上に3次元的効果を呈するデザインを作成する方法に関する。
【0024】
この出願において、「要素」は、本開示の主題の方法により作成された多層構成部分を記述するために使用される。図1に示すように、要素は、複数の層を含むことが可能である。これら複数の層は、第1層1(前記基材)、第2層2(前記薄層)、及び第3層3(3次元的触感のあるパターン)を含むことが可能である。該要素は、装飾用外観などの視覚的外観を高めるために、様々な種類の装置や構造体と共に使用することが可能である。これら構造体及び装置は、例えば、装飾用トリム片、バンパー、内装トリム構成部分、外部ミラーハウジング等の、自動二輪車、壁部、トラック、自動車車体部などの多種類の基材材料を含むことができる。より具体的には、前記フィルムは、車両オーディオパネル、ハンドルのガーニッシュ、車両シフトレバーのエスカッション、車両カップホルダー、車両ドアガーニッシュ等と一緒に使用することが可能である。
【0025】
第1層1において、基材は可撓性、半可撓性、又は剛性であることができ、その形状は複数の従来の成形法や押出法のいずれかを使用して形成可能である。例えば、第1層1は、米国特許第5,837,354号及び同4,551,387号に開示されているような従来のコーティング方法により作成可能である。前記第2層2は、コーティングされた車体部又は他の構造体のものと合致する薄膜金属フィルム又は塗料であってもよい。この層2は、真空金属化又は真空蒸着などの金属化方法により付着可能である。米国特許公報第2003/0037443(A1)号に開示されているように、真空蒸着とは、本開示の主題との使用を意図されている、物理蒸着(PVD)又は低圧化学蒸着(LPCVD)などの、原子又は分子を個々に付着させる方法に用いられる言葉である。様々な種類のPVDが従来公知であり、例としては、真空蒸着、スパッター蒸着、スパッタリングなどが挙げられる。物理蒸着法は、局部的な領域ではなく対象物全体に同時にコーティングを付着させるクリーンな乾式の真空蒸着法である。反応性PVD硬質コーティング法では、高密度の硬質コーティングを得るために、窒素、酸素、又はメタンなどの活性ガスと併用して金属を付着する方法と、基材のプラズマ衝撃とを組み合わせて用いる。主なPVD法は、イオンプレーティング、イオン注入、及びスパッタリングである。
【0026】
前記第3層3は、第2層2の上に付与される放射線硬化性配合物であってもよい。この層3は、構造体に触感のある3次元パターンを与える硬化物であってもよい。
【0027】
本開示の主題の一実施例では、前記金属化技術はPVDにより行う。第1層1上に金属外観を与える薄膜金属層2又はシートで第1層1を覆うために、スパッタリング法が使用可能である。更に、この薄膜金属コーティングは、要素に反射性の金属的外観を付与する、又は木目外観や他の様々な外観を与えるのに十分な厚さであればよい。また、前記薄膜金属コーティングのサイズは任意の範囲でよく、厚さは望ましくは0〜50μmであり、車両用途では40μmが好適である。薄膜金属層は、クロム、サテンニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、ブロンズ、銀、金等の金属を含有することが可能である。
【0028】
本開示の主題の他の実施例では、前記層3用放射線硬化性配合物は、紫外光硬化インク(UVインク)である。UVインクは、UV光源による露光時に溶媒を放出せず粘度が変化しないため、本実施例で好適に使用される。また、UVインクは、特に、UV光源による露光時に硬化し乾燥するように調製される。また、UVインクを紫外光により露光したとき、インク分子が重合して硬質のインクフィルムとなる。UVインクを使用する他の利点としては、乾燥時間が非常に短いということが挙げられる。
【0029】
前記UVインクは、吹き付け塗装、シルクスクリーニングなどの公知の任意の方法により層3上に塗付される。UV光源による露光後、インクは重合して、多様な形状及びパターンの形態をとることが可能な複数のドットを形成する。UVインクの吹き付け塗装/シルクスクリーニング及びその後の硬化により得た前記複数のドットは、要素に3次元的触感のある手触りを付与する。前記複数のドットは光の反射の仕方に影響を与え、それにより最終的な装飾用3次元的外観に影響を及ぼす。よって、構成されたパターンを操作して、基材上に所望の外観を実現することが可能である。前記複数のドットは、デザイン要件により決定されるように、表面部分の任意の面積を占めることが可能である。ドットの形状は多様であり、例としては、縦長の木材擬似パターン、円形、矩形、他の幾何学的形状、点字、マーク、ロゴ等が挙げられる。
【0030】
したがって、自動車用トリム片のような要素を装飾用コーティング法によりコーティングした場合、装飾用3次元的触感のある外観を得ることが可能となる。これにより、視覚的外観の向上だけでなく、異なる要素上で表面欠陥などの欠陥を覆い隠す効果も生じる。
【0031】
図3に、本開示の主題の原理による、基材上の3次元フィルムの他の実施例の断面図を示す。本実施例では、UV硬化インク23がポリメタクリル酸メチル(PMMA)層25上に配置される。実在する金属印刷層22がPMMA層25の下でありまたアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)結合層24の上に配置される。上記層22〜25はすべて、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(PC/ABS)基材などの基材の上に配設可能な前記「フィルム」20とみなすことができる。特に、前記PC/ABS基材21は、車両ドアガーニッシュ、車両ハンドルのガーニッシュ、車両シフトレバーのエスカッション、車両カップホルダー、車両オーディオパネル等の車両表面基材とすることが可能である。以下により詳細に説明するように、前記フィルム20は、射出成形と真空又は圧空成形の併用などの様々な方法により、別途車両表面基材に付与することが可能である。
【0032】
前記実在する金属印刷層22は、PVD又は他の公知のコーティング/付着方法により塗付可能であり、その厚さは200−600オングストロームの範囲の任意の厚さであってよい。前記UV硬化インク23は厚さ40μmであってもよく、一方前記PC/ABS基材21は厚さ2mm、前記フィルム20は全厚さが約1mmであってもよい。前記ABS結合層24は、PC/ABS基材21へのフィルム20の付着を補助するためにPMMA層25の下に設けることが可能である。前記PMMA層25は、UV添加剤を含有し、一般にフィルム及び他の構成部分材料のスクラッチ傷や劣化を防ぐ保護層として機能する透明な層であってもよい。
【0033】
前記様々なフィルム及び基材層には他の材料が使用可能であることはもちろんである。例えば、前記PC/ABS基材21の代わりに、ABS基材あるいは他の公知の基材を使用することが可能である。別の実施例では、前記ABS結合層24の代わりにポリプロピレン結合層を用い、また前記PC/ABS基材21の代わりにポリプロピレン基材を用いることが可能である。また、前記実在する金属層22を顔料層に換えて、フィルム20に、上述のような木目デザインを作り出したり、あるいは他の装飾用外観を付与したりすることも可能である。所望ならば、木目顔料層の上にUV硬化インクを配置して、節のある木目等の本物のような質感を付与することも可能であろう。
【0034】
図4a−4fに、本開示の主題の原則に沿った、基材にコーティングを塗付する製造方法の一例を示す。図4aでは、金型102の上方に配置されたヒータ101によりフィルム30を加熱する。その後、図4bに示すようにヒータ101を取り除き、図4cに示すように金型102上に前記フィルム30を真空成形(又は、圧空成形等)する。フィルム30の真空成形後、図4dに示すようにフィルム30を従来の任意のトリミング法により適当な形状にトリミングすることが可能である。前記フィルム30を所望の形状にトリミングした後、図4eに示すようにフィルム30を射出成形金型103に設置し、その後フィルム30を内包したまま金型を閉じる。射出成形金型103を閉じた後、基材材料を、前記フィルム30上に成形するように、金型キャビティ内に注入する。このようにして、前記フィルム30は基材31に付着し、金型103から取り出し可能となる。図4fは、射出成形金型103から取り出した最終製品を示す。
【0035】
一般に、フィルムを金型102の形状の上に「引きおろす」ように金型102の上にフィルム30を成形する方法では、真空成形方法が使用される。しかしながら、最終的なフィルム形態の幾何学形状がより複雑又は難解な場合には、通常圧空成形が使用される。例えば、真空成形は、車両カップホルダー、車両シフトレバーのエスカッション、及び他の複雑でない構造体に使用される基材の上にフィルムを成形するときに、よく使用される。一方、圧空成形は、車両オーディオパネル及び車両の他の同様に複雑な構造体用のフィルムの成形に通常使用される。
【0036】
図4eに示すように、一般に射出成形は、UVインク層23により付与される3次元的触感のある表面の高さを減少させることに留意されたい。これは、射出成形中にUV硬化インクがPMMA層25に潜り込むことに起因する。しかしながら、この特性は利用者により感知されることはなく、またUVインク層23の厚さを増加することによって補償することが可能である。
【0037】
本開示の主題と関連して使用することが可能であるUV硬化性インクは、2つの主たるカテゴリーに分けられる。第1のカテゴリーは、車両基材表面用途に通常使用される硬質UVインクである。もうひとつのカテゴリーは、伸縮性UVインクである。伸縮性UVインクは、視覚的効果の選択の幅を広げ、より優れた品質的効果を与えるが、硬質UVインクにより達成される程度の3次元的手触りを付与はしない。
【0038】
本開示の主題の原理による車両表面基材を製造する際に、硬質UVインク及び伸縮性UVインクの両方が使用可能であることが想定される。例えば、伸縮性UVインクでPMMA層上を被覆して複雑なグラフィックデザインを提供することが可能である。そのとき、第2PMMA層(又は、他の保護層)を前記伸縮性UVインクの上に塗付し、そして、その第2保護PMMA層の上に硬質UVインクを塗付してもよい。硬質UVインクは車両基材表面に触感のある特徴を付与し、伸縮性UVインクはより複雑なデザイン/色合いを付与する。
【0039】
以上、本開示の主題を実施例を参照して詳細に説明したが、本発明の範囲を逸脱せずに、様々な変更を加えることができること及び同等物が使用できることは、当業者には明らかであろう。上記に参照した各文献はその全体が引用によりここに援用される。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属化技術を使用してフィルム基材に薄層を塗付し;前記薄層の上に放射線硬化性配合物を付与し;前記放射線硬化性配合物を放射線源により露光して前記薄層の上に3次元的触感のあるパターンを作成して、フィルムを形成すること;及び
車両表面基材上に前記フィルムを射出成形すること;
からなる、車両表面上に3次元的触感のある表面を設ける方法。
【請求項2】
前記薄層が金属外観を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記薄層が、クロム、サテンニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、ブロンズ、銀、及び金の少なくとも1つから選択された金属であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記金属化技術が、物理蒸着及び化学蒸着から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記車両表面基材が、車両オーディオパネル、車両シフトレバーのエスカッション、車両ドアガーニッシュ、車両ハンドルのガーニッシュ、及び車両カップホルダーの1つとして形成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記物理蒸着が、イオンプレーティング、イオン注入、及びスパッタリングから選択されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記放射線硬化性配合物がUVインクであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記3次元的触感のあるパターンが複数のドットを備えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のドットが、細長い形状であり、木目を模擬していることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のドットの少なくとも一部がマークとして成形されていることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
フィルムの形成が、前記フィルムと前記車両表面基材との間の付着を補助するように前記金属層に結合層を塗付することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記結合層が、ポリカーボネート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン結合層及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン結合層の少なくとも1つであり、前記車両表面基材が、ポリカーボネート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン基材及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン基材の少なくとも1つであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記結合層がポリプロピレン結合層であり、前記車両表面基材がポリプロピレン基材であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記薄層の上の前記放射線硬化性配合物がシルクスクリーニング法により付与されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
金属層と、硬化インクが前記金属層の上のそれぞれ別々の異なる複数の部分に配置され、前記硬化インクの別々の異なる部分が人間の触覚で識別可能な3次元パターンを形成する程度にまで前記金属層から延設された硬化インクとを備えるフィルムと;
前記フィルムの下に配設された車両表面基材と;
を備える3次元コーティングを備えた車両構造体。
【請求項16】
前記車両表面基材が、車両オーディオパネル、車両シフトレバーのエスカッション、車両ドアガーニッシュ、車両ハンドルのガーニッシュ、及び車両カップホルダーの1つとして形成されたことを特徴とする、請求項15に記載の車両構造体。
【請求項17】
前記3次元パターンが、木目パターン、金属パターン、点字、及びマークのうちの少なくとも1つとして形成された複数のドットを備えることを特徴とする、請求項15に記載の車両構造体。
【請求項18】
前記フィルムが、前記金属層と前記硬化インクとの間に配設されたポリメタクリル酸メチル層を備えることを特徴とする、請求項15に記載の車両構造体。
【請求項19】
前記フィルムがアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン結合層を備え、前記車両表面基材がポリカーボネート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン基材を備えることを特徴とする、請求項15に記載の車両構造体。
【請求項20】
前記硬化インクがUVインクであることを特徴とする、請求項15に記載の車両構造体。

【公表番号】特表2010−500938(P2010−500938A)
【公表日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524802(P2009−524802)
【出願日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際出願番号】PCT/US2007/076091
【国際公開番号】WO2008/022254
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】