説明

エンジンの吸気制御装置及び吸気制御方法

【課題】エンジン始動時から吸気量を多く必要とする場合にも速やかに吸気量を確保するエンジンの吸気制御装置を提供する。
【解決手段】吸気通路に設けられる過給機と、過給機と並列に設けられ過給機を迂回して吸気を流れるようにするバイパス通路と、バイパス通路に配置されるバイパスバルブとを有し、エンジンの始動要求によりエンジンを始動するエンジン始動手段(S5)と、エンジンが始動されたときに負圧によるバルブ付近の吸気流動が始まる前にバイパスバルブを開くバイパスバルブ開度制御手段(S6〜S12)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エンジンの吸気を制御する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機械駆動式過給機が備わったエンジンにおいては、過給機を迂回するバイパス通路にバイパスバルブを設けている。そしてバイパスバルブは過給機の作動に連動して開閉する。特許文献1では、過給が必要なときのみ過給機を作動させ、バイパスバルブを開いて余分な吸気の一部を上流に逃がすことで吸気量を調節して出力を制御している。
【特許文献1】特開平5−263677号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述の制御は過給機を作動させる場合にのみ有効である。過給機を作動させるためにはエンジンの駆動力を使うのでエンジンの抵抗が増えて始動性を悪化させるおそれがあるため、エンジン始動時には過給機を作動させないのが一般的である。しかし、アイドルストップ機能を備えアイドルストップ状態からエンジン始動後、即走行状態にする必要があるエンジンや、高回転型のスタータモータを備えるエンジンは、エンジン始動時から吸気量を多く必要とする。このようなエンジンにおいては、エンジン始動時に吸気量が不足して、エンジンの噴き上がり不良が起こる。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、エンジン始動時から吸気量を多く必要とする場合にも速やかに吸気量を確保するエンジンの吸気制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する、なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
【0006】
本発明は、吸気通路(2)に設けられる過給機(4)と、過給機と並列に設けられ過給機を迂回して吸気を流れるようにするバイパス通路(3)と、バイパス通路に配置されるバイパスバルブ(5)とを有し、エンジンの始動要求によりエンジンを始動するエンジン始動手段(S5)と、エンジンが始動されたときに負圧によるバルブ付近の吸気流動が始まる前にバイパスバルブ(5)を開くバイパスバルブ開度制御手段(S6〜S12)とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、エンジン始動時に負圧によるバルブ付近の吸気流動が始まる前にバイパスバルブを開いておくので、バイパスバルブより上流の空気をエンジンに供給することが可能となる。そしてエンジン始動時から吸気量を多く必要とする場合にも、吸気量が不足することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下では図面等を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるエンジンの吸気制御装置を用いるエンジンの構成図である。
【0009】
エンジン1は、吸気通路2の上流側から過給機4、バイパスバルブ5、スロットルバルブ6を備える。
【0010】
吸気通路2には、エンジンの燃焼に必要な空気が流れる。吸気通路2は、スロットルバルブ6よりも上流からバイパス通路3が分岐し再び合流する。
【0011】
バイパス通路3は、前述したとおり吸気通路2から分岐され、過給機4を迂回する通路である。バイパス通路3は、過給機4に並行に設けられる。バイパス通路3には、過給機4を迂回した空気が流れる。
【0012】
過給機4は、バイパス通路3に並行する吸気通路2に設けられる。過給機4は、クランクシャフトにより駆動される機械駆動式過給機である。過給機4は、クラッチの締結により必要な場合に空気を圧縮して強制的に吸気を供給する装置である。過給機4は、自然に吸気するよりも多量の吸気量を送り込む。そして過給機4は、エンジンの出力を増大させる。
【0013】
バイパスバルブ5は、バイパス通路3に配置される。そしてバイパスバルブ5は、開度を変更して下流へ流れる吸気量を調整する。バイパスバルブ5の開度は、バイパスバルブセンサ7で検出される。
【0014】
スロットルバルブ6は、過給機4やバイパスバルブ5よりも下流の吸気通路2に設けられる。そしてスロットルバルブ6は、開度を変更してエンジンに流れる吸気量を調整する。スロットルバルブ6の開度はドライバのアクセルペダル踏込み量によって決まる。ドライバがアクセルペダルを踏み込むほどスロットルバルブ6の開度は大きくなり、吸気量が増大する。スロットルバルブ6の開度は、スロットルポジションセンサ8で検出される。
【0015】
エンジン水温センサ9は、エンジンの冷却水の温度を検出し、コントローラ11へ出力する。
【0016】
アクセルペダル踏込量センサ10は、アクセルペダルの踏込み量を検出し、コントローラ11へ出力する。
【0017】
コントローラ11は、エンジン水温センサ9やアクセルペダル踏込量センサ10などからの信号に基づいてスロットルバルブ6の開度、バイパスバルブ5の開度などを制御する。コントローラ11は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ11を複数のマイクロコンピュータで構成してもよい。
【0018】
以下ではコントローラ11の具体的なエンジンの吸気制御ロジックについてフローチャートに沿って説明する。図2は、本発明によるエンジンの吸気制御装置の第1実施形態の動作を説明するフローチャートである。なおコントローラ11はこの処理を微少時間(たとえば10ミリ秒)サイクルで繰り返し実行する。
【0019】
ステップS1においてコントローラ11は、エンジンが停止状態であるか否かを判定する。判定はエンジン回転速度などから判断すればよい。停止状態であればステップS2へ処理を移行し、そうでなければステップS7へ処理を移行する。
【0020】
ステップS2においてコントローラ11は、車両がアイドルストップ中であるか否かを判定する。判定はシフトレバーがDレンジかつブレーキペダルが踏まれている状態であること、イグニッションスイッチがキーオフでないことなどから判断すればよい。アイドルストップ中であればステップS3へ処理を移行し、そうでなければステップS4へ処理を移行する。
【0021】
ステップS3においてコントローラ11は、アイドルストップ解除条件が成立したか否かを判定する。判定はブレーキペダルの踏み込みが検出されないことなどから判断すればよい。アイドルストップ解除条件が成立したらステップS5へ処理を移行し、そうでなければ一旦処理を抜ける。
【0022】
ステップS4においてコントローラ11は、エンジンの始動要求があるか否かを判定する。判定はイグニッションスイッチがキーオフからキーオンとなることなどから判断すればよい。エンジンの始動要求があればステップS5へ処理を移行し、そうでなければ一旦処理を抜ける。
【0023】
ステップS5においてコントローラ11は、エンジンを始動する。具体的にはスタータモータを作動させる。そしてステップS6へと処理を進める。
【0024】
ステップS6においてコントローラ11は、エンジン水温センサ9から送られるエンジンの冷却水温度Twに基づいてスロットルバルブ6とバイパスバルブ5との開弁時期の相対的な遅れ時間tを設定する。冷却水温度Twが高いほど、遅れ時間tは長くなる。エンジンの冷却水温度が高ければ、前回のエンジン稼働から時間が経っていないのでエンジンのフリクションが小さい。そしてフリクションが小さいとエンジンの始動性が良い。エンジンの始動に必要な吸気量は、冷却水温度が低い場合に比べて減るので、その分バイパスバルブ5の開弁時期をスロットルバルブ6の開弁時期より遅らせる。
【0025】
ステップS6において遅れ時間tを設定したら、一旦処理を抜ける。
【0026】
ステップS7においてコントローラ11は、遅れ時間tが設定されているか否かを判定する。設定されていればステップS8へ処理を移行し、そうでなければ一旦処理を抜ける。
【0027】
ステップS8においてコントローラ11は、アクセルペダル踏込量センサ10からアクセルペダルの踏込み量を検出する。そしてステップS9へと処理を進める。
【0028】
ステップS9においてコントローラ11は、スロットルバルブ6を開弁する。このとき開度はステップS8で検出したアクセルペダルの踏込み量から算出する。スロットルバルブ開度との関係は予めマップ化しておけばよい。そしてステップS10へと処理を進める。
【0029】
ステップS10においてコントローラ11は、スロットルバルブ6が開弁を開始してからt秒経過したか否かを判定する。経過した場合はステップS11へ処理を移行し、経過していない場合は一旦処理を抜ける。
【0030】
ステップS11においてコントローラ11は、バイパスバルブ5を開弁する。このとき開度はステップS8で検出したアクセルペダルの踏込み量から算出する。バイパスバルブ開度との関係は予めマップ化しておけばよい。そしてステップS12へと処理を進める。
【0031】
ステップS12においてコントローラ11は、遅れ時間tをリセットする。そして処理を抜ける。
【0032】
続いて本発明によるエンジンの吸気制御装置を実際に作動したときについて説明する。なおフローチャートとの対応を分かりやすくするために、冒頭にSを付したステップ番号を併記する。
【0033】
エンジンが停止状態である場合(S1,Yes)、アイドルストップによる停止なのか否かを判定する(S2)。そしてアイドルストップ中である場合は(S2,Yes)、アイドルストップ解除条件が成立したら(S3,Yes)、エンジンを始動させる(S5)。アイドルストップ中でない場合は(S2,No)車両が完全停止状態であるので、エンジンの始動要求があれば(S4,Yes)、エンジンを始動させる(S5)。その他の場合は(S3,No/S4,No)一旦処理を抜けて、判定がYesになるまで最初から処理を繰り返す。
【0034】
そしてエンジンを始動させたあとは(S5)、エンジン冷却水温度Twに基づいて遅れ時間tの設定(S6)へと処理を進める。
【0035】
ここでは、エンジンを始動させたときの(S5)エンジン冷却水温度Twを考慮して、すなわちエンジンの始動状態(始動性)を考慮して、スロットルバルブ6の開弁開始からバイパスバルブ5の開弁開始までの遅れ時間tを設定する(S6)。
【0036】
エンジンが停止状態でない場合(S1,No)、エンジンが始動している。まず遅れ時間tが設定されているか否かを判定する(S7)。
【0037】
遅れ時間tが設定されていればS7→S8→S9→S10と処理を進め、スロットルバルブ6の開弁開始から時間tが経過したらS10→S11→S12へと処理を進める。時間tが経過するまではS1→S7→S8→S9→S10→S1と処理を繰り返す。
【0038】
ここでは、エンジンが始動されたら(S5)先にスロットルバルブ6を開弁し(S9)、その開弁開始から時間tが経過したのち(S10,Yes)バイパスバルブ5の開弁を行う(S11)。
【0039】
遅れ時間tが設定されていなければエンジン始動直後ではないので、一旦処理を抜けて、S1→S2→S3orS4→S5→S6と進み遅れ時間tが設定されて、S7の判定がYesになるまで処理を繰り返す。
【0040】
このように本実施形態によれば、エンジン始動時から吸気量を多く必要とする場合に負圧によるバルブ付近の吸気流動が始まる前にバイパスバルブ5を開いておく。これによりバイパスバルブ5より上流の空気をエンジンに供給することが可能になるので、エンジン始動時に吸気量が不足することがない。また負圧による吸気流動は下流から始まって上流へと達するので、まず下流に配置されるスロットルバルブ6を開弁し、その後バイパスバルブ5を開弁する。これにより吸気の流れが滑らかになるので、ドライバはスムーズな運転性を感じることができる。
【0041】
特にアイドルストップ機能がついたエンジンでは、例えば信号待ちでアイドルストップ状態となりエンジンが停止しても、信号が変わるとエンジンを始動させて即加速することが必要となる。そのためアイドルストップからのエンジン始動には多くの吸気量が必要である。本発明ではこのようなエンジンについても、都度必要な吸気量を供給することができエンジンの始動性が向上する。
【0042】
そしてスロットルバルブ6とバイパスバルブ5との開弁を開始する時期の相対的な遅れ時間をエンジンの冷却水温度から設定することで、エンジンの始動性と運転性の両方が改善される。例えば冷間始動時には多くの吸気量を必要とするので、すぐにバイパスバルブ5の上流の吸気も必要となるため、遅れ時間を短く設定する。これによりエンジンの始動性が改善される。また暖機後のアイドルストップからの緩加速のときは、エンジンのフリクションが低いので通常始動時ほどの吸気量を必要としないため、遅れ時間を長く設定して吸気流動を滑らかにする。これにより運転性が改善される。
【0043】
バイパスバルブ5の開度は、全開又はエンジンが噴き上がり過ぎない程度に開く。しかし、例えば暖機後のアイドルストップからのエンジン始動、即加速が緩加速である場合には、前述ほどの開度は必要ない。このように急激な吸気量変化が要求されない場合は、バイパスバルブ5を全閉又は微小開度に抑えてもよい。これで滑らかな吸気流動となり、ドライバはスムーズな運転性を感じることができる。
【0044】
スロットルバルブ6の開度は主にアクセルペダルの踏み込み量によって決まる。しかしドライバのアクセルペダルの踏み込み過ぎによる車両の急発進を防止するために、ドライバがアクセルを急激に踏み込んでしまい吸気量が急激に変化した場合は、フェールセーフのためスロットルバルブ6を所定開度に抑えてもよい。
【0045】
所定開度は、全閉又は微小開度である。全閉の場合は、例えばアイドルストップ機能付きの車両であってスロットルバルブ6を全閉してもアイドル回転数を維持する吸気を供給するバイパス通路が設けられている場合に適用される。微小開度の場合は、例えばアクセルペダルを完全に踏み戻してもスロットルバルブ6は全閉にはならない場合に適用される。アクセルペダルの踏み込み量によって急激な吸気量変化を要求されても、実際に供給する吸気量は必要最低限にとどめておく。
【0046】
このようにすれば、例えばアイドルストップからのエンジン始動、即加速のときに、アクセルを踏み込み過ぎても車両が急発進することがなく、スムーズな発進が可能である。
【0047】
そしてエンジン始動時には過給機4のクラッチを開放して過給機4を作動させない。これによりエンジンのフリクションが低減する。よってエンジンの始動性が確保される。さらに過給機4の作動前にバイパスバルブ5を開けるので、バイパスバルブ5より上流の吸気もエンジンに供給することができる。そのためエンジン始動から過給機4を作動させるまでの時間を遅らせることができる。相対的に遅れる分は、フリクションの低減となり燃費が向上する。
【0048】
(第2実施形態)
図3は、本発明によるエンジンの吸気制御装置の第2実施形態の動作を説明するフローチャートである。なお以下では前述した内容と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
【0049】
本実施形態によれば、エンジンを始動させる前に(ステップS5)、バイパスバルブ5の開弁を開始し(ステップS41)、始動フラグをセットする(ステップS42)。エンジンが始動され(ステップS1,No)、始動フラグがセットされていることが確認できたら(ステップS71)、S8→S9と処理を進めてスロットルバルブ6を開弁する(ステップS9)。そして始動フラグをリセットする(S121)。
【0050】
バイパスバルブ5の開弁を開始してからスロットルバルブ6の開弁を開始する。そしてスロットルバルブ6を境に上流が大気圧で下流が負圧となる。これによりドライバのアクセル操作に対する応答が良くなる。例えばアイドルストップからのエンジン始動、即加速が要求される場合に、ドライバのアクセルペダル踏み込み量に応じてスロットルバルブ6で吸気量を調整するので、ドライバは要求通りの加速ができダイレクト感を感じることができる。
【0051】
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。実施形態においてはバイパスバルブ開度制御手段にエンジンの冷却水温度などを考慮しているが全てを考慮しなくても、エンジンの始動性および運転性は向上する。またエンジンの冷却水温度をバルブ開弁時期の遅れ時間ではなく、バルブ開度に考慮してもよい。上述に挙げた制御のうち複数の組み合わせに基づいて制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明によるエンジンの吸気制御装置を含むエンジンの構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるエンジンの吸気制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態によるエンジンの吸気制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
1 エンジン
2 吸気通路
3 バイパス通路
4 過給機
5 バイパスバルブ
6 スロットルバルブ
9 エンジン水温センサ
11コントローラ
ステップS1 エンジン停止判定手段
ステップS2 アイドルストップ判定手段
ステップS3 アイドルストップ解除条件成立判定手段
ステップS5 エンジン始動手段
ステップS6〜S12 バイパスバルブ開度制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気通路に設けられる過給機と、
前記過給機と並列に設けられ、前記過給機を迂回して吸気を流れるようにするバイパス通路と、
前記バイパス通路に配置されるバイパスバルブと、
を有するエンジンの吸気制御装置であって、
前記エンジンの始動要求によりエンジンを始動するエンジン始動手段と、
前記エンジンが始動されたときに、負圧によるバルブ付近の吸気流動が始まる前に前記バイパスバルブを開くバイパスバルブ開度制御手段と、
を備えるエンジンの吸気制御装置。
【請求項2】
前記エンジンは、アイドルストップ機能を備え、
車両が停止状態であるか否かを判定する車両停止判定手段と、
車両が停止状態であった場合に、アイドルストップ中であるか否かを判定するアイドルストップ判定手段と、
アイドルストップ中にアイドルストップ解除条件が成立したか否かを判定するアイドルストップ解除条件成立判定手段と、
を備え、
前記エンジン始動手段は、アイドルストップ解除条件が成立したときにエンジンを始動する、
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの吸気制御装置。
【請求項3】
前記バイパスバルブ開度制御手段は、バイパスバルブを全開又はエンジンが噴き上がり過ぎない開度に開く、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジンの吸気制御装置。
【請求項4】
前記過給機の下流に設けられるスロットルバルブを有し、
前記バイパスバルブ開度制御手段は、前記スロットルバルブの開弁を開始してから前記バイパスバルブの開弁を開始する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエンジンの吸気制御装置。
【請求項5】
前記過給機の下流に設けられるスロットルバルブを有し、
前記バイパスバルブ開度制御手段は、前記バイパスバルブの開弁を開始してから前記スロットルバルブの開弁を開始する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエンジンの吸気制御装置。
【請求項6】
前記過給機の下流に設けられるスロットルバルブを有し、
ドライバのアクセル操作による急激な吸気量変化を要求された場合には、急発進を防止するため前記スロットルバルブを所定開度とする、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のエンジンの吸気制御装置。
【請求項7】
前記スロットルバルブの所定開度とは、全閉又は微小開度である、
ことを特徴とする請求項6に記載のエンジンの吸気制御装置。
【請求項8】
前記バイパスバルブ開度制御手段は、前記スロットルバルブの開弁時期と前記バイパスバルブの開弁時期との相対的な遅れ時間をエンジンの水温により設定する、
ことを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項に記載のエンジンの吸気制御装置。
【請求項9】
前記バイパスバルブ開度制御手段は、要求される吸気量変化が少ない場合には、バイパスバルブの開度を全閉又は微小開度とする、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のエンジンの吸気装置。
【請求項10】
前記過給機には始動/停止を行う締結/解放機能がついたクラッチが設けられ、エンジンが始動される際はクラッチを締結する、
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のエンジンの吸気制御装置。
【請求項11】
吸気通路に設けられる過給機と、
前記過給機と並列に設けられ、前記過給機を迂回して吸気を流れるようにするバイパス通路と、
前記バイパス通路に配置されるバイパスバルブと、
を有するエンジンの吸気制御方法であって、
前記エンジンの始動要求によりエンジンを始動するエンジン始動工程と、
前記エンジンが始動されたときに、負圧によるバルブ付近の吸気流動が始まる前に前記バイパスバルブを開くバイパスバルブ開度制御工程と、
を備えるエンジンの吸気制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−127213(P2010−127213A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303912(P2008−303912)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】