説明

デジタルカメラ

【課題】 光量調節にNDフィルタを用いるデジタルカメラにおいて、NDフィルタ使用時の電池の消耗を少なくすると共に、NDフィルタ挿入に伴う撮像レンズの結像位置のずれやホワイトバランスの崩れを補正する。
【解決手段】 被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に、プランジャ93を駆動して撮像レンズ9の光学系の光路中にNDフィルタ92を挿入すると共に、撮像素子302からの出力信号を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタ92の分光透過特性に応じて補正し、AFモータ305を駆動して、撮像レンズ9のコンペンセーターの位置をあらかじめ測定しておいたNDフィルタ92挿入による像位置のずれ量に応じた分だけ補正する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルカメラにおける光量制御に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルカメラに用いられているCCD(Charge Coupled Device)の画素の高密度化が進み、例えば1/2インチサイズのCCDで150万画素のものが実現されている。初期のデジタルカメラでは、露光量調節を行うために、従来の銀塩フィルムを用いたカメラと同様に機械的に絞り径を制御するか、あるいは絞り径を固定してCCDの電荷蓄積時間を調節することが行われていた。
【0003】ここで、上記1/2インチサイズのCCDを用いたデジタルカメラ(以下、単にデジタルカメラとする)の光学系及びその絞り径と、従来から最も広く普及している35ミリサイズフィルム(135サイズフィルム)を用いたカメラ(以下、35ミリカメラとする)の光学系及びその絞り径の関係を比較する。
【0004】35ミリカメラの場合、画面サイズは24mm×36mmであるので、その対角線は約43mmである。この画面サイズに対して、いわゆる標準レンズの焦点距離は50mmである。この関係をデジタルカメラに適用すると、デジタルカメラの画面の対角線は1/2インチ、すなわち約13mmであるので、その標準レンズの焦点距離は約15mmとなる。レンズの絞り値(Fナンバー)は、レンズの焦点距離を開口絞りの直径(絞り径)で割ったものであるので、デジタルカメラでF16となると、その絞り径は1mm以下のピンホール状態となる。焦点距離を広角側に短くすると、絞り径はさらに小さくなる。
【0005】このように撮像レンズの絞り径が小さくなると、機械的に絞り径を正確にコントロールすることが困難になるだけでなく、回折現象により画質が劣化する。特に、近年の高画素密度化により個々の画素サイズが小さくなると、回折現象による画質の劣化は無視できない問題となっている。
【0006】そこで、従来からの機械的な露光量調節手段である絞りと、光学的な露光量調節手段であるND(Neutral Density)フィルタを併用し、絞り値が一定以上に大きく、すなわち絞り径が一定以下に小さくならないように制御することが提案されている。例えば、特開平10−210487号公報には、被写体輝度が一定値よりも高い場合に、プランジャ駆動によりNDフィルタを撮像光学系の光路中に挿入するものが記載されている。また、このデジタルカメラでは、プランジャ駆動により白フィルタを撮像光学系の光路中に挿入し、CCDにより撮像した白フィルタ像の画像データを用いて、RGB各色の信号の出力がバランスするように自動的にホワイトバランスを調節している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、デジタルカメラはバッテリーで駆動されるが、周知のようにCCDや液晶モニタは電力消費量が多く、従来からデジタルカメラはバッテリーの消耗が激しいという問題点を有していた。ところが、上記特開平10−210487号公報に記載されたデジタルカメラでは、被写体輝度が所定値以上である場合、実際に撮像されるか否かにかかわらずプランジャ駆動により自動的に撮像光学系の光路中にNDフィルタが挿入されるので、CCDや液晶モニタだけでなく、さらにプランジャによっても大量に電力が消費され、バッテリー寿命がさらに短くなるという問題点を有していた。
【0008】一方、周知のようにNDフィルタは平行平面板であり、NDフィルタを撮像光学系の光路中に挿入すると、光路長が変化し、像の位置が後ろにずれる。従って、NDフィルタ挿入前に撮像レンズの焦点調節(フォーカシング)を既に行っていた場合、NDフィルタを挿入することによりCCD上の像がいわゆるピンぼけ状態になるという問題点を有していた。なお、従来の30万画素程度のCCDを用いた初期のデジタルカメラでは、画素密度が比較的低く、画像が粗いため、NDフィルタ挿入による画像のぼけはほとんど問題とはならなかった。しかしながら、100万画素以上の高画素密度になると、画像が非常に細かいため、NDフィルタ挿入による画像のぼけは非常に問題となる。この問題は、撮像光学系がズームレンズの場合に、その焦点距離を長くする(望遠側にする)と特に顕著である。
【0009】また、NDフィルタは本来全ての波長の光を均一に同じ割合でカットするものである。しかしながら、実際にそのような理想的なNDフィルタを製作することは不可能であり、例えば図8に示すように分光透過率に若干のばらつきが生じる。図8に示すNDフィルタの場合、赤色の透過率が高いため、若干赤みを帯びる。従って、NDフィルタ挿入前にあらかじめホワイトバランスの調節を行っていた場合、NDフィルタを挿入することによりCCDからの出力のホワイトバランスが崩れるという問題点を有していた。
【0010】なお、上記NDフィルタ挿入による画像のぼけやホワイトバランスの崩れの問題は、撮像直前にNDフィルタを撮像光学系の光路中に挿入し、その後に焦点調節やホワイトバランスを行えば全く問題はない。ところが、上記特開平10−210487号公報に記載されたデジタルカメラのように、プランジャ駆動によりNDフィルタや白フィルタを撮像光学系の光路中に挿入する場合、プランジャに通電する時間が長くなり、電池の消耗を早めるという問題もさることながら、ユーザがシャッタレリーズボタンを押してから実際に撮像されるまでのタイムラグが非常に長くなり、シャッタチャンスを逃すというおそれがあるという問題が生ずる。
【0011】本発明は、上記従来例の問題点を解決するためになされたものであり、被写体輝度が一定値以上の場合に、撮像光学系の光路中にNDフィルタを自動的に挿入するデジタルカメラにおいて、NDフィルタ挿入に伴う画像のぼけやホワイトバランスの崩れを防止しうると共に、電池の消耗を少なくし、かつシャッタレリーズ動作から撮像開始までのタイムラグを短くしたデジタルカメラを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のデジタルカメラは、被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像素子からの出力信号を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタの分光透過特性に応じて補正することを特徴とする。
【0013】また、本発明の別のデジタルカメラは、被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像光学系の位置を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタ挿入による像位置のずれ量に応じた分だけ補正することを特徴とする。
【0014】また、本発明のさらに別のデジタルカメラは、被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像素子からの出力信号を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタの分光透過特性に応じて補正し、撮像光学系の位置を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタ挿入による像位置のずれ量に応じた分だけ補正することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のデジタルカメラの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係るデジタルカメラの正面図、図2はその背面図、図3はその右側面図、図4はその底面図である。
【0016】デジタルカメラ1は、箱型のカメラ本体部2と撮像部3(図1,図2,図4において、太線で示す部分)とから構成されている。撮像部3はカメラ本体部2の正面から見て右側面に着脱可能に取り付けられている。すなわち、撮像部3の左端面に鉤状の係合部(図示せず)が設けられる一方、カメラ本体部2の右端面に被係合部(図示せず)が設けられ、鉤状の係合部を被係合部に係合させて撮像部3がカメラ本体部2に離脱不能に装着されている。
【0017】カメラ本体部2の前面の略中央の上部にはフラッシュ4が設けられ、右端部の上部にIrDA(Infrared Data Association)規格に基づく赤外線を利用したワイヤレス通信用の通信窓5(データ通信用のキャリアである赤外線を放射するための窓)が設けられている。また、カメラ本体部2の上面の左端部にシャッタレリーズスイッチ6が設けられ、左側面の上部適所にビデオ信号が出力されるビデオ出力端子7とACアダプタ電源によりDC電源を供給するためのDC電源端子8が設けられている(図3参照)。
【0018】シャッタレリーズスイッチ6は2段式のスイッチであり、例えばユーザがシャッタレリーズスイッチ6に指を載せただけで又はシャッタレリーズスイッチ6を途中まで押し込んだ状態でオンする第1段スイッチS1と、シャッタレリーズスイッチ6を最後まで押し込んだ状態でオンする第2段スイッチS2からなる。
【0019】一方、撮像部3の前面の略中央部にマクロ機能付きズームレンズからなる撮像レンズ9が設けられ、この撮像レンズ9の上方位置に右側からファインダ光学系の対物窓10と測距窓11と調光センサ12とがこの順に設けられている。測距窓11の後方位置には被写体までの距離を測定するAFモジュール(図示せず)が配設されている。AFモジュールは測距窓11から入射された被写体からの反射光を受光し、当該被写体の光像を用いて被写体までの距離を算出するものである。なお、AFモジュールの測距方式としては位相差検出方式や三角測距方式等の公知の測距方式を採用することができる。また、測距方式はパッシブ方式、アクティブ方式のいずれの方式でもよい。
【0020】調光センサ12はSPC(Silicon Photo Cell)等の受光センサからなり、フラッシュ4の発光量を制御するべく当該フラッシュ4から投射されたフラッシュ光の被写体からの反射光を受光するものである。
【0021】カメラ本体部2の背面の略中央にはLCD(Liquid Crystal Display)からなる表示部13が設けられている。表示部13(以下、LCD表示部13という。)は撮影画像のモニタ表示(ビューファインダに相当)を行うとともに、記録画像の再生表示、作業メニューの設定等を行うものである。LCD表示部13はNTSC方式のビデオ信号に基づいて駆動されるようになっている。
【0022】LCD表示部13の下方位置には当該LCD表示部13の表示条件や表示内容を設定するためのスイッチ群14が設けられている。スイッチ群14を操作することによりLCD表示13の明るさやコントラストを調整すことができる。また、スイッチ群14を操作することによりLCD表示部13に表示されたメニュー表示の内容や撮影画像の表示態様を変更することができる。更に、本デジタルカメラは、後述するようにビデオ信号をNTSC方式とPAL方式のいずれかで生成することが可能になされており、ユーザはLCD表示部13のメニュー表示からビデオ信号の方式を選択設定することができるようになっている。
【0023】また、スイッチ群14の右下部に電源スイッチ16の状態を表示するLED1と撮像画像を記録するメモリカード21(図4参照)へのアクセス状態を表示するLED2が設けられている。LED1は、電源スイッチ16が投入されると点灯し、LED2は、メモリカード21がアクセスされているとき点灯する。
【0024】また、LCD表示部13の右側縁に沿ってモード設定用の縦長のスライドスイッチ15が設けられ、このスライドスイッチ15の下部に電源スイッチ16が設けられている。スライドスイッチ15は3個の接点位置を有し、「撮影モード」、「再生モード」及び「PC接続モード」が切換設定可能になされている。電源スイッチ16はプッシュスイッチからなり、押圧する毎に電源ONと電源OFFとが交互に切り換わるようになっている。なお、「撮影モード」は写真撮影を行うモードであり、「再生モード」は撮影画像をLCD表示部13又はビデオ出力端子7を介して外部接続されたモニタに再生表示するモードである。また、「PC接続モード」はIrDA規格に基づく通信方式によりパーソナルコンピュータとデータ通信を行うモードである。
【0025】更に、カメラ本体部2の背面の右端部の上部に4連スイッチ16が設けられている。この4連スイッチ17は4個のプッシュスイッチZ1〜Z4からなり、多機能スイッチとなっている。すなわち、スイッチZ1,Z2は、撮影モードにおいてはズームスイッチとして機能し、再生モードにおいてはメモリカード21に記録された撮影画像の選択スイッチとして機能する。また、スイッチZ3,Z4は、撮影モードにおいては露光補正値の設定スイッチとして機能し、再生モードにおいては再生画像のトリミング倍率の設定スイッチとして機能する。
【0026】一方、撮像部3の背面の上部にファインダ光学系の接眼窓18が設けられ、その下方位置に撮像レンズ9をマクロレンズに切り換えるためのマクロスイッチ19とLCD表示部13の画像の表示及び表示停止を指示する表示スイッチ20とが設けられている。マクロスイッチ19及び表示スイッチ20はプッシュスイッチからなり、マクロスイッチ19を押圧する毎に撮像レンズ9はズームレンズとマクロレンズとに交互に切り換えられる。また、表示スイッチ20は、ビデオ出力端子7に所定のケーブルを介して外部接続されたモニタ(図略)に撮影画像や記録画像が表示されている場合、当該モニタ画像をLCD表示部13にも表示させるためのスイッチである。すなわち、ビデオ出力端子7に所定のケーブルを介して図略のモニタが外部接続されている状態で記録画像の再生を行った場合やLCD表示部13に記録画像の再生を行っている状態でビデオ出力端子7にケーブルを介してモニタが外部接続され場合、基本的に再生画像はモニタにのみ選択的に表示され、LCD表示部13への表示は行われないが、この状態で表示スイッチ20を押圧すると、押圧される毎にLCD表示部13へのモニタ画像の表示と非表示とが交互に切り換えられる。
【0027】また、図4に示すように、カメラ本体部2の底面の略中央にはメモリカード21が装填されるメモリカードスロットの装填口22と電源電池Eが装填される電池室の装填口23とが設けられ、これらの装填口22,23はクラムシェルタイプの蓋体24により閉塞されるようになっている。なお、電源電池Eは4本の単三乾電池の直列接続により構成される。
【0028】また、カメラ本体部2の底面の左端部にカメラ本体部2から撮像部3を離脱するためのロック解除レバー25が設けられている。ロック解除レバー25をスライドさせると、カメラ本体部2の被係合部に係合された撮像部3の係合部が解除され、撮像部3のカメラ本体部2からの離脱が可能になる。
【0029】次に、撮像部3の内部構成を図5に示す。撮像レンズ9は、前述のようにマクロ機能付きズームレンズであり、その撮像光学系中に絞り91及びNDフィルタ92が設けられている。撮像レンズ9は、焦点調節機能を有する移動可能なレンズ群(以下、コンペンセーターという。)と変倍機能を有する移動可能なレンズ群(以下、バリエーターという。)とからなる2群ズームレンズである。
【0030】絞り91は、例えば薄板で形成された複数の羽根からなり、それらの重なり具合に応じて有効絞り径の異なる複数段の絞り値をとりうる。なお、回折現象による画質の劣化を防止するため、絞り91の最大絞り値(最少絞り径)は回折現象が起こらない程度にとどめられていることは言うまでもない。
【0031】NDフィルタ92はプランジャ93により光軸Lに対して直交する方向に駆動され、必要に応じて撮像レンズ9の撮像光学系の光路中に挿入される。絞り91及びNDフィルタ92の位置は特に限定されないが、本実施形態の場合、ズームレンズを構成するコンペンセータとバリエータの中間部分に設けられている。
【0032】AFモータ305は撮像レンズ9のコンペンセーターを駆動する。また、ズームモータ306は撮像レンズ9のバリエーターを駆動する。撮像レンズ9の光軸L上には、例えばCCD(Charge Coupled Device)カラーエリアセンサからなる撮像素子302が設けられている。撮像素子302は後述する信号処理回路303に接続されている。さらに、撮像レンズ9の近傍には、撮像レンズ9の位置、特にコンペンセーターの位置を検出するための位置センサ94が設けられている。
【0033】次に、本実施形態に係るデジタルカメラのブロック構成を図6に示す。図6において、カメラ本体部2と撮像部3とがコネクタ26を介して電気的に接続されているものとする。
【0034】コネクタ26は上述のカメラ本体部2及び撮像部3に設けられたコネクタに相当し、コネクタ26の接続端子261a〜261gはカメラ本体部2に設けられた接続端子群であり、コネクタ26の接続端子262a〜262gは撮像部3に設けられた接続端子群である。
【0035】撮像部3内には、上記レンズ9、撮像素子302、信号処理回路303、AFモータ305、ズームモータ306のほか、タイミングジェネレータ304、調光回路307及び測距回路308等が設けられている。
【0036】撮像素子302は被写体光像を画像信号に光電変換して取り込むものであり、撮像レンズ9により結像された被写体光像をR(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号。アナログ信号)に光電変換して出力する。
【0037】信号処理回路303は撮像素子302から出力される画像信号を所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理回路303はCDS(相関二重サンプリング)回路とAGC(オートゲインコントロール)回路とを有し、CDS回路により画像信号のノイズ低減を行い、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。信号処理回路303の駆動はカメラ本体部2内の全体制御部218から接続端子261b,262bを介して入力される制御信号に基づいて行われる。また、信号処理回路303から出力される画像信号は接続端子261a,262aを介してカメラ本体部2内のA/D変換回路201に入力される。
【0038】タイミングジェネレータ304は、カメラ本体部2内のタイミング制御回路209から接続端子261c,262cを介して入力される基準クロックに基づき撮像素子302の駆動制御信号を生成する。タイミングジェネレータ304は、例えば積分開始/終了(露光開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)のクロック信号を生成し、撮像素子302に出力する。
【0039】AFモータ305は、カメラ本体部2内のAFモータ駆動回路215から接続端子261d,262dを介して入力される駆動制御信号に基づいて駆動が制御される。また、ズームモータ306は、カメラ本体部2内のズームモータ駆動回路216から接続端子261e,262eを介して入力される駆動制御信号に基づいて駆動が制御される。
【0040】調光回路307は、フラッシュ撮影におけるフラッシュ4の発光量をカメラ本体部2内の全体制御部218から接続端子261f,262fを介して入力された所定の発光量に制御するものである。フラッシュ撮影においては、露出開始と同時に被写体からのフラッシュ光の反射光が調光センサ12により受光され、この受光量が所定発光量に達すると、調光回路307から接続端子261f,262f及び全体制御部218を介してカメラ本体部2内に設けられたフラッシュ制御回路217に発光停止信号が出力される。フラッシュ制御回路217は、この発光停止信号に応答してフラッシュ4の発光を強制的に停止し、これによりフラッシュ4の発光量が所定の発光量に制御される。
【0041】測距回路308は上述のAFモジュールに相当し、被写体までの距離を測定するものである。測距回路308で算出された距離情報は接続端子261g,262gを介してカメラ本体部2内の全体制御部218に入力される。
【0042】カメラ本体部2内には、A/D変換回路201、黒レベル補正回路202、WB回路203、γ補正回路204、画像メモリ205、ビデオ信号出力回路206、LCD駆動回路207、タイミング制御回路208、ケーブル検出回路209、操作部210、RTC211、カードI/F212、メモリカードスロット213、IrDA I/F214、AFモータ駆動回路215、ズームモータ駆動回路216、フラッシュ制御回路217及び全体制御部218が設けられている。
【0043】A/D変換回路201は画像信号の各画素信号を10ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換回路201はタイミング制御回路208から入力されるA/D変換用のクロックに基づいて画素信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。
【0044】黒レベル補正回路202はA/D変換された画像信号(以下、画素データという。)の黒レベルを基準の黒レベルに補正するものである。また、WB回路203は撮影画像のホワイトバランスを調整するものである。WB回路203は全体制御部218から入力される所定のレベル変換テーブルを用いてR,G,Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。なお、レベル変換テーブルの各色成分の変換係数は全体制御部218により撮影画像毎に設定される。
【0045】γ補正回路204は画素データのγ特性を補正するものである。γ補正回路204は所定のγ補正テーブルを用いて画素データのγ特性を補正する。画像メモリ205はγ補正回路204から出力される画素データを記憶するメモリである。画像メモリ205は1フレーム分の記憶容量を有している。すなわち、画像メモリ205は撮像素子302がn行m列の画素を有している場合、n×m画素分の画素データの記憶容量を有し、各画素のデータは対応する画素位置に記憶される。
【0046】ビデオ信号出力回路206はR,G,Bの各色成分の画像信号をNTSC方式又はPAL方式のビデオ信号に変換してLCD駆動回路207及びビデオ出力端子7に出力するものである。また、LCD駆動回路207はLCD表示部13のLCDの駆動を行うものである。LCD駆動回路207はNTSC方式のビデオ信号に基づいてLCDを駆動するようになされている。LCD駆動回路207をPAL方式のビデオ信号に基づいてLCDを駆動するようにしてもよい。
【0047】なお、ビデオ信号の方式はユーザの設定方式に基づき全体制御部218により設定され、ビデオ信号出力回路206は全体制御部218を介して入力される画素データを設定された方式のビデオ信号に変換して出力する。
【0048】LCD表示部13を電子ビューファインダとして使用する場合、LCD表示部13はNTSC方式のビデオ信号で駆動されるから、ビデオ信号の方式はNTSC方式が設定される。撮影待機状態においては、撮像部3により1/30(秒)毎に撮像された画像(ライブビュー画像)の各画素データがA/D変換回路201〜γ補正回路204により所定の信号処理を施された後、画像メモリ205に記憶されるとともに、全体制御部218を介してビデオ信号出力回路206に転送され、ビデオ信号出力回路206でNTSC方式のビデオ信号に変換された後、LCD駆動回路207に出力される。そして、このビデオ信号に基づきLCD駆動回路207によりLCD表示部13が駆動されて当該LCD表示部13に被写体像が表示され、これにより撮影者はLCD表示部13に表示された画像により被写体像を視認することができる。また、再生モードにおいては、メモリカード21から読み出された画像が全体制御部218で所定の信号処理(画像データの伸長等)が施された後、ビデオ信号出力回路206に転送され、ビデオ信号出力回路206でNTSC方式のビデオ信号に変換された後、LCD駆動回路207に出力され、ライブビュー画像の表示の場合と同様に記録画像がLCD表示13に再生表示される。
【0049】タイミング制御回路208は、タイミングジェネレータ304に対するクロック及びA/D変換回路201に対するクロックを生成する回路である。タイミング制御回路208の駆動は全体制御部218により制御される。
【0050】ケーブル検出回路209は、ビデオ出力端子7にモニタ接続用のケーブルが接続されているか否かを検出する回路である。ケーブル検出回路209は、例えば全体制御部218の検出信号の入力端Cを駆動電圧にプルアップしておくとともに、この入力端Cを接地するスイッチを設けてなる回路からなり、ビデオ出力端子7にケーブルのピンジャックが挿入されると、スイッチを閉成して入力端Cのレベルをハイレベルからローレベルに反転することによりケーブルの接続を検出する。
【0051】操作部210は、上述のシャッタレリーズスイッチ6やスイッチ群14等の操作ボタンや操作スイッチに相当するものである。また、RTC211は、撮影日時を管理するための時計回路である。このRTC211は電源電池とは異なる専用の電源(電池)により駆動される。
【0052】また、カードI/F212は、カードスロット213に装着されたメモリカード21への画素データの書込み及び画素データの読出しを行うためのインターフェースである。IrDA I/F214は、IrDA規格に基づき赤外線によりパーソナルコンピュータ28とデータ通信を行うためのインターフェースである。
【0053】AFモータ駆動回路215は、撮像部3内のAFモータ305の駆動を制御するものである。AFモータ駆動回路215によりAFモータの駆動を制御する制御信号が生成され、この制御信号は接続端子261d,262dを介してAFモータ305に入力される。
【0054】ズームモータ駆動回路216は、撮像部3内のズームモータ306の駆動を制御するものである。ズームモータ駆動回路216によりズームモータの駆動を制御する制御信号が生成され、この制御信号は接続端子261e,262eを介してズームモータ306に入力される。
【0055】フラッシュ制御回路217は、フラッシュ4の発光を制御する回路である。フラッシュ制御回路217は、全体制御部218からの制御信号に基づきフラッシュ4の発光の有無、発光量及び発光タイミング等を制御し、撮像部3内の調光回路307から入力される発光停止信号に基づきフラッシュ4の発光量を制御する。
【0056】全体制御部218は、マイクロコンピュータからなり、上述した撮像部3内及びカメラ本体部2内の各部材の駆動を有機的に制御してデジタルカメラ1の撮影動作を集中制御するものである。
【0057】全体制御部218は、露出制御値(シャッタスピード)を設定するための輝度判定部とシャッタスピード設定部とを備えている。輝度判定部は、撮影待機状態において、撮像素子302により1/30(秒)毎に取り込まれる画像を利用して被写体の明るさを判定するものである。シャッタスピード設定部は、輝度判定部による被写体の明るさの判定結果に基づいてシャッタスピード(撮像素子302の積分時間)を設定するものである。
【0058】更に、全体制御部218は撮影画像の記録処理を行うために、サムネイル画像と圧縮画像とを生成する記録画像作成部を備えるとともに、メモリカード21に記録された撮影画像をLCD表示部13に再生するために、再生画像を作成する再生画像作成部を備えている。
【0059】記録画像作成部は、画像メモリ205から画素データを読み出してメモリカード21に記録すべきサムネイル画像と圧縮画像とを作成する。すなわち、記録画像作成部は画像メモリ205からラスタ走査方向に操作しつつ、縦方向と横方向の両方向でそれぞれ8画素毎に画素データを読み出し(すなわち、間引き読出しを行い)、順次、メモリカード21に転送することで、サムネイル画像を作成しつつメモリカード21に記録する。また、記録画像作成部は、画像メモリ205から全画素データを読み出し、これらの画素データに2次元DCT変換、ハフマン符号化等のJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)方式による所定の圧縮処理を施して圧縮画像の画素データを生成し、この画素データをメモリカード21に記録する。
【0060】再生画像作成部は、メモリカード21から画素データを読み出し、所定の伸長処理を施して再生すべき画像を作成した後、ビデオ信号出力回路206に出力する。
【0061】次に、本発明に係るデジタルカメラにおけるメインスイッチをオンしただけの待機状態からの動作について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
【0062】通常、デジタルカメラ1のメインスイッチをオンしただけの待機状態では、撮像レンズ9により撮像素子302上に結像され、撮像素子302により取り込まれた画像(ライブビュー)がLCD表示部13に表示されている(ステップS127)。全体制御部218は、ユーザが撮影態勢に入っているか否か、すなわちシャッタレリーズスイッチ6に設けられている第1段スイッチS1がオンしているか否かを判断する(ステップS101)。第1段スイッチS1がオンしていると(ステップS101でYES)、全体制御部218はAFモータ駆動回路215を介してAFモータ305を駆動し、撮像レンズ9の焦点調節を行う(ステップS103)。これと並行して、全体制御部218は撮像素子302の画像信号から被写体輝度を求める(ステップS105)。
【0063】次に、全体制御部218は、撮像素子302のRGBの各色成分の画像信号に対してホワイトバランス処理を行う(ステップS107)。本実施形態におけるホワイトバランス処理は、撮像素子302からのG色成分の画像信号の電荷量の総和と、R色成分の画像信号の電荷量の総和及びB色成分の画像信号の電荷量の総和がほぼ等しくなるように、R色成分の画像信号及びB色成分の画像信号の増幅ゲインを調節する。
【0064】なお、ステップS103における撮像レンズ9の合焦位置、ステップS105における被写体輝度、ステップS107におけるRゲイン及びBゲインは、それぞれ全体制御部218のメモリに記憶される。
【0065】次に、全体制御部218は、第2段スイッチS2がオンしているか否かを判断する(ステップS109)。第2段スイッチS2がオンの場合(ステップS109でYES)、全体制御部218はステップS105で求めた被写体輝度が所定値以上(高輝度)か否かを判断する(ステップS111)。ここで、被写体輝度の所定値(BV値)とは、絞り91の絞り値(AV値)を最も大きくし、かつシャッタ速度に相当する撮像素子320の電荷蓄積時間(TV値)を最も短くした場合の明るさを言う。従って、被写体輝度が所定値より高い場合、そのままでは撮像素子302がオーバーフローしてしまう。なお、前述のように絞り91による回折現象を防止するため、デジタルカメラ1では銀塩フィルムを用いたカメラのようなF11やF16等の大きな絞り値(小さな絞り径)は設定されていない。
【0066】被写体輝度が所定値よりも高い場合(ステップS111でYES)、全体制御部218はプランジャ93を駆動して、NDフィルタ92を撮像レンズ9の光学系の光路中に挿入する(ステップS113)。これと並行して、全体制御部218はAFモータ305を駆動して、撮像レンズ9の位置、特にコンペンセーターの位置を調整し、NDフィルタ92の挿入に伴う結像位置の移動を補正する。ここで、撮像レンズ9のレンズ構成、NDフィルタ92の厚さ、屈折率及び挿入位置がわかっていれば、結像位置の移動量又は撮像レンズ9の移動量は一義的に演算される。
【0067】撮像レンズ9の位置が補正されると、全体制御部218は撮像素子302を駆動して撮像処理を行う(ステップS117)。撮像処理が完了すると、全体制御部218は直ちにプランジャ93の駆動をオフし、NDフィルタ92を撮像レンズ9の光路から退避させる(ステップS119)。さらに、NDフィルタ92の挿入に伴うホワイトバランスの崩れを補正するため、撮像素子302から出力されたRGB各色成分の画像信号の補正を行い、メモリカード21等に記録する(ステップS121)。ホワイトバランスの崩れの補正は、あらかじめNDフィルタ92の分光透過率を測定しておき、ステップS107におけるRゲイン及びBゲインの値を補正することにより行う。補正係数は、例えば全体制御部218のメモリ等に記憶しておく。
【0068】一方、被写体輝度が所定値よりも低い場合(ステップS111でNO)、全体制御部218は、適正な露光量が得られるように絞り91及び撮像素子302の電荷蓄積時間を適宜制御し、撮像素子302を駆動して撮像処理を行う(ステップS123)。この場合、撮像レンズ9の撮像光学系の光路中にNDフィルタ92は挿入されていないので、撮像レンズ9の結像位置の補正やホワイトバランスの補正は行わない。さらに、撮像されたRGB各色成分の画像信号は、所定の処理を受けた後、メモリカード21等に記録される(ステップS125)。
【0069】このように、本実施形態のデジタルカメラ1では、ユーザがシャッタレリーズボタン6を最後まで押し込み、2段式スイッチのうちの第2段スイッチS2がオンした後にNDフィルタ92を撮像レンズ9の撮像光学系の光路中に挿入するので、プランジャ93に通電している時間は非常に短くなり、電池の消耗を最小限に抑えることが可能となる。また、NDフィルタ92の挿入に伴う撮像レンズ9の結像位置のずれやホワイトバランスの崩れは、あらかじめ演算又は測定することが可能であるので、NDフィルタ92を挿入してから改めて焦点調節動作やホワイトバランスの調節を行うことなく、あらかじめ行っておいた焦点調節やホワイトバランス調節を補正するだけで良い。その結果、NDフィルタ92を挿入しない場合と比較して、ユーザがシャッタレリーズスイッチ6を押し込んでから、実際に撮像されるまでのタイムラグが長くなることはない。
【0070】なお、上記実施形態では、絞り91の絞り径を可変式としたが、これに限定されるものではなく、絞り91の絞り径を固定し、NDフィルタ92のオン/オフ(撮像光学系の光路への挿入及び光路からの退避)と撮像素子302の電荷蓄積時間の制御により露光量調節を行っても良い。
【0071】また、NDフィルタ92は1枚に限定されず、2枚以上を組み合わせて使用しても良い。さらに、2枚以上使用する場合、各NDフィルタの濃度を変えても良い。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデジタルカメラは、被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像素子からの出力信号を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタの分光透過特性に応じて補正する。すなわち、ユーザが撮影体制に入ってからNDフィルタが撮像光学系の光路中に挿入されるので、NDフィルタを駆動するためのプランジャや等への通電時間が短くなり、電池の消耗を少なくすることができる。また、NDフィルタを挿入してからホワイトバランスを調整するのではなく、あらかじめ測定しておいたNDフィルタの分光透過特性に基づいて撮像素子の出力を補正するので、ユーザがシャッタレリーズスイッチをオンしてから実際に撮像されるまでのタイムラグが長くなることはない。なお、この構成では、NDフィルタの挿入に伴う結像位置の補正を行っていないが、例えば初期のデジタルカメラのように画素ピッチの粗いものや撮像レンズの焦点距離が短く、被写界深度の深い場合に適合する。
【0073】また、本発明の別のデジタルカメラは、被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像光学系の位置を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタ挿入による像位置のずれ量に応じた分だけ補正する。この場合も、NDフィルタを駆動するためのプランジャや等への通電時間が短くなり、電池の消耗を少なくすることができると共に、NDフィルタを挿入してから焦点調節行うのではなく、あらかじめ調節しておいた焦点位置をNDフィルタの厚さ、屈折率及び挿入位置に基づいて補正するので、ユーザがシャッタレリーズスイッチをオンしてから実際に撮像されるまでのタイムラグが長くなることはない。なお、この構成では、NDフィルタの挿入に伴うホワイトバランスの崩れの補正を行っていないが、NDフィルタの分光特性のばらつきが小さく無視できる場合や、モノクロ撮影等の場合に適合する。あるいは、画像再生の際にホワイトバランスを補正できる場合にも適応する。
【0074】また、本発明のさらに別のデジタルカメラは、被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像素子からの出力信号を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタの分光透過特性に応じて補正し、撮像光学系の位置を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタ挿入による像位置のずれ量に応じた分だけ補正する。すなわち、この構成によれば、NDフィルタを駆動するためのプランジャや等への通電時間が短くなり、電池の消耗を少なくすることができると共に、NDフィルタを挿入してからホワイトバランスの調節及び焦点調節行うのではなく、あらかじめ測定しておいたNDフィルタの分光透過特性に応じて補正し、また、あらかじめ調節しておいた焦点位置をNDフィルタの厚さ、屈折率及び挿入位置に基づいて補正するので、ユーザがシャッタレリーズスイッチをオンしてから実際に撮像されるまでのタイムラグが長くなることはない。また、得られた画像信号をそのまま再生しても、カラーバランスのとれた鮮明な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルカメラの一実施形態の正面図である。
【図2】上記デジタルカメラの一実施形態の背面図である。
【図3】上記デジタルカメラの一実施形態の右側面図である。
【図4】上記デジタルカメラの一実施形態の底面図である。
【図5】上記デジタルカメラの一実施形態における撮像部3の内部構成を示す図である。
【図6】上記デジタルカメラの一実施形態のブロック構成図である。
【図7】上記デジタルカメラの一実施形態における動作を示すフローチャートである。
【図8】NDフィルタの一般的な分光透過特性を示す図である。
【符号の説明】
1 :デジタルカメラ
2 :カメラ本体部
3 :撮像部
9 :撮像レンズ
91 :絞り
92 :NDフィルタ
93 :プランジャ
302 :撮像素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】 被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像素子からの出力信号を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタの分光透過特性に応じて補正することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】 被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像光学系の位置を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタ挿入による像位置のずれ量に応じた分だけ補正することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】 被写体輝度が所定値以上の場合、シャッタレリーズスイッチ操作後撮像開始直前に撮像光学系の光路中にNDフィルタを挿入すると共に、撮像素子からの出力信号を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタの分光透過特性に応じて補正し、撮像光学系の位置を、あらかじめ測定しておいたNDフィルタ挿入による像位置のずれ量に応じた分だけ補正することを特徴とするデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2000−152072(P2000−152072A)
【公開日】平成12年5月30日(2000.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−320444
【出願日】平成10年11月11日(1998.11.11)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】