説明

レーザ光源装置

【課題】波長が短く、レーザ発振による発熱量が比較的多い半導体レーザと、光導波路と、半導体レーザと光導波路とをつなげるためのホルダとを有するレーザ光源装置であって、放熱性と実装性に優れたレーザ光源装置を提供するとともに、光レセプタクルの締結による固定に伴って生じる応力を十分に吸収、分散させて、ホルダ内部に発生する歪みを抑え、レーザ素子と光導波路との軸合わせの変動を最小限に止め、小型化を図りながら、高出力のレーザ光源装置を提供することを目的とする。
【解決手段】半導体レーザと、光導波路と、前記半導体レーザと光導波路とを接続し、前記半導体レーザから射出された光を光導波路に導入する貫通孔が形成されたホルダとを備えるレーザ光源装置であって、前記ホルダは、前記貫通孔に沿う面を少なくとも1つ有し、前記貫通孔を挟み、前記平行な面に及ぶ締結孔を少なくとも2つ備えるレーザ光源装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高出力用又は多波長出力用のレーザ光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、400nm程度でのレーザ発振が、窒化ガリウム系半導体を用いることにより可能となり、このような窒化ガリウム系の半導体レーザは様々な分野への適用が望まれている。
例えば、従来の785nm程度の赤外レーザ、650nm程度の赤色レーザでは、単一のレーザ素子で、30mW以上の出力のレーザ発振が得られている。
しかし、窒化ガリウム系の半導体による青色レーザでは、室温での連続発振で出力30mWの窒化ガリウム系の半導体レーザ素子が実用化されているが、それ以上の出力は、まだ単一のレーザ素子で安定して供給できないのが現状である。特に、窒化ガリウム系の半導体レーザは、水銀ランプの代替として用いることができ(例えば、水銀のi線365nm、g線405nm、h線436nmなど)、特に露光用を用途として、さらに高出力化が強く要望されている。
【0003】
そこで、複数個の半導体レーザを用いて、高出力のレーザ光を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1)。この方法のように、複数個の半導体レーザを同時に発振させることにより、高出力化が可能となる。
しかし、周知の赤外レーザや赤色レーザと比べて、青色レーザは波長が短いため、レーザ発振する際の励起エネルギーが大きく、レーザ発振による発熱量はかなり大きい。
また、複数個の半導体レーザを用いる場合であっても、装置の大型化は許容されないために、小型の装置内で、効率よく放熱を促進することが必要である。
【0004】
一方、レーザ装置では、レーザ素子から出射される光を光ファイバに導入し、所望の方向に光を放出させる方式が採られており、特に印刷、医療、バイオ等の分野では、窒化ガリウム系の半導体レーザを用いて光ファイバで微小集光スポットのレーザ光を出力することが要求されている。そのため通常、レーザ素子から射出される光と光ファイバとの光結合を可能にする光結合部材が用いられている。
したがって、レーザ素子を取り囲むこの光結合部材を利用して放熱を向上させるとともに微小集光スポットを得ることが考えられるが、光結合部材においては、レーザ素子から射出される光と光ファイバとの光結合を確実に行うために、部材の加工精度、固定精度など、かなり厳しい組み立てが要求されている。特に、青色レーザ等、波長が短くなると、微小集光スポットを得るためには、単一モード光ファイバのコア径が小さくなるため、より加工精度及び固定精度が厳しくなる。
【0005】
実際、光通信用の光結合部材を、青色レーザとその光伝達を実現し得る径の単一モード光ファイバとの光結合に用いると、これらの組み立て、または光結合部材をレーザ光源装置等に装備する際の螺子固定による応力等により、光ファイバの軸ずれが生じ、極端にファイバ先端からの光出力が低減するという問題がある。
これに対して、光ファイバの許容軸ずれ量を低減させる構造が提案されている(例えば、特許文献2等)が、未だ十分ではない。
【特許文献1】 特開平6−347672号公報(図1)
【特許文献2】 特開平4−213413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、例えば、400nm程度で発振するような半導体レーザに代表される、レーザ発振による発熱量が比較的多い半導体レーザと、光導波路と、半導体レーザと光導波路とをつなげるためのホルダとを有するレーザ光源装置であって、放熱性と実装性に優れたレーザ光源装置を提供するとともに、ホルダの締結による固定に伴って生じる応力を十分に吸収、分散させて、ホルダ内部に発生する歪みを抑え、レーザ素子とファイバとの軸合わせの変動を最小限に止め、小型化を図りながら、高出力のレーザ光源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のレーザ光源装置は、半導体レーザと、光導波路と、半導体レーザと光導波路とを接続し、半導体レーザから射出された光を光導波路に導入する貫通孔が形成されたホルダとを備えるレーザ光源装置であって、ホルダは、前記貫通孔に沿う面を少なくとも1つ有し、貫通孔を挟み、貫通孔に沿う面に及ぶ締結孔を少なくとも2つ備えることを特徴とする。
このレーザ光源装置では、ホルダは、貫通孔に沿う面に平行に対向する面をさらに備え、締結孔は、対向する面にまで及ぶことが好ましい。
さらに、2つの締結孔は、貫通孔に対して対称又は略対称な位置に形成されてなることが好ましい。
【0008】
また、ホルダは、外形が角柱又は略角柱に成型されてなることが好ましい。
ホルダの貫通孔は、半導体レーザを接続する側が、光導波路を接続する側より大きいことが好ましい。
また、ホルダの締結孔は、光導波路を接続する側に位置することが好ましい。
さらに、ホルダは、光導波路接続側に、光導波路が同軸で保持されるフェルールを保持するためのフェルールホルダを備えるか、加えて、半導体レーザから射出された光を制御するための光学部材を、貫通孔内に備えていてもよい。
また、半導体レーザは、窒化ガリウム系半導体層からなる半導体素子が、ステムとキャップとからなるキャンで気密封止されていることが好ましい。
さらに、上述したレーザ光源装置が、基体に、ホルダの前記貫通孔に沿う面が接触するように、締結孔に挿入された締結部材によって装着されて構成されていてもよい。また、このレーザ光源装置では、上述したレーザ光源装置が複数個並列配置されて構成されていてもよい。
基体は、放熱手段を有する基体であることが好ましい。
【0009】
また、半導体レーザは、ホルダが接続される側と反対側にリード端子を有し、基体は回路基板が固定されており、リード端子は回路基板に電気的に接続されていてもよい。
さらに、複数の半導体レーザは、すべて同一波長帯のレーザ光が出射される半導体レーザであるか、あるいは複数の半導体レーザのうち少なくとも1つは、他の半導体レーザと異なる波長帯のレーザ光が出射される半導体レーザであってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明のレーザ光源装置によれば、締結孔を2つ有することにより、特に、波長の短いレーザ素子を用いる場合においても、ホルダのレーザ光源装置への固定を行うための締結による応力を均等に分散、吸収させることにより、その影響を最小限に止め、レーザ素子とファイバとの軸合わせの変動を生じさせず、その結果、レーザ素子から射出された光が損失なく、全てファイバに伝送されることにより、出力の大きなレーザ光源装置を得ることができる。しかも、このような波長の短いレーザ素子を用いる場合には、励起エネルギーの増大に伴い発熱が顕著になるが、ホルダの外形において平面をもたせることにより、小型化を図りながら、外部との接触面積を増大させ、これによって、放熱性をより向上させることができ、実装性にも優れたホルダを得ることが可能となる。
さらに、上述した貫通孔に沿う面に平行に対向する面を備える場合には、2つの締結孔がこれら面に及ぶことにより、より安定に締結することが可能となるとともに、締結力を所定の方向に集めることができ、ホルダ内部の歪みを最小限に止めることが可能となり、軸合わせの変動をより抑えることができる。
【0011】
特に、2つの締結孔が貫通孔に対して対称又は略対称な位置に形成されてなる場合、ホルダの外形が角柱又は略角柱に成型されてなる場合には、上記効果が顕著である。
また、ホルダの貫通孔は、半導体レーザを接続する側が、ファイバを接続する側より大きい場合には、半導体レーザを端面に装着し、さらに対向する端面にファイバの端面が接合するように固定した時のホルダをさらに小型にすることができる。
さらに、ホルダの締結孔は、ファイバを接続する側に位置する場合には、よりホルダの小型化を図ることが可能となる。
また、ホルダは、ファイバ接続側に、ファイバが同軸で保持されるフェルールを保持するためのフェルールホルダを備えてなる場合には、ホルダとファイバとを好適に接合することができる。
【0012】
さらに、ホルダは、半導体レーザから射出された光を制御するための光学部材を、貫通孔内に備えてなる場合には、光を効率的に集めることができるために、より出力の大きなレーザ光源装置を得ることができる。
特に、半導体レーザは、窒化ガリウム系半導体層からなる半導体素子が、ステムとキャップとからなるキャンで気密封止されてなる場合には、ホルダへの装着が容易であり、生産性に優れる。また窒化ガリウム系半導体層が積層された半導体素子が封止されているので、400nm程度の赤色レーザと比べて短波長領域でのレーザ光が出射されるレーザ光源装置が実現できる。
また、レーザ光源装置が、基体、特に放熱手段を有する基体に、ホルダの貫通孔に沿う面が接触するように、締結孔に挿入された締結部材によって装着されて構成される場合には、放熱性を向上させることができ、レーザ光源装置を超寿命化することができる。
さらに、記載のレーザ光源装置が、複数個並列配置されてなる場合には、より高出力のレーザ光源装置が実現可能となる。
【0013】
また、半導体レーザは、ホルダが接続される側と反対側にリード端子を有し、基体は回路基板が固定されており、リード端子は回路基板に電気的に接続されてなる場合には、半導体レーザと、冷却する手段を有する基体と、回路基板とがそれぞれで固定されるので、ねじなどの固定手段を最小限度とすると共に小型化が可能となる。また半導体レーザと、冷却する手段を有する基体と、回路基板とを1つのユニットとして複数のユニットをレーザ光源装置に組み込む場合、ユニット単位で脱着が可能となる。
さらに、複数の半導体レーザは、すべて同一波長帯のレーザ光が出射される半導体レーザである場合には、高出力を得ながら、小型化が可能で、実装性および交換性に優れたレーザ光源装置を得ることができる。
また、複数の半導体レーザのうち少なくとも1つは、他の半導体レーザと異なる波長帯のレーザ光が出射される半導体レーザである場合には、異なる波長帯のレーザ光が出射されるレーザ光源装置が実現可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のレーザ光源装置は、主として、半導体レーザと、光導波路と、ホルダとを備えて構成される。
ホルダは、半導体レーザと光導波路とを接続し、半導体レーザから射出された光を光導波路に導入する、つまり、光結合を可能にするものであり、少なくとも半導体レーザを保持する。したがって、半導体レーザからの光を光導波路に導入するための貫通孔が形成されており、この貫通孔は、半導体レーザを接続する側においては、半導体レーザの一部を挿入し、固定し得る開口を有している。貫通孔の大きさは、特に限定されるものではなく、用いる半導体レーザの大きさ、レーザから出射される光の波長、光導波路の種類等によって適宜調整することができる。貫通孔は、光が十分伝送されるものである限り、どのような径であってもよい。均一な径であってもよいし、上述したように、半導体レーザを接続する側が、光導波路を接続する側より大きいことが適当である。例えば、貫通孔の径は、1〜20mm程度、好ましくは3〜10mm程度が挙げられる。本発明では、径は直径を意味するが、径で定義したものであっても、円形に限るものではなく、幅、長さを意味する場合もある。
【0014】
ホルダの外形は、特に限定されるものではないが、貫通孔に沿う面を少なくとも1つ有しているのであれば、どのような形状であってもよい。この面は、平面であることが好ましいが、例えば、貫通孔の開口方向に平行に沿う平面、貫通孔に対して0〜45°程度の傾斜をもって沿う平面のほか、これらの平面の一部のみが曲面を構成しているもの、一部のみに溝又は凹凸が形成されているものであってもよい。溝又は凹凸は、締結孔が配置してない領域であってもよいし、配置している領域に形成されていてもよい。また、貫通孔に沿う面は、階段状に形成されており、この段差のある面を一体として1つの面として捉えることができる。なお、本発明においては、「平行」は実質的に平行であればよく、厳密な意味で完全に平行であることのみを指すものではない。垂直、直交なども同様である。これにより、ホルダをレーザ光源装置に搭載する場合に、所定の面に、この面を固定することが容易となる。面の大きさは特に限定されず、ホルダ全体の大きさを考慮して適宜調整することができる。
【0015】
ホルダは、上述した平面に平行に対向する第2の面をさらに備えていることが好ましい。このように互いに平行な一対の面を備えていることにより、後述する締結孔に、締結部材、例えば、螺子、ボルト、締結棒等を挿入して固定する場合に、より安定に固定することが可能となる。特に、ホルダの外形が角柱又は略角柱(例えば、断面形状が、平行四辺形、ひし形、台形等)であることが好ましく、なかでも、直方体、立方体又は略これらの形状に近い形状がより好ましい。熱容量が大きく、半導体レーザから出された熱が効率よくホルダに伝わるからである。特に、前記貫通孔に沿う面が、比較的大きな表面積で設けられることが好ましい。この面積を大きくすることで、この面を基体等に接触させた場合に、放熱性を向上させることができる。また、締結孔が及ぶ対向する一対の面間の距離は、3mm以上であるのが好ましく、5mm以上であるのがより好ましく、かつ、10mm以下であるのが好ましく、8mm以下であるのがより好ましい。小さすぎるとホルダに歪みが発生し、大きすぎると小型化を達成できない。
【0016】
また、ホルダは、貫通孔を挟み、この貫通孔に沿う面に及ぶ締結孔を少なくとも2つ備えていることが好ましい。従来、光通信用に用いられていたホルダでは、ホルダ自体を貫通するような締結孔ではなく、ホルダの外側に突出形成した片を設け、これに孔を開けて、螺子を締めることにより固定を行っていた。しかし、このような片による螺子止めでは、応力によりホルダ内に歪みが生じ、その歪みによってレーザ素子と光導波路との軸合わせが変動し、その結果、レーザ素子からの光が十分に光導波路内に導入されず、光導波路先端から導出される光強度が減少するという問題があった。しかし、ホルダが、貫通孔に沿う面に及ぶ締結孔を備えることにより、ホルダを安定に固定することができるとともに、意図しない応力によるホルダ自体の歪みを解消することができる。また、締結孔を2つ以上(好ましくは偶数個、さらに好ましくは2つ)備えることにより、締結による応力が分散され、レーザ素子と光導波路との軸合わせの変動をより防止することができる。また、この2つの締結孔は、ホルダが互いに平行な一対の面を備えている場合には、両面に及ぶことが好ましい。これにより、締結による応力を最小限に止めることができ、より安定な固定が可能となる。さらに、2つ以上の締結孔は、貫通孔に対して対称又は略対称な位置に形成されていることが好ましい。なお、本発明においては、「対称」は実質的に対称であればよく、厳密な意味で完全に対称であることのみを指すのではない。
【0017】
締結孔は、例えば、1〜2.5mm程度、好ましくは1.5〜2.0mm程度の径とすることができる。また、ホルダに形成された締結孔の長さは、少なくとも貫通孔の最小の径よりも長い、さらに最大の径よりも長いことが好ましい。締結孔は、例えば、貫通孔の開口方向に対して0〜90°程度、さらに45〜90°程度で形成されていることが好ましい。
ホルダの締結孔は、光導波路を接続する側に位置することが好ましい。上述したように、通常、半導体レーザが光導波路の外径よりも大きいため、小さな径のファイバ側での方が、ホルダのサイズを大きくしないで、締結孔用のスペースを確保しやすいからである。また、光導波路側の端部で締結された場合に、締結による応力を、光導波路の構造上より吸収しやすいために、より軸合わせの変動を防止することが可能となるからである。
【0018】
また、締結孔は、実質的に全体にわたって同じ太さであることが好ましい。つまり、締結部材として皿螺子を用いる場合には、締結孔の入口を、皿螺子の頭の形状に対応させて広くする必要があるが、そのような締結孔の太さが変動しないものであることが好ましい。螺子の締結等により、応力が締結方向以外の方向に分散され、ホルダ内部に歪を生じさせる可能性を抑えるためである。したがって、例えば、締結部材として螺子を用いる場合には、蓋螺子を用いることが好ましい。
なお、締結孔は、上述した貫通孔に沿う面が1つ形成されている場合には、この1つの面に2つ以上及ぶように形成されていればよく、2つ以上の面が形成されている場合には、それぞれの面に2つずつ(2つ以上ずつ)締結孔が及ぶように形成されてもよい。ただし、1つの面には、上述したように、階段状に形成された面、溝や凹凸が形成された面を含む。
【0019】
ホルダのサイズは特に限定されるものではなく、半導体レーザ及び光導波路の端部をそれぞれ貫通孔に挿入し、固定することができるとともに、締結孔を確保し、その締結孔を利用してホルダを所定の装置内等に固定した場合に歪みを吸収又は分散等し得る大きさであることが必要である。一方、近年の装置の小型化の要請に合致し得る大きさであることも必要である。例えば、ホルダの占有体積が500〜2000mm程度、好ましくは500〜1000mm程度、より好ましくは500〜700mm程度が挙げられる。また、ホルダが直方体、立方体又はこれに近い形状の場合は、5〜12mm×5〜12mm×8〜15mm程度の大きさが挙げられる。
ホルダは、放熱性が良好な材料で形成されていることが好ましい。例えば、樹枝、金属(銅、アルミニウム、真鍮等)等が挙げられる。
【0020】
ホルダは、貫通孔の内部に、半導体レーザから射出された光を波面制御するための光学部材を備えていることが好ましい。この光学部材としては、例えば、球面レンズ、非球面レンズ、シリンドリカルレンズ、楕円レンズなどが挙げられる。結合効率が向上するため非球面レンズであるのが好ましい。また、光学部材の材質としては、樹脂、ガラス、石英、低融点ガラスなどが挙げられる。
本発明に用いる半導体レーザは、好ましくは窒化ガリウム系半導体層が積層された半導体素子がステムとキャップとで気密封止されたものが好ましい。なお、キャップは、その表面に板ガラス又はレンズ等を設けてもよい。キャップに板ガラスを設ける場合、ホルダの内部にレンズを設けることでレーザ光は集光される。またキャップにレンズを設ける場合は、ホルダの内部に上述したような光学部材(レンズ等)を設けなくてもよい。気密封止には、従来周知の不活性なガス、もしくは少なくとも酸素を含むガス、または乾燥空気などを用いることができる。特に窒化ガリウム系の半導体素子を用いる場合は、乾燥空気もしくは少なくとも酸素を含むガスを用いることで、劣化が防止され、さらには光レセプタクルと接合されるファイバ端面に安定したレーザ光が入射されるので好ましい。また半導体レーザ内部には、レーザ光が出射される半導体素子だけでなく、たとえばフォトダイオード(受光素子)、さらにはツェナーダイオード(保護素子)などが設けられていてもよい。
【0021】
本発明で用いる光導波路としては、特に限定されるものではなく、光ファイバ、基板型光導波路等が挙げられる。本発明においては、光ファイバであるのが好ましく、シングルモード光ファイバ、マルチモード光ファイバのいずれを用いてもよいが、波長の比較的短い青色等のであって、強いレーザ光を伝搬することを目的とするので、シングルモード光ファイバを用いることが好ましい。光ファイバのコアの径は、2μm以上であるのが好ましく、3μm以上であるのがより好ましく、かつ、8μm以下であるのが好ましく、5μm以下であるのがより好ましい。コアの径が細くなるほど、締結による応力の歪みの影響が大きくなるため、本発明の効果は大きくなる。また、光ファイバは、端部においてそのコア径が大きくなるTECファイバを用いてもよい。TECファイバを用いる場合には、コア径の広がりは、2〜4倍程度のものが適当である。
【0022】
以下に、本発明のレーザ光源装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0023】
実施例1
まず、この実施例のレーザ光源装置は、図1に示したように、ホルダ1の一方側に、キャン型の半導体レーザ3が圧入により装着されており、他方側に、孔51の開いたスペーサ50を介して、フェルールホルダ40が接続されている。フェルールホルダ40には、先端部にフェルール(図示せず)が装備され、後述する光レセプタクル1の貫通孔400に同軸となるように、シングルモード光ファイバ(図示せず)が保持されている。
ホルダ1は、図2に示したように、外形が略直方体(例えば、約9mm×7mm×11mm)に成型されており、半導体レーザ3を装着する開口部10を有する端面100と、この端面100に対向するシングルモード光ファイバを接合する端面200と、これら2つの端面に延在する底面300とを有する。
【0024】
半導体レーザを装着する側の端面100にある開口部10は、装着する半導体レーザが固定されるように半導体レーザの外形と一致する形状である。また、この開口部10は、シングルモード光ファイバと接合する端面200まで貫通した貫通孔400として形成されており、シングルモード光ファイバと接合する端面200にも開口部20を有する。なお、開口部10は、開口部20よりも大きい。開口部10、20はいずれも円形であって、開口部10と開口部20は、中心が一致するように設けられている。開口部20は、レーザ光が通るだけの開口径を有している。貫通孔400において、径が変わる部位は、例えば、ホルダの2つの端面に垂直な方向の中点から半導体レーザを装着する端面100側に設けられている。これにより、小型のホルダにもかかわらず、ファイバ側の端面200付近に、後述する締結孔500を形成するスペースを確保することができる。
【0025】
また、ホルダ1は、ファイバ側の端面200付近に、貫通孔400を挟むように、2つの締結孔500が形成されている。この締結孔500は、例えば、直径約1.8mmで、貫通孔400に対して直交する方向に形成されており、ホルダ1の、例えば、底面300と、この底面300に対向する面にまで及んでいる。
ホルダ1は、例えば、図3に示すように、その一面、例えば、底面300が、放熱手段を有する基体2に接触するように、締結孔500に螺子を挿入し、基体2に螺合することにより、固定することができる。この基体2は、銅によって、内部に水が流れるように構成され、水冷手段(図示せず)により放熱性が確保されている。
【0026】
このように、ホルダ1は底面300が放熱手段を有する基体2に接触しているので、半導体レーザからの熱がホルダ1を介して、ホルダ1の底面300から基体2に好適に放熱されるようになる。
なお、基体は、例えば、ペルチェ素子、水冷手段、放熱フィン等の種々のものを用いることができる。これにより、放熱性が良くなる。またこれらの放熱手段を有する基体は、光レセプタクルの底面との間に、別の基体を介して設けてもよい。別の基体は、熱伝導性に優れた材料で形成されていることが好ましく、例えば、銅、アルミニウム、真鍮などが挙げられる。なかでも、銅は熱伝導性が最もよく、またアルミニウムは軽量で加工もしやすい。
【0027】
また、貫通孔400を挟むように、2つの締結孔500によって基体2に螺子固定されることで、強固に固定することができるとともに、締結による応力がホルダ1内で偏ることなく、光レセプタクル1自体で十分に吸収、分散することができ、内部における歪みを緩和することができる。その結果、半導体レーザとシングルモード光ファイバとの軸合わせが変動することなく、光強度の大きな出射光をシングルモード光ファイバの先端から導出することができる。
さらに、ホルダ1自体に締結孔500を設けて、それを利用して、例えば、放熱手段を有する基体2に固定することができるので、ホルダ1の形状(外形)を自由に設計することができ、レーザ光源装置として実装する際に好ましい形状に適宜変更することが可能となる。
【0028】
なお、本発明のレーザ光源装置に用いるホルダでは、図1に示すように、貫通孔400の内部に、光を制御する光学部材として、レンズ30が設けられている。このようにレンズ30を設けることで、半導体レーザから出されたレーザ光を集光してファイバに入射させることができる。このレンズ30を設ける位置は、貫通孔400の中の、好ましくは径の変わる部位に設けることが好ましい。径の変わる部位に小さい径よりも大きくかつ大きい径よりも小さい大きさのレンズ30を用いることで、レンズ30をホルダに固定しやすくなる。
【0029】
ホルダ1は、図1に示したように、さらに、半導体レーザを装着する端面100と対向する端面200において、孔51の開いたスペーサ50を介して、フェルールホルダ40を備えている。フェルールホルダ40は、フェルール(図示せず)の外形とほぼ同じ径の開口部を有する円筒状に形成されており、フェルールはシングルモード光ファイバ(図示せず)の先端に装備されているため、フェルールホルダ40に、フェルールを差し込むことにより、ホルダ1にファイバを接続することができる。フェルールホルダ40は、ファイバが貫通孔400と同軸で保持されるように、フェルールを保持する。
【0030】
なお、ホルダ1とフェルールホルダ40とは、図4に示したように、固定手段41により固定されている。固定手段41は、フェルールホルダ40に固定された板を2枚用い、2枚の板の距離が、フェルールホルダ40に固定された位置でフェルールホルダ40より大きく、フェルールホルダ40から離れるにつれて小さくなり、この距離が最小となる位置からさらに離れるにつれて大きくなるように設けられている。フェルールが2枚の板で挟み込まれることで、抜けがなくなる。なお、この2枚の板は、1枚の板を折り曲げて用いてもよい。板の材料は、例えば、ジルコニア、SUS、プラスチックなどが挙げられる。
【0031】
スペーサ50は、円筒状で、孔51は貫通孔400よりも小さく、さらにフェルールホルダ40の開口よりも小さく、フェルールをフェルールホルダ40に挿入する際の挿入方向のストッパとして機能する。これによりスペーサ50のフェルールホルダ40側表面とフェルールの端面、すなわちファイバの端面とが一致することになる。また、スペーサ50は、フェルールホルダ40側表面に、半導体レーザからの光の焦点が位置するように、ファイバと接合する端面に垂直な方向の大きさを調節して実装される。これによりスペーサ50のフェルールホルダ40側表面は、レーザ光からの焦点とファイバの端面が一致するようになる。なお、レーザ光の焦点とファイバの端面とを一致させる手段は、スペーサ50に限るものでなく、ホルダから離れた位置でフェルールを固定する手段を設けて固定してもよい。
なお、スペーサ50、フェルール、フェルールホルダ40等は、SUS、真鍮、アルミニウム、樹脂等を用いることができる。
【0032】
このようなレーザ光源装置において、ホルダ1を実装する方法を説明する。
まず、図2に示すホルダ1の貫通孔400に、半導体レーザを装着する側の開口部100からレンズ30を挿入し、ホルダ1の内部で固定する。その後、ホルダ1に、図5に示す半導体レーザ3を圧入により装着する。この半導体レーザ3は、ステム80とキャップ83とから構成され、ステム80側からリード端子70が突出している。キャップ83の表面には、光を射出できるように、板ガラス81がはめ込まれている。
【0033】
次に、半導体レーザ3を装着した端面と対向し、シングルモード光ファイバと接合する端面にスペーサ50を設ける。このスペーサ50は半導体レーザ3からの出射光がスペーサ50のフェルールホルダ40側表面に、半導体レーザ3からの光の焦点が位置するようにレーザ発振させながら調整し、このましい大きさのスペーサ50を固定する。さらにスペーサ50にフェルールホルダ40を固定する。
続いて、ホルダ1を、放熱手段を有する基体2に固定する。ホルダ1は、底面300が基体1に接するように設置し、締結孔500にねじを挿通し、このねじを基体2に螺合することで基体2に固定される。また、ホルダ1は回路基板の基板面に対して垂直に半導体レーザ3のリード端子70がくるようにしてハンダを用いて電気的に接続する。また回路基板と放熱手段を有する基体2とをねじによって固定する。
【0034】
この光レセプタクルと回路基板と放熱手段を有する基体2とを1つのユニットとして、レーザ光源装置に実装し、シングルモード光ファイバと接合することで、レーザ光源装置を得ることができる。
【0035】
実施例2
この実施例のレーザ光源装置は、ホルダ1を実装する方法において、スペーサ50を固定した後、シングルモード光ファイバを調芯固定すること、かつ、ホルダと回路基板と放熱手段を有する基体2とを一つのユニットとして、レーザ光源装置に実装し、レーザ光源装置を得ることができる以外は、実施例1と同様にしてホルダと回路基板と放熱手段を有する基体とが固定されたユニットを作製し、レーザ光源装置を実装した。
【0036】
実施例3
この実施例のレーザ光源装置は、ホルダの内部にレンズを設けないで、図6に示すレンズ82付きの半導体レーザ33を圧入し、装着する以外は、実施例1と同様にしてホルダと回路基板と放熱手段を有する基体とが固定されたユニットを作製し、レーザ光源装置に実装した。
【0037】
実施例4
実施例1で得られた半導体レーザ3が装着されたホルダ1を4つ準備し、図7及び図8に示すようなレーザ光源装置に実装する。
半導体レーザ3が装着されたホルダ1は、シングルモード光ファイバ60と接合される側と反対側にリード端子70を有しており、このリード端子70が、回路基板5に電気的に接続されている。そして4つのホルダ1が1枚の回路基板5にそれぞれ電気的に接続されている。
【0038】
回路基板5は電源入力部11と電気的につながったレーザ素子を駆動するための回路基板7に接続されている。
ホルダ1は、それぞれが放熱手段を有する基体2に2つの螺子4で固定されている。この基体2は、回路基板5に、螺子6で固定されている。放熱手段を有する基体2は、ペルチェ素子が用いられており、ホルダ1の表面の温度を測定する機能を設け、ホルダ1の表面温度を維持するように機能する。
各ホルダ1には、4本のファイバ60がそれぞれに挿入され固定されている。4本のファイバ60はバンドルされて、レーザ光源装置の表面に露出されており、出射部8からレーザ光が出射される。
なお、4つの半導体レーザ3は全て400nm帯のレーザ光が出射される。
これにより、高出力のレーザ光が出力される装置とすることが可能となる。また、光レセプタクル1が密に固定されているので、レーザ光源装置としても小型化が可能となる。
【0039】
実施例5
実施例4において、4つの半導体レーザ3を、窒化ガリウム系の半導体レーザとして、370nm帯、400nm帯、440nm帯、470nm帯のこれらの発振波長の半導体レーザから選んで実装することで、レーザ光源装置から異なる波長のレーザ光が出射される。
【0040】
実施例6
この実施例では、図9に示すようなレーザ光源装置を作製する。
実施例1と同様の方法で、ホルダ1に半導体レーザ3を装着し、ホルダ1を、放熱手段を有する基体2と回路基板5とのそれぞれに実装する。
この実施例では回路基板5および放熱手段を有する基体2は、20個の半導体レーザ3が、隣接するホルダ1の側面が対向するように配列されるように、横長の形状とし、20個の半導体レーザ3が実装されたホルダ1と回路基板5と放熱する手段を有する基体2とからなるユニットを作製する。
【0041】
放熱手段を有する基体2は、水冷パイプ9に固定されており、レーザ光源装置のレーザ光出射部と反対側の電源入力部11を有する側から水を注入し、同様の側から水を注出する機構が設けられている。また、ホルダ1が接続された回路基板5は電源入力部11と電気的につながったレーザ素子3を駆動するための回路基板7に接続されている。
ホルダ1には、20本のファイバ60がそれぞれに挿入され固定されている。20本のファイバ60はアレイ化されて、レーザ光源装置の表面に露出されており、出射部8からレーザ光が出射される。20個の半導体レーザは全て400nm帯のレーザ光が出射される。45mWの出力をもった半導体レーザをこのように20個実装したレーザ光源装置とすることで、レーザ光源装置からは0.8Wの出力の400nm帯のレーザ光が出射された。ここで、半導体レーザとファイバとのカップリング効率が30パーセント〜50パーセントである。
【0042】
実施例6
この実施例では、図10に示すようなレーザ光源装置を作製する。実施例1と同様の方法で、ホルダ1に半導体レーザ3を装着し、ホルダ1を、放熱手段を有する基体2と回路基板5とのそれぞれに実装する。
この実施例では、回路基板5及び放熱手段を有する基体2は、19個の半導体レーザ3が、隣接するホルダ1の側面が対向するように配列されるように、横長の形状とし、19個の半導体レーザ3が実装されたホルダ1と回路基板5と放熱する手段を有する基体2とからなるユニットを2つ作製する。
放熱手段を有する基体2は、水冷パイプ9に固定されており、レーザ光源装置のレーザ光出射部と反対側から水を注入し、同様の側から水を注出する機構が設けられている。
また、ホルダ1が接続された回路基板5は、レーザ素子を駆動するための回路基板としても機能する。
【0043】
ホルダ1には、19本のファイバ60がそれぞれに挿入され固定されている(図10では一部を省略している)。19本のシングルモード光ファイバ60はアレイ化されて、レーザ光源装置の表面に露出されており、出射部8からレーザ光が出射される。本実施例では2つのユニットが、レーザ光出射部8に垂直な2つの面にそれぞれ設けられており、1つのユニットに対し、1つのレーザ光出射部8を有し、つまり2つのレーザ光出射部8を有する。
【0044】
半導体レーザは全て370nm帯のレーザ光が出射される。
30mWの出力をもった半導体レーザをこのように19個ずつ実装したレーザ光源装置とすることで、レーザ光源装置からは0.5Wの出力の370nm帯のレーザ光が2点から出射されるレーザ光源装置となる。ここでカップリング効率は30〜50パーセントである。
このように2点から出射される光源装置を用いることで、例えば、露光装置として用いるとき、横長で露光される。このレーザ光源装置を最も面積の大きい方向にもう1つ設置することで、実質4点から出射される光源装置となり、一度にレーザ光を出射されることで、レーザ出射部が一点の装置を用いて露光したときの4倍の面積を露光することが可能となる。このように、本発明のレーザ光源装置を適宜積層させて用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明のレーザ光源装置は、広範囲な波長のレーザ光を用いることができ、工業用、医療用など、広範囲の産業等に、小型化が可能で、高出力を実現し、実装性および交換性に優れたレーザ光源装置の全てに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】 本発明のレーザ光源装置を模式的に示した断面図である。
【図2】 本発明のレーザ光源装置に用いるホルダを模式的に示した図である。
【図3】 本発明のレーザ光源装置に用いるホルダを放熱する手段を有する基体に固定した状態を示す模式図である。
【図4】 本発明のレーザ光源装置を模式的に示した正面図である。
【図5】 本発明のレーザ光源装置に用いる半導体レーザを示す図である。
【図6】 本発明のレーザ光源装置に用いる他の半導体レーザを示す図である。
【図7】 本発明のレーザ光源装置の別の一実施形態を示す図である。
【図8】 本発明のレーザ光源装置に用いるホルダと放熱する手段を有する基体と回路基板とを示す図である。
【図9】 本発明のレーザ光源装置の他の実施形態を示す図である。
【図10】 本発明のレーザ光源装置のさらに他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 レーザ光源装置
2 基体
3、33 レーザ素子
4、6 螺子
5、7 回路基板
8 出射部
9 水冷パイプ
10、20 開口部
11 電源入力部
30 レンズ(光学部材)
31 ホルダ
40 フェルールホルダ
41 固定手段
50 スペーサ
51 孔
60 ファイバ
70 リード端子
80 ステム
81 板ガラス
82 レンズ
83 キャップ
100、200 端面
300 底面
400 貫通孔
500 締結孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体レーザと、
光導波路と、
前記半導体レーザと前記光導波路とを接続し、前記半導体レーザから射出された光を前記光導波路に導入する貫通孔が形成されたホルダと
を少なくとも備えるレーザ光源装置であって、
前記ホルダは、前記貫通孔に沿う面を少なくとも1つ有し、前記貫通孔を挟み、前記面に及ぶ締結孔を少なくとも2つ備えることを特徴とするレーザ光源装置。
【請求項2】
前記ホルダは、貫通孔に沿う面に平行に対向する面をさらに備え、前記締結孔は、該対向する面にまで及ぶ請求項1に記載のレーザ光源装置。
【請求項3】
前記2つの締結孔は、前記貫通孔に対して対称な位置に形成されてなる請求項1又は2に記載のレーザ光源装置。
【請求項4】
前記ホルダは、外形が角柱又は略角柱に成型されてなる請求項1〜3のいずれか1つに記載のレーザ光源装置。
【請求項5】
前記ホルダの前記貫通孔は、半導体レーザを接続する側が、ファイバを接続する側より大きい請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光源装置。
【請求項6】
前記ホルダの前記締結孔は、ファイバを接続する側に位置する請求項1〜5のいずれか1つに記載のレーザ光源装置。
【請求項7】
前記ホルダは、ファイバ接続側に、ファイバが同軸で保持されるフェルールを保持するためのフェルールホルダを備えてなる請求項1〜6のいずれか1つに記載のレーザ光源装置。
【請求項8】
前記ホルダは、半導体レーザから射出された光を制御するための光学部材を、前記貫通孔内に備えてなる請求項1〜7のいずれか1つに記載のレーザ光源装置。
【請求項9】
前記半導体レーザは、窒化ガリウム系半導体層からなる半導体素子が、ステムとキャップとからなるキャンで気密封止されてなる請求項1〜8のいずれか1つに記載のレーザ光源装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載のレーザ光源装置が、基体に、前記ホルダの前記貫通孔に沿う面が接触するように、締結孔に挿入された締結部材によって装着されて構成されるレーザ光源装置。
【請求項11】
前記基体が、放熱手段を有する基体である請求項10に記載のレーザ光源装置。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれかに記載のレーザ光源装置が、複数個並列配置されてなる請求項10又は11に記載のレーザ光源装置。
【請求項13】
前記複数の半導体レーザは、すべて同一波長帯のレーザ光が出射される半導体レーザである請求項12に記載のレーザ光源装置。
【請求項14】
前記複数の半導体レーザのうち少なくとも1つは、他の半導体レーザと異なる波長帯のレーザ光が出射される半導体レーザである請求項11に記載のレーザ光源装置。
【請求項15】
前記半導体レーザは、前記ホルダが接続される側と反対側にリード端子を有し、基体は回路基板が固定されており、前記リード端子は前記回路基板に電気的に接続されてなる請求項10〜14のいずれか1つに記載のレーザ光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−49788(P2006−49788A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−257752(P2004−257752)
【出願日】平成16年8月8日(2004.8.8)
【出願人】(000226057)日亜化学工業株式会社 (993)
【Fターム(参考)】