説明

加熱調理器

【課題】グリル装置内の受け皿の水の有無に応じて、適切に調理を行う加熱調理器を提供すること。
【解決手段】調理物から滴下する油や水分を受ける受け皿と、調理物を下方より加熱する下方加熱手段と、受け皿の温度を検知する受け皿温度検知手段と、グリル庫内の温度を検知する庫内温度検知手段と、調理物の量を判定する負荷量判定手段と、受け皿に水があるかないかを判別する水有無判定手段を備え、調理制御手段が、水有無判定手段と、負荷量判定手段の出力に応じて、下方加熱手段の電力を低下させすることによって、調理物からでる油分が下方加熱手段に滴下しても油分が発火することを抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般家庭で使用するグリル装置を有する加熱調理器において、受け皿の水有無に関わらずグリル庫内の発煙・発火を抑制し調理を行う加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の加熱調理器は魚などの調理物を加熱調理するグリル装置と、グリル装置のグリル庫内に収容する調理物を載置する焼き網と、調理物から滴下する油などを受ける受け皿と調理物を加熱する熱源とグリル装置の開口を開閉する扉などから構成され、グリル庫内の発火を防止するため受け皿に水を入れ使用し、調理中に受け皿の水がなくなった場合には加熱出力を低下させて庫内温度が高くなりすぎないよう制御を行うものであった(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−74250号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来の構成では、水有を前提に調理を開始するものであり、調理開始後、途中で水がなくなった場合などに加熱出力を低下または停止させることにより発火・発煙を抑えることができるが、加熱初期から水が無い場合には調理を継続することができないという課題を有していた。
【0004】
また、調理開始後、途中で水がなくなり、加熱出力を低下させた場合、調理が完成していないにもかかわらず、調理を終了してしまうという課題を有していた。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、受け皿に水がある場合とない場合の双方において、加熱調理を行うことができるグリル装置を備えた加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、外郭を構成する本体と、本体内に設けた魚などの調理物を加熱調理するグリル装置と、前記グリル装置のグリル庫内に収容する前記調理物を載置するための焼き網と、前記調理物から滴下する油や水分を受ける受け皿と、前記焼き網と前記受け皿の間に設置され前記調理物を下方より加熱する下方加熱手段と、前記焼き網の上方に設置され調理物を上方より加熱する上方加熱手段と、前記受け皿の下方に設置され前記受け皿の温度を検知する受け皿温度検知手段と、前記グリル庫内の温度を検知する庫内温度検知手段と、加熱開始後の庫内温度検知手段の検知温度により調理物の量を判定する負荷量判定手段と、加熱開始後の受け皿温度検知手段の検知温度により受け皿に水があるかないかを判別する水有無判定手段と、前記下方加熱手段と前記上方加熱手段を制御して、水の有無に応じた複数の調理シーケンスを実行する調理制御手段を備え、前記調理制御手段は水有無判定手段により受け皿水なしと判定すると、前記負荷量判定手段の出力に応じて、前記下方加熱手段の出力を低下させる構成としたものである。
【0007】
これによって、受け皿に水が有るか無いかを自動的に検出し、受け皿に水が無いときには下方加熱手段の温度が、油が滴下しても発火しない温度以下になるように制御することにより、調理物からでる油分が下方加熱手段に滴下しても油分が発火することを抑制することができ、調理中に受け皿にたまった油への引火を抑制することができ、また下方加熱手段の上へ油が滴下した場合に発生する発煙量も抑える事ができるため受け皿に水がないときにでも加熱を継続し調理を行うことができる。
【0008】
また、水有無に応じた複数の調理シーケンスを実行することができ、水有無に応じた加熱パターンを自動選択できるため水の有無により加熱出力が変動しても調理性能を落とさずに調理を行うことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の加熱調理器は、受け皿の水の有無に応じて下方加熱手段の加熱出力を制御することで水の有無に関わらず発火、発煙することなく加熱調理を行うことができるグリル装置を備えた加熱調理器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第1の発明は、外郭を構成する本体と、本体内に設けた魚などの調理物を加熱調理するグリル装置と、前記グリル装置のグリル庫内に収容する前記調理物を載置するための焼き網と、前記調理物から滴下する油や水分を受ける受け皿と、前記焼き網と前記受け皿の間に設置され前記調理物を下方より加熱する下方加熱手段と、前記焼き網の上方に設置され調理物を上方より加熱する上方加熱手段と、前記受け皿の下方に設置され前記受け皿の温度を検知する受け皿温度検知手段と、前記グリル庫内の温度を検知する庫内温度検知手段と、加熱開始後の庫内温度検知手段の検知温度により調理物の量を判定する負荷量判定手段と、加熱開始後の受け皿温度検知手段の検知温度により受け皿に水があるかないかを判別する水有無判定手段と、前記下方加熱手段と前記上方加熱手段を制御して、水の有無に応じた複数の調理シーケンスを実行する調理制御手段を備え、前記調理制御手段は水有無判定手段により水無を検知すると、前記負荷量判定手段の出力に応じて、前記下方加熱手段の出力を低下させる構成としたものである。
【0011】
これによって、受け皿に水が有るか無いかを自動的に検出し、受け皿に水が無いときには下方加熱手段の温度が、油が滴下しても発火しない温度以下になるように制御することにより、調理物からでる油分が下方加熱手段に滴下しても油分が発火することを抑制することができ、調理中に受け皿にたまった油への引火を抑制することができ、また下方加熱手段の上へ油が滴下した場合に発生する発煙量も抑える事ができるため受け皿に水がないときにでも加熱を継続し調理を行うことができる。
【0012】
また、水有無に応じた複数の調理シーケンスを実行することができ、負荷量を判定し、下方加熱手段の出力を決定し、加熱を制御するため、調理性能を落とさずに調理を行うことができる。
【0013】
第2の発明は、特に、第1の発明に、水有無判定手段により受け皿水なしと判定すると、受け皿温度検知手段の出力に応じて、調理制御手段が、下方加熱手段の出力を低下させる構成とすることによって、受け皿に水がない場合には、受け皿の温度に応じて、下方加熱手段の出力を変更して、下方加熱手段の温度を油が滴下しても発火しない温度以下になるように制御することができ、より安全に、調理を行うことができる。
【0014】
第3の発明は、特に、第1〜2のいずれか1つの発明に、調理開始から下方加熱手段の出力する電力を積算する積算電力演算手段を備え、調理制御手段は、積算電力演算手段の出力に応じて、下方加熱手段の出力を低下させる構成とすることによって、負荷量を判定し、調理終了まで加熱する総電力と調理シーケンスにおける経過時間ごとの平均電力を決定して、加熱を制御するため、調理性能を落とさずに調理を行うことができる。
【0015】
第4の発明は、特に、第3のいずれか1つの発明に、下方加熱手段に印加される電圧を検知する電圧検知手段を備え、積算電力演算手段の出力を前記電圧検知手段の出力に応じて補正する構成とすることによって、水有無判別手段が水なしと判別した後、電源電圧に応じて、積算電力演算手段の出力を補正することにより、電源入力電圧のばらつきを補正し下方加熱手段の出力を制御することができるため、平均電力を一定以下に保つことができ、下方加熱手段の温度を検知する温度検知手段を備えなくとも下方加熱手段の温度を所定温度以下に保つことができる。
【0016】
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明に、調理制御手段は、水有無判定手段により水無を検知すると、下方加熱手段の出力に応じて、上方加熱手段の出力を低下させる構成とすることによって、水有無判定手段が水なしと判定した後、下方加熱手段の出力を低下させた場合にも、負荷量判定手段の出力に応じて、上方加熱手段の出力を低下させるので、調理物の上面も調理物の下面と同様の調理性能を維持できる。
【0017】
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明に、調理終了までの時間を表示できる表示手段を備え、負荷量判定手段の出力と水有無判定手段の出力により残時間を演算する残時間演算手段と、水有無判定手段により水無を検知すると、残時間を変更する構成とすることによって、使用開始後から、調理終了までの残時間を表示し、水有無判定手段により水無を検知すると、負荷量判定手段で判定した調理物の量と水なし判定に応じて、残時間を再度計算するので、より正確に、調理終了するまでの時間を知らせることができ、使い勝手が向上する。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器のブロック図を示すものである。グリル装置1は前面を開口したグリル庫2を有し、グリル庫2内部に調理物3を上方より加熱する上方加熱手段4と、下方より加熱する下方加熱手段5が取り付けられている。上方加熱手段4、および下方加熱手段5はシーズヒーターにより構成され商用電源電圧を印加されると発熱し、調理物3を加熱調理することができる。
【0020】
なお、本実施の形態では上方加熱手段4、および下方加熱手段5をシーズヒーターにより構成するとしたが、ハロゲンヒーターや、他の熱源を使用してもよい。
【0021】
受け皿6は下方加熱手段5の下方に配置され、グリル庫2の開口を覆う扉7の開閉と連動してグリル庫2内に着脱される。調理物を載置するための焼き網8は受け皿6に設置され、調理物3の載置面を下方加熱手段5の上方に配置し、受け皿6と共にグリル庫2内に対し着脱される。
【0022】
9は、グリル庫内2の温度を検知するサーミスタにより構成され、庫内温度検出手段10により、温度に変換される。また、負荷量判定手段11は、庫内温度検知手段10による庫内の温度から調理物3の量を複数段階(本実施の形態では、5段階)で判定する。
【0023】
12は、受け皿6の温度を検知するサーミスタにより構成され、グリル庫の下面を介して受け皿6の温度を検知し、受け皿温度検知手段13により、温度に変換される。また、水有無判定手段14は、受け皿に水があるかないかを判定する。
【0024】
なお、本実施の形態では庫内温度検知手段9、および受け皿温度検知手段11をサーミスタにより構成するとしたが、白金センサや赤外線センサなどの温度検知素子を使用してもよい。
【0025】
加熱制御手段15は、商用電源とヒーター間に接続されたリレーにより構成し、調理制御手段16の信号により上方加熱手段4、および下方加熱手段5をオン・オフする。なお、本実施の形態では加熱制御手段15をリレーにより構成するとしたが、トライアックやサイリスタといったスイッチを使用してもよい。
【0026】
調理制御手段16は、庫内温度検知手段10や受け皿温度検知手段13により温度を検知し、操作部19により使用者が選択した動作モードに応じて加熱制御手段15を介して上方、下方加熱手段のオン・オフを制御する。
【0027】
さらに、調理制御手段16は、各種動作モードを記憶している。動作モードには一定ワットを出力し続ける手動モードと、庫内の温度を一定に保つ温調モード、ならびに食材に応じた加熱パターン(一定ワット出力を一定時間保つ制御と庫内温度を一定に保つ温調を一定時間保つ制御の組み合わせ)により調理を行うオート調理モードを備え、操作部19により使用者が選択したモードに応じて加熱制御手段15を制御し調理を行う。
【0028】
調理制御手段16は、一定周期(本実施の形態では16秒とする)内のオン・オフ比率を変更することで上方、下方加熱手段の出力を制御する。たとえば、上方加熱手段4のオン時の出力を800Wとしたとき、平均電力を400Wに制御するためには8秒間オンし、残りの8秒間をオフする制御を行う。
【0029】
水有無判定手段14は、所定時間1(本実施の形態では180秒とする)から所定時間2(本実施の形態では270秒とする)の間の受け皿温度検知手段10温度上昇値を算出し、温度上昇値が所定値(本実施の形態では10Kとする)以上であれば受け皿6内に水が無いと判別し、前記温度上昇値が所定値未満であれば受け皿6に水が有ると判別する。
【0030】
各動作モードは水有用の加熱パターンと水無用の加熱パターンを有し、水有無検知手段16の検知結果に応じて調理制御手段16は、加熱パターンを変更することができる。水なし検知手段14により受け皿6に水が無いと検知されると、調理制御手段16は、下方加熱手段5の温度を所定温度1(本実施の形態では500℃とする)以下に保つように、負荷量判定手段11により求められた5段階の負荷量に応じて、下方加熱手段5の平均出力を所定値(本実施の形態では350Wから400Wとする)以下に制御する。平均出力の所定値はグリル庫の体積、下方加熱手段5の表面積、グリル庫内の温度などから決まる。
【0031】
下方加熱手段5の温度が500℃以上にならないように制御することにより、調理物からでる油分が下方加熱手段5に滴下しても油分が発火することを抑制することができ、調理中に受け皿にたまった油への引火を抑制することができ、受け皿に水がないときにも発火の危険性を抑制し調理を行うことができる。
【0032】
積算電力演算手段17は、調理開始から加熱制御手段15により、下方加熱手段5のヒーターの標準電力(本実施の形態では1000Wとする)とオンの時間から積算電力を演算し、調理制御手段16は、負荷量判定手段11により決定した負荷量段階に応じた積算電力と調理時間に応じて、調理シーケンスを実行する。
【0033】
電圧検知手段18の入力値からあらかじめ調理制御手段16は、下方加熱手段5の標準出力値に対するずれを計算し、加熱パターンに応じた出力のオン・オフ比率を標準出力値に対するずれを加味して計算することにより入力電圧の変動を補正することができるため、正確に下方加熱手段5の出力を制御することができる。
【0034】
次に、図2を用いて操作部の説明を行う。図2は本実施の形態における操作部を表す図である。図2において、20は、表示部であり、LCDにより構成され、選択中のメニュー、温度調節時の設定温度や調理残時間を表示することができる。19は、操作部で、4つのキースイッチにより構成されている。メニュースイッチ19aを押す毎に生姿、切り身、浸け焼き、温度調節と移動し、メニューを選択することができる。メニュースイッチ19aによりメニューを選択し切/入スイッチ19dを押すことで、選択されたメニューの調理を開始することができる。調理中に再度切/入スイッチ19dを押すことで加熱を停止することができる。
【0035】
メニュースイッチ19aにより温度調節を選択したときにはアップスイッチ19bとダウンスイッチ19cにより温度を選択することができる。
【0036】
次に、図3を用いて水有無検知手段16と負荷量判定手段11の動作について説明する。図3は、受け皿6に水が有る場合と無い場合の受け皿温度検知手段10の温度をプロットしたグラフである。
【0037】
調理制御手段16は、使用者により操作部19の切/入スイッチ19dが押されると加熱を開始する。ここでは、手動モードにて加熱が開始されたものとする。受け皿水有無検知手段16は加熱開始から所定時間1TS1(180秒)時点の受け皿温度検知手段10の温度T1と所定時間2TS2(270秒)時点の温度T2の差△TSを計算し、閾値10K以上であれば水無、未満であれば水有と判別する。
【0038】
なお、所定時間1TS1は受け皿温度検知手段10の温度が上昇を始めるポイントであり、本実施の形態では加熱開始後180秒とする。これは下方加熱手段5と受け皿6、受け皿温度検知手段10の位置関係、下方加熱手段5の形状、受け皿6の材質や厚みなどにより変化し、180秒に限られるものではない。
【0039】
図4は、調理開始からの庫内温度手段10の温度をプロットしたグラフである。
【0040】
調理制御手段16は、使用者により操作部19の切/入スイッチ19dが押されると加熱を開始する。ここでは、手動モードにて加熱が開始されたものとする。負荷量判定手段11は加熱開始から所定温度1TK1(80℃)から所定温度2TK2(120℃)に達するまでの時間△TKを測定し、負荷量を複数段階(本実施の形態では、5段階)に判定する。
【0041】
図5の(a)、(b)は水なしおよび水あり時の下方加熱手段の出力ワットをプロットしたグラフである。水あり時には、図4(a)に示すように平均電力を1000Wに保つが、水なし時には、図4(b)に示すように、水有無判定手段14が水なしと判定すると、平均出力ワットを400Wへ低下させ、さらに、負荷量判定結果と調理開始からの経過時間に応じて、400Wから少しずつ、平均出力電力を低下させ、下方加熱手段5の温度が500℃を超えないように制御する。本実施の形態では、調理開始からの経過時間に応じて、平均出力電力の制限を下げているが、調理開始からの経過時間の変わりに、調理開始からの積算電力量を求め、負荷量判定結果と積算電力量に応じて、平均出力電力の制限を下げると、より安全性が高まる。
【0042】
さらに、電源電圧の検知手段を備え、積算電力量に対して、電圧補正を行うとより正確な積算電力量を求めることができ、安価に、安全性を高めることができる。
【0043】
なお、受け皿に水がない状態で、加熱を続けると、受け皿検知手段で検知する温度は、上昇を続けため、受け皿検知手段で検知する温度に応じて、下方加熱手段5の電力を低下させることにより、下方加熱手段5の温度を低下させると、より安全性が向上する。
【0044】
さらに、本実施の形態では、加熱調理器は、上方加熱手段4および下方加熱手段5を備え、加熱制御手段15は、上方加熱手段4、および下方加熱手段5をオン・オフするものとしたが、下方加熱手段5を備え、加熱制御手段15は、下方加熱手段5をオン・オフするものとしてもよい。
【0045】
また、下方加熱手段5の電力に応じて、上方加熱手段4の電力を低下させることにより、調理物の上面と下面の焼き具合を合わせることができ、調理性能が向上する。
【0046】
また、水有無判定手段14により、受け皿の水なしを判定すると、下方加熱手段5の電力を低下させるため、調理終了までの時間が延長される。したがって、水有無判定手段と負荷量判定手段の出力から残時間を演算し、表示部20にある残時間表示を変更することによって、使用者の使い勝手を向上させることができる。
【0047】
以上のように、本実施の形態においては、受け皿が水なしと判定すると、調理シーケンスのパターンを切換えて、庫内の発火を防ぐと共に、継続して、適切な調理を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように、本発明にかかる加熱調理器は、水有無判定と負荷量判定を行い、電圧の変動がある場合にも、ヒーターを所定の温度以下に抑制し、機器の安全性を向上させることができるので、ヒーター加熱を行うその他の各種の調理器等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施の形態1における加熱調理器を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における加熱調理器の表示部および操作部の図
【図3】本発明の実施の形態1における加熱調理器の水有無判定方法を示すチャート
【図4】本発明の実施の形態1における加熱調理器の負荷量判定方法を示すチャート
【図5】(a)本発明の実施の形態1における加熱調理器の受け皿水あり時の平均電力を示すチャート(b)本発明の実施の形態1における加熱調理器の受け皿水なし時の平均電力を示すチャート
【符号の説明】
【0050】
1 グリル装置
2 グリル庫内
3 調理物
4 上方加熱手段
5 下方加熱手段
6 受け皿
8 焼き網
10 庫内温度検知手段
11 負荷量判定手段
13 受け皿温度検知手段
14 水有無判定手段
16 調理制御手段
17 積算電力演算手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外郭を構成する本体と、本体内に設けた魚などの調理物を加熱調理するグリル装置と、前記グリル装置のグリル庫内に収容する前記調理物を載置するための焼き網と、前記調理物から滴下する油や水分を受ける受け皿と、前記焼き網と前記受け皿の間に設置され前記調理物を下方より加熱する下方加熱手段と、前記焼き網の上方に設置され調理物を上方より加熱する上方加熱手段と、前記受け皿の下方に設置され前記受け皿の温度を検知する受け皿温度検知手段と、前記グリル庫内の温度を検知する庫内温度検知手段と、加熱開始後の庫内温度検知手段の検知温度により調理物の量を判定する負荷量判定手段と、加熱開始後の受け皿温度検知手段の検知温度により受け皿に水があるかないかを判別する水有無判定手段と、前記下方加熱手段と前記上方加熱手段を制御して、水の有無に応じた複数の調理シーケンスを実行する調理制御手段を備え、前記調理制御手段は水有無判定手段により水無を検知すると、前記負荷量判定手段の出力に応じて、前記下方加熱手段の出力を低下させる構成とした加熱調理器。
【請求項2】
調理制御手段は、水有無検知手段により水無を検知すると、受け皿温度検知手段の出力に応じて、下方加熱手段の出力を低下させる構成とした請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
調理開始から下方加熱手段の出力する電力を積算する積算電力演算手段を備え、調理制御手段は、前記下方積算電力演算手段の出力に応じて、前記下方加熱手段の出力を低下させる構成とした請求項1または2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
下方加熱手段に印加される電圧を検知する電圧検知手段を備え、積算電力演算手段の出力を前記電圧検知手段の出力に応じて補正する構成とした請求項3に記載の加熱調理器。
【請求項5】
調理制御手段は水有無判定手段により受け皿水なしと判定すると、下方加熱手段の出力に応じて、上方加熱手段の出力を低下させる構成とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項6】
調理終了までの時間を表示できる表示手段と、調理制御手段は負荷量判定手段の出力と水有無検知手段の出力により残時間を演算する残時間演算手段と、水有無検知手段により水無を検知すると、残時間を変更する構成とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−259550(P2008−259550A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−102435(P2007−102435)
【出願日】平成19年4月10日(2007.4.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】