説明

結晶化シリコン層の製造方法、半導体装置の製造方法、および電気光学装置の製造方法

【課題】金属触媒を利用して、結晶粒径が大きな結晶化シリコン層の製造方法、かかる方法を利用した半導体装置の製造方法、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および投射型表示装置を提供すること。
【解決手段】結晶化シリコン層を形成するにあたって、基板本体10d上に第1多結晶シリコン層1xを形成した後、第1多結晶シリコン層1x上に金属触媒層8を形成し、金属触媒層8上に非結晶シリコン層4xを形成する。そして、熱処理を行い、非結晶シリコン層4xと金属触媒層8とを相互拡散させ、非結晶シリコン層4xと金属触媒層8とを入れ替える。非結晶シリコン層4xは、第2多結晶シリコン層4yに変化する。かかる第2多結晶シリコン層4yでは、結晶粒径が大きい。従って、金属触媒層8を除去した後、熱処理を行なえば、第1多結晶シリコン層1xと第2多結晶シリコン層4yとが接している部分を起点に第1多結晶シリコン層1xが再結晶化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶化シリコン層の製造方法、半導体装置の製造方法、および電気光学装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶装置や有機エレクトロルミネッセンス装置等の電気光学装置は、各種表示装置として用いられている。また、電気光学装置のうち、液晶装置は、投射型表示装置のライトバルブとしても用いられている。このような電気光学装置に用いられている素子基板は、画素電極および画素電極に対応する画素トランジスターが形成された半導体装置として構成されている。
【0003】
また、電気光学装置の素子基板に限らず、各種の半導体装置においては、半導体基板自身に電界効果型トランジスターを形成する場合を除いて、基板上に結晶化シリコン層を形成する必要がある。この場合、レーザーアニール結晶化法、もしくは固相結晶化法で形成した多結晶シリコン膜では、膜内部に多数の結晶欠陥が存在することが指摘されている。また、結晶粒が小さいため結晶粒界が多数存在することでキャリアのトラップ・粒界散乱が起こり、移動度が低いことが指摘されている(特許文献1、非特許文献1参照)。
【0004】
一方、ニッケル、鉄、コバルト、ルテニウム、イリジウム等の金属触媒を用いて結晶粒の大きな結晶化シリコン層を形成し、結晶粒を大きくすることにより、結晶欠陥を低減させる手法が提案されている(特許文献2、非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−109516号公報
【特許文献2】特開2003−37062号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Jpn.J.Appl.Phys.43(2004)3293−3296
【非特許文献2】Jpn.J.Appl.Phys.42(2003)1983−1987
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、金属触媒を利用した従来の方法では、結晶化シリコン膜の結晶粒径の制御等を十分に行なえないという問題点がある。ここに、本発明者は、従来とは全く異なる方法で金属触媒を利用して、結晶粒径の大きな結晶化シリコン層を得ることを提案するものである。
【0008】
すなわち、本発明の課題は、金属触媒を利用して、結晶粒径が大きな結晶化シリコン層の製造方法、かかる方法を利用した半導体装置の製造方法、および電気光学装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る結晶化シリコン層の製造方法は、第1多結晶シリコン層を形成する多結晶シリコン層形成工程と、前記第1多結晶シリコン層上の一部に金属触媒層を形成する金属触媒層形成工程と、前記金属触媒層上に非結晶シリコン層を形成する非結晶シリコン層形成工程と、熱処理により前記非結晶シリコン層と前記金属触媒層とを相互拡散させて前記金属触媒層と前記非結晶シリコン層との位置を入れ替えるとともに、当該非結晶シリコン層を第2多結晶シリコン層に変化させる第1熱処理工程と、前記金属触媒層を除去する金属触媒層除去工程と、熱処理により前記第1多結晶シリコン層と前記第2多結晶シリコン層とが接している部分を起点に前記第1多結晶シリコン層を再結晶化させて結晶化シリコン層を得る第2熱処理工程と、を有していることを特徴とする。
【0010】
本発明では、多結晶シリコン層形成工程において第1多結晶シリコン層を形成した後、金属触媒層形成工程において第1多結晶シリコン層上の一部に金属触媒層を形成し、非結晶シリコン層形成工程において金属触媒層上に非結晶シリコン層を形成する。そして、第1熱処理工程において熱処理を行い、非結晶シリコン層と金属触媒層とを相互拡散させる。その結果、金属触媒層と非結晶シリコン層との位置が入れ替わるとともに、非結晶シリコン層が第2多結晶シリコン層に変化する。従って、金属触媒層の下層に第2多結晶シリコン層が形成され、かかる第2多結晶シリコン層では、結晶粒径が大きい。また、本発明では、金属触媒層除去工程において金属触媒層を除去した後、第2熱処理工程において熱処理を行なう。その結果、第1多結晶シリコン層と第2多結晶シリコン層とが接している部分を起点に第1多結晶シリコン層が再結晶化する。その際、熱力学的には結晶粒が大きい方が安定であることから、第2多結晶シリコン層の大きな結晶粒が第1多結晶シリコン層を大きな結晶粒に再結晶化させる。また、第1多結晶シリコン層では、第2多結晶シリコン層と接している側から再結晶化が進行するが、その際、大きな結晶粒が小さな結晶粒を取り込んでいく。それ故、第1多結晶シリコン層は、結晶粒が大きな結晶化シリコン層に再結晶化することになる。
【0011】
本発明において、前記金属触媒層は、アルミニウム層である構成を採用することができる。アルミニウムからなる金属触媒層であれば、第1熱処理工程での熱処理により、非結晶シリコン層と金属触媒層との間で相互拡散がスムーズに起こる。それ故、金属触媒層の下層に第2多結晶シリコン層を効率よく形成することができる。
【0012】
本発明において、前記金属触媒層形成工程の後、前記金属触媒層を酸化雰囲気と接触させずに前記非結晶シリコン層形成工程を行なう構成を採用することができる。かかる構成によれば、金属触媒層の表面に酸化物が形成されないので、第1熱処理工程において非結晶シリコン層と金属触媒層との相互拡散が効率よく進行する。
【0013】
本発明において、前記金属触媒層形成工程の後、前記金属触媒層を酸化雰囲気と接触させてから前記非結晶シリコン層形成工程を行なってもよい。かかる構成によれば、金属触媒層の表面に酸化膜が形成されるので、第1熱処理工程において非結晶シリコン層と金属触媒層との相互拡散の際、酸化膜が障壁となる。従って、多結晶シリコン層の成長開始点が少ないので、結晶粒の大きな第2多結晶シリコン層を形成することができる。
【0014】
本発明において、前記金属触媒層は、前記第1多結晶シリコン層の一方の端部に形成することが好ましい。このように構成すると、第2熱処理工程の際、第1多結晶シリコン層において再結晶が合流しないで、不要な結晶粒界の発生を防止することができる。
【0015】
本発明において、前記多結晶シリコン層形成工程では、複数の前記第1多結晶シリコン層を互いに分離して形成することが好ましい。このように構成すると、複数の第1多結晶シリコン層の各々において再結晶化を同時進行させることができるので、基板上の広い領域にわたって結晶化シリコン層を効率よく形成することができる。また、複数の第1多結晶シリコン層が互いに分離して形成されているため、隣り合う第1多結晶シリコン層において再結晶が合流しない。それ故、不要な結晶粒界の発生を防止することができる。
【0016】
本発明を適用した結晶化シリコン層の製造方法は、半導体装置の製造方法に適用でき、この場合、前記結晶化シリコン層を用いて半導体素子を形成する。
【0017】
本発明においては、前記半導体素子として、前記結晶化シリコン層を能動層とする電界効果型トランジスターを形成する構成を採用することができる。
【0018】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、電気光学装置の製造方法として利用でき、この場合、前記電界効果型トランジスターを、画素電極に対応して設けられた画素トランジスターとして形成して、電気光学装置用の素子基板を製造する。
【0019】
本発明に係る電気光学装置は液晶装置として構成することができ、この場合、液晶装置は、前記素子基板との間に液晶層を保持する対向基板を備えている。
【0020】
かかる液晶装置(電気光学装置)は、直視型の表示装置に用いることができるとともに、投射型表示装置のライトバルブとして用いることができる。この場合、投射型表示装置は、電気光学装置に光を供給する光源部と、前記電気光学装置によって光変調された光を投射する投射光学系と、を有している。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を適用した半導体装置の説明図である。
【図2】本発明を適用した結晶化シリコン層および半導体装置の製造方法を示す説明図である。
【図3】本発明を適用した結晶化シリコン層および半導体装置の製造方法を示す説明図である。
【図4】本発明を適用した別の結晶化シリコン膜および半導体装置の製造方法を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した電気光学装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】本発明を適用した電気光学装置の具体的構成を示す説明図である。
【図7】本発明を適用した電気光学装置の画素構成を示す説明図である。
【図8】本発明を適用した反射型の電気光学装置を用いた電子機器の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0023】
[半導体装置]
(半導体装置の構成)
図1は、本発明を適用した半導体装置の説明図であり、図1(a)、(b)は、半導体装置に形成した電界効果型トランジスターの平面図および断面図である。
【0024】
図1に示すように、本形態の半導体装置10は、石英基板等からなる基板本体10d(基板)上に、シリコン酸化膜等からなる絶縁性の下地層11と、この下地層11に島状に形成された結晶化シリコン層1aとを備えている。
【0025】
結晶化シリコン層1aは、半導体素子としての電界効果型トランジスター30の能動層として用いられている。より具体的には、電界効果型トランジスター30では、結晶化シリコン層1aの上層側にゲート絶縁層2が形成されており、ゲート絶縁層2の上層にゲート電極3cが形成されている。結晶化シリコン層1aは、ゲート電極3cにゲート絶縁層2を介して対向するチャネル領域1gを備えており、チャネル領域1gの両側には、ソース領域1bおよびドレイン領域1cを備えている。ゲート電極3cの上層側には層間絶縁膜71が形成されており、層間絶縁膜71の上層にはソース電極6cおよびドレイン電極6bが形成されている。ソース電極6cは、層間絶縁膜71およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール71aを介してソース領域1bに電気的に接続し、ドレイン電極6bは、層間絶縁膜71およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール71bを介してドレイン領域1cに電気的に接続している。
【0026】
このように構成した半導体装置10については、例えば、図5〜図7を参照して説明する画素電極等を設ければ、電気光学装置用の素子基板として構成することができ、かかる素子基板において、電界効果型トランジスター30は、画素トランジスターや、駆動回路用トランジスターとして構成される。
【0027】
(結晶化シリコン層1aおよび半導体装置10の製造方法)
図2および図3は、本発明を適用した結晶化シリコン層1aおよび半導体装置10の製造方法を示す説明図である。なお、図2(a−1)〜(d−1)および図3(a−1)〜(c−1)は、結晶化シリコン層1aおよび半導体装置10の製造方法を示す工程断面図であり、図2(a−2)〜(d−2)および図3(a−2)〜(c−2)は、各工程における平面的な様子を示す説明図である。また、図3(b−3)は、第1多結晶シリコン層が再結晶化していく様子を模式的に示す説明図である。
【0028】
本形態では、まず、図2(a−1)に示すように、石英基板等からなる基板本体10d(基板)の全面にCVD法等によりシリコン酸化膜等からなる絶縁性の下地層11を形成する。
【0029】
次に、多結晶シリコン層形成工程において、図2(a−1)、(a−2)に示すように下地層11上に第1多結晶シリコン層1xを形成する。かかる多結晶シリコン層1xは、例えば、スパッタ法、CVD法、蒸着法等により下地層11上に形成された後、レーザアニールや急速加熱法等による固相成長により多結晶化させたシリコン膜であり、500nm程度の結晶粒で構成されている。なお、多結晶シリコン層1xは、基板本体10dの全面に形成されていてもよいが、本形態では、所定サイズにパターニングされている。
【0030】
次に、金属触媒層形成工程において、図2(b−1)、(b−2)に示すように、第1多結晶シリコン層4x上の一部に金属触媒層8を形成する。より具体的には、第1多結晶シリコン層1x上にスパッタ法等により金属層を形成した後、パターニングし、第1多結晶シリコン層4x上の一部に金属触媒層8を残す。本形態では、金属触媒層8としてアルミニウム膜を形成する。また、本形態では、金属触媒層8については、第1多結晶シリコン層1xの端部1x1、1x2のうち、端部1x1付近において端部1x1に沿うように帯状に形成する。
【0031】
次に、非結晶シリコン層形成工程において、図2(c−1)、(c−2)に示すように、金属触媒層8上の一部に非結晶シリコン層4xを形成する。より具体的には、基板本体10dの全面にスパッタ法、CVD法、蒸着法等によりアモルファスシリコン膜を形成した後、パターニングし、金属触媒層8上にアモルファスシリコン膜を非結晶シリコン層4xとして残す。
【0032】
次に、第1熱処理工程において、窒素雰囲気中で400℃から550℃の温度条件で熱処理を行なう。その結果、非結晶シリコン層4xと金属触媒層8とが相互拡散して、図2(d−1)、(d−2)に示すように、非結晶シリコン層4xと金属触媒層8との位置が入れ替わる。その際、非結晶シリコン層4xが結晶化し、金属触媒層8の下層側に第2多結晶シリコン層4yが形成された状態となる。なお、第1熱処理工程を行なう前の状態では、金属触媒層8は下層側の第1多結晶シリコン層1xとも接しているが、上記の温度条件では、金属触媒層8と第1多結晶シリコン層1xとの相互拡散は発生せず、金属触媒層8と非結晶シリコン層4xとの間で相互拡散が優先的に進行する。
【0033】
かかるアルミニウム誘起結晶化法において、金属触媒層形成工程の後、非結晶シリコン層形成工程の前に、金属触媒層8を酸化雰囲気と接触させなければ、金属触媒層8の表面には酸化膜が形成されないので、第1熱処理工程では400℃の温度で10時間以内の熱処理で結晶化が可能である。かかる条件によれば、結晶粒径が数μmの第2多結晶シリコン層4yを形成することができる。
【0034】
これに対して、金属触媒層形成工程の後、非結晶シリコン層形成工程の前に、金属触媒層8を酸化雰囲気と接触させれば、金属触媒層8の表面に酸化膜が形成され、かかる酸化膜は障壁となる。従って、第1熱処理工程において、相互拡散が抑制される結果、温度条件を500℃程度まで高めないと、10時間以内では結晶化が完了しない。かかる条件では、第2多結晶シリコン層4yの成長開始点が少ないので、結晶粒径が数十μmの第2多結晶シリコン層4yを形成することができ、金属触媒層8の表面に酸化膜が形成されない場合と比較して、結晶粒径を十倍程度、大きくすることができる。
【0035】
また、金属触媒層8の膜厚と非結晶シリコン層4xの膜厚を1:1に設定すれば、第2多結晶シリコン層4yの形成が可能である。より具体的には、金属触媒層8の膜厚と非結晶シリコン層4xの膜厚との比は、例えば、50nm:50nmから100nm:100nmに設定すれば、第2多結晶シリコン層4yの形成が可能である。なお、シリコン原子を十分に金属触媒層8に供給するという観点からすれば、非結晶シリコン層4xの膜厚は、金属触媒層8の膜厚より大であることが好ましい。
【0036】
また、非結晶シリコン層4xと金属触媒層8の膜厚が各々100nm以上の場合、試料面内に対して垂直方向の結晶面は、(100)面が優先配向した第2多結晶シリコン層4yが形成され、非結晶シリコン層4xの膜厚が50nm以下の場合、(111)面が優先配向した第2多結晶シリコン層4yが形成される。
【0037】
次に、金属触媒層除去工程において、図3(a−1)、(a−2)に示すように、ドライエッチングあるいはウエットエッチングにより、金属触媒層8を除去する。その際、フッ酸およびリン硝酢酸等を用いてウエットエッチングを行なえば、金属触媒層8を選択的に除去することができる。
【0038】
次に、図3(b−1)、(b−2)に示す第2熱処理工程を窒素雰囲気中で温度が550℃以上の条件、例えば、550℃から800℃の温度条件で行ない、第2多結晶シリコン層4yを核として第1多結晶シリコン層1xを再結晶化させる。より具体的には、第1多結晶シリコン層1xは、図3(b−1)、(b−2)に矢印で示すように、第1多結晶シリコン層1xと第2多結晶シリコン層4yとが接している端部1x1側を起点にして端部1x2側に向けて再結晶化が進行し、図3(c−1)、(c−2)に示す結晶化シリコン層1zとなる。その際、熱力学的には結晶粒が大きい方が安定である。このため、第2多結晶シリコン層4yのサイズが1μm以上の大きな結晶粒が第1多結晶シリコン層1xを大きな結晶粒に再結晶化させる。また、図3(b−3)に示すように、第1多結晶シリコン層1xでは、第2多結晶シリコン層4yと接している側から再結晶化が進行するが、その際、大きな結晶粒が小さな結晶粒を取り込んでいく。それ故、第1多結晶シリコン層1xは、結晶粒が大きな結晶化シリコン層1zに再結晶化することになる。かかる結晶化シリコン層1zは、第1多結晶シリコン層4yの結晶方位に倣って、(100)面あるいは(111)面が優先配向した結晶化膜となる。なお、再結晶化の進行状況によっては、800℃以上の温度条件でさらに熱処理を行い、欠陥を低減するための焼き締めを実施してよい。
【0039】
しかる後には、結晶化シリコン層1zを、図1に示す結晶化シリコン層1aの形状にパターニングした後、周知の半導体プロセスを利用して、図1を参照して説明したゲート絶縁層2の形成やゲート電極3cの形成、不純物イオンの導入等を行なえば、電界効果型トランジスター30を備えた半導体装置10を製造することができる。また、図5〜図7を参照して後述する画素電極等を設ければ、電気光学装置用の素子基板として構成することができ、かかる素子基板において、電界効果型トランジスター30は、画素トランジスターや、駆動回路用トランジスターとして構成される。
【0040】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、多結晶シリコン層形成工程において基板本体10d上に第1多結晶シリコン層1xを形成した後、金属触媒層形成工程において第1多結晶シリコン層1x上の一部に金属触媒層8を形成し、非結晶シリコン層形成工程において金属触媒層8上に非結晶シリコン層4xを形成する。そして、第1熱処理工程において熱処理を行い、非結晶シリコン層4xと金属触媒層8とを相互拡散させる。その結果、非結晶シリコン層4xと金属触媒層8との位置が入れ替わるとともに、非結晶シリコン層4xが第2多結晶シリコン層4yに変化する。従って、金属触媒層8の下層に第2多結晶シリコン層4yが形成され、かかる第2多結晶シリコン層4yでは、結晶粒径が大きい。また、本形態では、金属触媒層除去工程において金属触媒層8を除去した後、第2熱処理工程において熱処理を行なう。その結果、第1多結晶シリコン層1xと第2多結晶シリコン層4yとが接している部分を起点に第1多結晶シリコン層1xが再結晶化する。その際、熱力学的には結晶粒が大きい方が安定であることから、第2多結晶シリコン層4yの大きな結晶粒が第1多結晶シリコン層1xを大きな結晶粒に再結晶化させる。また、第1多結晶シリコン層1xでは、第2多結晶シリコン層4yと接している側から再結晶化が進行するが、その際、大きな結晶粒が小さな結晶粒を取り込んでいく。それ故、第1多結晶シリコン層1xは、結晶粒が大きな結晶化シリコン層1zに再結晶化することになる。また、第2熱処理工程において、第1多結晶シリコン層1xは、第2多結晶シリコン層4yと接している部分を起点にして結晶化するので、結晶化シリコン層1zの結晶化方位および結晶粒の大きさについては、第2多結晶シリコン層4yの結晶粒の方位や大きさにより制御することができる。また、本形態によれば、結晶化シリコン層1aには、金属触媒層8の金属原子が進入していない。それ故、結晶化シリコン層1aを用いれば、移動度が高く、高性能の電界効果型トランジスター30を実現することができる。
【0041】
特に結晶化シリコン層1a、1zの結晶粒が、電界効果型トランジスター30のチャネル領域1gの幅寸法および長さ寸法より大きければ、チャネル領域1gについては擬似的に単結晶とみなすことができる。例えば、結晶化シリコン層1a、1zの結晶粒が1μm以上で、電界効果型トランジスター30のチャネル領域1gの幅寸法および長さ寸法が1μm以下であれば、チャネル領域1gについては擬似的に単結晶とみなすことができる。それ故、移動度が高く、高性能の電界効果型トランジスター30を実現することができる。
【0042】
また、本形態において、金属触媒層8はアルミニウム層であり、アルミニウムは融点が低い。このため、第1熱処理工程での熱処理により、非結晶シリコン層4xと金属触媒層8との間で相互拡散がスムーズに起こる。それ故、金属触媒層8の下層に第2多結晶シリコン層4yを効率よく形成することができる。
【0043】
また、本形態において、金属触媒層8は、第1多結晶シリコン層1xの一方の端部1x1に設けられているため、第2熱処理工程の際、第1多結晶シリコン層1xの再結晶化は、一方の端部1x1から他方の端部1x2に向けてのみ進行する。このため、第1多結晶シリコン層1xの両方の端部1x1、1x2に金属触媒層8を設けた場合と違って、第1多結晶シリコン層1xにおいて再結晶が合流するという事態が発生しない。それ故、結晶化シリコン層1zにおいて、再結晶の合流に起因する不要な結晶粒界の発生を防止することができる。
【0044】
[半導体装置10の変形例]
図4は、本発明を適用した別の結晶化シリコン膜1zおよび半導体装置10の製造方法を示す説明図であり、図4(a)、(b)は、本形態の製造方法において第2熱処理工程を行なっている様子を示す説明図、および第2熱処理工程後の様子を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、図1〜図3を参照して説明した形態と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0045】
半導体装置10を後述する電気光学装置用の素子基板等として用いる場合、基板本体10d上には複数の電界効果型トランジスター30が形成される。このような場合には、図4(a)に示すように、複数の第1多結晶シリコン層1xを互いに分離して形成する。また、複数の第1多結晶シリコン層1xの各々に対して一方の端部1x1のみに金属触媒層8を形成することにより、一方の端部1x1のみに第2多結晶シリコン層4yを形成する。このように形成すれば、複数の第1多結晶シリコン層1xの各々において再結晶化を同時進行させ、図4(b)に示すように、基板本体10d上の広い領域にわたって結晶化シリコン層1zを効率よく形成することができる。また、複数の第1多結晶シリコン層1xが互いに分離して形成されているため、隣り合う第1多結晶シリコン層1xにおいて再結晶が合流しない。それ故、再結晶の合流に起因する不要な結晶粒界の発生を防止することができる。
【0046】
[電気光学装置への適用例]
以下、図1〜図4を参照して説明した半導体装置10を電気光学装置の素子基板として構成した例を説明する。従って、以下の説明では、図1〜図4を参照して説明した構成と共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0047】
(全体構成)
図5は、本発明を適用した電気光学装置の電気的構成を示すブロック図である。図5に示すように、電気光学装置100は、液晶パネル100pを有しており、液晶パネル100pは、その中央領域に複数の画素100aがマトリクス状に配列された画素領域10bを備えている。かかる液晶パネル100pにおいて、後述する素子基板としての半導体装置10には、画素領域10bの内側で複数本のデータ線6aおよび複数本の走査線3aが縦横に延びており、それらの交点に対応する位置に画素100aが構成されている。複数の画素100aの各々には、画素トランジスターとしての電界効果型トランジスター30、および後述する画素電極9aが形成されている。電界効果型トランジスター30のソースにはデータ線6aが電気的に接続され、電界効果型トランジスター30のゲートには走査線3aが電気的に接続され、電界効果型トランジスター30のドレインには、画素電極9aが電気的に接続されている。
【0048】
半導体装置10(素子基板)において、画素領域10bの外側領域には走査線駆動回路104およびデータ線駆動回路101が構成されている。データ線駆動回路101は各データ線6aの一端に電気的に接続しており、画像処理回路から供給される画像信号を各データ線6aに順次供給する。走査線駆動回路104は、各走査線3aに電気的に接続しており、走査信号を各走査線3aに順次供給する。
【0049】
本形態では、走査線駆動回路104およびデータ線駆動回路101には、図1〜図4を参照して説明した電界効果型トランジスター30によってCMOS回路等が用いられている。かかる電界効果型トランジスター30は、オン電流が高いため、高速動作が可能である等の利点がある。
【0050】
各画素100aにおいて、画素電極9aは、後述する対向基板に形成された共通電極と液晶を介して対向し、液晶容量50aを構成している。また、各画素100aには、液晶容量50aで保持される画像信号の変動を防ぐために、液晶容量50aと並列に保持容量60が付加されている。本形態では、保持容量60を構成するために、複数の画素100aに跨って走査線3aと並行して延びた容量線3bが形成されている。
【0051】
(液晶パネル100pおよび半導体装置10の構成)
図6は、本発明を適用した電気光学装置100の具体的構成を示す説明図であり、図6(a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置100の液晶パネル100pを各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。
【0052】
図6(a)、(b)に示すように、電気光学装置100の液晶パネル100pでは、所定の隙間を介して半導体装置10(素子基板)と対向基板20とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、半導体装置10と対向基板20との間に液晶層50が保持されている。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。本形態において、半導体装置10の基体は基板本体10dであり、対向基板20の基体は透光性基板20dである。
【0053】
半導体装置10において、シール材107の外側領域では、半導体装置10の一辺に沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、この一辺に隣接する他の辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、半導体装置10と対向基板20との間で電気的導通をとるための上下導通材109が形成されている。
【0054】
詳しくは後述するが、半導体装置10には、アルミニウムやアルミニウム合金等といったアルミニウム系材料や、銀や銀合金等といった銀系材料からなる反射性の画素電極9aがマトリクス状に形成されている。
【0055】
対向基板20には、シール材107の内側領域に遮光性材料からなる額縁108が形成され、その内側が画像表示領域10aとされている。対向基板20には、ITO(Indium Tin Oxide)膜からなる透光性の共通電極21が形成されている。
【0056】
なお、画素領域10bには、額縁108と平面的に重なる領域にダミーの画素が構成される場合があり、この場合、画素領域10bのうち、ダミー画素を除いた領域が画像表示領域10aとして利用されることになる。
【0057】
かかる反射型の電気光学装置100では、図7(b)に矢印Lで示すように、対向基板20の側から入射した光を反射性の画素電極9aで反射して再び、対向基板20の側から出射する間に液晶層50によって光変調される。なお、電気光学装置100は、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、対向基板20には、カラーフィルター(図示せず)や保護膜が形成される。また、対向基板20の光入射側の面には、使用する液晶層50の種類、すなわち、TN(ツイステッドネマティック)モード、STN(スーパーTN)モード等々の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの違いに応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が所定の向きに配置される。さらに、電気光学装置100は、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクタ)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各電気光学装置100の各々には、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルタは形成されない。
【0058】
(各画素の構成)
図7は、本発明を適用した電気光学装置100の画素構成を示す説明図であり、図7(a)、(b)は各々、本発明を適用した反射型の電気光学装置100に用いた半導体装置10において相隣接する画素の平面図、およびそのA1−A1′線に相当する位置で電気光学装置100を切断したときの断面図である。なお、図7(a)において、データ線6aおよびドレイン電極6bは一点鎖線で示し、走査線3aおよび容量線3bは実線で示し、結晶化シリコン層1a(半導体層)は短い点線、画素電極9aについては二点鎖線で示してある。
【0059】
図7(a)、(b)に示すように、半導体装置10には、石英基板等からなる基板本体10dの第1面10xおよび第2面10yのうち、対向基板20側に位置する第1面10xにシリコン酸化膜等からなる下地層11が形成されているとともに、その上層側において、画素電極9aと平面的に重なる位置にNチャネル型の電界効果型トランジスター30が形成されている。
【0060】
電界効果型トランジスター30は、図1〜図4を参照して説明した結晶化シリコン層1aを能動層として備えている。結晶化シリコン層1aにはチャネル領域1g、ソース領域1b、およびドレイン領域1cが形成されており、結晶化シリコン層1aの表面側には、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜からなる透光性のゲート絶縁層2が形成されている。ゲート絶縁層2の表面には、金属膜やドープトシリコン膜からなるゲート電極3c(走査線3a)が形成されている。結晶化シリコン層1aにおけるドレイン領域1cからの延設部分1eには、ゲート絶縁層2を介して容量線3bが対向し、保持容量60が形成されている。
【0061】
電界効果型トランジスター30の上層側には、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等からなる層間絶縁膜71、およびシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等からなる層間絶縁膜75が形成されている。層間絶縁膜71の表面には、ソース電極6c(データ線6a)およびドレイン電極6bが形成され、ソース電極6c(データ線6a)は、層間絶縁膜71に形成されたコンタクトホール71aを介してソース領域1bに電気的に接続し、ドレイン電極6bは、層間絶縁膜71に形成されたコンタクトホール71bを介してドレイン領域1cに電気的に接続している。
【0062】
層間絶縁膜75の表面には画素電極9aが島状に形成されており、画素電極9aは、層間絶縁膜75に形成されたコンタクトホール75bを介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。かかる電気的な接続を行なうにあたって、本形態では、コンタクトホール75bの内部は、プラグ80と称せられる導電膜によって埋められ、画素電極9aは、プラグ80を介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。かかる構成によれば、画素電極9aの表面にコンタクトホール75bに起因する凹凸が発生しないという利点がある。
【0063】
層間絶縁膜75の表面とプラグ80の表面は、連続した平坦面を形成しており、かかる平坦面上に反射性の画素電極9aが形成されている。また、隣接する画素電極9aの間において、画素電極9aの厚さ寸法に相当する深さの溝状凹部は表面絶縁膜78で埋められている。このため、画素電極9aと表面絶縁膜78とは連続した平坦面を形成しており、かかる平坦面上に、シリコン酸化膜等からなる下地保護膜160が形成されている。また、下地保護膜160の上層には、斜方蒸着されたシリコン酸化膜からなる配向膜16が形成されている。
【0064】
対向基板20では、透光性基板20dにおいて半導体装置10と対向する面全体にITO膜からなる共通電極21が形成され、共通電極21の表面には、シリコン酸化膜等からなる下地保護膜260が形成されている。また、下地保護膜260の上層には、斜方蒸着されたシリコン酸化膜からなる配向膜26が形成されている。
【0065】
このように構成した半導体装置10と対向基板20は、画素電極9aと共通電極21とが対面するように対向配置され、かつ、これらの基板間には、シール材107により囲まれた空間内に電気光学物質としての液晶層50が封入されている。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で、半導体装置10および対向基板20に形成された配向膜16、26により所定の配向状態をとる。液晶層50は、一種または数種のネマティック液晶を混合したもの等からなる。
【0066】
[電子機器への搭載例]
図8は、本発明を適用した反射型の電気光学装置100を用いた電子機器の説明図である。本発明に係る反射型の電気光学装置100は、図8(a)に示す投射型表示装置(液晶プロジェクター/電子機器)や、図8(b)、(c)に示す携帯用電子機器に用いることができる。
【0067】
図8(a)に示す投射型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って光源部810、インテグレーターレンズ820および偏光変換素子830が配置された偏光照明装置800を有している。また、投射型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って、偏光照明装置800から出射されたS偏光光束をS偏光光束反射面841により反射させる偏光ビームスプリッタ840と、偏光ビームスプリッター840のS偏光光束反射面841から反射された光のうち、青色光(B)の成分を分離するダイクロイックミラー842と、青色光が分離された後の光束のうち、赤色光(R)の成分を反射させて分離するダイクロイックミラー843とを有している。また、投射型表示装置1000は、各色光が入射する3枚の電気光学装置100R、100G、100B(電気光学装置100)を備えている。かかる投射型表示装置1000は、赤色用、緑色用、青色用の3つの電気光学装置100R、100G、100Bにて変調された光をダイクロイックミラー842、843、および偏光ビームスプリッター840にて合成した後、この合成光を投射光学系850によってスクリーン860に投射する。
【0068】
次に、図8(b)に示す携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001、スクロールボタン3002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置100〈直視型表示装置〉を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置100に表示される画面がスクロールされる。図8(c)に示す情報携帯端末4000(PDA:Personal Digital Assistants)は、複数の操作ボタン4001、電源スイッチ4002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置100を備えており、電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が電気光学装置100に表示される。
【0069】
また、本発明を適用した電気光学装置100が搭載される電子機器としては、図8(a)、(b)、(c)に示すものの他、ヘッドマウンティトディスプレイ、デジタルスチールカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、銀行端末等の電子機器等が挙げられる。
【0070】
さらに、電気光学装置100を透過型に構成した場合も、透過型の投射型表示装置のライトバルブや、直視型の表示装置に本発明を適用した電気光学装置100を用いることができる。
【符号の説明】
【0071】
1a、1z・・結晶化シリコン層、1x・・第1多結晶シリコン層、4x・・非結晶シリコン層、4y・・第2多結晶シリコン層、8・・金属触媒層、10・・半導体装置(素子基板)、10d・・基板本体(基板)、11・・下地層、30・・電界効果型トランジスター、100・・電気光学装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1多結晶シリコン層を形成する多結晶シリコン層形成工程と、
前記第1多結晶シリコン層上の一部に金属触媒層を形成する金属触媒層形成工程と、
前記金属触媒層上に非結晶シリコン層を形成する非結晶シリコン層形成工程と、
熱処理により前記非結晶シリコン層と前記金属触媒層とを相互拡散させて前記金属触媒層と前記非結晶シリコン層との位置を入れ替えるとともに、当該非結晶シリコン層を第2多結晶シリコン層に変化させる第1熱処理工程と、
前記金属触媒層を除去する金属触媒層除去工程と、
熱処理により前記第1多結晶シリコン層と前記第2多結晶シリコン層とが接している部分を起点に前記第1多結晶シリコン層を再結晶化させて結晶化シリコン層を得る第2熱処理工程と、
を有していることを特徴とする結晶化シリコン層の製造方法。
【請求項2】
前記金属触媒層は、アルミニウム層であることを特徴とする請求項1に記載の結晶化シリコン層の製造方法。
【請求項3】
前記金属触媒層形成工程の後、前記金属触媒層を酸化雰囲気と接触させずに前記非結晶シリコン層形成工程を行なうことを特徴とする請求項2に記載の結晶化シリコン層の製造方法。
【請求項4】
前記金属触媒層形成工程の後、前記金属触媒層を酸化雰囲気と接触させてから前記非結晶シリコン層形成工程を行なうことを特徴とする請求項3に記載の結晶化シリコン層の製造方法。
【請求項5】
前記金属触媒層は、前記第1多結晶シリコン層の一方の端部に形成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の結晶化シリコン層の製造方法。
【請求項6】
前記多結晶シリコン層形成工程では、複数の前記第1多結晶シリコン層を互いに分離して形成することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の結晶化シリコン層の製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか一項に記載の結晶化シリコン層の製造方法を用いた半導体装置の製造方法であって、
前記結晶化シリコン層を用いて半導体素子を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記半導体素子として、前記結晶化シリコン層を能動層とする電界効果型トランジスターを製造することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の半導体装置の製造方法を用いた電気光学装置の製造方法であって、
前記電界効果型トランジスターを、画素電極に対応して設けられた画素トランジスターとして形成して、電気光学装置用の素子基板を製造することを特徴とする電気光学装置の製造方法。

【図1】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−216760(P2011−216760A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84896(P2010−84896)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】