説明

肥満および関係する病気の予防または治療のためのN−スルファモイル−N′−アリールピペラジンを含有する薬剤

本発明は、肥満および関係する症状を予防または治療するための公知および新規のN−スルファモイル−N′アリールピペラジンおよびその生理的に認容される塩の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は公知および新規のN−スルファモイル−N′−アリールピペラジンおよびその生理的に認容される酸付加塩および肥満および関係する病気を予防または治療するためのこれらの化合物を含有する製薬的組成物または薬剤に関する。
【0002】
一部のN−スルファモイル−N′−アリールピペラジンおよび除草剤としてのその使用はドイツ特許(DE−OS)第1964441号(米国特許第3709677号に相当)に記載されている。類似の化合物および殺虫剤およびダニ駆除剤としてのその使用も刊行物WO95/09151号に記載されている。
【0003】
刊行物WO94/07867号は哺乳動物での糖尿病合併症を治療または予防するために有用であるソルビトール脱水酵素の阻害剤としての置換された4−ピリミジン誘導体を記載する。
【0004】
欧州特許(EP−A2)第0470616号はアルドース還元酵素阻害剤の検査試薬として有用である置換された4−ピリミジン誘導体を記載する。
【0005】
国際特許WO03/075929号は例えばガンおよび乾癬の治療に有用であるヒストンデアセチラーゼの阻害剤を提供し、前記阻害剤はある種のN−スルファモイル−N′−アリールピペラジンを含有することができる。前記化合物を製造するための中間生成物も開示されている。
【0006】
米国特許第2748125号は抗けいれん活性を有する1−置換−4−スルファモイルピペラジンを記載する。
【0007】
J.M.McManus等(J.MedChem8(1965)766−776)はスルファミル尿素低血糖剤を記載する。
【0008】
哺乳動物および人間での炭酸脱水酵素の阻害による脂質生成の抑制により肥満の治療および/または予防に適した化合物を見出す方法が刊行物WO02/07821号から知られている。
【0009】
本発明の課題は、きわめて有効であり、簡単な方法で得られる、肥満およびその付随するおよび/または二次的な病気または症状の治療および/または予防のための新規薬剤を提供することである。
【0010】
意想外にも、ある種の新規および公知のN−スルファモイル−N′−アリールピペラジンまたはその生理的に認容される酸付加塩が肥満およびその付随するおよび/または二次的な病気または症状の治療および/または予防に適していることが見出された。
【0011】
本発明により、一般式I:
【化1】

(式中、
Arは単環または双環のC〜C10−アリールであり、
その環炭素原子は窒素、酸素および/または硫黄により1〜3箇所で置換されていてもよく、および/または
そのC〜C10−アリール環は3〜5個の二重結合を有してもよく、および/または
そのC〜C10−アリール環は1、2または3個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよび2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよく、前記酸素原子はC〜C10−アリール環の2個の隣接する炭素原子に結合され、C〜C−アルキレンにより架橋されているか、または
そのC〜C10−アリール環は1または2個の置換基により置換され、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよび2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよく、前記酸素原子はC〜C10−アリール環の2個の隣接する炭素原子に結合され、C〜C−アルキレンにより架橋されているか、または
そのC〜C10−アリール環はチエニル、ナフチル、ピリジル、フェニルまたはベンジルにより置換され、前記フェニルまたはベンジルのそれぞれはフェニル環中で1、2または3個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシまたはC〜C−アルキルスルホニルから選択されていてもよい)のN−スルファモイル−N′−アリールピペラジンまたはその生理的に認容される酸付加塩を肥満およびその付随するおよび/または二次的な病気または症状の治療および/または予防のために使用できる。
【0012】
より具体的には、式Iの化合物において、
Arは1,2または3個の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニル、およびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
フェニルまたはベンジルにより置換されたフェニルであり、これらのそれぞれはフェニル環中で1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシから選択されていてもよいか、または
ナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、イソインドリニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニルまたはピラゾロ[1,5−a]ピリミジニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−アルキルオキシカルボニルからなる群から選択されていてもよい。
【0013】
式I、Iaおよび/またはIbの化合物において、または本発明の範囲で記載された他の化合物において、置換基がC〜C−アルキルまたはC〜C−アルキルであるかまたはこれらを含有する場合は、これらは直鎖状、または分枝状であってもよく、有利にメチルである。式Iの化合物中の置換基がハロゲンを表す場合は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素が適している。フッ素および塩素が有利である。置換基がC〜C−アルカノイルを含有する場合は、これは直鎖状または分枝状であってもよい。C〜C−アルカノイルとしてアセチルが有利である。
【0014】
Arは有利に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、特に2−ピリジルまたは4−ピリジル、ピリミジニル、特に2−ピリミジニル、または5−ピリミジニル、ナフチル、またはキノリニルを表す。フェニル、ピリジルおよびピリミジニルがより有利である。
【0015】
Arが置換されていてもよいフェニルを表す場合は、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロおよびC〜C−アルキルスルホニルが有利な置換基である。より有利にはハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびトリフルオロメチルである。置換されていないフェニルが1つの有利な代案である。
【0016】
Arが置換されていてもよいピリジル、ピリミジニル、ナフチル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、インドリルまたはイソインドリニルである場合は、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシが有利な置換基である。
【0017】
本発明により使用することができる、部分的に新規である特に有利な化合物は、4−フェニル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド(=N−スルファモイル−N′−フェニルピペラジン)、4−(2−クロロフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−ピリジン−4−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−ピリミジン−2−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミドおよび4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミドからなる群から選択される。
【0018】
式Iの化合物の生理的に認容される酸付加塩は無機酸、例えば硫酸、燐酸またはハロゲン水素酸、有利に塩酸または有機酸、例えば低級脂肪族モノカルボン酸、ジカルボン酸またはトリカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸、酪酸、酒石酸、クエン酸、またはスルホン酸、例えば低級アルカンスルホン酸、例えばメタンスルホン酸、またはトリフルオロメタンスルホン酸、またはベンゼン環でハロゲンまたは低級アルキルにより置換されていてもよいベンゼンスルホン酸、例えばp−トルエンスルホン酸とのその一般的な塩である。式Iの化合物の塩酸塩が有利である。
【0019】
他の構成において、本発明は、一般式Ia:
【化2】

(式中、
Arは、1,2または3個の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
フェニルまたはベンジルにより置換されたフェニルであり、これらのそれぞれはフェニル環で1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択されていてもよいか、または
ナフチル、ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、イソインドリニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニル、またはピラゾロ[1,5−a]ピリミジニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−アルキルオキシカルボニルからなる群から選択されていてもよい)の化合物および哺乳動物および人間のための薬剤として使用するためのその生理的に認容される酸付加塩および/または薬理的に有効な量の式Iaの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩および一般的な製薬として認容される助剤および/または担体を含有する製薬組成物に関する。
【0020】
他の構成において、本発明は、一般式Ib:
【化3】

(式中、
Arは、フルオロ、3−クロロ、4−クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−オキシカルボニル、ヒドロキシカルバモイル、カルボキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキレンにより架橋した隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子およびC〜C−アルキルスルホニルにより1箇所置換されたフェニルであるか、または
2または3個の置換基により置換されたフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−オキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
フェニルまたはベンジルにより1箇所置換されたフェニルであり、これらのそれぞれはフェニル環で1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシから選択されてもよいか、または
ナフチル、ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニル、またはピラゾロ[1,5−a]ピリミジニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−オキシカルボニルからなる群から選択されていてもよいか、または
1または2個の置換基により置換された1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−オキシカルボニルからなる群から選択されていてもよい)の新規N−スルファモイル−N′−アリールピペラジンおよびその生理的に認容される酸付加塩に関する。
【0021】
本発明により一般式Iの範囲で生じる一部のN−スルファモイル−N′−アリールピペラジンは、例えばドイツ特許(DE−OS)第1964441号(米国特許第3709677号)、WO94/07867号および/またはWO95/09151号からすでに知られており、これらの明細書に記載された方法によりまたは類似の方法により製造できる。
【0022】
一般に式Iの化合物(式IaおよびIbの化合物を含めて)は、公知方法で、
a)一般式II:
【化4】

(式中、Arは前記の意味を表す)のアリールピペラジン化合物をスルファミドと反応させるか、または
b)式IIのアリールピペラジンを、式III:
【化5】

のt−ブチルオキシカルボニル(=boc)基で保護された4−ジメチルアミノピリジン(=DMAP)試薬と反応させ、引き続き得られた中間生成物から酸性条件下でboc基を分離するか、または
c)式IIのアリールピペラジンを、式IV:
【化6】

の有利にboc基で保護されたスルファモイルクロリドと反応させ、引き続き得られた中間生成物から酸性条件下でboc基を分離し、
所望の場合は得られた式Iの遊離塩基をその生理的に認容される塩に変換するかまたは式Iの化合物の塩を式Iの遊離塩基に変換することにより製造することができる。
【0023】
変法a)において、反応を反応条件下で不活性の有機溶剤中で、特に非プロトン性溶剤、例えばトルエンまたはキシレン中でまたはこれらの溶剤の混合物中で実施することができる。適当な反応温度は室温と溶剤または溶剤混合物の沸点の間であり、有利に60〜100℃である。
【0024】
変法b)において、反応を反応条件下で不活性の有機溶剤中で、特に二極性非プロトン性溶剤、例えばクロロホルム、ジクロロメタンまたはジオキサン中でまたはこれらの溶剤の混合物中で実施することができる。適当な反応温度は10〜50℃、有利に室温である。引き続きboc保護基を公知方法で、酸性媒体中で、例えば塩酸のエタノール溶液中で分離することができる。
【0025】
変法c)において、反応を反応条件下で不活性の有機溶剤中で、特に二極性非プロトン性溶剤、例えばクロロホルム、ジクロロメタン中でまたはこれらの溶剤の混合物中で実施することができる。適当な反応温度は10〜50℃、有利に室温である。引き続きboc保護基を公知方法で、酸性媒体中で、例えば塩酸のエタノール溶液中で分離することができる。boc保護されたスルファモイルクロリドを使用することが有利である。しかし当業者に知られた適当な反応条件下で、塩基の存在で保護されないスルファモイルクロリドを使用することもできる。
【0026】
式IIの化合物は一般に知られた化合物であるかまたはこれらの化合物は公知方法により公知の出発物質から当業者により決まったやり方で製造することができる。例えばArが置換されていてもよいビアリールである式IIの化合物は、一般式V:
【化7】

(式中、Arは単環または双環のC〜C10−アリールを表し、その環炭素原子が窒素、酸素および/または硫黄により1〜3箇所置換されていてもよくおよび/またはそのC〜C10−アリール環が3〜5個の二重結合を有してもよく、Xはハロゲン、有利に臭素のような分離可能な脱離基である)の化合物を、式VI:
【化8】

(式中、Arはチエニル、ナフチル、ピリジル、フェニル、またはベンジルを表し、前記フェニルまたはベンジルのそれぞれはフェニル環で1、2または3個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、またはC〜C−アルキルスルホニルから選択されていてもよい)の化合物とパラジウム触媒の存在で反応させることにより製造することができる。
【0027】
反応はスズキカップリング反応として知られた方法で、反応条件下で不活性の有機溶剤中で、特に二極性プロトン性溶剤、例えばメタノールまたはエタノールのような低級アルカノール、またはエチレングリコールジメチルエーテルのような低級二価アルカノールのエーテル中で、またはこれらの溶剤の混合物中でまたはこれらの溶剤と水の混合物中で実施することができる。適当な反応温度は100〜200℃、有利に120〜180℃である。反応は有利にマイクロ波反応器を使用することにより実施することができる。一般に反応をアルカリ金属炭酸塩、有利に炭酸カリウムのような塩基の存在で実施する。適当なパラジウム触媒は酢酸パラジウム(II)のようなパラジウム(II)の塩である。
【0028】
式IIIおよびIVの化合物は一般に知られた化合物でありおよび/または公知方法により、公知の出発物質から当業者により決まったやり方で製造することができる。式VおよびVIの化合物は一般に知られた化合物でありおよび/または公知方法により、公知の出発物質から当業者により決まったやり方で製造することができる。
【0029】
他の構成において、本発明は、治療に有効な量の式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩をこれが必要な対象に投与することからなる哺乳動物および人間の肥満、メタボリック症候群および/またはX症候群および/または心臓血管の病気を治療または予防する方法に関する。
【0030】
本発明により肥満は有利な選択案として含まれる体重の増加を生じるすべての体脂肪の増加を含むと理解され、医学的定義の肥満に限定されない。従って本発明は美容による体重の損失のような非医学的体重の損失にも関し、一般に身体の外観の改良を含む。更に肥満の用語は薬物誘発性肥満および/または若年性肥満も含むと理解される。
【0031】
本発明による化合物を使用してそれぞれ処理できる肥満の付随する病気またはその二次的病気は特にメタボリック症候群および/またはX症候群および心臓血管の病気を含む。
【0032】
本明細書で使用されるメタボリック症候群の用語は中心的な肥満のほかに主に高血圧症、特に動脈高血圧症、インシュリン抵抗性、特に糖尿病タイプII、グルコース不耐症、異常リポタンパク血症、特に低下したHDLコレステロールで発生する高リポタンパク血症に伴われる高トリグリセリド血症、および痛風を生じることがある過剰尿酸血症を含む複雑な臨床的特徴を含むと理解される。アメリカ心臓学会からの情報により、メタボリック症候群はインシュリン抵抗性と密接に結びついている。一部の人々は遺伝子的にインシュリン抵抗性になりやすい。過剰体脂肪および身体の不活動のような獲得した要因がインシュリン抵抗性を誘発し、これらの人々にメタボリック症候群を誘発することがある。インシュリン抵抗性を有する多くの人々は中心的肥満である。インシュリン抵抗性とメタボリック危険因子との分子レベルの生物的メカニズムは完全に理解されてなく、複雑であると思われる。メタボリック症候群を生じる危険のある一群の人々はインシュリンの作用に欠陥があり、血液中に適当なレベルのグルコースを維持できない糖尿病の人々である。他の群は主に糖尿病でなく、インシュリン抵抗性でないが、多くの量のインシュリンを分泌することにより補償される高血圧の人々である。この症状は高インシュリン血症として知られている。第3の群は心臓発作生存者であり、高血圧と異なり異常なグルコース濃度を有しない高インシュリン血症である人々である。メタボリック症候群は米国のような高度に発達した国々でますます一般的になり、米国では成人の約20〜25%がこの病気であることが推定される。メタボリック症候群を診断する十分に許容される基準は存在しない。
【0033】
国際コレステロール教育プログラム(National Cholesterol Education Program)、成人の高い血液コレステロールの検出、評価および治療に関するエキスパートパネル(Expert Panel on Detection、Evaluation and Treatment of High Blood Cholesterol in Adult)(Adult Treatment Panel III)により提案された基準は最も知られ、広く使用されている。ATPIIIの基準によりメタボリック症候群はこれらの要素の3個以上の存在により確認される。
・ウエストの長さにより測定される中心的肥満(男性40インチより大きい、女性35インチより大きい)
・絶食時の血中トリグリセリド、150mg/dLより高いかまたは等しい
・血中HDLコレステロール(男性40mg/dL未満、女性50mg/dL未満)
・血圧、130/85mmHgより高いかまたは等しい、
・絶食時グルコース、110mg/dLより高いかまたは等しい。
【0034】
X症候群はメタボリック症候群の用語に密接に関係し、一般に同じ病気または症状を呼ぶものと思われている。しかしアメリカ心臓学会からの情報によりX症候群は更に、虚血性心臓病を示唆する胸の痛みおよび心電図の変化があるが、血管造影法で冠状動脈の病気を発見できない心臓の病気に関する。X心臓病症候群の患者も時折脂質の異常を有する。
【0035】
肥満と結びついた心臓血管の病気の用語は一般に心不全を引き起こすことがある冠状動脈の心臓病、例えば増加した発作の危険に伴われる脳血管の病気および末梢閉鎖性動脈疾患を意味すると理解される。
【0036】
一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩は、その固有の特性により、肥満に関係しない糖尿病の症状または病気の治療に有効であることが期待されている。これらの糖尿病の症状または病気は例えば糖尿病タイプII、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性微小血管症、糖尿病性巨大血管症を含む。
【0037】
他の肥満の付随するおよび/または二次的な病気は胆石の形成のような胆嚢の病気、睡眠時無呼吸症候群、骨関節症のような整形外科の障害および社会心理学の病気であってもよい。
【0038】
式Iの化合物は更に哺乳動物および人間でのてんかんの予防または治療のための抗けいれん剤として有用であると思われる。
【0039】
本発明による式Iの化合物は哺乳類の炭酸脱水酵素、特にサブタイプIIおよび/またはVの人間の炭酸脱水酵素アイソザイム(=hCAIIおよび/またはhCAV)の阻害剤である。
【0040】
薬理的試験法
薬理的試験法で引用される例の番号は以下に記載される製造例に関する。
【0041】
1.ヒト炭酸脱水酵素アイソザイムII(hCAII)の生体外阻害
96ウェルマイクロプレート中の式Iの試験化合物を自動ピペッター(CyBiWell(登録商標))を使用してアクアビデストで希釈した。異なる希釈プレートからアリコート20μlをピペットステーション(TecanGenesis(登録商標))を使用して黒い96ウェルアッセイプレートに移した。第2工程で燐酸カリウム緩衝液148μl(20ミリモル、pH7.4)を添加し、第3工程として、酵素溶液20μl(エリスロサイトからのヒト炭酸脱水酵素アイソエンザイムII(Sigma−Aldrich)1μモル、燐酸カリウム緩衝液に溶解した)を室温で60分間インキュベートし、プレインキュベーション時間の終了時に蛍光信号(TecanUltra(登録商標)fluorescence reader、励起波長280nm、発光波長465nm)を読み取った(FLU−1)。プレインキュベーション後に水性ダンシルアミド溶液20μl(ダンシルアミド(Sigma−Aldrich)1ミリモル、塩酸に溶解した)を添加し、37℃で60分の時間にわたり10分ごとに蛍光信号を読み取った。計算のために60分の時間の蛍光データ(FLU−2)を使用した。アッセイ混合物の全体積は208μlであった。炭酸脱水酵素IIの最終濃度は10−7M/Lであり、ダンシルアミドの濃度は2.25×10−6M/Lであり、化合物の濃度は10−8M/Lから10−5M/Lまでであった。化合物溶剤としてのDMSOの最終濃度は0.1ミリモルであった。それぞれのマイクロプレートは化合物および酵素を有しないブランクおよび化合物およびエトキシゾルアミドを有しない対照群を有した(最終濃度5×10−8M/L)。すべてのデータは1つの測定値を示す。データは以下の式による計算後に阻害%として表現した。
【0042】
【数1】

【0043】
それぞれの化合物の阻害%データおよび相当する最終濃度はプリズム4ソフトウェアーを使用することによりIC50の計算に使用した。濃度作用特性を非線形回帰のためのプリズムアルゴリズム(曲線フィット);変動するスロープおよび頭部100および底部0の抑制を有するS字形の用量の応答を適用することにより計算した。
【0044】
この試験モデルで以下の表1に記載される式Iの試験物質は以下に示されるIC50値を示した。
【0045】
表1:生体外での試験物質のhCAII阻害作用
【表1】

【0046】
2.ラットでの生体内経口グルコース耐性試験
約250〜500gの体重を有する個々に収容したオス肥満ツッカーラット(群当たりn=10)で研究を行った。ラットを標準的な12/12時間の明/暗サイクル(光、7:00)に保持し、試験中を除いて任意に食物(実験用食事)および水を与えたが、試験中はグルコース投与の前に夜通し断食した。
【0047】
一般式Iの試験物質を、2%ポリエチレングリコール(=PEG)、1%カルボキシメチルセルロース中で懸濁させ、100mg/kg/日の用量で、チューブで経口投与し、1/3の用量(1ml/kg、33mg/ml)を8:30〜9:30に投与し、残りの2/3の用量(2ml/kg、33mg/ml)を16:00〜17;00に投与し、最後の1/3の用量を次の朝与えた。対照動物は賦形剤のみを摂取した。試験の日に試験物質/賦形剤の最終投与の45分後に血液サンプル(0分)を採取し(しっぽの血管)、その後直ちにラットにグルコースを経口投与した(1.25g/kg、118mg/ml)。他の血液サンプルをグルコース投与の30分後、60分後、90分後、120分後に採取した。それぞれのサンプルの第2の少量の血液をグルコース試験ストリップに配置し、その前にこの血液を血液グルコース濃度を測定するグルコースメーターに配置した(Life Scan One Touch Ultra Blood(登録商標)Glucose Meter and Life Scan One Touch Ultra(登録商標) Test Strips;Life Scan Inc;Mulpitas,CA95035)。それぞれの試料の残りの血液を回転させ、インシュリンの分析の前に−80℃で血漿を凍結した(1−2−3RatInsulinELISAkit、AlpcoDiagnostics)。
【0048】
得られた値をプロットし、試験化合物および賦形剤に関する(グルコースおよびインシュリンに関する)AUCを決定し、その後%調節AUC、%調節最大値および%調節ベースラインを評価し、グルコース耐性に関する試験化合物の影響を決定した。
【0049】
前記試験モデルにおいて試験物質は以下の結果を示した(調節の%として示される)。
【0050】
表2:グルコースおよびインシュリン濃度への試験物質の影響
【表2】

【0051】
3.マウスでの生体内食物摂取試験
個々に収容されたオスC57Bl/6マウス(群当たりn=8)で試験を行った。マウスを逆転12/12時間の明/暗サイクル(光、22:00)に保持した。マウスに食物(高カロリーダイエット)および水を任意に与えた。食物の摂取および水の消費を毎日測定した。一般式Iの試験化合物を、水中のl%メチルセルロースおよび2%(v/v)Poloxamer188(LutrolF68(登録商標))中で懸濁させ、100mg/kg/日の用量で経口投与した。7:00〜9:00に半分の用量を投与し、残りの半分の用量を15:00〜15:30に投与した。
【0052】
前記の試験モデルにおいて、試験物質は以下の表3に示される対照群と比較した場合の食物摂取の%への動物の24時間の食物摂取の減少を生じた。
【0053】
表3:食物摂取に関する試験物質の影響
【表3】

【0054】
4.生体内での食物および水の摂取および体重増加の慢性的影響
メスウィスタールラット(体重範囲250〜300g、CharlesRiver、Margate、Kent)を、2つ一組で、温度21±4℃および湿度55±20%で、堅い床およびおがくずの敷物を有するポリプロピレンケージに収容した。動物を逆転相明/暗サイクル(10:00〜18:00で8時間にわたり光を消した)に維持し、この時間の間部屋を赤い光線で照らした。動物は粉末の高脂肪ダイエット(VRF1、ラード20%プラス)、粉砕チョコレート、粉砕ピーナッツおよび水道水にいつでも自由に接近できた。3つの異なるダイエットがアルミニウムの蓋を有する別々のガラス供給瓶(Solmedia Laboratory Suppliers、Romford、Essex)に収容されていた。それぞれの蓋は食物に接近するために切り抜かれた3〜4cmの穴を有した。動物を2つ一組で12週間収容した。ベースラインの読み取り開始前の少なくとも2週間、動物を個々にワイヤ格子の床を有するポリプロピレンケージに収容し、それぞれのラットの食物摂取の記録を可能にした。食物のこぼれを検出するために、ケージパッドを有するポリプロピレントレーをそれぞれのケージの下に配置した。
【0055】
検査の開始時に、動物の体重を計量し(約0.1gまで、電子式トップパンはかりを使用して)、6個の体重を調節した処理群に配分し、この群はそれぞれ10個の動物を有した。7日のベースライン運転時間に、すべての動物に賦形剤(1%チロースMH50、poloxamer188、0.1%)を1日1回経口投与し、これに続いて、以下の表4に記載されるように28日間ラットに賦形剤または一般式Iの試験化合物を与えた。
【0056】
表4:一般式I、例2の化合物でのラットの処理
【表4】

【0057】
例2の試験物質を1%チロースMH50、0.1%poloxamer188中で懸濁させ、チューブで経口投与した(2ml/kg)。すべての投与が8時間の暗い時間(光を消す直前および直後の時間にわたる)の開始時に行われた。二回目の処理は一回目の処理の4時間後に行った。毎日、賦形剤および試験物質の投与時にラット、供給瓶および水の瓶を計量した(約0.1gまで)。それぞれの読み取り時にそれぞれのケージの下のトレーのこぼれた食物を検査し、食物を計量の前に適当な瓶に返送した。しかし供給瓶からの食物のこぼれは無視できた。体重の変化および異なる種類の食物のエネルギーレベルはラット体重1kg当たりのkJで表現された食物摂取結果で表現することにより説明される。
【0058】
動物を検査の終了時に、29日に殺し(体液の損失を最小にするためにCOにより)、血液試料(5ml全血液/動物)を心臓穿刺により集めた。遠心分離により血漿を分離し、分析まで−75℃で保存した。血液収集に続いて死体を計量し、凍結し、身体組成分析のために−75℃で保存した。死体の体脂肪、タンパク質、水分および灰分を、標準的化学分析技術を使用して決定した。脂肪、水分および灰分が測定され、他の成分(主に炭水化物)は全身体組成の2%未満を形成する。
【0059】
死体を液体窒素の温度で個々に粉砕し、混合し、2つの代表的サンプルを取り出した。サンプルを一定の重さに凍結乾燥することにより死体の水分を決定した。凍結乾燥したサンプルで、FossSoxtec(登録商標)HT2装置(FossUKLtd.Wheldrake、UK)を使用して、変性ソックスレー抽出プロトコール(石油エーテル、40〜60℃)を使用して、製造者に推奨されたプロトコールにより、死体の脂肪を決定した。死体のタンパク質をマイクロケルダール(Kjeldahl)法を使用して、凍結乾燥した試料で、Foss2012(登録商標)蒸解ブロックおよびFoss2200(登録商標)蒸留装置(FossUK Ltd)を使用して決定した。マッフル灰化炉を使用して高温で凍結乾燥したサンプルを燃焼することにより残留死体灰分を決定した。化学分析パラメーターの繰り返しの測定は必要により(例えば2つの試料が1%より大きく相違する場合)行った。
【0060】
表5:死体の水分、脂肪、タンパク質および灰分への例2の試験化合物の影響:ラット当たりの平均質量
【表5】

【0061】
結果を処理群の平均(すべてn=9〜10、ベースラインで群の体重の相違を調節した)および平均の標準的誤差(=SEM、統計的モデルの残りから計算した)として表現する。統計的比較はANCOVA(同時確率変数としてベースライン体重)およびウィリアムズテストにより行った。
【0062】
著しい相違は**p<0.001、°p<0.01、p<0.05vs賦形剤により示される。
【0063】
表6:死体の水分、脂肪、タンパク質、および灰分への例2の試験化合物の影響:平均%最終体重
【表6】

結果および統計値は上記に表現されている。
【0064】
表7:食物の過度に肥満のメスウィスタールラットでの血漿パラメーターへの例2の試験化合物の影響
【表7】

結果および統計値は上記に表現されている。
【0065】
本発明は更に薬理的に有効な量の一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩を含有し、および有利に更に一般的な製薬的に認容される助剤および/または担体を含有する製薬組成物または薬剤に関する。
【0066】
適当な製薬的に認容される助剤および/または担体は当業者に周知であり、製薬的グレードの澱粉、マンニトール、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース(または他の糖)、炭酸マグネシウム、ゼラチン、油、アルコール、洗剤、乳化剤または水(有利に滅菌された水)を含む。前記組成物は組成物の混合した製剤であってもよく、または同時使用、別々の使用または逐次的使用(投与を含む)のための組み合わせた製剤であってもよい。前記適用に使用するための本発明による化合物またはその生理的に認容される酸付加塩は一般的な任意の方法により、例えば経口投与(注入を含む)により、非経口投与により、粘膜(例えばほお、舌下、鼻)の投与により、直腸または経皮投与により投与することができ、それにより組成物を適合することができる。経口投与のために、化合物を液体または固体として、例えば溶液、シロップ、懸濁液またはエマルジョン、錠剤、カプセルおよび薬用ドロップとして製剤にすることができる。液体組成物は一般に適当な水性または非水性液体担体、例えば水、エタノール、グリセリン、ポリエチレングリコールまたは油中の化合物または生理的に認容される塩の懸濁液または溶液からなる。
【0067】
前記組成物は更に懸濁剤、保存剤、香味剤または着色剤を含有することができる。錠剤の形の組成物は、固体の組成物を製造するために、決められたやり方で使用される任意の適当な製薬的担体を使用して製造できる。これらの担体の例はステアリン酸マグネシウム、澱粉、ラクトース、スクロース、および微細結晶質セルロースを含む。カプセルの形の組成物は決められた封入法を使用して製造できる。例えば活性成分を有する粉末、顆粒またはペレットを、標準的担体を使用して製造し、引き続き硬いゼラチンカプセルに充填することができる。選択的に分散液または懸濁液を、適当な製薬的担体、例えば水性ガム、セルロース、珪酸塩または油を使用して製造し、引き続き分散液または懸濁液を軟らかいゼラチンカプセルに充填することができる。経口投与のための組成物は錠剤またはカプセルでの組成物の外側の被膜により、食物の領域を通過する分解に対して活性成分を保護するように形成することができる。典型的な非経口組成物は無菌の水性または非水性担体または非経口的に認容される油、例えばポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、落花生油またはゴマ油中の化合物または生理的に認容される酸付加塩の溶液または懸濁液からなる。選択的に溶液を凍結乾燥し、引き続き投与の直前に適当な溶剤を用いて再形成することができる。鼻の投与または経口投与のための組成物は有利にエーロゾル、ドロップ、ジェルおよび粉末として製剤にすることができる。
【0068】
エーロゾル組成物は典型的に生理的に認容される水性または非水性溶剤中の活性物質の溶液または微細な懸濁液からなり、一般的に密閉された容器中で無菌の形で1回または複数回の投与量で存在し、前記容器は粉砕装置と一緒に使用するためにカートリッジまたは充填装置の形を取ることができる。選択的に密閉された容器は1つの分散装置、例えば1回の用量の鼻用吸入器または容器の内容物が排出された場合に排出する目的の配量弁が備えられたエーロゾルディスペンサーであってもよい。投与形がエーロゾルディスペンサーからなる場合は、製薬的に認容される噴射剤を含有する。エーロゾル投与形はポンプ噴霧器の形を取ることもできる。ほおまたは舌下の投与に適した組成物は錠剤、薬用ドロップおよびトローチを含み、この場合に活性成分が糖およびアカシア、トラガントガム、またはゼラチンおよびグリセリンのような担体と一緒に製剤にされる。直腸または膣用投与のための組成物は有利に座薬(ココアバターのような通常の座薬ベースを有する)、ペッサリー、膣用タブ、フォームまたは浣腸液の形で存在する。経皮投与に適した組成物は軟膏、ジェル、パッチ、および粉末の注射を含む注射を含む。有利に組成物は錠剤、カプセル、またはアンプルのような1つの投与形で存在する。本発明による製薬組成物は肥満、肥満の付随するおよび/または二次的な病気、他の医学的体重の損失および非医学的な関係する体重の損失および/または糖尿病の症状または病気の予防および/または治療に有用である。
【0069】
本発明の化合物およびその生理的に認容される酸付加塩は一般に製薬組成物として投与され、前記組成物はここに開示されている化合物の存在により本発明の重要な、新しい実施態様である。本発明の実施態様において、本発明の製薬組成物の1種以上の成分が充填された1個以上の容器を有する製薬的パックまたはキットが用意される。これらの容器と関係して、製薬組成物の製造、使用または販売を規定する政府機関により規定された形の使用の指示または通知のような種々の文書が存在することができ、前記通知は人間または獣医の投与のための製造、使用または販売に関する前記機関による承認を表す。
【0070】
本発明のもう1つの構成はすでに記載された製薬組成物の製造方法を提供する。前記製造は当業者に知られた標準的技術により実施することができ、本発明による化合物と製薬的に認容される助剤および/または担体を組み合わせることを含む。前記組成物は錠剤、液体、カプセル、粉末を含む任意の形で、または食品生成物、例えば機能性食品の形で存在することができる。後者の場合は食品生成物自体が製薬的に認容される担体として作用する。
【0071】
前記化合物または組成物は有利にこれが必要な患者に、病気、異常または障害の症状を予防および/または治療するために十分な量で投与する。本発明のすべての構成、特に医学的構成において、化合物または組成物の投与は世話をする医師により最終的に決定され、化合物が使用される要因、動物の種類、年齢、体重、症状の激しさ、投与法、不利な反応および/または他の禁忌症のような要因を考慮する投与形式を有する。患者の進歩および回復を完全に監視する標準的な構成の臨床的試験により特定の投与範囲を決定することができる。これらの試験は人間での出発用量と同様に動物での低い%の許容される最大用量を使用する段階的に増減する用量構成を使用することができる。本発明の生理的に認容される化合物は一般に、遊離塩基として計算して一般式Iの化合物またはその生理的に認容される塩を、例えば1〜2000mg、有利に30〜1000mg、例えば10〜250mgの経口投与または0.1〜100mg、有利に0.1〜50mg、例えば1〜25mgの静脈内、皮下または筋肉内投与の毎日の投与形式(成人の患者のために)で投与し、化合物を1日当たり1〜4回投与する。本発明により使用される化合物は子供または年少者ことができるが、これらの場合の個々の投与形式は医者により特に完全に調節することが必要であり、一般に成人に投与するより低い用量を有する。
【0072】
前記化合物は適当に、連続的治療の期間、例えば少なくとも1週間、しかし一般には数週間から数ヶ月の長い期間、投与する。本発明は更に所定の体重を維持するためのまたは美容による体重損失のための(治療によらない)美容の方法を提供し、前記方法は本発明の他の構成による化合物を、有利に製薬的に認容される担体または希釈剤と組み合わせて投与することからなる。
【0073】
前記化合物または組成物は有利にこれが必要な対象にまたはその必要な物に、所定の体重を維持するためにまたは美容による体重損失に十分な量で投与する。
【0074】
更に他の構成において、一般式Iの化合物およびその生理的に認容される酸付加塩は有利に(製薬的組合せ組成物として)抗糖尿病薬、抗肥満薬、または食欲調節剤、心臓血管活性剤、特に抗高血圧薬、利尿剤、脂質濃度を変動する活性剤、特に脂質低下剤から選択される1個以上の活性物質および糖尿病により生じたまたは糖尿病と関係した症状を治療および/または予防するための活性成分と組み合わせて投与することができる。
【0075】
適当な抗糖尿病薬は例えばインシュリン、アミリン、GLP−1およびGLP−2、例えばWO98/08871号に記載されるもの、および経口活性低血糖活性成分を含有する。経口活性低血糖活性成分は有利にスルホニル尿素、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリメピリド、」グリピジド、グリキドン、グリソキセピド、グリボムリド、またはグリクラジド、ビグアミド、例えばメトホルミン、メグリチニド、例えばレパグリニド、β3−アドレナリン作用性アゴニスト、オキサジアゾリジンジオン、グルコシダーゼ阻害剤、例えばα−グルコシダーゼ阻害剤、例えばミグリトールまたはアカルボース、グルカゴンレセプターアンタゴニスト、GLP−1アゴニスト、カリウムチャンネルオープナー、例えばジアゾキシドまたはWO97/26265号またはWO99/03861号に記載されるもの、CB−1(カンナビノイド−1レセプター)アンタゴニスト/転化アゴニスト、インシュリン感作薬、例えばチアゾリジンジオン、例えばトリグリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、またはWO97/41097号に記載される化合物、特に5−[[4−[(3,4−ジヒドロ)−3−メチル−4−オキソ−2−キナゾリニルメトキシ]フェニル−1]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン、インシュリンレセプターキナーゼの活性剤、糖新生および/または糖原貯蔵症の刺激に伴われる肝臓酵素の阻害剤、例えばグリコーゲンホスホリラーゼの阻害剤およびグルコース吸収および排出の調節剤を含有する。
【0076】
適当な抗肥満薬または食欲調節剤は1種以上の5−HT(セロトニン)輸送体阻害剤、NE(ノルエピネフリン)輸送体阻害剤、CB−1(カンナビノイド−1−レセプター)アンタゴニスト/転化アゴニスト、グレリンアンタゴニスト、H3(ヒスタミンH3)アンタゴニスト/転化アゴニスト、MCH1R(メラニン濃縮ホルモン1R)アンタゴニスト、MCH2R(メラミン濃縮ホルモン2R)アゴニスト/アンタゴニスト、NPY1(ニューロペプチドYY1)アンタゴニスト、NPY2(ニューロペプチドYY2)アゴニスト、NPY5(ニューロペプチドYY5)アンタゴニスト、レプチン、レプチン誘導体、オピオイドアンタゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、BRS3(ボンベシンレセプターサブタイプ3)アゴニスト、CCK−A(コレシストキニン−A)アゴニスト、CNTF(繊毛神経親和性因子)、CNTF誘導体、GHS(成長ホルモン分泌促進レセプター)アゴニスト、SHT2c(セロトニンレセプター2c)アゴニスト、Mc3r(メラノコルチン3レセプター)アゴニスト、Mc4r(メラノコルチン4レセプター)アゴニスト、モノアミン再吸収阻害剤、セロトニン再吸収阻害剤、GLP−1(グルカゴン様ペプチド1)アゴニスト、トピラメート、ファイトファーム化合物57、ACC2(アセチル−CoAカルボキシラーゼ−2)阻害剤、β3アドレナリン作用性アゴニスト、DGAT1(ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1)阻害剤、DGAT2(ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1)阻害剤、DGAT2(ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2)阻害剤、FAS(脂肪酸シンターゼ)阻害剤、PDE(ホスホジエステラーゼ)阻害剤、チロイドホルモンBアゴニスト、UCP−1(非結合プロテイン1)、2または3活性剤、アシルエストロゲン、グルココルチコイドアンタゴニスト、11HSD−1(11−βヒドロキシステロイド脱水素酵素タイプ1)阻害剤、SCD−1(ステアロイル−CoA脱飽和酵素−1)阻害剤、ジペプチジルペプチダーゼIV(DP−IV)阻害剤、リパーゼ阻害剤、脂肪酸輸送体阻害剤、ジカルボキシレート輸送体阻害剤、グルコース輸送体阻害剤、燐酸塩輸送体阻害剤および製薬的に認容される塩およびそのエステルを含む。
【0077】
適当な食欲調節剤(食欲抑制剤)はシブトラミンまたはシブトラミンのモノおよびジ−脱メチル化活性代謝物産物、フェンフルラミンまたはデキスフェンフルラミン、マジンドール、ジエチルプロピオン、またはフェンテルミン、レプチンまたは変性レプチン、デキスアンフェタミンおよびアンフェタミンを含む。
【0078】
適当なリパーゼ阻害剤はオルリステート、パンクリシン、微生物から単離されたリパーゼ阻害剤、例えばリプスタチン(ストレプトミセス トキシトリキニからの)、エベラクトンB(ストレプトミセス アブラビエンシスからの)、これらの化合物の合成誘導体、アリザイムATL−962のような2−オキシ−4H−3,1−ベンズオキサジン−4−オン誘導体または構造的に関係する化合物、2−アミノ−4H−3,1−ベンズオキサジン−4−オン誘導体またはリパーゼ阻害活性を有する公知の植物の抽出物、例えばアルピニアオフィシナルム(Alpinia officinarum)の抽出物または3−メチルエーテルガランギン(アルピニア オフィシナルムからの)のような抽出物から単離された化合物を含む。
【0079】
適当なCB−カンナビノイドアンタゴニストはリモナバント、SLV319、SR147778およびCP−945598を含む。
【0080】
適当な心臓血管活性剤はアンギオテンシンIIレセプターアンタゴニスト、例えばアビテサルタン、ベンジロサルタン、カンデサルタン、エリサルタン、エンバサルタン、エノルタソサルタン、エプロサルタン、フォンサルタン、フォラサルタン、グリシロサルタン、イルベサルタン、イソテオリン、ロサルタン、ミルファサルタン、オルメサルタン、オポミサルタン、プラトサルタン、リピサルタン、サプリサルタン、サララシン、サルメシン、タソサルタン、テルミサルタン、バルサルタン、ゾラサルタン、KisseiKRH−94、LusofarmacoLR−B/057、LusofarmacoLR−B/081、LusofarmacoLR−B/087、SearleSC−52458、三共CS866、武田TAK536、UriachUR−7247、A−81282、A−81988、BIBR−363、BIBS39,BIBS222、BMS180560、BMS184698、CGP−38560A、CGP48369、CGP−49870、CGP63170、Cl996、CV−11194、DA−2079、DE−3489、DMP−811、DuP−167、DuP−532、GA−0056、E−4177、EMD66397、EMD−73495、EXP−063、EXP−929、EXP−3174、EXP−6155、EXP−6803、EXP−7711、EXP−9270、FK−739、HN−65021、HR−720、ICI−D6888、ICI−D7155、ICI−D8731、KRI−1177、KT3−671、KW−3433、L−158809、L−158978、L−159282,L−159689、L−159874、L−161177、L−162154、L−162234、L−162441、L−163007、L−163017、LY−235656、LY−285434、LY−301875、LY−302289、LY−315995、ME−3221、PD−123177、PD−12319、PD−150304、RG−13647、RWJ−38970、RWJ−46458、S−8307、S−8308、SL−91.0102,U−96849、U−97018、UP−269−6、UP−275−22、WAY−126227、WK−1492.2K、WK−1360、X−6803、XH−148、XR−510、YM−358、YM−31472、ZD−6888、ZD−7155およびZD−8731またはその生理的に認容される塩、溶媒和物、プロドラッグ、またはエステル、ダグルトリル、非選択的α−アドレノセプターアンタゴニスト、例えばドキサゾシン、プラゾシン、テトラゾシン、またはウラピジル、β−アドレノセプターアンタゴニスト、例えばアセブトロール、アルプレノロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、ブプラノロール、カラゾロール、カルテオロール、セリプロロール、メピンドロール、メチプラノロール、メトプロロール、ナドロール、オキシプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロパノロール、ソタロール、チモロール、α−およびβ−アドレノセプターの混合アンタゴニスト、例えばカルベジロール、またはラベトロール、ガングリオンブロッカー、例えばレセルピンまたはグアネチジン、α2−アドレノセプターアゴニスト(中心的に作用するα2−アドレノセプターアゴニストを含む)、例えばクロニジン、グアンファシン、グアナベンズメチルドーパ、モキソニジン、レニン阻害剤、例えばアルスキレン、ACE阻害剤、例えばベナゼプリル、カプトプリル、シラザプリル、エナラプリル、ホシノプリル、イミダプリル、リシノプリル、モエキシプリル、キナプリル、ペリンドプリル、ラミプリル、スピラプリル、トランドラプリル、混合または選択的エンソセリンレセプターアンタゴニスト、例えばアトラセンタン、ボセンタン、クラゾセンタン、ダルセンタン、シタクスセンタン、テゾセンタン、BMS−193884、またはJ−104132、直接的血管拡張薬、例えばジアゾキシド、ジヒドララジン、ヒドララジン、ミノキシジル、混合ACE/NEP阻害剤、例えばオマパトリラート、ECE阻害剤、例えばFR−901533、PD−069185、CGS−26303、CGS−34043、CGS−35066、CGS−30084、CGS−35066、SM−19712、Ro0677447、選択的NEP阻害剤、バソプレシンアンタゴニスト、アルドステロンレセプターアンタゴニスト、例えばエプレレノン、またはスピロノラクトン、アンギオテンシンワクチン、ウロテンシンIIレセプターアンタゴニストを含む。
【0081】
適当な利尿剤はチアジド利尿薬、例えばアルチアジド、ベメチジド、ベンドロフルメチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ベンズチアジド、ブチアジド、クロロチアジド、シクロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチルクロチアジド、パラフルチジド、ポリチアジド、テクロチアジド、トリクロロメチアジド、チアジド類似利尿薬、例えばクロラミノフェナミド、クロロタリドン、クロフェナミド、クロパミド、クロレキソロン、フェンキゾン、インダマミド、メフルシド、メトラゾン、キネタゾン、トリパミド、キシパミド、ループ利尿薬、例えばアゾセミド、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、トルセミド、カリウム節約利尿薬、例えばアミロリド、カリウムカンレノエート、スピロノラクトン、トリアムテレンまたは任意の生理的に認容される互変異性体、前記利尿薬の塩、溶媒和物、プロドラッグまたはエステルを含む。
【0082】
脂質濃度を変動する適当な活性剤は脂質代謝を変動する化合物、例えば抗脂肪過剰活性成分および抗脂質活性成分、例えばHMGCoAレダクターゼ阻害剤、例えばアトロバスタチン、ベリバスタチン、セリバスタチン、クリルバスタチン、フルバスタチン、グレンバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン、またはその生理的に認容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたはエステル、コレステロール運搬/コレステロール吸収阻害剤、胆汁酸再吸収阻害剤、またはミクロソームトリグリセリド運搬タンパク質阻害剤(MTP)、食物摂取を減少する化合物、PPAR(=ペルオキシソーム増殖体活性レセプター)、β細胞のATP依存性カリウムチャンネルに作用するRXRアゴニストおよび活性剤、フィブリル酸、例えばベザフィブラート、シプロフィブラート、クロフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコール、エゼチミド、デキストロチロキシン、HMGCoAシンターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、アシルコエンザイムAコレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤、コレステリルエステル運搬タンパク質(CETP)阻害剤、スクアレンシンセターゼ阻害剤、抗酸化剤、PPARαアゴニスト、FXRレセプター調節剤、LXRレセプターアゴニスト、リポタンパク合成阻害剤、レニンアンギオテンシンシステム阻害剤、ミクロソームトリグリセリド運搬阻害剤、胆汁酸再吸収阻害剤、PEAR8アゴニスト、トリグリセリド合成阻害剤、転写モジュレーター、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、低密度リポタンパクレセプター誘導物質、血小板凝固阻害剤、5−LOまたはFLAP阻害剤、PPAR8部分的アゴニスト、ナイアシンまたはナイアシンレセプターアゴニスト、および」その製薬的に認容される塩およびエステルを含む。
【0083】
本発明による一般式Iの化合物と組み合わせて使用するために適した他の活性剤はGARTアゴニスト、H3アンタゴニスト、TNFアゴニスト、CRFアゴニスト、CRFBPアンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3−アゴニスト、MSH(メラノサイト刺激ホルモン)アゴニスト、セロトニン再吸収阻害剤、混合セロトニンおよびノルアドレナリン再吸収阻害剤、5HTモジュレーター、MAO阻害剤、ガラニンアンタゴニスト、非結合プロテイン2または3のモジュレーター、レプチンアゴニスト、ドーパミンアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン)、RXRモジュレーター、hCNTFアゴニストおよびTR−βアゴニストからなる群から選択することができる。
【0084】
本発明による有利な製薬的組合せ組成物は少なくとも1種の一般式Iの化合物と少なくとも1種のビグアニドの組合せ、少なくとも1種の一般式Iの化合物と少なくとも1種のフィブリル酸の組合せ、少なくとも1種の一般式Iの化合物と少なくとも1種のHMGCoAレダクターゼ阻害剤の組合せ、少なくとも1種の一般式Iの化合物と少なくとも1種のインシュリン感作薬の組合せからなる。
【0085】
前記活性剤の1種以上と組み合わせるための一般式Iの有利な化合物は4−フェニル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−(2−クロロフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−ピリジン−4−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−ピリミジン−2−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、4−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミドおよび/または4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミドである。
【0086】
メトホルミンが一般式Iの少なくとも1種の化合物と組み合わせるための有利なビグアニドである。
【0087】
少なくとも1種の一般式Iの化合物と組み合わせるための有利なフィブリル酸はベザフィブラート、シプロフィブラート、クロフィブラート、フェノフィブラートおよび/またはゲムフィブロジルである。フェノフィブラートが最も有利である。
【0088】
一般式Iの少なくとも1種の化合物と組み合わせるための有利なHMGCoAレダクターゼ阻害剤はアトロバスタチン、ベリバスタチン、セリバスタチン、クリルバスタチン、フルバスタチン、グレンバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよび/またはシンバスタチンまたはその任意の生理的に認容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたはエステルである。シンバスタチン、ロバスタチンおよび/またはプラバスタチンが最も有利である。
【0089】
少なくとも1種の一般式Iの化合物と組み合わせるための有利なインシュリン感作薬はチアゾリジンジオン、特にトログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾンおよび/またはロシグリタゾンである。ロシグリタゾンおよびピオグリタゾンが最も有利である。
【0090】
本発明によるより有利な組合せは4−フェニルピペラジン−1−スルホン酸アミドとメトホルミンの組合せ、4−フェニルピペラジン−1−スルホン酸アミドとフェノフィブラートの組合せ、4−フェニルピペラジン−1−スルホン酸アミドとシンバスタチンの組合せ、および4−フェニルピペラジン−1−スルホン酸アミドとロシグリタゾンの組合せである。
【0091】
前記のおよび本発明による製薬的組合せ組成物の1つの構成において、一般式Iの化合物は、種々の活性剤と一緒に、例えば1つの錠剤またはカプセルでの同様の1つの組み合わせた単位投与形の形で、すなわち物理的組合せで取得し、投与することができる。この組み合わせた単位投与形において、一般式Iの化合物および種々の活性剤を、例えば前記錠剤に種々の層を使用して、例えば当業者に知られた不活性中間層を使用して、または前記カプセルに種々の隔室を使用して互いに分離することができる。相当する活性剤またはその生理的に認容される塩はその水和物の形で使用することができるかまたは他の結晶化に使用される他の溶剤を含むことができる。単位投与形は固定した組合せであってもよい。単位投与形、特に一般式Iの化合物と1種以上の種々の活性剤の固定した組合せがこの構成の1つの有利な選択案である。
【0092】
他の構成において、一般式Iの化合物および種々の活性剤を2個以上の分離した単位投与形で、例えば2個以上の錠剤またはカプセルで取得し、投与することができ、錠剤またはカプセルは互いに物理的に分離する。2個以上の分離した単位投与形を同時にまたは段階的に(分けて)、例えば逐次的に、他方の後に一方を選択的に投与することができる。従って一般式Iの化合物および種々の活性剤を、選択的に、医者の処方により、同時にまたは1日にわたり拡大した異なる回数で投与することができる。
【0093】
本発明を以下の実施例により説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されない。
【0094】
例1
N−スルファモイル−N−フェニルピペラジン(=4−フェニル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド)
トルエン77.0ml中のフェニルピペラジン25.0gおよびスルファミド17.8gの混合物を8時間還流した。混合物を週末に室温で放置した。得られた固形物をメタノール200ml中で懸濁させ、90℃で60分間維持した。減圧下の蒸発により懸濁液を濃縮し(メタノール−140ml)、冷却および濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、最後に乾燥した。粗製生成物を回収し、メタノール200mlから再結晶した(濃縮しない前記方法)。
【0095】
例2
N−スルファモイル−N′−フェニルピペラジン塩酸塩
【化9】

【0096】
前記例1で得られた結晶フラクションをエタノール塩酸で処理し、蒸発し、最後に65℃でメタノール100mlに溶解した。イソプロピルアルコール150mlをこの得られた溶液に添加し、減圧下でメタノールを除去した。夜通し結晶化し、濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧(オイルポンプ)下で乾燥して表題化合物29.1gが得られた。融点184℃。
【0097】
表8:例2の化合物の元素分析(MW277.77)
【表8】

【0098】
例3
4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド塩酸塩
【化10】

【0099】
A)クロロスルホニルイソシアネート12mlをジクロロメタン100ml中のt−ブチルアルコール13mlの氷冷溶液に滴加した。30分後、4−ジメチルアミノピリジン(34.5g)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、透明な溶液が得られるまでジクロロメタンで希釈した。この溶液を水で数回洗浄し、有機相を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、大部分蒸発した。残留物をアセトニトリルから再結晶し、BOC保護されたDMAP反応物質30.4gが得られた。融点156℃。
【0100】
B)2−メトキシフェニル−ピペラジン(152mg)をジクロロメタン10mlに溶解した。この得られた溶液に、前記で得られたBOC保護されたDMAP反応物質(238mg)を添加し、得られた混合物を室温で夜通し放置した。引き続き混合物を蒸発し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(固定相、シリカゲル、移動相、テトラヒドロフラン+5%メタノール)により精製し、boc保護された中間生成物192mgが得られた。
【0101】
C)無水エタノール100mlを氷浴中で0℃に冷却し、塩化アセチル20mlを滴加し、得られた混合物を20分攪拌した。こうして製造したエタノール塩酸溶液から5mlを分離し、前記で得られたboc保護された化合物(192mg)をこれに溶解し、室温で3時間攪拌した。引き続き混合物をエタノールで数回蒸発し、最後に乾燥するまで蒸発し、表題化合物225mgが得られた。融点191℃。
【0102】
例4
4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド
【化11】

【0103】
A)t−ブチルアルコール(6.5ml)をジクロロメタン30mlに溶解した。得られた溶液を、ジクロロメタン40ml中のクロロスルホニルイソシアネート(6.0ml)の氷冷溶液に滴加した。反応時間30分後、得られた混合物をジクロロメタンで100mlまで希釈し、0.854モルストック溶液を取得し、更に精製せずに次の工程に使用した。
【0104】
B)t−ブチルスルファモイルクロリドの新たに製造したストック溶液(1.67ml、ジクロロメタン中0.854モル、製造は前記参照)を、ジクロロメタン4ml中の2−ピリジル−ピペラジン(232mg)の溶液に添加し、得られた混合物を室温で24時間攪拌した。エタノールHCl溶液(製造は例3C参照)3mlを引き続き添加し、得られた混合物を室温で夜通し放置した。減圧下で溶剤を蒸発した後に粗製固形物を単離した。引き続きこの固形物をフラッシュクロマトグラフィー(固定相、シリカゲル、移動相、テトラヒドロフラン/メタノール/アンモニア70:30:1v/v/v)により処理し、生成物フラクションを乾燥し、表題化合物200mgを得た。液体クロマトグラフィー質量スペクトル分析(=LC−MS):M+H243(ELSD99%)。
【0105】
例5
4−(4′−フルオロビフェニル−4−イル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド
【化12】

【0106】
A)1−(4−ブロモフェニル)−ピペラジン(250mg)、4−フルオロベンゼンホウ酸(254mg)、炭酸カリウム(372mg、乾燥および粉砕した)およびパラジウム(II)アセテート(23.3mg)を、エチレングリコールジメチルエーテル/水/エタノール(7:3:2v/v/v)の混合物20mlに溶解し、マイクロ波反応器(Emrys Optimizer(登録商標))に入れた。150℃で5分の反応時間の後にメチル−t−ブチルエーテルを今や透明な溶液に添加し、有機相を水および塩水で連続して洗浄し、NaSOで乾燥した。有機相を減圧下で大部分蒸発した。他の同じバッチを製造し、両方のバッチの粗製生成物をジクロロメタンに一緒に溶解した。有機相を薄めたソーダ溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で溶剤を大部分蒸発し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(固定相、シリカゲル、移動相、ジクロロメタン/メタノール9:1v/v)により精製し、1−(4′−フルオロビフェニル−4−イル)−ピペラジン0.6gが得られた。
【0107】
H−NMR(500MHz)、δ[ppm]、7.62d(1H)、7.61d(1H)、7.22t(2H)、7.49d(2H)、6.98d(2H)、3.17m(4H)、3.09m(4H)。
【0108】
B)前記で得られた1−(4′−フルオロビフェニル−4−イル)−ピペラジン(0.6g)およびスルファミド(0.3g)をジオキサン30mlに溶解し、引き続き還流冷却下で3時間加熱した。室温に冷却後、溶剤を減圧下で大部分除去した。得られた固形物をメチルt−ブチルエーテルから結晶化し、表題化合物0.4gが得られた。融点243.5〜245.2℃。
【0109】
以下の表9に記載された一般式Iの化合物は前記実施例に記載された方法によりまたはこれと同様の方法により製造することができる。
【0110】
表9:一般式Iの他の化合物
【表9】

【0111】
例I
N−スルファモイル−N′−フェニルピペラジン塩酸塩を含有するカプセル:
カプセル当たり以下の組成を有するカプセルを製造した。
N−スルファモイル−N′−フェニルピペラジン塩酸塩 70mg
トウモロコシ澱粉 60mg
ラクトース 250mg
酢酸エチル(=EA) 十分量。
【0112】
活性物質、トウモロコシ澱粉およびラクトースをEAを使用して均一なペースト状混合物に処理する。このペーストを粉砕し、得られた粒状物を適当なトレーに配置し、溶剤を除去するために45℃で乾燥する。乾燥した粒状物を粉砕器を通過させ、混合機中で他の以下の助剤:
タルク 5mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
トウモロコシ澱粉 10mg
と一緒に混合し、引き続きカプセル400mg(カプセルサイズ0)に注入する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】

(式中、
Arは単環または双環のC〜C10−アリールであり、
その環炭素原子は窒素、酸素および/または硫黄により1〜3箇所で置換されていてもよく、および/または
そのC〜C10−アリール環は3〜5個の二重結合を有してもよく、および/または
そのC〜C10−アリール環は1、2または3個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよび2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよく、前記酸素原子はC〜C10−アリール環の2個の隣接する炭素原子に結合され、C〜C−アルキレンにより架橋されているか、または
そのC〜C10−アリール環は1または2個の置換基により置換され、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよび2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよく、前記酸素原子はC〜C10−アリール環の2個の隣接する炭素原子に結合され、C〜C−アルキレンにより架橋されているか、または
そのC〜C10−アリール環はチエニル、ナフチル、ピリジル、フェニルまたはベンジルにより置換され、前記フェニルまたはベンジルのそれぞれはフェニル環中で1、2または3個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシまたはC〜C−アルキルスルホニルから選択されていてもよい)の化合物またはその生理的に認容される酸付加塩の、哺乳動物および人間の肥満の予防および/または治療のための薬剤の製造への使用。
【請求項2】
Arは1,2または3個の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニル、およびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
フェニルまたはベンジルにより置換されたフェニルであり、これらのそれぞれはフェニル環中で1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシから選択されていてもよいか、または
ナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、イソインドリニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニルまたはピラゾロ[1,5−a]ピリミジニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−アルキルオキシカルボニルからなる群から選択されていてもよい請求項1記載の一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩の使用。
【請求項3】
Arは1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニル、およびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
ピリジル、ピリミジニル、ナフチル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、インドリルまたはイソインドリニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−アルキルオキシカルボニルからなる群から選択されていてもよい、請求項1または2記載の一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩の使用。
【請求項4】
Arは1または2個の置換基により置換されたフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルスルホニル、およびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
ピリジル、ピリミジニルまたはキノリニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシからなる群から選択されていてもよい、請求項1から3までのいずれか1項記載の一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩の使用。
【請求項5】
哺乳動物および人間でのメタボリック症候群および/またはX症候群の予防または治療のための薬剤の製造における請求項1記載の一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩の使用。
【請求項6】
メタボリック症候群および/またはX症候群が高血圧症、特に動脈高血圧症、インシュリン抵抗性、特に糖尿病タイプII、グルコース不耐症、異常リポタンパク血症、特に低下したHDLコレステロールで発生する高リポタンパク血症に伴われる高トリグリセリド血症、および過剰尿酸血症を含む群から選択される疾患および病気からなる請求項5記載の一般式Iの化合物の使用。
【請求項7】
哺乳動物および人間での心臓血管の病気を予防または治療する薬剤の製造における請求項1記載の一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩の使用。
【請求項8】
心臓血管の病気が冠状動脈心臓病、脳血管の病気および末梢閉塞動脈の病気を含む請求項7記載の一般式Iの化合物の使用。
【請求項9】
肥満に関係しない糖尿病の症状または病気を予防または治療するための薬剤の製造における請求項1記載の一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩の使用。
【請求項10】
てんかんを予防または治療するための薬剤の製造における請求項1記載の一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩の使用。
【請求項11】
哺乳動物および人間のための薬剤として使用するための、一般式Ia:
【化2】

(式中、
Arは、1,2または3個の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
フェニルまたはベンジルにより置換されたフェニルであり、これらのそれぞれはフェニル環で1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択されていてもよいか、または
ナフチル、ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、イソインドリニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニル、またはピラゾロ[1,5−a]ピリミジニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、およびC〜C−アルキルオキシカルボニルからなる群から選択されていてもよい)の化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項12】
Arは、1,2または3個の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
フェニルまたはベンジルにより置換されたフェニルであり、これらのそれぞれはフェニル環で1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択されていてもよいか、または
ナフチル、ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、イソインドリニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニル、またはピラゾロ[1,5−a]ピリミジニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、およびC〜C−アルキルオキシカルボニルからなる群から選択されていてもよい、請求項11記載の哺乳動物および人間のための薬剤として使用するための、一般式Iaの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項13】
Arは、1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニルまたはキノリニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシからなる群から選択されていてもよい、請求項11または12記載の哺乳動物および人間のための薬剤として使用するための、一般式Iaの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項14】
Arは、1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−アルキルスルホニルからなる群から選択されていてもよいか、または
ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニルまたはキノリニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシからなる群から選択されていてもよい、請求項11から13までのいずれか1項記載の哺乳動物および人間のための薬剤として使用するための、一般式Iaの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項15】
4−フェニル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、
4−(2−クロロフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミドおよび
4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド
からなる群から選択される請求項11から14までのいずれか1項記載の哺乳動物および人間のための薬剤として使用するための、一般式Iaの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項16】
薬理的に有効な量の請求項11記載の一般式Iaの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩および一般的な製薬的に認容される助剤および/または担体を含有する製薬組成物。
【請求項17】
一般式Ib:
【化3】

(式中、
Arは、フルオロ、3−クロロ、4−クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−オキシカルボニル、ヒドロキシカルバモイル、カルボキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキレンにより架橋した隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子およびC〜C−アルキルスルホニルにより1箇所置換されたフェニルであるか、または
2または3個の置換基により置換されたフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−オキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
フェニルまたはベンジルにより1箇所置換されたフェニルであり、これらのそれぞれはフェニル環で1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシから選択されてもよいか、または
ナフチル、ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニル、またはピラゾロ[1,5−a]ピリミジニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−オキシカルボニルからなる群から選択されていてもよいか、または
1または2個の置換基により置換された1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−オキシカルボニルからなる群から選択されていてもよい)の化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項18】
Arは、フルオロ、3−クロロ、4−クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋した隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子により1箇所置換されたフェニルであるか、または
2個の置換基により置換されたフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ナフチル、キノリニル、イソキノリニル、インドリルまたはイソインドリニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシからなる群から選択されていてもよいか、または
1または2個の置換基により置換された1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシからなる群から選択されていてもよい、
請求項17記載の一般式Ibの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項19】
Arは、フルオロ、3−クロロ、4−クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋した隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子により1箇所置換されたフェニルであるか、または
2個の置換基により置換されたフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルスルホニルおよびC〜C−アルキレンにより架橋された隣接する炭素原子に結合された2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよいか、または
ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、キノリニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシからなる群から選択されていてもよい、請求項17または18記載の一般式Ibの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項20】
Arは、フルオロ、3−クロロ、4−クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロメチル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−アルキルスルホニルにより1箇所置換されたフェニルであるか、または
2個の置換基により置換されたフェニルであり、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびC〜C−アルキルスルホニルからなる群から選択されていてもよいか、または
ピリジル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、キノリニルであり、それぞれ1または2個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキルおよびC〜C−アルコキシからなる群から選択されていてもよい、請求項17から19までのいずれか1項記載の一般式Ibの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項21】
4−ピリジン−4−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、
4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、
4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、
4−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミドおよび
4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド
からなる群から選択される請求項17から20までのいずれか1項記載の一般式Ibの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩。
【請求項22】
治療に有効な量の請求項1記載の一般式Iの化合物または生理的に認容される酸付加塩をこれが必要な対象に投与することからなる哺乳動物および人間でのメタボリック症候群および/またはX症候群および/または心臓血管の病気および/または肥満に関係しない糖尿病の症状または病気および/またはてんかんを治療または予防する方法。
【請求項23】
一般式I:
【化4】

(式中、
Arは単環または双環のC〜C10−アリールであり、
その環炭素原子は窒素、酸素および/または硫黄により1〜3箇所で置換されていてもよく、および/または
そのC〜C10−アリール環は3〜5個の二重結合を有してもよく、および/または
そのC〜C10−アリール環は1、2または3個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ピロリジニル、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシフェニル、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよび2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよく、前記酸素原子はC〜C10−アリール環の2個の隣接する炭素原子に結合され、C〜C−アルキレンにより架橋されているか、または
そのC〜C10−アリール環は1または2個の置換基により置換され、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルバモイル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルキルオキシカルボニル、C〜C−アルキルスルホニルおよび2個の酸素原子からなる群から選択されていてもよく、前記酸素原子はC〜C10−アリール環の2個の隣接する炭素原子に結合され、C〜C−アルキレンにより架橋されているか、または
そのC〜C10−アリール環はチエニル、ナフチル、ピリジル、フェニルまたはベンジルにより置換され、前記フェニルまたはベンジルのそれぞれはフェニル環中で1、2または3個の置換基により置換されていてもよく、前記置換基は同じかまたは異なっていてもよく、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシまたはC〜C−アルキルスルホニルから選択されていてもよい)の化合物またはその生理的に認容される酸付加塩を製造する方法であり、
a)一般式II:
【化5】

(式中、Arは前記の意味を表す)のアリールピペラジン化合物をスルファミドと反応させるか、または
b)一般式IIのアリールピペラジンを、一般式III:
【化6】

のt−ブチルオキシカルボニル(=boc)基で保護された4−ジメチルアミノピリジン(=DMAP)試薬と反応させ、引き続き得られた中間生成物から酸性条件下でboc基を分離するか、または
c)一般式IIのアリールピペラジンを、一般式IV:
【化7】

の有利にboc基で保護されたスルファモイルクロリドと反応させ、引き続き得られた中間生成物から酸性条件下でboc基を分離し、
所望の場合は得られた一般式Iの遊離塩基をその生理的に認容される塩に変換するかまたは一般式Iの化合物の塩を一般式Iの遊離塩基に変換することにより一般式Iの化合物またはその生理的に認容される酸付加塩を製造する方法。
【請求項24】
a)第1活性剤として一般式Iの少なくとも1種の化合物、および
b)第2活性剤としてビグアニド、フィブリル酸、HMGCoAレダクターゼ阻害剤およびインシュリン感作薬からなる群から選択される少なくとも1種の活性剤
のそれぞれ薬理的に有効な量を含有する製薬組成物。
【請求項25】
更に一般的な製薬的に認容される助剤および/または担体を含有する請求項24記載の製薬組成物。
【請求項26】
経口投与に適した請求項24記載の製薬組成物。
【請求項27】
活性剤が錠剤、被覆錠剤、カプセル、シロップ、エリキシル剤または懸濁液からなる群から選択される1個以上の投与形で存在する請求項24記載の製薬組成物。
【請求項28】
一般式Iの化合物が、
4−フェニル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、
4−(2−クロロフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド
4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド
4−ピリジン−4−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、
4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、
4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド、
4−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミドおよび/または
4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−スルホン酸アミド
からなる群から選択される請求項24記載の製薬組成物。
【請求項29】
一般式Iの化合物が4−フェニル−ピペラジン−1−スルホン酸アミドである請求項28記載の製薬組成物。
【請求項30】
第2活性剤b)がビグアニドまたはその任意の生理的に認容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたはエステルである請求項24記載の製薬組成物。
【請求項31】
第2活性剤b)がメトホルミンである請求項30記載の製薬組成物。
【請求項32】
第2活性剤b)がフィブリル酸またはその生理的に認容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたはエステルである請求項24記載の製薬組成物。
【請求項33】
第2活性剤b)がフェノフィブブラートである請求項32記載の製薬組成物。
【請求項34】
第2活性剤b)がHMGCoAレダクターゼ阻害剤または任意の生理的に認容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたはエステルである請求項24記載の製薬組成物。
【請求項35】
第2活性剤b)がシンバスタチンである請求項34記載の製薬組成物。
【請求項36】
第2活性剤b)がインシュリン感作薬または任意の生理的に認容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたはエステルである請求項24記載の製薬組成物。
【請求項37】
第2活性剤b)がロシグリタゾンである請求項36記載の製薬組成物。
【請求項38】
第1活性剤として一般式Iの少なくとも1種の化合物および第2活性剤としてビグアミド、フィブリル酸、HMGCoAレダクターゼ阻害剤およびインシュリン感作薬からなる群から選択される少なくとも1種の活性剤の組合せの有効な量をこれが必要な対象に投与することからなる、哺乳動物および人間での肥満、メタボリック症候群および/またはX症候群および/または心臓血管の病気および/または肥満に関係しない糖尿病の症状または病気および/またはてんかんを治療または予防する方法。
【請求項39】
i)一方の分かれた容器に一般式Iの少なくとも1種の化合物を含有する製薬的投与形を含有し、および
ii)別の分かれた容器にビグアニド、フィブリル酸、HMGCoAレダクターゼ阻害剤およびインシュリン感作薬からなる群から選択される少なくとも1種の活性剤を含有する製薬的投与形を含有する
組み合わせて使用するための1つの包みの製薬的投与形で別々の容器に含有するキット。

【公表番号】特表2007−538054(P2007−538054A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517257(P2007−517257)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【国際出願番号】PCT/EP2005/052281
【国際公開番号】WO2005/110413
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(391027619)ゾルファイ ファーマスーティカルズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (46)
【氏名又は名称原語表記】Solvay Pharmaceuticals GmbH
【住所又は居所原語表記】Hans−Boeckler−Allee 20, D−30173 Hannover,Germany
【Fターム(参考)】