説明

車両用走行案内装置、車両用走行案内方法及びコンピュータプログラム

【課題】回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させる車両用走行案内装置、車両用走行案内方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】車両2の走行中において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を順次記憶するとともに、記憶されたエネルギ量に基づいて、所定期間における車両2の走行の間に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の合計値を算出し(S13〜S17)、設定された出発地から走行を開始した車両2が、算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定し(S19)、特定された地点を案内する(S20)ように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリから供給される電力に基づいて駆動されるモータを駆動源として用いる電気自動車やハイブリッド車両等において、回生ブレーキユニットによって充電されたエネルギに関する案内を行う車両用走行案内装置、車両用走行案内方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、エンジンを駆動源とするガソリン車以外にもバッテリから供給される電力に基づいて駆動されるモータを駆動源とする電気自動車や、モータとエンジンを併用して駆動源とするハイブリッド車両等が存在する。
【0003】
そして、上記電気自動車やハイブリッド車両等においては、従来より、通常は駆動源として用いるモータを発電機として作動させ、発電時の回転抵抗を車両の制動力として利用するとともに、発電されたエネルギを回収することでバッテリの充電を行う所謂回生ブレーキが使用されている。このような回生ブレーキを使用することによって、車両走行中にバッテリの充電を行うことが可能であり、車両の燃費を向上させることが可能となる。
【0004】
また、従来においては、運転者に省エネルギを意識した運転をさせるために、上記回生ブレーキによって車両走行中に充電されたエネルギの量を案内することも行われていた。例えば、特開2009−38895号公報には、走行距離が所定単位区間(例えば10km)に到達する毎に、所定単位区間において回生ブレーキにより充電されたエネルギ量を算出し、案内する技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−38895号(第6頁〜第7頁、図2、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記特許文献1に記載の技術では、回生ブレーキにより充電されたエネルギ量をユーザに案内する際に、単位距離当たりに充電されたエネルギ量(Wh/km)を具体的な数値で案内していた。しかしながら、ユーザは単位時間当たりに充電されたエネルギ量の数値を案内されたとしても、案内されたエネルギ量がどの程度のエネルギ量なのかを把握することが難しかった。
【0007】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量を使用して車両走行により到達可能な地点を案内することにより、回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能とした車両用走行案内装置、車両用走行案内方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る車両用走行案内装置(1)は、電力を供給するバッテリ(7)と、車両(2)に回生制動力を付与するとともに、回生制動力の付与により発生した回生エネルギを前記バッテリに充電する回生ブレーキユニット(19)と、を有する前記車両に搭載され、前記車両(2)の走行中において前記回生ブレーキユニット(19)により前記バッテリ(7)に充電されたエネルギ量を順次記憶する充電記憶手段(51)と、前記充電記憶手段により記憶されたエネルギ量に基づいて、所定期間における前記車両の走行の間に前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量の合計値を算出するエネルギ量算出手段(51)と、出発地を設定する出発地設定手段(51)と、前記出発地設定手段により設定された前記出発地から走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出手段により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定する走行可能地点特定手段(51)と、前記走行可能地点特定手段により特定された地点を案内する地点案内手段(51)と、を有することを特徴とする。
尚、「設定された出発地」は、車両の現在位置でも良いし、特定の施設や自宅でも良い。
【0009】
また、請求項2に係る車両用走行案内装置(1)は、請求項1に記載の車両用走行案内装置であって、前記車両(2)の目的地を設定する目的地設定手段(51)を有し、前記エネルギ量算出手段(51)は、走行開始地点から一の目的地までの走行の間において前記回生ブレーキユニット(19)により前記バッテリ(7)に充電されたエネルギ量の合計値を算出し、前記出発地設定手段(51)は、前記一の目的地を前記出発地として設定し、前記走行可能地点特定手段(51)は、前記出発地である前記一の目的地から他の目的地への走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出手段(51)により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に係る車両用走行案内装置(1)は、請求項2に記載の車両用走行案内装置であって、前記他の目的地は、前記走行開始地点であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に係る車両用走行案内装置(1)は、請求項1に記載の車両用走行案内装置であって、地点を記憶する地点記憶手段(51)と、前記出発地設定手段(51)により設定された前記出発地から走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出手段(51)により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより、前記地点記憶手段により記憶された前記地点に到達可能か否かを判定する地点判定手段(51)と、を有し、前記地点案内手段は(51)、前記地点判定手段によって到達可能と判定された場合に、到達可能と判定された前記地点を案内することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に係る車両用走行案内装置(1)は、請求項1に記載の車両用走行案内装置であって、複数のモードと複数の経路とがそれぞれ対応づけて記憶されたモード記憶手段(51)と、前記複数のモードからモードを選択するモード選択手段(51)と、を有し、前記出発地設定手段(51)は、前記モード選択手段によって選択されたモードに対応づけられた経路上に前記出発地を設定し、前記走行可能地点特定手段(51)は、前記出発地から前記モード選択手段により選択されたモードに対応づけられた経路に従って走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出手段(51)により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に係る車両用走行案内方法は、電力を供給するバッテリ(7)と、車両(2)に回生制動力を付与するとともに、回生制動力の付与により発生した回生エネルギを前記バッテリに充電する回生ブレーキユニット(19)と、を有する前記車両の走行を案内する車両用走行案内方法であって、前記車両の走行中において前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量を順次記憶する充電記憶ステップと、前記充電記憶ステップにより記憶されたエネルギ量に基づいて、所定期間における前記車両の走行の間に前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量の合計値を算出するエネルギ量算出ステップと、出発地を設定する出発地設定ステップと、前記出発地設定ステップにより設定された前記出発地から走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出ステップにより算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定する走行可能地点特定ステップと、前記走行可能地点特定ステップにより特定された地点を案内する地点案内ステップと、を有することを特徴とする。
【0014】
更に、請求項7に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに搭載され、電力を供給するバッテリ(7)と、車両(2)に回生制動力を付与するとともに、回生制動力の付与により発生した回生エネルギを前記バッテリに充電する回生ブレーキユニット(19)と、を有する前記車両の走行案内を実行させるコンピュータプログラムであって、前記車両の走行中において前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量を記憶媒体に順次記憶する充電記憶機能と、前記記憶媒体に記憶されたエネルギ量に基づいて、所定期間における前記車両の走行の間に前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量の合計値を算出するエネルギ量算出機能と、出発地を設定する出発地設定機能と、前記出発地設定機能により設定された前記出発地から走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出機能により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定する走行可能地点特定機能と、前記走行可能地点特定機能により特定された地点を案内する地点案内機能と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
前記構成を有する請求項1に記載の車両用走行案内装置によれば、所定期間における車両の走行の間に回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量を、車両走行により到達可能な地点に関連付けて案内するので、回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。また、回生ブレーキの有効性をユーザに実感させることができる。
【0016】
また、請求項2に記載の車両用走行案内装置によれば、走行開始地点から一の目的地までの走行の間において回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量を、その後の他の目的地までの走行において到達可能な地点に関連付けて案内するので、目的地までの走行中に回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。
【0017】
また、請求項3に記載の車両用走行案内装置によれば、走行開始地点から目的地までの往路走行の間において回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量を、その後の復路走行において到達可能な地点に関連付けて案内するので、目的地までの往路走行中に回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。
【0018】
また、請求項4に記載の車両用走行案内装置によれば、回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量によって、予め記憶された地点まで車両が到達可能となった時点で、到達可能となった地点を案内するので、走行中に回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。
【0019】
また、請求項5に記載の車両用走行案内装置によれば、所定期間における車両の走行の間に回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量を、選択されたモードに対応づけられた経路に沿った車両走行により到達可能な地点に関連付けて案内するので、回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。
【0020】
また、請求項6に記載の車両用走行案内方法によれば、所定期間における車両の走行の間に回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量を、車両走行により到達可能な地点に関連付けて案内するので、回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。また、回生ブレーキの有効性をユーザに実感させることができる。
【0021】
更に、請求項7に記載のコンピュータプログラムによれば、所定期間における車両の走行の間に回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量を、車両走行により到達可能な地点に関連付けて案内させるので、回生ブレーキユニットによりバッテリに充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。また、回生ブレーキの有効性をユーザに実感させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係る車両及び車両制御システムの概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る車両制御システムの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図3】回生エネルギDBの記憶領域の一部を示した図である。
【図4】走行履歴テーブルの一例を示した図である。
【図5】通過履歴テーブルの一例を示した図である。
【図6】案内対象地点テーブルの一例を示した図である。
【図7】本実施形態に係る回生エネルギ記憶処理プログラムのフローチャートである。
【図8】本実施形態に係る回生エネルギ案内処理プログラムのフローチャートである。
【図9】案内例1において液晶ディスプレイに表示される案内画面を示す。
【図10】案内例2において液晶ディスプレイに表示される案内画面を示す。
【図11】案内例3において液晶ディスプレイに表示される案内画面を示す。
【図12】案内例4において液晶ディスプレイに表示される案内画面を示す。
【図13】案内例5において液晶ディスプレイに表示される案内画面を示す。
【図14】案内例6において液晶ディスプレイに表示される案内画面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る車両用走行案内装置についてナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1を車載機として搭載した車両2の車両制御システム3の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る車両制御システム3の概略構成図、図2は本実施形態に係る車両制御システム3の制御系を模式的に示すブロック図である。尚、車両2はモータとエンジンを併用して駆動源とするハイブリッド車両である。特に、以下に説明する実施形態では外部電源からバッテリを充電することができるプラグインハイブリッド車両を用いることとする。
【0024】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る車両制御システム3は、車両2に対して設置されたナビゲーション装置1と、エンジン4と、駆動モータ5と、発電機6と、バッテリ7と、プラネタリギヤユニット8と、車両制御ECU9と、エンジン制御ECU10と、駆動モータ制御ECU11と、発電機制御ECU12と、充電制御ECU13とから基本的に構成されている。
【0025】
ここで、ナビゲーション装置1は、車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、車両周辺の地図や目的地までの案内経路を表示する液晶ディスプレイ15や、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16等を備えている。そして、GPS等によって車両2の現在位置を特定するととともに、目的地が設定された場合においては目的地までの経路の探索、並びに設定された案内経路に従った案内を液晶ディスプレイ15やスピーカ16を用いて行う。また、ナビゲーション装置1は、後述するように、所定期間における車両2の走行の間に回生エネルギーユニットによりバッテリ7に充電されたエネルギ量の合計を案内する。尚、ナビゲーション装置1の詳細な構成については後述する。
【0026】
また、エンジン4はガソリン、軽油、エタノール等の燃料によって駆動される内燃機関等のエンジンであり、車両2の第1の駆動源として用いられる。そして、エンジン4の駆動力であるエンジントルクはプラネタリギヤユニット8に伝達され、プラネタリギヤユニット8により分配されたエンジントルクの一部により駆動輪17が回転させられ、車両2が駆動される。
【0027】
また、駆動モータ5はバッテリ7から供給される電力に基づいて回転運動するモータであり、車両2の第2の駆動源として用いられる。駆動モータはバッテリ7から供給された電力により駆動され、駆動モータ5のトルクである駆動モータトルクを発生する。そして、発生した駆動モータトルクにより駆動輪17が回転させられ、車両2が駆動される。
そして、本実施形態に係るプラグインハイブリッド車両では、基本的にバッテリ7の残量が所定値以下となるまでは駆動モータ5のみを駆動源として走行する所謂EV走行を行う。そして、バッテリ7の残量が所定値以下となった後はエンジン4と駆動モータ5とを駆動源として併用して走行する所謂HV走行を行う。
【0028】
また、駆動モータ5及び駆動モータ制御ECU11は、車両2の回生ブレーキユニット19を構成する。ここで、回生ブレーキユニット19は、車両2に回生制動力を付与するとともに、回生制動力の付与により発生した回生エネルギをバッテリ7に充電するユニットである。即ち、回生ブレーキユニット19では、制動力必要時において、駆動モータ5を回生ブレーキとして機能させ、車両慣性エネルギを電気エネルギとして回生することによりバッテリ7を充電する。
具体的には、定常低・中速走行及び降坂路走行等によりエンジン4の出力に余裕がある場合、バッテリ7の残容量に応じて、駆動モータ5を発電機として機能させてバッテリ7を充電する。特に、降坂時において制動力を要求する場合、発電機として機能する駆動モータ5の回生エネルギを大きくして、充分な制動効果を得ることができる。また、運転者がフットブレーキを踏んで車両2の停止を要求する場合には、駆動モータ5を発電機として機能させて、回生ブレーキとして作動させる。その結果、車両2の慣性エネルギを電気エネルギとして回生するとともに、摩擦ブレーキに基づく熱によるエネルギ放散を減少させる。
車両2は上記回生ブレーキユニット19を備えることにより、上記回生によるバッテリ7の充電に基づきモータ走行を増大することができ、エネルギ効率が向上する。尚、駆動モータ5としては交流モータやDCブラシレスモータ等が用いられる。
【0029】
また、発電機6はプラネタリギヤユニット8により分配されたエンジントルクの一部により駆動され、電力を発生させる発電装置である。そして、発電機6は図示されない発電機用インバータを介してバッテリ7に接続されており、発生した交流電流を直流電流に変換し、バッテリ7に供給する。尚、駆動モータ5と発電機6を一体的に構成しても良い。
【0030】
また、バッテリ7は充電と放電とを繰り返すことができる蓄電手段としての二次電池であり、鉛蓄電池、キャパシタ、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池等が用いられる。更に、バッテリ7は車両2の側壁に設けられた充電コネクタ18と接続されている。そして、自宅や所定の充電設備を備えた充電施設において、充電コネクタ18をコンセント等の電力供給源に接続することにより、バッテリ7の充電を行うことが可能となる。更に、バッテリ7は上記回生ブレーキユニット19で発生した回生エネルギや発電機6で発電された電力によっても充電される。
【0031】
また、プラネタリギヤユニット8はサンギヤ、ピニオン、リングギヤ、キャリア等によって構成され、エンジン4の駆動力の一部を発電機6へと分配し、残りの駆動力を駆動輪17へと伝達する。
【0032】
また、車両制御ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)9は、車両2の全体の制御を行う電子制御ユニットである。また、車両制御ECU9には、エンジン4の制御を行う為のエンジン制御ECU10、駆動モータ5の制御を行う為の駆動モータ制御ECU11、発電機6の制御を行う為の発電機制御ECU12、バッテリ7の制御を行う為の充電制御ECU13が接続されるとともに、ナビゲーション装置1が備える後述のナビゲーションECU33に接続されている。
そして、車両制御ECU9は、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラム等が記録されたROM23等の内部記憶装置を備えている。
【0033】
また、エンジン制御ECU10、駆動モータ制御ECU11、発電機制御ECU12及び充電制御ECU13は、図示しないCPU、RAM、ROM等からなり、それぞれエンジン4、駆動モータ5、発電機6、バッテリ7の制御を行う。
【0034】
続いて、ナビゲーション装置1の構成について図2を用いて説明する。
図2に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、車両2の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して車両周辺の地図や設定された案内経路を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、プログラムを記憶した記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37、プローブセンタやVICSセンタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール38と、から構成されている。
【0035】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両2の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両2の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記5種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
【0036】
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB46、回生エネルギDB47、走行履歴テーブル48、通過履歴テーブル49、案内対象地点テーブル50及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0037】
ここで、地図情報DB46は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、施設や市区町村等の地点に関する地点データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
【0038】
また、回生エネルギDB47は、車両2の走行中において回生ブレーキユニット19による回生ブレーキが機能する度に、回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量[kWh]を順次記憶するとともに、車両走行に対するエネルギ履歴を記憶するDBである。ここで、図3は、回生エネルギDB47の記憶領域の一部を示した図である。図3に示すように、回生エネルギDB47には、車両2のイグニションがONされてからOFFされるまでの同一走行内におけるエネルギに関する履歴が走行日時とともに記憶される。具体的には、走行日時、走行開始時のバッテリ7のエネルギ残量Es、走行開始から走行終了までに回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の総和Et、走行終了時のバッテリ7のエネルギ残量Ee、車両2の走行距離Lが回生エネルギDB47に記憶される。
【0039】
また、走行履歴テーブル48は、車両2が過去に立ち寄った地点が、その地点の位置座標に関連付けて記憶されるテーブルである。ここで、図4は、走行履歴テーブル48の一例を示した図である。図4に示すように、走行履歴テーブル48には、車両2が過去に立ち寄った地点の地名が、その地点の座標とともに累積的に記憶される。
尚、後述のナビゲーション装置1で設定される出発地が固定の場所(例えば自宅)である場合には、位置座標の代わりに出発地からの距離を記憶しても良い。また、その際に記憶される出発地からの距離は、道なり距離でも良いし、直線距離でも良い。更に、車両2が過去に立ち寄った地点の内、出発地からの所定距離毎(例えば5km、10km、15km)の代表的な施設のみを記憶する構成としても良い。その場合には、所定距離毎にデフォルト値として代表的な地点を予め記憶しておき、車両2がその地点に立ち寄った地点で上書きするようにしても良い。
【0040】
また、通過履歴テーブル49は、ナビゲーション装置1に少なくとも一以上の目的地が設定されている場合において車両2が今回の走行中に通過した代表的な地点が、ナビゲーション装置1に設定された目的地からの距離に関連付けて記憶されるテーブルである。ここで、図5は、通過履歴テーブル49の一例を示した図である。図5に示すように、通過履歴テーブル49には、車両2が通過した地点の地名が、ナビゲーション装置1に設定されている目的地からの距離とともに累積的に記憶される。尚、ナビゲーション装置1に設定された目的地からの距離は、道なり距離でも良いし、直線距離でも良い。また、目的地からの距離の代わりに座標位置を記憶しても良い。また、通過履歴テーブル49の内容は、新たに車両が走行を行う度に更新される。
【0041】
また、案内対象地点テーブル50は、地図情報DB46に地点データとして記憶されている地点の内、代表的な地点が、その地点の位置座標に関連付けて記憶されるテーブルである。ここで、図6は、案内対象地点テーブル50の一例を示した図である。図6に示すように、案内対象地点テーブル50には、地図情報DB46に記憶される代表的な地点の地名が、その地点の座標とともに累積的に記憶される。
尚、後述のナビゲーション装置1で設定される出発地が固定の場所(例えば自宅)である場合には、位置座標の代わりに出発地からの距離を記憶しても良い。また、その際に記憶される出発地からの距離は、道なり距離でも良いし、直線距離でも良い。
尚、ナビゲーション装置1は上記走行履歴テーブル48、通過履歴テーブル49及び案内対象地点テーブル50を全て備える必要はなく、いずれか1又は2のテーブルのみを備える構成としても良い。
【0042】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、目的地が選択された場合に、地図情報DB46に記憶されたリンクデータに基づいて出発地(現在位置や自宅)から目的地までの案内経路を設定する誘導経路設定処理、車両2の走行中において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を回生エネルギDB47に順次記憶する充電記憶処理、回生エネルギDB47に記憶されたデータに基づいて所定期間(例えば、ある時点からある時点まで、ある時点から所定時間前又は後の間、ある地点からある地点までの走行(片道、往復含む)の間等)における車両2の走行の間に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の合計値を算出するエネルギ量算出処理、出発地を設定する出発地設定処理、出発地から走行を開始した車両2がエネルギ量算出処理により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定する走行可能地点特定処理、走行可能地点特定処理により特定された地点を案内する地点案内処理等のナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットである。そして、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラムのほか、回生エネルギ記憶処理プログラム(図7)、回生エネルギ案内処理プログラム(図8)等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。
【0043】
操作部34は、走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
【0044】
また、液晶ディスプレイ15には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、出発地から目的地までの走行予定経路、走行予定経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。また、本実施形態では、ナビゲーション装置1に設定された出発地から走行を開始した車両2が、所定期間(例えば、ある時点からある時点まで、ある時点から所定時間前又は後の間、ある地点からある地点までの走行(片道、往復含む)の間等)において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点が表示される。
【0045】
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて走行予定経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
【0046】
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて地図情報DB46の更新等が行われる。
【0047】
また、通信モジュール38は、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0048】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてナビゲーションECU33が実行する回生エネルギ記憶処理プログラムについて図7に基づき説明する。図7は本実施形態に係る回生エネルギ記憶処理プログラムのフローチャートである。ここで、回生エネルギ記憶処理プログラムは、車両2のイグニションがONされた場合に実行され、車両2の走行中において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を順次記憶するプログラムである。尚、以下の図7及び図8にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM52やROM53に記憶されており、CPU51により実行される。
【0049】
先ず、回生エネルギ記憶処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU51は車両2に搭載されたバッテリ7のSOC値(バッテリ7のエネルギ残量)を充電制御ECU13から取得する。前記S1で取得されたSOC値は走行開始時のバッテリ7のエネルギ残量Es[kWh]となる。また、前記S1で取得されたバッテリ7のエネルギ残量Esは回生エネルギDB47に記憶される。
【0050】
次に、S2においてCPU51は、車両2の回生ブレーキユニット19による回生ブレーキが機能したか否かを判定する。そして、車両2の回生ブレーキユニット19による回生ブレーキが機能したと判定された場合(S2:YES)には、S3へと移行する。
【0051】
S3においてCPU51は、機能した回生ブレーキによりバッテリ7に充電されたエネルギ量Er[kWh]を取得する。具体的には、回生ブレーキがONされてからOFFされる場での間にバッテリ7に新たに蓄積されたエネルギ量をバッテリ7のSOC値の変位に基づいて算出し、算出されたエネルギ量を回生ブレーキによりバッテリ7に充電されたエネルギ量Erとして取得する。また、前記S3で取得されたエネルギ量Erは回生エネルギDB47に累積的に記憶される。
【0052】
一方、前記S2において車両2の回生ブレーキユニット19による回生ブレーキが機能していないと判定された場合(S2:NO)には、S4へと移行する。
【0053】
S4においてCPU51は、車両2のイグニションがOFFされたか否かを判定する。そして、車両2のイグニションがOFFされていないと判定された場合(S4:NO)にはS1へと戻り、回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の記憶を継続して行う。それに対して、車両2のイグニションがOFFされたと判定された場合(S4:YES)には、S5へと移行する。尚、前記S4ではイグニションがOFFになったか否かではなく、シフトポジションがP(パーキング)に位置したか否かを判定しても良い。
【0054】
S5においてCPU51は、前記S3において回生エネルギDB47に累積的に記憶されたエネルギ量Erの合計値を算出することにより、同一走行内で回生ブレーキによりバッテリ7に充電されたエネルギ量Erの総和Etについて算出する。
【0055】
その後、S6においてCPU51は、車両2に搭載されたバッテリ7のSOC値を充電制御ECU13から取得する。前記S6で取得されたSOC値は走行終了時のバッテリ7のエネルギ残量Ee[kWh]となる。また、前記S5で取得されたバッテリ7のエネルギ残量Eeは回生エネルギDB47に記憶される。
【0056】
次に、S7においてCPU51は、車両2のイグニションがONされてからOFFされるまでの今回の走行における車両2の走行距離L[km]を取得する。尚、走行距離Lは車速センサ42の検出結果に基づいて算出される。前記S7で取得された車両2の走行距離Lは回生エネルギDB47に記憶される。
【0057】
尚、車両2の同一走行内において前記S1、S3、S5〜S7で取得された走行開始時のバッテリ7のエネルギ残量Es、走行開始から走行終了までに回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量Erの総和Et、走行終了時のバッテリ7のエネルギ残量Ee及び車両2の走行距離Lは、それぞれ対応付けて走行日時情報とともに回生エネルギDB47に記憶される(図3参照)。
【0058】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてナビゲーションECU33が実行する回生エネルギ案内処理プログラムについて図8に基づき説明する。図8は本実施形態に係る回生エネルギ案内処理プログラムのフローチャートである。ここで、回生エネルギ案内処理プログラムは、車両2のイグニションがONされた場合に実行され、所定期間(例えば、ある時点からある時点まで、ある時点から所定時間前又は後の間、ある地点からある地点までの走行(片道、往復含む)の間等)における車両2の走行の間に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の合計値を算出するとともに、出発地から走行を開始した車両2が算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定し、案内する地点プログラムである。
【0059】
先ず、S11においてCPU51は、回生ブレーキユニット19により充電されたエネルギ量の案内を行うタイミングか否かを判定する。ここで、案内のタイミングとしては、例えば、車両2が走行を開始又は終了した時点(イグニションがON又はOFFされた時点)、ユーザにより所定の操作を受け付けた時点、特定の日時、特定の地点(自宅やナビゲーション装置1に設定された目的地)に到達した時点等がある。
【0060】
そして、回生ブレーキユニット19により充電されたエネルギ量の案内を行うタイミングであると判定された場合(S11:YES)には、S12へと移行する。それに対して、回生ブレーキユニット19により充電されたエネルギ量の案内を行うタイミングでないと判定された場合(S11:NO)には、当該回生エネルギ案内処理プログラムを終了する。
【0061】
S12においてCPU51は、案内対象期間内において前記回生エネルギ記憶処理プログラム(図7)により記憶された走行データを、回生エネルギDB47から抽出する。尚、案内対象期間内としては例えば現時点から直前の24時間、特定の月(2月、6月など)、自宅や目的地までの往復走行或いは片道走行の間がある。また、前記S12で抽出される走行データは、走行日時、走行開始時のバッテリ7のエネルギ残量Es、走行開始から走行終了までに回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の総和Et、走行終了時のバッテリ7のエネルギ残量Ee、車両2の走行距離Lである(図3参照)。
【0062】
その後、以下のS13〜S16の処理を、前記S12で抽出された全ての走行データに対して走行日時の古い順に実行する。
【0063】
先ず、S13においてCPU51は、処理対象となるN番目の走行データを回生エネルギDB47から抽出する。
【0064】
次に、S14においてCPU51は、前記S13で抽出したN番目の走行データに基づいて、その走行データが記録された車両2の走行における走行開始から走行終了までに車両2が使用した電力のエネルギ量(以下、総使用エネルギ量という)Euを算出する。具体的には以下の式(1)により算出される。
Eu=(Es−Ee)+Et・・・・(1)
Eu:総使用エネルギ量
Es:走行開始時のバッテリ7のエネルギ残量
Ee:走行終了時のバッテリ7のエネルギ残量
Et:走行開始から走行終了までに回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の総和
【0065】
続いて、S15においてCPU51は、前記S13で抽出したN番目の走行データに基づいて、その走行データが記録された車両2の走行中において回生ブレーキユニット19により充電されたエネルギ量により走行した距離Lnを算出する。具体的には以下の式(2)により算出される。
Ln=L×Et/Eu・・・・(2)
L:車両の走行距離
Et:走行開始から走行終了までに回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の総和
Eu:総使用エネルギ量
【0066】
その後、S16では、処理対象となる走行データを新たな走行データに切り替える。その後、S13へと戻り、新たな走行データを対象として上記S13〜S15の処理を実行する。尚、前記S12で抽出された全ての走行データに対して上記S13〜S16の処理が終了した場合にはS17へと移行する。
【0067】
S17においてCPU51は、前記S15で算出された走行距離Lnの合計値Ltを算出する。尚、算出された走行距離Lnは、案内対象期間内において車両2が回生ブレーキユニット19により充電されたエネルギ量により走行した距離の合計となる。
【0068】
次に、S18においてCPU51は、車両2の出発地を設定する。そして、本実施形態では前記S18で設定された出発地から車両2が走行を開始したと仮定した場合に到達可能な地点を用いて、案内対象期間内に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の合計を案内する。尚、前記S18で設定される出発地としては、例えば、車両2の現在位置、自宅、目的地、経路上にある任意の地点等がある。
【0069】
続いて、S19においてCPU51は、前記S18で設定された出発地から車両2が走行を開始したと仮定した場合に、案内対象期間内に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の合計を消費することにより到達可能な地点(以下、到達可能地点という)を特定する。具体的には、先ず、走行履歴テーブル48と案内対象地点テーブル50に記憶された各地点の座標に基づいて、前記S18で設定された出発地から走行履歴テーブル48と案内対象地点テーブル50に記憶された各地点までの距離を算出する。次に、前記S18で設定された出発地から前記S17で算出した距離Lt離れた位置にある地点を、算出した距離に基づいて走行履歴テーブル48(図4)、通過履歴テーブル49(図5)又は案内対象地点テーブル50(図6)から抽出し、特定する。尚、走行履歴テーブル48や案内対象地点テーブル50において出発地からの距離が記憶されている場合には、前記S17で算出した距離Ltと記憶された距離とを比較し、到達可能な地点を特定するように構成する。
また、通過履歴テーブル49から地点を抽出する場合は、ナビゲーション装置1において設定されている目的地が前記S18において出発地に設定される場合であり、通過履歴テーブル49に記憶される目的地からの距離が出発地からの距離にも相当する(以下の案内例3参照)。
【0070】
その後、S20においてCPU51は、前記S19で特定された到達可能地点を液晶ディスプレイ15やスピーカ16を用いて案内する。それによって、ユーザに回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を容易に把握させることが可能となる。以下には、前記S20における到達可能地点の案内態様について複数の例を挙げて説明する。
【0071】
(案内例1)
案内例1は、以下の条件で前記回生エネルギ案内処理プログラム(図8)を実行させた場合の案内例である。
S11の案内タイミング・・・自宅に到達した時点。
S12の案内対象期間・・・自宅を出発してから自宅に到達するまでの往復走行の間。
S18で特定される出発地・・・自宅。
S19で抽出対象となる地点・・・車両2が過去に立ち寄った地点を記憶する走行履歴テーブル48(図4)。
図9は案内例1において液晶ディスプレイ15に表示される案内画面61を示す。特に、図9では前記S17で算出した距離Ltが「3km」であって、出発地である自宅から走行を開始した車両2が、算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点として、走行履歴テーブル48(図4)に記憶された地点の内、『○×ストア』が特定された例を示す。
【0072】
図9に示すように、案内画面61では、自宅の位置と、『○×ストア』の位置と、自宅から『○×ストア』までの経路と、案内コメントが表示される。そして、自宅を出発してから自宅に到達するまでの往復走行の間において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電された回生エネルギが、自宅から『○×ストア』まで走行可能なエネルギ量であることを案内する。
【0073】
(案内例2)
案内例2は、以下の条件で前記回生エネルギ案内処理プログラム(図8)を実行させた場合の案内例である。
(1)S11の案内タイミング・・・各月(1月〜12月)で最初にイグニションをONした時点。
(2)S12の案内対象期間・・・前月の一カ月間。
(3)S18で特定される出発地・・・自宅。
(4)S19で抽出対象となる地点・・・車両2が過去に立ち寄った地点を記憶する走行履歴テーブル48(図4)。
図10は案内例2において液晶ディスプレイ15に表示される案内画面62を示す。特に、図10では前記S17で算出した距離Ltが「1400km」であって、出発地である自宅から走行を開始した車両2が、算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点として、走行履歴テーブル48(図4)に記憶された地点の内、『札幌市』が特定された例を示す。
【0074】
図10に示すように、案内画面62では、自宅の位置と、『札幌市』の位置と、案内コメントが表示される。そして、前月の一カ月間の走行において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電された回生エネルギが、自宅から『札幌市』まで走行可能なエネルギ量であることを案内する。
【0075】
(案内例3)
案内例3は、以下の条件で前記回生エネルギ案内処理プログラム(図8)を実行させた場合の案内例である。
(1)ナビゲーション装置1に目的地として目的地Aが設定され、走行開始地点から目的地Aまでの経路が設定されている。
(2)S11の案内タイミング・・・走行開始地点から走行を開始した車両2が目的地Aに到達した時点。
(3)S12の案内対象期間・・・走行開始地点から目的地Aまでの往路走行の間。
(4)S18で特定される出発地・・・目的地A。
(5)S19で抽出対象となる地点・・・車両2が今回の走行中に通過した地点を記憶する通過履歴テーブル49(図5)。
図11は案内例3において液晶ディスプレイ15に表示される案内画面63を示す。特に、図11では前記S17で算出した距離Ltが「4km」であって、出発地である目的地Aから復路走行を開始した車両2が、算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点として、通過履歴テーブル49(図5)に記憶された地点の内、『××IC』が特定された例を示す。
【0076】
図11に示すように、案内画面63では、自宅の位置と、目的地Aの位置と、自宅から目的地Aまでの案内経路と、案内経路上にある『××IC』の位置と、案内コメントが表示される。そして、自宅から目的地Aまでの今回の往路走行において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電された回生エネルギが、復路走行において『××IC』まで走行可能なエネルギ量であることを案内する。
【0077】
(案内例4)
案内例4は、以下の条件で前記回生エネルギ案内処理プログラム(図8)を実行させた場合の案内例である。
(1)ナビゲーション装置1に目的地として目的地Bと目的地Cが設定され、走行開始地点から目的地Bを経由する目的地Cまでの経路が設定されている。
(2)S11の案内タイミング・・・走行開始地点から走行を開始した車両2が目的地Bに到達した時点。
(3)S12の案内対象期間・・・自宅から目的地Bまでの走行の間。
(4)S18で特定される出発地・・・目的地B。
(5)S19で抽出対象となる地点・・・代表的な地点を記憶する案内対象地点テーブル50(図6)の内、特に走行予定経路上にある地点。
図12は案内例4において液晶ディスプレイ15に表示される案内画面64を示す。特に、図12では前記S17で算出した距離Ltが「21km」であって、出発地である目的地Bから目的地Cへと案内経路上に沿った走行を開始した車両2が、算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点として、案内対象地点テーブル50(図6)に記憶された地点の内、『○△SA』が特定された例を示す。
【0078】
図12に示すように、案内画面63では、自宅の位置と、目的地Bの位置と、目的地Cの位置と、自宅から目的地Bを経由する目的地Cまでの案内経路と、案内経路上にある『○△SA』の位置と、案内コメントが表示される。そして、自宅から目的地Bまでの今回の走行において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電された回生エネルギが、目的地Cへの走行において走行予定経路上にある『○△SA』まで走行可能なエネルギ量であることを案内する。
【0079】
(案内例5)
案内例5は、以下の条件で前記回生エネルギ案内処理プログラム(図8)を実行させた場合の案内例である。
(1)S11の案内タイミング・・・出発地から走行を開始した車両2が、回生エネルギ量の合計値を消費することにより、代表的な地点を記憶する案内対象地点テーブル50(図6)に記憶されたいずれかの地点に到達可能と判定された時点、即ち、案内例5ではS11の処理を行わずに、S18の処理の後に出発地から案内対象地点テーブル50に記憶された地点までの距離とS17で算出した距離Ltの一致判定処理を行い、一致すると判定された場合にS19の処理を実行する。一方、一致しないと判定された場合には処理を終了する。
(2)S12の案内対象期間・・・月初め又は年初めから現在までの間。
(3)S18で特定される出発地・・・自宅。
(4)S19で抽出対象となる地点・・・代表的な地点を記憶する案内対象地点テーブル50(図6)。
図13は案内例5において液晶ディスプレイ15に表示される案内画面65を示す。特に、図13では前記S17で算出した距離Ltが「34km」となった時点において、出発地である自宅から走行を開始した車両2が、算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点として、案内対象地点テーブル50(図6)に記憶された地点の内、『○×デパート』が特定された例を示す。
【0080】
図13に示すように、案内画面65は、基本的に2画面から構成され、現在の自車周辺の地図画像を左側の画面に表示する。一方、右側の画面には、自宅の位置と、『○×デパート』の位置と、案内コメントが表示される。そして、月初め又は年初めから現在までの間の走行において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電された回生エネルギが、自宅から『○×デパート』まで走行可能なエネルギ量であることを案内する。
【0081】
(案内例6)
案内例6は、以下の条件で前記回生エネルギ案内処理プログラム(図8)を実行させた場合の案内例である。
(1)ナビゲーション装置1には、複数のモード(例えば、「日本一周モード」、「世界一周モード」)と複数の経路(例えば、日本を一周する経路、世界を一周する経路)とがそれぞれ対応づけてRAM52に記憶されている。そして、ユーザは複数のモードの内からいずれかのモードを選択する操作を行い、ナビゲーション装置1はユーザの操作に基づいて複数の経路の内から一の経路を“仮想走行経路”として決定する。
(2)S11の案内タイミング・・・ユーザにより所定の操作を受け付けた地点。
(3)S12の案内対象期間・・・ユーザが車両2を購入してから現在までの間。
(4)S18で特定される出発地・・・選択されたモードに対応づけられた経路上に予め設定された任意の地点(例えば、経路上に自宅がある場合には自宅等)
(5)S19で抽出対象となる地点・・・代表的な地点を記憶する案内対象地点テーブル50(図6)の内、特に“仮想走行経路”上にある市区町村の地点。
案内例6では、S11の案内タイミングは、上記複数のモードからユーザの選択に基づいて一のモードが選択されたタイミングとする。
図14は案内例6において液晶ディスプレイ15に表示される案内画面66を示す。特に、図14では前記S17で算出した距離Ltが「350km」であって、出発地である自宅(愛知県○○市)から走行を開始した車両2が、算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点として、“仮想走行経路”である日本を一周する経路上の『埼玉県○○市』が特定された例を示す。
【0082】
図14に示すように、案内画面66は、自宅の位置と、『埼玉県○○市』の位置と、前記S17で算出した距離Ltと、案内コメントが表示される。そして、ユーザが車両2を購入してから現在までの間の走行において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電された回生エネルギが、自宅から日本を一周する経路に従って走行したと仮定した場合に『埼玉県○○市』まで走行可能なエネルギ量であることを案内する。
尚、上記案内例1〜6のいずれの態様で案内が行われるかについては、ユーザが選択可能に構成しても良い。
【0083】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1による車両用走行案内方法及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、車両2の走行中において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を順次記憶するとともに(S3)、記憶されたエネルギ量に基づいて、所定期間における車両2の走行の間に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の合計値を算出し(S13〜S17)、設定された出発地から走行を開始した車両2が、算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定し(S19)、特定された地点を案内する(S20)ので、所定期間における車両の走行の間に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を、車両走行により到達可能な地点に関連付けて案内することができる。それによって、回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。また、回生ブレーキの有効性をユーザに実感させることができる。
また、上記案内例3では走行開始地点から目的地までの往路走行の間において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を、その後の復路走行において到達可能な地点に関連付けて案内するので、目的地までの往路走行中に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。
また、上記案内例4では走行開始地点から一の目的地までの走行の間において回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を、その後の他の目的地までの走行において到達可能な地点に関連付けて案内するので、目的地までの走行中に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。
また、上記案内例5では回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量によって、予め記憶された地点まで車両2が到達可能となった時点で、到達可能となった地点を案内するので、走行中に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。
また、上記案内例6では所定期間における車両の走行の間に回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量を、選択されたモードに対応づけられた経路に沿った車両走行により到達可能な地点に関連付けて案内するので、回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量をユーザに容易に把握させることが可能となる。
【0084】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では前記S13〜S17において、Eu(総使用エネルギ)に対するEt(回生ブレーキユニット19によりバッテリ7に充電されたエネルギ量の総和)の割合に基づいて、Lt(回生ブレーキユニット19により充電されたエネルギ量により走行した距離)を算出する構成としているが、他の算出方法で構成しても良い。
例えば、先ず、車両2の燃費を算出し、算出された燃費にEtを乗じることによってLnを算出する構成としても良い。
また、案内対象期間内におけるEtの合計Et´を算出し、車両2の燃費にEt´を乗じることによってLtを直接算出する構成としても良い。
【0085】
また、本実施形態ではナビゲーション装置1をプラグインハイブリッド車両に搭載した例について説明したが、モータを駆動源として使用する車両であれば他の車両に対して搭載しても同様の作用効果を得ることが可能である。例えば、通常のハイブリッド車両でも電気自動車であっても良い。
【符号の説明】
【0086】
1 ナビゲーション装置
2 車両
3 車両制御システム
5 駆動モータ
7 バッテリ
11 駆動モータ制御ECU
19 回生ブレーキユニット
33 ナビゲーションECU
51 CPU
52 RAM
53 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を供給するバッテリと、車両に回生制動力を付与するとともに、回生制動力の付与により発生した回生エネルギを前記バッテリに充電する回生ブレーキユニットと、を有する前記車両に搭載され、
前記車両の走行中において前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量を順次記憶する充電記憶手段と、
前記充電記憶手段により記憶されたエネルギ量に基づいて、所定期間における前記車両の走行の間に前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量の合計値を算出するエネルギ量算出手段と、
出発地を設定する出発地設定手段と、
前記出発地設定手段により設定された前記出発地から走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出手段により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定する走行可能地点特定手段と、
前記走行可能地点特定手段により特定された地点を案内する地点案内手段と、を有することを特徴とする車両用走行案内装置。
【請求項2】
前記車両の目的地を設定する目的地設定手段を有し、
前記エネルギ量算出手段は、走行開始地点から一の目的地までの走行の間において前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量の合計値を算出し、
前記出発地設定手段は、前記一の目的地を前記出発地として設定し、
前記走行可能地点特定手段は、前記出発地である前記一の目的地から他の目的地への走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出手段により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行案内装置。
【請求項3】
前記他の目的地は、前記走行開始地点であることを特徴とする請求項2に記載の車両用走行案内装置。
【請求項4】
地点を記憶する地点記憶手段と、
前記出発地設定手段により設定された前記出発地から走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出手段により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより、前記地点記憶手段により記憶された前記地点に到達可能か否かを判定する地点判定手段と、を有し、
前記地点案内手段は、前記地点判定手段によって到達可能と判定された場合に、到達可能と判定された前記地点を案内することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行案内装置。
【請求項5】
複数のモードと複数の経路とがそれぞれ対応づけて記憶されたモード記憶手段と、
前記複数のモードからモードを選択するモード選択手段と、を有し、
前記出発地設定手段は、前記モード選択手段によって選択されたモードに対応づけられた経路上に前記出発地を設定し、
前記走行可能地点特定手段は、前記出発地から前記モード選択手段により選択されたモードに対応づけられた経路に従って走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出手段により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行案内装置。
【請求項6】
電力を供給するバッテリと、車両に回生制動力を付与するとともに、回生制動力の付与により発生した回生エネルギを前記バッテリに充電する回生ブレーキユニットと、を有する前記車両の走行を案内する車両用走行案内方法であって、
前記車両の走行中において前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量を順次記憶する充電記憶ステップと、
前記充電記憶ステップにより記憶されたエネルギ量に基づいて、所定期間における前記車両の走行の間に前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量の合計値を算出するエネルギ量算出ステップと、
出発地を設定する出発地設定ステップと、
前記出発地設定ステップにより設定された前記出発地から走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出ステップにより算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定する走行可能地点特定ステップと、
前記走行可能地点特定ステップにより特定された地点を案内する地点案内ステップと、を有することを特徴とする車両用走行案内方法。
【請求項7】
コンピュータに搭載され、
電力を供給するバッテリと、車両に回生制動力を付与するとともに、回生制動力の付与により発生した回生エネルギを前記バッテリに充電する回生ブレーキユニットと、を有する前記車両の走行案内を実行させるコンピュータプログラムであって、
前記車両の走行中において前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量を記憶媒体に順次記憶する充電記憶機能と、
前記記憶媒体に記憶されたエネルギ量に基づいて、所定期間における前記車両の走行の間に前記回生ブレーキユニットにより前記バッテリに充電されたエネルギ量の合計値を算出するエネルギ量算出機能と、
出発地を設定する出発地設定機能と、
前記出発地設定機能により設定された前記出発地から走行を開始した前記車両が、前記エネルギ量算出機能により算出されたエネルギ量の合計値を消費することにより到達可能な地点を特定する走行可能地点特定機能と、
前記走行可能地点特定機能により特定された地点を案内する地点案内機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−153859(P2011−153859A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−14404(P2010−14404)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】