説明

HIV−1プロテアーゼ阻害剤

新規のプロテアーゼ阻害剤およびヒト免疫不全ウィルス(HIV)感染症の治療における前記プロテアーゼ阻害剤の使用方法が記載される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、参照によって本明細書に明確に援用される2005年6月22日に出願された米国仮特許出願第60/693,134号から優先権を主張する。
【0002】
政府の支援
本発明は、NIH/NIAID(認可番号:P01GM066524)によって提供される支援によって成された。そのため、政府は本発明に特定の権利を有し得る。
【背景技術】
【0003】
プロテアーゼ阻害剤(PI)は、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)に感染した患者の治療のための強力な抗レトロウィルス薬である。国際エイズ学会−米国(IAS−USA)および米国保健福祉省(DHHS)のガイドラインでは、いくつかの既知のPIが患者のための「好ましい療法」の一部として推奨されている。しかしながら、これらの薬物の使用は、ウィルスの突然変異に起因する不可逆的なHIV耐性の発生と関連していることがある。
【0004】
HIV−1プロテアーゼ阻害剤の開発は、構造に基づいた薬物設計の大きな成功であるとみなされ、実際、既知のプロテアーゼ阻害剤は通常AIDSの治療のために現在利用可能な最も強力な薬物であると考えられる。これらの薬剤は、高活性抗レトロウィルス治療(HAART)を確立するために他の薬剤と併用されることが多く、1995年頃からAIDSによる死亡率がおよそ3倍低下していることが認められる。この目覚しい成功にもかかわらず、依然としてAIDSの治療に対して大きな関心があり、それは主として、現在の治療に耐性であるHIV突然変異体の出現のためである。薬物耐性は、標的タンパク質における突然変異によって、タンパク質が機能を保持できるがもはや薬物によって効率的に阻害されない場合に生じる。HIV−1プロテアーゼの場合、薬物耐性は、プロテアーゼ阻害剤の存在下でも、酵素がGagおよびPolポリタンパク質を少なくとも9つの異なる位置で切断することができ、ウィルス成熟が可能であるときに生じる。ウィルス耐性は、抗ウィルス療法の臨床的な失敗における重要な因子であると見なされる。治療されたHIV患者の中で、耐性ウィルス突然変異体の比較的速い出現は、HIV逆転写酵素の不正確性のために突然変異の固有速度が高いことと共に、ウィルスの複製速度が速いことに起因される。さらに、現在のHIV−1プロテアーゼ阻害剤は、主としてHIV−1プロテアーゼの単一の変異体を特異的に阻害するように設計されたものである。
【0005】
様々な種類の治療薬の開発は、プロテアーゼ阻害剤への耐性の問題の適切な解法である可能性が低い。これは主に、同じ基本メカニズムが他の薬剤に耐性のウィルス菌株を容易に生じるからである。従って、耐性は、他の主要な種類のHIV薬物、逆転写酵素阻害剤の重要な臨床的問題であり、融合阻害剤などの最新の前臨床的な薬剤への耐性は、培養中に容易に誘発される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そのため、研究団体にとっての難題は、薬物耐性を起こしにくく、および/または現在のプロテアーゼ耐性HIV−1単離体に対してより活性である薬物、例えばHIV−1プロテアーゼ阻害剤を開発することである。本発明は、臨床データ、インビトロウィルス学、タンパク質結晶学、計算モデリングおよび化学設計、ならびに高処理化学および化合物スクリーニングを統合することによってこの難題に対処する。HIVプロテアーゼは、その活性の阻害が臨床的に有効なので特に魅力的な標的であるが、酵素機能を保持しながら薬物耐性を与える広範囲の突然変異を許容するように進化することができる。初期のプロテアーゼ阻害剤の設計は構造に基づいていたので、このタンパク質について膨大な知識の蓄積がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、少なくとも部分的に、新しい小分子プロテアーゼ阻害剤(PI)の発見に基づいている。これらの阻害剤ならびにその製造方法および使用方法が本明細書において記載されている。これらの阻害剤はプロテアーゼ上の基質結合エンベロープを越えて突出しないので、これらの阻害剤は耐性菌株の発生を誘発する可能性が低いことが期待される。
【0008】
1つの態様では、本発明は、本明細書中に記載されるPI、もしくはそのエナンチオマー、ジアステレオマーまたは薬学的に許容可能な塩と、医薬キャリアおよび治療的に有効な量の本明細書中に記載されるPIを含むHIVプロテアーゼを阻害するための医薬品組成物とを特徴とする。
【0009】
もう1つの態様では、本発明は、治療的に有効な量の本明細書中に記載される化合物または医薬品組成物を投与することによって被験者においてHIVを治療するための方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、本方法は、第2の治療薬、例えば、エファビレンツ(SustivaTM)、ネビラピン(ViramuneTM)およびデラビルジン(RescriptorTM)などの非核酸逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、AZT(ジドブジン、RetrovirTM)/3TC(ラミブジン、EpivirTM)およびd4T(スタブジン、ZeritTM)/3TC、およびd−薬物(ddI[ジダノシン、VidexTM/VidexECTM]、ddC[ザルシタビン、HividTM]、d4T)などの核酸逆転写酵素阻害剤(NRTI)、テノホビル(VireadTM)などの核酸逆転写酵素阻害剤、そしてエンフビルチド(FuzeonTM)などの融合阻害剤を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、化合物または医薬品組成物は、高活性抗レトロウィルス療法(HAART)レジメンの一部として投与される。
【0010】
他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての科学技術用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本発明において使用するための方法および材料が本明細書において記載されているが、当該技術分野において既知の他の適切な方法および材料も使用することができる。材料、方法、および実施例は単なる実例であって、限定することは意図されない。本明細書において記載される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、参照によってその全体が援用される。抵触の場合には、定義を含む本明細書が制御するであろう。
【0011】
本発明のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面から、そして特許請求の範囲から明白であろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本明細書に記載されるプロテアーゼ阻害剤は、HIV−1プロテアーゼの変異体配列(hivdb.stanford.eduにてオンラインで入手可能)およびホモダイマーHIVプロテアーゼが許容することができる三次元構造のアンサンブルを用いて合理的に設計され、これらのHIV−1プロテアーゼ阻害剤が変異的な耐性を回避し得る可能性を最大にした。近年、基質を認識するのに必要とされる同じ残基のみと相互作用をする阻害剤を設計することによって、薬物耐性の可能性を低減するための構造に基づいた戦略が提唱された(King,N.M.ら、Chem.Biol.2004,11,1333−1338、およびPrabu−Jeyabalan,M.ら、J.Virol.2003,77,1306−1315)。基質ペプチドとの複合体中のHIV−1プロテアーゼの結晶構造の分析によって、HIV−1プロテアーゼに対する基質の特異性は、特定のアミノ酸配列だけでなく保存形状(「基質エンベロープ」)にも基づいていることが示唆された(Prabu−Jeyabalan,M.ら、Structure 2002,10、369−381)。基質構造とプロテアーゼ阻害剤構造との比較によって、酵素に結合する阻害剤と基質との重要な差異が明らかにされる。基質の場合、保存水素結合のほとんどは、主にプロテアーゼの骨格と基質の骨格との間で生じる。従って、阻害剤は、相対的に保存された残基との水素結合、好ましくはプロテアーゼの側鎖原子ではなく骨格原子との結合を形成するように設計されることが重要であると決定された。
【0013】
著しく、新しい化合物は、プロテアーゼ分子の活性部位である基質エンベロープの中央に結合する競合的阻害剤である。しかしながら、新しい化合物は、基質エンベロープを大きく越えて突出せず、そのために逃避的な突然変異を生じる可能性が低いように設計されている。新しいプロテアーゼ阻害剤は感染しやすい哺乳類、例えばヒトおよび特定の他の霊長類でのHIVの治療において有用であり、単独療法として投与することもできるし、あるいは他の治療薬と併用して、例えば高活性抗レトロウィルス療法(HAART)レジメンの一部として投与されてもよい。
【0014】
本発明の選択されたプロテアーゼ阻害剤 本発明の1つの態様は、式I:
【化1】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は、−OH、−SHまたは−NHRであり、
Rは、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
立体中心における立体化学的配置は、R、S、またはこれらの配置の混合であるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化2】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0015】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0016】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0017】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、そしてXが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0018】
特定の実施形態では、本発明は、RがOHである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0019】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0020】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0021】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化3】

であり、そしてA、A、A、AおよびAが、水素、ハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびシアノからなる群から独立して選択される上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0022】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化4】

であり、A、A、AおよびAが水素であり、そしてAがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0023】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化5】

であり、A、A、AおよびAが水素であり、そしてAがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0024】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0025】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアリールまたはヘテロアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0026】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0027】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0028】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたは(ヘテロシクリル)アルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0029】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、Xが存在せず、RがOHであり、Rがアラルキルであり、Rがアリールまたはヘテロアリールであり、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、そしてRがアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたは(ヘテロシクリル)アルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0030】
本発明のもう1つの態様は、式II:
【化6】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、または−O−であり、
は、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化7】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0031】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0032】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0033】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアリールまたはヘテロアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0034】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0035】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0036】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたは(ヘテロシクリル)アルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0037】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化8】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0038】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化9】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0039】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化10】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0040】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、そしてR
【化11】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0041】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、R
【化12】

であり、そしてR
【化13】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0042】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、R
【化14】

であり、そしてR
【化15】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0043】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化16】

であり、そしてR
【化17】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0044】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、R
【化18】

であり、R
【化19】

であり、そしてR
【化20】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0045】
本発明のもう1つの態様は、
【化21】

【化22】

【化23】

【化24】

【化25】

からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0046】
本発明のもう1つの態様は、
【化26】

【化27】

【化28】

【化29】

からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0047】
本発明のもう1つの態様は、
【化30】

からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0048】
本発明のもう1つの態様は、式III:
【化31】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は、−OH、−SHまたは−NHRであり、
Rは、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
立体中心における立体化学的配置は、R、S、またはこれらの配置の混合であるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化32】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化33】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0049】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0050】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0051】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、そしてXが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0052】
特定の実施形態では、本発明は、RがOHである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0053】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0054】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0055】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化34】

であり、そしてA、A、A、AおよびAが、水素、ハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびシアノからなる群から独立して選択される上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0056】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化35】

であり、A、A、AおよびAが水素であり、そしてAがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0057】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化36】

であり、A、A、AおよびAが水素であり、そしてAがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0058】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0059】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアリールまたはヘテロアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0060】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0061】
特定の実施形態では、本発明は、Rが水素である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0062】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化37】

であり、そしてB、B、B、BおよびBが、水素、ハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびシアノからなる群から独立して選択される上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0063】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化38】

であり、B、B、BおよびBが水素であり、そしてBがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0064】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化39】

であり、B、B、BおよびBが水素であり、そしてBがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0065】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0066】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたはアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0067】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、Xが存在せず、RがOHであり、Rがアラルキルであり、Rがアリールまたはヘテロアリールであり、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rが水素であり、そしてRがアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたはアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0068】
本発明のもう1つの態様は、式IV:
【化40】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、または−O−であり、
は、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アリール、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、ヘテロシクリル、(ヘテロシクリル)アルキル、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたはアラルキルであるが、
ただし、Xが存在しない場合には、R
【化41】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、R
【化42】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0069】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0070】
特定の実施形態では、本発明は、Rが(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0071】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアリール、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル(ヘテロシクリル)アルキルまたはヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0072】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキル、シクロアルキルまたは(シクロアルキル)アルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0073】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、そしてRが(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0074】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、Rが(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、Rがアリール、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル(ヘテロシクリル)アルキルまたはヘテロシクリルであり、そしてRがアルキル、シクロアルキルまたは(シクロアルキル)アルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0075】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化43】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0076】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化44】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0077】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化45】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0078】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、そしてR
【化46】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0079】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、R
【化47】

であり、そしてR
【化48】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0080】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、R
【化49】

であり、R
【化50】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0081】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化51】

であり、そしてR
【化52】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0082】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、R
【化53】

であり、R
【化54】

であり、そしてR
【化55】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0083】
本発明のもう1つの態様は、
【化56】

【化57】

【化58】

【化59】

からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0084】
本発明のもう1つの態様は、式V:
【化60】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は、−OH、−SHまたは−NHRであり、
Rは、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
立体中心における立体化学的配置は、R、S、またはこれらの配置の混合であるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化61】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化62】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0085】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0086】
特定の実施形態では、本発明は、Xが−O−である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0087】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0088】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しないか、または−O−であり、そしてXが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0089】
特定の実施形態では、本発明は、RがOHである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0090】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0091】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0092】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化63】

であり、そしてA、A、A、AおよびAが、水素、ハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびシアノからなる群から独立して選択される上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0093】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化64】

であり、A、A、AおよびAが水素であり、そしてAがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0094】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化65】

であり、A、A、AおよびAが水素であり、そしてAがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0095】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0096】
特定の実施形態では、本発明は、Rがヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0097】
特定の実施形態では、本発明は、Rが(ヘテロシクリル)アルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0098】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0099】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しないか、または−O−であり、Xが存在せず、RがOHであり、Rがアラルキルであり、Rがヘテロシクリルであり、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、そしてRがアルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0100】
本発明のもう1つの態様は、式VI:
【化66】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、または−O−であり、
は、−OHまたは−NHであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アリール、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、ヘテロシクリル、(ヘテロシクリル)アルキル、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化67】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化68】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0101】
特定の実施形態では、本発明は、RがOHである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0102】
特定の実施形態では、本発明は、Rが−NHである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0103】
特定の実施形態では、本発明は、Xが−O−である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0104】
特定の実施形態では、本発明は、Rがヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0105】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化69】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0106】
特定の実施形態では、本発明は、Xが−O−であり、そしてRがヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0107】
特定の実施形態では、本発明は、Xが−O−であり、そしてR
【化70】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0108】
特定の実施形態では、本発明は、Rがヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0109】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0110】
特定の実施形態では、本発明は、Rが−CH(CHである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0111】
本発明のもう1つの態様は、式VII:
【化71】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は、−OH、−SHまたは−NHRであり、
Rは、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
立体中心における立体化学的配置は、R、S、またはこれらの配置の混合であるが、
ただし、Xが存在しない場合には、R
【化72】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化73】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0112】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0113】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0114】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、そしてXが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0115】
特定の実施形態では、本発明は、Rが−OHまたは−NHである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0116】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0117】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0118】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化74】

であり、そしてA、A、A、AおよびAが、水素、ハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびシアノからなる群から独立して選択される上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0119】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化75】

であり、A、A、AおよびAが水素であり、そしてAがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0120】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化76】

であり、A、A、AおよびAが水素であり、そしてAがハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルまたはシアノである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0121】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0122】
特定の実施形態では、本発明は、Rが(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0123】
特定の実施形態では、本発明は、Rが(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0124】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキルまたはアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0125】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在せず、Xが存在せず、Rが−OHであり、Rがアラルキルであり、Rが(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルであり、Rが(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルであり、そしてRがアルキルまたはアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0126】
本発明のもう1つの態様は、式VIII:
【化77】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、または−O−であり、
は、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであるが、ただし
ただしXが存在しない場合には、Rは、
【化78】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化79】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
【0127】
特定の実施形態では、本発明は、Xが存在しない上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0128】
特定の実施形態では、本発明は、Rが(アミノ)アルキル、(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0129】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化80】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0130】
特定の実施形態では、本発明は、Rが(アミノ)アルキル、(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0131】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化81】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0132】
特定の実施形態では、本発明は、Rがアルキルまたはアリールである上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0133】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化82】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0134】
特定の実施形態では、本発明は、R
【化83】

であり、R
【化84】

であり、そしてR
【化85】

である上記の化合物および付随する定義のいずれかに関する。
【0135】
本発明の選択された化合物の合成 プロテアーゼ阻害剤I〜VIIIは、図1a〜bに概説される合成スキームを用いて合成することができる。それぞれの変数の定義は上記の式I〜VIIIで示されるものと同一であり得る。
【0136】
プロテアーゼ阻害剤I、II、VおよびVIは、図1a(上側)に示される合成スキームを用いて調製することができる。そこに示されるように、例えば、エポキシドをアミンと立体選択的な形で反応させて、アミン2を得ることができる。アミン2を塩化スルホニルまたは塩化アシルと反応させて3が得られる。脱保護の後、例えば酸クロリドとの反応により、阻害剤I、II、VまたはVIが得られる。
【0137】
プロテアーゼ阻害剤IIIおよびIVは、図1a(下側)に示される合成スキームを用いて調製することができる。標準的な合成手順を用いてアミノ酸5をアミン6に転換することができる。酸との反応によりアミド7が得られる。脱保護の後、酸クロリドとの反応により、阻害剤IIIまたはIVが得られる。
【0138】
プロテアーゼ阻害剤IVは、図1bの合成スキームを用いて調製することができる。スキームに示されるように、例えば、エポキシドを保護ヒドラジンと立体選択的な形で反応させて、脱保護の後にヒドラジン9を得ることができる。ヒドラジン9を酸と反応させて、アミド10が得られる。さらに、脱保護によりアミン11が得られた後、酸クロリドとの反応によって、阻害剤VIIまたはVIIIが得られる。
【0139】
図1aおよび1bから分かるように、阻害剤のR基は、適切な試薬および出発材料を選択することによって決定される。同様に、阻害剤の立体化学は、適切な出発材料および試薬を選択することによって決定される。
【0140】
医薬品組成物 本明細書において記載される方法には、本明細書において記載されるプロテアーゼ阻害剤を活性成分として含む医薬品組成物の製造および使用が含まれる。同様に、医薬品組成物自体も含まれる。これらの組成物は、既知のHIVプロテアーゼ阻害剤のために使用されるものと同様の投与経路および投薬量を用いて投与することができる。
【0141】
また、本発明の化合物のいくつかは、治療のための遊離型で、または適切な場合にはその薬学的に許容可能な誘導体として存在できることも認識されるであろう。本発明によると、薬学的に許容可能な誘導体には、薬学的に許容可能な塩、エステル、エステルの塩、もしくは必要な患者に投与したときに本明細書中で別の形で記載されている化合物を直接または間接的に提供することができる本発明の化合物のプロドラッグまたは他の付加生成物または誘導体、あるいはその代謝産物または残渣が含まれるが、これらに限定されない。
【0142】
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容可能な塩」という用語は、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などがなく、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適切であり、妥当な利益/リスク比に釣り合った塩を指す。アミン、カルボン酸、および他の種類の化合物の薬学的に許容可能な塩は、当該技術分野においてよく知られている。例えば、S.M.Bergeらは、参照によって本明細書中に援用されるJ.Pharmaceutical Sciences 1977,66:1−19において、薬学的に許容可能な塩について詳細に記載している。塩は、本発明の化合物の最終の単離および精製中にその場で調製することもできるし、あるいは以下に概略的に記載されるように、遊離塩基または遊離酸官能基を適切な試薬と反応させることにより独立して調製することもできる。例えば、遊離塩基官能基を適切な酸と反応させることができる。さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合には、その適切な薬学的に許容可能な塩には、アルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩、およびアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩などの金属塩が含まれ得る。薬学的に許容可能な無毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸などの有機酸と共に形成される、あるいは、当該技術分野において使用されるイオン交換などの他の方法を用いることによって形成されるアミノ基の塩である。その他の薬学的に許容可能な塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などがあげられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などがある。さらなる薬学的に許容可能な塩としては、適切な場合には、ハライド、水酸化物、カルボン酸、硫酸、リン酸、硝酸、低級アルキルスルホン酸およびアリールスルホン酸などの対イオンを用いて形成される無毒性アンモニウム塩、4級アンモニウム塩、アミンカチオン塩があげられる。
【0143】
さらに、本明細書中で使用される場合、「薬学的に許容可能なエステル」という用語は生体内で加水分解するエステルを指し、ヒトの体内で容易に分解して親化合物またはその塩が残るものを含む。適切なエステル基には、例えば、薬学的に許容可能な脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカン二酸(各アルキルまたはアルケニル部分は6個以下の炭素原子を有するのが有利である)から誘導されるものが含まれる。特定のエステルの例としては、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステルおよびエチルコハク酸エステルがある。
【0144】
さらに、本明細書中で使用される「薬学的に許容可能なプロドラッグ」という用語は、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などがなく、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適切であり、妥当な利益/リスク比に釣り合っており、そしてその意図される用途に有効である本発明の化合物のプロドラッグ、ならびに可能な場合には本発明の化合物の両性イオン型を指す。「プロドラッグ」という用語は、例えば血液中での加水分解によって生体内で急速に変化して上記の式の親化合物をもたらす化合物を指す。T.HiguchiおよびV.Stella、A.C.S.Symposium SeriesのPro−drugs as Novel Delivery Systems,Vol.14、ならびにEdward B.Roche編、Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987(いずれも参照によって本明細書中に援用される)において、徹底的な議論が提供されている。
【0145】
医薬品組成物の処方方法は当該技術分野において既知であり、例えば、Remington:the Science and Practice of Pharmacy,20th Ed.(Baltimore,MD:Lippincott Williams&Wilkins,2000)が参照される。医薬品組成物は、通常、薬学的に許容可能なキャリアを含む。本明細書中で使用される場合、「薬学的に許容可能なキャリア」という言葉は、医薬品投与に適合する生理食塩水、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌および抗真菌剤、等張および吸収遅延剤などを含む。補助的な活性化合物が組成物中に取り込まれてもよい。
【0146】
医薬品組成物は、通常、その意図される投与経路に適合するように処方される。投与経路の例としては、例えば静脈内、皮内、または皮下注射による非経口投与、あるいは粘膜(例えば、経口摂取、吸入による、または直腸または膣投与)投与などがある。非経口投与が意図される組成物は、以下の成分:注射用の水、生理食塩水溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒などの無菌希釈剤と、ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤と、アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウムなどの抗酸化剤と、エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤と、酢酸、クエン酸またはリン酸などの緩衝液と、塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの等張性の調整剤とを含むことができる。pHは、必要に応じて塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基を用いて調整することができる。非経口調製物は、ガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨てのシリンジまたは複数回投与のバイアル内に封入することができる。
【0147】
注射のための使用に適した医薬品組成物は、無菌水溶液(活性成分が水溶液の場合)または分散液、および注射用無菌溶液または分散液の調製のための無菌粉末を含むことができる。静脈内の投与のために、適切なキャリアは、生理学的な食塩水、静菌水、Cremophor ELTM(ニュージャージー州パーシッパニーのBASF)またはリン酸緩衝食塩水(PBS)を含む。全ての場合において、組成物は無菌でなければならず、そしてシリンジによる投与を可能にするために必要な程度に流動性でなければならない。組成物は製造および貯蔵の条件下で安定でなければならず、そしてバクテリアおよび菌類などの微生物の汚染作用に備えて保存しなければならない。キャリアは、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)およびこれらの適切な混合物を含有する溶媒または分散媒体でよい。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散液の場合には必要とされる粒径の維持によって、そして界面活性剤の使用によって保持することができる。微生物の作用の防止は、様々な抗菌および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成することができる。多くの場合、組成物中に等張剤、例えばマンニトール、ソルビトール、および/または塩化ナトリウムなどの糖、多価アルコールを含むことが好ましいであろう。注射用組成物の長引く吸収は、吸収を遅延させる薬剤を、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン組成物中に含ませることによって達成することができる。
【0148】
注射用無菌溶液は、必要に応じて上記で列挙した成分の1つまたは組み合わせと共に、必要とされる量の活性化合物を適切な溶媒中に混ぜた後、ろ過殺菌を行うことによって調製することができる。一般に、分散液は、基本分散媒体および上記で列挙された成分からの必要とされる他の成分を含有する無菌媒体中に活性化合物を混ぜることによって調製される。注射用の無菌溶液を調製するための無菌粉末の場合、好ましい調製方法は、前もって無菌ろ過されたその溶液から活性成分および所望される追加成分の粉末をもたらす真空乾燥および凍結乾燥である。
【0149】
経口組成物は、一般に、不活性希釈剤または食用キャリアを含む。経口治療投与のために、活性化合物は、賦形剤と混合して、錠剤、トローチ、カプセル、例えばゼラチンカプセルの形態で使用することができる。また、経口組成物は、口腔洗浄薬として使用するために流体キャリアを用いて調製することもできる。薬学的に適合可能な結合剤および/またはアジュバント材料が組成物の一部として含まれてもよい。錠剤、ピル、カプセル、トローチなどは、以下の成分または同様の性質の化合物:微結晶性セルロース、ガムトラガガントまたはゼラチンなどの結合剤、デンプンまたはラクトースなどの賦形剤、アルギン酸、Primogel、またはトウモロコシデンプンなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムまたはSterotesなどの潤滑剤、コロイド二酸化ケイ素などの流動化剤(glidant)、スクロースまたはサッカリンなどの甘味剤、もしくはペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジ香味料などの香味料のいずれを含有することもできる。
【0150】
吸入による投与のために、化合物は、適切な推進剤、例えば二酸化炭素などの気体を含有する加圧容器またはディスペンサー、またはネブライザーからエアロゾルスプレーの形態で送達することができる。本方法は、参照によって本明細書に援用される米国特許第6,468,798号明細書に記載されるものを含む。
【0151】
また本明細書中で記載される治療化合物の全身投与は、経粘膜または経皮的な手段によることもできる。経粘膜または経皮的な投与のためには、浸透すべきバリアに適切な浸透剤が製剤中で使用される。このような浸透剤は当該技術分野において一般に知られており、例えば、経粘膜的投与のためには、洗浄剤、胆汁酸塩、およびフシジン酸誘導体を含む。経粘膜的投与は、点鼻薬または坐薬の使用によって達成することができる。経皮的投与のためには、活性化合物は、当該技術分野において一般に知られているように軟膏、膏薬、ゲル、またはクリーム中に処方される。医薬品組成物は、直腸送達のために坐薬(例えば、ココアバターおよび他のグリセリドなどの従来の坐薬基剤を有する)または停留浣腸の形態で調製することもできる。
【0152】
1つの実施形態では、植え込み型およびマイクロカプセル化送達系を含む徐放性製剤など、治療化合物は、体内からの急速な排除に対して治療化合物を保護し得るキャリアと共に調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリアンヒドリド、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの生分解性の生体適合性ポリマーを使用することができる。このような製剤は、標準的な技法を用いて調製することができる。また材料は、Alza CorporationおよびNova Pharmaceuticals,Inc.から商業的に得ることができる。リポソーム懸濁液(ウィルス抗原に対するモノクローナル抗体を有する感染細胞を標的とするリポソームを含む)も薬学的に許容可能なキャリアとして使用することができる。これらは、例えば参照によって本明細書に援用される米国特許第4,522,811号明細書に記載されるような当業者に既知の方法に従って調製することができる。
【0153】
医薬品組成物は、任意で投与のための説明書と共に、容器、キット、パック、またはディスペンサー内に含まれてもよい。キットは、本明細書において記載される1つまたは複数の化合物および/または1つまたは複数の他の治療化合物および/またはその投与のためのデバイス、例えばシリンジを含むことができる。
【0154】
本発明の選択された化合物の生物学的評価。HIVプロテアーゼ阻害剤の活性は、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)法によって決定した(Matayoshi,E.D.ら、Science 1990,247,954−958)。プロテアーゼ基質(Arg−Glu(EDANS)−Ser−Gln−Asn−Tyr−Pro−Ile−Val−Gln−Lys(DABCYL)−Arg)を、その2つの端部においてエネルギー移動ドナー(EDANS)およびアクセプター(DABCYL)染料によって標識化してFRETを実施した。Morrison公式に基づく阻害剤濃度の関数としての初期速度のプロットへの非線形回帰フィッティングによって、阻害剤の結合解離定数(Ki値)を得た(Greco,W.R.ら、J.Biol.Chem.1979,254,12104−12109)。野生型HIV−1プロテアーゼ(Q7K)に対する全ての合成阻害剤の活性を3通り決定した。阻害剤の化学構造およびその阻害活性(Ki値)は図面に提示される。
【0155】
治療の方法。本明細書において記載される方法は、ウィルス感染症、例えばHIV感染症および後天性免疫不全症候群(AIDS)またはエイズ関連症候群(ARC)の治療または予防ための方法を含む。一般に、本方法は、本明細書において記載される治療的に有効な量のプロテアーゼ阻害剤を、それを必要としているか、またはこのような治療が必要であると決定された被験者(例えば、ヒトまたは他の霊長類)、例えばHIVに感染した(または感染が決定された)被験者に投与することを含む。HIVに感染した可能性がある被験者、例えば高リスクグループの人も、本明細書において指示されるように治療され得る。被験者には、出産予定の女性(妊婦)も含まれ、この場合、治療が子供へのHIVの伝染の可能性を低減する。
【0156】
HIV−1感染症に加えて、本明細書において記載される方法は、HIV−2感染症の治療または予防のためにも有益であることが期待される。HIV−1ウィルスの中で、本方法は、グループM、OおよびN、ならびにサブタイプA、B、C、D、E、F、G、H、I、JおよびK、そして「循環組換え型(circulating recombinant form)」またはそのCRFなどのどのHIV−1菌株に対しても有効であることが期待される。本明細書において記載される化合物は、本明細書において記載される化合物によって阻害することができるプロテアーゼ阻害剤をウィルス病原体が有するような他のウィルス感染症の治療のために使用されてもよい。
【0157】
これに関連して使用される場合、「治療する」は、HIV感染症の少なくとも1つの臨床症状またはパラメータを改善すること、または悪化するのを防止すること、またはHIVの伝染(例えば、母親から子供への)を防止することを意味する。例えば、治療は、ウィルス量の低下および/またはCD4+T細胞の数(「CD4カウント」)の増大をもたらすことができる。被験者がウィルス量の低下、および/またはCD4カウントの増大を達成したら、治療は、ウィルス量の低下および/またはCD4カウントの増大を維持すること、例えば、ウィルス量の復活および/またはCD4カウントの減少を防止することを含むこともできる。これらのおよびその他の臨床的に関連するパラメータは、当該技術分野において既知の方法を用いて測定することができる。例えば、ウィルス量は、当該技術分野で既知の例えばPCRまたは枝分れDNA(bDNA)アッセイを用いて測定することができる。CD4カウントは、例えば、血液学、DYNAbeadsTM(ウィスコンシン州ブラウンディアのDynal Biotech/Invitrogen Corp.)、フローサイトメトリー(例えば、ニュージャージー州フランクリンレークスのFACSCountTM、BD Biosciences)または酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)法を用いて測定することができる(例えば、Lyamuyaら、J.Immunol.Methods 195(1−2):103−12(1996)、Paxtonら、Clin.Diagn.Lab.Immunol.2(1):104−114(1995)、Saahら、Arch.Pathol.Lab.Med.121(9):960−2(1997)、Mwabaら、Lancet 362 1459−60(2003)を参照)。健常な成人および十代の若者は、通常、血液1立方ミリメートルあたり少なくとも800細胞のCD4カウントを有し、200よりも低いCD4カウントは病気の深刻なリスク(例えば、カポージ肉腫またはニューモシスチス肺炎などのAIDS関連疾患)に関連する。現在のガイドラインでは、HIVの治療は、CD4カウントが約350未満である場合、および/またはウィルス量が約50,000よりも多い場合に開始すべきであると提言されている。
【0158】
「治療的に有効な量」は、所望の治療効果、例えばウィルス量の低下、および/またはCD4+T細胞の数の増大をもたらすために十分な量である。有効な量は、1回または複数回の投与、適用または投薬で投与することができる。組成物の治療的に有効な量は、選択される組成物に依存し得る。組成物は、一度で、1日に1回または複数回、および/または1週間に1回または複数回(1日おきに1回を含む)投与することができる。特定の実施形態では、組成物は、1日に2回または3回投与され得る。当業者は、疾患または障害の重症度、以前の治療、全体的な健康および/または被験者の年齢、ならびに存在する他の兆候を含むがこれらに限定されない特定の因子が、被験者を有効に治療するために必要とされる投薬量およびタイミングに影響し得ることを認識するであろう。本明細書において記載される治療的に有効な量のプロテアーゼ阻害剤による被験者の治療は、単一の治療または一連の治療を含むことができる。
【0159】
化合物の投薬量、毒性および治療効力は、例えば、LD50(集団の50%に対する致死用量)およびED50(集団の50%において治療的に有効な用量)を決定するために、例えば、細胞培養または動物実験における標準的な製薬手順によって決定することができる。毒性効果と治療効果との用量比は治療指数であり、LD50/ED50の比で表すことができる。高い治療指数を示す化合物が好ましい。毒性の副作用を示す化合物が使用されてもよいが、治療効力を最大にしながら深刻な副作用を最小限にする用量および投与計画を選択するために注意を払わなければならない。
【0160】
細胞培養アッセイおよび動物試験から得られるデータは、人間で使用するための投薬量の範囲を処方する際に使用することができる。このような化合物の投薬量は、好ましくは、毒性が少ししかまたは全くないED50を含む循環濃度の範囲内である。投薬量は、使用される剤形および使用される投与形態に依存してこの範囲内で変化し得る。本明細書において記載される方法で使用される化合物について、治療的に有効な投薬量の範囲は最初に細胞培養アッセイから評価することができる。用量はさらに動物モデルにおいて処方されて、細胞培養において決定されるIC50(すなわち、症状の最大半量の阻害を得る試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を得ることができる。このような情報を使用して、人間においてより正確に有用な用量を決定することができる。血漿中のレベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィによって測定することができる。いくつかの実施形態では、本明細書において記載される新しいプロテアーゼ阻害剤の治療的に有効な量は、1日あたり約0.1〜10mg、または約0.3〜5mg/日の範囲である。
【0161】
いくつかの実施形態では、本明細書において記載されるプロテアーゼ阻害剤のうちの1つまたは複数は、例えば1つまたは複数の他の抗レトロウィルス薬を含む高活性抗レトロウィルス療法(HAART)レジメンの一部として、1つまたは複数の他の治療薬と併用して投与され得る。例えば、本方法は、エファビレンツ(SustivaTM)、ネビラピン(ViramuneTM)およびデラビルジン(RescriptorTM)、8および9−Cl TIBO(チビラピン)、ロビリド、TMC−125、ダピビリン、MKC−442、UC781、UC782、カプラビリン、DPC961、DPC963、DPC082、DPC083、カラノリドA、SJ−1366、TSAO、4’’−脱アミノ化TSAO、MV150およびMV026048などの非核酸逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、AZT(ジドブジン、RetrovirTM)/3TC(ラミブジン、EpivirTM)、エムトリシタビン(EmtrivaTM)およびd4T(スタブジン、ZeritTM)/3TC、およびd−薬物(ddI[ジダノシン、VidexTM/VidexECTM]、ddC[ザルシタビン、HividTM]、d4T)、アバカビル、FTC、DAPD、dOTC、およびDPC817などの核酸逆転写酵素阻害剤(NRTI)、テノホビル(VireadTM)およびPMEAなどの核酸逆転写酵素阻害剤、エンフビルチド(FuzeonTM)、T20、T1249、5−ヘリックスおよびD−ペプチドADS−J1などの融合阻害剤、侵入阻害剤、AMD3100、AMD−3465、AMD7049、AMD3451(Bicyclams)、TAK779などの補助受容体結合阻害剤、ホスカルネットおよびプロドラッグなどのSHC−C(SCH351125)、SHC−D、PRO−140RT阻害剤、SP1093VおよびPD126338などのリボヌクレアーゼH阻害剤、RO−5−3335、K12およびK37などのTAT阻害剤、L708906、L731988およびS−1360などのインテグラーゼ阻害剤、アンプレナビルおよびプロドラッグGW908、ネルフィナビル、サキナビル、インジナビル、ロピナビル、パリナビル、BMS−186316、アタザナビル、DPC681、DPC684、チプラナビル、AG1776、モゼナビル、GS3333、KNI−413、KNI−272、L754394、L756425、LG−71350、PD161374、PD173606、PD177298、PD178390、PD178392、PNU−140135、TMC114マスリン酸およびU−140690などの別のプロテアーゼ阻害剤、カスタノスペルミン、デオキシノジリマイシンなどのグリコシル化阻害剤、またはデキストラン硫酸、スラミン(suramine)、ポリアニオン、可溶性CD4、PRO−542およびBMS−806などの結合阻害剤のうちの1つまたは複数の投与を含むことができる。その他の薬物には、参照によって本明細書に援用されるhttp://aidsinfo.nih.gov/において示されるものが含まれる。
【0162】
本明細書において記載される1つまたは複数の薬剤と同時投与することができるその他の治療薬は、代謝酵素を阻害する薬剤、例えばチトクロムP450(CYP450)酵素の阻害剤である。例えば、本明細書において記載される化合物は、CYP3A4の阻害剤、例えばリトナビル、もしくはCYP2C19、CYP1A2、CYP2D6、またはCYP2C9の阻害剤と同時に投与されてもよいし、そうでなくてもよい。2C9の典型的な阻害剤は、例えば、参照によって本明細書に援用される米国特許出願公開第2006.0069042号明細書に記載されている。
【0163】
また本発明の化合物は、HIV感染症およびその症状を改善し、それと戦い、排除するために、免疫調節物質(例えば、ブロピリミン、抗ヒトαインターフェロン抗体、IL−2、メチオニンエンケファリン、インターフェロンα、HE−2000およびナルトレキソン)、抗生物質(例えば、ペンタミジンイソチオラート(pentamidine isothiorate))、サイトカイン(例えば、Th2)、サイトカインの修飾物質、ケモカインまたはその受容体(例えば、CCR5)またはホルモン(例えば、成長ホルモン)と併用して投与されてもよい。
【0164】
いくつかの実施形態では、本方法は第2の治療薬を投与することをさらに含み、ここで第2の治療薬は、アンプレナビル(Agenerase(登録商標)、APV)、チプラナビル(Aptivus(登録商標)、TPV)、インジナビル(Crixivan(登録商標)、IDV)、サキナビル(Invirase(登録商標)、SQV)、ロピナビルおよびリトナビル(Kaletra(登録商標)、LPV)、ホスアンプレナビル(Lexiva(登録商標)、FPV)、リトナビル(Norvir(登録商標)、RTV)、アタザナビル(Reyataz(登録商標)、ATZ)、ネルフィナビル(Viracept(登録商標)、NFV)、ブレカナビル(brecanavir)、およびダルナビルからなる群から選択される。
【0165】
いくつかの実施形態では、本方法は第2の治療薬を投与することをさらに含み、ここで第2の治療薬はリトナビル(Kaletra(登録商標)、LPV)である。
【0166】
いくつかの実施形態では、本方法は第2の治療薬を投与することをさらに含み、ここで第2の治療薬は、ジドブジン(AZT、アジドチミジン、Retrovir(登録商標))、ジダノシン(ジデオキシイノシン、ddI、Videx(登録商標))、ザルシタビン(ジデオキシシチジン、ddC、Hivid(登録商標))、ラミブジン(3TC、Epivir(登録商標))、スタブジン(2’,3’−ジデヒドロ−3’−デオキシチミジン、D4T、Zerit(登録商標))、コハク酸アバカビル(コハク酸1592U89、Ziagen(登録商標)ABC)、Combivir(登録商標)(ラミブジン&ジドブジン、(−)−3TC&AZT)、およびTrizivir(登録商標)(アバカビル&ラミブジン&ジドブジン、ABC&(−)−3TC&AZTからなる群から選択される。
【0167】
いくつかの実施形態では、本方法は第2の治療薬を投与することをさらに含み、ここで第2の治療薬は、ネビラピン(Bi−RG−587、Viramune(登録商標))、デラビルジン(BHAP、U−90152、Rescriptor(登録商標))、および(エファビレンツ、DMP−266、Sustiva(登録商標))からなる群から選択される。
【0168】
いくつかの実施形態では、本方法は第2の治療薬を投与することをさらに含み、ここで第2の治療薬は、T−20(Fuzeon(登録商標)、エンフビルチド、DP−178、ペンタフシド、GP41 127−162AA)である。
【0169】
いくつかの実施形態では、本方法は第2の治療薬を投与することをさらに含み、ここで第2の治療薬は、逆転写酵素阻害剤と併用されるTMCC114、またはTMCC114である。いくつかの実施形態では、本方法は第2の治療薬を投与することをさらに含み、ここで第2の治療薬は、逆転写酵素阻害剤と併用されるリピナビル(Lipinavir)、またはルパニビル(Lupanivir)である。
【0170】
異なる製剤における併用療法は、同時に、別々にまたは順次投与され得る。あるいは、このような併用は単一製剤として投与することができ、それによって活性成分は、同時にまたは別々に製剤から放出される。本明細書中に記載される少なくとも2つの阻害剤および/または1つまたは複数の他のプロテアーゼ阻害剤および/または他の治療薬を含む組成物も本明細書において提供される。特定の実施形態では、本発明の化合物は、抗HIV化合物(例えば、図6a〜kに記載されるもの)の1つまたは複数と併用することができる。本発明の化合物の1つまたは複数と併用することができる追加の化合物および併用療法についてのさらなる議論は、Yeni,P.G.ら、JAMA 2004,292(2),251−265、Pozniak,A.ら、Business Briefing:Clinical Virology&Infectious Disease 2004,1−7、およびChittick,G.E.ら、Antimicrobial Agents and Chemotherapy 2006,1304−1310(これらは全て参照によって本明細書に援用される)において見出すことができる。
【0171】
定義。全ての定義は、本明細書において定義および使用される場合、辞書の定義、参照によって援用される文献の定義、および/または定義される用語の普通の意味を制御すると理解されなければならない。
【0172】
不定冠詞の「a」および「an」は、本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、明確に反対に指示されない限り「少なくとも1つ」を意味すると理解されなければならない。
【0173】
「HIV」という用語がヒト免疫不全ウィルスを指すことは当業者には知られている。2つのタイプのHIV:HIV−1およびHIV−2が存在する。HIV−1の多くの異なる菌株が存在する。HIV−1の菌株は、3つのグループ:「主要」グループM、「アウトライアー」グループOおよび「新しい」グループNに分類することができる。これらの3つのグループは、サル免疫不全ウィルスのヒトへの3つの別個の導入を表し得る。Mグループ内には、少なくとも10のサブタイプまたはクレイド、例えばクレイドA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、およびKが存在する。「クレイド」は、そのメンバーが共通の祖先に由来する相同の特徴を共有する種などの生物体グループである。本明細書におけるHIVへの言及はこれらのタイプおよび菌株の全てを含む。
【0174】
当業者には知られているように、「レトロウィルス」は、組み込まれたDNA中間体(プロウィルスDNA)を通して複製する二倍体プラス鎖(diploid positive−strand)RNAウィルスである。特に、RNAウィルスに感染すると、レンチウイルスゲノムは、各レトロウィルスのタンパク質として保有されるウィルスコードされた逆転写酵素によってDNAに逆転写される。次にウィルスDNAは、感染細胞の宿主細胞ゲノム内に疑似ランダムに組み込まれ、娘細胞により受け継がれる「プロウィルス」が形成される。レトロウィルスゲノムは、少なくとも3つの遺伝子:ウィルスのコアおよび構造タンパク質のためのgagコード、逆転写酵素、プロテアーゼおよびインテグラーゼのためのpolコード、ならびにウィルス表面タンパク質のためのenvコードを含有する。レトロウィルスファミリー内では、HIVは、感染ネコ(ネコ免疫不全ウィルス)、ヒツジ(ビスナウィルス)、ヤギ(ヤギ関節炎脳炎ウィルス)、および非ヒト霊長類(サル免疫不全ウィルス)などの動物のレンチウィルスに対して遺伝的および形態的な類似性を有するレンチウィルスと分類される。
【0175】
「へテロ原子」という用語は当該技術分野で認識されており、炭素または水素以外の元素の原子を指す。実例となるへテロ原子には、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄およびセレンが含まれる。
【0176】
「アルキル」という用語は当該技術分野で認識されており、直鎖アルキル基、分枝鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基、およびシクロアルキル置換アルキル基を含む飽和脂肪族基を含む。特定の実施形態では、直鎖または分枝鎖アルキルは、約30個またはそれより少ない炭素原子(例えば、直鎖についてはC〜C30、分枝鎖についてはC〜C30)、あるいは約20個またはそれより少ない炭素原子をその骨格に有する。同様に、シクロアルキルは約3〜約10個の炭素原子をその環構造に有し、あるいは約5、6または7個の炭素をその環構造に有する。
【0177】
炭素の数が他で指定されない限り、「低級アルキル」は、上記したとおりであるが1〜約10個の炭素、あるいは1〜約6個の炭素原子をその骨格構造にを有するアルキル基を指す。同様に、「低級アルケニル」および「低級アルキニル」は同様の鎖長を有する。
【0178】
「アラルキル」という用語は当該技術分野で認識されており、アリール基(例えば、芳香族またはヘテロ芳香族基)で置換されたアルキル基を指す。
【0179】
「アルケニル」および「アルキニル」という用語は当該技術分野で認識されており、上記のアルキルと長さおよび可能な置換が類似しているが、それぞれ少なくとも1つの二重結合または三重結合を含有する不飽和脂肪族基を指す。
【0180】
「アリール」という用語は当該技術分野で認識されており、0〜4個のへテロ原子を含むことができる5員環、6員環および7員環の単環芳香族基、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジンおよびピリミジンなどを指す。環構造にヘテロ原子を有するアリール基は、「アリール複素環」または「ヘテロ芳香族」と呼ばれることもある。芳香族環は、1つまたは複数の環位置で、例えばハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、−CF、−CNなどの本明細書に記載される置換基によって置換されてもよい。「アリール」という用語は、2つ以上の炭素が隣接する環に共通である2つ以上の環(環は「縮合環」である)を有し、環の少なくとも1つが芳香族である、例えば他の環がシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールおよび/またはヘテロシクリルでもよい多環式の環系も含む。
【0181】
オルト、メタおよびパラという用途は当該技術分野で認識されており、それぞれ1,2−、1,3−および1,4−二置換ベンゼンを指す。例えば、1,2−ジメチルベンゼンおよびオルト−ジメチルベンゼンという名称は同義語である。
【0182】
「ヘテロシクリル」、「ヘテロアリール」、または「複素環式基」という用語は当該技術分野で認識されており、環構造が1〜4個のヘテロ原子を含む3員環〜約10員環構造、あるいは3員環〜約7員環を指す。複素環は多環でもよい。ヘテロシクリル基は、例えばチオフェン、チアントレン、フラン、ピラン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサンテン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、ピリミジン、フェナントロリン、フェナジン、フェナルサジン、フェノチアジン、フラザン、フェノキサジン、ピロリジン、オキソラン、チオラン、オキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ラクトン、アゼチジノンおよびピロリジノンなどのラクタム、スルタム、スルトンなどを含む。複素環式環は、1つまたは複数の位置で、上記で記載されるような置換基、例えばハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、−CF、−CNなどによって置換されてもよい。
【0183】
「ポリシクリル」または「多環式基」という用語は当該技術分野で認識されており、2つ以上の炭素が2つの隣接している環に共通である2つ以上の環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールおよび/またはヘテロシクリル)を指し、例えば、環は「縮合環」である。非隣接原子によって結合された環は、「架橋」環と呼ばれる。多環の環のそれぞれは、例えばハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、−CF、−CNなどの上記の置換基によって置換されてもよい。
【0184】
「炭素環」という用語は当該技術分野で認識されており、環の各原子が炭素である芳香族または非芳香族環を指す。
【0185】
「ニトロ」という用語は当該技術分野で認識されており、−NOを指し、「ハロゲン」という用語は当該技術分野で認識されており、−F、−Cl、−Brまたは−Iを指し、「スルフヒドリル」という用語は当該技術分野で認識されており、−SHを指し、「ヒドロキシル」という用語は−OHを意味し、「スルホニル」という用語は当該技術分野で認識されており、−SOを指す。「ハライド」はハロゲンの対応するアニオンを示し、「疑似ハライド(pseudohalide)」は、CottonおよびWilkinsonによる「Advanced Inorganic Chemistry」の560頁に示される定義を有する。
【0186】
「アミン」および「アミノ」という用語は当該技術分野で認識されており、非置換および置換アミンの両方、例えば一般式:−N(R51)(R50)または[−N(R50)(R52)(R53)]によって表すことができる部分を指す。式中、R50、R51、R52およびR53はそれぞれ独立して、水素、アルキル、アルケニル、−(CH−R61を表すか、あるいはR50およびR51またはR52は、これらが結合するN原子と一緒に4〜8個の原子を環構造に有する複素環を完成し、R61はアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環または多環を表し、そしてmはゼロであるか、または1〜8の範囲の整数である。他の実施形態では、R50およびR51(および任意でR52)はそれぞれ独立して、水素、アルキル、アルケニル、または−(CH−R61を表す。「アルキルアミン」という用語は、置換または非置換アルキルが結合した上記で定義したアミン基を含み、すなわちR50およびR51の少なくとも1つはアルキルである。
【0187】
「アシルアミノ」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−N(R50)−C(=O)R54で表すことができる部分を指す。式中、R50は上記で定義したとおりであり、R54は水素、アルキル、アルケニルまたは−(CH−R61を表し、ここでmおよびR61は上記で定義したとおりである。
【0188】
「アミド」という用語は、アミノ置換カルボニルとして当該技術分野で認識されており、一般式:−C(=O)N(R50)(R51)によって表すことができる部分を含む。式中、R50およびR51は上記で定義したとおりである。本発明においてアミドの特定の実施形態は、不安定であり得るイミドを含まないであろう。
【0189】
「アルキルチオ」という用語は、硫黄ラジカルが結合された上記で定義されたアルキル基を指す。特定の実施形態では、「アルキルチオ」部分は、−S−アルキル、−S−アルケニル、−S−アルキニル、および−S−(CH−R61の1つによって表される。式中、mおよびR61は上記で定義される。代表的なアルキルチオ基には、メチルチオ、エチルチオなどが含まれる。
【0190】
「カルボキシル」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−C(=O)−X50−R55または−X50−C(=O)−R56で表すことができるような部分を含む。式中、X50は結合であるか、あるいは酸素または硫黄を表し、そしてR55およびR56は、水素、アルキル、アルケニル、−(CH−R61または薬学的に許容可能な塩を表し、R56は水素、アルキル、アルケニルまたは−(CH−R61を表し、ここでmおよびR61は上記で定義される。X50が酸素であり、R55またはR56が水素でない場合には、式は「エステル」を表す。X50が酸素であり、R55が上記で定義したとおりである場合には、この部分は本明細書ではカルボキシル基と称され、特にR55が水素の場合は、式は「カルボン酸」を表す。X50が酸素であり、R56が水素である場合、式は「ホルマート」を表す。一般に、上記式の酸素原子が硫黄で置換されると、式は「チオールカルボニル」基を表す。X50が硫黄であり、R55またはR56が水素でない場合には、式は「チオールエステル」を表す。X50が硫黄であり、R55が水素である場合、式は「チオールカルボン酸」を表す。X50が硫黄であり、R56が水素である場合、式は「チオールホルマート」を表す。他方で、X50が結合であり、R55が水素でない場合、上記式は「ケトン」基を表す。X50が結合であり、R55が水素である場合、上記式は「アルデヒド」基を表す。
【0191】
「カルバモイル」という用語は−O(C=O)NRR’を指し、式中、RおよびR’は独立してH、脂肪族基、アリール基またはヘテロアリール基である。
【0192】
「オキソ」という用語はカルボニル酸素(=O)を指す。
【0193】
「オキシム」および「オキシムエーテル」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−C(R75)(=NOR)で表すことができる部分を指す。式中、R75は水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、または−(CH−R61である。この部分はRがHの場合には「オキシム」であり、そしてRがアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、または−(CH−R61の場合には「オキシムエーテル」である。
【0194】
「アルコキシル」または「アルコキシ」という用語は当該技術分野で認識されており、酸素ラジカルが結合された上記で定義されたアルキル基を指す。代表的なアルコキシル基には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、tert−ブトキシなどが含まれる。「エーテル」は、酸素によって共有結合された2つの炭化水素である。従って、−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−(CH−R61(mおよびR61は上記で記載される)の1つによって表すことができるように、そのアルキルをエーテルにするアルキルの置換基はアルコキシルであるか、アルコキシルに似ている。
【0195】
「スルホネート」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−S(=O)OR57で表すことができる部分を指す。式中、R57は電子対、水素、アルキル、シクロアルキル、またはアリールである。
【0196】
「スルファート」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−OS(=O)OR57で表すことができる部分を含む。式中、R57は上記で定義したとおりである。
【0197】
「スルホンアミド」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−N(R50)−S(=O)OR56で表すことができる部分を含む。式中、R50およびR56は上記で定義したとおりである。
【0198】
「スルファモイル」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−S(=O)N(R50)(R51)で表すことができる部分を指す。式中、R50およびR51は上記で定義したとおりである。
【0199】
「スルホニル」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−S(=O)R58で表すことができる部分を指す。式中、R58は以下の:水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールのうちの1つである。
【0200】
「スルホキシド」という用語は当該技術分野で認識されており、一般式:−S(=O)R58で表すことができる部分を指す。式中、R58は上記で定義される。
【0201】
類似の置換をアルケニルおよびアルキニル基に行うことができ、例えば、アミノアルケニル、アミノアルキニル、アミドアルケニル、アミドアルキニル、イミノアルケニル、イミノアルキニル、チオアルケニル、チオアルキニル、カルボニル置換アルケニルまたはアルキニルを生じる。
【0202】
各式の定義、例えばアルキル、m、nなどは、構造中に2つ以上存在する場合には、同じ構造の他の場所のその定義とは独立していることが意図される。
【0203】
略語Me、Et、Ph、Tf、Nf、Ts、およびMsは、それぞれメチル、エチル、フェニル、トリフルオロメタンスルホニル、ノナフルオロブタンスルホニル、p−トルエンスルホニルおよびメタンスルホニルを表す。当業者の有機化学者によって用いられる略語のより包括的なリストはJournal of Organic Chemistryの各巻の創刊号に掲載されており、このリストは、通常、略語の標準リスト(Standard List of Abbreviations)というタイトルの表に提示されている。
【0204】
「置換」または「で置換される」が、このような置換が置換される原子および置換基の許容される価数に従い、そして置換が適切な化合物、例えば転移、環化、除去、または他の反応などによる変換を自然発生的に受けていない化合物をもたらすという暗黙の条件を含むことは理解されるであろう。
【0205】
「置換された」という用語は、有機化合物の許容可能な全ての置換基を含むと考えられる。広義の態様では、許容可能な置換基には、有機化合物の非環式および環状、分枝状および非分枝状、炭素環式および複素環式、芳香族および非芳香族の置換基が含まれる。実例となる置換基としては、例えば、本明細書において上記で記載したものがある。許容可能な置換基は、適切な有機化合物に対して1つでも複数でもよいし、同一でも異なっていてもよい。本発明の目的のために、窒素などのへテロ原子は、水素置換基、および/または本明細書中に記載されるへテロ原子の価数を満たす有機化合物の許容可能な置換基を有することができる。本発明は、有機化合物の許容可能な置換基によってどんな方法においても制限されることは意図されない。
【0206】
本発明の目的のために、化学元素は、元素周期表CAS版、「Handbook of Chemistry and Physics」、第67版、1986−87、内表紙に従って同定される。
【実施例】
【0207】
例証
本発明は今概略的に説明されているが、本発明の特定の態様および実施形態の説明のためだけに含まれており本発明を限定することは意図されない以下の実施例を参照することによってより容易に理解されるであろう。
【0208】
実施例1−ヒドロキシエチルアミン(HEA)コアを含有するプロテアーゼ阻害剤の合成
ヒドロキシエチルアミン(HEA)コアアイソスターを有する設計された阻害剤は、市販のキラルエポキシド(1S,2Sエナンチオマー)12から出発して4段階で合成することができる。様々な第1級および第2級アミンを用いるエポキシド12の開環により、化合物13が得られた。13と様々な塩化スルホニルとの反応により、化合物14が生じた。Boc基の脱保護の後、得られたアミン15を活性化カルボン酸の(R)または(S)異性体のいずれかと結合させ、設計した阻害剤16を得た(図7A)。
【0209】
実施例2−環状カルバマートを含有するプロテアーゼ阻害剤の合成:HEシリーズ
ヒドロキシエチレン(HE)アイソスターを含有するプロテアーゼ阻害剤の合成は、L−フェニルアラニンから5段階で得られたコア17の合成から始まる。RCOHを17に結合させた後、ジベンジル保護を除去し、遊離アミン19を活性化酸に結合させて、阻害剤20を得た(図7B)。
【0210】
実施例3−環状カルバマートを含有するプロテアーゼ阻害剤の合成:Aza−HEAシリーズ
アザ−ヒドロキシエチルアミン(Aza−HEA)アイソスターを含有するプロテアーゼ阻害剤の合成は図8に概説される。CBz保護されたヒドラジン誘導体22を用いるキラルエポキシド(1S,2Rエナンチオマー)21の開環によって化合物23が得られた。CBzの脱保護の後、RCOHとの結合によって化合物24が得られた。Boc保護の除去およびRCOHとの結合によって、所望の阻害剤27が得られた。
【0211】
実施例4−設計されたHIV−1プロテアーゼ阻害剤ライブラリーの合成
設計されたプロテアーゼ阻害剤ライブラリーの合成は、本明細書において記載される一般的な反応スキームを用いて実行することができる。
【0212】
実施例5−HIV−1プロテアーゼの阻害
HIV−1プロテアーゼ阻害剤の活性は、蛍光ドナーおよび非蛍光アクセプターを分離する特異的なペプチド配列の切断時に蛍光になるプロテアーゼ基質を用いて、標準蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)法を用いて決定した。プロテアーゼ基質1は、その2つの端部でエネルギー移動ドナー(EDANS)およびアクセプター(DABCYL)を用いてそれぞれ標識化した(例えば、Maggioraら、J.Med.Chem.35:3727−3730(1992)、ShakhsherおよびSeitz、Anal.Chem.62(17):1758−1762(1990)、Wangら、Tetrahedron Lett.31(45):6493−6496(1990)を参照、標識化された基質は、Molecular Probes/invitrogenから入手可能である(カタログ番号H2930))。一般的な手法はScience 247:954(1990)に記載されている。
【0213】
測定をPTI蛍光分光光度計において実施した。励起および発光波長をそれぞれ340nmおよび490nmに設定した。全てのインキュベーションは、室温で10〜20分間行った。プロテアーゼ濃度は約50nMであり、基質濃度は1mMに固定した。Morrison公式に基づく阻害剤濃度の関数としての初期速度のプロットをフィッティングすることによってKiを得た。結果は図面に示される。
【0214】
参照による援用
全ての引用文献(本出願において引用される文献参照、発行特許、公開特許出願およびGenBank受入番号を含む)の内容は、参照によって明白に本明細書に援用される。本明細書中に参照によって援用された文献の用語の定義が本明細書中で使用されるものと矛盾する場合には、本明細書中で使用される定義が制御する。
【0215】
等価物
当業者は、単なる決まりきった実験を用いるだけで本明細書において記載される本発明の特定の実施形態の多くの等価物を認識し得る、あるいは究明することができるであろう。このような等価物は、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0216】
【図1a−b】選択された本発明の化合物への可能な合成経路を示す。
【図2a−f】式Iの選択された化合物および関連のK値を示す。
【図3a−d】式IIIの選択された化合物を示す。
【図4a−c】式Iの追加の選択された化合物を示す。
【図5】式Iの追加の選択された化合物を示す。
【図6a−k】抗HIV薬物を種類によって示す。
【図7】[A]ヒドロキシエチルアミン(HEA)コアまたは[B]ヒドロキシエチレン(HE)コアを含有するプロテアーゼ阻害剤の合成を示す。鍵:(a)EtOH、70℃、(b)NaCO水、CHCl、室温、(c)TFA、CHCl、(d)EtN、THF、(e)RCOH、EDCI、HOBt、DIPEA、0℃〜室温、(f)H、Pd/C、MeOH、室温、および(g)NaHCO水、EtOAc、0℃〜室温。
【図8】アザ−ヒドロキシエチルアミン(Aza−HEA)コアを含有するプロテアーゼ阻害剤の合成を示す。鍵:(a)(CHCHOH、80℃、(b)H、Pd/C、MeOH、室温、(c)RCOH、EDCI、HOBt、DIPEA、0℃〜室温、(d)TFA、CHCl、および(e)RCOH、EDCI、HOBt、DIPEA、0℃〜室温、NaHCO水、EtOAc。
【図1a】

【図1b】

【図2a】

【図2b】

【図2c】

【図2d】

【図2e】

【図2f】

【図3a】

【図3b】

【図3c】

【図3d】

【図4a】

【図4b】

【図4c】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は、−OH、−SHまたは−NHRであり、
Rは、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
立体中心における立体化学的配置は、R、S、またはこれらの配置の混合であるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化2】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
が存在しない請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が存在しない請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
が存在せず、そしてXが存在しない請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が−OHである請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
がアラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
がアラルキルである請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
がアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
がアリールまたはヘテロアリールである請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
がアルキル、アリールまたはヘテロアリールである請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
がアルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
がアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたは(ヘテロシクリル)アルキルである請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
が存在せず、Xが存在せず、Rが−OHであり、Rがアラルキルであり、Rがアリールまたはヘテロアリールであり、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、そしてRがアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたは(ヘテロシクリル)アルキルである請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
式II:
【化3】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、または−O−であり、
は、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化4】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項15】
が存在しない請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
がアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
がアリールまたはヘテロアリールである請求項14に記載の化合物。
【請求項18】
がアルキル、アリールまたはヘテロアリールである請求項14に記載の化合物。
【請求項19】
がアルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項14に記載の化合物。
【請求項20】
がアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたは(ヘテロシクリル)アルキルである請求項14に記載の化合物。
【請求項21】

【化5】

である請求項14に記載の化合物。
【請求項22】

【化6】

である請求項14に記載の化合物。
【請求項23】

【化7】

である請求項14に記載の化合物。
【請求項24】
が存在せず、そしてR
【化8】

である請求項14に記載の化合物。
【請求項25】
が存在せず、R
【化9】

であり、そしてR
【化10】

である請求項14に記載の化合物。
【請求項26】
が存在せず、R
【化11】

であり、そしてR
【化12】

である請求項14に記載の化合物。
【請求項27】

【化13】

であり、そしてR
【化14】

である請求項14に記載の化合物。
【請求項28】
が存在せず、R
【化15】

であり、R
【化16】

であり、そしてR
【化17】

である請求項14に記載の化合物。
【請求項29】
【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項30】
【化22】

【化23】

【化24】

【化25】

からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項31】
式III:
【化26】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は、−OH、−SHまたは−NHRであり、
Rは、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
立体中心における立体化学的配置は、R、S、またはこれらの配置の混合であるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化27】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化28】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項32】
が存在しない請求項31に記載の化合物。
【請求項33】
が存在しない請求項31に記載の化合物。
【請求項34】
が存在せず、そしてXが存在しない請求項31に記載の化合物。
【請求項35】
が−OHである請求項31に記載の化合物。
【請求項36】
がアラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項31に記載の化合物。
【請求項37】
がアラルキルである請求項31に記載の化合物。
【請求項38】
がアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項31に記載の化合物。
【請求項39】
がアリールまたはヘテロアリールである請求項31に記載の化合物。
【請求項40】
がアルキル、アリールまたはヘテロアリールである請求項31に記載の化合物。
【請求項41】
が水素である請求項31に記載の化合物。
【請求項42】
がアルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項31に記載の化合物。
【請求項43】
がアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたはアラルキルである請求項31に記載の化合物。
【請求項44】
が存在せず、Xが存在せず、Rが−OHであり、Rがアラルキルであり、Rがアリールまたはヘテロアリールであり、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rが水素であり、そしてRがアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたはアラルキルである請求項31に記載の化合物。
【請求項45】
式IV:
【化29】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、または−O−であり、
は、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アリール、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、ヘテロシクリル、(ヘテロシクリル)アルキル、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
はアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキルまたはアラルキルであるが、
ただし、Xが存在しない場合には、R
【化30】

(式中、R3Aは水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、R
【化31】

(R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項46】
が存在しない請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
が(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項45に記載の化合物。
【請求項48】
がアリール、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル(ヘテロシクリル)アルキルまたはヘテロシクリルである請求項45に記載の化合物。
【請求項49】
がアルキル、シクロアルキルまたは(シクロアルキル)アルキルである請求項45に記載の化合物。
【請求項50】
が存在せず、そしてRが(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項45に記載の化合物。
【請求項51】
が存在せず、Rが(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、Rがアリール、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル(ヘテロシクリル)アルキルまたはヘテロシクリルであり、そしてRがアルキル、シクロアルキルまたは(シクロアルキル)アルキルである請求項45に記載の化合物。
【請求項52】

【化32】

である請求項45に記載の化合物。
【請求項53】

【化33】

である請求項45に記載の化合物。
【請求項54】

【化34】

である請求項45に記載の化合物。
【請求項55】
が存在せず、そしてR
【化35】

である請求項45に記載の化合物。
【請求項56】
が存在せず、R
【化36】

であり、そしてR
【化37】

である請求項45に記載の化合物。
【請求項57】
が存在せず、R
【化38】

であり、R
【化39】

である請求項45に記載の化合物。
【請求項58】

【化40】

であり、そしてR
【化41】

である請求項45に記載の化合物。
【請求項59】
が存在せず、R
【化42】

であり、R
【化43】

であり、そしてR
【化44】

である請求項45に記載の化合物。
【請求項60】
【化45】

【化46】

【化47】

【化48】

【化49】

からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項61】
式V:
【化50】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は、−OH、−SHまたは−NHRであり、
Rは、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
立体中心における立体化学的配置は、R、S、またはこれらの配置の混合であるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化51】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化52】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項62】
が存在しない請求項61に記載の化合物。
【請求項63】
が−O−である請求項61に記載の化合物。
【請求項64】
が存在しない請求項61に記載の化合物。
【請求項65】
が存在しないか、または−O−であり、そしてXが存在しない請求項61に記載の化合物。
【請求項66】
が−OHである請求項61に記載の化合物。
【請求項67】
がアラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項61に記載の化合物。
【請求項68】
がアラルキルである請求項61に記載の化合物。
【請求項69】
がアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項61に記載の化合物。
【請求項70】
がヘテロシクリルである請求項61に記載の化合物。
【請求項71】
が(ヘテロシクリル)アルキルである請求項61に記載の化合物。
【請求項72】
がアルキルである請求項61に記載の化合物。
【請求項73】
が存在しないか、または−O−であり、Xが存在せず、RがOHであり、Rがアラルキルであり、Rがヘテロシクリルであり、Rがアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、そしてRがアルキルである請求項61に記載の化合物。
【請求項74】
式VI:
【化53】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、または−O−であり、
は、−OHまたは−NHであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アリール、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、ヘテロシクリル、(ヘテロシクリル)アルキル、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
は、アルキル、シクロアルキル、またはアリールであるが、
ただし、Xが存在しない場合には、R
【化54】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化55】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項75】
が−OHである請求項74に記載の化合物。
【請求項76】
が−NHである請求項74に記載の化合物。
【請求項77】
が−O−である請求項74に記載の化合物。
【請求項78】
がヘテロシクリルである請求項74に記載の化合物。
【請求項79】

【化56】

である請求項74に記載の化合物。
【請求項80】
が−O−であり、そしてRがヘテロシクリルである請求項74に記載の化合物。
【請求項81】
が−O−であり、そしてR
【化57】

である請求項74に記載の化合物。
【請求項82】
がヘテロシクリルである請求項74に記載の化合物。
【請求項83】
がアルキルである請求項74に記載の化合物。
【請求項84】
が−CH(CHである請求項74に記載の化合物。
【請求項85】
式VII:
【化58】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は存在しないか、−O−、−S−または−NR−であり、
は、−OH、−SHまたは−NHRであり、
Rは、水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアシルであり、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
立体中心における立体化学的配置は、R、S、またはこれらの配置の混合であるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化59】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化60】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項86】
が存在しない請求項85に記載の化合物。
【請求項87】
が存在しない請求項85に記載の化合物。
【請求項88】
が存在せず、そしてXが存在しない請求項85に記載の化合物。
【請求項89】
が−OHまたは−NHである請求項85に記載の化合物。
【請求項90】
がアラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項85に記載の化合物。
【請求項91】
がアラルキルである請求項85に記載の化合物。
【請求項92】
がアルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである請求項85に記載の化合物。
【請求項93】
が(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルである請求項85に記載の化合物。
【請求項94】
が(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルである請求項85に記載の化合物。
【請求項95】
がアルキルまたはアリールである請求項85に記載の化合物。
【請求項96】
が存在せず、Xが存在せず、Rが−OHであり、Rがアラルキルであり、Rが(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルであり、Rが(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルであり、そしてRがアルキルまたはアリールである請求項85に記載の化合物。
【請求項97】
式VIII:
【化61】

(式中、それぞれの存在に対して独立して、
は存在しないか、または−O−であり、
は、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、
は、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであり、そして
は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはヘテロアラルキルであるが、
ただし、Xが存在しない場合には、Rは、
【化62】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとし、そして
が存在しない場合には、Rは、
【化63】

(式中、R3Aは、水素、アルキル、アルケニル、(アミノ)アルキル、(アミド)アルキル、(ケト)アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、(ヘテロシクリル)アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである)ではないものとする)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項98】
が存在しない請求項97に記載の化合物。
【請求項99】
が(アミノ)アルキル、(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルである請求項97に記載の化合物。
【請求項100】

【化64】

である請求項97に記載の化合物。
【請求項101】
が(アミノ)アルキル、(アミド)アルキルまたはヘテロシクリルである請求項97に記載の化合物。
【請求項102】

【化65】

である請求項97に記載の化合物。
【請求項103】
がアルキルまたはアリールである請求項97に記載の化合物。
【請求項104】

【化66】

である請求項97に記載の化合物。
【請求項105】

【化67】

であり、Rが、
【化68】

であり、そしてR
【化69】

である請求項102に記載の化合物。
【請求項106】
【化70】

からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項107】
医薬キャリアおよび治療的に有効な量の請求項1〜106のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬品組成物。
【請求項108】
治療的に有効な量の請求項1〜106のいずれか一項に記載の化合物を、それを必要としている哺乳類に投与することを含む、HIV感染症の治療方法。
【請求項109】
治療的に有効な量の請求項107に記載の医薬品組成物を、それを必要としている哺乳類に投与することを含む、HIV感染症の治療方法。
【請求項110】
前記化合物が高活性抗レトロウィルス療法(HAART)レジメンの一部として投与される請求項108に記載の方法。
【請求項111】
前記医薬品組成物が高活性抗レトロウィルス療法(HAART)レジメンの一部として投与される請求項109に記載の方法。
【請求項112】
第2の治療薬を投与することをさらに含む請求項108〜111のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
前記第2の治療薬が、非核酸逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、核酸逆転写酵素阻害剤(NRTI)、核酸逆転写酵素阻害剤、侵入阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、融合阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、または代謝酵素の阻害剤である請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記第2の治療薬が、エファビレンツ(SustivaTM)、ネビラピン(ViramuneTM)、デラビルジン(RescriptorTM)、AZT(ジドブジン、RetrovirTM)/3TC(ラミブジン、EpivirTM)、d4T(スタブジン、ZeritTM)/3TC、ddI(ジダノシン、VidexTM/VidexECTM)、ddC(ザルシタビン、HividTM)、d4T、テノホビル(VireadTM)、およびエンフビルチド(FuzeonTM)からなる群から選択される請求項112に記載の方法。
【請求項115】
前記第2の治療薬が、アンプレナビル(Agenerase(登録商標)、APV)、チプラナビル(Aptivus(登録商標)、TPV)、インジナビル(Crixivan(登録商標)、IDV)、サキナビル(Invirase(登録商標)、SQV)、ロピナビルおよびリトナビル(Kaletra(登録商標)、LPV)、ホスアンプレナビル(Lexiva(登録商標)、FPV)、リトナビル(Norvir(登録商標)、RTV)、アタザナビル(Reyataz(登録商標)、ATZ)、ネルフィナビル(Viracept(登録商標)、NFV)、ブレカナビル(brecanavir)、およびダルナビルからなる群から選択される請求項112に記載の方法。
【請求項116】
前記第2の治療薬が、リトナビル(Kaletra(登録商標)、LPV)である請求項112に記載の方法。
【請求項117】
前記第2の治療薬が、ジドブジン(AZT、アジドチミジン、Retrovir(登録商標))、ジダノシン(ジデオキシイノシン、ddI、Videx(登録商標))、ザルシタビン(ジデオキシシチジン、ddC、Hivid(登録商標))、ラミブジン(3TC、Epivir(登録商標))、スタブジン(2’,3’−ジデヒドロ−3’−デオキシチミジン、D4T、Zerit(登録商標))、コハク酸アバカビル(コハク酸1592U89、Ziagen(登録商標)ABC)、Combivir(登録商標)(ラミブジン&ジドブジン、(−)−3TC&AZT)、およびTrizivir(登録商標)(アバカビル&ラミブジン&ジドブジン、ABC&(−)−3TC&AZT)からなる群から選択される請求項112に記載の方法。
【請求項118】
前記第2の治療薬が、ネビラピン(BI−RG−587、Viramune(登録商標))、デラビルジン(BHAP、U−90152、Rescriptor(登録商標))、および(エファビレンツ、DMP−266、Sustiva(登録商標))からなる群から選択される請求項112に記載の方法。
【請求項119】
前記第2の治療薬が、T−20(Fuzeon(登録商標)、エンフビルチド、DP−178、ペンタフシド、GP41 127−162AA)である請求項112に記載の方法。
【請求項120】
前記第2の治療薬がTMCC114である請求項112に記載の方法。
【請求項121】
逆転写酵素阻害剤を投与することをさらに含む請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記第2の治療薬がルピナビルである請求項112に記載の方法。
【請求項123】
逆転写酵素阻害剤を投与することをさらに含む請求項122に記載の方法。

【図5】
image rotate

【図6a】
image rotate

【図6b】
image rotate

【図6c】
image rotate

【図6d】
image rotate

【図6e】
image rotate

【図6f】
image rotate

【図6g】
image rotate

【図6h】
image rotate

【図6i】
image rotate

【図6j】
image rotate

【図6k】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2008−546789(P2008−546789A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518347(P2008−518347)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/024108
【国際公開番号】WO2007/002172
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(505220170)ユニバーシティー オブ マサチューセッツ (6)
【氏名又は名称原語表記】University of Massachusetts
【住所又は居所原語表記】1 Beacon Street, 26th Floor,Boston, MA 02108 (US).
【Fターム(参考)】