説明

アミノキノリンをQとし、抗生物質残基をAとする混成分子QA、その合成及び抗菌剤としての使用

アミノキノリンをQとし、抗生物質残基をAとする混成分子QA、その合成、及び抗菌剤としての使用。本発明は、一般式 (1) により定義される、アミノキノリンと抗生物質のハイブリッド化合物を対象とし、Q - (Y1)p - (U)p’ - (Y2)p’’ - A (I)、式中、- Q は1個のアミノキノリンを表し、 (Y1)p - (U)p’ - (Y2)p’’ - は場合により用いられるスペーサー・アーム1本であり、Aは抗生物質残基1つである。本発明は、抗生物質残基の活性の予期せぬ向上を可能にする。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の一般式(I)で表されることを特徴とするアミノキノリンと抗生物質とのハイブリッド化合物であり、
Q - (Y1)p -(U)p’ - (Y2)p’’ - A (I)
その式中、
- Q は、以下の式 (IIa)、 (IIb)、 (IIIa)、 (IIIb)、 (IIIc) 、又は (IIId) で示されるアミノキノリン1個を表し、
【化1】

上記式中、
- 記号 〜(波線) は、もう一方のフラグメント(例えばY1、 U、 Y2、 又はA)との結合部位を表し、
- n 及びn’ は、互いに独立して0、 1、 2、又は 3を表し、
-R1a 及びR1b (総じてR1) は、1個の置換基、或いは、任意の位置を占める同一又は異なる置換基を表し、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオメチル、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、アミン、サルフェート、スルホン酸塩、リン酸塩、ニトロ、シアノ、アリル、又はヘテロアリルから成るグループから、或いは、アルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフォニル、アルキルスルファモイル、 アルキルスルフォニルアミノ、 アルキルカルバモイル、 ジアルキルカルバモイル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、又はアルキルカルボニルアミノから成るアルキル基群から選ばれた1基を表し、同アルキル基群は、好ましくは1〜6個の炭素原子を含み、直鎖・分枝、又は環状、飽和又は不飽和で、場合により アミノ基、アミド基、チオアミド基、スルホニル基、スルホンアミド基、カルボキシ基、チオカルボキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、ヒドロキシアミン基、エーテル基、又はチオエーテル基を1〜数基含み、更に、それ自体、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルボニル、アミン、ニトロ、尿素、アリル、ヘテロアリルから選ばれる同一または異なる置換基を1個〜4個を含有でき、
−R2a 及び R2b (総じてR2) は、同一又は異なる置換基であり、場合により相互間で、或いはY1、 Y2、 U、又はAと環構造を形成でき、水素原子ないしは、直鎖・分枝又は環状の、好ましくはC1アルキル基、C2、 C3、 C4、 C5、又はC6 アルキル基を表し、場合によりアミン基、アミド基 、チオアミド基、スルホニル基、尿素基、チオ尿素基、カルバメート基、オキシム基、スルホンアミド基、カルボキシ基、 チオカルボキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、エーテル基、或いは チオエーテル基を1〜数基含み、且つ、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、カルボキシ、アミン、ニトロ、アリル、又はヘテロアリルの中から選ばれた同一又は異なる置換基を1〜4基含有でき、
− p、 p’、 p’’ は、それぞれ独立して0または1を表し、
− Y1 および Y2は、同一又は異なり、単結合、又は多重結合によりQ、U 、又は Aと結合でき、好ましくは、直鎖・分枝又は環状、飽和又は不飽和のC1、 C2、 C3、 C4、C5、又はC6アルキル鎖を表し、場合により、アミン基 、アミド基、チオアミド基、スルホニル基、スルホンアミド基、オキソ基、カルボキシ基、チオカルボキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、尿素基、チオ尿素基、カルバメート基、オキシム基、エーテル基、チオエーテル基、アリル基、又はヘテロアリル基を1〜数基含み、更に同アルキル鎖は、後に定義されるハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、 メトキシ、カルボキシ、カルボニル、アミン、ニトロ、オキシム、アリル、又はヘテロアリルから成るグループから、或いは、アルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシ、 アルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルホンアミノ、アルキルスルファモイル、アルキルウレイド、アルキルカルバモイルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、 アルキルカルボニルアミノ、 アルキルカルボニル、 アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシイミン基群から選ばれた、同一又は異なる置換基を1〜4基もつことが出き、同アルキル基群は、直鎖・分枝又は環状で、炭素原子を1〜6個含み、それ自体、アミン基、アミド基、チオアミド基、スルホニル基、スルホンアミド基、カルボキシ基、チオカルボキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、オキシム基、 エーテル基、チオエーテル基、アリル基、ヘテロアリル基を1〜数基もつことができ、上述のC1、C2、 C3、 C4、 C5、又はC6鎖は、場合によりR2と環構造を形成し、アミノキノリンQ部分のN、及び/又はU基を含み、Y1 及びY2 は相互間あるいは、Q、U、又 はAと単結合あるいは多重結合でき、
- Uは、Q、 Y1、 Y2 又はAに単結合または多重結合でき、アミン、アミド、チオアミド、スルホニル、スルホンアミド、カルボキシ、チオカルボキシ、カルボニル、尿素、チオ尿素、カルバメート、エーテル、チオエーテル、チオカルボニル、スルホン酸塩、オキシム、オキシアミン、アルコキシイミン (C=N-OR) 、或いは アルコキシアミンカルボニル(C(O)-C=N-OR)のいずれか1基であり、 Rは水素原子1個、或いは、好ましくは、直鎖・分枝又は環状のC1、 C2、 C3、 C4、C5 又はC6アルキル基を1つ表し、このアルキル基は場合によりアミン基、アミド基 、チオアミド基、スルホニル基、スルホンアミド基、カルボキシ基、 チオカルボキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、エーテル基、或いは チオエーテル基を1〜数基含み、
A は抗生物質残基を表すが、
下記の化合物は除外され、
1) A が1-シクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸、又は 1-シクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸であり、 且つA Q 間のリンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がピペラジン1個である場合、 Q は7-クロロ-4-アミノキノリン、即ち、次式が示す化合物類
【化2】

ではあり得ない。
2) A が (4S,5R,6S)-6-[(R)-1-ヒロドキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザ-ビシクロ[3.2.0]-2-エン-2-カルボン酸であり、且つ、 QA 間のリンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-が3-チオアゼチジンの場合、置換基Qのキノリン部分は、次式で例示された化合物
【化3】

のように、第二位置で同リンクに結合し得ない。
3) A が、式「3-クロロ-アゼチジン-2-オン」をもち、第4位置で置換されたβ-ラクタム1個であり、 且つ、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-中の p、 p’、 及び p” が0に等しく、よってA中のN1窒素と2-アミノキノリンの環外窒素との間に共有結合が直接的に形成される場合、Q は2-アミノ-4-メチルキノリン、即ち次式が例示する化合物類
【化4】

ではあり得ない。
4) A が セファロスポリンであり、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がセファロスポリンの第3位置にあり、且つ、同リンクがアミド官能基を含む場合、Q は6,7-ジヒドロキシ-4-ジメチルアミノキノリン-3-イル、即ち次式が例示する化合物類
【化5】

ではあり得ない。
5) A が ペニシリンであり、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がアミド官能基を含み、且つ、Q が第3位置で同リンクに結合された 4-アミノキノリン一個である場合、同4-アミノキノリンのアミン官能基は遊離基、即ち次式が例示する化合物類
【化6】

ではあり得ない。
6) A が第三位置でリンク(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-により置換されたペニシリン、又はセファロスポリン1個であり、且つ、同リンクがアミド、チオアミド、尿素、或いはチオ官能基1個を含む場合、 Q は3-アミノキノリン又は 6-アミノキノリン、即ち次式で例示する化合物類
【化7】

ではあり得ない。
7) A が ペニシリン1個で、 且つ、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がアミド官能基を含む場合、Q は4-ヒドロキシ-6-アセチルアミノ-キノリン-3-イル、即ち次式が例示する化合物
【化8】

ではあり得ない。
8) A が (6R,7R)-7-[2-(2-アミノ-チアゾル-4-イル)-2(Z)-メトキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン・カルボン酸であり、且つ、 リンク -(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- がメチレン結合である場合、Q は5-アミノキノリン-1-イル、即ち次式が示す化合物
【化9】

ではあり得ない。
9) A が (5S)-4-{5-(アセチルアミノ-メチル)-2-オキシ-オキサゾキジン-3イル}-2-フルオロ-フェニルであり、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- がアミノキノリンのR2 及びN を含む4-ピペラジン-1-イル結合である場合、Qはキノリン-4-イル、即ち次式が示す化合物
【化10】

ではあり得ない。
10) A が ジアミノピリミジン であり、且つ、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がメチレン結合である場合、 Q は次のキノリン類、「2-モルホリノ-4-メチル-キノリン-7-イル」 、「4-メチル-8-アミノキノリン-6-イル」、「4-メチル-5-アミノキノリン-6-イル」、 「2-ジメチルアミノ-4-メチル-キノリン-6-イル」、「2-ジメチルアミノ-4,8-ジメチル-キノリン-6-イル」、,「2-モルホリノ-4,8-ジメチル-キノリン-6-イル」、及び「2-メチル-4-ジメチルアミノ-8-メトキシキノリン-6-イル」、即ち次式が例示する化合物類
【化11】

ではあり得ない。
11) A が アミノキノリンQ (p=p’=p’’=0)の環外窒素原子に直接結合された2-メチル-5-ニトロ-アミダゾル-1-イルである場合、Q は次のキノリン類、「7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ」、「 2-メチル-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノ」、「2-メチル-3-n-プロピル-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノ」、及び「2-メチル-5-ニトロ-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノ」、即ち次式が示す化合物
【化12】

ではあり得ない。
12) A が 2-メチル-5-ニトロ-イミダゾル-1-イルであり、且つ、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- が 2-エチル-(1-シクロヘキサン-4-イル)-アミン結合である場合は、 Q は7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ、即ち次式が示す化合物
【化13】

ではあり得ない、ハイブリッド化合物。
【請求項2】
A部分が、β−ラクタム、キノロン、オキサゾリジノン、ホスホマイシン誘導体 、ニトロイミダゾール、ニトロフラン、スルファミド、ストレプトグラミン、シナジスチン、 リンコサミド、テトラサイクリン、 クロラムフェニコール、フシジン酸誘導体、ジアミノピリミジン、 アミノシド、マクロライド、ポリペプチド、グリコペプチド、リファマイシン、 リポデプシペプチドからなるグループの中から選ばれる抗生物質1つ、その誘導体または前躯体1つを表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
抗生物質残基Aが、式 (IV)をもつペナム(又はペニシリン)、 式 (V)をもつオキサペナム(oxapenams)、式 (VI)をもつペネム、式 (VII)をもつカルバペネム、式 (VIIIa)、(VIIIb)、 (IXa)、 又は(IXb)をもつセフェム或いはセファロスポリン、式 (VIIIc) 又は式 (VIIId)をもつセファマイシン、 式 (Xa) 又は(Xb)をもつオキサセフェム、式 (XIa)又は(XIb)をもつカルバセフェム、及び、式 (XII) をもつモノバクタムを含むβ-ラクタム系から選ばれることを特徴とし、
【化14】

式中、
- R1 が請求項1の定義通りであり、
−R3a 及び R3b (総じて R3) が、同一又は異なる置換基を表し、 ハロゲン、 ヒドロキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、 アルデヒド、 アミン、 サルフェート、スルホン酸塩、 リン酸塩、 ホスホン酸塩、 ニトロ、シアノ、 アリル、 又はヘテロアリルより成るグループ、或いは、アルキル、 アリキルアミノ、 ジアルキルアミノ、 アルコキシ、 アルキルチオ、 アルキルスルホニル、 アルキルスルホニルアミノ、 アルキルスルファモイル、 アルキルウレイド、 アルキルカルバモイルオキシ、 アルコキシカルボニルアミノ、 アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、 アルキルカルボニルアミノ、 アルキルカルボニル、 アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、又はアルコキシイミン基群から選択された1基を表し、同アルキル基群は好ましくは1〜6個の炭素原子を含む直鎖・分枝又は環状、飽和又は不飽和であり、場合によりアミン、 アミド、 チオアミド、 スルホニル、スルホンアミド、 オキソ、 カルボキシ、 チオカルボキシ、 カルボニル、 チオカルボニル、 尿素、 チオ尿素、 カルバメート、 オキシム、 エーテル、 又はチオエーテル基を1〜数基含み、それぞれがハロゲン、 ヒドロキシ トリフルオロメチル、 メチル、 トリフルオロメトキシ、 メトキシ、 カルボキシ、 カルボニル、 アミン、 ニトロ、 尿素、 アリル、又はヘテロアリル、 又はヘテロ環の中から撰ばれた同一又は異なる置換基を1〜4基含有でき、
−R4a 及び R4b (総じて R4) が同一又は異なり、場合により共に環状構造又は多重結合を形成することが可能であり、1個の水素原子、又は、飽和又は不飽和、直鎖・分枝又は環状のC1〜C6のアルキル基1個を表し、場合によりアミン、 アミド、 チオアミド、 スルホニル、 スルホンアミド、 カルボキシ、 チオカルボキシ、 カルボニル、 チオカルボニル、 オキシム、 尿素、 カルバメート、エーテル、 又は チオエーテルを1つ又は複数含み、更に、ハロゲン、 ヒドロキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 メトキシ、 カルボキシ、 アミン、 ニトロ、 アリル、又は ヘテロアリルの中から撰ばれた同一又は異なる置換基を1〜4基含有でき、
- R5 が1個の水素原子、又は、好ましくは、飽和・不飽和、直鎖・分岐又は環状の C1、 C2、 C3、 C4、 C5 又は C6アルキル基を表し、
−V がメトキシ基又は水素原子を表し、
- 「HetAr」 が先述定義されたヘテロアリルを表す、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
抗生物質残基Aが、次式 (XIIIa) 又は (XIIIb) に示すキノロン部分を表すことを特徴とし、
【化15】

式中、
- R3 およびR4 が先述の定義の通りであり、
- R6 およびR7 が場合により相互間で環構造を形成できる同一又は異なる置換基であり、1個の水素原子、又は、ハロゲン、 ヒドロキシ、ヘテロ環 、アリル、又はヘテロアリルからなるグループから選ばれる1個の置換基、或いは、アルキル、 アルコキシ、又はアルキルアミンのいずれか1基を表し、それらのアルキル基が、飽和又は不飽和、直鎖・分岐又は環状の炭素原1〜6個を含み、場合によりアミン、 アミド、 チオアミド、 スルホニル、 スルホンアミド、 カルボキシ、 チオカルボキシ、カルボニル、 チオカルボニル、 エーテル 又は チオエーテル基を1つ又は複数含み、更に、ハロゲン、 ヒドロキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、アミン、 ニトロ、 アリル、又はヘテロアリルの中から選ばれた、同一又は異なる置換基を1から4基含有でき、
- Z が1個の窒素又は炭素原子である、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
抗生物質残基 Aが、次式 (XIVa)、 (XIVb) 又は (XIVc) に示すオキサゾリジノン残基を表すことを特徴とし、
【化16】

式中、 R3、 R6 および R7 は、先述の定義通りである、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
抗生物質残基 Aが、次式(XV)に示すホスホマイシン誘導体を表すことを特徴とし、
【化17】

その式中 R4a および R4b が同一又は異なり、場合により相互間で先述定義された環構造を形成し得る、請求項1記載の化合物。
【請求項7】
抗生物質残基 Aが、次式 (XVIa) 又は (XVIb) に示すニトロイミダゾール 残基、又は次式 (XVII) に示すニトロフラン残基を表すことを特徴とし、
【化18】

式中、 R3 が先述の定義通りである、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
抗生物質残基 Aが、次式 (XVIII)
【化19】

に示すスルファミド残基を表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項9】
抗生物質残基 Aが、次式 (XIXa)、 (XIXb)、 (XIXc)、 (XXa)、又は (XXb) に示すストレプトグラミン誘導体又はシナジスチン誘導体を表すことを特徴とし、
【化20】

式中、 R3, R4a, R4b, R5 および m が先述の定義通りの請求項1記載の化合物。
【請求項10】
抗生物質残基 Aが、次式 (XXI)
【化21】

に示すリンコスアミド (lincosamide) 残基を表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項11】
抗生物質残基 Aが、次式 (XXIIa)、(XXIIb) および(XXIIc) に示すトラサイクリン残基を表すことを特徴とし、
【化22】

式中、
- R3、 R4 および R6 が先述の定義通りであり、
- R8 、 R9a及び R9b が、同一又は異なる1個の水素原子、又は ヒドロキシ又はメチル基群から選ばれる1基を表す、請求項1記載の化合物。
【請求項12】
抗生物質残基 Aが、次式 (XXIIIa) 又は (XXIIIb) に示すクロラムフェニコール誘導体を表すことを特徴とし、
【化23】

式中、
- R3 が先述の定義通りであり、
- W がNO2 又は SO2R5 のいずれか1基を表し、 R5 が先述の定義通りである、請求項1記載の化合物。
【請求項13】
抗生物質残基 Aが、次式 (XXIVa)、 (XXIVb) 、又は (XXIVc)
【化24】

に示す フシジン酸誘導体を表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項14】
抗生物質残基 Aが次式 (XXV) に示すジアミノピリミジン残基を表すことを特徴とし、
【化25】

式中、 R5 が先述の定義通りである、請求項1記載の化合物。
【請求項15】
抗生物質残基 Aが、アミノサイクリトール(別称アミノシクリトール)基群のゲニン部分1つと、(少なくとも1つがアミノ糖でありグリコシド架橋で互いに結ばれた)1個以上の単糖との結合により形成されたアミノシド残基を表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項16】
抗生物質残基 Aが以下のマクロライド残基
- 次式 (XXVIa)、 (XXVIb)、(XXVIc) 及び (XXVId)に示す14個の原子を持つもの、
【化26】

-次式 (XXVIIa)、 (XXVIIb)、 (XXVIIc) および (XXVIId)に示す15個の原子を持つもの、
【化27】

-又は、次式 (XXVIIIa)、 (XXVIIIb)、 (XXVIIIc)、 (XXVIIId) および (XVIIIe)に示す16個の原子を持つものであり、
【化28】

式中、
- R3、 R4、 R6 および R7 は上述の定義通りであり、
- R10 はカルボニル型2重結合を介してマクロサイクルに結合した1個の酸素原子、1個のヒドロキシ基、或いは、グリコシド架橋によりマクロサイクルに結合した1個の配糖体誘導体 を表し、ヒドロキシ、 アルキル、 アリキルアミノ、 ジアルキルアミノ、又はアルコキシから選ばれた同一又は異なる1から6個の置換基 をもつことができ、同アルキル基群は、直鎖又は分枝状、飽和又は不飽和の1、 2、 3、 4、 5、 又は6個の炭素原子 を含み、カルボキシ置換基をもち得る、
を表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項17】
抗生物質残基 A が、多様なペプチド性構造を連結するポリミキシン誘導体又はバシトラシン誘導体のようなポリペプチド残基1つを表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項18】
抗生物質残基 Aが、以下から選択されるグリコペプチド残基
-次 式 (XXIXa)、 (XXIXb)、 (XXIXc)、 (XXIXd)、 (XXIXe) 及び (XXIXf) に示すバンコマイシンの誘導体、
【化29】

- 又は、下図の式 (XXXa) 又は (XXXb) に示すテイコプラニン誘導体であり、
【化30】

式中、 R3、 R4 及び R6 は先述の定義通りである、
を表すことを特徴する、請求項1の化合物。
【請求項19】
抗生物質残基 Aが、次式 (XXXIa) 及び (XXXIb)に示す1個のリファマイシン残基を表すことを特徴とし、
【化31】

式中のR6 が任意の位置を占め、且つ、 先述の定義どおり、Y1、 Y2 又は U と環構造 を形成し得る、請求項1記載の化合物。
【請求項20】
抗生物質残基 Aが、次式 (XXXII)
【化32】

に示すダプトマイシン誘導体のような、リポデプシペプチド残基1つを表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項21】
Q が 式 (XXXIIIa), (XXXIIIb)、 (XXXIIIc)、 (XXXIIId) 及び (XXXIIIe) を持つ 4−アミノキノリン、 2-アミノキノリン、及び 8-アミノキノリンの中から選択されることを特徴とし、
【化33】

式中、 R1a、 R1b、 (総じて R1)、 R2、 n 及び n’ が先の定義通りの請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
式 (XXXIIIa), (XXXIIIb) 及び (XXXIIIe) 中のR1式がハロゲン原子、又は任意の位置を占めるヒドロキシ、 メチル、 メトキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、 シアノ、 アミン又はニトロ 基のいずれか1つを表し、式 (XXXIIIb) 及び (XXXIIId)中のR2 が水素原子、又は、メチル 基1つを表し、或いは、Y1 と(アミノキノリンの Nを含む)環構造を形成し、R2a 及び R2b が、1固の水素原子、或いは、 メチル基、シクロプロプル(cyclopropyl)基、 2-(ジエチルアミノ)エチル基 、又は、ヘテロ環のいずれか1つを表し、共に環構造を形成することを特徴とする、請求項23記載の化合物。
【請求項23】
式(I)で表される化合物が持つ-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、p = p’= p” = 0であり、QとAが直接結合により結ばれているグループ; p’ = 1且つ p = p’’ = 0であり、Uは先述の定義通りであって、好ましくはカルボニル基を表すグループ; p’ = 1且つ p = p’’ = 0であり、 Uは先述の定義の通りであって、好ましくはチオエーテル基を表すグループ; p’ = 1且つ p = p’’ = 0 であり、 Uは先述の定義通りであって、好ましくはアルコキシイミノカルボニル基 (更に好ましくはヒドロキシイミノカルボニル基又はメトキシイミノカルボニル基) を表すグループ; p = 1 且つ p’ = p’’ = 0 であり、 Y1 は先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状のC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖が、A 又はR2とアミノキノリンのN を含む環構造を形成し得るグループ; p = 1 且つp’ = p’’ = 0であり、 Y1が先述の定義通りであって、好ましくはフッ素原子によって置換されるC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表すグループ; p = 1 且つ p’ = p’’ = 0 であり、 Y1 が先述の定義通りであって、好ましくは1個のアミン又はエーテル基を含むC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表すグループ; p = p’ = 1 且つ p’’ = 0であり、 Uが先述の定義通りであって、好ましくは1個のカルボニル基を表し、また、Y1 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状のC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表し、それがR2とアミノキノリンのN を含む環構造を形成し得るグループ; p = p’ = 1 及び p’’ = 0であり、 Uが先述の定義通りであって、好ましくはアミン基1つを表し、Y1 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状のC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表し、アミン、エーテル、アミド、又は尿素基を持ち得、またU及び/又がR2とアミノキノリンのN を含む環構造を形成し得るグループ; p = p’ = 1 且つ
p’’ = 0であり、 Uが先述の定義通りであって、好ましくはチオエーテル官能基を1基表し、Y1 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状のフッ素原子によって置換され得るC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表すグループ; p = p’ = 1 且つ p’’ = 0であり、 Uが先述の定義通りであって、好ましくは1個のエーテル官能基を表し、Y1 が先述の定義通りであって、好ましくはC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表すグループ; p = p’ = 1 且つ p’’ = 0であり、 Uは先述の定義通りであって、好ましくは1個のカルバメート官能基を表し、Y1 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝、飽和又は不飽和のC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表し、また1個のエーテル及び/又はアリル基を有し得るグループ; p’ = p’’ = 1 且つ p = 0であり、Uが先述の定義通りであって、好ましくは1個のアミド官能基を表し、Y2 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状のC1、 C2、 C3、 C4、 C5又は C6アルキル鎖を表し、かつ1個のアミン又はチオエーテル基を有し得るグループ; p = p’ = p’’ = 1であり、Uが先述の定義通りであって、好ましくは1個のアミン官能基を表し、Y1及びY2 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状のC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表し、フッ素原子又はヒドロキシ基によって置換され得、またU及び/又がR2と(アミノキノリンのN を含む)環構造を形成し得るグループ; p = p’ = p’’ = 1であり、Uは先述の定義通りであって、好ましくは1個のアミン官能基を表し、Y1及びY2 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状のC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表し、アリル基を有し得るグループ; p = p’ = p’’ = 1であり、Uが先述の定義通りであって、好ましくは1個のチオエーテル官能基を表し、Y1及びY2 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状のC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表すグループ; p = p’ = p’’ = 1であり、Uは先述の定義通りであって、好ましくは1個のアミド官能基を表し、Y1及びY2 が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状の、フッ素原子によって置換され得るC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表すグループ; p = p’ = p’’ = 1であり、Uが先述の定義通りであって、好ましくは1個のカルバメート官能基を表し、Y1及びY2が先述の定義通りであって、好ましくは直鎖又は分枝状の、フッ素原子によって置換され得るC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6アルキル鎖を表すグループの中から選ばれることを特徴とする、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
次式(XXXIVa)、 (XXXIVb) 又が (XXXIVc) で示される構造を持ち、式中 R1a、 R1b、 R2、 R3a、 R3b、 R4、 Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p’’、 m、 n 及び n’ が先述の定義通りであり、
【化34】

次式(XXXVa) 、 (XXXVb) 又は (XXXVc) で示される構造を持ち、式中 R1、 R2、 R3、 R4、 Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p’’、 m、 n 及び n’ が先述の定義通りであり、
【化35】

次式(XXXVd)、 (XXXVe)、 (XXXVf)、 (XXXVg) 又は (XXXVh) に示される構造を持ち、式中 R1、 R2、 R3、 R4、 Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p’’、 m、 n 及び n’ が先述の定義通りである、
【化36】

ことを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
式 (XXXVIa) 又は (XXXVIb)
【化37】

で示される構造を持ち、式中で R1、 R2、 R3、R4、 R6、 R7、 Y1、 Y2、 U、 Z、 p、 p’、 p’’、 n 及び n’が先述の定義通りであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
式(XXXVIa) を持つ アミノキノリン-キノロン系混成分子において、
−R6 が直鎖・分枝又は環状の C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖であり、又は、R7 と環構造を形成し、 R7 は1個の水素又はハロゲン原子、又は (3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-[1,4]オキザジン等の)メトキシ基であり、或いはR6と環構造を形成し、
− (Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ −グループは、p = p’ = p” = 0 であり、且つQが直接Aに結合しているグループ、或いは p = p’ = 1 且つ p” = 0であり、Uが先述の定義のとおりであり、好ましくはアミン官能基を表し、Y1 が先述の定義通りであり、 はC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、同アルキル鎖がU又はR2と(アミノキノリンのNを含む)環構造を形成し、場合によりアミン基を持ち得るようなグループであることを特徴とする、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
(XXXVIb) を持つアミノキノリン-キノロン系混成分子において、
-R6 が1又は2個のヘテロ原子を含むヘテロ環であり、
− (Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ −グループが、 p = p’ = p” = 0 であり、Q が直接Aに結合しており、アミノキノリンの環外窒素原子がキノロンの環内窒素原子と対応しているようなグループ、又は、 p = 1 及び p’ = p” = 0であり、 Y1 は先述の定義のとおりであり、好ましくは C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖がR2と環構造を形成しうるようなグループであることを特徴とする、請求項25に記載の化合物。
【請求項28】
式 (XXXVII)
【化38】

を持ち、式中 R1、 R2、 R3、Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p’’、n 及び n’ が先述の定義通りであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項29】
(XXXVII) を持つアミノキノリン-ニトロイミダゾール系混成分子中でR1 が1個のハロゲン原子、又は、任意の位置を占めるヒドロキシ、 メチル、 メトキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、 シアノ、 アミン、又はニトロ 基のいずれか1つを表し、 R2 が1個の水素原子又はメチル 基であるか、或いは、Y1 とアミノキノリンのNを含む環構造を形成し、R3 が メチル 基を表し、更に(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、その式中p = 1 及び p’ = p” = 0 であり、 Y1 が先述の定義通りであって、好ましくはC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表すグループであるか、 或いは、p = p’ = p” = 1であり、 Uが先述の定義通りであって、好ましくは1個の アミン官能基を表し、 Y1 が先述の定義通りであって、 好ましくはC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖が R2 と(アミノキノリンのNを含む)環構造を形成し、 Y2 が先述の定義通りであって 、好ましくは1個のヒドロキシ置換基を持つC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表すグループであることを特徴とする、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
式 (XXXVIII)
【化39】

を持ち、その式中の R1、 R2、 R4a、 R4b、 R5、 Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p”、 n 及び n’ が先述の定義通りであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
式 (XXXVIII) を持つ アミノキノリン-ストレプトグラミン系混成分子において、
- R1 が1個のハロゲン原子、又は 任意の位置を占めるヒドロキシ、 メチル, メトキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、 シアノ、 アミン、又は、ニトロ 基のいずれか1つを表わし、 R2 が1個の水素原子またはメチル基であるか、或いはY1と(アミノキノリンのNを含む)環構造を形成し、R4 及び R5 が C1, C2, C3, C4, C5, 又は C6 アルキル鎖であり、
- (Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ −グループが、その式中p = p’ = p” =1であり、U が チオエーテル官能基を表し、 Y1 及びY2 が、 C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表すグループであることをを特徴とする、請求項30記載の化合物。
【請求項32】
式(XXXIX)
【化40】

を持ち、式中R1、 R2、 R4、 R5、 Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p’’、 n 及び n’ が先述の定義通りであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
式 (XXXIX) と持つ アミノキノリン-ジアミノピリミジン系混成分子中で R1が1個のハロゲン原子、又は、任意の位置を占める ヒドロキシ、 メチル, メトキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、 シアノ、 アミン、又はニトロ 基のいずれか1つを表し、 R2 が1個の水素原子又はメチル基であるか、或いはY1 と(アミノキノリンのNを含む)環構造を形成し、 R5 が1個の水素原子であり、 (Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ −グループが、その式中、p = p’ = p” =1であり、U が エーテル官能基を表し、 Y1 が、 C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、Y2 が、 C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、それ自体が同一又は異なる置換基を1〜4個含み得るグループであることを特徴とする、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
式 (XLa)、 (XLb) 又は (XLc)
【化41】

を持ち、その式中R1、 R2、 R5、 R6、 R7、 R10、 Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p”、 n 及び n’ が先述の定義通りであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
式 (XLa)、(XLb) 及び (XLc) を持つアミノキノリン-マクロライド系混成分子中のR1 が1個のハロゲン原子、又は、任意の位置を占める ヒドロキシ、 メチル, メトキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、 シアノ、 アミン、又はニトロ 基のいずれか1つを表し、 R2 が1個の水素原子又は メチル 基であるか、或いはY1 と(アミノキノリンのNをむ)環構造を形成し、R3 が 1個のヒドロキシ又はメトキシ基であり、 R4 が1個の水素原子であり、R 及び R が ヒドロキシ基であり、 R10 がカルボニル型二重結合によってマクロサイクルに結合している1個の酸素原子、或いは、グリコシド架橋によってマクロサイクルに結合している単糖の誘導体であって、それ自体1から6個の置換基を持ち得、式 (XLa) を有するアミノキノリン-マクロライド系混成分子中の(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ が、その式中p = p’ = 1 且つ p” = 0であり、 U がオキシアミン官能基を表し、 二重結合によってAと結合し(故にオキシム官能基を形成し)、 Y1 がエーテル基 を含み得る C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表すグループであり、式 (XLb) を持つアミノキノリン-マクロライド系混成分子中の(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、その式中 p = 1 且つ p’ = p” = 0であり、Y1 がエーテル 基を含み得る C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表すグループであり、式 (XLc) を持つアミノキノリン-マクロライド系混成分子中の(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、その式中p = p’ = 1 且つ p” = 0 であり、 Uが エーテル又はカルバメート官能基を表し、 Y1 がエーテル又はアリル 基 を含み得る C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表すグループであることを特徴とする、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
式 (XLIa) 又は (XLIb)
【化42】

を持ち、その式中R1、 R2、 Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p’’、 n 及び n’ が先述の定義通りであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項37】
式(XLIa) 又は (XLIb) を持つ アミノキノリン-グリコペプチド系 混成分子中のR1 が1個のハロゲン原子、又は、任意の位置を占めるヒドロキシ、 メチル, メトキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、 シアノ、 アミン、又はニトロ基のいずれか1つを表し、 R2 が1個の水素原子、又は メチル、シクロプロピル、又は2-(ジエチルアミノ)エチル基であるか、Y1 と(アミノキノリンのNを含む)環構造を形成するか、或いは R2a 及び R2b が相互間で環構造を形成する場合はヘテロ環を表し、R4が 1個の水素原子であり、R3 が ヒドロキシ官能基表し、式 (XLIa) を持つアミノキノリン-マクロライド系混成分子においてはY1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、その式中 p = 1 且つp’ = p” = 0 であり、 Y1 が C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖が残基A の窒素原子及びR2と(アミノキノリンのNを含む) 環構造を形成し得、フッ素原子によって置換され得るグループ、或いは式中 p = p’ = p” = 1 であり、 U がエーテル 又はアミン官能基を表し、 Y1 が C1、 C2、 C3、 C4、 C5、又は C6 アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖がU 及び R2と(アミノキノリンのNを含む) 環構造を形成し得、Y2 がC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖が先述定義されたアリル基を持ち得、またそれ自体が同一又は異なる置換基を1〜4基有し得るグループであり、式 (XLIb) を有するアミノキノリン-マクロライド系混成分子中の (Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、その式中p = 1 且つ p’ = p” = 0であり、 Y1がC1、 C2、 C3、 C4、 C5、又は C6 アルキル鎖を表すグループであるか、或いは式中p = 0 且つ p’ = p’’ = 1 であり、Uがアミド官能基 を表し、 Y2 が C1、 C2、 C3、 C4、 C5、又は C6 アルキル鎖を表すグループであることを特徴とする、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
式 (XLIIa)、 (XLIIb) 又は (XLIIc)
【化43】

をもち、その式中、 R1、 R2、 R6、 R7、 Y1、 Y2、 U、 p、 p’、 p’’、 n 及び n’ が先述の定義通りであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項39】
式 (XLIIa)、 (XLIIb)、 又は (XLIIc) を持つ アミノキノリン-オキサゾリジノン中で好ましくはR1 が1個のハロゲン原子、或いは、任意の位置をしめるヒドロキシ、 メチル, メトキシ、 トリフルオロメチル、 トリフルオロメトキシ、 カルボキシ、 シアノ、 アミン、又はニトロ 基のいずれか1つを表し、 R2 が1個の水素原子、或いはメチル、シクロプロピル、又は2-(ジエチルアミノ)エチル 基であるか、Y1 と(アミノキノリンのNを含み)環構造を形成し、或いは、 R2a 及び R2b が共に環構造を形成する場合はヘテロ環を表し、R6 がハロゲン又はフッ素原子1つを表し、R7が5員から6員のヘテロ環を表し、そのヘテロ環が、窒素、硫黄、酸素(好ましくはモルホリン-4-イル 又は、 ピペラジン-1-イル) から選ばれた1から4個のヘテロ原子を持ち、R3 が、カルバメート又はエーテル基のいずれか1つを持ち、ヘテロ環により置換され得るC1, C2, C3, C4, C5, 又は C6アルキル鎖であり;式 (XLIIa)を持つ アミノキノリン-オキサゾリジノン系混成分子における(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、その式中p = p’ = p” = 1 であり、 U がアミド又はカルバメート 官能基を表し、 Y1 及び Y2 がC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖がU 及び/又は R2 と(アミノキノリンのNを含む)環構造を形成し得るグループであり; 式 (XLIIb) を持つ アミノキノリン-オキサゾリジノン系混成分子におけるY1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、その式中p = p’ = p” = 1であり、 U がカルバメート 官能基を表し、 Y1 及び Y2 がC1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖がU 及び/又は R2 と(アミノキノリンのNを含む)環構造を形成し得るグループであり; 式 (XLIIc) を持つ アミノキノリン-オキサゾリジノン系混成分子における (Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’ グループが、その式中p = p’ = p” = 0であり、Q が直接的に A と結合されたグループ、又は、式中p = p’ = 1
及び p” = 0 であり、 U がアミン 官能基を表し、 Y1が C1、 C2、 C3、 C4、 C5、 又は C6 アルキル鎖を表し、そのアルキル鎖がU 及び/又は R2 と(アミノキノリンのNを含む)環構造を形成し、場合によりアミン、 アミド、 尿素、又がカルバメート 基 を持つグループであることを特徴とする、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
- (2S, 5R, 6R)-6-{[1-(7-クロロ-キノリン-4-イル)-ピペリジン-4-カルボニル]-アミノ}-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザ-ビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸 2,2-ジメチル-プロピオニルオキシメチルエステル;
- (2S, 5R, 6R)-3,3-ジメチル-7-オキソ-6-[3-(キノリン-8-イルアミノ)-プロピオニルアミノ]-4-チア-1-アザ-ビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸 2,2-ジメチル-プロピオニルオキシメチルエステル;
- (2S, 5R, 6R)-6-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-アセチルアミノ]-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザ-ビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸 2,2-ジメチル-プロピオニルオキシメチルエステル;
- (2S, 5R, 6R)-6-[3-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-プロピオニルアミノ]-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザ-ビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸 2,2-ジメチル-プロピオニルオキシメチルエステル;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-アセチルアミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-アセチルアミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸 ・塩酸塩;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-アセチルアミノ]-5,8-ジオキソ-5λ4-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸 ・塩酸塩;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-アセチルアミノ]-5,8-ジオキソ-5λ4-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[3-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-プロピオニルアミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[3-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-プロピオニルアミノ]-5,8-ジオキソ-5λ4-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[3-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-プロピオニルアミノ]-5,8-ジオキソ-5λ4-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸 ・塩酸塩;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[4-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-ブチリルアミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-{[1-(7-クロロ-キノリン-4-イル)-ピペリジン-4-カルボニル]-アミノ}-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-{[1-(7-クロロ-キノリン-4-イル)-ピペリジン-4-カルボニル]-アミノ}-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸 ・塩酸塩;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[2-(7-トリフルオロメチル-キノリン-4-イルアミノ)-アセチルアミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[2-(2-メチル-キノリン-4-イルアミノ)-アセチルアミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシメチル-7-[4-モルホリン-4-イル-キノリン-カルボニル)-アミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-3-アセトキシ-7-{[(4-(2-ジエチルアミノ-エチルアミノ)-キノリン-2-カルボニル]-アミノ}8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- (6R, 7R)-7-[2-(2-アミノ-チアゾール-4-イル)-2-メトキシイミノ-アセチルアミノ]-3-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エチルスルファニルメチル]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸;
- 7-[4-(7-クロロ-キノリン-4-イル)-ピペラジン-1-イル]-1-シクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸 ・塩酸塩;
- 7-{4-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エチル]-ピペラジン-1-イル}-1-シクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-l,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸 ・塩酸塩;
- (7-クロロ-キノリン-4-イル)-[2-(2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-イル)-エチル]-アミン;
- [2-(2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-イル)-エチル]-(7-トリフルオロメチル-キノリン-4-イル)-アミン;
- 1-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エチルアミノ]-3-(2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-イル)-プロパン-2-オール;
- 5δ-{1-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エチルアミノ]-メチルスルファニル}プリスチナマイシンIA;
- 5-{4-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エトキシ]-ベンジル}-ピリミジン-2,4-ジアミン;
- 5-{4-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エトキシ]-3-メトキシ-ベンジル}-ピリミジン-2,4-ジアミン;
- 5-{3-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エトキシ]-4,5-ジメトキシ-ベンジル}-ピリミジン-2,4-ジアミン;
- 10-{O-[3-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-プロピル]-オキシム}-エリスロマイシン;
- N-4-{4-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エトキシ]-ベンジル}-バンコマイシン;
- N-4-[4-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-ブチル]-バンコマイシン;
- N-4-[4-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エチル]-バンコマイシン;
- (5S)-[2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-エチル]-カルバミン酸 3-(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-2-オキソ-オキサゾリジン-5-イルメチルエステル;
- (5S)-3-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-N-[3-(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-2-オキソ-オキサゾリジン-5-イルメチル]-プロピオンアミド;
- (5S)-2-(7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ)-N-[3-(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-2-オキソ-オキサゾリジン-5-イルメチル]-アセトアミド;
- (5S)-[2-(6-クロロ-キノリン-2-イルアミノ)-エチル]-カルバミン酸 3-(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-2-オキソ-オキサゾリジン-5-イルメチルエステル
の中から選択されたことを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項41】
例えばアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、窒素原子含有塩基塩塩類の形態を有すること特徴とする請求項1〜40のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項42】
抗菌剤として使用されることを特徴とする請求項1〜40のいずれか一項に記載の化合物
【請求項43】
請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物を少なくとも1つ有効成分として含み、製薬学的に許容し得る賦形剤に混合されていることを特徴とする医薬製剤組成物。
【請求項44】
注射用、微粉体、もしくは体内に接種可能な形態をもつことができ、筋肉内、静脈内、皮下、皮内、経口、外用、直腸、膣内、点眼、経鼻、経皮、非経口投与されることを特徴とする請求項43記載の医薬製剤組成物
【請求項45】
医療器材の殺菌消毒用処置用の医薬製剤組成物を調製するために請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物の使用。
【請求項46】
動物又はヒトの細菌感染の治療に有効な量を含む製剤を調剤することを目的とする、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物の使用。
【請求項47】
メチシリン感受性黄色ブドウ球菌MSSA (Staphylococcus aureus MSSA)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus MRSA)、排出系キンロン耐性黄色ブドウ球菌 (Staphylococcus aureu NorA)、 排出系マクロライド耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus MsrA)やバンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌 (Staphylococcus aureus VISA 又は GISA) 等の黄色ブドウ球菌類(Staphylococcus aureus)、メチシリン感受性コアギュラーゼ陰性表皮ブドウ球菌 (Staphylococcus epidermidis MSCNS)やチシリン耐性コアギュラーゼ陰性表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis MRCNS)等の表皮ブドウ球菌類 (Staphylococcus epidermidis)、ペニシリン感受性肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae PSSP)や、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae PRSP)、排出系マクロライド耐性肺炎連鎖球菌( Streptococcus pneumoniae mefE)等の 肺炎連鎖球菌類(Streptococcus pneumoniae)、化膿連鎖球菌類( Streptococcus pyogenes)、バンコマイシン耐性糞便連鎖球菌(Enterococcus faecalis VRE)等の糞便連鎖球菌類(Enterococcus faecalis)、インフルエンザ菌類(Haemophilus influenzae)、カタラリス菌類(Moraxella catarrhalis)、大腸菌類(Escherichia coli)、枯草菌類 (Bacillus subtilis)、バチルス・チューリンゲンシス土壌細菌類( Bacillus thuringiensis) 、或いは、バクテロイデス・フラジリス菌類(Bacteroides fragilis) 等に起因する感染および汚染の治療を目的とする医薬製剤組成物を調製するために、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物の使用。
【請求項48】
肺炎連鎖球菌に起因する肺炎、髄膜炎、耳炎、急性副鼻腔炎治療用の医薬製剤組成物の調製を目的とする、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち、肺炎連鎖球菌に対して活性を示す化合物の使用。
【請求項49】
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に起因する皮膚感染及び/又は粘膜感染、院内感染、或いは骨髄炎治療用の医薬製剤組成物の調製を目的とする、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち、同菌に活性を示す化合物の使用。
【請求項50】
表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)に起因する院内感染及び医原性感染治療用の医薬製剤組成物の調製を目的とする、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち、同球菌に活性を示す化合物の使用。
【請求項51】
糞便連鎖球菌( Enterococcus faecalis )に起因する院内感染、尿路感染、皮膚感染、生殖器感染、胆道感染、歯芽感染、及び 副鼻腔・耳炎、或いは心内膜炎のいずれかの感染症の治療を目的とする医薬製剤組成物を調製するために、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち同菌に対して活性を示す化合物の使用。
【請求項52】
化膿連鎖球菌 (Streptococcus pyogenes )に起因する細菌性咽喉感染症、その他の耳鼻咽喉科感染症、皮膚感染、しょう紅熱、丹毒、膿痂疹、皮下壊疽等の感染症のいずれかの治療を目的とする医薬製剤組成物を調製するために、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち、化膿連鎖球菌 (Streptococcus pyogenes )に対して活性のある化合物の使用。
【請求項53】
インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)に起因する耳鼻咽喉科感染症、流行性感冒の合併症、或いは髄膜炎感染症治療用の医薬製剤組成物の調製を目的とする、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち、同菌対して活性を示す化合物の使用。
【請求項54】
カタラリス菌(Moraxella catarrhalis )に起因する耳鼻咽喉科感染症治療用の医薬製剤組成物の調製を目的とする、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち同菌に対して活性を示す化合物の使用。
【請求項55】
大腸菌( Escherichia coli )に起因する尿路感染、腹部感染、又は、乳幼児下痢症感染症の治療を目的とする医薬製剤組成物を調製するために、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち同菌に対して活性を示す化合物の使用。
【請求項56】
バシラス菌(Bacillus sp. )に起因する食事性中毒治療用の目的の医薬製剤組成物の調製を目的とする、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち同菌に対して活性を示す化合物の使用。
【請求項57】
バクテロイデス・フラジリス菌( Bacteroides fragilis )に起因する菌血、膿瘍、傷、腹膜炎、心内膜炎、創傷感染の治療を目的とする医薬製剤組成物を調製するために、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち同菌に対して活性を示す化合物の使用。
【請求項58】
式 (XXXIVa)、 (XXXIVc)、 (XXXVa)、 及び (XXXVb)を有するアミノキノリン-β-ラクタム混成系分子群、式(XXXVd)、 (XXXVe)、 (XXXVf)、 (XXXVg)、 及び式(XXXVh)を有するアミノキノリン-セファロスポリン系混成分子群、 式 (XXXVIa)を有するアミノキノリン-キノロン系混成分子群、式 (XXXVII)を有するアミノキノリン-ニトロイミダゾール系混合分子群、式 (XXXVIII)を有するアミノキノリン-ストレプトグラミン系混成分子群、式 (XXXIX)を有するアミノキノリン-ジアミノピリミジン系混成分子群、式 (XLa)を有し、「マクロリキン(macroliquines)」として知られる混成分子群、式 (XLIa)を有するアミノキノリン-グリコペプチド混成分子群、及び式 (XLIIa)を有するアミノキノリン-オキサゾリジノン混成分子群から選ばれたことを特徴とする、請求項48〜57のいずれか一項に記載された化合物の使用。
【請求項59】
式(I)を有し、以下の条件
− 式中、Aが 1-シクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸又は1-シクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸であり、 QA間のリンク -(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がピペラジン1個であり、且つ、 Q が7-クロロ-4-アミノキノリンである、
- 式中、Aが1-シクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸又は1-シクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸、 QA間のリンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-が ピペラジン1個であり、 Q が7-クロロ-4-アミノキノリンである、
- 式中、 A が (4S,5R,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザ-ビシクロ[3.2.0]ヘプタ-2-エン-2-カルボン酸、 QA間のリンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-が 3-チオアゼチジン(thioazetidine)1個であり、 且つ、置換基Qのキノリン部分が第二位置で同リンクに結合している、
- 式中、 A が式「3-クロロ-アゼチジン(azetidine)-2-オン」をもち、第四位置で置換された β-ラクタム 1個であり、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-中のP、 p’、及び p” が 0に等しく、よって、Aの窒素 N1 と2-アミノキノリンの環外窒素に共有結合を直接形成し、且つ、Qが2-アミノ-4-メチルキノリンである、
- 式中、 A が セファロスポリン1個であり、アミド官能基を含むリンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がセファロスポリンの第三位置に位置し、且つ、Q が6,7-ジヒドロキシ-4-ジメチルアミノキノリン-3-イル1個である、
- 式中、 A がペニシリン1個、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がアミド基を含み、且つ、Q が4-アミノキノリンの遊離アミノ基と第三位置で結合した4-アミノキノリン1個である、
- 式中、 A が第三位置でリンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-によって置換されたペニシリン1個又はセファロスポリン1個であり、同リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’がアミド、 チオアミド、 尿素 、又はチオ尿素官能基を含み、且つ、Q が3-アミノキノリン又6-アミノキノリン1個である、
- 式中、 Aがペニシリン1個、 リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’-がアミド官能基を含み、 且つ、 Q が4-ヒドロキシ-6-アセチルアミノ-キノリン-3-イルである、
- 式中、 A が (6R, 7R)-7-[2-(2-アミノ-チアゾール-4-イル)-2(Z)-メトキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン・カルボン酸、 リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- がメチレン結合1つであり、且つ、Q が5-アミノキノリン-1-イルである、
- 式中、 A が(5S)-4-{5-(アセチルアミノ-メチル)-2-オキソ-オキサゾリジン-3−イル}-2-フルオロ-フェニル、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- が、アミノキノリンのR2及びNを含む4-ピペラジン-1-イル結合1つであり、且つ、Q がキノリン-4-イルである、
- 式中、 A がジアミノピリミジン1個、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- が メチレン結合1つ、且つ、Q が「2-モルホリノ-4-メチル-キノリン-7-イル」、「4-メチル-8-アミノキノリン-6-イル」 「4-メチル-5-アミノキノリン-6-イル”, “2-ジメチルアミノ-4-メチル-キノリン-6-イル」、 「2-ジメチルアミノ-4,8-ジメチル-キノリン-6-イル”, “2-モルホリノ-4,8-ジメチル-キノリン-6-イル」、 「2-メチル-4-ジメチルアミノ-8-メトキシキノリン-6-イル」のキノリン類のいずか1つである、
- 式中、 A がアミノキノリン Q (p = p’ = p’’ = 0)の環外窒素元素と直接結合した2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-イルであり、且つ、Q が「7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ」、「2-メチル-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノ」、 「2-メチル-3-n-プロピル-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノ」、「2-メチル-5-ニトロ-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノ」のキノリン類のいずれか1つである、又は
- 式中、 A は 2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-イル, リンク -(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- は2-エチル-(1-シクロヘキサン-4-イル)-アミン結合1つ、且つ、Q は7-クロロ-キノリン-4-イルアミノである。
を満たす混成分子群及び化合物類から選ばれたことを特徴とする、請求項48〜57のいずれか一項に記載された化合物の使用。
【請求項60】
式 (I)を有し、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物のうち少なくとも1つを、その有効量で含有し、他の製薬学的に有効な成分と組み合わされた、本発明による医薬製剤組成物類。
【請求項61】
請求項1〜42のいずれか一項で定義され、式 (I)を有する化合物のうち少なくとも1つを、耐性酵素阻害剤と組み合わせたことを特徴とする、請求項60記載の医薬製剤組成物類。
【請求項62】
上記の耐性酵素阻害剤が、好ましくは、クラブラン酸 (3-(2-ヒドロキシエチルイデン)-7-オキソ-4-オキサ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸)、 スルバクタム・ナトリウム (ナトリウム 4,4 ジオキシド [2S-(2 α、5 α)]-3,3-ジメチル-4,4,7-トリオキソ-4λ6-チア-1-アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン-2-カルボン酸塩)、及びタゾバタム・ナオリウム(tazobactam sodium) (ナトリウム [2S-(2 α,3β,5 α)]-3-メチル-4,4,7-トリオキソ-3-(1H-[1,2,3]-1-トリアゾール-1-イルメチル)-4λ6-チア-1-アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン-2-カルボン酸塩)から選ばれたβ-ラクタマーゼ阻害剤であることを特徴とする、請求項61記載の化合物類。
【請求項63】
農業食品分野向け組成物の調製を目的とした、請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項64】
A が 1-シクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸、又は1-シクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-キノリン-3-カルボン酸であり、QA間のリンク -(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- がピペラジン1個であり、且、Q が7-クロロ-4-アミノキノリンであることを特徴とする請求項1記載の化合物の、マイコプラズマ属菌類以外に起因する動物又はヒトの細菌感染治療用にその有効量にて、製薬学的に許容し得る賦形剤中に配合して、医薬製剤組成物を調製することを目的とする使用。
【請求項65】
式 (I) を有し、その中でA がアミノキノリン Q (p = p’ = p’ ’= 0)の環外窒素原子に直接結合された 2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-イルであり、且つ、Qが7-クロロ-キノリン-4-イルアミノ、 2-メチル-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノ、 2-メチル-3-n-プロピル-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノ、 及び 2-メチル-5-ニトロ-8-ヒドロキシ-キノリン-4-イルアミノの中から選ばれた化合物、或いは式 (I) を有し、その中でA が 2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-イルであり、リンク-(Y1)p-(U)p’-(Y2)p’’- が2-エチル-(1-シクロヘキサン-4-イル)-アミン結合1つであり、且つQ が 7-クロロ-キノリン-4-イルアミノである化合物の少なくとも1つの、動物又はヒトの細菌感染治療用にその有効量にて、製薬学的に許容し得る賦形剤中に配合して、医薬製剤組成物を調製することを目的とする使用。
【請求項66】
次の工程
a)「(Y1)p - (U)p’ - (Y2)p’’ 」をアミノキンリンQに固定した後、得られた中間化合物をAとの反応させる;
b) 「(Y1)p - (U)p’ - (Y2)p’’ 」グループをAと結合させた後、得られた中間化合物をアミノキノリンQに固定する;
c)アミノ-(Y1)p - (U)p’ - (Y2)p’’ 」グループをキノリンと結合させることにより、中間化合物「 Q - (Y1)p - (U)p’ - (Y2)p’’ 」の取得を可能にし、得られた中間化合物をAに固定する
を含むことを特徴とする、請求項1〜42のいずれか一項で定義された化合物「Q - (Y1)p - (U)p’ - (Y2)p’’ - A」の調製方法。

【公表番号】特表2008−508243(P2008−508243A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523114(P2007−523114)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001937
【国際公開番号】WO2006/024741
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(507032317)パルメド・ソシエテ・アノニム (1)
【出願人】(507033059)サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・レシェルシュ・サイエンティフィーク・(セ・エン・エール・エス) (17)
【Fターム(参考)】