カーボンナノチューブの形成方法、及びそれを利用した半導体素子の配線形成方法
【課題】カーボンナノチューブの形成方法及びそれを利用した半導体素子の配線形成方法を提供する。
【解決手段】(i)複数の突起部を有する基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に、前記突起部を覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iii)前記触媒層上にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上に前記カーボンナノチューブを成長させる段階と、を含むカーボンナノチューブの形成方法である。本発明によれば、カーボンナノチューブの成長密度を上昇させて電気的抵抗を低下させうる。その結果、電流密度が上昇し、微細ビアホールにも適用可能で、半導体素子の超高集積化を達成しうる配線形成方法が提供される。
【解決手段】(i)複数の突起部を有する基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に、前記突起部を覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iii)前記触媒層上にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上に前記カーボンナノチューブを成長させる段階と、を含むカーボンナノチューブの形成方法である。本発明によれば、カーボンナノチューブの成長密度を上昇させて電気的抵抗を低下させうる。その結果、電流密度が上昇し、微細ビアホールにも適用可能で、半導体素子の超高集積化を達成しうる配線形成方法が提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブの形成方法、及びそれを利用した半導体素子の配線形成方法に係り、さらに詳細には、カーボンナノチューブの成長密度を上昇させうるカーボンナノチューブの形成方法、及びそれを利用して電気的抵抗を低下させ、かつ電流密度を大きくしうる半導体素子の配線形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子、特に、半導体メモリ素子には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static RAM)、PRAM(Phase−change RAM)及びMRAM(Magnetic RAM)などの多様な種類がある。このようなメモリ素子には、スイッチング素子として、一般的にMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタが使われている。そして、メモリ素子には、コンタクト及びインターコネクトのような電子移動通路である配線が設けられる。
【0003】
最近、半導体メモリ素子の高集積化によって配線の線幅は狭くなり、単位面積当たりの電流量、すなわち、電流密度は大きくなりつつある。これにより、半導体素子の配線の電流密度は、大概2010年頃に106A/cm2に至ると予想される。
【0004】
しかし、従来の半導体素子には、主にアルミニウムまたは銅などの金属配線が使われているが、このような金属配線には、線幅を狭めて電流密度を上昇させることについて一定の限界がある。
【0005】
半導体素子の高集積化のためには、配線の線幅を狭め、電流密度を大きくすることが必須的であるが、前記のような理由によって金属配線を使用する半導体素子は、近い将来、その高集積化が限界に達すると予想される。
【0006】
したがって、最近は、半導体素子の高集積化のために、金属配線に比べて狭い線幅でも高い電流密度を有しうるカーボンナノチューブの配線へと、金属配線から代替しようとする努力がなされている。しかし、カーボンナノチューブを半導体素子の配線として利用しても、半導体素子の高集積化は日増しに深刻化することが明らかであるので、カーボンナノチューブの高密度化が重要な問題となっている。
【0007】
図1Aないし図1Eは、従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【0008】
図1Aを参照すれば、触媒層12が形成された基板10を約600℃の温度でNH3エッチング処理すると触媒層12の上部に触媒粒子12aが形成される。もし、触媒層12上に触媒粒子12aが形成されず、その表面が均一な状態に維持されれば、触媒層12の表面にカーボンナノチューブが形成されず、カーボン薄膜のみが形成される。
【0009】
その後、約500℃〜900℃の温度でCOなどのカーボン含有ガス及びH2、N2またはArなどのガスを反応器(図示せず)に共に注入することによって触媒層12の表面にカーボンナノチューブを形成する。
【0010】
図1Bを参照すれば、カーボン含有ガスのうちカーボンは、触媒粒子12aの下方に溶解する。触媒粒子12aの下方に溶解したカーボン(C)は、図1Cに示すように、結局飽和に達して触媒粒子12aの下部表面でグラファイト状に析出する。ガスの注入を続けると、図1Dに示すように、グラファイトが触媒粒子12aの下部表面で成長し続けてカーボンナノチューブ14が形成される。最終的に、触媒層12上に形成されたカーボンナノチューブ14の形態を図1Eに示す。
【0011】
図1Eで、触媒層12の表面積のうちカーボンナノチューブ14が占める表面積は、フィルファクターと定義されるが、これは、結局カーボンナノチューブ14の成長密度を意味する。フィルファクターを高めるためには、触媒粒子12aの相互間の間隔を狭めねばならず、このために従来より、触媒層を厚くすることによって凝集される触媒粒子のサイズを大きくして前記間隔を狭める方法が利用されている。しかし、大きい触媒粒子からは結晶の質の悪いナノチューブが得られるため、このような方法のみではカーボンナノチューブの成長密度を向上させて、半導体素子の高集積化を達成することに対して限界がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、カーボンナノチューブの成長密度を上昇させうるカーボンナノチューブの形成方法を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、電気的抵抗を低下させ、電流密度を上昇させうる半導体素子の配線形成方法を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、微細ビアホールにも適用可能であり、半導体素子の超高集積化を達成できる半導体素子の配線形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成するために、本発明は、(i)複数の突起部を有する基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に、前記突起部を覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iii)前記触媒層上にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上に前記カーボンナノチューブを成長させる段階と、を含むカーボンナノチューブの形成方法を提供する。
【0016】
また、本発明は、(i)基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に複数の突起部を有する電極を形成する段階と、(iii)前記突起部を覆い、前記電極上にカーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iv)前記触媒層を覆う絶縁層を形成した後、前記絶縁層に前記触媒層の表面の一部を露出させるビアホールを形成する段階と、(v)前記ビアホールを通じて前記触媒層の表面にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上にカーボンナノチューブを成長させて配線を形成する段階と、を含むことを特徴とする、半導体素子の配線形成方法を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、カーボンナノチューブの成長密度を上昇させうるカーボンナノチューブの形成方法が提供される。
【0018】
また、本発明によれば、電気的抵抗を低下させ、電流密度を上昇させうる半導体素子の配線形成方法が提供される。
【0019】
また、本発明によれば、微細ビアホールにも適用可能であって、半導体素子の超高集積化を達成できる半導体素子の配線形成方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。以下の図面で同じ参照符号は同じ構成要素を表す。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、(i)複数の突起部を有する基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に、前記突起部を覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iii)前記触媒層上にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上に前記カーボンナノチューブを成長させる段階と、を含むカーボンナノチューブの形成方法が提供される。
【0022】
図2Aは、本発明の前記実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図であり、図2Bは、図2Aの段階(e)で得られたカーボンナノチューブと比較するためのものであって、従来のカーボンナノチューブの形成方法によって触媒層の表面から成長させたカーボンナノチューブを示す垂直断面図である。
【0023】
前記(i)の段階に対応する図2Aの段階(a)では、複数の突起部110aを有する基板110が準備される。基板110としては、以下に限定されることはないが、例えばシリコンウェーハまたはガラスなどが利用されうる。基板110に形成される突起部110aは、例えば球状、柱状、及びピラミッド状から選択される一種以上の形状で形成されうる。また、前記のような形状を組み合わせて形成されても良い。しかし、本発明は、これらに限定されるものではなく、前記突起部110aは、基板110の表面積を広げうる限り他の多様な構造も可能である。また、前記突起部110aは、基板110と一体に形成されることが可能であり、一方で、基板110とは別個の部材として形成されることも可能である。前記突起部110aが基板110とは別個の部材として形成される場合、突起部110aを形成するための材料としては、以下に限定されることはないが、基板の形態のみを変化させ、他の層(例えば、後述の触媒層及び電極など)とは熱処理工程中に反応を起こさない物質が好ましい。また、前記突起部の形態を成形する上で便利な物質がより好ましい。例えば、反応性の低い金属または酸化物がありうる。より具体的には、前記金属の例として、パラジウム(Pd)、白金(Pt)または金(Au)などがあり、前記酸化物の例として、シリコン酸化物(SiO2)または酸化アルミニウム(Al2O3)などがありうる。また、配線の形成を目的とする場合には、電気抵抗が小さい物質、すなわち金属(例えばPd、PtまたはAuなど)がさらに好ましい。なお、本実施形態において、前記突起部110aは、ガラス基板110上に金(Au)が塗布されることによって形成されたものである。
【0024】
次いで、前記(ii)の段階に対応する図2Aの段階(b)では、前記基板110上に、前記突起部110aを覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層122が形成される。この際、触媒層122は、前記触媒層122の表面が前記突起部110aと同一または類似した形状を有するように、所定の厚さに形成されることが好ましい。前記厚さの範囲は、以下に限定されることはないが、1〜200nmがより好ましい。もし、触媒層122の厚さが前記の範囲より厚くなれば、前記触媒層122が前記突起部110aだけでなく、前記突起部110aの間の空間をも完全に覆う可能性がある。これにより、触媒層122の表面が平坦な形状になるので、触媒層122の表面積を広げようとする本来の目的を達成できなくなる。
【0025】
また、触媒層122は、以下に限定されることはないが例えば、Ni、Fe、Co、Pt、Mo、W、Y、Au、Pd、及びこれらの金属の合金からなる群から選択される一種以上からなることが好ましい。また、前記触媒層122は、マグネトロンスパッタリング法または蒸着法によって形成されることが好ましいが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、粉末状態の遷移金属触媒が基板110上に塗布されることによっても形成されうる。
【0026】
その後、図2Aの段階(c)では、触媒層122の表面がN2ガス、Arガス、H2ガス、Heガス、Neガス、及びNH3ガスからなる群から選択される一種以上のガスの雰囲気下で熱処理されうる。これにより、触媒層122の表面には、複数の触媒粒子122aが形成され、触媒層122の表面は、前述したようにカーボンナノチューブ140が成長できる条件を備えうる。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、前記触媒層122の前記触媒粒子122aは、イオン化されたArガス、イオン化されたNH3ガス、またはイオン化されたN2ガスを、前記触媒層122の表面に衝突させることによっても形成されうる。
【0027】
図2Aの段階(d)では、基板110の突起部110a上に、触媒層122が前述の方法によって触媒粒子122aを有するように再構成されうる。すなわち、前述のように複数の突起部110aが形成された基板110上に触媒層122が形成され、前記触媒層122が表面処理され、その表面に触媒粒子122aが形成されることにより、前記触媒粒子122aが、前記突起部110aの表面に沿って配列されうる。したがって、触媒粒子122aの間の実際の間隔は、従来の平面基板の場合と類似しているが、基板110を上から下に垂直方向に見下ろすと、触媒粒子122aの間の水平方向の間隔は、従来の平面基板の場合より稠密になりうる。したがって、後述するように、このような触媒粒子122aの表面からカーボンナノチューブ140が垂直方向に成長すれば、これらのカーボンナノチューブ140の間の前記水平方向の間隔も従来の平面基板の場合より稠密になりうる。これにより、基板110上でカーボンナノチューブ140の成長密度が上昇してフィルファクターが大幅に増加しうる。
【0028】
触媒粒子122aが形成された後には、前記(iii)の段階に対応する図2Aの段階(e)に示すように、基板110上に配置された触媒層122上に、具体的には、触媒粒子122aの表面を含む触媒層122の表面上にカーボンナノチューブ140を成長させる。ここで、カーボンナノチューブ140を成長させる方法としては、熱化学気相蒸着(thermal CVD)法またはプラズマ化学気相蒸着(PECVD)法が利用されることが好ましく、熱化学気相蒸着(thermal CVD)法が利用されることがより好ましい。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、触媒層122の表面にカーボンナノチューブ140を成長させうる限り、他の様々な方法が利用されうる。
【0029】
一例として、熱化学気相蒸着法を利用する場合、カーボンナノチューブ140の成長段階は、400℃〜900℃の温度を維持する反応器内で、所定の体積組成比のCO及びH2が混合された混合気体の雰囲気下で行われることが好ましい。しかし、本発明はこれに限定されず、前記カーボンナノチューブ140は、CH4、C2H2、C2H4、C2H6、CO、及びCO2からなる群から選択される一種以上のカーボンが含まれるガスと、H2、N2、O2、水蒸気、及びArからなる群から選択される一種以上のガスとが、反応器(図示せず)へ共に注入されることによって形成されうる。また、前記温度が400℃未満の場合、カーボンナノチューブの結晶性が劣るため、電気伝導度が低下し、動作寿命が低下しうる。一方、900℃を超える場合、カーボンナノチューブの合成機構よりも、ガスによるエッチング機構の方がはるかに働くため、結果的にカーボンナノチューブが合成されない虞がある。
【0030】
図2Aの段階(e)から分かるように、本実施形態により、基板110上に形成されたカーボンナノチューブ140の相互間の間隔は、図2Bに示される従来の平面基板10上の触媒層12で成長したカーボンナノチューブ14の相互間の間隔に比べて、非常に狭くなる。そして、それぞれの場合にカーボンナノチューブ140及び14の密度、並びにフィルファクターを測定した結果、本実施形態の図2Aの段階(e)では、前記密度は、9×1010個/cm2であり、前記フィルファクターは25.5%である一方、従来技術の図2Bでは、前記密度は、3×1010個/cm2であり、前記フィルファクターは8.5%であった。したがって、本実施形態の場合、前記従来技術に比べてカーボンナノチューブ140の成長密度が約3倍に上昇することが確認された。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、カーボンナノチューブの成長密度及びフィルファクターは、必要に応じて、それぞれ前記した9×1010個/cm2及び25.5%より大きくすることが可能である。
【0031】
図3は、図2Aの方法によって基板上に形成された触媒層を示す原子力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)画像であり、図4は、図2Aの方法によって触媒層の表面から成長したカーボンナノチューブを示す走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)画像である。
【0032】
図3を参照すれば、触媒層122は、基板110上に前記触媒層122の表面が凸凹状に形成されている。また、前記凸凹状の触媒層122から成長したカーボンナノチューブ140は、図4に示すように、その稠密度、すなわち、その成長密度が非常に高い(大きい)ということが確認できる。
【0033】
また、本発明の他の実施形態によれば、(i)基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に複数の突起部を有する電極を形成する段階と、(iii)前記突起部を覆い、前記電極上にカーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iv)前記触媒層を覆う絶縁層を形成した後、前記絶縁層に前記触媒層の表面の一部を露出させるビアホールを形成する段階と、(v)前記ビアホールを通じて前記触媒層の表面にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上にカーボンナノチューブを成長させて配線を形成する段階と、を含む半導体素子の配線形成方法が提供される。
【0034】
図5Aないし図5Eは、本発明の前記他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【0035】
図5Aは、前記(ii)の段階を示す。まず、準備された基板110上に形成される電極120が示されている。前記基板110としては、以下に限定されることはないが例えば、シリコンウェーハまたはガラスが使われうる。また、電極120は複数の突起部120aを有しており、具体的には、前記電極120の上面に複数の突起部120aが形成されている。前記電極120に形成される突起部120aは、例えば球状、柱状、及びピラミッド状から選択される一種以上の形状で形成されうる。また、前記のような形状を組み合わせて形成されても良い。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、前記突起部120aは、電極120の表面積を広げうる限り他の多様な構造が可能である。また、前記突起部120aは、電極120と一体に形成されることが可能であり、一方で、電極120とは別個の部材として形成されることもある。前記突起部120aが電極120とは別個の部材とより形成される場合、突起部120aを形成するための材料としては、前述と同様である。本実施形態において、前記突起部120aは、電極120上に金が塗布されることによって形成されたものである。
【0036】
前記電極120は、基板110上に直接形成されない場合については、図示されていないが、基板110上に所定の物質層、例えば、絶縁層がまず形成された後、前記絶縁層上に形成されることもありうる。前記電極120は、導電性の良好な金属やドーピングされたシリコンから形成されうる。例えば、前記電極120がMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のソース電極のようにシリコン基板110上に形成される場合には、ドーピングされたシリコンからなり、前記電極120が絶縁層上に形成される場合には、導電性の良好な金属から形成されうる。
【0037】
図5Bは、前記(iii)の段階を示しており、基板110上に形成された電極120の表面に触媒層122が形成される段階を示す。すなわち、前記突起部120aを覆い、前記電極120上にカーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層122が形成される。電極120上に触媒層122を形成する方法は、前記触媒層122が基板110の代わりに電極120上に形成されるという点を除いては、図2Aの場合と同じであるので、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0038】
次いで、図5Cに示したように、触媒層122は、その表面がN2ガス、Arガス、H2ガス、Heガス、Neガス、及びNH3ガスからなる群から選択される一種以上のガスの雰囲気下で熱処理されるか、またはイオン化されたArガス、イオン化されたNH3ガス、もしくはイオン化されたN2ガスを、前記触媒層の表面に衝突させることによってエッチングされうる。前記の方法に限定されることはないが、前記のような表面処理により、触媒層122の表面には複数の触媒粒子122aが形成され、触媒層122の表面は、前述したようにカーボンナノチューブ140が成長できる条件を備える。触媒層122に触媒粒子122aを形成する方法は、図2Aと同様である。
【0039】
図5Dは、前記(iv)の段階を示しており、基板110、電極120、電極120上に形成された触媒層122、及び前記触媒層122を覆う絶縁層130が形成され、その後、前記絶縁層130がエッチングされて、前記触媒層122の表面の一部を露出させるビアホール132が形成された状態を示す。
【0040】
図5Dを参照すれば、まず表面に触媒層122が形成された電極120上に絶縁層130が形成される。この際、前記絶縁層130は触媒層122だけでなく、基板110の上面、及び電極120の側面をも覆う。また、絶縁層130は、以下に限定されることはないが例えば、酸化物、具体的にはシリコン酸化物(SiO2)などから形成されうる。
【0041】
次いで、前記絶縁層130に触媒層122の表面の一部を露出させるビアホール132が形成される。具体的には、絶縁層130上にフォトレジスト(図示せず)を塗布した後、前記フォトレジストを所定のパターンにパターニングする。次いで、パターニングされたフォトレジストをエッチングマスクとして、絶縁層130を異方性エッチングすることによって、前記ビアホール132が形成される。
【0042】
図5Eは、前記(v)の段階を示しており、ビアホール132を通じて触媒層122の表面にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層122の表面上にカーボンナノチューブ140を成長させて配線を形成する段階が示されている。
【0043】
図5Eにおいて、カーボンナノチューブ140の成長は、以下に限定されることはないが例えば、熱化学気相蒸着(thermal CVD)法またはプラズマ化学気相蒸着(PECVD)法によって行われ、また、他の公知の方法によっても行われうる。触媒層122からカーボンナノチューブ140を成長させる具体的な方法は、図2Aで説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
【0044】
一方、この場合にも図2Aの(e)を参照しつつ説明したように、ビアホール132内の触媒層122の表面に形成されるカーボンナノチューブ140の相互間の間隔が、図2Bに示された従来の平面基板10上の触媒層12で成長したカーボンナノチューブ14の相互間の間隔に比べて非常に稠密化し、したがって、従来に比べてその成長密度が非常に大きくなる。
【0045】
一方、図示されていないが、絶縁層130の上部にカーボンナノチューブ140と連結される他の電極またはメモリ薄膜を形成すれば、カーボンナノチューブ140は、二つの電極、または電極とメモリ薄膜とを連結するコンタクトまたはインターコネクトのような配線を構成する。この場合、ビアホール132を通じたカーボンナノチューブ配線は、高い密度のカーボンナノチューブによって電気的抵抗が非常に低下し、したがって、これを通じて電流が流れる際の電流密度が大幅に上昇しうる。
【0046】
また、このようにカーボンナノチューブが半導体素子の配線として使われる場合、カーボンナノチューブ配線は、その直径が数nm〜数十nmほどに形成されうるため、数nm〜数十nmほどの直径を有する微細ビアホールにも適用されうる。したがって、半導体素子の超高集積化がなされうる。
【0047】
本発明は、図面に示された実施形態を参考として説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、多様な変形及び均等な更に他の実施形態が可能であるということが分かるであろう。したがって、本発明の真の技術的な保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、半導体素子関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1A】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図1B】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図1C】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図1D】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図1E】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図2B】図2Aの段階(e)後に得られたカーボンナノチューブに対する比較例であって、従来のカーボンナノチューブの形成方法によって触媒層の表面から成長したカーボンナノチューブを示す垂直断面図である。
【図3】図2Aの方法によって基板上に形成された触媒層を示す原子力顕微鏡画像である。
【図4】図2Aの方法によって触媒層の表面から成長したカーボンナノチューブを示すSEM画像である。
【図5A】本発明の他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図5B】本発明の前記した他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図5C】本発明の前記した他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図5D】本発明の前記した他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図5E】本発明の前記した他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【符号の説明】
【0050】
10 基板、
12 触媒層、
12a 触媒粒子、
14 カーボンナノチューブ、
110 基板、
110a 突起部、
120 電極、
120a 突起部、
122 触媒層、
122a 触媒粒子、
130 絶縁層、
132 ビアホール、
140 カーボンナノチューブ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブの形成方法、及びそれを利用した半導体素子の配線形成方法に係り、さらに詳細には、カーボンナノチューブの成長密度を上昇させうるカーボンナノチューブの形成方法、及びそれを利用して電気的抵抗を低下させ、かつ電流密度を大きくしうる半導体素子の配線形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子、特に、半導体メモリ素子には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static RAM)、PRAM(Phase−change RAM)及びMRAM(Magnetic RAM)などの多様な種類がある。このようなメモリ素子には、スイッチング素子として、一般的にMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタが使われている。そして、メモリ素子には、コンタクト及びインターコネクトのような電子移動通路である配線が設けられる。
【0003】
最近、半導体メモリ素子の高集積化によって配線の線幅は狭くなり、単位面積当たりの電流量、すなわち、電流密度は大きくなりつつある。これにより、半導体素子の配線の電流密度は、大概2010年頃に106A/cm2に至ると予想される。
【0004】
しかし、従来の半導体素子には、主にアルミニウムまたは銅などの金属配線が使われているが、このような金属配線には、線幅を狭めて電流密度を上昇させることについて一定の限界がある。
【0005】
半導体素子の高集積化のためには、配線の線幅を狭め、電流密度を大きくすることが必須的であるが、前記のような理由によって金属配線を使用する半導体素子は、近い将来、その高集積化が限界に達すると予想される。
【0006】
したがって、最近は、半導体素子の高集積化のために、金属配線に比べて狭い線幅でも高い電流密度を有しうるカーボンナノチューブの配線へと、金属配線から代替しようとする努力がなされている。しかし、カーボンナノチューブを半導体素子の配線として利用しても、半導体素子の高集積化は日増しに深刻化することが明らかであるので、カーボンナノチューブの高密度化が重要な問題となっている。
【0007】
図1Aないし図1Eは、従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【0008】
図1Aを参照すれば、触媒層12が形成された基板10を約600℃の温度でNH3エッチング処理すると触媒層12の上部に触媒粒子12aが形成される。もし、触媒層12上に触媒粒子12aが形成されず、その表面が均一な状態に維持されれば、触媒層12の表面にカーボンナノチューブが形成されず、カーボン薄膜のみが形成される。
【0009】
その後、約500℃〜900℃の温度でCOなどのカーボン含有ガス及びH2、N2またはArなどのガスを反応器(図示せず)に共に注入することによって触媒層12の表面にカーボンナノチューブを形成する。
【0010】
図1Bを参照すれば、カーボン含有ガスのうちカーボンは、触媒粒子12aの下方に溶解する。触媒粒子12aの下方に溶解したカーボン(C)は、図1Cに示すように、結局飽和に達して触媒粒子12aの下部表面でグラファイト状に析出する。ガスの注入を続けると、図1Dに示すように、グラファイトが触媒粒子12aの下部表面で成長し続けてカーボンナノチューブ14が形成される。最終的に、触媒層12上に形成されたカーボンナノチューブ14の形態を図1Eに示す。
【0011】
図1Eで、触媒層12の表面積のうちカーボンナノチューブ14が占める表面積は、フィルファクターと定義されるが、これは、結局カーボンナノチューブ14の成長密度を意味する。フィルファクターを高めるためには、触媒粒子12aの相互間の間隔を狭めねばならず、このために従来より、触媒層を厚くすることによって凝集される触媒粒子のサイズを大きくして前記間隔を狭める方法が利用されている。しかし、大きい触媒粒子からは結晶の質の悪いナノチューブが得られるため、このような方法のみではカーボンナノチューブの成長密度を向上させて、半導体素子の高集積化を達成することに対して限界がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、カーボンナノチューブの成長密度を上昇させうるカーボンナノチューブの形成方法を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、電気的抵抗を低下させ、電流密度を上昇させうる半導体素子の配線形成方法を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、微細ビアホールにも適用可能であり、半導体素子の超高集積化を達成できる半導体素子の配線形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成するために、本発明は、(i)複数の突起部を有する基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に、前記突起部を覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iii)前記触媒層上にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上に前記カーボンナノチューブを成長させる段階と、を含むカーボンナノチューブの形成方法を提供する。
【0016】
また、本発明は、(i)基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に複数の突起部を有する電極を形成する段階と、(iii)前記突起部を覆い、前記電極上にカーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iv)前記触媒層を覆う絶縁層を形成した後、前記絶縁層に前記触媒層の表面の一部を露出させるビアホールを形成する段階と、(v)前記ビアホールを通じて前記触媒層の表面にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上にカーボンナノチューブを成長させて配線を形成する段階と、を含むことを特徴とする、半導体素子の配線形成方法を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、カーボンナノチューブの成長密度を上昇させうるカーボンナノチューブの形成方法が提供される。
【0018】
また、本発明によれば、電気的抵抗を低下させ、電流密度を上昇させうる半導体素子の配線形成方法が提供される。
【0019】
また、本発明によれば、微細ビアホールにも適用可能であって、半導体素子の超高集積化を達成できる半導体素子の配線形成方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。以下の図面で同じ参照符号は同じ構成要素を表す。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、(i)複数の突起部を有する基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に、前記突起部を覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iii)前記触媒層上にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上に前記カーボンナノチューブを成長させる段階と、を含むカーボンナノチューブの形成方法が提供される。
【0022】
図2Aは、本発明の前記実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図であり、図2Bは、図2Aの段階(e)で得られたカーボンナノチューブと比較するためのものであって、従来のカーボンナノチューブの形成方法によって触媒層の表面から成長させたカーボンナノチューブを示す垂直断面図である。
【0023】
前記(i)の段階に対応する図2Aの段階(a)では、複数の突起部110aを有する基板110が準備される。基板110としては、以下に限定されることはないが、例えばシリコンウェーハまたはガラスなどが利用されうる。基板110に形成される突起部110aは、例えば球状、柱状、及びピラミッド状から選択される一種以上の形状で形成されうる。また、前記のような形状を組み合わせて形成されても良い。しかし、本発明は、これらに限定されるものではなく、前記突起部110aは、基板110の表面積を広げうる限り他の多様な構造も可能である。また、前記突起部110aは、基板110と一体に形成されることが可能であり、一方で、基板110とは別個の部材として形成されることも可能である。前記突起部110aが基板110とは別個の部材として形成される場合、突起部110aを形成するための材料としては、以下に限定されることはないが、基板の形態のみを変化させ、他の層(例えば、後述の触媒層及び電極など)とは熱処理工程中に反応を起こさない物質が好ましい。また、前記突起部の形態を成形する上で便利な物質がより好ましい。例えば、反応性の低い金属または酸化物がありうる。より具体的には、前記金属の例として、パラジウム(Pd)、白金(Pt)または金(Au)などがあり、前記酸化物の例として、シリコン酸化物(SiO2)または酸化アルミニウム(Al2O3)などがありうる。また、配線の形成を目的とする場合には、電気抵抗が小さい物質、すなわち金属(例えばPd、PtまたはAuなど)がさらに好ましい。なお、本実施形態において、前記突起部110aは、ガラス基板110上に金(Au)が塗布されることによって形成されたものである。
【0024】
次いで、前記(ii)の段階に対応する図2Aの段階(b)では、前記基板110上に、前記突起部110aを覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層122が形成される。この際、触媒層122は、前記触媒層122の表面が前記突起部110aと同一または類似した形状を有するように、所定の厚さに形成されることが好ましい。前記厚さの範囲は、以下に限定されることはないが、1〜200nmがより好ましい。もし、触媒層122の厚さが前記の範囲より厚くなれば、前記触媒層122が前記突起部110aだけでなく、前記突起部110aの間の空間をも完全に覆う可能性がある。これにより、触媒層122の表面が平坦な形状になるので、触媒層122の表面積を広げようとする本来の目的を達成できなくなる。
【0025】
また、触媒層122は、以下に限定されることはないが例えば、Ni、Fe、Co、Pt、Mo、W、Y、Au、Pd、及びこれらの金属の合金からなる群から選択される一種以上からなることが好ましい。また、前記触媒層122は、マグネトロンスパッタリング法または蒸着法によって形成されることが好ましいが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、粉末状態の遷移金属触媒が基板110上に塗布されることによっても形成されうる。
【0026】
その後、図2Aの段階(c)では、触媒層122の表面がN2ガス、Arガス、H2ガス、Heガス、Neガス、及びNH3ガスからなる群から選択される一種以上のガスの雰囲気下で熱処理されうる。これにより、触媒層122の表面には、複数の触媒粒子122aが形成され、触媒層122の表面は、前述したようにカーボンナノチューブ140が成長できる条件を備えうる。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、前記触媒層122の前記触媒粒子122aは、イオン化されたArガス、イオン化されたNH3ガス、またはイオン化されたN2ガスを、前記触媒層122の表面に衝突させることによっても形成されうる。
【0027】
図2Aの段階(d)では、基板110の突起部110a上に、触媒層122が前述の方法によって触媒粒子122aを有するように再構成されうる。すなわち、前述のように複数の突起部110aが形成された基板110上に触媒層122が形成され、前記触媒層122が表面処理され、その表面に触媒粒子122aが形成されることにより、前記触媒粒子122aが、前記突起部110aの表面に沿って配列されうる。したがって、触媒粒子122aの間の実際の間隔は、従来の平面基板の場合と類似しているが、基板110を上から下に垂直方向に見下ろすと、触媒粒子122aの間の水平方向の間隔は、従来の平面基板の場合より稠密になりうる。したがって、後述するように、このような触媒粒子122aの表面からカーボンナノチューブ140が垂直方向に成長すれば、これらのカーボンナノチューブ140の間の前記水平方向の間隔も従来の平面基板の場合より稠密になりうる。これにより、基板110上でカーボンナノチューブ140の成長密度が上昇してフィルファクターが大幅に増加しうる。
【0028】
触媒粒子122aが形成された後には、前記(iii)の段階に対応する図2Aの段階(e)に示すように、基板110上に配置された触媒層122上に、具体的には、触媒粒子122aの表面を含む触媒層122の表面上にカーボンナノチューブ140を成長させる。ここで、カーボンナノチューブ140を成長させる方法としては、熱化学気相蒸着(thermal CVD)法またはプラズマ化学気相蒸着(PECVD)法が利用されることが好ましく、熱化学気相蒸着(thermal CVD)法が利用されることがより好ましい。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、触媒層122の表面にカーボンナノチューブ140を成長させうる限り、他の様々な方法が利用されうる。
【0029】
一例として、熱化学気相蒸着法を利用する場合、カーボンナノチューブ140の成長段階は、400℃〜900℃の温度を維持する反応器内で、所定の体積組成比のCO及びH2が混合された混合気体の雰囲気下で行われることが好ましい。しかし、本発明はこれに限定されず、前記カーボンナノチューブ140は、CH4、C2H2、C2H4、C2H6、CO、及びCO2からなる群から選択される一種以上のカーボンが含まれるガスと、H2、N2、O2、水蒸気、及びArからなる群から選択される一種以上のガスとが、反応器(図示せず)へ共に注入されることによって形成されうる。また、前記温度が400℃未満の場合、カーボンナノチューブの結晶性が劣るため、電気伝導度が低下し、動作寿命が低下しうる。一方、900℃を超える場合、カーボンナノチューブの合成機構よりも、ガスによるエッチング機構の方がはるかに働くため、結果的にカーボンナノチューブが合成されない虞がある。
【0030】
図2Aの段階(e)から分かるように、本実施形態により、基板110上に形成されたカーボンナノチューブ140の相互間の間隔は、図2Bに示される従来の平面基板10上の触媒層12で成長したカーボンナノチューブ14の相互間の間隔に比べて、非常に狭くなる。そして、それぞれの場合にカーボンナノチューブ140及び14の密度、並びにフィルファクターを測定した結果、本実施形態の図2Aの段階(e)では、前記密度は、9×1010個/cm2であり、前記フィルファクターは25.5%である一方、従来技術の図2Bでは、前記密度は、3×1010個/cm2であり、前記フィルファクターは8.5%であった。したがって、本実施形態の場合、前記従来技術に比べてカーボンナノチューブ140の成長密度が約3倍に上昇することが確認された。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、カーボンナノチューブの成長密度及びフィルファクターは、必要に応じて、それぞれ前記した9×1010個/cm2及び25.5%より大きくすることが可能である。
【0031】
図3は、図2Aの方法によって基板上に形成された触媒層を示す原子力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)画像であり、図4は、図2Aの方法によって触媒層の表面から成長したカーボンナノチューブを示す走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)画像である。
【0032】
図3を参照すれば、触媒層122は、基板110上に前記触媒層122の表面が凸凹状に形成されている。また、前記凸凹状の触媒層122から成長したカーボンナノチューブ140は、図4に示すように、その稠密度、すなわち、その成長密度が非常に高い(大きい)ということが確認できる。
【0033】
また、本発明の他の実施形態によれば、(i)基板を準備する段階と、(ii)前記基板上に複数の突起部を有する電極を形成する段階と、(iii)前記突起部を覆い、前記電極上にカーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、(iv)前記触媒層を覆う絶縁層を形成した後、前記絶縁層に前記触媒層の表面の一部を露出させるビアホールを形成する段階と、(v)前記ビアホールを通じて前記触媒層の表面にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上にカーボンナノチューブを成長させて配線を形成する段階と、を含む半導体素子の配線形成方法が提供される。
【0034】
図5Aないし図5Eは、本発明の前記他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【0035】
図5Aは、前記(ii)の段階を示す。まず、準備された基板110上に形成される電極120が示されている。前記基板110としては、以下に限定されることはないが例えば、シリコンウェーハまたはガラスが使われうる。また、電極120は複数の突起部120aを有しており、具体的には、前記電極120の上面に複数の突起部120aが形成されている。前記電極120に形成される突起部120aは、例えば球状、柱状、及びピラミッド状から選択される一種以上の形状で形成されうる。また、前記のような形状を組み合わせて形成されても良い。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、前記突起部120aは、電極120の表面積を広げうる限り他の多様な構造が可能である。また、前記突起部120aは、電極120と一体に形成されることが可能であり、一方で、電極120とは別個の部材として形成されることもある。前記突起部120aが電極120とは別個の部材とより形成される場合、突起部120aを形成するための材料としては、前述と同様である。本実施形態において、前記突起部120aは、電極120上に金が塗布されることによって形成されたものである。
【0036】
前記電極120は、基板110上に直接形成されない場合については、図示されていないが、基板110上に所定の物質層、例えば、絶縁層がまず形成された後、前記絶縁層上に形成されることもありうる。前記電極120は、導電性の良好な金属やドーピングされたシリコンから形成されうる。例えば、前記電極120がMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のソース電極のようにシリコン基板110上に形成される場合には、ドーピングされたシリコンからなり、前記電極120が絶縁層上に形成される場合には、導電性の良好な金属から形成されうる。
【0037】
図5Bは、前記(iii)の段階を示しており、基板110上に形成された電極120の表面に触媒層122が形成される段階を示す。すなわち、前記突起部120aを覆い、前記電極120上にカーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層122が形成される。電極120上に触媒層122を形成する方法は、前記触媒層122が基板110の代わりに電極120上に形成されるという点を除いては、図2Aの場合と同じであるので、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0038】
次いで、図5Cに示したように、触媒層122は、その表面がN2ガス、Arガス、H2ガス、Heガス、Neガス、及びNH3ガスからなる群から選択される一種以上のガスの雰囲気下で熱処理されるか、またはイオン化されたArガス、イオン化されたNH3ガス、もしくはイオン化されたN2ガスを、前記触媒層の表面に衝突させることによってエッチングされうる。前記の方法に限定されることはないが、前記のような表面処理により、触媒層122の表面には複数の触媒粒子122aが形成され、触媒層122の表面は、前述したようにカーボンナノチューブ140が成長できる条件を備える。触媒層122に触媒粒子122aを形成する方法は、図2Aと同様である。
【0039】
図5Dは、前記(iv)の段階を示しており、基板110、電極120、電極120上に形成された触媒層122、及び前記触媒層122を覆う絶縁層130が形成され、その後、前記絶縁層130がエッチングされて、前記触媒層122の表面の一部を露出させるビアホール132が形成された状態を示す。
【0040】
図5Dを参照すれば、まず表面に触媒層122が形成された電極120上に絶縁層130が形成される。この際、前記絶縁層130は触媒層122だけでなく、基板110の上面、及び電極120の側面をも覆う。また、絶縁層130は、以下に限定されることはないが例えば、酸化物、具体的にはシリコン酸化物(SiO2)などから形成されうる。
【0041】
次いで、前記絶縁層130に触媒層122の表面の一部を露出させるビアホール132が形成される。具体的には、絶縁層130上にフォトレジスト(図示せず)を塗布した後、前記フォトレジストを所定のパターンにパターニングする。次いで、パターニングされたフォトレジストをエッチングマスクとして、絶縁層130を異方性エッチングすることによって、前記ビアホール132が形成される。
【0042】
図5Eは、前記(v)の段階を示しており、ビアホール132を通じて触媒層122の表面にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層122の表面上にカーボンナノチューブ140を成長させて配線を形成する段階が示されている。
【0043】
図5Eにおいて、カーボンナノチューブ140の成長は、以下に限定されることはないが例えば、熱化学気相蒸着(thermal CVD)法またはプラズマ化学気相蒸着(PECVD)法によって行われ、また、他の公知の方法によっても行われうる。触媒層122からカーボンナノチューブ140を成長させる具体的な方法は、図2Aで説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
【0044】
一方、この場合にも図2Aの(e)を参照しつつ説明したように、ビアホール132内の触媒層122の表面に形成されるカーボンナノチューブ140の相互間の間隔が、図2Bに示された従来の平面基板10上の触媒層12で成長したカーボンナノチューブ14の相互間の間隔に比べて非常に稠密化し、したがって、従来に比べてその成長密度が非常に大きくなる。
【0045】
一方、図示されていないが、絶縁層130の上部にカーボンナノチューブ140と連結される他の電極またはメモリ薄膜を形成すれば、カーボンナノチューブ140は、二つの電極、または電極とメモリ薄膜とを連結するコンタクトまたはインターコネクトのような配線を構成する。この場合、ビアホール132を通じたカーボンナノチューブ配線は、高い密度のカーボンナノチューブによって電気的抵抗が非常に低下し、したがって、これを通じて電流が流れる際の電流密度が大幅に上昇しうる。
【0046】
また、このようにカーボンナノチューブが半導体素子の配線として使われる場合、カーボンナノチューブ配線は、その直径が数nm〜数十nmほどに形成されうるため、数nm〜数十nmほどの直径を有する微細ビアホールにも適用されうる。したがって、半導体素子の超高集積化がなされうる。
【0047】
本発明は、図面に示された実施形態を参考として説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、多様な変形及び均等な更に他の実施形態が可能であるということが分かるであろう。したがって、本発明の真の技術的な保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、半導体素子関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1A】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図1B】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図1C】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図1D】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図1E】従来のカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図2B】図2Aの段階(e)後に得られたカーボンナノチューブに対する比較例であって、従来のカーボンナノチューブの形成方法によって触媒層の表面から成長したカーボンナノチューブを示す垂直断面図である。
【図3】図2Aの方法によって基板上に形成された触媒層を示す原子力顕微鏡画像である。
【図4】図2Aの方法によって触媒層の表面から成長したカーボンナノチューブを示すSEM画像である。
【図5A】本発明の他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図5B】本発明の前記した他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図5C】本発明の前記した他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図5D】本発明の前記した他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【図5E】本発明の前記した他の実施形態によるカーボンナノチューブの形成方法を利用した半導体素子の配線形成方法を段階的に示す垂直断面図である。
【符号の説明】
【0050】
10 基板、
12 触媒層、
12a 触媒粒子、
14 カーボンナノチューブ、
110 基板、
110a 突起部、
120 電極、
120a 突起部、
122 触媒層、
122a 触媒粒子、
130 絶縁層、
132 ビアホール、
140 カーボンナノチューブ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)複数の突起部を有する基板を準備する段階と、
(ii)前記基板上に、前記突起部を覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、
(iii)前記触媒層上にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上に前記カーボンナノチューブを成長させる段階と、
を含むカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項2】
前記段階(ii)と前記段階(iii)との間に、前記触媒層を表面処理して触媒粒子を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項3】
前記触媒粒子は、前記触媒層の表面がN2ガス、Arガス、H2ガス、Heガス、Neガス、及びNH3ガスからなる群から選択される一種以上のガスの雰囲気下で熱処理されることによって形成されることを特徴とする、請求項2に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項4】
前記触媒粒子は、イオン化されたArガス、イオン化されたNH3ガス、またはイオン化されたN2ガスを、前記触媒層の表面に衝突させることによって形成されることを特徴とする、請求項2または3に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項5】
前記突起部は、球状、柱状、及びピラミッド状からなる群から選択される一種以上の形状で形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項6】
前記カーボンナノチューブは、熱化学気相蒸着法またはプラズマ化学気相蒸着法によって形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項7】
前記触媒層は、前記触媒層の表面が前記突起部と同一または類似した形状を有するように、所定の厚さに形成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項8】
前記触媒層は、Ni、Fe、Co、Pt、Mo、W、Y、Au、Pd、及びこれらの金属の合金からなる群から選択される一種以上で形成されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項9】
前記触媒層は、マグネトロンスパッタリング法または蒸着法によって形成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項10】
前記段階(iii)は、400〜900℃の温度で行われることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項11】
前記段階(iii)において、前記カーボンが含まれるガスは、CH4、C2H2、C2H4、C2H6、CO、及びCO2からなる群から選択される一種以上のガスであり、前記カーボンが含まれるガスは、H2ガス、N2ガス、O2ガス、水蒸気、及びArガスからなる群から選択される一種以上のガスと共に注入されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項12】
(i)基板を準備する段階と、
(ii)前記基板上に複数の突起部を有する電極を形成する段階と、
(iii)前記突起部を覆い、前記電極上にカーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、
(iv)前記触媒層を覆う絶縁層を形成した後、前記絶縁層に前記触媒層の表面の一部を露出させるビアホールを形成する段階と、
(v)前記ビアホールを通じて前記触媒層の表面にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上にカーボンナノチューブを成長させて配線を形成する段階と、
を含むことを特徴とする、半導体素子の配線形成方法。
【請求項13】
前記段階(iii)と前記段階(iv)との間には、前記触媒層を表面処理して触媒粒子を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項14】
前記触媒粒子は、前記触媒層の表面がN2ガス、Arガス、H2ガス、Heガス、Neガス、及びNH3ガスからなる群から選択される一種以上のガスの雰囲気下で熱処理されることによって形成されることを特徴とする、請求項13に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項15】
前記触媒粒子は、イオン化されたArガス、イオン化されたNH3ガス、またはイオン化されたN2ガスを、前記触媒層の表面に衝突させることによって形成されることを特徴とする、請求項13または14に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項16】
前記突起部は、球状、柱状、及びピラミッド状から選択される一種以上の形状で形成されることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項17】
前記カーボンナノチューブは、熱化学気相蒸着法またはプラズマ化学気相蒸着法によって形成されることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項18】
前記触媒層は、前記触媒層の表面が前記突起部と同一または類似した形状を有するように、所定の厚さに形成されることを特徴とする、請求項12〜17のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項19】
前記触媒層は、Ni、Fe、Co、Pt、Mo、W、Y、Au、Pd、及びこれらの金属の合金からなる群から選択される一種以上で形成されることを特徴とする請求項12〜18のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項20】
前記触媒層は、マグネトロンスパッタリング法または蒸着法によって形成されることを特徴とする、請求項12〜19のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項21】
前記段階(iv)において、前記絶縁層は、酸化物からなることを特徴とする、請求項12〜20のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項22】
前記段階(v)は、400〜900℃の温度で行われることを特徴とする、請求項12〜21のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項23】
前記段階(v)において、前記カーボンが含まれるガスは、CH4、C2H2、C2H4、C2H6、CO、及びCO2からなる群から選択される一種以上のガスであり、前記カーボンが含まれるガスは、H2ガス、N2ガス、O2ガス、水蒸気、及びArガスからなる群から選択される一種以上のガスと共に注入されることを特徴とする、請求項12〜22のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項1】
(i)複数の突起部を有する基板を準備する段階と、
(ii)前記基板上に、前記突起部を覆い、カーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、
(iii)前記触媒層上にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上に前記カーボンナノチューブを成長させる段階と、
を含むカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項2】
前記段階(ii)と前記段階(iii)との間に、前記触媒層を表面処理して触媒粒子を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項3】
前記触媒粒子は、前記触媒層の表面がN2ガス、Arガス、H2ガス、Heガス、Neガス、及びNH3ガスからなる群から選択される一種以上のガスの雰囲気下で熱処理されることによって形成されることを特徴とする、請求項2に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項4】
前記触媒粒子は、イオン化されたArガス、イオン化されたNH3ガス、またはイオン化されたN2ガスを、前記触媒層の表面に衝突させることによって形成されることを特徴とする、請求項2または3に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項5】
前記突起部は、球状、柱状、及びピラミッド状からなる群から選択される一種以上の形状で形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項6】
前記カーボンナノチューブは、熱化学気相蒸着法またはプラズマ化学気相蒸着法によって形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項7】
前記触媒層は、前記触媒層の表面が前記突起部と同一または類似した形状を有するように、所定の厚さに形成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項8】
前記触媒層は、Ni、Fe、Co、Pt、Mo、W、Y、Au、Pd、及びこれらの金属の合金からなる群から選択される一種以上で形成されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項9】
前記触媒層は、マグネトロンスパッタリング法または蒸着法によって形成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項10】
前記段階(iii)は、400〜900℃の温度で行われることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項11】
前記段階(iii)において、前記カーボンが含まれるガスは、CH4、C2H2、C2H4、C2H6、CO、及びCO2からなる群から選択される一種以上のガスであり、前記カーボンが含まれるガスは、H2ガス、N2ガス、O2ガス、水蒸気、及びArガスからなる群から選択される一種以上のガスと共に注入されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法。
【請求項12】
(i)基板を準備する段階と、
(ii)前記基板上に複数の突起部を有する電極を形成する段階と、
(iii)前記突起部を覆い、前記電極上にカーボンナノチューブの成長を促進させる触媒層を形成する段階と、
(iv)前記触媒層を覆う絶縁層を形成した後、前記絶縁層に前記触媒層の表面の一部を露出させるビアホールを形成する段階と、
(v)前記ビアホールを通じて前記触媒層の表面にカーボンが含まれるガスを注入して、前記触媒層の表面上にカーボンナノチューブを成長させて配線を形成する段階と、
を含むことを特徴とする、半導体素子の配線形成方法。
【請求項13】
前記段階(iii)と前記段階(iv)との間には、前記触媒層を表面処理して触媒粒子を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項14】
前記触媒粒子は、前記触媒層の表面がN2ガス、Arガス、H2ガス、Heガス、Neガス、及びNH3ガスからなる群から選択される一種以上のガスの雰囲気下で熱処理されることによって形成されることを特徴とする、請求項13に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項15】
前記触媒粒子は、イオン化されたArガス、イオン化されたNH3ガス、またはイオン化されたN2ガスを、前記触媒層の表面に衝突させることによって形成されることを特徴とする、請求項13または14に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項16】
前記突起部は、球状、柱状、及びピラミッド状から選択される一種以上の形状で形成されることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項17】
前記カーボンナノチューブは、熱化学気相蒸着法またはプラズマ化学気相蒸着法によって形成されることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項18】
前記触媒層は、前記触媒層の表面が前記突起部と同一または類似した形状を有するように、所定の厚さに形成されることを特徴とする、請求項12〜17のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項19】
前記触媒層は、Ni、Fe、Co、Pt、Mo、W、Y、Au、Pd、及びこれらの金属の合金からなる群から選択される一種以上で形成されることを特徴とする請求項12〜18のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項20】
前記触媒層は、マグネトロンスパッタリング法または蒸着法によって形成されることを特徴とする、請求項12〜19のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項21】
前記段階(iv)において、前記絶縁層は、酸化物からなることを特徴とする、請求項12〜20のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項22】
前記段階(v)は、400〜900℃の温度で行われることを特徴とする、請求項12〜21のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【請求項23】
前記段階(v)において、前記カーボンが含まれるガスは、CH4、C2H2、C2H4、C2H6、CO、及びCO2からなる群から選択される一種以上のガスであり、前記カーボンが含まれるガスは、H2ガス、N2ガス、O2ガス、水蒸気、及びArガスからなる群から選択される一種以上のガスと共に注入されることを特徴とする、請求項12〜22のいずれか1項に記載の半導体素子の配線形成方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2A】
【図2B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図3】
【図4】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2A】
【図2B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2007−180546(P2007−180546A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341961(P2006−341961)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
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