説明

ジルコニウム酸化膜を有する半導体素子のキャパシタ及びその製造方法

【課題】70nm以下の金属配線を有する次世代DRAMで要求される容量および良好な漏れ電流特性を確保できるキャパシタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】キャパシタ形成方法は、ストレージ電極65を形成するステップと、ストレージ電極65の表面をプラズマ窒化66A処理するステップと、該表面がプラズマ窒化66A処理されたストレージ電極65上にZrO薄膜67を蒸着するステップと、ZrO薄膜67の表面をプラズマ窒化処理して、表面が窒化66BされたZrO薄膜を形成するステップと、窒化66Bされた前記ZrO薄膜上にプレート電極68を形成するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子のキャパシタ形成方法に関し、さらに詳細には、所望の充電容量を確保し、且つ、漏れ電流特性及び熱安定性をも確保することのできるジルコニウム酸化膜を有する半導体素子のキャパシタ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、半導体製造技術の発達により、メモリ製品の高集積化が加速化されるにつれて、単位セル面積が著しく減少しており、動作電圧の低電圧化がなされている。これに伴い、素子のリフレッシュ時間が短縮され、ソフトエラー(soft error)が発生するという問題が発生しており、このような問題を防止するために、25fF/セル以上の高い充電容量を有し、漏れ電流発生の少ないキャパシタの開発が要求されている。
【0003】
周知のように、キャパシタの充電容量は、電極の表面積及び誘電体の誘電定数に比例し、電極間の距離に該当する誘電膜厚、より正確には、誘電膜の等価酸化膜厚(Tox: equivalent SiO2 thickness)に反比例する。したがって、高集積素子で要求される大きな充電容量を有するキャパシタを具現するためには、高い誘電率を有し、且つ、等価酸化膜厚を薄くすることのできる誘電膜を使用しなければならない。
【0004】
従来のSi(ε=7)薄膜を誘電膜として用いるNO(Nitride-Oxide)キャパシタは、高集積化にともなう充電容量の確保において限界を呈しており、充分な充電容量の確保のために、Si(ε=7)よりも高い誘電定数を有するTa(ε=25)、La(ε=30)及びHfO(ε=20)などを単一誘電体として採用したSIS(Polisilicon-Insulator-Polisilicon)構造のキャパシタの開発がなされている。
【0005】
ところが、Ta(ε=25)膜は、漏れ電流に脆弱であるだけでなく、熱処理時に発生する酸化膜のために、事実上等価酸化膜厚を30Å以下に下げることができないという問題がある。そして、La膜及びHfO膜は、誘電定数がそれぞれ30及び20程度であるから、充電容量の確保の面では有利であるが、等価酸化膜の厚さを15Å以下に薄くした場合、漏れ電流が増加し降伏電圧強度が極めて小さくなって、繰り返される電気的衝撃に脆弱であることから、キャパシタの耐久性を低下させるという問題がある。特に、HfO膜は、Al膜よりも結晶化温度が低いため、後続する600℃以上の高温での熱処理を行う時、漏れ電流が急増するという問題がある。
【0006】
一方、従来SIS構造のキャパシタで電極物質として使用されていたポリシリコンに関しても、高集積素子で要求される高い電気伝導性を確保するのには限界があることから、高い電気伝導性を有する金属体を新しい電極物質として使用するようになった。
【0007】
これに、100nm以下の微細金属配線を有する高集積DRAMに採用できるキャパシタとして、金属電極と2重あるいは3重誘電膜とを採用したキャパシタが開発されている。例えば、金属系電極(TiN)とHfO/Alのような2重誘電体とを採用したMIS(Metal-Insulator-Polisilicon)構造のキャパシタや、または、金属系電極(TiN)とHfO/Al/HfOのような3重誘電体とを採用したMIM(Metal-Insulator-Metal)構造のキャパシタが開発されている。
【0008】
しかし、上記の従来のMISまたはMIM構造のキャパシタの場合、70nm以下の金属配線を有する素子への採用には限界がある。これは、MISまたはMIMキャパシタのHfO/Al及びHfO/Al/HfOの多重誘電膜は、等価酸化膜厚の限界が12Å程度であることから、70nm以下の金属配線が採用されるDRAMにおいて25fF/セル以上の充電容量を得ることが難しいためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の従来の技術の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、70nmクラス以下の金属配線を有する次世代DRAMにおいて必要とする充電容量を確保し、且つ、漏れ電流特性をも確保することができる半導体素子のキャパシタ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、上記の目的を達成するため、本発明の半導体素子のキャパシタ形成方法によれば、ストレージ電極を形成するステップと、該ストレージ電極の表面をプラズマ窒化処理するステップと、該表面がプラズマ窒化処理された前記ストレージ電極上にZrO薄膜を蒸着するステップと、該ZrO薄膜の表面をプラズマ窒化処理して、表面が窒化されたZrO薄膜を形成するステップと、窒化された前記ZrO薄膜上にプレート電極を形成するステップとを含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の半導体素子のキャパシタ形成方法によれば、ストレージ電極を形成するステップと、該ストレージ電極上にAl薄膜を蒸着するステップと、該Al薄膜上にZrO薄膜を蒸着するステップと、該ZrO薄膜の表面をプラズマ窒化処理して、窒化されたZrO薄膜及びAl薄膜の2重膜からなる誘電膜を形成するステップと、2重膜からなる前記誘電膜上にプレート電極を形成するステップとを含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の半導体素子のキャパシタ形成方法によれば、ストレージ電極を形成するステップと、該ストレージ電極の表面をプラズマ窒化処理するステップと、表面がプラズマ窒化処理された前記ストレージ電極上に第1ZrO薄膜、Al薄膜及び第2ZrO薄膜を順に蒸着するステップと、該第2ZrO薄膜の表面をプラズマ窒化処理して、第1ZrO薄膜、Al薄膜及び窒化された第2ZrO薄膜の3重膜からなる誘電膜を形成するステップと、該誘電膜上にプレート電極を形成するステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の半導体素子のキャパシタによれば、ストレージ電極と、該ストレージ電極上に形成され、表面がプラズマ窒化されたZrO薄膜と、該ZrO薄膜上のプレート電極とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、キャパシタの誘電膜として、大きなバンドギャップエネルギー(Band Gap Energy: Eg)値を有するZrO(Eg=7.8eV、ε=20〜25)薄膜と熱安定性に優れているAl(Eg=8.7eV、ε=9)薄膜とからなる多重誘電膜構造を構成することによって、漏れ電流発生の抑制力を向上させ得ることはもちろん、降伏電圧値を高めることができ、また、大容量の充電容量を得ることができるため、70nmクラス以下の高集積メモリ製品で要求される充分な充電容量を有し、且つ、優れた漏れ電流及び降伏電圧特性を有するキャパシタを具現できる。
【0015】
その上、ZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜は、従来のHfOなどの単一誘電膜より優れた熱安定性を有することと関連して、キャパシタ形成後の集積工程において不可欠な高温での熱処理を行う時にも電気的特性の劣化が防止され、したがって、本発明は、70nm以下の金属配線工程が採用される次世代半導体メモリ素子におけるキャパシタの耐久性と信頼性とを同時に向上させることができる。
【0016】
また、本発明は、キャパシタの誘電膜としてZrO薄膜を採用し、その蒸着前後にプラズマ窒化処理を行って、薄膜表面にZr-O-N結合を誘導することにより、ZrO薄膜自体の結晶化温度を高めることはもちろん、プレート電極から膜内部への不純物拡散を防止することによって、所望の充電容量を確保し、且つ、キャパシタの漏れ電流特性及び降伏電圧特性を向上させることができる。
【0017】
したがって、本発明は、ZrOの誘電膜を採用したキャパシタを形成するとしても、700℃以上の高温熱工程による漏れ電流の発生を少なくとも2倍以上著しく低くすることができるため、超高集積メモリ製品でのキャパシタの耐久性と信頼性とを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】本発明の第1の実施の形態に係る半導体素子のキャパシタ形成方法を説明するための工程別の断面図である。
【図1B】本発明の第1の実施の形態に係る半導体素子のキャパシタ形成方法を説明するための工程別の断面図である。
【図1C】本発明の第1の実施の形態に係る半導体素子のキャパシタ形成方法を説明するための工程別の断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係るキャパシタの積層構造を詳細に示す断面図である。
【図3】ALD法にともなうZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜の蒸着過程を説明するための図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るキャパシタの積層構造を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るキャパシタの積層構造を示す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係るキャパシタの積層構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係るキャパシタの積層構造を示す断面図である。
【図8A】本発明の第6の実施の形態に係るキャパシタの製造方法を示す工程別の断面図である。
【図8B】本発明の第6の実施の形態に係るキャパシタの製造方法を示す工程別の断面図である。
【図8C】本発明の第6の実施の形態に係るキャパシタの製造方法を示す工程別の断面図である。
【図8D】本発明の第6の実施の形態に係るキャパシタの形成方法を説明するための模式図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態〜第9の実施の形態に係るキャパシタの形成方法を説明するための模式図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態〜第9の実施の形態に係るキャパシタの形成方法を説明するための模式図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態〜第9の実施の形態に係るキャパシタの形成方法を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の最も好ましい実施の形態を添付した図面を参照しながら説明する。
【0020】
本発明では、70nmクラス以下のDRAMのキャパシタに要求される30fF/セル以上の充電容量、0.5fF/セル以下の漏れ電流及び2.0V(1pA/セルにおいて)以上の降伏電圧特性を得ることを目的として、プラズマ窒化されたジルコニウム酸化膜(以下、「ZrO薄膜」と記す)の単一膜またはZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜を採用したキャパシタを構成する。
【0021】
この場合、ZrO(Eg=7.8eV,ε=20〜25)薄膜がTa(Eg=4.5eV,ε=25)誘電膜及びHfO(Eg=5.7eV,ε=20)誘電膜よりも大きなバンドギャップエネルギーと誘電定数とを有する物質であることと、Al(Eg=8.7eV,ε=9)薄膜がHfO(Eg=5.7eV,ε=20)誘電膜に比べて、熱安定性に優れている物質であることと関連して、ZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜は、従来の単一誘電膜を採用したキャパシタの漏れ電流の問題及び熱安定性の問題の発生を抑制することができる。
【0022】
これにより、プラズマ窒化されたZrO薄膜またはZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜は、等価酸化膜厚を12Å以下に下げることができ、したがって、プラズマ窒化されたZrO薄膜またはZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜を採用した本発明のキャパシタは、70nmクラス以下のDRAMでも30fF/セル以上の大容量の充電容量を得ることができる。
【0023】
その結果、プラズマ窒化されたZrO薄膜またはZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜を採用した本発明のキャパシタは、70nmクラス以下の金属配線を有する次世代のDRAM製品で要求される充電容量を確保し、且つ、量産可能な漏れ電流及び降伏電圧特性をも確保することができる。
【0024】
また、本発明は、ZrO、Al蒸着後に膜質改善のために、低温アニールを行い、かつ誘電定数を増大させるために、高温アニールを採用して、結晶性を改善する。また、漏れ電流特性の劣化防止のために、金属電極と熱安定性に優れたAlとを共に使用する。
【0025】
図1A〜図1Cは、本発明の第1の実施の形態に係る半導体素子のキャパシタ形成方法を説明するための工程別の断面図であって、これらを説明すれば、次の通りである。
【0026】
図1Aに示されているように、トランジスタ及びビットラインを含む下部パターン(図示せず)が形成された半導体基板11の全面上に、下部パターンを覆うように層間絶縁膜12を形成する。
【0027】
次に、層間絶縁膜12をエッチングして、基板接合領域またはランディングプラグポリLPPを露出させるコンタクト孔13を形成した後、コンタクト孔13内に導電膜を埋め込んで、ストレージノードコンタクト14を形成する。
【0028】
次に、ストレージノードコンタクト14を含む層間絶縁膜12上にストレージ電極物質の蒸着及びCMPまたはエッチバック処理による分離処理を行って、ストレージノードコンタクト14と接続されるストレージ電極15を形成する。
【0029】
ここで、ストレージ電極15は、ドープされたポリシリコン(doped polysilicon)、TiN、TaN、W、WN、Ru、RuO、Ir、IrO、Pt、Ru/RuO、Ir/IrO及びSrRuOからなる群の中から選択されたいずれかの物質を用いて、200Å〜500Åの厚さに形成する。また、ストレージ電極15は、図1Aに示したように、シリンダー(cylinder)構造以外に、凹(concave)構造、または、単純スタック(Stack)構造としても形成が可能である。
【0030】
例えば、ストレージ電極15をTiNで蒸着によって形成する場合、ソース物質には、TiClを使用し、反応ガスには、NHを使用し、ソース物質と反応ガスとの流量をそれぞれ10sccm〜1000sccmに維持する。この時、反応チャンバの圧力は、0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)に維持し、基板温度は、500〜700℃に維持し、TiNは、200Å〜500Åの厚さに蒸着する。
【0031】
上記したストレージ電極15を形成した後には、ストレージ電極15を緻密にし、漏れ電流増加の原因となる電極内の残留不純物を除去しながら、電極表面の荒さ(roughness)を緩和して、電界集中が防止されるように、N、H、N/H、O、O及びNHで構成された群の中から選択されるいずれかのガス雰囲気下で低温アニールを行う。
【0032】
この時、低温アニールは、プラズマ、電気炉及びRTP(Rapid Thermal Process)方式で構成された群の中から選択されるいずれかの方式で行う。プラズマを利用してアニールする場合、100W〜500WのRF電力を有するプラズマを利用して、200℃〜500℃の温度範囲と0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)の圧力範囲下で、選択された雰囲気ガスを5sccm〜5slmだけフローさせながら、1分〜5分間行う。一方、電気炉を利用してアニールする場合、600℃〜800℃の温度で選択された雰囲気ガスを5sccm〜5slmだけフローさせながら行い、RTPを利用してアニールする場合、500℃〜800℃の温度範囲を有する常圧(700〜760torr(93316〜101315Pa))または減圧(1〜100torr(133.3〜13330Pa))のチャンバ内で選択されたガスを5sccm〜5slmだけフローさせながら行う。
【0033】
図1Bに示されているように、ストレージ電極15上にZrO薄膜16A、Al薄膜16Bの順に積層されたAl/ZrO構造の多重誘電膜16を形成する。ここで、多重誘電膜16は、例えば、ALD(Atomic Layer Deposition)法により蒸着するが、これは図3を参照して後述する。
【0034】
図1Cに示されているように、ZrO薄膜16AとAl薄膜16Bとからなる多重誘電膜16上にドープされたポリシリコン、TiN、TaN、W、WN、Ru、RuO、Ir、IrO、Pt、Ru/RuO、Ir/IrO及びSrRuOからなる群の中から選択されたいずれかの物質からなるプレート電極17を形成する。以上で、ZrO薄膜16AとAl薄膜16Bとからなる多重誘電膜16を備えた第1の実施の形態に係るキャパシタが完成する。
【0035】
ここで、プレート電極17は、CVD TiN/PVD TiNで形成するが、例えば、CVD TiNの蒸着方法は、次の通りである。ソース物質には、TiClを使用し、反応ガスには、NHを使用し、ソース物質と反応ガスとの流量をそれぞれ10sccm〜1000sccmに維持する。この時、反応チャンバの圧力は、0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)に維持し、基板温度は、500〜600℃に維持し、TiNは、200Å〜400Åの厚さに蒸着する。
【0036】
プレート電極17の形成後には、後続する集積工程またはパッケージ工程での環境性テストにおいて、水素成分、水分、温度または電気的衝撃などからキャパシタの構造的安定性を確保するための保護膜として、Al、HfO、Ta、ZrO、TiO及びLaなどの酸化膜またはTiNなどの金属の酸化物もしくは窒化物からなる保護膜をALD法で50Å〜200Åの厚さに蒸着することが好ましい。
【0037】
図2は、第1の実施の形態に係るキャパシタの積層構造を詳細に示した断面図であって、ストレージ電極15上にZrO薄膜16A、Al薄膜16Bの順に積層された多重誘電膜16が形成され、多重誘電膜16上にプレート電極17が形成される。
【0038】
多重誘電膜16において、ZrO薄膜16Aの厚さは、5Å〜100Åであり、Al薄膜16Bの厚さは、5Å〜30Åであって、多重誘電膜16の総厚は10Å〜130Åとなる。
【0039】
図3は、ALD工程によるZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜を蒸着によって形成する過程を説明するための図である。
【0040】
図3に示されているように、ZrO薄膜及びAl薄膜の蒸着は、「ソースガスフロー、パージ、反応ガスフロー、パージ」を順次行う単位サイクルを、所望の厚さの薄膜が得られるまで繰り返し行うALD法で行う。すなわち、単位サイクルは、ソースガスをフローさせてソースガスを吸着させ、吸着されずにチャンバ内部に残留するソースガスを外部にパージさせ、チャンバ内部の反応ガスをフローさせて、吸着されたソースガスとの反応により所望の薄膜を蒸着した後、またパージガスをフローさせて、チャンバ内部に残留する未反応ガスを外部にパージさせる。
【0041】
まず、ALD法によるZrO薄膜の蒸着は、「Zrソースガスフロー、パージ、反応ガスフロー、パージ」を順次行う単位サイクルを1サイクルとし、所望の厚さの薄膜が得られるまで、単位サイクルを繰り返し行う方式で行う。この時、ZrO薄膜の蒸着の際、基板温度は、200℃〜350℃の範囲の低温とし、反応チャンバの圧力は、0.1〜1torr(13.33〜133.3Pa)の範囲にする。
【0042】
詳細に述べると、ZrCl、Zr[N(CH)C、Zr(O-tBu)、Zr[N(CH、Zr[N(C)(CH)]、Zr[N(C、Zr(tmhd)、Zr(OiC(tmtd)及びZr(OtBu)からなる群の中から選択されるいずれかのZrソースガスをALD装備のチャンバ内部に注入させて、Zrソースを吸着させる。この時、Zrソースガスは、運搬ガスであるArガスによりチャンバに注入され、Arガスは、流量を150sccm〜250sccmとして0.1秒〜10秒間フローさせる。
【0043】
そして、チャンバ内部にパージガス(NまたはAr)をフローさせて、吸着されずにチャンバ内部に残留するZrソースガスを外部にパージさせる。この時、パージガスは、流量を200sccm〜400sccmとして3秒〜10秒間フローさせる。
【0044】
そして、チャンバ内部にO、O、プラズマO、NO、プラズマNO及びHO蒸気からなる群の中から選択されるいずれかの反応ガスをフローさせ、吸着されたZrソースと反応させてZrO薄膜を蒸着により形成する。この時、反応ガスは、流量を0.1slm〜1slmとして3秒〜10秒間フローさせるが、反応ガスがO(濃度が100〜500g/cm)である場合には、流量を200sccm〜500sccmとする。
【0045】
最後に、チャンバ内部にパージガス(NまたはAr)をフローさせて、吸着されずにチャンバ内部に残留する未反応ガスを外部にパージさせる。この時、パージガスは、流量を50sccm〜200sccmとして3秒〜10秒間フローさせる。
【0046】
上記のような「Zrソースガスフロー、パージ、反応ガスフロー、パージ」を順次行う単位サイクルを繰り返し行って、ZrO薄膜の厚さが5Å〜100Åになるようにする。
【0047】
次に、ALD法によるAl薄膜の蒸着は、ZrO薄膜蒸着後その場(In−situ)で行うが、「Alソースガスフロー、パージ、反応ガスフロー、パージ」を順次行う単位サイクルを1サイクルとし、所望の厚さの薄膜が得られるまで、単位サイクルを繰り返し行う方式で行う。そして、Al薄膜の蒸着の際、基板温度は、200℃〜500℃の範囲の低温とし、反応チャンバの圧力は、0.1〜1torr(13.33〜1333Pa)の範囲にする。
【0048】
詳細に述べると、Al(CH、Al(C、及びAlを含有した他の有機金属化合物からなる群の中から選択されるいずれかのAlソースガスをALD装備のチャンバ内部にフローさせて、Alソースを吸着させる。この時、Alソースガスは、運搬ガスであるArガスによりチャンバ内部に注入され、Arは、流量を20sccm〜100sccmとして0.1秒〜5秒間フローさせる。
【0049】
そして、チャンバ内部にパージガス(NまたはAr)をフローさせて、吸着されずにチャンバ内部に残留するAlソースガスを外部にパージさせる。この時、パージガスは、流量を50sccm〜300sccmとして0.1秒〜5秒間フローさせる。
【0050】
そして、チャンバ内部にO、O、プラズマO、NO、プラズマNO及びHO蒸気からなる群の中から選択されるいずれかの反応ガスをフローさせ、吸着されたAlソースと反応させてAl薄膜を蒸着により形成する。この時、反応ガスは、流量を0.1slm〜1slmとして3秒〜10秒間フローさせるが、反応ガスがO(濃度が100〜500g/cm)である場合には、流量を200sccm〜500sccmとする。
【0051】
最後に、チャンバ内部にパージガス(NまたはAr)をフローさせて、吸着されずにチャンバ内部に残留する未反応ガスを外部にパージさせる。この時、パージガスは、流量を300sccm〜1000sccmとして0.1秒〜10秒間フローさせる。
【0052】
上記のような「Alソースガスフロー、パージ、反応ガスフロー、パージ」を順次行う単位サイクルを繰り返し行って、Al薄膜の厚さが5Å〜30Åになるようにする。
【0053】
上述したように、ALD法によりZrO薄膜とAl薄膜とをIn−situで蒸着して形成する多重誘電膜20は、各薄膜の蒸着後、これに続く工程により薄膜内の炭素、水素などの不純物及び酸素空孔のような欠陥を除去しながら薄膜表面の荒さを緩和して、極的に各薄膜の漏れ電流及び降伏電圧特性が向上するように低温アニールを行う。
【0054】
この時、低温アニールは、プラズマアニールまたはUV(Ultra violet)/Oアニールを行う。
【0055】
まず、プラズマアニールは、300℃〜450℃の温度範囲でN、H、N/H、NH、NO、N/O、O及びOからなる群の中から選択されるいずれかのガス雰囲気下で行い、50W〜300WのRF電力を有するプラズマを利用して、0.1〜1torr(13.33〜133.3Pa)の圧力範囲で選択されたガスを100sccm〜200sccmだけフローさせながら、30秒〜120秒間行う。
【0056】
そして、UV/Oアニールは、300℃〜400℃の温度範囲で2分〜10分間、1530mW/cmの強度で実施する。
【0057】
上記のような低温アニール工程後には、各薄膜の誘電定数を増大させるために高温アニールを追加的に行うが、高温アニールは、N、Ar及びHeからなる群の中から選択されるいずれかのガス雰囲気下で急速アニール(Rapid Thermal Anneal)または炉アニール(Furnace anneal)を行う。この時、急速アニールは、500℃〜800℃の温度範囲を有する常圧(700〜760torr(93316〜101315Pa))または減圧(1〜100torr(133.3〜13330Pa))のチャンバ内で選択されたガスを5sccm〜5slmだけフローさせながら、30秒〜120秒間行い、炉アニールは、600℃〜800℃の温度で選択されたガスを5sccm〜5slmだけフローさせながら、10分〜30分間行う。
【0058】
一方、低温アニール(プラズマアニールまたはUV/Oアニール)と高温アニール(急速アニールまたは炉アニール)とは、プレート電極形成後に行うことができる。
【0059】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るキャパシタの積層構造を示す断面図であって、第2の実施の形態に係るキャパシタは、ストレージ電極21、多重誘電膜22及びプレート電極23から構成される。
【0060】
図4において、多重誘電膜22は、Al薄膜22A、ZrO薄膜22Bの順に積層されたZrO/Al構造であり、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と異なって、ストレージ電極21の形成後にAl薄膜22Aを先に蒸着し、ZrO薄膜22Bを後から蒸着する。ここで、ZrO薄膜22Bは、5Å〜100Åの厚さ、Al薄膜22Aは、5Å〜30Åの厚さを維持する。
【0061】
図5は、本発明の第3の実施の形態に係るキャパシタの積層構造を示す断面図であって、第3の実施の形態に係るキャパシタは、ストレージ電極31、多重誘電膜32及びプレート電極33から構成される。
【0062】
図5において、多重誘電膜32は、ZrO薄膜32A、Al薄膜32Bの順にそれぞれ少なくとも2回以上交互に蒸着された(Al/ZrO(2≦n≦10)構造である。ここで、nは、各薄膜の蒸着回数であり、ZrO薄膜32Aは、5Å〜25Åの厚さ、Al薄膜32Bは、5Å〜10Åの厚さを維持する。
【0063】
図6は、本発明の第4の実施の形態に係るキャパシタの構造を示す図であって、第4の実施の形態に係るキャパシタは、ストレージ電極41、多重誘電膜42及びプレート電極43から構成される。
【0064】
図6において、多重誘電膜42は、Al薄膜42A、ZrO薄膜42Bの順にそれぞれ少なくとも2回以上交互に蒸着された(ZrO/Al(2≦n≦10)構造である。ここで、nは、各薄膜の蒸着回数であり、ZrO薄膜42Bは、5Å〜25Åの厚さ、Al薄膜42Aは、5Å〜10Åの厚さを維持する。
【0065】
図7は、本発明の第5の実施の形態に係るキャパシタの構造を示す図であって、第5の実施の形態に係るキャパシタは、ストレージ電極51、多重誘電膜52及びプレート電極53から構成される。
【0066】
図7において、多重誘電膜52は、第1ZrO薄膜52A、Al薄膜52B、第2ZrO薄膜52Cの順に積層されたZrO/Al/ZrOの3重膜構造である。ここで、第1及び第2ZrO薄膜52A、52Cは、それぞれ5Å〜50Åの厚さ、Al薄膜52Bは、5Å〜15Åの厚さを維持する。
【0067】
図4〜図7において、Al薄膜とZrO薄膜とは、図3に示されたALD法で蒸着されたものであって、Al薄膜とZrO薄膜とのソースガス、パージガス及び反応ガスは、全て第1の実施の形態と同様に使用する。
【0068】
好ましくは、Zrソースガスには、ZrCl、Zr[N(CH)C、Zr(O-tBu)、Zr[N(CH、Zr[N(C)(CH)]、Zr[N(C、Zr(tmhd)、Zr(OiC(tmtd)及びZr(OtBu)からなる群の中から選択されるいずれかを使用し、パージガスには、NまたはArを使用し、反応ガスには、O、O、プラズマO、NO、プラズマNO及びHO蒸気からなる群の中から選択されるいずれかを使用し、Alソースガスには、Al(CH、Al(C、及びAlを含有した他の有機金属化合物からなる群の中から選択されるいずれかを使用する。
【0069】
なお、ALD法によりAl薄膜及びZrO薄膜を蒸着した後には、各薄膜の蒸着後、これに続く工程により、薄膜内の炭素、水素などの不純物及び酸素空孔などの欠陥を除去しながら薄膜表面の荒さを緩和して、極的に各薄膜の漏れ電流及び降伏電圧特性が向上するように低温アニールを行い、追加的に各薄膜の誘電定数を増加させるために、高温アニールを行う。ここで、低温アニール及び高温アニールに関しては、第1の実施の形態での説明を参照されたい。
【0070】
上述したように、第1〜第5の実施の形態に係るキャパシタは、誘電膜として、大きなバンドギャップエネルギー値を有するZrO(Eg=7.8eV、ε=20〜25)薄膜と熱安定性に優れたAl(Eg=8.7eV、ε=9)薄膜とからなる多重誘電膜構造を構成することによって、漏れ電流発生の抑制力を向上させ得ることはもちろん、降伏電圧値を高くすることができ、かつ、大容量の充電容量を得ることができることから、70nmクラス以下の高集積メモリ製品で要求される充分な充電容量を有し、且つ、望ましい漏れ電流及び降伏電圧特性を有するキャパシタを具現できる。
【0071】
その上、ZrO薄膜とAl薄膜とからなる多重誘電膜は、従来のHfOなどの単一誘電膜よりも優れた熱安定性を有することと関連して、キャパシタ形成後の集積工程で不可欠な高温の熱処理を行う時にも電気的特性の劣化が防止され、したがって、本発明は、70nm以下の金属配線工程が採用される次世代半導体メモリ素子におけるキャパシタの耐久性と信頼性を同時に向上させることができる。
【0072】
図8A〜8Cは、本発明の第6の実施の形態に係るキャパシタの製造方法を示す各工程における断面図であって、図8Dは、本発明の第6の実施の形態に係るキャパシタの形成方法を説明するための模式図である。
【0073】
図8Aに示されているように、トランジスタ及びビットラインを含む下部パターン(図示せず)が形成された半導体基板61の全面上に下部パターンを覆うように層間絶縁膜62を形成する。その後、層間絶縁膜62をエッチングして、基板接合領域またはランディングプラグポリLPPを露出させるコンタクト孔63を形成した後、コンタクト孔63内に導電膜を埋め込んで、ストレージノードコンタクト64を形成する。次に、ストレージノードコンタクト64を含む層間絶縁膜62上にストレージノードコンタクト64と接続されるように、ストレージ電極物質の蒸着及びCMPまたはエッチバックによる分離処理を行って、ストレージ電極65を形成する。
【0074】
ここで、ストレージ電極65は、ドープされたポリシリコン、TiN、TaN、W、WN、Ru、RuO、Ir、IrO、Pt、Ru/RuO、Ir/IrO及びSrRuOからなる群の中から選択されたいずれかの物質で形成し、200〜500Åの厚さに形成する。また、ストレージ電極65は、図8Aに示したようなシリンダー構造以外に凹構造、または単純スタック構造に形成することもできる。
【0075】
例えば、ストレージ電極65をTiNで蒸着によって形成する場合、ソース物質には、TiClを使用し、反応ガスには、NHを使用し、ソース物質と反応ガスとの流量をそれぞれ10sccm〜1000sccmに維持する。この時、反応チャンバの圧力は、0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)に維持し、基板温度は、500〜700℃に維持し、TiNは、200Å〜400Åの厚さに蒸着する。
【0076】
ストレージ電極65を形成した後、ストレージ電極65を緻密にし、漏れ電流増加の原因となる電極内の残留不純物を除去しながら、電極表面の荒さを緩和して、電界集中が防止されるように、N、H、N/H、O、O及びNHからなる群の中から選択されるいずれかのガス雰囲気下で低温アニールを行う。
【0077】
この時、低温アニールは、プラズマ、電気炉及びRTP方式で構成された群の中から選択されるいずれかの方式で行う。プラズマを利用してアニールする場合、100〜500WのRF電力を有するプラズマを利用して、200〜500℃の温度範囲と0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)の圧力範囲で、選択されたガスを5sccm〜5slmだけフローさせながら1〜5分間行う。一方、電気炉を利用してアニールする場合、600〜800℃の温度で選択されたガスを5sccm〜5slmだけフローさせながら行い、RTPを利用してアニールする場合、500〜800℃の温度範囲を有する常圧(700〜760torr(93316〜101315Pa))または減圧(1〜100torr(133.3〜13330Pa))チャンバ内で選択されたガスを5sccm〜5slmだけフローさせながら行う。
【0078】
図8Bに示されているように、ストレージ電極65の表面をプラズマ窒化させた後、30〜100Åの厚さにZrO薄膜67を蒸着し、その後、ZrO薄膜67の表面をプラズマ窒化させて、表面が窒化されたZrO薄膜67からなる誘電膜を形成する。したがって、ZrO薄膜67の上下にプラズマ窒化層66A、66Bが存在するが、ZrO薄膜67の下のプラズマ窒化層66Aは、ストレージ電極65の表面を窒化させたものであって、ZrO薄膜67の上のプラズマ窒化層66Bは、ZrO薄膜67の表面を窒化させたものである。
【0079】
ZrO薄膜67の上下にプラズマ窒化層66A、66Bを形成する理由は、ZrO薄膜67の熱安定性を確保し、膜内に不純物が侵入することを防止するためのものであって、プラズマ窒化層66A、66Bを形成するためのプラズマ処理は、200〜500℃の温度、0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)の圧力のNH、NまたはN/H雰囲気で、RFパワーを100〜500W程度にして、グロー放電を発生させたチャンバ内で5秒〜300秒間行う。
【0080】
このように、ZrO薄膜67の蒸着前後でプラズマ窒化処理を行う場合、プレート電極から漏れ電流ソースである不純物が膜内に拡散することを遮断でき、特に、ZrO薄膜67の上下の表面にZr-O−N結合を誘導して、自体の結晶化温度が上昇するようにすることによって、後続する600℃以上の高温での熱処理を行う際、結晶化が抑制されて、キャパシタの漏れ電流発生を防止できることはもちろん、キャパシタ誘電膜の降伏電圧も増大させることができるようになる。
【0081】
一方、前記プラズマ窒化処理後には、前記ZrO薄膜67の表面に蓄積された窒素の濃度プロファイルを制御して、キャパシタの電気的特性が調節できるように、常圧または減圧状態と600〜900℃の温度範囲でRTPまたは炉方式によってアニールを行う。
【0082】
そして、ZrO薄膜67は、図3に示されたALD法はもちろん、MOCVD(Metal Organic CVD)法またはパルスCVD法を利用して蒸着する。
【0083】
ALD法によるZrO薄膜の蒸着は、「Zrソースガスフロー、パージ、反応ガスフロー、パージ」を順次行う単位サイクルを1サイクルとし、所望の厚さの薄膜が得られるまで、単位サイクルを繰り返し行う方式で行う。そして、ZrO薄膜の蒸着の際、基板温度は、200℃〜350℃範囲の低温にし、反応チャンバの圧力は、0.1〜1torr(13.33〜133.3Pa)の範囲にする。
【0084】
まず、Zrソースガスには、ZrCl、Zr[N(CH)C、及びZrを含有した他の有機金属化合物からなる群の中から選択されるいずれかを使用し、Zrソースガスの運搬ガスには、Arを使用する。ここで、運搬ガスであるArは、流量を150sccm〜250sccmとして0.1秒〜10秒間フローさせる。
【0085】
そして、反応ガスには、O(濃度;200±20g/cm)、O及び水蒸気(HO)からなる群から選択されるいずれかを使用し、パージガスには、Nまたはアルゴンを使用する。この時、パージガスは、流量を200sccm〜400sccm(Zrソースフロー後)または50sccm〜200sccm(反応ガスフロー後)として3秒〜10秒間フローさせ、反応ガスは、流量を0.1slm〜1slmとして3秒〜10秒間フローさせる。また、反応ガスには、ZrO薄膜67内に弱い水素結合に起因した電荷トラッピング現象を除去する目的で、水蒸気(HO)の代わりに重水(DO)を使用し、水素結合の代りに重水結合を有する金属酸化膜の絶縁膜を形成することも可能であり、この場合、誘電膜の信頼性をさらに向上させることができる。また、反応ガスには、水蒸気、重水の他にO、O、プラズマO、NO、又はプラズマNOを使用することもできる。
【0086】
図8Cに示されているように、蒸着の前後にプラズマ窒化処理を行ったZrO薄膜67上にプレート電極68を形成し、これにより、窒化されたZrO薄膜67を備えたキャパシタの形成を完了する。
【0087】
この時、プレート電極68は、ドープされたポリシリコンで形成するか、または、TiN、TaN、W、WN、WSi、Ru、RuO、Ir、IrO及びPtなどの物質で形成し、特に、プレート電極68を金属物質で形成した場合、好ましくは、その上に湿度、温度または電気的衝撃に対するキャパシタの構造的な安定性を向上させるための保護膜として、シリコン窒化膜またはポリシリコン膜を200〜1000Åの厚さに蒸着する。
【0088】
上記した図8〜図8Cによれば、第6の実施の形態では、ZrO薄膜67の蒸着の前後にプラズマ窒化処理を行うことによりZrO薄膜67の表面にZr−O−Nの結合を誘導して、ZrO薄膜67自体の結晶化温度を上げることはもちろん、膜内への不純物拡散が遮断されるようにする。言い換えれば、ZrO薄膜が有している熱安定性の限界、すなわち結晶化温度が低いという短所を解消するために、ZrO薄膜の蒸着後その表面をプラズマ処理し、薄膜内に窒素を混合させて、Zr−O−N結合を誘導する。この場合、表面窒化によりZrO薄膜自体の結晶化温度が高くなり、また、プレート電極またはストレージ電極からZrO薄膜内への不純物拡散を效果的に抑制させる。
【0089】
これにより、第6の実施の形態ではZrO薄膜67の漏れ電流特性を向上させ得ることはもちろん、降伏電圧もまた高めることができるので、構造的な安定性をも確保できる。したがって、窒化されたZrO薄膜を誘電膜として採用してキャパシタを構成することによって、充分な充電容量を確保することができることはもちろん、良好な漏れ電流特性をも確保できるので、70nmクラス以下のメモリ製品のキャパシタの具現が可能になる。
【0090】
一方、上記した本発明の第6の実施の形態では、キャパシタ誘電膜として窒化されたZrO薄膜67の単一膜を採用したが、窒化されたAl薄膜と窒化されたZrO薄膜との2重膜、Al薄膜と窒化されたZrO薄膜との2重膜、ZrO薄膜、Al薄膜及び窒化されたZrO薄膜の3重膜、窒化されたZrO薄膜、Al薄膜及び窒化されたZrO薄膜の3重膜、窒化されたZrO薄膜、窒化されたAl薄膜及び窒化されたZrO薄膜の3重膜を採用するすることも可能であり、2重膜または3重膜構造の窒化されたZrO薄膜を採用しても、窒化されたZrOの単一膜を採用した場合と同じ効果を得ることができる。
【0091】
図9〜図11は、本発明の第7実施の形態〜第9実施の形態に係るキャパシタの形成方法を説明するための模式図である。
【0092】
図9は、本発明の第7の実施の形態に係る窒化されたZrO薄膜と窒化されたAl薄膜の2重膜構造で誘電膜を構成する場合であって、図9に示したように、ドープされたポリシリコンまたはTiNからなるストレージ電極上にAl薄膜を蒸着した後、Al薄膜の表面をNHプラズマ窒化処理し、その後、プラズマ窒化処理が行われたAl薄膜上にZrO薄膜を蒸着した後、このZrO薄膜の表面をNHプラズマ窒化処理して、最終的に窒化されたZrO薄膜と窒化されたAl薄膜との2重膜からなる誘電膜を形成する。
【0093】
図10は、本発明の第8の実施の形態に係る窒化されたZrO薄膜とAlとの2重膜で誘電膜を構成する場合であって、図10に示したように、ストレージ電極上にAl薄膜、ZrO薄膜を順に蒸着した後、ZrO薄膜の表面をNHプラズマ窒化処理して、最終的に窒化されたZrO薄膜とAl薄膜との2重膜からなる誘電膜を形成する。
【0094】
図9及び図10の誘電膜形成方法において、Al薄膜は、ZrO薄膜より相対的に熱安定性に優れているため、窒化されたZrO薄膜と窒化されたAl薄膜との2重膜、または窒化されたZrO薄膜とAl薄膜との2重膜で誘電膜を構成する場合が、窒化されたZrO薄膜の単一膜で誘電膜を構成する場合よりも、漏れ電流特性に優れることと予想される。特に、後続する熱処理工程が850℃以上である場合には、図9と同様に、ZrO薄膜の蒸着前にAl薄膜の表面をNHプラズマ窒化処理することが好ましいが、後続する熱処理工程が850℃以下である場合には、図10と同様に、ZrO薄膜の蒸着前のNHプラズマ窒化処理を省略して、ZrO薄膜の蒸着後だけにNHプラズマ窒化処理を行っても、ZrOの熱安定性の強化効果は充分に期待できる。
【0095】
図11は、本発明の第9の実施の形態に係るZrO薄膜、Al及び窒化されたZrO薄膜の3重膜構造で誘電膜を構成する場合であって、図11に示したように、ストレージ電極の表面をNHプラズマ窒化処理した後、プラズマ窒化処理が行われたストレージ電極上に第1ZrO薄膜、Al薄膜及び第2ZrO薄膜を順に蒸着し、その後、第2ZrO薄膜の表面をNHプラズマ窒化処理して、最終的にZrO薄膜、Al及び窒化されたZrOの3重膜からなる誘電膜を形成する。
【0096】
上記において、Al薄膜は、ZrO薄膜と同様に、ALD、MOCVD及びパルスCVD法のうちのいずれかを利用して形成し、ALD法によるAl薄膜の蒸着は、「Alソースガスフロー、パージ、反応ガスフロー、パージ」を順次行う単位サイクルを1サイクルとし、所望の厚さの薄膜が得られるまで、単位サイクルを繰り返し行う方式で行う。そして、Al薄膜の蒸着時に、基板温度は200℃〜500℃範囲の低温とし、反応チャンバの圧力は0.1torr〜1torr(13.33〜133.3Pa)の範囲にする。
【0097】
まず、Alソースガスには、Al(CH、Al(C、及びAlを含有した他の有機金属化合物で構成された群の中から選択されるいずれかを使用し、Alソースガスの運搬ガスとしてArを使用する。ここで、運搬ガスであるArは、流量を20sccm〜100sccmとして0.1秒〜5秒間フローさせる。
【0098】
そして、反応ガスには、O(濃度;200±20g/cm)、O及び水蒸気(HO)からなる群の中から選択されるいずれかを使用し、パージガスには、Nまたはアルゴンを使用する。この時、パージガスは、Alソースガスフロー後には流量を50sccm〜300sccmとして0.1秒〜5秒間フローさせ、反応ガスフロー後には流量を300sccm〜1000sccmとして0.1秒〜10秒間フローさせる。そして、Alソースガスは、50〜500sccmでフローさせ、反応ガスは、流量を0.1slm〜1slmとして3秒〜10秒間フローさせる。
【0099】
そして、第9の実施の形態では、ZrO薄膜、Al及び窒化されたZrO薄膜の3重膜構造で誘電膜を構成する場合を例として説明したが、窒化されたZrO薄膜、Al薄膜及び窒化されたZrO薄膜の3重膜、窒化されたZrO薄膜、窒化されたAl薄膜及び窒化されたZrO薄膜の3重膜を採用することも可能である。
【0100】
上述した第6〜第9の実施の形態によれば、ZrO薄膜の蒸着後、その表面をプラズマ窒化処理し薄膜内に窒素を混合させて、Zr-O-N結合を誘導する。この場合、表面の窒化によりZrO薄膜自体の結晶化温度が高くなり、また、プレート電極またはストレージ電極からZrO薄膜内への不純物の拡散を效果的に抑制することができる。
【0101】
このような原理に基づいて、窒化されたZrOの単一膜構造でキャパシタ誘電膜を構成するか、窒化されたZrOとAlとの2重膜、または、ZrO、Al及び窒化されたZrOの3重膜構造でキャパシタ誘電膜を構成し、これにより、100nmクラス以下のメモリ製品で要求される充電容量を確保することはもちろん、良好な漏れ電流特性をも確保することができる。
【0102】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明に係る技術的思想から逸脱しない範囲内で様々な変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0103】
11 半導体基板
12 層間絶縁膜
13 コンタクト孔
14 ストレージノードコンタクト
15 ストレージ電極
16 多重誘電膜
16A ZrO薄膜
16B Al薄膜
17 プレート電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレージ電極を形成するステップと、
該ストレージ電極の表面をプラズマ窒化処理するステップと、
該表面がプラズマ窒化処理された前記ストレージ電極上にZrO薄膜を蒸着するステップと、
該ZrO薄膜の表面をプラズマ窒化処理して、表面が窒化されたZrO薄膜を形成するステップと、
窒化された前記ZrO薄膜上にプレート電極を形成するステップと
を含むことを特徴とする半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項2】
前記プラズマ窒化処理は、
200〜500℃の温度範囲、0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)の圧力範囲、NH、N及びN/Hからなる群の中から選択されるいずれかの雰囲気で、RFパワーを100〜500W程度にしてグロー放電を発生させたチャンバ内で5〜300秒間行われることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項3】
前記ZrO薄膜は、30〜100Åの範囲の厚さに蒸着されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項4】
前記ZrO薄膜は、ALD法、MOCVD法及び変更されたパルスCVD法からなる群の中から選択されるいずれかの方法で蒸着によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項5】
前記ALD法を利用したZrO薄膜の蒸着時に、
ZrのソースガスにZr[N(CH)C、ZrCl、及びZrを含有した他の有機金属化合物からなる群から選択されたいずれかのソースガスを使用して、該ソースガスを50〜500sccmの範囲でフローさせ、反応ガスに水蒸気(HO)または重水(DO)を使用して、該反応ガスを0.1〜1slmの範囲でフローさせることを特徴とする請求項4に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項6】
前記ZrO薄膜のプラズマ窒化処理の後、該ZrO薄膜の表面に蓄積された窒素の濃度プロファイルを制御するために、常圧または減圧状態、600〜900℃の温度範囲で、RTPまたは炉方式に応じてアニールを行うステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項7】
前記ストレージ電極及びプレート電極は、ドープされたポリシリコン、または、TiN、TaN、W、WN、Ru及びPtからなる群の中から選択されるいずれかで形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項8】
前記プレート電極を形成した後、湿度、温度及び電気的衝撃に対する構造的な安定性を確保するために、前記プレート電極の上にシリコン窒化膜またはドープされたポリシリコンからなる保護膜を200〜1000Åの範囲の厚さに形成することを特徴とする請求項7に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項9】
ストレージ電極を形成するステップと、
該ストレージ電極上にAl薄膜を蒸着するステップと、
該Al薄膜上にZrO薄膜を蒸着するステップと、
該ZrO薄膜の表面をプラズマ窒化処理して、窒化されたZrO薄膜及びAl薄膜の2重膜からなる誘電膜を形成するステップと、
2重膜からなる前記誘電膜上にプレート電極を形成するステップと
を含むことを特徴とする半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項10】
前記Al薄膜を蒸着するステップの後、前記ZrO薄膜を蒸着するステップの前に、前記Al薄膜の表面をプラズマ窒化処理するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項11】
前記プラズマ窒化処理は、200〜500℃の温度範囲、0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)の圧力範囲、NH、N及びN/Hからなる群の中から選択されるいずれかの雰囲気で、RFパワーを100〜500W程度にしてグロー放電を発生させたチャンバ内で5〜300秒間行われることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項12】
前記Al薄膜及びZrO薄膜は、厚さの和が30〜100Åの範囲の厚さを有するように蒸着されることを特徴とする請求項9に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項13】
前記Al薄膜及びZrO薄膜は、ALD法、MOCVD法及びパルスCVD法からなる群の中から選択されるいずれかの方法で蒸着によって形成されることを特徴とする請求項12に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項14】
前記ALD法を利用した前記Al薄膜の蒸着時に、
AlのソースガスにAl(CH、又はAlを含有した他の有機金属化合物を使用して、前記ソースガスを50〜500sccmの範囲でフローさせ、
反応ガスにO(濃度;200±20g/cm)、O、水蒸気(HO)及び重水(DO)からなる群の中から選択されるいずれかを使用して、前記反応ガスを0.1〜1slmの範囲でフローさせることを特徴とする請求項13に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項15】
前記ALD法を利用した前記ZrO薄膜の蒸着時に、
ZrのソースガスにZr[N(CH)C、ZrCl、及びZrを含有した他の有機金属化合物から成る群の中から選択されるいずれかを使用して、前記ソースガスを50〜500sccmの範囲でフローさせ、
反応ガスにO(濃度;200±20g/cm)、O、水蒸気(HO)及び重水(DO)からなる群の中から選択されるいずれかを使用して、前記反応ガスを0.1〜1slmの範囲でフローさせることを特徴とする請求項13に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項16】
前記ZrO薄膜のプラズマ窒化処理の後、該ZrO薄膜の表面に蓄積された窒素の濃度プロファイルを制御するために、常圧または減圧状態、600〜900℃の温度範囲で、RTPまたは炉方式に応じてアニールを行うステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項17】
前記ストレージ電極及びプレート電極は、ドープされたポリシリコン、または、TiN、TaN、W、WN、Ru及びPtからなる群の中から選択されるいずれかで形成されることを特徴とする請求項9に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項18】
前記プレート電極を形成した後、湿度、温度及び電気的衝撃に対する構造的な安定性を確保するために、前記プレート電極の上にシリコン窒化膜またはドープされたポリシリコンからなる保護膜を200〜1000Åの範囲の厚さに形成することを特徴とする請求項17に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項19】
ストレージ電極を形成するステップと、
該ストレージ電極の表面をプラズマ窒化処理するステップと、
表面がプラズマ窒化処理された前記ストレージ電極上に第1ZrO薄膜、Al薄膜及び第2ZrO薄膜を順に蒸着するステップと、
該第2ZrO薄膜の表面をプラズマ窒化処理して、第1ZrO薄膜、Al薄膜及び窒化された第2ZrO薄膜の3重膜からなる誘電膜を形成するステップと、
該誘電膜上にプレート電極を形成するステップと
を含むことを特徴とする半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項20】
前記第1ZrO薄膜、Al薄膜及び第2ZrO薄膜を順に蒸着する前記ステップは、
前記第1ZrO薄膜を蒸着するステップと、
前記第1ZrO薄膜の表面をプラズマ窒化処理するステップと、
窒化された前記第1ZrO薄膜上にAl薄膜を蒸着するステップと、
該Al薄膜上に前記第2ZrO薄を蒸着するステップと
を含むことを特徴とする請求項19に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項21】
前記第1ZrO薄膜、Al薄膜及び第2ZrO薄膜を順に蒸着する前記ステップは、
前記第1ZrO薄膜を蒸着するステップと、
前記第1ZrO薄膜の表面をプラズマ窒化処理するステップと、
窒化された前記第1ZrO薄膜上にAl薄膜を蒸着するステップと
該Al薄膜の表面をプラズマ窒化処理するステップと、
窒化された該Al薄膜上に第2ZrO薄膜を蒸着するステップと
を含むことを特徴とする請求項19に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項22】
前記プラズマ窒化処理は、200〜500℃の範囲の温度、0.1〜10torr(13.33〜1333Pa)の範囲の圧力、NH、N及びN/Hからなる群の中から選択されるいずれかの雰囲気で、RFパワーを100〜500W程度にしてグロー放電を発生させたチャンバ内で5〜300秒間行われることを特徴とする請求項19〜21のいずれか1項に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項23】
前記第1ZrO薄膜、Al薄膜及び第2ZrO薄膜は、これらの厚さの和が30〜100Åの厚さを有するように蒸着されることを特徴とする請求項19〜21のいずれか1項に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項24】
前記Al薄膜及び第1、第2ZrO薄膜は、
ALD法、MOCVD法及びパルスCVD法からなる群の中から選択されるいずれかの方法で蒸着によって形成されることを特徴とする請求項19に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項25】
前記ALD法を利用したAl薄膜の蒸着時に、
AlのソースガスにAl(CH、若しくはAlを含有した他の有機金属化合物を使用して、前記ソースガスを50〜500sccmの範囲でフローさせ、
反応ガスにO(濃度;200±20g/cm)、O、水蒸気(HO)及び重水(DO)からなる群の中から選択されるいずれかを使用して、前記反応ガスを0.1〜1slmの範囲でフローさせることを特徴とする請求項24に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項26】
前記ALD法を利用した第1、第2ZrO薄膜の蒸着時に、
Zrのソースガスに、Zr[N(CH)C、ZrCl、若しくはZrを含有した他の有機金属化合物を使用して、前記ソースガスを50〜500sccmの範囲でフローさせ、
反応ガスにO(濃度;200±20g/cm)、O、水蒸気(HO)及び重水(DO)からなる群の中から選択されるいずれかを使用して、前記反応ガスを0.1〜1slmの範囲でフローさせることを特徴とする請求項24に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項27】
前記第2ZrO薄膜のプラズマ窒化処理の後、該第2ZrO薄膜の表面に蓄積された窒素の濃度プロファイルを制御するために、常圧または減圧状態、600〜900℃の温度範囲で、RTPまたは炉方式に応じてアニールを行うステップをさらに含むことを特徴とする請求項19〜21のいずれか1項に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項28】
前記ストレージ電極及びプレート電極は、
ドープされたポリシリコン、または、TiN、TaN、W、WN、Ru及びPtからなる群の中から選択されるいずれかで形成されることを特徴とする請求項19に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項29】
前記プレート電極を形成した後、湿度、温度及び電気的衝撃に対して構造的な安定性を確保するために、前記プレート電極の上にシリコン窒化膜またはドープされたポリシリコンからなる保護膜を200〜1000Åの範囲の厚さに形成することを特徴とする請求項19に記載の半導体素子のキャパシタ形成方法。
【請求項30】
ストレージ電極と、
該ストレージ電極上に形成され、表面がプラズマ窒化されたZrO薄膜と、
該ZrO薄膜上のプレート電極と
を備えることを特徴とする半導体素子のキャパシタ。
【請求項31】
前記ZrO薄膜と前記ストレージ電極との間に配置されたAl薄膜をさらに備えることを特徴とする請求項30に記載の半導体素子のキャパシタ。
【請求項32】
前記ZrO薄膜と前記ストレージ電極との間に配置され、表面がプラズマ窒化されたAl薄膜をさらに備えることを特徴とする請求項30に記載の半導体素子のキャパシタ。
【請求項33】
前記ZrO薄膜と前記ストレージ電極との間に配置され、表面がプラズマ窒化されたAl薄膜と表面がプラズマ窒化されたZrO薄膜との2重構造をさらに備えて、ZrO/Al/ZrO構造を形成することを特徴とする請求項30に記載の半導体素子のキャパシタ。
【請求項34】
前記ZrO薄膜と前記ストレージ電極との間に配置され、Al薄膜と表面がプラズマ窒化されたZrO薄膜との2重構造をさらに備えて、ZrO/Al/ZrO構造を形成することを特徴とする請求項30に記載の半導体素子のキャパシタ。
【請求項35】
前記ZrO薄膜と前記ストレージ電極との間に配置され、Al薄膜とZrO薄膜との2重構造をさらに備えて、ZrO/Al/ZrO構造を形成することを特徴とする請求項30に記載の半導体素子のキャパシタ。
【請求項36】
前記ストレージ電極は、表面がプラズマ窒化されたことを特徴とする請求項30および33〜35のいずれか1項に記載の半導体素子のキャパシタ。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−134511(P2012−134511A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−14235(P2012−14235)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【分割の表示】特願2005−323070(P2005−323070)の分割
【原出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【出願人】(310024033)エスケーハイニックス株式会社 (122)
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung−daero,Bubal−eub,Icheon−si,Gyeonggi−do,Korea
【Fターム(参考)】