プラズマ酸化および酸化材料の除去
【課題】プラズマ酸化および酸化材料の除去
【解決手段】導電層をエッチングする方法は、導電層の少なくとも一部を転換し、導電層の転換部分を実質的に除去し、残存表面を露出させるために、導電層をエッチングすることを含む。残存表面は、約10nm未満の平均表面粗さを有する。導電層をエッチングするための方法も開示される。
【解決手段】導電層をエッチングする方法は、導電層の少なくとも一部を転換し、導電層の転換部分を実質的に除去し、残存表面を露出させるために、導電層をエッチングすることを含む。残存表面は、約10nm未満の平均表面粗さを有する。導電層をエッチングするための方法も開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、デュアルダマシン半導体製造プロセスに関し、より具体的には、半導体製造プロセスにおける、特徴および層の平坦化と、表面粗さの制御とを目的とした方法ならびにシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造では、デュアルダマシン製造プロセスが、ますます一般化している。代表的なデュアルダマシン製造プロセスでは、半導体基板または半導体基板上に形成された膜の中に形成された、予めパターン形成されたトレンチおよびビアの中に、1種類または複数種類の導電材料が堆積される。導電材料の超過部分、すなわち過剰部は、除去されることが多い。導電材料の過剰部は、不要で望ましくない部分であり、ダマシン特徴の作成、および後続処理に備えた均一で且つ平坦な表面の提供のために、除去する必要がある。
【0003】
導電材料の過剰部は、一般に、化学機械研磨(CMP)プロセス、電解研磨(ECP)(例:エッチング)プロセス、およびCMPとECPプロセスとを組み合わせたプロセスを通して半導体基板から除去される。これらの各プロセスは、深刻な欠点を有する。例えば、ECPは、一般に、スループットが比較的低く、均一性に乏しく、尚且つ非導電材料を効果的に除去することができない。
【0004】
CMPは、物理的接触プロセスを必要とし、一般に、導電性の残留物を残し、様々な材料の腐食を引き起こし、除去を非均一にする結果となるうえ、相互接続および層間絶縁膜(ILD)の上層を適切に平坦化することができない。CMPは、また、残存する相互接続およびILD構造に対し、応力に関連した損傷(例:層間剥離、剥がれ)を与える可能性もある。CMPによって引き起こされた応力損傷は、最近使用される材料の持つ非常に乏しい層間接着性という特徴によって、更に増幅される。CMPプロセスの物理的力を低減させ、物理的応力の低下を図ると、スループットが許容不可能なレベルまで低下し、他のプロセス性能パラメータの悪化を招くことが多い。
【0005】
以上からわかるように、残存する特徴(feature)に対する物理的応力を最小限に抑えつつ、層の少なくとも一部を除去し、ほぼ滑らかな表面を提供するための、改良されたシステムならびに方法が必要とされている。改良されたシステムおよび方法は、半導体製造での使用に適しており、デュアルダマシンプロセスまたは他の半導体製造プロセス等のプロセスに適用可能であることが望ましい。
【発明の開示】
【0006】
概して、本発明は、導電層をエッチングするためのシステムおよび方法を提供することによって、これらの必要性を満たす。なお、本発明は、プロセス、装置、システム、コンピュータ可読媒体、またはデバイスを含む数多くの形態で実現可能であることを理解されるべきである。以下では、本発明のいくつかの実施形態が説明される。
【0007】
一実施形態は、導電層をエッチングする方法であって、導電層の少なくとも一部を転換し、導電層の転換部分を実質的に除去し、残部表面を露出させるために、導電層をエッチングすることを備える方法を提供する。残部表面は、約10nm未満の平均表面粗さを有する。
【0008】
導電層は、銅層または銅合金層を含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の少なくとも一部を酸化することを含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の少なくとも一部を窒化することを含むことができる。
【0009】
導電層は、下位層の上に形成することができる。下位層は、基板の上に形成することができる。下位層は、障壁層であることが可能である。導電層の少なくとも一部の転換は、導電層のほぼ全体を転換すること、および下位層の少なくとも一部を転換することを含むことができる。
【0010】
導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングと、ほぼ同時に生じることができる。
【0011】
導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングと、その場(in-situ)で生じることができる。
【0012】
導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングは、BCl3によってエッチングすることを含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、塩素および酸素を含む酸化用混合物によって導電層の少なくとも一部を酸化することを含むことができる。
【0013】
導電層の少なくとも一部の転換は、アルゴンおよび酸素を含む酸化用混合物によって導電層の少なくとも一部を酸化することを含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、摂氏約200度を超える温度で導電層の少なくとも一部を転換することを含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の少なくとも一部をプラズマの中で転換することを含むことができる。
【0014】
導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングは、摂氏約150度未満の温度で導電層をエッチングすることを含むことができる。導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングは、動的液体メニスカスを用いたエッチングを含むことができる。導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングは、導電層をプラズマの中でエッチングすることを含むことができる。
【0015】
残部表面の平均表面粗さは、導電層の転換部分の厚さの約0.04倍未満である。導電層の少なくとも一部の転換と、導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングとは、ほぼ同時に生じる。
【0016】
別の一実施形態は、銅層をエッチングする方法であって、プラズマ室内で摂氏約200度を越える温度で第1のプラズマによって銅層の少なくとも一部を酸化することを備える方法を提供する。銅層は、銅層の酸化部分を実質的に除去し、残存表面を露出させるために、エッチングされる。残存表面は、約10nm未満の平均表面粗さを有する。銅層は、プラズマ室内で摂氏約100度未満の温度で第2のプラズマによってエッチングされる。
【0017】
更に別の一実施形態は、導電層をエッチングするためのシステムを提供する。システムは、プラズマ室を備える。プラズマ室は、基板を封入することができ、基板は、導電材料の露出層を有する。プラズマ室は、摂氏約200度を超える温度で第1のプラズマを、摂氏約100度未満の温度で第2のプラズマを維持することができる。システムは、また、プラズマ室に結合された転換種ソースと、プラズマ室に結合されたエッチング種ソースと、を備える。システムは、また、プラズマ室に結合されたコントローラを備える。コントローラは、プラズマ室に入る転換種およびエッチング種の流れを制御することができる。コントローラは、また、レシピを含む。システムは、また、動的液体メニスカスエッチングプロセス室を、随意に備えることもできる。
【0018】
本発明の原理を例として示した添付の図面と関連させた以下の詳細な説明から、本発明の他の態様および利点が明らかになる。
【0019】
添付の図面と関連させた以下の詳細な説明によって、本発明が容易に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
銅層をエッチングするための改良されたシステムおよび方法に関するいくつかの代表的な実施形態が説明される。当業者ならば、本明細書で定められた具体的な詳細の一部または全部を特定しなくても本発明が実施可能であることが明らかである。
【0021】
半導体製造プロセスの導電材料として、銅および銅合金が広く使用されるようになっている。例えば、半導体内に形成されたデバイス間の相互接続を形成するために、多くの導電性のトレースおよびビアが使用されている。このような銅製および銅合金製の相互接続は、ダマシンおよびデュアルダマシンの構造内に形成されることが多い。
【0022】
第1の層は、一般に、トレンチおよびビアホールを中に形成されている。次いで、それらのトレンチおよびビアホールの中と上とに、導電材料が満たされる。結果、導電材料のかなりの部分は、トレンチおよびビアホールの上に不均等に分布された過剰部を形成する。後続の半導体プロセスに備え、望ましくない短絡を回避すると共にほぼ平坦な表面を提供するためには、過剰部を除去する必要がある。
【0023】
一般に、過剰部は、CMPプロセスまたは類似の機械的手段によって除去される。上述されたように、CMPは、あいにく、半導体構造に過剰な応力を及ぼすことによって、相互接続構造および下位層を損傷させる可能性がある。
【0024】
エッチングおよび無応力平坦化のための様々な方法は、パターン形成された半導体基板を受け取り、パターン内の複数の特徴は、導電性の相互接続材料によって満たされ、導電性の相互接続材料は、非均一性を有する過剰部を有し、過剰部の上に追加層を形成し、複数の特徴に機械的応力を及ぼすことなく追加層および過剰部を平坦化し、追加層は、平坦化プロセス中にほぼ全体を除去されることを含む。過剰部の上への追加層の形成は、過剰部の上面および上部を化学転換することを含むことができる。過剰部の上面および上部の化学転換は、過剰部の上面を反応ガスに暴露することを含むことができる。反応ガスは、ハロゲンであることが可能である。追加層は、過剰部のハロゲン化反応生成物であることが可能である。追加層および過剰部の平坦化は、追加層と、過剰部の少なくとも一部とをエッチングすることを含むことができる。追加層および過剰部の平坦化は、追加層をエッチングすること、第2の追加層を形成すること、および第2の追加層をエッチングすることを含む、反復プロセスを含むことができる。反復プロセスは、その場(in-situ)で生じることができる。導電性の相互接続材料は、銅を含むことができる。
【0025】
銅の超過層の除去および平坦化には、銅の超過層のエッチングを使用することができる。あいにく、従来の銅エッチングプロセスのほとんどは、銅エッチング面(すなわち、あとに残る銅表面)の表面粗さを過剰にする。過剰な表面粗さは、複数の経路を通じたデバイス故障の可能性を増大させる恐れがある。例えば、経路のほんの数例として、過剰な表面粗さは、ボイドの形成、障壁キャップまたは誘電体キャップの界面におけるエレクトロマイグレーション、抵抗率の変化、過剰な相互接続、およびビアの底における接触抵抗性等を促進することを挙げられる。電解研磨およびCMPを含む他のエッチバック手法でも、同様の問題が生じる恐れがある。
【0026】
図1Aは、本発明の一実施形態にしたがった、デュアルダマシンプロセスにおけるパターン形成後の半導体基板100を示している。基板100は、デュアルダマシン製造プロセス等の半導体製造プロセスの一環としてパターン形成されたものである。基板100のパターン形成には、マスクを使用することができる。基板100は、いくぶん隔離された大きな特徴102(例:トレンチ、ビア等など)と、いくぶん隔離された小さめの特徴104と、密集するいくつかの特徴106とを含む。また、障壁層108も含まれる。障壁層108は、一般に、基板100とも導電性相互接続材料120とも異なる材料である。導電性相互接続材料120は、銅、銅合金、または他の適切な導電材料であることが可能である。
【0027】
導電性相互接続材料120の過剰部110は、特徴102,104,106の上方に広がり、対応する過剰部110の厚さの局所的変化124,116,118を含む。図に示されるように、大きめの特徴102は、過剰部110の厚さの変化が僅かに小さい小さめの特徴104と比較して、対応する過剰部110の厚さの減少がいくぶん大きい。密集された特徴106では、過剰部110の厚さがいくぶん増大している。
【0028】
代表的なエッチングプロセスは、導電性相互接続材料120の過剰部112を、ウエハ全域にわたってかなり均一な速度でエッチングするので、代表的なエッチングプロセスは、密集された特徴106に近い部分の障壁層110より前に、大きな特徴102に近い部分の障壁層108を露出させる。過剰部112は、上述のように、無応力平坦化プロセスで大部分を除去および平坦化することができる。
【0029】
図1Bは、本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板100上の層108,110の断面図である。基板100は、上に銅または銅合金の層110(銅層110)を形成された第1の下位層108(例:障壁層または基板)を有する。銅層110は、複数の結晶構造110A〜110Dとして形成されている。各結晶構造110A〜110Dは、方向の異なる複数種類の平行線模様で示されるように、異なる粒状構造を有する。結晶構造110A〜110Dは、また、各結晶構造間に境界を形成することもできる。下位層108および銅層110は、合わせて厚さhを有する。
【0030】
図1Cおよび図1Dは、本発明の一実施形態にしたがった、代表的なエッチングプロセスを施された後の半導体基板100上の層108,110の断面図である。先ず、図1Cに示されるように、銅層110はエッチングされ、このエッチングプロセスは、異なる結晶構造110A〜110D間の境界に、かなりの大きさの谷112を形成した。例えば、銅層110の表面は深さdまでエッチングされ、谷112は約d’の深さを追加でエッチングされた。エッチングプロセスは、谷112を形成するべく境界を攻撃的にエッチングした。このため、残存銅層110の表面は、過剰に粗くなる可能性がある。
【0031】
次に、図1Dに示されるように、銅層110がエッチングされた。このエッチングプロセスは、少なくとも一部には、エッチャント化学剤と結晶構造110A〜110Dの配向との間における反応速度の違いゆえに、異なる結晶構造110A〜110dを不均等にエッチングする結果となった。その結果、銅層110の表面は深さdまでエッチングされ、谷114は約d”の深さを追加でエッチングされた。谷114は、エッチャント化学剤と結晶構造110B,110Cとの間における第2のエッチングより速い、エッチャント化学剤と結晶構造110Aとの間における第1のエッチング速度によって形成された。このため、残存銅層110の表面は、過剰に粗くなる可能性がある。
【0032】
残存銅層110の過剰な粗面化は、また、境界をエッチングするエッチャント化学剤(すなわち、図1Cで説明されたようなもの)と、異なる結晶構造110A〜110Dを不均等にエッチングするエッチャント化学剤との組み合わせによって生じる可能性もある。代表的な過剰な粗さは、従来のプラズマエッチバックプロセス後の段階で、約10nmから約100nmまでの範囲である。所望の粗さは、約10nm未満である。
【0033】
プラズマ転換、およびその結果として得られる銅化合物の除去は、過剰な表面粗さを実質的に排除するために使用することができる。プラズマ転換および除去プロセスは、無応力のプロセスであるので、従来のCMPで一般に遭遇されるような、障壁/誘電体の境界における剥離またはビアの引き出し等の応力関連の問題を排除する。
【0034】
図2Aおよび図2Bは、本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板200上に形成されえる層108,110の断面図である。図3は、本発明の一実施形態にしたがった、銅層110の一部を転換およびエッチングする方法工程300のフローチャートである。図3Aの工程305に示されるように、銅層110の表面の部分202は、より均一な材料に転換することができる。銅層110の表面の部分202は、上述のように、ハロゲン化生成物に転換することができる。
【0035】
例えば、銅層110の表面の部分202は、酸化銅、窒化銅、またはそれらの混合に転換することができる。部分202の全体が、ほぼ均一な単一の材料からなるので、配向の異なる複数種類の結晶粒構造(例:上記の図1A〜1Cの複数種類の結晶構造110A〜110D)は存在しない。したがって、後続のエッチングプロセスは、より均一なエッチング速度およびより均一なエッチング結果を提供することができる。
【0036】
再び図1Aに示されるように、もし障壁層108が導電材料である場合は、障壁層108は、特徴102と特徴104との間に電気経路を提供する可能性がある。したがって、障壁層108を除去することが、しばしば望まれる。転換プロセス305は、また、下位層108の少なくとも一部を転換することを含むことができる。下位層108は、例えば、障壁層であることが可能である。障壁層108は、また、転換された銅層110全体および転換された障壁層108の両方を後続の単一のエッチングプロセスで除去可能にするために、酸化物または窒化物に転換することができる。あるいは、障壁層108は、銅層110の除去後に転換および除去することができる。
【0037】
更に別の一代替形態では、工程305の転換プロセスは、障壁層108に対して選択的であることが可能である。例えば、導電層110は、銅で、障壁層108は、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、または他の適切な材料、またはそれらの化合物であることが可能である。工程305の転換プロセスは、銅層110を転換し、障壁層108に達すると停止する。これは、銅層を転換するために使用される転換用化学剤が、銅に対するのと比べて大幅に低いエッチング速度(例:約10:1)を有するからである。
【0038】
転換プロセス305は、銅層110を塩素と酸素との混合気に暴露することを含むことができる。例えば、塩素と酸素との混合気は、約50%の塩素と約50%の酸素とを含むことができる。あるいは、転換プロセス305は、銅層110を約50%のアルゴンと約50%の酸素との混合気に暴露することを含むことができる。あるいは、転換プロセス305は、銅層110を約50%のアルゴンと約50%の窒素との混合気に暴露することを含むことができる。転換プロセス305では、キセノン、水素(H2)、塩素(Cl2)、臭素(Br2)、および塩酸(HCl)のうちの1種または複数種を酸素に混合することもできる。更に別の一代替形態では、転換プロセス305は、銅層110を転換するために、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、および亜酸化窒素(N2O)のうちの1種または複数種に銅層110を暴露することを含むことができる。
【0039】
転換プロセス305は、プラズマによって実施されてよい。あるいは、転換プロセス305は、プラズマを伴うことなく実施されてよい。転換プロセス305は、摂氏約−20度未満から摂氏約300度を超えるまでの温度で実施することができる。転換プロセス305は、任意の適切なプロセス室内で実施することができる。例えば、転換プロセス305は、約2MHz未満から約27MHzを超えるまでの周波数で動作する容量結合プラズマ室内または誘電結合プラズマ室内で実施することができる。転換プロセス305は、2003年12月22日付けで出願された、Bailey IIIらによる米国特許出願第10/744,355号「Small Volume Process Chamber with Hot Inner Surfaces(熱内面を有する小容量プロセス室)」に記載されるようなプラズマ室内で実施することができる。この文献は、引用によってその全体を本明細書に組み込まれるものとする。
【0040】
転換プロセス305は、約1ミリトールから約1トールまでの圧力で実施されてよい。転換プロセス305は、約20秒未満から約1分を超えるまでの時間を必要としてよい。転換プロセス305は、銅層110の上面を、約100nm未満から約1500nmを超えるまでの範囲で転換することができる。
【0041】
図2Bの工程310に示されるように、銅層110の表面の転換部分202は、エッチングプロセスで除去することができる。エッチングプロセス310は、銅層110のほぼ滑らかな表面204を残留させる(すなわち、表面204は、約10nm未満の平均表面粗さを有する)。平均表面粗さは、表面204の35ミクロン×35ミクロンの領域における山と谷との間の平均差として定められる。エッチングプロセス310は、摂氏約ー20度未満から摂氏約300度を超えるまでの温度で実施することができる。
【0042】
エッチングプロセス310は、ウェットエッチングまたはプラズマエッチングのいずれかであることが可能である。例えば、エッチングプロセス310は、転換プロセス305が実施されたのと同じプラズマ室内で、in-situで実施することができる。あるいは、エッチングプロセス310は、当該分野で周知のように、エッチングタンク内のウェットエッチングとして実施されるウェットエッチングであることが可能である。ウェットエッチングは、また、図4で後述されるように、動的液体メニスカスによって実施することもできる。
【0043】
エッチングプロセス310は、下位にある導電層110の非転換部分に対して選択的であることが可能である。例えば、もし転換部分202が酸化銅に転換され、そのあとに銅層が残るならば、選択されたエッチャント化学剤は、残存銅を実質的にエッチングすることなく酸化銅を除去することができる。BCl3を含むエッチング化学剤の、酸化銅対元素銅の選択性は、10:1である。BCl3を含むエッチング化学剤は、アルゴンとBCl3との混合を含むことができる。例えば、BCl3を含むエッチング化学剤は、約400nm/分から約700nm/分までの速度で酸化銅をエッチングすることができ、元素銅に対するエッチング速度は、わずか約60nm/分である。あるいは、エッチング化学剤は、障壁層108に対して選択性であることが可能である。
【0044】
上述された1つまたは複数の実施形態では、残存表面の平均表面粗さは、導電層の転換部分の厚さの関数であることが可能である。例えば、もし、除去するべき導電層の所望の厚さが約250nmであるならば、上述されたAr/O2プロセスは、結果として、約10nmの表面粗さを有する表面をあとに残すことができる。繰り返し述べるが、Ar/O2プロセスにおいて、平均表面粗さは、導電層の転換部分の厚さの約0.04倍未満である。
【0045】
転換プロセス305およびエッチングプロセス310は、連続する銅110の各部分を徐々に転換してエッチング除去するために、繰り返し使用することができる。
【0046】
エッチングプロセス310は、1種類または複数種類の濃度のBCl3によって転換銅をエッチングすることを含むことができる。例えば、エッチングプロセス310中において、BCl3は、BCl3/アルゴン混合の約10%から約100%までであることが可能である。基板100は、また、エッチングプロセス310中において、摂氏約350度を超える温度に加熱することができる。例えば、エッチングプロセス310中において、チャックによって、基板100を支えると共に加熱することが可能である。エッチングプロセス310は、約100nm/分から約700nm/分までのエッチング速度を有することができる。
【0047】
転換プロセス305およびエッチングプロセス310は、ほぼ同時的であることも可能である。例えば、約50%のアルゴンと約50%の酸素との混合気に、摂氏約20度で銅層110を暴露すると、表面の転換およびエッチング除去が、ほぼ同時的に生じると考えられる。あるいは、アルゴンと酸素との混合気は、約2%から約100%までの酸素と、約98%から約0%までのアルゴンとを含む濃度範囲を含むことができる。転換プロセス305は、摂氏約−20度未満から摂氏約300度を超えるまでの範囲内で生じることができる。転換プロセスおよびエッチングプロセスのほぼ同時的な発生は、約10nm/分から約200nm/分までの速度で転換および除去を行うことができる。
【0048】
転換プロセス305およびエッチングプロセス310は、異なる温度および圧力で、in-situで実施することができる。例えば、転換プロセス305は、摂氏約200度を超える温度で施すことができ、エッチングプロセス310は、摂氏約100度未満の温度で施すことができる。この温度のばらつきは、過剰部110の塊の除去後に残される極薄銅層における任意の銅凝集を大幅に低減させることができる。
【0049】
エッチングプロセス310は、また、約5mTから約100mTまでの圧力および摂氏約100度未満の温度のもとで、約10%から約100%までのBCl3/アルゴン混合気を含むこともできる。プラズマは、約500Wから約2000Wまでの上部電源と、約100Wから約1000Wまでのチャックバイアスとによって生成することができる。
【0050】
図4は、本発明の一実施形態にしたがった、動的液体メニスカス416を支えることができる近接ヘッド420を図示している。一実施形態において、近接ヘッド420は、洗浄、乾燥、エッチング、またはその他の処理操作を実施するために、ウエハ400の上面430aに近接した状態で移動する。なお、近接ヘッド430は、ウエハ400の底面430bを処理する(例:洗浄、乾燥、エッチング等など)ために利用されてもよい点を理解されるべきである。一実施形態において、ウエハ400は回転しているので、近接ヘッド420は、ウエハ400の表面430aを直線的に横断してよい。近接ヘッドが、ウエハ400の表面430aを横断するので、動的液体メニスカス416もまた、引っ張られて表面430aを横断する。このようにして、動的液体メニスカス416は、ウエハ400の表面430aを横断することができる。動的液体メニスカス416が、ウエハ400の表面430aを横断することができるので、流体、粒子、および他の遊離物質は、ほぼ全て、表面430aから引っ張られて除去される。このようにして、動的液体メニスカス416は、表面430aを実質的に乾燥させる。
【0051】
動的液体メニスカス416は、ウエハ400の表面430aと、近接ヘッド420との間の比較的狭い空間に形成される。動的液体メニスカス416は、ソース排出口404を通じた真空412と、ソース供給口406を通じた流体414(例:脱イオン水、エッチャント化学剤等など)とによって形成される。動的液体メニスカス416の形成を補助するために、供給ポート402を通じてIPA(イソプロピルアルコール)を追加することが可能である。IPA410は、動的液体メニスカス416の縁を強化する。
【0052】
動的液体メニスカス416は、いくつかのプロセスのうちの任意の1つまたは複数のプロセスに対応することができる。例えば、動的液体メニスカス416の形成にエッチング化学剤416が使用される場合には、動的液体メニスカスは、特定の位置に的を絞るおよび/または表面430a全体に実施することができるエッチングプロセスに対応することができる。同様に、動的液体メニスカス416の形成にすすぎ流体(例:脱イオン水)を使用し、1回の通過で表面430aをすすぎ且つ乾燥するために使用することができる。
【0053】
図5は、本発明の一実施形態にしたがった、導電層をエッチングするためのシステム500の概略図である。システム500は、第1のプロセス室502を含む。第1のプロセス室502は、上述のように、プラズマ室であることが可能である。システム500は、また、プロセス室502に結合され、プロセス室502を制御することができる、コントローラ510を含む。コントローラ510は、レシピ512を含む。レシピ512は、第1のプロセス室502を動作させるために所望される、第1のプロセス室502用の全ての動作パラメータ(例:温度、圧力、流量、プロセスガス、タイミング、順序付け等など)を含む。例えば、レシピ512は、第1のプロセス室502に結合された1つまたは複数の転換種ソース504からの転換種(または種の組み合わせ)の流量および圧力を定めることができる。更に、レシピ512は、第1のプロセス室502に結合された1つまたは複数のエッチング種ソース506からのエッチング種(または種の組み合わせ)の流量および圧力を定めることができる。
【0054】
システム500は、第2のプロセス室520を含むこともできる。第2のプロセス室520は、ウェットエッチングプロセス室等のエッチング室、または動的液体メニスカス用のプロセス室であることが可能である。第2のプロセス室520は、上述のように、プラズマエッチングを実施するための別個のプラズマ室であることも可能である。
【0055】
1枚または複数枚の導電層(例:銅層および/または下位の障壁層)を転換およびエッチングする上記の実施形態は、代表的なものとして、銅エッチバックプロセスとの関連で説明された。しかしながら、パターンめっきプロセスおよびパターン形成プロセスに対しても、ほぼ同様のプロセスを施すことができる点が理解されるべきである。
【0056】
図6A〜6Eは、本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示している。先ず、図6Aに示されるように、基板602は、その上に第1の層604を形成されている。第1の層604の上には、種子層606が形成される。種子層は、図6Bに示されるようにパターン内に形成される材料(例:銅)の、比較的薄い層であることが可能である。パターン形成技術によって、パターン608が形成される。パターン608は、フォトレジスト材料で形成することができる。
【0057】
次に、図6Bに示されるように、パターン608の中に銅の層610が堆積された。種子層は、銅層610の接着を助ける。図6Cに示されるように、パターン608は、除去された。パターン608は、任意の適切な方法によって除去することができる。例えば、パターン608を形成するフォトレジスト材料は、適切な波長の光にフォトレジストを暴露させ、次いで、すすぎ/洗浄プロセスで取り除くことによって、除去することができる。パターン608の除去は、銅層610の断片間に間隔608Aのパターンを残留させる。フォトレジスト608が除去されたので、下位にある種子層606の部分が再び露出される。
【0058】
次に、図6Dに示されるように、銅610の比較的薄い上層610Aを転換(例:酸化または窒化)するために、上記の図2A〜3で説明された転換プロセスを施すことができる。種子層606の露出部分606Aもまた、上記の図2A〜3で説明された転換プロセスによって転換(例:酸化または窒化)することができる。種子層606の露出部分606Aは、銅610の比較的薄い上層610Aが転換されるのとほぼ同時に転換することができる。
【0059】
次に、図6Eに示されるように、エッチングプロセスは、比較的薄い上層610Aと、種子層606の転換部分606Aとを除去した。その結果、銅層610の断片間の間隔608Bのパターンが、第1の層604にまで達する。種子層606の転換部分606Aの除去は、銅層610の断片間の、望ましくない導電性相互接続を除去する。
【0060】
図7A〜7Eは、本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに施される転換およびエッチングのプロセスを示している。先ず、図7Aに示されるように、基板702は、その上に第1の層704を形成されている。第1の層704の上には、種子層706が形成される。種子層706の上には、導電層708が形成される。種子層706は、導電層708の材料(例:銅)の、比較的薄い層であることが可能である。種子層706は、他の任意の適切な材料であることも可能である。種子層706は、銅層708の接着を助ける。パターン形成技術によって、パターン710が形成される。パターン710は、ハードマスクであることが可能である。
【0061】
次に、図7Bに示されるように、導電層708のうち、パターン710に覆われていない部分708Aが、上記の図2A〜3で説明されたように転換(例:酸化または窒化)される。図7Cに示されるように、パターン710は、除去された。パターン710は、任意の適切な方法によって除去することができる。例えば、パターン710を形成するハードマスク材料は、化学機械研磨(CMP)によって除去することができる。
【0062】
次に、図7Dに示されるように、導電層708の転換(例:酸化または窒化)部分708Aを除去するために、上記の図2A〜3で説明されたエッチングプロセスを使用することができる。導電層708の転換部分708Aの除去は、種子層706の部分を露出させることができる。
【0063】
次に、図7Eに示されるように、種子層706の露出部分706Aも、上記の図2A〜3で説明された転換プロセスによって転換(例:酸化または窒化)することができる。種子層706の露出部分706Aは、導電層708の転換部分708Aが転換されるのとほぼ同時に転換することができる。種子層706の転換部分706Aは、図6Eで説明されたように除去することができる。種子層706の転換部分706Aの除去は、銅層708Aの断片間の、望ましくない導電性相互接続を除去する。
【0064】
本明細書で説明された、本発明を構成する任意の工程は、有用なマシン工程である。本発明は、また、これらの工程を実施するためのデバイスまたは装置にも関する。装置は、所要の目的のために特別に構築された装置であってもよいし、またはコンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的にアクティブ化される、もしくは構成される汎用コンピュータであってもよい。具体的に言うと、本明細書の教示内容にしたがって記述されたコンピュータプログラムと共に様々な汎用マシンが使用されてもよいし、または、所要の工程を実施するために、より専用の装置を構築するほうが好都合な場合もある。
【0065】
本発明は、また、コンピュータ可読媒体上にコンピュータ可読コードとして組み込むこともできる。コンピュータ可読媒体は、後ほどコンピュータシステムによって読み出されるデータを格納することができる任意のデータストレージデバイスである。コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、ならびに他の光学式および非光学式データストレージを含む。コンピュータ可読媒体は、また、コンピュータ可読コードが分散方式で格納および実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムに分散されることが可能である。
【0066】
更には、上記の図面に示された工程によって表される命令が、必ずしも示された順序で実施される必要はないこと、そして、工程によって表される必ずしも全ての処理が、本発明を実施するために必要とされるわけではないことが、理解されるべきである。更に、上記の任意の図面で説明されたプロセスは、RAM、ROM、もしくはハードディスクドライブのうちの、任意の1つまたは組み合わせに格納されたソフトウェアとして実現することもできる。
【0067】
以上では、理解を明確にする目的で、いくらか細部にわたって発明の説明がなされたが、添付の特許請求の範囲内で、特定の変更および修正が可能であることは明らかである。したがって、上述した実施形態は、例示を目的としたものであって、限定を目的としたものではなく、本発明は、上記の細部に限定されることはなく、添付した特許請求の範囲およびそれらのあらゆる等価形態の範囲内で変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1A】本発明の一実施形態にしたがった、デュアルダマシンプロセスにおけるパターン形成後の半導体基板を示す説明図である。
【図1B】本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板上の層の断面図である。
【図1C】本発明の一実施形態にしたがった、代表的なエッチングプロセスを施された後の半導体基板上の層の断面図である。
【図1D】本発明の一実施形態にしたがった、代表的なエッチングプロセスを施された後の半導体基板上の層の断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板上に形成されえる層の断面図である。
【図2B】本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板上に形成されえる層の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にしたがった、銅層の一部を転換およびエッチングする方法工程のフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態にしたがった、動的液体メニスカスを支えることができる近接ヘッド420を図示している。
【図5】本発明の一実施形態にしたがった、導電層をエッチングするためのシステムの概略図である。
【図6A】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図6B】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図6C】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図6D】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図6E】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7A】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7B】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7C】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7D】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7E】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、デュアルダマシン半導体製造プロセスに関し、より具体的には、半導体製造プロセスにおける、特徴および層の平坦化と、表面粗さの制御とを目的とした方法ならびにシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造では、デュアルダマシン製造プロセスが、ますます一般化している。代表的なデュアルダマシン製造プロセスでは、半導体基板または半導体基板上に形成された膜の中に形成された、予めパターン形成されたトレンチおよびビアの中に、1種類または複数種類の導電材料が堆積される。導電材料の超過部分、すなわち過剰部は、除去されることが多い。導電材料の過剰部は、不要で望ましくない部分であり、ダマシン特徴の作成、および後続処理に備えた均一で且つ平坦な表面の提供のために、除去する必要がある。
【0003】
導電材料の過剰部は、一般に、化学機械研磨(CMP)プロセス、電解研磨(ECP)(例:エッチング)プロセス、およびCMPとECPプロセスとを組み合わせたプロセスを通して半導体基板から除去される。これらの各プロセスは、深刻な欠点を有する。例えば、ECPは、一般に、スループットが比較的低く、均一性に乏しく、尚且つ非導電材料を効果的に除去することができない。
【0004】
CMPは、物理的接触プロセスを必要とし、一般に、導電性の残留物を残し、様々な材料の腐食を引き起こし、除去を非均一にする結果となるうえ、相互接続および層間絶縁膜(ILD)の上層を適切に平坦化することができない。CMPは、また、残存する相互接続およびILD構造に対し、応力に関連した損傷(例:層間剥離、剥がれ)を与える可能性もある。CMPによって引き起こされた応力損傷は、最近使用される材料の持つ非常に乏しい層間接着性という特徴によって、更に増幅される。CMPプロセスの物理的力を低減させ、物理的応力の低下を図ると、スループットが許容不可能なレベルまで低下し、他のプロセス性能パラメータの悪化を招くことが多い。
【0005】
以上からわかるように、残存する特徴(feature)に対する物理的応力を最小限に抑えつつ、層の少なくとも一部を除去し、ほぼ滑らかな表面を提供するための、改良されたシステムならびに方法が必要とされている。改良されたシステムおよび方法は、半導体製造での使用に適しており、デュアルダマシンプロセスまたは他の半導体製造プロセス等のプロセスに適用可能であることが望ましい。
【発明の開示】
【0006】
概して、本発明は、導電層をエッチングするためのシステムおよび方法を提供することによって、これらの必要性を満たす。なお、本発明は、プロセス、装置、システム、コンピュータ可読媒体、またはデバイスを含む数多くの形態で実現可能であることを理解されるべきである。以下では、本発明のいくつかの実施形態が説明される。
【0007】
一実施形態は、導電層をエッチングする方法であって、導電層の少なくとも一部を転換し、導電層の転換部分を実質的に除去し、残部表面を露出させるために、導電層をエッチングすることを備える方法を提供する。残部表面は、約10nm未満の平均表面粗さを有する。
【0008】
導電層は、銅層または銅合金層を含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の少なくとも一部を酸化することを含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の少なくとも一部を窒化することを含むことができる。
【0009】
導電層は、下位層の上に形成することができる。下位層は、基板の上に形成することができる。下位層は、障壁層であることが可能である。導電層の少なくとも一部の転換は、導電層のほぼ全体を転換すること、および下位層の少なくとも一部を転換することを含むことができる。
【0010】
導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングと、ほぼ同時に生じることができる。
【0011】
導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングと、その場(in-situ)で生じることができる。
【0012】
導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングは、BCl3によってエッチングすることを含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、塩素および酸素を含む酸化用混合物によって導電層の少なくとも一部を酸化することを含むことができる。
【0013】
導電層の少なくとも一部の転換は、アルゴンおよび酸素を含む酸化用混合物によって導電層の少なくとも一部を酸化することを含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、摂氏約200度を超える温度で導電層の少なくとも一部を転換することを含むことができる。導電層の少なくとも一部の転換は、導電層の少なくとも一部をプラズマの中で転換することを含むことができる。
【0014】
導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングは、摂氏約150度未満の温度で導電層をエッチングすることを含むことができる。導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングは、動的液体メニスカスを用いたエッチングを含むことができる。導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングは、導電層をプラズマの中でエッチングすることを含むことができる。
【0015】
残部表面の平均表面粗さは、導電層の転換部分の厚さの約0.04倍未満である。導電層の少なくとも一部の転換と、導電層の転換部分を実質的に除去するための導電層のエッチングとは、ほぼ同時に生じる。
【0016】
別の一実施形態は、銅層をエッチングする方法であって、プラズマ室内で摂氏約200度を越える温度で第1のプラズマによって銅層の少なくとも一部を酸化することを備える方法を提供する。銅層は、銅層の酸化部分を実質的に除去し、残存表面を露出させるために、エッチングされる。残存表面は、約10nm未満の平均表面粗さを有する。銅層は、プラズマ室内で摂氏約100度未満の温度で第2のプラズマによってエッチングされる。
【0017】
更に別の一実施形態は、導電層をエッチングするためのシステムを提供する。システムは、プラズマ室を備える。プラズマ室は、基板を封入することができ、基板は、導電材料の露出層を有する。プラズマ室は、摂氏約200度を超える温度で第1のプラズマを、摂氏約100度未満の温度で第2のプラズマを維持することができる。システムは、また、プラズマ室に結合された転換種ソースと、プラズマ室に結合されたエッチング種ソースと、を備える。システムは、また、プラズマ室に結合されたコントローラを備える。コントローラは、プラズマ室に入る転換種およびエッチング種の流れを制御することができる。コントローラは、また、レシピを含む。システムは、また、動的液体メニスカスエッチングプロセス室を、随意に備えることもできる。
【0018】
本発明の原理を例として示した添付の図面と関連させた以下の詳細な説明から、本発明の他の態様および利点が明らかになる。
【0019】
添付の図面と関連させた以下の詳細な説明によって、本発明が容易に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
銅層をエッチングするための改良されたシステムおよび方法に関するいくつかの代表的な実施形態が説明される。当業者ならば、本明細書で定められた具体的な詳細の一部または全部を特定しなくても本発明が実施可能であることが明らかである。
【0021】
半導体製造プロセスの導電材料として、銅および銅合金が広く使用されるようになっている。例えば、半導体内に形成されたデバイス間の相互接続を形成するために、多くの導電性のトレースおよびビアが使用されている。このような銅製および銅合金製の相互接続は、ダマシンおよびデュアルダマシンの構造内に形成されることが多い。
【0022】
第1の層は、一般に、トレンチおよびビアホールを中に形成されている。次いで、それらのトレンチおよびビアホールの中と上とに、導電材料が満たされる。結果、導電材料のかなりの部分は、トレンチおよびビアホールの上に不均等に分布された過剰部を形成する。後続の半導体プロセスに備え、望ましくない短絡を回避すると共にほぼ平坦な表面を提供するためには、過剰部を除去する必要がある。
【0023】
一般に、過剰部は、CMPプロセスまたは類似の機械的手段によって除去される。上述されたように、CMPは、あいにく、半導体構造に過剰な応力を及ぼすことによって、相互接続構造および下位層を損傷させる可能性がある。
【0024】
エッチングおよび無応力平坦化のための様々な方法は、パターン形成された半導体基板を受け取り、パターン内の複数の特徴は、導電性の相互接続材料によって満たされ、導電性の相互接続材料は、非均一性を有する過剰部を有し、過剰部の上に追加層を形成し、複数の特徴に機械的応力を及ぼすことなく追加層および過剰部を平坦化し、追加層は、平坦化プロセス中にほぼ全体を除去されることを含む。過剰部の上への追加層の形成は、過剰部の上面および上部を化学転換することを含むことができる。過剰部の上面および上部の化学転換は、過剰部の上面を反応ガスに暴露することを含むことができる。反応ガスは、ハロゲンであることが可能である。追加層は、過剰部のハロゲン化反応生成物であることが可能である。追加層および過剰部の平坦化は、追加層と、過剰部の少なくとも一部とをエッチングすることを含むことができる。追加層および過剰部の平坦化は、追加層をエッチングすること、第2の追加層を形成すること、および第2の追加層をエッチングすることを含む、反復プロセスを含むことができる。反復プロセスは、その場(in-situ)で生じることができる。導電性の相互接続材料は、銅を含むことができる。
【0025】
銅の超過層の除去および平坦化には、銅の超過層のエッチングを使用することができる。あいにく、従来の銅エッチングプロセスのほとんどは、銅エッチング面(すなわち、あとに残る銅表面)の表面粗さを過剰にする。過剰な表面粗さは、複数の経路を通じたデバイス故障の可能性を増大させる恐れがある。例えば、経路のほんの数例として、過剰な表面粗さは、ボイドの形成、障壁キャップまたは誘電体キャップの界面におけるエレクトロマイグレーション、抵抗率の変化、過剰な相互接続、およびビアの底における接触抵抗性等を促進することを挙げられる。電解研磨およびCMPを含む他のエッチバック手法でも、同様の問題が生じる恐れがある。
【0026】
図1Aは、本発明の一実施形態にしたがった、デュアルダマシンプロセスにおけるパターン形成後の半導体基板100を示している。基板100は、デュアルダマシン製造プロセス等の半導体製造プロセスの一環としてパターン形成されたものである。基板100のパターン形成には、マスクを使用することができる。基板100は、いくぶん隔離された大きな特徴102(例:トレンチ、ビア等など)と、いくぶん隔離された小さめの特徴104と、密集するいくつかの特徴106とを含む。また、障壁層108も含まれる。障壁層108は、一般に、基板100とも導電性相互接続材料120とも異なる材料である。導電性相互接続材料120は、銅、銅合金、または他の適切な導電材料であることが可能である。
【0027】
導電性相互接続材料120の過剰部110は、特徴102,104,106の上方に広がり、対応する過剰部110の厚さの局所的変化124,116,118を含む。図に示されるように、大きめの特徴102は、過剰部110の厚さの変化が僅かに小さい小さめの特徴104と比較して、対応する過剰部110の厚さの減少がいくぶん大きい。密集された特徴106では、過剰部110の厚さがいくぶん増大している。
【0028】
代表的なエッチングプロセスは、導電性相互接続材料120の過剰部112を、ウエハ全域にわたってかなり均一な速度でエッチングするので、代表的なエッチングプロセスは、密集された特徴106に近い部分の障壁層110より前に、大きな特徴102に近い部分の障壁層108を露出させる。過剰部112は、上述のように、無応力平坦化プロセスで大部分を除去および平坦化することができる。
【0029】
図1Bは、本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板100上の層108,110の断面図である。基板100は、上に銅または銅合金の層110(銅層110)を形成された第1の下位層108(例:障壁層または基板)を有する。銅層110は、複数の結晶構造110A〜110Dとして形成されている。各結晶構造110A〜110Dは、方向の異なる複数種類の平行線模様で示されるように、異なる粒状構造を有する。結晶構造110A〜110Dは、また、各結晶構造間に境界を形成することもできる。下位層108および銅層110は、合わせて厚さhを有する。
【0030】
図1Cおよび図1Dは、本発明の一実施形態にしたがった、代表的なエッチングプロセスを施された後の半導体基板100上の層108,110の断面図である。先ず、図1Cに示されるように、銅層110はエッチングされ、このエッチングプロセスは、異なる結晶構造110A〜110D間の境界に、かなりの大きさの谷112を形成した。例えば、銅層110の表面は深さdまでエッチングされ、谷112は約d’の深さを追加でエッチングされた。エッチングプロセスは、谷112を形成するべく境界を攻撃的にエッチングした。このため、残存銅層110の表面は、過剰に粗くなる可能性がある。
【0031】
次に、図1Dに示されるように、銅層110がエッチングされた。このエッチングプロセスは、少なくとも一部には、エッチャント化学剤と結晶構造110A〜110Dの配向との間における反応速度の違いゆえに、異なる結晶構造110A〜110dを不均等にエッチングする結果となった。その結果、銅層110の表面は深さdまでエッチングされ、谷114は約d”の深さを追加でエッチングされた。谷114は、エッチャント化学剤と結晶構造110B,110Cとの間における第2のエッチングより速い、エッチャント化学剤と結晶構造110Aとの間における第1のエッチング速度によって形成された。このため、残存銅層110の表面は、過剰に粗くなる可能性がある。
【0032】
残存銅層110の過剰な粗面化は、また、境界をエッチングするエッチャント化学剤(すなわち、図1Cで説明されたようなもの)と、異なる結晶構造110A〜110Dを不均等にエッチングするエッチャント化学剤との組み合わせによって生じる可能性もある。代表的な過剰な粗さは、従来のプラズマエッチバックプロセス後の段階で、約10nmから約100nmまでの範囲である。所望の粗さは、約10nm未満である。
【0033】
プラズマ転換、およびその結果として得られる銅化合物の除去は、過剰な表面粗さを実質的に排除するために使用することができる。プラズマ転換および除去プロセスは、無応力のプロセスであるので、従来のCMPで一般に遭遇されるような、障壁/誘電体の境界における剥離またはビアの引き出し等の応力関連の問題を排除する。
【0034】
図2Aおよび図2Bは、本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板200上に形成されえる層108,110の断面図である。図3は、本発明の一実施形態にしたがった、銅層110の一部を転換およびエッチングする方法工程300のフローチャートである。図3Aの工程305に示されるように、銅層110の表面の部分202は、より均一な材料に転換することができる。銅層110の表面の部分202は、上述のように、ハロゲン化生成物に転換することができる。
【0035】
例えば、銅層110の表面の部分202は、酸化銅、窒化銅、またはそれらの混合に転換することができる。部分202の全体が、ほぼ均一な単一の材料からなるので、配向の異なる複数種類の結晶粒構造(例:上記の図1A〜1Cの複数種類の結晶構造110A〜110D)は存在しない。したがって、後続のエッチングプロセスは、より均一なエッチング速度およびより均一なエッチング結果を提供することができる。
【0036】
再び図1Aに示されるように、もし障壁層108が導電材料である場合は、障壁層108は、特徴102と特徴104との間に電気経路を提供する可能性がある。したがって、障壁層108を除去することが、しばしば望まれる。転換プロセス305は、また、下位層108の少なくとも一部を転換することを含むことができる。下位層108は、例えば、障壁層であることが可能である。障壁層108は、また、転換された銅層110全体および転換された障壁層108の両方を後続の単一のエッチングプロセスで除去可能にするために、酸化物または窒化物に転換することができる。あるいは、障壁層108は、銅層110の除去後に転換および除去することができる。
【0037】
更に別の一代替形態では、工程305の転換プロセスは、障壁層108に対して選択的であることが可能である。例えば、導電層110は、銅で、障壁層108は、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、または他の適切な材料、またはそれらの化合物であることが可能である。工程305の転換プロセスは、銅層110を転換し、障壁層108に達すると停止する。これは、銅層を転換するために使用される転換用化学剤が、銅に対するのと比べて大幅に低いエッチング速度(例:約10:1)を有するからである。
【0038】
転換プロセス305は、銅層110を塩素と酸素との混合気に暴露することを含むことができる。例えば、塩素と酸素との混合気は、約50%の塩素と約50%の酸素とを含むことができる。あるいは、転換プロセス305は、銅層110を約50%のアルゴンと約50%の酸素との混合気に暴露することを含むことができる。あるいは、転換プロセス305は、銅層110を約50%のアルゴンと約50%の窒素との混合気に暴露することを含むことができる。転換プロセス305では、キセノン、水素(H2)、塩素(Cl2)、臭素(Br2)、および塩酸(HCl)のうちの1種または複数種を酸素に混合することもできる。更に別の一代替形態では、転換プロセス305は、銅層110を転換するために、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、および亜酸化窒素(N2O)のうちの1種または複数種に銅層110を暴露することを含むことができる。
【0039】
転換プロセス305は、プラズマによって実施されてよい。あるいは、転換プロセス305は、プラズマを伴うことなく実施されてよい。転換プロセス305は、摂氏約−20度未満から摂氏約300度を超えるまでの温度で実施することができる。転換プロセス305は、任意の適切なプロセス室内で実施することができる。例えば、転換プロセス305は、約2MHz未満から約27MHzを超えるまでの周波数で動作する容量結合プラズマ室内または誘電結合プラズマ室内で実施することができる。転換プロセス305は、2003年12月22日付けで出願された、Bailey IIIらによる米国特許出願第10/744,355号「Small Volume Process Chamber with Hot Inner Surfaces(熱内面を有する小容量プロセス室)」に記載されるようなプラズマ室内で実施することができる。この文献は、引用によってその全体を本明細書に組み込まれるものとする。
【0040】
転換プロセス305は、約1ミリトールから約1トールまでの圧力で実施されてよい。転換プロセス305は、約20秒未満から約1分を超えるまでの時間を必要としてよい。転換プロセス305は、銅層110の上面を、約100nm未満から約1500nmを超えるまでの範囲で転換することができる。
【0041】
図2Bの工程310に示されるように、銅層110の表面の転換部分202は、エッチングプロセスで除去することができる。エッチングプロセス310は、銅層110のほぼ滑らかな表面204を残留させる(すなわち、表面204は、約10nm未満の平均表面粗さを有する)。平均表面粗さは、表面204の35ミクロン×35ミクロンの領域における山と谷との間の平均差として定められる。エッチングプロセス310は、摂氏約ー20度未満から摂氏約300度を超えるまでの温度で実施することができる。
【0042】
エッチングプロセス310は、ウェットエッチングまたはプラズマエッチングのいずれかであることが可能である。例えば、エッチングプロセス310は、転換プロセス305が実施されたのと同じプラズマ室内で、in-situで実施することができる。あるいは、エッチングプロセス310は、当該分野で周知のように、エッチングタンク内のウェットエッチングとして実施されるウェットエッチングであることが可能である。ウェットエッチングは、また、図4で後述されるように、動的液体メニスカスによって実施することもできる。
【0043】
エッチングプロセス310は、下位にある導電層110の非転換部分に対して選択的であることが可能である。例えば、もし転換部分202が酸化銅に転換され、そのあとに銅層が残るならば、選択されたエッチャント化学剤は、残存銅を実質的にエッチングすることなく酸化銅を除去することができる。BCl3を含むエッチング化学剤の、酸化銅対元素銅の選択性は、10:1である。BCl3を含むエッチング化学剤は、アルゴンとBCl3との混合を含むことができる。例えば、BCl3を含むエッチング化学剤は、約400nm/分から約700nm/分までの速度で酸化銅をエッチングすることができ、元素銅に対するエッチング速度は、わずか約60nm/分である。あるいは、エッチング化学剤は、障壁層108に対して選択性であることが可能である。
【0044】
上述された1つまたは複数の実施形態では、残存表面の平均表面粗さは、導電層の転換部分の厚さの関数であることが可能である。例えば、もし、除去するべき導電層の所望の厚さが約250nmであるならば、上述されたAr/O2プロセスは、結果として、約10nmの表面粗さを有する表面をあとに残すことができる。繰り返し述べるが、Ar/O2プロセスにおいて、平均表面粗さは、導電層の転換部分の厚さの約0.04倍未満である。
【0045】
転換プロセス305およびエッチングプロセス310は、連続する銅110の各部分を徐々に転換してエッチング除去するために、繰り返し使用することができる。
【0046】
エッチングプロセス310は、1種類または複数種類の濃度のBCl3によって転換銅をエッチングすることを含むことができる。例えば、エッチングプロセス310中において、BCl3は、BCl3/アルゴン混合の約10%から約100%までであることが可能である。基板100は、また、エッチングプロセス310中において、摂氏約350度を超える温度に加熱することができる。例えば、エッチングプロセス310中において、チャックによって、基板100を支えると共に加熱することが可能である。エッチングプロセス310は、約100nm/分から約700nm/分までのエッチング速度を有することができる。
【0047】
転換プロセス305およびエッチングプロセス310は、ほぼ同時的であることも可能である。例えば、約50%のアルゴンと約50%の酸素との混合気に、摂氏約20度で銅層110を暴露すると、表面の転換およびエッチング除去が、ほぼ同時的に生じると考えられる。あるいは、アルゴンと酸素との混合気は、約2%から約100%までの酸素と、約98%から約0%までのアルゴンとを含む濃度範囲を含むことができる。転換プロセス305は、摂氏約−20度未満から摂氏約300度を超えるまでの範囲内で生じることができる。転換プロセスおよびエッチングプロセスのほぼ同時的な発生は、約10nm/分から約200nm/分までの速度で転換および除去を行うことができる。
【0048】
転換プロセス305およびエッチングプロセス310は、異なる温度および圧力で、in-situで実施することができる。例えば、転換プロセス305は、摂氏約200度を超える温度で施すことができ、エッチングプロセス310は、摂氏約100度未満の温度で施すことができる。この温度のばらつきは、過剰部110の塊の除去後に残される極薄銅層における任意の銅凝集を大幅に低減させることができる。
【0049】
エッチングプロセス310は、また、約5mTから約100mTまでの圧力および摂氏約100度未満の温度のもとで、約10%から約100%までのBCl3/アルゴン混合気を含むこともできる。プラズマは、約500Wから約2000Wまでの上部電源と、約100Wから約1000Wまでのチャックバイアスとによって生成することができる。
【0050】
図4は、本発明の一実施形態にしたがった、動的液体メニスカス416を支えることができる近接ヘッド420を図示している。一実施形態において、近接ヘッド420は、洗浄、乾燥、エッチング、またはその他の処理操作を実施するために、ウエハ400の上面430aに近接した状態で移動する。なお、近接ヘッド430は、ウエハ400の底面430bを処理する(例:洗浄、乾燥、エッチング等など)ために利用されてもよい点を理解されるべきである。一実施形態において、ウエハ400は回転しているので、近接ヘッド420は、ウエハ400の表面430aを直線的に横断してよい。近接ヘッドが、ウエハ400の表面430aを横断するので、動的液体メニスカス416もまた、引っ張られて表面430aを横断する。このようにして、動的液体メニスカス416は、ウエハ400の表面430aを横断することができる。動的液体メニスカス416が、ウエハ400の表面430aを横断することができるので、流体、粒子、および他の遊離物質は、ほぼ全て、表面430aから引っ張られて除去される。このようにして、動的液体メニスカス416は、表面430aを実質的に乾燥させる。
【0051】
動的液体メニスカス416は、ウエハ400の表面430aと、近接ヘッド420との間の比較的狭い空間に形成される。動的液体メニスカス416は、ソース排出口404を通じた真空412と、ソース供給口406を通じた流体414(例:脱イオン水、エッチャント化学剤等など)とによって形成される。動的液体メニスカス416の形成を補助するために、供給ポート402を通じてIPA(イソプロピルアルコール)を追加することが可能である。IPA410は、動的液体メニスカス416の縁を強化する。
【0052】
動的液体メニスカス416は、いくつかのプロセスのうちの任意の1つまたは複数のプロセスに対応することができる。例えば、動的液体メニスカス416の形成にエッチング化学剤416が使用される場合には、動的液体メニスカスは、特定の位置に的を絞るおよび/または表面430a全体に実施することができるエッチングプロセスに対応することができる。同様に、動的液体メニスカス416の形成にすすぎ流体(例:脱イオン水)を使用し、1回の通過で表面430aをすすぎ且つ乾燥するために使用することができる。
【0053】
図5は、本発明の一実施形態にしたがった、導電層をエッチングするためのシステム500の概略図である。システム500は、第1のプロセス室502を含む。第1のプロセス室502は、上述のように、プラズマ室であることが可能である。システム500は、また、プロセス室502に結合され、プロセス室502を制御することができる、コントローラ510を含む。コントローラ510は、レシピ512を含む。レシピ512は、第1のプロセス室502を動作させるために所望される、第1のプロセス室502用の全ての動作パラメータ(例:温度、圧力、流量、プロセスガス、タイミング、順序付け等など)を含む。例えば、レシピ512は、第1のプロセス室502に結合された1つまたは複数の転換種ソース504からの転換種(または種の組み合わせ)の流量および圧力を定めることができる。更に、レシピ512は、第1のプロセス室502に結合された1つまたは複数のエッチング種ソース506からのエッチング種(または種の組み合わせ)の流量および圧力を定めることができる。
【0054】
システム500は、第2のプロセス室520を含むこともできる。第2のプロセス室520は、ウェットエッチングプロセス室等のエッチング室、または動的液体メニスカス用のプロセス室であることが可能である。第2のプロセス室520は、上述のように、プラズマエッチングを実施するための別個のプラズマ室であることも可能である。
【0055】
1枚または複数枚の導電層(例:銅層および/または下位の障壁層)を転換およびエッチングする上記の実施形態は、代表的なものとして、銅エッチバックプロセスとの関連で説明された。しかしながら、パターンめっきプロセスおよびパターン形成プロセスに対しても、ほぼ同様のプロセスを施すことができる点が理解されるべきである。
【0056】
図6A〜6Eは、本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示している。先ず、図6Aに示されるように、基板602は、その上に第1の層604を形成されている。第1の層604の上には、種子層606が形成される。種子層は、図6Bに示されるようにパターン内に形成される材料(例:銅)の、比較的薄い層であることが可能である。パターン形成技術によって、パターン608が形成される。パターン608は、フォトレジスト材料で形成することができる。
【0057】
次に、図6Bに示されるように、パターン608の中に銅の層610が堆積された。種子層は、銅層610の接着を助ける。図6Cに示されるように、パターン608は、除去された。パターン608は、任意の適切な方法によって除去することができる。例えば、パターン608を形成するフォトレジスト材料は、適切な波長の光にフォトレジストを暴露させ、次いで、すすぎ/洗浄プロセスで取り除くことによって、除去することができる。パターン608の除去は、銅層610の断片間に間隔608Aのパターンを残留させる。フォトレジスト608が除去されたので、下位にある種子層606の部分が再び露出される。
【0058】
次に、図6Dに示されるように、銅610の比較的薄い上層610Aを転換(例:酸化または窒化)するために、上記の図2A〜3で説明された転換プロセスを施すことができる。種子層606の露出部分606Aもまた、上記の図2A〜3で説明された転換プロセスによって転換(例:酸化または窒化)することができる。種子層606の露出部分606Aは、銅610の比較的薄い上層610Aが転換されるのとほぼ同時に転換することができる。
【0059】
次に、図6Eに示されるように、エッチングプロセスは、比較的薄い上層610Aと、種子層606の転換部分606Aとを除去した。その結果、銅層610の断片間の間隔608Bのパターンが、第1の層604にまで達する。種子層606の転換部分606Aの除去は、銅層610の断片間の、望ましくない導電性相互接続を除去する。
【0060】
図7A〜7Eは、本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに施される転換およびエッチングのプロセスを示している。先ず、図7Aに示されるように、基板702は、その上に第1の層704を形成されている。第1の層704の上には、種子層706が形成される。種子層706の上には、導電層708が形成される。種子層706は、導電層708の材料(例:銅)の、比較的薄い層であることが可能である。種子層706は、他の任意の適切な材料であることも可能である。種子層706は、銅層708の接着を助ける。パターン形成技術によって、パターン710が形成される。パターン710は、ハードマスクであることが可能である。
【0061】
次に、図7Bに示されるように、導電層708のうち、パターン710に覆われていない部分708Aが、上記の図2A〜3で説明されたように転換(例:酸化または窒化)される。図7Cに示されるように、パターン710は、除去された。パターン710は、任意の適切な方法によって除去することができる。例えば、パターン710を形成するハードマスク材料は、化学機械研磨(CMP)によって除去することができる。
【0062】
次に、図7Dに示されるように、導電層708の転換(例:酸化または窒化)部分708Aを除去するために、上記の図2A〜3で説明されたエッチングプロセスを使用することができる。導電層708の転換部分708Aの除去は、種子層706の部分を露出させることができる。
【0063】
次に、図7Eに示されるように、種子層706の露出部分706Aも、上記の図2A〜3で説明された転換プロセスによって転換(例:酸化または窒化)することができる。種子層706の露出部分706Aは、導電層708の転換部分708Aが転換されるのとほぼ同時に転換することができる。種子層706の転換部分706Aは、図6Eで説明されたように除去することができる。種子層706の転換部分706Aの除去は、銅層708Aの断片間の、望ましくない導電性相互接続を除去する。
【0064】
本明細書で説明された、本発明を構成する任意の工程は、有用なマシン工程である。本発明は、また、これらの工程を実施するためのデバイスまたは装置にも関する。装置は、所要の目的のために特別に構築された装置であってもよいし、またはコンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的にアクティブ化される、もしくは構成される汎用コンピュータであってもよい。具体的に言うと、本明細書の教示内容にしたがって記述されたコンピュータプログラムと共に様々な汎用マシンが使用されてもよいし、または、所要の工程を実施するために、より専用の装置を構築するほうが好都合な場合もある。
【0065】
本発明は、また、コンピュータ可読媒体上にコンピュータ可読コードとして組み込むこともできる。コンピュータ可読媒体は、後ほどコンピュータシステムによって読み出されるデータを格納することができる任意のデータストレージデバイスである。コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、ならびに他の光学式および非光学式データストレージを含む。コンピュータ可読媒体は、また、コンピュータ可読コードが分散方式で格納および実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムに分散されることが可能である。
【0066】
更には、上記の図面に示された工程によって表される命令が、必ずしも示された順序で実施される必要はないこと、そして、工程によって表される必ずしも全ての処理が、本発明を実施するために必要とされるわけではないことが、理解されるべきである。更に、上記の任意の図面で説明されたプロセスは、RAM、ROM、もしくはハードディスクドライブのうちの、任意の1つまたは組み合わせに格納されたソフトウェアとして実現することもできる。
【0067】
以上では、理解を明確にする目的で、いくらか細部にわたって発明の説明がなされたが、添付の特許請求の範囲内で、特定の変更および修正が可能であることは明らかである。したがって、上述した実施形態は、例示を目的としたものであって、限定を目的としたものではなく、本発明は、上記の細部に限定されることはなく、添付した特許請求の範囲およびそれらのあらゆる等価形態の範囲内で変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1A】本発明の一実施形態にしたがった、デュアルダマシンプロセスにおけるパターン形成後の半導体基板を示す説明図である。
【図1B】本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板上の層の断面図である。
【図1C】本発明の一実施形態にしたがった、代表的なエッチングプロセスを施された後の半導体基板上の層の断面図である。
【図1D】本発明の一実施形態にしたがった、代表的なエッチングプロセスを施された後の半導体基板上の層の断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板上に形成されえる層の断面図である。
【図2B】本発明の一実施形態にしたがった、半導体基板上に形成されえる層の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にしたがった、銅層の一部を転換およびエッチングする方法工程のフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態にしたがった、動的液体メニスカスを支えることができる近接ヘッド420を図示している。
【図5】本発明の一実施形態にしたがった、導電層をエッチングするためのシステムの概略図である。
【図6A】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図6B】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図6C】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図6D】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図6E】本発明の一実施形態にしたがった、パターンめっきプロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7A】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7B】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7C】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7D】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【図7E】本発明の一実施形態にしたがった、パターン形成プロセスに適用される転換およびエッチングのプロセスを示す説明図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電層をエッチングする方法であって、
前記導電層の少なくとも一部を転換し、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去し、約10nm未満の平均表面粗さを有する残存表面を露出させるために、前記導電層をエッチングすることと、
を備える方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層は、銅層または銅合金層を含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、前記導電層の前記少なくとも一部を酸化することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、前記導電層の前記少なくとも一部を窒化することを含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層は、下位層の上に形成され、前記下位層は、基板の上に形成される、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、
前記下位層は、障壁層である、方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、前記導電層のほぼ全体を転換することと、および前記下位層の少なくとも一部を転換することを含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換、前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングとは、ほぼ同時に生じる、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換と、前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングとは、その場(in-situ)で生じる、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングは、BCl3によってエッチングすることを含む、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、塩素および酸素を含む酸化用混合物によって前記導電層の前記少なくとも一部を酸化することを含む、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、アルゴンおよび酸素を含む酸化用混合物によって前記導電層の前記少なくとも一部を酸化することを含む、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、摂氏約200度を超える温度で前記導電層の前記少なくとも一部を転換することを含む、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、前記導電層の前記少なくとも一部をプラズマの中で転換することを含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングは、摂氏約150度未満の温度で前記導電層をエッチングすることを含む、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングは、動的液体メニスカスを用いてエッチングすることを含む、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングは、前記導電層をプラズマの中でエッチングすることを含む、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法において、
前記残存表面の平均表面粗さは、前記導電層の前記転換部分の厚さの約0.04倍未満である、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換と、前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングとは、ほぼ同時に生じる、方法。
【請求項20】
銅層をエッチングする方法であって、
プラズマ室内で摂氏約200度を越える温度で第1のプラズマによって前記銅層の少なくとも一部を酸化し、
前記銅層の前記酸化部分を実質的に除去し、約10nm未満の平均表面粗さを有する残存表面を露出させるために、前記プラズマ室内で摂氏約100度未満の温度で第2のプラズマによって前記銅層をエッチングする、前記銅層は、こと、
を備える方法。
【請求項21】
導電層をエッチングするためのシステムであって、
基板を封入することができるプラズマ室であって、前記基板は、導電材料の露出層を有し、摂氏約200度を超える温度で第1のプラズマを、摂氏約100度未満の温度で第2のプラズマを維持することができる、プラズマ室と、
前記プラズマ室に結合された転換種ソースと、
前記プラズマ室に結合されたエッチング種ソースと、
前記プラズマ室に結合され、前記プラズマ室に入る前記転換種および前記エッチング種の流れを制御することができるコントローラであって、レシピを含むコントローラと、
を備えるシステム。
【請求項22】
請求項21に記載のシステムにおいて更に、
動的液体メニスカスエッチングプロセス室を備えるシステム。
【請求項1】
導電層をエッチングする方法であって、
前記導電層の少なくとも一部を転換し、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去し、約10nm未満の平均表面粗さを有する残存表面を露出させるために、前記導電層をエッチングすることと、
を備える方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層は、銅層または銅合金層を含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、前記導電層の前記少なくとも一部を酸化することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、前記導電層の前記少なくとも一部を窒化することを含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層は、下位層の上に形成され、前記下位層は、基板の上に形成される、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、
前記下位層は、障壁層である、方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、前記導電層のほぼ全体を転換することと、および前記下位層の少なくとも一部を転換することを含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換、前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングとは、ほぼ同時に生じる、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換と、前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングとは、その場(in-situ)で生じる、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングは、BCl3によってエッチングすることを含む、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、塩素および酸素を含む酸化用混合物によって前記導電層の前記少なくとも一部を酸化することを含む、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、アルゴンおよび酸素を含む酸化用混合物によって前記導電層の前記少なくとも一部を酸化することを含む、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、摂氏約200度を超える温度で前記導電層の前記少なくとも一部を転換することを含む、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換は、前記導電層の前記少なくとも一部をプラズマの中で転換することを含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングは、摂氏約150度未満の温度で前記導電層をエッチングすることを含む、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングは、動的液体メニスカスを用いてエッチングすることを含む、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法において、
前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングは、前記導電層をプラズマの中でエッチングすることを含む、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法において、
前記残存表面の平均表面粗さは、前記導電層の前記転換部分の厚さの約0.04倍未満である、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、
前記導電層の少なくとも一部の転換と、前記導電層の前記転換部分を実質的に除去するための前記導電層のエッチングとは、ほぼ同時に生じる、方法。
【請求項20】
銅層をエッチングする方法であって、
プラズマ室内で摂氏約200度を越える温度で第1のプラズマによって前記銅層の少なくとも一部を酸化し、
前記銅層の前記酸化部分を実質的に除去し、約10nm未満の平均表面粗さを有する残存表面を露出させるために、前記プラズマ室内で摂氏約100度未満の温度で第2のプラズマによって前記銅層をエッチングする、前記銅層は、こと、
を備える方法。
【請求項21】
導電層をエッチングするためのシステムであって、
基板を封入することができるプラズマ室であって、前記基板は、導電材料の露出層を有し、摂氏約200度を超える温度で第1のプラズマを、摂氏約100度未満の温度で第2のプラズマを維持することができる、プラズマ室と、
前記プラズマ室に結合された転換種ソースと、
前記プラズマ室に結合されたエッチング種ソースと、
前記プラズマ室に結合され、前記プラズマ室に入る前記転換種および前記エッチング種の流れを制御することができるコントローラであって、レシピを含むコントローラと、
を備えるシステム。
【請求項22】
請求項21に記載のシステムにおいて更に、
動的液体メニスカスエッチングプロセス室を備えるシステム。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【公表番号】特表2008−536296(P2008−536296A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500764(P2008−500764)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/007401
【国際公開番号】WO2006/098888
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/007401
【国際公開番号】WO2006/098888
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】
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