説明

不揮発性半導体記憶装置

【課題】電荷トラップの溜まりを防止して書き換え回数を増加させる。
【解決手段】メモリセルMCは、半導体基板10と、この半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁層11と、半導体基板10上に第1のゲート絶縁層11を介して形成された浮遊ゲート12と、この浮遊ゲート12上に形成された第2のゲート絶縁層13と、浮遊ゲート12上に第2のゲート絶縁層13を介して形成された制御ゲート14とを有する。メモリセルアレイは、このメモリセルMCを、複数マトリクス状に配列することにより構成されている。第1のゲート絶縁層11は第1の空洞層となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不揮発性半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
不揮発性半導体メモリとして、電気的にデータの書き換えを可能としたフラッシュメモリが知られている。フラッシュメモリのメモリセルには通常、電荷蓄積層としての浮遊ゲートと制御ゲートを積層した積層ゲート構造のMOSトランジスタが用いられる。浮遊ゲートと半導体基板との間にはトンネル酸化膜が形成される。
【0003】
このようなメモリセルを使用したフラッシュメモリでは、データ書き込み時に、半導体基板側を接地し、制御ゲートに書き込み電圧を印加することで、トンネル酸化膜を介して半導体基板と浮遊ゲートの間でトンネル電流が流れて浮遊ゲートに電子が蓄積される。これにより、メモリセルが高いしきい値を有する書き込み状態となる。一方、データ消去時には、制御ゲートを接地し、シリコン基板側を正の消去電圧に昇圧する。これにより、浮遊ゲートの電子が半導体基板側に引き抜かれる。その結果、メモリセルが低いしきい値を有する消去状態となる。
【0004】
しかし、上述したメモリセル構造を有するフラッシュメモリでは、データの書き換えの度に、トンネル酸化膜に電荷トラップが蓄積されていくため、書き換え回数が10回程度に制限されてしまうという問題がある(非特許文献1)。
【非特許文献1】「トンネル酸化膜中電荷トラップによるフラッシュメモリ特性劣化のシミュレーション」,横沢他,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.96, No.63(19960523), pp. 17-24
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、電荷トラップの溜まりを防止して書き換え回数を増加させることができる不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板、この半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁層、前記半導体基板上に前記第1のゲート絶縁層を介して形成された浮遊ゲート、この浮遊ゲート上に形成された第2のゲート絶縁層及び前記浮遊ゲート上に前記第2のゲート絶縁層を介して形成された制御ゲートを有するメモリセルを、複数マトリクス状に配列してなるメモリセルアレイを備えた不揮発性半導体記憶装置において、前記第1のゲート絶縁層が第1の空洞層であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電荷トラップの溜まりを防止して書き換え回数を増加させる不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
【0009】
[第1の実施形態の構造]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るNAND型EEPROM(不揮発性半導体記憶装置)のセル領域の平面図である。
【0010】
セル領域には、図中縦方向に延びる複数のビット線BLが形成されている。これらビット線BLよりも下側の層には、ビット線BLと直交するように横方向に延びる選択ゲートSGD,SGS及び共通ソース線CELSRCと、選択ゲートSGD,SGSに挟まれて選択ゲートSGD,SGSと平行に延びる複数のワード線WLとが形成されている。
【0011】
ワード線WLとビット線BLの交差部の下側にはメモリセルMCが形成され、選択ゲートSGD,SGSとビット線BLの交差部の下側には選択ゲートトランジスタSG1,SG2が形成されている。
【0012】
図2(a)は、本実施の形態に係るNAND型EEPROMのビット線BLに沿ったロウ方向の断面図(図1のI−I′断面図)、同図(b)は、ワード線WLに沿ったカラム方向の断面図(図1のII−II′断面図)である。
【0013】
図2(a),(b)に示すように、例えばp型のシリコン基板10の上には、第1のゲート絶縁層としての空洞層11、多結晶シリコン膜からなる浮遊ゲート12、第2のゲート絶縁層であるゲート間絶縁膜13及び多結晶シリコン膜からなる制御ゲート14がこの順に積層され、これらがシリコン基板10と共にメモリセルMCを構成している。なお、空洞層11は、真空でも良いし、気体を充填しても良い。気体を充填する場合には、例えばN2ガス、Arガス等の不活性ガスを充填する。
【0014】
浮遊ゲート12は、メモリセルMC毎に分離され、制御ゲート14は、ビット線BLと直交する方向に配列された複数のメモリセルMC又は選択ゲートトランジスタSG1,SG2に共通のワード線WL又は選択ゲートSGD,SGSとしてビット線BLと直交する方向に連続して形成されている。なお、図示していないが、選択ゲートトランジスタSG1,SG2については、浮遊ゲート12と制御ゲート14とが短絡されて通常のトランジスタを構成している。
【0015】
シリコン基板10の上層のビット線BLとビット線BLの間の領域には、浮遊ゲート12と自己整合的に、ロウ方向に延びる素子分離溝16が形成され、これにより、シリコン基板10の上層には、カラム方向に互いに分離されたストライプ状の素子形成領域18が区画されている。この素子分離溝16には、素子分離溝16の側壁上端部と浮遊ゲート12の側壁とを連結して所定厚の空洞層11を維持するための絶縁体からなる支持膜17が形成されている。
【0016】
素子形成領域18の上層の空洞層11を介して浮遊ゲート12と対向する部分にはメモリセルMCのチャネル領域が形成され、これらチャネル領域間には、隣接するメモリセルMC間で共有するドレイン及びソースとなるn型の不純物拡散領域19が形成されている。
【0017】
第1の空洞層11、浮遊ゲート12、ゲート間絶縁膜13及び制御ゲート14からなる電極の積層体と、これら積層体間のシリコン基板10の上面とは、必要に応じて図示しない薄いシリコン窒化膜で覆われ、その上にTEOS(tetraethoxysilane)等の層間絶縁膜15が形成されている。この層間絶縁膜15によって電極の積層体間が埋められる。層間絶縁膜15の上には、ビット線BLが選択的に形成されている。
【0018】
このように構成されたNAND型EEPROMは、次のような効果を有する。即ち、上述した積層ゲート構造のメモリセルのチャネル−浮遊ゲート間容量をC1、浮遊ゲート−制御ゲート間容量をC2とすると、データ書き込み時の制御ゲート電圧VCGと浮遊ゲート電圧VFGとの間には、下記数1の関係があることが知られている。
【0019】
[数1]
VFG=γVCG
ここで、γはカップリング比であり、
[数2]
γ=C2/(C1+C2)
で表される。
【0020】
十分な浮遊ゲート電圧VFGを確保しつつ、制御ゲート電圧VCGを低減させるためには、カップリング比を極力増加させる必要がある。従来構造のトンネル酸化膜の比誘電率は約4であるから、C1を十分に低減することができない。その結果、カップリング比γを十分に増加させることができず、結局、制御ゲート電圧VCGを十分に低くすることができない。
【0021】
このため、従来のフラッシュメモリでは、書き込み及び消去に高電圧が必要で、書き込み及び消去に時間がかかり、消費電力も大きいことに加え、ロウデコーダ及び昇圧回路の面積も大きくなってしまうという問題がある。
【0022】
この点、トンネル酸化膜の代わりに空洞層11を形成した本実施形態のメモリセルを用いた不揮発性半導体装置によれば、空洞層11の比誘電率がほぼ1であるから、比誘電率が約4であるトンネル酸化膜を使用した従来例に比べて浮遊ゲート−チャネル間容量C1を約1/4に低減することができる。これにより、カップリング比γを十分に増加させることができ、制御ゲート電圧VCGの低減化を図ることができる。これにより、データ書き込み及び消去時の制御ゲート電圧を低減して昇圧回路やロウデコーダ等の回路面積を縮小することができるという効果を奏する。
【0023】
また、この実施形態によれば、浮遊ゲート12直下の第1の絶縁層が空洞層11であるから、浮遊ゲート12の直下に電荷トラップが蓄積されることがない。このため、電荷トラップに起因したFNトンネル電流減少による書き換え回数の低下が無く、10を超える書き換え回数を実現することができる。
【0024】
なお、本実施形態によれば、空洞層11ではコンダクションバンドが無いため、トンネル酸化膜に比べてバリア高さが大きくなる。このため、FNトンネル電流の透過率が低下し、書き込み及び消去時間が長くなる可能性がある。しかし、第1の絶縁層が空洞層11である場合、電荷トラップが溜まらないので、その分、第1の絶縁層の厚さを薄くすることが出来る(例えば80Å以下)。これにより、書き込み及び消去時間を短縮することが出来る。
【0025】
[第1の実施形態の製造方法]
次に、図3〜図13を参照しながら、上述した第1の実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法について説明する。
【0026】
まず、図3(a)(I−I′断面)及び図3(b)(II−II′断面)に示すように、シリコン基板10のメモリセル領域の上にシリコン酸化膜21を形成し、このシリコン酸化膜21上に浮遊ゲート12となる第1の多結晶シリコン膜12Aを形成する。そして、多結晶シリコン膜12A上に図示しないレジスト膜を形成し、このレジスト膜を、パターニングして、図4(II−II′断面)に示すように、第1の多結晶シリコン膜12A、シリコン酸化膜21及びシリコン基板10の上層を、異方性エッチングにより選択的に除去してロウ方向に延びる素子分離溝16を形成する。
【0027】
続いて、レジスト膜を除去して全面にTEOS膜を形成し、CMP(化学機械研磨)法によりTEOS膜の表面を平坦化し、更にDHF(Dilute Hydrofluoric acid)を使用したウエットエッチング法又はRIE(反応性イオンエッチング)法等を用いてTEOS膜の表面を後退させることにより、図5(II−II′断面)に示すように、素子分離溝16の内部に第1の絶縁膜22を形成する。なお、この第1の絶縁膜22は、その上面がシリコン基板10の上面よりも下側に位置するように形成する。
【0028】
次に、図6(a),(b)に示すように、第1の絶縁膜22の上に埋め込まれるように、全面に、SiN,Al2O3等からなる第2の絶縁膜23を形成する。なお、第2の絶縁膜23は、後述するシリコン酸化膜21を除去するフッ化水素ガス(HF−vapor)の耐性を有する材料であれば、他の材料を使用することもできる。
【0029】
続いて、図7(a),(b)に示すように、RIE(反応性イオンエッチング)法等を用いて第2の絶縁膜23を部分的に削除して、素子分離溝16の側壁と多結晶シリコン膜12Aの側壁とを連結する支持膜17(第1のウィング)を形成する。
【0030】
その後、図8(a),(b)に示すように、SiO2膜を全面に形成して第1の絶縁膜22と一体化された第3の絶縁膜24を形成し、CMP等により表面を平坦化して、その上面に図9(a),(b)に示すように、ONO(SiO2-SiN-SiO2)膜等のゲート間絶縁膜13となる第4の絶縁膜13Aを形成する。
【0031】
続いて、図10(a),(b)に示すように、第4の絶縁膜13Aの上に制御ゲート14となる第2の多結晶シリコン膜14Aを成膜する。
【0032】
その後、図11(a),(b)に示すように、図示しないレジスト膜を形成して、パターニングした後、第2の多結晶シリコン膜14A、第4の絶縁膜13A、第1の多結晶シリコン膜12A及びシリコン酸化膜21を異方性エッチングにより選択的に除去してカラム方向に延びる素子分離溝25を形成することによって多層膜をパターニングする。これにより、浮遊ゲート12、ゲート間絶縁膜13及び制御ゲート14からなる積層ゲートが形成される。また、形成された積層ゲートをマスクとして不純物イオンを打ち込んで不純物拡散領域19を形成する。
【0033】
次に、図12(a),(b)に示すように、フッ化水素ガス(HF−vapor)或いはフッ酸でシリコン酸化膜21及び第3の絶縁膜24を除去し、シリコン基板10のチャネル形成部と浮遊ゲート12の間に、第1の空洞層11を形成する。
【0034】
そして、最後に全面にSiO2からなる層間絶縁膜15が形成され、更にその上にビット線BLが形成されて図2に示した構造が完成する。
【0035】
図13は、第1の空洞層11が形成された直後の本実施形態に係るNAND型EEPROMを示す斜視図である。この図から明らかなように、シリコン基板10と浮遊ゲート12の間のシリコン酸化膜21が除去されて、第1の空洞層11が形成されても、支持膜17でシリコン基板10と浮遊ゲート12とを結合しているので、浮遊ゲート12が落下することはなく、所定厚の空洞層11を形成することができる。
【0036】
なお支持膜17は、素子分離溝16の側壁にのみ局所的に形成されているため、シリコン酸化膜21の除去工程で、素子分離溝16を埋めていた第3の絶縁膜24も一緒に除去される。このように素子分離溝16を埋めていた絶縁膜24を除去すると、素子分離溝16を介して隣接する浮遊ゲート12間の容量結合を低減することができる。
【0037】
[第2の実施形態]
図14〜図22は、本発明の第2の実施形態に係るNAND型EEPROMの製造過程を示す図である。
【0038】
先の実施形態では、ゲート間絶縁膜13がHF耐性を有することを前提としたが、ゲート間絶縁膜13としてSiO2とエッチング選択比が取れないONO(oxide-nitride-oxide)膜等を使用する場合には、次のように形成すれば良い。
【0039】
素子分離溝16に一体化された第3の絶縁膜26が形成されるまでの工程は、第1の実施形態の第3の絶縁膜24が形成されるまでの工程と同様であるため、詳しい説明は割愛する。
【0040】
図14(a),(b)に示すように、素子分離溝16に一体化された第3の絶縁膜26が形成された後、第3の絶縁膜26の上面を、CMPにより平坦化して、DHFを使用したウエットエッチング法又はRIE等を用いて僅かにエッチバックして、その上にHF耐性を有するSiNからなる第5の絶縁膜27を全面に形成後、CMPにより平坦化して第1の多結晶シリコン膜12Aを露出させると共に第3の絶縁膜26の上面にのみ第5の絶縁膜27を残す。なお、隣接する浮遊ゲート間の容量結合が問題とならない場合には、第5の絶縁膜27を全面に残すようにしても良い。
【0041】
次に、図15(a),(b)に示すように、第1の多結晶シリコン膜12A及び第5の絶縁膜27の上面にSiO2膜等のゲート間絶縁膜13となる第4の絶縁膜13Aを形成する。
【0042】
続いて、図16(a),(b)に示すように、第5の絶縁膜13Aの上に制御ゲート14となる第2の多結晶シリコン膜14Aを成膜する。
【0043】
その後、図17(a),(b)に示すように、図示しないレジスト膜を形成して、パターニングした後、第2の多結晶シリコン膜14A、第4の絶縁膜13A、第1の多結晶シリコン膜12A及びシリコン酸化膜21を異方性エッチングにより選択的に除去してカラム方向に延びる溝25を形成することによって多層膜をパターニングする。これにより、浮遊ゲート12、ゲート間絶縁膜13及び制御ゲート14からなる積層ゲートが形成される。また、形成された積層ゲートをマスクとして不純物イオンを打ち込んで不純物拡散領域19を形成する。
【0044】
続いて、図18(a),(b)に示すように、全面にTEOS膜を形成し、CMPによりTEOS膜の表面を平坦化し、更にDHFを使用したウエットエッチング法又はRIE法等を用いてTEOS膜の表面をエッチバックさせることにより、素子分離溝25の内部に第6の絶縁膜28を形成する。なお、この第6の絶縁膜28は、その上面が浮遊ゲート12の上面よりも下側に位置するように形成する。
【0045】
次に、図19(a),(b)に示すように、第6の絶縁膜28の上に埋め込まれるように、全面に、SiN,Al2O3等からなる第7の絶縁膜29を形成する。なお、第7の絶縁膜29は、HF耐性を有する材料であれば、他の材料を使用することもできる。
【0046】
続いて、図20(a),(b)に示すように、RIE法等を用いて第7の絶縁膜29を部分的に削除して、浮遊ゲート12のゲート長方向に対向する側壁と、制御ゲート14のゲート長方向に対向する側壁とを連結するように、両側壁に沿って形成された、ゲート間絶縁膜13の側壁を被覆する被腹膜31(第2のウィング)を形成する。
【0047】
その後、図21(a),(b)に示すように、フッ化水素ガス(HF−vapor)或いはフッ酸で第6の絶縁膜28、シリコン酸化膜21及び第3の絶縁膜26を除去し、シリコン基板10のチャネル形成部と浮遊ゲート12の間に、第1の空洞層11を形成する。
【0048】
図22は、第1の空洞層11が形成された直後の本実施形態に係るNAND型EEPROMを示す斜視図である。この図から明らかなように、支持膜17でシリコン基板10と浮遊ゲート12とを結合することにより、浮遊ゲート12が落下することがないことは、先の実施形態と同様である。この実施形態によれば、更に、ゲート間絶縁膜13の側面が被覆膜31で覆われ、ゲート間絶縁膜13の下面が第5の絶縁膜27で覆われているので、シリコン酸化膜21を除去する際に、ゲート間絶縁膜13をHFから保護することができる。
【0049】
なお、上記の工程の後に、図23(a),(b)に示すように、全面にSiO2からなる層間絶縁膜32を形成すると、浮遊ゲート12のチャネル長方向にも空隙が形成される。
【0050】
[第3の実施形態]
図24は、本発明の第3の実施形態に係るNAND型EEPROMを示すI−I′線に沿った断面図である。
【0051】
先の実施形態では、層間絶縁膜32の底面が浮いた状態となっていたが、この第3の実施形態では、層間絶縁膜33の底面が柱状に延びてシリコン基板10に達している。このような構造を採用することにより、層間絶縁膜33の柱状の部分で積層ゲート構造体を確実に支持することができる。
【0052】
[第4の実施形態]
図25(a),(b)は、本発明の第4の実施形態に係るNAND型EEPROMを示す断面図である。
【0053】
この実施形態では、浮遊ゲート12とシリコン基板10との間に第1の空洞層11が形成されると共に、浮遊ゲート12と制御ゲート14の間にも第2の空洞層34が形成されている。
【0054】
この構造は、図14(b)の第6の絶縁膜27の形成を行わずに、第2の実施形態と同様な工程により製造することができる。この場合、被覆膜31は、浮遊ゲート12と制御ゲート14の間の隙間を保つ支持膜として機能する。
【0055】
[他の実施形態]
以上の実施形態では、NAND型EEPROMを例に挙げて本発明を説明したが、NOR型EEPROM、3−Trフラッシュメモリ、NANOフラッシュメモリ等にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】第1の実施形態に係るNAND型EEPROM(不揮発性半導体記憶装置)のセル領域の平面図
【図2】図1におけるI−I’線及びII−II’線に沿った断面図
【図3】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図4】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図5】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図6】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図7】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図8】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図9】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図10】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図11】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図12】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図13】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した斜視図
【図14】第2の実施形態に係るNAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図15】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図16】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図17】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図18】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図19】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図20】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図21】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図22】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した斜視図
【図23】同NAND型EEPROMを製造工程順に示した断面図
【図24】第3の実施形態に係るNAND型EEPROMを示した断面図
【図25】第4の実施形態に係るNAND型EEPROMを示した断面図
【符号の説明】
【0057】
10…シリコン基板、11…第1の空洞層、12…浮遊ゲート、13…ゲート間絶縁膜、14…制御ゲート、15,32,33…層間絶縁膜、34…第2の空洞層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板、この半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁層、前記半導体基板上に前記第1のゲート絶縁層を介して形成された浮遊ゲート、この浮遊ゲート上に形成された第2のゲート絶縁層及び前記浮遊ゲート上に前記第2のゲート絶縁層を介して形成された制御ゲートを有するメモリセルを、複数マトリクス状に配列してなるメモリセルアレイを備えた不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1のゲート絶縁層が第1の空洞層である
ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
【請求項2】
前記半導体基板に、前記浮遊ゲートのゲート幅方向に隣接する前記メモリセル間を分離するゲート長方向に延びる素子分離溝が形成され、
前記素子分離溝の側壁と前記浮遊ゲートの側壁とを連結して所定厚の前記第1の空洞層を維持する支持膜を有する
ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
【請求項3】
前記浮遊ゲートのゲート長方向に対向する側壁と前記制御ゲートのゲート長方向に対向する側壁とを連結するように、両側壁に沿って形成された、前記第2のゲート絶縁層の側壁を被覆する被覆膜を有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の不揮発性半導体記憶装置。
【請求項4】
前記第2のゲート絶縁層が第2の空洞層である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の不揮発性半導体記憶装置。
【請求項5】
前記浮遊ゲートのゲート幅方向に隣接するメモリセルの浮遊ゲート間が空洞である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の不揮発性半導体記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2009−129981(P2009−129981A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−300776(P2007−300776)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】