説明

乾燥室、洗浄・乾燥処理装置、乾燥処理方法、および記録媒体

【課題】乾燥ガスが光透過部材から被処理基板上に滴下することを防止することにより、製品歩留まりの低下を防止することが可能な乾燥室、洗浄・乾燥処理装置、被処理基板を乾燥する乾燥処理方法、および記録媒体を提供する。
【解決手段】乾燥室10は、被処理基板Wを収容する乾燥室本体11と、乾燥室本体11の内壁11aに設けられた光透過部材12と、乾燥室本体11の内壁11aと光透過部材12との間に設けられた加熱用光源13とを備えている。光透過部材12の下方には、光透過部材12側に向けて乾燥ガスを供給するガス供給部14が設けられている。光透過部材12の内面12aは、乾燥ガスがこの光透過部材12の内面12aに液膜として付着するように表面処理が施されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理基板を乾燥する乾燥室、このような乾燥室を備えた洗浄・乾燥処理装置、被処理基板を乾燥する乾燥処理方法、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体製造装置の製造工程においては、半導体ウエハやLCD用ガラス等の被処理基板(以下にウエハ等という)を薬液やリンス液(洗浄液)等の処理液が貯留された処理槽に順次浸漬して洗浄を行う洗浄処理方法が広く採用されている(特許文献1−3参照)。またこのような洗浄処理装置には、乾燥処理装置(乾燥室)が設けられている(特許文献1−2参照)。そして乾燥処理装置(乾燥室)は、洗浄後のウエハ等に例えばIPA(イソプロピルアルコール)等の揮発性を有する有機溶剤の蒸気からなる乾燥ガスを接触させ、乾燥ガスの蒸気を凝縮あるいは吸着させて、マランゴニー効果によってウエハ等の水分の除去および乾燥を行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−284459号公報
【特許文献2】特開平2−237029号公報
【特許文献3】特開昭62−98623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような乾燥処理装置においては、乾燥されるウエハ上に石英板が配置されているものが存在する(例えば特許文献1−2)。しかしながら、このような乾燥処理装置を用いてウエハ(被処理基板)を乾燥する場合、乾燥処理装置内にIPA(乾燥ガス)を供給した後、IPAが液化して石英板に結露する。この場合、仮に結露したIPAが石英板からウエハ上に滴下すると、ウエハにパーティクル等が発生することとなり、製品歩留まりの低下をきたすおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、乾燥ガスが光透過部材から被処理基板上に滴下することを防止することにより、製品歩留まりの低下を防止することが可能な乾燥室、洗浄・乾燥処理装置、被処理基板を乾燥する乾燥処理方法、および記録媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、被処理基板を乾燥する乾燥室において、被処理基板を収容する乾燥室本体と、乾燥室本体内壁に設けられた光透過部材と、乾燥室本体内壁と光透過部材との間に設けられた加熱用光源と、光透過部材下方に設けられ、光透過部材側に向けて乾燥ガスを供給するガス供給部とを備え、光透過部材内面は、乾燥ガスがこの光透過部材内面に液膜として付着するように表面処理が施されていることを特徴とする乾燥室である。
【0007】
本発明は、光透過部材内面は、ブラスト処理により粗面加工されていることを特徴とする乾燥室である。
【0008】
本発明は、光透過部材内面の表面粗さRaが、5μm〜30μmとなることを特徴とする乾燥室である。
【0009】
本発明は、光透過部材内面は、親水性処理が施されていることを特徴とする乾燥室である。
【0010】
本発明は、光透過部材は、石英からなることを特徴とする乾燥室である。
【0011】
本発明は、加熱用光源は、波長が2.0μm以上2.5μm以下の赤外線を照射することを特徴とする乾燥室である。
【0012】
本発明は、乾燥室と、乾燥室下方に設けられ、被処理基板の洗浄液を収容する洗浄槽と、被処理基板を保持してこの被処理基板を洗浄槽内と乾燥室内との間で移動する保持手段とを備えたことを特徴とする洗浄・乾燥処理装置である。
【0013】
本発明は、被処理基板を収容する乾燥室本体と、乾燥室本体内壁に設けられた光透過部材と、乾燥室本体内壁と光透過部材との間に設けられた加熱用光源と、光透過部材下方に設けられ、光透過部材側に向けて乾燥ガスを供給するガス供給部とを備え、光透過部材内面は、乾燥ガスがこの光透過部材内面に液膜として付着するように表面処理が施されている乾燥室を用いて、被処理基板を乾燥する乾燥処理方法であって、被処理基板を乾燥室本体に収容する工程と、ガス供給部から乾燥ガスを供給する工程と、加熱用光源からの光により、光透過部材を介して乾燥室本体内の被処理基板を加熱する工程とを備え、光透過部材内面に付着した乾燥ガスの液膜が、加熱用光源からの光により揮発されることを特徴とする乾燥処理方法である。
【0014】
本発明は、被処理基板を乾燥する乾燥処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体において、前記乾燥処理方法は、被処理基板を収容する乾燥室本体と、乾燥室本体内壁に設けられた光透過部材と、乾燥室本体内壁と光透過部材との間に設けられた加熱用光源と、光透過部材下方に設けられ、光透過部材側に向けて乾燥ガスを供給するガス供給部とを備え、光透過部材内面は、乾燥ガスがこの光透過部材内面に液膜として付着するように表面処理が施されている乾燥室を用いて、被処理基板を乾燥する乾燥処理方法であって、被処理基板を乾燥室本体に収容する工程と、ガス供給部から乾燥ガスを供給する工程と、加熱用光源からの光により、光透過部材を介して乾燥室本体内の被処理基板を加熱する工程とを備え、光透過部材内面に付着した乾燥ガスの液膜が、加熱用光源からの光により揮発されることを特徴とする記録媒体である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、光透過部材内面は、乾燥ガスがこの光透過部材内面に液膜として付着するように表面処理が施され、液膜となった乾燥ガスは、加熱用光源からの光によって乾燥されて揮発するようになっている。これにより、乾燥ガスが被処理基板上に滴下することがなく、製品歩留まりの低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態による乾燥室を示す概略断面図。
【図2】図2は、本発明による洗浄・乾燥処理装置を含む洗浄処理システムを示す平面図。
【図3】図3は、本発明による洗浄・乾燥処理装置を含む洗浄処理システムを示す側面図。
【図4】図4は、本発明の一実施の形態による洗浄・乾燥処理装置を示す断面図。
【図5】図5は、本発明の一実施の形態による洗浄・乾燥処理装置を示す断面図。
【図6】図6(a)−(b)は、本発明の一実施の形態による洗浄・乾燥処理装置を用いた洗浄・乾燥処理方法を示す図。
【図7】図7(a)−(b)は、本発明の一実施の形態による洗浄・乾燥処理装置を用いた洗浄・乾燥処理方法を示す図。
【図8】図8(a)−(d)は、本発明の一実施の形態による洗浄・乾燥処理装置を用いた洗浄・乾燥処理方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明による乾燥室、洗浄・乾燥処理装置、乾燥処理方法、および記録媒体の一実施の形態について、図1乃至図8を参照して説明する。
【0018】
乾燥室の構成
まず、図1により、本実施の形態による乾燥室の基本的な構成について説明する。
【0019】
図1に示す乾燥室10は、ウエハ(被処理基板)Wを乾燥するための装置である。この乾燥室10は、ウエハWを収容する乾燥室本体11と、乾燥室本体11の内壁11aに設けられた赤外線透過部材(光透過部材)12と、乾燥室本体11の内壁11aと赤外線透過部材12との間に設けられ、赤外線(光)を照射する赤外線ヒーター(加熱用光源)13とを備えている。また、乾燥室本体11内であって、赤外線透過部材12の下方には、赤外線透過部材12側に向けて乾燥ガス(例えばIPAの溶剤の蒸気)を供給するガスノズル(ガス供給部)14が設けられている。
【0020】
赤外線透過部材12は、例えば石英からなっていても良い。また赤外線透過部材12の内面12aは、乾燥ガスがこの内面12aに液膜として付着するように表面処理が施されている。例えば、赤外線透過部材12の内面12aは、ブラスト処理により粗面加工されていても良い。具体的には、赤外線透過部材内面12aの表面粗さRaが、5μm〜30μmとなっていても良い。赤外線透過部材内面12aの表面粗さRaをこの範囲内とした場合、ウエハWを乾燥する際、ガスノズル14から供給される乾燥ガス(例えばIPAガス)が液膜となりやすく、この液膜を赤外線透過部材内面12aに効果的に残存させることができる。また上記表面処理としては、親水性処理が用いられても良い。このような親水性処理としては、例えば親水性材料(塗料)をコーティングする処理方法が挙げられる。あるいは、上記表面処理として、粗面加工と親水性処理とを両方とも施しても良い。
【0021】
また赤外線ヒーター13は、波長が2.0μm以上2.5μm以下の赤外線を照射するようになっていても良い。とりわけ赤外線透過部材12が石英からなる場合、赤外線ヒーター13から照射される赤外線の波長をこの範囲内にすることにより、赤外線が赤外線透過部材12に吸収されず、ウエハWと、赤外線透過部材内面12aに付着した乾燥ガスの液膜とを効果的に加熱することができる。加熱用光源としては、赤外線ヒーター13のほか、例えばカーボンヒーターを用いても良い。
【0022】
本実施の形態において、乾燥室本体11は、その内面が赤外線ヒーター13からの赤外線を反射するように構成されており、リフレクタとしての役割を果たしている。また乾燥室本体11下方には、ウエハWを受けるための固定基体15が配置されている。さらに乾燥室本体11と固定基体15との間にはシール部材(例えばOリング)16が設けられ、乾燥室本体11内が密閉されている。
【0023】
このような構成からなる乾燥室10を用いてウエハWを乾燥する場合、まず例えばフッ化水素酸等の薬液や純水等からなる洗浄液により洗浄されたウエハWを乾燥室本体11内に収容する。続いて、ガスノズル14から乾燥ガス(例えばIPAガス)を供給することにより、ウエハWと乾燥ガスとが接触する。その後、赤外線ヒーター13からの赤外線により、赤外線透過部材12を介して乾燥室本体11内のウエハWを加熱することにより、乾燥処理が行われる。
【0024】
上述したように、赤外線透過部材12の内面12aは、乾燥ガスがこの内面12aに液膜として付着するように表面処理が施されている。したがって、液化した乾燥ガスは、液膜として赤外線透過部材12の内面12aに残存する。赤外線透過部材内面12aに付着した乾燥ガスの液膜は、赤外線ヒーター13からの赤外線により加熱され、揮発する。したがって、赤外線透過部材内面12aに付着した乾燥ガスが、液滴となってウエハW上に滴下することがなく、ウエハWにパーティクル等が発生することを防止することができる。
【0025】
洗浄・乾燥処理装置の構成
次に、図2乃至図5により、本実施の形態による洗浄・乾燥処理装置の構成について説明する。図2乃至図5に示す洗浄・乾燥処理装置は、上述した乾燥室10をウエハWの洗浄液を収容する洗浄槽52と組合せて構成したものである。図2乃至図5において、図1に示す実施の形態と同一部分には同一の符号を付してある。
【0026】
まず、図2および図3により、本実施の形態による洗浄・乾燥処理装置を有する洗浄処理システムの構成について説明する。図2は本実施の形態による洗浄・乾燥処理装置を有する洗浄処理システムを示す平面図、図3はその側面図である。
【0027】
図2および図3に示すように、洗浄処理システム20は、被処理基板である円板形状からなる半導体ウエハW(ウエハW)を水平状態に収納する容器例えばキャリア21を搬入、搬出するための搬送部22と、ウエハWを薬液、洗浄液等により液処理すると共に乾燥処理する処理部23と、搬送部22と処理部23との間に位置してウエハWの受渡し、位置調整および姿勢変換等を行うインターフェース部24とを備えている。
【0028】
このうち搬送部22は、洗浄処理システム20の一側端部に併設して設けられた搬入部25と搬出部26とを有している。また、搬入部25にはキャリア21の搬入口25a、搬出口25bが設けられ、搬出部26にはキャリア21の搬入口26a、搬出口26bが設けられている。このうち搬入部25の搬入口25aおよび搬出部26の搬出口26bには、それぞれキャリア21を搬入部25および搬出部26に出し入れするためのスライド式の載置テーブル27が設けられている。
【0029】
また、搬入部25と搬出部26には、それぞれキャリアリフタ28(容器搬送手段)が配設されている。このキャリアリフタ28によって、それぞれ搬入部25内および搬出部26内でキャリア21の搬送を行うようになっている。またキャリアリフタ28により、空のキャリア21を搬送部22上方に設けられたキャリア待機部29へ受け渡すことができるとともに、キャリア待機部29からキャリア21を受け取ることができるようになっている(図3参照)。
【0030】
インターフェース部24は、区画壁24cによって、搬入部25に隣接する第1の室24aと、搬出部26に隣接する第2の室24bとに区画されている。そして、第1の室24a内には、ウエハ取出しアーム30(基板取出し手段)と、ノッチアライナー31(位置検出手段)と、第1の姿勢変換装置33(姿勢変換手段)とが配設されている。
【0031】
ウエハ取出しアーム30は、搬入部25のキャリア21から複数枚のウエハWを取り出して搬送するものであり、水平方向(X,Y方向)および垂直方向(Z方向)に移動可能であるとともに、回転移動可能(θ方向)に構成されている。またノッチアライナー31は、ウエハWに設けられたノッチを検出するものである。さらに、第1の姿勢変換装置33は、ウエハ取出しアーム30によって取り出された複数枚のウエハWの間隔を調整する間隔調整機構32を具備するとともに、水平状態のウエハWを垂直状態に変換することができるようになっている。
【0032】
一方、第2の室24b内には、ウエハ受渡しアーム34(基板搬送手段)と、第2の姿勢変換装置33A(姿勢変換手段)と、ウエハ収納アーム35(基板収納手段)とが配設されている。
【0033】
このうちウエハ受渡しアーム34は、処理済みの複数枚のウエハWを処理部23から垂直状態のまま受け取って搬送するものである。また第2の姿勢変換装置33Aは、ウエハ受渡しアーム34から受け取ったウエハWを垂直状態から水平状態に変換するものである。さらに、ウエハ収納アーム35は、この第2の姿勢変換装置33Aによって水平状態に変換された複数枚のウエハWを受け取って、搬出部26に搬送された空のキャリア21内に収納するものである。このウエハ収納アーム35は、水平方向(X,Y方向)および垂直方向(Z方向)に移動可能であるとともに、回転移動可能(θ方向)に構成されている。なお、第2の室24bは外部から密閉されており、図示しない不活性ガス例えば窒素(N)ガスの供給源から供給されるNガスによって室内が置換されるように構成されている。
【0034】
一方、処理部23には、ウエハWに付着するパーティクルや有機物汚染を除去する第1の処理ユニット36と、ウエハWに付着する金属汚染を除去する第2の処理ユニット37と、ウエハWに付着する化学酸化膜を除去するとともに乾燥処理する洗浄・乾燥処理ユニット(本実施の形態による洗浄・乾燥処理装置)50と、チャック洗浄ユニット39とが直線状に配列されている。これら各ユニット36、37、39、50と対向する位置には搬送路40が設けられている。この搬送路40には、X、Y方向(水平方向)およびZ方向(垂直方向)に移動可能であるとともに、回転移動可能(θ方向)可能なウエハ搬送アーム41(搬送手段)が配設されている。
【0035】
次に、図4および図5により、本実施の形態による洗浄・乾燥処理装置の構成について説明する。図4は、本実施の形態による洗浄・乾燥処理装置の正面側から見た断面図であり、図5は、本実施の形態による洗浄・乾燥処理装置の側面側から見た断面図である。
【0036】
図4に示すように、洗浄・乾燥処理装置50は、乾燥室10と、乾燥室10下方に設けられた洗浄槽52と、複数例えば50枚のウエハWを保持してこのウエハWを洗浄槽52内と乾燥室10内との間で移動する保持手段例えばウエハボート54とを備えている。
【0037】
このうち洗浄槽52は、フッ化水素酸等の薬液や純水等からなるウエハWの洗浄液を貯留(収容)するものであり、この貯留された洗浄液にウエハボート54により保持されたウエハWを浸漬するようになっている。洗浄槽52は、例えば石英製部材やポリプロピレンにて形成される内槽52aと、この内槽52aの上端部外側に配設されて内槽52aからオーバーフローした洗浄液を受け止める外槽52bとを有している。内槽52aの下部両側には、洗浄槽52内に位置するウエハWに向かって洗浄液を噴射する供給ノズル55が配設されている。この供給ノズル55には、図示しない薬液供給源および純水供給源が接続されている。そして薬液供給源および純水供給源から切換弁によって薬液または純水が供給されて、洗浄槽52内に薬液または純水が貯留されるようになっている。
【0038】
また、内槽52aの底部には排出口52dが設けられており、この排出口52dに排出バルブ56aを介してドレン管56が接続されている。また外槽52bの底部に設けられた排出口52eにも排出バルブ57aを介してドレン管57が接続されている。なお、外槽52bの外側には排気ボックス58が配設されており、この排気ボックス58内に設けられた排気口58aにバルブ59aを介して排気管59が接続されている。
【0039】
このように構成される洗浄槽52と排気ボックス58とは、有底筒状のボックス60内に配設されている。ボックス60は、ボックス60内を水平に仕切る仕切板61により、洗浄槽側の上部室62aと、ドレン管56、57下端および排気口58a下端側の下部室62bとに区画されている。すなわち下部室62bは、内槽52aに接続されるドレン管56、外槽52bに接続されたドレン管57、および排気管59と連通している。このことにより、下部室62bの雰囲気および排液が飛散して上部室62a内に入り込むことを防ぐことができ、上部室62a内を清浄に保つことができる。なお、上部室62aの側壁には排気窓63が設けられている。また下部室62bの上部側壁には、排気窓64が設けられている。さらに下部室62bの下部側壁には排液口65が設けられている。
【0040】
一方、乾燥室10は、ウエハ(被処理基板)Wを収容する乾燥室本体11と、乾燥室本体11の内壁11aに設けられた赤外線透過部材(光透過部材)12と、乾燥室本体11の内壁11aと赤外線透過部材12との間に設けられ、赤外線(光)を照射する赤外線ヒーター(加熱用光源)13とを備えている。また乾燥室本体11内であって、赤外線透過部材12の下方には、赤外線透過部材12側に向けて乾燥ガス(例えばIPAの溶剤の蒸気)を供給するガスノズル(ガス供給部)14が設けられている。
【0041】
赤外線透過部材12は、例えば断面逆U字状の石英からなっている。また本実施の形態において、赤外線透過部材12の内面12aは、乾燥ガスがこの内面12aに液膜として付着するように表面処理が施されている。例えば、赤外線透過部材12の内面12aは、ブラスト処理により粗面加工されていても良い。具体的には、赤外線透過部材内面12aの表面粗さRaが、5μm〜30μmとなっていても良い。赤外線透過部材内面12aの表面粗さRaをこの範囲内とした場合、ウエハWを乾燥する際、ガスノズル14から供給される乾燥ガス(例えばIPAガス)が液膜となりやすく、この液膜を赤外線透過部材内面12aに効果的に残存させることができる。また上記表面処理としては、親水性処理が用いられても良い。このような親水性処理としては、例えば親水性材料(塗料)をコーティングする処理方法が挙げられる。あるいは、上記表面処理として、粗面加工と親水性処理とを両方とも施しても良い。
【0042】
また赤外線ヒーター13は、波長が2.0μm以上2.5μm以下の赤外線を照射するようになっていても良い。とりわけ赤外線透過部材12が石英からなる場合、赤外線ヒーター13から照射される赤外線の波長をこの範囲内にすることにより、赤外線が赤外線透過部材12に吸収されず、ウエハWと、赤外線透過部材内面12aに付着した乾燥ガスの液膜とを効果的に加熱することができる。加熱用光源としては、赤外線ヒーター13のほか、例えばカーボンヒーターを用いても良い。
【0043】
一方、乾燥室本体11は、その内面が赤外線ヒーター13からの赤外線を反射するように構成されており、リフレクタとしての役割を果たしている。すなわち、赤外線ヒーター13が赤外線透過部材12の両外側位置に配設され、かつ乾燥室本体11が赤外線ヒーター13の背面側に配設されている。したがって、赤外線ヒーター13から直接あるいは乾燥室本体11から反射された赤外線が赤外線透過部材12を介して乾燥室本体11内に照射され、これにより乾燥室本体11内のウエハWの加熱および乾燥が促進される。他方、赤外線透過部材12は、赤外線ヒーター13からの赤外線を透過するため、赤外線透過部材12自体が直接加熱されることはない。
【0044】
また本実施の形態において、乾燥室本体11下方に配置された固定基体15は、その下面に開口部52cが形成されている。したがって、乾燥室10は、洗浄槽52の開口部52cに設けられたシャッタ66を介して洗浄槽52と連通している。また乾燥室本体11と固定基体15との間には、シール部材(例えばOリング)16が設けられ、これにより乾燥室本体11内が密閉されている。この場合、固定基体15も石英製部材にて形成され、外部から内部のウエハWの状態が目視できるようになっていても良い。
【0045】
一方、ガスノズル14は、側方から上方に向かって、例えばIPAの溶剤の蒸気からなる乾燥ガスを吹き出すようになっている。さらに乾燥室10の固定基体15側方には、乾燥ガスを排出するガス排出部67が設けられている。ガスノズル14にはIPAガス発生部68および乾燥ガスの圧送用気体例えば窒素ガス加熱部69が接続されている。この窒素ガス加熱部69は、ガスノズル14から乾燥室本体11内に加熱された窒素ガス(HOT Nガス)を供給するものである。なおガスノズル14からは、HOT Nガスのみを単独で供給することも可能である。
【0046】
また、ガス排出部67には排気装置70が接続されている。このようにガスノズル14とガス排出部67とを設けることにより、ガスノズル14から乾燥室10内に供給される乾燥ガスは、図4に矢印で示すように、赤外線透過部材12の両側の内面12aに沿って上方に流れた後、赤外線透過部材12の中央部から下方に流れてガス排出部67から排出される。これにより、ウエハWに均一に乾燥ガスが接触し、乾燥ガスの蒸気を凝縮置換させて均一に乾燥することができる。
【0047】
ところで図5に示すように、乾燥室本体11および赤外線透過部材12は、第1の昇降手段74によって昇降可能すなわち固定基体15に対して接離可能となるように構成されている。この場合、第1の昇降手段74は、モータ76によって回転するねじ軸77と、このねじ軸77にボールを介して螺合する可動子78とからなるボールねじ機構を有している。また、2本のガイドレール80がねじ軸77と平行に配設されている。そして可動子78は、この2本のガイドレール80上を摺動する2つのスライダ79に連結されている。この第1の昇降手段74に、ブラケット81を介して乾燥室本体11および赤外線透過部材12を連結することにより、乾燥室本体11および赤外線透過部材12が昇降し得るようになっている。
【0048】
また、ウエハボート54は、第2の昇降手段75によって昇降可能すなわち洗浄槽52内と乾燥室10内との間を移動可能に形成されている。この場合、第2の昇降手段75は、上記第1の昇降手段74を形成するボールねじ機構のねじ軸77と平行に配設されている。第2の昇降手段75は、モータ76Aによって回転するねじ軸77Aと、このねじ軸77Aにボールを介して螺合する可動子78Aとからなるボールねじ機構を有している。また、上記2本のガイドレール80はねじ軸77Aと平行に配設され、可動子78Aは、この2本のガイドレール80上を摺動する2つのスライダ79Aに連結されている。この第2の昇降手段75に、ブラケット81Aを介してウエハボート54のロッド54aを連結することにより、ウエハボート54が昇降し得るように構成されている。
【0049】
このように構成することにより、第1の昇降手段74の駆動によって乾燥室本体11および赤外線透過部材12を上昇させて、洗浄槽52の開口部52cの上方にウエハ挿入用のスペースを形成することができる。そしてこの状態で側方からウエハ搬送アーム41によってウエハWを搬入することができる。またその後、第2の昇降手段75を駆動してウエハボート54を上昇させることにより、ウエハ搬送アーム41上のウエハWを受け取ることができる。
【0050】
なお、図4に示すように、洗浄・乾燥処理装置50には、洗浄・乾燥処理装置50を制御するための制御部100が接続されている。この制御部100は、乾燥室10を用いた乾燥処理方法および洗浄・乾燥処理装置50を用いた洗浄・乾燥処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体101を有している。なお記録媒体101としては、ROMまたはRAMなどのメモリーを用いても良く、あるいは、ハードディスクまたはCD−ROMなどのディスク状のものを用いてもよい。
【0051】
洗浄・乾燥処理装置を用いた洗浄・乾燥処理方法
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、具体的には上述した洗浄・乾燥処理装置50を用いた洗浄・乾燥処理方法について、図6乃至図8を用いて説明する。なお、以下の動作は制御部100によって行われる。
【0052】
(薬液処理)
まず図6(a)に示すように、シャッタ66を開状態にして、洗浄槽52内にウエハWを収容した状態で薬液例えばHFを供給ノズル55から噴出させ、薬液(HF)をウエハWに接触させてウエハW表面に付着する酸化膜を除去する。このようにして薬液処理を行った後、洗浄槽52内の薬液を排出又は純水Lで置換する。なお、シャッタ66を閉状態にして薬液処理を行っても良い。この場合、洗浄槽52内の薬液(HF)の乾燥室10への飛散等を阻止することができ、また、乾燥室10の内壁(例えば赤外線透過部材12の内面12a)が薬液雰囲気によって汚染されることを防止することができる。
【0053】
(一次洗浄処理)
次に、図6(b)に示すように、シャッタ66を開状態にして、供給ノズル55から純水L(洗浄液)を供給して洗浄槽52内に純水Lを充満させると共に、純水Lを内槽52aから外槽52bにオーバーフローさせる。これにより、洗浄槽52内のウエハWは純水Lに浸漬されて一次洗浄処理が施される。なおシャッタ66を閉状態にして、同様に供給ノズル55から供給される純水LをオーバーフローさせてウエハWを一次洗浄処理しても良い。この場合、洗浄槽52内の純水Lの乾燥室10への飛散等を阻止することができ、また、乾燥室10の内壁(例えば赤外線透過部材12の内面12a)が水分雰囲気によって汚染されることを防止することができる。
【0054】
(乾燥ガス接触処理)
続いて、シャッタ66を開状態にする。次にウエハボート54を上昇させてウエハWを乾燥室10内に移動し、ウエハWを乾燥室10内に収容する。この状態で、シャッタ66を閉状態にし、ガスノズル14から乾燥室10内に乾燥ガス(例えばIPA+N)を供給し、ウエハWの表面に残留する薬液(例えばHF)の除去を行う(図7(a)参照)。なお、この乾燥ガスの接触中に洗浄槽52内の洗浄液を交換することにより、以後の二次洗浄処理の開始終了時間を早めることができる。この乾燥ガス接触処理は、純水Lを排出した後、乾燥室10へ移動して行ってもよいし、洗浄槽52内からウエハWをそのまま持ち上げてもよい。また、ウエハWを乾燥室10内へ移動する前に乾燥室10内を予め乾燥ガス雰囲気にしてもよい。
【0055】
(二次洗浄処理)
ウエハWに乾燥ガスを接触させた後、シャッタ66を開状態にして、ウエハボート54を下降させて、ウエハWを洗浄槽52内に移動する。図7(b)に示すようにシャッタ66を開状態としたままで、洗浄槽52内にウエハWを収容する。この状態で供給ノズル55から純水Lを供給するとともに、純水Lをオーバーフローさせて二次洗浄処理を行う。あるいは、シャッタ66を閉状態にして、同様に供給ノズル55から純水Lを供給するとともに、純水Lをオーバーフローさせて二次洗浄処理を行っても良い。
【0056】
(乾燥処理)
二次洗浄処理が完了した後、シャッタ66を開状態にして、ウエハボート54を上昇させてウエハWを乾燥室10内に移動し、ウエハWを乾燥室10内に収容する。この状態でシャッタ66を閉状態にする(図8(a)参照)。その後、ガスノズル14から乾燥室10内に乾燥ガス(例えばIPA+N)を供給し、ウエハWの表面に残留する純水Lと乾燥ガスの凝縮によりウエハWに残留する水分の除去を行う。
【0057】
この間、以下のようにしてウエハWの乾燥処理が行われる。すなわち、まずガスノズル14から乾燥ガスG1(例えばIPAとNとの混合ガス)が供給される。続いて、赤外線ヒーター13から赤外線が照射される。この赤外線により、赤外線透過部材12を介して乾燥室本体11内のウエハWが加熱される(図8(b)参照)。
【0058】
この際、乾燥ガスG1は、図8(b)に矢印で示すように赤外線透過部材12の両側の内面12aに沿って上方に流れた後、赤外線透過部材12の中央部から下方に流れ、ガス排出部67から排出される。他方、乾燥ガスの一部は液化し、赤外線透過部材12の内面12aに液膜として付着する(図8(c)の符号M参照)。
【0059】
すなわち本実施の形態においては、上述したように、赤外線透過部材12の内面12aに表面処理が施されている。したがって、液化した乾燥ガスは、(液滴ではなく)液膜として赤外線透過部材内面12aに残存する。その後、赤外線透過部材12内面に付着した乾燥ガスの液膜は、赤外線ヒーター13からの赤外線により加熱され、揮発する。したがって、赤外線透過部材内面12aに付着した乾燥ガスが、液滴となってウエハW上に滴下することがない。
【0060】
他方、仮に、赤外線透過部材12の内面12aにこのような表面処理が施されていない場合、液化した乾燥ガスは赤外線透過部材12の内面12aに液滴として付着し、この液滴がウエハW上に滴下するおそれがある。この場合、とりわけガスノズル14からの乾燥ガスにより液滴が赤外線透過部材12の中央部に集められるため、この集められた液滴がまとまってウエハW上に滴下しやすい。
【0061】
これに対して本実施の形態によれば、上述したように、赤外線透過部材12の内面12aに表面処理が施されているので、液化した乾燥ガスは内面12a上に液膜として拡がる。そしてこの液膜は、赤外線ヒーター13によって加熱されて揮発する。したがって、液化した乾燥ガスがウエハW上に滴下することがなく、ウエハWにパーティクル等が発生することを防止することができる。
【0062】
このようにして、ウエハWに付着した水と乾燥ガス(IPA)とが置換された後、ガスノズル14から加熱された窒素ガス(HOT Nガス)G2が供給され、乾燥室10からIPA雰囲気が除かれる。これによりウエハW表面の乾燥ガス(IPA)が乾燥除去される(図8(d)参照)。
【0063】
このような一連の処理においては、1回目の洗浄処理工程及び乾燥ガス接触処理工程により薬液の残留物(HF等)の液化した残留物が除去し易くなっているので、再洗浄・乾燥処理工程により更に確実に残留物を除去することができる。また、この乾燥処理工程の間に、洗浄槽52内に薬液又は洗浄液を供給することにより、以後の薬液処理又は洗浄処理の開始時間を早めることもできる。
【0064】
なお上記説明では、図6乃至図8に示すように、(1)薬液処理、(2)一次洗浄処理、(3)乾燥ガス接触処理、(4)二次洗浄処理、(5)乾燥処理の順に、洗浄・乾燥処理を行う場合について説明したが、薬液処理後に、ウエハWを乾燥室10内に移動してウエハWに乾燥ガスを接触させる工程(乾燥ガス接触工程)が設けられていてもよい。すなわち、(1)薬液処理、(2)乾燥ガス接触処理、(3)洗浄処理、(4)乾燥処理の順に洗浄・乾燥処理を行ってもよい。
【0065】
このように本実施の形態によれば、赤外線透過部材12の内面12aは、乾燥ガスがこの内面12aに液膜として付着するように表面処理が施されているので、ガスノズル14から供給される乾燥ガスは、液膜となって赤外線透過部材12の内面12aに存在する。その後、液膜となった乾燥ガスは、赤外線ヒーター13からの光によって乾燥されて揮発する。これにより、乾燥ガスがウエハW上に滴下することがなく、製品歩留まりの低下を防止することができる。
【0066】
また本実施の形態において、赤外線透過部材12の内面12aは、ブラスト処理により粗面加工され、この内面12aの表面粗さRaを5μm〜30μmとすることにより、赤外線透過部材12の内面12aに乾燥ガスの液膜が更に形成しやすくなる。同様に、赤外線透過部材12の内面12aに親水性処理を施すことにより、乾燥ガスの液膜が更に更に形成しやすくなる。
【0067】
なお、上述した実施の形態においては、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0068】
すなわち本実施の形態においては、洗浄槽52と乾燥室10とを別体に構成した場合について説明したが、必ずしもこのような構造とする必要はない。例えば、洗浄槽52を容器内に収容し、この容器内であって洗浄槽52の上方に乾燥部(乾燥室10)を形成してもよい。
【0069】
また本実施の形態においては、洗浄・乾燥処理装置を半導体ウエハの洗浄処理システムに適用した場合について説明したが、洗浄処理以外の処理システムにも適用できることは勿論であり、また、半導体ウエハ以外のLCD用ガラス基板等にも適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0070】
W ウエハ(被処理基板)
10 乾燥室
11 乾燥室本体
12 赤外線透過部材(光透過部材)
13 赤外線ヒーター(加熱用光源)
14 ガスノズル(ガス供給部)
50 洗浄・乾燥処理装置
52 洗浄槽
54 ウエハボート(保持手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板を乾燥する乾燥室において、
被処理基板を収容する乾燥室本体と、
乾燥室本体内壁に設けられた光透過部材と、
乾燥室本体内壁と光透過部材との間に設けられた加熱用光源と、
光透過部材下方に設けられ、光透過部材側に向けて乾燥ガスを供給するガス供給部とを備え、
光透過部材内面は、乾燥ガスがこの光透過部材内面に液膜として付着するように表面処理が施されていることを特徴とする乾燥室。
【請求項2】
光透過部材内面は、ブラスト処理により粗面加工されていることを特徴とする請求項1記載の乾燥室。
【請求項3】
光透過部材内面の表面粗さRaが、5μm〜30μmとなることを特徴とする請求項2記載の乾燥室。
【請求項4】
光透過部材内面は、親水性処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の乾燥室。
【請求項5】
光透過部材は、石英からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の乾燥室。
【請求項6】
加熱用光源は、波長が2.0μm以上2.5μm以下の赤外線を照射することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の乾燥室。
【請求項7】
請求項1記載の乾燥室と、
乾燥室下方に設けられ、被処理基板の洗浄液を収容する洗浄槽と、
被処理基板を保持してこの被処理基板を洗浄槽内と乾燥室内との間で移動する保持手段とを備えたことを特徴とする洗浄・乾燥処理装置。
【請求項8】
被処理基板を収容する乾燥室本体と、乾燥室本体内壁に設けられた光透過部材と、乾燥室本体内壁と光透過部材との間に設けられた加熱用光源と、光透過部材下方に設けられ、光透過部材側に向けて乾燥ガスを供給するガス供給部とを備え、光透過部材内面は、乾燥ガスがこの光透過部材内面に液膜として付着するように表面処理が施されている乾燥室を用いて、被処理基板を乾燥する乾燥処理方法であって、
被処理基板を乾燥室本体に収容する工程と、
ガス供給部から乾燥ガスを供給する工程と、
加熱用光源からの光により、光透過部材を介して乾燥室本体内の被処理基板を加熱する工程とを備え、
光透過部材内面に付着した乾燥ガスの液膜が、加熱用光源からの光により揮発されることを特徴とする乾燥処理方法。
【請求項9】
被処理基板を乾燥する乾燥処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体において、
前記乾燥処理方法は、
被処理基板を収容する乾燥室本体と、乾燥室本体内壁に設けられた光透過部材と、乾燥室本体内壁と光透過部材との間に設けられた加熱用光源と、光透過部材下方に設けられ、光透過部材側に向けて乾燥ガスを供給するガス供給部とを備え、光透過部材内面は、乾燥ガスがこの光透過部材内面に液膜として付着するように表面処理が施されている乾燥室を用いて、被処理基板を乾燥する乾燥処理方法であって、
被処理基板を乾燥室本体に収容する工程と、
ガス供給部から乾燥ガスを供給する工程と、
加熱用光源からの光により、光透過部材を介して乾燥室本体内の被処理基板を加熱する工程とを備え、
光透過部材内面に付着した乾燥ガスの液膜が、加熱用光源からの光により揮発されることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−71213(P2011−71213A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−219320(P2009−219320)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】