説明

半導体装置の製造方法

【課題】半導体製造プロセスにおけるガスの流量制御は、マスフローコントローラによって行われている。ここで使用される流量調整バルブは、流量を調整することに重点が置かれているため、閉鎖時にも微小ながらガスが流出する。このため、流量調整バルブの出力側に閉鎖特性の良好な開閉バルブが挿入されている。しかし、流量調整バルブと開閉バルブ間の流路系には、一定の容量を有するため、流量調整バルブが閉鎖されている間に、この流路系の圧力が流量調整バルブのリークを介して、上昇するという問題がある。このような出力側バルブ間空間の圧力上昇は、次に、開閉バルブが開いたときに、ガス被供給系への余剰のガス供給の原因となる。
【解決手段】本願発明は、マスフローコントローラのガス排出側の流量制御バルブと開閉バルブ間の圧力を計測することで、流量制御バルブの閉鎖時のリークガス流量を検知する半導体装置の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法におけるガス制御技術に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
日本特開平11−202945号公報(特許文献1)または米国特許第6125869号公報(特許文献2)には、マスフローコントローラ(Mass Flow Controller)の自己診断方法として、流量制御バルブが所定の開状態において流量制御バルブを含む前後の配管部に所定の圧力のガスを満たし、その後、流量制御バルブの出力側開閉バルブを開き、その際の出力側圧力変化を出力側に設けられたセンサで検出する技術が開示されている。
【0003】
日本特開平5−134764号公報(特許文献3)には、マスフローコントローラの使用状態の検査方法として、流量制御バルブを含む前後の配管部に設けられた複数の圧力センサ、温度センサ等の上方から算出された流量制御バルブへの印加電圧と実際の印加電圧を比較する技術が開示されている。
【0004】
日本特開2004−246826号公報(特許文献4)には、マスフローコントローラの流量制御方法または動作モニタ方法として、流量制御バルブを含む前後の配管部に設けられた複数の圧力センサの出力を流量制御バルブの制御に利用するとともに、流量を監視する技術が開示されている。
【0005】
日本特開2004−280688号公報(特許文献5)には、マスフローコントローラの流量制御方法または動作モニタ方法として、マスフローメータ(Mass Flow Meter)およびバイパス路を含む前後の配管部に設けられた複数の流量制御バルブ、圧力センサの出力を流量制御バルブの制御に利用するとともに、流量を監視する技術が開示されている。
【0006】
日本特開平5−233068号公報(特許文献6)には、マスフローコントローラの流量制御方法として、流量制御バルブの出力側の2箇所に設けられた圧力センサの出力を流量制御バルブの制御に利用する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−202945号公報
【特許文献2】米国特許第6125869号公報
【特許文献3】特開平5−134764号公報
【特許文献4】特開2004−246826号公報
【特許文献5】特開2004−280688号公報
【特許文献6】特開平5−233068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
半導体製造装置等のガス等の流量制御は、サーマルマスフローセンサ(Thermal Mass Flow Sensor)とパラレルに設けられたバイパス路、および、サーマルマスフローセンサの出力を参照して制御される電磁制御の流量調整バルブ等から構成されるマスフローコントローラによって行われている。この流量調整バルブは、流量を調整することに重点が置かれているため、閉鎖時にも微小ながらガスが流出する。すなわち、閉鎖時流出ガスの存在が不可避である。このため、流量調整バルブの出力側(下流側またはガス排出側)に閉鎖特性の良好な開閉バルブを挿入するのが一般的である。
【0009】
しかし、流量調整バルブと開閉バルブ間の配管系は、一定の容量を有するため、流量調整バルブが閉鎖されている間に、このバルブ間空間の圧力が流量調整バルブのリークを介して(リークによって)、入力側(上流側又はガス流入側)圧力に向けて上昇するという問題がある。このような出力側バルブ間空間の圧力上昇は、次に、開閉バルブが開いたときに、ガス被供給系への余剰のガス供給によるプロセス異常の原因となる。
【0010】
本願発明は、これらの課題を解決するためになされたものである。
【0011】
本発明の目的は、余剰ガスが供給されることによるプロセス異常の低減を図った、信頼性の高い半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0012】
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0014】
すなわち、本願の一つの発明は、半導体装置の製造工程において、マスフローコントローラのガス排出側の流量制御バルブと開閉バルブ間の圧力を計測することで、流量制御バルブが閉鎖している際に同流量制御バルブを通過するリークガスをモニタするものである。
【発明の効果】
【0015】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
【0016】
すなわち、半導体装置の製造工程において、マスフローコントローラのガス排出側の流量制御バルブと開閉バルブ間の圧力を計測することで、流量制御バルブが閉鎖している際に同流量制御バルブを通過するリークガスをモニタすることで、ガス供給開始時における過剰供給等によるプロセス異常の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造を説明するための模式構成図である。
【図2】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の全体構成を示す模式構成図である。
【図3】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブ(たとえばピエゾ効果アクチュエータ等による電磁駆動型制御バルブ)の要部断面構造図である。
【図4】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の開閉バルブ(たとえば空圧駆動開閉バルブ)の要部断面構造図である。
【図5】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における流量制御バルブ閉鎖時のリーク検査シークエンスを示すブロックフロー図である。
【図6】図5における計算式を説明するための計算式説明図である。
【図7】図5における流量制御バルブ閉鎖時リーク検査における被測定領域の圧力変化の様子を示す圧力変化図である。
【図8】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブに使用される各種のアクチュエータの代表的な特性の比較説明図である。
【図9】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブの閉鎖時リークが大きいときの流量制御装置内の通過ガス実流量の時間変化図である。
【図10】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブの閉鎖時リークが小さいときの流量制御装置内の通過ガス実流量の時間変化図である。
【図11】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブの閉鎖時リークが大きいときのウエハ処理室直前のガス流路における通過ガス実流量の時間変化図である。
【図12】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブの閉鎖時リークが小さいときのウエハ処理室直前のガス流路における通過ガス実流量の時間変化図である。
【図13】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置(変形例:ベントラインを有するもの)におけるガス供給系の構成を簡略化して示した装置構成図である。
【図14】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造等の変形例(ゲートバルブによるバイパスラインの閉鎖)を示す装置構成図である。
【図15】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造等の変形例(スピンドルバルブによるバイパスラインの閉鎖)を示す装置構成図である。
【図16】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造ならびに、その周辺構成等の変形例(外付け下流側開閉バルブ)を示す装置構成図である。
【図17】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用するタングステン熱CVD装置の模式断面図である。
【図18】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用するタングステン熱CVD装置のガス供給系の詳細構造を示すガス供給系詳細図である。
【図19】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるタングステン熱CVDプロセスの詳細を示すプロセスのブロックフロー図である。
【図20】本願の他の実施の形態の半導体装置の製造方法の要部であるアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスに使用するドライエッチング装置の模式断面図である。
【図21】本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(コンタクトホール形成完了時点)である。
【図22】本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(プラグ部の下層バリアメタル膜形成完了時点)である。
【図23】本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(プラグ部の上層バリアメタル膜の形成完了時点)である。
【図24】本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(タングステン膜埋め込み完了時点)である。
【図25】本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(メタルCMPの完了時点)である。
【図26】本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(アルミニウム系配線膜のパターニングの完了時点)である。
【図27】図23に示す工程における不良発生のメカニズムを説明した模式デバイス断面図である。
【図28】図20に示す装置において、ウエハの吸着が不完全な場合を説明するエッチング装置の正断面図である。
【図29】図19のタングステン核形成ステップにおけるガス供給開始からその直後のタイミングを示すガス供給タイミングチャート(流量制御バルブ正常時)である。
【図30】図19のタングステン核形成ステップにおけるガス供給開始からその直後のタイミングを示すガス供給タイミングチャート(流量制御バルブ異常時に開始タイミング遅延を実施)である。
【図31】図19のタングステン核形成ステップにおけるガス供給開始からその直後のタイミングを示すガス供給タイミングチャート(流量制御バルブ異常時に設定流量変更を実施)である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
〔実施の形態の概要〕
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。
【0019】
1.以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)ウエハ処理室に第1の半導体ウエハを導入する工程;
(b)前記第1の半導体ウエハが導入された状態の前記ウエハ処理室に、流量制御装置を介して反応性ガスを導入しながら、ウエハ処理を実行する工程;
(c)前記工程(b)の後、前記第1の半導体ウエハを前記ウエハ処理室から排出する工程;
(d)前記工程(c)の後、前記ウエハ処理室に第2の半導体ウエハを導入する工程;
(e)前記第2の半導体ウエハが導入された状態の前記ウエハ処理室に、前記流量制御装置を介して前記反応性ガスを導入しながら、前記ウエハ処理を実行する工程;
(f)前記工程(e)の後、前記第2の半導体ウエハを前記ウエハ処理室から排出する工程、
ここで、前記流量制御装置は、以下を含む:
(p)ガス流入口、ガス排出口、および、これらを結ぶガス流路;
(q)前記ガス流入口および前記ガス排出口間の前記ガス流路に設けられた流量計測流路;
(r)前記流量計測流路に設けられた流量センサ;
(s)前記流量計測流路と並列に設けられたバイパス流路;
(t)前記流量計測流路および前記バイパス流路の前記ガス排出口側に設けられた流量制御バルブ、
ここで、前記半導体装置の製造方法は、更に以下の工程を含む:
(g)前記工程(b)の後であって、前記工程(e)の前に、前記流量制御装置内の前記流量制御バルブが閉鎖状態にあるときのガスリーク状態を検知する工程。
【0020】
2.前記1項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、CVD工程である。
【0021】
3.前記1または2項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、タングステン膜のCVD工程である。
【0022】
4.前記1から3項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、タングステンプラグ埋め込み工程である。
【0023】
5.前記1から4項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記ガスリーク状態の検知は、自動的に実行される。
【0024】
6.前記1から5項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記ガスリーク状態の検知の結果、異常が発見されたときは、アラームが発せられる。
【0025】
7.前記1から6項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記ガスリーク状態の検知の結果、異常が発見されたときは、前記工程(e)の条件が変更される。
【0026】
8.前記1から7項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記流量制御装置内には、前記バイパス流路を閉鎖するバルブが設けられており、このバイパス流路を閉鎖した状態で、前記流量計測流路によって、前記ガスリーク状態の検知を実行する。
【0027】
9.前記1から8項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記流量制御装置は、更に以下を含む:
(u)前記流量制御バルブと前記ガス排出口間の前記ガス流路の圧力を計測する圧力センサ、
ここで、前記ガスリーク状態の検知は、前記圧力センサを用いて実行される。
【0028】
10.前記1から9項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記流量制御装置は、更に以下を含む:
(v)前記圧力センサと前記ガス排出口間の前記ガス流路に設けられ、前記流量制御バルブの開閉と製造装置制御系27からの信号に基づき開閉する開閉バルブ。
【0029】
11.前記10項の半導体装置の製造方法において、前記流量制御バルブと前記開閉バルブ間の前記ガス流路の容積は、2cc以下である。
【0030】
12.前記10項の半導体装置の製造方法において、前記流量制御バルブと前記開閉バルブ間の前記ガス流路の容積は、1cc以下である。
【0031】
13.前記10から12項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
(h)前記工程(b)の後であって、前記工程(g)の前に、前記開閉バルブが閉鎖状態にあるときのガスリーク状態を検知する工程。
【0032】
14.前記1から13項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記流量制御バルブは、ピエゾアクチュエータによって駆動されている。
【0033】
15.前記10から14項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記開閉バルブは、ガス圧によって駆動されている。
【0034】
16.前記7から15項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(e)における前記条件の変更は、リークが検出されたガスに関して、そのリーク状態に応じて、そのガスの前記ウエハ処理室への導入タイミングを変更するものである。
【0035】
17.前記16項の半導体装置の製造方法において、前記導入タイミングの変更は、タイミングの遅延である。
【0036】
18.前記7から15項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(e)における前記条件の変更は、リークが検出されたガスに関して、そのリーク状態に応じて、そのガスの前記ウエハ処理室への導入量を変更するものである。
【0037】
19.前記18項の半導体装置の製造方法において、前記導入量を変更は、前記ガスの導入量の設定値からリースしたガス量を減じて導入するものである。
【0038】
20.以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)ウエハ処理室に半導体ウエハを導入する工程;
(b)前記半導体ウエハが導入された状態の前記ウエハ処理室に、流量制御装置を介して不活性ガスを断続的または連続的に導入しながら、ウエハ処理を実行する工程;
(c)前記工程(b)の後、前記半導体ウエハを前記ウエハ処理室から排出する工程、
ここで、前記流量制御装置は、以下を含む:
(p)ガス流入口、ガス排出口、および、これらを結ぶガス流路;
(q)前記ガス流入口および前記ガス排出口間の前記ガス流路に設けられた流量計測流路;
(r)前記流量計測流路に設けられた流量センサ;
(s)前記流量計測流路と並列に設けられたバイパス流路;
(t)前記流量計測流路および前記バイパス流路の前記ガス排出口側に設けられた流量制御バルブ、
ここで、前記半導体装置の製造方法は、更に以下の工程を含む:
(g)前記流量制御装置内の前記流量制御バルブが閉鎖状態にあるときのガスリーク状態を検知する工程。
【0039】
21.前記20項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、ドライエッチング工程である。
【0040】
22.前記21項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、アルミニウム系配線膜のドライエッチング工程である。
【0041】
23.前記20から22項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記不活性ガスは、前記半導体ウエハの裏面を冷却するためのヘリウムを主要な成分とするガスである。
【0042】
24.前記20から23項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記ガスリーク状態の検知は、自動的に実行される。
【0043】
〔本願における記載形式・基本的用語・用法の説明〕
1.本願において、実施の態様の記載は、必要に応じて、便宜上複数のセクションに分けて記載する場合もあるが、特にそうでない旨明示した場合を除き、これらは相互に独立別個のものではなく、単一の例の各部分、一方が他方の一部詳細または一部または全部の変形例等である。また、原則として、同様の部分は繰り返しを省略する。また、実施の態様における各構成要素は、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、必須のものではない。
【0044】
更に、本願において、「半導体装置」または「半導体集積回路装置」というときは、主に、各種トランジスタ(能動素子)単体、および、それらを中心に、抵抗、コンデンサ等を半導体チップ等(たとえば単結晶シリコン基板)上に集積したものをいう。ここで、各種トランジスタの代表的なものとしては、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)に代表されるMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を例示することができる。なお、上述したMetalは、金属に限定されるものではなく、導電性を有する材質(例えば、ポリシリコンなど)をも含むものである。このとき、集積回路構成の代表的なものとしては、Nチャネル型MISFETとPチャネル型MISFETを組み合わせたCMOS(Complemetary Metal Oxide Semiconductor)型集積回路に代表されるCMIS(Complemetary Metal Insulator Semiconductor)型集積回路を例示することができる。
【0045】
今日の半導体集積回路装置、すなわち、LSI(Large Scale Integration)のウエハ工程は、通常、原材料としてのシリコンウエハの搬入からプリメタル(Premetal)工程(M1配線層下端とゲート電極構造の間の層間絶縁膜等の形成、コンタクトホール形成、タングステンプラグ、埋め込み等からなる工程)あたりまでのFEOL(Front End of Line)工程と、M1配線層形成から始まり、アルミニウム系のパッド電極上のファイナルパッシベーション膜へのパッド開口の形成あたりまで(ウエハレベルでのパッケージプロセスにおいては、当該プロセスも含む)のBEOL(Back End of Line)工程に大別できる。FEOL工程の内、ゲート電極パターニング工程、コンタクトホール形成工程等は、特に微細な加工が要求される微細加工工程である。一方、BEOL工程においては、ビアおよびトレンチ形成工程、特に、比較的下層のローカル配線(たとえば4層程度の構成の埋め込み配線では、M1からM3あたりまで、10層程度の構成の埋め込み配線では、M1からM5あたりまでの微細埋め込み配線)等において、特に微細加工が要求される。なお、「MN(通常N=1から15程度)」で、下から第N層配線を表す。M1は第1層配線であり、M3は第3層配線である。
【0046】
2.同様に実施の態様等の記載において、材料、組成等について、「AからなるX」等といっても、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかに、そうでない場合を除き、A以外の要素を主要な構成要素のひとつとするものを排除するものではない。たとえば、成分についていえば、「Aを主要な成分として含むX」等の意味である。たとえば、「シリコン部材」等といっても、純粋なシリコンに限定されるものではなく、SiGe合金やその他シリコンを主要な成分とする多元合金、その他の添加物等を含む部材も含むものであることはいうまでもない。
【0047】
3.同様に、図形、位置、属性等に関して、好適な例示をするが、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、厳密にそれに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0048】
4.さらに、特定の数値、数量に言及したときも、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、その特定の数値を超える数値であってもよいし、その特定の数値未満の数値でもよい。
【0049】
5.「ウエハ」というときは、通常は半導体集積回路装置(半導体装置、電子装置も同じ)をその上に形成する単結晶シリコンウエハを指すが、エピタキシャルウエハ、SOI基板、LCDガラス基板等の絶縁基板と半導体層等の複合ウエハ等も含むことは言うまでもない。
【0050】
6.本願において、「半導体製造装置」とは、通常の半導体単体、半導体集積回路装置、および、液晶表示装置の製造に使用するCVD(Chemical Vapor Deposition)装置、エッチング装置、スパッタリング成膜装置、その他の表面処理装置等を含む。
【0051】
7.本願において、圧力は大気圧101300パスカルを基準として表示する。
【0052】
〔実施の形態の詳細〕
実施の形態について更に詳述する。各図中において、同一または同様の部分は同一または類似の記号または参照番号で示し、説明は原則として繰り返さない。
【0053】
また、添付図面においては、却って、煩雑になる場合または空隙との区別が明確である場合には、断面であってもハッチング等を省略する場合がある。これに関連して、説明等から明らかである場合等には、平面的に閉じた孔であっても、背景の輪郭線を省略する場合がある。更に、断面でなくとも、空隙でないことを明示するために、ハッチングを付すことがある。
【0054】
1.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造及び動作、ならびに、半導体製造装置の全体構成等の説明(主に図1および図2)
図1は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造を説明するための模式構成図である。図2は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の全体構成を示す模式構成図である。これらに基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置の構造及び動作、ならびに、半導体製造装置の全体構成等を説明する。ここでは、マスフローコントローラ内に下流側空圧開閉バルブ、圧力センサ等を内蔵した例を示すが、これらは外付けでもよい。
【0055】
図1に示すように、流量制御装置1(マスフローコントローラ)は、その主要部として、コンダクタンスの大きいバイパス流路5と、それに並列に連結されたコンダクタンスの小さい流量計測流路4をプロセスガス流入口2およびプロセス・ガス排出口3間のプロセスガス流路に有する。この流量計測流路4には、抵抗加熱体9,10を含む流量センサ6(サーマルマスフローセンサ)が設けられており、抵抗加熱体9,10とともに、ブリッジを形成するブリッジ型検出回路15により、流量を検出している。検出された流量データは、増幅補正回路16によって必要な増幅・補正がされた後、検出データ出力端子18を介して製造装置制御系27(図2)等に出力される。また、検出された流量データは、比較制御回路17に送られ、設定値等入力端子19を介して製造装置制御系27から送られた流量設定データと比較され、その差分に対応して、ガス排出流路11に設けられた流量制御バルブ7のバルブの状態が制御される。なお、ブリッジ型検出回路15、増幅補正回路16、比較制御回路17等によって流量制御回路8が構成されている。流量制御バルブ7は、流量を安定制御するためのものであるから、一般的な空圧開閉バルブのようにシャットオフ特性は、良好ではなく、閉鎖状態でも若干のリークが伴う。このため、流量制御バルブ7とプロセスガス排出口3の間のガス排出流路11上には、開閉バルブ12(空圧開閉バルブ)が設けられている。この開閉バルブ12は、空圧入力端子21を介して、製造装置制御系27により空圧制御されている。流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のガス排出流路11には、その部分の圧力を測定するために、圧力センサ14が設けられている。圧力センサ14の出力は、その検知圧力を出力する外部出力端子22を介して、直接、製造装置制御系27に供給可能である。また、圧力センサ14は、流量制御回路8を介して、製造装置制御系27等とデータのやり取りが可能とされている。すなわち、圧力センサ14から流量制御回路8、製造装置制御系27等にデータ及び信号を出力したり、流量制御回路8、製造装置制御系27等によって圧力センサ14が制御されたりすることができる構成となっている。
【0056】
次に、図2により、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置23の全体構成を説明する。図2に示すように、プロセスガス定圧ソース24(WFを例にとると、たとえば100000パスカル程度、以下特に断らない限り、ガスはWFとする)から供給されたプロセスガスはガス流入流路25を介して、図1で説明した流量制御装置1に供給される。その後、流量制御装置1を通過したプロセスガスは、ガス排出流路11を介して、半導体ウエハ28を処理するためのウエハ処理室26(プロセスチャンバ)に供給される。ここで、ウエハ処理室26、流量制御装置1等は、製造装置制御系27によって、直接又は間接的に制御されている。なお、製造装置制御系27は、半導体製造装置23に内蔵されている場合もあるが、半導体製造装置23の外部に設けられていてもよいし、半導体製造装置23に内蔵された制御系と半導体製造装置23の外部に設けられた制御系の両方を含む制御系であってもよい。
【0057】
2.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)等に使用される流量制御バルブ及び開閉バルブの詳細説明(主に図3および図4、および図8)
このセクションでは、セクション1で説明した流量制御バルブ及び開閉バルブの構造の概要を説明する。
【0058】
図3は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブ(たとえばピエゾ効果アクチュエータ等による電磁駆動型制御バルブ)の要部断面構造図である。図4は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の開閉バルブ(たとえば空圧駆動開閉バルブ)の要部断面構造図である。図8は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブに使用される各種のアクチュエータの代表的な特性の比較説明図である。これらに基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)等に使用される流量制御バルブ及び開閉バルブの詳細構造等を説明する。
【0059】
まず、図1に説明した流量制御装置1に内蔵された流量制御バルブ7の一例について説明する。図3に示すように、ピエゾ効果アクチュエータ駆動型の流量制御バルブ7は、ガス流入部31とガス排出部32の間に、比較的硬質の流量制御面43(通常、円環状)および、それを取り巻くように出力側空洞44(通常、円環状)が設けられている。これらに対向するように、金属ダイヤフラム33が配置されており、この金属ダイヤフラム33をピエゾ効果アクチュエータ34が微小変形して、金属ダイヤフラム33の下面と流量制御面43との間の微小間隔を制御することにより、ガス流量を制御している。
【0060】
なお、流量制御バルブ7のアクチュエータ34の形式には、図8に示すように、ピエゾ方式、ソレノイド方式、サーマル方式等があるが、ここで説明したピエゾ方式は、速度の速さ、駆動力等において優れているが、ソレノイド方式、サーマル方式等も適用できることは言うまでもない。
【0061】
一方、開閉バルブ12の方は、図4に示すように、プロセスガス流入部41とプロセスガス排出口3の間のプロセスガス流路にシールリング設置部40を設け、そこにシール樹脂リング38を設置し、それに対向するように金属ダイヤフラム37をシリンダ35との間に設ける。そして、空圧入力端子21から空圧室36に供給された圧搾空気(空圧)によってピストン39を駆動することで、金属ダイヤフラム37をシール樹脂リング38に押し付けることによって、完全閉鎖を達成する。
【0062】
ここで説明したように、流量制御バルブ7は原理的に完全閉鎖を達成できないので、図1に示したように、流量制御バルブ7の下流側には、開閉バルブ12を挿入して相互に連動して開閉するようにしている。
【0063】
3.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における流量制御バルブ閉鎖時のリークチェックシークエンス等の説明(主に図5から図7)
このセクションでは、セクション1及び2の記載を踏まえて、流量制御バルブ閉鎖時のリークチェックシークエンス(流量制御バルブ閉鎖時のリーク・チェックを自動的に実行するシークエンス)を具体的に説明する。ここでは、フルスケールの流量が30SCCM程度のマスフローコントローラを例にとり説明する。
【0064】
図5は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における流量制御バルブ閉鎖時リーク検査シークエンスを示すブロックフロー図である。図6は図5における計算式を説明するための計算式説明図である。図7は図5における流量制御バルブ閉鎖時リーク検査における被測定領域の圧力変化の様子を示す圧力変化図である。これらに基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における流量制御バルブ閉鎖時のリークチェックシークエンス等を説明する。
【0065】
図7(および図1)に示すように、流量制御バルブ7および開閉バルブ12が開放状態にあるときは、流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のガス排出流路11の圧力は、比較的低い値P1(たとえば、−101300パスカル程度)に留まっている。この時点で、流量制御バルブ閉鎖時のリークチェックを開始する(図5の閉鎖時リーク確認プロセス・スタート50)。閉鎖時のリーク確認プロセスのスタート時点において、流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のガス排出流路11の圧力P1の測定が圧力センサ14を用いて行われる(図5の基準圧力測定51a)のとほぼ同時に、流量制御バルブ7と開閉バルブ12が閉鎖される。この圧力P1の値は、図2に示すウエハ処理室26の圧力に対応しており、真空処理装置であれば、真空、すなわち、大気圧に比べて非常に低い値であり、常圧処理装置であれば、大気圧程度である。
【0066】
この後、流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のガス排出流路11の圧力は、徐々に上昇する。X分後(たとえば0.2分後)に、再び流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のガス排出流路11の圧力P2(たとえば100000パスカル程度)の測定が圧力センサ14を用いて行われる(図5の到達圧力測定51b)。次に、図6に示す計算式が参照され、閉鎖時リーク量が計算される(図5の計算式参照ステップ52)。すなわち、流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のデッドスペースの容量Y=0.6cc程度としたとき、
閉鎖時リーク量(実測閉鎖時リーク量)は、0.1SCCM程度となる。なお、ここまでのアルゴリズムは、流量制御回路8または製造装置制御系27内に格納されている。
【0067】
次に、図5に示すように、この算出した閉鎖時の実測リーク量と閾値として設定された閉鎖時の設定リーク量(たとえば、0.15SCCM)が比較され、実測リーク量が設定リーク量より小さければ、問題なしとして、たとえば、生産が続行される(生産続行判断54)。反対に、実測リーク量が設定リーク量以上であれば、アラームが出される(アラーム生成ステップ55)。ここで、必要があるときは、流量制御バルブ7が交換等される(流量制御バルブ交換ステップ56)。
【0068】
また、異常が検出されたときは、後続のウエハ処理の際のガス供給量を自動的に調整するようにしてもよい。たとえば、セクション10の六フッ化タングステンガスやセクション11の冷却ガスの供給量を自動的に変化させるようにしてもよい。
【0069】
4.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置または流量制御装置についての考察(主に図9から図12)
このセクションでは、セクション1から3に説明した実施の形態のメリットや、それを使用しない場合の問題点などについて考察する。
【0070】
図9は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブの閉鎖時リークが大きいときの流量制御装置内の通過ガス実流量の時間変化図である。図10は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブの閉鎖時リークが小さいときの流量制御装置内の通過ガス実流量の時間変化図である。図11は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブの閉鎖時リークが大きいときのウエハ処理室直前のガス流路における通過ガス実流量の時間変化図である。図12は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の流量制御バルブの閉鎖時リークが小さいときのウエハ処理室直前のガス流路における通過ガス実流量の時間変化図である。以下では、図1を参照しつつ、これらの図に基づいて、前記実施の形態のメリットや、それを使用しない場合の問題点などについて説明する。
【0071】
まず、閉鎖時リークが大きいときポイントA(図2および図3)における実流量の時間変化を図9により説明する。図9に示すように、流量制御バルブ7および開閉バルブ12が開くと、比較的短い時間で、流量は設定流量に向けて立ち上がり、急速に収束する。次に、閉鎖時リークが小さいときポイントA(図2および図3)における実流量の時間変化を図10により説明する。図10に示すように、このときも、流量制御バルブ7および開閉バルブ12が開くと、比較的短い時間で、流量は設定流量に向けて立ち上がり、急速に収束する。すなわち、ポイントA(図2および図3)における実流量の時間変化は、実質的に閉鎖時リーク量に依存しないことがわかる。これは、閉鎖時リークによる余剰ガスは、ポイントAよりも下流にあるからである。
【0072】
次に、ポイントB(図2および図3)における実流量の時間変化を見る。まず、閉鎖時リークが大きいときポイントB(図1)における実流量の時間変化を図11により説明する。図11に示すように、流量制御バルブ7および開閉バルブ12が開くと、比較的短い時間で、流量は設定流量に向けて立ち上がるが、設定流量を超えてオーバシュートし、その後時間をかけて設定流量に収束する。このような場合は、網掛け部分がガスの過剰供給に対応する。これに対して、閉鎖時リークが小さいときポイントB(図1)における実流量の時間変化を図12により説明する。図12に示すように、流量制御バルブ7および開閉バルブ12が開くと、比較的短い時間で、流量は設定流量に向けて立ち上がり、急速に収束する。すなわち、閉鎖時リークが小さいときは、ポイントAと同一の挙動を示す。これは、閉鎖時リークが小さいときは、流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のデッドスペースに余剰のガスが蓄積されていないからである。
【0073】
このように前記実施の形態のように、閉鎖時リークを簡単な手続きで確認可能な半導体製造装置23または流量制御装置1を使用することで、流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のデッドスペースに蓄積した余剰ガスによる種々の問題を回避することができる。なお、これらの問題が特に重要なマスフローコントローラ(流量制御装置)は、主にフルスケール流量が1SCCM(Standard Cubic Centimeter per Minute、すなわち、摂氏0度、1気圧の条件で1cc/分)から1000SCCM程度の範囲のものである。
【0074】
なお、流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間のデッドスペースの容量が小さいほど、余剰ガスの蓄積による問題は小さくなるので、デッドスペースの容量は、できるだけ小さい方がよい。前記実施の形態では、たとえば0.6cc程度とされているが、実用的な範囲では、2cc以下が望ましい。また、量産上、1cc以下が特に好適である。
【0075】
このデッドスペースの容量を小さく押さえるには、開閉バルブ12および圧力センサ14のいずれか一方または、両方を流量制御装置1の内部に取り込むことが特に有効である。
【0076】
また、前記実施の形態においては、流量制御バルブ7と開閉バルブ12の間に実質的なオリフィスが存在しないので、流量制御装置または半導体製造装置の流量制御部としての自由度を確保することができる。
【0077】
5.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の全体構成に関する変形例(ベントラインを有するもの)等の説明(主に図13)
このセクションでは、セクション1の図2に示す本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の全体構成に対する変形例を説明する。
【0078】
図13は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置(変形例:ベントラインを有するもの)におけるガス供給系の構成を簡略化して示した装置構成図である。
【0079】
図13に示すように、ウエハ処理室26の直前のガス排出流路11に三方切り替え開閉バルブ13が設けられており、ガスをウエハ処理室26に供給開始する前に、ベントライン20にガスを迂回させて、ガス流の安定化を図り、安定した段階で、三方切り替え開閉バルブ13を切り替えて、ガスをウエハ処理室26に供給開始用にしたものである。この場合にも、セクション1から4で説明したのと同様に、流量制御バルブの閉鎖時リークチェックを適用すると、ガス供給初期の過剰供給によるプロセス上の弊害を回避することができる。この場合には、特に、ガスの安定か時間が短縮できることから、ベントライン20によってガスを捨てる時間を短縮することができるため、貴重なガスの節約に有効である。
【0080】
なお、その他の点については、図2に関して説明したところと同じであるので、当該説明は繰り返さない。
【0081】
6.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造等の変形例(ゲートバルブによるバイパスラインの閉鎖)の説明(主に図14)
このセクションでは、セクション1の図1に示す本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部である流量制御装置(マスフローコントローラ)において、付加的な圧力センサ等を使用しない流量制御バルブの閉鎖時リークチェックが可能な変形例について説明する。
【0082】
図14は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造等の変形例(ゲートバルブによるバイパスラインの閉鎖)を示す装置構成図である。
【0083】
図14に示すように、図1のマスフローコントローラ1との相違点は、バイパス流路5を閉鎖できるように、同部にゲートバルブ29が設けられていることと、流量制御バルブ7と下流側開閉バルブ12間の流路に圧力センサ14がない点である(なお、圧力センサがあってもよい)。この場合、流量制御バルブ7の閉鎖時リークチェックを行うには、図5の場合と若干相違する。すなわち、流量制御バルブ7および下流側開閉バルブ12を閉鎖した状態で、ゲートバルブ29を閉鎖することでバイパス流路5を閉鎖すると、マスフローコントローラ1内のガス流路を流れるガスは全て流量計測流路4を通過することとなる。そうすると、このときの流量計測流路4の流量が、流量制御バルブの閉鎖時リーク流量となる。そして、この閉鎖時リーク流量が一定の基準値以上であるとき、図5と同様にアラームを送出し、必要な処理開始、または、処理停止信号を送出する。
【0084】
この例は、圧力範囲の関係で、圧力センサ(真空計)14の精度が出ないとき等(使用困難なとき)に有効である。
【0085】
7.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造等の変形例(スピンドルバルブによるバイパスラインの閉鎖)の説明(主に図15)
このセクションでは、セクション1の図1に示す本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部である流量制御装置(マスフローコントローラ)において、付加的な圧力センサ等を使用しない流量制御バルブの閉鎖時リークチェックが可能な他の変形例について説明する。
【0086】
図15は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造等の変形例(スピンドルバルブによるバイパスラインの閉鎖)を示す装置構成図である。
【0087】
セクション6とまったく同様であるが、図15に示すように、図14におけるゲートバルブ29をスピンドルバルブ30に代えたところが特徴である。残余の点は、セクション6と同じである。この場合、バイパス流路5の閉鎖は、スピンドルバルブ30を右側に移動させることによって行われる。この例は、スピンドルバルブ型のバイパス流路5を有するマスフローコントローラ1を使用する場合に特に有効である。
【0088】
8.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造ならびに、その周辺構成等の変形例(外付け下流側開閉バルブ)の説明(主に図16)
このセクションでは、セクション1の図1に示す本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置の要部である流量制御装置(マスフローコントローラ)における下流側の開閉バルブ12(空圧開閉バルブ)を外付けとした図2及び図13等の半導体製造装置のガス供給系の全体構成に対する変形例について説明する。
【0089】
また、併せて、流量制御バルブの閉鎖時リークチェックの前に、下流側の開閉バルブ12(図16、他の図においても同じ)の閉鎖時リークチェックを実施することについて説明する。
【0090】
図16は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用する半導体製造装置における要部を構成する流量制御装置(マスフローコントローラ)の構造ならびに、その周辺構成等の変形例(外付け下流側開閉バルブ)を示す装置構成図である。
【0091】
図16に示すように、ここでは、図1の場合と相違して、下流側の開閉バルブ12がマスフローコントローラ1に対して、外付けとなっているところが特徴である。その他の点については、図1、図2等について説明したところと、同一であり、それらの点については、説明を繰り返さない。
【0092】
次に、この例を利用して、流量制御バルブ7と下流側の開閉バルブ12が同時にリークした結果、流量制御バルブ7の閉鎖時リークチェックが正しく行えない可能性を排除するため、開閉バルブ12のリーク状態を事前に実行するリークチェック(以下、事前下流側開閉バルブ閉鎖時リークチェック、と称す)について説明する。この事前下流側開閉バルブ閉鎖時リークチェックは、この例に限らず、すでにある上流側の開閉バルブ42を利用して、または、新たに取り付けた上流側の開閉バルブ42を利用して、図1,2,13−15,18、および20の例においても同様に適用することができる。
【0093】
事前下流側開閉バルブ閉鎖時リークチェックは、以下の手順で、望ましくは、流量制御バルブの閉鎖時のリークチェックの直前に実施する。ただし、バルブの状態が変化しない程度の間隔をあけて実施することも可能である。その方が、装置の遊休時間を利用できるメリットがある。
【0094】
まず、上流側の開閉バルブ42および流量制御バルブ7を開の状態で、検査対象の下流側の開閉バルブ12を閉じて、開閉バルブ12の上流側にガスを充填する。次に、開閉バルブ42を閉じて、圧力センサ14(圧力計)の変化を見て、圧力の変化が一定の基準値以上であれば、異常と判断して、図5と同様にアラームを送出し、必要な処理開始、または、処理停止信号を送出する。また、必要があれば、下流側の開閉バルブ12の交換を行う(または、交換が必要な旨の信号を発出する)。一方、圧力の変化が一定の基準値に達しない場合は、正常として、図5と同様に、次の流量制御バルブ7の閉鎖時リークチェックを実施する。
【0095】
9.本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセス・フローの説明(主に図21から図26)
このセクションでは、セクション10および11で説明する要素プロセスを含む半導体製造プロセスの一連の流れ(先の要素プロセス周辺を例示)をデバイス断面フローにより簡単に説明する。
【0096】
図21は本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセス・フロー図(コンタクト・ホール形成完了時点)である。図22は本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(プラグ部の下層バリアメタル膜の形成完了時点)である。図23は本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(プラグ部の上層バリアメタル膜の形成完了時点)である。図24は本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチング・プロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(タングステン膜埋め込み完了時点)である。図25は本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(メタルCMPの完了時点)である。図26は本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフロー図(アルミニウム系配線膜パターニング完了時点)である。これらに基づいて、本願の一実施の形態または他の実施の形態の半導体装置の製造方法のタングステンCVDプロセスおよびアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスを含むデバイス断面プロセスフローを説明する。
【0097】
図21に示すように、たとえば、P型単結晶シリコン基板28の表面側28aの表面内にSTI埋め込み絶縁膜71(フィールド絶縁膜)、およびNチャネルMISFET80の一部となるN型高濃度ソース・ドレイン領域72、N型ソース・ドレインのエクステンション領域73等を形成する。更に、半導体ウエハ28の表面28a上にNチャネルMISFET80の一部となるゲート絶縁膜74、ポリシリコン等のゲート電極75、キャップ絶縁膜76、サイドウォールスペーサ絶縁膜77等を形成する。これらの上に、プリメタル絶縁膜78を形成し、コンタクトホール79を開口する。
【0098】
次に、図22に示すように、半導体ウエハ28の表面28a上のほぼ全面に、たとえばスパッタリング成膜等により、プラグ部の下層バリアメタル膜81(たとえば数nmから10nm程度の厚さのチタン膜)を形成する。
【0099】
次に、図23に示すように、半導体ウエハ28の表面28a上のほぼ全面に、たとえばスパッタリング成膜等(先のチタン膜の上部の窒化等で形成してもよい)により、プラグ部の上層バリアメタル膜82(たとえば数nmから10nm程度の厚さの窒化チタン膜)を形成する。
【0100】
次に、図24に示すように、半導体ウエハ28の表面28a上のほぼ全面に、たとえば、セクション10に示す方法により、たとえば200nm程度の厚さのタングステン膜83でコンタクトホール79を埋め込むとともに、プリメタル絶縁膜78の上面を覆う。
【0101】
次に、図25に示すように、メタルCMP(Chemical Mechanical Polishing)等により、コンタクトホール79外およびプリメタル絶縁膜78の上面の下層バリアメタル膜81、上層バリアメタル膜82およびタングステン膜83を除去し、上面を平坦化する。
【0102】
次に、図26に示すように、半導体ウエハ28の表面28a上のほぼ全面に、たとえばスパッタリング成膜等により、配線の下層バリアメタル膜91(たとえば10nm程度の厚さのチタン膜)を形成する。続いて、半導体ウエハ28の表面28a上のほぼ全面に、たとえばスパッタリング成膜等により、配線の上層バリアメタル膜92(たとえば30nm程度の厚さの窒化チタン膜)を形成する。更に、半導体ウエハ28の表面28a上のほぼ全面に、たとえばスパッタリング成膜等により、たとえば300nm程度の厚さの第1層目のアルミニウム系配線膜主要部93(数重量%程度の銅を添加したアルミニウム合金膜)を形成する。次に、半導体ウエハ28の表面28a上のほぼ全面に、たとえばスパッタリング成膜等により、たとえば10nm程度の厚さのキャップメタル膜94(チタン膜)を形成する。最後に半導体ウエハ28の表面28a上のほぼ全面に、たとえばスパッタリング成膜等により、反射防止膜95(窒化チタン膜)を形成する。
【0103】
次に、この多層膜、すなわち、アルミニウム系配線膜96をドライエッチング等により、パターニングすることによって、図26に示すような形状となる。以後は、通常の配線プロセスの繰り返しであるので、それらは繰り返さない。
【0104】
ここで説明したタングステン膜のCVDプロセスの詳細及びその際に発生するプロセストラブルを回避する手法について、セクション10に説明する。
【0105】
また、ここで説明したアルミニウム系配線膜96のドライエッチングの際に発生するプロセストラブルを回避する手法について、セクション11に説明する。
【0106】
10.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法の要部であるタングステンCVDプロセスの説明(主に図17から図19、および図29から図31)
このセクションでは、セクション3で説明した流量制御バルブの閉鎖時リークチェックプロセスを具体的な半導体製造要素プロセスに組み込んだ例を説明する。このでは、タングステン熱CVDプロセスについて具体的に説明する。
【0107】
図17は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用するタングステン熱CVD装置の模式断面図である。図18は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法に使用するタングステン熱CVD装置のガス供給系の詳細構造を示すガス供給系詳細図である。図19は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるタングステン熱CVDプロセスの詳細を示すプロセス・ブロック・フロー図である。図29は図19のタングステン核形成ステップにおけるガス供給開始からその直後のタイミングを示すガス供給タイミングチャート(流量制御バルブ正常時)である。図30は図19のタングステン核形成ステップにおけるガス供給開始からその直後のタイミングを示すガス供給タイミングチャート(流量制御バルブ異常時に開始タイミング遅延を実施)である。図31は図19のタングステン核形成ステップにおけるガス供給開始からその直後のタイミングを示すガス供給タイミングチャート(流量制御バルブ異常時に設定流量変更を実施)である。これらに基づいて本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法の要部であるタングステンCVDプロセスを説明する。
【0108】
まず、使用する熱CVD装置45を簡単に説明する。図17に示すように、ウエハ処理室26内には、ウエハ・ホルダ47が設けられており、その上面近傍には、ヒータ48が埋め込まれている。ウエハホルダ47上には、半導体ウエハ28がその表側主面28a(裏面28bの反対の面)を上にして設置される。半導体ウエハ28の上方には、シャワーヘッド46が設けられており、ウエハ処理室のガス導入路11を介して、必要に応じて反応性ガス、プロセスガス、キャリアガス、パージガス、クリーニングガス、その他の添加ガス等が供給される。ウエハ処理室26の下方には、真空排気系57(排気管)が接続されており、たとえばドライポンプ58等により、必要に応じて真空引きされる。
【0109】
図18は図17におけるガス排出流路11(ウエハ処理室のガス導入路)の上流の一例の詳細構成を示している。各ガス流路の最上流端は、アルゴンガス源、六弗化タングステン源、モノシランガス源、水素ガス源、窒素ガス源等が接続されており、それぞれの上流側開閉バルブ(空圧開閉バルブ)42a,42b,42c,42d,42eおよび流量制御装置(マスフローコントローラ)1a,1b,1c,1d,1eを介して、基本的にガス排出流路11に合流している(複数のガス導入管11を通してウエハ処理室26に至る場合もあるが、ここでは本質的でないので、簡素化して説明する)。
【0110】
次に、タングステン熱CVDプロセスの詳細ステップを説明する。図19(併せて図17及び図18参照)に示すように、まず、ウエハ処理室26に半導体ウエハ28(第1の半導体ウエハ)を導入する(ウエハ導入ステップ101)。
【0111】
次に、不活性ガス等(たとえば、各ガスの流量はアルゴンガス300SCCM程度、窒素ガス300SCCM程度)の導入を開始する(ガス導入開始ステップ102)。このステップの所要時間は、たとえば、6秒程度である。
【0112】
次に、ウエハ28をたとえば摂氏390度程度まで加熱する(ウエハ加熱ステップ103)。このときの各供給ガスの流量は、たとえば、モノシランガス30SCCM程度、アルゴンガス2000SCCM程度、窒素ガス300SCCM程度である。このステップの所要時間は、たとえば、15秒程度である。
【0113】
この後、図19に一点破線で示すようにタングステン核生成処理104に移行するのがプロセスの安定性等の観点から好適である。すなわち、タングステン核生成処理104における各ガスの流量制御バルブの働きが正常な場合は、通常のシークエンスに従ってタングステン核生成処理104に移行して、図29に示すようなタイミングで各プロセスガスの供給を開始する。
【0114】
但し、WF6用マスフローコントローラ1bに閉鎖時リークがあることが分かっていた場合はウエハ加熱ステップ103のまでに(またはその後、速やかに)、WF6導入タイミング変更103‘のプロセスを実行し、WF6用マスフローコントローラ1bの閉鎖時リーク量に応じて、WF6ガス導入タイミングを例えば0.5秒遅らせる等の処置を講ずる(図30)ことにより、WF6用マスフローコントローラ1bが閉鎖時リーク状態のままでも生産続行が可能である。また、別の閉鎖時リーク回避手段として、WF6導入量変更103’では閉鎖時リークしたWF6のガス量が分かっている場合にはその量をWF6用マスフローコントローラ1bの設定値にフィードバック掛ける方法も有効である(図31)。このようなタイミング変更、導入量変更等の処理により、バルブの交換寿命を延ばすことが可能となる。また、閉鎖時リークがあまり大きくないときの簡便な対策としては、リークチェック後に問題の流量制御装置(この例では流量制御装置1b)の流量制御バルブ7(図1)と開閉バルブ12の間の流路をたとえばウエハ処理室26側の排気系を用いて真空排気(排気時間は、たとえば5秒程度)してやればよい。
【0115】
次に、タングステン核生成処理104(真空度は、たとえば3000パスカル程度、ウエハ温度は、摂氏390度程度のままである)を実行して、たとえば10nm程度のタングステン膜を形成する。このときの各供給ガスの流量は、たとえば、六弗化タングステンガス40SCCM程度、モノシランガス10SCCM程度、水素ガス1000SCCM程度、アルゴンガス1000SCCM程度、窒素ガス300SCCM程度である。このステップの所要時間は、たとえば、10秒程度である。
【0116】
次に、中間ガスパージ105を実行する。このときの各供給ガスの流量は、たとえば、水素ガス2000SCCM程度、アルゴンガス3000SCCM程度、窒素ガス300SCCM程度である。このステップの所要時間は、たとえば、3秒程度である。
【0117】
次に、埋め込みタングステン成膜ステップ106(真空度は、たとえば10000パスカル程度、ウエハ温度は、摂氏390度程度のままである)を実行して、たとえば200nm程度のタングステン膜を形成する。六弗化タングステンガス80SCCM程度、水素ガス500SCCM程度、アルゴンガス1000SCCM程度である。このステップの所要時間は、たとえば、70秒程度である。
【0118】
次に、最終ガスパージ107を実行する。このときの各供給ガスの流量は、たとえば、水素ガス500SCCM程度、アルゴン・ガス1000SCCM程度、窒素ガス300SCCM程度である。このステップの所要時間は、たとえば、10秒程度である。
【0119】
次に、半導体ウエハ28(第1の半導体ウエハ)をウエハ処理室26から排出する(ウエハ排出ステップ108)。続いて、ウエハ処理室26に次の半導体ウエハ28(第2の半導体ウエハ)を導入する。以後、これまでと同様に、ウエハ導入ステップ101からウエハ排出ステップ108(単位ウエハ処理サイクル)を繰り返す。そして、通常、この単位ウエハ処理サイクルを当該バッチに属するウエハが全て処理されるまで継続する。
【0120】
このとき、図19に示すように、六弗化タングステンガス系について、埋め込みタングステン成膜ステップ106完了後、六弗化タングステンガス系(六弗化タングステンガス源、上流側開閉バルブ42b、マスフローコントローラ1b、ウエハ処理室のガス導入路11、ウエハ処理室26等からなる系)について、流量制御バルブ閉鎖時のリークチェックステップ109を実行する。この流量制御バルブ閉鎖時のリークチェックステップ109の手順は、図5について説明したところと同一である。このとき、図18の上流側の開閉バルブ42bは、終始、開状態である。このようなチェックを実行するのは、前にも説明したように、流量制御バルブ7が閉鎖時にリークすると、流量制御バルブ7と下流側の開閉バルブ12間の流路に過剰なガス(たとえば、六弗化タングステンガス)が蓄積して、核生成ステップ104の初期において、過剰に導入された六弗化タングステンガスの弗素成分が下地のバリアメタルをエッチングすることでデバイス不良を惹起するからである。
【0121】
この流量制御バルブ閉鎖時のリークチェックステップ109は、バッチ内においては、先行するウエハ(第1のウエハ)と次のウエハ(第2のウエハ)に対するタングステン成膜処理の間に実行すればよい。なお、全てのウエハ処理間で実行してもよいが、数枚おきやバッチ内で1回から数回行うようにしてもよい。また、バッチ間においても、先行するバッチの最後のウエハ(第1のウエハ)と次のバッチの最初のウエハ(第2のウエハ)に対するタングステン成膜処理の間に実行すればよい。
【0122】
また、同様なリークチェックは必要に応じて、シランガス(SiH4)他のマスフローコントローラへも適用されることは言うまでもない。
【0123】
11.本願の他の実施の形態の半導体装置の製造方法の要部であるアルミニウム系配線のドライエッチング・プロセスの説明(主に図20)
このセクションでは、セクション9と同様に、セクション3で説明した流量制御バルブの閉鎖時リークチェックプロセスを具体的な半導体製造要素プロセスに組み込んだ例を説明する。この例では、アルミニウム系配線のドライエッチングプロセスについて具体的に説明する。
【0124】
図20は本願の他の実施の形態の半導体装置の製造方法の要部であるアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスに使用するドライエッチング装置の模式断面図である。
【0125】
まず、本願の他の実施の形態の半導体装置の製造方法の要部であるアルミニウム系配線のドライエッチングプロセスに使用するエッチング装置59の構造を説明する。図20に示すように、ウエハ処理室26内には、ウエハホルダ47が設けられており、その上面には、被処理半導体ウエハ28がその表側面28aを上にして設置される。ウエハホルダ47内及び、その裏面側にはウエハ裏面冷却ガス系60(冷却ガス流路)が設けられており、ガス定圧ソース24から、たとえば、ヘリウムガス等の不活性ガス(冷却ガス)が流量制御装置7を介して供給されている。これによって、ドライエッチングにおいては、ウエハ8の温度は、たとえば摂氏40度程度の温度に保たれている。
【0126】
ここで、半導体ウエハ28の裏面28bにおけるヘリウムガス圧は、一定の値(たとえば1キロPa(パスカル)程度)になるように、圧力センサ14(真空計)からの信号を受けて、流量制御装置1によって制御されており、その流量の時間変化は、流量制御装置1からの信号を受けて、製造装置制御系27によって記憶および監視されている。そして、たとえば、図28に示すように、異物62等のためにウエハ28が正常にウエハホルダ47に吸着されていない場合には、この冷却ガスの流量およびその時間変化が異常な値を示すので、製造装置制御系27によって、この異常が検出される。ところが、マスフローコントローラ1内の流量制御バルブ7(たとえば、図1)の閉鎖時リークが大きいと、製造装置制御系27によって記憶されている冷却ガスの流量よりも低い値となるため、異常が検出されないこととなる。すなわち、実際には、流量制御バルブ7の閉鎖時リークにより、意図したよりも大量の冷却ガスが流れているのに、記憶された冷却ガスの流量データは、より小さな値を示すからである。
【0127】
従って、このような部分における流量制御装置1(マスフローコントローラ)にも、これまでに説明したような流量制御バルブ7の閉鎖時リークチェックを適用することが有効である。この流量制御バルブ7の閉鎖時リークチェックのタイミングとしては、バッチ内においては、先行するウエハ(第1のウエハ)と次のウエハ(第2のウエハ)に対する当該ドライエッチング処理の間に実行すればよい。なお、全てのウエハ処理間で実行してもよいが、数枚おきやバッチ内で1回から数回行うようにしてもよい。また、バッチ間においても、先行するバッチの最後のウエハ(第1のウエハ)と次のバッチの最初のウエハ(第2のウエハ)に対する当該ドライエッチング処理の間に実行すればよい。また、一般的には、流量制御バルブ7の閉鎖時リークチェックは、流量制御バルブ7が閉鎖状態にある間に自動的に実行するようにすればよい。
【0128】
ここで、この流量制御バルブ7の閉鎖時リークチェックの結果に基づいて、流量制御バルブ7の設定値を、リーク分を差し引いた値に自動的に設定するようにしてもよい。このようにすることにより、流量制御バルブ7の寿命を延長することができる。
【0129】
12.タングステン成膜における不良発生メカニズムの説明(主に図27および図28)
図27は図23に示す工程における不良発生のメカニズムを説明した模式デバイス断面図である。図28は図20に示す装置において、ウエハの吸着が不完全な場合を説明するエッチング装置の正断面図である。これらに基づいて、タングステン成膜における不良発生メカニズムを説明する。
【0130】
セクション10で説明したタングステン核形成工程104(図19)において、タングステンソースガス(WF)の流量制御装置1bに閉鎖時リークがあると、デバイスに不良が発生するおそれがある。これは、図27(図23のプロセスステップに対応)に示すように、タングステンソースガスが初期に過剰に供給されると、弗素ラジカル61が先行して孔底領域R1し、バリアメタル81,82がエッチングされるためである。
【0131】
13.サマリ
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0132】
例えば、前記実施の形態では、流量制御装置内に開閉バルブ12および圧力センサを内蔵させた例について具体的に説明したが、本願発明はそれに限定されることなく、流量制御装置の外部に開閉バルブ12および圧力センサのいずれか一方または、両方を外付けしたものにも適用できることは言うまでもない。
【0133】
また、前記実施の形態では、開閉バルブとして空圧バルブを具体的に説明したが、本願発明はそれに限定されることなく、電磁バルブを使用したものでもよいことは言うまでもない。更に、前記実施の形態では、流量制御バルブとして、ピエゾアクチュエータを用いたものを中心に説明したが、本願発明はそれに限定されることなく、その他のアクチュエータを用いたものでもよいことは言うまでもない。
【0134】
更に、前記実施の形態では、半導体装置の製造方法として、タングステンCVDにおける反応性ガスの供給やアルミニウム系配線膜のドライエッチングにおける冷却ガス制御に例をとり具体的に説明したが、本願発明はそれに限定されることなく、その他のCVD工程およびエッチング工程のほか、ウエハ表面処理工程、ウエハ熱処理工程等にも適用できることは言うまでもない。また、反応性ガスまたは冷却ガスのみでなく、キャリアガス、パージガス、その他の添加ガス等の制御にも適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0135】
1,1a,1b,1c,1d,1e 流量制御装置(マスフローコントローラ)
2 プロセスガス流入口
3 プロセスガス排出口
4 流量計測流路
5 バイパス流路
6 流量センサ
7 流量制御バルブ
8 流量制御回路
9,10 抵抗加熱体
11 ガス排出流路(ウエハ処理室のガス導入路)
12 下流側開閉バルブ(空圧開閉バルブ)
13 三方切り替え開閉バルブ
14 圧力センサ
15 ブリッジ回路
16 増幅補正回路
17 比較制御回路
18 検出データ出力端子
19 設定値等入力端子
20 ベントライン
21 空圧入力口(空圧制御系)
22 検知圧力外部出力端子
23 半導体製造装置
24 ガス定圧ソース
25 ガス流入流路
26 ウエハ処理室
27 製造装置制御系
28 半導体ウエハ(P型単結晶シリコン基板)
28a 半導体ウエハの表面(デバイス面)
28b 半導体ウエハの裏面
29 ゲートバルブ
30 スピンドルバルブ
31 流量制御バルブのガス流入部
32 流量制御バルブのガス排出部
33 金属ダイヤフラム
34 ピエゾ効果アクチュエータ
35 シリンダ
36 空圧室
37 金属ダイヤフラム
38 シール樹脂リング
39 ピストン
40 シールリング設置部
41 開閉バルブのプロセスガス流入部
42,42a,42b,42c,42d,42e 上流側開閉バルブ(空圧開閉バルブ)
43 流量制御面
44 出力側空洞
45 タングステン熱CVD装置
46 シャワーヘッド
47 ウエハホルダ(ウエハステージ)
48 ヒータ
50 閉鎖時リーク・チェック・スタート
51a 基準圧力測定
51b 到達圧力測定
52 計算式参照
53 比較判定
54 生産続行
55 アラーム生成
56 交換
57 真空排気系(排気管)
58 ドライポンプ
59 アルミニウム系配線エッチング装置
60 ウエハ裏面冷却ガス系(冷却ガス流路)
61 弗素ラジカル
62 異物またはパーティクル
71 STI埋め込み絶縁膜(フィールド絶縁膜)
72 N型高濃度ソース・ドレイン領域
73 N型ソース・ドレインのエクステンション領域
74 ゲート絶縁膜
75 ゲート電極
76 キャップ絶縁膜
77 サイドウォールスペーサ絶縁膜
78 プリメタル絶縁膜
79 コンタクトホール
80 NチャネルMISFET
81 プラグ部の下層バリアメタル膜(チタン膜)
82 プラグ部の上層バリアメタル膜(窒化チタン膜)
83 タングステン膜(タングステンプラグ)
91 配線の下層バリアメタル膜(チタン膜)
92 配線の上層バリアメタル膜(窒化チタン膜)
93 アルミニウム系配線膜主要部
94 キャップメタル膜(チタン膜)
95 反射防止膜(窒化チタン膜)
96 アルミニウム系配線膜
101 ウエハ導入ステップ
102 ガス導入ステップ
103 ウエハ加熱ステップ
104 核生成ステップ
105 中間ガスパージステップ
106 埋め込み成膜ステップ
107 最終ガスパージステップ
108 ウエハ排出ステップ
109 リークチェックステップ
A マスフローコントローラ中心部
B ウエハ処理室直前のガス流路
R1 孔底領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)ウエハ処理室に第1の半導体ウエハを導入する工程;
(b)前記第1の半導体ウエハが導入された状態の前記ウエハ処理室に、流量制御装置を介して反応性ガスを導入しながら、ウエハ処理を実行する工程;
(c)前記工程(b)の後、前記第1の半導体ウエハを前記ウエハ処理室から排出する工程;
(d)前記工程(c)の後、前記ウエハ処理室に第2の半導体ウエハを導入する工程;
(e)前記第2の半導体ウエハが導入された状態の前記ウエハ処理室に、前記流量制御装置を介して前記反応性ガスを導入しながら、前記ウエハ処理を実行する工程;
(f)前記工程(e)の後、前記第2の半導体ウエハを前記ウエハ処理室から排出する工程、
ここで、前記流量制御装置は、以下を含む:
(p)ガス流入口、ガス排出口、および、これらを結ぶガス流路;
(q)前記ガス流入口および前記ガス排出口間の前記ガス流路に設けられた流量計測流路;
(r)前記流量計測流路に設けられた流量センサ;
(s)前記流量計測流路と並列に設けられたバイパス流路;
(t)前記流量計測流路および前記バイパス流路の前記ガス排出口側に設けられた流量制御バルブ、
ここで、前記半導体装置の製造方法は、更に以下の工程を含む:
(g)前記工程(b)の後であって、前記工程(e)の前に、前記流量制御装置内の前記流量制御バルブが閉鎖状態にあるときのガスリーク状態を検知する工程。
【請求項2】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、CVD工程である。
【請求項3】
前記2項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、タングステン膜のCVD工程である。
【請求項4】
前記3項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、タングステンプラグの埋め込み工程で
ある。
【請求項5】
前記4項の半導体装置の製造方法において、前記ガスリーク状態の検知は、自動的に実行される。
【請求項6】
前記5項の半導体装置の製造方法において、前記ガスリーク状態の検知の結果、異常が発見されたときは、アラームが発せられる。
【請求項7】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記(g)工程における前記ガスリーク状態の検知の結果、ガスのリーク状態が検知されたときは、前記工程(e)の条件が変更される。
【請求項8】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記流量制御装置内には、前記バイパス流路を閉鎖するバルブが設けられており、このバイパス流路を閉鎖した状態で、前記流量計測流路によって、前記ガスリーク状態の検知を実行する。
【請求項9】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記流量制御装置は、更に以下を含む:
(u)前記流量制御バルブと前記ガス排出口間の前記ガス流路の圧力を計測する圧力センサ、
ここで、前記ガスリーク状態の検知は、前記圧力センサを用いて実行される。
【請求項10】
前記9項の半導体装置の製造方法において、前記流量制御装置は、更に以下を含む:
(v)前記圧力センサと前記ガス排出口間の前記ガス流路に設けられ、前記流量制御バルブの開閉と連動して開閉する開閉バルブ。
【請求項11】
前記10項の半導体装置の製造方法において、前記流量制御バルブと前記開閉バルブ間の前記ガス流路の容積は、2cc以下である。
【請求項12】
前記10項の半導体装置の製造方法において、前記流量制御バルブと前記開閉バルブ間の前記ガス流路の容積は、1cc以下である。
【請求項13】
前記12項の半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
(h)前記工程(b)の後であって、前記工程(g)の前に、前記開閉バルブが閉鎖状態にあるときのガスリーク状態を検知する工程。
【請求項14】
前記12項の半導体装置の製造方法において、前記流量制御バルブは、ピエゾアクチュエータによって駆動されている。
【請求項15】
前記14項の半導体装置の製造方法において、前記開閉バルブは、ガス圧によって駆動されている。
【請求項16】
前記7項の半導体装置の製造方法において、前記工程(e)における前記条件の変更は、リークが検出されたガスに関して、そのリーク状態に応じて、そのガスの前記ウエハ処理室への導入タイミングを変更するものである。
【請求項17】
前記16項の半導体装置の製造方法において、前記導入タイミングの変更は、タイミングの遅延である。
【請求項18】
前記7項の半導体装置の製造方法において、前記工程(e)における前記条件の変更は、リークが検出されたガスに関して、そのリーク状態に応じて、そのガスの前記ウエハ処理室への導入量を変更するものである。
【請求項19】
前記18項の半導体装置の製造方法において、前記導入量を変更は、前記ガスの導入量の設定値からリースしたガス量を減じて導入するものである。
【請求項20】
以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)ウエハ処理室に半導体ウエハを導入する工程;
(b)前記半導体ウエハが導入された状態の前記ウエハ処理室に、流量制御装置を介して不活性ガスを断続的または連続的に導入しながら、ウエハ処理を実行する工程;
(c)前記工程(b)の後、前記半導体ウエハを前記ウエハ処理室から排出する工程、
ここで、前記流量制御装置は、以下を含む:
(p)ガス流入口、ガス排出口、および、これらを結ぶガス流路;
(q)前記ガス流入口および前記ガス排出口間の前記ガス流路に設けられた流量計測流路;
(r)前記流量計測流路に設けられた流量センサ;
(s)前記流量計測流路と並列に設けられたバイパス流路;
(t)前記流量計測流路および前記バイパス流路の前記ガス排出口側に設けられた流量制御バルブ、
ここで、前記半導体装置の製造方法は、更に以下の工程を含む:
(g)前記流量制御装置内の前記流量制御バルブが閉鎖状態にあるときのガスリーク状態を検知する工程。
【請求項21】
前記20項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、ドライエッチング工程である。
【請求項22】
前記21項の半導体装置の製造方法において、前記ウエハ処理は、アルミニウム系配線膜のドライエッチング工程である。
【請求項23】
前記22項の半導体装置の製造方法において、前記不活性ガスは、前記半導体ウエハの裏面を冷却するためのヘリウムを主要な成分とするガスである。
【請求項24】
前記20項の半導体装置の製造方法において、前記ガスリーク状態の検知は、自動的に実行される。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2011−119433(P2011−119433A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−275232(P2009−275232)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】