半導体装置の製造方法
【課題】トランジスタの特性を劣化させることなくポリシリコン抵抗素子を製造できる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板30の抵抗素子形成領域に抵抗素子となるポリシリコン膜35aを形成するとともに、トランジスタ形成領域にポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40を形成する。その後、全面に絶縁膜41を形成した後、トランジスタ形成領域をフォトレジスト膜42で覆い、ポリシリコン膜35aに導電性不純物をイオン注入する。次いで、フォトレジスト膜42をアッシングにより除去する。このとき、トランジスタは絶縁膜41に覆われているため、アッシングによるダメージが回避される。また、抵抗素子領域に導入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、ポリシリコンゲート及び高濃度不純物領域40が酸により溶解することが回避される。
【解決手段】半導体基板30の抵抗素子形成領域に抵抗素子となるポリシリコン膜35aを形成するとともに、トランジスタ形成領域にポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40を形成する。その後、全面に絶縁膜41を形成した後、トランジスタ形成領域をフォトレジスト膜42で覆い、ポリシリコン膜35aに導電性不純物をイオン注入する。次いで、フォトレジスト膜42をアッシングにより除去する。このとき、トランジスタは絶縁膜41に覆われているため、アッシングによるダメージが回避される。また、抵抗素子領域に導入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、ポリシリコンゲート及び高濃度不純物領域40が酸により溶解することが回避される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗素子を有する半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
抵抗素子は電子回路を形成する上で重要な素子の一つであり、多くの半導体装置(LSI:Large Scale Integration)は抵抗素子を含んで形成されている。半導体装置に内蔵される抵抗素子の一つに、ポリシリコン抵抗素子がある。ポリシリコン抵抗素子はポリシリコン膜にP(リン)等の導電性不純物を導入して形成された抵抗素子であり、その製造工程の多くがトランジスタの製造工程と共通している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−244124号公報
【特許文献2】特開2007−123632号公報
【特許文献3】特開2007−53344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポリシリコン抵抗素子とトランジスタとを同時に形成する場合、トランジスタの特性が劣化することがある。
【0005】
以上から、トランジスタの特性を劣化させることなくポリシリコン抵抗素子を製造できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一観点によれば、半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、前記ゲートをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と、前記半導体膜、前記不純物領域及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜をマスクとし、前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、前記レジスト膜をアッシングにより除去する工程と、前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を残し、前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜を除去する工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0007】
上記一観点によれば、レジスト膜をアッシングにより除去する際に、ポリシリコンゲート及び不純物領域が第2の絶縁膜に覆われている。このため、アッシングによってポリシリコンゲート及び高濃度不純物領域がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の第2の絶縁膜にイオン注入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、酸によるポリシリコンゲート及び高濃度不純物領域の溶解が回避される。これにより、良好な特性のトランジスタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その1)である。
【図2】図2は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その2)である。
【図3】図3は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その3)である。
【図4】図4は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その4)である。
【図5】図5は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その5)である。
【図6】図6は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その6)である。
【図7】図7は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図8】図8は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図9】図9は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。
【図10】図10は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。
【図11】図11は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。
【図12】図12は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その6)である。
【図13】図13は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その7)である。
【図14】図14は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その8)である。
【図15】図15は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その9)である。
【図16】図16は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図17】図17は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図18】図18は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。
【図19】図19は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
【0010】
図1〜図6は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図である。ここでは、ポリシリコン抵抗素子を形成する抵抗素子形成領域と、n型MOSトランジスタを形成するトランジスタ形成領域とを示している。
【0011】
まず、図1(a)に示すように、p型半導体基板(シリコン基板)10の所定の領域に素子分離膜11を形成する。そして、半導体基板10のトランジスタ形成領域にB(ホウ素)等のp型導電性不純物をイオン注入して、pウェル12を形成する。
【0012】
次に、pウェル12の表面を熱酸化させてゲート絶縁膜13を形成した後、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により半導体基板10の上側全面にポリシリコン膜を形成する。そして、このポリシリコン膜をフォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用してパターニングし、抵抗素子形成領域に抵抗素子となる所定の形状のポリシリコン膜14aを形成するとともに、トランジスタ形成領域にポリシリコンゲート14bを形成する。
【0013】
次に、図1(b)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜15で覆う。そして、ポリシリコンゲート14bをマスクとしてpウェル12にAs(ヒ素)等のn型導電性不純物を浅くイオン注入する。これにより、ポリシリコンゲート14bの両側のpウェル12の表層部にエクステンション領域16が形成される。その後、フォトレジスト膜15を除去する。
【0014】
次に、図2(a)に示すように、半導体基板10の上側全面に絶縁膜17を形成し、この絶縁膜17をエッチバックして、図2(b)に示すように、ポリシリコン膜14a及びポリシリコンゲート14bの側部にサイドウォール17a,17bを形成する。
【0015】
次に、図3(a)に示すように、ポリシリコンゲート14b及びサイドウォール17bをマスクとして、pウェル12にAs(ヒ素)等のn型導電性不純物を高濃度にイオン注入して、ソース及びドレインとなるn型高濃度不純物領域18を形成する。このn型導電性不純物のイオン注入により、エクステンション領域16のうちサイドウォール17bの下方の部分以外の領域は、n型高濃度不純物領域18となる。また、このとき同時に、ポリシリコン膜14a及びポリシリコンゲート14bにもn型導電性不純物がイオン注入され、ポリシリコン膜14a及びポリシリコンゲート14bの抵抗値が減少する。
【0016】
次に、図3(b)に示すように、トランジスタ形成領域をフォトレジスト膜19により覆った後、ポリシリコン膜14aにAs等のn型導電性不純物をイオン注入して、ポリシリコン膜14a(ポリシリコン抵抗素子)の抵抗値を調整する。その後、図4(a)に示すようにフォトレジスト膜19をアッシングして除去した後、フォトレジスト膜19が付着していた面を硫酸水溶液等によりウェット洗浄する。
【0017】
次に、図4(b)に示すように、半導体基板10の上側全面に、シリサイドブロックとなる絶縁膜20を形成する。そして、図5(a)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜21で覆い、トランジスタ形成領域の絶縁膜20を除去して、高濃度不純物領域18及びポリシリコンゲート14bを露出させる。その後、フォトレジスト膜21を除去する。
【0018】
次に、図5(b)に示すように、半導体基板10の上側全面にCo(コバルト)膜22を形成した後、アニール処理を実施する。これにより、高濃度不純物領域18の上面及びポリシリコンゲート14bの上面のシリコンとCo膜22のCoとが反応してシリサイドが形成される。その後、Co膜22を除去する。このようにして、図6に示すように、ポリシリコンゲート14b及び高濃度不純物領域18の上にそれぞれシリサイド膜22a,22bが形成される。
【0019】
次いで、半導体基板10の上側全面に層間絶縁膜(図示せず)を形成した後、ポリシリコン膜14a、シリサイド膜22a,22bに電気的に接続する配線(図示せず)を形成する。このようにして、ポリシリコン抵抗素子とLDD(Lightly Doped Drain)構造のMOSトランジスタとを有する半導体装置が完成する。
【0020】
ところで、上述の方法により半導体装置を製造した場合、ポリシリコンゲート14bや高濃度不純物領域18(ソース及びドレイン)の表面に凹凸が発生し、トランジスタ特性が劣化することが判明した。これは、以下の理由によると考えられる。
【0021】
すなわち、図3(b)に示す工程において、ポリシリコン膜14aに導電性不純物をイオン注入する際に、フォトレジスト膜19にも多量の導電性不純物がイオン注入される。導電性不純物が導入されていないフォトレジスト膜の場合は、剥離液により容易に除去することができる。しかし、導電性不純物が導入されたフォトレジスト膜は剥離液では除去することが難しいため、アッシングにより除去することになる。
【0022】
一般的に、フォトレジスト膜のアッシングには酸素を主成分とするガスのプラズマが使用され、反応性を上げるために半導体基板を加熱している。導電性不純物が多量に注入されたレジスト膜を除去するためには、プラズマエネルギーを高くしたり、基板温度を高温にするなどの対策が必要になる。しかし、それにより半導体基板の表面がダメージを受けて、トランジスタ特性が劣化する。
【0023】
また、上述した方法では、図3(b),図4(a)に示す工程において、フォトレジスト膜19をアッシングにより除去した後、半導体基板10をアッシング装置から大気中に取り出す。このとき、抵抗素子形成領域のポリシリコン膜14a及び素子分離膜11、並びに高濃度不純物領域18等にイオン注入された導電性不純物(上記の例ではP)が、大気中のO及びHと反応して酸(上記の例ではリン酸:H3PO4)が発生する。この酸がポリシリコンゲート14b及び高濃度不純物領域18のポリシリコンを溶解して欠陥を発生させ、トランジスタ特性の劣化の原因となる。特に、ポリシリコン膜14aにPを5.0×1015cm-2以上の濃度で導入した場合は、トランジスタ特性の劣化が顕著になる。
【0024】
更に、上述の製造方法では、フォトレジスト膜19をアッシングする工程や絶縁膜20を成膜する工程中にポリシリコン膜14aの温度が高くなる。このため、ポリシリコン膜14aから大気中に導電性不純物が導出(アウトディフュージョン)して、抵抗値が変化してしまうという問題もある。
【0025】
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0026】
(第1の実施形態)
図7〜図15は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。ここでは、ポリシリコン抵抗素子を形成する抵抗素子形成領域と、n型MOSトランジスタを形成するトランジスタ形成領域とを示している。
【0027】
まず、図7(a)に示すように、p型半導体基板(シリコン基板)30の所定領域に、公知のSTI(Shallow Trench Isolation)法又はLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により素子分離膜31を形成する。素子分離膜31の厚さは、例えば300nmとする。
【0028】
次に、図7(b)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜32で覆う。その後、トランジスタ形成領域にp型導電性不純物をイオン注入して、pウェル33を形成する。ここでは、B(ホウ素)を、加速エネルギーが150keV、ドーズ量が3.0×1013cm-2の条件でイオン注入してpウェル33を形成するものとする。pウェル33を形成後、フォトレジスト膜32は除去する。
【0029】
次に、図8(a)に示すように、pウェル33の表面を熱酸化させてゲート絶縁膜34を形成する。その後、半導体基板30の上側全面にCVD法によりポリシリコンを堆積させて、例えば厚さが105nmのポリシリコン膜を形成する。そして、このポリシリコン膜をフォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用してパターニングし、抵抗素子形成領域に抵抗素子となるポリシリコン膜35aを形成するとともに、トランジスタ形成領域にポリシリコンゲート35bを形成する。
【0030】
次に、図8(b)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜36で覆う。その後、ポリシリコンゲート35bをマスクとしてpウェル33にAs等のn型導電性不純物を、例えば加速エネルギーが1keV、ドーズ量が8.0×1014cm-2の条件でイオン注入して、エクステンション領域37を形成する。エクステンション領域37を形成後、フォトレジスト膜36を除去する。
【0031】
次に、図9(a)に示すように、半導体基板30の上側全面に、サイドウォールとなる絶縁膜38を形成する。ここでは、絶縁膜38として、CVD法によりBTO(チタン酸バリウム:BaTiO3)膜を70nmの厚さに形成するものとする。BTO膜を形成するときの基板温度は、例えば520℃とする。なお、絶縁膜38はBTO以外の絶縁物、例えばSiO2やSiN等により形成してもよい。
【0032】
次に、絶縁膜38をエッチバックして、図9(b)に示すように、ポリシリコン膜35a及びポリシリコンゲート35bの側部にそれぞれサイドウォール38a,38bを形成する。なお、絶縁膜38をBTOにより形成した場合、絶縁膜38のエッチングは、例えばCF4やCHF3などのフルオロカーボンガスを用いたドライエッチングにより行う。
【0033】
次に、図10(a)に示すように、ポリシリコン膜35a、ポリシリコンゲート35b及びpウェル33にn型導電性不純物を高濃度にイオン注入する。ここでは、ポリシリコン膜35a、ポリシリコンゲート35b及びpウェル33にAs(ヒ素)及びP(リン)をイオン注入するものとする。Asをイオン注入するときの条件は、例えば加速エネルギーが20keV、ドーズ量が4.0×1015cm-2とする。また、Pをイオン注入するときの条件は、例えば加速エネルギーが10keV、ドーズ量が5.0×1014cm-2とする。
【0034】
その後、例えば1025℃の温度でアニールを実施して、イオン注入した導電性不純物を活性化させる。
【0035】
このn型導電性不純物のイオン注入により、ポリシリコン膜35a及びポリシリコンゲート35bの抵抗値が低下するとともに、ポリシリコンゲート35bの両側の基板表面に、ソース及びドレインとなるn型高濃度不純物領域40が形成される。また、このn型導電性不純物のイオン注入により、エクステンション領域37のうちサイドウォール38bの下方の部分以外の領域は、n型高濃度不純物領域40となる。
【0036】
なお、本実施形態では、図10(a)の工程において、トランジスタ形成領域にn型導電性不純物を注入するとともに、抵抗素子形成領域のポリシリコン膜35aに対してもn型導電性不純物を注入している。しかし、この工程において、抵抗素子形成領域を例えばレジストマスクにより覆い、トランジスタ形成領域に選択的にn型導電性不純物を注入してもよい。
【0037】
次に、図10(b)に示すように、半導体基板30の上側全面にシリサイドブロックとなる絶縁膜41を形成する。ここでは、絶縁膜41として、CVD法によりBTO膜を35nmの厚さに形成するものとする。BTO膜形成時の基板温度は例えば520℃とする。なお、絶縁膜41は、SiO2及びSiNなどのBTO以外の絶縁物により形成してもよい。
【0038】
次に、図11(a)に示すように、トランジスタ形成領域をフォトレジスト膜42で覆う。その後、抵抗素子形成領域のポリシリコン膜35aに、P等のn型導電性不純物を例えば加速エネルギーが30keV、ドーズ量が5.15×1015cm-2の条件でイオン注入して、ポリシリコン膜35a(抵抗素子)の抵抗値を調整する。このときの導電性不純物のイオン注入条件は、形成すべき抵抗素子の抵抗値に応じて随時変更する。
【0039】
次に、図11(b)に示すように、フォトレジスト膜42をアッシング処理して除去する。アッシング時の基板温度は例えば80℃〜400℃程度とする。その後、硫酸水溶液を使用してフォトレジスト膜42が付着していた面をウェット洗浄する。
【0040】
このアッシング工程において、本実施形態ではポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が絶縁膜41に覆われている。このため、ポリシリコンゲート35b及び基板表面(高濃度不純物領域40)がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の絶縁膜41にイオン注入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、酸によるポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40の溶解が回避される。これにより、良好な特性のトランジスタが得られる。
【0041】
なお、酸の発生を抑制するためには、アッシング時の基板温度を150℃以下とすることが好ましい。また、本実施形態ではウェット洗浄液として硫酸水溶液を使用しているが、ウェット洗浄液として硫酸水溶液以外の液体を使用してもよい。ウェット洗浄液として使用可能な液体には、例えばフッ酸(HF)水溶液、過酸化水素(H2O2)水、水酸化アンモニウム(NH4OH)水溶液、純水、及び塩酸(HCl)水溶液などがある。
【0042】
次に、図12(a)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜43により覆う。そして、エッチング処理を実施してトランジスタ形成領域の絶縁膜41を除去し、高濃度不純物領域40及びポリシリコンゲート35bの上面を露出させる。絶縁膜41は例えばBTO膜である。この場合、絶縁膜41のエッチングは、例えばCF4やCHF3などのフルオロカーボンガスを用いたドライエッチングにより行う。絶縁膜41のエッチング後、フォトレジスト膜43を除去する。
【0043】
次に、図12(b)に示すように、半導体基板30の上側全面に、Co膜44を例えば4nmの厚さに形成し、更にその上にキャップ層(図示せず)としてTiN膜を30nmの厚さに形成する。その後、例えば窒素(N2)雰囲気中で520℃の温度で30秒間保持してCoとシリコンとを反応させた後、Co膜44及びキャップ層を除去する。これにより、図13(a)に示すように、高濃度不純物領域40及びポリシリコンゲート35bの上に、それぞれシリサイド膜44a,44bが形成される。その後、シリサイド膜44a,44bの抵抗値を安定化(低抵抗化)するために、例えば窒素雰囲気中で700℃の温度で30秒間アニールを行う。なお、シリサイドを形成する金属は、上述のCoに限定されるものではなく、Ti(チタン)、Ni(ニッケル)又はその他の金属を使用してもよい。また、キャップ層は必要に応じて形成すればよく、キャップ層を形成しなくてもよい。
【0044】
次に、図13(b)に示すように、半導体基板30の上側全面にSiN膜45を例えば80nmの厚さに形成し、更にその上にSiO2膜46を例えば60nmの厚さに形成する。
【0045】
次に、図14(a)に示すようにSiO2膜46の上に、例えばTEOS(Tetraethoxysilane)ガスと酸素ガスとの混合ガスを使用するプラズマCVD法により、SiO2膜47を575nmの厚さに形成する。その後、CMP法により、SiO2膜47の表面を例えば320nm程度研磨して表面を平坦化する。
【0046】
次に、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用して、図14(b)に示すように、SiO2膜47の上面からポリシリコン膜35a及びシリサイド膜44b等に到達するコンタクトホール47a,47bを形成する。その後、全面にグルーレイヤ(図示せず)を形成してコンタクトホール47a,47bの壁面をグルーレイヤで覆う。本実施形態では、グルーレイヤとして厚さが5nmのTi膜を形成するものとする。
【0047】
次に、半導体基板30の上側全面に例えばCVD法によりW(タングステン)を200nmの厚さに堆積させてコンタクトホール47a,47b内にWを充填した後、CMP法によりSiO2膜47が露出するまでW及びグルーレイヤを研磨する。このようにして、ポリシリコン膜35a及び高濃度不純物領域40等にそれぞれ電気的に接続したプラグ48a,48bが形成される。
【0048】
次いで、図15に示すように、半導体基板30の上側全面にSiO2膜50を形成し、このSiO2膜50の上面からプラグ48a,48bに到達する深さの溝を所望の配線パターンで形成する。その後、半導体基板30の上側全面にバリアメタルとして例えばTi(チタン)膜を5nmの厚さに形成し、溝の壁面をバリアメタルで覆う。次いで、CVD法又はめっき法等により、半導体基板30の上側全面にCu(銅)を堆積させて溝内にCuを充填する。その後、CMP法によりSiO2膜50が露出するまでCu及びバリアメタルを研磨する。このようにして、第1層目の配線51が形成される。
【0049】
その後、層間絶縁膜及び配線の形成を繰り返して多層配線構造を得る。このようにして、ポリシリコン抵抗素子とLDD構造のMOSトランジスタとを有する半導体装置が完成する。
【0050】
本実施形態では、前述したようにフォトレジスト膜42をアッシング処理して除去する際(図11(a),(b)参照)に、ポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が絶縁膜41に覆われている。このため、アッシングによってポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の絶縁膜41にイオン注入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、酸によってポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が溶解することが回避される。これにより、良好な特性のトランジスタが得られる。
【0051】
更に、本実施形態では導電性不純物が導入されたポリシリコン膜35aを絶縁膜41で覆っているので、ポリシリコン膜35a(抵抗素子)から導電性不純物が導出して抵抗値が変化する現象、すなわちアウトディフィージョンが回避されるという効果もある。
【0052】
(第2の実施形態)
図16〜図19は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。なお、図16〜図19において、図7〜図15と同一物には同一符号を付している。
【0053】
まず、図16(a)に示すように、第1の実施形態と同様にしてp型半導体基板(シリコン基板)30の上面側に、素子分離膜31、pウェル33、ゲート絶縁膜34、ポリシリコン膜35a及びポリシリコンゲート35bを形成する。そして、ポリシリコンゲート35bをマスクとしてpウェル33にn型導電性不純物を浅くイオン注入して、エクステンション領域37を形成する。その後、半導体基板30の上側全面に、サイドウォールとなる絶縁膜61を形成する。ここでは、絶縁膜61をBTO(BaTiO3)により形成するものとし、その厚さは70nmとする。なお、絶縁膜61はSiO2及びSiNなど、BTO以外の絶縁物により形成してもよい。
【0054】
次に、図16(b)に示すように、トランジスタ形成領域をフォトレジスト膜62で覆う。そして、絶縁膜61を透過する条件で抵抗素子形成領域のポリシリコン膜35aに導電性不純物をイオン注入する。ここでは、ポリシリコン膜35aに、導電性不純物としてP(リン)を30keVの加速エネルギー、5.15×1015cm-2のドーズ量でイオン注入するものとする。但し、ポリシリコン膜35aに注入するイオンの種類や加速エネルギー及びドーズ量は、形成すべき抵抗素子に応じて適宜設定する。
【0055】
次に、図17(a)に示すように、アッシング処理を実施してフォトレジスト膜62を除去する。なお、アッシング処理時の基板温度は例えば80℃〜400℃(好ましくは150℃以下)とする。
【0056】
その後、フォトレジスト膜62が付着していた面を、硫酸水溶液等によりウェット洗浄する。このとき、本実施形態では、ポリシリコンゲート35b及びエクステンション領域37が絶縁膜61で覆われている。このため、ポリシリコンゲート35b及び基板表面(エクステンション領域37)がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の絶縁膜61にイオン注入された導電性不純物と大気中のO及びHとが反応して酸が発生しても、酸によるポリシリコンゲート35b及びエクステンション領域37の溶解が回避される。これにより、トランジスタの特性劣化が回避される。
【0057】
次に、図17(b)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜63で覆い、トランジスタ形成領域の絶縁膜61をエッチバックして、ポリシリコンゲート35bの両側にサイドウォール61bを形成する。その後、フォトレジスト膜63を除去する。
【0058】
次に、図18(a)に示すように、絶縁膜61を透過する条件でポリシリコン膜35aにn型導電性不純物をイオン注入するとともに、トランジスタ形成領域のポリシリコンゲート35b及びpウェル33にn型導電性不純物を高濃度にイオン注入する。ここでは、ポリシリコン膜35a、ポリシリコンゲート35b及びpウェル33にAs(ヒ素)及びP(リン)をイオン注入するものとする。Asをイオン注入するときの条件は、例えば加速エネルギーが20keV、ドーズ量が4.0×1015cm-2とする。また、Pをイオン注入するときの条件は、例えば加速エネルギーが10keV、ドーズ量が5.0×1014cm-2とする。
【0059】
このn型導電性不純物のイオン注入により、ポリシリコン膜35a及びポリシリコンゲート35bの抵抗値が低下するとともに、ポリシリコンゲート35bの両側の基板表面にソース及びドレインとなるn型高濃度不純物領域40が形成される。
【0060】
なお、エクステンション領域37のうちサイドウォール61bの下方の部分以外の領域は、n型高濃度不純物領域40となる。n型導電性不純物のイオン注入後、例えば1025℃の温度でアニールを実施して、イオン注入した導電性不純物を活性化させる。
【0061】
本実施形態では、図18(a)の工程において、トランジスタ形成領域にn型導電性不純物を注入するとともに、抵抗素子形成領域のポリシリコン膜35aに対してもn型導電性不純物を注入している。しかし、この工程において、抵抗素子形成領域を例えばレジストマスクにより覆い、トランジスタ形成領域に選択的にn型導電性不純物を注入してもよい。
【0062】
次に、図18(b)に示すように、半導体基板30の上側全面に、Co膜44を例えば4nmの厚さに形成し、更にその上にキャップ層(図示せず)としてTiN膜を30nmの厚さに形成する。その後、例えば窒素(N2)雰囲気中で520℃の温度で30秒間保持してCoとシリコンとを反応させた後、Co膜44及びキャップ層を除去する。これにより、図19(a)に示すように、高濃度不純物領域40及びポリシリコンゲート35bの上に、それぞれシリサイド膜44a,44bが形成される。その後、例えば窒素雰囲気中で700℃の温度で30秒間アニールを実施する。
【0063】
次いで、第1の実施形態と同様にして、図19(b)に示すようにSiN膜45、SiO2膜46、SiO2膜47、プラグ48a,48b、SiO2膜50及び配線51等を形成する。このようにして、ポリシリコン抵抗素子とLDD構造のMOSトランジスタとを有する半導体装置が完成する。
【0064】
本実施形態では、前述したようにフォトレジスト膜42をアッシング処理して除去する際(図11(a),(b)参照)に、ポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が絶縁膜41に覆われている。このため、アッシングによってポリシリコンゲート35b及びエクステンション層37がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の絶縁膜41にイオン注入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、酸によってポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が溶解することが回避される。これにより、良好な特性のトランジスタが得られる。
【0065】
更に、本実施形態では導電性不純物が導入されたポリシリコン膜35aを絶縁膜41で覆っているので、ポリシリコン膜35a(抵抗素子)から導電性不純物が拡散して抵抗値が変化する現象、すなわちアウトディフィージョンが回避されるという効果もある。
【0066】
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0067】
(付記1)半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、
前記ゲートをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と、
前記半導体膜、前記不純物領域及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をマスクとし、前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、
前記レジスト膜をアッシングにより除去する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を残し、前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜を除去する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0068】
(付記2)前記半導体膜に導入する導電性不純物がP(リン)であることを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0069】
(付記3)前記半導体膜に導入するPのドーズ量が5.0×1015cm-2以上であることを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【0070】
(付記4)前記半導体膜に導入する導電性不純物の濃度が、前記不純物領域に導入する不純物の濃度よりも高いことを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【0071】
(付記5)前記第2の絶縁膜を除去する工程の後に、前記不純物領域及び前記ゲートの上にシリサイド膜を形成する工程を有することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0072】
(付記6)前記半導体膜及び前記ゲートをポリシリコンにより形成することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0073】
(付記7)半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記半導体膜、並びに前記トランジスタ形成領域の基板表面及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上に第1のレジスト膜を形成する工程と、
前記第1のレジスト膜をマスクとして前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、
前記第1のレジスト膜をアッシングにより除去する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜の上に第2のレジスト膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜をエッチバックして前記ゲートの側部にサイドウォールを形成する工程と、
前記第2のレジスト膜を除去する工程と、
前記ゲート及び前記サイドウォールをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0074】
(付記8)前記半導体膜に導入する導電性不純物がP(リン)であることを特徴とする付記7に記載の半導体装置の製造方法。
【0075】
(付記9)前記Pのドーズ量が5.0×1015cm-2以上であることを特徴とする付記7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
【0076】
(付記10)前記半導体膜に導入する導電性不純物の濃度が、前記不純物領域に導入する不純物の濃度よりも高いことを特徴とする付記7又は8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0077】
(付記11)更に、前記不純物領域及び前記ゲートの上にシリサイド膜を形成する工程を有することを特徴とする付記7乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0078】
(付記12)前記半導体膜及び前記ゲートをポリシリコンにより形成することを特徴とする付記7乃至11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0079】
10…半導体基板、11…素子分離膜、12…pウェル、13…ゲート絶縁膜、14a…ポリシリコン膜、14b…ポリシリコンゲート、15…フォトレジスト膜、16…エクステンション領域、17…絶縁膜、17a,17b…サイドウォール、18…高濃度不純物領域、19…フォトレジスト膜、20…絶縁膜、21…フォトレジスト膜、22…Co膜、22a,22b…シリサイド膜、30…半導体基板、31…素子分離膜、32…フォトレジスト膜、33…pウェル、34…ゲート絶縁膜、35a…ポリシリコン膜、35b…ポリシリコンゲート、36…フォトレジスト膜、37…エクステンション領域、38…絶縁膜、38a,38b…サイドウォール、40…高濃度不純物領域、41…絶縁膜、42,43…フォトレジスト膜、44…Co膜、44a,44b…シリサイド膜、45…SiN膜、46,47…SiO2膜、48a,48b…プラグ、50…SiO2膜、51…配線、61…絶縁膜、61b…サイドウォール、62,63…フォトレジスト膜。
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗素子を有する半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
抵抗素子は電子回路を形成する上で重要な素子の一つであり、多くの半導体装置(LSI:Large Scale Integration)は抵抗素子を含んで形成されている。半導体装置に内蔵される抵抗素子の一つに、ポリシリコン抵抗素子がある。ポリシリコン抵抗素子はポリシリコン膜にP(リン)等の導電性不純物を導入して形成された抵抗素子であり、その製造工程の多くがトランジスタの製造工程と共通している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−244124号公報
【特許文献2】特開2007−123632号公報
【特許文献3】特開2007−53344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポリシリコン抵抗素子とトランジスタとを同時に形成する場合、トランジスタの特性が劣化することがある。
【0005】
以上から、トランジスタの特性を劣化させることなくポリシリコン抵抗素子を製造できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一観点によれば、半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、前記ゲートをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と、前記半導体膜、前記不純物領域及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜をマスクとし、前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、前記レジスト膜をアッシングにより除去する工程と、前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を残し、前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜を除去する工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0007】
上記一観点によれば、レジスト膜をアッシングにより除去する際に、ポリシリコンゲート及び不純物領域が第2の絶縁膜に覆われている。このため、アッシングによってポリシリコンゲート及び高濃度不純物領域がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の第2の絶縁膜にイオン注入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、酸によるポリシリコンゲート及び高濃度不純物領域の溶解が回避される。これにより、良好な特性のトランジスタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その1)である。
【図2】図2は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その2)である。
【図3】図3は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その3)である。
【図4】図4は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その4)である。
【図5】図5は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その5)である。
【図6】図6は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図(その6)である。
【図7】図7は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図8】図8は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図9】図9は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。
【図10】図10は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。
【図11】図11は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。
【図12】図12は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その6)である。
【図13】図13は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その7)である。
【図14】図14は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その8)である。
【図15】図15は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その9)である。
【図16】図16は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図17】図17は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図18】図18は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。
【図19】図19は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
【0010】
図1〜図6は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図である。ここでは、ポリシリコン抵抗素子を形成する抵抗素子形成領域と、n型MOSトランジスタを形成するトランジスタ形成領域とを示している。
【0011】
まず、図1(a)に示すように、p型半導体基板(シリコン基板)10の所定の領域に素子分離膜11を形成する。そして、半導体基板10のトランジスタ形成領域にB(ホウ素)等のp型導電性不純物をイオン注入して、pウェル12を形成する。
【0012】
次に、pウェル12の表面を熱酸化させてゲート絶縁膜13を形成した後、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により半導体基板10の上側全面にポリシリコン膜を形成する。そして、このポリシリコン膜をフォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用してパターニングし、抵抗素子形成領域に抵抗素子となる所定の形状のポリシリコン膜14aを形成するとともに、トランジスタ形成領域にポリシリコンゲート14bを形成する。
【0013】
次に、図1(b)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜15で覆う。そして、ポリシリコンゲート14bをマスクとしてpウェル12にAs(ヒ素)等のn型導電性不純物を浅くイオン注入する。これにより、ポリシリコンゲート14bの両側のpウェル12の表層部にエクステンション領域16が形成される。その後、フォトレジスト膜15を除去する。
【0014】
次に、図2(a)に示すように、半導体基板10の上側全面に絶縁膜17を形成し、この絶縁膜17をエッチバックして、図2(b)に示すように、ポリシリコン膜14a及びポリシリコンゲート14bの側部にサイドウォール17a,17bを形成する。
【0015】
次に、図3(a)に示すように、ポリシリコンゲート14b及びサイドウォール17bをマスクとして、pウェル12にAs(ヒ素)等のn型導電性不純物を高濃度にイオン注入して、ソース及びドレインとなるn型高濃度不純物領域18を形成する。このn型導電性不純物のイオン注入により、エクステンション領域16のうちサイドウォール17bの下方の部分以外の領域は、n型高濃度不純物領域18となる。また、このとき同時に、ポリシリコン膜14a及びポリシリコンゲート14bにもn型導電性不純物がイオン注入され、ポリシリコン膜14a及びポリシリコンゲート14bの抵抗値が減少する。
【0016】
次に、図3(b)に示すように、トランジスタ形成領域をフォトレジスト膜19により覆った後、ポリシリコン膜14aにAs等のn型導電性不純物をイオン注入して、ポリシリコン膜14a(ポリシリコン抵抗素子)の抵抗値を調整する。その後、図4(a)に示すようにフォトレジスト膜19をアッシングして除去した後、フォトレジスト膜19が付着していた面を硫酸水溶液等によりウェット洗浄する。
【0017】
次に、図4(b)に示すように、半導体基板10の上側全面に、シリサイドブロックとなる絶縁膜20を形成する。そして、図5(a)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜21で覆い、トランジスタ形成領域の絶縁膜20を除去して、高濃度不純物領域18及びポリシリコンゲート14bを露出させる。その後、フォトレジスト膜21を除去する。
【0018】
次に、図5(b)に示すように、半導体基板10の上側全面にCo(コバルト)膜22を形成した後、アニール処理を実施する。これにより、高濃度不純物領域18の上面及びポリシリコンゲート14bの上面のシリコンとCo膜22のCoとが反応してシリサイドが形成される。その後、Co膜22を除去する。このようにして、図6に示すように、ポリシリコンゲート14b及び高濃度不純物領域18の上にそれぞれシリサイド膜22a,22bが形成される。
【0019】
次いで、半導体基板10の上側全面に層間絶縁膜(図示せず)を形成した後、ポリシリコン膜14a、シリサイド膜22a,22bに電気的に接続する配線(図示せず)を形成する。このようにして、ポリシリコン抵抗素子とLDD(Lightly Doped Drain)構造のMOSトランジスタとを有する半導体装置が完成する。
【0020】
ところで、上述の方法により半導体装置を製造した場合、ポリシリコンゲート14bや高濃度不純物領域18(ソース及びドレイン)の表面に凹凸が発生し、トランジスタ特性が劣化することが判明した。これは、以下の理由によると考えられる。
【0021】
すなわち、図3(b)に示す工程において、ポリシリコン膜14aに導電性不純物をイオン注入する際に、フォトレジスト膜19にも多量の導電性不純物がイオン注入される。導電性不純物が導入されていないフォトレジスト膜の場合は、剥離液により容易に除去することができる。しかし、導電性不純物が導入されたフォトレジスト膜は剥離液では除去することが難しいため、アッシングにより除去することになる。
【0022】
一般的に、フォトレジスト膜のアッシングには酸素を主成分とするガスのプラズマが使用され、反応性を上げるために半導体基板を加熱している。導電性不純物が多量に注入されたレジスト膜を除去するためには、プラズマエネルギーを高くしたり、基板温度を高温にするなどの対策が必要になる。しかし、それにより半導体基板の表面がダメージを受けて、トランジスタ特性が劣化する。
【0023】
また、上述した方法では、図3(b),図4(a)に示す工程において、フォトレジスト膜19をアッシングにより除去した後、半導体基板10をアッシング装置から大気中に取り出す。このとき、抵抗素子形成領域のポリシリコン膜14a及び素子分離膜11、並びに高濃度不純物領域18等にイオン注入された導電性不純物(上記の例ではP)が、大気中のO及びHと反応して酸(上記の例ではリン酸:H3PO4)が発生する。この酸がポリシリコンゲート14b及び高濃度不純物領域18のポリシリコンを溶解して欠陥を発生させ、トランジスタ特性の劣化の原因となる。特に、ポリシリコン膜14aにPを5.0×1015cm-2以上の濃度で導入した場合は、トランジスタ特性の劣化が顕著になる。
【0024】
更に、上述の製造方法では、フォトレジスト膜19をアッシングする工程や絶縁膜20を成膜する工程中にポリシリコン膜14aの温度が高くなる。このため、ポリシリコン膜14aから大気中に導電性不純物が導出(アウトディフュージョン)して、抵抗値が変化してしまうという問題もある。
【0025】
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0026】
(第1の実施形態)
図7〜図15は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。ここでは、ポリシリコン抵抗素子を形成する抵抗素子形成領域と、n型MOSトランジスタを形成するトランジスタ形成領域とを示している。
【0027】
まず、図7(a)に示すように、p型半導体基板(シリコン基板)30の所定領域に、公知のSTI(Shallow Trench Isolation)法又はLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により素子分離膜31を形成する。素子分離膜31の厚さは、例えば300nmとする。
【0028】
次に、図7(b)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜32で覆う。その後、トランジスタ形成領域にp型導電性不純物をイオン注入して、pウェル33を形成する。ここでは、B(ホウ素)を、加速エネルギーが150keV、ドーズ量が3.0×1013cm-2の条件でイオン注入してpウェル33を形成するものとする。pウェル33を形成後、フォトレジスト膜32は除去する。
【0029】
次に、図8(a)に示すように、pウェル33の表面を熱酸化させてゲート絶縁膜34を形成する。その後、半導体基板30の上側全面にCVD法によりポリシリコンを堆積させて、例えば厚さが105nmのポリシリコン膜を形成する。そして、このポリシリコン膜をフォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用してパターニングし、抵抗素子形成領域に抵抗素子となるポリシリコン膜35aを形成するとともに、トランジスタ形成領域にポリシリコンゲート35bを形成する。
【0030】
次に、図8(b)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜36で覆う。その後、ポリシリコンゲート35bをマスクとしてpウェル33にAs等のn型導電性不純物を、例えば加速エネルギーが1keV、ドーズ量が8.0×1014cm-2の条件でイオン注入して、エクステンション領域37を形成する。エクステンション領域37を形成後、フォトレジスト膜36を除去する。
【0031】
次に、図9(a)に示すように、半導体基板30の上側全面に、サイドウォールとなる絶縁膜38を形成する。ここでは、絶縁膜38として、CVD法によりBTO(チタン酸バリウム:BaTiO3)膜を70nmの厚さに形成するものとする。BTO膜を形成するときの基板温度は、例えば520℃とする。なお、絶縁膜38はBTO以外の絶縁物、例えばSiO2やSiN等により形成してもよい。
【0032】
次に、絶縁膜38をエッチバックして、図9(b)に示すように、ポリシリコン膜35a及びポリシリコンゲート35bの側部にそれぞれサイドウォール38a,38bを形成する。なお、絶縁膜38をBTOにより形成した場合、絶縁膜38のエッチングは、例えばCF4やCHF3などのフルオロカーボンガスを用いたドライエッチングにより行う。
【0033】
次に、図10(a)に示すように、ポリシリコン膜35a、ポリシリコンゲート35b及びpウェル33にn型導電性不純物を高濃度にイオン注入する。ここでは、ポリシリコン膜35a、ポリシリコンゲート35b及びpウェル33にAs(ヒ素)及びP(リン)をイオン注入するものとする。Asをイオン注入するときの条件は、例えば加速エネルギーが20keV、ドーズ量が4.0×1015cm-2とする。また、Pをイオン注入するときの条件は、例えば加速エネルギーが10keV、ドーズ量が5.0×1014cm-2とする。
【0034】
その後、例えば1025℃の温度でアニールを実施して、イオン注入した導電性不純物を活性化させる。
【0035】
このn型導電性不純物のイオン注入により、ポリシリコン膜35a及びポリシリコンゲート35bの抵抗値が低下するとともに、ポリシリコンゲート35bの両側の基板表面に、ソース及びドレインとなるn型高濃度不純物領域40が形成される。また、このn型導電性不純物のイオン注入により、エクステンション領域37のうちサイドウォール38bの下方の部分以外の領域は、n型高濃度不純物領域40となる。
【0036】
なお、本実施形態では、図10(a)の工程において、トランジスタ形成領域にn型導電性不純物を注入するとともに、抵抗素子形成領域のポリシリコン膜35aに対してもn型導電性不純物を注入している。しかし、この工程において、抵抗素子形成領域を例えばレジストマスクにより覆い、トランジスタ形成領域に選択的にn型導電性不純物を注入してもよい。
【0037】
次に、図10(b)に示すように、半導体基板30の上側全面にシリサイドブロックとなる絶縁膜41を形成する。ここでは、絶縁膜41として、CVD法によりBTO膜を35nmの厚さに形成するものとする。BTO膜形成時の基板温度は例えば520℃とする。なお、絶縁膜41は、SiO2及びSiNなどのBTO以外の絶縁物により形成してもよい。
【0038】
次に、図11(a)に示すように、トランジスタ形成領域をフォトレジスト膜42で覆う。その後、抵抗素子形成領域のポリシリコン膜35aに、P等のn型導電性不純物を例えば加速エネルギーが30keV、ドーズ量が5.15×1015cm-2の条件でイオン注入して、ポリシリコン膜35a(抵抗素子)の抵抗値を調整する。このときの導電性不純物のイオン注入条件は、形成すべき抵抗素子の抵抗値に応じて随時変更する。
【0039】
次に、図11(b)に示すように、フォトレジスト膜42をアッシング処理して除去する。アッシング時の基板温度は例えば80℃〜400℃程度とする。その後、硫酸水溶液を使用してフォトレジスト膜42が付着していた面をウェット洗浄する。
【0040】
このアッシング工程において、本実施形態ではポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が絶縁膜41に覆われている。このため、ポリシリコンゲート35b及び基板表面(高濃度不純物領域40)がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の絶縁膜41にイオン注入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、酸によるポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40の溶解が回避される。これにより、良好な特性のトランジスタが得られる。
【0041】
なお、酸の発生を抑制するためには、アッシング時の基板温度を150℃以下とすることが好ましい。また、本実施形態ではウェット洗浄液として硫酸水溶液を使用しているが、ウェット洗浄液として硫酸水溶液以外の液体を使用してもよい。ウェット洗浄液として使用可能な液体には、例えばフッ酸(HF)水溶液、過酸化水素(H2O2)水、水酸化アンモニウム(NH4OH)水溶液、純水、及び塩酸(HCl)水溶液などがある。
【0042】
次に、図12(a)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜43により覆う。そして、エッチング処理を実施してトランジスタ形成領域の絶縁膜41を除去し、高濃度不純物領域40及びポリシリコンゲート35bの上面を露出させる。絶縁膜41は例えばBTO膜である。この場合、絶縁膜41のエッチングは、例えばCF4やCHF3などのフルオロカーボンガスを用いたドライエッチングにより行う。絶縁膜41のエッチング後、フォトレジスト膜43を除去する。
【0043】
次に、図12(b)に示すように、半導体基板30の上側全面に、Co膜44を例えば4nmの厚さに形成し、更にその上にキャップ層(図示せず)としてTiN膜を30nmの厚さに形成する。その後、例えば窒素(N2)雰囲気中で520℃の温度で30秒間保持してCoとシリコンとを反応させた後、Co膜44及びキャップ層を除去する。これにより、図13(a)に示すように、高濃度不純物領域40及びポリシリコンゲート35bの上に、それぞれシリサイド膜44a,44bが形成される。その後、シリサイド膜44a,44bの抵抗値を安定化(低抵抗化)するために、例えば窒素雰囲気中で700℃の温度で30秒間アニールを行う。なお、シリサイドを形成する金属は、上述のCoに限定されるものではなく、Ti(チタン)、Ni(ニッケル)又はその他の金属を使用してもよい。また、キャップ層は必要に応じて形成すればよく、キャップ層を形成しなくてもよい。
【0044】
次に、図13(b)に示すように、半導体基板30の上側全面にSiN膜45を例えば80nmの厚さに形成し、更にその上にSiO2膜46を例えば60nmの厚さに形成する。
【0045】
次に、図14(a)に示すようにSiO2膜46の上に、例えばTEOS(Tetraethoxysilane)ガスと酸素ガスとの混合ガスを使用するプラズマCVD法により、SiO2膜47を575nmの厚さに形成する。その後、CMP法により、SiO2膜47の表面を例えば320nm程度研磨して表面を平坦化する。
【0046】
次に、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用して、図14(b)に示すように、SiO2膜47の上面からポリシリコン膜35a及びシリサイド膜44b等に到達するコンタクトホール47a,47bを形成する。その後、全面にグルーレイヤ(図示せず)を形成してコンタクトホール47a,47bの壁面をグルーレイヤで覆う。本実施形態では、グルーレイヤとして厚さが5nmのTi膜を形成するものとする。
【0047】
次に、半導体基板30の上側全面に例えばCVD法によりW(タングステン)を200nmの厚さに堆積させてコンタクトホール47a,47b内にWを充填した後、CMP法によりSiO2膜47が露出するまでW及びグルーレイヤを研磨する。このようにして、ポリシリコン膜35a及び高濃度不純物領域40等にそれぞれ電気的に接続したプラグ48a,48bが形成される。
【0048】
次いで、図15に示すように、半導体基板30の上側全面にSiO2膜50を形成し、このSiO2膜50の上面からプラグ48a,48bに到達する深さの溝を所望の配線パターンで形成する。その後、半導体基板30の上側全面にバリアメタルとして例えばTi(チタン)膜を5nmの厚さに形成し、溝の壁面をバリアメタルで覆う。次いで、CVD法又はめっき法等により、半導体基板30の上側全面にCu(銅)を堆積させて溝内にCuを充填する。その後、CMP法によりSiO2膜50が露出するまでCu及びバリアメタルを研磨する。このようにして、第1層目の配線51が形成される。
【0049】
その後、層間絶縁膜及び配線の形成を繰り返して多層配線構造を得る。このようにして、ポリシリコン抵抗素子とLDD構造のMOSトランジスタとを有する半導体装置が完成する。
【0050】
本実施形態では、前述したようにフォトレジスト膜42をアッシング処理して除去する際(図11(a),(b)参照)に、ポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が絶縁膜41に覆われている。このため、アッシングによってポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の絶縁膜41にイオン注入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、酸によってポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が溶解することが回避される。これにより、良好な特性のトランジスタが得られる。
【0051】
更に、本実施形態では導電性不純物が導入されたポリシリコン膜35aを絶縁膜41で覆っているので、ポリシリコン膜35a(抵抗素子)から導電性不純物が導出して抵抗値が変化する現象、すなわちアウトディフィージョンが回避されるという効果もある。
【0052】
(第2の実施形態)
図16〜図19は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。なお、図16〜図19において、図7〜図15と同一物には同一符号を付している。
【0053】
まず、図16(a)に示すように、第1の実施形態と同様にしてp型半導体基板(シリコン基板)30の上面側に、素子分離膜31、pウェル33、ゲート絶縁膜34、ポリシリコン膜35a及びポリシリコンゲート35bを形成する。そして、ポリシリコンゲート35bをマスクとしてpウェル33にn型導電性不純物を浅くイオン注入して、エクステンション領域37を形成する。その後、半導体基板30の上側全面に、サイドウォールとなる絶縁膜61を形成する。ここでは、絶縁膜61をBTO(BaTiO3)により形成するものとし、その厚さは70nmとする。なお、絶縁膜61はSiO2及びSiNなど、BTO以外の絶縁物により形成してもよい。
【0054】
次に、図16(b)に示すように、トランジスタ形成領域をフォトレジスト膜62で覆う。そして、絶縁膜61を透過する条件で抵抗素子形成領域のポリシリコン膜35aに導電性不純物をイオン注入する。ここでは、ポリシリコン膜35aに、導電性不純物としてP(リン)を30keVの加速エネルギー、5.15×1015cm-2のドーズ量でイオン注入するものとする。但し、ポリシリコン膜35aに注入するイオンの種類や加速エネルギー及びドーズ量は、形成すべき抵抗素子に応じて適宜設定する。
【0055】
次に、図17(a)に示すように、アッシング処理を実施してフォトレジスト膜62を除去する。なお、アッシング処理時の基板温度は例えば80℃〜400℃(好ましくは150℃以下)とする。
【0056】
その後、フォトレジスト膜62が付着していた面を、硫酸水溶液等によりウェット洗浄する。このとき、本実施形態では、ポリシリコンゲート35b及びエクステンション領域37が絶縁膜61で覆われている。このため、ポリシリコンゲート35b及び基板表面(エクステンション領域37)がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の絶縁膜61にイオン注入された導電性不純物と大気中のO及びHとが反応して酸が発生しても、酸によるポリシリコンゲート35b及びエクステンション領域37の溶解が回避される。これにより、トランジスタの特性劣化が回避される。
【0057】
次に、図17(b)に示すように、抵抗素子形成領域をフォトレジスト膜63で覆い、トランジスタ形成領域の絶縁膜61をエッチバックして、ポリシリコンゲート35bの両側にサイドウォール61bを形成する。その後、フォトレジスト膜63を除去する。
【0058】
次に、図18(a)に示すように、絶縁膜61を透過する条件でポリシリコン膜35aにn型導電性不純物をイオン注入するとともに、トランジスタ形成領域のポリシリコンゲート35b及びpウェル33にn型導電性不純物を高濃度にイオン注入する。ここでは、ポリシリコン膜35a、ポリシリコンゲート35b及びpウェル33にAs(ヒ素)及びP(リン)をイオン注入するものとする。Asをイオン注入するときの条件は、例えば加速エネルギーが20keV、ドーズ量が4.0×1015cm-2とする。また、Pをイオン注入するときの条件は、例えば加速エネルギーが10keV、ドーズ量が5.0×1014cm-2とする。
【0059】
このn型導電性不純物のイオン注入により、ポリシリコン膜35a及びポリシリコンゲート35bの抵抗値が低下するとともに、ポリシリコンゲート35bの両側の基板表面にソース及びドレインとなるn型高濃度不純物領域40が形成される。
【0060】
なお、エクステンション領域37のうちサイドウォール61bの下方の部分以外の領域は、n型高濃度不純物領域40となる。n型導電性不純物のイオン注入後、例えば1025℃の温度でアニールを実施して、イオン注入した導電性不純物を活性化させる。
【0061】
本実施形態では、図18(a)の工程において、トランジスタ形成領域にn型導電性不純物を注入するとともに、抵抗素子形成領域のポリシリコン膜35aに対してもn型導電性不純物を注入している。しかし、この工程において、抵抗素子形成領域を例えばレジストマスクにより覆い、トランジスタ形成領域に選択的にn型導電性不純物を注入してもよい。
【0062】
次に、図18(b)に示すように、半導体基板30の上側全面に、Co膜44を例えば4nmの厚さに形成し、更にその上にキャップ層(図示せず)としてTiN膜を30nmの厚さに形成する。その後、例えば窒素(N2)雰囲気中で520℃の温度で30秒間保持してCoとシリコンとを反応させた後、Co膜44及びキャップ層を除去する。これにより、図19(a)に示すように、高濃度不純物領域40及びポリシリコンゲート35bの上に、それぞれシリサイド膜44a,44bが形成される。その後、例えば窒素雰囲気中で700℃の温度で30秒間アニールを実施する。
【0063】
次いで、第1の実施形態と同様にして、図19(b)に示すようにSiN膜45、SiO2膜46、SiO2膜47、プラグ48a,48b、SiO2膜50及び配線51等を形成する。このようにして、ポリシリコン抵抗素子とLDD構造のMOSトランジスタとを有する半導体装置が完成する。
【0064】
本実施形態では、前述したようにフォトレジスト膜42をアッシング処理して除去する際(図11(a),(b)参照)に、ポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が絶縁膜41に覆われている。このため、アッシングによってポリシリコンゲート35b及びエクステンション層37がダメージを受けることが回避される。また、抵抗素子形成領域の絶縁膜41にイオン注入された導電性不純物が大気中のO及びHと反応して酸が発生しても、酸によってポリシリコンゲート35b及び高濃度不純物領域40が溶解することが回避される。これにより、良好な特性のトランジスタが得られる。
【0065】
更に、本実施形態では導電性不純物が導入されたポリシリコン膜35aを絶縁膜41で覆っているので、ポリシリコン膜35a(抵抗素子)から導電性不純物が拡散して抵抗値が変化する現象、すなわちアウトディフィージョンが回避されるという効果もある。
【0066】
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0067】
(付記1)半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、
前記ゲートをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と、
前記半導体膜、前記不純物領域及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をマスクとし、前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、
前記レジスト膜をアッシングにより除去する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を残し、前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜を除去する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0068】
(付記2)前記半導体膜に導入する導電性不純物がP(リン)であることを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0069】
(付記3)前記半導体膜に導入するPのドーズ量が5.0×1015cm-2以上であることを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【0070】
(付記4)前記半導体膜に導入する導電性不純物の濃度が、前記不純物領域に導入する不純物の濃度よりも高いことを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【0071】
(付記5)前記第2の絶縁膜を除去する工程の後に、前記不純物領域及び前記ゲートの上にシリサイド膜を形成する工程を有することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0072】
(付記6)前記半導体膜及び前記ゲートをポリシリコンにより形成することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0073】
(付記7)半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記半導体膜、並びに前記トランジスタ形成領域の基板表面及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上に第1のレジスト膜を形成する工程と、
前記第1のレジスト膜をマスクとして前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、
前記第1のレジスト膜をアッシングにより除去する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜の上に第2のレジスト膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜をエッチバックして前記ゲートの側部にサイドウォールを形成する工程と、
前記第2のレジスト膜を除去する工程と、
前記ゲート及び前記サイドウォールをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0074】
(付記8)前記半導体膜に導入する導電性不純物がP(リン)であることを特徴とする付記7に記載の半導体装置の製造方法。
【0075】
(付記9)前記Pのドーズ量が5.0×1015cm-2以上であることを特徴とする付記7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
【0076】
(付記10)前記半導体膜に導入する導電性不純物の濃度が、前記不純物領域に導入する不純物の濃度よりも高いことを特徴とする付記7又は8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0077】
(付記11)更に、前記不純物領域及び前記ゲートの上にシリサイド膜を形成する工程を有することを特徴とする付記7乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0078】
(付記12)前記半導体膜及び前記ゲートをポリシリコンにより形成することを特徴とする付記7乃至11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0079】
10…半導体基板、11…素子分離膜、12…pウェル、13…ゲート絶縁膜、14a…ポリシリコン膜、14b…ポリシリコンゲート、15…フォトレジスト膜、16…エクステンション領域、17…絶縁膜、17a,17b…サイドウォール、18…高濃度不純物領域、19…フォトレジスト膜、20…絶縁膜、21…フォトレジスト膜、22…Co膜、22a,22b…シリサイド膜、30…半導体基板、31…素子分離膜、32…フォトレジスト膜、33…pウェル、34…ゲート絶縁膜、35a…ポリシリコン膜、35b…ポリシリコンゲート、36…フォトレジスト膜、37…エクステンション領域、38…絶縁膜、38a,38b…サイドウォール、40…高濃度不純物領域、41…絶縁膜、42,43…フォトレジスト膜、44…Co膜、44a,44b…シリサイド膜、45…SiN膜、46,47…SiO2膜、48a,48b…プラグ、50…SiO2膜、51…配線、61…絶縁膜、61b…サイドウォール、62,63…フォトレジスト膜。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、
前記ゲートをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と、
前記半導体膜、前記不純物領域及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をマスクとし、前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、
前記レジスト膜をアッシングにより除去する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を残し、前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜を除去する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記半導体膜に導入する導電性不純物がP(リン)であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記半導体膜に導入するPのドーズ量が5.0×1015cm-2以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記半導体膜、並びに前記トランジスタ形成領域の基板表面及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上に第1のレジスト膜を形成する工程と、
前記第1のレジスト膜をマスクとして前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、
前記第1のレジスト膜をアッシングにより除去する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜の上に第2のレジスト膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜をエッチバックして前記ゲートの側部にサイドウォールを形成する工程と、
前記第2のレジスト膜を除去する工程と、
前記ゲート及び前記サイドウォールをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記半導体膜に導入する導電性不純物がP(リン)であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記Pのドーズ量が5.0×1015cm-2以上であることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項1】
半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、
前記ゲートをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と、
前記半導体膜、前記不純物領域及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をマスクとし、前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、
前記レジスト膜をアッシングにより除去する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜を残し、前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜を除去する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記半導体膜に導入する導電性不純物がP(リン)であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記半導体膜に導入するPのドーズ量が5.0×1015cm-2以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
半導体基板の抵抗素子形成領域に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板のトランジスタ形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の上に半導体膜を形成するとともに、前記ゲート絶縁膜の上に半導体からなるゲートを形成する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記半導体膜、並びに前記トランジスタ形成領域の基板表面及び前記ゲートを覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜の上に第1のレジスト膜を形成する工程と、
前記第1のレジスト膜をマスクとして前記第2の絶縁膜を透過する条件で前記半導体膜に導電性不純物をイオン注入する工程と、
前記第1のレジスト膜をアッシングにより除去する工程と、
前記抵抗素子形成領域の前記第2の絶縁膜の上に第2のレジスト膜を形成する工程と、
前記トランジスタ形成領域の前記第2の絶縁膜をエッチバックして前記ゲートの側部にサイドウォールを形成する工程と、
前記第2のレジスト膜を除去する工程と、
前記ゲート及び前記サイドウォールをマスクとして前記トランジスタ形成領域の前記半導体基板に導電性不純物をイオン注入してソース及びドレインとなる不純物領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記半導体膜に導入する導電性不純物がP(リン)であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記Pのドーズ量が5.0×1015cm-2以上であることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−243920(P2011−243920A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117333(P2010−117333)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】
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