説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】FETのチャネル領域に効果的にストレスを印加できる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】FETにおけるソース/ドレイン領域14,15のコンタクト部19S,20S,19D,20Dが存在しない部分に、それぞれ埋め込み絶縁膜21S−1,21S−2,21S−3,21D−1,21D−2,21D−3を設けた。上記埋め込み酸化膜の体積膨張により発生する圧縮方向のストレスをFETのチャネル領域に印加することでホールの移動度を向上させ、ドレイン電流を増大させて性能を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、FETのチャネル領域にストレスを印加してホールの移動度を向上させる技術を用いた半導体装置及びその製造方法に関し、特にPチャネル型FETに適用されるものである。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路装置では、90nm世代以降、FETのチャネル領域にストレスを加えることで電子やホールの移動度を向上させ、ドレイン電流を増大させて性能を向上させる検討が進められている。
【0003】
Nチャネル型FETの性能を向上させるためには、例えば図27に示すように、ゲート電極上に伸張性の応力を発生するストレスライナー(Stress Liner)101を設けることでFET Q1,Q2のチャネル領域102A,102Bにそれぞれ矢印で示すような伸張方向の応力を与える。この際、チャネル領域102A,102Bには、下方に押し下げる応力も加わる。
【0004】
また、CMOS型の回路では、例えば図28に示すように、Nチャネル型FET Q3とPチャネル型FET Q4それぞれに最適な応力を与えるように、伸張性の応力を発生するストレスライナー101と、圧縮性の応力を発生するストレスライナー103の二種類のストレスライナー(DSL)を用いる(例えば非特許文献1参照)。すなわち、Nチャネル型FET Q3のゲート電極上にストレスライナー101を設けることでチャネル領域104に伸張方向の応力を与え、Pチャネル型FET Q4上にストレスライナー103を形成することでチャネル領域105に圧縮方向の応力を与える。
【0005】
更に、ストレスライナーに代えてSiGe層を用いてNチャネル型FETにストレスを与える構造も提案されている(例えば非特許文献2参照)。このEpitaxial SiGe(以後eSiGeと称する)技術は、例えば図29に示すようにPチャネル型FET Q4のソース/ドレイン領域108,109下にSiGe層106,107をそれぞれ埋め込み、格子定数の違いからチャネル領域105に圧縮方向の応力を与えるものである。
【0006】
しかしながら、次世代ではFETの更なる性能向上が求められている。しかも、世代が進むにしたがってFETが微細化され、ストレス源であるストレスライナー101,103を形成するのが難しくなっている。また、格子定数の違いを利用するeSiGe技術では、大きなストレスを与えることができず充分な効果が得られない。
【非特許文献1】IEDM 2004 "Dual Stress Liner for High Performance sub-45nm Gate Length SOI CMOS Manufacturing" H.S.Yang et al. pp.1075-1078.
【非特許文献2】IEDM 2003 "A 90nm High Volume Manufacturing Logic Technology Featuring Novel 45nm Gate Length Strained Silicon CMOS Transistor" T.Ghani et al. pp.978-980.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、FETのチャネル領域に効果的にストレスを印加できる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の一態様によると、半導体基板の主表面に形成された素子分離領域と、前記素子分離領域で区画された素子領域の前記半導体基板上に、ゲート絶縁膜を介在して設けられたゲート電極と、前記素子領域の前記半導体基板中に、前記ゲート電極を挟んで形成されたソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域上にそれぞれ接続されたコンタクト部と、前記ソース/ドレイン領域にそれぞれ埋め込み形成され、前記ソース/ドレイン領域間のチャネル領域に応力を与える埋め込み絶縁膜とを具備する半導体装置が提供される。
【0009】
この発明の他の一態様によると、SOI基板のシリコン領域に形成された素子分離領域と、前記素子分離領域で区画された島状のシリコン領域上に、ゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、前記島状のシリコン領域中に、前記ゲート電極を挟んで形成されたソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域上にそれぞれ接続されたコンタクト部と、前記ソース/ドレイン領域にそれぞれ埋め込み形成され、前記ソース/ドレイン領域間のチャネル領域に応力を与える埋め込み絶縁膜とを具備する半導体装置が提供される。
【0010】
この発明の更に他の一態様によると、半導体基板の主表面に素子分離領域を形成する工程と、前記素子分離領域で区画された素子領域上に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極をマスクの一部に用いて前記素子領域中に不純物を導入し、ソース/ドレイン領域を形成する工程と、前記ソース/ドレイン領域中にそれぞれ、体積膨張によりチャネル領域に圧縮応力を与える埋め込み絶縁膜を形成する工程とを具備する半導体装置の製造方法が提供される。
【0011】
この発明の別の一態様によると、SOI基板のシリコン領域に素子分離領域を形成して区画し、島状のシリコン領域を形成する工程と、島状のシリコン領域上に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する工程と、前記島状のシリコン領域に前記ゲート電極をマスクの一部に用いて不純物を導入し、ソース/ドレイン領域を形成する工程と、前記ソース/ドレイン領域中にそれぞれ、体積膨張によりチャネル領域に圧縮応力を与える埋め込み絶縁膜を形成する工程とを具備する半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、FETのチャネル領域に効果的にストレスを印加できる半導体装置及びその製造方法が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1(a)〜(d)はそれぞれ、この発明の第1の実施形態に係る半導体装置について説明するためのものでPチャネル型MOSFETを示している。(a)図はパターン平面図、(b)図は(a)図のA−A’線に沿った断面図、(c)図は(a)図のB−B’線に沿った断面図、(d)図は(a)図のC−C’線に沿った断面図である。
【0014】
半導体基板(Si基板)10の主表面には、素子領域を電気的に分離するための素子分離領域11が形成されている。この素子分離領域11で区画された素子領域の基板10上にはゲート酸化膜(ゲート絶縁膜)12を介在してゲート電極13が形成され、このゲート電極13を挟んで基板10中にソース/ドレイン領域14,15が配置されている。上記ゲート電極13上及びソース/ドレイン領域14,15上にはそれぞれ、シリサイド層16G,16S,16Dが形成されている。
【0015】
上記ゲート電極13の側壁には絶縁膜(酸化膜または窒化膜、ここでは酸化膜を例にとって説明する)17が形成されている。上記基板10の主表面上、上記絶縁膜17上及びシリサイド層16G上には層間絶縁膜18が形成されている。この層間絶縁膜18の上記ソース/ドレイン領域14,15上に対応する位置にはそれぞれ、2つのコンタクト部19S,20S,19D,20Dが形成され、標準的なトランジスタ構成になっている。各コンタクト部19S,20S,19D,20Dはそれぞれ、コンタクトホール内に金属プラグが埋め込まれており、シリサイド層16S,16Dと電気的に接続されている。
【0016】
上記ソース/ドレイン領域14,15におけるコンタクト部19S,20S,19D,20Dが形成されていない領域には、埋め込み酸化膜(埋め込み絶縁膜)21S−1,21S−2,21S−3,21D−1,21D−2,21D−3が配置されている。これらの埋め込み酸化膜21S−1,21S−2,21S−3,21D−1,21D−2,21D−3は、チャネル長方向では素子分離領域11には接しておらず、チャネル幅方向で接している(21S−1,21S−3,21D−1,21D−3)。また、C−C’線に沿った断面は、(c)図に示すように、チャネル領域の中心に対して対称構造となっている。
【0017】
図示しないが、上記層間絶縁膜18上には配線層が形成されており、上記コンタクト部19S,20S,19D,20Dが電源、接地点及び他の素子などに電気的に接続され、種々の回路が構成される。
【0018】
上記のような構成によれば、埋め込み酸化膜21S−1,21S−2,21S−3,21D−1,21D−2,21D−3を形成するための酸化時に、酸化膜が体積膨張することによりPチャネル型MOSFETのチャネル領域に矢印方向の圧縮応力が加わり、ホールの移動度を向上させてドレイン電流を増大させることができる。上記埋め込み酸化膜21S−1,21S−2,21S−3,21D−1,21D−2,21D−3は、FETに本来必要なソース/ドレイン領域14,15中に形成するので専用のスペースは不要である。しかも、埋め込み酸化膜が体積膨張することにより発生する応力は、eSiGe技術により発生する格子定数の違いを利用する応力よりもはるかに大きいので、微細化が進んでも充分に高い効果を得ることができる。従って、Pチャネル型MOSFETのチャネル領域に効果的にストレスを印加して性能を向上できる。
【0019】
[第2の実施形態]
図2(a)〜(c)はそれぞれ、この発明の第2の実施形態に係る半導体装置について説明するためのものでPチャネル型MOSFETを示している。(a)図はパターン平面図、(b)図は(a)図のD−D’線に沿った断面図、(c)図は(a)図のE−E’線に沿った断面図である。
【0020】
このFETの基本構造は第1の実施形態と同様であるが、非対称な平面パターンになっている。すなわち、ソース/ドレイン領域14,15に対してそれぞれ1つのコンタクト部19S,19Dが設けられており、コンタクト部19Sはソース領域14の端部に設けられ、コンタクト部19Dはドレイン領域15の中央部に設けられている。また、埋め込み酸化膜21Sの一端が素子分離領域11に接し、埋め込み酸化膜21D−1,21D−2は素子分離領域11には接していない。
【0021】
このように、FETの平面パターンが非対称であっても、チャネル領域に圧縮応力を加えることができればホールの移動度を向上させてドレイン電流を増大させることができる。よって、第1の実施形態と実質的に等しい作用効果が得られる。
【0022】
なお、コンタクト部がソース/ドレイン領域14,15の端部にあるか中央部にあるか、埋め込み酸化膜が素子分離領域に接しているか否かなどは、必要に応じて適宜選択すれば良い。
【0023】
[第3の実施形態]
図3は、この発明の第3の実施形態に係る半導体装置について説明するためのもので、Pチャネル型MOSFETのパターン平面図である。このFETでは、素子領域上に2本のゲート電極(図3ではシリサイド層16Ga,16Gbで示す)が配置されており、2つのFETでソース/ドレイン領域の一方(ここではドレイン領域)を共用している。また、コンタクト部19Sa,19D,19Sbは、ソース/ドレイン領域の一端側と他端側に交互に配置されている。更に、埋め込み酸化膜21Sa−1,21Sa−2はコンタクト部19Saを挟むように配置されており、埋め込み酸化膜21D−1,21D−2はコンタクト部19Dを挟むように配置されており、埋め込み酸化膜21Sb−1,21Sb−2はコンタクト部19Sbを挟むように配置されている。上記埋め込み酸化膜21Sa−1,21Sa−2,21D−1,21D−2,21Sb−1,21Sb−2の一端はそれぞれ、素子分離領域11に接している。
【0024】
他の基本構造は、第1,第2の実施形態と同様である。
【0025】
このような、2つのFETでソース/ドレイン領域の一方を共用するパターン構成であっても、埋め込み酸化膜21Sa−1,21Sa−2,21D−1,21D−2,21Sb−1,21Sb−2の形成時の体積膨張を利用して隣接するFETのチャネル領域に圧縮応力を加えることができる。この結果、ホールの移動度を向上させてFETのドレイン電流を増大させることができる。よって、FETの性能を向上さ、第1,第2の実施形態と実質的に等しい作用効果が得られる。
【0026】
[第4の実施形態]
図4(a)〜(c)はそれぞれ、この発明の第4の実施形態に係る半導体装置について説明するためのものでPチャネル型MOSFETを示している。(a)図はパターン平面図、(b)図は(a)図のF−F’線に沿った断面図、(c)図は(a)図のC−C’線に沿った断面図である。
【0027】
このFETの基本構造は、第1の実施形態と同様であるが、(b)図に示すようにコンタクト部19S−1と埋め込み酸化膜21S−1,21S−2の一部、及びコンタクト部19S−2と埋め込み酸化膜21S−2,21S−3の一部が重なっている。この構成は、層間絶縁膜18へのコンタクトホールの形成時に埋め込み酸化膜21S−1,21S−2,21S−3の端部を掘り込むことにより形成できる。
【0028】
このような構成によれば、上述した第1乃至第3の実施形態の効果に加えて、素子領域のパターン占有面積を増大させることなく埋め込み酸化膜21S−1,21S−2,21S−3の幅を広げることができる。これによって、コンタクト部19S−1,19S−2とシリサイド層16S−1,16S−2の接触面積を広げることができる。
【0029】
従って、微細化が進んでも充分に高い効果を得ることができ、FETのチャネル領域に効果的にストレスを印加して性能を向上できる。
【0030】
なお、上述した第4の実施形態では、ソース側のコンタクト部19S−1と埋め込み酸化膜21S−1,21S−2の一部、及びソース側のコンタクト部19S−2と埋め込み酸化膜21S−2,21S−3の一部が重なっているパターン構成を示した。しかし、ドレイン側のコンタクト部19D−1と埋め込み酸化膜21D−1,21D−2の一部、及びドレイン側のコンタクト部19D−2と埋め込み酸化膜21D−2,21D−3の一部が重なっているパターン構成でも同様な作用効果が得られ、ソース側とドレイン側の両方のコンタクト部と埋め込み酸化膜の一部が重なるパターン構成であっても良い。
【0031】
[第5の実施形態]
図5(a),(b)はそれぞれ、この発明の第5の実施形態に係る半導体装置について説明するための断面図である。上述した第1乃至第4の実施形態では、図5(a)に示すように埋め込み酸化膜21S,21Dがソース/ドレイン領域14,15の接合深さより浅い場合を例にとって説明した。
【0032】
しかしながら、図5(b)に示すように埋め込み酸化膜21S’,21D’をソース/ドレイン領域14,15の接合深さより深く形成しても良い。上記埋め込み酸化膜21S,21Dは、酸化時に体積膨張によりチャネル領域に圧縮応力を与えられれば、図5(a)に示すようにソース/ドレイン領域の接合深さより浅くても良いし、図5(b)に示すように深くても良い。
【0033】
[第6の実施形態]
図6(a),(b)はそれぞれ、この発明の第6の実施形態に係る半導体装置について説明するための断面図である。図6(a),(b)は、SOIウェーハ(SOI基板)にPチャネル型MOSFETを形成した例を示している。SOI基板23には、半導体基板10上にBOX層24が形成され、このBOX層24上にシリコン層が形成されている。上記シリコン層23には、上記BOX層24に達する深さまで素子分離領域11が形成され、素子領域となる島状のシリコン領域25が形成されている。
【0034】
このシリコン領域25上には、ゲート酸化膜12を介在してゲート電極13が形成される。このゲート電極13上にはシリサイド層16Gが形成され、側壁には絶縁膜17が形成されている。上記ゲート電極13を挟んで、シリコン領域25中にソース/ドレイン領域14,15が形成されている。このソース/ドレイン領域14,15上にはそれぞれシリサイド層16S,16Dが形成されている。
【0035】
そして、上記ソース/ドレイン領域14,15にそれぞれ、チャネル領域に圧縮応力を与えるための埋め込み絶縁膜22S,22Dが形成されている。図6(a)に示す構成は埋め込み酸化膜22S,22DがBOX層24に到達している場合、図6(b)に示す構成は埋め込み酸化膜22S’,22D’がBOX層24に到達していない場合を示している。
【0036】
SOIウェーハにこの発明を適用した場合、上記埋め込み酸化膜は、チャネル領域に圧縮応力を与えられれば図6(a)に示すようにBOX層24に到達しても良いし、図6(b)に示すように到達しなくても良い。
【0037】
このような構成であっても埋め込み酸化膜21S,21Dを形成する時の体積膨張を利用してチャネル領域に圧縮応力を与えることができ、ホールの移動度を向上させてドレイン電流を増大させることができる。上記埋め込み酸化膜21S,21Dは、FETに本来必要なソース/ドレイン領域14,15中に形成するので専用のスペースは不要であり、且つeSiGe技術に比べて大きな圧縮応力を発生できるので、微細化が進んでも充分に高い効果を得ることができる。従って、FETのチャネル領域に効果的にストレスを印加して性能を向上できる。
【0038】
[第7の実施形態]
図7(a),(b)乃至図11(a),(b)はそれぞれ、この発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、図1(a)〜(d)に示したPチャネル型MOSFETの製造工程の一部を順次示している。(a)図はパターン平面図であり、(b)図は(a)図のG−G’線に沿った断面図である。
【0039】
まず、図7(a),(b)に示すように、半導体基板10の主表面に素子分離領域11を形成する。ここではSTI構造を例に取って示しており、素子分離領域11で区画された領域が素子領域となる。
【0040】
次に、図8(a),(b)に示すように、上記基板10上に埋め込み酸化膜形成用のハードマスク31を成膜し、フォトレジストを使用してパターンニングを行う。そして、このハードマスク31と基板10の対応する位置をリセスする。
【0041】
その後、上記ハードマスク31上及びリセスした基板10内に酸化膜を成膜し、CMPとウェット処理またはウェット処理のみを用いて、図9(a),(b)に示すように基板10のリセスした場所に酸化膜を残存させて埋め込み酸化膜32S,32Dを形成する。
【0042】
次に、図10(a),(b)に示すようにハードマスク31を除去する。
【0043】
以後は、周知の製造技術を用いて、図11(a),(b)に示すようにゲート酸化膜12、ゲート電極13及び側壁絶縁膜17などを形成する。一例をあげると素子分離領域11で区画された素子領域の表面を熱酸化してゲート酸化膜を形成し、このゲート酸化膜上にゲート電極材料、例えばポリシリコン層を形成してパターニングすることによりゲート酸化膜12とゲート電極13を形成する。続いて、CVD法等により全面に酸化膜を形成した後、エッチバックしてゲート電極13の側壁に残存させる。また、上記ゲート電極13をマスクの一部に用いて基板10中に不純物を導入し、ソース/ドレイン領域14,15を形成する。引き続き、サリサイドプロセスによりゲート電極13上及びソース/ドレイン領域14,15上にそれぞれシリサイド層(図示せず)を形成する。更に、全面に層間絶縁膜を形成した後、ソース/ドレイン領域14,15上に対応する位置にコンタクトホールを形成し、金属プラグを埋め込んでコンタクト部を形成する。そして、上記層間絶縁膜上に配線層の形成や表面保護膜の形成を行う。
【0044】
上記のような製造方法によれば、ソース/ドレイン領域14,15にそれぞれ埋め込み酸化膜32S,32Dを形成する時の体積膨張により、Pチャネル型MOSFETのチャネル領域に圧縮方向の応力を与えることができる。これによって、ホールの移動度を向上させてドレイン電流を増大させることができる。上記埋め込み酸化膜32S,32Dは、ソース/ドレイン領域14,15中に形成するので、特別なスペースは不要であり且つFETが微細化されても高い効果を得ることができる。
【0045】
[第8の実施形態]
図12(a),(b)乃至図16(a),(b)はそれぞれ、この発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、Pチャネル型MOSFETの製造工程の一部を順次示している。(a)図はパターン平面図であり、(b)図は(a)図のH−H’線に沿った断面図である。
【0046】
まず、図12(a),(b)に示すように、半導体基板10の主表面に素子分離領域11を形成する。ここではSTI構造を例に取って示しており、素子分離領域11で区画された領域が素子領域となる。
【0047】
次に、図13(a),(b)に示すように、上記基板10上に埋め込み酸化膜形成用のハードマスク31を成膜し、フォトレジストを使用してパターンニングを行う。
【0048】
その後、上記ハードマスク31の開口内に露出された基板10を酸化して酸化膜(埋め込み酸化膜)33S,33Dを形成する。
【0049】
そして、図15(a),(b)に示すように、上記ハードマスク31を除去する。
【0050】
以後は、周知の製造技術を用いて、図16(a),(b)に示すようにゲート酸化膜12、ゲート電極13及び側壁絶縁膜17などを形成する。一例をあげると素子分離領域11で区画された素子領域の表面を熱酸化してゲート酸化膜を形成し、このゲート酸化膜上にゲート電極材料、例えばポリシリコン層を形成してパターニングすることによりゲート酸化膜12とゲート電極13を形成する。続いて、CVD法等により全面に酸化膜を形成した後、エッチバックしてゲート電極13の側壁に残存させる。また、上述した第7の実施形態と同様に上記ゲート電極13をマスクの一部に用いて基板10中に不純物を導入し、ソース/ドレイン領域14,15を形成する。引き続き、サリサイドプロセスによりゲート電極13上及びソース/ドレイン領域14,15上にそれぞれシリサイド層(図示せず)を形成する。更に、全面に層間絶縁膜を形成した後、ソース/ドレイン領域14,15上に対応する位置にコンタクトホールを形成し、金属プラグを埋め込んでコンタクト部を形成する。そして、上記層間絶縁膜上に配線層の形成や表面保護膜の形成を行う。
【0051】
上記のような製造方法によれば、基板10を酸化して酸化膜33S,33Dを形成する時の体積膨張により、Pチャネル型MOSFETのチャネル領域に圧縮方向の応力を与えることができる。これによって、ホールの移動度を向上させてドレイン電流を増大させることができる。上記酸化膜33S,33Dは、ソース/ドレイン領域14,15中に形成するので、特別なスペースは不要であり且つFETが微細化されても高い効果を得ることができる。
【0052】
[第9の実施形態]
図17(a),(b)乃至図21(a),(b)はそれぞれ、この発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、図1(a)〜(d)に示したPチャネル型MOSFETの製造工程の一部を順次示している。(a)図はパターン平面図であり、(b)図は(a)図のI−I’線に沿った断面図である。
【0053】
まず、図17(a),(b)に示すように、半導体基板10の主表面に素子分離領域11を形成する。ここではSTI構造を例に取って示しており、素子分離領域11で区画された領域が素子領域となる。
【0054】
次に、図18(a),(b)に示すように、上記基板10上に埋め込み酸化膜形成用のハードマスク31を成膜し、フォトレジストを使用してパターンニングを行う。そして、このハードマスク31と基板10の対応する位置をリセスする。
【0055】
その後、図19(a),(b)に示すように、上記リセスした基板10の表面を酸化して酸化膜(埋め込み酸化膜)34S,34Dを形成する。
【0056】
次に、図20(a),(b)に示すようにハードマスク31を除去する。
【0057】
以後は、周知の製造技術を用いて、図21(a),(b)に示すようにゲート酸化膜12、ゲート電極13及び側壁絶縁膜17などを形成する。一例をあげると素子分離領域11で区画された素子領域の表面を熱酸化してゲート酸化膜を形成し、このゲート酸化膜上にゲート電極材料、例えばポリシリコン層を形成してパターニングすることによりゲート酸化膜12とゲート電極13を形成する。続いて、CVD法等により全面に酸化膜を形成した後、エッチバックしてゲート電極13の側壁に残存させる。また、上述した第7,第8の実施形態と同様に、上記ゲート電極13をマスクの一部に用いて基板10中に不純物を導入し、ソース/ドレイン領域14,15を形成する。引き続き、サリサイドプロセスによりゲート電極13上及びソース/ドレイン領域14,15上にそれぞれシリサイド層(図示せず)を形成する。更に、全面に層間絶縁膜を形成した後、ソース/ドレイン領域上に対応する位置にコンタクトホールを形成し、金属プラグを埋め込んでコンタクト部を形成する。そして、上記層間絶縁膜上に配線層の形成や表面保護膜の形成を行う。
【0058】
上記のような製造方法によれば、酸化膜34S,34Dを形成する時の体積膨張により、Pチャネル型MOSFETのチャネル領域に圧縮方向の応力を与えることができる。これによって、ホールの移動度を向上させてドレイン電流を増大させ性能を向上させることができる。上記埋め込み酸化膜34S,34Dは、ソース/ドレイン領域14,15中に形成するので、特別なスペースは不要であり且つFETが微細化されても高い効果を得ることができる。
【0059】
[第10の実施形態]
図22(a),(b)乃至図26(a),(b)はそれぞれ、この発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、図1(a)〜(d)に示したPチャネル型MOSFETの製造工程の一部を順次示している。(a)図はパターン平面図であり、(b)図は(a)図のJ−J’線に沿った断面図である。
【0060】
まず、図22(a),(b)に示すように、半導体基板10の主表面に素子分離領域11を形成する。ここではSTI構造を例に取って示しており、素子分離領域11で区画された領域が素子領域となる。素子分離領域11で区画された素子領域の表面を熱酸化してゲート酸化膜を形成し、このゲート酸化膜上にゲート電極材料、例えばポリシリコン層を形成してパターニングすることによりゲート酸化膜12とゲート電極13を形成する。
【0061】
次に、図23(a),(b)に示すように、上記基板10上、ゲート電極13上及びゲート電極13の側壁にわたって埋め込み酸化膜形成用のハードマスク31を成膜し、フォトレジストを使用してパターンニングを行い、ハードマスク31の所望の場所を除去する。
【0062】
引き続き、図24(a),(b)に示すように、ハードマスク31の開口部分の基板10の表面を酸化して酸化膜35S,35Dを形成する。
【0063】
その後、図25(a),(b)に示すように、ハードマスク31を除去する。
【0064】
以後は、周知の技術を用いて、図26(a),(b)に示すようにゲート電極13の側壁に絶縁膜17を形成する。また、上記ゲート電極13をマスクの一部に用いて基板10中に不純物を導入し、ソース/ドレイン領域14,15を形成する。引き続き、サリサイドプロセスによりゲート電極13上及びソース/ドレイン領域14,15上にそれぞれシリサイド層(図示せず)を形成する。更に、全面に層間絶縁膜を形成した後、ソース/ドレイン領域上に対応する位置にコンタクトホールを形成し、金属プラグを埋め込んでコンタクト部を形成する。そして、上記層間絶縁膜上に配線層の形成や表面保護膜の形成を行う。
【0065】
上記のような製造方法によれば、酸化膜35S,35Dを形成する時の体積膨張により、Pチャネル型MOSFETのチャネル領域に圧縮方向の応力を与えることができる。これによって、ホールの移動度を向上させてドレイン電流を増大させ性能を向上させることができる。上記埋め込み酸化膜35S,35Dは、ソース/ドレイン領域14,15中に形成するので、特別なスペースは不要であり且つFETが微細化されても高い効果を得ることができる。
【0066】
すなわち、この発明の一態様に係る半導体装置は、半導体基板の主表面に形成された素子分離領域と、前記素子分離領域で区画された素子領域の前記半導体基板上に、ゲート絶縁膜を介在して設けられたゲート電極と、前記素子領域の前記半導体基板中に、前記ゲート電極を挟んで形成されたソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域上にそれぞれ接続されたコンタクト部と、前記ソース/ドレイン領域にそれぞれ埋め込み形成され、前記ソース/ドレイン領域間のチャネル領域に応力を与える埋め込み絶縁膜とを具備する。
【0067】
そして、下記(a)〜(h)のような構成を有する。
【0068】
(a)上記埋め込み絶縁膜は、前記ソース/ドレイン領域の非コンタクト部に設けられている。
【0069】
(b)上記埋め込み絶縁膜上にコンタクトホールの一部が重なって形成されている。
【0070】
(c)上記埋め込み絶縁膜は酸化膜である。
【0071】
(d)上記埋め込み絶縁膜の深さは、素子分離領域の深さよりも浅い、もしくは深い。
【0072】
(e)上記埋め込み絶縁膜の深さは、ソース/ドレイン領域の接合深さよりも浅い、もしくは深い。
【0073】
(f)上記埋め込み絶縁膜の深さは、ゲート絶縁膜の2倍以上である。
【0074】
(g)上記埋め込み絶縁膜は、素子分離領域と接しない。
【0075】
(h)上記埋め込み絶縁膜は、チャネル幅方向に素子分離領域と接し、且つチャネル長方向には素子分離領域と接しない。
【0076】
また、この発明の一態様に係る半導体装置は、SOI基板のシリコン領域に形成された素子分離領域と、前記素子分離領域で区画された島状のシリコン領域上に、ゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、前記島状のシリコン領域中に、前記ゲート電極を挟んで形成されたソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域上にそれぞれ接続されたコンタクト部と、前記ソース/ドレイン領域にそれぞれ埋め込み形成され、前記ソース/ドレイン領域間のチャネル領域に応力を与える埋め込み絶縁膜とを具備する。
【0077】
そして、下記(i)〜(o)のような構成を有する。
【0078】
(i)上記埋め込み絶縁膜は、ソース/ドレイン領域の非コンタクト部に設けられている。
【0079】
(j)上記埋め込み絶縁膜上にコンタクトホールの一部が重なって形成されている。
【0080】
(k)上記埋め込み絶縁膜は酸化膜である。
【0081】
(l)上記埋め込み絶縁膜は、BOX層に到達している。
【0082】
(m)上記埋め込み絶縁膜の深さは、ゲート絶縁膜の2倍以上である。
【0083】
(n)上記埋め込み絶縁膜は、素子分離領域と接しない。
【0084】
(o)上記埋め込み絶縁膜は、チャネル幅方向に素子分離領域と接し、且つチャネル長方向には素子分離領域と接しない。
【0085】
更に、この発明の一態様に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板の主表面に素子分離領域を形成する工程と、前記素子分離領域で区画された素子領域上に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極をマスクの一部に用いて前記素子領域中に不純物を導入し、ソース/ドレイン領域を形成する工程と、前記ソース/ドレイン領域中にそれぞれ、体積膨張によりチャネル領域に圧縮応力を与える埋め込み絶縁膜を形成する工程とを具備する。
【0086】
更にまた、この発明の一態様に係る半導体装置の製造方法は、SOI基板のシリコン領域に素子分離領域を形成して区画し、島状のシリコン領域を形成する工程と、島状のシリコン領域上に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する工程と、前記島状のシリコン領域に前記ゲート電極をマスクの一部に用いて不純物を導入し、ソース/ドレイン領域を形成する工程と、前記ソース/ドレイン領域中にそれぞれ、体積膨張によりチャネル領域に圧縮応力を与える埋め込み絶縁膜を形成する工程とを具備する。
【0087】
上記のような構成並びに製造方法によれば、FETのチャネル領域に効果的にストレスを印加できる半導体装置及びその製造方法が得られる。
【0088】
以上第1乃至第10の実施形態を用いてこの発明の説明を行ったが、この発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば各実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る半導体装置について説明するためのもので、Pチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図2】この発明の第2の実施形態に係る半導体装置について説明するためのもので、Pチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図3】この発明の第3の実施形態に係る半導体装置について説明するためのもので、Pチャネル型MOSFETのパターン平面図。
【図4】この発明の第4の実施形態に係る半導体装置について説明するためのもので、Pチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図5】この発明の第5の実施形態に係る半導体装置について説明するためのもので、Pチャネル型MOSFETの断面図。
【図6】この発明の第6の実施形態に係る半導体装置について説明するためのもので、Pチャネル型MOSFETの断面図。
【図7】この発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第1の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図8】この発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第2の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図9】この発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第3の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図10】この発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第4の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図11】この発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第5の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図12】この発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第1の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図13】この発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第2の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図14】この発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第3の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図15】この発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第4の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図16】この発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第5の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図17】この発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第1の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図18】この発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第2の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図19】この発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第3の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図20】この発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第4の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図21】この発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第5の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図22】この発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第1の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図23】この発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第2の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図24】この発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第3の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図25】この発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第4の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図26】この発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明するためのもので、第5の工程を示しておりPチャネル型MOSFETのパターン平面図及び断面図。
【図27】従来の半導体装置及びその製造方法について説明するためのもので、第1の例を示す断面図。
【図28】従来の半導体装置及びその製造方法について説明するためのもので、第2の例を示す断面図。
【図29】従来の半導体装置及びその製造方法について説明するためのもので、第3の例を示す断面図。
【符号の説明】
【0090】
10…半導体基板(Si基板)、11…素子分離領域、12…ゲート酸化膜(ゲート絶縁膜)、13…ゲート電極、14,15…ソース/ドレイン領域、15…埋め込み酸化膜、16G,16S,16D…シリサイド層、17…側壁絶縁膜、18…層間絶縁膜、19S,20S,19D,20D…コンタクト部、21S,21D,21S’,21D’,22S,22D,22S’,22D’,21S−1,21S−2,21S−3,21D−1,21D−2,21D−3…埋め込み酸化膜(埋め込み絶縁膜)、23…SOI基板、24…BOX層、25…島状のシリコン領域、31…埋め込み酸化膜形成用ハードマスク、32S,32D,33S,33D,34S,34D,35S,35D…埋め込み酸化膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の主表面に形成された素子分離領域と、
前記素子分離領域で区画された素子領域の前記半導体基板上に、ゲート絶縁膜を介在して設けられたゲート電極と、
前記素子領域の前記半導体基板中に、前記ゲート電極を挟んで形成されたソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域上にそれぞれ接続されたコンタクト部と、
前記ソース/ドレイン領域にそれぞれ埋め込み形成され、前記ソース/ドレイン領域間のチャネル領域に応力を与える埋め込み絶縁膜と
を具備することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
SOI基板のシリコン領域に形成された素子分離領域と、
前記素子分離領域で区画された島状のシリコン領域上に、ゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、
前記島状のシリコン領域中に、前記ゲート電極を挟んで形成されたソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域上にそれぞれ接続されたコンタクト部と、
前記ソース/ドレイン領域にそれぞれ埋め込み形成され、前記ソース/ドレイン領域間のチャネル領域に応力を与える埋め込み絶縁膜と
を具備することを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
前記埋め込み絶縁膜は、体積膨張によって前記ソース/ドレイン領域間のチャネル領域に圧縮応力を与える酸化膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
半導体基板の主表面に素子分離領域を形成する工程と、
前記素子分離領域で区画された素子領域上に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクの一部に用いて前記素子領域中に不純物を導入し、ソース/ドレイン領域を形成する工程と、
前記ソース/ドレイン領域中にそれぞれ、体積膨張によりチャネル領域に圧縮応力を与える埋め込み絶縁膜を形成する工程と
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
SOI基板のシリコン領域に素子分離領域を形成して区画し、島状のシリコン領域を形成する工程と、
島状のシリコン領域上に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する工程と、
前記島状のシリコン領域に前記ゲート電極をマスクの一部に用いて不純物を導入し、ソース/ドレイン領域を形成する工程と、
前記ソース/ドレイン領域中にそれぞれ、体積膨張によりチャネル領域に圧縮応力を与える埋め込み絶縁膜を形成する工程と
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2008−218899(P2008−218899A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−57429(P2007−57429)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】