説明

均一な臨界寸法のアクティブパターンで形成されたマルチゲートトランジスタ及びその製造方法

本発明は、均一な臨界寸法のアクティブパターンで構成されたマルチゲートトランジスタの製造方法を提供する。本発明はまた、均一な臨界寸法のアクティブパターンを具備するマルチゲートトランジスタを提供する。マルチゲートトランジスタの製造方法は先に少なくとも一つのアクティブパターンを形成する。以後、前記アクティブパターンの露出した領域から少なくとも一つのエピタキシ構造を成長させる。続いて、前記アクティブパターンの少なくとも2個の面にチャネル領域を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集積回路素子の製造方法に係り、特に均一な臨界寸法を有する少なくとも一つのアクティブパターンで構成されて、向上した性能を示すマルチゲートトランジスタの製造方法及びマルチゲートトランジスタに関する。
【背景技術】
【0002】
素子大きさの縮小(scale down)に伴うゲート長さLg減少による素子性能の劣化を解決するための次世代素子で、ダブル(double)ゲートまたはトライ(Tri)ゲートのマルチゲートトランジスタ構造が開発された。
【0003】
従来の伝統的な平面形のシングル(single)ゲートトランジスタでは、完全空乏領域(Fully Depleted Region)の厚さTsiがゲート長さLgの約1/3以下にならなければならない。したがって、ゲート長さLgが減少することによって超薄膜形態のシリコンボディーが要求される。反面、マルチゲートトランジスタのアクティブ構造はシングルゲートトランジスタに比べて完全空乏領域の厚さTsiに対する余裕度が顕著に増加する。
【0004】
マルチゲートトランジスタのアクティブ構造は図1に示されているような光近接効果補正(Optical Proximity Correction)が行われたアクティブ領域パターン12を形成したマスク10を用いて形成する。図2は図1のマスクを用いて形成したフォトレジストパターン20を示す概略図である。図2を参照すると、フォトリソグラフィの光近接補正の限界によって実際のチャネル領域が形成される領域を定義するバー・パターン(bar pattern)22のプロファイル(profile)が垂直でなくラウンドになって、バー・パターン22間のプロファイルがホール(hole)プロファイルを示すようになる。
【0005】
このようなホールプロファイルにより、各バー・パターン22の臨界寸法(CD)も不均一になる。図2及び図3を参照すると、バー・パターン22を横切るゲート電極30が形成される。しかし、工程上の誤整列によって、ゲート電極30がバー・パターン22の中心から逸れて誤整列された位置36、38に形成されうる。このように、ゲート電極がバー・パターン22の折れ曲がった部分に置かれるようになればトランジスタの性能低下を誘発する。
【0006】
そして、図4を参照すると、ホールプロファイル32のアスペクト比が高い場合、エッチング工程時アクティブ領域のシリコンがまともにエッチングできないことがある。したがって、ホールプロファイル32の大きさが均一でなかったりホール入口部があまりに小さくてホールが開口されない現象が発生する。
【非特許文献1】Kunihiro Suzuki et al.,IEEE1993"Scaling Theory for Double―Gate SOIMOSFETs"
【非特許文献2】Robert Chau,SSDM 2002,"Advanced Depleted―Substrate Transistors,Single―gate,Double―gate and Tri―gate"
【非特許文献3】Z.Krivokapic,SSDM 2003,“High performance 45nm CMOS technology with 20nm multi―gate devices”
【非特許文献4】Jeong―Hwan Yang,IEDM 2003,”Fully Working 6T―SRAM Cell with 45nm Gate Length Triple Gate Transistors”
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は均一な臨界寸法のアクティブパターンで構成されたマルチゲートトランジスタの製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は均一な臨界寸法のアクティブパターンを具備するマルチゲートトランジスタを提供することにある。
【0009】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されないし、言及されない他の技術的課題は下記の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記技術的課題を達成するための本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造方法は、先に少なくとも一つのアクティブパターンを形成する。以後、前記アクティブパターンの露出した領域から少なくとも一つのエピタキシ構造を成長させる。続いて、前記アクティブパターンの少なくとも2個の面にチャネル領域を形成する。
【0011】
本発明の他の実施形態によると、前記アクティブパターンはラインパターンであって、前記エピタキシ構造を成長させることは前記ラインパターンであるアクティブパターンの各末端から2個のエピタキシ構造を成長させることである。この場合、前記2個のエピタキシ構造にそれぞれトランジスタのソース及びドレインが形成される。
【0012】
本発明のさらに他の実施形態によると、前記アクティブパターンを形成することはそれぞれがメサ形態を有する複数のラインアクティブパターンを形成するものである。また、前記エピタキシ構造を成長させることは前記各アクティブパターンの末端から各エピタキシ構造を成長させることである。本発明のいくつかの実施形態では、前記少なくとも2個のエピタキシ構造が相互に接触するように成長させることができる。この場合、前記相互に接触するエピタキシ構造の第1セットにドレインを形成して、前記相互に接触するエピタキシ構造の第2セットにソースを形成することができる。
【0013】
複数のアクティブパターンを具備する場合、前記少なくとも2個のアクティブパターンの表面に前記チャネル領域を形成する。例えば、前記アクティブパターンの中央領域に沿ってゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する。
【0014】
本発明のさらに他の実施形態によると、前記ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する前に前記各アクティブパターンの2個の表面にチャネル領域を形成するための絶縁ギャップを前記各アクティブパターンの上面に形成する。
【0015】
本発明のさらに他の実施形態によると、前記アクティブパターンを形成することは絶縁膜上に半導体層を形成して、前記半導体層をアクティブパターンにパターニングすることを含む。
【0016】
本発明のさらに他の実施形態によると、前記アクティブパターンの露出した領域からエピタキシ構造を成長させる前にチャネル領域が形成されるアクティブパターンの領域上にエピタキシャルマスクを形成する。
【0017】
このような方式を介して、均一な臨界寸法のアクティブパターンが先に形成されて、その後にアクティブパターンの末端からエピタキシ構造を成長させる。したがって、このようなアクティブパターンに形成されたチャネル領域を具備するマルチゲートトランジスタの性能が向上する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、均一な臨界寸法のアクティブパターンが先に形成されて、その後にアクティブパターンの末端からエピタキシ構造を成長させる。したがって、このようなアクティブパターンに形成されたチャネル領域を具備するマルチゲートトランジスタの性能が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本明細書で図面は説明の明瞭さをために示されただけであり、実際大きさに合せて示されたのではない。各図面で類似構造及び/または機能を持つ構成要素は同一参照符号を用いて示した。
【0020】
図5は本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造方法のフローチャートである。図6は本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造方法に適用されるレイアウトであって、図7ないし図17は本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造の概略的な斜視図である。
【0021】
図6を参照すると、APはチャネル領域が形成されるアクティブパターンであって、EMはエピタキシ層が形成される領域を定義するエピタキシャルマスクパターンであって、GPはゲートパターンである。エピタキシャルマスクパターン(EM)の大きさはゲートパターン(GP)の大きさより大きいので後続ゲート電極の形成工程時、十分なミスアラインメントマージンを確保することができる。
【0022】
図7を参照すると、典型的なSOI技術によって絶縁層101上に半導体層102が形成されている。SOI技術はマルチゲートトランジスタのDIBL(Drain Induced Barrier Lowering)特性を向上させることができ、SOI技術は接合法またはSIMOX法等を含むことができる。半導体層102はシリコンだけで構成されたりシリコン以外のゲルマニウム等をさらに含むこともできる。SOI技術の半導体層102の代わりにバルクシリコン基板、シリコンゲルマニウム基板等も使われることができる。
【0023】
図6のアクティブパターン(AP)イメージが転写されたフォトレジストパターン110を半導体層102上に形成する。図7及び図8を参照すると、フォトレジストパターン110をエッチングマスクとして用いて半導体層102をエッチングしてチャネル領域が形成される複数のアクティブパターン102aを形成する(図5のS1段階)。
【0024】
図8の実施形態では各アクティブパターン102aがメサ(mesa)形態(直方体形状)を具備するラインパターンで形成されてアクティブパターン102aの両側壁及び上面が露出される。アクティブパターン102aの底面は絶縁層101と接触する。また、各アクティブパターン102aはラインパターン形態に形成されるのでプロファイルが垂直なだけでなく臨界寸法も均一に形成される。またスペースがホールプロファイルを示す不良も防止される。マルチゲートトランジスタの性能を向上させるためにアクティブパターン102aはラインアンドスペースパターンに形成してパターン間のピッチは約300nm以下になる。
【0025】
図8及び図9を参照すると、アクティブパターン102aの全面にエッチング停止膜115を形成する。エッチング停止膜115はアクティブパターン102aを酸化させたり酸化膜を蒸着して形成する。エッチング停止膜115は数百Å厚さ、例えば100ないし300Å厚さに形成する。
【0026】
図10を参照すると、エッチング停止膜115が形成された結果物全面にエピタキシャルマスク膜117を形成する。エッチング停止膜115は上部エピタキシャルマスク膜117とアクティブパターン102a間のストレスを緩和させる。以後、図6のエピタキシャルマスクパターン(EM)イメージが転写されたフォトレジストパターン120を形成する。エピタキシャルマスク膜117はエッチング停止膜115とのエッチング選択比が大きい物質で形成する。望ましくはSiNまたはSiON膜を化学気相蒸着法(CVD)等で数百Å厚さに形成する。
【0027】
図10及び図11を参照すると、フォトレジストパターン120をエッチングマスクとして用いてマスク膜117をエッチングしてエピタキシャルマスク117aを形成する。通常的な乾式エッチング工程を介してマスク膜117をエッチングしてエピタキシャルマスク117aを形成する。この時、エッチング停止膜115がエピタキシャルマスク117a形成時に、アクティブパターン102aがエッチング工程に露出されてエッチングされたり損傷されることを防止する機能をする。したがって、エッチング工程の正確なタイムコントロールが可能であるならばエッチング停止膜115の形成は選択的に省略可能である。エッチング後、エピタキシャルマスク117aはアクティブパターン102aの中央領域に沿ってフォトレジストパターン120下部に残留する(図5のS2段階)。
【0028】
図12を参照すると、フォトレジストパターン120を灰化(ashing)及びストリップ(strip)工程で除去する。続いて、エピタキシャル工程進行前洗浄を実施する。洗浄工程時にエッチング停止膜115が除去される。選択的に、洗浄前にエッチング停止膜115の除去工程をさらに実施することもできる。
【0029】
図12及び図13を参照すると、エピタキシャルマスク117aにより露出したアクティブパターン102aから延長されたエピタキシ構造121を成長させる(図5のS3段階)。シリコン物質を含むアクティブパターン102aの露出した領域からシリコンのような半導体物質が成長する。
【0030】
本発明の一実施形態で、エピタキシ構造121の厚さは2個の隣接したアクティブパターン102aが相互に接触できるようにする厚さに調節される。したがって、エピタキシ構造121の厚さはアクティブパターン102aのピッチによって決定される。望ましくは。隣接したアクティブパターン102a間のスペースの半分以上の厚さでエピタキシ構造121を形成する。
【0031】
エピタキシ構造121は低圧化学気相蒸着法(LPCVD)または高真空化学気相蒸着法(UHV―CVD)方式で形成する。エピタキシ構造121がシリコンを含む場合、約10〜30torrの蒸着圧力と約850℃の蒸着温度下でSiHClとHClの混合ガスをソースガスとして用いてLPCVDによりエピタキシ構造121を成長させることができる。また、約10−4〜10−5torrの蒸着圧力と約600〜700℃の蒸着温度下でSiガスをソースガスとして用いてUHV―CVDによりシリコンが含まれたエピタキシ構造121を成長させることができる。
【0032】
一方、エピタキシ構造121がシリコン―ゲルマニウムを含む場合、約20torrの蒸着圧力と約650〜750℃の蒸着温度下でSiHClとHClの混合ガスにGeHガスをさらに添加したソースガスを用いて、LPCVDによりエピタキシ層121を成長させることができる。
【0033】
また、約10−4〜10−5torrの蒸着圧力と約550〜600℃の蒸着温度下でSiHClとHClの混合ガスにGeHガスをさらに添加したソースガスを用いてUHV―CVDによりシリコン―ゲルマニウムエピタキシ構造121を成長させることができる。
【0034】
エピタキシ構造121を選択的エピタキシャル成長により成長させながらホウ素(boron)、リン(phosphorous)、砒素(arsenic)、インジウム(indium)またはアンチモン(antimony)のようなドーパントをインサイチュ(in−situ)ドーピングしてエピタキシ構造121内のドーパント含有量を調節することができる。したがって、希望するドーピング濃度を有し、バルクシリコンに比べて欠陥密度が小さく、希望する大きさと厚さを有するエピタキシ構造121を容易に形成することができる。
【0035】
図13及び図14を参照すると、エピタキシャルマスク117a及びその下部のエッチング停止膜115を除去する(図5のS4段階)。その結果、プロファイルが優秀であって臨界寸法が均一なアクティブパターン102aと、欠陥密度が小さくてドーピング特性及びバンドギャップ特性等が精巧に調節されたエピタキシ構造121で構成されたアクティブ構造(AS)を完成する。
【0036】
この後。完成したアクティブ構造(AS)上に図15ないし図17を参照して説明するトライゲートトランジスタ形成段階を実施する。
【0037】
図14に例示されているアクティブ構造(AS)が形成された結果物全面に対してしきい電圧調節用イオン注入を実施する。以後、図15に例示されているように、アクティブ構造(AS)の全面にゲート絶縁膜(図示せず)を形成した後、ゲート電極用導電膜122を形成する。
【0038】
ゲート絶縁膜としては酸化膜、熱的成長されたシリコン二酸化膜、シルク、ポリイミドまたは高誘電率物質等を使うことができる。酸化膜は1000ないし1100℃の温度でOガスを利用した乾式酸化、1000ないし1100℃の温度で水蒸気雰囲気を用いる湿式酸化、OガスとHClガスの混合ガスを用いるHCl酸化、OガスとCClガスの混合ガスを用いる酸化、OガスとCClガスの混合ガスを用いる酸化等で形成する。高誘電率物質はAl、Ta、HfO、ZrO、ハフニウムシリケート、ジルコニウムシリケートまたはこれらの組合膜等を原子層蒸着法で形成する。
【0039】
ゲート電極用導電膜122はドープされたポリシリコン膜または金属膜だけで形成したり、ドープされたポリシリコン膜と金属膜を順番どおり積層して形成したり、ドープされたポリシリコン膜と金属シリサイド膜を順番どおり積層して形成する。金属膜はタングステン膜、コバルト膜、ニッケル膜等で形成して、金属シリサイド膜としてはタングステンシリサイド膜、コバルトシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜等が好適である。現在広く使われるドープされたポリシリコン膜はSiHClとPHガスを用いてLPCVDで形成する。ゲート電極用導電膜122はアクティブ構造(AS)の段差に沿ってコンフォーマル(conformal)に形成する。
【0040】
続いて、図6のゲートパターン(GP)イメージが転写されたフォトレジストパターン130を形成する。図15及び図16を参照すると、フォトレジストパターン130をエッチングマスクとして用いてゲート電極用導電膜122をエッチングしてゲート電極122aを形成する(図5の段階S5)。以後、フォトレジストパターン130を除去する。また、ゲート電極122a下部のゲート絶縁膜以外のゲート電極122a外部に露出されたゲート絶縁膜も除去する。
【0041】
図16に例示されているように、ゲート電極122aは各アクティブパターン102aの中央部上に形成される。また、ゲート電極122aは両側壁及び上面を含む各アクティブパターン102aの3面上に形成される。その結果、所定の厚さTsiと幅Wsiを有するアクティブパターン102aの両側壁及び上面とオーバーラップして所定のゲート長さLgを有するゲート電極122aが完成される。したがって、ゲート電極122aとオーバーラップするアクティブパターン102aの3面にチャネル領域が形成される。
【0042】
図16に例示されているように、エピタキシ構造121にソース及びドレインを形成する(図5のS6段階)。例えば、ゲート電極122aの一端に沿って相互に接触するエピタキシ構造121の第1セットはトライゲートトランジスタのソースを形成するのに使われる。この場合、ゲート電極122aの他端に沿って相互に接触するエピタキシ構造121の第2セットはトライゲートトランジスタのドレインを形成するのに使われる。ソース及びドレインは図16に例示されているようにゲート電極122aにより露出するアクティブ構造(AS)の露出した領域にイオンを注入して形成する。
【0043】
トライゲートトランジスタはアクティブ構造(AS)で構成されたソース、ドレイン及びチャネル領域を含む。以後、図17に例示されているように、層間絶縁膜(図示せず)を形成して、通常の工程を用いてソース/ドレイン領域と接触するコンタクトプラグ137、及びゲート電極122aと接触するコンタクトプラグ135を形成する。続いて、コンタクトプラグ135、137と連結される上部配線140を形成する。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、チャネル領域を具備するアクティブパターン102aの中央部が均一な臨界寸法を有するのでトライゲートトランジスタの性能を向上させることができる。また、欠陥密度が小さくてドーピング濃度の自由な調節が可能なエピタキシ構造121が使われてソース/ドレイン及びこの領域に形成されるコンタクトの特性を向上させることができる。
【0045】
本発明によるマルチゲートトランジスタはDRAM、SRAM、フラッシュメモリー、FRAM、MRAM、PRAM等の高集積半導体メモリー素子、MEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光電子(optoelectronic)素子、ディスプレイ素子(display device)、CPU、DSP等のプロセッサ等を構成するトランジスタに有用に適用されることができる。特に、迅速な動作速度を確保するために大きい駆動電流を必要とするロジック素子またはSRAM素子のトランジスタの製造方法に本発明の実施形態が有用に適用されることができる。
【0046】
図18は本発明の他の実施形態によるダブルゲートトランジスタの製造方法を説明するための概略的な斜視図である。
【0047】
ダブルゲートトランジスタの製造段階は図16に例示されているトライゲートトランジスタの製造方法と同様である。しかし、図18のダブルゲートトランジスタではチャネル領域がアクティブパターン102aの両側壁にだけ形成される。したがって、ゲート電極122aの形成前に各アクティブパターンの上面に絶縁ギャップ105が形成される。
【0048】
図19ないし図24は本発明のさらに他の実施形態によるSRAMセルのトライゲートトランジスタの製造方法を説明するための図面である。
【0049】
図19はSRAMセルの等価回路図であって、図20、図21及び図22はそれぞれ、アクティブパターン(AP)、エピタキシャルマスクパターン(EM)、ゲートパターン(GP)のレイアウト図である。図23ないし図26はSRAMセルトライゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の斜視図である。
【0050】
図19を参照すると、完全(full)CMOS SRAMセルは2個のプルアップトランジスタPU1、PU2、2個のプルダウントランジスタPD1、PD2及び2個のパス(アクセス)トランジスタPS1、PS2で構成される。図面でWLはワードラインを、BLはビットラインを、Vccは電源電圧ラインをそれぞれ示す。
【0051】
以下、図20ないし図26を参照して本発明の他の実施形態による製造方法を説明する。図7ないし17を参照しながら説明した製造方法と同じ部分の説明は省略するようにする。
【0052】
図20及び図23を参照すると、絶縁層201上に形成されたシリコンを含む半導体層をフォトエッチングして図20のアクティブパターン(AP)イメージが転写されたアクティブパターン202aを形成する。アクティブパターン202aはトライゲートトランジスタのチャネル領域が形成される部分と、光近接効果の影響を甚だしく受けて補正が必要な部分を除いた部分を含む。
【0053】
図21及び図24を参照すると、アクティブパターン202aが形成されている結果物上にフォトエッチング工程を介して図21のエピタキシャルマスクパターン(EM)イメージが転写されたエピタキシャルマスク217aを形成する。
【0054】
図25を参照すると、選択的エピタキシャル工程によりエピタキシャルマスク217aにより露出しているアクティブパターン202aから延長されてソース/ドレイン領域が形成されるエピタキシ構造221を形成する。エピタキシ構造221の大きさ及び厚さはエピタキシャル工程を調整することによって容易に調節することができる。したがって光近接効果によってコンタクトに充分な面積確保が不可能であった問題を容易に解決することができる。
【0055】
図26を参照すると、エピタキシャルマスク217aを除去した後、フォトエッチング工程を介して図22のゲートパターン(GP)イメージが転写されたゲート電極222aを形成する。ゲート電極222aはアクティブパターン202aの段差に沿ってコンフォーマルに形成されてアクティブパターン202aの両側壁及び上面とオーバーラップする。図26に例示されているように、図19のSRAMセルの6個のトランジスタPU1、PU2、PD1、PD2、PS1、PS2形成のための6個のゲート電極222aが形成される。
【0056】
以上添付した図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施できるということを理解することができる。それゆえ以上で記述した実施形態は全ての面で例示的なものであって限定的でないことを理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は半導体素子に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】従来のマルチゲートトランジスタ用アクティブ領域を定義するマスクパターンである。
【図2】図1のマスクパターンにより定義されるフォトレジストパターンの概略図である。
【図3】図2のフォトレジストパターンにより形成されたアクティブ領域とゲート電極の誤整列を示す概略図である。
【図4】半導体がまともにエッチングされることができなく不均一な形状及び大きさを有するホールのプロファイルを示す概略図である。
【図5】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造方法に使われるレイアウト図である。
【図7】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図12】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図15】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図16】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図17】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタの製造工程中間段階構造物の概略的な斜視図である。
【図18】本発明の他の実施形態によるダブルゲートトランジスタの概略的な斜視図である。
【図19】本発明の一実施形態によるマルチゲートトランジスタを具備するSRAM(Static Random Access Memory)セルの等価回路図である。
【図20】図19のSRAMセルの製造に使われるアクティブパターン、エピタキシャルマスクパターン及びゲートパターンのレイアウト図である。
【図21】図19のSRAMセルの製造に使われるアクティブパターン、エピタキシャルマスクパターン及びゲートパターンのレイアウト図である。
【図22】図19のSRAMセルの製造に使われるアクティブパターン、エピタキシャルマスクパターン及びゲートパターンのレイアウト図である。
【図23】図19のSRAMセルの製造工程中間段階構造物の斜視図である。
【図24】図19のSRAMセルの製造工程中間段階構造物の斜視図である。
【図25】図19のSRAMセルの製造工程中間段階構造物の斜視図である。
【図26】図19のSRAMセルの製造工程中間段階構造物の斜視図である。
【符号の説明】
【0059】
10 マスク
12 アクティブ領域パターン
20 フォトレジストパターン
22 バー・パターン
30 ゲート電極
32 ホールプロファイル
36 位置
101 絶縁層
102 半導体層
102a アクティブパターン
105 絶縁ギャップ
110 フォトレジストパターン
115 エッチング停止膜
117 エピタキシャルマスク膜
117a エピタキシャルマスク
120 フォトレジストパターン
121 エピタキシ構造(エピタキシ層)
122 ゲート電極用導電膜
122a ゲート電極
130 フォトレジストパターン
201 絶縁層
202a アクティブパターン
217a エピタキシャルマスク
221 エピタキシ構造
222a ゲート電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのアクティブパターンを形成して、
前記アクティブパターンの露出した領域から少なくとも一つのエピタキシ構造を成長させて、
前記アクティブパターンの少なくとも2個の面にチャネル領域を形成することを含むことを特徴とするマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項2】
前記アクティブパターンはラインパターンであって、
前記エピタキシ構造を成長させることは前記ラインパターンであるアクティブパターンの各末端から2個のエピタキシ構造を成長させることであって、
前記2個のエピタキシ構造にそれぞれソース及びドレインを形成することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項3】
前記アクティブパターンを形成することはそれぞれがメサ形態を有する複数のラインアクティブパターンを形成するものであって、
前記エピタキシ構造を成長させることは前記各アクティブパターンの末端から各エピタキシ構造を成長させることであることを特徴とする請求項1に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項4】
前記エピタキシ構造を成長させることは前記少なくとも2個のエピタキシ構造が相互に接触するように成長させることであることを特徴とする請求項3に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項5】
前記相互に接触するエピタキシ構造の第1セットにドレインを形成して、
前記相互に接触するエピタキシ構造の第2セットにソースを形成することをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項6】
前記チャネル領域を形成することは前記少なくとも2個のアクティブパターンの表面に前記チャネル領域を形成するものであることを特徴とする請求項3に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項7】
前記アクティブパターンの中央領域に沿ってゲート絶縁膜及びゲート電極を形成することをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項8】
前記各アクティブパターンの上面に、前記ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する前に、前記各アクティブパターンの2個の表面にチャネル領域を形成するための絶縁ギャップを形成することをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項9】
前記アクティブパターンを形成することは
絶縁膜上に半導体層を形成して、
前記半導体層をアクティブパターンにパターニングすることを含むことを特徴とする請求項1に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項10】
前記アクティブパターンの露出した領域からエピタキシ構造を成長させる前にチャネル領域が形成されるアクティブパターンの領域上にエピタキシャルマスクを形成することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のマルチゲートトランジスタの製造方法。
【請求項11】
少なくとも一つのアクティブパターンと;
前記アクティブパターンから形成された少なくとも一つのエピタキシ構造;及び
前記アクティブパターンの少なくとも2個の面に形成されたチャネル領域を含むことを特徴とするマルチゲートトランジスタ。
【請求項12】
前記アクティブパターンはラインパターンであって、
前記アクティブパターンの第1末端から形成された第1エピタキシ構造に形成されたドレイン;及び
前記アクティブパターンの第2末端から形成された第2エピタキシ構造に形成されたソースをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のマルチゲートトランジスタ。
【請求項13】
前記アクティブパターンはそれぞれがメサ形態である複数のラインアクティブパターンであって、
前記少なくとも一つのエピタキシ構造は前記各アクティブパターンの末端から形成された構造であることを特徴とする請求項11に記載のマルチゲートトランジスタ。
【請求項14】
前記少なくとも一つのエピタキシ構造は相互に接触する少なくとも2個のエピタキシ構造であることを特徴とする請求項13に記載のマルチゲートトランジスタ。
【請求項15】
相互に接触する前記エピタキシ構造の第1セットに形成されたドレイン;及び
相互に接触する前記エピタキシ構造の第2セットに形成されたソースを含むことを特徴とする請求項12に記載のマルチゲートトランジスタ。
【請求項16】
前記チャネル領域は前記少なくとも2個のアクティブパターンの表面に形成されたことを特徴とする請求項12に記載のマルチゲートトランジスタ。
【請求項17】
前記アクティブパターンの中央領域に沿って形成されたゲート絶縁膜及びゲート電極をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のマルチゲートトランジスタ。
【請求項18】
前記ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する前に前記各アクティブパターンの上面に形成された絶縁ギャップをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載のマルチゲートトランジスタ。
【請求項19】
前記アクティブパターンは絶縁膜上に形成されたことを特徴とする請求項11に記載のマルチゲートトランジスタ。
【請求項20】
前記アクティブパターンは均一な臨界寸法を有することを特徴とする請求項11に記載のマルチゲートトランジスタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2007−524240(P2007−524240A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552047(P2006−552047)
【出願日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【国際出願番号】PCT/KR2005/000320
【国際公開番号】WO2005/076340
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】