説明

強磁性トンネル接合素子

【解決課題】 磁場書き込み方式MRAM、および、スピン注入磁化反転方式MRAMにおいても、書き込みに必要な電流値を小さくすることが可能な強磁性トンネル接合素子を提供する。
【解決手段】 順に、強磁性層を含む複数の層からなる強磁性自由層2と、絶縁層3と、強磁性層を含む複数の層からなる強磁性固定層4とを積層した構造を有し、前記強磁性自由層2が、該強磁性自由層2の飽和磁化を下げる働きを有する添加元素を、前記絶縁層3と接しない側において前記絶縁層3と接する側よりも多く含む強磁性トンネル接合素子1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory、MRAM)内の記録素子である強磁性トンネル接合(MTJ)素子の特性改善、特に、書き込み特性の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気ランダムアクセスメモリ(MagneticRandomAccessMemory、MRAM)は、図2に示されるような、強磁性自由層20/絶縁層3/強磁性固定層4の積層構造を基本構成とするMTJ素子100を用いるメモリである。MTJ素子100においては、強磁性自由層20と強磁性固定層4の両者の磁化の組において磁化の方向が互いに平行か反平行かに応じて、これらの層の間を層に垂直方向に流れるトンネル電流に生じる抵抗値が異なる現象(トンネル磁気抵抗効果、TMRと呼ばれる)が観測される。そのため、この現象を応用することによって、磁化の方向の組が平行であるか反平行であるかの二つの状態として記録された2値のデータを読み出すことができる。また、強磁性自由層20と強磁性固定層4それぞれの強磁性体に記録された磁化方向は電流を切っても保持される。これらの読み出し動作と記憶保持動作を応用して不揮発性メモリに応用されているのがMRAMである。なお、本願明細書全般において、斜線(/)によって仕切っている層や物質の記載は、そのような層や物質がそこに記載された順になるように配置されていることを示している。
【0003】
このMRAMにおけるメモリセルアレイの電気的な構成としては、直交マトリックス状に配線したビット線5とライトワード線6の交点にMTJ素子100を配置する構成が一般的に採用される。この際、MTJ素子100のそれぞれは、セル選択用のスイッチング素子となるMOSトランジスタが組み合わされて1つのビットセルを構成する。
【0004】
このようなMRAMにおいて用いられる書き込み手法の一つとして、ビット線5とライトワード線6の双方に電流を流すことにより、それらの交点付近にビット線5とライトワード線6の双方から誘起された磁場を印加し、その磁場によって強磁性自由層20の磁化を反転させる手法(以下、「磁場書き込み方式」という)を用いることができる。図3にこのようなMTJ素子をアドレッシングするための回路構成を示す。ここで、ビット線5あるいはライトワード線6単独では強い磁場が得られず、強磁性自由層20を反転させるのに必要な磁場の強さ(スイッチング磁場)に以上の磁場が得られないが、ビット線5の作る磁場とライトワード線6の作る磁場がともに印加される両導線の交点にある位置ではスイッチング磁場以上の磁場を得ることができるため、所望のビットセルにつながるビット線5を選択して電流を流し、ライトワード線6にも電流を流すことによって書き込みを行うことができる。この手法における読み出し動作では、まず、所望のビット線5とリードワード線7を選択する。そして、選択したビット線5から、MTJ素子100を通って、読み出し電極8、選択したリードワード線7へという経路に流れる電流によってMTJ素子100に生じる電圧値(すなわちMTJ素子100の抵抗値)を検出する。さらに、選択されたビット線5とリードワード線7につながるMTJ素子における磁化の組がどのような状態にあるかを特定する。このような処理によって、読み出し動作が行われる。この際、MTJ素子100において磁化方向が平行な場合と反平行な場合の検出電圧の中間値を基準電圧として設定し、検出した電圧または抵抗値によって、そのMTJ素子100が、強磁性自由層20と強磁性固定層4の磁化方向の組み合わせに割り当てておいた‘1’であるか‘0’あるかを同定することができる。
【0005】
近年、従来のAlOx(酸化アルミニウム)非晶質絶縁層を用いたMTJ素子に代わり、結晶質のMgO絶縁層を用いて、TMR比(高抵抗状態の抵抗値と低抵抗状態の抵抗値との比)の向上が達成されている(例えば、特許文献1)。結晶質のMgO絶縁層を用いたMTJ素子では、強磁性自由層ならびに強磁性固定層も結晶質であり、かつMgO絶縁層とのエピタキシャル性を持つことが求められている。このためには、現在のところ、コバルト−鉄(CoFe)もしくはコバルト−鉄−ホウ素(CoFeB)を用いるのが主流となっている。この材質を選択した場合のMTJ素子では、TMR比がMRAMとして動作するために十分な値である200%を超えている。
【0006】
しかしながら、磁場書き込み方式を用いるこのような構成のMTJ素子を用いて集積度の高いMRAMを作製すると、素子の微細化に伴って、強磁性自由層20のスイッチング磁場が増大する一方、ビット線5とライトワード線6に流れる電流が減少してしまう。このため、強磁性自由層20の磁化を反転させること、すなわち、データの書き込みが困難になるという問題があり、MRAMの大きな技術課題となっている。
【0007】
これを解決する手段として、磁場書き込み方式に代えて、スピン偏極した電流を強磁性自由層と強磁性固定層とをまたがって流すことによって強磁性自由層の磁化を反転させる技術(「スピン注入磁化反転」、Spin−transfer−magnetization−reversalという)を利用するタイプのMTJ素子、およびそれを用いたMRAMが開発されている。図4は、スピン注入磁化反転技術を利用したMRAMの構成図であり、この構成は特許文献2等で提案されている構成である。
【0008】
スピン注入磁化反転を用いる場合には、書き込みは以下のように行う。まず、強磁性固定層4から強磁性自由層20に電子が注入されるように電流を流すことを考える。強磁性固定層4を通る電子のスピンは、強磁性固定層4の磁化との交換相互作用により、その磁化からスピントルク(spin−torque)の作用によって強磁性固定層4の磁化方向に偏極(polarized)、すなわち電子がスピン偏極する。スピン偏極した電子は、強磁性自由層20に入ると、今度は強磁性自由層20の磁化にスピントルクを与える。このようにして、強磁性自由層20の磁化は、強磁性固定層4の磁化と平行に揃う。これとは逆に、強磁性自由層20から強磁性固定層4に電子が注入されるように電流を流すと、強磁性固定層4の磁化と反平行のスピンを有する電子が強磁性固定層4と絶縁体層3の界面で反射し、反射した電子が強磁性自由層20の磁化にスピントルクを与える。この結果、強磁性自由層20の磁化は、強磁性固定層4の磁化と反平行になる。以上の原理に基づき、積層膜に印加される電流の向きを選択することによって、強磁性固定層4と強磁性自由層20の磁化を、平行または反平行にすることができる。これがスピン注入磁化反転技術である。
【0009】
スピン注入磁化反転技術によって実際に書き込みの動作を行うには、電流による強磁性自由層20の磁化反転を行うために必要な電流値(臨界電流)よりも大きい電流が必要である。読み出しの際には、臨界電流よりも小さい電流を流して、従来のMRAMと同様に、抵抗値または電圧値を検出してデータの読み出しを行う。スピン注入磁化反転技術を利用したMRAMは、集積度を高めても書き込みが可能になるという利点に加えて、従来のMRAMと比較して、書き込み磁場を発生させるためのライトワード線が不要になるため、素子構造を簡略化することができるという別の利点もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−80116号公報
【特許文献2】特開平11−120758号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】J. Z. Sun, Physical Review B, volume 62, number 1, page 570
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、磁場書き込み方式を採用するMRAMにおいても、また、スピン注入磁化反転技術を採用するMRAM(スピン注入磁化反転方式MRAM)でさえも、書き込みに必要な電流が大きすぎるという課題がある。具体的には、スピン注入磁化反転方式MRAMにおいて磁化反転に要する臨界電流密度は、いまだ10A/cm以上であり、この臨界電流密度が実用に耐えうる5×10A/cmとなるような技術を開発する必要性がある。
【0013】
本発明は、上記現状に鑑み、磁場書き込み方式MRAM、および、スピン注入磁化反転方式MRAMにおいても、書き込みに必要な電流値を小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、本発明では、強磁性層を含む複数の層からなる強磁性自由層と、絶縁層と、強磁性を含む複数の層からなる強磁性固定層とをこの順に積層した強磁性トンネル接合素子において、前記強磁性自由層が、該強磁性自由層の飽和磁化を下げる働きを有する添加元素を、前記絶縁層と接しない側において前記絶縁層と接する側よりも多く含むように構成する。
【0015】
本発明では、強磁性自由層が、前記絶縁層に接する強磁性層を含み、該強磁性層が、Fe(鉄)、Co(コバルト)およびNi(ニッケル)からなる磁性金属群のいずれかの単体金属と、該磁性金属群より選択される一の金属を含む合金と、該磁性金属群より選択される一の金属およびメタロイド元素を含む化合物とのいずれかからなり、前記絶縁層が、単結晶もしくは微結晶構造を有するMgO(酸化マグネシウム)からなるようにされると好適である。絶縁層に接する強磁性層が上記のいずれかの材質よって構成されると、高いTMR比を得ることができる。
特に、絶縁層と、強磁性自由層とがエピタキシャルに接合しているような強磁性トンネル接合素子であると好適である。ここでエピタキシャルに接合しているとは、互いの層の結晶が、他方の層の結晶格子の配置の影響を受けた結晶構造となっていることを示している。なお、このような接合は、一方の膜の上に他方の膜がエピタキシャル成長された場合に限定されるものではない。なお、実際の製品において、エピタキシャルに接合していることは、たとえば、透過型電子顕微鏡などの観察手段によって確認することができる。
【0016】
さらに本発明では、前記強磁性自由層が、前記絶縁層との界面において、前記添加元素を実質的に含まないことが望ましい。実質的に含まないとは、前記絶縁層とのエピタキシャルな接合を破壊せず、かつ界面における強磁性自由層の磁気偏極に影響しない程度の量しか含まないことを意味する。
なお、前記強磁性自由層の前記絶縁層との界面における前記添加元素の存在または量は、深さ分解X線光電子分光法などによって検知することができる。
【0017】
本発明にかかるMTJ素子の製造方法は、上述したエピタキシャル性と、界面における強磁性自由層の強磁性を破壊せずに強磁性自由層の飽和磁化を下げるような添加元素を含有する層を積層する工程を含む。その際の添加元素としては、Fe、Co、Niに置換する非磁性3d遷移金属を用いることができ、なかでも少量の添加で強磁性金属の磁気特性を低下させることができるCr膜を用いることができる。
【0018】
このとき、実際に強磁性自由層の飽和磁化を下げる手段として、前記強磁性自由層を積層した後もしくは素子微細加工後にアニールを施すことで、強磁性自由層への不純物拡散を引き起こし、これによる強磁性自由層の磁気特性低下を利用する。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、書き込みに要する電流値が小さいMTJ素子を実現することができ、消費電力の小さい磁気ランダムアクセスメモリを構成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施例における、強磁性トンネル接合素子の断面図である。
【図2】従来技術における、磁気ランダムアクセスメモリの構成単位の断面図である。
【図3】従来技術における、磁気ランダムアクセスメモリのMTJ素子をアドレッシングするための回路構成の平面図である。
【図4】従来技術における、スピン注入磁化反転技術を用いた磁気ランダムアクセスメモリの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本実施例のMTJ素子1の断面構成図を示したものであり、以下で本実施例のMTJ素子の作成方法の一例について記す。
本実施例のMTJ素子は、Si/SiO/Ta層12(5nm)/Ru層14(10nm)/Ir75Mn25(10nm)/Co75Fe25(3nm)/Ru(0.8nm)/Co40Fe4020(3nm)/MgO(2nm)/Co50Fe50(2nm)/Cr(0.2nm)/Ta層18(10nm)の順に積層した構成を用いる。このうち、Si/SiO2基板10は熱酸化Siウェハー基板を意味し、IrMn層16は固定層4に反強磁性交換バイアスをつけるための層であり、固定層4の磁化方向を固定化させる働きを有する。また、固定層4はCoFe強磁性層4a/ Ru中間層4b/CoFeB強磁性層4cの積層フェリ構造である。MgO絶縁層3を挟んで、CoFe強磁性自由層2が配置され、その直上にCr層が成膜してある。なお、膜厚に関しては、成膜レートから換算したものであり、特にCr層に関しては一様な薄膜にはなっていないものと考えられる。
【0022】
上記の積層構造の成膜には、マグネトロンスパッタリング装置を用いた。基準圧は3× 10−6 Pa以下である必要がある。MgO以外の膜、すなわち、金属膜の成膜は、Arガス雰囲気内でのdcマグネトロンスパッタリングで行った。一方、MgO膜の成膜は、焼結MgOターゲットから、Arガス雰囲気内でのrfマグネトロンスパッタリングで行った。
【0023】
積層膜の成膜後、フォトリソグラフィおよび電子ビームリソグラフィによるパターニング工程と、アルゴンイオンミリング工程にて、MTJ素子を作成する。本実施例では、MTJ素子の切り出しにミリング工程を用いた。
その後、本MTJ素子を真空内で磁場中アニールする。本実施例では、加熱温度は350℃、加熱時間は1時間、磁場の大きさは10kOe、真空度はおよそ10−4 Paである。アニール温度については、CoFeの結晶化の観点からは、高いほど好ましく、例えば、300℃〜500℃とすることができる。高温にしすぎると、IrMn層16からのMn拡散が発生するため、370℃未満とすることが好ましいが、本発明は、370℃以上にすることを何ら制限するものではない。
成膜後のアニール工程により、固定層4の磁化をIrMn層16との反強磁性結合により一方向に固定するとともに、成膜直後は非晶質であったCoFeB膜4cが単結晶MgOを種としてbcc(体心立方)構造に結晶化する。
また、この時、CrがCoFe強磁性自由層2に拡散する。Cr拡散により、CoFe強磁性自由層2の飽和磁化を低下させることができる。表1はMgO上のCoFe(2nm)/Cr(10nm)積層膜を温度を変えてアニールしたときの飽和磁化である。
【0024】
【表1】

【0025】
表1から、350℃で飽和磁化が減少しており、Cr拡散の効果が観察された。またアニール温度を上げていくにしたがって拡散が進み、さらに飽和磁化が低下していることがわかった。
【0026】
さて、非特許文献1によれば、スピン注入磁化反転に必要な電流値は、Hk×Ms×(Hk+2πMs)に比例する。ここで、Hkは強磁性自由層の異方性磁場、Msは飽和磁化である。
【0027】
これから、強磁性自由層の異方性磁場Hkと飽和磁化Msを下げることにより、強磁性自由層への書き込みがしやすくなる。特に、飽和磁化Msの低減の効果は大きい。
【0028】
すなわち、Cr拡散により、CoFe強磁性自由層の磁化反転電流を低減することが可能になる。
本実施例では、Cr拡散は当初強磁性自由層上に積層したCr含有層とCoFe強磁性自由層との界面近くに留まり、MgO絶縁層からのCoFeの固層エピタキシャル成長を妨げない程度に、Cr含有層を薄くし、Crの絶対量を少なくした(本実施例では膜厚で制御し、0.2nmとした)。また、アニール温度を350℃とした。このとき、Cr拡散長はCoFe強磁性自由層の膜厚よりも十分に小さいために、CoFe強磁性自由層のMgOとの界面における強磁性自由層の強磁性をほとんど低下させないという利点がある。以上より、強磁性自由層の飽和磁化Msを低減しながらも、高いMR比を保持している強磁性トンネル接合素子を実現できた。
【符号の説明】
【0029】
1 強磁性トンネル接合素子
2 Cr含有強磁性自由層
3 絶縁層
4 強磁性固定層
4a CoFe強磁性層
4b Ru中間層
4c CoFeB強磁性層
5 ビット線
6 ライトワード線
7 リードワード線
8 読み出し電極
10 Si/SiO基板
12、18 Ta層
14 Ru層
16 IrMn層(磁化バイアス付与層)
20 Cr非含有強磁性自由層
100 強磁性トンネル接合素子



【特許請求の範囲】
【請求項1】
順に、強磁性層を含む複数の層からなる強磁性自由層と、絶縁層と、強磁性層を含む複数の層からなる強磁性固定層とを積層した構造を有する強磁性トンネル接合素子であって、
前記強磁性自由層が、該強磁性自由層の飽和磁化を下げる働きを有する添加元素を、前記絶縁層と接しない側において前記絶縁層と接する側よりも多く含む強磁性トンネル接合素子。
【請求項2】
前記強磁性自由層が、前記絶縁層と接する強磁性層を含み、該絶縁層と接する強磁性層が、Fe(鉄)、Co(コバルト)およびNi(ニッケル)からなる磁性金属群のいずれかの単体金属と、該磁性金属群より選択される一の金属を含む合金と、該磁性金属群より選択される一の金属およびメタロイド元素を含む化合物とのいずれかからなり、
前記絶縁層が、単結晶もしくは微結晶構造を有するMgO(酸化マグネシウム)膜であることを特徴とする請求項1に記載の強磁性トンネル接合素子。
【請求項3】
前記絶縁層と前記強磁性自由層とがエピタキシャルに接合していることを特徴とする請求項1または2に記載の強磁性トンネル接合素子。
【請求項4】
前記強磁性自由層が、前記絶縁層との界面において、前記添加元素を実質的に含まないことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の強磁性トンネル接合素子。
【請求項5】
前記添加元素が、Cr(クロム)であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の強磁性トンネル接合素子。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載された強磁性トンネル接合素子を基本素子として備える磁気ランダムアクセスメモリ。
【請求項7】
強磁性層を含む複数の層からなる強磁性固定層上に、絶縁層を積層する工程と、
前記絶縁層上に、強磁性層を含む複数の層からなる強磁性自由層を積層する工程と、
前記強磁性自由層を積層した後もしくは素子微細加工後に、前記強磁性自由層上に該強磁性自由層の飽和磁化を下げる働きを有する添加元素を含有する層を積層する工程と、
前記添加元素を含有する層から前記強磁性自由層に前記添加元素の拡散を起こすためのアニール工程とを含む強磁性トンネル接合素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−48124(P2013−48124A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−265027(P2009−265027)
【出願日】平成21年11月20日(2009.11.20)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】