欠陥検査装置
【課題】欠陥検査を効率的に、かつ確実に行えるようにする。
【解決手段】欠陥検査装置1は、搬送部2でアライメントした基板Wを端面検査部3に搬送させ、端面検査部3と平面検査部4に順番に搬送し、それぞれで端面検査、表面検査、裏面検査を行わせる。端面検査部3で得られた端面画像から基板Wのノッチ位置を検出し、ノッチ位置を基準とする座標系に変換する。表面検査又は裏面検査で取得した画像からは、基準位置に対する基板中心と、回転方向におけるノッチ位置を抽出する。端面画像と表面画像及び裏面画像をノッチ位置や基板の中心位置に基づいて3次元座標系の画像に変換し、3次元形状で表示部6に表示させる。
【解決手段】欠陥検査装置1は、搬送部2でアライメントした基板Wを端面検査部3に搬送させ、端面検査部3と平面検査部4に順番に搬送し、それぞれで端面検査、表面検査、裏面検査を行わせる。端面検査部3で得られた端面画像から基板Wのノッチ位置を検出し、ノッチ位置を基準とする座標系に変換する。表面検査又は裏面検査で取得した画像からは、基準位置に対する基板中心と、回転方向におけるノッチ位置を抽出する。端面画像と表面画像及び裏面画像をノッチ位置や基板の中心位置に基づいて3次元座標系の画像に変換し、3次元形状で表示部6に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の端面と、表面や裏面の欠陥を検査するために用いられる欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、フォトリソグラフィープロセスを用いた半導体ウェハの製造工程などでは、基板上に所定の膜を成膜した後にパターン化したレジスト層を形成する。レジストを塗布するときに膜ムラが生じたり、塵埃が付着などしたりしていると、エッチング後のパターンの線幅不良や、パターン内のピンホールなどの欠陥の原因になる。このため、エッチング前に作業者が全ての基板に対して目視で観察を行い、ピンホールなどの欠陥の有無を検査している。
ここで、欠陥検査を目視で行うと、作業者の経験の差によって検査結果にばらつきが生じ易いので、欠陥検査装置に判断機能を持たせることが望ましい。さらに、クリーンルーム内に作業者が入ると、塵埃が発生する原因になるので、作業者から基板を隔離した状態で観察できるようにすることが好ましい。
【0003】
そこで、従来の欠陥検査装置には、半導体ウェハなどの基板に照明光を照射したときの反射光を撮像し、このとき得られる画像データから基板の欠陥検査を行うと共に、画像処理によって欠陥を抽出するように構成したものがある。この欠陥検査装置では、作業者と基板を隔離することができる。画像処理で欠陥抽出を行うことで、作業者による検査のばらつきが防止される。
このような従来の欠陥検査装置としては、例えば、特許文献1に開示されているように、照明手段と撮像手段を基板の裏面側も撮像可能に設けたものがある。レジストが基板の裏面に回りこんで裏面の周縁部が盛り上がったり、塵埃が付着していたりした場合、又は裏面に傷がある場合などは、裏面側の画像を取得することで、そのような欠陥を検査できる。
さらに、例えば、特許文献2に開示されているように、基板の端面の傾斜した部分に対応して複数の撮像手段を配置し、基板の端面の検査ができるように構成されたものがある。
【特許文献1】国際公開第2003/027652号パンフレット
【特許文献2】特開2001−221749号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、基板の表面や裏面に加えて、端面検査の必要性が増しており、特許文献1のような構成と、特許文献2のような構成を備える欠陥検査装置が開発されている。しかしながら、このような構成では、表面、裏面、端面のそれぞれの欠陥情報と検査画面が別々に表示されていたので、作業者は画面を切り換えるなどして欠陥を確認しなければならず、作業が煩雑であった。また、端面の検査を追加すると、その分だけ検査に要する時間が長くなるという課題があった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、欠陥検査を効率的に、かつ確実に行えるようにすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する本発明は、基板の端面の画像を取得する端面検査部と、基板の表面と裏面の少なくとも一方の画像を取得する平面検査部と、前記平面検査部で取得した表面画像又は裏面画像の少なくとも一方と、前記端面検査部で取得した端面画像のそれぞれに対して欠陥検査を行い、検査結果を含む基板の3次元画像を作成する制御部と、前記3次元画像を表示する表示部と、を備えることを特徴とする欠陥検査装置とした。
この欠陥検査装置は、端面の検査と表面や裏面の検査を行った際に、端面の画像と、表面や裏面の画像を関連付けて3次元画像を作成する。基板に欠陥があった場合には、3次元画像中で実際の位置に対応して欠陥が表示される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、3次元画像を作成することで、欠陥の状態や基板上での欠陥の位置を容易に確認できる。端面や表面、裏面といった基板表層の欠陥の情報を一括して連続的に把握することが可能になるので、検査が容易になり、検査時間を短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、欠陥検査装置1は、基板Wを運ぶ搬送部2と、基板Wの端面の欠陥検査をする端面検査部3と、基板Wの表面及び裏面のそれぞれの欠陥検査が可能な平面検査部4と、装置全体を制御する制御部5と、欠陥検査の結果などを表示する表示部6と、作業者が操作する操作部7とを含んで構成されている。欠陥検査装置1の検査対象は、半導体ウェハなどの円形の基板が図示されているが、その他の形状の基板であっても良い。なお、図1において、実線の矢印は基板Wの移動を示し、破線の矢印はデータの流れを示す。
【0008】
搬送部2は、基板Wを端面検査部3と平面検査部4のそれぞれに搬送するために用いられ、カセット搬入出部11と、アライナ12と、搬送アーム13とを有する。カセット搬入出部11は、基板Wを複数枚収納した不図示のカセットが作業者やロボットによって搭載される。搬送アーム13は、カセット搬入出部11に搭載されたカセットから基板Wを1枚取り出してアライナ12と端面検査部3と平面検査部4とにそれぞれ順番に搬送する構成を有し、例えば、多関節ロボットが使用される。アライナ12は、回転ステージを備え、基板Wの偏心位置や、ノッチを基準とした回転角度を検知する非接触式のセンサを有する。搬送アーム13で端面検査部3や平面検査部4に基板Wを搬送する際に、アライナ12からの基板Wの偏心量や回転角度の情報をもとに基板Wの位置決めを行う。
【0009】
端面検査部3は、ベース21に回転ステージ22が基板Wを回転可能に取り付けられている。回転ステージ22は、基板Wを保持する手段、例えば、不図示の吸着孔を有している。さらに、回転ステージ22の側方には、エリアセンサカメラ23と、照明装置24が基板Wの端面を撮像可能に配置されている。
平面検査部4は、基板Wの周縁部を保持する枠状の保持部材31を有する。保持部材31には、回転軸32を中心にして回転可能になっている。回転軸32は、平面視で基板Wの中心を通り、基板Wと略平行に延びている。
【0010】
図2に保持部材31の一例を示す。この保持部材31は、フレーム33が十分な剛性を有する八角形の輪状に形成されている。フレーム33の各辺のうち対向する4つの辺に相当する部分の内周側には、支持部34が1つずつ設けられている。支持部34は、基板Wの裏面の周縁部を真空吸着や静電チャックといった吸着部を備えたフレーム33の内側に突出した保持部により基板Wを保持する構成になっている。基板Wの裏面まで広く撮像する必要がある場合は、フレーム33に基板Wの端面を挟持する部材を設けても良い。フレーム33の内周は、基板Wの外径より大きく、平面視で基板Wをフレーム33内に収めることができる。さらに、フレーム33の対向する一対の端部に回転軸32がそれぞれ固定されている。これら回転軸32は、その軸中心がフレーム33に基板Wを支持させたときの基板Wの平面中心(重心位置に略等しい)及び基板Wの厚さ方向の中心を通るように設定されている。回転軸32を中心に保持部材31を回転させると、フレーム33と共に基板Wが回転し、表面と裏面を選択的に配置できる。
【0011】
保持部材31は、不図示のステージに搭載されており、基板Wを図1に示すX軸方向に往復移動させることができる。保持部材31の上方には、線光源36とラインセンサカメラ37が検査光学系として配設されている。線光源36は、保持部材31が移動するX軸方向と交差する方向にライン状に平行光を照射し、基板面を照明する。線光源36は、基板Wの表面又は裏面の正反射(干渉光)画像を撮像する光照明角度θ0を初期位置とし、基板Wの表面又は裏面の正反射以外の画像を撮像するときは、光照明角度θ1の範囲で回動させることができる。ラインセンサカメラ37は、法線nを基準にして線光源36と対向する位置に設けられ、基板Wからの反射光を撮像する。ラインセンサカメラ37は、基板Wの表面又は裏面の正反射画像を撮像する撮像角度θ0を初期位置とし、正反射以外の散乱光や回折光の画像を撮像するときは、撮像角度θ2の範囲で角度で回動可能に支持されている。
【0012】
制御部5は、内部に画像処理部を備え、作業者が操作部7を使って入力した情報を受け取って、欠陥検査装置1の各構成要素に対して指令を発し、エリアセンサカメラ23とラインセンサカメラ37から出力される画像信号を受け取って画像データを作成する。さらに、画像データを画像処理して欠陥抽出を行い、抽出結果を表示部6に表示させる。
表示部6は、欠陥検査情報やその他の情報を表示するディスプレイであり、タッチセンサ付きの液晶ディスプレイでも良い。
操作部7は、欠陥検査の動作を指示するために用いられ、例えば、キーボードやトラックボールなどからなる。
【0013】
次に、欠陥検査装置1の動作について説明する。
検査を行う際には、カセット搬入出部11に基板Wが収容されたカセットを作業者又はロボットが搭載させる。作業者が操作部7から操作の開始を指令すると、欠陥検査が開始される。
搬送アーム13は、カセット内の1枚の基板Wを真空吸着して取り出し、アライナ12に搬送する。アライナ12が基板Wの位置を検出したら、制御部5が搬送アーム13を駆動させて基板Wの位置を補正する。このようにして基板Wのアライメントが終了したら、搬送アーム13が基板Wを端面検査部3に搬送する。
【0014】
端面検査部3では、基板Wの周縁の欠陥検査を行う。回転ステージ22は、基板Wがセットされると、基板Wの裏面の中心部を真空吸着して保持する。照明装置24で基板Wの端面を照明し、端面における反射光をエリアセンサカメラ23に取り込ませる。エリアセンサカメラ23は、撮像素子の撮像面上に結像される基板Wの端面からの正反射光を撮像し、これに応じた画像信号を出力する。
制御部5は、エリアセンサカメラ23から逐次出力される画像信号を取り込んで、基板Wの端面全体を含む1枚の端面画像データを作成する。この端面画像データは、画像処理され、基板Wの端面における欠陥が抽出される。欠陥を抽出した結果は、表示部6に表示される。
【0015】
基板Wの端面検査を実施している間に、搬送アーム13は、次の基板Wをカセット搬入出部11のカセットから取り出してアライメントする。アライメントは、先の基板Wの端面検査が終了するまでに完了させる。ここで、アライメントは、基板Wを搬送アーム13から平面検査部4や端面検査部3に受け渡したとき、基板Wの中心位置と各検査部3,4の基準位置が一致し、かつ回転方向が所定方向になるように設定される。
先の基板Wの端面検査が終了したら、搬送アーム13は、不図示の一方のハンドに検査済みの基板Wを保持し、他方のハンドに保持した次の基板Wを回転ステージ22に載置する。端面検査部3は、基板交換によって新たに載置された次の基板Wに対し、端面検査を前記と同様に行う。搬送アーム13は、端面検査が終了した先の基板Wを平面検査部4に搬送し、平面検査部4の受け渡し位置に予め待機させてある保持部材31に基板Wを移載する。搬送アーム13は、カセット搬入出部11のカセットから次の基板Wを取り出し、端面検査部3の検査が終了するまでにその基板Wのアライメントを実施する。
【0016】
平面検査部4は、保持部材31に基板Wがセットされると、支持部34が基板Wの裏面の周縁部を吸着する。これと共に、線光源36を光照明角度θ0に設定し、ラインセンサカメラ37を撮像角度θ0に設定する。線光源36は、ライン状の照明光を出力し、基板Wの表面に対して光照射角度θ0で照明する。この状態で、保持部材31をX軸方向の往路方向に等速度で移動させると、線光源36によるライン状の照明光が基板Wの表面上を相対的に等速度で走査することになる。
ライン状の照明光が基板W表面で反射したときの反射光は、ラインセンサカメラ37に取り込まれる。ラインセンサカメラ37の撮像素子の撮像面上で結像された正反射光に応じて画像信号が出力される。
【0017】
制御部5は、ラインセンサカメラ37から逐次出力された画像信号を受け取って、基板Wの表面全体についての1枚の画像、表面の正反射の明視野の画像データを作成する。以下、この画像データを第1の表面画像データとする。制御部5は、第1の表面画像データを画像処理して基板Wの表面の欠陥を抽出する。欠陥抽出の結果は、表示部6に出力される。
【0018】
次に、制御部5は、線光源の位置を光照明角度θ0から所定角度ずれた光照明角度θ1に移動させる。これによって、正反射以外の画像、例えば、暗視野による撮像となるように入射角度と反射角が異なるように設定され、散乱光による暗視野の画像が撮像可能になる。なお、線光源の光照射角度を変更する代わりに、ラインセンサカメラの撮像角度をθ0からθ2に移動させても良い。
【0019】
撮像条件の設定が終了したら、保持部材31をX軸方向の復路方向に等速度で移動させる。線光源36によるライン状の照明光が基板Wの表面上を相対的に等速度で走査し、ラインセンサカメラ37に反射光が取り込まれる。制御部5は、ラインセンサカメラ37から逐次出力される画像信号を受け取って、基板Wの表面全体についての1枚の画像データを作成する。この画像データは、正反射以外の撮像条件における画像データである。以下、この画像データを第2の表面画像データとする。制御部5は、第2の表面画像データを画像処理して基板Wの表面における欠陥を抽出する。欠陥抽出の結果は、表示部6に表示される。
【0020】
裏面検査を行うときは、制御部5が保持部材31を回転軸32を中心にして180°回転させ、基板Wを反転させる。このとき、保持部材31は、基板Wの表面と裏面の高さが変化しないように構成されている。高さに誤差が発生する場合は、保持部材31が基板Wの垂線方向に移動可能な構成とし、基板Wの中心と検査光学系の光軸を一致させるようにしても良い。
裏面が検査光学系側に配置されるので、線光源36とラインセンサカメラ37を正反射画像が取得できるように、それぞれ角度θ0に移動させる。保持部材31をX軸方向の往路方向に等速度で移動させ、ライン状の照明光を相対的に基板Wの裏面上を走査させてラインセンサカメラ37で撮像する。制御部5は、ラインセンサカメラ37の出力する画像信号を受け取って、正反射における基板Wの裏面全体についての1枚の画像データを作成する。このようにして作成した第1の裏面画像データを画像処理し、基板Wの裏面の欠陥抽出をする。欠陥抽出の結果は、表示部6に表示される。
さらに、基板Wの裏面の正反射以外の例えば暗視野の画像を取得すべく、線光源36又はラインセンサカメラ37の設置角度を変更する。保持部材31をX軸方向の復路方向に等速度で移動させ、ライン状の照明光で照明しながら、ラインセンサカメラ37で撮像する。制御部5は、ラインセンサカメラ37が出力する画像信号を受け取って、正反射以外での基板Wの裏面全体についての1枚の画像データを作成する。このようにして作成した第2の裏面画像データを画像処理し、基板Wの裏面の欠陥抽出をする。欠陥抽出の結果は、表示部6に表示される。
【0021】
基板Wの裏面についての撮像が終了したら、保持部材31が再び回転軸32を中心にして180°回転する。基板Wの表面が検査光学系側にセットされる。線光源36とラインセンサカメラ37は、初期位置となる角度θ0に移動させる。保持部材31を移動させて、受け渡し位置まで移動させたら、吸着を解除する。搬送アーム13が空いているハンドで検査済みの基板Wを取り出し、端面検査が終了した基板Wを新たに保持部材31に移載する。新たな基板Wについては、前記と同様にして表面及び裏面の検査が実施される。検査済みの基板Wは、搬送アーム13によってカセット搬入出部11まで搬送され、カセットに戻される。
【0022】
制御部5は、このようにして取得した各画像データ及び欠陥抽出の結果を用い、基板Wの3次元形状の設計情報に基づいて基板Wの表面及び裏面並びに端面(以下、基板表層という)の欠陥状態をオーバレイして表示部6に表示させることができる。
このときの画面の例を図3に示す。画面40には、第1の表面画像データを用いた基板Wの表面の欠陥情報と、基板表面のチップ設計情報(例えば、ダイサイズ、チップサイズ、ショット内ダイ個数、ウェハ中心に対するショットオフセット)を表示する3次元画像TD1が表示されている。さらに、この画面40には、表示内容の変更機能を実現するためのメニュー41が設けられており、一般的な3次元CAD(Computer Aided Design)装置などで可能な操作、例えば、移動、射影平面での回転、指定した1点での3次元の回転、倍率変更などが可能になっている。図4は、図3の表示に対し、倍率を縮小し、かつ指定した1点を中心にして3次元に回転させて裏面を表示させた画像TD2が示されている。この画像は、第1の裏面画像データを用いて作成されている。
【0023】
ここで、3次元表示をするために端面の画像データと、表面画像データと、裏面画像データから基板の3次元形状の画像を作成して表示させる方法について説明する。表面と裏面の画像データは、正反射で撮像した明視野の画像である第1の表面画像データと、同じ明視野の第1の裏面画像データが組み合わせて使用される。また、暗視野の第2の表面画像データと、同じ条件で撮像した暗視野の第2の裏面画像データが組み合わせて使用される。
ここで、図5に基板Wを側面方向からみた模式図を示す。エリアセンサカメラ23で撮像した端面の画像は、図5の端面撮像範囲AR1である。これに対応して、実際に得られる画像を図6に示す。画像50中で、ノッチ位置51は、端面検査に先立って行われるアライメントでY座標は予め分かっている。また、ノッチ部分は物理的に凹んでいるので、部分52のように撮像画像が暗くなるなど、通常の端面とは異なる画像になっている。さらに、エリアセンサカメラ23のクロックスピードと、回転ステージ22の回転速度から、Y方向の1画素当たりの距離と、ノッチ位置51を0°に設定したときの回転ステージ22の回転量も算出できる。
【0024】
さらに、画像50内でノッチ位置51を避けて矩形領域AR2を設定し、この矩形領域AR2における輝度情報を画素ごとに取得する。この際、Y座標が一致する複数の画素、つまりZ方向に延びる一列の画素の輝度情報の平均値を取得すると、Z方向の1ライン分の輝度情報のプロファイルが得られる。このプロファイルの一例を図7に示す。プロファイル53の輝度の最大値M1と最小値M2を取得し、その中間値M3を演算すると共に、中間値M3とプロファイル53の交点m1,m2のZ座標を調べる。この交点m1,m2は、基板Wの端面の境界に相当するので、Z方向に2ヶ所ある交点m1,m2のZ座標から端面幅がわかる。さらに、端面幅の中点を算出し、ここを端面エッジ部54とする。
これによって、図6に例示されるような端面の画像50中で、任意の画素は端面エッジ部54を原点とするZ方向の座標と、Y方向でノッチ位置51を0°とする周方向の角度で特定できるようになる。これによって、各画素を3次元の座標系にマッピングすることが可能になる。
【0025】
次に、図8に表面の撮像画像61を示す。画像中心IG1と基板中心WG1とのずれ量62は、搬送部2内にあるアライナ12による補正の誤差範囲内で、略一定の値になる。同様に、ノッチの部分52の回転方向のずれ量63も略一定になる。ノッチのずれ量63は、撮像画像61でノッチ位置が真下の位置にあるときを0°と定義したときの回転角度とする。
このように、画像中心IG1と基板中心WG1のずれ量62と、ノッチ位置のずれ量63とによって、平面の画像座標系の任意の位置は、3次元の座標系にマッピングすることができる。裏面の画像についても同様の処理を行うことで、3次元の座標系のマッピングすることが可能になる。
ここで、ノッチ位置を基準にした周方向の角度の情報は、表面及び裏面の画像と、端面の画像とで共通して用いることができるので、端面と表面と裏面のそれぞれで検出した欠陥位置を3次元の座標系にマッピングして3次元画像を形成することができる。
【0026】
さらに、3次元表示を行う手順について、図9のフローチャートを参照して説明する。
最初に、基板Wの直径、厚さ、ノッチの大きさなどの設計情報を元にCADなどの描画ツールで3次元の基板Wの構造データを作成する(ステップS101)。実際には、基板Wの構造は、SEMI規格などで定められており、大きさの種類も4インチや、5インチ、6インチ、8インチ、12インチなど、限られた種類しかいない。したがって、予め各構造及びサイズの基板の3次元形状を作成しておくと良い。
【0027】
次に、チップの配置などのチップ設計情報を基板の画像のオーバレイするための画像として、チップマップデータを作成する(ステップS102)。チップマップデータの作成手順は後述する。さらに、汎用されているCADの画像貼り付け機能を使って、チップマップデータを読み出し、ステップS101で作成した基板の構造データの表面に貼り付ける(ステップS103)。貼り付ける位置は、3次元の座標系の値に従えば自動的に行える。
この後、欠陥データを読み込む(ステップS104)。欠陥検出処理では、一般的に図10のように、欠陥の有無を白黒などの2つの値に変換した二値化画像として保存されている。この欠陥データの画像もチップマップデータの貼り付けと同様にしてCADの画像貼り付け機能を使って貼り付ける(ステップS105)。このようにして、図3や図4に示すような3次元表示が行える。
【0028】
ここで、ステップS102のチップマップデータの作成には、例えば、図11に示すような基板設計情報入力画面71が使用される。この基板設計情報入力画面71は、制御部5の処理によって作成され、操作部7からの操作を受け付ける入力手段として表示部6に表示されるもので、チップサイズの入力欄として、幅の入力部72Aと、高さの入力部72Bを備える。幅は、図12に示すように基板Wを表示したときの、横方向に相当する。高さは、上下方向に相当する。基板設計情報入力画面71には、さらに、ダイサイズの幅の入力部73A及び高さの入力部73B、スクライブサイズの幅の入力部74A及び高さの入力部74B、ショットレイアウトの入力部75A,75B、マトリックスレイアウトの入力部76A,76B、マトリックスシフトの入力部77A,77B、エッジカット量の入力部78、ダイ総数の表示部79、検査領域保存ボタン80が配列されている。これらの情報は、設計情報に基づいて操作者が入力する。なお、ダイは、基板W内の製品として切り出す最小単位で、かつ繰り返しパターンとなるものである。チップサイズは、ダイの中に含まれるチップのサイズである。チップサイズとダイサイズを別々に設定するのは、一般に最も重要な検査領域がチップであるためである。チップサイズとダイサイズは、以下の関係を満たすものとする。
チップサイズ幅(高さ)≦ダイサイズ幅(高さ)
なお、ここでの幅及び高さは、図12における幅及び高さに相当する。
【0029】
スクライブサイズは、ダイの中に含まれるスクライブのサイズである。スクライブは、後工程でチップを取り出すときの切断領域である。一般に、基板検査では、スクライブ領域は検査対象から除くか、大きい欠陥などの致命的な結果のみを検出することが多い。したがって、この欠陥検査装置1では、スライブサイズを設定することでクライブラインを表示可能にしている。なお、スクライブサイズとダイサイズの関係は、以下を満たしている。
スクライブサイズ幅(高さ)+チップサイズ幅(高さ)≦ダイサイズ幅(高さ)
この関係を利用し、基板Wのノッチを下向きにしたときに、ダイの左下を原点とし、スクライブサイズの位置をチップの左下と定義する。
【0030】
さらに、ショットレイアウトは、ショット内のダイの数に相当する。マトリックスレイアウトは、基板W内のショット数に相当する。マトリックスシフトは、ショットレイアウトの中心が基板中心に対してずれているときのずれ量である。
【0031】
このような定義を行うことで、図12に示す設計情報表示画面81のように、基板Wに相当する画像82内がチップ領域83と、スクライブ領域84と、エクストラ領域85と、エッジカット領域86の4つの領域に分割して表示される。エッジカット領域86は、基板Wの周縁部でレジストを除去した環状の部分に相当する。エクストラ領域85は、チップ領域83、スクライブ領域84、エッジカット領域86を除いた基板W上の残りの部分に相当する。各領域83〜86は、目視で区別できるように、色彩や明度、パターンなどを変えて表示される。ここで、チップ領域83は、検査領域として表示されるが、図示しないマウスなどの入力手段でクリックすることで、そのチップ領域83を検査対象から除外できるようになっている。除外されたチップ領域は、例えば、破線で示すチップ領域87のように他の検査対象と区別できるように表示が変更される。除外したチップ領域87を再度クリックしたときは、表示が切り替えられ、検査領域のチップ領域83として再登録される。
【0032】
登録された検査領域のチップの数、すなわちスクライブ部分を含むダイの総数は、図11の基板設計情報入力画面71の表示部79に表示される。最後に操作者が検査領域保存ボタン80を押すと、設計情報表示画面81のチップマップ画像がチップマップデータとして保存される。
【0033】
作業者は、図3や図4のように表示される3次元画像を用いて欠陥を確認する。表面や裏面、端面の欠陥を3次元画像を適宜回転させたり、拡大縮小させたりしながら確認する。正反射の画像では確認が難しいが、正反射以外の画像では容易に確認できる欠陥もあるので、必要に応じて、画像を切り換える。例えば、第1の表面画像データと、第2の表面画像データは、同じ基板Wを観察したものであり、周方向の角度はノッチ位置を基準にして一致させることができるので、表示を切り換えるだけで、欠陥を容易に確認できる。
【0034】
この実施の形態では、端面検査と表面検査、裏面検査を行い、それぞれの画像を関連付けて3次元の画像を作成するようにしたので、欠陥の情報を画像として一括して表示させることができる。3次元の画像は、拡大縮小や、回転が可能なので、欠陥の確認をすみやかに、かつ確実に行うことができる。アライナ12による位置ずれの補正に加えて、端面検査及び表面、裏面検査のそれぞれで得られた画像を用いた補正を行うので、各画像のずれを防止でき、3次元画像を精度良く作成できる。
さらに、端面検査と、表面及び裏面の検査を同時に行えるので検査時間を短縮できる。
【0035】
なお、基板Wを検査する順番は端面、表面、裏面の順番に限定されず、如何なる順番でも良い。いずれの場合でも、表面又は裏面の検査をしている間に、端面検査を実施し、端面検査を実施している間に、次の基板Wのアライメントを実施することが望ましい。
図3に示す3次元画像は、基板Wの構造データに図10に示すような欠陥情報の画像と、チップ設計情報の画像(つまり、チップマップデータ)をオーバレイして表示させているが、基板Wの構造データに欠陥情報の画像のみを表示しても良い。また、表面及び裏面の欠陥座標について、搬送部2のアライナ12の補正情報を基にして基板W上の位置に座標変換したが、予め登録しておいた基板Wの周縁部の画像内の排他的な特徴領域の画像を使ってパターンマッチングを行うことで座標変換を行っても良い。この場合は、より高精度に座標の変換ができるようになる。
【0036】
搬送部2、平面検査部4、制御部5、表示部6、操作部7での表面と裏面の欠陥検査動作に関する構成及び検査手順は、WO03/027652号に記載した構成及び検査手順を使用しても良い。
表示部6に表示する情報は、端面と表面と裏面の欠陥情報だけでなく、検査のために撮像した検査画像を同時に表示させても良い。この場合、例えば、欠陥情報を赤色、検査画像の輝度情報をグレースケールで表示し、かつ欠陥情報の表示の有無を切り替え可能にする。これによって、欠陥が発生している部位の状況を容易に確認できる。
【0037】
また、基板Wのチップ設計情報、例えば、ダイサイズ、チップサイズ、ショット内ダイ個数、基板中心に対するショットオフセットなどの表示を、図4に示すような裏面の画像にオーバレイして表示させても良い。表面で欠陥が発生したチップ位置だけでなく、裏面の欠陥位置が表面チップに悪影響を及ぼしていないか確認できるようになる。
さらに、これらの情報を、例えば、XVL形式などの3次元CADと互換性のあるデータ形式に保存することで、欠陥検査装置1の検査結果を他のシステムで容易に確認することが可能になる。
【0038】
(第2の実施の形態)
図13に示すように、この実施の形態における欠陥検査装置101は、搬送部2にアライナが設けられていない。端面検査部103の回転ステージ22を指示するベース21には、図示しない移動機構が設けられており、回転ステージ22の回転軸に直交するXY方向の二軸に回転ステージ22を移動可能になっている。また、端面検査部103には、第一の撮像装置であるエリアセンサカメラ23に加えて、基板Wの周縁部を撮影する第二の撮像装置であるラインセンサカメラ104及び照明装置105が設けられている。
【0039】
基板Wの検査順序は、前記の第1の実施の形態と同じで、最初に端面検査部3に基板Wが搬送される。ただし、搬送部2にアライナがないのでアライメントをしていない状態で基板Wが搬送される。基板Wの端面検査をするときは、回転ステージ22を回転させて端面の画像を取得すると共に、照明装置105で基板Wの周縁部を照らしながらラインセンサカメラ104で撮像を行う。ラインセンサカメラ104で得られる画像からは、ノッチ位置の情報と基板Wの偏芯についての情報が得られるので、これらの情報に基づいて基板Wのアライメントを行う。端面検査とアライメントが終了したら、平面検査部4で表面検査と裏面検査を行う。平面検査部4における検査結果は、アライメント後の結果なので、第1の実施の形態と同様に取り扱うことができる。端面検査部103における画像は、アライメントしたときの補正値に基づいて変換される。
【0040】
この実施の形態では、アライメント機能を有する端面検査部103を用いることで、搬送部2におけるアライメントを省略できる。装置構成を簡略化できると共に、アライメントと端面検査を同時に実施するので検査時間を短縮できる。検査順序は、端面検査が最初であれば良く、表面と裏面の順序は変更できる。
【0041】
なお、表面検査用、又は裏面検査用の光学系は、図14に示すように基板面に近接する位置に光学系を配置しても良い。線光源36は、光源36Aと、基板面に近接させた光学素子36Bからなる。ラインセンサカメラ37は、基板面に近接させた光学素子37Aと、撮像素子37Bからなる。この場合、基板Wに大きい異物が載っていると、光学系に干渉してしまうので、異物検出センサ110を使用する。異物検出センサ110は、基板面に平行な光束を発する光源110Aと受光素子110Bを基板Wを挟んで配置する。基板表面に異物が載っていると、異物検出センサ110の光束が遮られるので、異物を検出できる。異物が検出されたときは、検査を行わないようにする。基板Wの反対側の面に沿って異物検出センサをさらに設けても良い。反対側の異物検出センサが異物を検出したら、その面の検査は行わない。
【0042】
(第3の実施の形態)
この実施の形態は、図1又は図13に示す欠陥検査装置1,101において、検査結果を保存するハードディスクドライブなどの検査結果記録手段と、検査結果記録手段に保存された検査結果を任意の情報をキーにしてグラフ表示する検査結果解析手段とを備えることを特徴とする。
【0043】
検査結果解析手段は、記録データの検索や、データをグラフ表示することが可能で、例えば、CPU(中央演算装置)やメインメモリによって実現される。検査結果解析手段によって提供される検査解析操作GUI(Graphic User Interface)の画面の一例を図15に示す。この解析画面121では、今までに検査を行った品種を選択する入力部122と、工程選択の入力部123を有し、少なくとも一方の入力部122,123にデータを入力するようになっている。図15では、品種のみを設定しているが、工程のみや、品種と工程の両方を指定しても良い。また、期間の入力部124が設けられており、解析を行う対象となる期間を指定できるようになっている。解析対象の入力部125は、製造ラインにおいて解析を行う工程の種類などを入力するものである。この入力部125には、必ずしもデータを入力しなくても良い。しかしながら、入力部125にデータを入力したときは、対応するアイテム選択部126を設定する。解析を実行するときは、解析開始ボタン127を押す。
【0044】
図16に解析時に表示されるグラフの一例を示す。このグラフの各ラインL1〜L5は、検査条件別に端面と表面と裏面のそれぞれにおける欠陥発生率を示している。欠陥発生率が常に小さい条件は、欠陥を検出し難い条件なので、検査条件としては不適切である。このため、有効条件判定閾値E1として、一定時間の欠陥発生率を指定できるようになっている。ラインL4、L5に相当する検査条件は、有効条件判定閾値E1を越える部分が少ないので不適切な条件とみなされる。したがって、不図示の検査条件削除手段を用いて検査条件から除かれる。これによって、以降の品種「MEMORY−A」の検査では、ラインL1〜L3に相当する検査条件で検査が行われる。これらの検査条件は、レシピに登録することが可能で、検査時にはレシピに従って各検査条件の検査が実施され、3次元画像が作成される。
【0045】
同様に、解析対象として、製造装置の1つであるコータディベロッパのID(以下、C/D−IDと記す)を選択した場合について説明する。アイテム選択部126は、C/D−IDの1つとして、例えば、「C/D#1」など、C/Dを特定する情報が選択される。その結果、図17に示すような欠陥発生率のグラフが得られる。このグラフは、C/D#1で作成した品種「MEMORY−A」の基板に対する欠陥発生率を検査条件ごとに示している。グラフから、ラインL6の検査条件とラインL7の検査条件のみで検査を行えば、欠陥を効率良く検出できることがわかる。この実施の形態では、C/D−IDのみを説明したが、ロットIDや、スロット番号、ウェハID、C/D以外の製造装置や、レシピのIDなど、欠陥検出の頻度が変化する可能性のあるキーであれば良い。これらのキーは、予め検査結果記録手段に記録しておくことが望ましい。さらに、必要に応じてキーを追加可能に構成しても良い。
【0046】
なお、本発明は、前記の各実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、平面検査部4は、基板Wの表面又は裏面の一方のみの画像を取得するようにしても良い。この場合は、取得した平面の画像と端面の画像を用いて3次元画像が形成される。
第一の撮像装置は、エリアセンサカメラ23に限定されず、複数の撮像装置を端面の形状に合わせて配置したり、1つの撮像装置を移動可能に配置したりしても良い。同様に、第二の撮像装置は、ラインセンサカメラ104に限定されない。
平面検査部4で検査を実施した後に、端面検査部3で検査を行っても良い。第2の実施の形態ではアライメントが行われない状態で表面や裏面の検査が実施されることになるが、後から画像を補正することで3次元画像を作成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図2】平面検査部の保持部材に基板を保持させた状態を示す平面図である。
【図3】基板の表面と欠陥の検査結果を3次元表示させた図である。
【図4】基板の裏面を3次元表示させた図である。
【図5】端面検査部において取得される画像の範囲の模式的に説明する図である。
【図6】端面検査部で取得される画像の一例を示す図である。
【図7】端面エッジ部を特定する際に用いられる輝度のプロファイルを示す図である。
【図8】表面検査画像で取得される画像の一例を示すと共に、3次元座標に変換する過程を説明する図である。
【図9】3次元画像を作成するフローチャートである。
【図10】欠陥を示す二値化画像を示す図である。
【図11】基板設計情報画面の一例を示す図である。
【図12】設計情報を二次元で表示した図である。
【図13】端面検査部でアライメントする欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図14】光学系を基板に近接した配置した例を示す図である。
【図15】解析画面の一例を示す図である。
【図16】検査条件別の欠陥発生率を比較可能にグラフ化した図である。
【図17】特定の解析対象について欠陥発生率を検査条件別の比較可能にグラフ化した図である。
【符号の説明】
【0048】
1,101 欠陥検査装置
3 端面検査部
4 平面検査部
5 制御部
6 表示部
22 回転ステージ
23 エリアセンサカメラ(第一の撮像装置)
104 ラインセンサカメラ(第二の撮像装置)
W 基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の端面と、表面や裏面の欠陥を検査するために用いられる欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、フォトリソグラフィープロセスを用いた半導体ウェハの製造工程などでは、基板上に所定の膜を成膜した後にパターン化したレジスト層を形成する。レジストを塗布するときに膜ムラが生じたり、塵埃が付着などしたりしていると、エッチング後のパターンの線幅不良や、パターン内のピンホールなどの欠陥の原因になる。このため、エッチング前に作業者が全ての基板に対して目視で観察を行い、ピンホールなどの欠陥の有無を検査している。
ここで、欠陥検査を目視で行うと、作業者の経験の差によって検査結果にばらつきが生じ易いので、欠陥検査装置に判断機能を持たせることが望ましい。さらに、クリーンルーム内に作業者が入ると、塵埃が発生する原因になるので、作業者から基板を隔離した状態で観察できるようにすることが好ましい。
【0003】
そこで、従来の欠陥検査装置には、半導体ウェハなどの基板に照明光を照射したときの反射光を撮像し、このとき得られる画像データから基板の欠陥検査を行うと共に、画像処理によって欠陥を抽出するように構成したものがある。この欠陥検査装置では、作業者と基板を隔離することができる。画像処理で欠陥抽出を行うことで、作業者による検査のばらつきが防止される。
このような従来の欠陥検査装置としては、例えば、特許文献1に開示されているように、照明手段と撮像手段を基板の裏面側も撮像可能に設けたものがある。レジストが基板の裏面に回りこんで裏面の周縁部が盛り上がったり、塵埃が付着していたりした場合、又は裏面に傷がある場合などは、裏面側の画像を取得することで、そのような欠陥を検査できる。
さらに、例えば、特許文献2に開示されているように、基板の端面の傾斜した部分に対応して複数の撮像手段を配置し、基板の端面の検査ができるように構成されたものがある。
【特許文献1】国際公開第2003/027652号パンフレット
【特許文献2】特開2001−221749号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、基板の表面や裏面に加えて、端面検査の必要性が増しており、特許文献1のような構成と、特許文献2のような構成を備える欠陥検査装置が開発されている。しかしながら、このような構成では、表面、裏面、端面のそれぞれの欠陥情報と検査画面が別々に表示されていたので、作業者は画面を切り換えるなどして欠陥を確認しなければならず、作業が煩雑であった。また、端面の検査を追加すると、その分だけ検査に要する時間が長くなるという課題があった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、欠陥検査を効率的に、かつ確実に行えるようにすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する本発明は、基板の端面の画像を取得する端面検査部と、基板の表面と裏面の少なくとも一方の画像を取得する平面検査部と、前記平面検査部で取得した表面画像又は裏面画像の少なくとも一方と、前記端面検査部で取得した端面画像のそれぞれに対して欠陥検査を行い、検査結果を含む基板の3次元画像を作成する制御部と、前記3次元画像を表示する表示部と、を備えることを特徴とする欠陥検査装置とした。
この欠陥検査装置は、端面の検査と表面や裏面の検査を行った際に、端面の画像と、表面や裏面の画像を関連付けて3次元画像を作成する。基板に欠陥があった場合には、3次元画像中で実際の位置に対応して欠陥が表示される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、3次元画像を作成することで、欠陥の状態や基板上での欠陥の位置を容易に確認できる。端面や表面、裏面といった基板表層の欠陥の情報を一括して連続的に把握することが可能になるので、検査が容易になり、検査時間を短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、欠陥検査装置1は、基板Wを運ぶ搬送部2と、基板Wの端面の欠陥検査をする端面検査部3と、基板Wの表面及び裏面のそれぞれの欠陥検査が可能な平面検査部4と、装置全体を制御する制御部5と、欠陥検査の結果などを表示する表示部6と、作業者が操作する操作部7とを含んで構成されている。欠陥検査装置1の検査対象は、半導体ウェハなどの円形の基板が図示されているが、その他の形状の基板であっても良い。なお、図1において、実線の矢印は基板Wの移動を示し、破線の矢印はデータの流れを示す。
【0008】
搬送部2は、基板Wを端面検査部3と平面検査部4のそれぞれに搬送するために用いられ、カセット搬入出部11と、アライナ12と、搬送アーム13とを有する。カセット搬入出部11は、基板Wを複数枚収納した不図示のカセットが作業者やロボットによって搭載される。搬送アーム13は、カセット搬入出部11に搭載されたカセットから基板Wを1枚取り出してアライナ12と端面検査部3と平面検査部4とにそれぞれ順番に搬送する構成を有し、例えば、多関節ロボットが使用される。アライナ12は、回転ステージを備え、基板Wの偏心位置や、ノッチを基準とした回転角度を検知する非接触式のセンサを有する。搬送アーム13で端面検査部3や平面検査部4に基板Wを搬送する際に、アライナ12からの基板Wの偏心量や回転角度の情報をもとに基板Wの位置決めを行う。
【0009】
端面検査部3は、ベース21に回転ステージ22が基板Wを回転可能に取り付けられている。回転ステージ22は、基板Wを保持する手段、例えば、不図示の吸着孔を有している。さらに、回転ステージ22の側方には、エリアセンサカメラ23と、照明装置24が基板Wの端面を撮像可能に配置されている。
平面検査部4は、基板Wの周縁部を保持する枠状の保持部材31を有する。保持部材31には、回転軸32を中心にして回転可能になっている。回転軸32は、平面視で基板Wの中心を通り、基板Wと略平行に延びている。
【0010】
図2に保持部材31の一例を示す。この保持部材31は、フレーム33が十分な剛性を有する八角形の輪状に形成されている。フレーム33の各辺のうち対向する4つの辺に相当する部分の内周側には、支持部34が1つずつ設けられている。支持部34は、基板Wの裏面の周縁部を真空吸着や静電チャックといった吸着部を備えたフレーム33の内側に突出した保持部により基板Wを保持する構成になっている。基板Wの裏面まで広く撮像する必要がある場合は、フレーム33に基板Wの端面を挟持する部材を設けても良い。フレーム33の内周は、基板Wの外径より大きく、平面視で基板Wをフレーム33内に収めることができる。さらに、フレーム33の対向する一対の端部に回転軸32がそれぞれ固定されている。これら回転軸32は、その軸中心がフレーム33に基板Wを支持させたときの基板Wの平面中心(重心位置に略等しい)及び基板Wの厚さ方向の中心を通るように設定されている。回転軸32を中心に保持部材31を回転させると、フレーム33と共に基板Wが回転し、表面と裏面を選択的に配置できる。
【0011】
保持部材31は、不図示のステージに搭載されており、基板Wを図1に示すX軸方向に往復移動させることができる。保持部材31の上方には、線光源36とラインセンサカメラ37が検査光学系として配設されている。線光源36は、保持部材31が移動するX軸方向と交差する方向にライン状に平行光を照射し、基板面を照明する。線光源36は、基板Wの表面又は裏面の正反射(干渉光)画像を撮像する光照明角度θ0を初期位置とし、基板Wの表面又は裏面の正反射以外の画像を撮像するときは、光照明角度θ1の範囲で回動させることができる。ラインセンサカメラ37は、法線nを基準にして線光源36と対向する位置に設けられ、基板Wからの反射光を撮像する。ラインセンサカメラ37は、基板Wの表面又は裏面の正反射画像を撮像する撮像角度θ0を初期位置とし、正反射以外の散乱光や回折光の画像を撮像するときは、撮像角度θ2の範囲で角度で回動可能に支持されている。
【0012】
制御部5は、内部に画像処理部を備え、作業者が操作部7を使って入力した情報を受け取って、欠陥検査装置1の各構成要素に対して指令を発し、エリアセンサカメラ23とラインセンサカメラ37から出力される画像信号を受け取って画像データを作成する。さらに、画像データを画像処理して欠陥抽出を行い、抽出結果を表示部6に表示させる。
表示部6は、欠陥検査情報やその他の情報を表示するディスプレイであり、タッチセンサ付きの液晶ディスプレイでも良い。
操作部7は、欠陥検査の動作を指示するために用いられ、例えば、キーボードやトラックボールなどからなる。
【0013】
次に、欠陥検査装置1の動作について説明する。
検査を行う際には、カセット搬入出部11に基板Wが収容されたカセットを作業者又はロボットが搭載させる。作業者が操作部7から操作の開始を指令すると、欠陥検査が開始される。
搬送アーム13は、カセット内の1枚の基板Wを真空吸着して取り出し、アライナ12に搬送する。アライナ12が基板Wの位置を検出したら、制御部5が搬送アーム13を駆動させて基板Wの位置を補正する。このようにして基板Wのアライメントが終了したら、搬送アーム13が基板Wを端面検査部3に搬送する。
【0014】
端面検査部3では、基板Wの周縁の欠陥検査を行う。回転ステージ22は、基板Wがセットされると、基板Wの裏面の中心部を真空吸着して保持する。照明装置24で基板Wの端面を照明し、端面における反射光をエリアセンサカメラ23に取り込ませる。エリアセンサカメラ23は、撮像素子の撮像面上に結像される基板Wの端面からの正反射光を撮像し、これに応じた画像信号を出力する。
制御部5は、エリアセンサカメラ23から逐次出力される画像信号を取り込んで、基板Wの端面全体を含む1枚の端面画像データを作成する。この端面画像データは、画像処理され、基板Wの端面における欠陥が抽出される。欠陥を抽出した結果は、表示部6に表示される。
【0015】
基板Wの端面検査を実施している間に、搬送アーム13は、次の基板Wをカセット搬入出部11のカセットから取り出してアライメントする。アライメントは、先の基板Wの端面検査が終了するまでに完了させる。ここで、アライメントは、基板Wを搬送アーム13から平面検査部4や端面検査部3に受け渡したとき、基板Wの中心位置と各検査部3,4の基準位置が一致し、かつ回転方向が所定方向になるように設定される。
先の基板Wの端面検査が終了したら、搬送アーム13は、不図示の一方のハンドに検査済みの基板Wを保持し、他方のハンドに保持した次の基板Wを回転ステージ22に載置する。端面検査部3は、基板交換によって新たに載置された次の基板Wに対し、端面検査を前記と同様に行う。搬送アーム13は、端面検査が終了した先の基板Wを平面検査部4に搬送し、平面検査部4の受け渡し位置に予め待機させてある保持部材31に基板Wを移載する。搬送アーム13は、カセット搬入出部11のカセットから次の基板Wを取り出し、端面検査部3の検査が終了するまでにその基板Wのアライメントを実施する。
【0016】
平面検査部4は、保持部材31に基板Wがセットされると、支持部34が基板Wの裏面の周縁部を吸着する。これと共に、線光源36を光照明角度θ0に設定し、ラインセンサカメラ37を撮像角度θ0に設定する。線光源36は、ライン状の照明光を出力し、基板Wの表面に対して光照射角度θ0で照明する。この状態で、保持部材31をX軸方向の往路方向に等速度で移動させると、線光源36によるライン状の照明光が基板Wの表面上を相対的に等速度で走査することになる。
ライン状の照明光が基板W表面で反射したときの反射光は、ラインセンサカメラ37に取り込まれる。ラインセンサカメラ37の撮像素子の撮像面上で結像された正反射光に応じて画像信号が出力される。
【0017】
制御部5は、ラインセンサカメラ37から逐次出力された画像信号を受け取って、基板Wの表面全体についての1枚の画像、表面の正反射の明視野の画像データを作成する。以下、この画像データを第1の表面画像データとする。制御部5は、第1の表面画像データを画像処理して基板Wの表面の欠陥を抽出する。欠陥抽出の結果は、表示部6に出力される。
【0018】
次に、制御部5は、線光源の位置を光照明角度θ0から所定角度ずれた光照明角度θ1に移動させる。これによって、正反射以外の画像、例えば、暗視野による撮像となるように入射角度と反射角が異なるように設定され、散乱光による暗視野の画像が撮像可能になる。なお、線光源の光照射角度を変更する代わりに、ラインセンサカメラの撮像角度をθ0からθ2に移動させても良い。
【0019】
撮像条件の設定が終了したら、保持部材31をX軸方向の復路方向に等速度で移動させる。線光源36によるライン状の照明光が基板Wの表面上を相対的に等速度で走査し、ラインセンサカメラ37に反射光が取り込まれる。制御部5は、ラインセンサカメラ37から逐次出力される画像信号を受け取って、基板Wの表面全体についての1枚の画像データを作成する。この画像データは、正反射以外の撮像条件における画像データである。以下、この画像データを第2の表面画像データとする。制御部5は、第2の表面画像データを画像処理して基板Wの表面における欠陥を抽出する。欠陥抽出の結果は、表示部6に表示される。
【0020】
裏面検査を行うときは、制御部5が保持部材31を回転軸32を中心にして180°回転させ、基板Wを反転させる。このとき、保持部材31は、基板Wの表面と裏面の高さが変化しないように構成されている。高さに誤差が発生する場合は、保持部材31が基板Wの垂線方向に移動可能な構成とし、基板Wの中心と検査光学系の光軸を一致させるようにしても良い。
裏面が検査光学系側に配置されるので、線光源36とラインセンサカメラ37を正反射画像が取得できるように、それぞれ角度θ0に移動させる。保持部材31をX軸方向の往路方向に等速度で移動させ、ライン状の照明光を相対的に基板Wの裏面上を走査させてラインセンサカメラ37で撮像する。制御部5は、ラインセンサカメラ37の出力する画像信号を受け取って、正反射における基板Wの裏面全体についての1枚の画像データを作成する。このようにして作成した第1の裏面画像データを画像処理し、基板Wの裏面の欠陥抽出をする。欠陥抽出の結果は、表示部6に表示される。
さらに、基板Wの裏面の正反射以外の例えば暗視野の画像を取得すべく、線光源36又はラインセンサカメラ37の設置角度を変更する。保持部材31をX軸方向の復路方向に等速度で移動させ、ライン状の照明光で照明しながら、ラインセンサカメラ37で撮像する。制御部5は、ラインセンサカメラ37が出力する画像信号を受け取って、正反射以外での基板Wの裏面全体についての1枚の画像データを作成する。このようにして作成した第2の裏面画像データを画像処理し、基板Wの裏面の欠陥抽出をする。欠陥抽出の結果は、表示部6に表示される。
【0021】
基板Wの裏面についての撮像が終了したら、保持部材31が再び回転軸32を中心にして180°回転する。基板Wの表面が検査光学系側にセットされる。線光源36とラインセンサカメラ37は、初期位置となる角度θ0に移動させる。保持部材31を移動させて、受け渡し位置まで移動させたら、吸着を解除する。搬送アーム13が空いているハンドで検査済みの基板Wを取り出し、端面検査が終了した基板Wを新たに保持部材31に移載する。新たな基板Wについては、前記と同様にして表面及び裏面の検査が実施される。検査済みの基板Wは、搬送アーム13によってカセット搬入出部11まで搬送され、カセットに戻される。
【0022】
制御部5は、このようにして取得した各画像データ及び欠陥抽出の結果を用い、基板Wの3次元形状の設計情報に基づいて基板Wの表面及び裏面並びに端面(以下、基板表層という)の欠陥状態をオーバレイして表示部6に表示させることができる。
このときの画面の例を図3に示す。画面40には、第1の表面画像データを用いた基板Wの表面の欠陥情報と、基板表面のチップ設計情報(例えば、ダイサイズ、チップサイズ、ショット内ダイ個数、ウェハ中心に対するショットオフセット)を表示する3次元画像TD1が表示されている。さらに、この画面40には、表示内容の変更機能を実現するためのメニュー41が設けられており、一般的な3次元CAD(Computer Aided Design)装置などで可能な操作、例えば、移動、射影平面での回転、指定した1点での3次元の回転、倍率変更などが可能になっている。図4は、図3の表示に対し、倍率を縮小し、かつ指定した1点を中心にして3次元に回転させて裏面を表示させた画像TD2が示されている。この画像は、第1の裏面画像データを用いて作成されている。
【0023】
ここで、3次元表示をするために端面の画像データと、表面画像データと、裏面画像データから基板の3次元形状の画像を作成して表示させる方法について説明する。表面と裏面の画像データは、正反射で撮像した明視野の画像である第1の表面画像データと、同じ明視野の第1の裏面画像データが組み合わせて使用される。また、暗視野の第2の表面画像データと、同じ条件で撮像した暗視野の第2の裏面画像データが組み合わせて使用される。
ここで、図5に基板Wを側面方向からみた模式図を示す。エリアセンサカメラ23で撮像した端面の画像は、図5の端面撮像範囲AR1である。これに対応して、実際に得られる画像を図6に示す。画像50中で、ノッチ位置51は、端面検査に先立って行われるアライメントでY座標は予め分かっている。また、ノッチ部分は物理的に凹んでいるので、部分52のように撮像画像が暗くなるなど、通常の端面とは異なる画像になっている。さらに、エリアセンサカメラ23のクロックスピードと、回転ステージ22の回転速度から、Y方向の1画素当たりの距離と、ノッチ位置51を0°に設定したときの回転ステージ22の回転量も算出できる。
【0024】
さらに、画像50内でノッチ位置51を避けて矩形領域AR2を設定し、この矩形領域AR2における輝度情報を画素ごとに取得する。この際、Y座標が一致する複数の画素、つまりZ方向に延びる一列の画素の輝度情報の平均値を取得すると、Z方向の1ライン分の輝度情報のプロファイルが得られる。このプロファイルの一例を図7に示す。プロファイル53の輝度の最大値M1と最小値M2を取得し、その中間値M3を演算すると共に、中間値M3とプロファイル53の交点m1,m2のZ座標を調べる。この交点m1,m2は、基板Wの端面の境界に相当するので、Z方向に2ヶ所ある交点m1,m2のZ座標から端面幅がわかる。さらに、端面幅の中点を算出し、ここを端面エッジ部54とする。
これによって、図6に例示されるような端面の画像50中で、任意の画素は端面エッジ部54を原点とするZ方向の座標と、Y方向でノッチ位置51を0°とする周方向の角度で特定できるようになる。これによって、各画素を3次元の座標系にマッピングすることが可能になる。
【0025】
次に、図8に表面の撮像画像61を示す。画像中心IG1と基板中心WG1とのずれ量62は、搬送部2内にあるアライナ12による補正の誤差範囲内で、略一定の値になる。同様に、ノッチの部分52の回転方向のずれ量63も略一定になる。ノッチのずれ量63は、撮像画像61でノッチ位置が真下の位置にあるときを0°と定義したときの回転角度とする。
このように、画像中心IG1と基板中心WG1のずれ量62と、ノッチ位置のずれ量63とによって、平面の画像座標系の任意の位置は、3次元の座標系にマッピングすることができる。裏面の画像についても同様の処理を行うことで、3次元の座標系のマッピングすることが可能になる。
ここで、ノッチ位置を基準にした周方向の角度の情報は、表面及び裏面の画像と、端面の画像とで共通して用いることができるので、端面と表面と裏面のそれぞれで検出した欠陥位置を3次元の座標系にマッピングして3次元画像を形成することができる。
【0026】
さらに、3次元表示を行う手順について、図9のフローチャートを参照して説明する。
最初に、基板Wの直径、厚さ、ノッチの大きさなどの設計情報を元にCADなどの描画ツールで3次元の基板Wの構造データを作成する(ステップS101)。実際には、基板Wの構造は、SEMI規格などで定められており、大きさの種類も4インチや、5インチ、6インチ、8インチ、12インチなど、限られた種類しかいない。したがって、予め各構造及びサイズの基板の3次元形状を作成しておくと良い。
【0027】
次に、チップの配置などのチップ設計情報を基板の画像のオーバレイするための画像として、チップマップデータを作成する(ステップS102)。チップマップデータの作成手順は後述する。さらに、汎用されているCADの画像貼り付け機能を使って、チップマップデータを読み出し、ステップS101で作成した基板の構造データの表面に貼り付ける(ステップS103)。貼り付ける位置は、3次元の座標系の値に従えば自動的に行える。
この後、欠陥データを読み込む(ステップS104)。欠陥検出処理では、一般的に図10のように、欠陥の有無を白黒などの2つの値に変換した二値化画像として保存されている。この欠陥データの画像もチップマップデータの貼り付けと同様にしてCADの画像貼り付け機能を使って貼り付ける(ステップS105)。このようにして、図3や図4に示すような3次元表示が行える。
【0028】
ここで、ステップS102のチップマップデータの作成には、例えば、図11に示すような基板設計情報入力画面71が使用される。この基板設計情報入力画面71は、制御部5の処理によって作成され、操作部7からの操作を受け付ける入力手段として表示部6に表示されるもので、チップサイズの入力欄として、幅の入力部72Aと、高さの入力部72Bを備える。幅は、図12に示すように基板Wを表示したときの、横方向に相当する。高さは、上下方向に相当する。基板設計情報入力画面71には、さらに、ダイサイズの幅の入力部73A及び高さの入力部73B、スクライブサイズの幅の入力部74A及び高さの入力部74B、ショットレイアウトの入力部75A,75B、マトリックスレイアウトの入力部76A,76B、マトリックスシフトの入力部77A,77B、エッジカット量の入力部78、ダイ総数の表示部79、検査領域保存ボタン80が配列されている。これらの情報は、設計情報に基づいて操作者が入力する。なお、ダイは、基板W内の製品として切り出す最小単位で、かつ繰り返しパターンとなるものである。チップサイズは、ダイの中に含まれるチップのサイズである。チップサイズとダイサイズを別々に設定するのは、一般に最も重要な検査領域がチップであるためである。チップサイズとダイサイズは、以下の関係を満たすものとする。
チップサイズ幅(高さ)≦ダイサイズ幅(高さ)
なお、ここでの幅及び高さは、図12における幅及び高さに相当する。
【0029】
スクライブサイズは、ダイの中に含まれるスクライブのサイズである。スクライブは、後工程でチップを取り出すときの切断領域である。一般に、基板検査では、スクライブ領域は検査対象から除くか、大きい欠陥などの致命的な結果のみを検出することが多い。したがって、この欠陥検査装置1では、スライブサイズを設定することでクライブラインを表示可能にしている。なお、スクライブサイズとダイサイズの関係は、以下を満たしている。
スクライブサイズ幅(高さ)+チップサイズ幅(高さ)≦ダイサイズ幅(高さ)
この関係を利用し、基板Wのノッチを下向きにしたときに、ダイの左下を原点とし、スクライブサイズの位置をチップの左下と定義する。
【0030】
さらに、ショットレイアウトは、ショット内のダイの数に相当する。マトリックスレイアウトは、基板W内のショット数に相当する。マトリックスシフトは、ショットレイアウトの中心が基板中心に対してずれているときのずれ量である。
【0031】
このような定義を行うことで、図12に示す設計情報表示画面81のように、基板Wに相当する画像82内がチップ領域83と、スクライブ領域84と、エクストラ領域85と、エッジカット領域86の4つの領域に分割して表示される。エッジカット領域86は、基板Wの周縁部でレジストを除去した環状の部分に相当する。エクストラ領域85は、チップ領域83、スクライブ領域84、エッジカット領域86を除いた基板W上の残りの部分に相当する。各領域83〜86は、目視で区別できるように、色彩や明度、パターンなどを変えて表示される。ここで、チップ領域83は、検査領域として表示されるが、図示しないマウスなどの入力手段でクリックすることで、そのチップ領域83を検査対象から除外できるようになっている。除外されたチップ領域は、例えば、破線で示すチップ領域87のように他の検査対象と区別できるように表示が変更される。除外したチップ領域87を再度クリックしたときは、表示が切り替えられ、検査領域のチップ領域83として再登録される。
【0032】
登録された検査領域のチップの数、すなわちスクライブ部分を含むダイの総数は、図11の基板設計情報入力画面71の表示部79に表示される。最後に操作者が検査領域保存ボタン80を押すと、設計情報表示画面81のチップマップ画像がチップマップデータとして保存される。
【0033】
作業者は、図3や図4のように表示される3次元画像を用いて欠陥を確認する。表面や裏面、端面の欠陥を3次元画像を適宜回転させたり、拡大縮小させたりしながら確認する。正反射の画像では確認が難しいが、正反射以外の画像では容易に確認できる欠陥もあるので、必要に応じて、画像を切り換える。例えば、第1の表面画像データと、第2の表面画像データは、同じ基板Wを観察したものであり、周方向の角度はノッチ位置を基準にして一致させることができるので、表示を切り換えるだけで、欠陥を容易に確認できる。
【0034】
この実施の形態では、端面検査と表面検査、裏面検査を行い、それぞれの画像を関連付けて3次元の画像を作成するようにしたので、欠陥の情報を画像として一括して表示させることができる。3次元の画像は、拡大縮小や、回転が可能なので、欠陥の確認をすみやかに、かつ確実に行うことができる。アライナ12による位置ずれの補正に加えて、端面検査及び表面、裏面検査のそれぞれで得られた画像を用いた補正を行うので、各画像のずれを防止でき、3次元画像を精度良く作成できる。
さらに、端面検査と、表面及び裏面の検査を同時に行えるので検査時間を短縮できる。
【0035】
なお、基板Wを検査する順番は端面、表面、裏面の順番に限定されず、如何なる順番でも良い。いずれの場合でも、表面又は裏面の検査をしている間に、端面検査を実施し、端面検査を実施している間に、次の基板Wのアライメントを実施することが望ましい。
図3に示す3次元画像は、基板Wの構造データに図10に示すような欠陥情報の画像と、チップ設計情報の画像(つまり、チップマップデータ)をオーバレイして表示させているが、基板Wの構造データに欠陥情報の画像のみを表示しても良い。また、表面及び裏面の欠陥座標について、搬送部2のアライナ12の補正情報を基にして基板W上の位置に座標変換したが、予め登録しておいた基板Wの周縁部の画像内の排他的な特徴領域の画像を使ってパターンマッチングを行うことで座標変換を行っても良い。この場合は、より高精度に座標の変換ができるようになる。
【0036】
搬送部2、平面検査部4、制御部5、表示部6、操作部7での表面と裏面の欠陥検査動作に関する構成及び検査手順は、WO03/027652号に記載した構成及び検査手順を使用しても良い。
表示部6に表示する情報は、端面と表面と裏面の欠陥情報だけでなく、検査のために撮像した検査画像を同時に表示させても良い。この場合、例えば、欠陥情報を赤色、検査画像の輝度情報をグレースケールで表示し、かつ欠陥情報の表示の有無を切り替え可能にする。これによって、欠陥が発生している部位の状況を容易に確認できる。
【0037】
また、基板Wのチップ設計情報、例えば、ダイサイズ、チップサイズ、ショット内ダイ個数、基板中心に対するショットオフセットなどの表示を、図4に示すような裏面の画像にオーバレイして表示させても良い。表面で欠陥が発生したチップ位置だけでなく、裏面の欠陥位置が表面チップに悪影響を及ぼしていないか確認できるようになる。
さらに、これらの情報を、例えば、XVL形式などの3次元CADと互換性のあるデータ形式に保存することで、欠陥検査装置1の検査結果を他のシステムで容易に確認することが可能になる。
【0038】
(第2の実施の形態)
図13に示すように、この実施の形態における欠陥検査装置101は、搬送部2にアライナが設けられていない。端面検査部103の回転ステージ22を指示するベース21には、図示しない移動機構が設けられており、回転ステージ22の回転軸に直交するXY方向の二軸に回転ステージ22を移動可能になっている。また、端面検査部103には、第一の撮像装置であるエリアセンサカメラ23に加えて、基板Wの周縁部を撮影する第二の撮像装置であるラインセンサカメラ104及び照明装置105が設けられている。
【0039】
基板Wの検査順序は、前記の第1の実施の形態と同じで、最初に端面検査部3に基板Wが搬送される。ただし、搬送部2にアライナがないのでアライメントをしていない状態で基板Wが搬送される。基板Wの端面検査をするときは、回転ステージ22を回転させて端面の画像を取得すると共に、照明装置105で基板Wの周縁部を照らしながらラインセンサカメラ104で撮像を行う。ラインセンサカメラ104で得られる画像からは、ノッチ位置の情報と基板Wの偏芯についての情報が得られるので、これらの情報に基づいて基板Wのアライメントを行う。端面検査とアライメントが終了したら、平面検査部4で表面検査と裏面検査を行う。平面検査部4における検査結果は、アライメント後の結果なので、第1の実施の形態と同様に取り扱うことができる。端面検査部103における画像は、アライメントしたときの補正値に基づいて変換される。
【0040】
この実施の形態では、アライメント機能を有する端面検査部103を用いることで、搬送部2におけるアライメントを省略できる。装置構成を簡略化できると共に、アライメントと端面検査を同時に実施するので検査時間を短縮できる。検査順序は、端面検査が最初であれば良く、表面と裏面の順序は変更できる。
【0041】
なお、表面検査用、又は裏面検査用の光学系は、図14に示すように基板面に近接する位置に光学系を配置しても良い。線光源36は、光源36Aと、基板面に近接させた光学素子36Bからなる。ラインセンサカメラ37は、基板面に近接させた光学素子37Aと、撮像素子37Bからなる。この場合、基板Wに大きい異物が載っていると、光学系に干渉してしまうので、異物検出センサ110を使用する。異物検出センサ110は、基板面に平行な光束を発する光源110Aと受光素子110Bを基板Wを挟んで配置する。基板表面に異物が載っていると、異物検出センサ110の光束が遮られるので、異物を検出できる。異物が検出されたときは、検査を行わないようにする。基板Wの反対側の面に沿って異物検出センサをさらに設けても良い。反対側の異物検出センサが異物を検出したら、その面の検査は行わない。
【0042】
(第3の実施の形態)
この実施の形態は、図1又は図13に示す欠陥検査装置1,101において、検査結果を保存するハードディスクドライブなどの検査結果記録手段と、検査結果記録手段に保存された検査結果を任意の情報をキーにしてグラフ表示する検査結果解析手段とを備えることを特徴とする。
【0043】
検査結果解析手段は、記録データの検索や、データをグラフ表示することが可能で、例えば、CPU(中央演算装置)やメインメモリによって実現される。検査結果解析手段によって提供される検査解析操作GUI(Graphic User Interface)の画面の一例を図15に示す。この解析画面121では、今までに検査を行った品種を選択する入力部122と、工程選択の入力部123を有し、少なくとも一方の入力部122,123にデータを入力するようになっている。図15では、品種のみを設定しているが、工程のみや、品種と工程の両方を指定しても良い。また、期間の入力部124が設けられており、解析を行う対象となる期間を指定できるようになっている。解析対象の入力部125は、製造ラインにおいて解析を行う工程の種類などを入力するものである。この入力部125には、必ずしもデータを入力しなくても良い。しかしながら、入力部125にデータを入力したときは、対応するアイテム選択部126を設定する。解析を実行するときは、解析開始ボタン127を押す。
【0044】
図16に解析時に表示されるグラフの一例を示す。このグラフの各ラインL1〜L5は、検査条件別に端面と表面と裏面のそれぞれにおける欠陥発生率を示している。欠陥発生率が常に小さい条件は、欠陥を検出し難い条件なので、検査条件としては不適切である。このため、有効条件判定閾値E1として、一定時間の欠陥発生率を指定できるようになっている。ラインL4、L5に相当する検査条件は、有効条件判定閾値E1を越える部分が少ないので不適切な条件とみなされる。したがって、不図示の検査条件削除手段を用いて検査条件から除かれる。これによって、以降の品種「MEMORY−A」の検査では、ラインL1〜L3に相当する検査条件で検査が行われる。これらの検査条件は、レシピに登録することが可能で、検査時にはレシピに従って各検査条件の検査が実施され、3次元画像が作成される。
【0045】
同様に、解析対象として、製造装置の1つであるコータディベロッパのID(以下、C/D−IDと記す)を選択した場合について説明する。アイテム選択部126は、C/D−IDの1つとして、例えば、「C/D#1」など、C/Dを特定する情報が選択される。その結果、図17に示すような欠陥発生率のグラフが得られる。このグラフは、C/D#1で作成した品種「MEMORY−A」の基板に対する欠陥発生率を検査条件ごとに示している。グラフから、ラインL6の検査条件とラインL7の検査条件のみで検査を行えば、欠陥を効率良く検出できることがわかる。この実施の形態では、C/D−IDのみを説明したが、ロットIDや、スロット番号、ウェハID、C/D以外の製造装置や、レシピのIDなど、欠陥検出の頻度が変化する可能性のあるキーであれば良い。これらのキーは、予め検査結果記録手段に記録しておくことが望ましい。さらに、必要に応じてキーを追加可能に構成しても良い。
【0046】
なお、本発明は、前記の各実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、平面検査部4は、基板Wの表面又は裏面の一方のみの画像を取得するようにしても良い。この場合は、取得した平面の画像と端面の画像を用いて3次元画像が形成される。
第一の撮像装置は、エリアセンサカメラ23に限定されず、複数の撮像装置を端面の形状に合わせて配置したり、1つの撮像装置を移動可能に配置したりしても良い。同様に、第二の撮像装置は、ラインセンサカメラ104に限定されない。
平面検査部4で検査を実施した後に、端面検査部3で検査を行っても良い。第2の実施の形態ではアライメントが行われない状態で表面や裏面の検査が実施されることになるが、後から画像を補正することで3次元画像を作成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図2】平面検査部の保持部材に基板を保持させた状態を示す平面図である。
【図3】基板の表面と欠陥の検査結果を3次元表示させた図である。
【図4】基板の裏面を3次元表示させた図である。
【図5】端面検査部において取得される画像の範囲の模式的に説明する図である。
【図6】端面検査部で取得される画像の一例を示す図である。
【図7】端面エッジ部を特定する際に用いられる輝度のプロファイルを示す図である。
【図8】表面検査画像で取得される画像の一例を示すと共に、3次元座標に変換する過程を説明する図である。
【図9】3次元画像を作成するフローチャートである。
【図10】欠陥を示す二値化画像を示す図である。
【図11】基板設計情報画面の一例を示す図である。
【図12】設計情報を二次元で表示した図である。
【図13】端面検査部でアライメントする欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図14】光学系を基板に近接した配置した例を示す図である。
【図15】解析画面の一例を示す図である。
【図16】検査条件別の欠陥発生率を比較可能にグラフ化した図である。
【図17】特定の解析対象について欠陥発生率を検査条件別の比較可能にグラフ化した図である。
【符号の説明】
【0048】
1,101 欠陥検査装置
3 端面検査部
4 平面検査部
5 制御部
6 表示部
22 回転ステージ
23 エリアセンサカメラ(第一の撮像装置)
104 ラインセンサカメラ(第二の撮像装置)
W 基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の端面の画像を取得する端面検査部と、
基板の表面と裏面の少なくとも一方の画像を取得する平面検査部と、
前記平面検査部で取得した表面画像又は裏面画像の少なくとも一方と、前記端面検査部で取得した端面画像のそれぞれに対して欠陥検査を行い、検査結果を含む基板の3次元画像を作成する制御部と、
前記3次元画像を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
前記端面検査部は、基板を載置する回転ステージと、前記回転ステージを回転軸に直交する方向に移動させる移動機構と、端面画像を取得する第一の撮像装置と、前記回転ステージで基板を回転させときに前記回転ステージに対する基板のずれ量を検出する第二の撮像装置とを有し、前記制御部は、前記第二の撮像装置からの情報に基づいて前記移動機構を駆動させて基板の位置ずれを補正させることを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記端面検査部による検査が終了した後に、前記平面検査部で検査を実施するように基板を搬送させることを特徴とする請求項2に記載の欠陥検査装置。
【請求項4】
前記制御部は、異なる検査条件で実施した欠陥の検査結果のデータを蓄積する検査結果蓄積手段と、前記検査結果蓄積手段に蓄積された複数の検査結果のデータを操作部からの入力に応じて抽出し、前記表示部に比較可能に表示させる解析手段とを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
【請求項1】
基板の端面の画像を取得する端面検査部と、
基板の表面と裏面の少なくとも一方の画像を取得する平面検査部と、
前記平面検査部で取得した表面画像又は裏面画像の少なくとも一方と、前記端面検査部で取得した端面画像のそれぞれに対して欠陥検査を行い、検査結果を含む基板の3次元画像を作成する制御部と、
前記3次元画像を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
前記端面検査部は、基板を載置する回転ステージと、前記回転ステージを回転軸に直交する方向に移動させる移動機構と、端面画像を取得する第一の撮像装置と、前記回転ステージで基板を回転させときに前記回転ステージに対する基板のずれ量を検出する第二の撮像装置とを有し、前記制御部は、前記第二の撮像装置からの情報に基づいて前記移動機構を駆動させて基板の位置ずれを補正させることを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記端面検査部による検査が終了した後に、前記平面検査部で検査を実施するように基板を搬送させることを特徴とする請求項2に記載の欠陥検査装置。
【請求項4】
前記制御部は、異なる検査条件で実施した欠陥の検査結果のデータを蓄積する検査結果蓄積手段と、前記検査結果蓄積手段に蓄積された複数の検査結果のデータを操作部からの入力に応じて抽出し、前記表示部に比較可能に表示させる解析手段とを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−196975(P2008−196975A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−32545(P2007−32545)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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