説明

第2遅延回路を介してトリミングされる第1遅延回路を有する集積回路チップ、および遅延時間を調整する方法

【課題】プロセス変動による時間遅延の問題を低減または解決する。
【解決手段】第1遅延回路と第2遅延回路とを備える集積回路チップである。第1遅延回路は、信号を第1遅延時間遅延するように形成されている第1遅延回路接続形態を有している。第2遅延回路は、回路ループにおいて第2遅延時間を供給するように構成されている第2遅延回路接続形態を有している。回路ループは、モニターされるように形成されており、発振信号を供給する。第2遅延回路接続形態は、第1遅延回路接続形態と実質的に同じであり、第1遅延回路は、第2遅延時間と発振信号とに基づいて第1遅延時間を調節するためにトリミングされるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
一般的に、コンピュータシステムは、相互に通信してシステムアプリケーションを実行する複数の集積回路チップを備えている。チップ速度は上昇しつづけており、チップ間で通信されるデータの量は、システムアプリケーションの要求を満たすように上昇し続けている。チップ間で通信されるデジタルデータのボリュームが増すにつれて、チップ間のデータ通信ボトルネックを防止するために、より高い帯域幅の通信リンクが必要となる。
【0002】
多くの場合、コンピュータシステムは、コントローラ(例えば、マイクロプロセッサ)と、1つまたは複数のメモリチップ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)チップ)とを備えている。RAMチップは、任意の適切な種類のRAM(例えば、ダイナミックRAM(DRAM)、2倍データ転送速度同期DRAM(DDR−SDRAM)、グラフィックDDR−SDRAM(GDDR−SDRAM)、レイテンシ短縮DRAM(RLDRAM)、擬スタティックRAM(PSRAM)、および、低電力DDR−SDRAM(LPDDR−SDRAM))であってもよい。
【0003】
一般的に、データおよびストローブ信号は、データの書き込みおよび読み込みのために、チップ間(例えば、コントローラとRAMとの間)を、通信リンクを介して通信される。データをチップ(例えば、RAM)に書き込むために、データおよびストローブ信号をチップへ伝送し、受信されたデータを、受信されたストローブ信号を介してサンプリングする。チップからデータを読み込むために、データおよびストローブ信号を、チップから伝送する。データおよびストローブ信号のタイミングは、通信リンクの信頼できる動作のためには重要なものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
入力/出力(I/O)データビットと、ストローブ信号速度とを増大することによって、より高い帯域幅の通信リンクを確立することができる。しかしながら、I/Oデータビットおよびストローブ信号速度を増大することにより、データビットおよびストローブ信号のタイミング調整用時間(例えば、準備時間および保持時間)が低減される。このことは、読み込みおよび書き込みのタイミング問題を引き起こす可能性がある。信号タイミングを調整するために、1つまたは複数の遅延回路が重要信号経路(例えば、読み込みおよび書き込みデータ経路)に含まれていることもある。しかしながら、プロセス変動は、遅延回路遅延時間に影響を及ぼし、競合状態を引き起こす可能性がある。競合状態により、機能がエラーとなるか、または、タイミング調整用時間が低減される。タイミング調整用時間が低減されると、動作の最高速度が低下する。
【0005】
これらの理由およびその他の理由により、本発明が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のひとつの観点によれば、集積回路チップは、第1遅延回路と第2遅延回路とを備えている。第1遅延回路は、信号を第1遅延時間遅延するように形成された第1遅延回路接続形態を有している。第2遅延回路は、回路ループにおいて第2遅延時間を供給するように形成された第2遅延回路接続形態を有している。上記回路ループは、モニターされるように形成されているとともに、発振信号を供給するものである。上記第2遅延回路接続形態は、第1遅延回路接続形態と実質的に同じであり、上記第1遅延回路は、上記第2遅延時間と上記発振信号とに基づいて、上記第1遅延時間を調節するようにトリミングされる。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る集積回路チップは、信号を第1遅延時間遅延するように形成された第1遅延回路接続形態を有する第1遅延回路と、回路ループにおいて第2遅延時間を供給するように形成された第2遅延回路接続形態を有する第2遅延回路とを備え、上記回路ループは、モニターされるように形成されているとともに、発振信号を供給するように形成されており、上記第2遅延回路接続形態は、第1遅延回路接続形態と実質的に同じであり、上記第1遅延回路は、上記第2遅延時間と上記発振信号とに基づいて、上記第1遅延時間を調節するためにトリミングされるように形成されている。
【0008】
それゆえ、プロセス変動による時間遅延の問題が低減または解決される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施形態は、以下の図を参照してよりよく理解される。図面の構成要素は、相互に必ずしも縮尺通りではない。同様の参照番号は、対応する類似の部分を表している。
【0010】
以下の詳細な説明では、添付の図を参照する。添付の図は、本願の一部をなすものである。添付の図には、説明のために、本発明を実施してもよい具体的な実施形態を示す。この点に関して、方向を示す用語、すなわち、「上」、「下」、「正面」、「背面」、「先」、「後」などは、説明する図の方向を基準として使用されているものである。本発明の実施形態の部材は、複数の様々な方向に配置することができるので、方向を示す用語は、説明のために使用されるものであり、決して制限的なものではない。他の実施形態を利用してもよいし、本発明の範囲に反することなく、構造的な、または、論理的な変更を行ってもよいことが分かる。したがって、以下の詳細な説明は、制限的な意味で捉えられるべきではなく、本発明の範囲は、添付の請求項によって定義される。
【0011】
図1は、本発明のコンピュータシステム20の一実施形態を示すブロック図である。コンピュータシステム20は、第1集積回路チップ22と、第2集積回路チップ24とを備えている。チップ22は、通信経路26を介して、チップ24に電気的に結合されている。一実施形態では、チップ22はメモリコントローラであり、チップ24はRAM(例えば、DRAM、DDR−SDRAM、GDDR−SDRAM、RLDRAM、PSRAMまたはLPDDR−SDRAMなど)である。コントローラおよびRAMは、相互に通信し、システムアプリケーションを実行する。一実施形態では、チップ22およびチップ24は、相互に通信するどのような適切なチップであってもよい。
【0012】
チップ24は、内部回路28と、試験回路30とを備えている。内部回路28は、入力信号INPを32において受信し、出力信号OUTを34に出力する。試験回路30は、オン/オフ信号ON/OFFを36において受信し、試験出力信号TOUTを38に出力する。試験回路30は、36において受信するオン/オフ信号ON/OFFによってスイッチオンされる。また、試験回路30におけるタイミング遅延を決定、または、特徴づけるために、38に出力された試験出力信号TOUTが測定される。内部回路28におけるタイミング遅延は、試験回路30のタイミング遅延に基づいてトリミングされる。
【0013】
内部回路28は、入力信号INPを32において受信し、32において受信した入力信号INPを、遅延時間値になるようにトリミングすることができる内部遅延回路によって遅延する。内部遅延回路を介して遅延された信号は、出力信号OUTとして、34に出力される。内部回路28は、トリミングされ得る遅延回路を含む、任意の適切な回路であってもよい。一実施形態では、内部回路28は、RAMにおける読み込みデータ経路回路、または、RAMにおける書き込みデータ経路回路など、重要信号経路回路である。一実施形態では、内部回路28は、内部遅延回路に対して直列に結合された重要信号経路回路要素を備え、32において受信した入力信号INPを、重要信号経路回路要素と内部遅延回路とを介して遅延し、出力信号OUTを34に出力する。
【0014】
試験回路30は、試験遅延回路を含む発振器を備えている。試験回路30における試験遅延回路は、内部回路28の内部遅延回路と実質的に同じであるか、または、内部回路28の内部遅延回路のコピーである。試験回路30における発振器回路は、36において受信するオン/オフ信号ON/OFFによってスイッチオンされて、発振信号を供給する。発振信号の周波数は、試験遅延回路の遅延時間に基づいている。発振信号の周波数、または、発振信号の誘導体を測定することにより、試験遅延回路の時間遅延が特徴づけられる。内部回路28における内部遅延回路は、試験回路30における試験遅延回路の遅延時間に基づいてトリミングされる。
【0015】
内部回路28における内部遅延回路を、試験回路30における試験遅延回路の時間遅延に基づいてトリミングすることにより、プロセス変動(例えば、チップ毎の変動、および、ロット毎の変動)による時間遅延の問題が低減または解決される。重要信号経路のための時間遅延をチップ毎に調整することにより、プロセス変動と、電圧変動と、温度変動とに起因するタイミング調整用時間の低減を最小にし、動作周波数を最大にすることができる。さらに、このことにより、生産高を増大し、チップコストを下げることができる。さらに、増大されたI/Oデータビットとストローブ信号速度とを用いることにより、チップ22とチップ24との間で信頼性のあるより高い帯域幅の通信を保持することができる。
【0016】
一実施形態では、発振信号の周波数は、分割発振出力信号を供給するために分割される。また、分割発振出力信号の周波数を測定することにより、試験遅延回路の時間遅延が特徴づけられる。一実施形態では、試験遅延回路は、トリミング値に基づいてトリミングされ、発振信号の選択発振周波数が供給される。または、発振信号の誘導体、および、内部遅延回路は、試験遅延回路に関するトリミング値に基づいてトリミングされる。一実施形態では、試験回路30は、試験重要信号経路回路要素を備えている。この試験重要信号経路回路要素は、試験遅延回路に対して直列に結合されている。発振器回路の周波数は、試験重要信号経路回路要素と試験遅延回路とに基づいている。一実施形態では、試験重要信号経路回路要素は、内部回路28の重要信号経路回路要素と実質的に同じであるか、または、内部回路28の重要信号経路回路要素のコピーである。一実施形態では、チップ24は、任意の適切な数の内部回路(例えば、内部回路28)と、対応する試験回路(例えば、試験回路30)とを備えている。
【0017】
図2は、本発明のコンピュータシステム40の一実施形態を示すブロック図である。コンピュータシステム40は、コントローラ42とRAM44とを備えている。コントローラ42は、メモリ通信経路46と、データ通信経路48とを介して、RAM44に電気的に結合されている。コントローラ42は、メモリ通信経路46を介して、行および列アドレスと制御信号とを、RAM44に供給する。コントローラ42は、データ通信経路48を介して、データ信号とストローブ信号とを、RAM44へ供給し、データ信号とストローブ信号とを、RAM44から受信する。RAM44は、任意の適切な種類のRMA(例えば、DRAM、DDR−SDRAM、GDDR−SDRAM、PSRAMまたはLPDDR−SDRAM)であってもよい。
【0018】
RAM44は、メモリセルのアレイ50と、行アドレスラッチ・デコーダ52と、列アドレスラッチ・デコーダ54と、センスアンプ回路56と、RAMI/O回路58と、制御回路60と、アドレスレジスタ62とを備えている。メモリセルのアレイ50を横断して、伝導性ワード線64(行選択線とも呼ばれる)がx方向に延びている。メモリセルのアレイ50を横断して、伝導性ビット線66(ディジット線とも呼ばれる)がy方向に延びている。ワード線64とビット線66との各交差点に、メモリセル68が設けられている。
【0019】
各ワード線64は、行アドレスラッチ・デコーダ52に電気的に結合されている。各ビット線66は、センスアンプ回路56における各センスアンプに電気的に結合されている。センスアンプ回路56は、伝導性列選択線70を介して、列アドレスラッチ・デコーダ54に電気的に結合されている。さらに、センスアンプ回路56は、通信経路72を介して、行アドレスラッチ・デコーダ52と電気的に結合されており、I/O通信経路74を介して、RAMI/O回路58に電気的に結合されている。RAMI/O回路58は、データ通信経路48を介して、コントローラ42に電気的に結合されている。データ信号およびストローブ信号は、RAMI/O回路58とコントローラ42との間を、データ通信経路48を介して伝送される。
【0020】
コントローラ42は、データ通信経路48を介して、RAMI/O回路58に電気的に結合されており、メモリ通信経路46を介して、制御回路60と、アドレスレジスタ62とに電気的に結合されている。制御回路60は、制御通信経路76を介して、行アドレスラッチ・デコーダ52と、列アドレスラッチ・デコーダ54とに電気的に結合されている。アドレスレジスタ62は、行および列アドレス線78を介して、行アドレスラッチ・デコーダ52と、列アドレスラッチ・デコーダ54とに電気的に結合されている。
【0021】
アドレスレジスタ62は、コントローラ42から、メモリ通信経路46を介して、行および列アドレスを受信する。アドレスレジスタ62は、行および列アドレス線78を介して、行アドレスを、行アドレスラッチ・デコーダ52へ供給する。制御回路60は、制御通信経路76を介して、RAS信号を、行アドレスラッチ・デコーダ52へ供給し、供給した行アドレスを、行アドレスラッチ・デコーダ52へラッチする。アドレスレジスタ62は、行および列アドレス線78を介して、列アドレスを、列アドレスラッチ・デコーダ54へ供給する。制御回路60は、制御通信経路76を介して、CAS信号を、列アドレスラッチ・デコーダ54へ供給し、供給した列アドレスを、列アドレスラッチ・デコーダ54へラッチする。
【0022】
行アドレスラッチ・デコーダ52は、行アドレスおよびRAS信号を受信し、行アドレスを、行アドレスラッチ・デコーダ52へラッチする。行アドレスラッチ・デコーダ52は、行アドレスの各々を解読し、メモリセル68の行を選択する。さらに、行アドレスラッチ・デコーダ52は、通信経路72を介して、センスアンプ起動信号と、等化およびプリチャージ信号とを、センスアンプ回路56へ供給する。
【0023】
列アドレスラッチ・デコーダ54は、列選択線70を起動し、センスアンプ回路56におけるセンスアンプを、RAMI/O回路58に接続する。列アドレスラッチ・デコーダ54は、列アドレスを受信し、列アドレスを、列アドレスラッチ・デコーダ54にラッチする。列アドレスラッチ・デコーダ54は、列アドレスを解読し、アドレスされた列選択線70を選択する。さらに、列アドレスラッチ・デコーダ54は、制御通信経路76を介して、制御回路60から、列選択線起動信号を受信する。列選択線起動信号は、アドレスされた列選択線70のどれが、列アドレスラッチ・デコーダ54によって起動されるかを示している。列アドレスラッチ・デコーダ54は、列選択線70を起動する。この列選択線70は、列アドレスによってアドレスされ、列選択線起動信号によって起動されるように選択されたものである。起動された列選択線70は、センスアンプ回路56へ接続され、センスアンプ回路56におけるセンスアンプを、RAMI/O回路58に接続する。
【0024】
制御回路60は、メモリ通信経路46を介して、コントローラ42から、アドレスおよび制御信号を受信する。コントローラ42は、制御信号(例えば、書き込み/読み込みイネーブル信号、RAS信号、および、CAS信号)を、制御回路60へ供給する。制御回路60は、RAS信号を、行アドレスラッチ・デコーダ52へ供給し、CAS信号を、列アドレスラッチ・デコーダ54へ供給する。さらに、制御回路60は、制御信号を、列アドレスラッチ・デコーダ54へ供給し、列選択線70を選択的に起動する。
【0025】
コントローラ42およびRAMI/O回路58は、データ通信経路48を介して、コントローラ42とRAM44との間で、データ信号およびストローブ信号を通信する。コントローラ42およびRAM44は、チップ22およびチップ24(図1に示す)に類似している。RAMI/O回路58は、伝送器と受信器との対を適切な数だけ備えている。コントローラ42は、伝送器と受信器との対を適切な数だけ備えている。RAMI/O回路58における伝送器と受信器との対は、コントローラ42における伝送器と受信器と対にそれぞれ対応している。データ通信経路48は、1つまたは複数の信号経路を備え、I/O回路58における伝送器と受信器との対は、データ通信経路48における信号経路の少なくとも1つを介して、コントローラ42における、対応する伝送器と受信器との対にそれぞれ電気的に結合されている。
【0026】
センスアンプ回路56は、センスアンプと、等化回路およびプリチャージ回路と、スイッチとを備えている。センスアンプは、差動入力センスアンプであり、各センスアンプは、2つの差動入力部の各々において、1つのビット線66を受け付けている。差動入力部の1つは、選択されたメモリセル68から、データビットを受信し、差動入力部の他方は、基準として用いられる。等化およびプリチャージ回路は、読み込みまたは書き込みの動作に先立って、同じセンスアンプに接続されているビット線66の電圧を等化する。
【0027】
データビットを読み込むために、センスアンプは、データビット値と、基準値との間の差を増幅し、センスされた出力値を、I/O通信経路74を介して、RAMI/O回路58に供給する。RAMI/O回路58における伝送器と受信器との対の1つは、センスされた出力値を受信し、センスされた出力値を、データ通信経路48を介して、コントローラ42における対応する伝送器と受信器との対に供給する。
【0028】
データビットを書き込むために、コントローラ42における伝送器と受信器との対の1つは、データ信号を、データ通信経路48を介して、RAMI/O回路58における、対応する伝送器と受信器との対に供給する。さらに、コントローラ42における伝送器と受信器との対の1つは、ストローブ信号を、データ通信経路48を介して、RAMI/O回路58における、対応する伝送器と受信器との対に供給する。RAMI/O回路58は、データ信号とストローブ信号とを受信し、ストローブ信号によってデータ信号をサンプリングし、サンプリングしたデータビットを供給する。
【0029】
RAMI/O回路58は、各データビットを、I/O通信経路74を介して、センスアンプ回路56におけるセンスアンプに供給する。RAMI/O回路58は、センスアンプをオーバードライブし、データビット値を、メモリセル68の1つに接続されているビット線66へ送信する。さらに、RAMI/O回路58は、データビット値の反転を、基準ビット線66へオーバードライブする。センスアンプは、受信したデータビット値を、選択されたメモリセル68へ書き込む。
【0030】
RAMI/O回路58は、内部回路80を備えている。この内部回路80は、82において入力信号INPを受信し、出力信号OUTを84に出力する。内部回路80は、内部回路28(図1に示す)に類似している。内部回路80は、入力信号INPを、82において受信し、82において受信した入力信号INPを、内部遅延回路によって遅延する。この内部遅延回路を、遅延時間値に至るまでトリミングすることができる。内部遅延回路を介して遅延された信号は、出力信号OUTとして、84に出力される。内部回路80は、トリミングされ得る遅延回路を含む、任意の適切な回路であってもよい。一実施形態では、内部回路80は、重要信号経路回路(例えば、RAMI/O回路58における、読み込みデータ経路回路または書き込みデータ経路回路)である。一実施形態では、内部回路80は、内部遅延回路に対して直列に結合された重要信号経路回路要素を備え、82において受信した入力信号INPは、重要信号経路回路要素と内部遅延回路とを介して遅延され、出力信号OUTが84に出力される。
【0031】
RAM44は、さらに、試験回路86を備えている。試験回路86は、88においてオン/オフ信号ON/OFFを受信し、試験出力信号TOUTを、90に出力する。試験回路86は、試験回路30(図1に示す)に類似している。試験回路86は、試験遅延回路を含む発振器を備えている。試験回路86における試験遅延回路は、内部回路80の内部遅延回路と実質的に同じであるか、または、内部回路80の内部遅延回路のコピーである。試験回路86における発振器回路は、88において受信したオン/オフ信号ON/OFFによってスイッチオンされ、発振信号を供給し、発振信号の周波数は、試験遅延回路の遅延時間に基づいている。発振信号または発振信号の誘導体の周波数を測定することにより、試験遅延回路の時間遅延が特徴付けられる。内部回路80における内部遅延回路は、試験回路86における試験遅延回路の遅延時間に基づいてトリミングされている。
【0032】
一実施形態では、発振信号の周波数は、分割され、分割発振出力信号を供給する。また、分割発振出力信号の周波数を測定することにより、試験遅延回路の時間遅延が特徴付けられる。一実施形態では、試験遅延回路は、トリミング値に基づいてトリミングされ、発振信号または発振信号の誘導体の選択発振周波数が供給される。内部遅延回路は、試験遅延回路に関するトリミング値に基づいてトリミングされている。一実施形態では、試験回路86は、試験重要信号経路回路要素を備えている。この試験重要信号経路回路要素は、試験遅延回路に対して直列に結合されており、発振器回路の周波数は、試験重要信号経路回路要素と試験遅延回路とに基づいている。一実施形態では、試験重要信号経路回路要素は、内部回路80における重要信号経路回路要素と実質的に同じであるか、または、内部回路80における重要信号経路回路要素のコピーである。一実施形態では、RAM44は、任意の適切な数の内部回路(例えば、内部回路80)と、対応する試験回路(例えば、試験回路86)とを含んでいる。
【0033】
読み込み動作中に、制御回路60は、読み込み制御信号を受信し、アドレスレジスタ62は、選択されたメモリセル68の行アドレスを受信する。この行アドレスは、アドレスレジスタ62から、行アドレスラッチ・デコーダ52へ供給され、制御回路60およびRAS信号によって、行アドレスラッチ・デコーダ52へラッチされる。行アドレスラッチ・デコーダ52は、行アドレスを解読し、選択されたワード線64を起動する。選択されたワード線64が起動されるのに伴って、選択されたワード線64に結合されている各メモリセル68に格納されている値は、各ビット線66へ送られる。メモリセル68に格納されたビット値は、各ビット線66に電気的に結合されているセンスアンプによって検出される。
【0034】
次に、制御回路60と、アドレスレジスタ62とは、選択されたメモリセル68の列アドレスを受信する。列アドレスは、アドレスレジスタ62から列アドレスラッチ・デコーダ54へ供給され、制御回路60およびCAS信号によって、列アドレスラッチ・デコーダ54へラッチされる。列アドレスラッチ・デコーダ54は、列アドレスを解読し、列選択線70を選択する。制御回路60は、制御信号を、列アドレスラッチ・デコーダ54へ供給し、列選択線70を選択的に起動し、選択されたセンスアンプを、RAMI/O回路58に接続する。センスされた出力値は、RAMI/O回路58における伝送器と受信器との対へ供給され、データ通信経路48を介して、コントローラ42における対応する伝送器と受信器との対へ供給される。
【0035】
書き込み動作中に、制御回路60は、書き込み制御信号を受信し、アドレスレジスタ62は、選択されたメモリセル68の行アドレスを受信する。この行アドレスは、アドレスレジスタ62から、行アドレスラッチ・デコーダ52へ供給され、制御回路60およびRAS信号によって、行アドレスラッチ・デコーダ52へラッチされる。行アドレスラッチ・デコーダ52は、行アドレスを解読し、選択されたワード線64を起動する。選択されたワード線64が起動されるのに伴って、選択されたワード線64に結合されている各メモリセル68に格納されている値は、各ビット線66と、各ビット線66に電気的に結合されているセンスアンプとに送られる。
【0036】
メモリセルのアレイ50に格納されるデータは、データ通信経路48を介して、コントローラ42における伝送器と受信器との対から、I/O回路58における伝送器と受信器との対へ供給される。RAMI/O回路58は、データ信号とストローブ信号とを受信し、ストローブ信号によってデータ信号をサンプリングし、サンプリングしたデータビットを供給する。
【0037】
制御回路60と、アドレスレジスタ62とは、選択されたメモリセル68の列アドレスを受信する。アドレスレジスタ62は、列アドレスを、列アドレスラッチ・デコーダ54へ供給する。列アドレスは、制御回路60およびCAS信号によって、列アドレスラッチ・デコーダ54へラッチされる。列アドレスラッチ・デコーダ54は、列選択線起動信号を、制御回路60から受信し、選択された列選択線70を起動し、センスアンプ回路56におけるセンスアンプをRAMI/O回路58に接続する。RAMI/O回路58は、データビットを、I/O通信経路74を介して、センスアンプ回路56におけるセンスアンプへ供給する。RAMI/O回路58は、センスアンプをオーバードライブすることにより、データを、選択されたメモリセル68へ、ビット線66を介して書き込む。
【0038】
図3は、メモリセルのアレイ50におけるメモリセル68の一実施形態を示す図である。メモリセル68は、トランジスタ92と、キャパシタ94とを備えている。トランジスタ92のゲートは、ワード線64に電気的に結合されている。トランジスタ92のドレインソース経路の一方側は、ビット線66に電気的に結合されており、ドレインソース経路の他方側は、キャパシタ94の一方側に電気的に結合されている。キャパシタ94の他方側は、リファレンス96(例えば、電源電圧の二分の一)に電気的に結合されている。キャパシタ94は、帯電および放電され、論理0または論理1を表す。
【0039】
読み込み動作中に、ワード線64を起動することにより、トランジスタ92をスイッチオンする。すると、キャパシタ94に格納された値が、ビット線66を介して、センスアンプに読み込まれる。書き込み動作中に、ワード線64は活性化され、トランジスタ92をスイッチオンして、キャパシタ94へアクセスする。ビット線66に接続されたセンスアンプをオーバードライブすることにより、ビット線66とトランジスタ92とを介して、キャパシタ94へデータ値が書き込まれる。
【0040】
メモリセル68における読み込み動作は、破壊読取動作である。各読み込み動作の後、キャパシタ94は、まさに読み込まれたデータ値に対して、再充電または放電される。さらに、読み込み動作が行われないとしても、キャパシタ94上の電荷は、時間が経つにつれて放電される。格納された値を保持するために、メモリセル68は、メモリセル68の読み込みおよび/または書き込みにより、定期的にリフレッシュされる。メモリセルのアレイ50における全てのメモリセル68は、周期的にリフレッシュされて、その値を保持する。
【0041】
図4は、内部回路100の一実施形態を示す図である。この内部回路100は、入力信号INPを、102において受信し、出力信号OUTを104に出力する。内部回路100は、内部回路28(図1に示す)および内部回路80(図2に示す)に類似している。
【0042】
内部回路100は、重要信号経路回路要素106と、内部遅延回路108とを備えている。重要信号経路回路要素106は、内部信号経路110を介して、遅延回路108に電気的に結合されている。重要信号経路回路要素106は、入力信号INPを、102において受信し、110における遅延された信号DSを、内部信号経路110を介して、遅延回路108へ供給する。遅延回路108は、遅延された信号DSを、110を介して受信し、110における遅延された信号DSを遅延することにより、出力信号OUTを104に出力する。102における入力信号INPから104における出力信号OUTへの内部回路100を介した遅延は、重要信号経路回路要素106を介した遅延と、遅延回路108を介した遅延とを含んでいる。遅延回路108を介した遅延を112において調整またはトリミングすることにより、動作周波数と動作時間調整用時間とを最大にする遅延を内部回路100を介して供給することができる。
【0043】
重要信号経路回路要素106は、102において受信した入力信号INPに対して任意の適切な処理を行う、任意の適切な信号経路回路であってもよい。一実施形態では、重要信号経路回路要素106は、他の集積回路チップからデータを受信する書き込みデータ経路回路要素である。一実施形態では、重要信号経路回路要素106は、他の集積回路チップへデータを伝送する読み込みデータ経路回路要素である。
【0044】
遅延回路108は、112におけるトリミング工程によって調整またはトリミングすることのできる遅延時間を供給する。一実施形態では、遅延回路108は、1つまたは複数のマルチプレクサを備えている。該マルチプレクサをプログラムすることにより、遅延回路108を介した遅延を供給するインバータの鎖長を選択することができる。一実施形態では、遅延回路108は、1つまたは複数のキャパシタを備えている。該キャパシタを遅延回路108の中または外においてプログラムすることにより、遅延回路108を介した遅延を調整することができる。一実施形態では、遅延回路108は、電気的なヒューズを備えている。該ヒューズをプログラムすることにより、遅延回路108を介した遅延をトリミングすることができる。一実施形態では、遅延回路108は、レーザーヒューズを備えている。該レーザーヒューズをプログラムすることにより、遅延回路108を介した遅延をトリミングすることができる。
【0045】
図5は、試験回路118の一実施形態を示す図である。この試験回路118は、オン/オフ信号ON/OFFを、120において受信し、試験出力信号TOUTを122に出力する。試験回路118は、試験回路30(図1に示す)および試験回路86(図2に示す)に類似している。
【0046】
試験回路118は、発振器回路124と、分割器回路126とを備えている。発振器回路124は、発振器信号経路128を介して、分割器回路126に電気的に結合されている。発振器回路124は、リング発振器であり、オン/オフ信号ON/OFFを、120において受信し、128における発振器信号OSCを、発振器信号経路128を介して、分割器回路126へ供給する。発振器回路124を、120において受信したオン/オフ信号ON/OFFによってスイッチオフすることにより、128における発振器信号OSCの電圧レベルを一定にする。発振器回路124を、120において受信したオン/オフ信号ON/OFFによってスイッチオンすることにより、128における発振器信号OSCにおける発振周波数を供給する。分割器回路126は、発振器信号OSCを、128を介して受信し、128における発振器信号OSCの発振周波数を分割する。このことにより、分割発振出力信号が、試験出力信号TOUTとして122に出力される。122における試験出力信号TOUTの発振周波数は、モニターされ、測定される。さらに、128における発振器信号OSCの発振周波数を、122における試験出力信号TOUTの測定発振周波数を乗算することによって決定することができる。
【0047】
発振器回路124は、試験重要信号経路回路要素130と、試験遅延回路132とを備えている。試験重要信号経路回路要素130の出力部は、試験信号経路134を介して、試験遅延回路132の入力部に電気的に結合されている。試験遅延回路132の出力部は、発振器信号経路128を介して、分割器回路126の入力部と、試験重要信号経路回路要素130の入力部とに電気的に結合されている。分割器回路126の出力部は、試験出力信号TOUTを122に出力する。
【0048】
試験重要信号経路回路要素130と、試験遅延回路132とは、発振器信号OSCを128に出力する。試験重要信号経路回路要素130は、発振器信号OSCを、128を介して受信し、134における遅延試験信号DTSを、試験信号経路134を介して、試験遅延回路132へ供給する。試験遅延回路132は、遅延試験信号DTSを、134を介して受信し、134における遅延試験信号DTSを遅延して、発振器信号OSCを128に出力する。試験重要信号経路回路要素130または試験遅延回路132は、受信した入力信号を反転し、受信された入力信号を反転したものである出力信号を供給する。一実施形態では、試験重要信号経路回路要素130は、128における発振器信号OSCを反転し、遅延試験信号DTSを134に供給する。この遅延試験信号DTSは、128を介して受信した発振器信号OSCを反転したものである。一実施形態では、試験遅延回路132は、134における遅延試験信号DTSを反転し、発振器信号OSCを128に供給する。この発振器信号OSCは、134を介して受信した遅延試験信号DTSを反転したものである。
【0049】
128における発振器信号OSCの発振周波数は、試験重要信号経路回路要素130を介した遅延と、試験遅延回路132を介した遅延とに基づいている。試験遅延回路132を介した遅延を、136において調整またはトリミングすることにより、128における発振器信号OSC、および、122における試験出力信号TOUTにおいて、選択発振周波数を供給することができる。一実施形態では、試験遅延回路132を介した遅延を調整して、128における発振器信号OSCと122における試験出力信号TOUTとの発振周波数を変更することは出来ない。
【0050】
試験重要信号経路回路要素130は、任意の適切な機能を実行する任意の適切な信号経路回路であってもよい。一実施形態では、試験重要信号経路回路要素130は、重要信号経路回路要素106(図4に示す)と実質的に同じである。一実施形態では、試験重要信号経路回路要素130は、重要信号経路回路要素106と実質的に同じ接続形態を有している。一実施形態では、試験重要信号経路回路要素130は、重要信号経路回路要素106のレイアウトコピーである。
【0051】
試験遅延回路132は、遅延回路108(図4に示す)に類似している。一実施形態では、試験遅延回路132は、遅延回路108と実質的に同じである。一実施形態では、試験遅延回路132は、遅延回路108と実質的に同じ接続形態を有している。一実施形態では、試験遅延回路132は、遅延回路108のレイアウトコピーである。
【0052】
試験遅延回路132は、136におけるトリミング工程によって調整またはトリミングすることのできる遅延時間を供給する。一実施形態では、試験遅延回路132は、1つまたは複数のマルチプレクサを備えている。該マルチプレクサをプログラムすることにより、試験遅延回路132を介した遅延を供給するインバータの鎖長を選択することができる。一実施形態では、試験遅延回路132は、1つまたは複数のキャパシタを備えている。該キャパシタを試験遅延回路132の中または外においてプログラムすることにより、試験遅延回路132を介した遅延を調整することができる。一実施形態では、試験遅延回路132は、試験遅延回路132を介した遅延を調整またはトリミングするトリミング値に対する試験コードを介したソフトセットであってもよい。
【0053】
動作時には、発振器回路124は、120において受信したオン/オフ信号ON/OFFによってスイッチオンされる。発振器回路124は、発振器信号OSCにおける発振周波数を128に供給し、分割器回路126は、128における発振器信号OSCの発振周波数を分割して、分割発振出力信号を、試験出力信号TOUTとして122に出力する。122における試験出力信号TOUTの発振周波数は、測定され、試験遅延回路132の遅延時間は、122における試験出力信号TOUTの測定発振周波数から実質的に決定される。さらに、128における発振器信号OSCの発振周波数を、122における試験出力信号TOUTの発振周波数から決定することができる。
【0054】
次に、試験遅延回路132は、試験トリミング値に基づいてトリミングされ、122における試験出力信号TOUTの発振周波数が変更される。試験遅延回路132をトリミングすることにより、試験重要信号経路回路要素130と試験遅延回路132とを介した、選択された遅延が得られる。試験トリミング値は、格納される。また、遅延回路108(図4に示す)を、試験トリミング値、または、対応する内部遅延回路トリミング値によってトリミングすることにより、内部回路100を介した遅延が調整され、動作周波数および動作時間調整用時間が最大化される。他の実施形態では、試験遅延回路132を介した遅延を調整またはトリミングして、122における試験出力信号TOUTの発振周波数を変更することはできない。また、122における試験出力信号TOUTの発振周波数は、122における試験出力信号TOUTの発振周波数、および、遅延回路108(図4参照)のための対応するトリミング値を含むテーブルから探し出される。
【0055】
図6は、内部回路200の一実施形態を示す図である。この内部回路200は、クロック信号CLKを、202を介して受信し、パルス出力信号POUTを204に出力する。内部回路200は、内部回路28(図1に示す)、内部回路80(図2に示す)、および図4の内部回路100に類似している。
【0056】
内部回路200は、反転バッファ206と、内部遅延回路208と、ANDゲート210とを備えている。バッファ206の出力部は、バッファ信号経路212を介して、遅延回路208の入力部に電気的に結合されている。バッファ206は、クロック信号CLKを、202を介して受信し、212におけるバッファされたクロック信号BCLKを、バッファ信号経路212を介して、遅延回路208へ供給する。遅延回路208の出力部は、遅延されたクロック信号経路214を介して、ANDゲート210の一方の入力部に電気的に結合されている。遅延回路208は、遅延されたクロック信号DCLKを、214を介して、ANDゲート210へ供給する。ANDゲート210の他方の入力部は、クロック信号CLKを、202において受信し、ANDゲート210は、パルス出力信号POUTにおけるパルスを、204に出力する。遅延回路208を介した遅延は、204におけるパルス出力信号POUTにおけるパルスのパルス幅を決定する。遅延回路208を介した遅延を216において調整またはトリミングすることにより、動作周波数および動作時間調整用時間を最大化するパルス幅を供給することができる。
【0057】
遅延回路208は、216におけるトリミング工程によって調整またはトリミングすることのできる遅延時間を供給する。一実施形態では、遅延回路208は、1つまたは複数のマルチプレクサを備えている。該マルチプレクサをプログラムすることにより、遅延回路208を介した遅延を供給するインバータの鎖長を選択することができる。一実施形態では、遅延回路208は、1つまたは複数のキャパシタを備えている。該キャパシタを遅延回路208の中または外においてプログラムすることにより、遅延回路208を介した遅延を調整することができる。一実施形態では、遅延回路208は、電気的なヒューズを備えている。該ヒューズをプログラムすることにより、遅延回路208を介した遅延をトリミングすることができる。一実施形態では、遅延回路208は、レーザーヒューズを備えている。該レーザーヒューズをプログラムすることにより、遅延回路208を介した遅延をトリミングすることができる。
【0058】
図7は、試験回路218の一実施形態を示す図である。この試験回路218は、オン/オフ信号ON/OFFを、220において受信し、試験出力信号TOUTを222に出力する。試験回路218は、試験回路30(図1に示す)、試験回路86(図2に示す)および、図5の試験回路118に類似している。
【0059】
試験回路218は、発振器回路224と分割器回路226とを備えている。発振器回路224は、発振器信号経路228を介して、分割器回路226に電気的に結合されている。発振器回路224は、オン/オフ信号ON/OFFを、220において受信し、228における発振器信号OSCを、発振器信号経路228を介して、分割器回路226へ供給する。発振器回路224は、220におけるオン/オフ信号ON/OFFが低論理レベルである場合はスイッチオフされ、228における発振器信号OSCの論理レベルが下がる。発振器回路224は、220におけるオン/オフ信号ON/OFFが高論理レベルである場合はスイッチオンされ、発振器信号OSCの発振周波数を228に供給する。分割器回路226は、発振器信号OSCを、228において受信し、228における発振器信号OSCの発振周波数を分割し、分割発振出力信号を、試験出力信号TOUTとして222に出力する。222における試験出力信号TOUTの発振周波数は、モニターされ、測定される。さらに、228における発振器信号OSCの発振周波数を、222における試験出力信号TOUTの測定発振周波数の乗算により決定することができる。
【0060】
発振器回路224は、インバータ230と、試験遅延回路232と、ANDゲート234とを備えている。インバータ230と試験遅延回路232とは、リング発振器を供給する。インバータ230の出力部は、試験信号経路236を介して、試験遅延回路232の入力部に電気的に結合されている。試験遅延回路232の出力部は、遅延信号経路238を介して、ANDゲート234の一方の入力部と、インバータ230の入力部とに電気的に結合されている。ANDゲート234の他方の入力部は、オン/オフ信号ON/OFFを、220を介して受信し、ANDゲート234の出力部は、発振器信号経路228を介して、分割器回路226の入力部に電気的に結合されている。分割器回路226の出力部は、試験出力信号TOUTを222に供給する。
【0061】
インバータ230および試験遅延回路232は、リング発振器信号ROSCを238に供給する。インバータ230は、リング発振器信号ROSCを、238を介して受信し、238におけるリング発振器信号ROSCを反転して、236における反転リング発振器信号を、試験信号経路236を介して、試験遅延回路232へ供給する。試験遅延回路232は、236を介して、反転リング発振器信号を受信し、これを遅延し、リング発振器信号ROSCを238へ供給する。
【0062】
ANDゲート234は、リング発振器信号ROSCを、238を介して受信する。220におけるオン/オフ信号ON/OFFが低論理レベルである場合、ANDゲート234は、228における発振器信号OSCにおいて低論理レベルを供給する。220におけるオン/オフ信号ON/OFFが高論理レベルである場合、ANDゲート234は、228における発振器信号OSCにおいて発振信号を供給する。228における発振器信号OSCの発振周波数は、238におけるリング発振器信号ROSCの発振周波数に等しい。
【0063】
238におけるリング発振器信号ROSCおよび228における発振器信号OSCの発振周波数は、インバータ230を介した遅延と、試験遅延回路232を介した遅延とに基づいている。試験遅延回路232を介した遅延を、240において調整またはトリミングし、228における発振器信号OSCと、222における試験出力信号TOUTとにおいて、選択発振周波数を供給することができる。一実施形態では、試験遅延回路232を介した遅延を調整して、228における発振器信号OSCと222における試験出力信号TOUTとの発振周波数を変更することができない。
【0064】
インバータ230は、バッファ206(図6に示す)に類似している。一実施形態では、インバータ230は、バッファ206と実質的に同じであり、インバータ230を介した遅延は、バッファ206を介した遅延と実質的に同じである。一実施形態では、インバータ230は、バッファ206と実質的に同じ接続形態を有している。一実施形態では、インバータ230は、実質的に、バッファ206のレイアウトコピーである。
【0065】
試験遅延回路232は、遅延回路208(図6に示す)に類似している。一実施形態では、試験遅延回路232は、遅延回路208と実質的に同じである。一実施形態では、試験遅延回路232は、遅延回路208と実質的に同じ接続形態を有している。一実施形態では、試験遅延回路232は、遅延回路208のレイアウトコピーである。
【0066】
試験遅延回路232は、240におけるトリミング工程によって調整またはトリミングすることのできる遅延時間を供給する。一実施形態では、試験遅延回路232は、1つまたは複数のマルチプレクサを備えている。該マルチプレクサをプログラムすることにより、試験遅延回路232を介した遅延を供給するインバータの鎖長を選択することができる。一実施形態では、試験遅延回路232は、1つまたは複数のキャパシタを備えている。該キャパシタを試験遅延回路232の中または外においてプログラムすることにより、試験遅延回路232を介した遅延を調整することができる。一実施形態では、試験遅延回路232は、試験遅延回路232を介した遅延を調整またはトリミングするトリミング値に対する試験コードを介したソフトセットであってもよい。
【0067】
動作時に、インバータ230と試験遅延回路232とは、リング発振器信号ROSCにおける発振信号を238に供給する。発振器回路224は、220を介したオン/オフ信号ON/OFFにおける高論理レベルを介してスイッチオンされ、発振器回路224は、228における発振器信号OSCにおける発振周波数を有する発振信号を供給する。分割器回路226は、228における発振器信号OSCの発振周波数を分割し、分割発振出力信号を試験出力信号TOUTとして222に供給する。222における試験出力信号TOUTの発振周波数は、測定され、試験遅延回路232の遅延時間は、222における試験出力信号TOUTの測定発振周波数から決定される。さらに、228における発振信号OSCの発振周波数を、222における試験出力信号TOUTの発振周波数から決定することができる。
【0068】
次に、試験遅延回路232を試験トリミング値に基づいてトリミングすることにより、222における試験出力信号TOUTの発振周波数を変更する。試験遅延回路232をトリミングすることにより、インバータ230と試験遅延回路232とを介した、選択された遅延が得られる。試験トリミング値は、格納され、遅延回路208(図6に示す)は、試験トリミング値または対応する内部遅延回路トリミング値によってトリミングされることにより、遅延回路208を介した遅延が調整され、204におけるパルス出力信号POUTのパルス幅が供給される。このことにより、動作周波数および動作時間調整用時間が最大化される。一実施形態では、試験遅延回路232を介した遅延を、調整またはトリミングして、222における試験出力信号TOUTの発振周波数を変更することができず、222における試験出力信号TOUTの発振周波数は、222における試験出力信号TOUTの発振周波数と、遅延回路208(図6に示す)のための対応するトリミング値とを含むテーブルから探し出される。
【0069】
内部遅延回路(例えば、遅延回路108(図4に示す)および遅延回路208(図6に示す))を、試験遅延回路(例えば、試験遅延回路132(図5に示す)および試験遅延回路232(図7に示す))を介した遅延に基づいてトリミングすることにより、プロセス変動(例えば、チップ毎の変動およびロット毎の変動)に起因する内部回路の遅延問題が低減または解消される。重要信号経路のための時間遅延をチップごとに調整し、プロセス変動、電圧変動および温度変動に起因するタイミング調整用時間の低減を最小にし、動作周波数を最大にすることができる。さらに、このことにより生産高が上がり、チップコストが下がる。さらに、信頼可能な、より高い帯域幅の通信を、増大されたI/Oデータビットとストローブ信号速度とを用いて保持することができる。一実施形態では、チップは、任意の適切な数の内部回路と対応する試験回路とを含んでいてもよく、内部遅延回路を介した遅延を、対応する試験遅延回路を介した遅延に基づいて調整するプロセスは、各内部回路および対応する試験遅延回路の対に対して繰り返される。
【0070】
ここでは具体的な実施形態を図示し、説明してきたが、当業者には、図示し説明してきた具体的な実施形態を、様々な変化形および/または均等な実施によって、本発明の範囲に反することなく置換してもよいことが分かる。本願は、ここに説明した具体的実施形態の任意の応用または変化形を含むものである。したがって、本発明は、請求項および請求項の均等物のみに制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明のコンピュータシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】コントローラとRAMとを備える、本発明のコンピュータシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図3】メモリセルのアレイにおけるメモリセルの一実施形態を示す図である。
【図4】内部回路の一実施形態を示す図である。
【図5】試験回路の一実施形態を示す図である。
【図6】クロック信号を受信し、パルス出力信号を供給する内部回路の一実施形態を示す図である。
【図7】インバータと試験遅延回路とをリング発振器に含む試験回路の一実施形態を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号を第1遅延時間遅延するように形成された第1遅延回路接続形態を有する第1遅延回路と、
回路ループにおいて第2遅延時間を供給するように形成された第2遅延回路接続形態を有する第2遅延回路とを備え、
上記回路ループは、モニターされるように形成されているとともに、発振信号を供給するように形成されており、
上記第2遅延回路接続形態は、上記第1遅延回路接続形態と実質的に同じであり、
上記第1遅延回路は、上記第2遅延時間と上記発振信号とに基づいて、上記第1遅延時間を調節するためにトリミングされるように形成されていることを特徴とする集積回路チップ。
【請求項2】
上記信号を第1回路遅延時間遅延するように形成された第1回路接続形態を有する第1回路と、
上記回路ループにおいて第2回路遅延時間を供給するように形成された第2回路接続形態を有する第2回路とを備え、
上記第2回路接続形態は、上記第1回路接続形態と実質的に同じであり、
上記第2回路遅延時間は、上記第1回路遅延時間と実質的に同じであることを特徴とする請求項1に記載の集積回路チップ。
【請求項3】
上記第2遅延回路は、上記回路ループにおいて上記第2遅延時間を調節するためにトリミングされるように形成されており、
上記第1遅延回路は、上記第2遅延時間の調節に基づいて、上記第1遅延時間を調節するためにトリミングされるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の集積回路チップ。
【請求項4】
上記発振信号は、測定周波数値を供給するために測定される発振周波数を有しており、
上記第1遅延回路は、上記測定周波数値と、周波数値およびトリミング値のテーブルとを比較することによりトリミングされることを特徴とする請求項1に記載の集積回路チップ。
【請求項5】
上記発振信号を受信し、当該発振信号を分割することにより分割発振出力信号を供給するように形成された分割器回路を備えることを特徴とする請求項1に記載の集積回路チップ。
【請求項6】
上記第1遅延回路と上記第2遅延回路との間の距離は、1ミリメートル未満であることを特徴とする請求項1に記載の集積回路チップ。
【請求項7】
第1遅延時間を供給するように形成された第1遅延回路を備える第1回路と、
信号を第2遅延時間遅延するように形成された第2遅延回路を備える第2回路とを備え、
上記第1回路は、上記第1遅延時間に基づく発振信号周波数を有する発振信号を供給し、
上記第1遅延回路は、実質的に上記第2遅延回路のコピーであり、
上記第1遅延時間を特徴づけ、かつ、上記第1遅延時間に基づいて上記第2遅延時間を調節すべく上記第2遅延回路をトリミングするために、上記発振信号が測定されることを特徴とするランダムアクセスメモリ。
【請求項8】
上記第1回路は、第1重要経路遅延時間を供給するように形成された第1重要経路回路を備え、
上記発振信号周波数は、上記第1遅延時間および上記第1重要経路遅延時間に基づいており、
上記第2回路は、上記信号を第2重要経路遅延時間遅延するように形成された第2重要経路回路を備え、
上記第1重要経路遅延時間は、実質的に上記第2重要経路遅延時間と等しいことを特徴とする請求項7に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項9】
上記第1重要経路回路は、実質的に上記第2重要経路回路のコピーであることを特徴とする請求項8に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項10】
上記第1回路は、分割器回路を備え、
上記分割器回路は、上記発振信号を受信し、上記発振信号周波数を分割することにより分割発振出力信号を供給するように形成されていることを特徴とする請求項7に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項11】
上記第1回路と上記第2回路との間の距離は、1ミリメートル未満であることを特徴とする請求項7に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項12】
上記第2回路は、
少なくとも1つのマルチプレクサと、
上記第2遅延回路をトリミングするように形成されたキャパシタとを備えていることを特徴とする請求項7に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項13】
上記第2回路は、
少なくとも1つのレーザヒューズと、
上記第2遅延回路をトリミングするように形成された電気的ヒューズとを有していることを特徴とする請求項7に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項14】
発振出力信号を供給するように形成された試験回路と、
内部回路とを備え、
上記試験回路は、
発振信号周波数を有する発振信号を供給するように形成された発振器と、
第1重要経路遅延時間を供給するように形成された第1重要経路回路と、
第1遅延時間を供給するように形成された第1遅延回路と、
上記発振信号を受信し、上記発振信号周波数を分割することにより発振出力信号を供給する分割器回路とを備え、
上記発振信号周波数は、上記第1遅延時間および上記第1重要経路遅延時間に基づいており、
上記内部回路は、
信号を第2重要経路遅延時間遅延するように形成された第2重要経路回路と、
上記信号を第2遅延時間遅延するように形成された第2遅延回路とを備えており、
上記第2重要経路回路は、実質的に上記第1重要経路回路のコピーであり、
上記第1遅延回路は、実質的に上記第2遅延回路のコピーであり、
上記第2遅延回路は、上記第1遅延回路の上記第1遅延時間に基づいてトリミングされることを特徴とするランダムアクセスメモリ。
【請求項15】
上記第1遅延回路は、上記第1遅延時間と、上記発振信号の上記発振信号周波数とを調節するためにトリミングされるように形成されており、
上記第2遅延回路は、上記第1遅延時間の調節に基づいて上記第2遅延時間を調節するためにトリミングされるように形成されていることを特徴とする請求項14に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項16】
上記発振信号周波数は、測定周波数値を供給するために測定され、
上記第2遅延回路は、上記測定周波数値と、周波数値およびトリミング値のテーブルとを比較することにより上記第2遅延時間を調節するためにトリミングされることを特徴とする請求項14に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項17】
第1信号を第1遅延時間遅延する手段と、
上記第1遅延時間に基づく発振信号周波数を有する発振信号を供給する手段と、
上記第1遅延時間を測定する手段と、
第2信号を第2遅延時間遅延する手段と、
上記第1遅延時間に基づき上記第2遅延時間を調節する手段とを備え、
上記第2信号を第2遅延時間遅延する手段は、上記第1信号を第1遅延時間遅延する手段のコピーであることを特徴とするランダムアクセスメモリ。
【請求項18】
上記発振信号を供給する手段は、
上記第1信号を第1回路遅延時間遅延する手段と、
上記第1遅延時間および上記第1回路遅延時間に基づく発振信号周波数を有する発振信号を供給する手段とを備えることを特徴とする請求項17に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項19】
上記第2信号を第2回路遅延時間遅延する手段を備え、
上記第2回路遅延時間は、実質的に上記第1回路遅延時間と等しいことを特徴とする請求項18に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項20】
上記第2信号を第2回路遅延時間遅延する手段は、実質的に上記第1信号を第1回路遅延時間遅延する手段のコピーであることを特徴とする請求項19に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項21】
上記測定する手段は、上記発振信号周波数を分割して分割発振出力信号を供給する手段を備えることを特徴とする請求項17に記載のランダムアクセスメモリ。
【請求項22】
集積回路チップにおいて回路遅延時間を調節する方法であって、
第1遅延回路によって第1信号を第1遅延時間遅延する工程と、
上記第1遅延時間に基づく発振信号周波数を有する発振信号を供給する工程と、
上記第1遅延時間を特徴づけるために上記発振信号を測定する工程と、
上記第1遅延回路の実質的なコピーである第2遅延回路によって第2信号を第2遅延時間遅延する工程と、
上記第1遅延時間に基づいて上記第2遅延時間を調節する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
上記発振信号を供給する工程は、
第1回路によって上記第1信号を第1回路遅延時間遅延する工程と、
上記第1遅延時間および上記第1回路遅延時間に基づく発振信号周波数を有する発振信号を供給する工程とを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
上記第2信号を、上記第1回路遅延時間と実質的に等しい第2回路遅延時間遅延する工程を含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
上記発振信号を測定する工程は、
上記発振信号周波数を分割し、分割発振出力信号を供給する工程と、
上記分割発振出力信号を測定する工程とを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項26】
上記第1遅延回路をトリミングし、上記第1遅延時間および上記発振信号周波数を変更する工程を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項27】
上記第2遅延時間を調節する工程は、上記第2遅延時間を調節するために、ヒューズによって第2遅延回路をトリミングする工程を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項28】
ランダムアクセスメモリにおいて回路遅延時間を調節する方法であって、
第1遅延回路接続形態を有する第1遅延回路によって第1信号を第1遅延時間遅延する工程と、
回路ループにおいて、上記第1遅延回路接続形態と実質的に等しい第2遅延回路接続形態を有する第2遅延回路によって第2信号を第2遅延時間遅延する工程と、
上記第2遅延時間に基づく発振信号周波数を有する回路ループを介して発振信号を供給する工程と、
上記第2遅延時間および上記発振信号に基づいて上記第1遅延時間を調節するために上記第1遅延回路をトリミングする工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
第1重要経路回路接続形態を有する第1重要経路回路によって上記第1信号を第1重要経路遅延時間遅延する工程と、
上記第1回路接続形態と実質的に等しい第2重要経路回路接続形態を有する第2重要経路回路によって、上記第2信号を、上記回路ループにおいて上記第1重要経路遅延時間遅延する工程とを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
上記第1遅延回路をトリミングする工程は、
上記回路ループにおける上記第2遅延時間および上記発振信号周波数を調節するために、上記第2遅延回路をトリミングする工程と、
上記第2遅延回路に施された上記トリミング、上記第2遅延時間に対して行われた調節および上記発振信号周波数に基づいて上記第1遅延時間を調節するために、上記第1遅延回路をトリミングする工程とを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項31】
上記第1遅延回路をトリミングする工程は、
測定周波数値を供給するために上記発振信号周波数を測定する工程と、
トリミング値を決定するために、上記測定周波数値と、周波数値のテーブルとを比較する工程と、
上記トリミング値に基づいて上記第1遅延回路をトリミングする工程とを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項32】
上記発振信号周波数を分割し、分割発振出力信号を供給する工程と、
上記分割発振出力信号を測定する工程とを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項33】
ランダムアクセスメモリにおいて遅延時間を調節する方法であって、
発振回路における第1重要経路回路によって第1信号を第1重要経路遅延時間遅延する工程と、
上記発振回路における第1遅延回路によって上記第1信号を第1遅延時間遅延する工程と、
上記発振回路によって、上記第1重要経路遅延時間および上記第1遅延時間に基づく発振信号周波数を有する発振信号を供給する工程と、
上記発振信号周波数を分割し、分割発振信号周波数を供給する工程と、
第2重要経路回路によって第2信号を第2重要経路遅延時間遅延する工程と、
第2遅延回路によって第2信号を第2遅延時間遅延する工程と、
上記第1遅延時間および上記分割発振信号周波数に基づいて上記第2遅延時間を調節するために、上記第2遅延回路をトリミングする工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項34】
上記第2遅延回路をトリミングする工程は、
上記第1遅延時間および上記分割発振信号周波数を調節するために、上記第1遅延回路をトリミングする工程と、
上記第1遅延回路に施された上記トリミング、上記第1遅延時間に対して行われた調節および上記分割発振信号周波数に基づいて上記第2遅延時間を調節するために、上記第2遅延回路をトリミングする工程とを含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
上記第2遅延回路をトリミングする工程は、
上記分割発振信号周波数を測定し、測定周波数値を供給する工程と、
上記測定周波数値と、周波数値のテーブルとを比較し、トリミング値を決定する工程と、
上記第2遅延回路を上記トリミング値に基づいてトリミングする工程とを含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−37097(P2007−37097A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−144882(P2006−144882)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【出願人】(501209070)インフィネオン テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト (331)
【Fターム(参考)】