説明

道路形状学習装置

【課題】走行中の車両状態に基づいて適切な学習を行うことができる道路形状学習装置を提供する。
【解決手段】カーブの推定形状と認識形状とが同等となるように道路データを修正する修正28を備える道路形状学習装置において、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態か否か判定するとともに、カーブ形状を推定するのに適した状態ではないと判定した場合に、修正部28による道路データの修正を禁止する道路比較部27を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、道路形状学習装置に関するものであり、特に、運転者の減速意思が有る場合に減速支援するブレーキアシスト制御装置を備えた車両の道路形状学習装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、走行中の自車両の前方にカーブ等の道路形状が認識され、この道路形状に対する運転者の減速意思があった場合にブレーキ出力を増加して減速支援を行う減速支援装置が知られている。
この種の減速支援装置においては、減速支援の精度を向上するために予め記憶されている道路データに基づいて認識されたカーブ形状の学習処理として、実際に車両が走行しているときに検出された車両状態(車両速度、ヨーレートおよび横加速度等)に基づいてカーブの形状を算出し、この算出結果に基づいて認識されたカーブ形状を補正して記憶させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この減速支援装置の場合、道路データの情報を実際の走行により算出したカーブの形状に基づいて補正するため、次回同一カーブを通過する際には、補正された道路形状に基づいて減速支援制御を行うことが可能となる。
【特許文献1】特開2006−137262号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の減速支援装置における道路形状の学習処理は、その学習処理の精度が車両状態の計測精度に依存するため、例えば、計測時の車両の走行条件が悪く車両状態が正しく計測されない場合などに、適切な道路形状の学習処理が行えない虞があるという課題がある。
【0004】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、走行中の車両状態に基づいて適切な学習を行うことができる道路形状学習装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、道路データを記憶する記憶手段(例えば、実施の形態における道路データ記憶部11)と、自車両の位置を検出する自車位置検出手段(例えば、実施の形態における自車位置検出部12)と、自車両の車両状態を検出する車両状態検出手段(例えば、実施の形態における車両状態検出部13)と、前記記憶手段が記憶した道路データに基づき自車両の進行方向に存在するカーブの形状を認識するカーブ認識手段(例えば、実施の形態におけるカーブ認識部14)と、自車両のカーブの通過状態に基づきカーブの実形状を推定する推定手段(例えば、実施の形態における道路形状推定部15)と、該推定手段にて推定されたカーブの推定形状と前記カーブ認識手段にて認識されたカーブの認識形状とが相違するときに前記推定形状と前記認識形状とが同等となるように前記道路データを修正する修正手段(例えば、実施の形態における修正部28)とを備える道路形状学習装置において、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態か否か判定するとともに、カーブ形状を推定するのに適した状態ではないと判定した場合に、前記修正手段による前記道路データの修正を禁止する道路データ修正禁止判定手段(例えば、実施の形態における道路形状比較部27)を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の発明において、車両に搭載された撮像手段(例えば、実施の形態におけるレーン認識部20)と、前記撮像手段により取得された道路の画像から自車両が走行している車線を認識する車線認識手段(例えば、実施の形態におけるレーン状態検出部22a)と、該車線認識手段の出力に基づいて自車両の車線内走行位置を取得する走行位置取得手段(例えば、実施の形態におけるレーン内走行状態検出部22b)とを備え、前記道路データ修正禁止判定手段は、前記走行位置取得手段により得られた自車両の車線内走行位置に基づいて、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態か否か判定することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載の発明において、制動時に車輪のロックを防ぐアンチロックブレーキ装置の作動状態を検出するアンチロックブレーキ作動検出手段(例えば、実施の形態におけるABS作動検出部23b)又は、旋回時におけるアンダーステアやオーバーステアを防止する横滑り防止装置の作動を検出する横滑り防止作動検出手段(例えば、実施の形態におけるVSA作動検出部23a)のうち少なくとも一方を備え、前記道路データ修正禁止判定手段は、前記アンチロックブレーキ装置もしくは前記横滑り防止装置の作動が検出された場合に、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態では無いと判定する。
【0008】
請求項4に記載した発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の発明において、前記車両状態検出手段は自車両のヨーレートもしくは横加速度の少なくとも何れか一つを検出可能であり、前記道路データ修正禁止判定手段は、前記車両状態検出手段により検出されたヨーレート又は横加速度が所定値以上の場合に、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態では無いと判定することを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載した発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の発明において、前記車両状態検出手段は、自車両の走行速度を検出可能であり、前記道路データ修正禁止判定手段は、前記車両状態検出手段により検出された走行速度が予め定められた最低車速以下の場合に、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態では無いと判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載した発明によれば、自車両のカーブの通過状態が、カーブ形状を推定するのに適していない場合に、修正手段による道路データの修正を禁止することで、不適切な自車両の通過状態に基づいて道路データが修正されるのを防止することができるため、例えば、この道路データに基づいて行われる車両制御の精度を向上させることができる効果がある。
【0011】
請求項2に記載した発明によれば、請求項1の効果に加え、撮像手段により取得された道路の画像から自車両が走行している車線を認識するとともに自車両の車線内走行位置を取得し、この車線内走行位置に基づいて自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適しているか否かを判定することができるため、例えば、走行車線内から自車両が外れてカーブ形状が正確に検出できない場合に道路データの修正を禁止して、学習精度の低下を防止することができる効果がある。
【0012】
請求項3に記載した発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、車輪のロックや横滑りが生じる車両状態にあってアンチロックブレーキ装置や横滑り防止装置の作動が検出された場合、すなわち正確な車両状態の検出ができない虞がある場合に、道路データの修正を禁止して、学習精度の低下を防止することができる効果がある。
【0013】
請求項4に記載した発明によれば、自車両がカーブを通過する際にヨーレート又は横加速度が適正な範囲に無く、適正な車両状態でカーブを通過していないと推定される場合に、道路データの修正を禁止して、学習精度の低下を防止することができる効果がある。
【0014】
請求項5に記載した発明によれば、請求項1乃至4の何れかの効果に加え、自車両の走行速度を車両状態検出手段により検出して、走行速度が予め定められた最低車速以下である場合、例えば、渋滞中などで少しずつしか進まない状態であることが検出された場合、渋滞により操舵角が頻繁に変更されたり、横加速度やヨーレートの値が小さすぎて正確な検出ができない虞がある場合に、修正手段による道路データの修正を禁止して、学習精度の低下を防止することができる効果がある
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、この発明の実施の形態における道路形状学習装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、この実施の形態における道路形状学習装置の構成を備える車両の走行安全装置10を示している。この走行安全装置10は、例えば、道路データ記憶部(記憶手段)11と、自車位置検出部(自車位置検出手段)12と、車両状態検出部(車両状態検出手段)13と、カーブ認識部(カーブ認識手段)14と、道路形状推定部(推定手段)15と、適正車両状態設定部16と、比較部17と、作動判断部18と、安全装置19とを備えている。
さらに走行安全装置10は、レーン認識部(撮像手段)20と、第1カーブ通過状態検出部22と、第2カーブ通過状態検出部23と、第3カーブ通過状態検出部24と、マッチング状態監視部25と、絶対位置推定手段26と、道路形状比較部27と、修正部28とを備えて構成されている。
【0016】
道路データ記憶部11は、道路に係るノード情報およびカーブ情報を道路データとして記憶しており、ノード情報は、例えば道路形状を把握するための座標点のデータであり、カーブ情報は、例えばリンク(つまり、各ノード間を結ぶ線)上に設定されたカーブの開始点および終了点に加えて、カーブの曲率に係る情報(例えば、カーブの曲率や半径Rおよび極性)と、カーブの深さに係る情報(例えば、カーブの通過に要する旋回角θやカーブの長さ等)とから構成されている。
【0017】
自車位置検出部12は、絶対位置推定手段26により推定される自車両の絶対位置と道路データ記憶部11から取得した道路データとに基づいてマップマッチングを行い、後述する車両状態検出部13から出力される検出信号に基づく自律航法の算出処理によって自車両の現在位置を算出する。さらに自車位置検出部12は、取得した自車両の現在位置と道路データ記憶部11から取得した道路データとに基づいてマップマッチングを行い、自律航法による位置推定の結果を補正する
絶対位置推定手段26は、人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号や、例えば適宜の基地局を利用してGPS信号の誤差を補正して測位精度を向上させるためのD(Differential)GPS信号等の測位信号に基づいて自車両の絶対位置を推定し、推定結果を自車位置検出部12へ出力する。
マッチング状態監視部25は、道路データ記憶部11から取得した道路データと自車位置検出部12から取得した自車両の現在位置と、車両状態検出部13から出力される検出信号に基づく自律航法の算出結果に基づいて、例えば、ナビゲーション装置の誘導ルートまたは予測ルートと現在の走行路との一致状態を監視し、この監視結果を道路形状比較部27へ出力する。ここで、誘導ルートおよび予測ルートが現在の走行路と一致している状態とは、自車両の現在位置が地図道路上で認識できている状態である。
【0018】
車両状態検出部13は、例えば、自車両の現在速度を検出する車速センサや車輪速センサなどからなる車速検出部13aを備えている。さらに車両状態検出部13は、水平面内での自車両の向きや鉛直方向に対する傾斜角度(例えば、自車両の前後方向軸の鉛直方向に対する傾斜角度や車両重心の上下方向軸回りの回転角であるヨー角等)および傾斜角度の変化量(例えば、ヨーレート等)を検出するジャイロセンサやヨーレートセンサと、操舵角(運転者が入力した操舵角度の方向と大きさ)や操舵角に応じた実舵角(転舵角)を検出する舵角センサと、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、自車両の横加速度(横G)を検出する横加速度センサ等からなる旋回状態検出部13bを備えている。この車両状態検出部13は、車速検出部13aおよび旋回状態検出部13bにより検出された各検出信号を自車位置検出部12、比較部17、道路形状推定部15へ出力する。
【0019】
カーブ認識部14は、道路データ記憶部11に記憶された道路データを取得し、この道路データに基づいて、自車両の現在位置から進行方向前方の所定範囲の道路上に存在するカーブを認識する。例えばカーブ認識部14は、ノード情報つまり道路形状を把握するための座標点と、各ノード間を結ぶ線であるリンク情報とに基づいて既存道路データ上に存在するカーブの形状(以下、認識カーブ形状と称す)を認識する。
さらに、カーブ認識部14は、道路データ記憶部11から取得した道路データに含まれるカーブ情報に基づき、例えば、図5に示すように、既存道路データ上に存在する認識カーブ形状における開始点の座標(X0,Y0)、終了点の座標(X1,Y1)および形状(例えば、カーブの半径Rや曲率、旋回角θやカーブの長さやカーブの深さ等)を検出して、適正車両状態設定部16と道路形状比較部27へ出力する。
【0020】
道路形状推定部15は、車両状態検出部13から取得した、例えば、自車速度、水平面内での自車両の向き、鉛直方向に対する傾斜角度および傾斜角度の変化量、操舵角、実舵角および横加速度などの検出信号に基づいて、例えば、図6に示すように、カーブ半径R1およびカーブ旋回角θ1を算出するとともに、自車両の横加速度、自車位置(走行軌跡データ)に基づいてカーブの開始点および終了点を検出し、実際に自車両が走行したカーブ(以下、単に実測カーブと称す)の道路形状(以下、単に実測カーブ形状と称す)を推定してその推定結果を道路形状比較部27へ出力する。
【0021】
適正車両状態設定部16は、カーブ認識部14により認識された認識カーブ形状に基づいて、認識カーブを適正に通過する際に許容される横加速度(適正横加速度)を算出する適正横加速度設定部16aと、自車両が認識カーブ形状を適正に通過可能な車両の速度(適正通過速度)を算出する適正車両速度設定部16bとを備えて構成され、これら適正横加速度設定部16aおよび適正車両速度設定部16bにより算出された適正横加速度と適正通過速度とを比較部17へ出力する。
また、適正車両状態設定部16は、認識カーブ形状に基づいて自車両の現在の車速から適正通過速度まで適正に減速する際に要する距離(適正カーブ距離)を算出する。
【0022】
比較部17は、車両状態検出部13により検出された現在の自車両の車両状態(車速、横加速度等)と、適正車両状態設定部16により設定された適正車両状態(適正車両速度、適正横加速度等)とを比較する。そして比較部17は、これら比較結果を作動判断部18に出力する。
【0023】
安全装置19は、警報部29とブレーキ制御部30とを備えて構成されている。
ブレーキ制御部30は、作動判断部18からの制御信号に基づいてブレーキ装置(図示略)によるブレーキアシスト制御を実行するものであり、ブレーキ入力値検出部31と、ブレーキ出力値検出部32と、ブレーキ加圧量制御部33とを備えて構成されている。
【0024】
ブレーキ入力値検出部31は、マスターシリンダの液圧を検出する圧力センサや、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダルセンサなどを備え、例えば、マスターシリンダで発生するマスターシリンダ圧MPやブレーキペダルの操作量をブレーキ入力値として検出する。
ブレーキ出力値検出部32は、例えば、ブレーキホイールシリンダの液圧を検出する圧力センサ等を備え、ブレーキホイールシリンダで発生するブレーキホイールシリンダ圧WCをブレーキ出力値として検出する。
【0025】
ブレーキ加圧量制御部33は、適正車両状態設定部で設定される適正カーブ距離と適正通過速度と自車速度とに基づいて認識カーブに対する必要減速度を求め、この必要減速度を得るためのブレーキホイールシリンダ圧WCを算出する。
さらに、ブレーキ加圧量制御部33は、検出されたマスターシリンダ圧MPと必要減速度とに基づいて、ブレーキアシスト量ΔPを算出する。
ブレーキ制御部30は、作動判断部18によりブレーキアシスト制御命令が出力されると、ブレーキ加圧量制御部33で算出されたブレーキアシスト量ΔPをブレーキ入力値に対して加算したブレーキ出力値が得られるようにブレーキホイールシリンダの液圧を調整可能な圧力調整器(図示略)を制御する
【0026】
作動判断部18は、比較部17による比較結果に基づいて、安全装置19を作動開始させるか否かを判断する。作動判断部18は、例えば、比較部17により現在の自車両の車速が適正通過速度よりも高い状態等のように自車両が適正車両状態にないと判定された場合であって、且つ、運転者のブレーキペダル踏み込み(ブレーキ操作)が検出された場合には、警報制御部(図示略)を介して警報部29を作動させて運転者の注意を喚起したり、ブレーキ制御部30を介してブレーキ装置(図示略)によるブレーキアシストを実行させて、自動的に自車両の減速支援を行う。
【0027】
レーン認識部20は、車載カメラにより車両前方を撮像して白線などにより区画された走行レーンを画像認識して、この認識結果を第1カーブ通過状態検出部22に出力する。
【0028】
第1カーブ通過状態検出部22は、レーン状態検出部22aとレーン内走行状態検出部22bとを備えて構成されている。
レーン状態検出部22aは、レーン認識部20で認識された走行レーンに対する自車両の相対位置を検出する。
レーン内走行状態検出部22bは、レーン状態検出部22aの検出結果に基づいて、例えば、自車両が走行レーンを外れて走行しているなど、走行レーンに対する自車両の走行状態(以下、単にレーン内走行状態と称す)を検出する。
そして、第1カーブ通過状態検出部22は、レーン内走行状態検出部22bによるレーン内走行状態の検出結果を道路形状比較部27に出力する。
【0029】
第2カーブ通過状態検出部23は、VSA作動検出部23aとABS作動検出部23bとを備えて構成されている。
VSA作動検出部23aは、各車輪に作用する制動力を個別に最適制御することで車両の横滑りなどを防止するいわゆる車両挙動安定化システム;VSA(Vehicle Stability Assist)の作動の有無を検出するものである。
ABS作動検出部23bは、車輪のロック傾向を監視して何れかの車輪がロックしていると判定された場合にモジュレータ(図示略)を駆動して液圧を断続的に減圧することでブレーキ装置による制動力を制限し車輪のロックを防止する、いわゆるABS(Antilock Brake System)の作動の有無を検出するものである。
そして、第2カーブ通過状態検出部23は、VSA作動検出部23aとABS作動検出部23bとの検出結果を道路形状比較部27に出力する。
【0030】
第3カーブ通過状態検出部24は、横加速度検出部24aと、ブレーキ液圧検出部24bと、舵角速度検出部24cとを備えて構成されている。
横加速度検出部24aは、道路形状を適正に推定することが可能な横加速度の最大値である所定の横加速度αを超える最大横加速度の有無を旋回状態検出部13bの検出結果に基づいて検出する。また、横加速度検出部24aは、ブレーキ液圧検出部24bおよび舵角速度検出部24cの検出結果に基づいて、横加速度に基づいて道路形状を適正に推定できない状態であることを検出する。
【0031】
ブレーキ液圧検出部24bは、道路形状がカーブである場合にブレーキ装置の液圧を検出する。このブレーキ液圧検出部24bにより、例えば、ブレーキ操作が全く行われていない状態でカーブに進入するラフな運転方法であることすなわち、道路形状を適正に推定可能な横加速度が得られない虞がある状態であることが検出できる。
【0032】
舵角速度検出部24cは、道路形状がカーブである場合に舵角速度(運転者による操舵速度)を検出する。この舵角速度検出部24cにより、例えば、急ハンドルなどのラフな運転方法であることすなわち、道路形状を適正に推定可能な横加速度が得られない状態であることが検出できる。
そして、第3カーブ通過状態検出部24は、横加速度検出部24aと、ブレーキ液圧検出部24bと、舵角速度検出部24cとの検出結果を道路形状比較部27に出力する。
【0033】
道路形状比較部27は、カーブ認識部14により認識された認識カーブの道路形状と、道路形状推定部15により推定された道路形状とを比較してその比較結果を修正部28に出力する。また、道路形状比較部27は、マッチング状態監視部25の監視結果と、第1カーブ通過状態検出部22、第2カーブ通過状態検出部23および、第3カーブ通過状態検出部24から取得した検出結果とに基づいて、修正部28への比較結果の出力を禁止する。
【0034】
修正部28は、道路形状比較部27より取得した比較結果に基づいて、認識カーブ形状すなわち道路データ記憶部11に記憶されている既存道路データを、道路形状推定部15により推定された実測カーブ形状に基づいて修正するものである。修正部28は、例えば、図7に示すように、既存道路データの認識カーブの開始点座標(X0,Y0)を実測カーブ上の開始点座標(X2,Y2)へ変更(修正)し、認識カーブの終了点座標(X1,Y1)を実測カーブ上の終了点座標(X3,Y3)へ修正変更し、さらに、認識カーブのカーブ半径R0を実測カーブのカーブ半径R1へ、カーブ旋回角θ0をカーブ旋回角θ1へ修正(変更)する。なお、修正部28の修正対象となる道路データは、ノード情報もしくはカーブ情報のうち何れか一方でもよい。図5〜図7において、実測カーブの方が認識カーブよりもカーブ半径およびカーブ旋回角が大きい場合を一例に説明したが、認識カーブよりも実測カーブの方がカーブ半径およびカーブ旋回角が小さい場合も同様に修正変更が行われる。また、認識カーブが道路データ記憶部11に記憶されていない場合には、実測カーブに基づいて新たな認識カーブが追加される。
【0035】
次に、上述した構成を備える車両の走行安全装置10の動作、特に道路形状学習条件の判定処理について図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS101において、前方道路データの読み込みを行う。
次に、ステップS102に進み、自車位置・自車速度およびヨーレートの読み込みを行う。
次に、ステップS103に進み、自車位置が道路データ上を走行(ナビONルート)していると判断され、且つ、マップマッチング(マッチング)が正常に行われていると判断される状態か否かを判定する。
【0036】
ステップS103における判定結果が「NO」(ナビOFFルート又はマッチング異常)である場合は、ステップS112に進み、道路形状の学習条件を不成立として本ルーチンの実行を一旦終了する。なお、ナビOFFルートとは、自車位置が道路データ外(例えば、山、河川、畑など)を走行していると判断される状態である。また、マッチング異常とは、自車両が本来走行している道路以外の隣接した道路を走行していると判断される状態であり、その一例としては、実際は高速道路を走行しているのに、高速道路に平行な一般道路を走行していると判断される状態などがある。
【0037】
ステップS103における判定結果が「YES」(ナビONルートかつマッチング正常)である場合は、ステップS104に進み、後述する道路形状推定処理を行う。
【0038】
次に、ステップS105に進み、レーン認識があるか否かを判定する。
ステップS105における判定結果が「NO」(レーン認識なし)である場合は、ステップS107に進み、レーン無し道路又は積雪路であると認識してステップS108に進む。
一方、ステップS105の判定結果が「YES」(レーン認識あり)である場合は、ステップS106に進み、カーブ通過中のレーン逸脱すなわち、自車両が走行レーンから外れていないか否かを判定する。
【0039】
ステップS106における判定結果が「NO」(カーブ通過中レーン逸脱あり)である場合は、ステップS112に進み、道路形状の学習条件を不成立として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS106における判定結果が「YES」(カーブ通過中レーン逸脱なし)である場合は、ステップS108に進む。
【0040】
ステップS108において、ABSの作動があるか否かを判定する。
ステップS108における判定結果が「YES」(ABS作動)である場合は、ステップS112に進み、道路形状の学習条件を不成立として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS108における判定結果が「NO」(ABS作動していない)である場合は、ステップS109に進みVSAの作動があるか否かを判定する。
【0041】
ステップS109における判定結果が「YES」(VSA作動)である場合は、ステップS112に進み、道路形状の学習条件を不成立として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS109における判定結果が「NO」(VSA作動していない)である場合は、ステップS110に進み、カーブ中に検出された最大横加速度(横G)が所定の横加速度αを超えているか否かを判定する。
【0042】
ステップS110における判定結果が「YES」(最大横G>α)である場合は、ステップS112に進み、道路形状の学習条件を不成立として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS110における判定結果が「NO」(最大横G≦α)である場合は、ステップS111に進み、カーブ中で検出される最大ヨーレートが、道路形状を適正に推定することが可能なヨーレートの最大値である所定のヨーレートβを超えるか否かを判定する。
【0043】
ステップS111における判定結果が「YES」(最大ヨーレート>β)である場合は、ステップS112に進み、道路形状の学習条件を不成立として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS111における判定結果が「NO」(最大ヨーレート≦β)である場合は、ステップS113に進み、道路形状の学習条件を成立として本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0044】
次に、ステップS104の道路形状推定処理について図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS201において、自車両の前方の道路データ上に認識カーブがあるか否かを判定する。
ステップS201における判定結果が「NO」(認識カーブなし)である場合は、ステップS201の処理を繰り返す。
ステップS201における判定結果が「YES」(認識カーブあり)である場合は、ステップS202に進み、道路データに基づき認識カーブの開始点に到達したか否かを判定する。
【0045】
ステップS202における判定結果が「NO」(認識カーブ開始点未到達)である場合は、ステップS202の処理を繰り返す。
ステップS202における判定結果が「YES」(認識カーブ開始点到達)である場合は、ステップS203に進み、実測カーブの開始点に到達したか、もしくは実測カーブの開始点を既に通過しているか否かを判定する。ここで、実測カーブの開始点は、例えば、車両状態検出部13で検出される横加速度が実測カーブ開始点を検出するための所定の閾値を超えた地点とすることができる。
【0046】
ステップS203における判定結果が「NO」(実測カーブ開始点に未到達)である場合は、ステップS202に戻り上述した処理を繰り返す。
ステップS203における判定結果が「YES」(実測カーブ開始点に到達もしくは実測カーブ開始点を既に通過)である場合は、ステップS204に進み、実測カーブの形状を推定する。
【0047】
次に、ステップS205に進み、自車位置が道路データ上を走行している(ナビONルート中)と判断される状態か否かを判定する。
ステップS205における判定結果が「NO」(ナビOFFルート)である場合は、自車位置が道路データ外(例えば、山、河川、畑など)を走行していると判断される状態であり道路形状を推定する必要がないので、本ルーチンの実行を終了してメインルーチンに戻る。
ステップS205における判定結果が「YES」(ナビONルート)である場合は、ステップS206に進み、認識カーブを通過したか否かすなわち、認識カーブの終了点に到達したか否かを判定する。
【0048】
ステップS206における判定結果が「NO」(認識カーブ未通過)である場合は、ステップS206の処理を繰り返す。
ステップS206における判定結果が「YES」(認識カーブ通過)である場合は、ステップS207に進み、実測カーブの終了点に到達したか否かを判定する。ここで、実測カーブの終了点は、例えば、車両状態検出部13で検出される横加速度が実測カーブ終了点を検出するための所定の閾値を下回った地点とすることができる。
【0049】
ステップS207における判定結果が「NO」(実測カーブ終了点未到達)である場合は、ステップS206に戻り上述した処理を繰り返す。
ステップS207における判定結果が「YES」(実測カーブ終了点到達)である場合は、ステップS208に進み、実測カーブの形状を算出して本ルーチンの実行を終了してメインルーチンに戻る。
【0050】
次に、図4のフローチャートを参照して道路形状学習処理について説明する。
まず、ステップS301において、自車位置が道路データ上を走行している(ナビONルート)と判断され、且つ、マップマッチング(マッチング)が正常に行われていると判断される状態か否かを判定する。
ステップS301における判定結果が「NO」(ナビOFFルート又はマッチング異常)である場合は、ステップS311に進み、道路形状学習不可として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS301における判定結果が「YES」(ナビONルートかつマッチング正常)である場合は、ステップS302に進み、車速・ヨーレート等に基づいて実測カーブの形状を推定する。
【0051】
次に、ステップS303に進み道路データ上に前方カーブが認識されたか否かを判定する。
ステップS303における判定結果が「YES」(前方カーブ認識)である場合は、ステップS304に進み、実測カーブの開始点(入口)が認識されたか否かを判定する。
ステップS304における判定結果が「NO」(入口認識されない)である場合は、ステップS311に進み、学習不要として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS304における判定結果が「YES」(入口認識)である場合は、ステップS305に進み、ナビONルートかつマッチング正常が継続されているか否かを判定する。
【0052】
ステップS305における判定結果が「NO」(継続していない)である場合は、ステップS311に進み、道路形状学習不可として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS305における判定結果が「YES」(継続している)である場合は、ステップS306に進み、実測カーブの旋回方向(極性)と認識カーブの旋回方向(極性)とが一致しているか否かを判定する。
【0053】
ステップS306における判定結果が「NO」(一致していない)である場合は、ステップS311に進み、道路形状学習不可として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS306における判定結果が「YES」(一致している)である場合は、ステップS307に進み、実測カーブの終了点(出口)を通過したか否かを判定する。
【0054】
ステップS307における判定結果が「NO」(出口未通過)である場合は、ステップS305に戻り上述の処理を繰り返す。
ステップS307における判定結果が「YES」(出口通過)である場合は、ステップS308に進み、実測カーブの代表的な半径Rを算出する。ここで、代表的な半径Rとしては、実測カーブの開始点と終了点とが存在するとともに実測カーブに近似する円弧の半径を用いることができる。
【0055】
次に、ステップS309に進み、認識カーブの半径Rと実測カーブの代表的な半径Rとが相違するか否かを判定する。
ステップS309における判定結果が「NO」(相違しない)である場合は、ステップS311に進み、学習不要として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS309における判定結果が「YES」(相違する)である場合は、ステップS310に進み、道路データにおける認識カーブ形状を修正変更して本ルーチンを一旦終了する。
【0056】
一方、ステップS303における判定結果が「NO」(前方カーブ未認識)である場合は、ステップS320に進み、実測カーブの開始点(入口)が認識されたか否かを判定する。
ステップS320における判定結果が「NO」(入口認識されない)である場合は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS320における判定結果が「YES」(入口認識)である場合は、ステップS321に進み、ナビONルートかつマッチング正常が継続されているか否かを判定する。
【0057】
ステップS321における判定結果が「NO」(ナビOFFルート又はマッチング異常)である場合は、ステップS326に進み、道路形状学習不可として本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS321における判定結果が「YES」(ナビONルートかつマッチング正常)である場合は、ステップS322に進み、実測カーブの終了点(出口)を通過したか否かを判定する。
【0058】
ステップS322における判定結果が「NO」(実測カーブ出口未通過)である場合は、ステップS321に戻り上述の処理を繰り返す。
ステップS322における判定結果が「YES」(実測カーブ出口通過)である場合は、ステップS323に進み、実測カーブの代表的な半径Rを算出する。
次に、ステップS324に進み、道路データ上のカーブ開始点および終了点の座標を算出する。
次に、ステップS325に進み、ステップS324で算出した道路データ上のカーブ開始点および終了点の座標に基づいて道路データ記憶部11に認識カーブの追加修正を行い、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0059】
したがって、上述した実施の形態によれば、自車両の通過状態が、カーブ形状を推定するのに適したカーブの通過状態ではない場合に、修正部28による既存道路データの修正変更を禁止することで、不適切な自車両の通過状態に基づいて既存道路データが修正されるのを防止することができるため、例えば、この既存道路データに基づいて行われる車両制御の精度を向上させることができる。
【0060】
また、レーン認識部20により取得された道路の画像から自車両が走行している車線(走行レーン)を認識して自車両のレーン内走行状態を検出し、このレーン内走行状態に基づいて自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適しているか否かを判定することができるため、レーン内から自車両が外れてカーブ形状が正確に検出できない場合に既存道路データの修正を禁止して、学習精度の低下を防止することができる。
【0061】
さらに、ABSやVSAの作動する正確な車両状態の検出ができない虞がある場合に既存道路データの修正変更を禁止して、学習精度の低下を防止することができる。
また、自車両のヨーレート、横加速度のうち少なくとも何れか一つを車両状態検出部13により検出し、カーブを通過する際にヨーレートおよび横加速度が適正な範囲に無く適正な状態でカーブを通過していない場合に、既存道路データの修正を禁止することができるため、学習精度の低下を防止することができる。
【0062】
なお、この発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、例えば、他の態様として、車両状態検出部13により検出される自車両の走行速度(車速)が予め設定された所定の最低車速以下であることが検出された場合に既存道路データの修正変更つまり学習を禁止してもよい。このように、自車両の走行速度を車両状態検出部13により検出して、自車両の走行速度が予め定められた最低車速以下の場合に既存道路データの修正変更を禁止することで、例えば、渋滞中で少しずつしか車両が進まず操舵角が頻繁に変更するような状況や、横加速度やヨーレートの値が小さすぎてカーブ形状が正確に検出できない虞がある状況下で、修正部28による既存道路データの修正を禁止して、学習精度の低下を防止することができる。
【0063】
また、上述した実施の形態では、カーブ通過状態として、レーン内走行状態や、ABS作動状態、VSA作動状態、横加速度、ブレーキ液圧、および、舵角速度などを検出して道路形状比較部27により修正部28による修正変更の禁止判定を行う場合について説明したが、上述した実施形態のカーブ通過状態のうち車両で検出可能なカーブ通過状態のみを用いて修正部28による修正変更の禁止判定を行えばよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態における本発明の実施の形態における車両の走行安全装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における道路形状学習条件の判定処理のフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態における道路形状推定処理のフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態における道路形状学習処理のフローチャートである。
【図5】道路データ記憶部に記憶された認識カーブ形状を示す図である。
【図6】道路形状推定部で求められた実測カーブ形状を示す図である。
【図7】道路データ記憶部に記憶された認識カーブ形状の修正変更後の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
11 道路データ記憶部(記憶手段)
12 自車位置検出部(自車位置検出手段)
13 車両状態検出部(車両状態検出手段)
14 カーブ認識部(カーブ認識手段)
15 道路形状推定部(推定手段)
27 道路形状比較部(道路データ修正禁止判定手段)
28 修正部(修正手段)
20 レーン認識部(撮像手段)
22a レーン状態検出部(車線認識手段)
22b レーン内走行状態検出部(走行位置取得手段)
23a VSA作動検出部(横滑り防止作動検出手段)
23b ABS作動検出部(アンチロックブレーキ作動検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路データを記憶する記憶手段と、
自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、
自車両の車両状態を検出する車両状態検出手段と、
前記記憶手段が記憶した道路データに基づき自車両の進行方向に存在するカーブの形状を認識するカーブ認識手段と、
自車両のカーブの通過状態に基づきカーブの実形状を推定する推定手段と、
該推定手段にて推定されたカーブの推定形状と前記カーブ認識手段にて認識されたカーブの認識形状とが相違するときに前記推定形状と前記認識形状とが同等となるように前記道路データを修正する修正手段とを備える道路形状学習装置において、
自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態か否か判定するとともに、カーブ形状を推定するのに適した状態ではないと判定した場合に、前記修正手段による前記道路データの修正を禁止する道路データ修正禁止手段を備えることを特徴とする道路形状学習装置。
【請求項2】
車両に搭載された撮像手段と、
前記撮像手段により取得された道路の画像から自車両が走行している車線を認識する車線認識手段と、
該車線認識手段の出力に基づいて自車両の車線内走行位置を取得する走行位置取得手段とを備え、
前記道路データ修正禁止判定手段は、
前記走行位置取得手段により得られた自車両の車線内走行位置に基づいて、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態か否か判定することを特徴とする請求項1に記載の道路形状学習装置。
【請求項3】
制動時に車輪のロックを防ぐアンチロックブレーキ装置の作動状態を検出するアンチロックブレーキ作動検出手段又は、旋回時におけるアンダーステアやオーバーステアを防止する横滑り防止装置の作動を検出する横滑り防止作動検出手段のうち少なくとも一方を備え、
前記道路データ修正禁止判定手段は、
前記アンチロックブレーキ装置もしくは前記横滑り防止装置の作動が検出された場合に、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態では無いと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の道路形状学習装置。
【請求項4】
前記車両状態検出手段は自車両のヨーレートもしくは横加速度の少なくとも何れか一つを検出可能であり、
前記道路データ修正禁止判定手段は、
前記車両状態検出手段により検出されたヨーレート又は横加速度が所定値以上の場合に、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態では無いと判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の道路形状学習装置。
【請求項5】
前記車両状態検出手段は、自車両の走行速度を検出可能であり、
前記道路データ修正禁止判定手段は、
前記車両状態検出手段により検出された走行速度が予め定められた最低車速以下の場合に、自車両のカーブの通過状態がカーブ形状を推定するのに適した状態では無いと判定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の道路形状学習装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−288844(P2009−288844A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137704(P2008−137704)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】