説明

部品実装装置、および、三次元形状測定装置

【課題】影の影響を除去し正確に位相シフト法による三次元データを高速に取得する。
【解決手段】直交する第一方向と第二方向とに撮像画素が行列状に並ぶエリアイメージセンサ111を有するカメラ101と、カメラ101と測定対象物200とを第一方向に相対的かつ連続的に移動させる移動手段102と、第一アングルで第一周期光を照射する第一照射手段131と、第二アングルで第二周期光を照射する第二照射手段132と、第一照射時間と第二照射時間とが重ならないように制御する照射制御手段104と、エリアイメージセンサ111の複数の第一ライン171を用い、第一照射手段131が照射する際の対象部分の像を取得し、複数の第二ライン172を用い、第二照射手段132が照射する際の像を取得する像取得手段105とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、表面に部品が実装された基板などの物体の形状を三次元的に測定し、得られたデータに基づき実装処理等を行う部品実装装置、および、三次元形状測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板に部品を実装するための部品実装装置としては、例えば、基板の表面にクリーム半田を印刷する半田印刷機や、基板上に種々の部品を装着するマウンターや、部品が装着された基板を加熱して半田による導通を確保するリフロー炉の他、印刷されたクリーム半田の状態や、基板に装着する前の部品の状態や、部品が装着された基板表面の状態などを検査する検査装置などが含まれている。
【0003】
部品実装装置を用いて生産される製品の歩留まりを向上させるために、各製造段階において半田や部品の三次元形状を高精度で把握することが望まれている。例えば、マウンターでは、部品の装着精度を向上させるために、部品を基板に装着する前に、部品の三次元形状を測定し、規格外の形状となった部品を排除するなどの処理がなされている。
【0004】
一方、高い生産性も望まれていることから、高速で三次元形状を測定することができる位相シフト法が注目されている。この位相シフト法とは次の様な測定方法である。正弦波で周期的に照度の異なる縞模様の光を測定対象物に対し斜めから照射して測定対象物の像を正面から撮像する。測定対象物に対する縞模様の位置を少しずつ(例えば1/4波長)ずらして(走査して)測定対象物の像を複数回(例えば4回)撮像する。得られた複数の像の情報から測定対象物上の1点における輝度のデータを抽出し、当該複数のデータに基づき正弦波を形成し、基準の正弦波と形成された正弦波との位相のずれ(位相差)から前記1点の高さを算出する。前記位相のずれの算出を測定対象物全体にわたって走査して行うことで、測定対象物全体の擬似的な三次元形状を測定する。
【0005】
以上の位相シフト法は、比較的少ないデータ量で高速に三次元形状の情報を取得することができるが、光を測定対象物に対し斜めから照射するため測定対象物の表面に発生する影は回避できず、影の部分は正弦波を形成するための十分な情報を得ることができないため、測定対象物の表面に部分的に三次元形状を測定できない箇所が存在することとなる。
【0006】
そこで、特許文献1(特に図34−図37)には異なるアングルで光を照射し、アングルの異なる二つの光に基づいて撮像される二つの像を合成することで影の存在を除去し、位相シフト法の測定精度を高める技術が記載されている。さらに、特許文献1には、アングルの異なる二つの光の照射時間を違えて二つの像を異なる時間で撮像し、当該撮像により得られる二つの像を取得してもよく、異なる色の光を異なるアングルで同時に測定対象物に照射し、カラーカメラで一度に撮像した後、二つの色に対応する二つの像を取得してもよいと記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−211443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、特許文献1に記載の位相シフト法のように、縞模様の光が照射された測定対象物の全領域をカメラで撮像し、かつ、異なるアングルで光を照射して影の影響を除去する場合、二つの光は縞模様に対して垂直に非常に短い距離(例えば1/4波長)ずらさなければならず、このような状態を光源の位置を調節して創出することは非常に困難となる。また、測定対象物の全領域を撮像する必要があるため、エリアイメージセンサから全情報を取得するまでは次の撮像を行うことができず、複数の像を取得して三次元形状の情報を得るためにはかなりの長時間を要することとなる。さらに、測定対象物が矩形の場合、測定対象物全体の像を得ようとすると測定対象物の長い側の長辺にカメラの撮像領域を合わせなければならず、解像度が低下するなど測定精度に影響が出る。一方、短い側の短辺にカメラの撮像領域を合わせると一つの測定対象物に対し複数回撮像を行わなければならず、測定に時間を要することとなる。
【0009】
また、異なる色(異なる波長)の光を同時に照射する場合、像を分解するに当たり、一方の色の光を検出する素子(画素)のノイズが他方の色の光を検出する素子(画素)に乗ってしまい、測定精度が低下してしまう懸念がある。また、測定対象物の表面状態によっては、一方の色の光が反射しにくくかったり反射しすぎたりして有効なデータを取得することができない場合もある。
【0010】
本願発明は上記課題に鑑みなされたものであり、位相シフト法を採用しつつ影の影響を除去し、高速かつ高精度に対象物表面の凹凸形状を三次元的に測定する三次元形状測定装置、および、部品実装装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本願発明にかかる部品実装装置は、部品を基板に実装する部品実装装置であって、第一方向と第一方向に直交する第二方向とに撮像画素が行列状に並ぶエリアイメージセンサを有するカメラと、前記カメラの撮像領域を測定対象物が所定の速度で通過するように前記カメラと前記測定対象物とを第一方向に相対的かつ連続的に移動させる移動手段と、前記撮像領域において第二方向に沿って輝度が揃い、かつ、第一方向の位置に応じて輝度が周期的に変化する輝度分布を有する光を周期光とする場合、前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において第一方向に対し第一アングルで第一周期光を照射する第一照射手段と、前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において前記撮像領域の法線に対し前記第一アングルと反対側の第二アングルで第二周期光を照射する第二照射手段と、前記第一照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第一照射時間と前記第二照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第二照射時間とが重ならないように前記第一照射手段と前記第二照射手段とを制御する照射制御手段と、前記エリアイメージセンサの第二方向に並ぶ一つの前記撮像画素群を1本のラインとする場合、第一方向において相互に位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第一ラインを用い、前記第一照射手段が照射する際の前記測定対象物の対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第一ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して取得し、さらに、第一方向において相互に位置が異なり、かつ、前記第一ラインとも位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第二ラインを用い、前記第二照射手段が照射する際の前記対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第二ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して順次取得する像取得手段とを備えることを特徴としている。
【0012】
これにより、測定対象物の擬似的な三次元形状を影の影響を除去して正確、かつ、高速に測定することが可能となる。
【0013】
さらに、前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において前記撮像領域の法線に対し前記第一照明手段の前記第一アングルと同じ側の第三アングルで前記第一照明手段の第一周期光とは光の状態が異なる第三周期光を照射する第三照射手段と、前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において前記撮像領域の法線に対し前記第一照明手段の前記第一アングルと反対側の第四アングルで前記第二照明手段の第二周期光とは光の状態が異なる第四周期光を照射する第四照射手段とを備え、前記照射制御手段は、前記第三照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第三照射時間と前記第四照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第四照射時間と前記第一照射時間と前記第二照射時間とがそれぞれ重ならないように前記第一照射手段と前記第二照射手段と第三照射手段と第四照射手段とを制御し、前記像取得手段は、第一方向において相互に位置が異なり、かつ、前記第一ライン、および、前記第二ラインとも位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第三ラインを用い、前記第三照射手段が照射する際の前記対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第三ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して取得し、さらに、第一方向において相互に位置が異なり、かつ、前記第一ライン、および、前記第二ライン、および、前記第三ラインとも位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第四ラインを用い、前記第四照射手段が照射する際の前記対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第四ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して順次取得してもよい。
【0014】
これによれば、周期光の異なる光の状態を用いることで、表面状態が異なる部分を有する測定対象物であっても、移動手段を用いて1回の測定対象物とカメラとの相対移動による第一方向への走査により測定対象物全体を計測することが可能となる。
【0015】
また、前記像取得手段は、前記第一ラインから得られた像と前記第二ラインから得られた像が所定の閾値範囲内にある場合、前記第三ライン、および、前記第四ラインから前記対象部分の像を取得しない 前記像取得手段は、前記第一ラインから得られた像と前記第二ラインから得られた像が所定の閾値範囲内にある場合、前記第三ライン、および、前記第四ラインから前記対象部分の像を取得しなくともよい。
【0016】
これによれば、不必要なデータ取得動作を行う必要がなくなり、計測データをより早く取得することが可能となる。
【0017】
また、上記目的を達成するために、本願発明に係る三次元形状測定装置は、第一方向と第一方向に直交する第二方向とに撮像画素が行列状に並ぶエリアイメージセンサを有するカメラと、前記カメラの撮像領域を測定対象物が所定の速度で通過するように前記カメラと前記測定対象物とを第一方向に相対的かつ連続的に移動させる移動手段と、前記撮像領域において第二方向に沿って輝度が揃い、かつ、第一方向の位置に応じて輝度が周期的に変化する輝度分布を有する光を周期光とする場合、前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において第一方向に対し第一アングルで第一周期光を照射する第一照射手段と、前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において前記撮像領域の法線に対し前記第一アングルと反対側の第二アングルで第二周期光を照射する第二照射手段と、前記第一照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第一照射時間と前記第二照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第二照射時間とが重ならないように前記第一照射手段と前記第二照射手段とを制御する照射制御手段と、前記エリアイメージセンサの第二方向に並ぶ一つの前記撮像画素群をラインとする場合、第一方向において相互に位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第一ラインを用い、前記第一照射手段が照射する際の前記測定対象物の対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第一ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して取得し、さらに、第一方向において相互に位置が異なり、かつ、前記第一ラインとも位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第二ラインを用い、前記第二照射手段が照射する際の前記対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第二ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して順次取得する像取得手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
これにより、測定対象物の擬似的な三次元形状を影の影響を除去して正確、かつ、高速に測定することが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本願発明によれば、一回の連続的な走査により、長尺の測定対象物であっても影の影響を除去しつつ正確、かつ、高速に擬似的な三次元形状データを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、三次元形状測定装置の機構的、構造的外観を模式的に示す斜視図である。
【図2】図2は、エリアイメージセンサにおけるラインの状態を仮想的に示す平面図である。
【図3】図3は、照射手段の周期光の照射状態、および、カメラの撮像領域を模式的に示す側面図である。
【図4】図4は、三次元形状測定装置の機能構成を機構的、構造的構成とともに示すブロック図である。
【図5】図5は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図6】図6は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図7】図7は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図8】図8は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図9】図9は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図10】図10は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図11】図11は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図12】図12は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図13】図13は、三次元形状測定装置の機構的、構造的外観を模式的に示す斜視図である。
【図14】図14は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図15】図15は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図16】図16は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図17】図17は、像取得手段の動作態様を順に示したものである。
【図18】図18は、部品実装装置を模式的に示す斜視図である。
【図19】図19は、測定対象物200と三次元形状測定装置100との関係を示す斜視図である。
【図20】図20は、エリアイメージセンサにおけるラインの状態を仮想的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本願発明に係る三次元形状測定装置、および、部品実装装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る三次元形状測定装置、および、部品実装装置の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、三次元形状測定装置の機構的、構造的外観を模式的に示す斜視図である。
【0023】
同図に示すように三次元形状測定装置100は、測定対象物200の表面に存在する凹凸形状を三次元的に測定する装置であって、カメラ101と、移動手段102と、第一照射手段131と、第二照射手段132とを備えている。本実施の形態の場合、測定対象物200は、部品201が表面に装着された基板202であって、三次元形状測定装置100は、部品201の形状を基板202表面に存在する凹凸として測定する。
【0024】
カメラ101は、第一方向(図中Y軸方向)と第一方向に直交する第二方向(図中X軸方向)とに撮像画素が行列状に並ぶエリアイメージセンサ111と、エリアイメージセンサ111表面に結像するための光学系(例えばテレセントリックレンズ、図示せず)を備えている。
【0025】
エリアイメージセンサ111は、例えば第一方向に撮像画素が4000個程度並び、第二方向に撮像画素が3000個程度並ぶ画像認識デバイスである。本実施の形態の場合、エリアイメージセンサ111は、CMOS(complementary metal-oxide semiconductor)イメージセンサを採用している。またこのCMOSイメージセンサは、撮像画素に照射された光の全体的強度をデジタルデータとして出力する、いわゆる白黒のイメージセンサである。このCMOSイメージセンサは、行列状に配置される撮像画素の内の任意の領域に含まれる撮像画素のみのデジタルデータを取得することができるものである。さらに、CMOSイメージセンサは、前記領域をCMOSイメージセンサ内に複数箇所設けることができ、当該領域以外の撮像画素からのデータを取得しないことで必要な箇所の像だけを高速で取得することができるものである。
【0026】
なお、他に行列上の必要な箇所の像を取得することができるCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを用いることも可能である。
【0027】
以上から本実施の形態におけるカメラ101は、予め定められた焦点位置にエリアイメージセンサ111に対応した矩形の撮像領域を有し、撮像領域に配置される測定対象物200の像の必要な部分のデジタルデータだけを出力することができるものである。本実施の形態の場合、前記必要な部分である一つの撮像画素群をラインと称し、図2に示すように、当該ライン(第一ライン171、第二ライン172)は、第二方向(X軸方向)に沿って伸び、第一方向(Y軸方向)に並んで予め複数個設定されている。
【0028】
移動手段102は、カメラ101の撮像領域を測定対象物200が所定の速度で通過するようにカメラ101と測定対象物200とを第一方向(図中Y軸方向)に相対的かつ連続的に移動させる装置である。本実施の形態の場合、移動手段102は、固定的に配置されるカメラ101に対し測定対象物200を一定の向き(図中Y軸方向正の向き)に搬送するコンベアであり、移動手段102に載置(保持)された測定対象物200を一定速度で搬送することができ、搬送速度を調整できるものとなっている。また、移動手段102は、エンコーダを備えており(図示せず)、コンベアにおける搬送速度や測定対象物200の位置などの情報を送信することができるものとなっている。
【0029】
図3は、照射手段の周期光の照射状態、および、カメラの撮像領域を模式的に示す側面図である。
【0030】
同図に示すように照射手段103(第一照射手段131、第二照射手段132含む)は、カメラ101の撮像領域Aにおいて第二方向(図中X軸方向:紙面に対し垂直な方向)に沿って輝度Bが揃い、かつ、第一方向(図中Y軸方向)の位置に応じて輝度Bが周期的に変化する輝度分布を有する周期光を照射する装置である。本実施の形態の場合、周期光の輝度Bは、正弦波状で変化している。なお、同図中に示されている輝度Bの変化を示す正弦波の波長は、説明のため模式的に示されており、撮像領域Aに対し異なるスケールで示されている。
【0031】
照射手段103の一つである第一照射手段131は、撮像領域Aと交差し、第一方向(Y軸方向)を含む面(YZ平面)において第一方向(Y軸方向)に対し第一アングルC1で第一周期光D1を照射するように配置されている。
【0032】
照射手段103の一つである第二照射手段132は、撮像領域Aと交差し、第一方向(Y軸方向)を含む面(YZ平面)において撮像領域Aの法線Eに対し第一照射手段131の第一アングルC1と反対側の第二アングルC2で第二周期光D2を照射するように配置されている。
【0033】
図4は、三次元形状測定装置の機能構成を機構的、構造的構成とともに示すブロック図である。
【0034】
同図に示すように、三次元形状測定装置100は、機能構成として照射制御手段104と、像取得手段105と、第一方向(Y軸方向)に測定対象物200とカメラ101のエリアイメージセンサ111とが相対移動する際の移動状態の情報を取得する移動状態取得手段106とを備えている。
【0035】
照射制御手段104は、第一照射手段131が撮像領域Aを照射する時間である第一照射時間と、第二照射手段132が撮像領域Aを照射する時間である第二照射時間とが重ならないように第一照射手段131と第二照射手段132とを制御する装置である。照射制御手段104は、例えば、第一照射手段131のON・OFFと第二照射手段132のON・OFFとをプログラムをコンピュータに実行させることで制御してもよい。また、照射制御手段104が、シャッターを複数備え、当該シャッターの遮断・開放を制御することで第一照射手段131と第二照射手段132との光路を遮断・開放し、第一照射時間と第二照射時間とを重ならないようにしてもよい。
【0036】
像取得手段105は、カメラ101のエリアイメージセンサ111において、像を取得する領域である第一ライン171や第二ライン172を選定することができる装置であり、測定対象物200の対象部分が撮像領域Aの特定位置に位置した際に、対応する第一ライン171や第二ライン172で測定対象物200の特定の部分である対象部分の像を取得する装置である。
【0037】
次に、像取得手段105の動作態様を詳細に説明する。
【0038】
図5−図12は、第一方向(Y軸方向)に測定対象物200とカメラ101のエリアイメージセンサ111とが相対移動して走査する際の像取得手段の動作態様を順に示したものである。なお、これらの図において、エリアイメージセンサ111と測定対象物200とが1対1の倍率のごとく記載されているが、これは説明を容易にするために模式的に記載したものであり、実際にはカメラ101が有する光学系によりエリアイメージセンサ111の大きさと測定対象物200の大きさとは所定の倍率となっている。
【0039】
像取得手段105は、エリアイメージセンサ111の予め選定された少なくとも3本のラインで構成される第一ライン171(本実施の形態の場合第一ラインは4本)と、少なくとも3本のラインで構成される第二ライン172(本実施の形態の場合第一ラインは4本)とを記憶している。なお、第一ライン171、および、第二ライン172の選定方法としては、例えば、第一方向(Y軸方向)に周期光の輝度Bの変化を示す正弦波の波長を4等分した間隔に対応して(光学系の倍率を考慮する)第一方向に交差(直交)する第二方向(X軸方向)にライン状に並ぶ撮像画素群を例えば順に第一ライン171、および、第二ライン172として選定する。また、移動状態取得手段106からの移動状態の情報である移動速度や移動加速度、位置や時間などの情報に基づき像取得手段105が動的にエリアイメージセンサ111の像を取得する複数のライン状の領域である第一ライン171、および、第二ライン172を選定してもかまわない。また、第一ライン171、および、第二ライン172は、照射制御手段104の制御内容も考慮して選定される。
【0040】
次に、図5に示すように、第一方向(Y軸方向)に測定対象物200とカメラ101のエリアイメージセンサ111とが相対移動して走査する際であって第一照射手段131がエリアイメージセンサ111の撮像領域Aに第一周期光D1を照射する第一照射時間において、測定対象物200の測定の部分である対象部分Fが第一ライン171の最初のライン171aに対応する地点に到達した時に、像取得手段105は、対象部分Fの像を取得する。本実施の形態の場合、エリアイメージセンサ111は、CMOSイメージセンサであるため、像取得手段105は、最初の第一ライン171のデジタルデータのみを取得することが可能であり、不要なデジタルデータを除外することで高速に必要なデジタルデータを取得することができる。また、像を取得する際、カメラ101に対し、測定対象物200は、停止すること無く所定の速度で連続して移動させることができる。
【0041】
なお、測定対象物200の対象部分Fは、第一ライン171の最初のライン171aが取得した像に該当する部分と考えてもよく、測定対象物200の第二方向に延びる任意の部分が対象部分Fとなる。
【0042】
次に、図6に示すように、測定対象物200の対象部分Fが第一ライン171の次のライン171bに対応する地点に到達した時に、像取得手段105は、対象部分Fの像を取得する。対象部分Fが第一ライン171の次のライン171bに対応する地点に到達したか否かは、移動手段102と同期して取得すればよい。具体的には、移動手段102による測定対象物200の移動速度が一定の場合、像取得手段105は時間を計測し、移動の情報として取得することにより移動手段102と同期すればよい。また、移動手段102がエンコーダを備え、移動状態取得手段106が前記エンコーダの情報に基づき測定対象物200の移動距離を取得している場合、像取得手段105は、移動状態取得手段106から得られる測定対象物200の移動距離に基づき第一ライン171の各ライン(171a、171b、171c、171d)から対象部分Fの像を取得すれば良い。
【0043】
同様にして、図7、図8に示すように順に対象部分Fの像を第一ライン171の各ライン(171a、171b、171c、171d)で取得することによって、測定対象物200を測定した場合の対象部分Fにおける四つの輝度のデータが得られ、当該データに基づき図5−図8に示される正弦波で表される破線の波(測定正弦波)が計算により求められ、撮像領域Aの測定基準高さA’上に照射される周期光として正弦波で表される実線の波(基準正弦波)との位相のシフト量が算出される。
【0044】
次に、図9に示すように、第二照射手段132が撮像領域Aに第二周期光D2を照射する第二照射時間において、測定対象物200の部分である対象部分Fが第二ライン172の最初のライン172aに対応する地点に到達した時に、像取得手段105は、対象部分Fの像を取得する。本実施の形態の場合、第二照射手段132が第二周期光D2を照射すると対象部分Fは影になるため、像取得手段105は、有効なデジタルデータを得ることが困難となる。この場合、像取得手段105は、図10−図12に示すように、対象部分Fの像の取得をする動作を行ってもよく、第一照射手段131で撮像領域Aを照査した際に得られた対象部分Fのデジタルデータが有効であることをもって、後の対象部分Fの像の取得を中止してもかまわない。
【0045】
以上のように測定対象物200に対して照明の照射方向、あるいは、照射アングルが異なる照射手段同士の照射時間が重ならないように測定対象物200に周期光を照射する構成で対象部分Fの像を取得し、さらに、測定対象物200の第一方向(Y軸方向)全体にわたって対象部分Fの複数の部位を走査するように像を取得することで、測定対象物200表面の擬似的な三次元形状のデータを影の影響を除去して得ることが可能となる。しかも、エリアイメージセンサ111の一部の撮像画素(ライン)からのみデジタルデータを取得しているため、高速に三次元形状のデータを得ることができる。さらに、影となる部分の像の取得を中止すれば、さらに高速化を図ることが可能となる。また、影の発生しない部分については第一照射手段131による像と、第二照射手段132による像との二つの像が得られるため、統計的な処理を行うことにより、測定精度を向上させることが可能となる。
【0046】
(実施の形態2)
次に、三次元形状測定装置100の他の実施の形態を説明する。なお、前記実施の形態1で説明した装置や処理部と同様の機能や構造を有するものは同じ符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0047】
図13は、三次元形状測定装置の機構的、構造的外観を模式的に示す斜視図である。
【0048】
同図に示すように、三次元形状測定装置100は、第一照射手段131、および、第二照射手段132に加え、第三照射手段133と第四照射手段134とを備えている。
【0049】
照射手段103の一つである第三照射手段133は、撮像領域Aと交差し第一方向(Y軸方向)を含む面において撮像領域Aの法線に対し第一照射手段131の第一アングルC1と同じ側の第三アングルC3で第三周期光D3を照射するように配置されている。
【0050】
ここで、第三周期光D3は、第一照射手段131の第一周期光D1とは光の状態が異なる周期光である。光の状態が異なるとは、例えば、照射する光の波長が異なる(色が異なる)状態や、周期光全体としての輝度(照度)が異なる状態が含まれる。
【0051】
照射手段103の一つである第四照射手段134は、撮像領域Aと交差し第一方向を含む面において撮像領域Aの法線E(図3参照)に対し第一照射手段131の第一アングルC1と反対側の第四アングルC4で、第二周期光D2とは光の状態が異なる第四周期光D4を照射するように配置されている。
【0052】
照射制御手段104は、第三照射手段133が撮像領域Aを照射する時間である第三照射時間と第四照射手段134が撮像領域Aを照射する時間である第四照射時間と第一照射手段131の第一照射時間と第二照射手段132の第二照射時間とが重ならないように第一照射手段131と第二照射手段132と第三照射手段133と第四照射手段134とを制御する。
【0053】
本実施の形態の場合、像取得手段105は、第一ライン171、第二ライン172のほか、予め選定された少なくとも3本のラインで構成される第三ライン173(本実施の形態の場合第三ラインは4本)と、少なくとも3本のラインで構成される第四ライン174(本実施の形態の場合第一ラインは4本)とを記憶している。なお、各ラインの選定方法は上記(第一ライン171、第二ライン172)と同様である。
【0054】
次に、図14に示すように、像取得手段105は、第一照射手段131が第一周期光D1を照射する第一照射時間において、測定対象物200の測定の部分である対象部分Fが第一ライン171の各ライン(171a、171b、171c、171d)(本実施の形態では4本のライン構成)に対応する各地点に到達した時に対象部分Fの像を取得する。
【0055】
次に、図15に示すように、像取得手段105(図4参照)は、第二照射手段132が第一照射手段131の第一周期光D1と光の状態が同じである第二周期光D2を照射する第二照射時間において、対象部分Fが第二ライン172の各ライン(172a、172b、172c、172d)に対応する地点に順次到達した時に対象部分Fの像を取得する。
【0056】
以上において、第一方向(Y軸方向)に測定対象物200とカメラ101のエリアイメージセンサ111との相対移動による測定対象物200の撮像領域Aの走査において、第一方向の移動前後に配置される照明の測定対象物200への照射タイミングが重ならないようにして撮像し、影の影響が除去された擬似的な三次元形状のデータを取得できる。
【0057】
次に、図16に示すように、像取得手段105は、第三照射手段133が第一周期光D1とは光の状態が異なる第三周期光D3を照射する第三照射時間において、対象部分Fが第三ライン173の各ライン(173a、173b、173c、173d)に対応する地点に順次到達した時に対象部分Fの像を取得する。
【0058】
次に、図17に示すように、像取得手段105は、第四照射手段134が第三周期光D3と光の状態(波長や周期光全体の輝度等)が同じ第四周期光D4を照射する第四照射時間において、対象部分Fが第四ライン174の各ライン(174a、174b、174c、174d)に対応する地点に到達した時に対象部分Fの像を取得する。
【0059】
ここで、測定対象物200に照射される光の状態の一つである光の波長(色)を違えた場合、測定対象物200の所々に色によって反射率の大きく異なる部分が存在していたとしても、異なる光の波長に基づく二つの像を比較して有効なデジタルデータを採用することで、測定対象物200全体の三次元形状を取得することが可能となる。
【0060】
また、測定対象物200に照射される光の状態の一つである、周期光全体としての輝度(照度)を違えた場合、測定対象物200の表面に金属光沢があって像が白飛びしてしまう部分や、黒色で光の反射率が低い部分が混在する場合でも、白飛びする部分は輝度(照度)の低い周期光から得られる像を採用し、黒つぶれする部分は輝度(照度)の高い周期光から得られる像を採用することで、測定対象物200全体の三次元形状を取得することが可能となる。
【0061】
さらに、エリアイメージセンサ111において撮像画素群の並びであるラインを互いに離れた位置に配置することができるため、ライン相互(撮像画素間)のノイズの影響を低減することが可能となる。
【0062】
(実施の形態3)
次に、本願発明に係る部品実装装置について説明する。
【0063】
図18は、部品実装装置を模式的に示す斜視図である。
【0064】
部品実装装置300は、上下方向(Z軸方向)に延びて配置されるノズル311を複数備えるヘッド301を水平面内(XY平面内)で移動させ、ノズル311に吸着保持される測定対象物200である部品を基板402に装着するマウンターである。
【0065】
部品実装装置300は、複数のテープフィーダ403などが着脱可能に備えられる部品供給部404を備え、テープフィーダ403により供給される部品を真空吸着により保持する複数のノズル311を備えるヘッド301を移動させて部品を基板402に装着する装置であり、三次元形状測定装置100を備えている。
【0066】
X軸方向に延びて配置されるビーム304は、Y軸方向に延びて配置されるビーム303を摺動自在に案内する部材である。ヘッド301はビーム303に沿って直線的に往復動し、移動中のヘッド301の位置はエンコーダにより測定可能となっている。
【0067】
図19は、測定対象物200と三次元形状測定装置100との関係を示す斜視図である。
【0068】
同図に示すように、三次元形状測定装置100は、カメラ101の上方に撮像領域Aが存在する。そして部品実装装置300は、ビーム303に沿ってヘッド301を移動させることによって、測定対象物200を撮像領域Aに一定の速度で通過させることができる。三次元形状測定装置100は、上記実施の形態1と同様の測定方法で測定対象物200である部品の形状を測定する。以上により、影を除去した部品の擬似的な三次元データを得ることができる。
【0069】
以上の部品実装装置300によれば、部品供給部404からノズル311により保持した部品のリード線の一部が曲がっていたり、BGA(Ball grid array) のバンプの一つが欠損している場合など二次元の測定では把握しにくい部品の不具合を正確に検出することができる。従って、不良品である部品をそのまま基板402に装着する可能性を低減し、部品実装装置300の歩留まりを向上させることが可能となる。また、ノズル311の本数が多く、測定対象物200である部品を多く保持している場合でも、連続的に解像度の高い像を取得することができる。
【0070】
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0071】
例えば、周期光の輝度の変化は、正弦波ばかりで無く、ノコギリ波などでもかまわない。また、周期光は撮像領域A全体に照射する必要は無く、第一周期光D1が照射される領域と第二周期光D2が照射される領域を分けてもかまわない。
【0072】
また、第一ライン171と第二ライン172を図20に示すように、入れ子状態で配置してもかまわない。
【0073】
また、カメラ101と第一照射手段131、および、第二照射手段132とを固定的に配置される測定対象物200に対し移動させてもかまわない。
【0074】
また、実施の形態3ではマウンターを例示したが、部品実装装置はマウンターに限定されるわけでは無く、半田印刷装置や検査装置など実装基板を製造する工程に寄与する装置であれば全て部品実装装置に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本願発明は、部品実装装置の他、表面の凹凸形状を擬似的な三次元形状として測定する測定装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0076】
100 三次元形状測定装置
101 カメラ
102 移動手段
103 照射手段
104 照射制御手段
105 像取得手段
106 移動状態取得手段
111 エリアイメージセンサ
131 第一照射手段
132 第二照射手段
133 第三照射手段
134 第四照射手段
171 第一ライン
172 第二ライン
173 第三ライン
174 第四ライン
200 測定対象物
201 部品
202 基板
300 部品実装装置
301 ヘッド
303 ビーム
304 ビーム
311 ノズル
402 基板
403 テープフィーダ
404 部品供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を基板に実装する部品実装装置であって、
第一方向と第一方向に直交する第二方向とに撮像画素が行列状に並ぶエリアイメージセンサを有するカメラと、
前記カメラの撮像領域を測定対象物が所定の速度で通過するように前記カメラと前記測定対象物とを第一方向に相対的かつ連続的に移動させる移動手段と、
前記撮像領域において第二方向に沿って輝度が揃い、かつ、第一方向の位置に応じて輝度が周期的に変化する輝度分布を有する光を周期光とする場合、前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において第一方向に対し第一アングルで第一周期光を照射する第一照射手段と、
前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において前記撮像領域の法線に対し前記第一アングルと反対側の第二アングルで第二周期光を照射する第二照射手段と、
前記第一照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第一照射時間と前記第二照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第二照射時間とが重ならないように前記第一照射手段と前記第二照射手段とを制御する照射制御手段と、
前記エリアイメージセンサの第二方向に並ぶ一つの前記撮像画素群を1本のラインとする場合、第一方向において相互に位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第一ラインを用い、前記第一照射手段が照射する際の前記測定対象物の対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第一ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して取得し、さらに、第一方向において相互に位置が異なり、かつ、前記第一ラインとも位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第二ラインを用い、前記第二照射手段が照射する際の前記対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第二ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して順次取得する像取得手段と
を備える部品実装装置。
【請求項2】
さらに、
前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において前記撮像領域の法線に対し前記第一照明手段の前記第一アングルと同じ側の第三アングルで前記第一照明手段の第一周期光とは光の状態が異なる第三周期光を照射する第三照射手段と、
前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において前記撮像領域の法線に対し前記第一照明手段の前記第一アングルと反対側の第四アングルで前記第二照明手段の第二周期光とは光の状態が異なる第四周期光を照射する第四照射手段とを備え、
前記照射制御手段は、
前記第三照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第三照射時間と前記第四照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第四照射時間と前記第一照射時間と前記第二照射時間とがそれぞれ重ならないように前記第一照射手段と前記第二照射手段と第三照射手段と第四照射手段とを制御し、
前記像取得手段は、
第一方向において相互に位置が異なり、かつ、前記第一ライン、および、前記第二ラインとも位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第三ラインを用い、前記第三照射手段が照射する際の前記対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第三ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して取得し、さらに、第一方向において相互に位置が異なり、かつ、前記第一ライン、および、前記第二ライン、および、前記第三ラインとも位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第四ラインを用い、前記第四照射手段が照射する際の前記対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第四ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して順次取得する
請求項1に記載の部品実装装置。
【請求項3】
前記周期光は単色光であって、前記第一周期光と前記第二周期光とは同色であり、前記第三周期光と前記第四周期光とは前記第一周期光とは異なる色で同色である
請求項2に記載の部品実装装置。
【請求項4】
前記像取得手段は、前記第一ラインから得られた像と前記第二ラインから得られた像が所定の閾値範囲内にある場合、前記第三ライン、および、前記第四ラインから前記対象部分の像を取得しない
請求項2または3に記載の部品実装装置。
【請求項5】
第一方向と第一方向に直交する第二方向とに撮像画素が行列状に並ぶエリアイメージセンサを有するカメラと、
前記カメラの撮像領域を測定対象物が所定の速度で通過するように前記カメラと前記測定対象物とを第一方向に相対的かつ連続的に移動させる移動手段と、
前記撮像領域において第二方向に沿って輝度が揃い、かつ、第一方向の位置に応じて輝度が周期的に変化する輝度分布を有する光を周期光とする場合、前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において第一方向に対し第一アングルで第一周期光を照射する第一照射手段と、
前記撮像領域と交差し第一方向を含む面において前記撮像領域の法線に対し前記第一アングルと反対側の第二アングルで第二周期光を照射する第二照射手段と、
前記第一照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第一照射時間と前記第二照射手段が前記撮像領域を照射する時間である第二照射時間とが重ならないように前記第一照射手段と前記第二照射手段とを制御する照射制御手段と、
前記エリアイメージセンサの第二方向に並ぶ一つの前記撮像画素群を1本のラインとする場合、第一方向において相互に位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第一ラインを用い、前記第一照射手段が照射する際の前記測定対象物の対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第一ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して取得し、さらに、第一方向において相互に位置が異なり、かつ、前記第一ラインとも位置の異なる少なくとも3本のラインで構成される第二ラインを用い、前記第二照射手段が照射する際の前記対象部分の少なくとも同じ部位に対して前記第二ラインのそれぞれに対応する地点の像を前記移動手段と同期して順次取得する像取得手段と
を備える三次元形状測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−74204(P2013−74204A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213441(P2011−213441)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】