説明

カーナビゲーションシステム

【課題】危険な運転状態であったとき、その位置を危険箇所として登録し、運転技量の向上により危険個所でなくなった場合には、その個所を危険個所から消去することができるカーナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】ステアリングセンサ10やブレーキセンサ11の検出信号から危険な運転状態と判定された場合、その位置をメモリ部8に危険箇所として登録する。このとき、併せて現在位置の天気を送受信部9により情報センタから取得し、現在時刻を時計部22から取得して危険箇所と共に登録する。危険箇所として登録された位置であっても、運転技量の向上により、運転状態、その時の天気、時刻などを総合的に判断して危険運転でないと判定されたときには、メモリ部8に登録されている危険箇所から消去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は過去に危険な運転操作を行った個所を危険個所として記憶手段に記憶し目的地までの経路中に危険個所が存在する場合に所定の処理を行うようにしたカーナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の運転状態を判定するために、車速センサ、舵角センサ、アクセル踏込み度センサ、ブレーキ踏込み度センサなどから車両情報を取得すると共に、車間距離センサ、車線画像認識センサ、信号画像認識センサ、一時停止線認識センサ、歩行者画像認識センサ、車両周辺センサなどから環境情報を取得し、それらの車両情報と環境情報とから車両の運転状態を判定する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2000−160032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1の技術を、車両の現在位置を取得して現在位置を中心とした地図データを表示装置に表示するカーナビゲーションシステムに取り入れ、運転が危険な運転であるか否かを判定し、危険な運転であったとき、その位置を危険箇所として登録しておくことが考えられる。このようなカーナビゲーションシステムであれば、過去に危険な運転を行った位置が登録されているので、その後、その位置を通る際にユーザに注意を促したりすることができるようになる。
しかしながら、運転技量の未熟なうちに危険個所として登録された位置については、運転技量が向上して安全な運転を行い得るようになっても、その位置を走行する度に、カーナビゲーションシステムから注意を促す報知がなされるという煩わしさが残る。
【0004】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、運転技量の向上により危険個所でなくなった場合には、その位置を危険個所から外すことができるカーナビゲーションシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、請求項1では、目的地までの経路を探索した場合にその経路上に危険個所として記憶手段に記憶されている位置が存在する場合、所定の処理が行われるので、危険個所を通る際、注意して運転するようになり安全走行ができる。また、危険個所として記憶手段に記憶されていた位置でも、運転技量が向上して危険個所ではなくなった場合、その位置は記憶手段から消去されるので、いつまでも危険個所として所定の処理が行われる煩わしさがない。
【0006】
請求項2では、経路探索時に、目的地までの経路上に危険箇所として記憶手段に記憶された位置が存在するとき、危険個所をリストアップして表示手段に表示するので、事前に危険個所の存在と具体的に知ることができる。
請求項3では、危険個所に至る所定距離前に報知されるので、一層安全な運転の実現に寄与できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は車両に搭載されるカーナビゲーションシステムの概略構成を示している。この図1のように、カーナビゲーションシステム1は、マイクロコンピュータを主体とする制御部(制御手段)2に、位置検出器3、地図データ入力器4、表示器(表示手段)5、操作入力部(操作入力手段)6、音声出力部7、メモリ部(記憶手段)8、送受信部9、ステアリングセンサ10およびブレーキセンサ11を接続して構成されている。
【0008】
上記位置検出器3は、車両の現在位置を検出するためのもので、センサとしてのGPS受信器12、車速センサ13およびヨーレートセンサ14などから構成されている。CPS受信器12は、GPS衛星からの信号を受信して制御部2に与える。車速センサ13は、例えば車軸の回転方向および回転速度に応じたパルス信号を制御部2に与える。また、ヨーレートセンサ14は、車両の回転方向および回転速度に応じた信号を制御部2に与える。
【0009】
地図データ入力器4は、地図データを記録した例えばDVD−ROMなどの情報記憶媒体と、この情報記憶媒体から地図データを読み取る読取装置とから構成されている。ここで、情報記録媒体が有する地図データは、各道路をノードとリンクとで表したデータ、各ノードの長さ(道路長)データ、リンクの始端と終端の座標データ、所定方向(例えば北)に対する各リンクの角度、リンクの道路種別(高速道路、一般道路、国道、県道、サービスエリア、パーキングエリアなどの道路の種別を示すもの)のデータ、ノード(交差点)の信号機の有無、リンクの道幅(幅員、車線数、走行車線、追い越し車線、加速車線など)、目的地検索のためのデータなどからなる。なお、目的地検索のためのデータとしては、目的地を名称、住所、ジャンル、電話番号などから検索するための各種データからなる。
【0010】
表示器5は、例えばカラー表示可能な液晶ディスプレイなどの表示画面を備えて構成されており、その表示画面に地図データ(道路地図)や文字或いは記号などを表示できるようになっている。操作入力部6は、例えば表示器5の表示画面の回りに配設されたメカニカルスイッチ、表示画面の表面に設けられたタッチパネル、リモコンと対をなすリモコンセンサなどから構成されている。そして、この操作入力部6を操作することにより、経路案内のための目的地の設定や、表示器5の表示画面に表示される地図の縮尺の選択などの各種のコマンドを入力できるようになっている。
【0011】
音声出力部7は、スピーカ(図示せず)を備え、制御部2から与えられる音声データを出力して経路案内のための音声などを出力する。メモリ部8は、消去可能な記憶手段としての例えばEEPROMを備え、当該EEPROMには、後述する危険個所などのデータが記憶される。送受信部9は、車両の環境の一つである現在位置の天気情報を取得するもので(環境検出手段)、無線通信網を介して図示しない情報センタに接続される。そして、送受信部9から車両の現在位置を情報センタに送信すると、情報センタは、各地の現在の天気を収集してデータベースに記憶させており、車両の現在位置が通知されると、その位置の天気を送受信部9に返信するようになっている。ステアリングセンサ10は、図示しないステアリングホイールの操舵角を検出して制御部2に与える。また、ブレーキセンサ11は、図示しないブレーキ装置のペダルの踏み込み量を検出して制御部2に与える。これらステアリングセンサ10およびブレーキセンサ11は、車両の運転操作の状態を検出する運転操作状態検出手段として機能する。
【0012】
一方、制御部2は、そのソフトウエア的構成により、現在位置計算部(位置取得手段)15、地図データ取得部(地図データ取得手段)16、マップマッチング部17、描画部18、表示制御部19、経路計算部(経路探索手段)20、経路案内部21、時計部(環境検出手段)22、危険個所判定部(危険運転判定手段)23、学習部24の各処理部の機能を実現するようになっている。ここで、現在位置計算部15は、GPS受信機12が受信したGPS信号を受けて車両の現在位置(緯経度)を検出すると共に、車速センサ13からのパルス信号から車速を検出して当該車速を積分することにより走行距離を演算し、且つヨーレートセンサ14の回転信号から車両の進行方向を検出し、これらの検出結果から車両の現在位置を算出する。なお、GPS受信機12、車速センサ13、ヨーレートセンサ14は、夫々性質の異なる検出誤差を有するので、これらのセンサ12〜14を組み合わせることによって互いに検出誤差を補完しながら高精度の位置検出を行うことができるようにしているのである。
【0013】
地図データ取得部16は、地図データ入力器4から地図データを取得するもので、通常は、車両の現在位置を中心とした地図データを取得する。マップマッチング部17は、車両の現在位置を地図データ取得部16により取得された地図データの道路上に位置付ける処理(マップマッチング処理)を実行する。描画部18は、地図データ取得部16が取得した地図データに基づいて、表示制御部19の制御の下で表示器5の表示画面に地図を表示すると共に、その地図上に車両の現在位置を表示する。
【0014】
経路計算部20は、操作入力部6の操作により目的地が設定されると、現在位置或いは操作入力部6の操作により指定された出発地から目的地までの経路を、指定された条件(例えば高速道路優先、一般道路優先、距離優先など)に従って計算(探索)する。計算された経路は、描画部18により表示器5の表示画面の地図上に他と異なる色にて強調表示される。なお、この経路探索には、周知のダイクストラ法が用いられる。経路案内部21は、経路計算部20により計算された目的地までの経路情報、並びに地図データ取得部16を通じて取得した地図データ内に含まれる各種情報などから、表示器5の表示画面や音声出力部7の音声ガイドによる案内動作(例えば交差点での右左折の案内、踏み切りがある旨の注意案内など)に必要な経路案内データを作成するようになっている。
【0015】
危険個所判定部23は、ステアリングセンサ10の検出信号からステアリングホイールの舵角変化率を算出すると共に、ブレーキセンサ11の検出信号からブレーキペダルの踏み込み量の変化率(ブレーキ踏み込み変化率)を算出し、これらが予め設定された基準情報である一定の変化率以上であった場合(いわゆる急ハンドル、急ブレーキ)、危険運転であると判定する。そして、危険運転判定部23は、危険運転のあった位置を現在位置計算部15の算出結果から取得し(危険位置検出手段)、その位置を危険箇所としてメモリ部8に記憶させる(登録)。このとき、危険運転判定部23は、同時に、地図データ取得部16から危険位置付近(例えば、危険位置を含んで当該危険位置を中心とする半径50mの範囲)の地図データを取得すると共に、送受信部9が情報センタから得た現在位置の天気、時計部22の計時時刻(年月日も含む)、車速、舵角変化率、ブレーキ踏み込み変化率も同時に付属データとしてメモリ部8に登録する。
【0016】
学習部(消去判断手段)24は、メモリ部8に登録されている危険箇所を消去すべきか否かを判断する。つまり、過去に危険な運転を行ってメモリ部8に危険箇所として登録された位置であっても、運転技量の向上により、支障なく走行できるようになる。このような場合に、メモリ部8から危険箇所を削除する機能を果たすのが学習部24である。学習部24は、危険箇所の登録を消去する場合、危険運転判定部23の危険運転ではないという判定結果だけではなく、時刻、天候などを加味して判断する。例えば、時刻については、昼間よりも夕暮れや夜間の方の重みを重く(係数を大きく)し、天候については、晴れよりも雨天の方の重みを重くし、それらが一定値以上のときに、危険運転判定部23が危険運転でないと判定したことを条件に、危険箇所の登録を消去するように構成されている。
【0017】
次に上記構成の作用を図2および図3のフローチャートをも参照しながら説明する。なお、図2は、危険箇所の登録・消去に関するフローチャートであり、図3は、経路探索に関するフローチャートである。
【0018】
走行時、危険運転判定部23は、所定の短時間毎に図2のフローチャートを実行し、まず、現在位置計算部15から現在位置を取得し(ステップS1)、次いで、ステアリングセンサ10およびブレーキセンサ11の検出信号を取得する(ステップS2)。そして、危険運転判定部23は、舵角変化率およびブレーキ踏み込み変化率を演算し、それらが夫々について予め定められた一定値以上であるか否かによって危険な運転状態であるか否かを判定する(ステップS3)。なお、舵角変化率およびブレーキ踏み込み変化率のうちのいずれか一方でも一定値以上であるときには、危険な運転状態であると判定される。
例えば、図4は、高速道路のインターチェンジにおいて、加速車線Aを走行している車両C1が走行車線H1に入ろうとしている状態を示しており、このとき、自車両C2は、走行車線H1を走行しているものとする。そして、自車両C2の運転者の運転技量が未熟の場合、間近まで来ないと、加速車線Aを走行している他車両C1に気付かないことが多い。
【0019】
このような場合、他車両C1の存在に気付いたときには、他車両C1が将に走行車線H1に入ろうしており、そこで、慌ててブレーキを踏んだり、追い越し車線H2へと車線変更のためにステアリングホイールを回転操作したりする。そして、この運転状態を危険運転判定部23が危険運転と判定すると(ステップS4で「YES」)、当該危険運転判定部23は、地図データ取得部16から現在位置付近の地図データを取得し(ステップS5)、次いで、送受信部9に情報センタから現在位置の天気を取得させると共に、時計部22から現在時刻、車速センサ13から車速を夫々取得する(ステップS6)。そして、危険運転判定部23は、現在位置を危険箇所としてメモリ部8に登録すると共に、現在位置付近の地図データ、現在いちの天気、時刻、舵角変化率、ブレーキ踏み込み変化率を併せてメモリ部8に登録する(ステップS7;登録手段)。
【0020】
一方、ステップS4において、危険運転判定部23が危険運転ではないと判定した場合(ステップS4で「NO」)、学習部24がメモリ部8を検索し、現在位置(通過位置)が危険箇所として登録されているか否かを判断する(ステップS8;消去判断手段)。このときの現在位置が危険箇所に登録されているか否かの判定は、メモリ部8に登録されている危険箇所近くの地図データ中に現在位置が含まれているか否かによって行う。そして、危険箇所として登録されていない場合(ステップS8で「NO」)、リターンとなり、次の位置での運転状態が危険であるか否かの判定に戻る。
【0021】
危険運転ではないと判定された位置がメモリ部8に危険箇所として登録されていた場合(ステップS8で「YES」)、学習部24は、送受信部9に情報センタから現在位置の天気を取得させると共に、時計部22から現在時刻、車速センサ13から車速を夫々取得する(ステップS9)。そして、学習部24は、現在位置の天気、現在時刻に夫々予め定められた重み係数を乗じた値が所定値以上のとき、運転技量が向上したと判定し、危険箇所としてメモリ部8に登録されている現在位置を消去し(ステップS11;消去手段)、リターンとなる。
【0022】
ここで、危険箇所として登録されていた位置で、危険運転状態ではないと判定される場合の例としては、図4の状態において、運転の技量が向上すると、自車両C2を運転しているユーザは、加速車線Aを相当前から注意し、他車両C1が存在している場合には、早めに走行車線H1から追い越し車線H2に車線を変更し、或いは、追い越し車線H2を別の車両C2が走行していて追い越し車線H2への車線変更が無理ならば、早めにブレーキを踏んで減速する。運転技量が向上すると、このような運転状態を取ることにより、危険運転と判定されることがなくなるのである。
【0023】
メモリ部8に対しては、上述のようにして危険箇所の登録・消去が行われるのである。そして、目的地が設定されてその目的地への経路探索を行う場合、或いは探索された経路に沿って車両を走行させてゆく場合において、経路上に、メモリ部8に登録されている危険箇所が存在すると、経路案内部21によって所定の処理がなされる。即ち、操作入力部6の操作により経路設定モードとされ、目的地および探索条件(高速道路優先、一般道路優先、距離優先など)が入力されると(図3のステップA1で「YES」)、経路計算部20は、出発地(現在地)から目的地までの経路を与えられた条件に従って探索する(ステップA2)。
【0024】
そして、経路が探索されると、経路案内部21は、メモリ部8を検索して経路上に危険箇所として登録されている地点があるか否かを判断する(ステップA3;経路中危険箇所検出手段)。経路上に危険箇所が存在する場合(ステップA3で「YES」)、経路案内部21は、その危険箇所(位置)をリストアップして表示器5の表示画面に表示(所定の処理)する(ステップA4;処理手段)。このリストを見て、探索された経路を避けたい場合には、ユーザは、操作入力部6を操作して経路の再探索のコマンドを入力する(ステップA5で「YES」)。すると、経路計算部20がリストアップされた危険箇所を通らないような、或いは現在よりも危険箇所の数が少なくなるような経路を再探索する(ステップA2)。
【0025】
経路上に危険箇所が存在しても、その経路に従って走行しようとする場合には、経路再探索のコマンドは入力しないでおく。すると、経路案内部21は、走行中に危険箇所の予告をするか否かをユーザに選択させるべく、表示器5の表示画面に所定の表示を行う。ユーザが危険箇所の予告を選択した場合(ステップA6で「YES」)、経路案内部21は、目的地までの経路情報、並びに地図データ取得部16を通じて取得した地図データ内に含まれる各種情報などから、表示器5の表示画面や音声出力部7の音声ガイドによる案内動作に必要な経路案内データを作成すると共に、危険箇所の所定距離手前に至ったときに危険箇所の予告を行うデータを作成する(ステップA7;案内データ作成手段)。
【0026】
そして、走行案内開始の操作がなされると、経路案内部21は、作成された案内データに基づいて表示器5の表示画面や音声出力部7の音声ガイドによる案内動作を行わせる。この経路案内時において、危険箇所の所定距離(例えば500m)手前になると、この先に危険箇所として登録された位置が存在することを報知手段である音声出力部7から出力する(所定の処理)。このとき、同時に表示器(報知手段)5に表示するようにしても良い。
【0027】
このように本実施形態によれば、危険な運転状態がなされたときには、その位置を危険箇所として登録しておくので、目的地までの経路に登録された危険箇所が存在する場合に、経路を再探索したり、危険箇所に差し掛かる際に予告を行ったりすることで、危険を開扉することができる。
また、本実施形態では、危険箇所として登録された位置であっても、運転技量の向上により、支障なく走行できるようになった場合、その位置を危険箇所から削除できるので、いつまでも、危険箇所の予告がなされるといった煩わしさを解消することができる。
【0028】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施形態に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは変更が可能である。
危険箇所としてのリストアップや予告を行う場合、探索された経路に、危険箇所として登録された位置ではないが、危険箇所近くの地図データに近似した個所が存在する場合、その位置を危険箇所として扱うように構成しても良い。この場合の近似とは、カーブの曲率が一定範囲内、合流する2道路の角度が所定角度範囲内、道路幅が所定範囲内などをいう。
危険運転の判定は、舵角、ブレーキ踏み込み変化率に、車速、アクセル踏み込み変化率などを加えて行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態を示すカーナビゲーションシステムのブロック図
【図2】危険箇所の登録・削除の制御内容を示すフォローチャート
【図3】経路探索時の制御内容を示すフローチャート
【図4】危険な運転状態の一例を示す概略図
【符号の説明】
【0030】
図面中、1はカーナビゲーションシステム、2は制御部、3は位置検出器、4は地図データ入力器、5は表示器(表示手段)、8はメモリ部(記憶手段)、9は送受信部(環境検出手段)、10はステアリングセンサ(運転操作状態検出手段)、11はブレーキセンサ(運転操作状態検出手段)、15は現在位置計算部(位置取得手段)、16は地図データ取得部(地図データ取得手段)、20は経路計算部(経路探索手段)、21は経路案内部(経路中危険箇所検出手段、処理手段)、22は時計部(環境検出手段)、23は危険運転判定部(危険運転判定手段)、24は学習部(消去判断手段、消去手段)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在位置を取得する位置取得手段と、
前記位置取得手段により取得した現在位置を中心とした地図データを取得する地図データ取得手段と、
前記地図データ取得手段により取得された地図データを表示する表示手段と、
車両の運転操作の状態を検出する運転操作状態検出手段と、
車両の環境を取得する環境検出手段と、
前記運転操作状態検出手段による検出情報と予め設定された基準情報とを比較して危険運転の有無を判定する危険運転判定手段と、
前記危険運転判定手段が危険運転有りと判定したとき、前記位置取得手段から現在位置を取得して危険箇所として記憶すると共に、前記地図データ取得手段から現在位置を含む当該現在位置付近の地図データ、前記環境検出手段から車両の環境を取得してこれらを前記危険箇所の付属データとして記憶する記憶手段と、
車両が前記記憶手段に危険個所として記憶された位置および/または当該危険個所として記憶された位置付近の地図データに近似する位置を通過したとき、前記危険運転判定手段が危険運転無しの判定をしたことを条件に、前記環境検出手段から車両の環境を取得して前記記憶手段に記憶された前記付属デーと比較し、当該通過位置を前記記憶手段の危険箇所から消去するか否かを判断する消去判断手段と、
前記消去判断手段が消去可と判断したとき前記記憶手段の危険箇所から前記通過位置を消去する消去手段と、
目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により散策された経路中に前記記憶手段に危険個所として記憶された位置および/または当該危険個所付近の地図データに近似する位置が存在することを検出する経路中危険個所検出手段と、
前記経路中危険個所検出手段が前記経路中に危険個所のあることを検出したとき所定の処理を行う処理手段と
を具備してなるカーナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記処理手段は、前記経路中の危険個所をリストアップして前記表示手段に表示することを前記所定の処理とすることを特徴とする請求項1記載のカーナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記処理手段は、現在位置が前記経路中の危険個所に至る所定距離前のときに報知することを前記所定の処理とすることを特徴とする請求項1記載のカーナビゲーションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−145060(P2009−145060A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319558(P2007−319558)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】