説明

パワーデバイスドライブ装置

【課題】ソフトシャットダウン機能を有するパワーデバイスドライブ装置の出力端子とパワーデバイスを接続する信号線を短縮化する。
【解決手段】パワーデバイスドライブ装置50には、光結合部1とパワーデバイスドライブ回路部2が設けられる。パワーデバイスドライブ回路部2には、ドライバ部21、ディセイブル回路22、I/V変換回路23、サンプルホールド回路24、ソフトシャットダウン回路25、制御端子PDisb、Vcc端子PVcc、Vo端子PVo、及びVss端子PVssが設けられる。IGBT4の短絡等の異常事態が発生したとき、制御信号Ssetがディセイブル状態となる。ディセイブル状態の制御信号Ssetがディセイブル回路22に入力され、出力部から出力される信号がHz状態となり、ソフトシャットダウン回路25のNch MOSトランジスタNMT3が“ON”しIGBT4をソフトシャットダウン状態にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーデバイスドライブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSトランジスタなどのパワーデバイスをスイッチング動作させることによりモータに電流が供給される。負荷の短絡等の異常事態にパワーデバイスを急激にターンオフさせた場合、負荷となるパワーデバイスが損傷或いは破壊する危険性が生じる。この危険性を回避する手段として、ソフトシャットダウン機能を有するパワーデバイスドライブ装置が多用される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1などに記載されるソフトシャットダウン機能を有するパワーデバイスドライブ装置では、パワーデバイスドライブ装置の出力部の出力端子側に外付け抵抗が設けられる。このため、パワーデバイスドライブ装置の出力端子とIGBTなどのパワーデバイスの間を接続する信号線を短縮化できないという問題点がある。また、パワーデバイスドライブ装置の出力端子とIGBTなどのパワーデバイスの間に外付けトランジスタなどが必要であり部品点数を削減しにくいという問題点がある。
【特許文献1】特開2006−295326号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ソフトシャットダウン機能を有し、出力端子とパワーデバイスを接続する信号線を短縮化することができるパワーデバイスドライブ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様のパワーデバイスドライブ装置は、入力信号が入力され、ドライバ出力信号を出力するドライバと、高電位側電源側にハイサイドトランジスタが設けられ、低電位側電源側にローサイドトランジスタが設けられ、前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタが縦続接続される出力部とを有し、前記ハイサイドトランジスタと前記ローサイドトランジスタの間から前記ドライバ出力信号に基づいてパワーデバイスを駆動する駆動信号を出力するドライバ部と、前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタをオフさせる制御信号が入力される制御端子と、前記制御端子に接続され、前記制御信号がイネーブル状態のときに電流が流れる第1の抵抗と、前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタをオフさせるディセイブル回路と、前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記第1の抵抗に流れる電流を電圧に変換するI/V変換回路と、前記I/V変換回路から出力される電流電圧変換された第1の信号と前記制御信号とが入力され、前記制御信号がイネーブル状態のときに前記第1の信号をサンプリングして一定期間状態を保持するサンプルホールド回路と、前記サンプルホールド回路から出力される第2の信号と前記制御信号の反転信号の第3の信号とが入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記第2の信号が供給される期間前記出力部の出力側から電流を引き抜いて、前記パワーデバイスをソフトシャットダウン状態にするソフトシャットダウン回路とを具備することを特徴とする。
【0006】
更に、本発明の他態様のパワーデバイスドライブ装置は、入力信号が入力され、ドライバ出力信号を出力するドライバと、高電位側電源側にハイサイドトランジスタが設けられ、低電位側電源側にローサイドトランジスタが設けられ、前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタが縦続接続される出力部とを有し、前記ハイサイドトランジスタと前記ローサイドトランジスタの間から前記ドライバ出力信号に基づいてパワーデバイスを駆動する駆動信号を出力するドライバ部と、前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタをオフさせる制御信号が入力される制御端子と、前記制御端子に接続され、前記制御信号がイネーブル状態のときに電流が流れる第1の抵抗と、前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタをオフさせるディセイブル回路と、前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記第1の抵抗に流れる電流を電圧に変換するI/V変換回路と、前記I/V変換回路から出力される電流電圧変換された第1の信号が入力され、前記制御信号がイネーブル状態のときに前記第1の信号を一定期間所定電圧にピークホールドするピークホールド回路と、前記ピークホールド回路から出力される第2の信号と前記制御信号の反転信号の第3の信号とが入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記第2の信号が供給される期間前記出力部の出力側から電流を引き抜いて、前記パワーデバイスをソフトシャットダウン状態にするソフトシャットダウン回路とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ソフトシャットダウン機能を有し、出力端子とパワーデバイスを接続する信号線を短縮化することができるパワーデバイスドライブ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、本発明の実施例1に係るパワーデバイスドライブ装置について、図面を参照して説明する。図1はパワーデバイスドライブ装置を示す回路図、図2は比較例のパワーデバイスドライブ装置を示す回路図である。本実施例では、外付け抵抗をパワーデバイスドライブ装置の出力部の出力端子側に設けずに制御端子側に設けている。
【0010】
図1に示すように、ソフトシャットダウン機能を有するパワーデバイスドライブ装置50には、光結合部1とパワーデバイスドライブ回路部2が設けられる。パワーデバイスドライブ装置50は、HEV(Hybrid Electric Vehicle)に適用される。ここでは、パワーデバイスドライブ装置50をHEVに適用しているが、例えばモータ制御用IPM(Intelligent Power Module)などにも適用することができる。パワーデバイスドライブ装置50は、ソフトシャットダウン機能を有するドライバICカプラーとも呼称される。
【0011】
光結合部1には、アンプAMP1、ヒステリシスアンプHAMP1、発光ダイオードLED1、受光ダイオードPD1、端子Pad1、及び端子Pad2が設けられる。
【0012】
発光ダイオードLED1は、アノードが端子Pad1に接続され、カソードが端子Pad2に接続され、端子Pad1と端子Pad2間に印加される電気信号を光信号に変換する。
【0013】
受光ダイオードPD1は、発光ダイオードLED1とアンプ1の間に設けられ、カソードがアンプAMP1の入力側の一端に接続され、カソードがアンプAMP1の入力側の他端に接続され、発光ダイオードLED1で生成される光信号を電気信号に変換する。
【0014】
アンプ1は、受光ダイオードPD1とヒステリシスアンプHAMP1の間に設けられ、受光ダイオードPD1で生成される電気信号を増幅する。ヒステリシスアンプHAMP1は、シュミットアンプとも呼称され、アンプ1から出力される信号が入力され、所定のヒステリシス幅を有し、アンプ1から出力される信号のノイズ成分を除去し、増幅した電気信号をノードN1から出力する。
【0015】
パワーデバイスドライブ回路部2には、ドライバ部21、ディセイブル回路22、I/V変換回路23、サンプルホールド回路24、ソフトシャットダウン回路25、制御端子PDisb、Vcc端子PVcc、Vo端子PVo、及びVss端子PVssが設けられる。
【0016】
ドライバ部21には、ドライバ31、Nch MOSトランジスタNMT1、及びNch MOSトランジスタNMT2が設けられる。
【0017】
ドライバ31は、ヒステリシスアンプHAMP1から出力されるノードN1の信号が入力信号として入力され、第1のドライバ出力信号をノードN2から出力し、第2のドライバ出力信号をノードN3から出力する。ここで、ノードN1及びN2の信号は、同相であり、ノードN3の信号とは逆相となる。
【0018】
Nch MOSトランジスタNMT1は、ドレインがVcc端子PVccから供給される高電位側電源Vccに接続され、ゲートがノードN4に接続され、ソースがノードN6に接続される。Nch MOSトランジスタNMT1は、ハイサイドトランジスタと呼称され、比較的耐圧の高いMOSトランジスタが用いられる。
【0019】
Nch MOSトランジスタNMT2は、ドレインがノードN6に接続され、ゲートがノードN5に接続され、ソースがVss端子PVssから供給される低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。Nch MOSトランジスタNMT2は、ローサイドトランジスタと呼称され、比較的耐圧の高いMOSトランジスタが用いられる。
【0020】
出力部としてのNch MOSトランジスタNMT1及びNMT2は、高電位側電源Vccと低電位側電源(接地電位)Vssの間に縦続接続され、Vo端子PVoを介してノードN6から出力信号を出力する。
【0021】
Vo端子PVoは、信号線を介して外部の端子Pad3に接続される。パワーデバイスとしてのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)4は、ゲートが端子Pad3に接続され、コレクタは高電位側電源Vccに接続され、エミッタが低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。
【0022】
ここで、本実施例のパワーデバイスドライブ装置50では、Vo端子PVoと端子Pad3を接続する信号線には、後述する比較例のパワーデバイスドライブ装置に設けられる外付け抵抗や外付けトランジスタなどが設けられない。このため、IGBTのゲートラインを短縮化することができる。
【0023】
ディセイブル回路22には、アンプAMP2、アンプAMP3、2入力AND回路AND1、及び2入力AND回路AND2が設けられる。ディセイブル回路22は、制御信号Ssetがディセイブル状態(“Low”レベル)のときにNch MOSトランジスタNMT1及びNMT2を“OFF”させる。
【0024】
アンプAMP2は、ノードN7とノードN8の間に設けられ、制御端子PDisb端子を介して入力される制御信号Ssetが入力され、制御信号Ssetを増幅した信号をノードN8から出力する。ノードN7は制御端子PDisb端子に接続される。アンプAMP3は、ノードN8とノードN9の間に設けられ、ノードN8の信号が入力され、ノードN8の信号を反転増幅し、その信号をノードN9から出力する。
【0025】
2入力AND回路AND1は、ノードN2及びN8とノードN4の間に設けられ、論理演算した信号をノードN4から出力する。ノードN4の信号は、ノードN2及びN8が共に“High”レベルのときに“High”レベルとなり、それ以外は“Low”レベルとなる。
【0026】
2入力AND回路AND2は、ノードN3及びN8とノードN5の間に設けられ、論理演算した信号をノードN5から出力する。ノードN5の信号は、ノードN3及びN8が共に“High”レベルのときに“High”レベルとなり、それ以外は“Low”レベルとなる。
【0027】
制御端子PDisbには、パワーデバイスドライブ装置50の外付けとして抵抗R1、フリップフロップFF1、及びショート検出回路3が設けられる。
【0028】
ショート検出回路3は、インバータのシャント抵抗からの信号が入力され、ショート信号Sshrを出力する。負荷短絡などが発生した異常事態ではショート信号Sshrは“Low”レベルとなり、それ以外のときは“High”レベルとなる。
【0029】
フリップフロップFF1は、ショート検出回路3と抵抗R1の間に設けられ、ショート検出回路3から出力されるショート信号SshrがSポートに入力され、クロック信号CLKAに基づいて(信号の立ち上がりエッジで)データがラッチされ、ラッチされたデータがQポートから制御信号Ssetとして出力される。図示しないマイコンなどから出力されるリセット信号SresetがRポートに入力され、リセット信号Sresetに基づいてデータがリセットされる。抵抗R1は、フリップフロップFF1と制御端子PDisbの間に設けられる。
【0030】
ここで、制御信号Ssetは、負荷短絡などが発生した異常事態では“Low”レベルであるディセイブル状態となり、それ以外(正常動作状態)では“High”レベルのイネーブル状態となる。
【0031】
I/V変換回路23には、ダイオードD1、ダイオードD2、NPNトランジスタNT1、NPNトランジスタNT2、PNPトランジスタPT1、PNPトランジスタPT2、及び抵抗R2が設けられる。
【0032】
I/V変換回路23は、制御端子PDisb端子を介して入力される制御信号Ssetがイネーブル状態(“High”レベル)のときに、制御端子PDisb端子に接続される抵抗R1に流れる電流を電圧に変換し、ノードN13からI/V変換した信号を出力する。I/V変換回路23は、制御信号Ssetがディセイブル状態(“Low”レベル)のときI/V変換しない(ノードN13から信号が出力されない)。
【0033】
ダイオードD1は、アノードがノードN7に接続される、ダイオードD2は、アノードがダイオードD1のカソードに接続され、カソードがノードN11に接続される。
【0034】
NPNトランジスタNT1は、コレクタがノードN11に接続され、ベースがコレクタ(ノードN11)に接続され、エミッタが低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。NPNトランジスタNT2は、コレクタがノードN12に接続され、ベースがNPNトランジスタNT1のベースに接続され、エミッタが低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。NPNトランジスタNT1及びNT2はカレントミラー回路を構成する。
【0035】
PNPトランジスタPT1は、エミッタが高電位側電源Vccに接続され、コレクタがノードN12に接続され、ベースがコレクタ(ノードN12)に接続される。PNPトランジスタPT2は、エミッタが高電位側電源Vccに接続され、コレクタがノードN13に接続され、ベースがPNPトランジスタPT1のベースに接続される。PNPトランジスタPT1及びPT2はカレントミラー回路を構成する。抵抗R2は、一端がノードN13に接続され、他端が低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。
【0036】
サンプルホールド回路24には、スイッチSW1とコンデンサC1が設けられる。サンプルホールド回路24は、制御信号Ssetがイネーブル状態(“High”レベル)のときに、ノードN13から出力されるI/V変換された信号が入力されコンデンサC1に電荷を蓄積する。
【0037】
スイッチSW1は、一端がノードN13に接続され、他端がノードN14接続され、ノードN8の信号に基づいて“ON”、“OFF”動作する。コンデンサC1は、一端がノードN14に接続され、他端が低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。
【0038】
ソフトシャットダウン回路25には、Nch MOSトランジスタNMT3、抵抗R3、抵抗R4、及びスイッチSW2が設けられる。
【0039】
スイッチSW2は、一端がノードN14に接続され、他端がノードN15ni接続され、ノードN9の信号に基づいて“ON”、“OFF”動作する。抵抗R3は、一端がノードN15に接続され、他端が低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。Nch MOSトランジスタNMT3は、ドレインがノードN6に接続され、ゲートがノードN15に接続され、ソースが抵抗R4の一端に接続される。Nch MOSトランジスタNMT3は、比較的耐圧の高いMOSトランジスタが用いられる。抵抗R4は、他端が低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。
【0040】
ソフトシャットダウン回路25は、IGBT4の短絡等の異常事態が発生し、制御信号Ssetがディセイブル状態(“Low”レベル)のとき、サンプルホールド回路24から出力されるノードN14の信号が入力され、サンプルホールド回路24のコンデンサC1に蓄積された電荷が放出されるまでの期間Nch MOSトランジスタNMT3が“ON”し、出力部の出力側の電流を引き抜いてVo端子PVoに接続されるパワーデバイスとしてのIGBT4をソフトシャットダウン状態にする。
【0041】
図2に示すように、比較例のパワーデバイスドライブ装置60には、ドライバ32、アンプAMP11、インバータINV1、発光ダイオードLED11、Nch MOSトランジスタNMT11、Nch MOSトランジスタNMT12、受光ダイオードPD11、端子Pad1、端子Pad2、端子Pad11、Vcc端子PVcc、Vo端子PVo、及びVss端子PVssが設けられる。
【0042】
発光ダイオードLED11は、アノードが端子Pad1に接続され、カソードが端子Pad2に接続され、端子Pad1と端子Pad2間に印加される電気信号を光信号に変換する。
【0043】
受光ダイオードPD11は、発光ダイオードLED11とアンプ11の間に設けられ、カソードがアンプAMP11の入力側の一端に接続され、カソードがアンプAMP11の入力側の他端に接続され、発光ダイオードLED11で生成される光信号を電気信号に変換する。
【0044】
アンプ11は、受光ダイオードPD11とドライバ32の間に設けられ、受光ダイオードPD11で生成される電気信号を増幅し、増幅した信号をノードN21から出力する。
【0045】
ドライバ32は、スアンプHAMP11から出力されるノードN21の信号が入力信号として入力され、第1のドライバ出力信号をノードN22から出力し、第2のドライバ出力信号をノードN23から出力する。ドライバ32には、端子Pad11を介して入力される反転信号ShanをインバータINV1で反転した信号が入力される。
【0046】
Nch MOSトランジスタNMT11は、ドレインがVcc端子PVccから供給される高電位側電源Vccに接続され、ゲートがノードN22に接続され、ソースがノードN24に接続される。Nch MOSトランジスタNMT12は、ドレインがノードN24に接続され、ゲートがノードN23に接続され、ソースがVss端子PVssから供給される低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。
【0047】
出力部としてのNch MOSトランジスタNMT11及びNMT12は、高電位側電源Vccと低電位側電源(接地電位)Vssの間に縦続接続され、Vo端子PVoを介してノードN24から出力信号を出力する。
【0048】
Vo端子PVoはノードN25に接続され、ノードN25は外部の端子Pad3に接続される。ノードN25と低電位側電源(接地電位)Vssの間には、比較例のパワーデバイスドライブ装置60の外付けとしての抵抗R11及びNch MOSトランジスタNMT13が縦続接続される。
【0049】
パワーデバイスとしてのIGBT5は、ゲートが端子Pad3に接続され、コレクタは高電位側電源Vccに接続され、エミッタが低電位側電源(接地電位)Vssに接続される。ダイオードD11は、カソードがIGBT5のコレクタ側に接続される。
【0050】
ダイオードD11のアノードと端子Pad11の間には、コンパレータCOMP1とフリップフロップFF11が設けられる。
【0051】
コンパレータCOMP1は、入力側の+ポートがダイオードD11のアノードに接続され、入力側の−ポートに基準電圧Vrefが印加され、比較増幅した信号をショート信号Sshraとして出力する。
【0052】
フリップフロップFF11は、コンパレータCOMP1から出力されるショート信号SshraがSポートに入力され、クロック信号CLKAに基づいて(信号の立ち上がりエッジで)データがラッチされ、ラッチされたデータがQポートからフォールト信号Sfalとして出力される。ラッチされ、反転されたデータがQ/ポートから反転信号Shanとして出力される。マイコンから出力されるリセット信号SresetがRポートに入力され、リセット信号Sresetに基づいてデータがリセットされる。
【0053】
フォールト信号SfalはNch MOSトランジスタNMT13のゲート及びマイコンに出力され、反転信号Shanは端子Pad11に出力される。
【0054】
ここで、フォールト信号Sfalは、負荷短絡などが発生した異常事態では“High”レベルとなり、それ以外(正常動作状態)では“Low”レベルとなる。反転信号Shanは、負荷短絡などが発生した異常事態では“Low”レベルとなり、それ以外(正常動作状態)では“High”レベルとなる。フォールト信号Sfalが“High”レベルで、反転信号Shanが“Low”レベルのときにIGBT5はソフトシャットダウン状態になる。
【0055】
次に、パワーデバイスドライブ装置の動作について図3を参照して説明する。図3はパワーデバイスドライブ装置のソフトシャットダウン動作を示す図、図3(a)は制御信号がイネーブル状態のときのパワーデバイスドライブ装置のソフトシャットダウン動作を示す図、図3(b)は制御信号がディセイブル状態のときのパワーデバイスドライブ装置のソフトシャットダウン動作を示す図である。
【0056】
図3(a)に示すように、パワーデバイスとしてのIGBT4が正常動作をして制御信号Ssetがイネーブル状態(“High”レベル)のとき、抵抗R1に電流が流れ、サンプルホールド回路24のコンデンサC1に電荷が蓄積される。ソフトシャットダウン回路25のスイッチSW2は“OFF”しているので、ソフトシャットダウン回路25は動作しない。
【0057】
このため、Nch MOSトランジスタNMT1及びNMT2から構成される出力部から出力されるノードN6の出力信号は、入力信号Sinが“High”レベルのときに“High”レベルとなり、入力信号Sinが“Low”レベルのときに“Low”レベルとなる。
【0058】
図3(b)に示すように、負荷短絡などが発生した異常事態で、制御信号Ssetがディセイブル状態(“Low”レベル)のとき、ディセイブル回路22から出力されるノードN4及びN5の信号が共に“Low”レベルとなり、Nch MOSトランジスタNMT1及びNMT2が共に“OFF”し、出力部の出力側のノードN6はHz状態(ハイインピーダンス状態)となる。そして、抵抗R1に電流が流れずI/V変換回路23が動作を停止し、サンプルホールド回路24のスイッチSW1が“OFF”し、ソフトシャットダウン回路25のスイッチSW2が“ON”する。
【0059】
この結果、サンプルホールド回路24のコンデンサC1に蓄積されている電荷が放出されるまでの期間、ソフトシャットダウン回路25のNch MOSトランジスタNMT3が“ON”し、出力部の出力側のノードN6から電流を引き抜く。つまり、負荷短絡などが発生した異常事態のIGBT4のゲートから電流を引き抜くことになり、IGBT4がソフトシャットダウン状態となる。
【0060】
上述したように、本実施例のパワーデバイスドライブ装置では、光結合部1とパワーデバイスドライブ回路部2が設けられる。光結合部1には、アンプAMP1、ヒステリシスアンプHAMP1、発光ダイオードLED1、受光ダイオードPD1、端子Pad1、及び端子Pad2が設けられる。パワーデバイスドライブ回路部2には、ドライバ部21、ディセイブル回路22、I/V変換回路23、サンプルホールド回路24、ソフトシャットダウン回路25、制御端子PDisb、Vcc端子PVcc、Vo端子PVo、及びVss端子PVssが設けられる。ドライバ部21には、ドライバ31、Nch MOSトランジスタNMT1、及びNch MOSトランジスタNMT2が設けられる。Nch MOSトランジスタNMT1、及びNch MOSトランジスタNMT2から構成される出力部から出力信号がVo端子PVoを介してパワーデバイスとしてのIGBT4に出力される。制御信号Ssetは制御端子PDisbから入力される。IGBT4の短絡等の異常事態が発生したとき、制御信号Ssetがディセイブル状態(“Low”レベル)となる。ディセイブル状態の制御信号Ssetがディセイブル回路22に入力され、出力部から出力される信号がHz状態となる。ディセイブル状態の制御信号Ssetにより、サンプルホールド回路24のコンデンサC1に蓄積された電荷が放出されるまでの期間ソフトシャットダウン回路25のNch MOSトランジスタNMT3が“ON”し、出力部の出力側の電流を引き抜いてVo端子PVoに接続されるパワーデバイスとしてのIGBT4をソフトシャットダウン状態にする。
【0061】
このため、ソフトシャットダウン機能を有するパワーデバイスドライブ装置50のVo端子PVoと端子Pad3を接続する信号線には、比較例のパワーデバイスドライブ装置60で使用される外付け抵抗や外付けトランジスタなどが不用となる。したがって、IGBT4のゲートラインを短縮化することができる。また、外付けトランジスタなどを必要としないので、部品点数を削減することができる。
【0062】
なお、本実施例では、高電位側電源Vcc側にNch MOSトランジスタNMT1を設け、低電位側電源(接地電位)Vss側にNch MOSトランジスタNMT2を設けているが、高電位側電源Vcc側にPch MOSトランジスタを設け、低電位側電源(接地電位)Vss側にNch MOSトランジスタを設けてもよい。また、高電位側電源Vcc側に第1のPch MOSトランジスタを設け、低電位側電源(接地電位)Vss側に第2のPch MOSトランジスタを設けてもよい。その場合、ディセイブル回路22及びドライバ31の回路構成を変更し、ノードN4及びノードN5の信号レベルを適宜変更するのが好ましい。また、サンプルホールド回路24の出力側に、入力側の−ポートに出力側の信号が帰還入力されるヴォルテージフォロアーとしてのコンパレータを設けてもよい。更に、パワーデバイスとしてIGBT4を使用しているが、使用される電圧や電流に応じて、パワーMOSトランジスタを代わりに用いてもよい。
【実施例2】
【0063】
次に、本発明の実施例2に係るパワーデバイスドライブ装置について、図面を参照して説明する。図4はパワーデバイスドライブ装置を示す回路図、図5はピークホールド回路を示す回路図である。本実施例では、実施例1のサンプルホールド回路の代わりにピークホールド回路を設けている。
【0064】
以下、実施例1と同一構成部分には、同一符号を付してその部分の説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0065】
図4に示すように、ソフトシャットダウン機能を有するパワーデバイスドライブ装置51には、光結合部1とパワーデバイスドライブ回路部2aが設けられる。パワーデバイスドライブ装置51は、HEVに適用される。
【0066】
パワーデバイスドライブ回路部2aには、ドライバ部21、ディセイブル回路22、I/V変換回路23、ソフトシャットダウン回路25、ピークホールド回路26、制御端子PDisb、Vcc端子PVcc、Vo端子PVo、及びVss端子PVssが設けられる。
【0067】
ここで、本実施例のパワーデバイスドライブ装置51では、Vo端子PVoと端子Pad3を接続する信号線には、実施例1の比較例のパワーデバイスドライブ装置に設けられる外付け抵抗や外付けトランジスタなどが設けられない。このため、IGBTのゲートラインを短縮化することができる。
【0068】
ピークホールド回路26は、I/V変換回路23とソフトシャットダウン回路25の間に設けられ、制御信号Ssetがイネーブル状態(“High”レベル)のときに、ノードN13から出力されるI/V変換された信号が入力され、所定電圧にピークホールドする。
【0069】
図5に示すように、ピークホールド回路26には、コンデンサC2、コンパレータCOMP2、及びダイオードD3が設けられる。
【0070】
コンパレータCOMP2は、入力側の+ポートがノードN13の信号が入力され、入力側の−ポートにノードN31の信号が帰還入力され、比較増幅した信号を出力する。ダイオードD3は、アノードがコンパレータCOMP2の出力側に接続され、カソードがノードN31に接続される。
【0071】
コンデンサC2は、一端がノードN31に接続され、他端が低電位側電源(接地電位)Vssに接続され、一端側(ノードN31)がソフトシャットダウン回路25のスイッチSW2に接続される。コンデンサC2は、制御信号Ssetがイネーブル状態(“High”レベル)のとき、ノードN13から出力されるI/V変換された信号が入力され、電荷を蓄積する。
【0072】
ソフトシャットダウン回路25は、IGBT4の短絡等の異常事態が発生し、制御信号Ssetがディセイブル状態(“Low”レベル)のときに、ピークホールド回路26から出力される信号が入力され、ピークホールド回路26のコンデンサC2に蓄積された電荷が放出されるまでの期間Nch MOSトランジスタNMT3が“ON”し、出力部の出力側の電流を引き抜いてVo端子PVoに接続されるパワーデバイスとしてのIGBT4をソフトシャットダウン状態にする。
【0073】
上述したように、本実施例のパワーデバイスドライブ装置では、光結合部1とパワーデバイスドライブ回路部2aが設けられる。光結合部1には、アンプAMP1、ヒステリシスアンプHAMP1、発光ダイオードLED1、受光ダイオードPD1、端子Pad1、及び端子Pad2が設けられる。パワーデバイスドライブ回路部2aには、ドライバ部21、ディセイブル回路22、I/V変換回路23、ソフトシャットダウン回路25、ピークホールド回路26、制御端子PDisb、Vcc端子PVcc、Vo端子PVo、及びVss端子PVssが設けられる。ドライバ部21には、ドライバ31、Nch MOSトランジスタNMT1、及びNch MOSトランジスタNMT2が設けられる。Nch MOSトランジスタNMT1、及びNch MOSトランジスタNMT2から構成される出力部から出力信号がVo端子PVoを介してパワーデバイスとしてのIGBT4に出力される。制御信号Ssetは制御端子PDisbから入力される。IGBT4の短絡等の異常事態が発生したとき、制御信号Ssetがディセイブル状態(“Low”レベル)となる。ディセイブル状態の制御信号Ssetがディセイブル回路22に入力され、出力部から出力される信号がHz状態となる。ディセイブル状態の制御信号Ssetにより、ピークホールド回路26のコンデンサC2に蓄積された電荷が放出されるまでの期間ソフトシャットダウン回路25のNch MOSトランジスタNMT3が“ON”し、出力部の出力側の電流を引き抜いてVo端子PVoに接続されるパワーデバイスとしてのIGBT4をソフトシャットダウン状態にする。
【0074】
このため、ソフトシャットダウン機能を有するパワーデバイスドライブ装置51のVo端子PVoと端子Pad3を接続する信号線には、実施例1と同様に外付け抵抗や外付けトランジスタなどが不用となる。したがって、IGBT4のゲートラインを短縮化することができる。また、外付けトランジスタなどを必要としないので、部品点数を削減することができる。
【0075】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々、変更してもよい。
【0076】
例えば、実施例2ではピークホールド回路26の出力側に、入力側の−ポートに出力側の信号が帰還入力されるヴォルテージフォロアーとしてのコンパレータを設けてもよい。また、実施例1及び2のI/V変換回路23をバイポーラトランジスタで構成しているが、MOSトランジスタ或いはMISトランジスタなどで構成してもよい。
【0077】
本発明は、以下の付記に記載されているような構成が考えられる。
(付記1) 入力信号が入力され、ドライバ出力信号を出力するドライバと、高電位側電源側に第1のNch MOSトランジスタが設けられ、低電位側電源側に第2のNch MOSトランジスタが設けられ、前記第1及び第2のNch MOSトランジスタが縦続接続される出力部とを有し、前記第1のNch MOSトランジスタと前記第2のNch MOSトランジスタの間から前記ドライバ出力信号に基づいてパワーデバイスを駆動する駆動信号を出力するドライバ部と、前記第1及び第2のNch MOSトランジスタをオフさせる制御信号が入力される制御端子と、前記制御端子に接続され、前記制御信号がイネーブル状態のときに電流が流れる第1の抵抗と、前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記第1及び第2のNch MOSトランジスタをオフさせるディセイブル回路と、前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記第1の抵抗に流れる電流を電圧に変換するI/V変換回路と、前記I/V変換回路から出力される電流電圧変換された第1の信号と前記制御信号とが入力され、前記制御信号がイネーブル状態のときに前記第1の信号をサンプリングして一定期間状態を保持するサンプルホールド回路と、前記サンプルホールド回路から出力される第2の信号と前記制御信号の反転信号の第3の信号とが入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記第2の信号が供給される期間前記出力部の出力側から電流を引き抜いて、前記パワーデバイスをソフトシャットダウン状態にするソフトシャットダウン回路とを具備するパワーデバイスドライブ装置。
【0078】
(付記2) 前記サンプルホールド回路は、一端に前記第1の信号が入力され、前記制御信号に基づいてオン・オフ動作する第1のスイッチと、一端が前記第1のスイッチの他端に接続され、他端が前記低電位側電源に接続され、一端側から前記第2の信号を出力する第1のコンデンサとを有する付記1に記載のパワーデバイスドライブ装置。
【0079】
(付記3) 入力信号が入力され、ドライバ出力信号を出力するドライバと、高電位側電源側に第1のNch MOSトランジスタが設けられ、低電位側電源側に第2のNch MOSトランジスタが設けられ、前記第1及び第2のNch MOSトランジスタが縦続接続される出力部とを有し、前記第1のNch MOSトランジスタと前記第2のNch MOSトランジスタの間から前記ドライバ出力信号に基づいてパワーデバイスを駆動する駆動信号を出力するドライバ部と、前記第1及び第2のNch MOSトランジスタをオフさせる制御信号が入力される制御端子と、前記制御端子に接続され、前記制御信号がイネーブル状態のときに電流が流れる第1の抵抗と、前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記第1及び第2のNch MOSトランジスタをオフさせるディセイブル回路と、前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記第1の抵抗に流れる電流を電圧に変換するI/V変換回路と、前記I/V変換回路から出力される電流電圧変換された第1の信号が入力され、前記制御信号がイネーブル状態のときに前記第1の信号を一定期間所定電圧にピークホールドするピークホールド回路と、前記ピークホールド回路から出力される第2の信号と前記制御信号の反転信号の第3の信号とが入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記第2の信号が供給される期間前記出力部の出力側から電流を引き抜いて、前記パワーデバイスをソフトシャットダウン状態にするソフトシャットダウン回路とを具備するパワーデバイスドライブ装置。
【0080】
(付記4) 前記ピークホールド回路は、入力側の+ポートに前記第1の信号が入力される第1のコンパレータとアノードが前記第1のコンパレータの出力側に接続され、カソードが前記第1のコンパレータの入力側の−ポートに接続される第1のダイオードと、一端が前記第1のダイオードのカソードに接続され、他端が前記低電位側電源に接続され、一端側から前記第2の信号を出力する第1のコンデンサとを有する付記3に記載のパワーデバイスドライブ装置。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の実施例1に係るパワーデバイスドライブ装置を示す回路図。
【図2】本発明の実施例1に係る比較例のパワーデバイスドライブ装置を示す回路図。
【図3】本発明の実施例1に係るパワーデバイスドライブ装置のソフトシャットダウン動作を示す図、図3(a)は制御信号がイネーブル状態のときのパワーデバイスドライブ装置のソフトシャットダウン動作を示す図、図3(b)は制御信号がディセイブル状態のときのパワーデバイスドライブ装置のソフトシャットダウン動作を示す図。
【図4】本発明の実施例2に係るパワーデバイスドライブ装置を示す回路図。
【図5】本発明の実施例2に係るピークホールド回路を示す回路図。
【符号の説明】
【0082】
1 光結合部
2、2a パワーデバイスドライブ回路部
3 ショート検出回路
4、5 IGBT
21 ドライバ部
22 ディセイブル回路
23 I/V変換回路
24 サンプルホールド回路
25 ソフトシャットダウン回路
26 ピークホールド回路
31 ドライバ
50、51、60 パワーデバイスドライブ装置
AMP1〜3、AMP11 アンプ
AND1、AND2 2入力AND回路
C1、C2 コンデンサ
CLKA クロック信号
COMP1、COMP2 コンパレータ
D1、D2、D3、D11 ダイオード
FF1、FF11 フリップフロップ
HAMP1 ヒステリシスアンプ
Hz ハイインピーダンス状態
INV1 インバータ
LED1、LED11 発光ダイオード
N11〜9、N11〜15、N21〜25、N31 ノード
NMT1〜3、NMT11〜13 Nch MOSトランジスタ
NT1、NT2 NPNトランジスタ
Pad1〜3、Pad11 端子
PD1、PD11 受光ダイオード
PDisb 制御端子
PT1、PT2 PNPトランジスタ
PVcc Vcc端子
PVo Vo端子
PVss Vss端子
R1〜4、R11 抵抗
Sfal フォールト信号
Shan 反転信号
Sreset リセット信号
Sset 制御信号
Sshr、Sshra ショート信号
SW1、SW2 スイッチ
Vcc 高電位側電源
Vref 基準電圧
Vss 低電位側電源(接地電位)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号が入力され、ドライバ出力信号を出力するドライバと、高電位側電源側にハイサイドトランジスタが設けられ、低電位側電源側にローサイドトランジスタが設けられ、前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタが縦続接続される出力部とを有し、前記ハイサイドトランジスタと前記ローサイドトランジスタの間から前記ドライバ出力信号に基づいてパワーデバイスを駆動する駆動信号を出力するドライバ部と、
前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタをオフさせる制御信号が入力される制御端子と、
前記制御端子に接続され、前記制御信号がイネーブル状態のときに電流が流れる第1の抵抗と、
前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタをオフさせるディセイブル回路と、
前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記第1の抵抗に流れる電流を電圧に変換するI/V変換回路と、
前記I/V変換回路から出力される電流電圧変換された第1の信号と前記制御信号とが入力され、前記制御信号がイネーブル状態のときに前記第1の信号をサンプリングして一定期間状態を保持するサンプルホールド回路と、
前記サンプルホールド回路から出力される第2の信号と前記制御信号の反転信号の第3の信号とが入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記第2の信号が供給される期間前記出力部の出力側から電流を引き抜いて、前記パワーデバイスをソフトシャットダウン状態にするソフトシャットダウン回路と、
を具備することを特徴とするパワーデバイスドライブ装置。
【請求項2】
入力信号が入力され、ドライバ出力信号を出力するドライバと、高電位側電源側にハイサイドトランジスタが設けられ、低電位側電源側にローサイドトランジスタが設けられ、前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタが縦続接続される出力部とを有し、前記ハイサイドトランジスタと前記ローサイドトランジスタの間から前記ドライバ出力信号に基づいてパワーデバイスを駆動する駆動信号を出力するドライバ部と、
前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタをオフさせる制御信号が入力される制御端子と、
前記制御端子に接続され、前記制御信号がイネーブル状態のときに電流が流れる第1の抵抗と、
前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記ハイサイドトランジスタ及び前記ローサイドトランジスタをオフさせるディセイブル回路と、
前記制御端子を介して前記制御信号が入力され、前記第1の抵抗に流れる電流を電圧に変換するI/V変換回路と、
前記I/V変換回路から出力される電流電圧変換された第1の信号が入力され、前記制御信号がイネーブル状態のときに前記第1の信号を一定期間所定電圧にピークホールドするピークホールド回路と、
前記ピークホールド回路から出力される第2の信号と前記制御信号の反転信号の第3の信号とが入力され、前記制御信号がディセイブル状態のときに前記第2の信号が供給される期間前記出力部の出力側から電流を引き抜いて、前記パワーデバイスをソフトシャットダウン状態にするソフトシャットダウン回路と、
を具備することを特徴とするパワーデバイスドライブ装置。
【請求項3】
前記イネーブル状態とは前記制御信号がハイレベルのときであり、前記ディセイブル状態とは前記制御信号がローレベルのときであることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーデバイスドライブ装置。
【請求項4】
前記ソフトシャットダウン回路は、一端に前記第2の信号が入力され、前記第3の信号に基づいてオン・オフ動作する第1のスイッチと、前記出力部の出力側と前記低電位側電源側の間に設けられ、ゲートが前記第1のスイッチの他端に接続される第1のトランジスタとを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパワーデバイスドライブ装置。
【請求項5】
前記ディセイブル回路は、前記制御信号を増幅する第1のアンプと、前記第1のアンプの出力信号を反転した前記第3の信号を出力する第2のアンプと、前記第1のアンプの出力信号と前記ドライバの第1のドライバ出力信号とが入力され、論理演算した信号を前記ハイサイドトランジスタのゲートに出力する第1のAND回路と、前記第1のアンプの出力信号と前記ドライバの第1のドライバ出力信号の反転信号の第2のドライバ出力信号とが入力され、論理演算した信号を前記ローサイドトランジスタのゲートに出力する第2のAND回路とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパワーデバイスドライブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−189150(P2009−189150A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−26534(P2008−26534)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】