説明

メモリデバイス構造の洗浄製剤

【課題】キャッピング層及び絶縁層のマイクロ電子デバイスからの除去に関する改良された組成物を提供する。
【解決手段】シリコン含有層を、かかる層をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去する除去組成物及び方法を開示する。除去組成物は、次のものに限定されないが、シリコン酸化物、プラズマエンハンスド・テトラエチルオルソシリケート(P−TEOS)、ボロホスホシリケートガラス(BPSG)、プラズマエンハンスド酸化物(PEOX)、高密度プラズマ酸化物(HDP)、ホスホシリケートガラス(PSG)、スピンオン誘電体(SOD)、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、半球状グレイン(HSQ)、炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラス、及びこれらの組み合わせを含む総を、下部電極、デバイス基板、及び/又はエッチストップ層の材料に対して、選択的に除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、シリコン含有絶縁層をその上に有する、垂直メモリデバイス構造を含むマイクロ電子デバイスから、かかるシリコン含有絶縁層を除去するための組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
[0002] 半導体産業では、チップ形状の小型化、メモリデバイスの高速化及び電力の高効率化が進んでいる。半導体加工及びデバイス設計の進歩によって、何百万もの回路素子及び配線を有するチップがもたらされた。今日では、メモリデバイスは、単一の集積回路に何百メガビットものストレージを組み入れている。このようなデバイスには、揮発性メモリ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)及びスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM))、不揮発性メモリ(例えば、電気的に消去可能なプログラム可能読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュEEPROM、シャロー・トレンチ・アイソレーション(STI)、強誘電性RAM、及び相変化RAM)、及びこれらの組合せが含まれる。メモリ性能は、システムの性能全体を決定する際にますます重要となってきている。
【0003】
[0003] ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)回路(デバイス)は、電子産業、より具体的にはコンピュータ産業において、蓄積キャパシタ(コンデンサ)上の電荷としてバイナリ形式(1と0)でデータを記憶するために幅広く使用されている。これらのDRAMデバイスは、半導体基板(即ち、ウェーハ)上に作成された後、基板がダイシングされて個別のDRAM回路(即ち、チップ)が形成される。各DRAM回路(チップ)は、蓄積キャパシタ上の電荷としてバイナリデータ(ビット)を記憶する複数の個別のメモリセルを含むアレイの一部を構成する。さらに、周辺のアドレス回路を用いて各メモリセル内の単一のアクセストランジスタをオンオフ切替えることで蓄積キャパシタに情報が記憶される、及び、蓄積キャパシタから情報が取出しされ、同時にキャパシタに蓄積された電荷は、ビット線を介して、また、DRAMチップの周辺回路上に形成される読出し/書込み回路によって感知される。
【0004】
[0004] DRAMデバイス用のアクセストランジスタは、通常、電界効果トランジスタ(FET)であり、各セルにおける単一のキャパシタは、半導体基板内にトレンチコンデンサとして形成されるか、又は、積層型キャパシタとしてセル領域内にFET上に形成される。適当なDRAMチップサイズと改善された回路性能を維持するために、DRAMチップ上で個別のセルによって占有される領域をさらに縮小し、また、メモリセル上の隣接するキャパシタを互いにより近くに動かすことが必要である。しかし、セルサイズが減少すると、読出し回路(センス増幅器)が検出するための許容可能な信号対雑音レベルを与えるために必要な電荷を蓄積する十分な容量(キャパシタンス)を有する積層型又はトレンチ型蓄積キャパシタを製作することがより困難となる。電荷が減少すると、これらの揮発性ストレージセル上に電荷を周期的に回復するリフレッシュサイクルもより頻繁に必要となる。リフレッシュサイクルが増加すると、DRAM回路の性能(速度)をさらに低減する。セル密度が増加し、セル領域が減少するにつれ、キャパシタを互いにより近くにすることも必要となる。しかし、これは隣接するキャパシタ間の寄生容量を増加し、キャパシタ上でのデータ保持(電荷)を妨げてしまう。
【0005】
[0005] キャパシタの領域は、DRAMチップ上に多数のセルを収容するためにセルのサイズに制限されるので、基板面上でキャパシタが占有する側面積を減少しつつ容量(キャパシタンス)を増加する別の方法を探求する必要がある。誘電体層の厚さが小さいほど誘電率(k)が高く、また、電極の表面積が大きいほど容量が高いことは周知である。この点を考慮して、高k誘電体層を用いて誘電体層の厚さを減少する、及び/又は、電極の表面積を増加することで、縮小するキャパシタの容量(キャパシタンス)を増加する多くの努力がなされてきた。例えば、3次元形状と、高さ対幅のアスペクト比が高い円筒金属電極(特に、キャパシタ・オーバー・ビットライン(COB)型の円筒下部電極及びシャロー・トレンチ・アイソレーション)が製造されている。これらの電極は、比較的小さいメモリセル領域において十分な容量を提供可能だからである。
【0006】
[0006] 図1に概略的に示す、円筒下部電極を形成する既知の方法では、フォトリソグラフィを用いて犠牲絶縁層14(図1B)内に下部電極を画定する円筒孔を形成し、その次に、下部電極16の層の異方性堆積とキャッピング絶縁層18の堆積が、下部電極用の孔がキャッピング絶縁層18によって完全に充填される(図1C)。その後、キャッピング絶縁層18及び下部電極16は、犠牲絶縁層14が露出するまで平坦化され(図1D)、その次に、例えばウェット洗浄を用いてキャッピング絶縁層18及び犠牲絶縁層14を選択的に除去して円筒下部電極16の外壁及び内壁を露出させる(図1E)。その後に、キャパシタ誘電体層と上部電極層が、円筒下部電極上に続けて形成されて、キャパシタを形成しうる。
【0007】
[0007] 通常、キャッピング絶縁層18及び犠牲絶縁層14は、次のものに限定されないが、シリコン酸化物、プラズマエンハンスド・テトラエチルオルソシリケート(P−TEOS)、ボロホスホシリケートガラス(BPSG)、プラズマエンハンスド酸化物(PEOX)、高密度プラズマ酸化物(HDP)、ホスホシリケートガラス(PSG)、スピンオン誘電体(SOD)、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、半球状グレイン(HSQ)、炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラス(即ち、AURORA(商標)、CORAL(商標)、BLACK DIAMOND(商標)、OSG、FSG、超低k誘電体)、及びこれらの組合せを含むシリコン酸化物材料から構成され、また、下部電極は、シリコン、ルテニウム、チタン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、Ta/TiO、銅、タングステン、W/WN、アルミニウム、ニッケル、コバルト、及びそれらのシリサイド、半球状グレイン(HSG)と融合(merged)したAl/HfO、HSGと融合したAl、HSGと融合したHfO、HSGと融合した高k材料(類)、Al/Cu、Al合金類、Cu合金類、ハフニウム酸化物類、ハフニウムオキシシリケート、AlO/HfO、ジルコニウム酸化物類、ランタニド酸化物類、チタン酸塩、ストロンチウムベース材料類、高k材料類、及びこれらの組合せから構成される。さらに、デバイス基板12は、SiN、SiBN、BN、及び他の窒素含有種を含むエッチストップ層を含みうる。所望する結果に依存して、隣接する材料はさらに、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン炭素(SiCN)、酸化シリコン炭素(SiCO)、窒化酸化シリコン(SiON)、銅、シリコンゲルマニウム(SiGe)、SiGeB、SiGeC、AlAs、InGaP、InP、InGaAs、及びこれらの組合せを含みうる。ウェット洗浄を用いてキャッピング層及び絶縁層を除去することは、円筒フィーチャのアスペクト比(即ち、円筒体の高さと円筒体の幅の比)が非常に高い、通常は、5:1より大きいために困難であった。さらに、ウェット洗浄は、下部電極、デバイス基板、及び/又は、エッチストップ層の材料を実質的に損傷することなくキャッピング層及び絶縁層を選択的に除去しなくてはならない。重要なことは、メモリデバイスの性能には徹底的且つ効果的な洗浄が不可欠であり、従って、信頼できる洗浄方法がデバイス製造には重要であることである。
【0008】
[0008] 水性のウェット洗浄液を用いることには幾つかの技術的な欠点がある。水は、高いアスペクト比を有する小さいイメージノード(image nodes)へのアクセスを制限又は阻止する表面張力を有する。従って、隙間又は溝から残留物を除去することが非常に困難となる。また、水性エッチャント製剤は、しばしば、蒸発乾燥後に、一度溶解した溶質をトレンチ及び/又はビアの中に残し、これは、伝導を妨げてデバイス歩留まりを低減してしまう。さらに、ポーラス低k誘電体材料は、表面張力の高い液体の破壊力(キャピラリー応力)に耐えうる十分な機械的強度がなく、その結果、構造のパターンが倒壊する。加えて、水性洗浄は、誘電率、機械的強度、吸湿、熱膨張係数、及び異なる基板への接着といった低k材料の重要な材料特性をひどく変えてしまいうる。従って、新しい先進デバイスに適合可能な新しい洗浄化学的性質の生成が開発されている。超臨界流体(SCF)を含む高密度流体は、マイクロ電子デバイスからバルク及びイオン注入されたフォトレジスト及び/又はエッチ後の残留物を除去する別の方法を提供する。SCFは、高速に拡散し、粘度が低く、表面張力が略なく、深いトレンチやビア内に容易に侵入することができる。さらに、SCFは、粘度が低いため、溶解種を高速に運ぶことができる。SCFは高度に非極性であり、従って、極性種及び非極性種を含む多くの種はその中で適切に溶解しない。その目的のために、SCCO組成物には追加の成分を添加して、除去されるべき材料用のかかる組成物の除去能力を高める必要がある。
【0009】
[0009] 従って、例えば、シリコン酸化物含有材料及びシリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、半球状グレイン(HSQ)、及び炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラスであるキャッピング層及び絶縁層のマイクロ電子デバイスからの除去に関する従来技術の欠点を克服する改良された組成物を提供できれば、当該技術において著しい前進となる。改良組成物は、液体として又は高密度液相で有用である。改良組成物は、下部電極、デバイス基板、及び/又はエッチストップ層の材料を実質的に過剰エッチングすることなくキャッピング層及び絶縁層を効果的に除去しうる。
【発明の概要】
【0010】
発明の概要
[0010] 本発明は一般に、例えばTiNであるメモリデバイスの下部電極と例えばSiNであるエッチストップ材料に対して、例えばキャッピング層及び絶縁層であるシリコン含有層、並びに、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、及び/又は炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラスを、上述した材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから選択的に除去する除去組成物に係る。
【0011】
[0011] 本発明の一様態は、少なくとも1つの有機溶媒と、少なくとも1つのエッチャントと、任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤と、任意選択的に少なくとも1つのアミンと、任意選択的に水と、任意選択的に少なくとも1つの腐食防止剤とを含む除去組成物に係り、かかる除去組成物は、キャッピング層及び絶縁層、シリコン酸化物、プラズマエンハンスド・テトラエチルオルソシリケート(P−TEOS)、ボロホスホシリケートガラス(BPSG)、プラズマエンハンスド酸化物(PEOX)、高密度プラズマ酸化物(HDP)、ホスホシリケートガラス(PSG)、スピンオン誘電体(SOD)、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、半球状グレイン(HSQ)、炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラス、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択されるシリコン含有材料を、かかる材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している。除去組成物は、少なくとも1つの腐食防止剤及び/又は少なくとも1つの高密度流体をさらに含んでよい。
【0012】
[0012] 本発明の別の様態は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャントを含む除去組成物に係り、かかる組成物は、以下の成分(I)〜(VIII)のうちの少なくとも1つを含むことによってさらに特徴付けられる。即ち、
(I)水、
(II)少なくとも1つの界面活性剤、
(III)少なくとも1つのアミン、
(IV)水及び少なくとも1つのアミン、
(V)少なくとも1つのアミン及び少なくとも1つの界面活性剤、
(VI)水及び少なくとも1つの界面活性剤、
(VII)水、少なくとも1つのアミン、及び少なくとも1つの界面活性剤、又は、
(VIII)少なくとも1つの腐食防止剤。
かかる除去組成物は、シリコン含有材料を、かかる材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している。
【0013】
[0013] 別の様態では、本発明は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、水、及び少なくとも1つのアミンを含む、これらから構成される、又はこれらから基本的に構成される除去組成物に係り、かかる除去組成物は、シリコン含有材料を、かかる材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している。除去組成物はさらに、少なくとも1つの腐食防止剤及び/又は少なくとも1つの高密度流体を含みうる、これらから構成されうる、又はこれらから基本的に構成されうる。
【0014】
[0014] 本発明の別の様態は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、及び少なくとも1つのアミンを含む、これらから構成される、又はこれらから基本的に構成される除去組成物に係り、かかる除去組成物は、シリコン含有材料を、かかる材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している。除去組成物はさらに、少なくとも1つの腐食防止剤及び/又は少なくとも1つの高密度流体を含みうる、これらから構成されうる、又はこれらから基本的に構成されうる。
【0015】
[0015] 本発明のさらに別の様態は、少なくとも2つの有機溶媒と少なくとも1つのエッチャントを含む、これらから構成される、又はこれらから基本的に構成される除去組成物に係り、有機溶媒のうちの少なくとも一方は、組成物の総重量に基づき約85重量%未満の量で存在するフッ素化溶媒であり、かかる除去組成物は、シリコン含有材料を、かかる材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している。除去組成物はさらに、少なくとも1つの腐食防止剤及び/又は少なくとも1つの高密度流体を含みうる、これらから構成されうる、又はこれらから基本的に構成されうる。
【0016】
[0016] さらに別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、及び少なくとも1つの界面活性剤を含む、これらから構成される、又はこれらから基本的に構成される除去組成物に係り、かかる除去組成物は、シリコン含有材料を、かかる材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している。除去組成物はさらに、少なくとも1つの腐食防止剤及び/又は少なくとも1つの高密度流体を含みうる、これらから構成されうる、又はこれらから基本的に構成されうる。
【0017】
[0017] 本発明の別の実施形態は、1以上の容器中に、除去組成物を形成するための1以上の以下の試薬を含むキットに係り、1以上の試薬は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤、任意選択的に少なくとも1つのアミン、及び任意選択的に水から構成される群から選択され、かかるキットは、シリコン含有材料を、かかる材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している除去組成物を形成するよう適応される。
【0018】
[0018] さらに別の実施形態では、本発明は、シリコン含有層を、かかる層をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去する方法に係り、かかる方法は、マイクロ電子デバイスを除去組成物と十分な時間の間接触させて、かかる材料をマイクロ電子デバイスから少なくとも部分的に除去することを含み、かかる除去組成物は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤、任意選択的に少なくとも1つのアミン、及び任意選択的に水を含む。
【0019】
[0019] さらに別の実施形態では、本発明は、シリコン含有層を、かかる層をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去する方法に係り、かかる方法は、マイクロ電子デバイスを除去組成物と十分な時間の間接触させて、かかる材料をマイクロ電子デバイスから少なくとも部分的に除去することを含み、かかる除去組成物は、少なくとも1つの高密度流体、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤、任意選択的に少なくとも1つのアミン、及び任意選択的に水を含む。
【0020】
[0020] 本発明の別の実施形態は、シリコン含有層を、かかる層をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去する方法に係り、かかる方法は、マイクロ電子デバイスを除去組成物と十分な時間の間接触させて、かかる材料をマイクロ電子デバイスから少なくとも部分的に除去することを含み、かかる除去組成物は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャントを含み、かかる組成物は、以下の成分(I)〜(VII)のうち少なくともひとつを含むことによってさらに特徴付けられる。即ち、
(I)水、
(II)少なくとも1つの界面活性剤、
(III)少なくとも1つのアミン、
(IV)水及び少なくとも1つのアミン、
(V)少なくとも1つのアミン及び少なくとも1つの界面活性剤、
(VI)水及び少なくとも1つの界面活性剤、
(VII)水、少なくとも1つのアミン、及び少なくとも1つの界面活性剤、又は、
(VIII)少なくとも1つの腐食防止剤。
【0021】
[0021] 別の様態では、本発明は、シリコン含有材料を除去した後に、メモリデバイス構造をその上に有するマイクロ電子デバイスをリンスする方法に係り、かかる方法は、
(a)シリコン含有材料を除去すべく処方された除去組成物と接触させた後に、第1のリンス条件で第1のリンス組成物を用いてマイクロ電子デバイスをリンスすることと、
(b)第1のリンス組成物と接触させた後に、第2のリンス条件で第2のリンス組成物を用いてマイクロ電子デバイスをリンスすることと、
(c)第2のリンス組成物と接触させた後に、マイクロ電子デバイスを乾燥させることと、を含む。
【0022】
[0022] 更なる様態では、本発明は、マイクロ電子デバイスを製造する方法に係り、かかる方法は、マイクロ電子デバイスを本願に記載した除去組成物と十分な時間の間接触させて、メモリデバイスの下部電極及びエッチストップ層の材料に対してマイクロ電子デバイスからシリコン含有材料を選択的に除去することを含む。本発明のこの様態はさらに、露出された下部電極上にキャパシタ誘電体層を堆積することを含みうる。本発明はさらに、キャパシタ誘電体層上に上部電極層を堆積することを含みうる。
【0023】
[0023] 本発明のさらに別の様態は、本願に記載する方法及び/組成物を用いて、シリコン含有材料をかかる材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することを含む本発明の方法を用いて作成した改良型のマイクロ電子デバイスと、それを組み込んだプロダクトに係る。
【0024】
[0024] 本発明の別の様態は、除去組成物、シリコン含有材料、メモリデバイスの下部電極、及びエッチストップ層を含む製品に係り、かかる除去組成物は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤、任意選択的に少なくとも1つのアミン、及び任意選択的に水を含む。
【0025】
[0025] 本発明の他の様態、特徴、及び利点を確実な開示及び特許請求の範囲からより十分に明らかとする。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図面の簡単な説明
【図1A】[0026] マイクロ電子デバイス基板上に円筒下部電極を形成する従来の方法を説明するための断面図である。
【図1B】[0026] マイクロ電子デバイス基板上に円筒下部電極を形成する従来の方法を説明するための断面図である。
【図1C】[0026] マイクロ電子デバイス基板上に円筒下部電極を形成する従来の方法を説明するための断面図である。
【図1D】[0026] マイクロ電子デバイス基板上に円筒下部電極を形成する従来の方法を説明するための断面図である。
【図1E】[0026] マイクロ電子デバイス基板上に円筒下部電極を形成する従来の方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
発明及びその好適な実施形態の詳細な説明
[0027] 本発明は、一般に、例えば、キャッピング層及び絶縁層であるシリコン含有絶縁層を、かかる層をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去する除去組成物に係る。
【0028】
[0028] 参照しやすいように、「マイクロ電子デバイス」とは、マイクロ電子工学用途、集積回路用途、又はコンピュータチップ用途における使用のために製造される半導体基板、メモリデバイス、フラットパネルディスプレイ、太陽電池と光起電力技術、及び、マイクロ電気機械システム(MEMS)に相当する。「マイクロ電子デバイス」という用語は、どのようにも限定的であることは意味せず、最終的にマイクロ電子デバイス又はマイクロ電子アセンブリになる任意の基板を含む。本願にて定義するように、「メモリデバイス」とは、揮発性メモリ(例えば、DRAM及びSRAM)、不揮発性メモリ(例えば、EEPROM、フラッシュEEPROM、シャロー・トレンチ・アイソレーション(STI)、強誘電性RAM、及び相変化RAM)、及びこれらの組合せに相当する。
【0029】
[0029] 本願にて用いる「高密度流体」とは、超臨界流体又は亜臨界流体に相当する。「超臨界流体」という用語は、本願では、目的とする化合物の圧力−温度図において臨界温度(T)以上且つ臨界圧(P)以上の条件下にある材料を指すべく用いる。本発明に有用な超臨界流体は、単独で用いても、又は、Ar、NH、N、CH、C、CHF、C、n−C、HO、NO等の別の添加剤との混合剤中に用いてもよいCOを含む。「亜臨界流体」という用語は、亜臨界状態にある溶媒、即ち、かかる特定の溶媒に関連付けられる臨界温度未満及び/又は臨界圧未満の溶媒を示す。亜臨界流体は、様々な密度を有する高圧液体であることが好適である。
【0030】
[0030] 本願にて定義するように、「実質的に過剰エッチング」とは、本発明のプロセスに従って、下部電極、デバイス基板、及び/又はエッチストップ層の材料をその上に有するマイクロ電子デバイスに除去組成物を接触させた後のかかる材料の約10%を超える除去、より好適には約5%を超える除去、さらにより好適には約2%を超える除去、最も好適には約1%を超える除去に相当する。
【0031】
[0031] 本願にて用いるように、「シリコン含有材料」とは、キャッピング層や絶縁層、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、プラズマエンハンスド・テトラエチルオルソシリケート(P−TEOS)、シリコン酸化物、フッ素化シリケートガラス(FSG)、半球状グレイン(HSQ)、炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラス(即ち、AURORA(商標)、CORAL(商標)、BLACK DIAMOND(商標)、OSG、FSG、超低k誘電体)、ボロホスホシリケートガラス(BPSG)、プラズマエンハンスド酸化物(PEOX)、高密度プラズマ酸化物(HDP)、ホスホシリケートガラス(PSG)、スピンオン誘電体(SOD)、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、及びこれらの組合せに相当する。シリコン含有材料は、次のものに限定されないが、ベアシリコン、ポリシリコン、炭化シリコン、シリコン・オン・サファイア、ドープガラス、非ドープガラス、エピタキシャルシリコン、及びこれらの組合せといったシリコン含有デバイス基板は含まない。
【0032】
[0032] 本願にて定義するように、「エッチストップ層」とは、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン、窒化シリコン炭素(SiCN)、酸化シリコン炭素(SiCO)、窒化酸素シリコン(SiON)、銅、シリコンゲルマニウム(SiGe)、SiGeB、SiGeC、AlAs、InGaP、InP、InGaAs、及びこれらの組合せと塩類を含む。
【0033】
[0033] 本願にて用いるように、「約」とは、示された値の±5%に対応することを意図する。
【0034】
[0034] 本願にて用いるように、例えば、キャッピング及び絶縁材料であるシリコン含有層をその上に有するマイクロ電子デバイスからかかるシリコン含有層を除去するための「適合性」は、かかるマイクロ電子デバイスからのかかる層の少なくとも部分的な除去に相当する。好適には少なくとも85%の除去されるべき層が、本発明の組成物を用いてマイクロ電子デバイスから除去される。より好適には少なくとも90%、さらに好適には少なくとも95%、最も好適には少なくとも99%の除去されるべき層が除去される。
【0035】
[0035] 本願における「円筒下部電極」へのあらゆる参照は、限定的であることを意図していない。下部電極は、次のものに限定されないが、三角形、四角形、矩形、多角形(複数の線分の長さが同じであっても互いに異なっていてもよい)、円形、楕円形、及び不規則形を含む他の断面の2次元形状を有するように作製してもよいことが考えられる。
【0036】
[0036] 本願にて定義するように、「実質的にない」とは、組成物の総重量に基づいて、かかる組成物の約0.5重量%未満、より好適には0.05重量%未満、最も好適には0.005重量%未満に相当する。
【0037】
[0037] 本発明の組成物は、以下により詳細に説明するように、様々な具体的な製剤として具現化されうる。
【0038】
[0038] そのような組成物のいずれも、組成物の具体的な成分をゼロの下限を含む重量パーセントの範囲を参照して論じ、かかる成分が組成物の様々な具体的な実施形態において存在してもしなくともよく、また、かかる成分が存在する場合に、かかる成分を用いる組成物の総重量に基づいて0.001重量パーセントまで低い濃度で存在しうることは理解されよう。
【0039】
[0039] 本発明は、垂直に配向されたメモリ素子(例えば、キャパシタの電極)があるマイクロ電子デバイスの洗浄に係る。具体的には、本発明は、例えば窒化チタン(TiN)である下部電極と、例えば窒化シリコン(SiN)であるエッチストップ層の完全性を維持しつつ、メモリデバイスから、シリコン酸化物、P−TEOS、及びBPSGを含むシリコン含有材料の除去に非常に有効である組成物の発見に基づいている。さらにより具体的には、本発明は、TiN層及びSiN層に対してSiO、P−TEOS、及びBPSGを選択的に除去する液体及び高密度流体組成物に係り、特徴のアスペクト比は、約5:1〜約20:1の範囲、例えば、約13:1〜約16:1である。
【0040】
[0040] 一様態では、本発明は、半導体デバイスからのシリコン含有材料の選択的な除去に有用な液体除去組成物に係る。一実施形態では、本発明の組成物は、少なくとも1つのエッチャントと少なくとも1つの有機溶媒を含む。本発明のさらに別の実施形態は、少なくともひとつのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、及び水を含む。別の実施形態では、本発明の組成物は、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、及び少なくとも1つの界面活性剤を含む。さらに別の実施形態では、本発明の組成物は、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、及び少なくとも1つのアミンを含む。さらに別の実施形態では、本発明の組成物は、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのアミン、及び少なくとも1つの界面活性剤を含む。別の実施形態では、本発明の組成物は、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、水、及び少なくとも1つのアミンを含む。さらに別の実施形態では、本発明の組成物は、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、水、及び少なくとも1つの界面活性剤を含む。本発明の別の実施形態は、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、水、少なくとも1つのアミン、及び少なくとも1つの界面活性剤を含む。これらの実施形態の各々において、本発明の組成物はさらに、少なくとも1つの腐食防止剤(例えば、TiN腐食防止剤)をさらに含む、かかる腐食防止剤から構成される、又は、かかる腐食防止剤から基本的に構成されてもよい。
【0041】
[0041] 本発明の幅広い実施において、本発明の除去組成物は、(i)少なくとも1つのエッチャントと少なくとも1つの有機溶媒、(ii)少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、及び水、(iii)少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、及び少なくとも1つの海面活性剤、(iv)少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、及び少なくとも1つのアミン、(v)少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのアミン、及び少なくとも1つの海面活性剤、(vi)少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、水、及び少なくとも1つのアミン、(vii)少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、水、及び少なくとも1つの海面活性剤、及び(viii)少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの有機溶媒、水、少なくとも1つのアミン、及び少なくとも1つの界面活性剤を含む、かかる(i)〜(viii)から構成される、又はかかる(i)〜(viii)から基本的に構成されうる。各実施形態において、本発明の組成物はさらに、少なくとも1つの腐食防止剤(例えば、TiN腐食防止剤)をさらに含む、かかる腐食防止剤から構成される、又は、かかる腐食防止剤から基本的に構成されてもよい。
【0042】
[0042] 一実施形態では、本発明は、シリコン含有材料を除去するための液体除去組成物に係る。一実施形態による液体除去組成物は、組成物の総重量に基づいて以下に示す範囲で存在する少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)、少なくとも1つのアミン(任意選択)、水(任意選択)、及び少なくとも1つの腐食防止剤(任意選択)を含む。
【0043】
【表1】

【0044】
存在する場合には、界面活性剤(類)、アミン(類)、腐食防止剤(類)、及び/又は水の下限は、0.001重量%である。除去組成物の本実施形態の成分の重量パーセント比の範囲は、エッチャント(類)に対して約1〜約100の溶媒(類)、好適には約10〜約60、最も好適には約30〜約50である。
【0045】
[0043] 別の好適な実施形態では、本発明は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、水、少なくとも1つのアミン(任意選択)、及び少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)を含む液体除去組成物に係る。特に好適な実施形態では、本発明は、組成物の総重量に基づいて以下に示す範囲で存在する少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、水、少なくとも1つのアミン、少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)、及び少なくとも1つの腐食防止剤(任意選択)を含む液体除去組成物に係る。
【0046】
【表2】

【0047】
除去組成物の本実施形態の成分の重量パーセント比の範囲は、水に対して約0.01〜約5のエッチャント(類)、好適には約0.1〜約3、最も好適には約0.5〜約1.5である。また、水に対して約1〜約100の有機溶媒(類)、好適には約10〜約80、最も好適には約20〜約55である。
【0048】
[0044] 別の好適な実施形態では、本発明は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、水、少なくとも1つのアミン、及び少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)を含む液体除去組成物に係る。特に好適な実施形態では、本発明は、組成物の総重量に基づいて以下に示す範囲で存在する少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、水、少なくとも1つのアミン、少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)、及び少なくとも1つの腐食防止剤(任意選択)を含む液体除去組成物に係る。
【0049】
【表3】

【0050】
除去組成物の本実施形態の成分の重量パーセント比の範囲は、アミン(類)に対して約0.1〜約5のエッチャント(類)、好適には約0.5〜約4、最も好適には約1〜約3である。また、アミン(類)に対して約1〜約100の溶媒(類)、好適には約20〜約80、最も好適には約40〜約55である。また、アミン(類)に対して約0.1〜約5の水、好適には約0.5〜約4、最も好適には約1〜約3である。
【0051】
[0045] 別の好適な実施形態では、本発明は、組成物の総重量に基づいて以下に示す範囲で存在する少なくとも1つの有機溶媒と、少なくとも1つのエッチャントと、アミン、界面活性剤、水、腐食防止剤、及びこれらの組合せから構成される群から選択される少なくとも1つの追加成分とを含む液体除去組成物に係る。
【0052】
【表4】

【0053】
追加成分が水である場合、成分の重量パーセント比の範囲は、水に対して約0.05〜約5のエッチャント(類)、好適には約0.1〜約3であり、最も好適には約0.5〜約2である。また、水に対して約1〜約70の溶媒(類)、好適には約10〜約60、最も好適には約25〜約50である。追加成分が界面活性剤である場合、成分の重量パーセント比の範囲は、界面活性剤(類)に対して約1〜約100のエッチャント(類)、好適には約5〜約50である。また、界面活性剤(類)に対して約10〜約1000の溶媒(類)、好適には約90〜約950である。追加成分がアミンである場合、成分の重量パーセント比の範囲は、アミン(類)に対して約0.1〜約5のエッチャント(類)、好適には約0.5〜約43、最も好適には約1〜約2.5である。また、アミン(類)に対して約100〜約300の溶媒(類)、好適には約150〜約200である。
【0054】
[0046] 重要なことは、組成物は全体として、下部電極、デバイス基板、及び/又はエッチストップ層の材料を実質的に過剰エッチングすることなく、シリコン含有材料をマイクロデバイスから効率よく除去することである。
【0055】
[0047] 存在する場合には、水は、脱イオン化されることが好適である。
【0056】
[0048] 除去組成物は、約12dyne・cm−1〜約30dyne・cm−1、好適には約16dyne・cm−1〜約25dyne・cm−1の範囲にある表面張力を有するよう処方される。
【0057】
[0049] エッチャントを添加して、シリコン含有材料と反応させて、マイクロ電子デバイスからのシリコン含有材料の除去を促進する。使用が考えられるエッチャントとしては、次のもに限定されないが、フッ化水素(HF)、二フッ化キセノン(XeF)、フルオロケイ酸(HSiF)、ホウフッ化水素酸、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボラート(TBA−BF)、ケイフッ化アンモニウム((NHSiF)、テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロホスファート、フッ化アンモニウム(NHF)、テトラアルキルアンモニウムフルオリド(NRF)、アルキルヒドロゲンフルオリド(NRHF)、アンモニウムヒドロゲンビフルオリド(NH)、ジアルキルアンモニウムヒドロゲンフルオリド(NRF)、トリアルキルアンモニウムヒドロゲンフルオリド(NRHF)、トリアルキルアンモニウムトリヒドロゲンフルオリド(NR:3HF)、無水ヒドロゲンフルオリドピリジン錯体、無水ヒドロゲンフルオリドトリエチルアミン錯体、及びアミンヒドロゲンフルオリド錯体類を含むフッ化物類、アミン類、及び/又は、水酸化物塩類が挙げられる。ここで、Rは、同じであっても異なってもよく、また、直鎖型又は分岐型のC〜Cアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル)から構成される群から選択され、アミン(アミンヒドロゲンフルオリド錯体又は単独型のアミンエッチャントとして)には、直鎖型又は分岐型のC−C20アルキルアミン類、置換又は非置換のC〜C10アリールアミン類、グリコールアミン類、アルカノールアミン類、並びに、次のものに限定されないが、ピリジン、2−エチルピリジン、2−メトキシピリジン及びそれらの誘導体(例えば3−メトキシピリジン)、2−ピコリン、ピリジン誘電体、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、モノエタノールアミン、ピロール、イソオキサゾール、1,2,4−トリアゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、イミダゾール、N−メチルモルホリン−N−オキシド(NMMO)、トリメチルアミン−N−オキシド、トリエチルアミン−N−オキシド、ピリジン−N−オキシド、N−エチルモルホリン−N−オキシド、N−メチルピロリジン−N−オキシド、N−エチルピロリジン−N−オキシド、1−メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、アニリン、アニリン誘導体、及びこれらの組合せを含むアミン−N−オキシド類を含む。或いは、エッチャントは、次のものに限定されないが、アルカリ性水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、第4級アミン水酸化物、及びこれらの組合せを含む水酸化物塩を含みうる。無水アミンヒドロゲンフルオリド錯体は、その穏やかなフッ素化特性と高密度流体(特に高密度CO)における良好な溶解性によって好適な源である。
【0058】
[0050] 溶媒種が溶媒として作用し、且つ、オキシド材料と無機残留物の浸透及び溶解を促進すべく添加される。本発明の組成物に有用な溶媒は、本質的に非極性であっても極性であってもよい。例示的な非極性種には、次のものに限定されないが、トルエン、デカン、ヘキサン、ヘキサン類、オクタン、キシレン類、無臭ミネラルスピリット(石油ナフサ)、ミネラルスピリット(水素化精製重質ナフサ)、フェノキシ−2−プロパノール、プロプリオフェノン、シクロヘキサン、ペルフルオロ−1,2−ジメチルシクロブタン、ペルフルオロ−1,2−ジメチルシクロヘキサン、及びペルフルオロヘキサン(類)が含まれる。例示的な極性種には、次のもに限定されないが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、アリルアルコール及び高級アルコール(ジオール、トリオール等を含む)、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H,9H−ペルフルオロ−1−ノナノール、ペルフルオロヘプタン酸、1H,1H,7H−ドデカフルオロ−1−ヘプタノール、ペルフルオロペンタン酸、1H,1H,8H,8H−ドデカフルオロ−1,8−オクタンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール、5H−ペルフルオロペンタン酸、n−ブチルヘプタフルオロブチラート、ハロゲン化アルコール(例えば3−クロロ−1,2−プロパンジオール、3−クロロ−1−プロパンチオール、1−クロロ−2−プロパノール、2−クロロ−1−プロパノール、3−クロロ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ヨード−1−プロパノール、4−クロロ−1−ブタノール、2−クロロエタノール)、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルピロリジノン(NMP)、N−オクチルピロリジノン、N−フェニルピロリジノン、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、2−ブタノン、3−ペンタノン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、硫化ジメチル、エタンチオール、テトラメチレンスルホン(スルホラン)、ジエチルエーテル、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、安息香酸エチル、アセトニトリル、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、アセトン、エチレングリコール、プロピレングリコール、両親媒性種(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(即ち、ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル(DPGPE)、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル)、ジオキサン、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、ブチロラクトン、炭酸ブチレン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、酢酸、トリフルオロ酢酸、又はこれらの組合せが含まれる。溶媒は、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、メタノール、炭酸プロピレン、エチレングリコール、及びこれらの組合せといったフッ素化溶媒を含むことが好適である。一実施形態では、組成物が有機溶媒とエッチャントのみを含み、有機溶媒のうちの少なくとも1つがフッ素化溶媒を含む場合、組成物は、組成物の総重量に対して87重量%を超えるフッ素化溶媒が含まれえず、フッ素化溶媒は、より好適には約85重量%以下であり、最も好適には約83重量%以下で含まれる。
【0059】
[0051] 界面活性剤類を添加して製剤の表面張力を低下し且つ特徴の傾斜及び倒壊をなくしうる。検討される界面活性剤類には、次のものに限定されないが、フルオロアルキル界面活性剤類、SURFONYL(R)104、TRITONTMCF−21、ZONYL(R)UR、ZONYL(R)FSO−100、ZONYL(R)FSN−100、3MTMFluoradTMフルオロ界面活性剤類(例えば、FC−4430及びFC−4432)、MASURF(R)FS−710、MASURF(R)FS−780、ジオクチルスルホコハク酸塩、2,3−ジメルカプト−1−プロパンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリエチレングリコールエーテル類又はポリプロピレングリコールエーテル類、カルボン酸塩類、Rベンゼンスルホン酸類又はその塩類(Rは直鎖型又は分岐型のC〜C18アルキル基である)、ポリアクリル酸ポリマー類、ジノニルフェニルポリオキシエチレン、シリコーンポリマー類又は変性シリコーンポリマー類、アセチレンジオール類又は変性アセチレンジオール類、両親媒性フルオロポリマー類、アルキルアンモニウム又は変性アルキルアンモニウム塩類、ドデシル硫酸ナトリウム、エアロゾル−OT(AOT)及びそのフッ素化類似体、アルキルアンモニウム、ペルフルオロポリエーテル界面活性剤類、2−スルホコハク酸塩類、リン酸ベース界面活性剤類、硫黄ベース界面活性剤類、及びアセト酢酸ベースポリマー類、並びに、上述した界面活性剤類のうち少なくとも1つを含む組合せを含む、非イオン性、アニオン性、カチオン性(4級アンモニウムカチオンに基づく)、及び/又は両性イオン性界面活性剤が含まれる。或いは、界面活性剤類は、次のものに限定されないが、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルピロリドン(PVP)、カチオン性ポリマー類、非イオン性ポリマー類、アニオン性ポリマー類、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、アクリルアミドポリマー類、ポリ(アクリル酸)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Na CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンK30、BIOCARETMポリマー、DOWTMラテックス粉末(DLP)、ETHOCELTMエチルセルロースポリマー、KYTAMERTMPCポリマー類、METHOCELTMセルロースエーテル、POLYOXTM水溶性樹脂、SoftCATTMポリマー、UCARETMポリマー、UCONTM流体、及びこれらの組合せを含む水溶性ポリマー類を含みうる。水溶性ポリマー類は、短鎖又は長鎖ポリマー類であってよく、本発明の非イオン性、アニオン性、カチオン性、及び/又は両性イオン性界面活性剤類と組み合わされてよい。界面活性剤が本発明の組成物に含まれる場合、消泡剤が、組成物の総重量に基づいて0〜5重量%の範囲で添加されることが好適である。検討される消泡剤には、次のものに限定されないが、カプリル酸ジグリセリド、レチシン、炭酸マグネシウム、ポリエチレンホモポリマー類及び酸化ホモポリマーM3400、ジメトポリシロキサン(dimethopolysiloxane)ベース(型)のもの、シリコーンベースのもの、AGITANTM、及び脂肪酸ポリエステル型(例えば、LUMITENTM、油、及びこれらの組合せ)といった、脂肪酸類、アルコール類(単純又は多価)、及びアミン類が含まれる。
【0060】
[0052] アミン類を添加して、フッ化物エッチャント源がある場合にオキシドエッチレートを増加しうる。酸(A−H)と塩基(B)との間のスペシエーションは、アミン塩基強度に依存して変化する。中間錯体A−−−H−−−Bは様々なオキシド材料のエッチレートに強く影響を与える。従って、1つのオキシド材料(他のオキシド材料ではなく)を選択的にエッチングするか、又は、両方の又は全てのオキシド材料が同様のエッチレートを有するようにアミン濃度を調整することができる。本願で検討されるアミン類には、次のものに限定されないが、アルキルアミン類、アリールアミン類、グリコールアミン類、アルカノールアミン類、トリアゾール類、チアゾール類、テトラゾール類、イミダゾール類、並びに、次のものに限定されないが、ピリジン、2−エチルピリジン、2−メトキシピリジン及びそれらの誘導体(例えば3−メトキシピリジン)、2−ピコリン、ピリジン誘導体、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、モノエタノールアミン、ピロール、イソオキサゾール、1,2,4−トリアゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、イミダゾール、N−メチルモルホリン−N−オキシド(NMMO)、トリメチルアミン−N−オキシド、トリエチルアミン−N−オキシド、ピリジン−N−オキシド、N−エチルモルホリン−N−オキシド、N−メチルピロリジン−N−オキシド、N−エチルピロリジン−N−オキシド、1−メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)、アニリン、アニリン誘導体、及びこれらの組合せを含むアミン−N−オキシド類が含まれる。アミン成分は1−メチルイミダゾールを含むことが好適である。エッチャント成分がアミンを含む場合でも追加のアミンを添加しうることを理解すべきである。
【0061】
[0053] 腐食防止剤は、存在する場合、TiN表面を不動態化することが好適である。好適なTiN腐食防止剤には、次のものに限定されないが、アスコルビン酸、DL−メチオニン、Korantin(R)PP(BASF、マウントオリーブ、NJ州)、ジメチルグリオキシム、ホスホン酸(例えばニトリロトリス(メチレン)トリホスホン酸(例えば、Dequest 2000EG、ソルーシア(Solutia)社、セントルイス、ミズーリ州)1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジニトリロテトラ(メチレンホスホン)酸(EDTMP))、リン酸類(例えばピロリン酸)、これらの塩類、L−システイン、及びこれらの組合せが含まれる。
【0062】
[0054] 液体除去組成物は、過酸化物類及び酸化剤全般、ポリマーアルコール類やポリマーアミン類といったポリマー種及び任意の他の樹脂化合物類、研削材類、第4級アンモニウム塩類、化学式WMXを有する金属ハロゲン化物腐食防止剤類、並びにシリル化剤類の任意の組み合わせが実質的にないことが好適である。液体除去組成物は、好適には約10重量%未満、より好適には約8重量%未満のスルホキシド及び/又はスルホン種と、好適には10重量%未満、より好適には8重量%未満の無機酸類とを含む。
【0063】
[0055] 液体除去組成物は、以下の処方(formulation)A−Wで処方されうる。これらの処方における有効成分は、水溶液中で以下の比率で用いられる。
例A:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、スルホラン:10.3重量%、ブチルカルビトール:82.2重量%
例B:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、スルホラン:10.3重量%、ブチルカルビトール:57.2重量%、炭酸プロピレン:25.0重量%
例C:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、スルホラン:10.3重量%、炭酸プロピレン:82.2重量%
例D:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、スルホラン:10.3重量%、ブチルカルビトール:57.2重量%、メタノール:25.0重量%
例E:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、スルホラン:10.0重量%、酢酸:82.5重量%
例F:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、MeOH:25.0重量%、酢酸:67.5重量%
例G:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、MeOH:92.5重量%
例H:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、メタノール:92.0重量%、水:0.5重量%
例I:ピリジン:HF(30%:70%):7.5重量%、メタノール:89.5重量%、水:3.0重量%
例J:ピリジン:HF(30%:70%):5.0重量%、メタノール:95.0重量%
例K:HF:3.05重量%、炭酸プロピレン:79.90重量%、エチレングリコール:14.40重量%、水:2.55重量%、1,2,4−トリアゾール:0.10重量%
例L:HF:3.16重量%、炭酸プロピレン:82.35重量%、エチレングリコール:6.78重量%、水:3.00重量%、1−メチルイミダゾール:4.71重量%
例M:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:82.35重量%、エチレングリコール:7.06重量%、水:3.00重量%、1−メチルイミダゾール:4.71重量%
例N:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:85.11重量%、エチレングリコール:7.06重量%、水:3.00重量%、1−メチルイミダゾール:1.95重量%
例O:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:85.01重量%、エチレングリコール:7.06重量%、水:3.00重量%、1−メチルイミダゾール:1.95重量%、ZONYL FSO−100:0.1重量%
例P:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:85.01重量%、エチレングリコール:7.06重量%、水:3.00重量%、1−メチルイミダゾール:1.95重量%、ZONYL FSN−100:0.1重量%
例Q:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:92.17重量%、水:3.00重量%、1−メチルイミダゾール:1.95重量%
例R:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:85.11重量%、プロピレングリコール:7.06重量%、水:3.00重量%、1−メチルイミダゾール:1.95重量%
例S:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:87.06重量%、エチレングリコール:7.06重量%、水:3.00重量%
例T:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:87.06重量%、プロピレングリコール:7.06重量%、水:3.00重量%
例U:HF:2.88重量%、炭酸プロピレン:86.62重量%、水:10.00重量%、ZONYL FSO−100:0.50重量%
例V:HF:4.90重量%、メタノール:44.50重量%、炭酸プロピレン:45.00重量%、水:5.10重量%、ZONYL FSO−100:0.50重量%
例W:HF:2.45重量%、炭酸プロピレン:95.00重量%、水:2.55重量%
【0064】
[0056] 処方設計A−Wの好適な実施形態では、液体除去組成物は、(i)フッ化物、炭酸塩溶媒、及びグリコール溶媒(例えば、HF、炭酸プロピレン、及びエチレングリコール)、(ii)フッ化物、炭酸塩溶媒、及び水(例えば、HF、炭酸プロピレン、及び水)、(iii)フッ化物、炭酸塩溶媒、グリコール溶媒、及び水(例えば、HF、炭酸プロピレン、エチレングリコール、及び水)、並びに(iv)フッ化物、炭酸塩溶媒、グリコール溶媒、水、及びアミン(例えば、HF、炭酸プロピレン、エチレングリコール、水、及びイミダゾール(例えば1−メチルイミダゾール))を含む、これらから構成される、又は、これらから基本的に構成される。液体除去組成物中に存在する炭酸プロピレンの量は、約75重量%〜約95重量%の範囲にあることが好適である。驚くべき発見として、水が、本発明の液体除去組成物の重量な成分でありうることが分かった。これは、水が、シリコン含有絶縁層(例えばSiO)とのエッチャント(例えばHF)の反応の副生物であるフルオロシリケート種の可溶化を支援するからである。この目的のために、別の好適な実施形態では、液体除去組成物は、液体除去組成物の総重量に基づいて、好適には約5重量%未満の水、より好適には約4重量%未満の水を含む。
【0065】
[0057] 或いは、液体除去組成物は、以下の処方設計AA−NNで処方されうる。これらの処方設計における有効成分は、水溶液中で以下の比率で用いられる。
例AA:ピリジン:HF(30%:70%):5.00重量%、メタノール:94.90重量%、ZONYL FSO−100:0.10重量%
例BB:ピリジン:HF(30%:70%):5.00重量%、メタノール:94.50重量%、ZONYL FSO−100:0.50重量%
例CC:ピリジン:HF(30%:70%):5.00重量%、メタノール:94.00重量%、ZONYL FSO−100:1.00重量%
例DD:ピリジン:HF(30%:70%):5.00重量%、エチレングリコール:94.50重量%、ZONYL FSO−100:0.50重量%
例EE:ピリジン:HF(30%:70%):3.39重量%、エチレングリコール:HF(96%:4%):29.09重量%、炭酸プロピレン:65.91重量%、ZONYL FSO−100:1.61重量%
例FF:ピリジン:HF(30%:70%):2.50重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:96.50重量%、1−メチルイミダゾール:1.01重量%
例GG:ピリジン:HF(30%:70%):5.00重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:47.00重量%、メタノール:48:00重量%
例HH:ピリジン:HF(30%:70%):2.50重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:95.75重量%、1−メチルイミダゾール:1.25重量%、ZONYL FSO−100:0.50重量%
例II:ピリジン:HF(30%:70%):1.00重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:97.45重量%、1−メチルイミダゾール:0.55重量%、ZONYL FSO−100:1.00重量%
例JJ:ピリジン:HF(30%:70%):0.85重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:98.60重量%、1−メチルイミダゾール:0.55重量%
例KK:ピリジン:HF(30%:70%):2.50重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:48.00重量%、1−ブタノール:49.50重量%
例LL:ピリジン:HF(30%:70%):2.50重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:48.00重量%、3−メチル−1−ブタノール:49.50重量%
例MM:ピリジン:HF(30%:70%):0.70重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:98.75重量%、1−メチルイミダゾール:0.55重量%
例NN:ピリジン:HF(30%:70%):0.70重量%、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール:98.85重量%、1−メチルイミダゾール:0.45重量%
【0066】
[0058] 好適な実施形態(例えば、処方設計KK及びLL)では、組成物は、少なくとも2つの有機溶媒と少なくとも1つのエッチャントを含み、それらから構成され、又はそれらから基本的に構成され、少なくとも1つの有機溶媒はフッ素化されている。2つの溶媒のうちの1つがフッ素化されている場合、重量パーセント比の範囲は、エッチャント(類)に対して約1〜約40の溶媒(累積したフッ素化及び非フッ素化溶媒成分について)であり、好適には約10〜約30であり、最も好適には約20である。例えば、組成物は、アミン:HF錯体(例えば、ピリジン:HF)と、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールと、少なくとも1つの置換又は非置換の直鎖型又は分岐型C〜Cアルコール(例えば、1−ブタノール及び/又は3−メチル−1−ブタノール)とを含み、これらから構成され、又はこれらから基本的に構成されてよく、組成物には添加水が基本的にない。別の好適な実施形態(例えば、処方設計JJ、MM、及びNN)では、組成物は、約98重量%〜約99重量%の2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールと、約0.5重量%〜約0.90重量%のアミン:HF錯体(例えば、ピリジン:HF)と、約0.5重量%〜約1重量%のアミン(例えば、1−メチルイミダゾールのようなイミダゾール)とを含み、これらから構成され、又はこれらから基本的に構成されてよく、組成物には添加水が実質的にない。さらに別の好適な実施形態では、組成物は、アミン:HF錯体(例えば、ピリジン:HF)と、少なくとも1つの置換又は非置換の直鎖型又は分岐型C〜Cアルコールと、非イオン性界面活性剤(例えば、ZONYL FSO−100)とを含み、これらから構成され、又はこれから基本的に構成されてよく、除去組成物には添加水が実質的にない。本願にて定義するように、「添加水」とは、本発明の組成物の使用者又は生産者によって添加される水に相当する。添加水は、本発明の組成物を形成すべく一緒に混合される市販の化学物質中にしばしば見つけられる水には相当しない。
【0067】
[0059] 本発明の別の実施形態では、除去溶液として使用するために希釈可能な濃縮液体除去組成物が提供される。濃縮組成物、即ち、「濃縮物」は、例えばプロセスエンジニアである使用者が使用時に濃縮物を希釈可能にすることが有利である。濃縮除去組成物の希釈は、約0.1:1〜約1000:1の範囲にあってよく、除去組成物は、少なくとも1つの溶媒(例えば、液体溶媒又は高密度溶媒)を有するツールにおいて又はツールの直前に希釈される。当業者は、希釈後も本願に開示する成分比の範囲は変わらないことを理解すべきである。
【0068】
[0060] 更に別の好適な実施形態では、本願に記載する液体除去組成物はいずれも、絶縁材料を更に含んでもよい。この絶縁材料は、シリコン含有化合物を含む。重要なことは、この絶縁材料は、本発明の除去組成物中に溶解されうる及び/又は懸濁されうることである。
【0069】
[0061] 本発明の液体除去組成物は、各々の成分を単純に添加して均一状態にまで混合することにより容易に処方されうる。更に、液体除去組成物は、シングルパッケージ製剤、又は、使用時又は前に混合されるマルチパート製剤(例えば、マルチパート製剤の各パートはツールにおいて又はツールの上流の貯蔵タンクにおいて混合されうる)として容易に処方されうる。各成分の濃度は、複数の具体的な液体除去組成物において大きく変化しうる。即ち、本発明の幅広い実施においてより希釈される又はより濃縮されてよく、また、本発明の液体除去組成物は、本願の開示内容と一貫する成分の任意の組合せを、様々に及び或いは含む、かかる組合せから構成される、又はかかる組合せから基本的に構成されることは理解されよう。
【0070】
[0062] 従って、本発明の別の様態は、1以上の容器内に本発明の組成物を形成するよう適応された1以上の成分を含むキットに係る。キットは、1以上の容器内に、少なくとも1つの有機溶媒と、少なくとも1つのエッチャントと、少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)と、少なくとも1つのアミン(任意選択)と、水(任意選択)と、腐食防止剤(任意選択)とを製造設備にて又は使用時にすぐに使えるように含む。或いは、キットは、1以上の容器内に、少なくとも1つの有機溶媒と、少なくとも1つのエッチャントと、少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)と、少なくとも1つのアミン(任意選択)と、腐食防止剤(任意選択)とを製造設備にて又は使用時に水と組み合わせるために含みうる。別の代案では、キットは、1以上の容器中に、少なくとも1つの有機溶媒と、少なくとも1つのエッチャントと、少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)と、少なくとも1つのアミン(任意選択)と、水(任意選択)と、腐食防止剤(任意選択)とを製造設備にて又は使用時に有機溶媒及び/又は水を組み合わせるために含む。キットの容器は、かかる除去組成物の保管及び輸送に適していなければならない。例えば、NOWPak(R)容器(アドバンスド・テクノロジー・マテリアルズ社、ダンビュリー、コネチカット州、米国)がある。除去組成物の成分を含む1以上の容器は、かかる1以上の容器内の成分を混合及び分配するために流体連結させる手段を含むことが好適である。例えば、NOWPak(R)容器では、かかる1以上の容器内のライナーの外側にガス圧が加えられてライナーの内容物の少なくとも一部が放出され、それにより、混合及び分配するための流体連結を可能にしうる。或いは、ガス圧が従来の加圧可能な容器のヘッドスペースに加えられるか、又は、ポンプを用いて流体連結を可能にしうる。更に、システムは、混合された除去組成物をプロセスツールに向けて分配する分配ポートを含むことが好適である。
【0071】
[0063] 高密度ポリエチレンといった実質的に化学的に不活性であり、不純物がなく、可塑性及び弾性のポリマーフィルム材料を用いて、かかる1以上の容器のライナーを形成することが好適である。望ましいライナー材料は、共押し出し又は障壁層を必要とすることなく、また、任意のピグメント、UV防止剤、又は、ライナー内に配置されるべき成分の純度要件に悪影響を与えうる処理剤を用いることなく処理される。望ましいライナー材料としては、未使用(添加剤なし)のポリエチレン、未使用のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリビニリデンクロリド、ポリビニルクロリド、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリブチレン等を含むフィルムが挙げられる。かかるライナー材料の厚さは、約5ミル(0.005インチ)〜約30ミル(0.030インチ)の範囲にあることが好適であり、厚さの一例としては、20ミル(0.020インチ)である。
【0072】
[0064] 本発明のキット用の容器に関して、以下の特許及び特許出願の開示内容は、その全体を参照として本願に組み込むものとする。即ち、「APPARATUS AND METHOD FOR MINIMIZING THE GENERATION OF PARTICLES IN ULTRAPURE LIQUIDS」なる名称の米国特許第7,188,644号、「RETURNABLE AND REUSABLE, BAG-IN-DRUN FLUID STORAGE AND DISPENSING CONTAINER SYSTEM」なる名称の米国特許第6,698,619号、及び、John E.Q. Hughesの名前で2007年5月9日に出願した「SYSTEMS AND METHODS FOR MATERIAL BLENDING AND DISTRIBUTION」なる名称の米国特許出願第60/916,966号。
【0073】
[0065] 本発明の液体除去組成物は、マイクロ電子デバイスの製造オペレーションに適用されて、次のものに限定されないが、シリコン酸化物、P−TEOS、TEOS、BPSG、PEOX、HDP、PSG、SOD、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、OSG、FSG、HSQ、CDO、及びこれらの組合せを含むシリコン含有絶縁材料を、マイクロ電子デバイスの表面から除去するために有用に用いられる。重要なことは、本発明の液体除去組成物は、マイクロ電子デバイス上にある、下部電極(例えばTiN)、デバイス基板、及び/又はエッチストップ層の材料(例えばSiN)を、実質的に損傷しないということである。特に重要なことは、本発明の液体除去組成物は、シリコン及び他の金属窒化物を実質的にエッチングすることなくシリコン含有酸化物を選択的に除去することである。液体除去組成物は、デバイス上に存在する除去されるべきシリコン含有材料の少なくとも85%、より好適には少なくとも90%、一層より好適には少なくとも95%、最も好適には少なくとも99%がマイクロ電子デバイスの表面から除去されることが好適である。
【0074】
[0066] 更に別の様態として、本発明は、高密度流体(例えば超臨界流体(SCF))を一次溶媒系として含む高密度除去組成物に係る。超臨界二酸化炭素(SCCO)は、容易に製造できるという点と、毒性がなく無視できる程度の環境への影響を有する点から、好適なSCFである。SCCOは、液体と気体の両方の性質を有するため、マイクロ電子デバイスのプロセス汚染物質の除去に魅力的な試薬である。SCCOは気体と同様に高速に拡散し、粘度が低く、表面張力が略なく、深いトレンチやビア内に容易に進入することができる。また、液体と同様に「洗浄」媒体としてまとまって流れる能力を有する。SCCOは、有機溶媒に匹敵する密度を有し、また、再使用可能であるという利点を有するので、廃棄物貯蔵及び処分要件を抑える。
【0075】
[0067] 一実施形態による高密度除去組成物は、高密度COと液体除去組成物(即ち、液体濃縮物)とを、組成物の総重量に基づき以下の範囲で含む。
【0076】
【表5】

【0077】
液体除去組成物が、組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%〜約98重量%の有機溶媒(類)と、約0.1重量%〜約20重量%のエッチャント(類)と、0〜約10重量%の界面活性剤(類)(任意選択)と、0〜約10重量%のアミン(類)(任意選択)と、0〜約10重量%の水(任意選択)と、0〜約5重量%の腐食防止剤(任意選択)とを含む場合、検討される有機溶媒(類)、エッチャント(類)、任意選択の界面活性剤(類)、任意選択のアミン(類)、及び任意選択の腐食防止剤(類)には上述した種が含まれる。
【0078】
[0068] 1つの様態では、高密度除去組成物中の液体除去組成物とSCCOとモル比の範囲は、約1:200〜約1:4、より好適には約1:100〜約1:3である。
【0079】
[0069] 本発明の幅広い実施において、高密度除去組成物は、SCCOと液体除去組成物(即ち、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)、少なくとも1つのアミン(任意選択)、水(任意選択)、及び腐食防止剤(任意選択))とを含む、それらから構成される、又は基本的にそれらから構成されうる。一般にSCCO及び液体除去組成物の、互いに対する具体的な割合及び量は、シリコン含有材料用の高密度除去組成物及び/又は加工機器に望まれる除去作用を与えるべく適切に変更されてよく、これは、必要以上の努力をすることなく当該技術において容易に決定可能である。重要なことは、液体除去組成物は、高密度除去組成物の高密度流体中で少なくとも部分的に溶解している及び/又は懸濁していることである。
【0080】
[0070] 更に別の実施形態では、本発明は、本願にて説明したようにマイクロ電子デバイスからシリコン含有材料を除去するのに有用な高密度除去組成物に係り、高密度除去組成物は絶縁材料を更に含み、かかる絶縁材料はシリコン含有化合物を含む。重要なことは、かかる絶縁材料は、本発明の高密度除去組成物中で溶解している及び/又は懸濁していることである。
【0081】
[0071] マクロ電子製造オペレーションに使用されるように、本発明の高密度除去組成物は、次のものに限定されないが、シリコン酸化物、P−TEOS、TEOS、BPSG、PEOX、HDP、PSG、SOD、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、OSG、FSG、HSQ、CDO、及びこれらの組合せを含むシリコン含有材料をマイクロ電子デバイスの表面から除去するために有用に用いられる。重要なことは、本発明の高密度除去組成物は、マイクロ電子デバイス上に存在しうる下部電極、デバイス基板、及び/又はエッチストップ層の材料を実質的に損傷しない。高密度除去組成物は、除去されるデバイス上に存在するシリコン含有材料の少なくとも85%を除去することが好適であり、除去されるべきシリコン含有材料のより好適には少なくとも90%、更に一層好適には少なくとも95%、最も好適には少なくとも99パーセントがマイクロ電子デバイスの表面から除去される。
【0082】
[0072] 更に別の様態では、本発明は、次のものに限定されないが、シリコン酸化物、P−TEOS、TEOS、BPSG、PEOX、HDP、PSG、SOD、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、OSG、FSG、HSQ、CDO、及びこれらの組合せを含むシリコン含有材料を、マイクロ電子デバイスから本願に記載する液体又は高密度液体組成物を用いて除去する方法に係る。重要なことは、液体除去組成物は、非超臨界状態での使用を意図しており、一方で、高密度除去組成物(即ち、高密度流体中に希釈された液体除去組成物)は、超臨界又は亜臨界状態での使用を意図していることである。例えば、犠牲及び/又はキャッピング犠牲層は、マイクロ電子デバイス上にも存在する下部電極、デバイス基板、及び/又はエッチストップ層の材料の完全性を維持しつつ洗浄されうる。なお、当業者は、本願に記載する組成物は、1段階の又は多段階の除去プロセスにおいて使用しうることは理解すべきである。本発明の重要な様態は、下部電極、デバイス基板、及び/又はエッチストップ層の材料に対するシリコン含有酸化物種用の除去組成物の選択性である。例えば、SiNに対するP−TEOS用の除去組成物の選択性は、約3:1〜約100:1、より好適には約10:1〜約40:1の範囲にあり、また、SiNに対するBPSG用の除去組成物の選択性は、約5:1〜約400:1、より好適には約15:1〜約200:1の範囲にある。
【0083】
[0073] 本発明の液体除去組成物は、例えば、緩やかな攪拌下で混合容器又は洗浄容器中で成分を単純に混合して容易に処方される。高密度除去組成物は、適切な時間の間、適切な温度及び圧力で静的及び動的混合を行うことによって容易に処方される。
【0084】
[0074] 除去用途では、液体除去組成物は、その上にシリコン含有材料を有するマイクロ電子デバイスに任意の好適な手法で塗布されうる。例えば、デバイスの表面上に組成物を噴霧すること、シリコン含有材料を含むデバイスを(組成物の容量中に)浸漬すること、デバイスを別の材料(例えば、組成物を吸収したパッド又は繊維状吸収剤アプリケータ素子)に接触させること、シリコン含有材料を含むデバイスを循環組成物(circulating composition)に接触させること、又は、液体除去組成物をマイクロ電子デバイス上のシリコン含有材料に接触させる任意の他の好適な手段、手法、又は技術によって塗布されうる。除去用途は、当業者は容易に判断できるように静的及び/又は動的であってよい。除去用途は本質的に静的であることが好適であり、これは特徴のアスペクト比が高いことと倒壊の傾向があることによる。更に、このプロセスは、バッチ又はシングルウェーハシステムのためのものであってよい。
【0085】
[0075] シリコン含有層をその上に有するマイクロ電子デバイスからかかるシリコン含有層を除去する際の本発明の組成物の使用において、液体除去組成物は、通常、約1分〜約60分の間、好適には約5分〜30分の間、約20℃〜約150℃の範囲、好適には約60℃〜80℃の範囲の温度でデバイスに接触させられる。このような接触時間及び温度は例示的であって、本発明の幅広い実施では、デバイスから絶縁層を少なくとも部分的に除去するのに有効である任意の他の好適な時間及び温度条件を用いてもよい。「少なくとも部分的に除去する」とは、本願に説明する除去の前にデバイス上に存在するシリコン含有材料の少なくとも90%、より好適には少なくとも95%、最も好適には少なくとも99%の除去を示す。
【0086】
[0076] 所望の洗浄作用の達成後、液体除去組成物は、本発明の組成物の所与の最終使用用途において所望され且つ有効でありうるように液体除去組成物が前に塗布されているデバイスから、例えば、リンスすることによって容易に除去されうる。例えば、デバイスは、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、水、水/界面活性剤混合物、又はこれらの組合せを用いてリンスしてよい。その後、デバイスは、窒素、スピンドライサイクル、又は蒸気乾燥を用いて乾燥されうる。具体的なリンスプロセスには、(i)メタノールを用いてリンス/浸漬した後、イソプロパノールを用いてリンス/浸漬して、その後に乾燥させること、(ii)エチレングリコールを用いてリンス/浸漬し、イソプロパノールを用いてリンス/浸漬した後、乾燥させること、(iii)イソプロパノールを用いてリンス/浸漬した後、乾燥させること、(iv)水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100、表面張力=22℃で18.5±0.5dyne cm−1、20℃で19.7±0.5dyne cm−1)を用いてリンス/浸漬し、イソプロパノールを用いてリンス/浸漬した後、乾燥させること、(v)室温(20〜26℃)でメタノールを用いてリンス/浸漬した後、ホットIPA(50〜60℃)でリンス/浸漬して、その後に乾燥させること、(vi)室温(20〜26℃)の水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後、ホットIPA(50〜60℃)を用いてリンス/浸漬し、その後に乾燥させること、(vii)50〜60℃において水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後、ホットIPA(50〜60℃)を用いてリンス/浸漬し、その後に乾燥させること、(viii)60〜75℃において水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後、ホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬し、その後に乾燥させること、又は(ix)60〜75℃の水/IPA/界面活性剤の混合物(49.75重量%の水/49.75重量%のIPA/0.50重量%のZONYL(R)FSO−100、表面張力=20℃で20.9±0.3dyne・cm−1)中でリンス/浸漬した後、ホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬し、その後に乾燥させることが含まれる。リンススキームは、選択肢(viii)を含むことが好適である。選択されたリンス方法に関わらず、発明者は、メタノール又は水/界面活性剤の混合物を用いてリンスし、その後にIPAリンスを行うことによって、表面の残留物が除去されることを発見した。IPAリンスだけでは、表面の残留物を完全に除去するためには十分ではない。更に、第1のリンス溶液は、リンス組成物の表面張力を低減し、特徴の倒壊を最小限にする(好適にはなくす)界面活性剤を含むことが好適である。第1のリンス組成物に適した界面活性剤はZONYL(R)FSO−100である。重要なことは、リンス溶液の温度が高いほど、表面張力が低くなり、また、それに相伴って特徴の傾斜が減少する。
【0087】
[0077] 高密度除去組成物を用いた除去用途では、シリコン含有層をその上に有するマイクロ電子デバイスの表面は、例えば、マイクロ電子デバイスの表面からシリコン含有層の少なくとも部分的な除去のために所望の接触動作をもたらすべく好適な容積率及び量で高密度除去組成物が供給される与圧接触室において好適な高圧力でかかる高密度除去組成物に接触させられる。室は、連続、パルス状、又は静的洗浄(特徴のアスペクト比が高いことと倒壊の傾向があることによって静的洗浄が好適である)のためにバッチ又はシングルウェーハ室であってよい。高密度除去組成物によるシリコン含有層の除去は、シリコン含有層を高密度除去組成物に接触させる際に高温度及び/又は圧力の条件を使用することにより高められうる。
【0088】
[0078] 適切な高密度除去組成物を用いて、約800〜約6,000psi、好適には約2,400〜約3,000psiの範囲の圧力で、例えば、約1分〜約60分、好適には約4分〜約30分の範囲の接触時間であるシリコン含有層の所望の除去を生じさせるのに十分な時間の間、且つ、約20℃〜約100℃、好適には約35℃〜約70℃の温度(本発明の幅広い実施では、より長い又は短い接触継続時間とより高い又は低い温度を有利に用いてもよい)で、シリコン含有層をその上に有するマイクロ電子デバイスの表面に接触させうる。
【0089】
[0079] 高密度除去組成物を用いた除去プロセスは、静的ソーク、動的洗浄モード、又は、マイクロ電子デバイスの表面上に高密度除去組成物を動的フローした後に、高密度除去組成物中にデバイスを静的ソークすること(又は逆も然り)含む連続プロセスステップを含みうる。ここで、動的フローと静的ソークのステップの各々は交互に又はそのような交互のステップのサイクルで繰り返し行われる。
【0090】
[0080] 「動的」接触モードは、デバイスの表面上に組成物を連続的に流すことと、質量移動勾配を最大限にして表面からシリコン含有層を完全に除去することを含む。「静的ソーク」接触モードは、デバイスの表面を静的容量の組成物に接触させることと、連続した(ソーキング)時間の間、その接触を維持することとを含む。
【0091】
[0081] 高密度除去組成物のマイクロ電子デバイスの表面への接触に続いて、デバイスは、その後、例えば、水、メタノール、イソプロパノール、水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)、又はこれらの組合せであるリンス溶液で洗浄して、シリコン含有層の除去が行われたデバイスの表面の領域から残っている沈殿化学添加物を除去することが好適である。具体的なリンスプロセスには、メタノール中でリンス(浸漬)した後、イソプロパノール中でリンス(浸漬)し、その後に乾燥させること、メタノールを用いてリンスし、イソプロパノールを用いてリンスした後に乾燥させること、及び、メタノール中に浸漬し、水中に浸漬し、メタノール中に浸漬し、メタノールを用いてリンスし、イソプロパノールを用いてリンスし、その後に乾燥させることが含まれる。これらの溶液はいずれも室温〜100℃の範囲の温度で維持されうる。
【0092】
[0082] 本発明の液体除去組成物及び高密度除去組成物用の具体的な接触条件は、本願における開示内容に基づき当該技術にて容易に決定可能であり、また、本発明の組成物における成分の具体的な割合及び成分の濃度は、マイクロ電子デバイスの表面上のシリコン含有材料の所望の除去を達成すると同時に様々に変えられうることは理解されよう。
【0093】
[0083] 本発明の更に別の様態は、本発明の方法に従って形成された改良型マイクロ電子デバイスと、かかるマイクロ電子デバイスを含むプロダクトに係る。
【0094】
[0084] 本発明の更に別の様態は、マイクロ電子デバイスを含む製品を製造する方法に係る。かかる方法は、シリコン含有材料をその上に有するマイクロ電子デバイスからシリコン含有絶縁層といったシリコン含有材料を除去するために十分な時間の間、マイクロ電子デバイスを除去組成物に接触させることと、マイクロ電子デバイスをかかる製品内に組み込むこととを含み、除去組成物は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、少なくとも1つの界面活性剤(任意選択)、少なくとも1つのアミン(任意選択)、水(任意選択)、及び腐食防止剤(任意選択)を含む。
【0095】
[0085] 除去組成物は、かかる組成物をマイクロ電子デバイスウェーハと接触させる間に統計的工程管理(SPC)を用いてモニタリング且つ制御されうる。例えば、除去組成物浴のSPCがモニタリングされ、浴の温度、浴の主成分の濃度、副生物の濃度、及びフィードの化学純度を含む幾つかの入力が制御される。除去組成物は、インラインモニタリングを用いてモニタリングされることが好適であり、インラインモニタリングでは、インラインサンプリング機器が標準分析ツールと通信可能に結合されて浴の重量損失(これは、溶媒及び/又はアミンの損失を示す)、フッ化物濃度、表面張力等をモニタリングしうる。これらのパラメータのうちの少なくとも1つのパラメータをモニタリング及び/又は制御することによって、除去組成物浴の寿命が延長されうるので、プロセスの効率を最大限にする。SPCの目的は、当業者であれば容易に決定できるように、プロセスが時間の経過と共に行われる際に除去組成物の幾つかのパラメータを実質的に安定した状態を維持することである。
【0096】
[0086] 例えば、除去組成物は、手動及び/又は自動でサンプリングされ、除去組成物中の成分の濃度が標準分析技術を用いて分析されて除去組成物中の当該成分の最初の濃度と比較されうる。当業者であれば容易に決定できるように、当該成分の溶液のアリコートを、手動及び/又は自動で浴に添加し、それにより、かかる成分の濃度を最初のレベルに増加しうる。なお、除去組成物中の幾つかの成分の濃度の維持は、かかる組成物中にどれくらいの除去されるべき材料が入れられたかに依存する。組成物中で溶解される化合物が多いほど、多くの活性成分の可溶性は実際には減少し、最終的には新しい除去組成物が必要となる。
【0097】
[0087] このために、SPC発明は、1つの様態において、多成分流体組成物のモニタリング及び組成制御システムに係り、かかるシステムでは、1以上の関心成分に対して成分分析が滴定又は他の分析手順によって行われ、また、計算手段を用いて、多成分流体組成物中のかかる1以上の成分の相対量又は割合を決定して且つそれに応じて調整し、それにより、多成分流体組成物の所定の組成上の特徴を維持する。SPCシステムは、(i)リアルタイムメソドロジを用いて多成分流体組成物の1以上の成分の濃度をモニタリングするよう構成される分析器ユニットと、(ii)分析器ユニットの結果と予めプログラムされた仕様とを比較し、それに応じて流体を使用する加工設備において使用される多成分流体組成物中の上述した1以上の成分の所定の濃度を維持するために必要な多成分流体組成物中への上述した1以上の成分の分配を制御するよう構成される制御ユニットとを含むことが好適である。別の様態では、本発明は、加工設備において使用される多成分流体をモニタリングし且つ組成制御するSPCプロセスに係り、かかるプロセスは、1以上の関心成分に対して滴定又は他の分析手順によって多成分流体のリアルタイム成分分析を行うことと、多成分流体組成物中におけるかかる1以上の成分の相対量又は割合をリアルタイムで計算してそれに応答して調整して、流体を使用する加工設備において使用される多成分流体組成物の所定の組成上の特徴を維持することを含む。
【0098】
[0088] 別の例として、制御ユニットはプロセスコントローラとして機能し、また、溶媒成分の自動補充を正確に制御するために用い、それにより、長時間に亘って最適且つ安定した加工を保証する。成分分析器が溶媒系の相対組成物を決定すると、プロセスコントローラは、系を正しい成分比に回復することができる。具体的な限界は、分析の対象とされる具体的な成分についてプロセスコントローラに予めプログラムされる。成分分析器からの結果は、これらの仕様限界と比較され、最小仕様値より低いと判断されると、ある量の対象成分を溶媒溶液中に注入して必要とされる成分比を回復することができる。溶媒系の成分比を所定の限界内に維持することによって、溶媒混合物の浴の実効寿命を延ばすことができる。例えば、有機溶媒の量、界面活性剤の量、エッチャントの量、及び組成物の表面張力をモニタリングして調整することができる。
【0099】
[0089] これらの及び他のSPC実施形態は、ラッセル・スティブンズ(Russell Stevens)らによる米国特許第7,214,537号及び第7,153,690号に開示され、これらの特許は共にその全体を本願に参照として組み込むものとする。
【0100】
[0090] 本発明の除去組成物中のHFの分析に関して、SPCの分析器ユニットは、(a)温度、導電率、粘度、及び超音波伝播速度値の組合せが分析されて、HFの濃度を計算するために用いられることと(例えば、ソタ(Sota)らによる米国特許第6,350,426号を参照)、(b)フッ化物イオン選択電極、(c)分光光度法、(d)ボロン酸化学反応を比色分析に用いること、及び(e)ボロン酸フルオロフォアを分光蛍光分析に用いること(例えば、メアリーランド・バイオテクノロジ・インスティチュート大学の名前で2004年6月28日に出願したPCT/US2004/022717を参照)を含み、それにより、除去組成物中のフッ化物の濃度を決定する。除去組成物の水分含有量は、カール・フィッシャー(Karl Fischer)プロセスを用いて分析されうる。
【0101】
[0091] 本発明の分析ユニットには、次のものに限定されないが、UV−Vis分光光度計、IR分光計、近IR分光計、蛍光光度計、誘導結合プラズマ分光計及び原子吸光分光計を含む原子分光計、滴定ユニット、電気化学ユニット、及びクロマトグラフィユニットが含まれうる。
【0102】
[0092] 本発明は更に、除去組成物浴の終点を特定する外部の可視インジケータを用いる方法に係る。
【0103】
[0093] このために、外部インジケータは着色剤及び有機結合剤を含むストリップであってよく、このとき、ストリップ材料と有機結合剤は、本発明の除去組成物、マイクロ電子デバイス、又は着色剤材料と化学反応をおこさない。着色剤には、次のものに限定されないが、メチレンバイオレット、リサミングリーンB、アルカリブルー6B、マラカイトグリーンシュウ酸塩、トルイジンブルーO、ブリリアントグリーン、又はこれらの組合せが含まれる。有機結合剤は、次のものに限定されないが、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、エチルセルロース、アクリル樹脂、シェラック、及びこれらの組合せを含む合成又は天然のポリマー又は樹脂から選択されうる。ストリップの基板は、次のものに限定されないが、ポリエステル、ポリエチレン、又はポリスチレンフィルムといったポリマー材料、紙等を含みうる。本発明の別の様態は、色変化に基づいてどれくらいの量の除去組成物の成分を除去組成物に添加すべきかをユーザが迅速に判断することを支援する、インジケータストリップ、カラーチャート、及び変換チャートを含むキットに係る。重要なことは、インジケータストリップが再利用可能であっても、又は、1回限りの使用に設計されてもよいことである。なお、可視インジケータの代わりに紫外線インジケータを用いてもよいことを理解すべきである。この場合、あらゆる変化は、UV−VIS分光光度計又はその等価物によってモニタリングされる。
【0104】
[0094] 更に別の様態では、インジケータ教示の変形として、本発明の除去組成物中に可視インジケータを含むことが挙げられ、この場合、可視インジケータは、除去組成物がマイクロ電子デバイスからの材料(例えば、シリコン含有材料)の除去にもはや有効ではない場合(例えば、浴の終点時)に1つの色から別の色に変化する。例えば、可視インジケータは、除去組成物キットの1以上の容器中に存在し、混合された後にインジケータが作用を開始してよい。或いは、インジケータは、除去用途の前又は除去用途時に除去組成物に添加される固体又は液体として別個に製造されてもよい。更に別の実施例では、インジケータは、除去組成物キットの1以上の容器内にあり既に作用を開始していてもよい。組成物がその終点に到達すると、インジケータは1つの「色」から別の「色」へと移る。なお、この移行は、無色から可視スペクトルにおける色への移行であっても、可視スペクトルにおける色から可視スペクトルにおける別の色への移行であっても、又は、可視スペクトルにおける色から無色への移行であってよいことは理解すべきである。このインジケータは、例えば、マラカイトグリーンシュウ酸塩、クリスタルバイオレット、メチルバイオレット2B、エチルバイオレット、ニューフクシン、ビクトリアブルーB、ビクトリアピュアブルーBO、トルイジンブルーO、ルクソールブリリアントグリーンBL、ディスパースブルー1、ブリリアントブルーR、ビクトリアR、キネア(Quinea)グリーンB、チオニン、メルドラス(Meldolas)ブルー、メチレングリーン、リサミングリーンB、アルカリブルー6B、ブリリアントグリーン、スピリット可溶HLK BASF、ビクトリアグリーンSエキストラ、アシッドバイオレット17、エリオクロムブラックT、エリオクロムブルーブラックB、D、&CグリーンNo.2、スピリット可溶ファストRR、スピリット可溶ファストレッド3B、D、&CレッドNo.2、ニトロレッド、コンゴレッド、クレゾールレッド、ブリリアントクレシルブルーALD、アルセナゾ1、ベーシックレッド29、ビスマルクブラウンR、メチレンバイオレット、メチレンバイオレット3RAX、モルダントブラウン1、リアクティブブラック5、モルダントブラウン48、アシッドブラウンAX987、アシッドバイオレットAX990、ベーシックレッド15、モルダントレッド19、ブロモピロガロールレッド、及びこれらの組合せといった染料添加物であってよい。これらの染料の様々な組合せを、本発明のインジケータ組成物に用いることができる。
【0105】
[0095] 別の様態において、本発明は更に、蒸発効果を最小限にすべく浴上に材料の層を含むことによって経時に伴う除去組成物の蒸発を最小限にするプロセスに係る。特に、かかる層は、浴の組成物に実質的に溶解しない又は混合しない1又は複数の材料を含む必要がある。例えば、浴の表面上に浮く、即ち、浴より密度が低いテフロン(登録商標)被覆された材料又はテフロン(登録商標)材料を用いて浴を完全に覆い、それにより蒸発を遅らせて浴の寿命を延ばす。テフロン(登録商標)被覆された材料は、球体及び他の多角形といった中空の軽量形状を含みうる。形状は、左右対称であっても左右非対称であってもよい。或いは、テフロン(登録商標)被覆された材料は、例えば、浮き蓋のように浴全体に容易にフィットするよう設計された形状であってもよい。
【0106】
[0096] 加工後、本発明の組成物は、製造設備における廃水流の化学的酸素要求量(COD)を下げるべく更に処理されうる。例えば、有機溶媒や、フッ化物といった無機の生物毒の化合物の両方を含む混合水性−有機製剤が、(1)炭素、好適には組成物から有機溶媒を「こする(scrub)」1nm幅以下の微小孔を有するポリ塩化ビニリデン(PVDC)モノリス炭素、(2)フッ化物イオンと反応し、存在する任意の酸を中和させることができるアルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩といった金属炭酸塩、及び/又は(3)フッ化物イオンと反応し、存在する任意の酸を中和させることができる、CaSiO・CaSiO・xHOといったカルシウムシリケートを用いて処理されうる。この処理は、連続的であっても又は1段階の混合ベッド手法であってもよい。製造設備の廃水流は、CODが公表されている許容水準にまで下がるまで処理を施すべきである。
【0107】
[0097] 本願に記載する除去組成物は、対象の組成物の比較的低い表面張力と適度な酸化物:SiN選択性によって現行のプロセスに勝る利点を有する。更に、これらの製剤がフルオロシリケート種を実質的に溶解し、また、水/界面活性剤又はメタノールリンス組成物(これも非常に低い表面張力)が残っている/トレース残留物を溶解する。なお、特徴の傾斜は表面張力の高い製剤(即ち、表面張力20℃で28dyne/cm)で観察される。本発明の除去組成物は表面張力が低いので特徴の傾斜が実質的に排除されることが重要である。従って、除去組成物とリンス溶液は、約12dyne・cm−1〜約30dyne・cm−1、好適には約16dyne・cm−1〜約25dyne・cm−1の範囲の表面張力を有するよう処方される。更に、除去組成物とリンス溶液の温度が高いほど、かかる液体の表面張力は低くなり、それに相伴って特徴の傾斜が減少する。
【0108】
[0098] 本発明の特徴及び利点を、以下の非限定的な例によって更に十分に説明する。全ての部及びパーセントは特に指定のない限り重量に基づくものである。
【0109】
例1
[0099] ブランケット状のP−TEOS、BPSG、及びSiNウェーハを、力学系を用いて様々な圧力において1分間の間、約100mLの洗浄室において(SCCO除去組成物を形成すべく)SCCO中で2.5mL、5mL、又は9mLの製剤A〜Iを用いて様々な温度で処理した。この場合、力学系は洗浄室を示された圧力に加圧し、洗浄室内に、SCCO除去組成物をその中で一定に攪拌しながら(960rpm)、示された製剤を続けて導入することを含む。後続の処理において、洗浄室は背圧レギュレータを介してゆっくりと圧抜きされた。続いて処理済みウェーハをメタノール及びイソプロパノールを用いてリンスし、その後、窒素下で乾燥させた。結果を以下の表1に示す。
【0110】
【表6】

【0111】
[0100] 重要なことは、酸化物がエッチング/溶解プロセスを介して除去されたことである。SiN層に対するシリコン含有層についての高密度除去組成物の選択性は、除去プロセスの条件と用いた製剤に依存して、約3:1〜約30:1、好適には約8:1〜約30:1の範囲にあることが分かる。
【0112】
例2
[0101] ブランケット状のP−TEOS、BPSG、及びSiNウェーハを、静的ソーク系を用いて1分間の間、液体製剤I〜Rを用いて60℃で処理した。続いて処理済みウェーハをメタノール及びイソプロパノールを用いてリンスし、その後、窒素下で乾燥させた。結果を以下の表2に示す。
【0113】
【表7】

【0114】
[0102] 重要なことは、液体除去組成物は、SiNエッチストップ材料を実質的にエッチングすることなくシリコン含有絶縁層を除去するのに非常に効果的であったことである。例えば、P−TEOS及びBPSGのエッチレートは、それぞれ約2000Åmin−1〜約4600Åmin−1、及び、約1000Åmin−1〜約3500Åmin−1の範囲であり、また、SiNに対するP−TEOS及びBPSGの選択性は、本発明の製剤を用いて60℃において、それぞれ約20:1〜約50:1、及び、約10:1〜約25:1であった。
【0115】
[0103] 製剤Iを用いた絶縁層の除去に関して、続いてメタノール、イソプロパノールを用いてリンスして乾燥させて、60℃で7〜9分間浸漬した後、98〜100%のP−TEOS及びBPSGが均一に除去された。SiN及びTiNは腐食(損傷:attack)されず、表面上に残留物は観察されなかった。
【0116】
[0104] 製剤Jを用いた絶縁層の除去に関して、続いてメタノール、イソプロパノールを用いてリンスして乾燥させて、60℃で9分間浸漬した後、85〜90%のP−TEOS及びBPSGが均一に除去された。SiN及びTiNは腐食されず、表面上に残留物は観察されなかった。
【0117】
[0105] 製剤Kを用いた絶縁層の除去に関して、続いてメタノール、イソプロパノールを用いてリンスして乾燥させて、60℃で10分間浸漬した後、一部の領域からは90〜95%のP−TEOS及びBPSGが除去され、一方で他の領域からは40〜50%しか除去されなかった。SiN及びTiNは腐食されず、表面上に残留物は観察されなかった。
【0118】
[0106] 製剤Lを用いた絶縁層の除去に関して、続けてメタノール、イソプロパノールを用いてリンスして乾燥させて、60℃で9分間浸漬した後、85〜90%のP−TEOS及びBPSGが均一に除去された。SiN及びTiNは腐食されず、表面上に残留物は観察されなかった。しかし、60℃で13分間浸漬した後、100%のP−TEOS及びBPSGが均一に除去された。続けてエチレングリコール、イソプロパノールを用いてリンスして乾燥させた。SiNはわずかに腐食されたがTiNは腐食されず、表面上に残留物は観察されなかった。
【0119】
[0107] 製剤Mを用いた絶縁層の除去に関して、続けてエチレングリコール、イソプロパノールを用いてリンスして乾燥させて、60℃で13分間浸漬した後、100%のP−TEOS及びBPSGが均一に除去された。SiN及びTiNは腐食されず、表面上に残留物は観察されなかった。
【0120】
[0108] 製剤Nを用いた絶縁層の除去に関して、続けてイソプロパノールを用いてリンスして乾燥させて、60℃で12分間浸漬した後、98〜99%のP−TEOS及びBPSGが均一に除去された。SiN及びTiNは腐食されなかったが、表面上にリンス処理による残留物が観察された。
【0121】
[0109] 製剤Oを用いた絶縁層の除去に関して、続けてメタノール、イソプロパノールを用いてリンスして乾燥させて、60℃で12分間浸漬した後、−100%のP−TEOS及びBPSGが均一に除去された。SiNはわずかに腐食されたが、TiNは腐食されてず、表面上に残留物は観察されなかった。
【0122】
[0110] 製剤Pを用いた絶縁層の除去に関して、続けて99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL FSO−100溶液、イソプロパノールを用いてリンスして乾燥させて、60℃で12分間浸漬した後、100%のP−TEOS及びBPSGが均一に除去された。SiNはわずかに腐食されたが、TiNは腐食されず、表面上に残留物は観察されなかった。
【0123】
[0111] これらの結果をまとめると、炭酸プロピレンはシリコン酸化物含有絶縁層の除去に有効な溶媒であり、アミン類はP−TEOSエッチレートを増加すると同時にBPSGエッチレートを減少し、製剤中のエチレングリコールはフルオロシリケート種の溶解を促進し、イソプロパノールでリンスする前に、メタノール、水/界面活性剤の混合物、及び/又はエチレングリコールでリンスすることによって表面の残留物が除去される。重要なことは、製剤I〜Rのいずれも高密度流体と組み合わせて、絶縁層を除去するための高密度除去組成物を形成しうることが考えられることである。
【0124】
例3
[0112] 60℃で1分間の間、製剤M〜R中に浸漬する前及びした後のTiNフィルムのシート抵抗を決定した。シート抵抗はCDE ResMap4点プローブステーションを用いて測定した。結果を以下の表3にまとめる。製剤によって下部電極材料の抵抗が実質的に変わらないことが分かる。このことは、TiNが製剤によって腐食されなかったことを示唆する。
【0125】
【表8】

【0126】
例4
[0113] ブランケット状のBPSG及びSiNウェーハを、静的ソーク系を用いて1分間の間、液体製剤S〜Wを用いて60℃で処理した。続いて処理済ウェーハをメタノール及びイソプロパノールを用いてリンスし、その後、窒素下で乾燥させた。エッチレートの結果を以下の表4に示す。更に、60℃で1分間の間、製剤S〜V中に浸漬する前及びした後のTiNフィルムのシート抵抗を決定した。シート抵抗はCDE ResMap4点プローブステーションを用いて測定した。シート抵抗の結果を以下の表5に示す。
【0127】
【表9】

【0128】
【表10】

【0129】
[0114] シリコン含有酸化物絶縁層材料は製剤S〜Wを用いて効果的に除去されること(100%の均一な除去)と、SiN及びTiNは実質的に腐食されないことが分かる。処理後、ウェーハ上には残留物がほとんど又は全く残らなかった。重要なことは、製剤S〜Wのいずれも高密度流体と組み合わせて、絶縁層を除去するための高密度除去組成物を形成しうることが考えられることである。
【0130】
例5
[0115] 表面張力(単位dyne cm−1)を、製剤AA〜EE、II〜KK、及びMM〜NNについて20℃で、クリュス(Kruss)のDSA10L2E液滴形状分析系を用いて決定した。結果を以下の表6に示す。
【0131】
【表11】

【0132】
例6
[0116] 露出したP−TEOS(約9,000Å厚)、BPSG(約9,000Å厚)、SiN、及びTiNを有し、また、13:1のアスペクト比を有するパターン付きウェーハを、静的ソーク系を用いて13〜15.5分の間、液体製剤AAを用いて60℃で処理した。続けてウェーハをリンスした。
【0133】
[0117] 13分間ソークして、リンスした(室温(20〜26℃)でメタノールを用いてリンス/浸漬した後にホットIPA(50〜60℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは89〜90%均一に除去されたことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜は観察されず、表面上に残留材料も観察されなかった。
【0134】
[0118] 13分間ソークして、リンスした(室温(20〜26℃)で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(50〜60℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは94〜95%均一に除去されたことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜は観察されず、表面上に残留材料も観察されなかった。
【0135】
[0119] 15分間ソークして、リンスした(50〜60℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(50〜60℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは97%均一に除去されたことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜はほとんど又は全く観察されず、表面上に残留材料は観察されなかった。
【0136】
[0120] 15.5分間ソークして、リンスした(50〜60℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(50〜60℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOS及びBPSGの両方が完全に除去されたことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜はほとんど又は全く観察されず、表面上に残留材料は観察されなかった。
【0137】
例7
[0121] 露出したP−TEOS(約9,000Å厚)、BPSG(約9,000Å厚)、SiN、及びTiNを有し、また、15:1のアスペクト比を有するパターン付きウェーハを、静的ソーク系を用いて11〜12分の間、液体製剤CCを用いて60℃で処理した。続けてウェーハをリンスした。
【0138】
[0122] 11分間ソークして、リンスした(60〜75℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量パーセントの水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは大部分が除去された(約1650Å残った)ことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜はほとんど又は全く観察されず、表面上に残留材料も観察されなかった。
【0139】
[0123] 12分間ソークして、リンスした(60〜75℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量パーセントの水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOS及びBPSGの両方が完全に除去されたことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、多少の特徴の傾斜が観察され、表面上に残留材料は観察されなかった。
【0140】
例8
[0124] 露出したP−TEOS(約9,000Å厚)、BPSG(約9,000Å厚)、SiN、及びTiNを有し、また、15:1のアスペクト比を有するパターン付きウェーハを、静的ソーク系を用いて11〜12分の間、液体製剤JJを用いて70℃で処理した。続けてウェーハをリンスした。
【0141】
[0125] 11.5分間ソークして、リンスした(60〜75℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは大部分が除去された(約1400Å残った)ことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜はほとんど又は全く観察されず、表面上に残留材料も観察されなかった。
【0142】
[0126] 11.75分間ソークして、リンスした(60〜75℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOS及びBPSGの両方が完全に除去されたことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜は非常に少量で観察され、表面上に残留材料は観察されなかった。
【0143】
例9
[0127] 露出したP−TEOS(約9,000Å厚)、BPSG(約9,000Å厚)、SiN、及びTiNを有し、また、15:1のアスペクト比を有するパターン付きウェーハを、静的ソーク系を用いて9〜10分の間、液体製剤KKを用いて70℃で処理した。続けてウェーハをリンスした。
【0144】
[0128] 9分間ソークして、リンスした(60〜75℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは大部分が除去された(約2415Å残った)ことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜は観察されず、表面上に残留材料も観察されなかった。
【0145】
[0129] 10分間ソークして、リンスした(60〜75℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは大部分が除去された(約1900Å残った)ことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜はほとんど観察されず、表面上に残留材料も観察されなかった。
【0146】
例10
[0130] ブランケット状のP−TEOS、BPSG、及びSiNウェーハを、28〜70℃の範囲の温度で静的ソーク手順を用いて製剤AA〜LL中で処理した。処理に続いて、ウェーハを室温において水及びIPAでリンスした後、Nを用いて乾燥させた。P−TEOS、BPSG、及びSiNのエッチレートは、以下の表7に示すように決定された。更に、50〜70℃の範囲の温度で1分間の間、製剤AA、CC、HH、JJ、KK、MM、及びNN中に浸漬する前及びした後のTiNフィルムのシート抵抗も決定した。シート抵抗はCDE ResMap4点プローブステーションを用いて測定した。シート抵抗結果を以下の表8にまとめる。
【0147】
【表12】

【0148】
【表13】

【0149】
重要なことは、液体除去組成物は、SiNエッチストップ材料を実質的に除去することなくシリコン含有絶縁層の除去において非常に効果的であったことである。例えば、本発明の製剤を用いて60℃では、P−TEOS及びBPSGのエッチレートは、それぞれ約2000Åmin−1〜約3000、及び、約1200Åmin−1〜約2100Åmin−1の範囲であり、また、SiNに対するP−TEOS及びBPSGの選択性は、それぞれ約20:1〜約35:1、及び、約15:1〜約25:1であった。更に、本発明の製剤を用いて70℃では、P−TEOS及びBPSGのエッチレートは、それぞれ約2000Åmin−1〜約3000、及び、約1500Åmin−1〜約3100Åmin−1の範囲であり、また、SiNに対するP−TEOS及びBPSGの選択性は、それぞれ約10:1〜約20:1、及び、約10:1〜約15:1であった。
【0150】
例11
[0131] 露出したP−TEOS(約9,000Å厚)、BPSG(約9,000Å厚)、SiN、及びTiNを有し、また、15:1のアスペクト比を有するパターン付きウェーハを、静的ソーク系を用いて13〜14分の間、液体製剤NNを用いて70℃で処理した。続けてウェーハをリンスした。
【0151】
[0132] 13分間ソークして、リンスした(60〜75℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは大部分が除去された(約3594Å残った)ことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、特徴の傾斜は観察されず、表面上に残留材料も観察されなかった。
【0152】
[0133] 14分間ソークして、リンスした(60〜75℃で水/界面活性剤の混合物(99.96重量%の水/0.04重量%のZONYL(R)FSO−100)中でリンス/浸漬した後にホットIPA(60〜75℃)を用いてリンス/浸漬して乾燥させた)後、P−TEOSは完全に除去され、BPSGは大部分が除去された(約910Å残った)ことが観察された。SiN及びTiNは腐食されず、多少の特徴の傾斜が観察され、表面上に残留材料は観察されなかった。
【0153】
[0134] 本発明を、例示的な実施形態及び特徴を参照して本願にて様々に開示したが、本願に記載したこれらの実施形態及び特徴は、本発明を限定することを意図しておらず、また、他の変形、改良点、及び他の実施形態自体が本願に記載される開示内容に基づいて示唆されうることは理解されよう。従って、本発明は、請求項の趣旨及び範囲内のあらゆる変形、改良点、及び代替の実施形態を包含するとして広義に解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの有機溶媒と、少なくとも1つのエッチャントと、任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤と、任意選択的に少なくとも1つのアミンと、任意選択的に水と、任意選択的に少なくとも1つの腐食防止剤とを含む除去組成物であって、
該除去組成物は、シリコン含有材料を、該材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している、
除去組成物。
【請求項2】
少なくとも1つの有機溶媒と、少なくとも1つのエッチャントと、水、少なくとも1つのアミン、少なくとも界面活性剤、少なくとも1つの腐食防止剤、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択される少なくとも1つの追加成分とを含む除去組成物であって、
該除去組成物は、シリコン含有材料を、該材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している、
除去組成物。
【請求項3】
前記シリコン含有材料は、シリコン酸化物、プラズマエンハンスド・テトラエチルオルソシリケート(P−TEOS)、ボロホスホシリケートガラス(BPSG)、プラズマエンハンスド酸化物(PEOX)、高密度プラズマ酸化物(HDP)、ホスホシリケートガラス(PSG)、スピンオン誘電体(SOD)、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、半球状グレイン(HSQ)、炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラス、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択されるシリコン酸化物含有材料を含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項4】
前記少なくとも1つのエッチャントは、フッ化物源を含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項5】
少なくとも1つのエッチャントは、フッ化水素、フルオロケイ酸(HSiF)、ホウフッ化水素酸、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボラート(TBA−BF)、ケイフッ化アンモニウム((NHSiF)、テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロホスファート、フッ化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムフルオリド、アルキルヒドロゲンフルオリド、アンモニウムヒドロゲンビフルオリド(NH)、ジアルキルアンモニウムヒドロゲンフルオリド、トリアルキルアンモニウムヒドロゲンフルオリド、トリアルキルアンモニウムトリヒドロゲンフルオリド、ピリジン−HF錯体、ジメチルピリジン−HF錯体、2−エチルピリジン−HF錯体、2−メトキシピリドン−HF錯体、2−ピコリン−HF錯体、ピリジン誘導体−HF錯体、ピペリジン−HF錯体、ピペラジン−HF錯体、トリエチルアミン−HF錯体、トリエタノールアミン−HF錯体、PMDETA−HF錯体、ジグリコールアミン−HF錯体、モノエタノールアミン−HF錯体、ピロール−HF錯体、イソオキサゾール−HF錯体、1,2,4−トリアゾール−HF錯体、ビピリジン−HF錯体、ピリミジン−HF錯体、ピラジン−HF錯体、ピリダジン−HF錯体、キノリン−HF錯体、イソキノリン−HF錯体、インドール−HF錯体、イミダゾール−HF錯体、エチルアミン−HF錯体、メチルアミン−HF錯体、イソブチルアミン−HF錯体、tert−ブチルアミン−HF錯体、トリブチルアミン−HF錯体、ジプロピルアミン−HF錯体、ジメチルアミン−HF錯体、1−メチルイミダゾール−HF錯体、ジイソプロピルアミン−HF錯体、ジイソブチルアミン−HF錯体、アニリン−HF錯体、アニリン誘導体−HF錯体、N−メチルモルホリン−N−オキシド(NMMO)−HF錯体、トリエチルアミン−N−オキシド−HF錯体、トリエチルアミン−N−オキシド−HF錯体、ピリジン−N−オキシド−HF錯体、N−エチルモルホリン−N−オキシド−HF錯体、N−メチルピロリジン−N−オキシド−HF錯体、N−エチルピロリジン−N−オキシド−HF錯体、二フッ化キセノン(XeF)、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択される種を含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1つのエッチャントは、フッ化水素又はピリジン−HF錯体を含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つの有機溶媒は、アルコール類、ジオール類、トリオール類、グリコールエーテル類、炭酸塩類、アミド類、アルカン類、ピロリジノン類、ギ酸塩類、酢酸塩類、ケトン類、グリコール類、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択される種を含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項8】
前記少なくとも1つの有機溶媒は、トルエン、デカン、ヘキサン、ヘキサン類、オクタン、キシレン類、無臭ミネラルスピリット(石油ナフサ)、ミネラルスピリット(水素化精製重質ナフサ)、フェノキシ−2−プロパノール、プロプリオフェノン、シクロヘキサン、ペルフルオロ−1,2−ジメチルシクロブタン、ペルフルオロ−1,2−ジメチルシクロヘキサン、及びペルフルオロヘキサン(類)、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、アリルアルコール、ペンタノール、ジオール類、トリオール類、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H,9H−ペルフルオロ−1−ノナノール、ペルフルオロヘプタン酸、1H,1H,7H−ドデカフルオロ−1−ヘプタノール、ペルフルオロペンタン酸、1H,1H,8H,8H−ドデカフルオロ−1,8−オクタンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール、5H−ペルフルオロペンタン酸、n−ブチルヘプタフルオロブチラート、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルピロリジノン(NMP)、N−オクチルピロリジノン、N−フェニルピロリジノン、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、2−ブタノン、3−ペンタノン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、硫化ジメチル、エタンチオール、テトラメチレンスルホン(スルホラン)、3−クロロ−1,2−プロパンジオール、3−クロロ−1−プロパンチオール、1−クロロ−2−プロパノール、2−クロロ−1−プロパノール、3−クロロ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ヨード−1−プロパノール、4−クロロ−1−ブタノール、2−クロロエタノール、ジエチルエーテル、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、安息香酸エチル、アセトニトリル、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、アセトン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル(DPGPE)、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル)、ジオキサン、ブチロラクトン、炭酸ブチレン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、酢酸、トリフルオロ酢酸、及びこれらの組合せから構成される群から選択される種を含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1つの有機溶媒は、炭酸プロピレン又は2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールを含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項10】
炭酸プロピレンの量は、前記組成物の総重量に基づいて、約75重量%〜約95重量%の範囲にある、
請求項9に記載の除去組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つの有機溶媒はフッ素化され、
前記フッ素化有機溶媒の量は、前記組成物の総重量に基づいて約85重量%未満である、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項12】
少なくとも1つのアミンを含み、該少なくとも1つのアミンは、ピリジン、2−エチルピリジン、2−メトキシピリジン、3−メトキシピリジン、2−ピコリン、ピリジン誘導体、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、ペンタメチルジアミノトリアミン(PMDETA)、モノエタノールアミン、ピロール、イソオキサゾール、1,2,4−トリアゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、イミダゾール、N−メチルモルホリン−N−オキシド(NMMO)、トリメチルアミン−N−オキシド、トリエチルアミン−N−オキシド、ピリジン−N−オキシド、N−エチルモルホリン−N−オキシド、N−メチルピロリジン−N−オキシド、N−エチルピロリジン−N−オキシド、1−メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、アニリン、アニリン誘導体、及びこれらの組合せから構成される群から選択される、
請求項2に記載の除去組成物。
【請求項13】
少なくとも1つの界面活性剤を含み、
該少なくとも1つの界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性イオン性界面活性剤のうち少なくとも1つを含む、
請求項2に記載の除去組成物。
【請求項14】
前記少なくとも1つの界面活性剤は、フルオロアルキル界面活性剤類、SURFONYL(R)104、TRITONTMCF−21、ZONYL(R)UR、ZONYL(R)FSO−100、ZONYL(R)FSN−100、3MTMFluoradTMフルオロ界面活性剤、MASURF(R)FS−710、MASURF(R)FS−780、ジオクチルスルホコハク酸塩、2,3−ジメルカプト−1−プロパンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリエチレングリコールエーテル類、ポリプロピレングリコールエーテル類、カルボン酸塩類、Rベンゼンスルホン酸類(Rは直鎖型又は分岐型のC〜C18アルキル基)、ポリアクリル酸ポリマー類、ジノニルフェニルポリオキシエチレン、シリコーンポリマー類、変性シリコーンポリマー類、アセチレンジオール類、変性アセチレンジオール類、両親媒性フルオロポリマー類、アルキルアンモニウム塩類、変性アルキルアンモニウム塩類、ドデシル硫酸ナトリウム、エアロゾル−OT(AOT)及びそのフッ素化類似体、アルキルアンモニウム、ペルフルオロポリエーテル界面活性剤類、2−スルホコハク酸塩類、リン酸ベース界面活性剤類、硫黄ベース界面活性剤類、及びアセト酢酸ベースポリマー類、並びに、上述した界面活性剤類のうち少なくとも1つを含む組合せから構成される群から選択される種を含む、
請求項13に記載の除去組成物。
【請求項15】
シリコン含有材料残留物をさらに含み、
該シリコン含有材料残留物は、シリコン酸化物、プラズマエンハンスド・テトラエチルオルソシリケート(P−TEOS)、ボロホスホシリケートガラス(BPSG)、プラズマエンハンスド酸化物(PEOX)、高密度プラズマ酸化物(HDP)、ホスホシリケートガラス(PSG)、スピンオン誘電体(SOD)、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、半球状グレイン(HSQ)、炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラス、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択される種を含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項16】
(a)フッ化物、炭酸塩溶媒、及びグリコール溶媒、(b)フッ化物、炭酸塩溶媒、及び水、(c)フッ化物、炭酸塩溶媒、グリコール溶媒、及び水、(d)フッ化物、炭酸塩溶媒、グリコール溶媒、水、及びアミン、(e)少なくとも2つの有機溶媒及び少なくとも1つのエッチャント、ここで少なくとも1つの有機溶媒はフッ素化され、前記組成物には添加水が実質的になく、(f)アミン:HF錯体、少なくとも1つのフッ素化有機溶媒、及び少なくとも1つのC〜Cアルコール、ここで前記組成物には添加水が実質的になく、(g)アミン:HF錯体、フッ素化有機溶媒、及びアミン、ここで前記組成物には添加水が実質的になく、又は、(h)アミン:HF錯体、C〜Cアルコール、及び非イオン性界面活性剤、ここで前記除去組成物には添加水が実質的にない、から選択される成分の組み合わせを含む、
請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項17】
(a)HF、炭酸プロピレン、及びエチレングリコール、(b)HF、炭酸プロピレン、及び水、(c)HF、炭酸プロピレン、エチレングリコール、及び水、(d)HF、炭酸プロピレン、エチレングリコール、水、及びイミダゾール、(e)ピリジン:HF、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、1−ブタノール、ここで前記組成物には添加水が実質的になく、(f)ピリジン:HF、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、ここで前記組成物には添加水が実質的になく、(g)2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、ピリジン:HF、1−メチルイミダゾール、ここで前記組成物には添加水が実質的になく、又は(h)ピリジン:HF、メタノール、及びZONYL FSO−100、ここで前記除去組成物には添加水が実質的にない、から選択される成分の組み合わせを含む、
請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項18】
SiNに対するP−TEOS材料の選択性は、60℃で約20:1〜約50:1の範囲にある、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項19】
SiNに対するBPSG材料の選択性は、60℃で約10:1〜約25:1の範囲にある、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項20】
前記組成物の表面張力は、約16dyne・cm−1〜約25dyne・cm−1の範囲にある、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項21】
少なくとも1つの腐食防止剤をさらに含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項22】
前記腐食防止剤は、ホスホン酸類、リン酸類、これらの塩類、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択される種を含む、
請求項21に記載の除去組成物。
【請求項23】
前記腐食防止剤は、ニトリロトリス(メチレン)トリホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジニトリロテトラ(メチレンホスホン)酸(EDTMP)、アスコルビン酸、DL−メチオニン、Korantin(R)PP、ジメチルグリオキシム、ピロリン酸、これらの塩類、L−システイン、及びこれらの組合せから構成される群から選択される種を含む、
請求項21に記載の除去組成物。
【請求項24】
少なくとも1つの高密度流体をさらに含む、
請求項1又は2に記載の除去組成物。
【請求項25】
前記少なくとも1つの高密度流体は、二酸化炭素を含む、
請求項24に記載の除去組成物。
【請求項26】
1以上の容器中に、除去組成物を形成するための1以上の以下の試薬を含むキットであって、
前記1以上の試薬は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤、任意選択的に少なくとも1つのアミン、及び任意選択的に水から構成される群から選択され、
前記キットは、シリコン含有材料を、該材料をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去することに適している除去組成物を形成するよう適応される、
キット。
【請求項27】
シリコン含有層を、該層をその上に有するマイクロ電子デバイスから除去する方法であって、
前記マイクロ電子デバイスを除去組成物と十分な時間の間接触させて、前記材料を前記マイクロ電子デバイスから少なくとも部分的に除去することを含み、
前記除去組成物は、少なくとも1つの有機溶媒、少なくとも1つのエッチャント、任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤、任意選択的に少なくとも1つのアミン、及び任意選択的に水を含む、
方法。
【請求項28】
前記シリコン含有材料は、シリコン酸化物、プラズマエンハンスド・テトラエチルオルソシリケート(P−TEOS)、ボロホスホシリケートガラス(BPSG)、プラズマエンハンスド酸化物(PEOX)、高密度プラズマ酸化物(HDP)、ホスホシリケートガラス(PSG)、スピンオン誘電体(SOD)、熱酸化物、アップドープされたシリケートガラス、犠牲酸化物類、シリコン含有有機ポリマー類、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料類、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、半球状グレイン(HSQ)、炭素ドープされた酸化物(CDO)ガラス、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択される種を含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記接触させることは、約1分〜約60分間の時間、約20℃〜約150℃の範囲の温度、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択される複数の条件を含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記除去組成物は少なくとも1つの高密度流体をさらに含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項31】
除去組成物と高密度流体との比は約1:100〜約1:3の範囲にある、
請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記除去組成物と接触させた後に、第1のリンス条件で第1のリンス組成物を用いて前記マイクロ電子デバイスをリンスすることをさらに含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記第1のリンス組成物は、水、メタノール、イソプロパノール、ZONYL(R)FSO−100、及びこれらの組み合わせから構成される群から選択される成分を含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第1のリンス組成物は、水及びZONYL(R)FSO−100を含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記第1のリンス組成物と接触させた後に、第2のリンス条件で第2のリンス組成物を用いて前記マイクロ電子デバイスをリンスすることをさらに含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記第2のリンス組成物は、イソプロパノールを含む、
請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第2のリンス組成物と接触させた後に、前記マイクロ電子デバイスを乾燥させることをさらに含む、
請求項35に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【公表番号】特表2010−509777(P2010−509777A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536457(P2009−536457)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/083891
【国際公開番号】WO2008/058173
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(599006351)アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】