説明

多層配線基板の製造方法、半導体装置の製造方法、及び電子デバイス

【課題】 カーボンナノチューブを用いた配線を高価なエッチング装置などを用いることなく、簡易な方法で実現することができる配線技術を提供する。
【解決手段】 基板11の表面にAlなどからなる下層配線12を形成した後(図2(a)参照)、下層配線12のうちカーボンナノチューブ16を配置すべき箇所に触媒金属含有層14を形成する。次に、熱CVD法などにより触媒金属含有層14の上にカーボンナノチューブ16を形成し、触媒金属含有層14からカーボンナノチューブ16を垂直方向に選択的に成長させる(図2(b)参照)。さらに、カーボンナノチューブ16を選択成長させた基板11の上に塗布法を用いて層間絶縁膜13を形成した後(図2(c)参照)、スパッタ法などによりカーボンナノチューブ16の上端部及び層間絶縁膜13を覆う上層配線層15を形成する(図2(d)参照)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブを用いた配線基板や半導体装置の製造方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
カーボンナノチューブは、炭素が六角形にならんだシート(グラフェンシート)を直径nmの円筒形に丸めたものであり、シート1枚から成るものを単層ナノチューブ、2枚以上からなるものを多層ナノチューブと呼び、その直径は最小0.4nmから単層で約4nm、多層で数十nmに及ぶ。長さは数10μmまで容易に形成でき、条件により自由に選択できる。したがって、カーボンナノチューブのアスペクト比(長さ/直径)は1000以上となり、かかる形状異方性に起因する一次元的電子的性質が注目されている。
【0003】
カーボンナノチューブのエレクトロニクス応用の一例として、大規模集積回路(LSI)の配線への適用が挙げられる。LSIの配線金属には、従来銅(Cu)が用いられているが、45nm以降の世代では、配線に流れる電流の密度が銅の許容限界を上回ってしまう問題が生じる。また、LSIの発熱についても、LSIの高速性能と素子の発熱抑制という二つの相反する要求を満たさなければならない。
【0004】
この点、カーボンナノチューブは、断線することなく流すことができる最大電流密度が1平方センチあたり10億アンペアと銅配線より100倍以上大きいという特徴を有している。また熱伝導についても伝導率で銅の10倍高い。電気抵抗の観点からは、カーボンナノチューブ内を流れる電子は、不純物や格子振動(フォノン)との散乱現象のない、いわゆる弾道電子輸送が実現することが報告されており、その場合、カーボンナノチューブ1本当たりの抵抗は約6.45kΩになることが知られている。またカーボンナノチューブの直径は0.4nm〜100nm程度まで広範囲で、その直径は自己組織的に形成されることから1本の長さ方向で揺らぎが極めて少ないという特徴を有する。これらの特徴から、カーボンナノチューブをLSIの配線として適用した場合に高電流密度に起因する故障モードであるマイグレーション現象が少なく、高信頼でかつ極めて微細な金属配線を実現できることが期待され、このような配線手法が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
図5は、カーボンナノチューブを用いてLSIの配線層間を接続する場合の説明図である。
図5(a)に示すように、下地層11の上に設けた下層配線層12の上に、形成すべきビアの形状に対応したパターンの開口17を備えた絶縁層13を形成する。ここで、13bは開口17を形成するためのレジストパターンを示す。続いて、図5(b)に示すように、開口17の底に露出した下層配線層12の上面に、触媒含有金属層14を形成する。触媒含有金属層14は、スパッタリングあるいは蒸着等の手法により、Fe、Ni、Co等の金属材料を露出した下層配線層12の上面に付着させ、その後レジストパターン13bをリフトオフすることにより形成することができる。次に、熱CVDなどにより、触媒含有金属層14を利用して開口17内にカーボンナノチューブ16を垂直方向に成長させる(図5(c)参照)。次いで、成長させたカーボンナノチューブ16を介して下層配線層12につながる上層配線層15を形成することにより、LSIの配線層間を接続する(図5(d)参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2002−329723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、狭小化されたビアを形成するためには、高価なエッチング装置が必要であり、また、エッチングにより下層配線層にダメージを与えてしまうなどの問題が生じる。
さらに、狭小化されたビアの底に、スパッタ法や蒸着法により触媒含有金属層を形成しようとしても、ビアの底のみならず側壁にも触媒金属が付着し、側壁に付着した触媒金属からカーボンナノチューブが成長してしまい、下層配線層12と上層配線層15が電気的に接続されない等の問題も生じる。
【0008】
本発明は以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、カーボンナノチューブを用いた配線を高価なエッチング装置などを用いることなく、簡易な方法で実現することができる配線技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る多層配線基板の製造方法は、上層配線と下層配線をカーボンナノチューブで接続した多層配線基板の製造方法であって、前記下層配線を形成する工程と、前記下層配線の一部上に触媒層を形成する工程と、前記触媒層から前記カーボンナノチューブを成長させる工程と、前記下層配線を覆う層間絶縁膜を形成した後に、前記上層配線を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
かかる製造方法によれば、層間絶縁膜にビアを設けることなく、カーボンナノチューブにより下層配線層と上層配線層とを電気的に接続することができる。よって、高価なエッチング装置などは不要となり、簡易な方法でカーボンナノチューブを用いた配線を実現することができる。
【0011】
ここで、上記製造方法にあっては、前記層間絶縁膜は、液体材料を用いて形成されるのが好ましい。また、前記下層配線は、不純物が高濃度にドープされたシリコンによって形成されていても良い。さらに、前記層間絶縁膜の表面から前記カーボンナノチューブの上端部が出るように、該層間絶縁膜の膜厚を制御するのが好ましい。
また、上記製造方法において、前記触媒層を形成する工程は、溶媒に触媒金属が分散した分散液を液滴吐出装置から吐出する工程を含むこともできる。これによれば、触媒層を形成する際、フォトリソグラフィ等のパターニング工程が不要となり、製造工程がさらに簡略化できる。
【0012】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、ソース・ドレイン領域と外部回路とを電気的に接続するための引き出し電極をカーボンナノチューブで構成した半導体装置の製造方法であって、前記ソース・ドレイン領域の所定箇所に触媒層を形成する工程と、前記触媒層から前記カーボンナノチューブを選択成長させる工程と、前記下層配線を覆う層間絶縁膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
かかる製造方法によれば、ソース・ドレイン領域と外部回路とを電気的に接続するための引き出し電極をカーボンナノチューブで構成するため、ソース・ドレイン領域の微細化を図ることができる。さらに、カーボンナノチューブ自身の高伝導性により、従来から用いられる高抵抗なW電極による配線への接続と比較して電極の低抵抗化を図ることができる。
【0014】
なお、上記製造方法によって製造された多層配線基板を各種電子デバイスに適用しても良い。ここで、電子デバイスとは、本発明に係る半導体装置を備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、例えば電気光学装置やメモリを備えて構成される。その構成に特に限定は無いが、例えばICカード、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクター、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示板、宣伝広告用ディスプレイ等が含まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
A.第1実施形態
図1は第1実施形態に係る多層配線基板の構成を示す図であり、図1(a)は多層配線基板の上面図、図1(b)は図1(a)に示す多層配線基板のX−X’線視断面図である。
多層配線基板10は、基板11の上に下層配線12、層間絶縁膜13、触媒金属含有層14、上層配線15が積層され、下層配線12と上層配線15は、触媒金属含有層14から垂直方向に延在する多数のカーボンナノチューブ16によって間接的あるいは直接的に電気的に接続されている。なお、本実施形態は、図5に示すようなビアを形成・利用することなく、下層配線12と上層配線15とをカーボンナノチューブ16を用いて電気的に接続する点に特徴がある(詳細は後述)。
【0017】
カーボンナノチューブ16は、熱CVD法やプラズマCVD法、熱フィラメントCVD法などにより形成される。これらCVD法では、カーボンナノチューブ16は下層配線12の上に形成された触媒金属含有層14を構成する遷移金属(例えばFe、Ni、Coなど)を含む合金の微粒子を核として成長する。触媒金属含有層14は、CVD法やスパッタ法などによって100nm以下の膜厚の触媒金属膜を形成した後、RTA(Rapid Thermal Annealing)やレーザアニールなどの高温短時間の熱処理を加えて触媒金属膜を微粒子化するのが望ましい。また、微粒子は平均粒径(直径)が0.4nm〜20nm(好ましくは0.4nm〜5nm)に設定するのが好ましい。また、カーボンナノチューブ16の層厚はCVD法に用いられる原料ガスの濃度、フロー量、成長時間などにより制御することができる。
【0018】
図2は、第1実施形態に係る多層配線基板10の製造工程を示す図である。
まず、ガラスなど、またはその上に下地絶縁層やスイッチング素子などが形成された基板11の表面にスパッタ法、蒸着法、メッキ法などにより、Al、Cuなどからなる下層配線12を形成する(図2(a)参照)。なお、金属配線を形成する代わりに不純物が高濃度にドープされたシリコンによって配線を形成しても良い。この点は、上層配線15も同様である。次に、下層配線12のうちカーボンナノチューブ16を配置すべき箇所(所定箇所)に触媒金属含有層14を形成する。この触媒金属含有層14の形成方法については、上記において詳細を明らかにしたため説明を割愛する。次に、熱CVD法により、触媒金属含有層14の上にカーボンナノチューブ16を垂直方向に選択成長させる。具体的には、炭化水素系ガス(アセチレン、メタン等)の原料ガス、水素ガスをキャリアガスとし、加熱温度を400℃〜900℃(好ましくは400℃〜600℃)、圧力を1kPaに設定して熱CVD法を行い、かつ、基板11に−400V程度のバイアスにより層厚方向(垂直方向)に電界を印加する。これにより、触媒金属含有層14からカーボンナノチューブ16を垂直方向に選択的に成長させることが可能となる。なお、上述の熱CVD法は一例に過ぎず、カーボンナノチューブ16の成長方法はどのようなものであってもよい。例えばプラズマCVD法などを用いる場合、カーボンナノチューブ16は基板11と触媒金属含有層14との間に成長する。これについて図示はしないが、触媒金属含有層14が上層配線15のカーボンナノチューブ16先端に付着していてもよい。
【0019】
次に、カーボンナノチューブ16を選択成長させた基板11の上に、塗布法を用いて層間絶縁膜13を形成する。具体的には、基板11の上にポリシラザンなどの液体材料(以下、「絶縁性材料」と総称)を液滴吐出法などを利用して塗布し、ベーク・アニール処理(100℃で5分程度、さらに350℃で60分程度)等を施すことにより層間絶縁膜13を形成する。かかる層間絶縁膜13を形成する際には、層間絶縁膜13の表面から選択成長させたカーボンナノチューブ16の上端部が出るように、カーボンナノチューブまたは該層間絶縁膜13の膜厚を制御する。
【0020】
次いで、スパッタ法などによりカーボンナノチューブ16の上端部及び層間絶縁膜13を覆う上層配線層15を形成し、これにより、下層配線層12と上層配線層15がカーボンナノチューブ16により電気的に接続された多層配線基板10が形成される。
【0021】
以上説明したように、本実施形態によれば、層間絶縁膜にビアを設けることなく、カーボンナノチューブにより下層配線層と上層配線層とを電気的に接続することができる。よって、高価なエッチング装置などは不要となり、簡易な方法でカーボンナノチューブを用いた配線を実現することができる。
【0022】
なお、上述した第1実施形態では、CVD法やスパッタ法などによって触媒金属含有層14を形成したが、カーボンナノチューブ16の成長核となる遷移金属の微粒子を含む液体材料を塗布することによって触媒金属含有層14を形成しても良い。液体材料としては、例えばポリシリカ膜を形成する液体材料(ペルヒドロポリシラザンを含有する溶液やトルエン、キシレン等の炭化水素系有機溶媒など)に、上記遷移金属の微粒子を硝酸塩などの形で分散したものを使用すれば良い。塗布方法としては、インクジェット法などの液滴吐出法を用いることが好ましい。また、上述した第1実施形態では、層間絶縁膜13を形成する塗布法の一例として、液滴吐出法(インクジェット法など)を用いて絶縁性材料を塗布したが、例えばスピンコート法などを用いて絶縁性材料を塗布しても良い。なお、塗布法のみならず、CVD法やスパッタ法などによって層間絶縁膜13を形成しても良い。
【0023】
B.第2実施形態
上述した第1実施形態では、下層配線と上層配線とを電気的に接続する配線としてカーボンナノチューブを利用したが、トランジスタのソース・ドレイン領域と外部回路(図示略)とを接続する引き出し電極としてカーボンナノチューブを利用しても良い。
【0024】
図3は、第2実施形態に係るMOSトランジスタ(半導体装置)20の製造工程を示す図である。
まず、図3(a)に示すように、ソース領域22Sとドレイン領域22Dを設けたシリコン基板21の上に、絶縁膜側壁23aを有するゲート電極23を形成する。次に、スパッタ法などを用いてシリコン基板21の全面にNi膜24を堆積する。その後、RTAやレーザアニールなどによって熱処理(例えば500℃で30秒の熱処理)を施し、ソース領域22Sとドレイン領域22Dの表面部分にNiシリサイド層(触媒金属含有層)25を形成する。
【0025】
次に、図3(b)に示すように、硝酸水溶液などを用いてウェットエッチング(またはドライエッチング)により未反応のNi膜24を選択的に除去する。続いて、図3(c)に示すように、シリコン基板21のNiシリサイド層25の上にカーボンナノチューブ26を形成し、このカーボンナノチューブ26を垂直方向に選択成長させる。カーボンナノチューブ26の成長方法などについては第1実施形態において詳細を明らかにしたため、説明を割愛する。
【0026】
次いで、図3(d)に示すように、カーボンナノチューブ16を選択成長させたシリコン基板21の上に、第1実施形態と同様、塗布法を用いて層間絶縁膜27を形成する。その後、カーボンナノチューブ16に接続する外部回路の銅配線パターン(図示略)を形成することでMOSトランジスタ20の製造を終了する。
【0027】
以上説明したように、本実施形態によれば、トランジスタのソース・ドレイン領域を接続する電極としてカーボンナノチューブを利用することで、ソース・ドレイン領域の微細化を図ることができる。さらに、カーボンナノチューブ自身の高伝導性により、従来から用いられる高抵抗なW電極による配線への接続と比較して電極の低抵抗化を図ることができる。なお、第2実施形態では、回路素子の一例としてMOSトランジスタを例示したが、他の回路素子に適用しても良いのはもちろんである。
【0028】
C.第3実施形態
図4は、第3実施形態に係る電子デバイスを例示した図である。
図4(a)は、本発明の製造方法によって製造される携帯電話であり、当該携帯電話330は、電気光学装置(表示パネル)10、アンテナ部331、音声出力部332、音声入力部333及び操作部334を備えている。本発明は、例えば表示パネル10に搭載される多層配線基板の製造に適用される。図4(b)は、本発明の製造方法によって製造されるビデオカメラであり、当該ビデオカメラ340は、電気光学装置(表示パネル)10、受像部341、操作部342及び音声入力部343を備えている。本発明は、例えば表示パネル10に搭載される多層配線基板の製造に適用される。
【0029】
図4(c)は、本発明の製造方法によって製造される携帯型パーソナルコンピュータの例であり、当該コンピュータ250は、電気光学装置(表示パネル)10、カメラ部351及び操作部352を備えている。本発明は、例えば表示パネル10に搭載される多層配線基板の製造に適用される。
【0030】
図4(d)は、本発明の製造方法によって製造されるヘッドマウントディスプレイの例であり、当該ヘッドマウントディスプレイ360は、電気光学装置(表示パネル)10、バンド部361及び光学系収納部362を備えている。本発明は、例えば表示パネル10に搭載される多層配線基板の製造に適用される。図4(e)は、本発明の製造方法によって製造されるリア型プロジェクターの例であり、当該プロジェクター370は、電気光学装置(光変調器)10、光源372、合成光学系373、ミラー374、375を筐体371内に備えている。本発明は、例えば光変調器10に搭載される多層配線基板の製造に適用される。図4(f)は本発明の製造方法によって製造されるフロント型プロジェクターの例であり、当該プロジェクター380は、電気光学装置(画像表示源)10及び光学系381を筐体382内に備え、画像をスクリーン383に表示可能になっている。本発明は、例えば画像表示源10に搭載される多層配線基板の製造に適用される。
【0031】
上記例に限らず本発明は、あらゆる電子デバイスの製造等に適用可能である。例えば、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ、ICカードなどにも適用することができる。なお、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、本発明の要旨の範囲内で種々に変形、変更実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】第1実施形態に係る多層配線基板の構成を示す図である。
【図2】同実施形態に係る多層配線基板の製造工程を示す図である。
【図3】第2実施形態に係るCMOSトランジスタの構成を示す図である。
【図4】第3実施形態に係る電子デバイスを例示した図である。
【図5】カーボンナノチューブを用いた配線手法の従来例を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
10・・・多層配線基板、11・・・基板、12・・・下層配線、13、27・・・層間絶縁膜、14・・・触媒金属含有層、15・・・上層配線、16、26・・・カーボンナノチューブ、20・・・CMOSトランジスタ、21・・・シリコン基板、22D・・・ドレイン領域、22S・・・ソース領域、23・・・ゲート電極、25・・・Niシリサイド層。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
上層配線と下層配線をカーボンナノチューブで接続した多層配線基板の製造方法であって、
前記下層配線を形成する工程と、
前記下層配線の一部上に触媒層を形成する工程と、
前記触媒層から前記カーボンナノチューブを成長させる工程と
前記下層配線を覆う層間絶縁膜を形成した後に、前記上層配線を形成する工程と
を含むことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の多層配線基板の製造方法において、
前記層間絶縁膜は、液体材料を用いて形成されることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の多層配線基板の製造方法において、
前記下層配線は、不純物が高濃度にドープされたシリコンによって形成されていることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の多層配線基板の製造方法において、
前記層間絶縁膜の表面から前記カーボンナノチューブの上端部が出るように、該層間絶縁膜の膜厚を制御することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の多層配線基板の製造方法において、
前記触媒層を形成する工程は、溶媒に触媒金属が分散した分散液を液滴吐出装置から吐出する工程を含むことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
【請求項6】
ソース・ドレイン領域と外部回路とを電気的に接続するための引き出し電極をカーボンナノチューブで構成した半導体装置の製造方法であって、
前記ソース・ドレイン領域の所定箇所に触媒層を形成する工程と、
前記触媒層から前記カーボンナノチューブを選択成長させる工程と、
前記下層配線を覆う層間絶縁膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載の多層配線基板の製造方法により製造された多層配線基板を備えることを特徴とする電子デバイス。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−344906(P2006−344906A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−171380(P2005−171380)
【出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】