説明

自己整合型の2ビット「ダブル・ポリCMP」フラッシュ・メモリ・セル

第1の浮遊ゲート・スタック(A)と、第2の浮遊ゲート・スタック(B)と、中間アクセス・ゲート(AG)とを含むメモリ・セルの製作。浮遊ゲート・スタック(A、B)は、第1のゲート酸化物(4)と、浮遊ゲート(FG)と、制御ゲート(CG;CGl、CGu)と、ポリ間誘電体層(8)と、キャッピング層(6)と、側壁スペーサ(10)とを含む。メモリ・セルはさらに、ソースおよびドレイン接触部(22)を含む。このメモリ・セルの製作は、浮遊ゲート・スタックを等しい高さにするために同じ処理工程で画定すること、ポリSi層(12)を浮遊ゲート・スタックの高さよりも大きな厚みで浮遊ゲートを覆って堆積させること、ポリSi層(12)を平坦化すること、浮遊ゲート・スタック間のポリSi層上にアクセス・ゲート・マスクを使用するマスキング工程およびポリSiエッチング工程によって、平坦化されたポリSi層(14)内に中間アクセス・ゲート(AG)を画定することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルで定義する方法に関する。また、本発明は、前述の方法によって製作されるフラッシュ・メモリ・セルに関する。さらに、本発明は、前述のフラッシュ・メモリ・セルを少なくとも1つ含む半導体デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
コンパクト・メモリ・セルは、より高密度なフラッシュ・メモリ(不揮発性メモリ・セル、NVMセル)に向けた次の段階であると考えられている。そのようなメモリ・セルは、自己整合型2ビット・スプリット・ゲート(DSG)フラッシュEEPROMセルおよびその製作方法を記載する、米国特許第5414693号(ならびにそれに関連する米国特許第5364806号および米国特許第5278439号)により周知である。
【0003】
しかし、従来技術のそのようなコンパクト・セルは、フラッシュ・メモリ・セルのビット線が、比較的高い直列電気抵抗を有する、埋込み(buried)(非シリサイド化)拡散物から成るという難点がある。そのようなビット線のすべての抵抗を削減するために、従来技術によるコンパクト・セルでは、金属線でビット線を「ストラップする(strapping)」必要がある。
【0004】
さらに、埋込み式(embedded)NVMセル製作工程での埋込み拡散物の形成には、追加の処理モジュールが必要である。当業者には周知のように、そのような処理モジュールは、都合の悪いことに、この埋込式NVMセル工程に組み込むことが難しい。
【0005】
従来技術によるコンパクト・セルのさらに別の欠点は、埋め込まれたビット線に対する、制御ゲート線および選択ゲート線の配置である。制御ゲート線は、選択ゲート線の方向に対して垂直方向にあるビット線と平行に走っており、それが、そのようなコンパクト・セルのアドレス体系に悪影響を及ぼす。
【0006】
さらに、従来技術によるコンパクト・セルのリソグラフィ処理は、ビット線の拡散注入がDSGセルの2つの浮遊ゲート間の領域に及ばないようにする注入マスクのリソグラフィ処理のために複雑である。局所的な表面形状(topography)のため、そのような処理は難しい。マスクの露光中、レジスト内の干渉を抑えるために、通常、まず有機物の底部反射防止被覆(bottom anti−reflective coating)(BARC)層をウェハ上にスピン・コーティングし、次いで実際の感光性レジストをBARC層上にスピン・コーティングする。
【0007】
通常、BARC層の反射防止特性は、BARC層内の吸光過程および干渉過程の最適化された組合せによって決まる。DSGセルの2つの浮遊ゲート/制御ゲート・スタックの表面形状により、BARC層の厚みは不均一である。悪いことに、その結果、BARC層の局所的な反射防止特性が悪化し、それによって層上にある感光性レジスト内で深刻な光学干渉が引き起こされる。
【0008】
さらに、レジストも平坦面よりも厚みが均一でなくなるので、それによって問題がさらに悪化する。有機BARCの代わりに無機BARCを使用することにより、部分的に、BARCの厚みをより良好に制御できるようになる。しかし、レジストを現像した後、無機BARCは、異方性エッチング工程によって除去しなければならない。不都合なことに、無機BARCスペーサの残渣は、BARC層が垂直面に堆積したところ(すなわち、浮遊ゲート/制御ゲート・スタックの側面)に残されることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、従来技術によるコンパクト・セルの上記の欠点を回避するメモリ・セルと、そのようなセルを製作する方法とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、請求項1のプリアンブルで定義する製作方法に関する。この製作方法は、
第1および第2の浮遊ゲート・スタックを、実質的に等しい高さにするために、同じ処理工程で画定すること、
第1および第2の浮遊ゲート・スタックの高さよりも厚いポリSi層を、第1および第2の浮遊ゲート・スタックを覆って堆積させること、
第1および第2の浮遊ゲート・スタックのキャッピング層を研磨停止層として使用し、化学的機械的研磨によってポリSi層を平坦化して、平坦化されたポリSi層を得ること、
第1および第2の浮遊ゲート・スタックの間の平坦化されたポリSi層上にアクセス・ゲート・マスクを設けるマスキング工程およびポリSiをエッチングする工程によって、平坦化されたポリSi層内に中間アクセス・ゲートを画定することを含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の方法は、1つのリソグラフィ工程中に2つの浮遊ゲート・スタックが画定されるので、有利には不整合の問題を軽減する。また、その後の工程で、平坦化されたポリSi層上のアクセス・ゲート・マスクによってアクセス・ゲートを画定するときに、2つの浮遊ゲート・スタックの間に作成されるアクセス・ゲートの長さは、アクセス・ゲート・マスクと浮遊ゲート・スタックの間の不整合の原因とはならない。
【0012】
また、本発明は、上記のような方法によって製作されるメモリ・セルに関する。このメモリ・セルは、
第1および第2の浮遊ゲート・スタックが実質的に等しい高さであること、
中間アクセス・ゲートが、第1と第2の浮遊ゲート・スタックの間に平坦化されたポリSi層を含むことを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明は、上記のメモリ・セルのアレイに関する。このアレイは、隣接する少なくとも2つの上記のメモリ・セルを備えることを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明は、そのようなメモリ・セルを少なくとも1つ備える半導体デバイスに関する。
【0015】
以下で、いくつかの図面に関連して本発明を説明する。それらは、説明の目的のみで意図したものであり、添付の特許請求の範囲が定義する保護の範囲を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明による第1のポリSi堆積工程でのフラッシュ・メモリ・セルを概略的に示す断面図である。半導体基板2上に、第1の酸化物層4をトンネル酸化物として熱成長(または堆積)させる。この酸化物層4の上に、当業者には周知のリソグラフィおよびエッチングを含む前出の処理工程で浮遊ゲート・スタックA,Bを画定した。浮遊ゲート・スタックは、浮遊ゲートFG、ポリ間誘電体層8、制御ゲートCG、側壁スペーサ10、およびキャッピング層6を含む。浮遊ゲートFGおよび制御ゲートCGは、ポリSi(またはSiGe、場合によっては金属)から成る。ポリSiは、おそらくはインサイチュ(in−situ)・ドーピングされる。ポリ間誘電体層8は、ONO多層(二酸化シリコン/窒化シリコン/二酸化シリコン)、ON層、または二酸化シリコン層で構成することができる。側壁スペーサ10およびキャッピング層6は、一般に窒化シリコンから成る。
【0017】
一般に、スペーサ10を作成するための窒化物の異方性乾式エッチング後、第1の酸化物層4は、隣接する2つの浮遊ゲート/制御ゲート・スタックA,Bの間の領域に損傷(エッチング・プラズマへの暴露による)を受ける。したがって、一般にHFに浸漬させることによって第1の酸化物層4を除去し、元の第1の酸化物層4の厚みとは異なってもよい適当な厚みに再成長させなければならない。
【0018】
最後に、AGポリ(アクセス・ゲート・ポリ)としても示されるポリSi層12を、ブランケット堆積によって堆積させて、浮遊ゲート・スタックA,Bを覆う。十分な電荷担体を提供するために、ポリSi層12をインサイチュ・ドーピングすることに留意されたい。
【0019】
必要とするアクセス・トランジスタの閾値電圧に応じて、インサイチュ・ドーピングしたポリSi層12を、n+型またはp+型にすることができる。p+型にドーピングした場合、ドーピング濃度は、その工程中に後で行うn+型のソースおよびドレインの注入によって過度にドーピングされるのを防止するのに十分な高さにすべきであることに留意されたい。そうしなければ(図3参照)、n+型ソースおよびドレインの注入中、対応するn+型注入用マスクでAGポリ14を覆わなければならなくなり、それにより、上で説明したように、従来技術の場合と同様にリソグラフィ処理が不十分になる。
【0020】
0.12μm技術世代では、フラッシュ・メモリ・セル内の要素の寸法は、以下のものを用いることができる。浮遊ゲートの長さは、一般に0.12〜0.18μmの間である。浮遊ゲートFGの厚さは、所望の電気特性に応じて、50〜200nmの間である。制御ゲートCGの厚さは、これも所望の特性に応じて、100〜200nmの間である。隣接する2つの浮遊ゲート間の間隔(端から端まで)は、0.15〜0.25μmの間である。側壁スペーサ10は、典型的な幅が10〜30nmである。ONO層8は、約18nm(一般に6nmの酸化物、6nmの窒化物、6nmの酸化物)の厚さを有する。キャッピング層6は、厚さが約50nm〜約150nmの間である。他の要素の厚さに応じて、ポリSi層12の典型的厚さは、500nmである。一般に、ポリSi層12の厚さは、浮遊ゲート/制御ゲート・スタックA,Bの高さよりもいくらか大きい。
【0021】
図2は、次のリソグラフィ工程でのフラッシュ・メモリ・セルを概略的に示す断面図である。ポリSi層12は、ポリCMP工程(CMP:化学的機械的研磨)によって平坦化されており、その結果、研磨されたポリSi層14になっている。浮遊ゲート・スタックA,Bのキャッピング層6は、研磨停止層の役割をする。次に、アクセス・ゲートの画定のため、アクセス・ゲート・マスク(レジスト層)20を研磨されたポリSi層14上に付着させる。この場合、アクセス・ゲート・マスクの位置合わせは、あまり重要な工程ではない。
【0022】
ポリCMP工程で、浮遊ゲート・スタックA,Bとアクセス・ゲートAGを、有利には同じ高さにする。(スタックとなった)ゲートA,B,AGを同じ高さにすると、以下で説明するように、次のリソグラフィ処理が簡単になる。
【0023】
図3は、次の製作工程でのフラッシュ・メモリ・セルを概略的に示す断面図である。図2に示す構造を、好ましくは反応性イオン・エッチングによってエッチングして、アクセス・ゲート・マスク20に覆われていない研磨されたポリSi層14を除去する。浮遊ゲート・スタックAとBの間には、アクセス・ゲート長lAGを有するアクセス・ゲートAGが形成される。さらに、TEOS/窒化物スペーサ(オルトケイ酸テトラエチル、図示せず)およびソース/ドレイン注入部S/D,D/S22を設け、セルを完成させる。
【0024】
アクセス・ゲート・マスク20が、それぞれの側で浮遊ゲート・スタックA,Bに重なるので、アクセス・ゲートの実際の長さは、アクセス・ゲート・マスク20の幅(アクセス・ゲート・マスク20がアクセス・ゲート・スタックAおよびBのキャッピング層6上で終端している場合)およびアクセス・ゲート・マスク20の不整合によってではなく、浮遊ゲート・スタックA,B間の間隔および浮遊ゲートA、B間に位置する側壁スペーサ10の幅によって決まる。浮遊ゲート・スタックA,Bが同じリソグラフィ工程中に画定されるので、スタックAとBの間には不整合が存在しない。当業者には周知のように、側壁スペーサ10の幅は非常に正確に制御することができる。したがって、アクセス・ゲート長lAGには、スタックAとBの間のいかなる不整合も考慮に入れる必要がない。
【0025】
したがって、アクセス・ゲート長lAGを、フラッシュ・メモリ・セルの必要な電気特性によって規定される最小にすることができる。事実、この3つのトランジスタ(浮遊ゲート・スタックA,Bおよびアクセス・ゲートAGによって画定される)は、単一の長チャネル・トランジスタのような挙動を実際に示すので、そのような3トランジスタ・デバイスは、従来技術による他の型の3トランジスタ・デバイスよりも短チャネル効果が少ないであろうことが予想される。
【0026】
さらに、本発明によるフラッシュ・メモリ・セルは、シリサイド化、局部相互接続の製作、およびプレメタル誘電体の堆積によって完成する。図4は、シリサイド化工程、局部相互接続の製作工程、およびプレメタル誘電体堆積工程後の、第1の実施形態のフラッシュ・メモリ・セルを概略的に示す断面図である。
【0027】
図4では、最小ピッチの2つの「ダブル・ポリCMP」フラッシュ・メモリ・セルC、Dが示されている。
【0028】
ソース/ドレイン注入部22上およびアクセス・ゲートAG上に、シリサイド層26および28をそれぞれ形成する。「ダブル・ポリCMP」フラッシュ・メモリ・セルC、Dの間に、局部相互接続層(LIL)30を形成する。この構造は、プレメタル誘電層32によって覆われる。
【0029】
「ダブル・ポリCMP」フラッシュ・メモリ・セルC、Dは対称形のセルであり、それにより、自己整合型LIL線30を用いて、セルの2つの接合部を製作することが可能になることに留意されたい。一般に、LIL30は、当業者には周知の長方形のWプラグを含む。
【0030】
これらのLIL線30を、部分的に、浮遊ゲート・スタックに重ねることができるので、電極窓の不整合を補償するために、浮遊ゲート・スタックの幅に追加の余裕を導入する必要がない。フラッシュ・メモリ・セルC,Dは、有利には、図4に示す断面と平行な最小ピッチで配置することができる。
【0031】
図5は、前工程処理が完了し局部相互接続層が完成した後の、仮想接地構成で配置された、フラッシュ・メモリ・セルを備える第1の実施形態の典型的なメモリ・アレイを概略的に示す平面図である。
線ZZ’は、図1〜図4で示した断面の方向を示している。
【0032】
図5に示すように、浅いトレンチ分離(STI)線は、能動線(active line)35を分離する。上部制御ゲートCGu、下部制御ゲートCGl、およびアクセス・ゲートAG12から成るワード線が、能動線35を横切って垂直に走り「ダブル・ポリCMP」フラッシュ・メモリ・セルを形成している。アレイの仮想接地構成では、自己整合型の長方形のLIL線30が、1本の能動線にある1対のセルの共用ソース/ドレイン接合部を、それらの左または右に隣接する1対のセルの共用ソース/ドレイン接合部に交互に接続する。
【0033】
図6は、後工程処理完了後の、仮想接地構成で配置された、フラッシュ・メモリ・セルを備える典型的なメモリ・アレイを概略的に示す平面図である。明確にするため、長方形のLIL線30だけをメモリ・アレイの要素として示す。プレメタル誘電層32上に、金属線40をビット線として形成する。メタライゼーションは、CuまたはAl技術を使用することによって行うことができる。
【0034】
セルを覆っているプレメタル誘電層32内に、接触開口部COを形成する。(第1の)金属ビット線40をLILの長方形30のそれぞれの中央に接続する第1の金属接触部34を、これらの接触開口部CO内に形成する。各金属線40は、STI線上に位置する。第1の金属接触部は、例えばダマシン法(Cu技術)またはWプラグ形成(Al技術)によって形成することができる。
【0035】
金属ビット線40を使用することにより、ビット線として埋込み拡散部を使用する他の仮想接地構成よりも優れた明白な利点が、本発明による仮想接地構成のフラッシュ・メモリ・セルに提供される。本発明によるセル構成では、金属ビット線40とシリサイド化されたアクセス・ゲートAGの組合せにより、読み出しアクセス時間が短くなる。さらに、従来技術によるビット線を「ストラップする」方法が必要なくなる。必要とする読み出しアクセス時間次第では、ワード線を「ストラップする」必要がまだあることに留意されたい。
【0036】
さらに、シリサイド化された領域28および制御ゲートCG(CGl、CGu)のメタライゼーション工程は、別の工程でも行うことができるが、同じ処理工程で行うことができる点に留意されたい。
【0037】
図7は、図5および図6に示すメモリ・アレイと等価な第1の電気回路の概略図を示している。明確にするために、アクセス・ゲートAGと隣接する浮遊ゲートFGおよび制御ゲートCGu,CGlとの間の容量結合は、この図では省略した。
【0038】
図7の構造では、隣接する4つのセルが、共通の1つの単一ビット線接触部を有する。
【0039】
ビット線40の方向は、能動線およびSTI線の方向と平行である。
【0040】
各セルの浮遊ゲート・トランジスタFGは、当業者には周知のソース・サイド注入(SSI)によってのみ、選択的にプログラミングすることができる。消去は、浮遊ゲートFG外への電子のファウラー・ノルドハイム・トンネリングによって行うことができる。プログラミングされるのを妨げねばならないセルの接合部にある、必要とする禁止電圧が、同じ制御ゲートおよびビット線接触部を共用する隣接するセルの接合部にも存在するので、選択的なファウラー・ノルドハイム・プログラミングは不可能である。隣接するセルも妨げられ、プログラミングできない。
【0041】
しかし、この構造は、ファウラー・ノルドハイム・トンネリングまたはSSIによる選択的なプログラミングができるように、簡単に変更することができる。図8、図9および図10を参照して、以下でこれを説明する。
【0042】
図8は、前工程処理が完了し接触開口部が完成した後の、仮想接地構成で配置された、フラッシュ・メモリ・セルを備える第2の実施形態の典型的なメモリ・アレイの平面図を概略的に示している。
【0043】
これらの接触開口部50は、(第1の)金属ビット線(図示せず)をソース/ドレイン接合部に直接的に接続する「従来型の(classical)」接触部である。接触部50は、W接触プラグを含むことができる。この実施形態では、LILオプションが必要でないことに留意されたい。
【0044】
図10に示すように、浅いトレンチ分離(STI)線は能動線35を分離する。上部制御ゲートCGu、下部制御ゲートCGl、およびアクセス・ゲートAG12から成るワード線は、能動線35を横切って垂直に走り、第1実施形態と同様の方式で「ダブル・ポリCMP」フラッシュ・メモリ・セルを形成する。このアレイの仮想接地構成では、接触部50が、隣接するセルと「水平方向」に接触せず、各能動線35の単一のセルのソース/ドレイン接合部に接続されている。アレイのビット線40と平行な方向に隣接して配置された2つのメモリ・セルは、やはりビット線接触部50を共用しているが、ビット線40と垂直な方向に隣接して配置された2つのセルは共用していない。
【0045】
図9は、ビット線完成後の、仮想接地構成で配置された、フラッシュ・メモリ・セルを備える第2の実施形態のメモリ・アレイの平面図を概略的に示している。
【0046】
図9では、図8に示したメモリ・アレイの可能な接続構成が示されている。この構成は、ワード線に対して傾斜した金属ビット線41、能動線およびSTI線を備える。
【0047】
この「傾斜した」配置では、セルが単一のビット線接触部を共用していない。この「傾斜した」配置は、LILオプションが利用できないデバイスで使用できる。この場合のビット線接触部は、一般に、直接接触部50として活性領域に直接的に接続される接触部であり、W接触プラグを含むことができる。1つの接触部が1つの活性領域だけに接続されるので、この配置の接触部の数は、図6に示すLILオプションを用いる配置で使用される接触部の数の2倍である。
【0048】
LILオプションのない方法でこの配置を使用できるという利点の他に、この構成は、SSIプログラミングは別にして、選択的なファウラー・ノルドハイム・プログラミングに適しているという追加の利点も有している。これは、すでに述べた、「水平方向」に隣接するセル(すなわち、同じAGおよびCGuまたはCGlを共用するセル)が異なるビット線に必ず接続されることによる直接的な結果である。
これは、図10に示す第2の実施形態の等価電気回路からより明らかとなる。
【0049】
図10は、第2の実施形態のメモリ・アレイと等価な第2の電気回路を概略的に示している。ここに示す構造は、傾斜した金属ビット線41を備えるメモリ・アレイの配置に実際に関連しており、電気回路自体は、当業者には周知の様々な方法で設計することができることに留意されたい。
【0050】
図9および図10の「傾斜した」配置も、中間アクセス・ゲートに隔てられた2つの分離された浮遊ゲート・トランジスタから成る3トランジスタ・メモリ・セルに使用できる。その場合、ファウラー・ノルドハイム・プログラミングだけが可能であることに留意されたい。SSIプログラミングを利用するには、コンパクト・セル構造が必要である。
【0051】
傾斜したビット線構造は、追加の金属層内に作成された「戻り線(return line)」41bを用いてビット線41の左端(「終点」)と右端(「起点」)とを接続することにより、(追加の金属層を使用するという代償を払って)長方形の行列に写像(map)することができる。
【0052】
長方形の写像は、全アレイ幅(図11a)にわたり、またはより小さいビット線区画(図11b、この例では2つのビット線群を示す。各ビット線群の区画幅はビット線3本分にすぎない)にわたって実施できる。
【0053】
これは、図11aおよび図11bに示されており、それらは、全アレイ幅にわたる写像およびアレイのより小さい区画にわたる典型的な写像をそれぞれ示している。
【0054】
傾斜したビット線41を最小金属ピッチにしても、能動線の最小ピッチを第1の実施形態(図6)の構成におけるピッチよりもわずかに大きくする必要があることは明らかである。場合によっては、アレイの実際の設計次第で、このことは欠点と見なされることがある。
【0055】
これについて、以下で説明する。ビット線間の間隔Dを維持するために、傾斜したビット線を有するセルの水平ピッチ(すなわち第2の実施形態における)は、第1の実施形態のピッチよりも大きくしなければならない(図8および図6をそれぞれ参照)。その結果、最小水平ピッチは、(W+D)/cos(φ)となる。ただし、φは金属ビット線と能動線の間の角度、Wは金属の幅の最小設計寸法(design rule)である。金属と金属の最小間隔Dが最小金属幅Wと等しい場合、これは2W/cos(φ)と簡略化される。要約すると、第2の実施形態によるセル密度(すなわち、傾斜したビット線を使用する場合のセル密度)は、第1の実施形態のセル密度(すなわち、LILを使用する場合のセル密度)よりも低い。2ビットが1つのセル内に格納されることにより、セルのピッチがより大きいにもかかわらず、なお第2の実施形態の方が、従来技術のフラッシュ・メモリ・アレイよりも高いビット密度を有していることに留意されたい。
【0056】
本発明の第3の実施形態では、第2の実施形態の利点(すなわち、LIL30を必要とせず、セルが選択的なファウラー・ノルドハイム・プログラミングによってプログラム可能であること)を、追加の金属層という代償を払って、第1の実施形態のより小さい水平ピッチと共に併せて用いる。
【0057】
この第3の実施形態の手法では、図12aおよび図12bにそれぞれ示すように、異なる金属レベルに隣接するビット線を製作することによって、設計寸法に反することなく水平ピッチを小さくできる。
【0058】
図12aは、第1の金属レベルにビット線が完成した後の、仮想接地構成で配置された、本発明によるフラッシュ・セルを備える第3の実施形態のメモリ・アレイの平面図を概略的に示している。
【0059】
図12bは、第1の金属レベルと第1の金属レベル上にある第2の金属レベルにビット線が完成した後の、仮想接地構成で配置された、本発明によるフラッシュ・セルを備える第3の実施形態のメモリ・アレイの平面図を概略的に示している。
【0060】
明確にするため、図12aおよび図12bでは、後工程のアレイの線部分のみを図示する。前工程のセルの行列(図10と同一であるが、水平ピッチがわずかに小さい)は、これらの図面に示さない。
【0061】
この第3の実施形態では、2段階の金属堆積工程でビット線を製作し、金属1のレベルおよび金属2のレベルが金属1のビット線42および金属2のビット線43を備えるようにする。金属1の処理では、図12aに示すように、第1の半数の接触部50上に金属1のビット線42を形成し、金属1のランディング・パッド49をビット線間に配置する。ここでは、金属1のビット線42およびランディング・パッド49を交互に配置する方式によって、「最小金属ピッチ」の設計寸法を満たさなければならない。各ランディング・パッド49は、接触部52によって、下にあるセルのソース/ドレイン接合部に接続される。金属1のパターニング工程の詳細によっては、金属1のランディング・パッド面積を金属1の最小フィーチャ・サイズの2乗よりも大きくすることが有利となることがある。しかし、これは根本的な制約ではない。したがって、金属パターニング分野の当業者ならそれを回避することができる。
【0062】
当業者には理解されるように、金属2の面は、金属1の面の上に位置し、適切な分離層(図示せず)によって金属1から分離されている。金属1のランディング・パッド49と金属2の面のビット線43との間の必要な接続は、当業者には周知のビア技術によって実現される。図12bに示すように、金属2の処理では、金属2のビット線43は、金属1のビット線42によってすでに接続された接触部50の間にある金属1のランディング・パッド49に位置するビア48上に形成される。
【0063】
このようにして、金属2のビット線43は、ビット線43(金属2内)、ビア、ランディング・パッド49(金属1内)、および接触部52によって形成される垂直スタックを介して、下にある、メモリ・セルのソース/ドレイン接合部に接続される。
【0064】
したがって、金属1の各ビット線42に隣接して、金属2のビット線43が形成され、金属1および金属2のビット線42,43の交互の配列が得られる。
【0065】
メモリ・アレイの高い最適密度を得るために、金属1のビット線42および金属2のビット線43を階段状に傾斜させる。各ビット線は、第1の線部分44および第2の線部分45を備える。金属1のビット線42は、直接接触部50の上にある第1の線部分44と、2つの第1の線部分44の間にある第2の線部分45とを有するように配置される。金属2のビット線43は、ビア48の上にある第1の線部分44と、2つの第1の線部分44の間にある第2の線部分45とを有するように配置される。
【0066】
第1の線部分44は、能動線およびSTI線に平行な第1の方向に走り、第2の線部分45は、能動線およびSTI線に垂直な第2の方向に走る、または傾斜する(例えば、能動線およびSTI線に対し45度で)ことが好ましい。垂直なピッチ間隔内の第1の線部分および第2の線部分の相対的な長さにより、各ビット線42、43の実際の形状が決まる。
【0067】
金属1および金属2の隣接する2本のビット線42,43は、この構成では異なる金属層にあるので、隣接するビット線42,43間の間隔(基板の面と平行な方向で測定される)と、各ビット線42,43それぞれの中にある隣接する第1の線部分44および隣接する第2の線部分45への間隔を、最小金属間隔(設計寸法によって与えられる)よりも小さくすることができる。したがって、セルのピッチを大きくする必要なしに、本発明によるメモリ・アレイの最適密度構造を実現することができる。
【0068】
さらに、金属1および金属2のビット線42,43を交互の配列(別々の金属堆積で処理される)にすると、隣接するビット線間の短絡の危険性が減る。また、ビット線42,43の第2の線部分45は、最小幅(設計寸法で定められる)よりも広くできる。これら2つのことは、製作過程の生産性を高めることができるので好ましい。
【0069】
図12bの配置の一代替配置を、図12cに示す。他の代替配置も、当業者には明らかであろう。
【0070】
当業者には理解されるように、本発明によるフラッシュ・メモリ・セルは、1セルあたり2ビットの格納、ゲートの完全な自己整合、および自己整合型LIL30またはセルの両側の接触部50,52への接続により、同じ技術世代の従来技術によるフラッシュ・メモリ・セルよりも高い密度(単位面積あたり2倍のビット数)でビットを格納できる。
【0071】
さらに、本発明によるフラッシュ・メモリ・セルは、SSIプログラミングが可能であるという利点を有する。周知の1トランジスタNVMセルも、同様に、非常に高い密度を実現できるが、SSIプログラミングよりもセル当たりで非常に高い電流を必要とするチャネル・ホット電子注入(CHEI)によってしかプログラミングすることができない。
【0072】
また、1トランジスタNVMセルは、浮遊ゲートの両側に接合部を有しており、したがって、本発明によるフラッシュ・メモリ・セルよりも短チャネル効果が発生しやすい。これらの短チャネル効果を補償するためには、1トランジスタNVMセル内の浮遊ゲートを、本発明による(同じ技術世代を使用する)フラッシュ・メモリ・セルのものよりもかなり大きくしなければならない。
【0073】
最後に、本発明の第1の実施形態によるフラッシュ・メモリ・セルは、LILを使用しなくても製作できることに留意されたい。隣接する2つの活性領域を接触させるLIL30をフラッシュ・メモリ・セルから省く場合には、第1の金属レベルを利用して、2つの活性領域間に接触部を形成しなければならない。その場合、活性領域上の隣接する接触部は、上記のLILの形状に類似した長方形の線に成形した金属1によって相互接続される。
【0074】
第1の実施形態では、次いで、上に位置する第2の金属レベル内にビット線40を形成し、第1の金属レベルからそれを分離しなければならない。ビア技術(すなわち、金属1と金属2の間のビア)を用いて、活性領域の上にある金属1の長方形に接続する。
【0075】
第1の実施形態のこの代替実施形態に生じ得る欠点は、金属1の長方形の線を画定するときに、いわゆる「線端短絡(line−end shortening)」を補償するために、活性領域への接触開口部との有限の重なり合いが必要となることである。線端短絡とは、光源の有限波長の回折効果によってリソグラフィ処理中に細線の線端が短絡する現象である。
【0076】
「傾斜した」ビット線について説明した第2および第3の実施形態では、どちらもLILをすべて省いてある。この場合、LILオプションによって隣接する2つのセルの共通接触部を作成する必要なしに、すでに金属接触部が能動線の上に直接的に配置されている。
【0077】
SSIまたはチャネル・ホット電子プログラミングが可能であることの他に、第2および第3の実施形態では、選択的なファウラー・ノルドハイム・プログラミングが可能である。
【0078】
最後に、本発明によるメモリ・セルでは、トンネル酸化物、浮遊ゲートFG、ポリ間誘電体層8、制御ゲートCGから成るスタックを、電荷捕獲層および制御ゲートCGから成るスタック(「電荷捕獲メモリ・セル」)で置き換えることができる点に留意されたい。電荷捕獲層は、一般に、二酸化シリコン、窒化シリコン、および二酸化シリコンが積み重なった層(ONO層)から成り、この層では、窒化シリコン層が電子を捕獲することができる。窒化シリコンの代わりに、酸素に富んだシリコン層または二酸化シリコン内にシリコン・ナノ結晶が分散する層を、捕獲媒体として使用できる。電荷捕獲ONO層に含まれる層の厚さは、それぞれ、下部二酸化シリコン層(すなわち、半導体表面により近い二酸化シリコン層)で2〜7nm、窒化シリコン層で約5nm、上部二酸化シリコン層で4〜8nmである。そのようなONO層の形成工程、およびその工程をメモリ・セルの製作へ組み込むことについては、当業者には周知であろう。
【0079】
この代替電荷捕獲メモリ・セルは、浮遊ゲートFGを備えるメモリ・セルに関連して説明したものと同じアレイ構造に適用することができる。
【0080】
電荷捕獲メモリ・セルから成るこれらのアレイのプログラミングは、浮遊ゲートを備えるメモリ・セルを装備したアレイと同様の方法で行うことができる。薄い下部二酸化シリコン層(厚さ〜2nm)の場合、ファウラー・ノルドハイム・トンネリングが可能である。セルの消去は、薄い下部二酸化シリコン層(〜2nm)へのファウラー・ノルドハイム・トンネリングまたはホット正孔注入によって行うことができる。下部二酸化シリコン層がより厚い場合には、ホット正孔注入による消去のみが可能である。
【0081】
メモリ・セルの製作は、第1の浮遊ゲート・スタックと、第2の浮遊ゲート・スタックと、中間アクセス・ゲートとを含む。浮遊ゲート・スタックは、第1のゲート酸化物と、浮遊ゲートと、制御ゲートと、ポリ間誘電体層と、キャッピング層と、側壁スペーサとを含む。メモリ・セルはさらに、ソースおよびドレイン接触部を含む。このメモリ・セルの製作は、
浮遊ゲート・スタックを、等しい高さにするために、同じ処理工程で画定すること、
ポリSi層を、浮遊ゲート・スタックの高さよりも大きな厚みで浮遊ゲート・スタックを覆って堆積させること、
ポリSi層を平坦化すること、
浮遊ゲート・スタック間のポリSi層上にアクセス・ゲート・マスクを使用するマスキング工程およびポリSiエッチング工程によって、平坦化されたポリSi層内に中間アクセス・ゲートを画定することを含む。
【0082】
上記の実施形態は、本発明を限定するものではなく、例示するものであり、添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、当業者が多くの代替実施形態を設計できることに留意すべきである。特許請求の範囲では、括弧内に入っているいかなる参照符号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈すべきでない。「含む、備える(comprising)」という言葉は、特許請求の範囲に記載する以外の要素またはステップの存在を排除しない。要素の前に付けた「aまたはan」という言葉は、そのような要素が複数存在することを排除しない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明による第1のポリSi堆積工程でのフラッシュ・メモリ・セルの概略断面図である。
【図2】次のリソグラフィ工程でのフラッシュ・メモリ・セルの概略断面図である。
【図3】さらに次の製作工程でのフラッシュ・メモリ・セルの概略断面図である。
【図4】シリサイド化、局部相互接続部の製作、およびプレメタル誘電体堆積後の第1の実施形態でのフラッシュ・メモリ・セルの概略断面図である。
【図5】前工程処理が完了し局部相互接続層が完成した後の、仮想接地構成で配置された、フラッシュ・メモリ・セルを備える第1の実施形態の典型的なメモリ・アレイの概略平面図である。
【図6】後工程処理完了後の、仮想接地構成で配置された、フラッシュ・メモリ・セルを備える典型的なメモリ・アレイの概略平面図である。
【図7】図5および図6に示すメモリ・アレイと等価な第1の電気回路の概略図である。
【図8】前工程処理が完了し接触開口部が完成した後の、仮想接地構成で配置された、フラッシュ・メモリ・セルを備える第2の実施形態の典型的なメモリ・アレイの概略平面図である。
【図9】ビット線完成後の、仮想接地構成で配置された、フラッシュ・メモリ・セルを備える第2の実施形態のメモリ・アレイの概略平面図である。
【図10】第2の実施形態のメモリ・アレイと等価な第2の電気回路の概略図である。
【図11a】全アレイ幅にわたる写像を示す図である。
【図11b】アレイのより小さい区画にわたる写像を示す図である。
【図12a】第1の金属レベルにビット線が完成した後の、仮想接地構成で配置された、本発明によるフラッシュ・セルを備える第3の実施形態のメモリ・アレイの概略平面図である。
【図12b】第1の金属レベルと第1の金属レベルの上にある第2の金属レベルにビット線が完成した後の、仮想接地構成で配置された、本発明によるフラッシュ・セルを備える第3の実施形態のメモリ・アレイの概略平面図である。
【図12c】図12bに示すメモリ・アレイの一代替配置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上にあり、前記基板上に、第1の浮遊ゲート・スタックと、第2の浮遊ゲート・スタックと、中間アクセス・ゲートとを備え、少なくとも1つのビットを格納するメモリ・セルの製作方法であって、前記第1および第2の浮遊ゲート・スタックが、第1のゲート酸化物層と、浮遊ゲートと、制御ゲートと、ポリ間誘電体層と、キャッピング層と、側壁スペーサとを備え、前記第1のゲート酸化物層が前記基板上に位置し、前記浮遊ゲートが前記第1のゲート酸化物層上にあり、前記ポリ間誘電体層が前記浮遊ゲート上にあり、前記制御ゲートが前記ポリ間誘電体層上にあり、前記キャッピング層が前記制御ゲート上にあり、前記メモリ・セルがソースおよびドレイン接触部をさらに備え、
前記第1および第2の浮遊ゲート・スタックを実質的に等しい高さにするために、同じ処理工程で画定すること、
前記第1および第2の浮遊ゲート・スタックを覆ってポリSi層を堆積させ、前記第1および第2の浮遊ゲート・スタックの間に堆積される前記ポリSi層を、前記第1および第2の浮遊ゲート・スタックの高さと等しいかそれよりも大きい厚さにすること、
前記第1および第2の浮遊ゲート・スタックの前記キャッピング層を研磨停止層として使用し、前記ポリSi層を化学的機械的研磨によって平坦化して、平坦化されたポリSi層を得ること、
前記第1と第2の浮遊ゲート・スタックの間にある前記平坦化されたポリSi層上にアクセス・ゲート・マスクを設けるマスキング工程およびポリSiをエッチングする工程によって、前記平坦化されたポリSi層内に前記中間アクセス・ゲートを画定することを含むメモリ・セルの製作方法。
【請求項2】
前記中間アクセス・ゲート上に第1の自己整合型シリサイド領域を、前記ソースおよびドレイン接触部上に第2の自己整合型シリサイド領域を形成すること、
前記第2の自己整合型シリサイド領域上に局部相互接続部を形成すること、
前記局部相互接続部上、前記第1の自己整合型シリサイド領域上、および前記キャッピング層上にプレメタル誘電体層を堆積させること、
前記プレメタル誘電体層内に前記局部相互接続への接触開口部を形成すること、
前記局部相互接続部への前記接触開口部を金属接触部で充填すること、および
前記プレメタル誘電体層上にビット線として少なくとも1本の金属線を画定することを特徴とする、請求項1に記載のメモリ・セルの製作方法。
【請求項3】
前記中間アクセス・ゲート上に第1の自己整合型シリサイド領域を、前記ソースおよびドレイン接触部上に第2の自己整合型シリサイド領域を形成すること、
前記第2の自己整合型シリサイド領域上、前記第1の自己整合型シリサイド領域上、および前記キャッピング層上にプレメタル誘電体層を堆積させること、
前記プレメタル誘電体層内に前記第2の自己整合型シリサイド領域への接触開口部を形成すること、
前記第2の自己整合型シリサイド領域への前記接触開口部を金属接触部で充填すること、および
前記プレメタル誘電体層上に傾斜したビット線として少なくとも1本の金属線を画定することを特徴とする、請求項1に記載のメモリ・セルの製作方法。
【請求項4】
前記中間アクセス・ゲート上に第1の自己整合型シリサイド領域を、前記ソースおよびドレイン接触部上に第2の自己整合型シリサイド領域を形成すること、
前記第2の自己整合型シリサイド領域上、前記第1の自己整合型シリサイド領域上、および前記キャッピング層上にプレメタル誘電体層を堆積させること、
前記プレメタル誘電体層内に前記第2の自己整合型シリサイド領域への接触開口部を形成すること、
前記第2の自己整合型シリサイド領域への前記接触開口部を接触部で充填すること、および
前記プレメタル誘電体層上で第1の金属レベル内に、前記接触開口部に接続するための傾斜した前記ビット線を画定することを特徴とする、請求項1または3に記載のメモリ・セルの製作方法。
【請求項5】
前記中間アクセス・ゲート上に第1のシリサイド領域を、前記ソースおよびドレイン接触部上に第2の自己整合型シリサイド領域を形成すること、
前記第2の自己整合型シリサイド領域上、前記第1の自己整合型シリサイド領域上、および前記キャッピング層上に、プレメタル誘電体層を堆積させること、
前記プレメタル誘電体層内に、前記第2の自己整合型シリサイド領域への接触開口部を形成すること、
前記第2の自己整合型シリサイド領域への前記接触開口部を接触部で充填すること、ならびに、
金属間誘電層を堆積させること
前記金属間誘電層内にビア開口部としてさらに別の接触開口部を形成すること、
前記ビア開口部をビアとしての働きをする接触部で充填すること、および
第2の金属レベル内で、前記ランディング・パッドに接続され、前記ビアとしての働きをする接触部への接続のためのさらに別の傾斜したビット線を前記金属間誘電層上に画定することによって、
前記プレメタル誘電体層上において、前記第1の金属レベル内で前記接触開口部に接続するためのランディング・パッドを前記接触部上に画定することを特徴とする、請求項4に記載のメモリ・セルの製作方法。
【請求項6】
前記浮遊ゲートが捕獲媒体から成り、
前記捕獲媒体が、ONO層スタック、酸素に富んだシリコン層、または内部に分散したシリコン・ナノ結晶を含む二酸化シリコン層を含むことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のメモリ・セルの製作方法。
【請求項7】
半導体基板上にあり、前記基板上に、第1の浮遊ゲート・スタックと、第2の浮遊ゲート・スタックと、中間アクセス・ゲートとを備え、少なくとも1つのビットを格納するメモリ・セルであって、前記第1および第2の浮遊ゲート・スタックが、第1のゲート酸化物層と、浮遊ゲートと、制御ゲートと、ポリ間誘電体層と、キャッピング層と、側壁スペーサとを備え、前記第1のゲート酸化物層が前記基板上に位置し、前記浮遊ゲートが前記第1のゲート酸化物層上にあり、前記ポリ間誘電体層が前記浮遊ゲート上にあり、前記制御ゲートが前記ポリ間誘電体層上にあり、前記キャッピング層が前記制御ゲート上にあり、ソースおよびドレイン接触部をさらに備え、
前記第1および第2の浮遊ゲート・スタックが実質的に等しい高さであり、
前記中間アクセス・ゲートが、前記第1と第2の浮遊ゲート・スタックの間に平坦化されたポリSi層を含むことを特徴とする、メモリ・セル。
【請求項8】
隣接する少なくとも2つの請求項7に記載のメモリ・セルを含むことを特徴とする、メモリ・セル・アレイ。
【請求項9】
前記少なくとも2つの隣接するメモリ・セルが仮想接地配置で配置され、
前記仮想接地配置ではビット線が金属線であり、前記ビット線が、前記接触開口部内の接触部によって前記第2の自己整合型シリサイド領域に接続されることを特徴とする、請求項8に記載のメモリ・セル・アレイ。
【請求項10】
前記メモリ・セル・アレイにおいて、少なくとも2つのメモリ・セルが、前記ビット線用の前記接触開口部に接続されることを特徴とする、請求項9に記載のメモリ・セル・アレイ。
【請求項11】
前記少なくとも2つのメモリ・セルが、ソース・サイド注入によって選択的にプログラミングされ、前記少なくとも2つのメモリ・セルが、ファウラー・ノルドハイム・トンネリングまたはホット正孔注入によって消去されることを特徴とする、請求項8に記載のメモリ・セル・アレイ。
【請求項12】
前記少なくとも2つのメモリ・セルが、ファウラー・ノルドハイム・トンネリングによって選択的にプログラミングされ、前記少なくとも2つのメモリ・セルが、ファウラー・ノルドハイム・トンネリングまたはホット正孔注入によって消去されることを特徴とする、請求項8に記載のメモリ・セル・アレイ。
【請求項13】
前記ビット線が、傾斜しており、同じ制御ゲートを有する「水平方向に」隣接するセルではないメモリ・セルに接続されることを特徴とする、請求項10、11または12に記載のコンパクト・メモリ・セル・アレイ。
【請求項14】
第1の金属堆積処理レベルでは、金属1のビット線として前記ビット線が、能動線と平行な方向に走る複数の第1の線部分と複数の第2の線部分とを備え、前記各第1の線部分が前記接触部の1つの上に形成され、前記第2の線部分が前記接触部間に形成され、
第2の金属堆積処理レベルでは、金属2のビット線として前記ビット線が、前記能動線と平行な方向に走る複数の第1の線部分と複数の第2の線部分とを備え、前記各第1の線部分がビアとして働く前記接触部の1つの上に形成され、前記第2の線部分がビアとして働く前記接触部間に形成され、
前記ビット線が、同じ制御ゲートを有する「水平に」隣接するセルではないメモリ・セルへの接続のために階段状に走り、前記各第2の線部分が前記能動線に対して垂直方向に走るまたは前記能動線に対して傾斜方向に走ることを特徴とする、請求項10、11または12に記載のコンパクト・メモリ・セル・アレイ。
【請求項15】
少なくとも1つの請求項7に記載のメモリ・セルを備える半導体デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【公表番号】特表2006−504259(P2006−504259A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−546225(P2004−546225)
【出願日】平成15年8月18日(2003.8.18)
【国際出願番号】PCT/IB2003/003672
【国際公開番号】WO2004/038728
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】