説明

電気光学装置の製造方法、電子機器の製造方法、電気光学装置および電子機器

【課題】工程数の低減が可能な電気光学装置の製造方法および電気光学装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る電気光学装置の製造方法は、基板の上方に、第1導電性膜を形成する工程と、第1導電性膜上に、第1導電性膜を露出する第1凹部(C2)と、平面視において第1凹部を取り囲むよう配置された第2凹部(G2)と、を有する層間絶縁膜(R1,R2)を形成する工程と、第2凹部の底面をエッチングし、第2凹部より大きい開口部を有する第3凹部(G3)を形成することにより、第2凹部の下方にオーバーハング部(OH)を形成する工程と、第1、第2および第3凹部内を含む前記層間絶縁膜上に第2導電性膜を堆積することにより、第1導電性膜と電気的に接続され、第2導電性膜よりなる画素電極を形成するとともに、第3凹部(G3)によって画素電極(PE)とその外周の第2導電性膜(30b)とを電気的に分離する工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置の製造方法、電子機器の製造方法、電気光学装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TFT(thin film transistor、薄膜トランジスタ)用の半導体材料として、有機半導体材料が注目を集めている(例えば、下記特許文献1参照)。例えば、有機トランジスタを用いたアクティブマトリックス基板は、シリコンのような無機半導体を用いるアクティブマトリックス基板と比較して、低コスト・高スループットのプロセスで製造可能であるというメリットを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−218869
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、有機薄膜トランジスタ等、有機半導体材料を用いた電気光学装置に関する研究開発を行っている。
【0005】
前述したとおり、有機トランジスタにおいては、抵コスト化、高スループットのメリットを有するが、更なる、改良が望まれる。特に、ディスプレイ(表示装置、電気光学装置)のアクティブマトリックス基板の駆動素子として薄膜トランジスタを用いた場合、高コントラスト化のため、上部に画素電極を配置する構造が採用される。この画素電極間隔を狭くすることで、高精細化を図ることができ、装置の品質向上に繋がる。
【0006】
このような構成の薄膜トランジスタを形成するプロセスにおいて、工程数の削減など、更なる低コスト化、高スループット化プロセスの構築が望ましい。
【0007】
そこで、本発明に係る具体的態様は、工程数の低減が可能な電気光学装置の製造方法および電気光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電気光学装置の製造方法は、基板の上方に、第1導電性膜を形成する工程と、前記第1導電性膜上に、前記第1導電性膜を露出する第1凹部と、平面視において前記第1凹部を取り囲むよう配置された第2凹部と、を有する層間絶縁膜を形成する工程と、前記第2凹部の底面をエッチングし、前記第2凹部より大きい開口部を有する第3凹部を形成することにより、前記第2凹部の下方にオーバーハング部を形成する工程と、前記第1、第2および第3凹部内を含む前記層間絶縁膜上に第2導電性膜を堆積することにより、前記第1導電性膜と電気的に接続され、前記第2導電性膜よりなる画素電極を形成するとともに、前記第3凹部によって前記画素電極とその外周の第2導電性膜とを電気的に分離する工程と、を有する。
【0009】
かかる方法によれば、オーバーハング部において、上記導電性膜が電気的に分離され、画素電極の材料(第2導電性膜)の堆積と、パターニングを同時に行うことができる(画素電極の形成を自己整合的に行うことができる)。また、第1凹部内のコンタクトも同時に形成することができる。
【0010】
好ましくは、前記第1導電性膜は、前記画素電極を含む画素の駆動用トランジスタのソースおよびドレイン電極のうちの一方の電極である。これにより、画素電極の形成と、駆動用トランジスタと画素電極の接続を同時に行うことができる。
【0011】
例えば、前記画素電極は、平面視において略矩形状に形成され、前記第2および第3凹部は、平面視において前記略矩形状の外周に形成される。
【0012】
例えば、前記層間絶縁膜は、2種以上の異なる感光性絶縁膜を有する。このように異なる感光性絶縁物を用いることで、短工程で、異なる深さの凹部を形成することができる。
【0013】
例えば、前記第1凹部の空間容量は、前記第2および第3凹部の空間容量の和より小さく、前記第2導電性膜の堆積は、前記第1、第2および第3凹部内を含む前記層間絶縁膜上に、液状の導電性材料を塗布した後、固化することにより行なわれる。かかる方法によれば、塗布法を用いても第1凹部内を充填しつつ、オーバーハング部による導電性材料の分離を行うことができる。
【0014】
本発明に係る電子機器の製造方法は、上記電気光学装置の製造方法を有する。かかる方法によれば、電子機器の製造工程の簡易化および低コスト化を図ることができる。
【0015】
本発明に係る電気光学装置は、基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜中に形成された第1の凹部と、前記絶縁膜中に形成されるとともに、平面視において前記第1凹部を取り囲むよう配置され、下方にオーバーハング部を有する第2の凹部と、前記第1の凹部の底面から露出するソース・ドレイン電極を有するトランジスタと、前記第2の凹部の底部に位置する導電性膜と、前記第1の凹部の底面から露出するソース・ドレイン電極と前記第1の凹部内のビアを介して電気的に接続され、前記第2の凹部の前記オーバーハング部により、前記導電性膜と電気的に分離された画素電極と、を有する。
【0016】
かかる構造によれば、オーバーハング部において、上記画素電極と上記導電性膜との電気的な分離が図れる。
【0017】
本発明に係る電子機器は、上記電気光学装置を有する。かかる構成によれば、電子機器の特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態に係る電気光学装置のアクティブマトリクス基板の構成を示す回路図である。
【図2】トランジスタTの構成例を示す断面図である。
【図3】本実施の形態のアクティブマトリクス基板の製造工程を示す断面図である。
【図4】本実施の形態のアクティブマトリクス基板の製造工程を示す断面図および平面図である。
【図5】本実施の形態のアクティブマトリクス基板の製造工程を示す断面図および平面図である。
【図6】本実施の形態のアクティブマトリクス基板の他の製造工程を示す断面図である。
【図7】電気光学装置を用いた電子機器の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の機能を有するものには同一もしくは関連の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
【0020】
図1は、本実施の形態に係る電気光学装置のアクティブマトリクス基板の構成を示す回路図である。図1に示すように、複数の配線Lと、ゲート配線Gとの交点に、画素電極PEおよびトランジスタTがマトリクス状に配置される。画素電極PEは、トランジスタTを介して配線Lに接続され、また、トランジスタTのゲート電極は、ゲート配線Gと接続されている。例えば、配線Lは、Xドライバにより駆動され、また、ゲート配線Gは、Yドライバにより駆動される。このようなXドライバおよびYドライバのような画素の駆動に必要な回路を周辺回路といい、例えば、複数の画素領域よりなる表示領域の外周に配置される。なお、図1は、例示であり、必要に応じて保持容量などの他の素子が組み込まれることがある。
【0021】
図2は、上記トランジスタTの構成例を示す断面図である。図2(A)に示すように、トランジスタTは、基板(アクティブマトリクス基板)S1上に形成されたソース、ドレイン電極23a、23bと、これらの電極間上に形成された有機半導体層25と、有機半導体層25上に形成されたゲート絶縁膜27と、このゲート絶縁膜27上に形成されたゲート電極29とを有する。なお、ここでは、ソース、ドレイン電極23a、23bを基板S1の直上に配置しているが、これらの間に他の膜が形成されてもよい。なお、23a、23bの内、一方がソース電極、他方がドレイン電極となるが、ここでは、ソース又はドレイン電極を示すものとして双方を「ソース、ドレイン電極」と呼ぶものとする。
【0022】
図2(A)に示すトランジスタTの製造方法に制限はないが、例えば、以下に示す工程により形成することができる。基板S1として、例えば、ガラス基板を準備し、この基板S1上に、スパッタリング法等により導電性膜を形成し、所望の形状にパターニングすることによりソース、ドレイン電極23a、23bを形成する。次いで、ソース、ドレイン電極23a、23b間上に有機半導体膜25を形成する。有機半導体材料として例えばオリゴチオフェン化合物を用い、当該化合物溶液をソース、ドレイン電極23a、23b間上に吐出し、乾燥、焼成(結晶化)することにより有機半導体膜25を形成する。次いで、有機半導体膜25上に、CVD(化学的気相成長、Chemical Vapor Deposition)法等によりゲート絶縁膜27を形成する。次いで、ゲート絶縁膜27上にスパッタリング法等により導電性膜を形成し、所望の形状にパターニングすることによりゲート電極29を形成する。
【0023】
図2(A)においては、いわゆるトップゲート構造のトランジスタを例に説明したが、トランジスタ構造に制限はなく、例えば、図2(B)に示すボトムゲート構造のトランジスタを用いてもよい。なお、図2(A)と同一の機能を有する箇所には同一の符号を付し、その説明を省略する。かかる構造のトランジスタにおいては、各構成部位の形成順序が異なるだけで、図2(A)のものと同様の材料および成膜方法を用いて形成することができる。
【0024】
このようなトランジスタTのソース、ドレイン電極の一方(ここでは、23bとする)が、画素電極PEと接続される。
【0025】
図3〜図5は、本実施の形態のアクティブマトリクス基板の製造工程を示す断面図又は平面図である。断面図は、平面図(図4(B))のA−A断面に対応する。なお、断面図においては、ソース、ドレイン電極23bおよびゲート絶縁膜27以外のトランジスタTの構成部の図示を省略してある。また、平面図においても、図面を分かり易くするためハッチングを付けて表示した箇所がある。
【0026】
トランジスタTの形成後、図3(A)に示すように、ゲート絶縁膜27上にフォトレジスト膜(感光性絶縁膜)R1を形成する。なお、前述したボトムゲート構造のトランジスタの場合には、ゲート絶縁膜27がソース、ドレイン電極23bの下層となり、ソース、ドレイン電極23bが上層となる。
【0027】
次いで、図3(B)に示すように、フォトレジスト膜R1を露光・現像すること(フォトリスグラフィ)によりソース、ドレイン電極23b上に開口部を形成した後、フォトレジスト膜R1をマスクにゲート絶縁膜27をエッチングすることによりコンタクトホールC1を形成する(図3(C))。例えば、このコンタクトホールC1は平面視において、直径がA1の略円形である。なお、上層の膜をマスクとして下層の膜をエッチングする場合、上層の膜の方が下層の膜よりエッチング速度が小さくなるような材料又はエッチング条件を選択すればよい。また、ボトムゲート構造のトランジスタの場合には、ソース、ドレイン電極23bがゲート絶縁膜27より上層となるため、上記エッチング工程を省略することができる。
【0028】
次いで、図3(D)に示すように、コンタクトホールC1内を含むフォトレジスト膜R1上にフォトレジスト膜R2を形成する。このフォトレジストR2は、フォトレジストR1とは異なる材料よりなる。次いで、図4(A)に示すように、フォトレジスト膜R2を露光・現像することによりソース、ドレイン電極23b上にコンタクトホール(凹部)C2を形成するとともに、溝(凹部)G2を形成する。
【0029】
コンタクトホールC2は、上記コンタクトホールC1より一回り小さく、平面視において、直径がA2(A2<A1)の略円形である。言い換えれば、上記工程は、コンタクトホールC1の側壁を覆うようにフォトレジスト膜R2を残存させる工程である。
【0030】
一方、溝G2は、画素電極の分離領域において、コンタクトホールC2より浅く形成され、例えば、図4(B)に示すように、平面視において、幅W1の格子状に形成される。即ち、この溝G2によって画素電極PEが区画される。言い換えれば、溝G2によって囲まれた内部領域が一の画素電極PEの形成領域と対応する(図5(B)参照)。
【0031】
次いで、図4(C)に示すように、フォトレジスト膜R2をマスクとして下層のフォトレジスト膜R1を等方的にエッチングする。
【0032】
これにより、溝G2の底面から横方向にエッチングが進み、溝G2の底部に幅W2の開口を有する溝(凹部)G3が形成される。これにより、溝G2の底部にオーバーハング部(サイドエッチング部)OHが形成される。
【0033】
一方、コンタクトホールC2においては、側壁部がフォトレジスト膜R2で覆われているため、オーバーハング部は形成されない。
【0034】
次いで、図5(A)に示すように、コンタクトホールC2および溝G2、G3内を含むフォトレジストR2上に堆積法を用いて導電性膜30a、30bを形成する。堆積法としては、例えば、スパッタリング法やCVD法などを用いることができる。導電性膜30aの膜厚としては、幅W1の1/2より小さく、より好ましくは、幅W1の1/3以下とする。
【0035】
これにより、フォトレジスト膜R2上から延在する導電性膜30aは、画素電極PEとコンタクト部(ビア)P2を構成し、このコンタクト部P2により画素電極PEとソース、ドレイン電極23bとが接続される。
【0036】
一方、溝G3の底面にも導電性膜30bが堆積するが、導電性膜30aとはオーバーハング部OHで電気的に分離され、結果として、図5(B)に示すように、画素電極PEが画素ごとに分離される(本図においては、30bのパターンを省略してある)。なお、溝G2の側壁にも導電性膜30aが堆積する場合があるが、前述のとおりオーバーハング部OHにより分離されるため、当該箇所に導電性膜30aが延在しても問題はない。
【0037】
この後、必要に応じて、保護膜(絶縁膜)や配向膜を形成することにより、マトリクス基板が形成される。
【0038】
さらに、共通電極がその表面に形成された対向基板と上記マトリクス基板との間に液晶を注入し、外周を封止することで、液晶装置が形成される。
【0039】
このように、本実施の形態においては、凹部(C1、G2、G3)を形成することで、「画素電極PEとソース、ドレイン電極23bとのコンタクトP2の形成」および「複数の画素電極PEの分離(区画)」を短工程で行うことができる。言い換えれば、マスクレスで、自己整合的に画素電極PEおよびコンタクトP2を形成することができる。
【0040】
また、画素電極PE間を狭くすることができ、高開口率、高精彩な電気光学装置を製造することができる。
【0041】
図6は、本実施の形態のアクティブマトリクス基板の他の製造工程を示す断面図である。上記工程においては、図6(A)に示す形状の凹部(G2およびG3)を形成したが、例えば、図6(B)に示すように、溝G3の開口部が下層に向かって広がる形状(テーパー形状)としてもよい。かかる構造においても、溝G2の底部にオーバーハング部(サイドエッチング部)OHが形成され、当該部位において、溝G3の底面の導電性膜30bと画素電極PEとが電気的に分離される。
【0042】
また、上記工程においては、堆積法を用いて導電性膜30a、30bを形成したが、印刷法を用いてこれらの膜を形成してもよい。
【0043】
例えば、図4(C)に示すコンタクトホールC2、溝G2、G3およびフォトレジストR2上に、液状の導電性材料を印刷する。具体的には、印刷法を用いて、液状の導電性材料を所定の膜厚で全面に塗布する。その後、熱処理等を施すことにより、固化し、導電性膜30a、30bを形成する。この際、コンタクトホールC2の空間容量(空間体積)を溝G2およびG3の空間容量の和より小さくすることが好ましい。即ち、コンタクトホールC2の空間容量(空間体積)を小さくすることで、コンタクトホールC2内部に、導電性膜が充填されやすくなる。また、溝G2およびG3の空間容量の和を大きくすることで、溝G2、G3内部に残存する導電性膜と画素電極PEの電気的分離が行いやすくなる。より好ましくは、コンタクトホールC2の断面積を溝G2およびG3の断面積の和より小さくする。
【0044】
また、上記印刷法によれば、高価な装置(真空プロセス)の使用を低減でき、製造コストの低減を図ることができる。また、導電性カーボンなどの金属材料と比較し、安価な材料の使用が可能となり、かかる材料を用いることで更なる低コスト化を図ることができる。
【0045】
また、上記実施の形態においては、層間絶縁膜としてフォトレジスト膜(感光性絶縁膜、R1、R2)を用いたが、感光性を有さない絶縁膜を用いて凹部(C1、G2、G3)を形成してもよい(図4(C)参照)。但し、感光性絶縁膜を用いた場合、エッチング工程を省略でき、効果的である。
【0046】
また、上記実施の形態においては、有機トランジスタを例に説明したが、無機トランジスタを用いてもよい。また、上記実施の形態においては、液晶表示装置を例に説明したが、この他、有機EL(エレクトロルミネッセンス;electroluminescence)装置、電子ペーパーディスプレイ(EPD)装置など、画素電極を有する電気光学装置に広く適用可能である。
【0047】
このように、上記実施の形態を通じて説明された実施例や応用例は、用途に応じて適宜に組み合わせて、又は変更若しくは改良を加えて用いることができ、本発明は上述した実施の形態の記載に限定されるものではない。
<電子機器>
次いで、上記電気光学装置が使用される電子機器について説明する。図7に、電気光学装置を用いた電子機器の例を示す。
【0048】
図7(A)は携帯電話への適用例であり、図7(B)は、ビデオカメラへの適用例である。また、図7(C)は、テレビジョン(TV)への適用例であり、図7(D)は、ロールアップ式テレビジョンへの適用例である。これらの電子機器の表示部に、上記実施の形態で説明した電気光学装置を組み込むことができる。
【0049】
図7(A)に示すように、携帯電話530には、アンテナ部531、音声出力部532、音声入力部533、操作部534および電気光学装置(表示部)500を備えている。
【0050】
図7(B)に示すように、ビデオカメラ540には、受像部541、操作部542、音声入力部543および電気光学装置(表示部)500を備えている。
【0051】
図7(C)に示すように、テレビジョン550は、電気光学装置(表示部)500を備えている。なお、パーソナルコンピュータ等に用いられるモニタ装置(電気光学装置)にも適用することができる。
【0052】
図7(D)に示すように、ロールアップ式テレビジョン560は、電気光学装置(表示部)500を備えている。
【0053】
なお、電気光学装置を有する電子機器としては、上記の他、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、電子手帳、電光掲示板、宣伝広告用ディスプレイなどがある。これらの電子機器の表示部にも、上記実施の形態で説明した電気光学装置を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0054】
23a、23b…ソース、ドレイン電極、25…有機半導体層、27…ゲート絶縁膜、29…ゲート電極、30a、30b…導電性膜、500…電気光学装置(表示部)、530…携帯電話、531…アンテナ部、532…音声出力部、533…音声入力部、534…操作部、540…ビデオカメラ、541…受像部、542…操作部、543…音声入力部、550…テレビジョン、560…ロールアップ式テレビジョン、C1…コンタクトホール、C2…コンタクトホール、G2…溝、G3…溝、G…ゲート配線、L…配線、OH…オーバーハング部、P2…コンタクト部、PE…画素電極、R1…フォトレジスト膜、R2…フォトレジスト膜、S1…基板、T…トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上方に、第1導電性膜を形成する工程と、
前記第1導電性膜上に、前記第1導電性膜を露出する第1凹部と、平面視において前記第1凹部を取り囲むよう配置された第2凹部と、を有する層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第2凹部の底面をエッチングし、前記第2凹部より大きい開口部を有する第3凹部を形成することにより、前記第2凹部の下方にオーバーハング部を形成する工程と、
前記第1、第2および第3凹部内を含む前記層間絶縁膜上に第2導電性膜を堆積することにより、
前記第1導電性膜と電気的に接続され、前記第2導電性膜よりなる画素電極を形成するとともに、
前記第3凹部によって前記画素電極とその外周の第2導電性膜とを電気的に分離する工程と、
を有する電気光学装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1導電性膜は、前記画素電極を含む画素の駆動用トランジスタのソース電極およびドレイン電極のうちの一方の電極である請求項1記載の電気光学装置の製造方法。
【請求項3】
前記画素電極は、平面視において略矩形状に形成され、前記第2および第3凹部は、平面視において前記略矩形状の外周に形成される請求項1又は2記載の電気光学装置の製造方法。
【請求項4】
前記層間絶縁膜は、2種以上の異なる感光性絶縁膜を有する請求項1乃至3のいずれか一項記載の電気光学装置の製造方法。
【請求項5】
前記第1凹部の空間容量は、前記第2および第3凹部の空間容量の和より小さく、
前記第2導電性膜の堆積は、前記第1、第2および第3凹部内を含む前記層間絶縁膜上に、液状の導電性材料を塗布した後、固化することにより行なわれる請求項1乃至4のいずれか一項記載の電気光学装置の製造方法。
【請求項6】
電気光学装置を有する電子機器の製造方法であって、請求項1乃至5のいずれか一項記載の電気光学装置の製造方法を有する電子機器の製造方法。
【請求項7】
基板上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜中に形成された第1の凹部と、
前記絶縁膜中に形成されるとともに、平面視において前記第1凹部を取り囲むよう配置され、下方にオーバーハング部を有する第2の凹部と、
前記第1の凹部の底面から露出するソース・ドレイン電極を有するトランジスタと、
前記第2の凹部の底部に位置する導電性膜と、
前記第1の凹部の底面から露出するソース・ドレイン電極と前記第1の凹部内のビアを介して電気的に接続され、前記第2の凹部の前記オーバーハング部により、前記導電性膜と電気的に分離された画素電極と、
を有する電気光学装置。
【請求項8】
電気光学装置を有する電子機器であって、請求項7記載の電気光学装置を有する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−271530(P2010−271530A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−123083(P2009−123083)
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】