説明

不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法

【課題】生産性を向上した一括加工型3次元積層メモリ構成の不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、積層構造体MLと、選択ゲート電極SGと、半導体ピラーSPと、記憶層48と、内側絶縁膜42と、外側絶縁膜43と、選択ゲート絶縁膜SGIと、を備えた不揮発性半導体記憶装置が提供される。積層構造体は、第1方向に積層された複数の電極膜61と、電極間絶縁膜62と、を有する。選択ゲート電極は、積層構造体と積層された複数の選択ゲート導電膜71と、選択ゲート導電膜間絶縁膜72と、を有する。半導体ピラーは、積層構造体及び選択ゲート電極を第1方向に貫通する。記憶層は、電極膜と半導体ピラーとの間に、内側絶縁膜は、記憶層と半導体ピラーとの間に、外側絶縁膜は、記憶層と電極膜との間に、選択ゲート絶縁膜は、選択ゲート導電膜と半導体ピラーとの間に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の不揮発性半導体記憶装置においては、シリコン基板上の2次元平面内に素子を集積してきた。メモリの記憶容量を増加させるには1つの素子の寸法を微細化するが、近年その微細化もコスト的、技術的に困難になってきた。
【0003】
これに対し、一括加工型3次元積層メモリが提案されている。この一括加工型3次元積層メモリにおいては、交互に積層された絶縁膜と電極膜とを有する積層構造体と、積層構造体を貫通するシリコンピラーと、シリコンピラーと電極膜との間の電荷蓄積層(記憶層)と、が設けられ、これにより、シリコンピラーと各電極膜との交差部にメモリセルが設けられる。さらに、2本のシリコンピラーを基板の側で接続したU字形状のメモリストリングを用いる構成も提案されている。このような一括加工型3次元積層メモリにおいて、生産性をさらに向上するためには、改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−146954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、生産性を向上した一括加工型3次元積層メモリ構成の不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態によれば、第1積層構造体と、第1選択ゲート電極と、第1半導体ピラーと、第1記憶層と、第1内側絶縁膜と、第1外側絶縁膜と、第1選択ゲート絶縁膜と、を備えた不揮発性半導体記憶装置が提供される。前記第1積層構造体は、第1方向に積層された複数の第1電極膜と、前記複数の第1電極膜どうしの間に設けられた第1電極間絶縁膜と、を有する。前記第1選択ゲート電極は、前記第1積層構造体と前記第1方向に沿って積層され、前記第1方向に積層された複数の第1選択ゲート導電膜と、前記複数の第1選択ゲート導電膜どうしの間に設けられた第1選択ゲート導電膜間絶縁膜と、を有する。前記第1半導体ピラーは、前記第1積層構造体及び前記第1選択ゲート電極を前記第1方向に貫通する。前記第1記憶層は、前記複数の第1電極膜と前記第1半導体ピラーとの間に設けられる。前記第1内側絶縁膜は、前記第1記憶層と前記第1半導体ピラーとの間に設けられる。前記第1外側絶縁膜は、前記第1記憶層と前記複数の第1電極膜との間に設けられる。前記第1選択ゲート絶縁膜は、前記複数の第1選択ゲート導電膜と前記第1半導体ピラーとの間に設けられる。
【0007】
本発明の別の実施形態によれば、上記の不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、基板上に、前記電極膜となる導電膜と前記電極間絶縁膜となる絶縁膜とを有する積層膜と、前記選択ゲート導電膜となる導電膜と前記選択ゲート導電膜間絶縁膜となる絶縁膜とを有する積層膜と、を有する積層母膜を形成する工程と、前記積層母膜の上に、予め定められたパターン形状を有するマスク材を形成する工程と、前記マスク材をマスクにした前記積層母膜のエッチングと、前記マスク材のスリミングと、を繰り返して、前記積層母材膜を加工する工程と、を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の一部の構成を例示する模式的断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の一部の構成を例示する模式的断面図である。
【図5】図5(a)〜図5(f)は、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。
【図6】図6(a)〜図6(c)は、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。
【図7】図7(a)〜図7(c)は、比較例の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一部を例示する工程順模式的断面図である。
【図8】第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的斜視図である。
【図9】第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0010】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的斜視図である。
なお、図1においては、図を見易くするために、導電部分のみを示し、絶縁部分は図示を省略している。
図2は、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成(全体構成)を例示する模式的断面図である。
図3は、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の一部の構成を例示する模式的断面図である。
図4は、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の一部(電極膜)の構成を例示する模式的平面図である。
【0011】
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置110は、3次元積層型のフラッシュメモリである。
図1及び図2に表したように、不揮発性半導体記憶装置110においては、例えば単結晶シリコンからなる半導体基板11が設けられる。
【0012】
本具体例において、半導体基板11においては、メモリセルが形成されるメモリアレイ領域MRと、メモリアレイ領域MRの例えば周辺に設けられた周辺領域PRとが設定されている。周辺領域PRにおいては、半導体基板11の上には、各種の周辺領域回路PR1が設けられる。
【0013】
メモリアレイ領域MRにおいては、半導体基板11の上に例えば回路部CUが設けられ、回路部CUの上にメモリ部MUが設けられる。なお、回路部CUは必要に応じて設けられ、省略可能である。回路部CUとメモリ部MUとの間には、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜13が設けられている。
【0014】
メモリ部MUは、例えば、3次元マトリクス状に配列したメモリセルトランジスタを有するマトリクスメモリセル部MU1と、マトリクスメモリセル部MU1の配線を接続する配線接続部MU2と、を有する。
【0015】
図1は、マトリクスメモリセル部MU1の構成を例示している。
図2においては、マトリクスメモリセル部MU1として、図1のA−A’線断面の一部と、図1のB−B’線断面の一部が例示されている。
【0016】
図1及び図2に表したように、マトリクスメモリセル部MU1においては、半導体基板11の主面11a上に、積層構造体MLと、積層構造体MLと積層された選択ゲート電極SGと、が設けられている。なお、本願明細書において、「積層」とは、直接重ねられる場合の他、間に他の要素が挿入されて重ねられる場合も含む
積層構造体ML及び選択ゲート電極SGの積層方向をZ軸方向(第1方向)とする。本具体例では、Z軸方向は、半導体基板11の主面11aに対して垂直な方向である。Z軸方向に対して垂直な1つの方向をY軸方向(第2方向)とする。そして、Z軸方向とY軸方向とに垂直な方向をX軸方向(第3方向)とする。
【0017】
積層構造体MLは、Z軸方向に積層された複数の電極膜61と、複数の電極膜61どうしの間に設けられた電極間絶縁膜62と、を有する。電極間絶縁膜62は、電極膜61どうしを絶縁する層間絶縁膜として機能する。
【0018】
選択ゲート電極SGは、積層構造体MLとZ軸方向に沿って積層される。選択ゲート電極SGは、Z軸方向に積層された複数の選択ゲート導電膜71と、複数の選択ゲート導電膜71どうしの間に設けられた選択ゲート導電膜間絶縁膜72と、を有する。選択ゲート導電膜間絶縁膜72は、選択ゲート導電膜71どうしを絶縁する層間絶縁膜として機能する。
【0019】
本具体例においては、電極膜61は、X軸方向に沿って延在する帯状の部分を有している。また、選択ゲート導電膜71も、X軸方向に沿って延在する帯状の部分を有している。
【0020】
そして、積層構造体ML及び選択ゲート電極SGをZ軸方向に貫通する半導体ピラーSPが設けられる。この半導体ピラーSPは、例えば、積層構造体MLをZ軸方向に貫通する貫通ホールTHの中に半導体を埋め込むことによって形成される。
【0021】
図3は、マトリクスメモリセル部MU1の構成を例示しており、例えば図1のB−B’線断面の一部に相当する断面図である。
図3に表したように、不揮発性半導体記憶装置110は、上記の半導体ピラーSPと、記憶層48と、内側絶縁膜42と、外側絶縁膜43と、を備える。
【0022】
記憶層48は、電極膜61のそれぞれと半導体ピラーSPとの間に設けられる。
内側絶縁膜42は、記憶層48と半導体ピラーSPとの間に設けられる。内側絶縁膜42は、トンネル絶縁膜として機能する。
外側絶縁膜43は、記憶層48と電極膜61との間に設けられる。外側絶縁膜43は、ブロック絶縁膜として機能する。
【0023】
電極膜61には所定の電気信号が印加され、電極膜61は、不揮発性半導体記憶装置110のワード線として機能することができる。
【0024】
電極膜61及び選択ゲート導電膜71には、任意の導電材料を用いることができ、例えば、不純物が導入されて導電性が付与されたアモルファスシリコン(非晶質シリコン)、または、不純物が導入されて導電性が付与されたポリシリコン(多結晶シリコン)などを用いることができ、また、金属及び合金なども用いることができる。
【0025】
電極間絶縁膜62、内側絶縁膜42、外側絶縁膜43及び選択ゲート導電膜間絶縁膜72には、例えば酸化シリコンを用いることができる。
【0026】
記憶層48には、例えば窒化シリコンを用いることができる。記憶層48は、半導体ピラーSPと電極膜61との間に印加される電界によって、電荷を蓄積または放出し、情報を記憶する部分として機能する。記憶層48は単層膜でも良く、また積層膜でも良い。
【0027】
なお、後述するように電極間絶縁膜62、内側絶縁膜42、外側絶縁膜43、選択ゲート導電膜間絶縁膜72及び記憶層48には、上記に例示した材料に限らず、任意の材料を用いることができる。
【0028】
このように、不揮発性半導体記憶装置110においては、電極膜61と半導体ピラーSPとが交差する部分において、記憶層48を有するメモリセルトランジスタ形成される。メモリセルトランジスタは3次元マトリクス状に配列し、この記憶層48に電荷を蓄積させることにより、各メモリセルトランジスタがデータを記憶するメモリセルMCとして機能する。
【0029】
図2に表したように、不揮発性半導体記憶装置110においては、選択ゲート導電膜71と半導体ピラーSPとの間に選択ゲート絶縁膜SGIが設けられる。
選択ゲート絶縁膜SGIには、上記の内側絶縁膜42、記憶層48及び外側絶縁膜43の積層膜を用いても良く、また、内側絶縁膜42、記憶層48及び外側絶縁膜43の積層膜とは異なる絶縁膜を用いても良い。選択ゲート絶縁膜SGIは、単層膜でも良く、積層膜でも良い。
【0030】
選択ゲート電極SGと半導体ピラーSPとが交差する部分に選択ゲートトランジスタが形成され、選択ゲート絶縁膜SGIは、この選択ゲートトランジスタのゲート絶縁膜として機能する。選択ゲートトランジスタは、半導体ピラーSPを選択する機能を有する。
【0031】
なお、図1及び図2においては、電極膜61が4枚描かれているが、積層構造体MLにおいて、設けられる電極膜61の数は任意である。また、図1及び図2においては、選択ゲート導電膜71が3枚描かれているが、選択ゲート電極SGにおいて、設けられる選択ゲート導電膜71の数は任意である。
【0032】
なお、半導体ピラーSPのうち、積層構造体MLを貫通する部分と、選択ゲート電極SGを貫通する部分と、は、連続して形成された半導体層でも良く、半導体ピラーSPのうちの積層構造体MLを貫通する部分と、半導体ピラーSPのうちの選択ゲート電極SGを貫通する部分と、が別の工程で形成され、これらの部分が電気的に接続されていても良い。
【0033】
なお、半導体ピラーSPは、Z軸方向に延在する円柱状でも良く、また、Z軸方向に延在する円筒状でも良い。半導体ピラーSPがZ軸方向に延在する円筒状の場合には、その円筒の内部に例えば絶縁膜が埋め込まれることができる。
【0034】
なお、図2に表したように、積層構造体MLの最下部(例えば、半導体基板11に最も近い側)の電極膜61の下に絶縁膜が設けられ、本具体例では、この絶縁膜も便宜的に電極間絶縁膜62とする。また、積層構造体MLの最上部(例えば、半導体基板11から最も遠い側)の電極膜61の上に絶縁膜が設けられ、本具体例では、この絶縁膜も便宜的に電極間絶縁膜62とする。
【0035】
なお、最も上の選択ゲート導電膜71の上に絶縁膜を設けることができ、この絶縁膜も便宜的に選択ゲート導電膜間絶縁膜72と見なしても良い。また、最も下の選択ゲート導電膜71の下に絶縁膜を設けることができ、この絶縁膜も便宜的に選択ゲート導電膜間絶縁膜72と見なしても良い。
【0036】
図2に表したように、選択ゲート電極SGどうしをY軸方向に沿って分断する層間絶縁膜17が設けられている。層間絶縁膜17は、X軸方向に沿って延在する。
【0037】
そして、層間絶縁膜17の上に層間絶縁膜18が設けられ、その上に、ソース線SL(第2配線)とビア22とが設けられている。ソース線SLの周りには層間絶縁膜19が設けられている。ビア22は、例えば、バリア層20と金属層21との積層膜を有する。
【0038】
そして、ソース線SLの上に層間絶縁膜23が設けられ、その上にビット線BL(第1配線)が設けられている。ビット線BLは、例えば、Y軸に沿った帯状の形状を有している。なお、層間絶縁膜17、18、19及び23には、例えば酸化シリコンを用いることができる。
【0039】
そして、本具体例においては、2本ずつの半導体ピラーSPは、半導体基板11の側で接続されている。
すなわち、不揮発性半導体記憶装置110は、第1半導体ピラーSP1と第2半導体ピラーSP2とを半導体基板11の側で電気的に接続する半導体接続部CP(第1半導体接続部CP1)をさらに備える。半導体接続部CPには、半導体ピラーSPとなる材料を用いることができる。半導体接続部CPは、バックゲートBG(接続部導電層)に対向している。
【0040】
ただし、実施形態は、これに限らず、後述するように、それぞれの半導体ピラーSPが独立しており、半導体基板11の側で半導体接続部CPによって接続されなくても良い。以下では、図2及び図3に例示したように、2本の半導体ピラーSPが半導体接続部CPによって接続される場合として説明する。
【0041】
なお、ここで、不揮発性半導体記憶装置110において半導体ピラーは複数設けられており、半導体ピラーの全体または任意の半導体ピラーを指す場合には、「半導体ピラーSP」と言い、特定の半導体ピラーどうしの関係を説明する際などにおいて、特定の半導体ピラーを指す場合に、「第n半導体ピラーSPn」(nは1以上の任意の整数)と言うことにする。他の構成要素も同様に、例えば、半導体接続部の全体または任意の半導体接続部を指す場合には、「半導体接続部CP」と言い、特定の半導体接続部を指す場合に「第n半導体接続部CPn」(nは1以上の任意の整数)と言う。
【0042】
図1に表したように、第1半導体接続部CP1によって接続された第1及び第2半導体ピラーSP1及びSP2がペアとなって1つのU字形状のNANDストリングとなり、第2半導体接続部CP2によって接続された第3及び第4半導体ピラーSP3及びSP4がペアとなって別のU字形状のNANDストリングとなる。
【0043】
図4に表したように、例えば、電極膜61においては、0以上の整数であるmにおいて、上記のnが(4m+1)及び(4m+4)である半導体ピラーSP(4m+1)及びSP(4m+4)に対応する電極膜が共通に接続され電極膜61Aとなり、nが(4m+2)及び(4m+3)である半導体ピラーSP(4m+2)及び(4m+3)に対応する電極膜が共通に接続され電極膜61Bとなる。すなわち、電極膜61は、X軸方向に対向して櫛歯状に互いに組み合わされた電極膜61A及び電極膜61Bの形状を有している。
なお、図3に表したように、電極膜61Aと電極膜61Bとは、絶縁層ILによって互いに分断される。
【0044】
そして、図2に例示した配線接続部MU2のように、X軸方向における一方の端において、電極膜61Bは、ビアプラグ31によってワード配線32に接続され、例えば半導体基板11に設けられる駆動回路と電気的に接続される。そして、同様に、X軸方向における他方の端において、電極膜61Aは、ビアプラグによってワード配線に接続され、駆動回路と電気的に接続される(図2では図示しない)。すなわち、Z軸方向に積層された各電極膜61(電極膜61A及び電極膜61B)のX軸方向における長さが階段状に変化させられ、X軸方向の一方の端で電極膜61Aが駆動回路との電気的に接続され、X軸方向の他方の端で電極膜61Bが駆動回路との電気的に接続される。なお、図2では、Y軸方向の同じ位置で、各電極膜61のそれぞれにビアプラグ31が接続されているが、各電極膜61に対応するビアプラグ31の位置は、Y軸方向の異なる位置に設けることができる。
【0045】
これにより、半導体基板11からの距離が同じ電極膜61において、ペアとなる第1半導体ピラーSP1及び第2半導体ピラーSP2とで異なる電位が設定できる。これにより、第1半導体ピラーSP1と第2半導体ピラーSP2とに対応する同層のメモリセルMCは互いに独立して動作できる。第3半導体ピラーSP3及び第4半導体ピラーSP4に関しても同様である。
【0046】
なお、電極膜61Aと電極膜61Bとの組み合わせを1つの消去ブロックとすることができ、消去ブロックごとに、電極膜61A及び電極膜61Bと、別の電極膜61A及び電極膜61Bと、が分断される。
なお、各消去ブロックに含まれる半導体ピラーのX軸方向及びY軸方向における数は任意である。
【0047】
また、バックゲートBGは、ビアプラグ33によってバックゲート配線34に接続される。
【0048】
図1及び図2に表したように、半導体ピラーSPの半導体接続部CPとは反対の端のそれぞれが、ビット線BLまたはソース線SLに接続され、半導体ピラーSPのそれぞれに、選択ゲート電極SG(第1〜第4選択ゲート電極SG1〜SG4)が設けられることにより、任意の半導体ピラーSPの任意のメモリセルMCに所望のデータを書き込み、また読み出すことができる。
【0049】
このように、不揮発性半導体記憶装置110は、第1積層構造体ML1、第1選択ゲート電極SG1、第1半導体ピラーSP1、第1記憶層(記憶層48)、第1内側絶縁膜(内側絶縁膜42)、第1外側絶縁膜(外側絶縁膜43)、第1選択ゲート絶縁膜(選択ゲート絶縁膜SGI)と、を備える。
【0050】
第1積層構造体ML1は、Z軸方向に積層された複数の第1電極膜61aと、複数の第1電極膜61aどうしの間に設けられた第1電極間絶縁膜62aと、を有する。
【0051】
第1選択ゲート電極SG1は、第1積層構造体ML1とZ軸方向に沿って積層され、Z軸方向に積層された複数の第1選択ゲート導電膜71aと、複数の第1選択ゲート導電膜71aどうしの間に設けられた第1選択ゲート導電膜間絶縁膜72aと、を有する。
【0052】
第1半導体ピラーSP1は、第1積層構造体ML1及び第1選択ゲート電極SG1をZ軸方向に貫通する。
【0053】
第1記憶層は、複数の第1電極膜61aと第1半導体ピラーSP1との間に設けられる。第1内側絶縁膜は、第1記憶層と第1半導体ピラーSP1との間に設けられる。第1外側絶縁膜は、第1記憶層と複数の第1電極膜61aとの間に設けられる。第1選択ゲート絶縁膜は、複数の第1選択ゲート導電膜71aと第1半導体ピラーSP1との間に設けられる。
【0054】
そして、不揮発性半導体記憶装置110は、第2積層構造体ML2と、第2選択ゲート電極SG2と、第2半導体ピラーSP2と、第2記憶層(記憶層48)と、第2内側絶縁膜(内側絶縁膜42)と、第2外側絶縁膜(外側絶縁膜43)と、第2選択ゲート絶縁膜(選択ゲート絶縁膜SGI)と、第1半導体接続部CP1(半導体接続部CP)と、をさらに備える。
【0055】
第2積層構造体ML2は、Z軸方向に対して垂直なY軸方向において第1積層構造体MLと隣接し、Z軸方向に積層された複数の第2電極膜61bと、複数の第2電極膜61bどうしの間に設けられた第2電極間絶縁膜62bと、を有する。
【0056】
第2選択ゲート電極SG2は、第2積層構造体ML2とZ軸方向に沿って積層され、Z軸方向に積層された複数の第2選択ゲート導電膜71bと、複数の第2選択ゲート導電膜71bどうしの間に設けられた第2選択ゲート導電膜間絶縁膜72bと、を有する。
【0057】
第2半導体ピラーSP2は、第2積層構造体ML2及び第2選択ゲート電極SG2をZ軸方向に貫通する。第2半導体ピラーSP2は、Y軸方向に沿って第1半導体ピラーSP1と隣接する。
【0058】
第2記憶層は、複数の第2電極膜61bと第2半導体ピラーSP2との間に設けられる。第2内側絶縁膜は、第2記憶層と第2半導体ピラーSP2との間に設けられる。第2外側絶縁膜は、第2記憶層と複数の第2電極膜61bとの間に設けられる。第2選択ゲート絶縁膜は、複数の第2選択ゲート導電膜71bと第2半導体ピラーSP2との間に設けられる。
【0059】
第1半導体接続部CP1は、第1半導体ピラーSP1の一端と第2半導体ピラーSP2の一端とを接続する。第1半導体接続部CP1によって接続される第1半導体ピラーSP1の一端及び第2半導体ピラーSP2の一端は、第1半導体ピラーSP1の半導体基板11の側の端及び第2半導体ピラーSP2の半導体基板11の側の端である。
【0060】
そして、不揮発性半導体記憶装置110は、第1配線(例えばビット線BL)と、第2配線(例えばソース線SL)と、をさらに備えることができる。第1配線は、第1半導体ピラーSP1の第1半導体接続部CP1とは反対の側の他端と接続される。第2配線は、第2半導体ピラーSP2の第1半導体接続部CP1とは反対の側の他端と接続される。第2配線は、第1配線の延在方向に対して直交する方向に延在する。本具体例では、第1配線は、Y軸方向に沿って延在し、第2配線は、X軸方向に沿って延在する。
【0061】
なお、図1に例示したように、第1半導体ピラーSP1は、ビアV1によってビット線BLに接続され、第4半導体ピラーSP4は、ビアV2によってビット線BLに接続される。
【0062】
以下では、第1積層構造体ML1及び第2積層構造体ML2を総称して積層構造体MLということにする。また、第1電極膜61a及び第2電極膜61bを総称して、電極膜61ということにする。また、第1電極間絶縁膜62a及び第2電極間絶縁膜62bを総称して、電極間絶縁膜62ということにする。さらに、第1選択ゲート電極SG1及び第2選択ゲート電極SG2を総称して、選択ゲート電極SGということにする。また、第1選択ゲート導電膜71a及び第2選択ゲート導電膜71bを総称して、選択ゲート導電膜71ということにする。また、第1選択ゲート導電膜間絶縁膜72a及び第2選択ゲート導電膜間絶縁膜72bを総称して、選択ゲート導電膜間絶縁膜72ということにする。
【0063】
なお、既に説明したように、不揮発性半導体記憶装置110は、第3半導体ピラーSP3と、第4半導体ピラーSP4と、第2半導体接続部CP2と、をさらに有することができる。
【0064】
第3半導体ピラーSP3は、Y軸方向において、第2半導体ピラーSP2の第1半導体ピラーSP1とは反対の側で第2半導体ピラーSP2と隣接する。第4半導体ピラーSP4は、Y軸方向において、第3半導体ピラーSP3の第2半導体ピラーSP2とは反対の側で第3半導体ピラーSP3と隣接する。
【0065】
図4に関して説明したように、本具体例では、第3半導体ピラーSP3が貫通する電極膜61は、第2半導体ピラーSP2が貫通する第2電極膜61bと連続し、第4半導体ピラーSP4が貫通する電極膜61は、第1半導体ピラーSP1が貫通する第1電極膜61aと連続している。ただし、実施形態はこれに限らず、半導体ピラーSPのそれぞれは、それぞれ別の(例えばY軸方向に沿って分断された)電極膜61を貫通しても良い。
【0066】
第2半導体接続部CP2は、第3半導体ピラーSP3の一端と第4半導体ピラーSP4の一端とを接続する。第1配線は、例えば第4半導体ピラーSP4の第2半導体接続部CP2とは反対の側の他端とさらに接続される。第2配線は、第3半導体ピラーSP3の第2半導体接続部CP2とは反対の側の他端とさらに接続される。
【0067】
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置110においては、選択ゲート電極SGが、複数の選択ゲート導電膜71と、選択ゲート導電膜間絶縁膜72と、の積層膜の構成を有することから、後述するように、選択ゲート電極SG及び電極膜61の加工性が向上する。これにより、生産性を向上することができる。
【0068】
例えば、選択ゲート電極SGにおいては、半導体ピラーSPの選択動作の際に、半導体ピラーSPをカットオフするために、選択ゲート電極SGのZ軸方向における厚さは、比較的厚く設定される。一方、メモリセルMCとなる電極膜61のZ軸方向に沿った厚さは、メモリセルMCを高密度に集積させるために、比較的薄く設定される。
【0069】
すなわち、選択ゲート電極SG(第1選択ゲート電極SG1)のZ軸方向に沿った厚さは、1つの電極膜61の厚さ(複数の第1電極膜61aのいずれかのZ軸方向に沿った厚さ)よりも大きい。
【0070】
Z軸方向の厚さが厚い選択ゲート電極SGを、一体の導電膜として形成した場合には、選択ゲート電極SGのパターン加工の条件は、電極膜61のパターン加工の条件から大きく異なる条件となる。このため、両者の加工において、それぞれに適正な加工条件を適用するための加工条件の変更、及び、付加的な工程が発生し、生産性は低くなる場合がある。
【0071】
これに対し、本実施形態においては、選択ゲート電極SGに、導電膜と絶縁膜との積層膜の構成が適用されるので、選択ゲート電極SGのパターン加工の条件を、電極膜61のパターン加工の条件に類似した条件とすることができる。これにより、両者の加工において、類似した加工条件を用いることができ、また、付加的な工程を発生させることが抑制され、生産性が向上する。
【0072】
例えば、複数の選択ゲート導電膜71のそれぞれには、複数の電極膜61のそれぞれに用いられる材料と実質的に同じ材料を用いることができる。また、複数の選択ゲート導電膜71のそれぞれのZ軸方向に沿った厚さは、複数の電極膜61のそれぞれのZ軸方向に沿った厚さと実質的に同じとすることができる。
【0073】
そして、選択ゲート導電膜間絶縁膜72には、電極間絶縁膜62に用いられる材料と実質的に同じ材料を用いることができる。また、選択ゲート導電膜間絶縁膜72のZ軸方向に沿った厚さは、電極間絶縁膜62のZ軸方向に沿った厚さと実質的に同じとすることができる。
【0074】
例えば、選択ゲート導電膜71として、電極膜61に用いられる導電膜と同じ材料で同じ厚さの導電膜を用い、選択ゲート導電膜間絶縁膜72として、電極間絶縁膜62に用いられる絶縁膜と同じ材料で同じ厚さの絶縁膜を用いることができる。これにより、選択ゲート電極SGの膜構成が、積層構造体MLの膜構成と同じになり、両者の加工条件は同じになり、より生産性が向上する。
【0075】
ただし、実施形態はこれに限らず、選択ゲート導電膜71の材料及び厚さは、電極膜61とは異なっても良く、また、選択ゲート導電膜間絶縁膜72の材料及び厚さは、電極間絶縁膜62とは異なっても良い。
以下では、選択ゲート導電膜71の材料及び厚さが、電極膜61と実質的に同じで、また、選択ゲート導電膜間絶縁膜72の材料及び厚さが、電極間絶縁膜62と実質的に同じ場合の例として、不揮発性半導体記憶装置110の製造方法の例について説明する。
【0076】
図5(a)〜図5(f)及び図6(a)〜図6(c)は、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。
すなわち、これらの図は、配線接続部MU2を例えばX−Z平面で切断したときの部分的な模式的断面図に相当する。そして、これらの図は、Z軸方向に積層された複数の電極膜61(本具体例では電極膜61B)のX軸方向における長さを階段状に変化させる工程を例示している。なお、これらの図においては、層間絶縁膜13よりも上の部分の構成が図示されており、それ以外の部分(例えば半導体基板11、回路部CU及び層間絶縁膜13など)は省略されている。
【0077】
図5(a)に表したように、半導体基板11(図示せず)の上にバックゲートBGとなるバックゲート導電膜BGfが設けられ、その上に、電極膜61となる導電膜61fと、電極間絶縁膜62となる絶縁膜62fと、が交互に積層されている。この例では導電膜61fが4枚描かれているが、導電膜61fの数は任意である。
【0078】
さらに、その上に、選択ゲート導電膜71となる導電膜71fと、選択ゲート導電膜間絶縁膜72となる絶縁膜72fと、が交互に積層されている。この例では導電膜71fが3枚描かれているが、導電膜71fの数は任意である。積層された複数の導電膜71f、及び、複数の絶縁膜72fが、選択ゲート電極SGとなる選択ゲート電極膜SGfに含まれる。
【0079】
なお、この例では、選択ゲート電極SG(選択ゲート電極膜SGf)の一番上の層が、選択ゲート導電膜71(導電膜71f)とされているが、選択ゲート電極SGの一番上の層が、選択ゲート導電膜間絶縁膜72(絶縁膜72f)とされても良い。以下では、選択ゲート電極SGの一番上の層が、選択ゲート導電膜71(導電膜71f)とされる場合として説明する。
【0080】
導電膜61f及び導電膜71fには、例えば、不純物がドープされたポリシリコンが用いられる。導電膜61f及び導電膜71fの厚さは、例えば約50ナノメートル(nm)である。絶縁膜62f及び絶縁膜72fには、例えば酸化シリコンが用いられる。絶縁膜62f及び絶縁膜72fの厚さは、例えば約30nmである。
【0081】
さらに、その上に、所定のパターン形状で、マスク材81が形成されている。マスク材81には、例えばフォトレジストが用いられる。なお、マスク材81のパターン形状の加工には、フォトリソグラフィを用いることができる。
【0082】
そして、図5(a)に表したように、マスク材81をマスクにして、上から1層目の導電膜71f及び上から1層目の絶縁膜72fをエッチングする。なお、このエッチング及び以下のエッチングには、例えばRIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチングを用いることができる。
【0083】
そして、図5(b)に表したように、マスク材81をスリミングし、マスク材81の端を例えばX軸方向に沿って後退させる。これにより、1層目の導電膜71fの上面の一部が露出する。
【0084】
そして、図5(c)に表したように、スリミングされたマスク材81をマスクにして上から1層目の導電膜71f及び絶縁膜72fをエッチングすると共に、上から2層目の導電層71f及び絶縁膜72fをエッチングする。これにより、1層目及び2層目の導電膜71fにおいて、段差が形成される。
【0085】
そして、図5(d)に表したように、マスク材81をさらにスリミングする。
さらに、図5(e)に表したように、さらにスリミングされたマスク材81をマスクにして上から1層目の導電膜71f及び絶縁膜72fをエッチングすると共に上から2層目及び3層目の導電膜71f、並びに、上から2層目の絶縁膜72fをエッチングする。
【0086】
そして、図5(f)に表したように、マスク材81をさらにスリミングする。
さらに、図6(a)に表したように、さらにスリミングされたマスク材81をマスクにして上から1層目の導電膜71f及び絶縁膜72fをエッチングすると共に、上から2層目及び3層目の導電膜71f、上から2層目の絶縁膜72f、並びに、上から1層目の導電膜61f及び絶縁膜62fをエッチングする。
【0087】
そして、図6(b)に表したように、マスク材81をさらにスリミングする。
このように、エッチングと、マスク材81のスリミングと、を必要な回数繰り返すことにより、複数の導電膜61fに所定の数の段差が形成される。
【0088】
そして、図6(c)に表したように、スリミングされたマスク材81をマスクにして、1層目〜3層目の導電膜71f並びに1層目及び2層目の絶縁膜72fを一括してエッチングし、さらに、1層目〜4層目の導電膜61f及び絶縁膜62fをエッチングする。これにより、1層目〜3層目の導電膜71fは、最後のマスク材81の形状を反映した形状に加工され、1層目〜4層目の導電膜61fは、階段状の形状に加工される。これにより、1層目〜3層目の導電膜71fを含む選択ゲート電極SGと、1層目〜4層目の導電膜61fを含む積層構造体MLと、が形成できる。
【0089】
このように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置110においては、1つのPEP工程によって得られたマスク材81を基に、エッチングと、マスク材81のスリミングと、を繰り返すことにより、選択ゲート電極SGと、段差を有する電極膜61を含む積層構造体MLと、を高い生産性で製造できる。
【0090】
図7(a)〜図7(c)は、比較例の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一部を例示する工程順模式的断面図である。
この比較例においては、選択ゲート電極SGが積層膜でなく、選択ゲート電極SGとして、電極膜61よりも厚い1枚の導電膜が用いられている。
【0091】
すなわち、図7(a)に表したように、比較例の不揮発性半導体記憶装置119においては、導電膜61fと絶縁膜62fとが交互に積層され、その上に、選択ゲート電極SGとなる、1枚の選択ゲート電極膜SGf1が設けられる。選択ゲート電極SGとなる選択ゲート電極膜SGf1の厚さは、電極膜61となる導電膜61fの厚さよりも厚い。
【0092】
このように、厚い選択ゲート電極膜SGf1の加工を、図5(a)〜図5(f)及び図6(a)〜図6(c)に関して説明したエッチングとスリミングとの繰り返し法のためのマスクとは別のマスクを用いて実施する場合には、PEPの数が増え生産性が低下する。
【0093】
そして、厚い選択ゲート電極膜SGf1の加工を、エッチングとスリミングとの繰り返し法のためのマスクを用いて実施する場合には、以下のようになる。
【0094】
図7(a)に表したように、この場合も、選択ゲート電極膜SGf1の上にマスク材81を形成し、マスク材81をマスクにして、選択ゲート電極膜SGf1及び上から1層目の絶縁膜62fを加工する。
【0095】
そして、図7(b)に表したように、マスク材81をスリミングする。
そして、図7(c)に表したように、スリミングされたマスク材81をマスクにして、選択ゲート電極膜SGf1、及び、1層目の導電膜61fをエッチングする。このとき、選択ゲート電極膜SGf1が厚いため、選択ゲート電極膜SGf1をエッチングする条件は、薄い導電膜61f及び薄い絶縁膜62fをエッチングするための条件よりも過酷な条件が用いられる。このため、選択ゲート電極膜SGf1のエッチングによって、導電膜61f及び絶縁膜62fが過剰にエッチングされ、必要以外の部分の導電膜61f及び絶縁膜62fが除去される可能性があり、場合によっては、加工不良を生じる場合がある。
【0096】
さらに、厚い選択ゲート電極膜SGf1をエッチングする時間は長い。比較例においては、図5(a)〜図5(f)及び図6(a)〜図6(c)に関して説明したエッチングとスリミングとの繰り返しごとに、厚い選択ゲート電極膜SGf1をエッチングする必要があり、このため、全体の処理時間が長くなる。
【0097】
これに対し、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置110においては、選択ゲート電極SG(選択ゲート電極膜SGf)として、複数の選択ゲート導電膜71(導電膜71f)と、それらの間の選択ゲート導電膜間絶縁膜72(絶縁膜72f)と、の積層膜を用いることで、選択ゲート導電膜71及び選択ゲート導電膜間絶縁膜72の加工の条件を、電極膜61及び電極間絶縁膜62の加工の条件に近づけることができる。
【0098】
これにより、1つのPEP工程によって得られたマスク材81を基に、エッチングと、マスク材81のスリミングと、を繰り返すことにより、選択ゲート電極SGと、段差を有する電極膜61を含む積層構造体MLと、を高い生産性で製造できる。複数の選択ゲート導電膜71のそれぞれ厚さを薄く設定することで、選択ゲート導電膜71の加工条件は緩和され、選択ゲート導電膜71の加工の際に、導電膜61f及び絶縁膜62fが過剰にエッチングされ、必要以外の部分の導電膜61f及び絶縁膜62fが除去されることが抑止できる。
【0099】
そして、選択ゲート導電膜71及び選択ゲート導電膜間絶縁膜72の構成(例えば材料及び厚さ)を、電極膜61及び電極間絶縁膜62の構成(例えば材料及び厚さ)と実質的に同じに設定すると、選択ゲート導電膜71及び選択ゲート導電膜間絶縁膜72の加工の条件を、電極膜61及び電極間絶縁膜62の加工の条件と同じすることができ、加工処理の安定性がさらに高まり、さらに生産性が向上できる。
【0100】
なお、選択ゲート電極SGのZ軸方向に沿った厚さは、半導体ピラーSPを制御するために必要な厚さに基づいて定めることができる。そして、選択ゲート電極SGのZ軸方向に沿った厚さ、及び、加工性に基づいて、選択ゲート導電膜71の厚さ及び数、並びに、選択ゲート導電膜間絶縁膜72の厚さを定めることができる。
【0101】
電極膜61の数は、例えば、1本の半導体ピラーSPに形成するメモリセルMCの数に対応して任意に定められる。
1つの積層構造体MLにおける電極膜61の数は、1つの選択ゲート電極SGにおける選択ゲート導電膜71の数よりも大きい。
【0102】
上記のように、実施形態は、Z軸方向に積層された複数の電極膜61と、複数の電極膜61どうしの間に設けられた電極間絶縁膜62と、を有する積層構造体MLと、積層構造体MLとZ軸方向に沿って積層され、Z軸方向に積層された複数の選択ゲート導電膜71と、複数の選択ゲート導電膜71どうしの間に設けられた選択ゲート導電膜間絶縁膜72と、を有する選択ゲート電極SGと、積層構造体ML及び選択ゲート電極SGをZ軸方向に貫通する半導体ピラーSPと、複数の電極膜61と半導体ピラーSPとの間に設けられた記憶層48と、記憶層48と半導体ピラーSPとの間に設けられた内側絶縁膜42と、記憶層48と複数の電極膜61との間に設けられた外側絶縁膜43と、複数の選択ゲート導電膜71と半導体ピラーSPとの間に設けられた選択ゲート絶縁膜SGIと、を有する不揮発性半導体記憶装置の製造方法を含むことができる。
【0103】
そして、本製造方法は、基板(半導体基板11)上に、電極膜61となる導電膜61fと電極間絶縁膜62となる絶縁膜62fとを有する積層膜と、選択ゲート導電膜71となる導電膜71fと選択ゲート導電膜間絶縁膜72となる絶縁膜72fとを有する積層膜と、を有する積層母膜を形成する工程と、積層母膜の上に、予め定められたパターン形状を有するマスク材81を形成する工程と、マスク材81をマスクにした積層母膜のエッチングと、マスク材81のスリミングと、を繰り返して、積層母材膜を加工する工程と、を備えることができる。
【0104】
すなわち、本製造方法においては、図5(a)〜図5(f)及び図6(a)〜図6(c)に関して説明したエッチングとスリミングとの繰り返しを実施して、導電膜61f、絶縁膜62f、導電膜71f及び絶縁膜72fを含む積層母材膜が加工される。
【0105】
なお、導電膜61f、絶縁膜62f、導電膜71f及び絶縁膜72fを含む積層母材膜を形成する工程は、例えば、導電膜61fと絶縁膜62fとを有する積層膜の形成工程と、導電膜71fと絶縁膜72fとを有する積層膜の形成工程と、を含むことができる。この場合には、例えば、まず、導電膜61fと絶縁膜62fとを交互に積層し、その後、導電膜71fと絶縁膜72fとを交互に積層する。
【0106】
このように、導電膜61f、絶縁膜62f、導電膜71f及び絶縁膜72fを含む積層母材膜を形成工程は任意である。
【0107】
本製造方法において、導電膜61fの材料及び厚さは、導電膜71fの材料及び厚さと実質的に同じとすることができる。また、絶縁膜62fの材料及び厚さは、絶縁膜72fの材料及び厚さと実質的に同じとすることができる。これにより、加工条件が均一にでき、生産性がより向上できる。
【0108】
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的斜視図である。
図9は、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的断面図である。
なお、図8においては、図を見易くするために、導電部分のみを示し、絶縁部分は図示を省略している。
【0109】
図8及び図9に表したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置120においては、半導体ピラーSPはU字形状に接続されておらず、それぞれの半導体ピラーSPが独立している。すなわち、不揮発性半導体記憶装置120においては、直線状のNANDストリングが設けられる。そして、積層構造体MLの上に上部選択ゲート電極USGが設けられ、積層構造体MLの下に下部選択ゲート電極LSGが設けられている。
【0110】
上部選択ゲート電極USG及び下部選択ゲート電極LSGは、選択ゲート電極SGに含まれる。上部選択ゲート電極USGは、積層構造体MLとZ軸方向に沿って積層されている。また、下部選択ゲート電極LSGも、積層構造体MLとZ軸方向に沿って積層されている。
【0111】
そして、下部選択ゲート電極LSGの下側に、ソース線SLが設けられている。ソース線SLの下に層間絶縁膜13aが設けられ、ソース線SLと下部選択ゲート電極LSGとの間に層間絶縁膜13bが設けられている。
【0112】
下部選択ゲート電極LSGの下方において半導体ピラーSPはソース線SLに接続され、上部選択ゲート電極USGの上方において半導体ピラーSPはビット線BLに接続されている。そして、上部選択ゲート電極USGと下部選択ゲート電極LSGとの間の積層構造体MLにおいてメモリセルMCが形成され、半導体ピラーSPが、直線状の1つのNANDストリングとして機能する。
【0113】
上部選択ゲート電極USG及び下部選択ゲート電極LSGは、それぞれ層間絶縁膜17及び層間絶縁膜13cによって分断され、X軸方向に沿って延在する帯状の形状を有している。
【0114】
一方、半導体ピラーSPの上部に接続されるビット線BL、及び、半導体ピラーSPの下部に接続されるソース線SLは、Y軸方向に延在する帯状の形状を有している。
そして、この場合は、電極膜61は、X−Y平面に平行な板状の導電膜である。
【0115】
本具体例では、上部選択ゲート電極USGは、Z軸方向に積層された複数の選択ゲート導電膜71と、複数の選択ゲート導電膜71どうしの間に設けられた選択ゲート導電膜間絶縁膜72と、を有する。本具体例では、選択ゲート導電膜71が3枚設けられているが、選択ゲート導電膜71の数は任意である。
【0116】
そして、上部選択ゲート電極USGの複数の選択ゲート導電膜71と半導体ピラーSPとの間に、選択ゲート絶縁膜(上部選択ゲート絶縁膜USGI)が設けられている。
【0117】
なお、下部選択ゲート電極LSGと半導体ピラーSPとの間には、下部選択ゲート絶縁膜LSGIが設けられている。上部選択ゲート絶縁膜USGI及び下部選択ゲート絶縁膜LSGIには、例えば、酸化シリコンが用いられる。
【0118】
このように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置120においても、選択ゲート電極SG(上部選択ゲート電極USG)が、複数の選択ゲート導電膜71と、選択ゲート導電膜間絶縁膜72と、の積層膜の構成を有することから、選択ゲート電極SG及び電極膜61の加工性が向上する。これにより、生産性を向上することができる。
【0119】
すなわち、不揮発性半導体記憶装置120においても、図5(a)〜図5(f)及び図6(a)〜図6(c)に関して説明したエッチングとスリミングとの繰り返しの方法によって、選択ゲート電極SG(上部選択ゲート電極USG)と、段差を有する電極膜61を含む積層構造体MLと、を高い生産性で製造できる。
【0120】
なお、本具体例では、上部選択ゲート電極USGが、選択ゲート導電膜71及び選択ゲート導電膜間絶縁膜72の積層膜の構造を有しているが、上部選択ゲート電極USG及び下部選択ゲート電極LSGの少なくともいずれかに、選択ゲート導電膜71及び選択ゲート導電膜間絶縁膜72の積層膜の構造を適用しても良い。
【0121】
以上説明したように、実施形態によれば、生産性を向上した一括加工型3次元積層メモリ構成の不揮発性半導体記憶装置が提供される。
【0122】
なお、上記においては、記憶層48として窒化シリコンを用いる場合について説明したが、実施形態はこれに限らず、記憶層48には、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウム、ハフニア、ハフニウム・アルミネート、窒化ハフニア、窒化ハフニウム・アルミネート、ハフニウム・シリケート、窒化ハフニウム・シリケート、酸化ランタン及びランタン・アルミネートよりなる群から選択されたいずれかの単層膜、または、前記群から選択された複数からなる積層膜を用いることができる。
【0123】
また、電極間絶縁膜62、内側絶縁膜42、外側絶縁膜43及び選択ゲート導電膜間絶縁膜72には、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウム、ハフニア、ハフニウム・アルミネート、窒化ハフニア、窒化ハフニウム・アルミネート、ハフニウム・シリケート、窒化ハフニウム・シリケート、酸化ランタン及びランタン・アルミネートよりなる群から選択されたいずれかの単層膜、または、前記群から選択された複数からなる積層膜を用いることができる。
【0124】
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれは良い。
【0125】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、不揮発性半導体記憶装置に含まれる電極膜、電極間絶縁膜、選択ゲート電極、選択ゲート導電膜、選択ゲート導電膜間絶縁膜、半導体ピラー、記憶層、電荷蓄積層、内側絶縁膜、外側絶縁膜、絶縁膜、導電膜、層間絶縁膜、ソース線、ビット線、配線などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0126】
その他、本発明の実施の形態として上述した不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0127】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0128】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0129】
11…半導体基板、 11a…主面、 13、13a、13b、13c…層間絶縁膜、 17、18、19…層間絶縁膜、 20…バリア層、 21…金属層、 22…ビア、 23…層間絶縁膜、 31…ビアプラグ、 32…ワード配線、 33…ビアプラグ、 34…バックゲート配線、 42…内側絶縁膜(第1及び第2内側絶縁膜)、 43…外側絶縁膜(第1及び第2外側絶縁膜)、 48…記憶層(第1及び第2記憶層)、 61、61A、61B…電極膜、 61a…第1電極膜、 61b…第2電極膜、 61f…導電膜、 62…電極間絶縁膜、 62a…第1電極間絶縁膜、 62b…第2電極間絶縁膜、 62f…絶縁膜、 71…選択ゲート導電膜、 71a…第1選択ゲート導電膜、 71b…第2選択ゲート導電膜、 71f…導電膜、 72…選択ゲート導電膜間絶縁膜、 72a…第1選択ゲート導電膜間絶縁膜、 72b…第2選択ゲート導電膜間絶縁膜、 72f…絶縁膜、 81…マスク材、 110、119、120…不揮発性半導体記憶装置、 BG…バックゲート、 BGf…バックゲート導電膜、 BL…ビット線、 CP、CPn…半導体接続部、 CP1…第1半導体接続部、 CP2…第2半導体接続部、 CU…回路部、 IL…絶縁層、 LSG…下部選択ゲート電極、 LSGI…下部選択ゲート絶縁膜、 MC…メモリセル、 ML…積層構造体、 ML1…第1積層構造体、 ML2…第2積層構造体、 MR…メモリアレイ領域、 MU…メモリ部、 MU1…マトリクスメモリセル部、 MU2…配線接続部、 PR…周辺領域、 PR1…周辺領域回路、 SG…選択ゲート電極、 SG1〜SG4…第1〜第4選択ゲート電極、 SGI…選択ゲート絶縁膜、 SGf、SGf1…選択ゲート電極膜、 SL…ソース線、 SP、SPn…半導体ピラー、 SP1〜SP4…第1〜第4半導体ピラー、 TH…貫通ホール、 USG…上部選択ゲート電極、 USGI…上部選択ゲート絶縁膜、 V1、V2…ビア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に積層された複数の第1電極膜と、前記複数の第1電極膜どうしの間に設けられた第1電極間絶縁膜と、を有する第1積層構造体と、
前記第1積層構造体と前記第1方向に沿って積層され、前記第1方向に積層された複数の第1選択ゲート導電膜と、前記複数の第1選択ゲート導電膜どうしの間に設けられた第1選択ゲート導電膜間絶縁膜と、を有する第1選択ゲート電極と、
前記第1積層構造体及び前記第1選択ゲート電極を前記第1方向に貫通する第1半導体ピラーと、
前記複数の第1電極膜と前記第1半導体ピラーとの間に設けられた第1記憶層と、
前記第1記憶層と前記第1半導体ピラーとの間に設けられた第1内側絶縁膜と、
前記第1記憶層と前記複数の第1電極膜との間に設けられた第1外側絶縁膜と、
前記複数の第1選択ゲート導電膜と前記第1半導体ピラーとの間に設けられた第1選択ゲート絶縁膜と、
を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
【請求項2】
前記複数の第1選択ゲート導電膜のそれぞれには、前記複数の第1電極膜のそれぞれに用いられる材料と実質的に同じ材料が用いられることを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
【請求項3】
前記複数の第1選択ゲート導電膜のそれぞれの厚さは、前記複数の第1電極膜のそれぞれの厚さと実質的に同じであることを特徴とする請求項1または2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
【請求項4】
前記第1方向に対して垂直な第2方向において前記第1積層構造体と隣接し、前記第1方向に積層された複数の第2電極膜と、前記複数の第2電極膜どうしの間に設けられた第2電極間絶縁膜と、を有する第2積層構造体と、
前記第2積層構造体と前記第1方向に沿って積層され、前記第1方向に積層された複数の第2選択ゲート導電膜と、前記複数の第2選択ゲート導電膜どうしの間に設けられた第2選択ゲート導電膜間絶縁膜と、を有する第2選択ゲート電極と、
前記第2積層構造体及び前記第2選択ゲート電極を前記第1方向に貫通する第2半導体ピラーと、
前記複数の第2電極膜と前記第2半導体ピラーとの間に設けられた第2記憶層と、
前記第2記憶層と前記第2半導体ピラーとの間に設けられた第2内側絶縁膜と、
前記第2記憶層と前記複数の第2電極膜との間に設けられた第2外側絶縁膜と、
前記複数の第2選択ゲート導電膜と前記第2半導体ピラーとの間に設けられた第2選択ゲート絶縁膜と、
前記第1半導体ピラーの一端と前記第2半導体ピラーの一端とを接続する半導体接続部と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置。
【請求項5】
前記第1半導体ピラーの前記半導体接続部とは反対の側の他端と接続された第1配線と、
前記第2半導体ピラーの前記半導体接続部とは反対の側の他端と接続され、前記第1配線の延在方向に対して直交する方向に延在する第2配線と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置。
【請求項6】
第1方向に積層された複数の電極膜と、前記複数の電極膜どうしの間に設けられた電極間絶縁膜と、を有する積層構造体と、前記積層構造体と前記第1方向に沿って積層され、前記第1方向に積層された複数の選択ゲート導電膜と、前記複数の選択ゲート導電膜どうしの間に設けられた選択ゲート導電膜間絶縁膜と、を有する選択ゲート電極と、前記積層構造体及び前記選択ゲート電極を前記第1方向に貫通する半導体ピラーと、前記複数の電極膜と前記半導体ピラーとの間に設けられた記憶層と、前記記憶層と前記半導体ピラーとの間に設けられた内側絶縁膜と、前記記憶層と前記複数の電極膜との間に設けられた外側絶縁膜と、前記複数の選択ゲート導電膜と前記半導体ピラーとの間に設けられた選択ゲート絶縁膜と、を有する不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、
基板上に、前記電極膜となる導電膜と前記電極間絶縁膜となる絶縁膜とを有する積層膜と、前記選択ゲート導電膜となる導電膜と前記選択ゲート導電膜間絶縁膜となる絶縁膜とを有する積層膜と、を有する積層母膜を形成する工程と、
前記積層母膜の上に、予め定められたパターン形状を有するマスク材を形成する工程と、
前記マスク材をマスクにした前記積層母膜のエッチングと、前記マスク材のスリミングと、を繰り返して、前記積層母材膜を加工する工程と、
を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−4470(P2012−4470A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−140232(P2010−140232)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】