説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】スプリットゲート構造のMONOS型不揮発性メモリセルを有する半導体装置において、信頼度を低減することなく高集積化を実現する。
【解決手段】メモリ用nMISのメモリゲート電極MGの高さを選択用nMISの選択ゲート電極CGの高さよりも20〜100nm高く形成することにより、メモリゲート電極MGの片側面(ソース領域Srm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅を、所望するメモリセルMC1のディスターブ特性を得るために必要とする大きさとする。また、周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の高さを選択用nMISの選択ゲート電極CGの高さ以下とすることにより、ゲート電極G2の側面に形成されるサイドウォールSW3の幅を小さくして、シェアードコンタクトホールC2の内部がサイドウォールSW3により埋め込まれるのを防ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造技術に関し、特に、窒化膜を電荷蓄積層とするMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)構造のメモリセルにより構成される不揮発性メモリを有する半導体装置およびその製造に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特開2003−309193号公報(特許文献1)には、第1ゲート電極(コントロールゲート電極)と、絶縁膜および電荷蓄積領域を介して配置された第2ゲート電極(メモリゲート電極)とを有する不揮発性のメモリセルトランジスタにおいて、第1ゲート電極の基板表面からの高さが第2ゲート電極の基板表面からの高さまたは周辺回路に形成されたトランジスタのゲート電極の基板表面からの高さよりも低く加工された構造のメモリセルトランジスタが記載されている。
【0003】
また、例えば特開2002−231829号公報(特許文献2)には、選択ゲート電極の側面にゲート分離絶縁膜を介して制御ゲート電極が側壁状に形成され、制御ゲート電極と選択ゲート電極とは所定の高低差を有する不揮発性のメモリセルが開示されている。
【特許文献1】特開2003−309193号公報
【特許文献2】特開2002−231829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気的に書き換え可能な不揮発性メモリとしては、多結晶シリコンをフローティング電極としたEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)が主に使用されている。しかし、この構造のEEPROMでは、フローティングゲート電極を取り囲む酸化膜のどこか一部にでも欠陥があると、電荷蓄積層が導体であるため、異常リークにより蓄積ノードに貯えられた電荷がすべて抜けてしまう場合がある。特に今後、微細化が進み集積度が向上すると、この問題がより顕著になってくると考えられる。
【0005】
そこで、近年は、窒化膜を電荷蓄積層とするMONOS型メモリセルが注目されている。この場合、データ記憶に寄与する電荷は、絶縁体である窒化膜の離散トラップに蓄積されるため、蓄積ノードを取り巻く酸化膜のどこか一部に欠陥が生じて異常リークがおきても、電荷蓄積層の電荷が全て抜けてしまうことがないため、データ保持の信頼度を向上させることが可能である。
【0006】
MONOS型メモリセルとしては、単一トランジスタ構造のメモリセルが提案されている。さらにこの構造のメモリセルの場合、EEPROMのメモリセルと比べてディスターブの影響を受け易いので、選択ゲート電極を設けた2トランジスタ構成のスプリットゲート構造のメモリセルも提案されている。
【0007】
しかしながら、スプリットゲート構造のMONOS型不揮発性メモリセルについては、以下に説明する種々の技術的課題が存在する。
【0008】
スプリットゲート構造のMONOS型不揮発性メモリセルには、選択ゲート電極の側面に絶縁膜を介して、サイドウォール形状のメモリゲート電極が自己整合により設けられたメモリセルがある。この場合、製造工程におけるフォトリソグラフィの位置合わせマージンが不要であること、自己整合で形成するメモリゲート電極のゲート長をフォトリソグラフィの最小解像寸法以下にできることから、フォトマスクを用いてメモリゲート電極を形成するメモリセルに比べて、より微細なメモリセルを実現することができる。
【0009】
本発明者らは上記構造のメモリセルのさらなる微細化を検討しており、例えば現在150nmである選択ゲート電極およびメモリゲート電極の基板表面からの高さを、さらに低い100nm程度とするメモリセルの開発を行っている。しかし、選択ゲート電極およびメモリゲート電極の基板表面からの高さが低くなると、メモリゲート電極の側面に形成されるスペーサの幅が狭くなり、メモリゲート電極とソース領域との距離が短くなってディスターブ特性が劣化するという問題が生じてしまう。
【0010】
また、周辺回路に形成されるトランジスタのさらなる微細化も検討しており、特に、シェアードコンタクト部における非導通不良を低減するために、ゲート電極の基板表面からの高さを低くすることが望まれている。ところで、周辺回路に形成されるトランジスタのゲート電極はメモリセルを構成する選択ゲート電極と同時に形成されている。このため、選択ゲート電極およびメモリゲート電極の基板表面からの高さを低くすることは、周辺回路に形成されるトランジスタのゲート電極の基板表面からの高さも低くなるので、シェアードコンタクト部における非導通不良が低減できることからも好ましい。しかし、前述したように、選択ゲート電極およびメモリゲート電極の基板表面からの高さを低くするとメモリセルのディスターブ特性が劣化することから、選択ゲート電極およびメモリゲート電極の基板表面からの高さを低くすることができず、従って、周辺回路に形成されるトランジスタのゲート電極の基板表面からの高さも低くすることができない。
【0011】
また、選択ゲート電極とメモリゲート電極との間には絶縁膜が設けられてはいるが、選択ゲート電極およびメモリゲート電極の表面に自己整合法によりシリサイド層を形成すると、シリサイド層が絶縁膜を乗り越えて成長し、選択ゲート電極とメモリゲート電極とが短絡不良を生ずることがある。その対策として、本発明者らはメモリゲート電極を過剰にエッチンングして、メモリゲート電極の基板表面からの高さを選択ゲート電極および絶縁膜の基板表面からの高さよりも低くすることを検討した。しかし、メモリゲート電極を過剰にエッチングすると、基板に過剰なエッチングが入るまたはメモリゲート電極にダメージが入るため、外観異常やメモリセルの諸特性にばらつきが生じるなどの新たな問題が生じてしまう。
【0012】
本発明の目的は、スプリットゲート構造のMONOS型不揮発性メモリセルを有する半導体装置において、信頼度を低減することなく高集積化を実現することのできる技術を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの一実施の形態を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0015】
この実施の形態は、スプリットゲート構造のMONOS型不揮発性メモリセルを有する半導体装置であって、メモリ領域の第1領域に形成された選択用電界効果トランジスタと、メモリ領域の第2領域に形成されたメモリ用電界効果トランジスタと、周辺回路領域に形成された周辺用電界効果トランジスタとを有し、選択用電界効果トランジスタの選択ゲート電極とメモリ用電界効果トランジスタのメモリゲート電極との間に電荷を蓄積する機能を有する電荷蓄積層を含む絶縁膜が形成されており、選択ゲート電極の半導体基板の主面からの高さがメモリゲート電極の半導体基板の主面からの高さよりも5〜100nm低く、周辺用電界効果トランジスタのゲート電極の半導体基板の主面からの高さが、選択ゲート電極の半導体基板の主面からの高さと同じかまたは低く形成されている。
【0016】
また、この実施の形態は、スプリットゲート構造のMONOS型不揮発性メモリセルを形成する半導体装置の製造方法であって、半導体基板の主面に第1絶縁膜を形成した後、第1絶縁膜上に第1導体膜および第3絶縁膜を順次堆積する工程、メモリ領域の第3絶縁膜および第1導体膜を順次エッチングして、第1領域に第1絶縁膜を介して第1導体膜からなる選択用電界効果トランジスタの選択ゲート電極を形成する工程、半導体基板の主面上に電荷を蓄積する機能を有する電荷蓄積層を含む第2絶縁膜を形成した後、第2絶縁膜上に第2導体膜を形成する工程、メモリ領域の第2導体膜をエッチングして、第2領域に電荷を蓄積する機能を有する電荷蓄積層を含む第2絶縁膜を介して第2導体膜からなるメモリ用電界効果トランジスタのメモリゲート電極を形成する工程、第3絶縁膜を除去する工程、周辺回路領域の第1導体膜を加工して周辺用電界効果トランジスタのゲート電極を形成する工程、半導体基板の主面上に第4絶縁膜を形成した後、第4絶縁膜をエッチングして、選択用電界効果トランジスタの選択ゲート電極、メモリ用電界効果トランジスタのメモリゲート電極および周辺用電界効果トランジスタのゲート電極の側面にサイドウォールをそれぞれ形成する工程を有する。
【0017】
また、この実施の形態は、スプリットゲート構造のMONOS型不揮発性メモリセルを形成する半導体装置の製造方法であって、半導体基板の主面に第1絶縁膜を形成した後、第1絶縁膜上に第1導体膜および第3絶縁膜を順次堆積する工程、メモリ領域の第3絶縁膜および第1導体膜を順次エッチングして、第1領域に第1絶縁膜を介して第1導体膜からなる選択用電界効果トランジスタの選択ゲート電極を形成する工程、半導体基板の主面上に電荷を蓄積する機能を有する電荷蓄積層を含む第2絶縁膜を形成した後、第2絶縁膜上に第2導体膜を形成する工程、メモリ領域の第2導体膜をエッチングして、第2領域に電荷を蓄積する機能を有する電荷蓄積層を含む第2絶縁膜を介して第2導体膜からなるメモリ用電界効果トランジスタのメモリゲート電極を形成する工程、周辺回路領域の第1導体膜の上面の第3絶縁膜を除去する工程、周辺回路領域の第1導体膜を加工して周辺用電界効果トランジスタのゲート電極を形成する工程、半導体基板の主面上に第4絶縁膜を形成した後、第4絶縁膜をエッチングして、選択用電界効果トランジスタの選択ゲート電極、メモリ用電界効果トランジスタのメモリゲート電極および周辺用電界効果トランジスタのゲート電極の側面にサイドウォールをそれぞれ形成する工程を有する。
【発明の効果】
【0018】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの一実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0019】
スプリットゲート構造のMONOS型不揮発性メモリセルを有する半導体装置において、信頼度を低減することなく高集積化を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下の実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0021】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、本実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0022】
また、以下の実施の形態においては、電界効果トランジスタを代表するMIS・FET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)をMISと略し、nチャネル型のMIS・FETをnMISと略す。また、以下の実施の形態で記載するMONOS型メモリセルについても、上記MISの下位概念に含まれることは勿論である。また、以下の実施の形態において、窒化シリコン、窒化ケイ素またはシリコンナイトライドというときは、Siは勿論であるが、それのみではなく、シリコンの窒化物で類似組成の絶縁膜を含むものとする。また、以下の実施の形態において、ウエハと言うときは、Si(Silicon)単結晶ウエハを主とするが、それのみではなく、SOI(Silicon On Insulator)ウエハ、集積回路をその上に形成するための絶縁膜基板等を指すものとする。その形も円形またはほぼ円形のみでなく、正方形、長方形等も含むものとする。
【0023】
また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1である不揮発性メモリセルの構造の一例を図1および図2によって説明する。図1はチャネルをメモリゲート電極に対して交差する方向に沿って切断したメモリセルの要部断面図、図2は図1に示したメモリセルの一部を拡大して示す要部断面図、ならびに周辺回路領域に形成されたnMISの要部断面図である。ここでは、スプリットゲート構造のサイドウォール方式メモリゲート電極乗り上げ型のメモリセルを例示している。
【0025】
ここで、図2のメモリ領域は、図28に示す不揮発性メモリセルの平面レイアウト図のA−A’断面図である。また、図2の周辺回路領域として、本実施の形態ではSRAMのメモリセルを例示している。図29に示すSRAMの平面レイアウト図のB−B’断面図が、図2の周辺回路領域である。すなわち、図30の負荷用MIS・FET(Qp1)のゲート電極と負荷用MIS・FET(Qp2)のソース領域とを、1つのコンタクトホールで接続している断面図である。このようなコンタクトホールを、後述ではシェアードコンタクトホールと称する。
【0026】
図30は、SRAMのメモリセルを示す等価回路図である。図示のように、このメモリセルMCは、一対の相補性データ線(データ線DL,データ線/(バー)DL)とワード線WLとの交差部に配置され、一対の駆動用MIS・FET(Qd1,Qd2)、一対の負荷用MIS・FET(Qp1,Qp2)および一対の転送用MIS・FET(Qt1,Qt2)により構成されている。駆動用MIS・FET(Qd1,Qd2)および転送用MIS・FET(Qt1,Qt2)はnチャネル型MIS・FETで構成され、負荷用MIS・FET(Qp1,Qp2)はpチャネル型MIS・FETで構成されている。
【0027】
メモリセルMCを構成する上記6個のMIS・FETのうち、駆動用MIS・FET(Qd1)および負荷用MIS・FET(Qp1)は、CMOSインバータINV1を構成し、駆動用MIS・FET(Qd2)および負荷用MIS・FET(Qp2)は、CMOSインバータINV2を構成している。これら一対のCMOSインバータINV1,INV2の相互の入出力端子(蓄積ノードA,B)は、交差結合され、1ビットの情報を記憶する情報蓄積部としてのフリップフロップ回路を構成している。また、このフリップフロップ回路の一方の入出力端子(蓄積ノードA)は、転送用MIS・FET(Qt1)のソース、ドレイン領域の一方に接続され、他方の入出力端子(蓄積ノードB)は、転送用MIS・FET(Qt2)のソース、ドレイン領域の一方に接続されている。
【0028】
さらに、転送用MIS・FET(Qt1)のソース、ドレイン領域の他方はデータ線DLに接続され、転送用MIS・FET(Qt2)のソース、ドレイン領域の他方はデータ線/DLに接続されている。また、フリップフロップ回路の一端(負荷用MIS・FET(Qp1,Qp2)の各ソース領域)は電源電圧(Vcc)に接続され、他端(駆動用MIS・FET(Qd1,Qd2)の各ソース領域)は基準電圧(Vss)に接続されている。
【0029】
上記回路の動作を説明すると、一方のCMOSインバータINV1の蓄積ノードAが高電位(“H”)であるときには、駆動用MIS・FET(Qd2)がONになるので、他方のCMOSインバータINV2の蓄積ノードBが低電位(“L”)になる。従って、駆動用MIS・FET(Qd1)がOFFになり、蓄積ノードAの高電位(“H”)が保持される。すなわち、一対のCMOSインバータINV1,INV2を交差結合させたラッチ回路によって相互の蓄積ノードA,Bの状態が保持され、電源電圧が印加されている間、情報が保存される。
【0030】
転送用MIS・FET(Qt1,Qt2)のそれぞれのゲート電極にはワード線WLが接続され、このワード線WLによって転送用MIS・FET(Qt1,Qt2)の導通、非導通が制御される。すなわち、ワード線WLが高電位(“H”)であるときには、転送用MIS・FET(Qt1,Qt2)がONになり、ラッチ回路と相補性データ線(データ線DL,バーDL)とが電気的に接続されるので、蓄積ノードA,Bの電位状態(“H”または“L”)がデータ線DL,/DLに現れ、メモリセルMCの情報として読み出される。
【0031】
メモリセルMCに情報を書き込むには、ワード線WLを“H”電位レベル、転送用MIS・FETQt1,Qt2をONにしてデータ線DL,/DLの情報を蓄積ノードA,Bに伝達する。
【0032】
次に、メモリ領域に形成されたメモリセルMC1の構造について説明する。
【0033】
半導体基板1は、例えばp型の単結晶シリコンからなり、その主面(デバイス形成面)の活性領域にはメモリセルMC1の選択用nMIS(第1電界効果トランジスタ)Qncとメモリ用nMIS(第2電界効果トランジスタ)Qnmとが配置されている。このメモリセルMC1のドレイン領域Drmは、例えば相対的に低濃度のn型の半導体領域2adと、そのn型の半導体領域2adよりも不純物濃度の高い相対的に高濃度のn型の半導体領域2bとを有している(LDD(Lightly Doped Drain)構造)。また、このメモリセルMC1のソース領域Srmは、例えば相対的に低濃度のn型の半導体領域2asと、そのn型の半導体領域2asよりも不純物濃度の高い相対的に高濃度のn型の半導体領域2bとを有している(LDD構造)。n型の半導体領域2ad,2asは、メモリセルMC1のチャネル領域側に配置され、n型の半導体領域2bは、メモリセルMC1のチャネル領域側からn型の半導体領域2ad,2as分だけ離れた位置に配置されている。
【0034】
このドレイン領域Drmとソース領域Srmとの間の半導体基板1の主面上には、上記選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極(第1ゲート電極)CGと、上記メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極(第2ゲート電極)MGとが隣接して延在しており、その延在方向において複数のメモリセルMC1は半導体基板1に形成された素子分離部を介して隣接している。選択ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGは、例えばn型の低抵抗多結晶シリコンからなり、選択ゲート電極CGのゲート長は、例えば80〜120nm程度、メモリゲート電極MGのゲート長は、例えば50〜100nm程度である。また、選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さは100〜150nm程度であり、メモリゲート電極MGの半導体基板1の主面からの高さは、選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さよりも5〜100nm程度高く形成されている。
【0035】
さらに、選択ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの上面には、例えばコバルトシリサイド等のようなシリサイド層3が形成されている。シリサイド層3の厚さは、例えば20nm程度である。MONOS型メモリセルでは、選択ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの双方に電位を供給する必要があり、その動作速度は選択ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの抵抗値に大きく依存する。従ってシリサイド層3を形成することにより選択ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの低抵抗化を図ることが望ましい。このシリサイド層3は、ソース領域Srmまたはドレイン領域Drmを構成するn型の半導体領域2bの上面にも形成されている。
【0036】
選択ゲート電極CGと半導体基板1の主面との間には、例えば厚さ1〜5nm程度の薄い酸化シリコンからなるゲート絶縁膜(第1絶縁膜)4が設けられている。従って素子分離部上およびゲート絶縁膜4を介した半導体基板1の第1領域上に選択ゲート電極CGが配置されている。このゲート絶縁膜4の下方の半導体基板1の主面には、例えばボロンが導入されてp型の半導体領域5が形成されている。この半導体領域5は、選択用nMIS(Qnc)のチャネル形成用の半導体領域であり、この半導体領域5により選択用nMIS(Qnc)のしきい値電圧が所定の値に設定されている。
【0037】
メモリゲート電極MGは選択ゲート電極CGの側面に設けられており、ゲート絶縁膜として、絶縁膜6b、電荷蓄積層CSLおよび絶縁膜6tからなる積層膜(第2絶縁膜;以下、絶縁膜6b,6tおよび電荷蓄積層CSLと記す)により選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの絶縁がなされている。また絶縁膜6b,6tおよび電荷蓄積層CSLを介した半導体基板1の第2領域上にメモリゲート電極MGが配置されている。なお、図1では絶縁膜6b,6tおよび電荷蓄積層CSLの表記を6b/CSL/6tとして表現している。
【0038】
電荷蓄積層CSLは、例えば窒化シリコンからなり、その厚さは、例えば5〜20nm程度である。絶縁膜6b,6tは、例えば酸化シリコン等からなり、絶縁膜6bの厚さは、例えば1〜10nm程度、絶縁膜6tの厚さは、例えば4〜15nm程度である。絶縁膜6b,6tは窒素を含んだ酸化シリコンで形成することもできる。さらに、選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に設けられた絶縁膜6bの半導体基板1の主面からの高さは、選択ゲート電極CGの上面の半導体基板1の主面の高さとほぼ同じに形成され、選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に設けられた絶縁膜6tおよび電荷蓄積層CSLの半導体基板1の主面からの高さは、メモリゲート電極MGの上面の半導体基板1の主面からの高さとほぼ同じに形成されている。
【0039】
選択ゲート電極CGの片側面(メモリゲート電極MGと反対側の側面、ドレイン領域Drm側の側面)およびメモリゲート電極MGの片側面(選択ゲート電極CGと反対側の側面、ソース領域Srm側の側面)にはそれぞれサイドウォールSW1が形成されている。サイドウォールSW1は、例えば酸化シリコン膜7b、窒化シリコン膜7mおよび酸化シリコン膜7tからなる積層膜(第4絶縁膜)により構成される。酸化シリコン膜7bの厚さは、例えば20nm、窒化シリコン膜7mの厚さは、例えば25nm、酸化シリコン膜7tの厚さは、例えば50nmである。しかし、メモリゲート電極MGの半導体基板1の主面からの高さが選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さよりも高いことから、メモリゲート電極MGの片側面に設けられたサイドウォールSW1の幅と選択ゲート電極CGの片側面に設けられたサイドウォールSW1の幅とは互いに異なる。すなわち、メモリゲート電極MGの片側面に設けられたサイドウォールSW1の幅が、選択ゲート電極CGの片側面に設けられたサイドウォールSW1の幅よりも大きくなり、メモリゲート電極MGの片側面に設けられたサイドウォールSW1の幅は、例えば50nm、選択ゲート電極CGの片側面に設けられたサイドウォールSW1の幅は、例えば40nmとなる。
【0040】
さらに、メモリゲート電極MGの選択ゲート電極CG側の片側面で、かつ選択ゲート電極CGの上面には、メモリゲート電極MGのサイドウォールSW1と同一層の酸化シリコン膜7b、窒化シリコン膜7mおよび酸化シリコン膜7tからなる積層膜により構成されるサイドウォールSW2が形成されている。選択ゲート電極CGの上面に設けられたサイドウォールSW2の幅は、例えば15nmである。従って、このサイドウォールSW2と、前述した絶縁膜6tおよび電荷蓄積層CSLとが壁となり、選択ゲート電極CGの上面に形成されるシリサイド層3とメモリゲート電極MGの上面に形成されるシリサイド層3との短絡を抑制することができる。
【0041】
上記絶縁膜6bの下方、p型の半導体領域5とソース領域Srmとの間の半導体基板1の主面には、例えばヒ素またはリンが導入されてn型の半導体領域8が形成されている。この半導体領域8は、メモリ用nMIS(Qnm)のチャネル形成用の半導体領域であり、この半導体領域8によりメモリ用nMIS(Qnm)のしきい値電圧が所定の値に設定されている。メモリセルMC1は、例えば窒化シリコン膜9aおよび酸化シリコン膜9bからなる積層膜により構成される層間絶縁膜9により覆われており、層間絶縁膜9にはドレイン領域Drmに達するコンタクトホールCNTが形成されている。ドレイン領域Drmには、コンタクトホールCNTに埋め込まれたプラグPLGを介してメモリゲート電極MG(または選択ゲート電極CG)に対して交差する方向に延在する第1層配線M1が接続されている。
【0042】
次に、周辺回路領域に形成された周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)の構造について説明する。周辺用第1nMIS(Q1)と周辺用第2nMIS(Q2)とはほぼ同じ構造を有している。しかし、周辺用第1nMIS(Q1)の一方のソース・ドレイン領域SDに達するコンタクトホールC1、および周辺用第1nMIS(Q1)の他方のソース・ドレイン領域SDと周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2とに達する共通のコンタクトホール(シェアードコンタクトホール)C2が形成されており、シェアードコンタクトホールC2に埋め込まれたプラグPLGを介して周辺用第1nMIS(Q1)の一方のソース・ドレイン領域SDと周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2とが電気的に接続されている。図2には、周辺回路領域に隣接して形成された周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)におけるシェアードコンタクト部の要部断面図を示している。
【0043】
半導体基板1の主面には、素子分離部SGIによって周囲を規定された活性領域が形成されており、この活性領域の主面に周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(第3電界効果トランジスタ)Q2が配置されている。
【0044】
半導体基板1の主面には、選択用nMIS(Qnc)のゲート絶縁膜4と同一層の絶縁膜からなる周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート絶縁膜4が形成されている。従って、ゲート絶縁膜4の厚さは、例えば1〜5nm程度である。さらにその上には、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGと同一層の導体膜からなる周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極(第3ゲート電極)G2が形成されている。ゲート電極G1,G2の厚さは、例えば100〜150nm程度であり、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さと同じかまたはそれよりも低く形成されている。ゲート電極G1,G2のゲート長は、例えば65nm程度である。
【0045】
さらにゲート電極G1,G2の側面には、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの側面およびメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの側面に形成されたサイドウォールSW1,SW2と同一層の絶縁膜からなるサイドウォールSW3が形成されている。しかし、ゲート電極G1,G2は、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGと同一層の導体膜から形成されており、またゲート電極G1,G2の半導体基板1の主面からの高さは、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さと同じかまたはそれよりも低いことから、サイドウォールSW3の幅は、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの側面に形成されたサイドウォールSW1の幅と同じかまたはそれよりも小さくなり、例えば35nm以下である。
【0046】
周辺用第1nMIS(Q1)のソース・ドレイン領域SDは、相対的に低濃度のn型の半導体領域10と、そのn型の半導体領域10よりも不純物濃度の高い相対的に高濃度のn型の半導体領域11とを有するLDD構造からなる。n型の半導体領域10は、周辺用第1nMIS(Q1)のチャネル領域側に配置され、n型の半導体領域11は、周辺用第1nMIS(Q1)のチャネル領域側からn型の半導体領域10分だけ離れた位置に配置されている。図示は省略するが、周辺用第2nMIS(Q2)も同様に、ソース・ドレイン領域SDは、相対的に低濃度のn型の半導体領域10と、そのn型の半導体領域10よりも不純物濃度の高い相対的に高濃度のn型の半導体領域11とを有するLDD構造からなる。
【0047】
周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)は層間絶縁膜9により覆われている。層間絶縁膜9には周辺用第1nMIS(Q1)の一方のソール・ドレイン領域SDに達するコンタクトホールC1が形成されている。また、層間絶縁膜9には周辺用第1nMIS(Q1)の他方のソース・ドレイン領域SDと周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2との両者に達するシェアードコンタクトホールC2が形成されている。コンタクトホールC1に埋め込まれたプラグPLGを介して、周辺用第1nMIS(Q1)の一方のソース・ドレイン領域SDには第1層配線M1が電気的に接続されている。また、シェアードコンタクトホールC2に埋め込まれたプラグPLGを介して、周辺用第1nMIS(Q1)の他方のソース・ドレイン領域SDと周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2とが電気的に接続されている。
【0048】
このように、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの半導体基板1の主面からの高さと選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さとを互いに異なる高さとし、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの半導体基板1の主面からの高さを選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さよりも高い独自の高さに設定することにより、メモリセルMC1のメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面(ソース領域Srm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅を、所望するメモリセルMC1のディスターブ特性を得るために必要とする大きさに形成することができる。
【0049】
また、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面(ソース領域Srm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅を大きく形成しても、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さをメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの半導体基板1の主面からの高さよりも低い独自の高さに設定することにより、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの片側面(ドレイン領域Drm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅を、メモリ用MIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面(ソース領域Srm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅よりも小さく形成することができる。従って、選択用nMIS(Qnc)のゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さと同じかまたはそれよりも低く形成されたゲート電極G2を有する周辺回路領域に形成される周辺用第2nMIS(Q2)では、ゲート電極G2の両側面に形成されるサイドウォールSW3の幅を選択用nMIS(Qnc)のゲート電極CGの片側面(ドレイン領域Drm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅と同じかまたは小さく形成することができる。その結果、シェアードコンタクトホールC2の内部がサイドウォールSW3により埋め込まれるのを防ぐことができるので、ソース・ドレイン領域SDとプラグPLGとの非導通不良を低減することができる。
【0050】
これらのことから、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面(ソース領域Srm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅を相対的に大きくすることにより、所望するメモリセルMC1のディスターブ特性を得ることができ、さらに、周辺回路領域に形成される周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の両側面に形成されるサイドウォールSW3の幅を相対的に小さくすることにより、シェアードコンタクトホールC2の内部がサイドウォールSW3により埋め込まれるのを防いで、シェアードコンタクトホールC2における非導通不良を低減することができる。
【0051】
次に、半導体装置の製造方法の第1例(選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さと周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の半導体基板1の主面からの高さとが同じ場合)を図3〜図16を用いて説明する。図3〜図16は半導体装置の製造工程中にけるメモリ領域および周辺回路領域の要部断面図であり、前記図2に示したメモリセルMC1、ならびに周辺回路領域に形成される周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)の要部断面図と同じ箇所を示す。
【0052】
まず、半導体基板(この段階では半導体ウエハと称する平面略円形状の半導体の薄板)1の主面に、例えば溝型の素子分離部SGIおよびこれに取り囲まれるように配置された活性領域等を形成する。すなわち半導体基板1の所定箇所に分離溝を形成した後、半導体基板1の主面上に、例えば酸化シリコンからなる絶縁膜を堆積し、さらにその絶縁膜が分離溝内のみに残されるように絶縁膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等によって研磨することで、素子分離部SGIを形成する。
【0053】
次に、図3に示すように、半導体基板1の所定部分に所定の不純物を所定のエネルギーで選択的にイオン注入法等によって導入することにより、埋め込みnウェルNWおよびpウェルPWを形成する。続いて半導体基板1の主面にp型不純物、例えばボロンをイオン注入法により導入する。これにより半導体基板1の主面に、選択用nMIS(Qnc)のチャネル形成用のp型の半導体領域5を形成し、周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)のチャネル形成用のp型の半導体領域5を形成する。選択用nMIS(Qnc)のチャネル形成用の半導体領域と周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)のチャネル形成用の半導体領域とを異なる工程で形成してもよい。
【0054】
次に、半導体基板1に対して酸化処理を施すことにより、半導体基板1の主面上に、例えば酸化シリコンからなる厚さ1〜5nm程度のゲート絶縁膜4を形成する。続いて、半導体基板1の主面上に、例えば低抵抗多結晶シリコンからなる導体膜POL、および例えば酸化シリコンまたは窒化シリコンからなる絶縁膜(第3絶縁膜)12をCVD(Chemical Vapor Deposition)法により堆積する。導体膜POLの厚さは、例えば140nm程度、絶縁膜12の厚さは、例えば20〜100nm程度である。その後、メモリ領域の絶縁膜12および導体膜POLをリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により順次パターニングすることにより、導体膜POLからなる選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGを形成する。選択ゲート電極CGのゲート長Lcgは、例えば100nm程度である。
【0055】
次に、図4に示すように、絶縁膜12および選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CG、ならびにレジストパターンをマスクとして、メモリ領域の半導体基板1の主面にn型不純物、例えばヒ素またはリンをイオン注入することにより、メモリ用nMIS(Qnm)のチャネル形成用のn型の半導体領域8を形成する。
【0056】
次に、半導体基板1の主面上に、例えば酸化シリコンからなる絶縁膜6b、窒化シリコンからなる電荷蓄積層CSLおよび酸化シリコンからなる絶縁膜6tを順次形成する。絶縁膜6bは、例えば熱酸化法またはISSG酸化法により形成され、その厚さは、例えば1〜10nm程度、電荷蓄積層CSLはCVD法により形成され、その厚さは、例えば5〜20nm程度、絶縁膜6tは、例えばCVD法またはISSG酸化法により形成され、その厚さは、例えば4〜15nm程度を例示することができる。また、電荷蓄積層CSLは、シリコンナノドットで形成してもよい。
【0057】
次に、半導体基板1の主面上に低抵抗多結晶シリコンからなるメモリゲート形成用の導体膜を堆積する。この導体膜はCVD法により形成され、その厚さは、例えば50〜100nm程度である。続いて、リソグラフィ技術およびドライエッチング技術により、この導体膜を異方性のドライエッチング法でエッチバックすることにより、図5に示すように、絶縁膜12および選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGからなる積層膜の両側面に絶縁膜6b,6tおよび電荷蓄積層CSLを介してサイドウォール13を形成する。
【0058】
次に、図6に示すように、レジストパターンをマスクとして、そこから露出するサイドウォール13をエッチングして、絶縁膜12および選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGからなる積層膜の片側面のみにメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MG(サイドウォール13)を形成する。メモリゲート電極MGのゲート長Lmgは、例えば65nm程度である。
【0059】
次に、図7に示すように、絶縁膜12および選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGからなる積層膜とメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGとの間、および半導体基板1とメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGとの間の絶縁膜6b,6tおよび電荷蓄積層CSLを残して、その他の領域の絶縁膜6tおよび電荷蓄積層CSLを選択的にエッチングする。
【0060】
次に、図8に示すように、半導体基板1の主面上にハードマスクとして使用できる有機材料、例えばBARC(Bottom Anti Reflective Coating)膜14を塗布法により堆積する。続いて、図9に示すように、ドライエッチング法により、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの上面および周辺回路領域の導体膜POLの上面の絶縁膜12を除去する。このとき、絶縁膜12上に形成されているBARCは薄いので、絶縁膜12に対するエッチングを行うとBARCが膜減りし、続いて絶縁膜12が選択的に除去される。その後、半導体基板1の主面上に残存しているBARC膜14および絶縁膜6tを除去する。
【0061】
次に、図10に示すように、周辺回路領域の導体膜POLをリソグラフィ技術およびドライエッチング技術によりパターニングすることにより、導体膜POLからなる周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2を形成する。活性領域におけるゲート電極G1,G2のゲート長Lgは、例えば100nm程度である。続いて、半導体基板1の主面上に、例えば酸化シリコンからなる厚さ10nm程度の絶縁膜15をCVD法により堆積する。
【0062】
次に、図11に示すように、絶縁膜15を異方性のドライエッチング法でエッチバックすることにより、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの片側面、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面、周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1の両側面および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の両側面にそれぞれサイドウォール16を形成する。サイドウォール16のスペーサ長は、例えば6nm程度である。これにより、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGと半導体基板1との間のゲート絶縁膜4の露出していた側面、ならびにメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGと半導体基板1との間の絶縁膜6b,6tおよび電荷蓄積層CSLの露出していた側面をサイドウォール16によって覆うことができる。
【0063】
次に、図12に示すように、その端部が選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの上面に位置してメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGと反対側の選択ゲート電極CGの一部を覆うレジストパターンを形成した後、選択ゲート電極CG、メモリゲート電極MGおよびレジストパターンをマスクとしてn型不純物、例えばヒ素を半導体基板1の主面にイオン注入することにより、半導体基板1の主面にn型の半導体領域2asをメモリゲート電極MGに対して自己整合的に形成する。
【0064】
続いて、上記レジストパターンを除去した後、その端部が選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの上面に位置してメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MG側の選択ゲート電極CGの一部およびメモリゲート電極MGを覆うレジストパターンを形成した後、選択ゲート電極CG、メモリゲート電極MGおよびレジストパターンをマスクとしてn型不純物、例えばヒ素を半導体基板1の主面にイオン注入することにより、半導体基板1の主面にn型の半導体領域2adを選択ゲート電極CGに対して自己整合的に形成する。なお、ここでは、先にn型の半導体領域2asを形成し、その後n型の半導体領域2adを形成したが、先にn型の半導体領域2adを形成し、その後n型の半導体領域2asを形成してもよい。また、n型の半導体領域2adを形成するn型不純物のイオン注入に続いて、p型不純物、例えばボロンを半導体基板1の主面にイオン注入し、n型の半導体領域2adの下部を囲むようにp型の半導体領域を形成してもよい。
【0065】
続いて、周辺回路領域の周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1、周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2およびレジストパターンをマスクとしてn型不純物、例えばヒ素を半導体基板1の主面にイオン注入することにより、半導体基板1の主面にn型の半導体領域10を周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2に対して自己整合的に形成する。このn型の半導体領域10は前述のn型の半導体領域2asまたはn型の半導体領域2adと同時に形成することもできる。
【0066】
次に、図13に示すように、半導体基板1の主面上に、例えば酸化シリコン膜7b、窒化シリコン膜7mおよび酸化シリコン膜7tをCVD法により順次堆積し、これらを異方性のドライエッチング法でエッチバックすることにより、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGのメモリゲート電極MGと反対側の片側面およびメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの選択ゲート電極CGと反対側の片側面にサイドウォールSW1を形成し、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの選択ゲート電極CG側の片側面で、かつ選択ゲート電極CGの上面にサイドウォールSW2を形成し、周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1の両側面および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の両側面にサイドウォールSW3を形成する。酸化シリコン膜7bの厚さは、例えば20nm程度、窒化シリコン膜7mの厚さは、例えば25nm程度および酸化シリコン膜7tの厚さは、例えば50nm程度である。
【0067】
次に、図14に示すように、サイドウォールSW1をマスクとしてn型不純物、例えばヒ素およびリンをメモリ領域の半導体基板1の主面にイオン注入することにより、半導体基板1の主面にn型の半導体領域2bを選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGおよびメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGに対して自己整合的に形成する。これにより、n型の半導体領域2adおよびn型の半導体領域2bからなるドレイン領域Drm、n型の半導体領域2asおよびn型の半導体領域2bからなるソース領域Srmが形成される。続いて、サイドウォールSW3をマスクとしてn型不純物、例えばヒ素およびリンを周辺回路領域の半導体基板1の主面にイオン注入することにより、半導体基板1の主面にn型の半導体領域11を周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2に対して自己整合的に形成する。これにより、n型の半導体領域10とn型の半導体領域11とからなるソース・ドレイン領域SDが形成される。このn型の半導体領域11は前述のn型の半導体領域2bと同時に形成することもできる。
【0068】
次に、図15に示すように、メモリ領域では選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGおよびメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの上面、ならびにn型の半導体領域2bの表面に、周辺回路領域では周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の上面、ならびにn型の半導体領域11の表面に、シリサイド層、例えばコバルトシリサイド(CoSi)層17を自己整合法、例えばサリサイド(Salicide:Self Align silicide)プロセスにより形成する。まず、半導体基板1の主面上にスパッタリング法によりコバルト膜を堆積する。続いて、半導体基板1にRTA(Rapid Thermal Anneal)法を用いた熱処理を施すことにより、コバルト膜と選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGを構成する多結晶シリコン、コバルト膜とメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGを構成する多結晶シリコン、コバルト膜と周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1を構成する多結晶シリコン、コバルト膜と周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2を構成する多結晶シリコン、およびコバルト膜と半導体基板1(n型の半導体領域2b,11)を構成する単結晶シリコンとを反応させてコバルトシリサイド層17を形成する。その後、未反応のコバルト膜を除去する。
【0069】
コバルトシリサイド層17を形成することにより、コバルトシリサイド層17と、その上部に形成されるプラグ等との接触抵抗を低減することができ、またメモリ領域では選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CG、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MG、ソース領域Srmおよびドレイン領域Drm自身の抵抗を低減することができ、周辺回路領域では周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1、周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2、ソース・ドレイン領域SD自身の抵抗を低減することができる。
【0070】
また、本実施の形態1によるメモリセルMC1では、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CG上にサイドウォールSW2が形成されており、選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に、選択ゲート電極CGの上面よりも5〜100nm程度高く絶縁膜6tおよび電荷蓄積層CSLからなる壁が形成されているので、自己整合法によりコバルトシリサイド層17を形成しても、これらサイドウォールSW2および壁を越えてコバルトシリサイド層17は形成されず、選択ゲート電極CGの上面に形成されたコバルトシリサイド層17とメモリゲート電極MGの上面に形成されたコバルトシリサイド層17との接触を防ぐことができる。
【0071】
また、シリサイド層17として、コバルトシリサイドに代えてニッケルシリサイド(NiSi)を用いても良い。この場合、コバルトシリサイドと同様の効果が得られると共に、更に接触抵抗を低減することができる。
【0072】
次に、図16に示すように、半導体基板1の主面上に、例えば窒化シリコン膜9aおよび酸化シリコン膜9bからなる層間絶縁膜9をCVD法により形成する。続いて層間絶縁膜9にコンタクトホールCNT,C1,C2を形成した後、コンタクトホールCNT、C1,C2内にプラグPLGを形成する。プラグPLGは、例えばチタンおよび窒化チタンの積層膜からなる相対的に薄いバリア膜と、そのバリア膜に包まれるように形成されたタングステンまたはアルミニウム等からなる相対的に厚い導体膜とを有している。その後、層間絶縁膜9上に、例えば銅またはアルミニウムを主成分とする第1層配線M1を形成することによって、前記図2に示すメモリセルMC1、ならびに周辺回路領域に形成される周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)が略完成する。これ以降は、通常の半導体装置の製造工程を経て、不揮発性メモリを有する半導体装置を製造する。
【0073】
このように、本実施の形態1によれば、選択ゲート電極CG、周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1、及び、周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の高さをメモリゲート電極MGよりも低くすることができる。これによって、メモリ領域に形成されるメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面(ソース領域Srm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅を相対的に大きくすることにより、所望するメモリセルMC1のディスターブ特性を得ることができる。さらに、周辺回路領域に形成される周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の両側面に形成されるサイドウォールSW3の幅を相対的に小さくすることにより、シェアードコンタクトホールC2の内部がサイドウォールSW3により埋め込まれるのを防いで、シェアードコンタクトホールC2における非導通不良を低減することができる。
【0074】
(実施の形態2)
本実施の形態2による半導体装置の製造方法の第2例(選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さよりも周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の半導体基板1の主面からの高さが低い場合)を図17〜図19を用いて説明する。
【0075】
図17は、本発明の実施の形態2によるメモリ領域に形成されたメモリセルの要部断面図、ならびに周辺回路領域に形成された周辺用第1nMISおよび周辺用第2nMISの要部断面図である。
【0076】
図18および図19は、半導体装置の製造工程中にけるメモリ領域および周辺回路領域の要部断面図であり、前記図2に示したメモリセルMC1、ならびに周辺回路領域に形成される周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)の要部断面図と同じ箇所を示す。
【0077】
まず、前述した本実施の形態1による半導体装置の製造方法の第1例と同様にして、前述した図7に示したように、半導体基板1の主面のメモリ領域に選択用nMIS(Qnc)のゲート電極CGおよびメモリ用nMIS(Qnm)のゲート電極MGを形成する。ここまでの工程は、前述した本実施の形態1の半導体装置の製造方法の第1例と同様であるため、その説明は省略する。
【0078】
次に、図18に示すように、半導体基板1の主面上にハードマスクとして使用できる有機材料、例えばBARC(Bottom Anti Reflective Coating)膜14およびレジスト膜18を塗布法により順次堆積し、メモリ領域のみにレジスト膜18を残す。
【0079】
次に、図19に示すように、ドライエッチング法により、周辺回路領域のBARC膜14を所定の厚さとした後(または周辺回路領域のBARC膜14を除去し、さらに導体膜POLの上面の絶縁膜12を所定の厚さとした後)、レジスト膜18を除去して、さらにドライエッチング法により、BARC膜14および選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの上面および周辺回路領域の導体膜POLの上面の絶縁膜12を除去する。
【0080】
ここで、周辺回路領域のBARC膜14を除去し、さらに導体膜POLの上面の絶縁膜12を所定の厚さとした後に、レジスト膜18を除去して、さらにドライエッチング法により、BARC膜14および選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの上面および周辺回路領域の導体膜POLの上面の絶縁膜12を除去してもよい。
【0081】
このとき、周辺回路領域のBARC膜14の厚さがメモリ領域のBARC膜14の厚さよりも薄く加工されているので、周辺回路領域の導体膜POLの上面の絶縁膜12がメモリ領域の選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの上面の絶縁膜12よりも早くエッチング除去される。そこで、周辺回路領域の導体膜POLを露出させた後、ドライエッチング法により周辺回路領域の導体膜POLを所望する厚さまでエッチングする。その後、メモリ領域の半導体基板1の主面上に残存しているBARC膜14および選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの上面の絶縁膜12を除去する。
【0082】
その後は、前述した本実施の形態1による半導体装置の製造方法の第1例と同様の製造過程を用いて、メモリセルMC1、周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)、第1層配線M1等を形成することによって、メモリセルMC1ならびに周辺回路領域に形成される周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)が略完成する。
【0083】
図17の破線に示すように、本実施の形態2の効果としては、実施の形態1と比較して、周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1、および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の高さを、選択ゲート電極CGの高さよりも低くすることができる。従って、サイドウォールSW3の幅を更に小さくすることができるので、シェアードコンタクトホールC2における非導通不良を、実施の形態1よりも更に低減することができる。
【0084】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3によるメモリセルの構造の一例を図20によって説明する。図20はチャネルをメモリゲート電極に対して交差する方向に沿って切断したメモリセルの一部を拡大して示す要部断面図である。ここでは、スプリットゲート構造のサイドウォール方式メモリゲート電極乗り上げ型のメモリセルを例示している。周辺回路領域に形成されるnMISの構造は、前述した実施の形態1において説明した周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0085】
メモリセルMC2は、前述した実施の形態1によるメモリセルMC1と同様に、選択用nMIS(Qnc)とメモリ用nMIS(Qnm)とから構成されている。選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGと、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGとは隣接して延在しており、選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さがメモリゲート電極MGの半導体基板1の主面からの高さよりも低く形成されている。また、選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの絶縁は絶縁膜6b,6tおよび電荷蓄積層CSLによりなされている。選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に設けられた絶縁膜6bの半導体基板1の主面からの高さは、選択ゲート電極CGの上面の半導体基板1の主面の高さと同じに形成され、選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に設けられた絶縁膜6tおよび電荷蓄積層CSLの半導体基板1の主面からの高さは、メモリゲート電極MGの上面の半導体基板1の主面からの高さと同じに形成されている。また、ドレイン領域Drmは、例えば相対的に低濃度のn型の半導体領域2adと、そのn型の半導体領域2adよりも不純物濃度の高い相対的に高濃度のn型の半導体領域2bとを有し、ソース領域Srmは、例えば相対的に低濃度のn型の半導体領域2asと、そのn型の半導体領域2asよりも不純物濃度の高い相対的に高濃度のn型の半導体領域2bとを有している。また、選択ゲート電極CGの片側面(メモリゲート電極MGと反対側の側面、ドレイン領域Drm側の側面)およびメモリゲート電極MGの片側面(選択ゲート電極CGと反対側の側面、ソース領域Srm側の側面)にはそれぞれサイドウォールSW1が形成されている。
【0086】
しかし、前述した実施の形態1のメモリセルMC1では、メモリゲート電極MGの選択ゲート電極CG側の側面で、かつ選択ゲート電極CGの上面に、メモリゲート電極MGのサイドウォールSW1と同一層の酸化シリコン膜7b、窒化シリコン膜7mおよび酸化シリコン膜7tからなるサイドウォールSW2を形成し、このサイドウォールSW2、ならびに絶縁膜6tおよび電荷蓄積層CSLにより選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとを絶縁したが、本実施の形態3によるメモリセルMC2では、選択ゲート電極CGの全上面に絶縁膜12が形成されており、この絶縁膜12、ならびに絶縁膜6tおよび電荷蓄積層CSLにより選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとを絶縁している。
【0087】
さらに、シリサイド層3は、メモリ領域ではメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの上面、およびソース領域Srmまたはドレイン領域Drmを構成するn型の半導体領域2bの上面に形成されており、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの上面には形成されていない。従って、シリサイド層3を介した選択ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの短絡は生じない。
【0088】
このように、選択用nMIS(Qnc)のゲート電極CGの全上面に絶縁膜12を形成することによっても、前述した実施の形態1と同様に、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの半導体基板1の主面からの高さを選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さよりも高く形成することができ、また、周辺回路領域に形成される周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2を選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGと同一の導体膜および同一の製造工程で形成することにより、周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の半導体基板1の主面からの高さを選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの半導体基板1の主面からの高さと同じかまたはそれよりも低く形成することができる。
【0089】
これにより、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面(ソース領域Srm側の側面)に形成されるサイドウォールSW1の幅を相対的に大きくすることにより、所望するメモリセルMC2のディスターブ特性を得ることができ、同時に、周辺回路領域に形成される周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の側面に形成されるサイドウォールSW3の幅を相対的に小さくすることにより、シェアードコンタクトホールC2の内部がサイドウォールSW3により埋め込まれるのを防いで、シェアードコンタクトホールC2における非導通不良を低減することができる。
【0090】
次に、本実施の形態3による半導体装置の製造方法の一例を図21〜図27を用いて説明する。図21〜図27は半導体装置の製造工程中にけるメモリ領域および周辺回路領域の要部断面図であり、前記図20に示したメモリセルMC2、ならびに周辺回路領域に形成される周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)の要部断面図と同じ箇所を示す。
【0091】
まず、前述した本実施の形態1による半導体装置の製造方法の第1例と同様にして、前述した図7に示したように、半導体基板1の主面のメモリ領域に選択用nMIS(Qnc)のゲート電極CGおよびメモリ用nMIS(Qnm)のゲート電極MGを形成する。ここまでの製造過程は、前述した本実施の形態1の半導体装置の製造方法の第1例と同様であるため、その説明は省略する。
【0092】
次に、図21に示すように、ドライエッチング法により、周辺回路領域の導体膜POLの上面の絶縁膜12を除去する。この後、さらに周辺回路領域の露出した導体膜POLをエッチングすることにより、周辺回路領域の導体膜POLの厚さをメモリ領域の選択用nMIS(Qnc)のゲート電極CGの厚さよりも薄く加工することもできる。次に、図22に示すように、周辺回路領域の導体膜POLをリソグラフィ技術およびドライエッチング技術によりパターニングすることにより、導体膜POLからなる周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2を形成する。活性領域におけるゲート電極G1,G2のゲート長Lgは、例えば100nm程度である。
【0093】
次に、図23に示すように、半導体基板1の主面上に、例えば酸化シリコンからなる厚さ10nm程度の絶縁膜をCVD法により堆積した後、これを異方性のドライエッチング法でエッチバックすることにより、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの片側面、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面、周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1の両側面および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の両側面にそれぞれサイドウォール16を形成する。サイドウォール16のスペーサ長は、例えば6nm程度である。これにより、選択ゲート電極CGと半導体基板1との間のゲート絶縁膜4の露出していた側面、ならびにメモリゲート電極MGと半導体基板1との間の絶縁膜6b,6tおよび電荷蓄積層CSLの露出していた側面をサイドウォール16によって覆うことができる。
【0094】
次に、図24に示すように、前述した実施の形態1と同様にして、半導体基板1の主面にn型の半導体領域2asをメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGに対して自己整合的に形成し、半導体基板1の主面にn型の半導体領域2adを選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGに対して自己整合的に形成し、半導体基板1の主面にn型の半導体領域10を周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2に対して自己整合的に形成する。
【0095】
次に、図25に示すように、半導体基板1の主面上に、例えば酸化シリコン膜7b、窒化シリコン膜7mおよび酸化シリコン膜7tをCVD法により順次堆積し、これらを異方性のドライエッチング法でエッチバックすることにより、選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGの片側面、メモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの片側面、周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1の両側面および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の両側面に酸化シリコン膜7b、窒化シリコン膜7mおよび酸化シリコン膜7tからなるサイドウォールSW1,SW3を形成する。
【0096】
次に、図26に示すように、前述した実施の形態1と同様にして、半導体基板1の主面にn型の半導体領域2bを選択用nMIS(Qnc)の選択ゲート電極CGおよびメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGに対して自己整合的に形成する。これにより、n型の半導体領域2adおよびn型の半導体領域2bからなるドレイン領域Drm、n型の半導体領域2asおよびn型の半導体領域2bからなるソース領域Srmが形成される。続いて、半導体基板1の主面にn型の半導体領域11を周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2に対して自己整合的に形成する。これにより、n型の半導体領域10とn型の半導体領域11とからなるソース・ドレイン領域SDが形成される。
【0097】
次に、図27に示すように、前述した実施の形態1と同様にして、メモリ領域ではメモリ用nMIS(Qnm)のメモリゲート電極MGの上面、ならびにn型の半導体領域2bの表面に、周辺回路領域では周辺用第1nMIS(Q1)のゲート電極G1および周辺用第2nMIS(Q2)のゲート電極G2の上面、ならびにn型の半導体領域11の表面に、シリサイド層、例えばコバルトシリサイド層17を自己整合法、例えばサリサイドプロセスにより形成する。
【0098】
その後は、前述した本実施の形態1による半導体装置の製造方法の第1例と同様の製造過程を用いて、第1層配線M1等を形成することによって、メモリセルMC2ならびに周辺回路領域に形成される周辺用第1nMIS(Q1)および周辺用第2nMIS(Q2)が略完成する。これ以降は、通常の半導体装置の製造工程を経て、不揮発性メモリを有する半導体装置を製造する。
【0099】
このように、本実施の形態3によれば、前述した実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0100】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、絶縁膜を介して隣接して形成される第1ゲート電極と第2ゲート電極とを備える半導体素子、特に2トランジスタ構成のスプリットゲート構造のメモリセルを有する半導体装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の実施の形態1によるチャネルをメモリゲート電極に対して交差する方向に沿って切断したメモリセルの要部断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1によるメモリ領域に形成されたメモリセルの要部断面図、ならびに周辺回路領域に形成された周辺用第1nMISおよび周辺用第2nMISの要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1の第1例による半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図4】図3に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図5】図4に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図6】図5に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図7】図6に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図8】図7に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図9】図8に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図10】図9に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図11】図10に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図12】図11に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図13】図12に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図14】図13に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図15】図14に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図16】図15に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図17】本発明の実施の形態2によるメモリ領域に形成されたメモリセルの要部断面図、ならびに周辺回路領域に形成された周辺用第1nMISおよび周辺用第2nMISの要部断面図である。
【図18】本発明の実施の形態2よる半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図19】図18に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図20】本発明の実施の形態3によるメモリ領域に形成されたメモリセルの要部断面図、ならびに周辺回路領域に形成された周辺用第1nMISおよび周辺用第2nMISの要部断面図である。
【図21】本発明の実施の形態3による半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図22】図21に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図23】図22に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図24】図23に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図25】図24に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図26】図25に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図27】図26に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図28】本実施の形態で示す不揮発性メモリセルの平面レイアウト図である。
【図29】本実施の形態で示すSRAMの平面レイアウト図である。
【図30】図29に示すSRAMの等価回路図である。
【符号の説明】
【0103】
1 半導体基板
2ad 半導体領域
2as 半導体領域
2b 半導体領域
3 シリサイド層
4 ゲート絶縁膜(第1絶縁膜)
5 半導体領域
6b 絶縁膜
6t 絶縁膜
7b,7t 酸化シリコン膜
7m 窒化シリコン膜
8 半導体領域
9 層間絶縁膜
9a 窒化シリコン膜
9b 酸化シリコン膜
10 半導体領域
11 半導体領域
12 絶縁膜(第3絶縁膜)
13 サイドウォール
14 BARC膜
15 絶縁膜
16 サイドウォール
17 コバルトシリサイド層
18 レジスト膜
A,B 蓄積ノード
C1 コンタクトホール
C2 シェアードコンタクトホール
CG 選択ゲート電極(第1ゲート電極)
CNT コンタクトホール
CSL 電荷蓄積層
DL,/DL データ線
Drm ドレイン領域
G1 ゲート電極
G2 ゲート電極(第3ゲート電極)
INV1,INV2 CMOSインバータ
M1 第1層配線
MC,MC1,MC2 メモリセル
MG メモリゲート電極(第2ゲート電極)
NW 埋め込みnウェル
PLG プラグ
POL 導体膜
PW pウェル
Q1 周辺用第1nMIS
Q2 周辺用第2nMIS(第3電界効果トランジスタ)
Qnc 選択用nMIS(第1電界効果トランジスタ)
Qnm メモリ用nMIS(第2電界効果トランジスタ)
Qd1,Qd2 駆動用MIS・FET
Qp1,Qp2 負荷用MIS・FET
Qt1,Qt2 転送用MIS・FET
SD ソース・ドレイン領域
SGI 素子分離部
Srm ソース領域
SW1 サイドウォール(第1サイドウォール)
SW2 サイドウォール(第2サイドウォール)
SW3 サイドウォール(第3サイドウォール)
Vcc 電源電圧
Vss 基準電圧
WL ワード線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の主面のメモリ領域の第1領域に第1電界効果トランジスタを含み、第2領域に前記第1電界効果トランジスタに隣接する第2電界効果トランジスタを含む不揮発性メモリセルを有し、前記半導体基板の主面の周辺回路領域に第3電界効果トランジスタを有する半導体装置であって、
前記第1領域に形成された第1絶縁膜と、前記第1領域に前記第1絶縁膜を介して形成された前記第1電界効果トランジスタの第1ゲート電極と、前記第2領域に形成された電荷を蓄積する機能を有する電荷蓄積層を含む第2絶縁膜と、前記第2領域に前記第2絶縁膜を介して形成された前記第2電界効果トランジスタの第2ゲート電極とを有し、
前記第1ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さが、前記第2ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さよりも低く、
前記第3電界効果トランジスタの第3ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さが、前記第1ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さと同じか、または前記第1ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さよりも低いことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1記載の半導体装置において、前記第1ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さが、前記第2ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さよりも5〜100nm低いことを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1記載の半導体装置において、前記第2ゲート電極の前記第1ゲート電極と反対側の片側面に第1サイドウォールが形成され、前記第3ゲート電極の両側面に第3サイドウォールが形成され、前記第1サイドウォールの幅が前記第3サイドウォールの幅よりも大きいことを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項3記載の半導体装置において、前記第2ゲート電極の前記第1ゲート電極側の片側面で、かつ前記第1ゲート電極の上面に第2サイドウォールが形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項4記載の半導体装置において、前記第1ゲート電極の前記第2サイドウォールが形成されていない上面および前記第2ゲート電極の上面にはシリサイド層が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1記載の半導体装置において、前記第1ゲート電極の全上面には第3絶縁膜が形成されており、前記第1ゲート電極と前記第3絶縁膜とからなる積層膜の前記半導体基板の主面からの高さが、前記第2ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さと同じ、もしくは高いことを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項6記載の半導体装置において、前記第2ゲート電極の上面にシリサイド層が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項6記載の半導体装置において、前記第3絶縁膜は酸化シリコン膜または窒化シリコン膜であることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項1記載の半導体装置において、前記第3ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さは200nm以下であることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項1記載の半導体装置において、前記第3ゲート電極の両側面に第3サイドウォールが形成され、前記第3ゲート電極と前記半導体基板に形成された半導体領域とに達するシェアードコンタクトホールが形成され、前記シェアードコンタクトホールの内部に埋め込まれた導体膜により前記第3ゲート電極と前記半導体領域とが電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項1記載の半導体装置において、前記第1ゲート電極の前記第2ゲート電極と反対側の前記半導体基板に前記不揮発性メモリセルのドレイン領域が形成され、前記第2ゲート電極の前記第1ゲート電極と反対側の前記半導体基板に前記不揮発性メモリセルのソース領域が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
半導体基板の主面のメモリ領域の第1領域に第1電界効果トランジスタを含み、第2領域に前記第1電界効果トランジスタに隣接する第2電界効果トランジスタを含む不揮発性メモリセルを有し、前記半導体基板の主面の周辺回路領域に第3電界効果トランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、以下の工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法;
(a)前記第1領域および前記周辺回路領域の前記半導体基板の主面に第1絶縁膜を形成する工程、
(b)前記第1絶縁膜上に第1導体膜および第3絶縁膜を順次堆積する工程、
(c)前記メモリ領域の前記第3絶縁膜および前記第1導体膜を順次エッチングして、前記第1領域に前記第1絶縁膜を介して前記第1導体膜からなる前記第1電界効果トランジスタの第1ゲート電極を形成する工程、
(d)前記(c)工程の後、前記半導体基板の主面上に電荷を蓄積する機能を有する電荷蓄積層を含む第2絶縁膜を形成する工程、
(e)前記第2絶縁膜上に第2導体膜を堆積する工程、
(f)前記第2導体膜を異方性エッチングして、前記第2領域に前記第2絶縁膜を介して前記第2導体膜からなる前記第2電界効果トランジスタの第2ゲート電極を形成する工程、
(g)前記第3絶縁膜を除去する工程、
(h)前記周辺回路領域の前記第1導体膜をエッチングして、前記周辺回路領域に前記第1絶縁膜を介して前記第1導体膜からなる前記第3電界効果トランジスタの第3ゲート電極を形成する工程、
(i)前記(h)工程の後、前記半導体基板の主面上に第4絶縁膜を堆積する工程、
(j)前記第4絶縁膜をエッチングして、前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極および前記第3ゲート電極の側面にそれぞれサイドウォールを形成する工程。
【請求項13】
半導体基板の主面のメモリ領域の第1領域に第1電界効果トランジスタを含み、第2領域に前記第1電界効果トランジスタに隣接する第2電界効果トランジスタを含む不揮発性メモリセルを有し、前記半導体基板の主面の周辺回路領域に第3電界効果トランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、以下の工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法;
(a)前記第1領域および前記周辺回路領域の前記半導体基板の主面に第1絶縁膜を形成する工程、
(b)前記第1絶縁膜上に第1導体膜および第3絶縁膜を順次堆積する工程、
(c)前記メモリ領域の前記第3絶縁膜および前記第1導体膜を順次エッチングして、前記第1領域に前記第1絶縁膜を介して前記第1導体膜からなる前記第1電界効果トランジスタの第1ゲート電極を形成する工程、
(d)前記(c)工程の後、前記半導体基板の主面上に電荷を蓄積する機能を有する電荷蓄積層を含む第2絶縁膜を形成する工程、
(e)前記第2絶縁膜上に第2導体膜を堆積する工程、
(f)前記第2導体膜を異方性エッチングして、前記第2領域に前記第2絶縁膜を介して前記第2導体膜からなる前記第2電界効果トランジスタの第2ゲート電極を形成する工程、
(g)前記周辺回路領域の前記第1導体膜の上面に設けられた前記第3絶縁膜を除去する工程、
(h)前記周辺回路領域の前記第1導体膜をエッチングして、前記周辺回路領域に前記第1絶縁膜を介して前記第1導体膜からなる前記第3電界効果トランジスタの第3ゲート電極を形成する工程、
(i)前記(h)工程の後、前記半導体基板の主面上に第4絶縁膜を堆積する工程、
(j)前記第4絶縁膜をエッチングして、前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極および前記第3ゲート電極の側面にそれぞれサイドウォールを形成する工程。
【請求項14】
請求項12または13記載の半導体装置の製造方法において、前記第2ゲート電極の前記第1ゲート電極と反対側の片側面に形成されるサイドウォールの幅が、前記第3ゲート電極の両側面に形成されるサイドウォールの幅よりも大きいことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項12または13記載の半導体装置の製造方法において、前記第4絶縁膜は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜からなる積層膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項12または13記載の半導体装置の製造方法において、前記(g)工程の後、前記(h)工程の前に、さらに以下の工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法;
(k)前記周辺回路領域の前記第1導体膜の前記半導体基板の主面からの高さを前記第1ゲート電極の前記半導体基板の主面からの高さよりも低く加工する工程。
【請求項17】
請求項12記載の半導体装置の製造方法において、前記(j)工程の後、さらに以下の工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法;
(l)前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極および前記第3ゲート電極の上面に自己整合法によりそれぞれシリサイド層を形成する工程。
【請求項18】
請求項13記載の半導体装置の製造方法において、前記(j)工程の後、さらに以下の工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法;
(m)前記第2ゲート電極および前記第3ゲート電極の上面に自己整合法によりそれぞれシリサイド層を形成する工程。
【請求項19】
請求項12または13記載の半導体装置の製造方法において、前記(j)工程の後、さらに以下の工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法;
(n)前記半導体基板の主面上に層間絶縁膜を形成する工程、
(o)前記第3ゲート電極および前記半導体基板に形成された半導体領域の両者に達するシェアードコンタクトホールを前記層間絶縁膜に形成する工程、
(p)前記シェアードコンタクトホールの内部に導体膜を埋め込む工程。
【請求項20】
請求項12または13記載の半導体装置の製造方法において、前記(h)工程の後、前記(i)工程の前に、さらに以下の工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法;
(q)前記第1ゲート電極の前記第2ゲート電極と反対側の前記半導体基板および前記第2ゲート電極の前記第1ゲート電極と反対側の前記半導体基板に不純物をイオン注入して、前記半導体基板の主面に前記第1および第2ゲート電極に対して相対的に低濃度の半導体領域を自己整合的に形成する工程。
【請求項21】
請求項12または13記載の半導体装置の製造方法において、前記(j)工程の後、さらに以下の工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法;
(r)前記第1ゲート電極の前記第2ゲート電極と反対側の前記半導体基板および前記第2ゲート電極の前記第1ゲート電極と反対側の前記半導体基板に不純物をイオン注入して、前記半導体基板の主面に前記第1および第2ゲート電極に対して相対的に高濃度の半導体領域を自己整合的に形成する工程。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2010−67645(P2010−67645A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230101(P2008−230101)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】