説明

半導体装置の製造方法

【課題】カップリング比の低下を抑制しつつ、スタックゲートの側壁をエッチングすることのできる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基板SB上に、多結晶状態の第1シリコン層S1pと、絶縁層ILと、アモルファス状態の第2シリコン層S2aとを有する積層膜が形成される。この積層膜がパターニングされて、第1シリコン層S1pを有するフローティングゲートFGと、絶縁層ILを有するゲート間絶縁膜GIと、第2シリコン層S2aを有するコントロールゲートCGとを含む積層体LBが形成される。多結晶シリコンのエッチング速度がアモルファスシリコンのエッチング速度よりも速いエッチング条件で積層体LBの側壁がエッチングされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特にフローティングゲートとコントロールゲートとを有する半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置には、コントロールゲートおよびフローティングゲートを有するスタックゲート(Stacked Gate)を備えた不揮発性メモリがある。フローティングゲートは半導体基板上にトンネル酸化膜を介して設けられ、このフローティングゲート上に絶縁膜を介してコントロールゲートが設けられている。コントロールゲートは、たとえばWSi(タングステンシリサイド)層とポリシリコン(多結晶状態のシリコン)層とを有し、フローティングゲートは、たとえばポリシリコン層を有する。
【0003】
スタックゲート構造の形成方法として、ドライエッチングとウェットエッチングとを組み合わせた方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この方法によれば、まずドライエッチングによりスタックゲート構造のおおよそのパターニングが行なわれる。その後、ウェットエッチングにより、互いに隣り合うフローティングゲートの間に残存したポリシリコンが除去され、フローティングゲート間の短絡が防止される。
【特許文献1】特開2002−9040号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ウェットエッチングにおいては、互いに隣り合うフローティングゲートの間に残存したポリシリコンが除去されるだけでなく、スタックゲートの側壁もエッチングされる。このため、スタックゲートにおけるコントロールゲート部分の幅寸法が小さくなり、カップリング比Kが低下するという問題があった。
【0005】
ここで、カップリング比Kとは、K=C2/(C1+C2)である。C1は半導体基板とフローティングゲートとの間の静電容量であり、C2はフローティングゲートとコントロールゲートとの間の静電容量である。コントロールゲートの電圧がVCGの場合、フローティングゲートの電圧はVFG=K・VCGとなる。よって、カップリング比が低下すると、フローティングゲート電圧VFGが低下する。この結果、コントロールゲートにより高い電圧を印加する必要が生じてしまう。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、スタックゲートの側壁がエッチングされる際にカップリング比Kの低下を抑えることのできる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施の形態によれば、半導体装置の製造方法であって、以下の工程を備えているものが提供される。
【0008】
まず、基板上に設けられた多結晶状態の第1シリコン層と、この第1シリコン層上に設けられた絶縁層と、この絶縁層上に設けられたアモルファス状態の第2シリコン層とを有する積層膜が形成される。この積層膜をパターニングして、第1シリコン層を有するフローティングゲートと、絶縁層を有するゲート間絶縁膜と、第2シリコン層を有するコントロールゲートとを含む積層体が形成される。多結晶シリコンのエッチング速度がアモルファスシリコンのエッチング速度よりも速いエッチング条件でこの積層体の側壁がエッチングされる。
【0009】
本発明の他の実施の形態によれば、半導体装置の製造方法であって、以下の工程を備えているものが提供される。
【0010】
まず、基板上に設けられ、ドナーまたはアクセプターである不純物元素を含有する第1シリコン層と、この第1シリコン層上に設けられた絶縁層と、この絶縁層上に設けられ、第1シリコン層よりも不純物元素の含有濃度が高い第2シリコン層とを有する積層膜が形成される。この積層膜がパターニングされて、第1シリコン層を有するフローティングゲートと、絶縁層を有するゲート間絶縁膜と、第2シリコン層を有するコントロールゲートとを含む積層体が形成される。この積層体の側壁において、第1シリコン層の露出表面の酸化により第1シリコン酸化膜が形成され、かつ第2シリコン層の露出表面の酸化により第1シリコン酸化膜よりも厚い第2シリコン酸化膜が形成される。側壁において、第2シリコン層がシリコン酸化膜により被覆されており、かつ第1シリコン層が露出されるように側壁をエッチングする酸化シリコンエッチング工程が行なわれる。この酸化シリコンエッチング工程後に、シリコンのエッチング速度が酸化シリコンのエッチング速度よりも速いエッチング条件で側壁がエッチングされる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施の形態によれば、多結晶状態の第1シリコン層を有するフローティングゲートと、アモルファス状態の第2シリコン層を有するコントロールゲートとを含む積層体の側壁がエッチングされる。このエッチングは、多結晶シリコンのエッチング速度がアモルファスシリコンのエッチング速度よりも速くなる条件で行なわれる。このため、積層体の側壁において、コントロールゲートの第2シリコン層部分よりもフローティングゲートの第1シリコン層部分を選択的にエッチングすることができる。これにより、カップリング比の低下を抑制することができる。
【0012】
本発明の他の実施の形態によれば、ドナーまたはアクセプターである不純物元素を含有している第1シリコン層を有するフローティングゲートと、第1シリコン層よりも高い濃度で不純物元素を含有している第2シリコン層を有するコントロールゲートとを含む積層体の側壁が酸化される。このため、積層体の側壁において、第2シリコン層の部分に、より厚くシリコン酸化膜が形成される。このようにシリコン酸化膜の厚み差が生じるため、積層体の側壁において、第2シリコン層がシリコン酸化膜により被覆されており、かつ第1シリコン層が露出されるように側壁をエッチングすることができる。この後に、シリコンのエッチング速度が酸化シリコンのエッチング速度よりも速いエッチング条件で側壁がエッチングされることにより、積層体の側壁において、コントロールゲートの部分よりもフローティングゲートの部分を選択的にエッチングすることができる。よって、カップリング比の低下を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、半導体装置としてNAND型フラッシュメモリを例に挙げ、図に基づいて説明する。なお、本発明は、NAND型に限らず、AND型、OR型、NOR型、DINOR型などの他の型の半導体装置に適用できることは言うまでもない。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における半導体装置の模式的回路構成を示す図である。図1を参照して、NAND型フラッシュメモリのメモリセルアレイ内においては、複数のメモリセルMCが行列状に配置されている。行方向(図中横方向)に並んだメモリセルMCの各々のコントロールゲートは、行方向に延びるワード線WLに接続されている。列方向(図中縦方向)に並んだ複数のメモリセルMCは直列に接続されている。
【0015】
直列に接続されたメモリセルMC群の一方の端部にはビット線側選択トランジスタSG1が、他方側にはソース線側選択トランジスタSG2がそれぞれ接続されている。ビット線側選択トランジスタSG1のソースはデータ線であるビット線BLに接続されており、ソース線側選択トランジスタSG2のソースは共通ソース線CSに接続されている。
【0016】
行方向に並んだビット線側選択トランジスタSG1の各々のゲートは、行方向に延びるビット線側選択ゲート線BSGに接続されている。行方向に並んだソース線側選択トランジスタSG2の各々のゲートは、行方向に延びるソース線側選択ゲート線SSGに接続されている。
【0017】
図2は本発明の実施の形態1における半導体装置のメモリセルアレイ内の平面レイアウトを示す概略平面図である。また図3は図2のIII−III線に沿う概略断面図であり、図4は図2のIV−IV線に沿う概略断面図である。
【0018】
主に図2を参照して、p型のシリコン基板SBの表面に複数のメモリセルMCが行列状に配置形成されている。各メモリセルMCのコントロールゲートCGと一体化したワード線WL(図1)が行方向(図2の縦方向)に延在している。また各メモリセルMCのソース/ドレイン領域2が形成される活性領域は列方向(図2の横方向)に延在している。
【0019】
主に図4を参照して、シリコン基板SBの表面には、溝1aが形成されており、その溝1a内が埋め込み絶縁層3により充填されている。この溝1aと埋め込み絶縁層3とによりSTI(Shallow Trench Isolation)が構成されている。このSTIによりシリコン基板SBの活性領域が取り囲まれている。
【0020】
主に図3を参照して、複数のメモリセルMCの各々は、1対のn型のソース/ドレイン領域2と、ゲート絶縁層4と、フローティングゲートFGと、ゲート間絶縁膜GIと、コントロールゲートCGとを有している。1対のソース/ドレイン領域2は、活性領域の表面に互いに距離をおいて形成されている。フローティングゲートFGは、1対のソース/ドレイン領域2に挟まれた領域上にゲート絶縁層4を介して位置している。コントロールゲートCGは、フローティングゲートFG上にゲート間絶縁膜GIを介して形成されている。コントロールゲートCG上には無機膜6が形成されている。
【0021】
フローティングゲートFGは、多結晶状態のシリコンかならなる膜厚20nmの第1シリコン層S1pにより形成されている。このシリコンは、ドナーまたはアクセプタ―である不純物元素を含有している。
【0022】
コントロールゲートCGは多層構造を有している。多層構造の下層側は、ドナーまたはアクセプタ―である不純物元素を含有する多結晶状態の第2シリコン層S2pであり、上層側はタングステンシリサイド層5である。
【0023】
ゲート間絶縁膜GIは、膜厚10nmの酸窒化膜(ONO(Oxide-Nitride-Oxide)膜)などの絶縁層ILにより形成されている。
【0024】
なお、フローティングゲートFGおよびコントロールゲートCGの最表面には、図3において図示されていない薄い酸化膜が形成されている。
【0025】
次に、本実施の形態の半導体装置の製造方法について説明する。
図5〜図18は、本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。図5(a)〜図18(a)は図3の破線部に対応する断面を示しており、図5(b)〜図18(b)は図2のIV−IV線に対応する断面を示している。
【0026】
図5(a)、(b)を参照して、p型のシリコン基板SBの表面に選択的に溝1aが形成された後、その溝1a内を埋め込むように埋め込み絶縁層3が形成される。この溝1aと埋め込み絶縁層3とにより、活性領域を分離するためのSTIが形成される。
【0027】
図6(a)、(b)を参照して、シリコン基板SBの活性領域の表面に、ゲート絶縁層4としてたとえばシリコン酸化膜が熱酸化法により形成される。
【0028】
図7(a)、(b)を参照して、ゲート絶縁層4上に、燐(P)を2×1020atoms/cm3の濃度で含有するアモルファス状態の第1シリコン層S1aが20nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは520℃に加熱される。
【0029】
主に図8(a)、(b)を参照して、このアモルファス状態の第1シリコン層S1aが、写真製版技術により形成されたフォトレジストのパターン(図示せず)をマスクとして選択的にエッチング除去される。これにより、アモルファス状態の第1シリコン層S1aがパターニングされ、フローティングゲートFGの行方向(図4の横方向)の長さが規定される。この後、フォトレジストのパターン(図示せず)が除去される。
【0030】
主に図9(a)、(b)を参照して、シリコン基板SBが1000℃に加熱される熱処理工程が行なわれる。これにより、アモルファス状態の第1シリコン層S1a(図8)が結晶化され、多結晶状態の第1シリコン層S1pに変化する。また、この熱処理工程の際、すなわちシリコン基板SBが1000℃に加熱されている間に、絶縁層ILとして酸窒化膜が10nmの膜厚で堆積される。
【0031】
図10(a)、(b)を参照して、絶縁層IL上に、燐(P)を2×1020atoms/cm3の濃度で含有するアモルファス状態の第2シリコン層S2aが100nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは520℃に加熱される。
【0032】
図11(a)、(b)を参照して、アモルファス状態の第2シリコン層S2a上に、タングステンシリサイド層5が100nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは550℃に加熱される。これにより、基板SB上に、多結晶状態の第1シリコン層S1pと、絶縁層ILと、アモルファス状態の第2シリコン層S2aと、タングステンシリサイド層5とを有する積層膜SFが形成される。続いて、積層膜SF上に、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)酸化膜などの無機膜6が100nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは680℃に加熱される。
【0033】
図12(a)、(b)を参照して、無機膜6上に写真製版技術によりパターニングされたフォトレジスト7が形成される。続いて、このフォトレジスト7をマスクとして異方性ドライエッチングが行なわれ、無機膜6のパターニングが行なわれる。なお、エッチング後に残存したフォトレジスト7はアッシングにより除去される。
【0034】
図13(a)、(b)を参照して、上記パターニングにより無機膜6のパターンが形成される。続いて、この無機膜6をマスクとして積層膜SFの異方性ドライエッチングが行なわれる。
【0035】
図14(a)、(b)を参照して、このドライエッチングにより、タングステンシリサイド層5、アモルファス状態の第2シリコン層S2a、絶縁層ILおよび多結晶状態の第1シリコン層S1pのパターニングが連続的に行なわれる。このパターニングにより、タングステンシリサイド層5およびアモルファス状態の第2シリコン層S2aを有するコントロールゲートCGが形成される。また、絶縁層ILからゲート間絶縁膜GIが形成される。また、第1シリコン層S1pからフローティングゲートFGが形成される。この結果、フローティングゲートFGと、ゲート間絶縁膜GIと、コントロールゲートCGとを含む積層体LBが形成される。
【0036】
なお、このドライエッチング直後の段階では、互いに隣り合うフローティングゲートFG間において、第1シリコン層S1pが完全にエッチングされなかったことにより残存している残存シリコンRSがあってもよい。
【0037】
続いて、アッシングが行なわれる。積層体LBの側壁は、アッシングにより形成された酸化物や、上記のドライエッチングの際に付着したポリマーなどからなる側壁付着物8が形成された状態となる。この側壁付着物8が、濃度0.3重量%のフッ化水素酸による30秒間の洗浄処理により除去される。
【0038】
図15(a)、(b)を参照して、上記の処理により積層体LBの側壁において、第1シリコン層S1pと、第2シリコン層S2aとが露出される。
【0039】
主に図16(a)、(b)を参照して、積層体LBの側壁をウェットエッチングする側壁エッチング工程が行なわれる。エッチング条件としては、多結晶シリコンのエッチング速度がアモルファスシリコンのエッチング速度よりも速くなる条件が選択される。このため、アモルファスシリコンに対するエッチングの進行(図中矢印Ea)よりも、多結晶シリコンに対するエッチングの進行(図中矢印Ep)の方がより進行する。
【0040】
このウェットエッチングの結果、多結晶状態の第1シリコン層S1pの幅方向(図中横方向)の寸法が、アモルファス状態の第2シリコン層S2aの幅方向(図中横方向)の寸法よりも小さくなる。また、残存シリコンRS(図15)が除去される。
【0041】
エッチング液としては、アンモニア水と、過酸化水素水と、純水との混合薬液(APM(Ammonia-Hydrogen Peroxide-Water Mixture))を用いることができる。アンモニア水と、過酸化水素水との混合比は、アンモニアによるエッチング作用が過酸化水素による酸化作用よりも強くなる状態(アンモニアリッチ)となるようにされる。たとえば、濃度29重量%のアンモニア水と、濃度30重量%の過酸化水素水と、純水とを、5:2:500で混合したエッチング液を用いて、70℃で10分間エッチングを行なうことができる。
【0042】
図17(a)、(b)を参照して、イオン注入法等により、各フローティングゲートFGを挟むようにソース/ドレイン領域2が形成される。
【0043】
主に図18(a)、(b)を参照して、たとえば1000℃のISSG(In Situ Steam Generation)により、フローティングゲートFGおよびコントロールゲートCGの側壁に酸化膜9が形成される。この際に、アモルファス状態の第2シリコン層S2a(図17)は高温のために結晶化され、多結晶状態の第2シリコン層S2pに変化する。これにより、半導体装置(図3および図4)が製造される。
【0044】
本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、図15に示すように、多結晶状態の第1シリコン層S1pを有するフローティングゲートFGと、アモルファス状態の第2シリコン層S2aを有するコントロールゲートCGとを有する積層体LBが形成される。このため、図16に示すように、多結晶状態のシリコンのエッチング(図中矢印Ep)の速度がアモルファス状態のシリコンのエッチング(図中矢印Ea)の速度よりも速くなるエッチング条件で積層体LBの側壁をエッチングすることにより、選択的なエッチングが可能となる。このエッチングにより、コントロールゲートCGの第2シリコン層S2a部分の幅方向(図16の横方向)寸法の減少を抑制しつつ、フローティングゲートFGの第1シリコン層S1p部分の幅方向(図16の横方向)寸法を小さくすることができる。このため、カップリング比Kの低下を抑制しながら、残存シリコンRS(図15)を除去することができる。
【0045】
また、積層体LBの側壁をエッチングすることにより、カップリング比Kの低下を抑制しながら、隣り合うフローティングゲートFGの間隔を広げることができる。よって、フローティングゲート電圧VFGの低下という副作用を伴わずに、隣り合うフローティングゲート同士が干渉し合うことによる不具合を防止することができる。なお、不具合の例としては、メモリの読み出し時におけるしきい値電圧Vthのシフトや、フローティングゲートFGからの誤った電子の引き抜き(隣接ワードディスターブ)などがある。
【0046】
また、図7に示すように、フローティングゲートFGの少なくとも一部を構成するシリコン層は、まずアモルファス状態の第1シリコン層S1aとして堆積される。このため、多結晶状態のシリコンを堆積する場合に比して、堆積工程時のシリコン基板SBの温度を低くすることができる。
【0047】
また、図9に示すように、熱処理によりアモルファス状態の第1シリコン層S1a(図8)が多結晶状態の第1シリコン層S1pに結晶化される際に、絶縁層ILが形成される。このため、絶縁層ILが高温状態で形成される必要がある場合に、シリコン基板SBの1回の昇温のみで、第1シリコン層S1aの熱処理と、絶縁層ILの形成とを行なうことができる。
【0048】
(実施の形態2)
本実施の形態は実施の形態1と比して製造方法において異なるが、半導体装置の構成(図1〜図4)においては同一である。このため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下に本実施の形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0049】
図19および図20は、本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。図19(a)および図20(a)は図3の破線部に対応する断面を示しており、図19(b)および図20(b)は図2のIV−IV線に対応する断面を示している。
【0050】
図19(a)、(b)を参照して、ゲート絶縁層4上に、燐(P)を2×1020atoms/cm3の濃度で含有する多結晶状態の第1シリコン層S1pが20nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは1000℃に加熱される。
【0051】
主に図20(a)、(b)を参照して、この多結晶状態の第1シリコン層S1pが、写真製版技術により形成されたフォトレジストのパターン(図示せず)をマスクとして選択的にエッチング除去される。これにより、多結晶状態の第1シリコン層S1pがパターニングされ、フローティングゲートFGの行方向(図4の横方向)の長さが規定される。この後、フォトレジストのパターン(図示せず)が除去される。
【0052】
これ以降の工程は、実施の形態1の半導体装置の製造方法における図9以降の工程と同様に行なわれるため、その説明を省略する。
【0053】
本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、図19に示すように、アモルファス状態ではなく多結晶状態で第1シリコン層S1pが堆積される。よって、この後にアモルファス状態を多結晶状態に変化させるための熱処理を行なう必要がない。
【0054】
(実施の形態3)
本実施の形態の半導体装置の平面レイアウトは、上述した実施の形態1の平面レイアウト(図2)と同様である。このため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0055】
図21および図22は、本発明の実施の形態3における半導体装置の概略断面図である。なお、図21および図22のそれぞれは、図2のIII−III線およびIV−IV線の各々に沿う位置に対応している。
【0056】
図21および図22を参照して、フローティングゲートFGは、膜厚20nmの多結晶状態の第1シリコン層SLpにより形成されている。このシリコンは、ドナーまたはアクセプタ―である不純物元素を含有している。
【0057】
コントロールゲートCGは多層構造を有している。多層構造の下層側は、多結晶状態の第2シリコン層SHpであり、上層側はタングステンシリサイド層5である。この第2シリコン層SHpは、上述した不純物元素を第1シリコン層SLpよりも高い濃度で含有している。
【0058】
以下に本実施の形態の半導体装置の製造方法について説明する。なお、実施の形態1の半導体装置の製造方法における図6の工程までは本実施の形態の半導体装置の製造方法においても同様に行なわれるため、その説明を省略する。
【0059】
図23〜図35は、本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。図23(a)〜図35(a)は図21の破線部に対応する断面を示しており、図23(b)〜図35(b)は図2のIV−IV線に対応する断面(図22に対応する断面)を示している。
【0060】
図23(a)、(b)を参照して、ゲート絶縁層4上に、燐(P)を2×1020atoms/cm3の濃度で含有するアモルファス状態の第1シリコン層SLaが20nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは520℃に加熱される。
【0061】
主に図24(a)、(b)を参照して、このアモルファス状態の第1シリコン層SLaが、写真製版技術により形成されたフォトレジストのパターン(図示せず)をマスクとして選択的にエッチング除去される。これにより、アモルファス状態の第1シリコン層SLaがパターニングされ、フローティングゲートFGの行方向(図22の横方向)の長さが規定される。この後、フォトレジストのパターン(図示せず)が除去される。
【0062】
図25(a)、(b)を参照して、シリコン基板SBが1000℃に加熱される熱処理工程が行なわれる。これにより、アモルファス状態の第1シリコン層SLaが結晶化され、多結晶状態の第1シリコン層SLpに変化する。また、この熱処理工程の際、すなわちシリコン基板SBが1000℃に加熱されている間に、絶縁層ILとして酸窒化膜が10nmの膜厚で堆積される。
【0063】
図26(a)、(b)を参照して、絶縁層IL上に、燐(P)を4×1020atoms/cm3の濃度で含有するアモルファス状態の第2シリコン層SHaが100nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは520℃に加熱される。
【0064】
図27(a)、(b)を参照して、アモルファス状態の第2シリコン層SHa上に、タングステンシリサイド層5が100nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは550℃に加熱される。これにより、基板SB上に、ドナーまたはアクセプターである不純物元素を含有する第1シリコン層SLpと、絶縁層ILと、上記不純物元素を第1シリコン層SLpよりも高濃度に含有する第2シリコン層SHaと、タングステンシリサイド層5とを有する積層膜SF3が形成される。
【0065】
続いて、積層膜SF3上に、TEOS酸化膜などの無機膜6が100nmの膜厚で堆積される。なお、この堆積時にシリコン基板SBは680℃に加熱される。
【0066】
図28(a)、(b)を参照して、窒素雰囲気にて、60秒間、温度1000℃の熱処理が行なわれる。これにより、TEOS酸化膜などの無機膜6の焼き締めが行なわれる。また、アモルファス状態の第2シリコン層SHaが結晶化され、多結晶状態の第2シリコン層SHpに変化する。この結果、第1および第2シリコン層SLp、SHpは、共に多結晶状態となる。
【0067】
図29(a)、(b)を参照して、無機膜6上に写真製版技術によりパターニングされたフォトレジスト7が形成される。続いて、このフォトレジスト7をマスクとして異方性ドライエッチングが行なわれ、無機膜6のパターニングが行なわれる。なお、エッチング後に残存したフォトレジスト7はアッシングにより除去される。
【0068】
図30(a)、(b)を参照して、上記パターニングにより無機膜6のパターンが形成される。続いて、この無機膜6をマスクとして積層膜SF3の異方性ドライエッチングが行なわれる。
【0069】
図31(a)、(b)を参照して、このドライエッチングにより、タングステンシリサイド層5、多結晶状態の第2シリコン層SHp、絶縁層ILおよび多結晶状態の第1シリコン層SLpのパターニングが連続的に行なわれる。このパターニングにより、タングステンシリサイド層5および第2シリコン層SHpを有するコントロールゲートCGが形成される。また、絶縁層ILからゲート間絶縁膜GIが形成される。また、第1シリコン層SLpからフローティングゲートFGが形成される。この結果、フローティングゲートFGと、ゲート間絶縁膜GIと、コントロールゲートCGとを含む積層体LBが形成される。
【0070】
なお、このドライエッチング直後の段階では、互いに隣り合うフローティングゲートFG間において、第1シリコン層SLpが完全にエッチングされなかったことにより残存している残存シリコンRSがあってもよい。
【0071】
続いて、アッシングにより、積層体LBの側壁において、第1および第2シリコン層SLp、SHpの露出表面を酸化する酸化工程が行なわれる。これにより、積層体LBの側壁において、第1シリコン層SLpの表面に第1シリコン酸化膜OLが形成され、第2シリコン層SHpの表面に第2シリコン酸化膜OHが形成される。ここで、第2シリコン酸化膜OHの厚み方向(図中横方向)の寸法DHは、第1シリコン酸化膜OLの厚み方向(図中横方向)の寸法DLよりも大きい。これは、シリコンに含有されるドナーまたはアクセプターである不純物元素の濃度が、第2シリコン層SHpにおいて第1シリコン層SLpよりも高いためである。
【0072】
続いて、第2シリコン酸化膜OHの一部と、第1シリコン酸化膜OLとの除去を行なうための酸化シリコンエッチング工程が行なわれる。この工程により、積層体LBの側壁において、シリコン酸化膜が厚み寸法DL以上かつ厚み寸法DH未満だけエッチングされる。
【0073】
エッチング条件としては、たとえば、濃度0.3重量%のフッ化水素酸による10秒間のウェットエッチングとすることができる。フッ化水素酸以外に、フッ化アンモニウム水溶液を用いることもできる。
【0074】
図32(a)、(b)を参照して、上記エッチングの結果、積層体LBの側壁において、第2シリコン層SHpが第2シリコン酸化膜OHにより被覆されており、かつ第1シリコン層SLpが露出された状態とされる。
【0075】
続いて、シリコンのエッチング速度が酸化シリコンのエッチング速度よりも速いエッチング条件で積層体LBの側壁をウェットエッチングするシリコンエッチング工程が行なわれる。エッチング液としては、OH基を有するアルカリを含むものを用いることができる。具体的には、アンモニア、TMAH(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)、水酸化カリウムなどを用いることができる。
【0076】
また、エッチング時のシリコンの面荒れ(エッチングムラ)を抑制するためには、エッチングング液に酸化剤(シリコンに対して酸化力のある水溶液)が添加される。酸化剤としては、過酸化水素水、オゾン水などを用いることができる。ただし、酸化剤による酸化作用がアルカリによるシリコンのエッチング作用よりも強くならない範囲の添加量とする。
【0077】
具体的には、濃度29重量%のアンモニア水と、濃度30重量%の過酸化水素水と、純水とを、5:2:500で混合したアンモニアリッチのAPMを用いた、70℃、10分間のウェットエッチングにより、シリコンエッチング工程を行なうことができる。
【0078】
図33(a)、(b)を参照して、このエッチングの結果、第1シリコン層SLpの幅方向(図中横方向)の寸法が、第2シリコン層SHpの幅方向(図中横方向)の寸法よりも小さくなる。また、残存シリコンRS(図15)が除去される。
【0079】
図34(a)、(b)を参照して、イオン注入法等により、各フローティングゲートFGを挟むようにソース/ドレイン領域2が形成される。
【0080】
図35(a)、(b)を参照して、たとえば1000℃のISSGにより、フローティングゲートFGおよびコントロールゲートCGの側壁に酸化膜9が形成される。これにより、図21および図22に示す半導体装置が製造される。
【0081】
なお、上記製造方法においては、燐(P)を含有する状態で、第1シリコン層SLa(図23)および第2シリコン層SHa(図26)が堆積される。この代わりに、堆積後のイオン注入によりシリコンに燐(P)を含有させてもよい。また、この堆積時の基板SBの温度をより高くすることにより、アモルファス状態ではなく、多結晶状態でシリコンを堆積させてもよい。
【0082】
また、不純物元素としては、燐(P)以外のシリコンに対するドナーまたはアクセプタ―(ボロン(B)や砒素(As)など)を用いることもできる。
【0083】
また、積層体LBの側壁において、第1および第2シリコン層SLp、SHpの露出表面を酸化する酸化工程はアッシングによるものに限定されるものではない。たとえば、酸素が溶けた水溶液、オゾン水、過酸化水素水などを用いて酸化工程を行なうこともできる。あるいは、大気中や酸素雰囲気中での放置により、酸化工程を行なうこともできる。
【0084】
本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、図31に示すように、不純物元素を含有した第1シリコン層SLpを有するフローティングゲートFGと、より高濃度の不純物元素を含有した第2シリコン層SHpを有するコントロールゲートCGとが形成される。このため、積層体LBの側壁の第2シリコン層SHp部分は第1シリコン層部分SLp部分よりも酸化が進行しやすくなる。この結果、第2シリコン層SHp部分に形成される第2シリコン酸化膜OHの厚み寸法DHが、第1シリコン層SLp部分に形成される第1シリコン酸化膜OLの厚み寸法DLよりも大きくなる。このため、酸化シリコンを厚み寸法DL以上DH未満だけ除去するウェットエッチングにより、積層体LBの側壁において、第2シリコン層SHpが第2シリコン酸化膜OHにより被覆され、かつ第1シリコン層SLpが露出された状態とすることができる。
【0085】
この後、シリコンのエッチング速度が酸化シリコンのエッチング速度よりも速いエッチング条件で積層体LBの側壁がエッチングされることにより、第1シリコン層SLp部分に比して第2シリコン層SHp部分がエッチングされることを抑制することができる。よって、図33に示すように、コントロールゲートCGの第2シリコン層SHp部分の幅方向(図中横方向)寸法の減少を抑制しつつ、フローティングゲートFGの第1シリコン層SLp部分の幅方向(図中横方向)寸法を小さくすることができる。このため、カップリング比Kの低下を抑制しながら、残存シリコンRS(図32)を除去することができる。
【0086】
また、積層体LBの側壁をエッチングすることにより、実施の形態1と同様、カップリング比Kの低下を抑制しながら隣り合うフローティングゲートFGの間隔を広げることができる。
【0087】
なお、酸化シリコンエッチング工程(図31から図32への工程)において、エッチング液にフッ化水素酸またはフッ化アンモニウムを含むエッチング液が用いられることにより、酸化シリコンのエッチングを行なうことができる。
【0088】
また、シリコンエッチング工程(図32から図33への工程)において、アルカリ水溶液および酸化剤水溶液を含むエッチング液が用いられることにより、ムラの少ないシリコンのエッチングを行なうことができる。
【0089】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、フローティングゲートとコントロールゲートとを有する半導体装置の製造方法に特に有利に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の実施の形態1における半導体装置の模式的回路構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1における半導体装置のメモリセルアレイ内の平面レイアウトを示す概略平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う概略断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う概略断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
【図10】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第6工程を示す概略断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第7工程を示す概略断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第8工程を示す概略断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第9工程を示す概略断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第10工程を示す概略断面図である。
【図15】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第11工程を示す概略断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第12工程を示す概略断面図である。
【図17】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第13工程を示す概略断面図である。
【図18】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第14工程を示す概略断面図である。
【図19】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図20】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図21】本発明の実施の形態3における半導体装置の構成を示す概略断面図である。
【図22】本発明の実施の形態3における半導体装置の構成を示す概略断面図である。
【図23】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図24】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図25】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図26】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図27】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
【図28】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第6工程を示す概略断面図である。
【図29】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第7工程を示す概略断面図である。
【図30】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第8工程を示す概略断面図である。
【図31】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第9工程を示す概略断面図である。
【図32】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第10工程を示す概略断面図である。
【図33】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第11工程を示す概略断面図である。
【図34】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第12工程を示す概略断面図である。
【図35】本発明の実施の形態3における半導体装置の製造方法の第13工程を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0092】
FG フローティングゲート、GI ゲート間絶縁膜、CG コントロールゲート、IL 絶縁層、LB 積層体、S1p 多結晶状態の第1シリコン層、S2a アモルファス状態の第2シリコン層、SB 基板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に設けられた多結晶状態の第1シリコン層と、前記第1シリコン層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられたアモルファス状態の第2シリコン層とを有する積層膜を形成する積層工程と、
前記積層膜をパターニングして、前記第1シリコン層を有するフローティングゲートと、前記絶縁層を有するゲート間絶縁膜と、前記第2シリコン層を有するコントロールゲートとを含む積層体を形成する工程と、
多結晶シリコンのエッチング速度がアモルファスシリコンのエッチング速度よりも速いエッチング条件で前記積層体の側壁をエッチングする側壁エッチング工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記積層工程が、
前記基板上にアモルファス状態で前記第1シリコン層を堆積する工程と、
前記第1シリコン層をアモルファス状態から多結晶状態へと結晶化させる熱処理工程と、
前記結晶化された前記第1シリコン層上にアモルファス状態で前記第2シリコン層を堆積する工程とを備えたことを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記熱処理工程において、前記第1シリコン層上に前記絶縁層が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
基板上に設けられ、ドナーまたはアクセプターである不純物元素を含有する第1シリコン層と、前記第1シリコン層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられ、前記第1シリコン層よりも前記不純物元素の含有濃度が高い第2シリコン層とを有する積層膜を形成する工程と、
前記積層膜をパターニングして、前記第1シリコン層を有するフローティングゲートと、前記絶縁層を有するゲート間絶縁膜と、前記第2シリコン層を有するコントロールゲートとを含む積層体を形成する工程と、
前記積層体の側壁において、前記第1シリコン層の露出表面の酸化により第1シリコン酸化膜を形成し、かつ前記第2シリコン層の露出表面の酸化により前記第1シリコン酸化膜よりも厚い第2シリコン酸化膜を形成する工程と、
前記側壁において、前記第2シリコン層が前記シリコン酸化膜により被覆されており、かつ前記第1シリコン層が露出されるように前記側壁をエッチングする酸化シリコンエッチング工程と、
前記酸化シリコンエッチング工程後に、シリコンのエッチング速度が酸化シリコンのエッチング速度よりも速いエッチング条件で前記側壁をエッチングするシリコンエッチング工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記酸化シリコンエッチング工程が、フッ化水素酸またはフッ化アンモニウムを含むエッチング液を用いたウェットエッチングであることを特徴とする、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記シリコンエッチング工程が、アルカリ水溶液および酸化剤水溶液を含むエッチング液を用いたウェットエッチングであることを特徴とする、請求項4または5に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2008−153501(P2008−153501A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341151(P2006−341151)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】