説明

検査方法および検査装置

【課題】ウェハ表面の膜を容易に高感度で検査することが可能な検査方法を提供する。
【解決手段】表面に膜が設けられたウェハを支持するステージと、ステージに支持されたウェハの表面に照明光を照射する照明系と、照明光が照射されたウェハの表面からの反射光を検出する検出部と、検出部により検出された反射光の情報から膜の検査を行う検査部とを備えた検査装置による検査方法であって、目標膜厚および屈折率を設定する設定ステップS101と、目標膜厚および屈折率から、目標膜厚近傍における膜厚変化に対する反射率変化の特性を複数の波長毎に算出する演算ステップS102と、膜厚変化に対する反射率変化の特性に基づいて、反射率変化(すなわち感度)が最も大きくなる波長を照明光の波長として決定する決定ステップS103とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板表面の膜の状態、特にウェハ表面の薄膜の状態を検査する検査方法および検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの微細化の進展に伴って、半導体デバイス製造におけるプロセスマージンが小さくなった結果、ウェハ表面のレジスト膜等の薄膜の状態をウェハ全面でより正確に検査することが求められている。さらに微細化により、ウェハ表面にパターンを露光する露光装置の解像力を上げるためレジスト膜の膜厚が薄くなる傾向にあり、より高感度での検査が求められている。
【0003】
これに対し、ウェハ表面に照明光を照射し、ウェハ全面からの反射光を一括して画像として取得し、その画像の明るさによりウェハ表面の膜の状態を検査する装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような装置においては、膜厚の変化により画像の明るさが変化し、明るさが異常な部分を欠陥として検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−139451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような装置では、膜厚等の検査条件によって検査の感度が異なる場合があり、容易な方法で高感度な検査を行うための方策が求められていた。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、基板表面の膜を容易に高感度で検査することが可能な検査方法および検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的達成のため、本発明に係る検査方法は、表面に膜が設けられた基板を支持するステージと、前記ステージに支持された前記基板の表面に照明光を照射する照射部と、前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記反射光の情報から前記膜の検査を行う検査部と、予め設定された複数の波長から前記照明光の波長を選択する波長選択部とを備えた検査装置による検査方法であって、前記膜の目標膜厚および屈折率を設定する設定ステップと、前記設定した前記膜の目標膜厚および屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の変化特性を前記複数の波長毎に算出する演算ステップと、前記算出した前記変化特性に基づいて、前記波長選択部で選択する前記照明光の波長を決定する決定ステップとを有している。
【0008】
なお、上述の検査方法では、前記演算ステップにおいて、前記設定した前記膜の目標膜厚および屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の強度変化率を前記複数の波長毎に算出し、前記決定ステップにおいて、前記反射光の前記強度変化率が最も大きくなる波長を前記波長選択部で選択する前記照明光の波長として決定することが好ましい。
【0009】
また、上述の検査方法では、前記演算ステップにおいて、前記設定した前記膜の目標膜厚および屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の強度変化を前記複数の波長毎に算出し、前記決定ステップにおいて、前記反射光の前記強度変化が最も直線的な変化となる波長を前記波長選択部で選択する前記照明光の波長として決定するようにしてもよい。
【0010】
また、本発明に係る検査方法は、表面に膜が設けられた基板を支持するステージと、前記ステージに支持された前記基板の表面に照明光を照射する照射部と、前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記反射光の情報から前記膜の膜厚を測定して前記膜の検査を行う検査部と、予め設定された複数の波長から前記照明光の波長を選択する波長選択部とを備えた検査装置による検査方法であって、前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率を設定する設定ステップと、前記設定した前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の変化特性を前記複数の波長毎に算出する演算ステップと、前記算出した前記変化特性に基づいて、前記波長選択部で選択する前記照明光の波長を決定する決定ステップとを有している。
【0011】
なお、上述の検査方法では、前記演算ステップにおいて、前記設定した前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の強度変化率を前記複数の波長毎に算出し、前記決定ステップにおいて、前記反射光の前記強度変化率が最も大きくなる波長を前記波長選択部で選択する前記照明光の波長として決定することが好ましい。
【0012】
また、上述の検査方法では、前記演算ステップにおいて、前記設定した前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の強度変化を前記複数の波長毎に算出し、前記決定ステップにおいて、前記反射光の前記強度変化が最も直線的な変化となる波長を前記波長選択部で選択する前記照明光の波長として決定するようにしてもよい。
【0013】
また、上述の検査方法では、前記照明部を用いて前記基板の表面に照明光を照射する照射ステップと、前記検出部を用いて前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出ステップと、前記検査部を用いて前記検出ステップで検出した前記反射光の情報から前記膜の検査を行う検査ステップとを有し、前記検査ステップにおいて、前記演算ステップで算出した前記変化特性を利用して、前記検出ステップで検出した前記反射光の強度から前記膜厚の増減を判断して前記膜の検査を行うことが好ましい。
【0014】
また、上述の検査方法では、前記照明部を用いて前記基板の表面に照明光を照射する照射ステップと、前記検出部を用いて前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出ステップと、前記検査部を用いて前記検出ステップで検出した前記反射光の情報から前記膜の膜厚を測定して前記膜の検査を行う検査ステップとを有し、前記検査ステップにおいて、前記演算ステップで算出した前記変化特性を利用して、前記検出ステップで検出した前記反射光の強度から前記膜厚を算出し、算出した前記膜厚に基づいて前記膜の検査を行うようにしてもよい。
【0015】
また、本発明に係る検査装置は、表面に膜が設けられた基板を支持するステージと、前記ステージに支持された前記基板の表面に照明光を照射する照射部と、前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記反射光の情報から前記膜の検査を行う検査部と、予め設定された複数の波長から前記照明光の波長を選択する波長選択部とを備え、前記波長選択部は、前記膜の目標膜厚および屈折率が入力される入力部と、前記入力部に入力された前記膜の目標膜厚および屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の変化特性を前記複数の波長毎に算出する演算部と、前記演算部により算出された前記変化特性に基づいて、前記波長選択部で選択する前記照明光の波長を決定する決定部とを有している。
【0016】
また、本発明に係る検査装置は、表面に膜が設けられた基板を支持するステージと、前記ステージに支持された前記基板の表面に照明光を照射する照射部と、前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記反射光の情報から前記膜の膜厚を測定して前記膜の検査を行う検査部と、予め設定された複数の波長から前記照明光の波長を選択する波長選択部とを備え、前記波長選択部は、前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率が入力される入力部と、前記入力部に入力された前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の変化特性を前記複数の波長毎に算出する演算部と、前記演算部により算出された前記変化特性に基づいて、前記波長選択部で選択する前記照明光の波長を決定する決定部とを有している。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、基板表面の膜を容易に高感度で検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態の検査方法を示すフローチャートである。
【図2】本実施形態の表面検査装置を示す図である。
【図3】膜厚と反射率との関係を示すグラフである。
【図4】膜厚と反射率との関係を複数の波長について示すグラフである。
【図5】膜厚と反射率の1次微分との関係を複数の波長について示すグラフである。
【図6】膜厚と、反射率、反射率の1次微分、反射率の2次微分との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本実施形態の表面検査装置を図2に示しており、この装置により被検基板である半導体ウェハW(以下、ウェハWと称する)の表面を検査する。本実施形態の表面検査装置1は、略円盤形に形成されたウェハWを支持するステージ10を備え、不図示の搬送装置によって搬送されてくるウェハWは、ステージ10の上に載置されるとともに真空吸着によって固定保持される。なお、ウェハWの表面には、レジスト膜等の膜が設けられている。ステージ10は、ウェハWの回転対称軸(ステージ10の中心軸)を回転軸として、ウェハWを回転(ウェハWの表面内での回転)可能に支持する。また、ステージ10は、ウェハWの表面を通る軸を中心に、ウェハWをチルト(傾動)させることが可能であり、照明光の入射角を調整できるようになっている。
【0020】
表面検査装置1はさらに、ステージ10に支持されたウェハWの表面に照明光を照射する照明系20と、照明光の照射を受けたときのウェハWからの光を集光する受光系30と、受光系30により集光された光を受けてウェハWの表面の像を撮像する撮像装置35と、画像処理部40と、波長選択部45と、制御部50とを備えて構成される。照明系20は、照明光を射出する照明ユニット21と、照明ユニット21から射出された照明光をウェハWの表面に向けて反射させる照明側楕円鏡25とを有して構成される。照明ユニット21は、メタルハライドランプや水銀ランプ等の光源部22と、光源部22からの光のうち所定の波長を有する光を抽出し強度を調節する調光部23と、調光部23からの光を照明光として照明側楕円鏡25へ導く導光ファイバ24とを有して構成される。
【0021】
なお、調光部23には、複数の波長選択フィルタ(図示せず)が内蔵されており、これら複数の波長選択フィルタのうちいずれか一つを選んで光路上に挿入することで、照明光の波長を例えば、313nm、365nm、405nm、436nm、546nmのいずれかに選択することができるようになっている。そして、光源部22からの光は調光部23を通過し、所定の波長を有する照明光が導光ファイバ24から照明側楕円鏡25へ射出され、導光ファイバ24から照明側楕円鏡25へ射出された照明光は、導光ファイバ24の射出部が照明側楕円鏡25の焦点面に配置されているため、照明側楕円鏡25により平行な(テレセントリックな)光となってステージ10に保持されたウェハWの表面に照射される。これにより、ウェハWの表面のいずれの箇所においても同じ角度条件で照明される。
【0022】
ウェハWの表面からの出射光(例えば、正反射光)は受光系30により集光される。受光系30は、ステージ10に対向して配設された受光側楕円鏡31を主体に構成され、受光側楕円鏡31により集光された出射光(例えば、正反射光)は、撮像装置35の撮像面上に達し、ウェハWの像(例えば、正反射像)が結像される。撮像装置35は、撮像面上に形成されたウェハWの表面の像を光電変換して画像信号を生成し、画像信号を画像処理部40に出力する。なお、受光側楕円鏡31は、ウェハWの表面のいずれの箇所からの反射光も同じ角度条件で検出できるように設定される。このように、照明系20および受光系30をともにテレセントリックにすることで、ウェハWの表面における全ての箇所で同じ角度条件の画像を得ることができる。
【0023】
画像処理部40は、撮像装置35から入力されたウェハWの画像信号に基づいて、ウェハWのデジタル画像を生成する。また、画像処理部40は、生成したウェハWの画像(デジタル画像)に基づいて、ウェハWの表面における欠陥(異常)の有無を検査する。そして、画像処理部40による検査結果およびそのときのウェハWの画像が図示しない画像表示装置で出力表示される。画像処理部40で検出する欠陥(異常)は、主としてウェハW表面の膜(レジスト膜等)の膜厚不均一性であり、膜厚の不均一な部分は、光の干渉により画像の明るさが正常な部分と比べて明るくなったり暗くなったりするので、欠陥(異常)として検出することができる。なお、膜厚の不均一な部分は、例えば、レジスト膜を塗布するときに異物があると、当該異物がある部分を頭にして彗星状(コメット状)に形成される。また例えば、レジスト膜を塗布するときにレジストの吐出量が不足すると、ウェハWの外周部近傍においてヒトデ状に形成されることもある。
【0024】
波長選択部45は、照明ユニット21の調光部23で設定された複数の(波長選択フィルタの)波長の中から照明光の波長を選択するためのものであり、データの入出力が行われる入出力部46と、照明光の波長を決定するための各種演算を行う演算部47とを有して構成される。また、制御部50は、ステージ10、撮像装置35、画像処理部40、波長選択部45等の作動を制御する。
【0025】
ここで、波長選択部45による波長選択方法を説明する。図3は、膜厚変化と反射率変化との関係をグラフにしたものである。なおここで、膜厚はいわゆる幾何膜厚であるが、光学的膜厚(屈折率×幾何膜厚)を用いるようにしてもよい。ウェハWは、シリコンウェハ(ベアウェハ)上にレジスト膜を塗布したもので、照明光の波長は546nmと仮定している。なお、照明光の(ウェハW表面での)反射率を計算する方法は、例えば、特開平6−74716号公報等に開示されており、詳細な説明を省略する。
【0026】
図3に示すグラフにおいて、膜厚Aと示された約130nmの膜厚に着目すると、この近傍では膜厚変化に対する反射率変化は直線に近く、かつグラフの傾きが最も急である。130±20nmの膜厚範囲では、グラフの形状を概ね直線とみなすことができる。仮に、図3の例におけるレジスト膜の目標膜厚が130nmであり、膜厚の変動範囲が±20nmであったとすると、反射率変化は膜厚変化に応じて直線的に変化するので、撮像装置35により撮像取得された画像の明るさ、すなわち照明光の反射率は、膜厚とリニアな関係にある。したがって、画像の明るさを膜厚に変換して良否判定することができるし、また逆に、膜厚の良否基準(例えば、±10nm)を画像での明るさ変動の判断基準に換算することもできる。
【0027】
一般的な検査では、目標膜厚が先に決められているので、選択可能な波長の全てについて、上述と同様な膜厚変化に対する反射率変化の特性を調べて、最も検査に有利な波長を選択すればよい。図4は、水銀ランプから得られる輝線の波長である、313nm、365nm、405nm、436nm、546nmのそれぞれについて、膜厚変化と反射率変化との関係をグラフにしたものである。図4において、照明波長以外の条件は図3と同じである。図4に示すような特性の計算結果を基に、検査しようとするウェハWの目標膜厚に対して、その近傍で反射率変化が大きい波長を選べば、膜厚変化に対する感度の高い検査が可能になる。目標膜厚近傍で反射率変化が大きい波長を選択するためには、反射率変化の特性(すなわち、図4のグラフ)を1次微分した曲線を描くと便利である。膜厚変化に対する反射率変化が最大となる波長を選択するためには、目標膜厚近傍で1次微分係数が最大になる波長を選べばよいからである。
【0028】
なお、1次微分係数が最小になる箇所は、反射率変化の傾きが負であり、反射率変化の度合い(絶対値)が最大になる箇所である。このような箇所においても、膜厚変化の方向と反射率変化の向きが逆になるだけで、膜厚変化を感度よく検出できるので、目標膜厚近傍で1次微分係数が(負で)最小になる波長を照明光の波長として選択するようにしてもよい。ただし、ウェハWの検査において、膜厚変化と反射率変化の向きが逆であることを考慮して用いる必要がある。すなわち、画像の明るさ変動(反射光の強度変化)から膜厚の増減を判断して検査を行う必要がある。
【0029】
図5は、図4の反射率変化の1次微分係数をグラフにしたものである。図5から、照明光の波長によって1次微分係数のピークの高さが異なる、すなわち、膜厚変化に対する反射率変化の変化率の最大値が波長によって異なることがわかる。さらに、反射率特性の最も感度のある条件を求めるということは、1次微分係数が最大となる条件を求めることであるが、これを求めるには、図4の反射率変化の2次微分係数が零となる条件を探せばよい。このように2次微分を利用することで、容易に最適な条件を求めることができる。図6は、図3の特性グラフに1次微分および2次微分の曲線を追記したものである。なお、図3〜図6等のグラフを画像表示装置等により適宜表示することは、選択した波長の妥当性を評価確認する上で役に立つ。
【0030】
このように選択決定した波長を用いる場合、膜厚変化と反射率変化との関係が分かっているので、反射率の情報を持っている2次元的な画像から、2次元的な膜厚分布の情報に簡易的に変換することは容易である。例えば、目標膜厚近傍の膜厚変化と反射率変化との関係が次の(1)式のようであったとする。
【0031】
【数1】

【0032】
ここで、Rは反射率であり、Tは膜厚であり、a,bはそれぞれ係数である。なお、係数aは前述の1次微分(図5のグラフ)から求めることができ、係数aが求まれば、係数bは膜厚と反射率との関係(図3もしくは図4のグラフ)から(1)式を利用して求めることができる。ウェハWの画像情報を膜厚分布の情報に変換するには、(1)式より、ウェハWの画像における画素毎に、(2)式を用いた変換を行うようにすればよい。
【0033】
【数2】

【0034】
以上のようにして波長選択が行われる検査方法について、図1のフローチャートを参照しながら説明する。まず、検査の目的が膜厚値による良否判定の場合について説明する。この場合、撮像装置35により撮像取得されたウェハWの画像情報を膜厚情報に変換する必要があり、図3に示すような膜厚変化に対する反射率変化の特性を、その反射率の絶対値も含めて正確に計算する必要がある。反射率の絶対値が正確でなければ、(1)式および(2)式の係数a,bを正確に求めることができないからである。
【0035】
この場合に必要な情報は、ウェハW表面の膜の複素屈折率および目標膜厚、ウェハWの基材(ベアウェハ)の複素屈折率、膜と基材との間に1つ以上の他の膜がある場合には、当該他の膜の複素屈折率および標準的な膜厚値等がある。そこでまず、検査を行うために必要な情報(すなわち、膜の複素屈折率および目標膜厚等)の設定を行う(ステップS101)。具体的には、制御部50等と電気的に接続されたキーボード等のインターフェース(図示せず)を用いて、検査に必要な情報(膜の複素屈折率および目標膜厚等)を入力する。このとき、インターフェースから入力された情報は、制御部50等を介して波長選択部45の入出力部46および演算部47へ送信される。
【0036】
なお、膜の複素屈折率や、ウェハWの基材(ベアウェハ)の複素屈折率等は、例えば、エリプソメトリを利用した屈折率計測装置等によって、ウェハWにおける少なくとも一つの基準点(例えば、ウェハWの中心位置)について測定を行うことで、特定することができる。そして、このように特定された各波長についての複素屈折率と照明光のウェハWへの入射角とに基づいて、照明系20による照明で実現される角度条件において、ウェハWの基材上に様々な膜厚の膜を形成したときの、膜の表面および裏面からの反射光の干渉を含んだ反射率を算出することができる。
【0037】
そこで、演算部47は、設定した膜の複素屈折率および目標膜厚、ウェハWの基材(ベアウェハ)の複素屈折率等から、図4に示すような(目標膜厚近傍における)膜厚変化に対する反射率変化を、波長選択フィルタ(図示せず)で選択可能な複数の波長毎に算出する(ステップS102)。このときさらに、図5に示すような反射率変化の1次微分係数のグラフを求めるようにしてもよく、図6に示すような反射率変化の2次微分係数のグラフを求めるようにしてもよい。
【0038】
次に、演算部47は、算出した膜厚変化に対する反射率変化の特性に基づいて、波長選択部45で選択する照明光の波長を決定する(ステップS103)。このとき、目標膜厚近傍で反射率変化が最大となる波長を選択する。またこのとき、前述したように、目標膜厚近傍で反射率変化の1次微分係数が最大になる波長を選択するようにしてもよく、目標膜厚近傍で反射率変化の2次微分係数が零となる波長を選択するようにしてもよい。なお、演算部47は、照明光の波長を決定すると、前述したように(2)式の係数a,bをそれぞれ求める。
【0039】
このように、波長選択部45によって照明光の波長が選択されると、波長選択部45から波長選択信号が出力され、制御部50を介して照明ユニット21に入力される。照明ユニット21に波長選択部45からの波長選択信号が入力されると、調光部23は、波長選択部45によって選択された波長に対応する波長選択フィルタ(図示せず)を選んで光路上に挿入する。これにより、膜厚変化に対する感度の高い検査が可能になる。なお、先のステップで求めた(2)式の係数a,bのデータは、制御部50を介して画像処理部40に入力される。
【0040】
照明光の波長選択を行うと、照明系20を用いてウェハWの表面に照明光を照射する(ステップS104)。このとき、光源部22からの光は調光部23を通過し、波長選択部45によって選択された波長を有する照明光が導光ファイバ24から照明側楕円鏡25へ射出され、導光ファイバ24から照明側楕円鏡25へ射出された照明光は、照明側楕円鏡25により平行な(テレセントリックな)光となってステージ10に保持されたウェハWの表面に照射される。
【0041】
ウェハWの表面に照明光が照射されると、ウェハWの表面で反射した正反射光は、受光側楕円鏡31により集光されて撮像装置35の撮像面上に達し、ウェハWの像(正反射像)が結像される。そこで、撮像装置35は、撮像面上に形成された(正反射光による)ウェハWの像を光電変換して画像信号を生成し、画像信号を画像処理部40に出力する(ステップS105)。
【0042】
画像処理部40は、撮像装置35から入力されたウェハWの画像信号に基づいて、ウェハWのデジタル画像を生成し、生成したウェハWの画像情報から膜厚を測定してウェハW表面の膜の検査を行う(ステップS106)。このとき、画像処理部40は、ウェハWの画像情報から反射率Rを算出し、前述の(2)式を用いて、算出した反射率Rから膜厚Tを算出する。そして、画像処理部40は、算出した膜厚Tが所定の膜厚範囲内であれば正常と判定し、算出した膜厚Tが所定の膜厚範囲外であれば異常と判定する。また、画像処理部40による検査結果およびそのときのウェハWの画像が図示しない画像表示装置で出力表示される。なお、反射率Rおよび膜厚Tの算出は、ウェハWの画像における画素毎に行われ、ウェハWの表面全体に亘る膜厚分布の測定および膜厚の不均一性の検査が行われる。また、反射率Rは、ウェハWの画像(画素)における輝度値(信号強度)から、画像処理部40の内部メモリ(図示せず)に予め記憶された、照明光の強度や、撮像装置35の感度、各楕円鏡25,31での反射率等の情報を用いて算出される。
【0043】
続いて、検査の目的が単純な欠陥検査の場合について説明する。この場合、最も感度の高い検査が可能な波長の選択を行えばよい。そのため、図3に例示した膜厚変化に対する反射率変化の特性においては、その周期と位相のみが重要であり、反射率の絶対値は正確でなくてもよい。
【0044】
この場合に最低限必要な情報は、ウェハW表面の膜の屈折率(複素屈折率の実数部分)と、目標膜厚である。そこでまず、膜厚値による良否判定の場合と同様に、検査を行うために必要な情報(すなわち、膜の屈折率および目標膜厚)の設定を行う(ステップS101)。単純な欠陥検査の場合、キーボード等のインターフェース(図示せず)を用いて、膜の屈折率および目標膜厚を入力する。
【0045】
次に、演算部47は、設定した膜の屈折率および目標膜厚から、図4に示すような(目標膜厚近傍における)膜厚変化に対する反射率変化を、波長選択フィルタ(図示せず)で選択可能な複数の波長毎に算出する(ステップS102)。このとき、膜厚値による良否判定の場合と同様に、1次微分係数のグラフや2次微分係数のグラフを求めるようにしてもよい。
【0046】
次に、演算部47は、算出した膜厚変化に対する反射率変化の特性に基づいて、波長選択部45で選択する照明光の波長を決定する(ステップS103)。このとき、目標膜厚近傍で反射率変化が最大となる波長を選択する。またこのとき、膜厚値による良否判定の場合と同様に、1次微分係数が最大になる波長を選択するようにしてもよく、2次微分係数が零となる波長を選択するようにしてもよい。
【0047】
このように、波長選択部45によって照明光の波長が選択されると、波長選択部45から波長選択信号が出力され、制御部50を介して照明ユニット21に入力される。照明ユニット21に波長選択部45からの波長選択信号が入力されると、調光部23は、波長選択部45によって選択された波長に対応する波長選択フィルタ(図示せず)を選んで光路上に挿入する。これにより、膜厚変化に対する感度の高い検査が可能になる。
【0048】
照明光の波長選択を行うと、膜厚値による良否判定の場合と同様に、照明系20を用いてウェハWの表面に照明光を照射する(ステップS104)。そうすると、膜厚値による良否判定の場合と同様に、撮像装置35は、撮像面上に形成されたウェハWの像(正反射像)を光電変換して画像信号を生成し、画像信号を画像処理部40に出力する(ステップS105)。
【0049】
画像処理部40は、撮像装置35から入力されたウェハWの画像信号に基づいて、ウェハWのデジタル画像を生成し、生成したウェハWの画像情報からウェハW表面の膜の検査を行う(ステップS106)。このとき、画像処理部40は、ウェハWの画像の輝度値(信号強度)が所定の範囲内であれば正常と判定し、範囲外であれば異常と判定する。なお、輝度値(信号強度)の算出は、ウェハWの画像における画素毎に行われ、ウェハWの表面全体に亘り膜の欠陥(異常)の有無(すなわち、膜厚の不均一性)が検査される。また、画像処理部40による検査結果およびそのときのウェハWの画像が図示しない画像表示装置で出力表示される。
【0050】
このように、本実施形態によれば、膜厚変化に対する反射率変化の特性(すなわち、反射光の変化特性)に基づいて、波長選択部45で選択する照明光の波長を決定するため、膜厚変化に対して感度の高い照明波長を容易に選択することが可能となり、ウェハW表面の膜を容易に高感度で検査することができる。またこのとき、目標膜厚近傍で反射率変化(すなわち、反射光の強度変化率)が最大となる波長を選択するようにすれば、より高感度な検査を行うことができる。
【0051】
なお、検査の目的が膜厚値による良否判定の場合、膜厚の変動範囲が広い条件では、膜厚変化に対する反射率変化の特性グラフにおいて、膜厚の変動範囲が隣接する山もしくは谷を越えてしまうと、反射率から膜厚を算出することができない。そのため、一定の感度、一定の直線性が得られる波長の中で、より長い波長を選択することにより、波長が長くなるほど特性グラフの(山もしくは谷の)周期が長くなるので、膜厚の広い変動範囲をカバーすることができる。
【0052】
また、検査の目的が単純な欠陥検査の場合にも、上述の場合と同様に、より長い波長を選択することにより、膜厚の広い変動範囲をカバーすることができる。その一方で、検査の目的が単純な欠陥検査の場合、膜厚変化に対する反射率変化の特性グラフにおいて、膜厚の変動範囲が隣接する山もしくは谷を越えてしまうような広い条件であっても、検査は可能である。特性グラフの1周期分だけずれた膜厚変動が単独で存在することは極めて稀であるので、周辺部分と膜厚データの比較を行うようにすれば、実質的に検査に支障はない。
【0053】
なお、上述の実施形態において、水銀ランプから得られる輝線の波長である、313nm、365nm、405nm、436nm、546nmの中から照明光の波長を選択しているが、これに限られるものではない。例えば、照明ユニットが、ブロードな連続的な波長を有する光源および、このような光源から任意の波長の光を取り出せる光学系を有していれば、より確実に最適な波長を選ぶことができる。
【0054】
また、上述の実施形態において、膜厚変化に対する反射率変化の特性グラフにおける、目標膜厚近傍で反射率変化が最大となる波長を選択しているが、これに限られるものではなく、目標膜厚近傍で反射率の変化(すなわち、反射光の強度変化)が最も直線的な変化となる波長を選択するようにしてもよい。なお、特性グラフにおいて反射率変化が最大となる(すなわち、感度が最も高い)位置と、最も直線性が良い位置とは、ほぼ一致するが、正確には異なる。また、直線性が良い範囲を最も広くとった場合の中心位置も、これらの位置と異なる。反射率変化の特性グラフは、例えば図3に示すように、単純なサインカーブではなく、複次の項が加わった式なので、グラフの山と谷の形状が異なる(上下非対称である)からである。
【0055】
そのため、特性グラフにおいて反射率変化が最大となる(感度が最も高い)条件と、最も直線性が良くなる条件とで、検査の目的に応じて使い分けるようにしてもよい。例えば、検査の目的が膜厚値による良否判定の場合に、特性グラフにおいて最も直線性が良くなる波長を選択し、検査の目的が単純な欠陥検査の場合に、特性グラフにおいて反射率変化が最大となる波長を選択することができる。
【0056】
また、上述の実施形態において、ウェハWの表面に設けられた膜の検査を行っているが、これに限られるものではなく、例えば、ガラス基板の表面に設けられた膜の検査を行うことも可能である。
【符号の説明】
【0057】
W ウェハ
1 表面検査装置
10 ステージ 20 照明系(照射部)
30 受光系 35 撮像装置(検出部)
40 画像処理部(検査部)
45 波長選択部
46 入出力部 47 演算部
50 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に膜が設けられた基板を支持するステージと、前記ステージに支持された前記基板の表面に照明光を照射する照射部と、前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記反射光の情報から前記膜の検査を行う検査部と、予め設定された複数の波長から前記照明光の波長を選択する波長選択部とを備えた検査装置による検査方法であって、
前記膜の目標膜厚および屈折率を設定する設定ステップと、
前記設定した前記膜の目標膜厚および屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の変化特性を前記複数の波長毎に算出する演算ステップと、
前記算出した前記変化特性に基づいて、前記波長選択部で選択する前記照明光の波長を決定する決定ステップとを有することを特徴とする検査方法。
【請求項2】
前記演算ステップにおいて、前記設定した前記膜の目標膜厚および屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の強度変化率を前記複数の波長毎に算出し、
前記決定ステップにおいて、前記反射光の前記強度変化率が最も大きくなる波長を前記波長選択部で選択する前記照明光の波長として決定することを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
【請求項3】
前記演算ステップにおいて、前記設定した前記膜の目標膜厚および屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の強度変化を前記複数の波長毎に算出し、
前記決定ステップにおいて、前記反射光の前記強度変化が最も直線的な変化となる波長を前記波長選択部で選択する前記照明光の波長として決定することを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
【請求項4】
表面に膜が設けられた基板を支持するステージと、前記ステージに支持された前記基板の表面に照明光を照射する照射部と、前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記反射光の情報から前記膜の膜厚を測定して前記膜の検査を行う検査部と、予め設定された複数の波長から前記照明光の波長を選択する波長選択部とを備えた検査装置による検査方法であって、
前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率を設定する設定ステップと、
前記設定した前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の変化特性を前記複数の波長毎に算出する演算ステップと、
前記算出した前記変化特性に基づいて、前記波長選択部で選択する前記照明光の波長を決定する決定ステップとを有することを特徴とする検査方法。
【請求項5】
前記演算ステップにおいて、前記設定した前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の強度変化率を前記複数の波長毎に算出し、
前記決定ステップにおいて、前記反射光の前記強度変化率が最も大きくなる波長を前記波長選択部で選択する前記照明光の波長として決定することを特徴とする請求項4に記載の検査方法。
【請求項6】
前記演算ステップにおいて、前記設定した前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の強度変化を前記複数の波長毎に算出し、
前記決定ステップにおいて、前記反射光の前記強度変化が最も直線的な変化となる波長を前記波長選択部で選択する前記照明光の波長として決定することを特徴とする請求項4に記載の検査方法。
【請求項7】
前記照明部を用いて前記基板の表面に照明光を照射する照射ステップと、
前記検出部を用いて前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出ステップと、
前記検査部を用いて前記検出ステップで検出した前記反射光の情報から前記膜の検査を行う検査ステップとを有し、
前記検査ステップにおいて、前記演算ステップで算出した前記変化特性を利用して、前記検出ステップで検出した前記反射光の強度から前記膜厚の増減を判断して前記膜の検査を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の検査方法。
【請求項8】
前記照明部を用いて前記基板の表面に照明光を照射する照射ステップと、
前記検出部を用いて前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出ステップと、
前記検査部を用いて前記検出ステップで検出した前記反射光の情報から前記膜の膜厚を測定して前記膜の検査を行う検査ステップとを有し、
前記検査ステップにおいて、前記演算ステップで算出した前記変化特性を利用して、前記検出ステップで検出した前記反射光の強度から前記膜厚を算出し、算出した前記膜厚に基づいて前記膜の検査を行うことを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の検査方法。
【請求項9】
表面に膜が設けられた基板を支持するステージと、
前記ステージに支持された前記基板の表面に照明光を照射する照射部と、
前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記反射光の情報から前記膜の検査を行う検査部と、
予め設定された複数の波長から前記照明光の波長を選択する波長選択部とを備え、
前記波長選択部は、
前記膜の目標膜厚および屈折率が入力される入力部と、
前記入力部に入力された前記膜の目標膜厚および屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の変化特性を前記複数の波長毎に算出する演算部と、
前記演算部により算出された前記変化特性に基づいて、前記波長選択部で選択する前記照明光の波長を決定する決定部とを有することを特徴とする検査装置。
【請求項10】
表面に膜が設けられた基板を支持するステージと、
前記ステージに支持された前記基板の表面に照明光を照射する照射部と、
前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記反射光の情報から前記膜の膜厚を測定して前記膜の検査を行う検査部と、
予め設定された複数の波長から前記照明光の波長を選択する波長選択部とを備え、
前記波長選択部は、
前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率が入力される入力部と、
前記入力部に入力された前記膜の目標膜厚、前記膜の複素屈折率、および前記基板の複素屈折率から、前記目標膜厚近傍における前記膜厚の変化に対する前記反射光の変化特性を前記複数の波長毎に算出する演算部と、
前記演算部により算出された前記変化特性に基づいて、前記波長選択部で選択する前記照明光の波長を決定する決定部とを有することを特徴とする検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−174764(P2011−174764A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−37844(P2010−37844)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】