説明

車両の制御装置

【課題】故障時の車両加速を確実に防止し、且つ、故障検出信頼性向上、開発コスト削減の要求も満たす。
【解決手段】車両暴走に至る可能性のある故障が検出されたときに、エンジン11から車軸へのトルク伝達をカットして、故障時の車両加速を防止しながら車両を惰性走行させる。トルク伝達がカットされている期間にフェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生しているか否かを判定し、当該故障が発生していると判定されれば、フェイルセーフ処理に移行してエンジン11の出力トルクを抑制した後にトルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻してエンジン11の出力トルクを抑制して退避走行を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両暴走に至る可能性のある故障(異常)を検出する機能を備えた車両の制御装置に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
例えば、電子スロットルシステムを搭載した車両では、特許文献1(特開平2−195070号公報)に記載されているように、電子スロットルシステムの故障(異常)を検出する故障診断装置を搭載し、電子スロットルシステムの故障を検出したときに自動変速機の変速段を、車両加速が弱まる変速段に変速するフェイルセーフ処理を実行するようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2−195070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来構成では、電子スロットルシステムの故障が検出されてから、実際に自動変速機が車両加速を弱める変速段に変速されるまでは、ある程度の変速動作時間がかかるため、その変速動作が完了する前に運転者が危険を感じるような車両加速が発生してしまったり、或は、運転者が加速を増大させるような操作を行ってしまう可能性がある。
【0005】
この対策として、従来は、故障発生から故障検出までの検出時間を短くしたり、自動変速機の変速動作時間を短くすることが行われていたが、故障発生から故障検出までの検出時間を短くすると、故障を誤検出しやすくなって、本来必要のないフェイルセーフ処理が誤って実行される頻度が増えたり、また、自動変速機の変速動作時間を短くするシステムを開発するのに、開発工数が増加して開発コストが増加してしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、故障時の車両加速を防止できると共に、故障検出信頼性向上、開発コスト削減の要求も満たすことができる車両の制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両暴走に至る可能性のある故障を検出する第1の故障検出手段と、前記第1の故障検出手段により車両暴走に至る可能性のある故障が検出されたときに車両の動力源から車軸にトルクを伝達するトルク伝達手段によるトルク伝達をカットするトルク伝達カット手段と、前記トルク伝達カット手段によりトルク伝達がカットされている期間に前記動力源の出力を抑制するフェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生しているか否かを判定する第2の故障検出手段と、前記第2の故障検出手段により前記フェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生していると判定された場合は前記フェイルセーフ処理に移行して前記動力源の出力を抑制した後に前記トルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す制御手段とを備えた構成としたものである。
【0008】
この構成では、車両暴走に至る可能性のある故障が検出されたときに、車両の動力源から車軸へのトルク伝達をカットして、故障時の車両加速を防止しながら、車両を惰性走行させる。そして、トルク伝達がカットされている期間に動力源の出力を抑制するフェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生しているか否かを判定し、その結果、フェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生していると判定された場合は、フェイルセーフ処理に移行して動力源の出力を抑制した後にトルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す。これにより、故障時に確実に暴走を抑止しつつ、動力源の出力を抑制した状態で車軸を駆動して、退避走行を可能とする。
【0009】
このようにすれば、車両暴走に至る可能性のある故障の検出に要する時間を十分に確保しつつ安全にフェイルセーフ処理を実施できるため、従来の故障の誤検出の問題を解消して故障検出信頼性を向上でき、しかも、自動変速機の制御等を変更する必要がないため、開発工数削減、開発コスト削減の要求も満たすことができる。
【0010】
この場合、請求項2のように、トルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す際に、車軸に伝達するトルクを徐々に増加させるように前記トルク伝達手段を制御するようにすると良い。このようにすれば、トルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す際の車両ショックを緩和することができる。
【0011】
また、請求項3のように、前記第1の故障検出手段が検出する故障は、動力源の出力を制御する制御系の故障とすれば良い。ここで、動力源は、内燃機関(エンジン)、モータのいずれであっても良く、内燃機関の場合は、例えば、電子スロットルシステムの故障、トルク制御用の制御装置(ECU)の故障、燃料噴射系の故障(特に筒内噴射エンジンの場合)等を検出するようにすれば良く、モータの場合は、例えば、モータ制御用の制御装置(ECU)の故障や、モータ駆動回路の故障、モータの電源装置の故障等を検出するようにすれば良い。
【0012】
また、請求項4のように、トルク伝達手段は、自動変速機、電磁クラッチのいずれであっても良い。自動変速機と電磁クラッチは、いずれも、トルク伝達の接続/カットを切り替える機能を備えているため、自動変速機又は電磁クラッチを搭載した車両に本発明を適用して実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明の一実施例におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。
【図2】図2は電子スロットルシステムの概略構成図で、(a)は通常制御時(モータON時)の状態を示す図であり、(b)はモータOFF時の状態を示す図である。
【図3】図3は故障時制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を、車両の動力源として内燃機関(エンジン)を搭載した車両に適用して具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
【0015】
車両に搭載したエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、スロットルモータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
【0016】
更に、スロットルバルブ16の下流側には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド18が設けられ、各気筒の吸気マニホールド18に、それぞれ燃料を吸気ポートに向けて噴射する燃料噴射弁19が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ20が取り付けられ、各点火プラグ20の火花放電によって筒内の混合気に着火される。尚、本発明は、燃料を吸気ポートに向けて噴射する吸気ポート噴射エンジンに限定されず、各気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射エンジンを用いても良い。
【0017】
また、エンジン11のシリンダブロックには、クランク軸21が所定クランク角回転する毎にパルス状のクランク角信号を出力するクランク角センサ22が取り付けられている。このクランク角センサ22のクランク角信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。更に、アクセルセンサ23によってアクセルペダル24の踏込み量(アクセル操作量)が検出されると共に、ブレーキスイッチ29によってブレーキ操作が検出され、このブレーキスイッチ29によりブレーキ操作が検出されたときにブレーキランプ30が点灯するようになっている。車両には、動力源であるエンジン11から車軸にトルクを伝達するトルク伝達手段として、自動変速機又は電磁クラッチが搭載されている。
【0018】
上述した各種センサやスイッチの出力は、制御回路(以下「ECU」と表記する)25に入力される。このECU25は、CPU26、ROM27、RAM28等を備えたマイクロコンピュータを主体として構成され、ROM27に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁19の燃料噴射量や点火プラグ20の点火時期を制御する。
【0019】
次に、図2に基づいて電子スロットルシステムの構成を説明する。
アクセルペダル24の回動軸33には、アクセルレバー34が連結固定され、このアクセルレバー34がアクセルリターンスプリング35によってアクセル閉鎖方向(図2の下方)に付勢されている。そして、アクセルペダル24を踏み込まない状態(アクセルOFF)では、アクセルレバー34はアクセルリターンスプリング35によって全閉ストッパ36に当接した状態に保持される。エンジン運転中は、アクセルレバー34の位置がアクセルセンサ23によってアクセル操作量として検出される。
【0020】
一方、スロットルバルブ16の回動軸37には、バルブレバー38が連結固定され、このバルブレバー38がオープナスプリング39によってスロットルバルブ16の開方向(図2の上方)に付勢されている。このバルブレバー38の開側にオープナ40が掛合するように配置され、このオープナ40がリターンスプリング41によってスロットルバルブ16の閉方向(図2の下方)に付勢されている。このリターンスプリング41の引張力はオープナスプリング39の引張力よりも大きく設定されている。尚、これらバルブレバー38、オープナスプリング39、オープナ40、リターンスプリング41及びオープナストッパ42によってオープナ機構44が構成されている。
【0021】
通常制御時(スロットルモータ15のON時)には、アクセルペダル24の操作に応じてスロットルモータ15を正回転又は逆回転させてスロットル開度を調整し、そのときのスロットル開度がスロットル開度センサ17によって検出される。この際、スロットル開度を開く場合には、スロットルモータ15を正回転させて、図2(a)に示すように、バルブレバー38がリターンスプリング41の引張力に抗してオープナ40を開方向に移動させながらスロットルバルブ16を開方向に駆動する。これとは反対に、スロットル開度を閉じる場合には、スロットルモータ15を逆回転させて、バルブレバー38を閉方向に移動させながらスロットルバルブ16を閉方向に駆動し、スロットルバルブ16を全閉位置(例えば0deg)まで閉じたときに、バルブレバー38がスロットル全閉ストッパ43に当接して、それ以上の回動が阻止されるようになっている。
【0022】
一方、後述するフェイルセーフ処理時には、スロットルモータ15への通電が遮断(OFF)される。これにより、図2(b)に示すように、リターンスプリング41の引張力がオープナスプリング39の引張力に打ち勝って、リターンスプリング41の引張力によりオープナ40がオープナストッパ42に当接した状態に保持される。この状態では、オープナ40によりバルブレバー38の位置がオープナストッパ42で規制される位置に保持されて、スロットル開度が所定のオープナ開度に保持されるようになっている。このオープナ開度は、退避走行時の吸入空気量を確保できるスロットル開度(例えば5〜10deg)に設定されている。
【0023】
ECU25は、図示しないスロットル制御用のルーチンを実行することで、アクセルセンサ23で検出したアクセル操作量等に基づいて目標スロットル開度を算出し、スロットル開度センサ17で検出した実スロットル開度を目標スロットル開度に一致させるようにスロットルモータ15をフィードバック制御するスロットル制御を実行する。
【0024】
また、ECU25は、後述する図3の故障時制御ルーチンを実行することで、車両暴走に至る可能性のある故障が発生しているか否かを判定し、その結果、車両暴走に至る可能性のある故障が発生していると判定された場合は、エンジン11の出力トルクを抑制するフェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生しているか否かを判定する。
【0025】
ここで、車両暴走に至る可能性のある故障とは、運転者の意思に反して吸入空気量や燃料噴射量が異常に増加する故障であり、例えば、電子スロットルシステムの故障、ECU25の故障、燃料噴射系の故障(特に筒内噴射エンジンの場合)等によって発生する。例えば、電子スロットルシステムが制御不能に陥って実スロットル開度が開き放しになる故障が発生すると、車両暴走に至る可能性があり、このような故障は、例えば、アクセルセンサ23の出力がアクセル開き側(ハイレベル側)に固着したり、スロットル開度センサ17の出力がスロットル開き側(ローレベル側)に固着したときに発生する故障である。また、ECU25の演算機能が故障して目標スロットル開度(要求トルク)が運転者の意思に反して異常に増加すると、車両暴走に至る可能性がある。
【0026】
また、エンジン11の出力トルクを抑制するフェイルセーフ処理に移行すべき故障とは、エンジン11の出力トルクが要求トルクより大きくなる故障であり、例えば、アクセルセンサ23、スロットル開度センサ17、スロットルモータ15等の故障によって発生したり、ECU25の演算機能の故障によって発生したり、燃料噴射系の故障(特に筒内噴射エンジンの場合)等によって発生する。
【0027】
更に、ECU25は、後述する図3の故障時制御ルーチンを実行することで、上述した2段階の故障判定結果を参照して、車両暴走に至る可能性のある故障が検出されたときにトルク伝達手段(自動変速機又は電磁クラッチ)によるトルク伝達をカットし、トルク伝達がカットされている期間にフェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生していると判定されたときに、フェイルセーフ処理に移行してエンジン11の出力トルクを抑制した後に、トルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す。以下、図3の故障時制御ルーチンの処理内容を説明する。
【0028】
図3の故障時制御ルーチンは、エンジン運転中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう制御手段として機能する。本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、車両暴走に至る可能性のある故障が検出されたか否かを判定し、当該故障が検出されていなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。このステップ101の処理が特許請求の範囲でいう第1の故障検出手段としての役割を果たす。
【0029】
上記ステップ101で、車両暴走に至る可能性のある故障が検出されたと判定されれば、ステップ102に進み、エンジン11から車軸へのトルク伝達をカットして、故障時の車両加速を防止しながら、車両を惰性走行させる。この際、トルク伝達手段が自動変速機の場合には、Dレンジ等の走行レンジからNレンジにシフトすることでトルク伝達をカットする。また、トルク伝達手段が電磁クラッチの場合には、電磁クラッチを切り離してトルク伝達をカットする。このステップ102の処理がトルク伝達カット手段としての役割を果たす。
【0030】
そして、次のステップ103で、フェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生しているか否かを判定する。このステップ103の処理が特許請求の範囲でいう第2の故障検出手段としての役割を果たす。このステップ103で、フェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生していると判定されれば、ステップ104に進み、フェイルセーフ処理に移行する。このフェイルセーフ処理時には、スロットルモータ15への通電が遮断(OFF)されて、図2(b)に示すように、リターンスプリング41の引張力がオープナスプリング39の引張力に打ち勝って、リターンスプリング41の引張力によりオープナ40がオープナストッパ42に当接した状態に保持される。この状態では、オープナ40によりバルブレバー38の位置がオープナストッパ42で規制される位置に保持されて、スロットル開度が所定のオープナ開度に保持され、エンジン11の出力トルクが抑制される。
【0031】
次のステップ105で、フェイルセーフ処理開始から所定期間が経過したか否かを判定し、所定期間が経過するまで待機する。ここで、所定期間は、フェイルセーフ処理開始からスロットル開度がオープナ開度に保持された状態になるまでの経過時間を考慮して設定されている。
【0032】
その後、ステップ106に進み、車軸に伝達するトルクを徐々に増加させるようにトルク伝達手段を制御して、トルク伝達可能な状態に徐々に戻す。これにより、トルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す際の車両ショックを緩和する。
尚、上記ステップ103で、フェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生していないと判定されれば、フェイルセーフ処理に移行せずに、トルク伝達カット状態を保持する。
【0033】
以上説明した本実施例によれば、車両暴走に至る可能性のある故障が検出されたときに、エンジン11から車軸へのトルク伝達をカットして、故障時の車両加速を防止しながら、車両を惰性走行させる。そして、トルク伝達がカットされている期間にエンジン11の出力トルクを抑制するフェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生しているか否かを判定し、その結果、フェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生していると判定された場合は、フェイルセーフ処理に移行してエンジン11の出力トルクを抑制した後にトルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す。これにより、故障時に確実に暴走を抑止しつつ、エンジン11の出力トルクを抑制した状態で車軸を駆動して、退避走行を可能とする。
【0034】
このようにすれば、車両暴走に至る可能性のある故障の検出に要する時間を十分に確保しつつ安全にフェイルセーフ処理を実施できるため、従来の故障の誤検出の問題を解消して故障検出信頼性を向上でき、しかも、自動変速機の制御等を変更する必要がないため、開発工数削減、開発コスト削減の要求も満たすことができる。
【0035】
尚、フェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生しているときに、その故障の種類に応じて、複数種類のフェイルセーフ処理の中から1つのフェイルセーフ処理を選択して実行するようにしても良い。
【0036】
その他、本発明は、車両の動力源として内燃機関(エンジン)を搭載した車両に限定されず、車両の動力源としてモータを搭載した電気自動車にも適用でき、勿論、車両の動力源として内燃機関(エンジン)とモータとを併用するハイブリッド車両にも適用できることは言うまでもない。モータを動力源とする場合は、例えば、モータ制御用の制御装置(ECU)の故障や、モータ駆動回路の故障、モータの電源装置の故障等を検出するようにすれば良い。
【符号の説明】
【0037】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、15…スロットルモータ、16…スロットルバルブ、17…スロットル開度センサ、23…アクセルセンサ、25…ECU(第1の故障検出手段,トルク伝達カット手段,第2の故障検出手段,制御手段)、44…オープナ機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両暴走に至る可能性のある故障を検出する第1の故障検出手段と、
前記第1の故障検出手段により車両暴走に至る可能性のある故障が検出されたときに車両の動力源から車軸にトルクを伝達するトルク伝達手段によるトルク伝達をカットするトルク伝達カット手段と、
前記トルク伝達カット手段によりトルク伝達がカットされている期間に前記動力源の出力を抑制するフェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生しているか否かを判定する第2の故障検出手段と、
前記第2の故障検出手段により前記フェイルセーフ処理に移行すべき故障が発生していると判定された場合は前記フェイルセーフ処理に移行して前記動力源の出力を抑制した後に前記トルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す制御手段と
を備えていることを特徴とする車両の制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記トルク伝達手段をトルク伝達可能な状態に戻す際に、前記車軸に伝達するトルクを徐々に増加させるように前記トルク伝達手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
前記第1の故障検出手段が検出する故障は、前記動力源の出力を制御する制御系の故障であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記トルク伝達手段は、自動変速機又は電磁クラッチであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両の制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−157051(P2011−157051A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−22755(P2010−22755)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】