説明

電動機駆動システムおよびそれを備えた車両

【課題】耐震性に優れ、かつ、省スペース化および低コスト化を実現する電動機駆動システムを提供する。
【解決手段】インバータからモータジェネレータへ供給される電圧の高周波成分を除去するコンデンサ装置40は、モータケーブル30をモータジェネレータに接続するための端子台70において、並設された各相バスバーの幅広面に対向して配設される。コンデンサ装置40は、金属板78と、誘電材80とを含む。U相バスバー72、V相バスバー74およびW相バスバー76の同一方向の幅広面に対向し、かつ、平行するように金属板78が配設され、各相バスバーと金属板78との間に誘電材80が配設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動機駆動システムおよびそれを備えた車両に関し、特に、電動機を駆動するインバータから電動機へ供給される電圧の高周波成分を除去するコンデンサを含む電動機駆動システムおよびそれを備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005−65363号公報(特許文献1)は、低圧モータにおいて、急峻サージ電圧に対し巻線間の分担電圧を緩和し、巻線間で絶縁劣化が発生することを防止可能な低圧モータを開示する。この低圧モータにおいては、2n個(nは整数)の導体がモータ巻線の巻回数の1/2だけ巻かれた後、巻き始めの導体および巻き終わりの導体の各々が2分割され、巻き始めのn個の導体と巻き終わりのn個との導体とが接続される。そして、巻線の巻き始め、モータ巻線の巻き始めと巻き終わりとの接続部、および巻線の巻き終わりに巻線間分布静電容量調整用コンデンサが接続される。
【0003】
この低圧モータによれば、巻線間の分担電圧が改善され、急峻サージ電圧に対して巻線間の分布電圧が緩和されることで巻線間での絶縁劣化の発生が防止される(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−65363号公報
【特許文献2】特開2005−73439号公報
【特許文献3】特開2005−185001号公報
【特許文献4】特公平1−14644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、モータ内の巻線間にコンデンサを接続するのは、実装上困難を伴なう。また、上記公報では、コンデンサの構造については特に開示されていないが、実装上、耐震性や省スペース化、低コスト化(製造が容易など)に優れた構造である必要がある。特に、モータシステムが車両に搭載される場合には、モータの振動に加えて車両振動が加わるので、十分な耐震性を確保する必要があり、また、省スペース化や低コスト化への要求も高いものとなる。
【0005】
それゆえに、この発明の目的は、耐震性に優れ、かつ、省スペース化および低コスト化を実現する電動機駆動システムおよびそれを備えた車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明によれば、電動機駆動システムは、インバータと、電力線と、コンデンサ装置とを備える。インバータは、電動機を駆動する。電力線は、電動機とインバータとの間に配設される。コンデンサ装置は、電力線が接続される端子台に設けられ、インバータから電動機へ供給される電圧の高周波成分を除去する。そして、コンデンサ装置は、端子台に配設される各相バスバーと金属部材との間に誘電材を介在させることによって構成される。
【0007】
好ましくは、各相バスバーは、幅広面が同一平面内に配置されるように並設される。金属部材は、板状であり、誘電材を介在させて各相バスバーの幅広面に対向して配設される。
【0008】
また、好ましくは、各相バスバーは、隣接するバスバーと幅広面が対向するように並設される。金属部材は、各相バスバーのうち両端部のバスバーの幅広面であって隣接するバスバーとは対向しない面と対向する第1および第2の対向部と、各相バスバーとの間にクリアランスを有しつつ第1および第2の対向部を電気的に接続する接続部とを有する。
【0009】
好ましくは、コンデンサ装置は、電力線を電動機に接続するための端子台に設けられる。
【0010】
また、この発明によれば、車両は、上述したいずれかの電動機駆動システムと、電動機によって駆動される駆動輪とを備える。
【発明の効果】
【0011】
この発明においては、インバータから電動機へ供給される電圧の高周波成分を除去するコンデンサ装置は、電力線が接続される端子台に設けられるので、実装が容易であるうえ、コンデンサ装置を配設するためのスペースを電動機内等に別途確保する必要もない。また、コンデンサ装置は、端子台に設けられるとともに端子台の各相バスバーと金属部材との間に誘電材を介在させることによって構成されるので、構造が強固である。したがって、この発明によれば、耐震性に優れ、かつ、省スペース化および低コスト化を実現する電動機駆動システムおよびそれを備えた車両を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0013】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による電動機駆動システムを搭載した車両のパワートレーン構成を示した図である。図1を参照して、車両100は、蓄電装置Bと、インバータ10と、モータジェネレータ20と、駆動輪25と、モータケーブル30と、コンデンサ装置40とを備える。
【0014】
蓄電装置Bは、正極線MPLおよび負極線MNLに接続される。インバータ10は、U相アーム12、V相アーム14およびW相アーム16を含む。U相アーム12、V相アーム14およびW相アーム16は、正極線MPLと負極線MNLとの間に並列に接続される。U相アーム12は、直列に接続されたスイッチング素子Q11,Q12から成り、V相アーム14は、直列に接続されたスイッチング素子Q13,Q14から成り、W相アーム16は、直列に接続されたスイッチング素子Q15,Q16から成る。スイッチング素子Q11〜Q16には、それぞれダイオードD11〜D16が逆並列に接続される。なお、スイッチング素子Q11〜Q16として、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)などを用いることができる。
【0015】
モータジェネレータ20は、モータケーブル30を介してインバータ10に接続される。モータケーブル30は、U相アーム12、V相アーム14およびW相アーム16にそれぞれ接続されるU相ケーブル、V相ケーブルおよびW相ケーブルを含む。コンデンサ装置40は、モータケーブル30に接続される。コンデンサ装置40は、コンデンサC1〜C3を含む。コンデンサC1の一端は、モータケーブル30のU相ケーブルに接続され、コンデンサC2の一端は、V相ケーブルに接続され、コンデンサC3の一端は、W相ケーブルに接続される。そして、コンデンサC1〜C3の各々の他端は、互いに接続される。
【0016】
蓄電装置Bは、再充電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池から成る。蓄電装置Bは、インバータ10へ電力を供給する。また、蓄電装置Bは、車両の制動時にモータジェネレータ20により発電される回生電力をインバータ10から受けて充電される。
【0017】
インバータ10は、図示されない制御装置によって、PWM(Pulse Width Modulation)制御される。PWM制御に伴なうスイッチング素子Q11〜Q16のスイッチング周波数は、たとえば数kHz〜10数kHzである。そして、インバータ10は、蓄電装置Bから供給される直流電圧を三相交流電圧に変換し、その変換した三相交流電圧をモータケーブル30を介してモータジェネレータ20へ出力する。また、インバータ10は、車両の制動時、車両の運動エネルギーを駆動輪25から受けてモータジェネレータ20が発電した三相交流電圧を直流電圧に変換して蓄電装置Bへ出力する。
【0018】
モータケーブル30は、インバータ10をモータジェネレータ20に電気的に接続する。モータケーブル30のU相ケーブル、V相ケーブルおよびW相ケーブルは、それぞれインダクタンスLU,LV,LWを有する。
【0019】
コンデンサ装置40は、インバータ10からモータジェネレータ20へ供給される電圧の高周波成分を除去する。具体的には、コンデンサ装置40は、インバータ10からモータケーブル30へ出力される電流の高周波成分を還流し、電流の高周波成分がモータジェネレータ20へ入力されるのを防止する。
【0020】
すなわち、PWM制御されるインバータ10は、高周波成分を含むパルス電圧を発生する。この高周波成分を含むパルス電圧がモータジェネレータ20へそのまま印加されると、電流の高周波成分に対して低インピーダンスとなるモータジェネレータ20の浮遊容量に電流の高周波成分が流れることによって、モータジェネレータ20の入力端近傍に電圧が集中する。この電圧集中は、モータジェネレータ20の絶縁破壊を招き得る。
【0021】
そこで、モータケーブル30の各相ケーブル間にコンデンサを設けることによって、インバータ10から発生する電流の高周波成分をモータケーブル30において還流させる。これにより、モータジェネレータ20に入力される電圧は、高周波成分が除去された電圧となり(立ち上がりがなまったパルス電圧となる。)、モータジェネレータ20の浮遊容量に起因したモータジェネレータ20の入力端近傍における電圧集中の発生が防止される。なお、コンデンサ装置40の構造については、後ほど説明する。
【0022】
図2は、図1に示したインバータ10、モータジェネレータ20、モータケーブル30およびコンデンサ装置40から成る回路の等価回路図である。図2を参照して、電源50は、インバータ10に対応し、負荷60は、モータジェネレータ20に対応する。そして、インダクタンスLは、モータケーブル30のインダクタンスに対応し、コンデンサCが、コンデンサ装置40に対応する。なお、抵抗Rは、モータケーブル30の抵抗成分に対応するが、その値は小さいものとする。
【0023】
インダクタンスLによる電圧降下により、電源50から出力される電流の高周波成分は、コンデンサCを介して還流される。したがって、電源50から負荷60へ供給される電圧は、高周波成分が除去されたものとなる。すなわち、コンデンサCは、電源50から負荷60へ供給される電圧の高周波成分を除去する。
【0024】
このように、この実施の形態1では、モータケーブル30のインダクタンスを利用することで、PWM制御に伴ないインバータ10から発生する電流の高周波成分がコンデンサ装置40によって還流される。これにより、インバータ10からモータジェネレータ20へ供給される電圧は、コンデンサ装置40によって高周波成分が除去された電圧となる。
【0025】
図3は、図1に示したコンデンサ装置40の構造を説明するための平面図であり、図4は、図3に示した断面IV−IVの断面図である。図3,図4を参照して、この実施の形態1では、コンデンサ装置40は、モータケーブル30をモータジェネレータ20に接続するための端子台70に設けられる。端子台70は、U相バスバー72と、V相バスバー74と、W相バスバー76とを含む。U相バスバー72、V相バスバー74およびW相バスバー76は、幅広面が同一平面内に配置されるように、適当な間隔を空けて並設される。
【0026】
そして、U相バスバー72の一端にモータケーブル30のU相ケーブルが接続され、U相バスバー72の他端にモータジェネレータ20のU相コイル端子82が接続される。また、V相バスバー74の一端にモータケーブル30のV相ケーブルが接続され、V相バスバー74の他端にモータジェネレータ20のV相コイル端子84が接続される。さらに、W相バスバー76の一端にモータケーブル30のW相ケーブルが接続され、W相バスバー76の他端にモータジェネレータ20のW相コイル端子86が接続される。
【0027】
コンデンサ装置40は、並設されたU相バスバー72、V相バスバー74およびW相バスバー76の幅広面に対向して配設される。コンデンサ装置40は、金属板78と、誘電材80とを含む。金属板78は、導電性を有する部材である。誘電材80は、高誘電性かつ耐圧性を有する部材であり、たとえばエポキシ樹脂やセラミックなどから成る。そして、U相バスバー72、V相バスバー74およびW相バスバー76の同一方向の幅広面に対向し、かつ、平行するように金属板78が配設され、各相バスバーと金属板78との間に誘電材80が配設される。このような構成とすることにより、U相バスバー72と金属板78との間に図1に示したコンデンサC1が形成され、V相バスバー74と金属板78との間にコンデンサC2が形成され、W相バスバー76と金属板78との間にコンデンサC3が形成される。
【0028】
このような構造から成るコンデンサ装置40は、端子台70において各相バスバーの幅広面に密接して平板状に形成されるので、構造的に強い。また、構造も簡易であるので、製造が容易である。また、コンデンサ装置40は、端子台70における各相バスバーの配置スペースを利用して形成されるので、車両100の省スペース化にも寄与する。
【0029】
以上のように、この実施の形態1においては、コンデンサ装置40が設けられるので、インバータ10からモータジェネレータ20へ供給される電圧の高周波成分が除去される。これにより、モータジェネレータ20の浮遊容量に起因したモータジェネレータ20の入力端近傍における電圧集中の発生が防止される。したがって、この実施の形態1によれば、モータジェネレータ20の絶縁低下を防止することができる。
【0030】
そして、この実施の形態1においては、コンデンサ装置40は、モータケーブル30をモータジェネレータ20に接続する端子台70に設けられるので、実装が容易であるうえ、コンデンサ装置40を配設するためのスペースを別途確保する必要もない。また、コンデンサ装置40は、端子台70に設けられるとともに各相バスバーの幅広面に密接して平板状に形成されるので、構造が強固である。したがって、この実施の形態1によれば、耐震性に優れ、かつ、省スペース化および低コスト化を実現するコンデンサ装置を構成することができる。
【0031】
[実施の形態2]
図5は、実施の形態2による電動機駆動システムを搭載した車両のパワートレーン構成を示した図である。図5を参照して、車両100Aは、図1に示した実施の形態1における車両100の構成において、コンデンサ装置40に代えてコンデンサ装置40Aを備える。コンデンサ装置40Aは、コンデンサC4〜C6を含む。コンデンサC4は、モータケーブル30のU相ケーブルとV相ケーブルとの間に接続され、コンデンサC5は、V相ケーブルとW相ケーブルとの間に接続され、コンデンサC6は、U相ケーブルとW相ケーブルとの間に接続される。
【0032】
そして、このコンデンサ装置40Aも、実施の形態1におけるコンデンサ装置40と同様に、インバータ10からモータジェネレータ20へ供給される電圧の高周波成分を除去する。具体的には、コンデンサ装置40Aは、インバータ10からモータケーブル30へ出力される電流の高周波成分を還流し、電流の高周波成分がモータジェネレータ20へ入力されるのを防止する。
【0033】
図6は、実施の形態2におけるコンデンサ装置40Aの構造を説明するための平面図であり、図7は、図6に示した断面VII−VIIの断面図である。図6,図7を参照して、この実施の形態2におけるコンデンサ装置40Aも、モータケーブル30をモータジェネレータ20に接続するための端子台70Aに設けられる。この端子台70Aにおいては、U相バスバー72、V相バスバー74およびW相バスバー76は、隣接するバスバーと幅広面が対向するように、適当な間隔を空けて並設される。
【0034】
コンデンサ装置40Aは、金属部材88と、誘電材90とを含む。金属部材88は、U相バスバー72の幅広面であって隣接するV相バスバー74とは対向しない面と対向する第1の対向部と、W相バスバー76の幅広面であって隣接するV相バスバー74とは対向しない面と対向する第2の対向部と、各相バスバーとの間にクリアランスを有しつつ第1および第2の対向部を電気的に接続する接続部とを有する、導電性の部材である。誘電材90は、各相バスバーと金属部材88との間に充填されるように配設され、実施の形態1における誘電材80と同様に、高誘電性かつ耐圧性を有する部材である。
【0035】
このような構造から成るコンデンサ装置40Aも、端子台70Aにおいて並設される各相バスバーに据付けられるので、構造的に強い。また、構造も簡易であるので、製造が容易である。また、このコンデンサ装置40Aも、端子台70Aにおける各相バスバーの配置スペースを利用して形成されるので、車両100Aの省スペース化にも寄与する。
【0036】
なお、上記においては、金属部材88は、並設された各相バスバーを3方向から覆うように配設されたが、並設された各相バスバーを完全に囲うように金属部材88を配設してもよい。
【0037】
以上のように、この実施の形態2においても、コンデンサ装置40Aが設けられることにより、モータジェネレータ20の浮遊容量に起因したモータジェネレータ20の入力端近傍における電圧集中の発生が防止される。したがって、この実施の形態2によっても、モータジェネレータ20の絶縁低下を防止することができる。
【0038】
また、この実施の形態2においても、コンデンサ装置40Aは、端子台70Aに設けられるので、実装が容易であるうえ、コンデンサ装置40Aを配設するためのスペースを別途確保する必要もない。また、コンデンサ装置40Aも、端子台70Aに設けられるとともに、並設される各相バスバーに据付けられるので、構造が強固である。したがって、この実施の形態2によっても、耐震性に優れ、かつ、省スペース化および低コスト化を実現するコンデンサ装置を構成することができる。
【0039】
なお、上記の実施の形態においては、コンデンサ装置40(40A)は、モータケーブル30をモータジェネレータ20に接続するための端子台70(70A)に設けられるものとしたが、モータケーブル30をインバータ10に接続するための端子台がある場合には、その端子台にもコンデンサ装置を設けてもよい。なお、モータケーブル30をインバータ10に接続するための端子台のみにコンデンサ装置を設けてもよいが、この場合は、モータケーブル30のインダクタンスを十分に利用できないので、コンデンサ装置による電流の高周波成分の還流効果すなわち電圧の高周波成分の除去効果は、上記の実施の形態1,2に比べて小さい。
【0040】
また、上記においては、モータジェネレータ20は、駆動輪25を駆動するものとしたが、たとえば、走行用の動力源としてエンジンをさらに搭載したハイブリッド車両において、モータジェネレータ20は、エンジンの動力を用いて発電する発電用のモータジェネレータであってもよい。
【0041】
また、蓄電装置Bとインバータ10との間に、インバータ入力電圧を蓄電装置Bの電圧以上の所定値に調整可能な昇圧コンバータを備えてもよい。なお、そのような昇圧コンバータとして、たとえば公知の昇圧チョッパ回路を用いることができる。
【0042】
なお、上記において、モータジェネレータ20は、この発明における「電動機」に対応し、モータケーブル30は、この発明における「電力線」に対応する。
【0043】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】この発明の実施の形態1による電動機駆動システムを搭載した車両のパワートレーン構成を示した図である。
【図2】図1に示すインバータ、モータジェネレータ、モータケーブルおよびコンデンサ装置から成る回路の等価回路図である。
【図3】図1に示すコンデンサ装置の構造を説明するための平面図である。
【図4】図3に示す断面IV−IVの断面図である。
【図5】実施の形態2による電動機駆動システムを搭載した車両のパワートレーン構成を示した図である。
【図6】実施の形態2におけるコンデンサ装置の構造を説明するための平面図である。
【図7】図6に示す断面VII−VIIの断面図である。
【符号の説明】
【0045】
10 インバータ、12 U相アーム、14 V相アーム、16 W相アーム、20 モータジェネレータ、25 駆動輪、30 モータケーブル、40,40A コンデンサ装置、50 電源、60 負荷、72 U相バスバー、74 V相バスバー、76 W相バスバー、78 金属板、80,90 誘電材、82 U相コイル端子、84 V相コイル端子、86 W相コイル端子、88 金属部材、100,100A 車両、B 蓄電装置、MPL 正極線、MNL 負極線、Q11〜Q16 スイッチング素子、D11〜D16 ダイオード、LU,LV,LW,L インダクタンス、C1〜C6,C コンデンサ、R 抵抗。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機を駆動するインバータと、
前記電動機と前記インバータとの間に配設される電力線と、
前記電力線が接続される端子台に設けられ、前記インバータから前記電動機へ供給される電圧の高周波成分を除去するコンデンサ装置とを備え、
前記コンデンサ装置は、前記端子台に配設される各相バスバーと金属部材との間に誘電材を介在させることによって構成される、電動機駆動システム。
【請求項2】
前記各相バスバーは、幅広面が同一平面内に配置されるように並設され、
前記金属部材は、板状であり、前記誘電材を介在させて前記各相バスバーの幅広面に対向して配設される、請求項1に記載の電動機駆動システム。
【請求項3】
前記各相バスバーは、隣接するバスバーと幅広面が対向するように並設され、
前記金属部材は、
前記各相バスバーのうち両端部のバスバーの幅広面であって隣接するバスバーとは対向しない面と対向する第1および第2の対向部と、
前記各相バスバーとの間にクリアランスを有しつつ前記第1および第2の対向部を電気的に接続する接続部とを有する、請求項1に記載の電動機駆動システム。
【請求項4】
前記コンデンサ装置は、前記電力線を前記電動機に接続するための端子台に設けられる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動機駆動システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動機駆動システムと、
前記電動機によって駆動される駆動輪とを備える車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−63241(P2010−63241A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225076(P2008−225076)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】