説明

プラズマCVD装置

【課題】プラズマCVD装置において、各処理室の処理タクトに影響を及ぼすことなく各処理室に付設する機構の個数を低減する。
【解決手段】プラズマCVD装置は、ロードロック室、成膜室、アンロード室の各処理室を備え、各処理室内に複数個の基板カートを収納可能とし、アンロード室は、基板カートを成膜室から搬入する搬入口と、基板カートを帰還路に搬出する搬出口と、複数の基板カートを保持するカート保持部と、基板カートを搬送するカート搬送機構と、搬入口および搬出口間で昇降するカート昇降機構とを備える。カート昇降機構は、基板カートを搬入口と搬出口との間で移動させ、アンロード室内外への複数個の基板カートの搬出入を可能とする。カート昇降機構は、基板カートの搬入口、搬出口への移動を、他の基板カートをアンロード室内に保持した状態のままで行い、他の基板カートの干渉によって動作が停滞するといった処理タクトへの影響を回避する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造装置において基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の薄膜形成装置のプラズマCVD装置おいては、ロード室において真空状態で基板を所定温度まで加熱した後、反応室において薄膜材料を構成する元素からなる一種または数種の化合物ガスを基板上に供給し、気相または基板表面での化学反応によって所望の薄膜を形成させている。
【0003】
プラズマCVD装置において、ロードロック室、成膜室、およびアンロード室を直列に配列してなるインライン方式の装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。図15は従来のインライン式のプラズマCVD装置を説明するためのブロック図である。
【0004】
図15において、従来のインライン式プラズマCVD装置101は、ロードロック室110と加熱室170と成膜室120,180とアンロード室130とから構成され、基板カート101に載置した基板(図示していない)をロードロック室110、加熱室170、成膜室120,180、アンロード室130に順に移動させながら処理を施して薄膜を形成する。
【0005】
ここで、ロードロック室110および加熱室170は上方及び下方に設置されたランプヒータ等の加熱ヒータ115,175を有し、また、成膜室120,180は下方に設置された加熱ヒータ1125を有し、基板を基板カート101に載置して移動させながら加熱する。
【0006】
また、このロードロック室110、加熱室170,成膜室120,180,およびアンロード室130は、それぞれ排気バルブ111,171,121,181,131を介して真空ポンプ112,172,122,182,132による排気によって減圧されており、大気と連結しているリークバルブ113,173,123,183,133を開放することによって各室内を大気圧とすることができる。また、各室には、真空計114,174,124,184,134が設けられている。
【0007】
成膜室120,180には放電電極129,189とシースヒータ等の加熱ヒータ125,185が設けられ、加熱ヒータ125,185で加熱しながらガス導入バルブ126,186を介して成膜材料を構成する元素からなる一種または数種の化合物ガスを導入すると共に、マッチングボックス128,188を介して高周波電源(図示していない)によって放電電極129,189を駆動してグロー放電を起こさせてプラズマを発生させ基板を成膜する。
【0008】
成膜されると、基板は基板カート101と共に次のアンロード室130に搬送されて冷却される。
【0009】
基板は基板カート101上に載置された状態のまま搬送装置によってロードロック室110、成膜室120,180、およびアンロード室130を順に移動し、基板着脱部151において基板101を分離する。基板カート101は、カートリターンコンベア140によってロードロック室110に戻され、基板着脱部150において新たな基板を載置し、次の成膜処理に用いられる。
【0010】
このインラン式のプラズマCVD装置では、ロードロック室、加熱室、成膜室、およびアンロード室が直列配列された構成であるため、各処理室の基板カートは、その処理室での処理が完了した場合であっても次の処理室の処理が完了するまで待つ必要がある。図16は、プラズマCVD装置の各処理室における処理内容例を示している。例えば、ロードロック室では、真空排気と基板加熱の処理が行われ、加熱室では基板加熱処理が行われ、成膜室では、基板加熱と同時に高真空排気、ガス導入調圧、成膜の各処理を順に行われた後に真空排気処理が行われ、アンロード室では、大気リークの処理の後に基板カートの搬出が行われる。
【0011】
プラズマCVD装置のスループットを向上させるには、各処理室での処理タクトを合わせることで待ち時間を低減させる必要がある。
【0012】
図17はプラズマCVD装置の各処理室の処理タイムチャートを示している。基板カートは、各処理室でのタイミングを合わせることで処理タクトを合わせ、各処理室間で待ち時間が生じないようにしている。この例では、8番目の基板カート8はT8のタイミングでロードロック室に搬入されるまでを示している。
【特許文献1】特開平5−295551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
プラズマCVD装置が備える各処理室において、ロードロック室、加熱室、およびアンロード室は、室内を真空排気するための排気機構や、室内を大気圧に戻すガス機構をそれぞれ必要とし、また、2つの成膜室は、室内を真空排気する排気機構、室内に成膜用ガスを導入するガス機構、室内を大気圧に戻すガス機構、基板を加熱する加熱機構、プラズマを形成するためのRF処理機構等を成膜室ごとに必要としている。
【0014】
これらの各処理室に設けられる各機構の個数を低減させることによって、プラズマCVD装置のコストが低減することが期待されるが、各処理室での処理時間にばらつきが生じて各処理室間での待ち時間が発生し、処理タクトに影響するという問題が発生する。
【0015】
図18,図19は各機構の個数の低減による処理タクトの影響を説明するための構成例図、および処理タイムチャートである。図18に示す構成例では、各処理室の室内を大気圧に戻す排気バルブを切替バルブ191で切り替えることで共通化し、室内を真空排気する真空ポンプを切替バルブ192で切り替えることで共通化する例を示している。
【0016】
図19は、この構成とした場合の各室の処理タイムを示している。各処理室では、前段の処理室での真空排気や大気リークの処理が完了した後に処理を開始するために処理時間が延び、これによって各基板カートは前段の処理室において待つ必要がある。そのため、待ち時間のためのタイミング(例えばT4,T6,T8等)が増加し、8番目の基板カート8はT21タイミングでロードロック室に搬入されることになる。
【0017】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、プラズマCVD装置において、各処理室の処理タクトに影響を及ぼすことなく各処理室に付設する機構の個数を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、ロードロック室、成膜室、およびアンロード室の各処理室を直列に配列し、基板を基板カート上に載置した状態で各処理室を順次移動させて成膜し、前記基板カートを帰還路によって循環させるプラズマCVD装置において、各処理室に複数個の基板カートを収納可能とすることによって、各処理室間での待ち時間の発生を低減し、処理タクトの増加を抑制する。特に、基板を基板カートから分離し大気側に搬出を行うアンロード室において、複数の基板カートを保持した状態で搬出入を可能とする構成を設けることで、複数の基板カートを順次の搬出入動作を可能とし、アンロード室での処理タクトの増加を抑制する。
【0019】
本発明のプラズマCVD装置は、ロードロック室、成膜室、およびアンロード室の各処理室を備え、各処理室は処理室内に複数個の基板カートを収納可能とし、アンロード室は、基板カートを成膜室から搬入する搬入口と、基板カートを帰還路に搬出する搬出口と、複数の基板カートを保持するカート保持部と、基板カートを搬送するカート搬送機構と、搬入口および搬出口間で昇降するカート昇降機構とを備える。
【0020】
アンロード室が備えるカート昇降機構は、基板カートを搬入口と搬出口との間で移動させ、この移動によって、アンロード室内への複数個の基板カートの搬入、およびアンロード室外への複数個の基板カートの搬出を可能とする。カート昇降機構は、基板カートの搬入口および搬出口への移動を、他の基板カートをアンロード室内に保持した状態のままで行うことができるため、他の基板カートの干渉によって動作が停滞するといった処理タクトへの影響を回避することができる。
【0021】
本発明のプラズマCVD装置の第1の形態は、各処理室は2つの基板カートを収納可能である。第1の形態が備えるカート保持部は、基板カートをアンロード室内の上部で保持するカート上部保持部と、基板カートをアンロード室内の下部で保持するカート下部保持部とを備える。また、カート搬送機構は、基板カートを搬入口からカート上部保持部に搬送するカート上部搬送機構と、基板カートをカート下部保持部から搬出口に搬送するカート下部搬送機構とを備える。また、カート昇降機構は、カート上部保持部からカート下部保持部に基板カートを順次移動させる。
【0022】
この第1の形態によれば、カート保持部は、カート上部保持部とカート下部保持部とのそれぞれ基板カートを保持することで、同時に2個の基板カートを保持することができる。
【0023】
基板カートは、カート上部搬送機構によって搬入口からカート上部保持部に搬送されて保持される。カート昇降機構は、搬入した基板カートをカート上部保持部からカート下部保持部に移動する。カート下部保持部に移動の後、基板カートは、カート下部搬送機構によってカート下部保持部から搬出口に搬送される。このとき、次の基板カートがカート上部搬送機構によって搬入口からカート上部保持部に搬送されて保持される。
【0024】
カート昇降機構によって、カート上部保持部およびカート上部搬送機構と、カート下部保持部およびカート下部搬送機構とをそれぞれ独立して駆動可能とすることができ、基板カートの搬入口および搬出口への移動を、他の基板カートをアンロード室内に保持した状態のままで行うことができる。これにより、他の基板カートの干渉によって動作が停滞するといった処理タクトへの影響を回避することができる。
【0025】
本発明のプラズマCVD装置の第2の形態は、第1の形態と同様に、各処理室は2つの基板カートを収納可能であり、カート保持部は、基板カートをアンロード室内の上部で保持するカート上部保持部と、基板カートをアンロード室内の下部で保持するカート下部保持部とを備える。
【0026】
第2の形態が備えるカート搬送機構はカート上部搬送機構のみを備える。カート上部搬送機構は、基板カートを搬入口からカート上部保持部に搬送し、基板カートをカート上部保持部から搬出口に搬送する。カート昇降機構は、カート上部保持部とカート下部保持部との間で基板カートを移動させ、カート下部保持部に基板カートを一時的に保持させる。
【0027】
この第2の形態によれば、カート保持部は、カート上部保持部とカート下部保持部とのそれぞれ基板カートを保持することで、同時に2個の基板カートを保持することができる。
【0028】
基板カートは、カート上部搬送機構によって搬入口からカート上部保持部に搬送されて保持される。カート昇降機構は、搬入した基板カートをカート上部保持部からカート下部保持部に移動し保持させる。
【0029】
カート上部搬送機構は、先に搬入された基板カートがカート下部保持部に保持されている間に、次に基板カートをカート上部保持部に搬入し、搬入した基板カートを搬出口に搬送する。
【0030】
カート昇降機構は、先に搬入した基板カートをカート下部保持部に保持させることによって、後から搬入した基板カートの搬出入を、先の基板カートをアンロード室内に保持した状態のままで行うことができる。これにより、他の基板カートの干渉によって動作が停滞するといった処理タクトへの影響を回避することができる。
【0031】
本発明のプラズマCVD装置の第3の形態は、各処理室は複数の基板カートを収納可能である。
【0032】
第3の形態のカート保持部は、複数の基板カートをそれぞれ保持する複数のカート保持段と、この複数のカート保持段を支持するラックとを備える。
【0033】
第3の形態のカート搬送機構は、第1の搬送機構と第2の搬送機構を備える。第1の搬送機構は搬入口の位置に配置され、この搬入口から、複数のカート保持段の中から選択した何れかのカート保持段に基板カートを搬送する。一方、第2の搬送機構は搬出口の位置に配置され、複数のカート保持段の中から選択した何れかのカート保持段から搬出口に基板カートを搬送する。
【0034】
第3の形態のカート昇降機構は、カート保持段の中から選択したカート保持段を搬入口および搬出口間でラックと共に一体で昇降可能とする。
【0035】
カート昇降機構は、カート保持段の中から選択したカート保持段を搬入口に移動し、第1の搬送機構は、搬入口から、搬入口の位置に移動したカート保持段に基板カートを搬入する。次に、カート昇降機構は、この基板カートを保持したカート保持段を搬出口に移動し、第2の搬送機構は、搬出口から、搬出口の位置に移動したカート保持段から基板カートを搬出する。
【0036】
ラックが備えるカート保持段は、他のカート保持段に基板カートを保持した状態で基板カートの搬出入を行うことができる。これにより、他の基板カートの干渉によって動作が停滞するといった処理タクトへの影響を回避することができる。
【0037】
本発明のプラズマCVD装置の第4の形態は、第1、2の形態と同様に、各処理室は2つの基板カートを収納可能である。
【0038】
第4の形態のカート保持部は、基板カートをアンロード室内の上部で保持するカート上部保持部と、基板カートをアンロード室内の下部で保持するカート下部保持部と、カート上部保持部およびカート下部保持部を支持するラックとを備える。
【0039】
カート搬送機構は、基板カートを搬入口からカート上部保持部に搬送し、カート上部保持部から搬出口に搬送するカート上部搬送機構と、基板カートを搬入口からカート下部保持部に搬送し、カート下部保持部から搬出口に搬送するカート上部搬送機構とを備える。また、カート昇降機構は、カート上部保持部とカート下部保持部とを搬入口および搬出口間で、ラックと共に一体で昇降可能である。
【0040】
カート昇降機構はカート下部保持部を搬入口の位置に移動し、カート下部搬送機構はカート下部保持部に基板カートを搬入する。次に、カート昇降機構はカート上部保持部を搬入口の位置に移動し、カート上部搬送機構はカート上部保持部に基板カートを搬入する。
【0041】
次に、カート昇降機構はカート下部保持部を搬出口の位置に移動し、カート下部搬送機構はカート下部保持部から基板カートを搬出口に搬出し、次に、カート昇降機構はカート上部保持部を搬出口の位置に移動し、カート上部搬送機構はカート上部保持部から基板カートを搬出口に搬出する。
【0042】
ラックが備えるカート上部保持部およびカート下部保持部は、他方のカート保持段に基板カートを保持した状態で基板カートの搬出入を行うことができる。これにより、他の基板カートの干渉によって動作が停滞するといった処理タクトへの影響を回避することができる。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、プラズマCVD装置において、各処理室の処理タクトに影響を及ぼすことなく各処理室に付設する機構の個数を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
【0045】
図1は、本発明のプラズマCVD装置の概略構成を説明するための図である。図1において、本発明のプラズマCVD装置1はインライン式プラズマCVD装置であって、ロードロック室10と成膜室20とアンロード室30とから構成され、基板カート2に載置した基板(図示していない)をロードロック室10、成膜室2、およびアンロード室3に順に移動させながら処理を施して薄膜を形成する。
【0046】
基板は基板カート2上に載置された状態のまま搬送装置によってロードロック室10、成膜室2、およびアンロード室30を順に移動し、基板着脱部51において基板を分離する。基板を分離した基板カート2は、カートリターンコンベア40によってロードロック室10に戻され、基板着脱部50において新たな基板を載置し、次の成膜処理に用いられる。
【0047】
この構成と前記図14で示した従来構成と比較すると、本発明のロードロック室10は、従来構成のロードロック室110と加熱室170とを兼ね、本発明の成膜室20は従来構成の成膜室120と成膜室180とを兼ねた構成とし、本発明のアンロード室30は、複数の基板カートの搬出入を行う構成である。
【0048】
したがって、このプラズマCVD装置は、排気バルブ、真空ポンプ、リークバルブ等の構成要素の個数を低減した構成である。なお、図1では、各処理室内に同時に2つの基板カートを収納する構成について示しているが、2つ以上の基板カートを収納する構成としてもよい。
【0049】
ここで、ロードロック室10は、内部に2つの基板カート2を収納可能とし、それぞれの基板カート2に載置される基板は、上方及び下方に設置されたランプヒータ等の加熱ヒータ15によって加熱される。また、ロードロック室10には、室内を真空排気するために排気バルブ11を介して真空ポンプ12が接続される他、室内を大気圧に戻すためにガスを導入するリークバルブ13が接続されている。
【0050】
成膜室20は、内部に2つの基板カート2を収納可能とし、マッチングボックスル28を介して高周波電力の供給を受ける放電電極29を2つ備え、2枚の基板を成膜することができる。また、それぞれの基板カート2に載置される基板は、下方に設置されたシースヒータ等の加熱ヒータ25によって加熱される。
【0051】
また、成膜室20には、室内を真空排気するために排気バルブ21を介して真空ポンプ22が接続される他、成膜用のガスを導入するためにバス導入バルブ26およびマスコントローラ27を介してガス供給源(図示していない)が接続され、室内を大気圧に戻すためにガスを導入するリークバルブ23が接続されている。
【0052】
アンロード室30には、室内を真空排気するために排気バルブ31を介して真空ポンプ32が接続される他、室内を大気圧に戻すためにガスを導入するリークバルブ33が接続されている。また、各処理室内の圧力は真空計14、24,34によって測定することができる。
【0053】
成膜室20では、加熱ヒータ25で加熱しながらガス導入バルブ26を介して成膜材料を構成する元素からなる一種または数種の化合物ガスを導入すると共に、マッチングボックス28を介して高周波電源(図示していない)によって放電電極29を駆動してグロー放電を起こさせてプラズマを発生させ基板を成膜する。
【0054】
本発明のプラズマCVD装置1が備える処理室10,20,30およびカートリターンコンベア40は、隣接する処理室間をゲート60〜63によって連結し、このゲート60〜63の開閉によって、各室内の真空状態を隣接する処理室と独立した状態を保持することができる。
【0055】
図2は本発明のプラズマCVD装置の他の概略構成を説明するための図である。図2に示す構成例は、成膜室20において、放電電極29と加熱ヒータ25とをそれぞれ1つとする構成であり、これによって構成要素の個数を減少させることができる。
【0056】
図3は、図1、図2に示す構成のプラズマCVD装置が備える各処理室において行う処理内容例を示している。
【0057】
ロードロック室10では、ゲート60を開放して基板カートを処理室内に搬入し、ゲート60を閉じた後、処理室内を真空排気するとほぼ同時に基板加熱の処理を行う。本発明のロードロック室10は、従来構成が備える加熱室を兼ねた構成であり、カートリターンコンベア40から基板カートを導入すると共に、加熱ヒータ15によって予備加熱を行い、成膜室30での成膜処理に要する温度あるいはその近傍の温度まで上昇させておく。
【0058】
成膜室20では、ゲート61を開放してロードロック室10から基板カートを搬入し、ゲート61を閉じた後、加熱ヒータ15によって基板を加熱すると共に、同時に高真空排気、ガス導入調圧、成膜の各処理を順に行い、成膜処理の後に真空排気処理を行って、導入されたガスを排出する。
【0059】
アンロード室30では、ゲート62を開放して基板カートを処理室内に搬入し、ゲート62を閉じた後、大気リークの処理を行い、次に、ゲート63を開放し、基板と共に基板カートを搬出した後、次の基板カートを成膜室20から搬入するために処理室内を高真空排気する。
【0060】
アンロード室30内への基板カートの搬入動作は、ゲート62を開放し、開放したゲート62を通して第1の基板カートを搬入し、搬入した基板カートを下降し、次に、開放したゲート62を通して第2の基板カートを搬入する。
【0061】
この状態でアンロード室の処理室内に第2の基板カートを搬入した後、ゲート62を閉じる。
【0062】
次に、アンロード室30外への基板カートの搬出動作は、開放したゲート63を通して第1の基板カートを搬出し、基板カートを下降し、次に、開放したゲート63を通して第2の基板カートを搬出する。この状態でアンロード室の処理室から第2の基板カートを搬出した後、ゲート63を閉じる。なお、図4では、8番目の基板カート8がT8のタイミングでロードロック室10内に搬入されるまでを示している。
【0063】
図4はプラズマCVD装置の各処理室の処理タイムチャートを示している。基板カートは、各処理室でのタイミングを合わせることで処理タクトを合わせ、各処理室間で待ち時間が生じないようにしている。
【0064】
この例では、ロードロック室10,成膜室20,アンロード室30の各処理室内において、各タイミングでそれぞれの基板カートについて処理を行う。例えば、タイミングT1,T2では、ロードロック室10内で基板カート1,2について搬入処理および加熱処理を行い、タイミングT3,T4では、ロードロック室10内で次の基板カート3,4について搬入処理および加熱処理を行うと共に、同時に、成膜室20内で先の基板カート1,2について成膜処理を行う。
【0065】
また、タイミングT5,T6では、ロードロック室10内で次の基板カート5,6について搬入処理および加熱処理を行うと共に、同時に、成膜室20内で先の基板カート3,4について成膜処理を行い、アンロード室30で最初に基板カート1,2の搬出処理を行う。さらに、次のタイミングT7,T8では、ロードロック室10内で次の基板カート7,8について搬入処理および加熱処理を行うと共に、同時に、成膜室20内で先の基板カート5,6について成膜処理を行い、アンロード室30で最初に基板カート1,2の搬出処理を行う。
【0066】
このように、本発明のプラズマCVD装置によれば、従来の構成と同様のタイミングの処理タクトを維持したままで、排気バルブ、真空ポンプ、リークバルブ等の構成要素の個数を低減させた構成とすることができる。
【0067】
以下、本発明のプラズマCVD装置において、成膜室20からアンロード室30への複数の基板カートの搬入、およびアンロード室30からカートリターンコンベア40への複数の基板カートの搬出を従来構成の処理タクトを維持したままで行うには、アンロード室内で複数の基板カートの搬出入を、他方の基板カートと干渉することなく行うことが必要である。
【0068】
以下、アンロード室の構成例および動作例について、図5〜図14を用いて説明する。
【0069】
はじめに、アンロード室の第1の形態について、図5〜図7を用いて説明する。図5はアンロード室の第1の形態を説明するためのフローチャートであり、図6,7はアンロード室の第1の形態を説明するための動作説明図である。
【0070】
アンロード室30は、基板カート2を成膜室20から搬入する搬入口30aと、基板カート2を帰還路であるカートリターンコンベア40に搬出する搬出口30bと、複数の基板カートを保持するカート保持部(35,37)と、基板カート2を搬送するカート搬送機構(36,38)と、搬入口30aおよび搬出口30b間で昇降するカート昇降機構39とを備える。カート昇降機構39によって基板カート2を搬入口30aと搬出口30bの間で移動させることによって、アンロード室30内への複数個の基板カート2の搬入、およびアンロード室30外への複数個の基板カート2の搬出を可能とする。
【0071】
第1の形態のアンロード室30において、カート保持部は、基板カート2をアンロード室室内の上部で保持するカート上部保持部35と、基板カート2をアンロード室30内の下部で保持するカート下部保持部37とを備える。
【0072】
カート搬送機構は、基板カート2を搬入口30aからカート上部保持部35に搬送するカート上部搬送機構36と、基板カート2をカート下部保持部37から搬出口30bに搬送するカート下部搬送機構38とを備える。
【0073】
カート昇降機構39は、カート上部保持部35からカート下部保持部37に基板カート2を移動させる。
【0074】
図5のフローチャートおよび図6,7の動作図において、はじめに、ゲート62を開放し(図6(a),(b))(S1)、成膜室20から基板カート2Aをカート上部搬送機構36によってカート上部保持部35に搬入する(図6(c))(S2)。カート昇降機構39によって、基板カート2Aをカート上部保持部35からカート下部保持部37に受け渡し(図6(d))(S3)、成膜室20から基板カート2Bをカート上部搬送機構36によってカート上部保持部35に搬入し(図6(e))((S4)、ゲート62を閉じる。これによって、アンロード室30内に2つの基板カート2A,2Bが搬入される(図6(f))(S5)。
【0075】
次に、アンロード室30内にガスを導入することによって大気リークし処理室内を大気圧とした後(S6)、ゲート63を開放する(図7(a))(S7)。
【0076】
基板カート2Aをカート下部搬送機構38によってカート下部保持部37からカートリターンコンベア40に搬出し(図7(b))(S8)、カート昇降機構39によって基板カート2Bをカート上部保持部35からカート下部保持部37に受け渡し(図7(c))(S9)、基板カート2Bをカート下部搬送機構38によってカート下部保持部37からカートリターンコンベア40に搬出し(図7(d),(e))(S10)、ゲート63を閉じる(図7(f))(S11)。
【0077】
次に、アンロード室の第2の形態について、図8〜図10を用いて説明する。図8はアンロード室の第2の形態を説明するためのフローチャートであり、図9,10はアンロード室の第1の形態を説明するための動作説明図である。
【0078】
アンロード室30は、基板カート2を成膜室20から搬入する搬入口30aと、基板カート2を帰還路であるカートリターンコンベア40に搬出する搬出口30bと、複数の基板カートを保持するカート保持部(35,37)と、基板カート2を搬送するカート搬送機構(36)と、搬入口30aおよび搬出口30b間で昇降するカート昇降機構39とを備える。カート昇降機構39によってカート上部保持部間で基板カートを移動して基板カートを一時的に保持させることによって、アンロード室30内への複数個の基板カート2の搬入、およびアンロード室30外への複数個の基板カート2の搬出を可能とする。
【0079】
第2の形態において、アンロード室30は、カート保持部は、基板カート2をアンロード室内の上部で保持するカート上部保持部35と、基板カート2をアンロード室内の下部で保持するカート下部保持部36とを備える。
【0080】
カート搬送機構は、基板カート2を搬入口30aからカート上部保持部35に搬送し、基板カート2をカート上部保持部35から搬出口30bに搬送するカート上部搬送機構36を備える。
【0081】
カート昇降機構39は、カート上部保持部35とカート下部保持部37との間で基板カート2を移動させ、カート下部保持部37に基板カート2を一時的に保持させる。
【0082】
図8のフローチャートおよび図9,10の動作図において、はじめに、ゲート62を開放し(図9(a),(b))(S21)、成膜室20から基板カート2Aをカート上部搬送機構36によってカート上部保持部35に搬入する(図9(c))(S22)。カート昇降機構39によって、基板カート2Aをカート上部保持部35からカート下部保持部37に受け渡し(図9(d))(S23)、成膜室20から基板カート2Bをカート上部搬送機構36によってカート上部保持部35に搬入し(図9(e))(S24)、ゲート62を閉じる。これによって、アンロード室30内に2つの基板カート2A,2Bが搬入される(図9(f))(S25)。
【0083】
次に、アンロード室30内にガスを導入することによって大気リークし処理室内を大気圧とした後(S26)、ゲート63を開放する(図10(a))(S27)。
【0084】
基板カート2Aをカート上部搬送機構36によってカート上部保持部35からカートリターンコンベア40に搬出し(図10(b))(S28)、カート昇降機構39によって基板カート2Aをカート下部保持部37からカート上部保持部35に受け渡し(図10(c))(S29)、基板カート2Aをカート上部搬送機構36によってカート上部保持部35からカートリターンコンベア40に搬出し(図10(d),(e))(S30)、ゲート63を閉じる(図10(f))(S11)。
【0085】
次に、アンロード室の第3の形態について、図11〜図13を用いて説明する。図11はアンロード室の第3の形態を説明するためのフローチャートであり、図12,13はアンロード室の第3の形態を説明するための動作説明図である。
【0086】
アンロード室30は、基板カート2を成膜室20から搬入する搬入口30aと、基板カート2を帰還路であるカートリターンコンベア40に搬出する搬出口30bと、複数の基板カートを保持するカート保持部(35,37)と、カート保持部を支持するラック70とを基板カート2を搬送するカート搬送機構(36,38)と、搬入口30aおよび搬出口30b間で昇降するカート昇降機構39とを備える。
【0087】
カート昇降機構39によって、カート上部保持部とカート下部保持部とを搬入口および搬出口間で移動させることによって、アンロード室30内への複数個の基板カート2の搬入、およびアンロード室30外への複数個の基板カート2の搬出を可能とする。
【0088】
カート保持部は、基板カート2をアンロード室内の上部で保持するカート上部保持部35と、基板カート2をアンロード室内の下部で保持するカート下部保持部37と、カート上部保持部35およびカート下部保持部37を支持するラック70とを備える。
【0089】
カート搬送機構39は、基板カート2を搬入口30aからカート上部保持部35に搬送し、カート上部保持部35から搬出口30bに搬送するカート上部搬送機構36と、基板カート2を搬入口30aからカート下部保持部37に搬送し、カート下部保持部37から搬出口30bに搬送するカート上部搬送機構38とを備える。
【0090】
カート昇降機構39は、カート上部保持部35とカート下部保持部37とを搬入口30aおよび搬出口30b間で、ラック70と共に一体で昇降可能とする。
【0091】
図11のフローチャートおよび図12,13の動作図において、はじめに、ゲート62を開放し(図12(a),(b))(S41)、成膜室20から基板カート2Aをカート下部搬送機構38によってカート下部保持部37に搬入する(図12(c))(S42)。カート昇降機構39によって、カート上部搬送機構36を搬入口30aの位置に移動し(図12(d)) (S43)、基板カート2Bを成膜室20からカート上部保持部35に搬入し(図12(e))(S44)、ゲート62を閉じる。これによって、アンロード室30内に2つの基板カート2A,2Bが搬入される(図12(f))(S45)。
【0092】
次に、アンロード室30内にガスを導入することによって大気リークし処理室内を大気圧とした後(S46)、ゲート63を開放する(図13(a))(S47)。
【0093】
基板カート2Aをカート下部搬送機構38によってカート下部保持部37からカートリターンコンベア40に搬出し(図13(b))(S48)、カート昇降機構39によってカート上部搬送機構36を搬出口30bの位置に移動し(図13(d))(S49)、基板カート2Bをカート下部保持部37からカートリターンコンベア40に搬出し(図13(e))(S40)、ゲート63を閉じる(図13(f))(S41)。
【0094】
次に、アンロード室の第4の形態について、図14を用いて説明する。第3の形態は2つの基板カートを搬出入する構成であるのに対して、第4の形態は1つあるいは2つ以上の複数の基板カートに適用可能な構成であり、第3の形態と同様の動作とすることができるため、以下ではアンロード室内の構成のみについて説明する。
【0095】
第4の形態において、カート保持部は、複数の基板カートをそれぞれ保持する複数のカート保持段81(第1の下部保持段81a、第2の下部保持段81b、…、第nの下部保持段81n)と、複数のカート保持段81を支持するラック70とを備える。
【0096】
カート搬送機構は、第1の搬送機構82と第2の搬送機構83とを備える。第1の搬送機構82は、搬入口30aの位置に配置され、この搬入口30aから複数のカート保持段81の中から選択した何れかのカート保持段に基板カート2を搬送する。一方、第2の搬送機構83は、搬出口30bの位置に配置され、複数のカート保持段81の中から選択した何れかのカート保持段から搬出口30bに基板カート2を搬送する。
【0097】
カート昇降機構39は、カート保持段81の中から選択したカート保持段を搬入口30aおよび搬出口30b間で、ラック70と共に一体で昇降する。
【0098】
このカート昇降機構39によってラック70を昇降することでカート保持段81と搬入口30aあるいは搬出口30bとの位置合わせを行い、搬入口30aの位置に設けられた第1の搬送機構82によって、成膜室20からアンロード室30への基板カートの搬入を行い、搬入口30bの位置に設けられた第2の搬送機構83によって、アンロード室30からカートリターンコンベア40への基板カートの搬出を行う。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、プラズマCVD装置に限らず、基板や半導体素子など成膜処理装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明のプラズマCVD装置の概略構成を説明するための図である。
【図2】本発明のプラズマCVD装置の他の概略構成を説明するための図である。
【図3】本発明のプラズマCVD装置が備える各処理室の処理内容例を示す図である。
【図4】本発明のプラズマCVD装置の各処理室の処理タイムチャートである。
【図5】本発明のアンロード室の第1の形態を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明のアンロード室の第1の形態を説明するための動作説明図である。
【図7】本発明のアンロード室の第1の形態を説明するための動作説明図である。
【図8】本発明のアンロード室の第2の形態を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明のアンロード室の第2の形態を説明するための動作説明図である。
【図10】本発明のアンロード室の第2の形態を説明するための動作説明図である。
【図11】本発明のアンロード室の第3の形態を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明のアンロード室の第3の形態を説明するための動作説明図である。
【図13】本発明のアンロード室の第3の形態を説明するための動作説明図である。
【図14】本発明のアンロード室の第4の形態を説明するための図である。
【図15】従来のインライン式のプラズマCVD装置を説明するためのブロック図である。
【図16】従来のプラズマCVD装置の各処理室における処理内容例を示す図である。
【図17】従来のプラズマCVD装置の各処理室の処理タイムチャートである。
【図18】従来のプラズマCVD装置の各機構の個数の低減による処理タクトの影響を説明するための構成例図である。
【図19】従来のプラズマCVD装置の各機構の個数の低減による処理タクトの影響を説明するための処理タイムチャートである。
【符号の説明】
【0101】
1…プラズマCVD装置、2…基板カート、2A…第1の基板カート、2B…第2の基板カート、10…ロードロック室、11…排気バルブ、12…真空ポンプ、13…リークバルブ、14…真空計、15…加熱ヒータ、20…成膜室、21…排気バルブ、22…真空ポンプ、23…リークバルブ、24…真空計、25…加熱ヒータ、26…ガス導入バルブ、27…マスコントローラ、28…マッチングボックス、29…放電電極、30…アンロード室、31…排気バルブ、32…真空ポンプ、33…リークバルブ、34…真空計、35…カート上部保持部、36…カート上部搬送機構、37…カート下部保持部、38…カート下部搬送機構、39…昇降機構、40…カートリターンコンベア、50,51…基板脱着部、60〜63…ゲート、70…ラック、101…プラズマCVD装置、110…排気バルブ、102…基板カート、120…真空ポンプ、130…リークバルブ、140…真空計、150…加熱ヒーター、160〜163…ゲート、191,192…切替バルブ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロードロック室、成膜室、およびアンロード室の各処理室を直列に配列し、基板カート上に載置した基板を各処理室を順次移動させて成膜し、前記基板カートを帰還路によって循環させるプラズマCVD装置であって、
前記ロードロック室、成膜室、およびアンロード室の各処理室は、各処理室内に複数個の基板カートを収納可能とし、
前記アンロード室は、
基板カートを成膜室から搬入する搬入口と、
基板カートを帰還路に搬出する搬出口と、
前記複数の基板カートを保持するカート保持部と、
前記基板カートを搬送するカート搬送機構と、
前記搬入口および搬出口間で昇降するカート昇降機構とを備え、
前記カート昇降機構による前記基板カートの前記搬入口と前記搬出口との間の移動によって、アンロード室内への複数個の基板カートの搬入、およびアンロード室外への複数個の基板カートの搬出を可能とすること特徴とするプラズマCVD装置。
【請求項2】
前記各処理室は2つの基板カートを収納可能であり、
前記カート保持部は、
前記基板カートを前記アンロード室内の上部で保持するカート上部保持部と、
前記基板カートを前記アンロード室内の下部で保持するカート下部保持部とを備え、
前記カート搬送機構は、
前記基板カートを前記搬入口から前記カート上部保持部に搬送するカート上部搬送機構と、
前記基板カートを前記カート下部保持部から前記搬出口に搬送するカート下部搬送機構とを備え、
前記カート昇降機構は、前記カート上部保持部から前記カート下部保持部に前記基板カートを移動させることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマCVD装置。
【請求項3】
前記各処理室は2つの基板カートを収納可能であり、
前記カート保持部は、
前記基板カートを前記アンロード室内の上部で保持するカート上部保持部と、
前記基板カートを前記アンロード室内の下部で保持するカート下部保持部とを備え、
前記カート搬送機構は、
前記基板カートを前記搬入口から前記カート上部保持部に搬送し、前記基板カートを前記カート上部保持部から前記搬出口に搬送するカート上部搬送機構を備え、
前記カート昇降機構は、前記カート上部保持部と前記カート下部保持部との間で前記基板カートを移動させ、前記カート下部保持部に基板カートを一時的に保持させることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマCVD装置。
【請求項4】
前記カート保持部は、
前記複数の基板カートをそれぞれ保持する複数のカート保持段と、
当該複数のカート保持段を支持するラックとを備え、
前記カート搬送機構は、
前記搬入口の位置に配置され、当該搬入口から複数のカート保持段の中から選択した何れかのカート保持段に基板カートを搬送する第1の搬送機構と、
前記搬出口の位置に配置され、複数のカート保持段の中から選択した何れかのカート保持段から前記搬出口に基板カートを搬送する第2の搬送機構とを備え、
前記カート昇降機構は、
前記カート保持段の中から選択したカート保持段を前記搬入口および搬出口間で、前記ラックと共に一体で昇降可能であることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマCVD装置。
【請求項5】
前記カート保持部は、
前記基板カートを前記アンロード室内の上部で保持するカート上部保持部と、
前記基板カートを前記アンロード室内の下部で保持するカート下部保持部と、
前記カート上部保持部およびカート下部保持部を支持するラックとを備え、
前記カート搬送機構は、
前記基板カートを前記搬入口から前記カート上部保持部に搬送し、前記カート上部保持部から前記搬出口に搬送するカート上部搬送機構と、
前記基板カートを前記搬入口から前記カート下部保持部に搬送し、前記カート下部保持部から前記搬出口に搬送するカート上部搬送機構とを備え、
前記カート昇降機構は、
カート上部保持部とカート下部保持部とを前記搬入口および搬出口間で、前記ラックと共に一体で昇降可能であることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマCVD装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図11】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−164426(P2009−164426A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1598(P2008−1598)
【出願日】平成20年1月8日(2008.1.8)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】