説明

プログラマブルロジックデバイス、カード及び伝送装置

【課題】 冗長構成とすることなく、デバイスの運用を中断せずに機能の更新が可能となると共に、冗長分のコスト及び消費電力を削減できるプログラマブルロジックデバイス、カード及び伝送装置を提供する。
【解決手段】 FPGA10は、入力される入力信号を複数に分配し、論理ブロックに既に構成された論理回路1及び論理ブロックに新規に構成される新規な論理回路11に対して、分配された信号を出力する分配回路部2と、論理回路1及び新規な論理回路11からの各出力信号のうちいずれかを選択するセレクタ回路部3と、新規な論理回路11に出力信号を出力するように分配回路部2を制御すると共に、新規な論理回路11からの出力信号を出力するようにセレクタ回路部3を制御する切り替え制御部4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、任意の論理回路を構成可能な論理ブロックを複数備えるプログラマブルロジックデバイス(Programmable logic device:以下、PLDと称す)、PLDを搭載するインタフェースカード(Interface card)及び伝送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、伝送装置に内蔵されるインタフェースカードは、機能の拡張に柔軟に対応するため、PLDの一種であるFPGA(Field Programmable Gate Array)を搭載したインタフェースカードが開発されている。
【0003】
PLDは、論理回路の構成情報を含む回路情報を読み込ませることにより、内部の論理回路間の配線を自由に構成できると共に、一度作成した回路を必要に応じて何度でも再構成することが可能である。
【0004】
また、FPGAは、論理ブロック間及び配線間を接続するスイッチマトリクスを制御するビットストリームを外部から書き込むことによって、所望の論理回路を再構成することができるデバイスである。また、FPGAは、内部回路構成の情報や論理ブロック間のスイッチマトリクス制御データを含む回路情報を記憶するメモリがデバイス内に設けられて、この回路情報により様々な動作特性を持たせることが可能である。
【0005】
例えば、図8(a)に示す伝送装置100aは、内蔵するインタフェースカード101(第1のインタフェースカード101a、第2のインタフェースカード101b)において、主信号を処理するブロックをFPGAで構成している。この従来の伝送装置100aは、インタフェースカード101の機能拡張を行なう場合に、インタフェースカード101に搭載されるFPGAのコンフィグレーションデータを書き換えたうえで、FPGA全体を再起動(リセット)して、その機能拡張に対応することが可能である。なお、図8(a)は従来の伝送装置の主要な構成を示す概略図である。
【0006】
また、図8(b)に示す伝送装置100bは、伝送システムの信頼性を向上するために、運用系の第1のインタフェースカード101aに対する予備系として、第3のインタフェースカード101cを内蔵する冗長構成としている。なお、図8(b)は従来の他の伝送装置の主要な構成を示す概略図である。
【0007】
例えば、第1のインタフェースカード101a及び第3のインタフェースカード101cの機能拡張が必要な場合には、第3のインタフェースカード101cのFPGAを書き換えて再起動する。そして、スイッチカード102のセレクタ回路及び分配回路(SEL/DIS)を用いて、主信号の経路を運用系側から予備系側に切り替えることで、主信号のデータ転送を停止することなく、サービスの停止を防止する仕組みが採られている。
【0008】
なお、第1のインタフェースカード101a及び第3のインタフェースカード101cの機能拡張は、主信号の経路を運用系側から予備系側に切り替えた後に、第1のインタフェースカード101aのFPGAを書き換えて再起動することで完了する。
特に、従来のインタフェースカードにおいては、サービスに影響することなく主信号の経路の切り替えを実施するために、伝送路の遅延差を吸収するためのバッファメモリを具備するものもある。また、FPGAの内部ロジックの使用率は、機能拡張や高速信号処理部におけるタイミングの制約を確保するために、ある程度の余裕(空き領域)を確保しているのが一般的である。
【0009】
また、従来の論理回路データ生成方法は、再構成可能なデバイス上に存在する故障情報と該デバイス上に実現されるべき論理回路データを受け取り、故障情報と論理回路データから故障回避の必要性を判定し、故障回避が必要であれば、論理回路データにおいて、デバイスの故障部分に当たる部分の機能を該論理回路データ内の空き部分で代用し、受け取った論理回路データに部分的な変更を加えて、故障を回避する論理回路データを高速に生成する(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−136058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の伝送装置100aは、インタフェースカード101の機能拡張のために、FPGAの空き領域を利用したFPGAの書き換えに、主信号の処理を行なうFPGAの再起動が必要となる。このため、従来の伝送装置100aは、FPGAの再起動から必要な設定が完了するまでの時間が必要となり、サービスの中断が発生するという課題があった。
【0011】
また、従来の伝送装置100bは、冗長化するための予備系設備はもとより、サービスの無瞬断を実現するために、バッファメモリが必要となり、コスト及び消費電力の増加につながるという課題があった。
【0012】
また、従来の論理回路データ生成方法は、再構成可能なデバイスを部分的に修正して故障を回避するのであるが、故障箇所を消去することなく放置している。このため、再構成可能なデバイスは、論理回路データを書き換え再起動するまでは、故障箇所を使用できないうえに、稼動当初の空き領域の記憶容量が小さくなるという課題があった。
【0013】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、冗長構成とすることなく、デバイスの運用を中断せずに機能の更新が可能となると共に、冗長分のコスト及び消費電力を削減できるプログラマブルロジックデバイス、インタフェースカード及び伝送装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明に係るプログラマブルロジックデバイスは、入力される入力信号を複数に分配し、論理ブロックに既に構成された論理回路及び前記論理ブロックに新規に構成される論理回路に対して、前記分配された信号を出力する分配手段と、前記論理ブロックに既に構成された論理回路及び前記論理ブロックに新規に構成される論理回路からの各出力信号のうちいずれかを選択する選択手段と、前記論理ブロックに新規に構成される論理回路に出力信号を出力するように前記分配手段を制御すると共に、前記論理ブロックに新規に構成される論理回路からの出力信号を出力するように前記選択手段を制御する制御手段と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0015】
開示のプログラムロジックデバイスは、冗長構成とすることなく、デバイスの運用を中断せずに機能の更新が可能となると共に、冗長分のコスト及び消費電力を削減できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(本発明の第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る伝送装置の主要な構成を示す概略図、図2(a)は図1に示すFPGA内部に組み込まれた内部ロジックの一例を示すブロック図、図2(b)は図2(a)に示すブロック図に新規な論理回路を追加した状態を示すブロック図、図3(a)は図2(b)に示す新規な論理回路を運用系に切り替えた状態を示すブロック図、図3(b)は図3(a)に示す非運用系の論理回路を削除した状態を示すブロック図、図4(a)はSONET/SDHで使用されるフレーム構造の一例(STM−1/OC−3)、図4(b)はイーサネット(登録商標)で使用されるMACフレーム構造である。
【0017】
以下、この第1の実施形態においては、FPGAを搭載したインタフェースカードについて説明するが、FPGAの部分再構成(partial reconfiguration)を利用できるのであれば、インタフェースカードに限られるものではなく、スイッチカードなどであってもよい。なお、FPGAの部分再構成は、FPGA全体ではなく、特定の領域だけを書き換えることができる機能であり、特に、動作中の他の回路を停止せずに、部分再構成を行なうことを、動的部分再構成(dynamic partial reconfiguration)と称す。
【0018】
また、この第1の実施形態においては、インタフェースカードに搭載するPLDとしてFPGAを用いて説明するが、部分再構成の機能を有しているのであれば、FPGAに限られるものでない。例えば、FPGAの代替品として、PLDの一種であるCPLD(Complex Programmable Logic Device)、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、PAL(Programmable Array Logic)又はGAL(Generic Array Logic)などが考えられる。
【0019】
図1において、伝送装置100は、図示しない拡張スロットに差し込んで利用する拡張カードとして、部分再構成の機能を有するFPGA10を搭載したインタフェースカード101、既存のスイッチカード102及びCPUカード103を備えている。
【0020】
インタフェースカード101は、伝送装置100に入出力インタフェースを追加する拡張カードであり、拡張スロットに挿入して使用し、伝送装置100本体が標準で有しない入出力機能を後から追加することができる。
【0021】
インタフェースカード101は、図示しない基板上に実装され部分再構成が可能なFPGA10と、基板上にFPGA10に対応して実装されFPGA10に設定されるコンフィグレーションデータが格納される図示しないコンフィグレーションメモリとを少なくとも備えている。
【0022】
このコンフィグレーションデータは、論理回路の機能仕様をハードウェア記述言語で表現した論理合成可能な記述レベルの設計データであり、回路図のRTL(Register Transfer Level:レジスタ転送レベル)及びFPGA10の機能を実現するためのデバイス依存部分が論理合成され、FPGA10の配置配線情報を作成するフィッティング及び回路要素間の配線を生成するルーティングされたネットリスト情報である。
【0023】
FPGA10は、インタフェースカード101の電源投入によって、例えば、図2(a)に示すように、論理ブロックに構成された論理回路1、分配回路部2、セレクタ回路部3及び切り替え制御部4がマッピングされ、伝送路からの主信号に対して動作できるような内部ロジックが組み込まれることになる。なお、図2(a)においては、論理回路1として、論理ブロックAに構成された第1の論理回路1a、論理ブロックBに構成された第2の論理回路1b、論理ブロックCに構成された第3の論理回路1c、論理ブロックDに構成された第4の論理回路1d及び論理ブロックEに構成された第5の論理回路1eが配設され、各論理回路1からの信号の流れを示しているが、この論理回路1の個数及び信号の流れに限られるものではない。
【0024】
分配回路部2は、各論理回路1の入力側に接続され、一の経路を流れる信号をニの経路に分配して出力する分配回路(DIS)である。なお、図2(a)においては、第1の論理回路1aの入力側に第1の分配回路部2aが接続され、第2の論理回路1bの入力側に第2の分配回路部2bが接続されている。また、図2(a)においては、第3の論理回路1cの入力側に第3の分配回路部2cが接続され、第4の論理回路1dの入力側に第4の分配回路部2dが接続され、第5の論理回路1eの入力側に第5の分配回路部2eが接続されている。
【0025】
セレクタ回路部3は、各論理回路1の出力側に接続され、ニの経路のうち一の経路を流れる信号を選択して出力するセレクタ回路(SEL)である。なお、図2(a)においては、第1の論理回路1aの出力側に第1のセレクタ回路部3aが接続され、第2の論理回路1bの出力側に第2のセレクタ回路部3bが接続されている。また、図2(a)においては、第3の論理回路1cの出力側に第3のセレクタ回路部3cが接続され、第4の論理回路1dの出力側に第4のセレクタ回路部3dが接続され、第5の論理回路1eの出力側に第5のセレクタ回路部3eが接続されている。
切り替え制御部4は、各論理回路1における、分配回路部2及びセレクタ回路部3による出力信号の方路の切り替えを制御する。
【0026】
次に、FPGA10の部分再構成を利用して、本実施形態に係るインタフェースカード101における機能拡張のための処理手順について、図2及び図3を用いて説明する。
まず、インタフェースカード101を搭載した伝送装置100の電源を投入すると、インタフェースカード101は、FPGA10に対して、コンフィグレーションメモリからコンフィグレーションデータが読み出されてコンフィグレーションを開始する。そして、インタフェースカード101は、FPGA10に対して、所望の論理回路がそれぞれ設定されてコンフィグレーションを終了する。
【0027】
なお、図2(a)においては、インタフェースカード101の起動時に、第1の論理回路1a、第2の論理回路1b、第3の論理回路1c、第4の論理回路1d及び第5の論理回路1eがそれぞれ選択されるように、切り替え制御部4により各分配回路部2の設定を実施する。
【0028】
すなわち、切り替え制御部4は、第1の分配回路部2aを制御して、第1の分配回路部2aからの出力信号を第1の論理回路1aに出力させる。また、切り替え制御部4は、第2の分配回路部2bを制御して、第2の分配回路部2bからの出力信号を第2の論理回路1bに出力させ、第3の分配回路部2cを制御して、第3の分配回路部2cからの出力信号を第3の論理回路1cに出力させる。また、切り替え制御部4は、第4の分配回路部2dを制御して、第4の分配回路部2dからの出力信号を第4の論理回路1dに出力させ、第5の分配回路部2eを制御して、第5の分配回路部2eからの出力信号を第5の論理回路1eに出力させる。
【0029】
さらに、切り替え制御部4は、第1のセレクタ回路部3aを制御して、第1の論理回路1aからの出力信号を第1のセレクタ回路部3aからの出力信号とする。また、切り替え制御部4は、第2のセレクタ回路部3bを制御して、第2の論理回路1bからの出力信号を第2のセレクタ回路部3bからの出力信号とし、第3のセレクタ回路部3cを制御して、第3の論理回路1cからの出力信号を第3のセレクタ回路部3cからの出力信号とする。また、切り替え制御部4は、第4のセレクタ回路部3dを制御して、第4の論理回路1dからの出力信号を第4のセレクタ回路部3dからの出力信号とし、第5のセレクタ回路部3eを制御して、第5の論理回路1eからの出力信号を第5のセレクタ回路部3eからの出力信号とする。
これにより、インタフェースカード101は、通常のインタフェースカードとして機能して、伝送装置100による通常の運用を開始することができる。
【0030】
ここで、伝送装置100の運用中に、インタフェースカード101における機能の拡張(例えば、第2の論理回路1bの更新)が必要になった場合を想定する。
まず、FPGA10は、部分再構成により、図2(b)に示すように、第2の論理回路1bに対応する、論理ブロックB’に新規に構成される論理回路(以下、新規な論理回路11と称す)を、FPGA10内部の空き領域に生成する。また、新規な論理回路11は、第2の分配回路部2b及び第2のセレクタ回路部3bに接続されることになる。なお、新規な論理回路11は、生成するための専用の領域を予め確保するものではなく、必要が生じた場合に、FPGA10内部の空き領域を利用するものである。また、新規な論理回路11は、空き領域を論理回路1毎に設けるのでなく、FPGA10内部の空き領域を全ての論理回路1間で共通して使用する。
【0031】
そして、新規な論理回路11は動作を開始する。
このとき、切り替え制御部4は、第2の分配回路部2bを制御して、主信号及び第1の論理回路1aにより処理された信号を、第2の論理回路1b及び新規な論理回路11に分配させる。
また、切り替え制御部4は、第2のセレクタ回路部3bを制御して、第2の論理回路1b及び新規な論理回路11により処理された信号のうち、第2の論理回路1bにより処理された信号を選択させ、第4の論理回路1d及び第5の論理回路1eに対して信号を出力する。
【0032】
そして、切り替え制御部4は、第2のセレクタ回路部3bに対して制御信号を出力して、所定のタイミングにより、図3(a)に示すように、第2の論理回路1bから新規な論理回路11に運用面を切り替える。
【0033】
すなわち、切り替え制御部4は、第2の分配回路部2bを制御して、第2の分配回路部2bからの出力信号を新規な論理回路11に出力すると共に、第2のセレクタ回路部3bを制御して、新規な論理回路11からの出力信号を第2のセレクタ回路部3bからの出力信号とする。
【0034】
ここで、伝送装置100がSONET(Synchronous Digital Hierarchy)/SDH(Synchronous Optical NETwork)系の場合には、8kHz等の網同期信号に同期して動作するために、所定のタイミングとして、フレーム同期パルス(frame synchronizing pulse:FP)に同期して運用面を切り替えることで、伝送装置100の無瞬断の切り替えが可能となる。
【0035】
なお、フレーム同期パルスとは、SONET/SDHの規格に従い生成したタイミングであり、例えば、図4(a)に示すように、各フレームの先頭位置にパルスが生成されるようにすることで、各フレーム間の境目を識別又はフレーム生成タイミングとして使用可能となる。
また、切り替え制御部4は、各フレームのフレーム同期パルスを監視して、あるフレーム同期パルスの時点で、第2の論理回路1bから新規な論理回路11に運用面を切り替えることになる。
【0036】
また、イーサネット(Ethernet;登録商標)の規格には、図4(b)に示すように、各フレーム同士の間には、96ビット時間以上の信号の無いフレーム間ギャップ(inter frame gap:IFG)(別称として、パケット間ギャップ(inter packet gap:IPG))が確保されている。このため、伝送装置100がイーサネット(登録商標)系の場合には、所定のタイミングとして、フレーム間ギャップに同期して運用面を切り替えることで、伝送装置100の無瞬断の切り替えが可能となる。
【0037】
なお、切り替え制御部4は、各フレーム間のフレーム間ギャップを監視して、あるフレーム間ギャップの時点で、第2の論理回路1bから新規な論理回路11に運用面を切り替えることになる。
そして、FPGA10は、部分再構成により、図3(b)に示すように、第2の論理回路1bを削除することで、空き領域の記憶容量を増加させることができる。
【0038】
以上のように、本実施形態に係るインタフェースカード101においては、他のインタフェースカードを併用する冗長構成を取らず、伝送装置100の運用を中断することなく、機能を拡張することができるという作用効果を奏する。
【0039】
また、本実施形態に係るインタフェースカード101においては、FPGA10の部分再構成により不要になった論理回路1を削除することで、後に行なう部分再構成により生成する新規な論理回路11のための空き領域を確保することができる。
特に、本実施形態に係るインタフェースカード101においては、FPGA10の部分再構成の度に、新規な論理回路11を生成し、不要になった論理回路1を削除することで、空き容量における記憶容量の全体的な変化量が小さく、カード起動時の初期段階に、空き領域の記憶容量が小さい場合であっても、部分再構成を繰り返すことができる。
【0040】
なお、本実施形態においては、図2及び図3を用いて、一の論理回路1(第2の論理回路1b)の更新について説明したが、複数の論理回路1の更新に対して、FPGA10の部分再構成を同時に行なってもよい。これにより、部分再構成により複数の論理回路1を更新するための複数回の手順や部分再構成に必要な時間を減少することができる。
【0041】
ここで、図2(a)に示す各論理回路1のFPGA10の使用率が、例えば、第1の論理回路1aを10%とし、第2の論理回路1bを10%とし、第3の論理回路1cを20%とし、第4の論理回路1dを20%とし、第5の論理回路1eを10%とした場合に、FPGA10内部には、30%の空き領域が存在する。
【0042】
この場合には、30%以下の空き領域の使用であれば、一又は複数の新規な論理回路11を生成(部分再構成)することが可能であり、例えば、第1の論理回路1a及び第2の論理回路1bを同時に更新することも可能である。
【0043】
なお、第1の論理回路1a及び第2の論理回路1bにそれぞれ対応する新規な論理回路11を同時に生成した後は、論理回路1毎に分配回路部2及びセレクタ回路部3による切り替えを行なう。そして、不要となった第1の論理回路1a及び第2の論理回路1bを削除することで、新たな空き領域を確保することができる。
【0044】
(本発明の第2の実施形態)
図5(a)は第2の実施形態に係る伝送装置の部分再構成前の主要な構成を示す概略図、図5(b)は図5(a)に示す伝送装置の部分再構成後の主要な構成を示す概略図、図6は図5(b)に示すPNパタン発生部及びPNパタン検出部による処理を説明するための説明図である。図5及び図6において、図1〜図4と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。
【0045】
図5において、伝送装置200は、一の伝送路から入力される光信号を他の伝送路に出力するクロスコネクトスイッチユニット201と、クロスコネクトスイッチユニット201とのインタフェースとなるクロスコネクトスイッチインタフェース部21、オーバヘッド処理などを行なうSTM処理部22、及び伝送路から受信するSTM−n回線の光信号を電気信号に変換する光/電気変換部23を有するSONET/SDH系のインタフェースユニット202と、を備えている。
【0046】
なお、STM(Synchronous Transport Module:同期転送モジュール)とは、高速デジタル通信方式「SDH」における、多重化の単位となる仮想的な通信回線である。また、SDHでは、155.52Mbpsの論理回線を多重化の単位としており、これをSTM−1と称す。また、STM−1回線には、通常の電話回線として2016回線を収容(2016チャネルを多重化)できる。さらに、STMは4の倍数の本数を多重化することができ、4本多重化したSTM−4(622.08Mbps)、16本多重化したSTM−16(2488.32Mps)、64本多重化したSTM−64(9953.28Mbps)などが標準化されている。
【0047】
また、この第2の実施形態においては、SONET/SDH系のインタフェースユニット202を例に挙げて説明するが、イーサネット(登録商標)系などのインタフェースユニットに対して、本発明を適用してもよく、インタフェースの条件を限定するものではない。
【0048】
STM処理部22は、FPGA10により構成され、インタフェースカード101の電源投入によって、通常のSTM処理部の機能を有する図示しない論理回路の他に、分配回路部2、セレクタ回路部3及び切り替え制御部4がマッピングされ、伝送路からの信号に対して動作できるような内部ロジックが組み込まれることになる。
【0049】
また、STM処理部22は、例えば、サービスイン時の疎通確認、保守及び/又は点検などを行なう場合のように、必要に応じて、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6が、FPGA10の部分再構成により、FPGA10内部の空き領域に生成される。
PNパタン発生部5は、疑似ランダムビット列(PN(Pseudo Noise)パタン:以下、PNパタンと称す)を発生して他の装置に出力する機能を有する。
PNパタン検出部6は、他の装置からのPNパタンを検出して誤りをチェックする機能を有する。
【0050】
なお、分配回路部2は、一の経路を流れる信号をニの経路に分配して出力する分配回路(DIS)であり、FPGA10の部分再構成により、出力側の二の経路のうち一の経路として、PNパタン検出部6を構成する論理回路の入力側に接続される。
また、セレクタ回路部3は、ニの経路のうち一の経路を流れる信号を選択して出力するセレクタ回路(SEL)であり、FPGA10の部分再構成により、入力側の二の経路のうち一の経路として、PNパタン発生部5を構成する論理回路の出力側に接続される。
【0051】
次に、FPGA10の部分再構成を利用して、本実施形態に係る伝送装置200(第1の伝送装置200a、第2の伝送装置200b)における、サービスイン時の疎通確認について、図5及び図6を用いて説明する。
【0052】
まず、インタフェースユニット202を搭載した伝送装置200の電源を投入すると、インタフェースユニット202は、FPGA10に対して、コンフィグレーションメモリからコンフィグレーションデータが読み出されてコンフィグレーションを開始する。そして、インタフェースユニット202は、FPGA10に対して、所望の論理回路がそれぞれ設定されてコンフィグレーションを終了する。
【0053】
なお、図5(a)においては、インタフェースユニット202の起動時に、クロスコネクトスイッチインタフェース部21に出力される経路が選択されるように、切り替え制御部4により分配回路部2の設定を実施する。また、図5(a)においては、インタフェースユニット202の起動時に、光/電気変換部23に出力される経路が選択されるように、切り替え制御部4によりセレクタ回路部3の設定を実施する。
これにより、インタフェースユニット202は、通常のインタフェースユニットとして機能して、伝送装置100による通常の運用に対応することができる。
【0054】
ここで、第1の伝送装置200a及び第2の伝送装置200bにおける、サービスイン時の疎通確認を行なう場合を想定する。
まず、FPGA10は、部分再構成により、図5(b)に示すように、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6をそれぞれ構成する新規な論理回路を、FPGA10内部の空き領域に生成する。また、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6をそれぞれ構成する新規な論理回路は、分配回路部2及びセレクタ回路部3に接続されることになる。なお、新規な論理回路は、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6の回路規模に合わせた記憶容量を有する空き領域をFPGA10に予め確保されるものである。
そして、第1の伝送装置200a及び第2の伝送装置200bは、図6に示すように、光ファーバーケーブルを介して、インタフェースユニット202a,202bにより対向して接続される。
【0055】
第1の伝送装置200aは、インタフェースユニット202aに内蔵するSTM処理部22aのPNパタン発生部5aにより発生したPNパタンを、第2の伝送装置200bに向けて伝送路側に送出する。このとき、第1の伝送装置200aの切り替え制御部4aは、セレクタ回路部3aを制御して、PNパタン発生部5aにより発生されたPNパタンを選択させ、伝送路側に出力する。
【0056】
第2の伝送装置200bは、インタフェースユニット202bに内蔵するSTM処理部22bのPNパタン検出部6bにより、第1の伝送装置200aからのPNパタンを検出し、誤りをチェックする。なお、チェック結果に誤りが無ければ、疎通状態であることが確認できる。このとき、第2の伝送装置200bの切り替え制御部4bは、分配回路部2bを制御して、第1の伝送装置200aからのPNパタンを、PNパタン検出部6bに出力させる。
【0057】
また、第2の伝送装置200bから第1の伝送装置200aへの疎通確認についても同様に、第2の伝送装置200bのPNパタン発生部5bが第1の伝送装置200aに向けてPNパタンを送出し、第1の伝送装置200aのPNパタン検出部6aによりPNパタンをチェックすることで、疎通状態を確認することができる。
【0058】
そして、伝送装置200は、通常の運用状態において、PNパタンを使用しないために、FPGA10の部分再構成により、図5(a)に示すように、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6を削除することで、空き領域の記憶容量を増加させることができる。
【0059】
なお、伝送装置200は、通常の通信状態において、図5(a)に示すように、クロスコネクトスイッチユニット201からの信号は、インタフェースユニット202のクロスコネクトスイッチインタフェース部21及びSTM処理部22を介し、光/電気変換部23を経由して、伝送路に送信される。
【0060】
以上のように、第2の実施形態に係る伝送装置200は、通常の運用時において不要なPNパタン発生部5及びPNパタン検出部6を省略しておく。そして、疎通確認、保守及び/又は点検を行なう場合に、FPGA10の部分再構成により、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6を空き領域に構成することで、通常の運用時における、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6によるFPGA10の使用率を削減することができる。
【0061】
なお、第2の実施形態に係る伝送装置200においては、分配回路部2及びセレクタ回路部3をSTM処理部22に配設させる場合について説明したが、PNパタン発生部5からのPNパタンを伝送路に送出させ、伝送路からのPNパタンをPNパタン検出部6で受信できるのであれば、分配回路部2及びセレクタ回路部3を配設させる必要はない。しかしながら、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6を生成する場合に、分配回路部2及びセレクタ回路部3が、PNパタン発生部5及びPNパタン検出部6を生成するうえでの接続箇所になり、部分再構成による合成を容易にするために、分配回路部2及びセレクタ回路部3を配設させることが好ましい。
【0062】
また、第2の実施形態に係る伝送装置200においては、STM処理部22がFPGA10により構成される場合について説明したが、クロスコネクトスイッチインタフェース部21がFPGA10により構成されてもよい。
【0063】
特に、クロスコネクトスイッチインタフェース部21が、部分再構成により、クロスコネクトスイッチユニット201にPNパタンを出力するPNパタン発生部5と、クロスコネクトスイッチユニット201からのPNパタンを検出して誤りをチェックするPNパタン検出部6とを空き領域に生成する。これにより、伝送装置200は、伝送装置200に内蔵されるインタフェースユニット202とクロスコネクトスイッチユニット201との疎通確認、保守及び/又は点検を行なうことができる。
【0064】
(本発明の第3の実施形態)
図7(a)は第3の実施形態に係るラインカードの部分再構成前の主要な構成を示す概略図、図7(b)は図7(a)に示すラインカードの部分再構成後の主要な構成を示す概略図である。図7において、図1〜図6と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。
【0065】
ラインカード300は、一般的な構成である、伝送路とのインタフェースとしての受信側ラインインタフェース回路部301及び送信側ラインインタフェース回路部302を備え、ライン毎に配設される受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34と、共通的な回路としてのスイッチ部35及び方路選択制御部36とを備えている。
【0066】
なお、この第3の実施形態においては、図7(a)に示すように、受信側ラインインタフェース回路部301及び送信側ラインインタフェース回路部302におけるポート数を8ポートとし、ラインカード300の運用の初期段階として、図示しないLANケーブルをポート1及びポート2に接続して使用し、ポート3乃至ポート8を未使用とする場合について説明するが、このポート数に限られるものではない。
受信側ラインインタフェース回路部301は、受信処理機能を備え、伝送路に対して受信側に配設され、複数のポート(図7(a)では、8ポート)を有する。
【0067】
また、送信側ラインインタフェース回路部302は、送信処理機能を備え、伝送路に対して送信側に配設され、複数のポート(図7(a)では、8ポート)を有する。
受信処理部31は、受信側ラインインタフェース回路部301の各ポート(図7(a)では、ポート1及びポート2)に対応して配設され、受信したデータを解析するMAC回路からなる。
【0068】
また、受信バッファ部32は、各受信処理部31に対応して配設され、データのトラフィックのマネージメント(例えば、トラフィック量の制御)を行なうQueue回路からなる。
送信処理部34は、送信側ラインインタフェース回路部302の各ポート(図7(a)では、ポート1及びポート2)に対応して配設され、データを加工してインタフェース変換を行なうMAC回路からなる。
【0069】
また、送信バッファ部33は、各送信処理部34に対応して配設され、送信するデータ量を調節するQueue回路からなる。
スイッチ部35は、受信バッファ部32が前段に配設され、送信バッファ部33が後段に配設されるクロスバスイッチを構成する。
【0070】
また、方路選択制御部36は、受信処理部31による受信データの解析結果に基づき、受信バッファ部32、スイッチ部35、送信バッファ部33及び送信処理部34からの出力データの流量並びに方路を制御する。
【0071】
スイッチ部35及び方路選択制御部36と、複数のポート(図7(a)では、8ポート)のうち、少なくとも一のポート(図7(a)では、ポート1及びポート2)に対応する、受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34とが、FPGA10により構成され、ラインカード300の電源投入によって、マッピングされ、伝送路からの信号に対して動作できるような内部ロジックが組み込まれることになる。
【0072】
また、ラインカード300は、未使用のポート(図7(b)では、ポート3)を使用する場合に、当該未使用のポートに対応する、受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34が、FPGA10の部分再構成により、FPGA10内部の空き領域に生成される。
【0073】
また、FPGA10には、未使用のポート(図7(a)では、ポート3乃至ポート8)に対応する、受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34を構成する新規な論理回路を部分再構成できるように、当該未使用のポートに対応する、受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34の回路規模に合わせた記憶容量を有する空き領域(図7(a)では、第1の記憶領域10a、第2の記憶領域10b)が予め確保されるものである。
【0074】
なお、従来のラインカードは、未使用のポートに対しても、受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34を配設しているために、未使用のポートをディセーブルにした状態であっても、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34の内部にクロック信号などが供給され、動作電流が流れてしまう。
【0075】
これに対し、第3の実施形態に係るラインカード300は、未使用のポートに対応する、受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34を削除しておき、必要に応じて、不使用のポートのうち必要とするポートに対応する、受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34を、FPGA10の部分再構成により、FPGA10内部の空き領域に構成するものである。
【0076】
これにより、第3の実施形態に係るラインカード300は、未使用のポートに対応する、受信処理部31、受信バッファ部32、送信バッファ部33及び送信処理部34による消費電力を削減できるという作用効果を奏する。
【0077】
また、第3の実施形態に係るラインカード300は、使用中のポートによるサービスを停止することなく、未使用のポートに対して、使用できるポートとして追加できるという作用効果を奏する。
【0078】
[付記] 以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 任意の論理回路を構成可能な論理ブロックを複数備えるプログラマブルロジックデバイスにおいて、入力される入力信号を複数に分配し、前記論理ブロックに既に構成された論理回路及び前記論理ブロックに新規に構成される論理回路に対して、前記分配された信号を出力する分配手段と、前記論理ブロックに既に構成された論理回路及び前記論理ブロックに新規に構成される論理回路からの各出力信号のうちいずれかを選択する選択手段と、前記論理ブロックに新規に構成される論理回路に出力信号を出力するように前記分配手段を制御すると共に、前記論理ブロックに新規に構成される論理回路からの出力信号を出力するように前記選択手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするプログラマブルロジックデバイス。
【0079】
(付記2) 前記分配手段が、前記論理回路を既に構成された各論理ブロックの入力側に接続され、前記選択手段が、前記論理回路を既に構成された各論理ブロックの出力側に接続され、前記複数の論理ブロックに既に構成された論理回路のうち、少なくとも一の論理回路に対応させて、前記論理ブロックに新規に構成される論理回路を、内部の空き領域に生成し、所定のタイミングに合わせて、前記一の論理回路から前記論理ブロックに新規に構成される論理回路への信号の方路を切り替えた後に、前記一の論理回路を削除することを特徴とするプログラマブルロジックデバイス。
【0080】
(付記3) 前記内部の空き領域が、複数の前記論理ブロックに新規に構成される論理回路を生成することが可能な記憶容量を有し、当該論理ブロックに新規に構成される論理回路を、前記一の論理回路にそれぞれ対応させて同時に生成することを特徴とするプログラマブルロジックデバイス。
【0081】
(付記4) 前記所定のタイミングが、フレーム同期パルス又はフレーム間ギャップであることを特徴とするカード。
【0082】
(付記5) 一の伝送路から入力される光信号を他の伝送路に出力するクロスコネクトスイッチユニットと、前記クロスコネクトスイッチユニットとのインタフェースとなるクロスコネクトスイッチインタフェース部、オーバヘッド処理を行なうSTM処理部、及び前記伝送路から受信するSTM−n回線の光信号を電気信号に変換する光/電気変換部を有するSONET/SDH系のインタフェースユニットと、を備え、前記STM処理部及び/又はクロスコネクトスイッチインタフェース部が、前記プログラマブルロジックデバイスにより構成され、疎通確認、保守及び/又は点検を行なう場合に、PNパタンを発生して他の装置及び/又は前記クロスコネクトスイッチユニットに出力するPNパタン発生部と、当該他の装置及び/又はクロスコネクトスイッチユニットからのPNパタンを検出して誤りをチェックするPNパタン検出部とが、前記プログラマブルロジックデバイスの部分再構成により、前記プログラマブルロジックデバイス内部の空き領域に生成されることを特徴とする伝送装置。
【0083】
(付記6) 受信側に配設され複数のポートを有する受信側ラインインタフェース回路部、当該受信側ラインインタフェース回路部の各ポートに対応して配設されMAC回路からなる受信処理部、当該各受信処理部に対応して配設されQueue回路からなる受信バッファ部、送信側に配設され複数のポートを有する送信側ラインインタフェース回路部、当該送信側ラインインタフェース回路部の各ポートに対応して配設されMAC回路からなる送信処理部、当該各送信処理部に対応して配設されQueue回路からなる送信バッファ部、前記受信バッファ部が前段に配設され前記送信バッファ部が後段に配設されクロスバスイッチを構成するスイッチ部、並びに、前記受信処理部による受信データの解析結果に基づき、前記受信バッファ部、スイッチ部、送信バッファ部及び送信処理部からの出力データの流量並びに方路を制御する制御部を備えるラインカードにおいて、前記スイッチ部及び制御部と、前記複数のポートのうち、少なくとも一のポートに対応する、前記受信処理部、受信バッファ部、送信バッファ部及び送信処理部とが、任意の論理を構成可能な論理ブロックを複数備えるプログラマブルロジックデバイスにより構成され、未使用の前記ポートを使用する場合に、当該未使用のポートに対応する、前記受信処理部、受信バッファ部、送信バッファ部及び送信処理部が、前記プログラマブルロジックデバイスの部分再構成により、前記プログラマブルロジックデバイスの空き領域に生成されることを特徴とするラインカード。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】第1の実施形態に係る伝送装置の主要な構成を示す概略図である。
【図2】(a)は図1に示すFPGA内部に組み込まれた内部ロジックの一例を示すブロック図であり、(b)は図2(a)に示すブロック図に新規な論理回路を追加した状態を示すブロック図である。
【図3】(a)は図2(b)に示す新規な論理回路を運用系に切り替えた状態を示すブロック図であり、(b)は図3(a)に示す非運用系の論理回路を削除した状態を示すブロック図である。
【図4】(a)はSONET/SDHで使用されるフレーム構造の一例(STM−1/OC−3)であり、(b)はイーサネット(登録商標)で使用されるMACフレームの構造である。
【図5】(a)は第2の実施形態に係る伝送装置の部分再構成前の主要な構成を示す概略図であり、(b)は図5(a)に示す伝送装置の部分再構成後の主要な構成を示す概略図である。
【図6】図5(b)に示すPNパタン発生部及びPNパタン検出部による処理を説明するための説明図である。
【図7】(a)は第3の実施形態に係るラインカードの部分再構成前の主要な構成を示す概略図であり、(b)は図7(a)に示すラインカードの部分再構成後の主要な構成を示す概略図である。
【図8】(a)は従来の伝送装置の主要な構成を示す概略図であり、(b)は従来の他の伝送装置の主要な構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0085】
1 論理回路
1a 第1の論理回路
1b 第2の論理回路
1c 第3の論理回路
1d 第4の論理回路
1e 第5の論理回路
2 分配回路部
2a 第1の分配回路部
2b 第2の分配回路部
2c 第3の分配回路部
2d 第4の分配回路部
2e 第5の分配回路部
3a セレクタ回路部
3a 第1のセレクタ回路部
3b 第2のセレクタ回路部
3c 第3のセレクタ回路部
3d 第4のセレクタ回路部
3e 第5のセレクタ回路部
4,4a,4b 切り替え制御部
5,5a,5b PNパタン発生部
6,6a,6b PNパタン検出部
10 FPGA
10a 第1の記憶領域
10b 第2の記憶領域
11 新規な論理回路
21 クロスコネクトスイッチインタフェース部
22,22a,22b STM処理部
23 光/電気変換部
31 受信処理部
32 受信バッファ部
33 送信バッファ部
34 送信処理部
35 スイッチ部
36 方路選択制御部
100,100a,100b,200 伝送装置
101 インタフェースカード
101a 第1のインタフェースカード
101b 第2のインタフェースカード
101c 第3のインタフェースカード
102 スイッチカード
103 CPUカード
200a 第1の伝送装置
200b 第2の伝送装置
201 クロスコネクトスイッチユニット
202,202a,202b インタフェースユニット
300 ラインカード
301 受信側ラインインタフェース回路部
302 送信側ラインインタフェース回路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の論理回路を構成可能な論理ブロックを複数備えるプログラマブルロジックデバイスにおいて、
入力される入力信号を複数に分配し、前記論理ブロックに既に構成された論理回路及び前記論理ブロックに新規に構成される論理回路に対して、前記分配された信号を出力する分配手段と、
前記論理ブロックに既に構成された論理回路及び前記論理ブロックに新規に構成される論理回路からの各出力信号のうちいずれかを選択する選択手段と、
前記論理ブロックに新規に構成される論理回路に出力信号を出力するように前記分配手段を制御すると共に、前記論理ブロックに新規に構成される論理回路からの出力信号を出力するように前記選択手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするプログラマブルロジックデバイス。
【請求項2】
前記請求項1に記載のプログラマブルロジックデバイスにおいて、
前記分配手段が、前記論理回路を既に構成された各論理ブロックの入力側に接続され、
前記選択手段が、前記論理回路を既に構成された各論理ブロックの出力側に接続され、
前記複数の論理ブロックに既に構成された論理回路のうち、少なくとも一の論理回路に対応させて、前記論理ブロックに新規に構成される論理回路を、内部の空き領域に生成し、所定のタイミングに合わせて、前記一の論理回路から前記論理ブロックに新規に構成される論理回路への信号の方路を切り替えた後に、前記一の論理回路を削除することを特徴とするプログラマブルロジックデバイス。
【請求項3】
前記請求項2に記載のプログラマブルロジックデバイスにおいて、
前記内部の空き領域が、複数の前記論理ブロックに新規に構成される論理回路を生成することが可能な記憶容量を有し、当該論理ブロックに新規に構成される論理回路を、前記一の論理回路にそれぞれ対応させて同時に生成することを特徴とするプログラマブルロジックデバイス。
【請求項4】
前記請求項2又は3に記載のプログラマブルロジックデバイスを搭載するカードにおいて、
前記所定のタイミングが、フレーム同期パルス又はフレーム間ギャップであることを特徴とするカード。
【請求項5】
前記請求項1に記載のプログラマブルロジックデバイスを搭載する伝送装置において、
一の伝送路から入力される光信号を他の伝送路に出力するクロスコネクトスイッチユニットと、
前記クロスコネクトスイッチユニットとのインタフェースとなるクロスコネクトスイッチインタフェース部、オーバヘッド処理を行なうSTM処理部、及び前記伝送路から受信するSTM−n回線の光信号を電気信号に変換する光/電気変換部を有するSONET/SDH系のインタフェースユニットと、
を備え、
前記STM処理部及び/又はクロスコネクトスイッチインタフェース部が、前記プログラマブルロジックデバイスにより構成され、
疎通確認、保守及び/又は点検を行なう場合に、PNパタンを発生して他の装置及び/又は前記クロスコネクトスイッチユニットに出力するPNパタン発生部と、当該他の装置及び/又はクロスコネクトスイッチユニットからのPNパタンを検出して誤りをチェックするPNパタン検出部とが、前記プログラマブルロジックデバイスの部分再構成により、前記プログラマブルロジックデバイス内部の空き領域に生成されることを特徴とする伝送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−74461(P2010−74461A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238869(P2008−238869)
【出願日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】