説明

個別ゲート構造を備えたトランジスタ

個別ゲート構造(701,703)を備えたトランジスタを形成する方法。これらのゲート構造はそれぞれ、半導体構造(105)の複数の側壁に隣接する。本方法は、ゲート材料層(203)を含む少なくとも一つの共形な層を、チャネル領域を含む半導体基板の上に堆積させることを含む。平坦層(403)がウェハの上に形成される。平坦層は、基板上の所定の位置において少なくとも一つの共形な層の頂部表面よりも低い位置に頂部表面を有する。少なくとも一つの共形な層をエッチングすることにより、半導体構造の上のゲート材料は除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトランジスタに関する。より詳細には、個別ゲート構造を備えたトランジスタを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チャネル領域の側壁に隣接するゲート構造を備えたトランジスタを使用して、回路を半導体装置の中に実現する。このようなトランジスタの一例として、フィンFETトランジスタが挙げられる。通常、フィンFETトランジスタは、基板に垂直に延びるフィン構造の中に位置するチャネル領域と、フィン構造のチャネルの両辺に沿って位置する縦型ゲート部分を含むゲート構造とを含んでいる。特定の実施形態では、チャネル領域は、上に延びるソース領域とドレイン領域との間で延びる。フィンFETトランジスタの例は、米国特許第6,413,802号に示されている。
【0003】
半導体装置には、チャネル領域の各側壁に隣接して位置する個別ゲート構造を備えたトランジスタを用いることが望ましい。しかしながら、このようなトランジスタを形成することは難しい。例えば、米国特許第6,433,609号の図2Bには、個別ゲート構造を備えたフィンFETが示されている。しかしながら、この特許は、ゲート構造をフィン構造の頂部の上で分割するための位置合わせ問題に起因して形成が困難になる方法を開示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
望まれるのは、個別ゲート構造を備えたトランジスタを形成する方法を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様における半導体装置を形成する方法は、基板及び基板の上に半導体構造を設けることを含む。半導体構造は、第1側壁と、第2側壁と、頂部表面とを有する。本方法は、更に、少なくとも一つの実質的に共形な層を基板の上に堆積させることを含む。少なくとも一つの実質的に共形な層は少なくとも一つのゲート材料層を含む。少なくとも一つの実質的に共形な層は、半導体構造の上の所定の高さに頂部表面を有する。本方法は、更に、実質的に平坦な層を、基板の上であり、かつ半導体構造の上の少なくとも一つの実質的に共形な層の頂部表面の高さよりも低い位置に形成すること、半導体構造の頂部表面の上のゲート材料層を、研磨以外の方法でエッチングすることを含む。
【0006】
本発明の別の態様における半導体装置を形成する方法は、基板及び基板の上に半導体構造を設けることを含む。半導体構造は、第1側壁と、第2側壁と、頂部表面とを有する。本方法は、更に、ゲート材料から成る第1の実質的に共形な層を基板の上に、かつ半導体構造の上に堆積させること、所定の材料から成る第2の実質的に共形な層を、第1の実質的に共形な層の上に堆積させること、第2の実質的に共形な層を堆積させた後に、実質的に平坦な層を基板の上に形成することを含む。本方法は、更に、半導体構造の頂部表面の上の第1の実質的に共形な層をエッチングすること、半導体構造の頂部表面の上の第2の実質的に共形な層をエッチングすること、第1の実質的に共形な層の一部に接触するコンタクトを形成することを含む。
【0007】
本発明の別の態様における半導体構造を形成する方法は、基板を設けること、基板の上に半導体フィンを形成することを含む。フィンは第1側壁及び第2側壁を有する。本方法は、更に、電荷蓄積材料層を基板の上に形成することを含む。電荷蓄積材料層は、フィンの第1側壁に隣接する第1部分及びフィンの第2側壁に隣接する第2部分を含む。本方法は、更に、電荷蓄積材料層を形成した後に、ゲート材料層を基板の上に形成することを含む。ゲート材料層は、フィンの第1側壁に隣接する第1部分及びフィンの第2側壁に隣接する第2部分を含む。本方法は、更に、半導体フィンの上のゲート材料層を除去することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
添付図面を参照することにより、当該技術分野の当業者は本発明について更に深く理解することができ、かつ当該技術分野の当業者には、本発明の多くの目的、特徴、及び利点が明らかとなろう。
【0009】
特に断らない限り、同じ参照符号を異なる図において使用して、同じ構成要素を指すものとする。
以下に、本発明を実現する形態に関する詳細な記述を示す。本記述は本発明を例示するために為されるものであり、本発明を制限するものと解釈されるべきではない。
【0010】
図1は、本発明による個別ゲート構造を備えたトランジスタを形成する一工程の間での半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図を示している。ウェハ101は絶縁層103を備えた基板を含む。構造104は絶縁層103の上に形成されている。構造104は、絶縁層103の上に形成されている半導体構造部分105と、半導体構造部分105及び層103の上に形成されている誘電体部分111(例えば、二酸化シリコン)と、部分111及び部分105の上に位置する窒化物部分109とを含む。一実施形態では、構造104は、半導体材料層を層103の上に堆積させ、誘電体層を半導体層の上に形成し(例えば、半導体層の熱酸化により、または高K誘電体の原子層堆積により)、次に、窒化物層を誘電体の上に堆積させることにより形成される。次に、半導体層、誘電体層、及び窒化物層をパターニングして構造104を形成する。その後、誘電体層106を半導体構造部分105の側壁の上に形成する。後で示すように、トランジスタのチャネル領域及び電流端子領域を構造104の半導体構造部分105の中に形成する。一実施形態では、半導体構造部分105は、絶縁層103上に接合されたエピタキシャル・シリコンから作製される。他の実施形態では、部分105はポリシリコンまたは他の半導体材料により作製される。一実施形態では、構造104はフィンFETのフィン構造である。他の実施形態では、部分109は、エッチング用ハード・マスクとして利用することができる他の材料(例えば他の誘電体)により作製される。
【0011】
次に、図2を参照すると、共形なポリシリコン層203が構造104上を含むウェハ101の上に堆積されている。後で示すように、ポリシリコン層203を利用して、フィンFETトランジスタの個別ゲート構造を形成する。他の実施形態では、層203は、例えばタングステン、チタン、タンタル、タンタル・シリコン窒化物、コバルト・シリサイドまたはニッケル・シリサイドのようなシリサイド、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム、他の金属、またはこれらの材料の組み合わせのような他のゲート材料により作製される。図示の実施形態では、共形な窒化物層205を、次に、層203の上に堆積させる。一実施形態では、層205は、エッチング層203の反射防止コーティング及びハード・マスクの両方として使用される。層205は、特定の実施形態では設けなくてもよい。特定の実施形態では、層203は、層205の堆積前にドープされる。これらの実施形態では、層205は、種々のエネルギー、角度、及び/又は元素を使用する1回または複数回のイオン注入によりドープされる。例えば、一実施形態では、図2に示す図に対して層203の左側には、第1ドーパントが第1角度でドープされ、当該部分を第1導電型とし、図2に示す図に対して層203の右側には、図2に示す図に対して第2角度でドープされ、当該部分を第2導電型としてもよい。
【0012】
図3は、層205及び203をパターニングしてゲート構造301を形成した後のウェハ101の部分等角図である。特定の実施形態では、層205及び203は、従来のフォトリソグラフィ法を利用することによりパターニングされる。パターニングの間、窒化物部分109のうちの、構造104の上に位置するが、ゲート構造301の下には位置しない部分を除去する。他の実施形態では、窒化物部分109のうちのこの部分は製造工程の後の工程において除去される。
【0013】
構造104は、電流端子領域303及び305を含み、これらの領域は構造104の部分105の各端部に位置する。結果として得られるトランジスタ構造が電界効果トランジスタ(FET:Filed Effect Transistor )である一実施形態では、領域303及び305はソース領域及びドレイン領域としてそれぞれ機能する。領域303及び305は、この場合は、例えばイオン注入またはプラズマ・ドーピングによりドープされる。
【0014】
図4は、平坦層403をウェハ101の上に堆積させた後のウェハ101の部分断面図を示している。特定の実施形態では、層403は、例えばフォト・レジスト、スピン・オン・ガラス、または有機反射防止コーティング材料により作製される。層403は、スピン塗布により、あるいは化学気相成長に引き続いて化学的機械研磨またはリフローを行なうことにより形成される。
【0015】
図5は、層403を、窒化物層203のうちの構造104の上に位置する部分505の頂部下方の高さにまでエッチ・バックして、部分505を露出させた後のウェハ101を示している。一実施形態では、層403は、例えば従来のドライ・エッチングまたはウェット・エッチングによりエッチ・バックされる。図示の実施形態では、エッチ・バックの後、層403は、少なくとも層205の部分503を覆うのに十分な厚さを有しているため、層205の部分505は、部分503が除去されることなく、エッチングにより除去される。
【0016】
他の実施形態では、図5に示すような層403の結果として得られる構造は、層403の材料を、図5に示す高さ、または他の所望の高さにまで平坦に堆積させることにより形成される。
【0017】
図6は、窒化物層205のうちの構造104の上に位置する部分505をエッチングにより除去した後の、図5と同じ図を示している。図6に示すように、層403は、層205の部分503が部分505のエッチングの間に除去されることがないように部分503を保護する。
【0018】
図7を参照すると、層205の部分505を除去した後、層203のうちの、以前、層205の除去部分505の下方に位置していた部分を、研磨以外(non-abrasive)の方法によるエッチング(例えば、ウェットまたはドライ)により除去することによって、個別ゲート構造701及び703が形成されている。層403(層205の残存部分と共に)は、層203の部分707及び709が層203のエッチングの間に除去されることがないようにこれらの部分を保護する。ゲート構造701及び703はそれぞれ、構造104の側壁に沿って位置する垂直部分を有する。
【0019】
個別ゲート構造の形成に平坦層を利用することによって、ゲート材料の一部を除去してトランジスタの個別のゲート構造をマスク工程を追加することなく形成することができる。特定の実施形態では、平坦層によって、ゲート構造のうちの構造104の上の部分を除去することができ、ゲート構造のうちの個別ゲート構造を形成するために使用される部分を除去することがない。特定の実施形態では、共形な層のうちの構造104の上に位置するゲート材料を含む各部分は平坦層から露出するため、これらの部分を、例えばエッチングにより除去して、追加のマスク工程を使用することなく、ゲート構造を絶縁することができる。従って、前述した個別のゲートの形成に際する位置合わせ問題を回避することができる。
【0020】
図8は、層403及び205の残存部分を除去した後の、図7と同じ図を示している。特定の実施形態では、これらの層は、ウェットまたはドライ・エッチングにより除去される。他の実施形態では、層403及び205の残存部分は除去されない。
【0021】
図9は、図8に示すトランジスタの等角図を示している。後の処理工程において、トランジスタのスペーサ及びシリサイド層を従来の半導体技術を使用して形成する。領域903及び905は電流端子コンタクトとして(例えば、FETのソース/ドレイン・コンタクトとして)機能する。また、領域907及び909は、ゲート構造701及び703のゲート・コンタクトとしてそれぞれ機能する。
【0022】
図10は、ゲート・ビア1003及び1005を領域907及び909の上にそれぞれ形成した後の、図8と同じ図を示している。低K誘電体材料1009は、結果として得られるトランジスタ構造の上に堆積する形で示されている。本明細書では示されていない、あるいは記載されてない他の従来の処理工程をウェハ101に対して実行して、半導体装置の他の従来の構造(例えば配線またはパッシベーション層のような)を形成することができる。その後、ウェハを単体化して、ウェハの複数の集積回路を分離する。
【0023】
本発明による個別ゲート構造を備えたトランジスタを、他のプロセスによって形成してもよい。例えば、平坦層403の形成及び(例えば層203における)ゲート材料のうちの構造104上に位置する部分の除去を、図10に関連して上述したスペーサ及び/又はシリサイドの形成の後に行なってもよい。また、個別ゲート構造を備えたトランジスタを、共形な窒化物層205を利用しないで形成してもよい。これらの実施形態では、平坦層403は、ゲート材料層(例えば203)のうちの構造104上に位置する層の頂部が露出してエッチングされるように形成される。
【0024】
特定の実施形態では、複数の個別ゲート構造は、物理配線(例えば、複数のゲート構造の間に延びる導電材料)または複数のゲート構造の選択的な接続を可能にする他のトランジスタによって接続される。
【0025】
図11〜17は、本発明による個別ゲート構造を備えたトランジスタの別の実施形態を形成する種々の工程における半導体ウェハの図を示している。形成されるトランジスタは、トランジスタのゲートとチャネル領域との間に位置する電荷蓄積部分も含む。後に議論されるように、このようなトランジスタはデータを電荷蓄積部分に保存する不揮発性メモリ素子として利用可能である。
【0026】
ウェハ1101は、絶縁層1103を有する基板を含む。構造1104は絶縁層1103の上に形成されている。一実施形態では、構造1104は、電荷蓄積部分を有するフィンFETトランジスタの「フィン」構造である。構造1104は、絶縁層1103上に形成される半導体構造部分1105と、半導体構造部分1105及び層1103の上に形成される誘電体部分1111(例えば二酸化シリコン)と、部分1111及び部分1105の上に位置する窒化物部分1109とを含む。一実施形態では、構造1104は、半導体材料層を層1103の上に堆積させ、誘電体層を半導体層の上に形成し(例えば、半導体層の熱酸化により、あるいは高K誘電体の原子層堆積により)、次に、窒化物層を誘電体の上に堆積させることにより形成される。次に、半導体層、誘電体層、及び窒化物層をパターニングして、半導体層、誘電体部分1111、及び窒化物部分1109の側壁が互いに同一平面上にある構造を形成する。図示の実施形態では、半導体層の残りの部分を次に調整して(例えば、等方性ドライ・エッチングを使用して)、残りの半導体層の側壁を後退させて図11に示すように部分1105を形成する。他の実施形態では、構造部分1105を調整しない。特定の実施形態では、構造部分1105を、半導体層をパターニングする前に従来の半導体処理方法によりドープして、部分1105のチャネル領域を特定導電型とする。
【0027】
その後、誘電体層1107を半導体構造部分1105の側壁の上に形成する。後に示すように、チャネル領域及び電流端子領域を部分1105の中に形成する。一実施形態では、半導体構造部分1105は、絶縁層1103上に接合されたエピタキシャル・シリコンにより作製される。他の実施形態では、部分1105はポリシリコンまたは他の半導体材料により作製される。一実施形態では、構造1104はフィンFETのフィン構造である。
【0028】
図12を参照すると、次に、電荷蓄積材料層1203が、構造1104を含むウェハ1101の上に堆積されている。一実施形態では、層1203は、ポリシリコン(例えば浮遊ゲート・トランジスタの場合と同じように)のような導電材料から成る層を含む。他の実施形態では、層1203は、複数の電荷トラップ・エレメントを有する材料を含む他のタイプの電荷蓄積材料(例えば、薄膜トランジスタの場合の窒化シリコン)を含む。他の実施形態では更に、層1203は個別電荷蓄積材料(例えば、誘電体層に埋め込まれるシリコン・ナノ結晶)を含む。特定の実施形態では、ナノ結晶は直径が2〜10nmであり、かつ3〜10e11/cmの密度を有する。他の実施形態では、層1203は、例えばシリコン・ナノ結晶層及びシリコン・ナノ結晶層上に堆積する窒化シリコン層、または2つの誘電体材料層の間に埋め込まれるシリコン・ナノ結晶層のような複数の層により形成される。
【0029】
図13は、層1203をエッチングして、層1203のうちの窒化物部分1109及び絶縁層1103の上に位置する部分を除去した後のウェハ1101の部分断面図を示している。層1203の残りの各部分は、後にエッチングされ、構造1104の対向する側壁の上に位置する分離された電荷蓄積構造1307及び1305を形成する。一実施形態では、層1203を等方性ドライ・エッチングを用いてエッチングして蓄積構造1307及び1305を形成する。電荷蓄積材料が高抵抗率材料により作製され、ほとんどリーク電流が流れないような特定の実施形態では、層1203はエッチングされない。このような実施形態では、電荷蓄積部分を有する電荷蓄積構造は連続層1203の一部となる。
【0030】
図14は、誘電体から成る共形な制御層1403をウェハ1101の上に堆積させた後に、更に、共形なゲート材料層1407を層1403の上に堆積させた後のウェハ1101の部分断面図を示している。
【0031】
ゲート材料層1407を堆積させた後、図2〜8に関して上述したプロセスと同様のプロセスによりウェハを更に処理して、2つのゲート構造を形成する。例えば、図2の窒化物層205と同様の窒化物層(図示せず)を層1407の上に堆積させる。次に、その窒化物層及び層1407をパターニングして、図3に示すゲート構造301と同様のゲート構造を形成する。特定の実施形態では、電荷蓄積層1203のうちの誘電体層1107の側部の上に位置し、かつゲート構造の下には位置しない部分を、層1407のエッチング後にエッチングする。ゲート構造を形成した後、(図5に示す層403と同様の)平坦層を形成するが、この場合、窒化物層のうちの構造1104の上方に位置する部分を露出させる(図5及び図5に関して説明している記載を参照されたい)。窒化物層の露出部分を除去した後、図6〜8及びこれらの図に関する説明において示されている方法と同様の方法で、構造1104の上方に位置するゲート材料をエッチングしてゲート構造1505及び1503を形成する(図15を参照されたい)。
【0032】
図15は、ゲート構造1505及び1503を形成した後のウェハ1101の部分側面図を示している。図16は、図15に示すトランジスタ構造の部分等角図である。領域1607及び1605は電流端子領域として機能し、これらの電流端子領域には、電流端子コンタクト(例えば、FETのソース/ドレイン・コンタクト)として機能する1611及び1613が設けられている。また、領域1620及び1617は、それぞれゲート構造1505及び1503のゲート・コンタクトとして機能する。
【0033】
特定の実施形態では、ゲート構造1503及び1505はドープされる。これらのゲート構造の材料は、一実施形態では、窒化物層(例えば205)をゲート材料層上に堆積させる前に、ドープされる。また、特定の実施形態では、電流端子領域1607及び1605は、ゲート構造1505及び1503を形成した後にドープされ、半導体構造部分1105のチャネル領域の導電型とは異なる導電型が実現される。
【0034】
後の処理工程では、シリサイド層、スペーサ、ゲート・ビア、及び電流端子ビアをトランジスタ構造1621の上に従来の半導体技術を使用して形成する。低K誘電体材料(例えば1009)も、結果として得られるトランジスタ構造1621の上に堆積させることができる。本明細書では示されていない、あるいは記載されていない他の従来の処理工程をウェハ1101に実施して集積回路の他の従来構造(例えば配線及びパッシベーション層のような)を形成する。
【0035】
図16に示す、結果として得られるトランジスタ構造1621は不揮発性メモリ・セルとして利用することができ、このメモリ・セルは、4つの分離された電荷蓄積部分(各2つは、電荷蓄積構造1305及び1307にそれぞれ含まれる)を有し、4つの電荷蓄積部分はそれぞれが1ビット・データを保存する。
【0036】
図17は、図16に示すトランジスタ構造1621の一部を切断したときの上面図である。電荷蓄積構造1305は2つの電荷蓄積部分1709及び1711を含み、電荷蓄積構造1307は2つの電荷蓄積部分1713及び1715を含む。これらの4つの電荷蓄積部分に対して、電圧を電流端子領域1605及び1607、及びゲート構造1503及び1505に印加することにより、書き込み、読み出し、及び/又は消去を行なうことができる。
【0037】
一実施形態では、トランジスタ構造1621は2つの機能MOSFETトランジスタとして動作し、これらのMOSFETトランジスタは、ソース/ドレイン領域を共有し、かつそれぞれが2つの電荷蓄積部分を有する。ゲート構造1503は、これらの機能トランジスタのうちの一方のゲートとして機能し、ゲート構造1505は、他方の機能トランジスタのゲートとして機能する。電荷蓄積部分1709及び1711は、ゲート構造1503をそのゲートとして有する機能トランジスタの電荷蓄積部分として機能する。電荷蓄積部分1713及び1715は、ゲート構造1505をそのゲートとして有する機能トランジスタの電荷蓄積部分として機能する。
【0038】
図示の実施形態では、半導体構造部分1105は、電流端子領域1605と1607との間に位置するチャネル領域1725(破線によりほぼ区分される)を含む。チャネル領域1725にドープしてこのチャネル領域を第1導電型とし、電流端子領域1605及び1607にドープしてこれらの電流端子領域を第2導電型とする。
【0039】
トランジスタ構造1621が動作している間、ゲート構造1503に関連する機能トランジスタのしきい値電圧を超える電圧をゲート構造1503に印加すると、反転領域が、ゲート構造1503に隣接するチャネル領域1725の側壁に沿って形成される。ゲート構造1505に関連する機能トランジスタのしきい値電圧を超える電圧をゲート構造1505に印加すると、反転層が、ゲート構造1505に隣接するチャネル領域1725の側壁に沿って形成される。部分1105がゲート構造1503と1505との間で比較的薄いような特定の実施形態では、反転層が生じる領域が重なる可能性がある。
【0040】
電荷をこれらの電荷蓄積部分の各々に注入して(例えば、ホット・キャリア注入により)、当該電荷蓄積部分に関連する機能トランジスタのしきい値電圧を大きくすることができる。例えば、電荷を電荷蓄積部分1709に保存するために、正電圧(Vpp)をゲート構造1503に印加し、1/2Vppを電流端子領域1605に印加し、接地電位を電流端子領域1607及びゲート構造1505に印加する。
【0041】
これらの電荷蓄積部分の各々に対して、互いに独立した形で読み出しを行なうことができる。正電圧(Vdd)を、電荷蓄積部分に隣接するゲート構造に印加し、かつ正電圧(Vdd)を、電荷蓄積部分の反対側の電流端子に印加することにより、電荷蓄積部分に保存される電荷を効果的に読み出すことができ、他の電荷蓄積部分に保存される電荷の影響を受けることがない。例えば、電荷蓄積部分1709に対する読み出しを行なうために、正電圧を、ゲート構造1503及び電流端子領域1607に印加し、かつ接地電位(VSS)をゲート構造1505及び電流端子領域1605に印加する。電流端子領域1607に印加する電圧を十分に大きい正の電圧にして、その大きい正の電圧によって、電荷蓄積部分1711に含まれる全ての電荷が効果的にマスクされるか、あるいは遮断されるようにする。このようにして、チャネル領域を通る電流は主として部分1709に保存される電荷の影響を受けるが、他の電荷蓄積部分に保存される電荷の影響は決して受けることがない。
【0042】
電荷蓄積部分に保存されている電荷を消去するために、ホット・ホール注入法を利用することができる。例えば、電荷蓄積部分1709に保存されている電荷を消去するために、負電圧(−Vpp)をゲート構造1503に印加し、かつ正電圧(Vpp)を、電荷蓄積部分1709に隣接する電流端子領域1605に印加する。接地電位(Vss)を電流端子領域1605及びゲート構造1505に印加する。
【0043】
別の実施形態では、構造1621の電荷蓄積部分に対する消去は、同時に、負電圧(−Vpp)をゲート構造1503及び1505に印加し、かつ正電圧(Vpp)を電流端子領域1605及び1607に印加することにより行なうことができる。
【0044】
他の実施形態では、他の書き込み方法、読み出し方法、及び/又は消去方法を利用して、トランジスタ構造1621の電荷蓄積部分の電荷を書き込み、読み出し、かつ/または消去することができる。例えば、2つの蓄積部分を有する不揮発性メモリ・セルに対する読み出しを行なう他の従来方法を使用してもよい。
【0045】
他の実施形態では、トランジスタ構造1621が2つの電荷蓄積部分のみを用いるようにトランジスタ構造を利用することができる。一つのこのような実施形態では、第1電荷蓄積部分が電荷蓄積構造1305の中に位置し、第2電荷蓄積部分が電荷蓄積構造1307の中に位置する。これらの実施形態では、トランジスタ構造1621は2つの機能トランジスタとして利用され、各機能トランジスタは一つの電荷蓄積部分を有する。このような実施形態の一例では、電荷蓄積層は、例えば浮遊ゲート・トランジスタの場合におけるような導電材料(例えばポリシリコン)により作製される。
【0046】
2つの電荷蓄積部分しか持たない他の実施形態では、各電荷蓄積構造(1305及び1307)は個別に電荷を保存することができ、トランジスタ構造1621に対する読み出しは、4つのしきい値電圧レベルを有する単一の機能トランジスタに対する読み出しとして行なわれる。しきい値電圧はこれらの電荷蓄積構造の両方に保存される電荷の関数となる。本実施形態では、電荷蓄積構造に対する書き込みは、ゲート構造に異なる電圧を印加することにより行われる。トランジスタ構造に対する読み出しは、これらのゲート構造の両方に単一の電圧を印加することにより行われる。これらの実施形態のうちの特定の実施形態では、ゲート構造は異なる導電型であることが好ましい、あるいは異なる仕事関数を有する。
【0047】
他の実施形態では、チャネル領域の側壁に隣接するゲート構造を有するトランジスタ構造は他の構成を有することができる。例えば、チャネル領域1725の幅、長さ、及び/又は高さを他の寸法にしてもよい。また、他の実施形態では、複数のトランジスタ構造を連結し、各トランジスタ構造が隣接するトランジスタ構造と共に電流端子領域(例えば1607)を共有するようにすることができる。チャネル領域(例えば1725)及びゲート構造(例えば1503及び1505)は、共有電流端子領域(例えば1607と1605)の間に位置させる。このような実施形態の例は、図18に示すアレイにより表わすことができ、この場合、一つのトランジスタ構造の電流端子領域は別のトランジスタ構造の電流端子として機能する。例えば、図16を参照すると、第2中間構造(図示せず)は、構造1104の中間構造1631が末端構造1630から延びるのとは反対の方向(図17に示す図に対して左側の方向)に末端構造1630から延びる。第3中間構造(図示せず)は、中間構造1631が末端構造1629から延びるのとは反対の方向(図17に示す図に対して右側の方向)に末端構造1629から延びる。ゲート構造1503及び1505と同様のゲート構造ペアが、第2中間構造及び第3中間構造の各側壁に隣接し、中間構造1631に対してゲート構造1503及び1505の位置と同様である。
【0048】
他の実施形態では、ゲート構造1503及び1505は異なる導電型とすることができる。これは、一実施形態では、異なるドーパント元素を角度を付けてイオン注入することにより行なわれる。例えば、ゲート構造1505にはP+ドーパントを注入し、ゲート構造1503にはN+ドーパントを注入する。
【0049】
図18はトランジスタ構造1621を、4つの蓄積部分(1713,1709,1715,1711)を含むメモリ・セルとして用いる不揮発性メモリ・アレイの回路図である。一実施形態では、アレイ1801は集積回路装置の不揮発性メモリ・アレイである。アレイ1801は多くのメモリ・セルを含み、各セル(例えば、1809,1805,1807)は、トランジスタ構造1621と同様のトランジスタ構造を用いる。各セルは、蓄積部分1713,1709,1715,1711と同様の4つの蓄積部分を含む。
【0050】
各セルのゲート構造(例えば、1505及び1503)はワード・ラインに接続されている。例えば、ゲート構造1505はワード・ラインWL0に接続され、ゲート構造1503はワード・ラインWL1に接続されている。メモリ・セルの各電流端子領域はビット・ラインに接続されている。例えば、端子領域の端子コンタクト1611はビット・ラインBL1に接続され、電流端子コンタクト1613はビット・ラインBL2に接続されている。アレイ1801のビット・ライン(BL0,BL1,BL2,BL3)及びワード・ライン(WL0,WL1,WL2,WL3)は従来のメモリ・アレイ制御回路(図示せず)に接続され、この制御回路がこれらのラインの電圧を制御する。メモリ・セル群はアレイ1801として行及び列に配列される。図示の実施形態では、セル1809及びトランジスタ構造1621のセルは同じ行に位置し、セル1809及び1807は同じ列に位置する。
【0051】
図19は、図18に示すビット・ライン及びワード・ラインに印加される電圧を示し、これらの電圧により、蓄積部分1713に対する書き込み、消去、及び読み出しを行なう。一実施形態では、Vpp=8.0V,Vss=0,Vdd=4.0である。蓄積部分1713に対する読み出しを行なうために、BL1は、図19の表の「SA」で示すようにセンス・アンプ(図示せず)に接続され、トランジスタが導通しているか否かが判断される。トランジスタが導通しているか否かは、電荷が読み出し対象の電荷蓄積部分(例えば1713)に保存されているか否かによって変わる。部分1713に対して書き込みを行なうために、VPP/2の電圧をビット・ラインBL1及びBL1の手前に位置する全てのビット・ライン(例えばBL0)に印加して、BL1の手前に位置するワード・ラインWL0に接続されているゲートを有する部分(例えば、電荷蓄積部分1821)に対する書き込みが行われないようにする。接地電圧VSSをBL1の後ろに位置する全てのビット・ライン(例えば、BL2及びBL3)に印加して、BL2の後ろに位置する電荷蓄積部分(例えば1823)に対して誤って書き込みが行われることがないようにする。
【0052】
他の実施形態では、アレイ1801の電荷蓄積部分に対する消去はブロック消去機能により実施される。これらの実施形態では、正電圧を全てのビット・ラインに印加し、かつ負電圧を全てのワード・ラインに印加する。
【0053】
図20は、図18に示すビット・ライン及びワード・ラインに印加される電圧を示し、これらの電圧により、蓄積部分1711に対する書き込み、消去、及び読み出しを行なう。
【0054】
図19,20の表に示されているように、書き込み、消去、または読み出し対象の電荷蓄積部分の反対側のセルのゲートを、これらの動作の間に接地(VSS)にバイアスする。例えば、電荷蓄積部分1713の反対側のゲート構造1503を、部分1713に対する書き込み動作、消去動作、及び読み出し動作の間にVSSにバイアスする。
【0055】
図21及び22は、別の実施形態におけるアレイ1801のビット・ライン及びワード・ラインに印加される電圧を示しており、これらの電圧により、1801の電荷蓄積部分に対する書き込み、消去、及び読み出しを行なわれる。本実施形態では、書き込み対象のセルの電荷蓄積部分の反対側のゲートを、当該部分に関連するセルのゲートの電圧の反転電圧にバイアスする。例えば、図21を参照すると、部分1713に対する書き込みを行なうために、ゲート構造1505に接続され、かつ電荷蓄積部分1713に関連するワード・ライン(WL0)に正電圧VPPを印加し、ゲート構造1503に接続され、かつ電荷蓄積部分1713の反対側に位置するワード・ライン(WL1)に−VPPを印加する。本実施形態では、トランジスタ構造のチャネル領域の幅及び導電型は、ゲート構造に隣接するチャネル領域の電位が対向するゲート構造による影響を受けるように選択される。
【0056】
負の書き込み電圧を、書き込み対象の電荷蓄積部分の反対側のゲートに印加することができるため、書き込み対象のセルに関連するゲートに印加される電圧を、負の書き込み電圧が反対側のゲートに印加されるのに応じる形で小さくすることができる。例えば、一実施形態では、VPPを6.0ボルトとすることができる。従って、本実施形態によって書き込み電圧を小さくすることができるため、より小さな書き込み電圧を利用することができる。特定の実施形態では、書き込み電圧を小さくすることによって、書き込み電圧を供給する回路に必要な領域を小さくすることができる。
【0057】
対向する側壁に隣接するゲート構造を備えたトランジスタをメモリ・アレイにおいて使用することにより得られる別の利点は、電荷蓄積部分の反対側のゲートによって、プレーナ構造のCMOSトランジスタの良好な電圧制御回路と同じように効果的に動作する電圧制御回路を備えた、例えばフィンFETのようなトランジスタが実現できることにある。しかしながら、プレーナ構造のCMOSトランジスタの良好な電圧制御回路とは異なり、反対側のゲートの電圧は、アレイの他の行のゲートからは独立した形で制御することができる。これによって、他のタイプの電荷蓄積型トランジスタを用いた場合に使用することができる方法よりも、更に有利な書き込み及び消去方法を使用することができる。
【0058】
図18に示すアレイにより得られる他の利点は、プレーナ構造のCMOS型NVMセルにおける場合よりもより多くの電荷蓄積部分を所与の領域に設けることができることにある。更に、図18のアレイの場合、4つの個別の蓄積部分に対する書き込みを2つの電流端子コンタクトのみを利用することで行なうことができるため、トランジスタをアレイの中に、一層近接する形で配置することができる。特定の実施形態では、トランジスタ構造1621と同様のトランジスタ構造は、フィンFET技術または他のタイプのシリコン・オン・インシュレータ技術を用いる装置を有する集積回路の中で容易に用いられる。
【0059】
別の実施形態では、トランジスタ構造1261を変更して、一つの電荷蓄積構造のみを、ゲートとチャネル領域の側壁との間に有するようにすることができる。このようなトランジスタの一実施形態の場合、反対側の側壁は、この側壁と、この側壁に対向するゲートとの間に電荷蓄積構造を持たない。反対側のゲートは、効果的な良好なバイアス電圧制御回路として機能する。
【0060】
更に、上述したようなトランジスタ構造を、他の構成を有するメモリ・アレイの中に用いることができる。また、他の実施形態では、半導体構造の対向する側壁に隣接する2つの個別ゲート構造を有し、かつこれらのゲート構造とこれらの側壁との間に位置する電荷蓄積部分を有するメモリ・セルは、個別ゲート構造を形成する他の従来プロセスを含む、本明細書に開示するもの以外の他の半導体プロセスにより形成されてもよい。
【0061】
本発明の特定の実施形態を示し、記載してきたが、当該技術分野の当業者であれば、本明細書により得られる示唆に基づいて、更なる変更及び変形を、本発明及びその広範囲の態様から逸脱しない範囲において加えることができ、従って添付の請求項がこれらの請求項の技術範囲にこのような変更及び変形の全てを、このような変更及び変形の全てが本発明の真の技術思想及び技術範囲に含まれるのと同様に包含するものであることが理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明によるトランジスタを形成する一工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図。
【図2】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図。
【図3】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分等角図。
【図4】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図。
【図5】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図。
【図6】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図。
【図7】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図。
【図8】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図。
【図9】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分等角図。
【図10】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの一実施形態の部分側部断面図。
【図11】本発明によるトランジスタを形成する一工程の間の半導体ウェハの別の実施形態の部分側部断面図。
【図12】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの別の実施形態の部分側部断面図。
【図13】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの別の実施形態の部分側部断面図。
【図14】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの別の実施形態の部分側部断面図。
【図15】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの別の実施形態の部分側部断面図。
【図16】本発明によるトランジスタを形成する別の工程の間の半導体ウェハの別の実施形態の部分等角図。
【図17】本発明によるトランジスタの別の実施形態の一部を切断したときの上面図。
【図18】本発明によるメモリ・アレイの一実施形態の模式図。
【図19】本発明によるメモリ・アレイの一つの電荷蓄積部分に対する書き込み、消去、及び読み出しを行なうためのメモリ・アレイのビット・ライン及びワード・ラインに印加される一連の電圧の一実施形態の表。
【図20】本発明によるメモリ・アレイの別の電荷蓄積部分に対する書き込み、消去、及び読み出しを行なうためのメモリ・アレイのビット・ライン及びワード・ラインに印加される一連の電圧の一実施形態の表。
【図21】本発明によるメモリ・アレイの一つの電荷蓄積部分に対する書き込み、消去、及び読み出しを行なうための別のメモリ・アレイのビット・ライン及びワード・ラインに印加される一連の電圧の別の実施形態の表。
【図22】本発明によるメモリ・アレイの別の電荷蓄積部分に対する書き込み、消去、及び読み出しを行なうための別のメモリ・アレイのビット・ライン及びワード・ラインに印加される一連の電圧の別の実施形態の表。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置を形成する方法であって、
基板及び該基板の上に半導体構造を設けることであって、該半導体構造は、第1側壁と、第2側壁と、頂部表面とを有する、設けること、
少なくとも一つの実質的に共形な層を前記基板の上に堆積させることであって、該少なくとも一つの実質的に共形な層は、少なくとも一つのゲート材料層を含み、かつ前記半導体構造の上の所定の高さに頂部表面を有する、堆積させること、
実質的に平坦な層を、前記基板の上であり、かつ前記半導体構造の上の前記少なくとも一つの実質的に共形な層の前記頂部表面の高さよりも低い位置に形成すること、
前記半導体構造の前記頂部表面の上のゲート材料層を、研磨以外の方法でエッチングすること、
を備える方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記実質的に平坦な層を前記基板の上に形成する前に、前記少なくとも一つの実質的に共形な層をパターニングしてゲート構造を形成することを備え、
前記半導体構造の前記頂部表面の上のゲート材料層を、研磨以外の方法でエッチングすることは、更に、前記半導体構造の前記頂部表面の上の前記ゲート構造のゲート材料層をエッチングすることを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記ゲート材料層は前記基板の表面に実質的に平行に延びる部分を有し、本方法は、更に、前記ゲート材料層のうちの、前記基板の表面に実質的に平行に延びる前記部分の上にコンタクトを形成することを備える、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、前記実質的に平坦な層を形成することは、
前記実質的に平坦な層の材料を、前記少なくとも一つの実質的に共形な層の前記頂部表面の高さよりも高い位置まで堆積させること、
前記実質的に平坦な層の材料を、前記少なくとも一つの実質的に共形な層の頂部表面の高さよりも低い位置までエッチ・バックして、前記半導体構造の前記頂部表面の上の前記少なくとも一つの実質的に共形な層の前記頂部表面を露出させること、
を含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、前記実質的に平坦な層を形成することは、前記実質的に平坦な層の材料を、前記半導体基板の表面の上に、前記少なくとも一つの実質的に共形な層の前記頂部表面の高さよりも低い位置まで堆積させることを含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、前記実質的に平坦な層を形成することは、前記実質的に平坦な層の材料をスピン塗布することを含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、前記少なくとも一つの実質的に共形な層は、更に、前記ゲート材料層の上に窒化物層を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、更に、
前記ゲート材料層を、研磨以外の方法でエッチングする前に、前記半導体構造の前記頂部表面の上の前記窒化物層をエッチングすること、
を備える方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記少なくとも一つの実質的に共形な層を形成する前に、誘電体層を前記半導体構造の上に形成すること、
を備える方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、更に、
前記少なくとも一つの実質的に共形な層を形成する前に、電荷蓄積材料層を前記半導体構造の上に形成すること、
を備え、該電荷蓄積材料層は、前記第1側壁に隣接して位置する第1部分及び前記第2側壁に隣接して位置する第2部分を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記電荷蓄積材料層は、電荷を蓄積するポリシリコン及び窒化シリコンのうちの少なくとも一方を含む、方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法において、前記電荷蓄積材料層は、電荷を蓄積するナノ結晶を含む、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、前記実質的に平坦な層はフォト・レジストを含む、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、前記ゲート材料層はポリシリコンを含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、前記ゲート材料層は金属を含む、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法において、前記少なくとも一つの共形な層は、前記ゲート材料層の後に形成される第2の実質的に共形な層を含み、該第2の実質的に共形な層はエッチング停止層として使用される、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法であって、更に、
頂部表面を有する誘電体構造を、前記半導体構造の前記頂部表面の上に設けることを備え、
前記少なくとも一つの実質的に共形な層は、前記誘電体構造の上に堆積され、前記ゲート材料層を、研磨以外の方法でエッチングすることは、更に、前記誘電体構造の前記頂部表面の上のゲート材料層をエッチングすることを含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、前記ゲート材料層を、研磨以外の方法でエッチングすることは、更に、前記ゲート材料のうちの、前記第1側壁に隣接して位置する第1部分、及び前記ゲート材料のうちの、前記第2側壁に隣接して位置する第2部分を残すように、前記ゲート材料層をエッチングすることを含み、前記ゲート材料の第1部分及び第2部分はそれぞれ、前記半導体構造の前記頂部表面の高さよりも高い位置であり、かつ前記誘電体構造の前記頂部表面の高さよりも低い位置に頂部表面を有する、方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法であって、更に、
第1タイプのドーパントを前記基板に対して第1の角度で、前記第1側壁に隣接する領域のゲート材料層に注入すること、
第2タイプのドーパントを前記基板に対して第2の角度で、前記第2側壁に隣接する領域のゲート材料層に注入すること、
を備える方法。
【請求項20】
半導体装置を形成する方法であって、
基板及び該基板の上に半導体構造を設けることであって、該半導体構造は、第1側壁と、第2側壁と、頂部表面とを有する、設けること、
ゲート材料から成る第1の実質的に共形な層を、前記基板及び前記半導体構造の上に堆積させること、
所定の材料から成る第2の実質的に共形な層を、前記第1の実質的に共形な層の上に堆積させること、
前記第2の実質的に共形な層を堆積させた後に、実質的に平坦な層を前記基板の上に形成すること、
前記半導体構造の前記頂部表面の上の前記第1の実質的に共形な層をエッチングすること、
前記半導体構造の前記頂部表面の上の前記第2の実質的に共形な層をエッチングすること、
前記第1の実質的に共形な層の一部に接触するコンタクトを形成すること、
を備える方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、前記第1の実質的に共形な層をエッチングすることにより、前記半導体構造の前記第1側壁に隣接し、かつ前記基板の第1部分の上に延在する前記第1の実質的に共形な層の第1部分、及び前記半導体構造の前記第2側壁に隣接し、かつ前記基板の第2部分の上に延在する前記第1の実質的に共形な層の第2部分が形成され、該第1部分及び第2部分は互いに電気的に絶縁される、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、前記コンタクトを形成することは、前記基板の第1部分の上の前記第1の実質的に共形な層の前記第1部分に接触するコンタクトを形成することを含む、方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、更に、前記基板の第2部分の上の前記第1の実質的に共形な層の前記第2部分に接触する第2コンタクトを形成することを備える、方法。
【請求項24】
請求項20に記載の方法であって、更に、前記第1の実質的に共形な層をエッチングし、かつ前記第2の実質的に共形な層をエッチングした後に、前記実質的に平坦な層を除去することを備える、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、更に、前記第1の実質的に共形な層をエッチングし、かつ前記第2の実質的に共形な層をエッチングした後に、前記第2の実質的に共形な層を除去することを備える、方法。
【請求項26】
請求項20に記載の方法において、前記実質的に平坦な層はスピン塗布材料である、方法。
【請求項27】
請求項20に記載の方法であって、更に、前記第2の実質的に平坦な層を堆積させる前に、前記第1の実質的に共形な層のうちの、前記半導体構造の電流端子部分の上の部分を除去することを備える、方法。
【請求項28】
請求項20に記載の方法において、前記実質的に平坦な層を形成することは、前記実質的に平坦な層の材料を、前記半導体構造の前記頂部表面の上の前記第2の実質的に共形な層の頂部表面の高さよりも低い位置にまで堆積させることを含む、方法。
【請求項29】
請求項20に記載の方法であって、更に、前記第1の実質的に共形な層をエッチングする前に、前記実質的に平坦な層をエッチ・バックして、前記実質的に平坦な層を、前記半導体構造の上の前記第2の実質的に共形な層の頂部表面の高さよりも低い位置にまで下げることを備える、方法。
【請求項30】
請求項20に記載の方法であって、更に、
前記第1の実質的に共形な層を形成する前に、電荷蓄積材料層を前記基板及び前記半導体構造の上に形成することを備え、該電荷蓄積材料層は、前記第1側壁に隣接して位置する第1部分及び前記第2側壁に隣接して位置する第2部分を含む、方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法において、前記電荷蓄積材料層は、電荷を蓄積する窒化シリコン及びポリシリコンのうちの少なくとも一方を含む、方法。
【請求項32】
請求項30に記載の方法において、前記電荷蓄積材料層は電荷を蓄積するナノ結晶を含む、方法。
【請求項33】
半導体構造を形成する方法であって、
基板を設けること、
第1及び第2側壁を有する半導体フィンを前記基板の上に形成すること、
前記フィンの前記第1側壁に隣接する第1部分及び前記フィンの前記第2側壁に隣接する第2部分を含む電荷蓄積材料層を前記基板の上に形成すること、
前記電荷蓄積材料層を形成した後に、前記フィンの前記第1側壁に隣接する第1部分及び前記フィンの前記第2側壁に隣接する第2部分を含むゲート材料層を前記基板の上に形成すること、
前記半導体フィンの上の前記ゲート材料層を除去すること、
を備える方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2007−504679(P2007−504679A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532424(P2006−532424)
【出願日】平成16年4月16日(2004.4.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/011869
【国際公開番号】WO2004/107399
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(504199127)フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド (806)
【Fターム(参考)】