説明

導電材料の誘電体層上へのプラズマ増強原子層堆積

プラズマ増強原子層堆積(PEALD)を使用して誘電体層上に導電性の金属層を形成する方法を、関連する組成物および構造と共に提供する。PEALDによって導電層を堆積する前に、非プラズマ原子層堆積(ALD)プロセスによって誘電体層上にプラズマバリア層を堆積する。プラズマバリア層は、誘電体層上のPEALDプロセスにおけるプラズマ反応物質の有害作用を減少させるか、または防止し、接着を増強することができる。非プラズマALDプロセスおよびPEALDプロセスの双方において、同じ金属反応物質を使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年2月2日に出願された米国特許仮出願第61/149,140号の利益を主張し、当該特許はその全体の内容が本明細書において参照によって組み込まれ、本出願の一部と考慮されるべきである。本出願は、2001年3月6日に出願され、2003年3月18日に発行された米国特許第6,534,395号、2001年8月31日に出願され、2003年9月2日に発行された米国特許第6,613,695号、2001年8月31日に出願され、2003年12月9日に発行された米国特許第6,660,660号、2003年5月5日に出願され、2005年2月22日に発行された米国特許第6,858,524号、および2003年5月5日に出願され、2006年5月16日に発行された米国特許第7,045,406号に関する。上記の出願のすべての全体の内容は、参照によって本明細書に組み込まれ、本明細書の一部として考慮されるべきである。
【0002】
本発明は、一般的に、上位の導電材料のプラズマ増強原子層堆積(PEALD)中に、金属酸化物誘電体層上のプラズマの有害な影響を減少させるための方法および組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
プラズマ増強原子層堆積(PEALD)は、極薄コーティングを形成するために、一般的に使用される気相化学プロセスである。従来の原子層堆積(ALD)方法と同様、PEALDでは、薄膜を堆積するように、反応表面に反応物質を交互にかつ順次接触させる。PEALDでは、1つの反応物質は、水素(H)プラズマまたは水素−窒素プラズマ(例えば、NH、NH、NH、またはN+H)等のプラズマ反応物質である。高い頻度で、第2の反応物質は有機金属または無機の金属源化学物質である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
PEALDは、多くの耐熱金属および導電性金属合金を堆積するために使用することができる。これらの材料物質は、例えば、集積回路素子のゲート電極またはコンデンサ電極として使用することができる。高い頻度で、導電層が金属酸化物誘電体上に堆積される。堆積プロセスで使用されるプラズマが最初のいくつかの堆積サイクルで金属酸化物誘電体と反応し、金属酸化物誘電体を元の未酸化の金属へ、または準化学量論的な金属酸化物状態へ少なくとも部分的に還元する場合、問題が生じる可能性がある。これは金属酸化物誘電体および上位の導電材料との間の弱い接着をもたらす可能性がある。これはTa、TiO、HfO、ZrO、Al、La等の、集積回路製造で使用される一般的な金属酸化物に影響を及ぼすが、この効果は、特にAlに対して顕著であり、プラズマ強度(例えば、出力、反応時間)が上昇するにつれ増加する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に従って、集積回路素子を形成する方法を提供する。ある実施形態において、本方法は、原子層堆積(ALD)プロセスによって、基板上の金属酸化物誘電体層上に直接プラズマバリア層を堆積することを含む。ALDプロセスは、基板を金属反応物質および非プラズマ反応物質と交互にかつ順次に接触させることを含む。その後、プラズマ増強原子層堆積(PEALD)プロセスによって、プラズマバリア層上に直接導電層を堆積する。PEALDプロセスは、基板を金属反応物質およびプラズマ反応物質と交互にかつ順次に接触させることを含む。
【0006】
別の態様において、非プラズマALDプロセスによって反応空間の基板上の誘電体層上に直接約1〜約5nmの厚みのプラズマバリア層を堆積し、その後プラズマ増強ALDプロセスによってプラズマバリア層上に直接導電材料を堆積することを含む、ゲート電極を形成する方法を提供する。
【0007】
別の態様において、金属酸化物誘電体層上にTaCN層を含む集積回路素子を形成する方法を提供する。いくつかの実施形態において、非晶質TaCN層を、非プラズマALDプロセスによって基板上の金属酸化物誘電体層上に直接堆積する。TaNC層をPEALDプロセスによって非晶質層に直接堆積する。
【0008】
別の態様において、集積回路素子を提供する。集積回路素子は、誘電体、誘電体層上のプラズマバリア層、および導電層を含む。いくつかの実施形態において、プラズマバリアは第1の金属を含み、約0.25nm〜約1.75nmの厚さであることができる。導電層はプラズマバリアの第1の金属と異なる第2の金属を含むことができる。しかし、いくつかの実施形態において、第1の金属および第2の金属は同じである。例えば、第1のおよび第2の金属はTaCNを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、本発明を限定することではなく説明することが意図される、発明を実施するための形態および添付の図から、より良く理解される。
【図1】いくつかの実施形態に従う、誘電体物質上に導電層を形成するプロセスのブロック図である。
【図2A】いくつかの実施形態に従う、誘電体物質上に導電層を形成する方法の略図である。
【図2B】いくつかの実施形態に従う、誘電体物質上に導電層を形成する方法の略図である。
【図2C】いくつかの実施形態に従う、誘電体物質上に導電層を形成する方法の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
プラズマ増強原子層堆積(PEALD)による金属酸化物等の誘電体物質上に導電性膜または耐熱金属を堆積するための方法を、関連する組成物および構造と共に提供する。PEALDプロセスで誘電体上に導電材料を堆積するためにプラズマを使用する場合、プラズマ反応物質が、PEALDプロセスの少なくとも最初の数サイクルで、誘電体層に有害作用を有する場合がある。例えば、HもしくはNH、NH、NH、またはN+Hプラズマ等のプラズマが金属酸化物と反応する場合、金属酸化物の薄層を、未酸化の金属または準化学量論的な金属酸化物の状態へ還元させ得る。金属等の導電材料が金属酸化物上に直接堆積されるPEALDプロセスでは、これが金属と下位の金属酸化物層との間の弱い接着をもたらす場合があり、PEALDはこの状況で使用するにはあまり望ましくない方法になる。しかし、本明細書に記載されるように、金属と金属酸化物との間にプラズマバリア(または界面層)を堆積することによって、素子特性に影響をほとんどまたは全く与えずに、誘電体層上のプラズマの有害な影響を減少させるかまたは排除することができる。いくつかの実施形態において、プラズマバリア層は、非晶質の金属界面層である。プラズマバリア層を堆積するために使用する金属反応物質は、その後の上層の導電層を堆積するためのPEALDプロセスで使用する反応物質と同じであることができ、したがってプロセスの効率が改善される。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態に従って、TaCNまたはTiN膜等のプラズマバリアを、非プラズマALDプロセスによって基板上のAl誘電体層等の金属酸化物誘電体層上に形成する。好ましくは、各ALDサイクルは、2つの異なる堆積ステップまたは相を含む。堆積サイクル(「金属相」)の第1の相では、タンタル等の金属を含む第1の反応物質を反応空間へパルスし、基板の表面上へ化学吸着させ、基板の表面上のわずか約1の単層を形成する。好ましい条件下で、表面と結合することができる原料の量を、利用可能な結合部位の数、および(リガンドを含む)化学吸着した種類の物理的な大きさによって、測定することができるように、この相の金属原料を選択する。金属源化学のパルスによって残された化学吸着層は、そのパルスの残りの化学作用に対して非反応性である表面を用いて自己停止する。当業者は、この相の自己制御性質によって、すべてのALDサイクルが自己制御されることを理解する。
【0012】
いくつかの実施形態において、金属はタンタルであり、金属源化学物質はTBTDETである。他の実施形態において、金属はチタンであり、金属源化学物質はTiClである。
【0013】
余分な金属原料および(もしあれば)反応副産物を、例えば不活性ガスで一掃することによって、反応空間から除去する。余分な金属原料およびどの反応副産物をも、ポンプシステムによって生成される吸引を活用して除去することができる。
【0014】
堆積サイクルの第2の相では、「第2ソース化学物質」としても参照される第2の反応物質を、先行するパルスによって基板の表面上に残された金属を含有する分子と反応するために、反応空間へパルスする。いくつかの実施形態において、第2ソース化学物質は窒素源化合物、好ましくはNHであり、窒素を第2ソース化学物質と金属原料によって残された単層との相互作用によって膜に組み込む。好ましい実施形態において、第2ソース化学物質と化学吸着した金属種との間の反応は、基板上に金属窒化物の膜を産生する。
【0015】
もしあれば、すべての余分な第2ソース化学物質および反応副産物を、ガスパルスおよび/またはポンプシステムによって生成された吸引を一掃することによって、反応空間から除去する。パージガスは、限定なしに、アルゴン(Ar)またはヘリウム(He)等の任意の不活性ガスであることができる。
【0016】
第1のおよび第2の相は、誘電体層上の所望の厚さのプラズマバリアを形成するために、繰り返される。プラズマバリア層は、金属反応物質がTBTDETである場合のように、例えば、非晶質TaCN、または金属反応物質がTiClであるTiNを含むことができる。いくつかの実施形態において、プラズマバリア層は、約2〜5nmの厚みである。
【0017】
導電層をその後、プラズマバリア上のPEALDプロセスによって堆積する。PEALDプロセスの第1の層では、プラズマバリアを含む基板を、プラズマバリアを形成するためのALDプロセスで使用された同じ金属源化学物質に曝す。例えば、TBTDETを、非晶質TaCNバリア層を形成するために使用した場合、基板をTBTDETに曝す。同様に、プラズマバリア層を形成するためにTiClを使用した場合、TiClを使用する。余分な金属原料および反応副産物(もしあれば)を、例えば不活性ガスで一掃することによって、および/または吸引ポンプを活用して反応空間から除去する。
【0018】
PEALD堆積サイクルの第2の相では、プラズマ反応物質を、先行するパルスによって基板の表面に残された金属を含有する分子と反応するために、反応空間へ提供する。上記の通り、いくつかの実施形態において、プラズマを遠隔で生成し、反応空間へパルスする。他の実施形態において、反応物質を反応空間へ提供し、プラズマをイン・サイチュで形成する。第2ソース化学物質と化学吸着した金属種との間の反応は、基板上の導電性膜を生成する。第1のおよび第2の相を、所望の厚みの膜を産生するために繰り返す。金属反応物質がTBTDETである場合等のいくつかの実施形態において、プラズマ反応物質は水素プラズマであることができる。金属反応物質がTiCl4である場合等の他の実施形態において、プラズマ反応物質は、NH、NH、NH、またはN+Hプラズマであることができる。
【0019】
プラズマバリアは、誘電体層の性質がPEALDプロセスの間に大きく変更しないように、PEALDプロセスの作用から下位の誘電体を保護する。
【0020】
図1によって、代表的なプロセスの流れを図示する。誘電体層を、基板110上に誘電体物質を堆積することによって形成する。誘電体物質は、いくつかの実施形態において、金属酸化物である。例えば、いくつかの実施形態において、誘電体物質はTa、TiO、HfO、ZrO、Al、La3、HfSiO、HfZrO、HfAlO、およびLnAlOのうちの1つ以上を含むことができる。他の既知の誘電体物質を、使用することもでき、特定の状況を基に当業者によって選択することができる。いくつかの特定の実施形態において、誘電体層はAl層である。誘電体層を、ALDによって、または化学蒸着(CVD)によって等の、任意の堆積プロセスによって形成することができる。いくつかの実施形態において、誘電体層を上に形成した基板を提供し、ステップ110を除外することができる。
【0021】
次に、プラズマバリア層を、誘電体物質120上に直接堆積する。誘電体層のように、プラズマバリア層を任意のプロセスによって堆積することもできる。しかし、堆積プロセスは、典型的に誘電体層の特性に悪影響を与えないであろう。いくつかの実施形態において、プラズマバリア層を、非プラズマ原子層堆積(ALD)プロセス120によって堆積する。非プラズマALDプロセスはプラズマ反応物質を使用しないものである。
【0022】
その後、導電物質(または耐熱金属)を、PEALDプロセス130によってプラズマバリア上に直接堆積する。このような方法で、少なくとも最初の数PEALDサイクルの間のプラズマの潜在的な有害な影響を減少させるかまたは回避し、良い接着を導電物質と下位の誘電体物質との間で維持することができる。
【0023】
基板は堆積が望ましい加工品であり、様々な物質および構造を含むことができる。例えばおよび限定なしに、基板は、シリコン、シリカ、被覆シリコン、銅またはアルミニウム等の金属、誘電体物質、窒化物、酸化物および/または物質の組み合わせを含むことができる。
【0024】
反応空間は典型的に、条件をALDプロセスによって膜成長に作用するために調節することができる反応器の容積である。好ましい実施形態において、プラズマバリア層および上位の導電物質の堆積は、同じ反応空間で起こる。反応空間は、ガスまたは粒子は、通常動作中に、同伴流または拡散によって基板へ流れることができるすべての反応ガスパルスを受ける表面を含むことができる。反応空間は、例えば、複数の基板の堆積が同時に起こる単一ウエハALD反応器の反応室またはバッチALD反応器の反応室であることができる。さらに、化学蒸着反応器を方法で使用するために適応することができる。反応器を、イン・サイチュまたは遠隔のいずれかで、プラズマ生成のために設定することができる。代表的な反応器は、ASM America(Phoenix、AZ)より入手可能なEmerALD(商標)およびPulsar(商標)の反応器を含む。
【0025】
ある実施形態において、基板は反応空間へ導入される前に、誘電体物質をすでに含むことができる。誘電体物質を、物理蒸着(PVD、すなわちスパッタリング)、化学蒸着(CVD)、およびALDを含むがこれらに限定されない任意の標準堆積プロセスによって堆積することができる。いくつかの実施形態において、誘電体物質をプラズマバリア層および/または導電物質の後の堆積として同じ反応空間の基板上に堆積する。他の実施形態において、誘電体物質を、異なる反応空間で堆積する。
【0026】
上記の通り、非プラズマALDプロセスを、反応空間の誘電体物質上のプラズマバリア層に堆積するために使用する。ALDは自己制御プロセスであるため、反応物質の順次および交互のパルスを、1つの堆積サイクルにつき物質の1つ以上の原子(または分子)単層を堆積するために使用する。堆積条件および前駆体を、1つのパルスの吸着層が、同じパルスの気相反応物質に対して非反応性である表面終止を残すように、自己飽和反応を確実にするために選択する。異なる反応物質のその後のパルスは、継続した堆積を可能にするために、前の終止と反応する。したがって、交互のパルスの各サイクルは、所望の物質のわずか約1つ単層を残す。化学吸着種の大きさおよび反応部位の数によって、単層より少ないものを各サイクルで堆積することができる。ALDタイプのプロセスの原則は、例えばT.Suntolaによる例えば、Handbook of Crystal Growth 3,Thin Films and Epitaxy,Part B:Growth Mechanisms and Dynamics,Chapter 14,Atomic Layer Epitaxy,pp.601−663,Elsevier Science B.V.1994に示されており、その開示が本明細書に参照によって組み込まれる。
【0027】
プラズマバリア層を堆積するための典型的なALDタイプのプロセスでは、1つの堆積サイクルは、第1の反応物質に対して基板を曝すこと、反応空間から任意の未反応の第1の反応物質および反応副産物を除去すること、第2の反応物質に対して基板を曝すこと、その後に2回目の取り除きステップを続けることを含む。第1の反応物質は好ましくは金属前駆体であり、第2の反応物質は好ましくは所望の膜を形成するために金属反応物質と反応する非プラズマ反応物質である。当業者はALDタイプのプロセスがいずれかの反応物質の供給から始めることができることを認識するであろう。堆積される特定の物質によって、追加の非プラズマ反応物質を、所望の組成物の物質を提供するために、ALDプロセスにおいて交互かつ順次に提供することができる。
Ar等の不活性ガスによる反応物質の分離は、反応物質間の気相反応を防止し、表面反応を自己飽和することを可能にする。反応は自己飽和するため、基板の厳しい温度制御および正確な前駆体の投与量の制御は必要ない。しかし、基板の温度は、入射ガス種が単層へ凝縮しない、または表面上で分解しないような温度が好ましい。過剰の化学物質および反応副産物を、もしあれば、次の反応化学パルスを室へ導入する前に、反応空間から除去する。不必要なガス状分子を、不活性な一掃するガスを活用して反応空間から効率よく排出することができる。一掃するガスは、過剰な分子を室外へ方向付ける。吸引ポンプを、一掃を援助するために使用することができる。
【0028】
プラズマバリアの物質および厚みを、上位の導電物質に堆積するためのPEALDプロセスが、下位の誘電体層の特徴を大きく変更しないように選択する。
【0029】
プラズマバリア層は、典型的に金属を含み、例えば、元素金属、導電性金属窒化物、金属炭化物−窒化物、金属炭化物、金属窒化シリコン、または金属炭化シリコンであることができる。プラズマバリア層を堆積するためのALDプロセスは、好ましくは、上層の導電層を堆積するためのその後のPEALDプロセスのように、同じ金属前駆体を使用する。したがって、いくつかの実施形態において、プラズマバリアおよび上層の導電層は同じ金属を含む。プラズマバリアは、例えば、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、マンガン(Mn)、レニウム(Re)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、およびオスミウム(Os)からなる群から選択される1つ以上の金属を含むことができる。当業者は、他の物質を本発明の範囲内で使用することができることを理解することができる。
【0030】
ALDおよびPEALDプロセスにおいて使用することができる金属前駆体は、当該技術において知られており、有機および無機の金属化合物の両方を含む。いくつかの実施形態において、例えば、TaClおよびHfCl等のハロゲン化金属反応物質を、プラズマバリアのALD堆積で(および/または上層の導電層の堆積で)、金属前駆体として使用する。これらの前駆体は、一般的に安価であり、比較的に安定しているが、同時に表面群の異なるタイプに対してよく反応する。他の実施形態において、金属前駆体は、Ti、Hf、Zr、Si、Al、Ta、Sr、Ba、Sc、Y、La、Eu、およびDyのうちの少なくとも1つを含む蒸気相種である。
【0031】
いくつかの特定の実施形態において、金属反応物質はチタン反応物質である。チタン反応物質は、例えば、TiClである。他の特定の実施形態において、金属反応物質はタンタル反応物質である。いくつかの実施形態において、タンタル反応物質はタンタルハライドである。他の実施形態において、タンタル反応物質はt‐ブチルイミド−トリス(ジエチルアミド)タンタル(TBTDET)である。
【0032】
いくつかの実施形態において、プラズマバリアは導電性金属窒化物であり、非プラズマ反応物質は、金属窒化物を形成するために吸着した金属反応物質と反応する窒素源を含む。他の実施形態において、プラズマバリアは導電性金属炭化物であり、非プラズマ反応物質は、金属炭化物を形成するために吸着した金属反応物質と反応する炭素源を含む。他の実施形態において、プラズマバリアは導電性金属窒化物−炭化物であり、炭素源も利用する。炭素源および窒素源は同じ化合物であることができる、または異なる化合物であることができる。
【0033】
窒素源化合物は、例えば、1つ以上のアンモニア(NH)およびその塩、アジ化水素(HN)およびそのアルキル誘導体、ヒドラジン(N)およびヒドラジンの塩、ヒドラジンのアルキル誘導体、1級、2級、および3級アミン、tert−ブチルアミド、CH、塩酸ヒドラジン、ジメチルヒドラジン、ヒドロキシルアミン塩酸塩、メチルアミン、ジエチルアミン、ならびにトリエチルアミンであることができる。当業者は、他の物質を本発明の範囲内で使用することができることを理解することができる。
【0034】
他の実施形態において、非プラズマ反応物質は、元素金属に対して金属反応物質を還元させる還元剤である。
【0035】
簡潔に、典型的な非プラズマALDプロセスにおいて、金属反応物質を反応室に提供する。金属反応物質が基板表面上で吸着するために十分な時間の後、余分な金属反応物質および反応副産物を、もしあれば、反応空間から除去する。これは、例えば一掃することおよび/または吸引ポンプを活用して反応空間を排除することによって、達成することができる。前駆体を、不活性キャリヤーガスを活用して提供する場合の実施形態において、キャリヤーガスを流動し続ける間、キャリヤーガスの流れへの前駆体の流動を止めることによって、反応空間を一掃するために同じガスを使用することができる。第2の、非プラズマ反応物質を反応空間へ導入し、非プラズマ反応物質が、前に吸着した金属反応物質と反応するために十分な時間の後、同様の方法で除去する。追加の非プラズマ反応物質を、所望の組成物を達成するために、ALDプロセスにおいて提供することができる。
【0036】
図2Aは、上層の誘電体層200を含む基板210を図示する。図2Bに図示される通り、プラズマバリア220を、誘電体層200上に直接非プラズマALDプロセスによって堆積する。
【0037】
当業者は、プラズマバリアを、プラズマと下位の誘電体層とかなりの程度で反応することを防止する厚さで堆積することが理解できるであろう。プラズマバリアは、一般的に約0.1nm〜約50nmであることができる。いくつかの実施形態に対して、プラズマバリアは約0.5nm〜約5nmであることができる。他の実施形態において、プラズマバリアは約0.5nm〜約3.5nmであることができる。
【0038】
いくつかの実施形態において、プラズマバリア物質を堆積するためのALDサイクルを、導電物質のPEALD前にプラズマバリアを形成するために、120回以上、好ましくは少なくとも200回繰り返す。
【0039】
プラズマバリア層の堆積後、PEALDプロセスを、プラズマバリア上に直接導電物質または耐熱金属に堆積するために使用する。いくつかの実施形態において、プラズマバリアの堆積で使用する同じ金属反応物質を、上位の導電物質の堆積で使用する。非プラズマALDサイクルで使用した同じ金属反応物質を、PEALDサイクルで使用することができる。他の実施形態において、異なる金属反応物質を使用する。
【0040】
いくつかの実施形態において、最初の数PEALDサイクルにおいて、プラズマ反応物質は、プラズマバリアと反応することができる。いくつかの実施形態において、プラズマ反応物質は、約最初の約10〜100PEALDサイクルにおいて、プラズマバリアと反応する。
【0041】
いくつかの実施形態において、プラズマ反応物質は、例えば化学量論変化、結晶化、増加した密度および低下する抵抗力のうちの1つ以上を介して、プラズマバリアの少なくとも一部の特性を変更する。例えば、PEALD中に,プラズマバリアを非晶質金属で形成する場合、非晶質金属の一部を、結晶性金属相へ変換することができる。いくつかの実施形態において、プラズマバリアの約1〜5nm、より好ましくは約3〜4nmの特性を変更する。プラズマバリアの残りの部分は、好ましくは仕事関数を設定しない、または素子特性に逆に影響を与えない程、十分に薄い。いくつかの実施形態において、プラズマバリアのわずか約1〜5nm、より好ましくは約1〜2nmは、上位の導電物質のPEALD堆積後、不変である。いくつかの実施形態において、プラズマバリアの約0.25nm〜約1.75nmは、上位の導電物質のPEALD堆積後、不変である。さらに他の実施形態において、約0.125nm〜約0.875nmまたはプラズマバリアの約0.05nm〜約0.35nmは不変である。
【0042】
ある実施形態において、プラズマバリアは、一部が上位の導電物質のPEALD中に、結晶性型へ変換される非晶質物質を含む。プラズマバリアからの変換した結晶性物質は、PEALDが堆積した導電物質と物質および構造において同じであることができ、実質的に一致することができる。当業者は、したがって、導電物質の所望の厚さを決定する際に、プラズマバリアの変換された一部を検討するであろう。例えば、プラズマバリアを、非晶質金属窒化物として堆積することができる。上位の導電性金属窒化物のPEALD後、バリア層の非晶質金属窒化物の一部を、上層の導電層として同じ結晶性金属窒化物へ変換する。
【0043】
上位の導電物質は、導電性金属合金を含む、当該技術で知られる導電物質のいずれかであることができる。例えば、導電物質はTaCNまたはTiNであることができる。他の実施形態において、導電物質は耐熱金属である。
【0044】
一般的に、金属前駆体および1つ以上のプラズマ反応物質を、交互かつ順次に反応室へ導入する。金属反応物質は、一般的にプラズマバリアに関して上記の通りであることができる。いくつかの実施形態において、プラズマ反応物質は、例えば、イン・サイチュまたは遠隔プラズマ生成装置によって、生成された水素または水素−窒素プラズマのプラズマ励起種であることができる。当業者によって認識される通り、追加の反応物質は、所望の組成物を達成するために利用することができる。
【0045】
水素のプラズマ励起種は、限定なしに、水素遊離基(H*)および水素カチオン(例えば、H、H)、プラズマ、または当業者に知られている他のプラズマ励起種を含むことができる。水素のプラズマ励起種を、例えば分子水素(H)または水素を含有する化合物から(例えば、シラン、ジボラン等)、イン・サイチュまたは遠隔に形成することができる。他の実施形態において、プラズマ反応物質は水素−窒素プラズマ(例えば、NH、NH、NH、またはN+H)または水素−炭素プラズマ(CH)である。いくつかの実施形態において、1つ以上のプラズマ反応物質を、所望の組成物で導電物質を産生するために使用する。
【0046】
簡潔に、金属反応物質を、反応室へ提供する。いくつかの実施形態において、金属反応物質は、プラズマバリア層を堆積するために使用された反応物質と同じである。金属前駆体が基板表面上で吸着するために十分な時間の後、余分な金属反応物質および反応副産物を、もしあれば、反応空間から除去する。これは、例えば一掃することおよび/または吸引ポンプを活用して反応空間を排除することによって、達成することができる。前駆体を、不活性キャリヤーガスを活用して提供する場合の実施形態において、キャリヤーガスを流動し続ける間、キャリヤーガスの流れへの前駆体の流動を止めることによって、反応空間を一掃するために同じガスを使用することができる。第2の前駆体を、その後、反応空間へ導入し、第2の前駆体が基板表面上に吸着するために十分な時間の後、同様の方法で除去する。上記の通り、典型的に、最初の約10〜約100PEALDサイクルのプラズマ反応物質は、プラズマバリア220と反応することができる。導電層230の厚みが堆積中に増加するにつれ、より少ないプラズマが、プラズマバリア220と反応する。
【0047】
図2Cは、いくつかの実施形態に従って上層の導電層の堆積後の図2Bの構造を示す。構造は、基板210上に金属酸化物等の誘電体物質200を含む。プラズマバリア220を、誘電体物質200上に形成する。PEALDプロセスは、誘電体物質200上に導電物質230、例えば結晶性導電性金属窒化物を形成する。PEALDプロセスからのプラズマ反応物質がプラズマバリア220と反応する場合、プラズマバリア220の少なくとも一部240を異なる相へ変換するが、一部は、未変換相250に残る。ある実施形態において、未変換相250は金属等の非晶質物質であり、変換した相240は同じ物質であるが、結晶相内である。いくつかの実施形態において、変換した金属相240は、上位の導電物質230と同じである。さらに他の実施形態において、変換した結晶性物質240および導電物質230は、圧密化された導電層260を形成するために、結晶性構造と実質的に一致する。
【0048】
いくつかの実施形態において、変換したプラズマバリア240は、約1nm〜約5nm、より好ましくは約3nm〜約4nmである。いくつかの実施形態において、未変換プラズマバリア250は、約1nm〜約5nm、より好ましくは約1nm〜約2nmである。他の実施形態において、未変換プラズマバリア250は約0.25nm〜約1.75nmである。さらに他の実施形態において、未変換プラズマバリア250は約0.125nm〜約0.875nmまたは約0.05nm〜約0.35nmである。
【0049】
(実施例1)
TiNプラズマバリア層を、PEALDによってTiN導電層の堆積前に、Al誘電体層上にプラズマバリア層として堆積した。
【0050】
(プラズマバリア)
チタン窒化物(TiN)バリア層を、ALDタイププロセスによって、基板上にアルミニウム酸化物(Al)誘電体物質を堆積した。プロセスのステップの順序は、約375℃の反応温度で基板を含有する反応空間へ金属化合物(TiCl)、窒素源化合物(NH)、およびパージガス(Ar)を交互かつ順次にパルスすることを含んだ。ガスパルスおよびパージの順序は以下の通りである。
(1)TiClパルス、
(2)Arパージ、
(3)NHパルス、および
(4)Arパージ。
【0051】
ステップ(1)〜(4)を、約5nmの均一のTiNバリア層を形成するために繰り返した。
【0052】
(導電層)
TiN導電層を、その後、同じ反応室においてプラズマ増強ALDタイプのプロセスによって、TiNバリア層上に、直接堆積した。金属化合物(TiCl)、水素−窒素(NH)プラズマ、およびパージガス(Ar)を、約375℃の反応温度で基板を含有する反応空間へ交互かつ順次にパルスした。ガスパルスおよびパージの順序は、以下の通りである。
(1)TiClパルス、
(2)Arパージ、
(3)NHパルス、および
(4)Arパージ。
【0053】
ステップ(1)〜(4)を、約10nmの均一のTiN導電層を形成するために繰り返した。NHプラズマは、4nmまでの非晶質TiNを結晶性TiNに変換し、約1〜2nmの非晶質TiNを、Al誘電体物質と結晶性TiN導電層との間に残した。
【0054】
(実施例2)
TaCNプラズマバリア層を、PEALDによってTaCN導電層の堆積前に、熱ALDによってAl誘電体層上にプラズマバリア層として堆積した。
【0055】
(プラズマバリア)
非晶質TaCN層を、ALDタイプのプロセスによって基板上の非晶質アルミニウム酸化物(Al)誘電体物質上にプラズマバリア層として堆積した。プロセスのステップの順序は、約300℃の反応温度、約1.5トルの反応圧力、および約275Wの電力で基板を含有する反応空間へタンタル化合物(TBTDET)、窒素源化合物(NH)、およびパージガス(Ar)を交互かつ順次にパルスすることを含んだ。ガスパルスおよびパージの順序は以下の通りである。
(1)TBTDETパルス、
(2)Arパージ、
(3)NHパルス、および
(4)Arパージ。
【0056】
ステップ(1)〜(4)を、約9.5〜10.5g/ccの密度の約30mΩcm〜2Ωcmの抵抗率を有する約15Åの均一のTaCNバリア層を形成するために繰り返した。
【0057】
(導電層)
TaCN導電層を、その後、同じ反応室においてプラズマ増強ALDタイプのプロセスによってプラズマバリア層上に直接堆積した。TBTDET、水素(H)プラズマ、およびパージガス(Ar)を、約375℃の反応温度で基板を含有する反応空間へ交互かつ順次に提供した。ガスパルスおよびパージの順番は、以下の通りである。
(1)TBTDETパルス、
(2)Arパージ、
(3)Hパルス、および
(4)Arパージ。
【0058】
ステップ(1)〜(4)を、約11〜12.5g/ccの密度の約240μΩcm〜2000μΩcmの制御可能な抵抗率、および可変性の格子定数を有する約10nmの均一のTaCN導電層を形成するために、繰り返した。Hは、4nmまでの非晶質TaCNを結晶性TaCNに変換し、Al誘電体物質と結晶性TiN導電層との間に約1〜2nmの非晶質TaCNを残した。
【0059】
(実施例3)
TaCNプラズマバリア層を、PEALDによってTaC導電層の堆積前に、熱ALDによってAl誘電体層上にプラズマバリア層として堆積した。
【0060】
(プラズマバリア)
非晶質TaCN層を、ALDタイプのプロセスによって基板上のガンマ相アルミニウム酸化物(Al)誘電体物質上に、プラズマバリア層として堆積した。プロセスのステップの順序は、約300℃の反応温度、約1.5トルの反応圧力、および約275Wの電力で基板を含有する反応空間へタンタル化合物(TBTDET)、窒素源化合物(NH)、およびパージガス(Ar)を交互かつ順次にパルスすることを含んだ。ガスパルスおよびパージの順序は以下の通りである。
(1)TBTDETパルス、
(2)Arパージ、
(3)NHパルス、および
(4)Arパージ。
【0061】
ステップ(1)〜(4)を、約9.5〜10.5g/ccの密度で約30mΩcm〜2Ωcmの抵抗率を有する均一のTaCNバリア層を形成するために、約120サイクルを繰り返した。
【0062】
(導電層)
TaC導電層を、その後、同じ反応室においてプラズマ増強ALDタイプのプロセスによってプラズマバリア層上に直接堆積した。TBTDET、水素(H)プラズマ、およびパージガス(Ar)を、約375℃の反応温度で基板を含有する反応空間へ交互かつ順次に提供した。ガスパルスおよびパージの順番は、以下の通りである。
(1)TBTDETパルス、
(2)Arパージ、
(3)Hパルス、および
(4)Arパージ。
【0063】
ステップ(1)〜(4)を、約11〜12.5g/ccの密度の約240μΩcm〜2000μΩcmの制御可能な抵抗率、および可変性の格子定数を有する約10nmの均一のTaC導電層を形成するために、繰り返した。Hは、4nmまでの非晶質TaCNを結晶性TaCNに変換し、Al誘電体物質と結晶性TaCN導電層との間に約1〜2nmの非晶質TaCNを残した。
【0064】
当業者にとっては明白となるように、様々な修正、省略、および追加を、本発明の範囲から逸脱することなく、上記の方法および構造に対して行うことができる。すべてのかかる修正、および変更が、添付の特許請求の範囲によって定義されるように、本発明の範囲内に含まれることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路を形成するための方法であって、
原子層堆積(ALD)プロセスによって基板上の金属酸化物誘電体層上に直接プラズマバリアを堆積することであって、前記ALDプロセスは、前記基板を金属反応物質および非プラズマ反応物質と交互かつ順次に接触させることを含む、プラズマバリアを堆積することと、
プラズマ増強原子層堆積(PEALD)プロセスによって前記プラズマバリア上に直接導電層を堆積することであって、前記PEALDプロセスは前記基板を前記金属反応物質およびプラズマ反応物質と交互かつ順次に接触させることを含む、導電層を堆積することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記金属酸化物誘電体層はAlを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プラズマバリアは、約0.5nm〜約5nmの厚みで堆積される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記プラズマバリアは、前記導電層の堆積の前に非晶質金属窒化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記非晶質金属窒化物のプラズマバリアの一部は、前記PEALDプロセスの間に結晶相へ変換される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記金属反応物質は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、およびNiからなる群から選択される金属を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記金属反応物質はハロゲン化金属を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記金属反応物質はTiClを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記金属反応物質は有機金属前駆体を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記非プラズマ反応物質は、アンモニア(NH)およびその塩、アジ化水素(HN)およびそのアルキル誘導体、ヒドラジン(N)およびヒドラジンの塩、ヒドラジンのアルキル誘導体、1級、2級、および3級アミン、tert−ブチルアミド、CH、塩酸ヒドラジン、ジメチルヒドラジン、ヒドロキシルアミン塩酸塩、メチルアミン、ジエチルアミン、およびトリエチルアミンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記プラズマ反応物質は、水素または水素−窒素プラズマである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記水素−窒素プラズマは、NH、NH、NH、およびN+Hからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記プラズマバリアは、非晶質のTaCNである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記非晶質のTaCNの少なくとも一部は、前記PEALDプロセスの間に結晶性TaCNへ変換される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記プラズマバリアはTiNを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
ゲート電極を形成する方法であって、
非プラズマ原子層堆積(ALD)プロセスによって、反応空間の基板上の誘電体層上に直接、約1〜5nmの厚みでプラズマバリア層を堆積することと、
プラズマ増強原子層堆積(PEALD)プロセスによって、前記プラズマバリア層上に直接導電材料を堆積することと、を含む、方法。
【請求項17】
前記非プラズマALDプロセスは、
前記基板を第1の金属反応物質の蒸気相パルスと接触させることと、
前記反応空間から過剰の第1の金属反応物質を除去することと、
前記基板を非プラズマの第2の反応物質と接触させることと、
前記反応空間から過剰の第2の反応物質を除去することと、を含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記PEALDプロセスは、
前記基板を第3の金属反応物質と接触させることと、
前記反応空間から過剰の第3の金属反応物質を除去することと、
前記基板を第4のプラズマ反応物質と接触させることと、
前記反応空間から過剰の第4の反応物質を除去することと、を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の金属反応物質および前記第3の金属反応物質は、同一である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記プラズマはイン・サイチュで生成される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記プラズマは遠隔で生成される、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記非プラズマALDプロセスおよび前記PEALDプロセスは、同じ反応空間で行われる、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記誘電体層は金属酸化物を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
金属酸化物誘電体層上にTaCN層を含む集積回路素子を形成する方法であって、
非プラズマ原子層堆積(ALD)プロセスによって、基板上の金属酸化物誘電体層に直接非晶質TaCN層を堆積することと、
プラズマ増強ALDプロセスによって前記非晶質TaCN層上に直接TaNC層を堆積することと、を含む、方法。
【請求項25】
前記非プラズマALDプロセスおよび前記PEALDプロセスにおいて、同じ金属反応物質が使用される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記金属反応物質はTBTDETである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記非プラズマALDプロセスは、前記基板をTBTDETおよびNHと交互かつ順次に接触させることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記PEALDプロセスは、前記基板をTBTDETおよび水素プラズマ(H)と交互かつ順次に接触させることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
誘電体層と、
第1の金属を含む前記誘電体層上のプラズマバリアであって、約0.25nm〜約1.75nmの厚みである、プラズマバリアと、
第2の金属を含む前記プラズマバリア上の導電層と、を含む、集積回路素子。
【請求項30】
第1および第2の金属は同一である、請求項29に記載の集積回路素子。
【請求項31】
前記プラズマバリアは、約0.125nm〜約0.875nmの厚みである、請求項29に記載の集積回路素子。
【請求項32】
前記プラズマバリアは、約0.05nm〜約0.35nmの厚みである、請求項31に記載の集積回路素子。
【請求項33】
前記プラズマバリアは非晶質であり、前記導電層は結晶性である、請求項29に記載の集積回路素子。
【請求項34】
前記第1の金属は第1の構造を有し、前記第2の金属は第2の構造を有し、前記第1の構造および前記第2の構造は、実質的に一致する、請求項29に記載の集積回路素子。
【請求項35】
前記誘電体層は、Ta、TiO、HfO、ZrO、Al、La3、HfSiO、HfZrO、HfAlO、およびLnAlOからなる群から選択される、請求項29に記載の集積回路素子。
【請求項36】
前記誘電体層はAlである、請求項35に記載の集積回路素子。
【請求項37】
前記プラズマバリアは、元素金属、導電性金属窒化物、金属炭化物−窒化物、金属炭化物、金属窒化シリコン、または金属炭化シリコンを含む、請求項29に記載の集積回路素子。
【請求項38】
前記プラズマバリアは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Pd、Pt、Rh、Ir、Ru、およびOsからなる群のうち少なくとも1つを含む、請求項29に記載の集積回路素子。
【請求項39】
前記プラズマバリアはTaCNを含む、請求項38に記載の集積回路素子。
【請求項40】
前記導電層はTaCNおよびTiNからなる群から選択される、請求項29に記載の集積回路素子。
【請求項41】
前記導電層はTaCNを含む、請求項40に記載の集積回路素子。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate


【公表番号】特表2012−517101(P2012−517101A)
【公表日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548001(P2011−548001)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/020443
【国際公開番号】WO2010/088015
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(500019890)エーエスエム アメリカ インコーポレイテッド (60)
【Fターム(参考)】