説明

経路探索装置

【課題】走行経験の有無に関わらず、生体情報を利用した快適な走行経路を提供可能な経路探索装置とする。
【解決手段】車両の走行中において運転者の生体情報(心拍等)を測定し、異常状態を検出した地点での環境情報(車両量、信号量等)を、個人特性データーベースに格納しておく。一方、経路探索を行う場合、経路探索用のコスト計算の際に、異常状態となった走行環境と同じ走行環境の道路や区間についてのコストを変更して計算を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路探索装置に係り、例えば、曲路における運転の支援に関する。
【背景技術】
【0002】
目的地までの経路を探索し運転者に提供する経路探索装置が広く普及している。この経路探索装置では、交通情報を考慮した経路探索を行うようになっており、最短でいける経路や、走行したい道路を優先(一般道優先、有料道路優先等)した経路を設定することができる。
また、道路条件だけでなく、運転者の生体情報を考慮して、運転難易度を判定し経路探索する技術が特許文献1で提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平7−121800号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載技術では、走行した道路についてドライバの生理状態から運転負荷量を判定し、その道路に対する運転負荷量を記憶しておき、運転負荷量を記憶した区間が探索した経路中にどれだけ含まれているかに基づいて運転難易度を判定するようにしている。
このため、特許文献記載技術では、過去に走行したことのない経路については、運転者の生体情報を利用した(運転難易度を考慮した)経路探索を行うことはできなかった。
【0005】
そこで本発明は、走行経験の有無に関わらず、生体情報を利用した快適な走行経路を探索することが可能な経路探索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)請求項1に記載した経路探索装置では、運転者の生体情報を取得し、その生体情報の異常を検出する生体異常検出手段と、前記生体の異常を検出した際の走行環境と異常状態とを記憶する異常状態記憶手段と、目的地を入力する目的地入力手段と、前記入力された目的地までの経路を探索する経路探索手段と、探索された経路の案内を行う経路案内手段とを備え、前記経路探索手段は、前記異常状態となった走行環境の経路区間が少なくなる走行経路を探索することを特徴とする。
(2)請求項2に記載した発明では、請求項1に記載の経路探索装置において、前記経路探索手段は、前記異常状態記憶手段に記憶されている異常状態となった走行環境に対応するコストを増加して経路探索を行うことを特徴とする。
(3)請求項3に記載した発明では、請求項2に記載の経路探索装置において、前記経路探索手段は、現在の生体情報が異常である場合に、更に対応する走行環境のコストを増加して経路探索を行うことを特徴とする。
(4)請求項4に記載した発明では、請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の経路探索装置において、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、走行経路に含まれる、前記異常状態記憶手段に記憶されている生体異常となった走行環境と同一環境の区間の長さの、該走行経路の全長に対する割合を環境適合指数として算出する環境適合指数算出手段と、環境適合指数に応じた各走行経路の快適度を前記各走行経路とともに表示する快適度表示手段と、を備えたことを特徴とする。
(5)請求項5に記載した発明では、請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の経路探索装置において、前記経路探索手段で探索した各走行経路に対する渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、前記取得した渋滞情報に基づき、各走行経路に含まれる、渋滞している区間の合計距離の、該走行経路の全長に対する割合を渋滞度として算出する渋滞度算出手段と、前記異常状態記憶手段に記憶されている渋滞に対する生体異常の量と、前記渋滞度とに応じた各走行経路の快適度を前記各走行経路とともに表示する快適度表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、運転者の生体情報の異常を検出した際の走行環境と異常状態とを記憶し、異常状態となった走行環境の経路区間が少なくなる走行経路を探索するように構成したので、走行経験の有無に関わらず、生体情報を利用した快適な走行経路を探索することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の経路探索装置における好適な実施の形態について、図1から図9を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
本実施形態では、車両の走行中において運転者の生体情報(心拍、発汗量、筋電位、脳波、瞳孔等)を測定し、異常状態を検出する。異常状態か否かの判断は、予め判定データ(基準値)が規定されており、例えば、心拍の場合所定基準値を超えた場合に異常と判断し、また瞳孔や脳波などの自律神経系の場合には交感神経系優位の状態を異常と判断する。
そして、異常状態を検出した場合に、その異常の状態(内容と程度)及び異常状態となった地点や区間における環境情報(車両量、信号量、道路種別、車線数、等)を、その運転者が快適に走行することができない環境に関する個人的な特性として、個人特性データーベースに格納しておく。
【0009】
一方、目的地までの経路探索を行う場合、経路探索用のコスト計算の際に、異常状態となった走行環境と同じ走行環境の道路や区間についてのコストを変更して計算を行う。
この経路探索では、異常状態となった走行環境と同一の区間を探索対象から外すのではなく、該当区間が探索経路に含まれにくくなるように計算用のコストを変更するものである。例えば、500mの区間であっても、運転者にとって苦手な区間であればコストを2倍にし、1kmの区間として計算することで、選択されにくくする。
このため、探索した複数の走行経路中にも、異常状態となった経路を含む場合がある。そこで、本実施形態では、出発地点から目的地までの距離のなかに、苦手な区間(生体異常となった走行環境と同一環境の区間)以外の区間(苦手でない区間)が含まれている割合を環境適合指数として算出する。
【0010】
本実施形態では、経路探索をする際(目的地が入力された際)に、運転者の生体情報を検出し、異常となっている場合には、右左折や複雑な構造の交差点のコストを高くすることで、経路探索基準を変更するようにしている。
このように本実施形態では、運転者の経路探索の際の生体情報に基づいた経路探索も行うようになっている。
【0011】
また、探索した各経路における渋滞情報を取得し、渋滞区間の割合と、渋滞に対する運転者の適合度(渋滞時の生体異常の発生状況から算出)とから渋滞指数を算出する。
本実施形態では、経路探索された複数の走行経路に対して、環境適合指数と渋滞指数を算出し、その両者から各走行経路の運転者に対する快適度を求めて、快適度の高い順に運転者に提供する。提供の際には、快適度の高い経路を所定数(例えば、3経路)だけ地図中に表示する。各経路は、渋滞区間や苦手区間を色分け等により識別可能にし、各経路の快適度(お薦め度)と共に表示する。
【0012】
(2)実施形態の詳細
図1は、本実施形態における経路探索装置の構成を表したものである。
この図1に示すように、経路探索装置は、各種プログラムやデータに従って経路探索装置全体を制御するECU(電子制御装置)10を備えており、ECU10には現在位置検出装置11、生体情報取得装置12、画像入力装置15、データ記憶部16、プログラム記憶部17、入力装置18、音声出力装置19、表示装置20、通信装置22が接続されている。
【0013】
現在位置検出装置11は、経路探索装置が搭載される車両の現在位置(緯度、経度からなる絶対座標値)を検出する装置である。
現在位置検出装置11は、人工衛星を利用して車両の位置を測定するGPS(Global Positioning Systems)センサ111を備えている。
なお、現在位置検出装置11は、GPSセンサ111による現在位置検出を補足する装置として、車速センサ112、ジャイロセンサ113を備えている。
更に、地磁気を検出して車両の方位を求める地磁気センサ等を備えるようにしてもよい。
【0014】
生体情報取得装置12は、運転者の生体情報を取得するセンサとして、心拍センサ121と、発汗センサ122、筋電位センサ123、脳波センサ124、画像処理装置125を備えている。
本実施形態の経路探索装置では、車両が走行を開始すると、所定時間間隔で心拍数と発汗量等の各センサ121〜124及び画像処理装置125による測定を行い、その結果をECU10に供給するようになっている。
【0015】
心拍センサ121は、運転者の心拍数を検出するセンサで、運転者の脈拍数から心拍数を検出する。本実施形態における心拍センサ121は、ステアリングに配置された電極により、運転中の運転者の手から心拍信号を採取することで心拍数を検出するようになっている。なお、心拍センサ121は、専用のセンサを手首等の運転者の身体に配置するようにしてもよい。
発汗センサ122は、ステアリングに配置され、発汗状態によって流れる電流値の変化から発汗状態を検出する。
【0016】
筋電位センサ123は、運転者の腕等に配置され、その筋電位の変化を測定する。
脳波センサ124は、脳波を測定し、何波(ベータ波、アルファ波、デルタ波、シータ波)が出ている状態かを測定する。
【0017】
画像処理装置125は、後述する画像入力装置15で撮像された運転者の顔画像の画像処理を行い、瞳孔の変化を検出する。すなわち、瞳孔が開く方向に変化している場合には、交感神経系優位の状態であると判断する。
【0018】
なお、生体情報として血圧センサにより運転者の血圧を検出するようにしてもよい。
本実施形態において、血圧センサは、例えば、人体において心臓の収縮に伴う血液の脈波が心臓から指先に到達するまでの脈波伝播時間(PWTT:Pulse Wave Transmit Time)と血圧との相関関係を利用して血圧測定を行うものである。
血圧センサは、心臓の拍動時に発生する電位変化を検知して心臓の収縮タイミングを検知するための電極センサと、指先の血流量の変化を赤外線により検知して脈波が指先に到達したタイミング(脈拍)を捉えるための赤外線センサを備えており、これらセンサにより検知した脈波伝播時間に基づいた演算により血圧を測定する。
なお、特開2000−107141号公報に記載されるように、心臓からの距離の差を利用して、脈拍を計測する脈拍センサを両センサ部に配置するようにしてもよい。
【0019】
画像入力装置15は、車両内に配置されたCCDカメラを備えている。
画像入力装置15で撮像した運転者の顔画像は、画像処理装置125に供給されて、画像処理により瞳孔の変化の検出に使用される。
【0020】
データ記憶部16と、プログラム記憶部17は、ROM、RAMの他、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、メモリチップやICカード等の半導体記録媒体、CD−ROMやMO、PD(相変化書換型光ディスク)等の光学的に情報が読み取られる記録媒体、その他各種方法でデータやコンピュータプログラムが記録される記録媒体が含まれる。
記録媒体には、記録内容に応じて異なる媒体を使用するようにしてもよい。
【0021】
データ記憶部16は、地図DB(データーベース)161、個人特性DB162、経路コストデータ163、生体情報判定データ164等の本実施形態で使用される各種データ、その他のデータが格納されている。
【0022】
地図DB161は、地図情報、道路情報等の各種地図に関連した情報が格納されたデーターベースである。
道路情報は、現在位置検出装置11で検出された車両の現在位置と道路情報とのマップマッチングにより現在走行中の道路及び該道路上の位置を検出するのに使用される。また、道路情報のうち、信号の量、道路種別、車線数、右左折の量、カーブ、高低差等は、生体異常が検出された際の走行環境(快適経路判定データ)として記憶される。
【0023】
なお、地図DB161は、車両の現在地周辺や目的地周辺等の各種地図や道路を表示装置に表示するために地図情報が使用され、目的地までの経路探索に道路情報が使用される。また、各施設に対する情報が格納された施設情報(POI情報)等も格納されている。
【0024】
個人特性DB162には、車両の走行中において、生体情報取得装置12で取得した各生体情報に異常が検出された場合、異常となった生体情報の項目(内容)と、異常の程度、及び異常状態となった地点や区間における環境情報(車両量、信号量、道路種別、車線数、等)が格納されるようになっている。
【0025】
図2は、生体情報の状態区分を表したものである。
この生体情報の状態区分に基づく正常か異常かを判断する基準については、生体情報判定データ164に格納されている。
【0026】
図2に示されるように、心拍については、高、中、低に区分され、高と低の場合に異常と判定される。
心拍は、生体情報判定データ164に基づき、1分当たりの心拍が50未満の場合に低、50以上110未満の場合に中、110以上の場合に高と判定される。
【0027】
発汗については、多、適量、少に区分され、多と少の場合に異常と判定される。
発汗は、単位面積(1平方センチメートル)当たりの1分間の発汗量で判定され、0.1mg未満の場合に少、0.1mg以上0.5mg未満の場合に適量、0.5mg以上の場合に多と判定される。
【0028】
筋電位については、強、適度、弱に区分され、強と弱の場合に異常と判定される。
筋電位は、測定電位が50μV未満の場合に低、50μV以上500μV未満の場合に適度、500μV以上の場合に強と判断される。
【0029】
脳波については、ベータ波の場合には正常、デルタ波、シータ波、アルファ波の場合に異常と判定される。
デルタ波は、0.5〜4Hz未満の脳波で、ぐっすり眠っている場合に現れる。
シータ波は、4〜8Hz未満の脳波で、とろとろと眠くなってきた時に現れる。
アルファ波は、8〜13Hz未満の脳波で、健康な成人の、安静、リラックス、閉眼時に後頭部に現れる。
ベータ波は、13〜40Hz未満の脳波で、精神活動をしている部位に現れる。
【0030】
瞳孔については、広、通常、狭に区分され、広、狭の場合に異常と判定される。
瞳孔の場合、明るい場所の場合(運転者周辺が明るい場合)、4mm未満の場合に狭、4〜7mm未満の場合に通常、7mm以上の場合に広と判定される。
一方、暗い場所の場合、2mm未満の場合に狭、2〜5mm未満の場合に通常、5mm以上の場合に広と判定される。
そして、明るさに応じた瞳孔変化がない場合にも、異常と判定される。
【0031】
図3は、走行中に生体が異常と判定された際に、その異常状態(項目と区分)と共に個人特性DB162に保存される環境情報とその区分について表したものである。この環境情報は、快適経路判定用のデータとして使用される。
図3に示されるように、保存対象となる環境情報としては、時刻、天気、明るさ、気温、車両量、信号、道路種別、車線数、右左折、踏切、高低差、カーブ等がある。
時刻、天気、明るさ、気温については、センサや時計から検出する。
車両量については、通信装置22から取得するが、撮像装置による撮像画像から画像処理により取得するようにしてもよい。
信号、道路種別、車線数、右左折、踏切、高低差、カーブについては、地図DB161の道路情報から取得する。
【0032】
時刻については、朝、昼、夕、夜に区分され、天気については晴、曇、雨(霧)、雪に区分され、明るさについては明、暗に区分され、気温については、高、適温、低に区分されている。
また、他の項目については図3に示したように区分されている。
【0033】
図1において、経路コストデータ163には、地図DB161に格納されている道路データの各区間に対応するコストが格納されており、このコストを使用して経路探索が行われるようになっている。
経路コストデータ163に格納されるコストは、一般的な基準経路や最短時間経路を算出するためのコストと、上記各経路の所要走行時間を算出するための時間データである。
時間コストは、各区間を走行する場合の所要走行時間である。
【0034】
一般的な基準経路を計算するために使用する基準コストは、例えば、道路の距離、種別、幅員(片道何車線かを示す値)の各道路の構造データにより次の式(1)で計算される。
基準コスト=距離×種別係数×幅員係数×生体異常係数r …式(1)
ここで、種別係数の値としては例えば国道の場合で1.0で、一般道=1.5と規定され、例えば、距離200mの区間に対する基準コストは、次のように計算される。
片側1車線の国道の距離コスト=200×1.5×1.0=300m
【0035】
生体異常係数rは、本実施形態の特性判定処理(後述)において、生体情報が頻繁に異常となる環境項目(交差点、渋滞、信号の多さ等、坂道、カーブ等)に対応して設定される係数である。
この生体異常係数は、時間コストに対しても適用される。
【0036】
本実施形態では、後述する運転者の生体情報に基づく特性判定処理により、基準コストや交差点、カーブ等に対するコストが適宜変更される。
【0037】
プログラム記憶部17には、本実施形態における快適経路探索プログラム171(図5に従って後述)、特性判定プログラム172(図6に従って後述)、個人特性取得プログラム173(図4に従って後述)、経路案内プログラム174、その他の各種プログラムが格納されている。
経路案内プログラム174は、本実施形態により探索された快適経路に従って、運転者に経路を表示装置20や音声出力装置19による画像や音声により案内するプログラムである。
【0038】
入力装置18は、タッチパネル(スイッチとして機能)、キーボード、マウス、ライトペン、ジョイスティック、赤外線等によるリモコン、表示装置の表示画面に取り付けられたタッチパネル、リモコン、音声認識装置などの各種の装置が使用可能であり、各種情報を入力するための入力手段を構成する。
入力装置18は、本実施形態において目的地の設定等に使用される。
【0039】
音声出力装置19は、車内に配置された複数のスピーカ及び音声制御装置で構成される。この音声出力装置19は、オーディオ用のスピーカと兼用するようにしてもよい。
【0040】
表示装置20は、液晶表示装置、CRT、ヘッドアップディスプレイ等の各種表示装置が使用される。
経路探索の際には、本実施形態により探索された複数の快適経路とその快適度等が表示される。
また、快適経路に従って走行を開始した場合には、表示装置20には、車両周辺や快適経路周辺の地図や、探索経路、周辺施設案内画面なども表示されるようになっている。
【0041】
通信装置22は、通信手段として機能し、外部の情報センタやインターネットと接続して各種データの送信及び受信を行う。
本実施形態において通信装置22は、情報センタやVICSセンタ等から渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得するようになっている。
通信装置22で取得した渋滞情報については、本実施形態において、渋滞指数を算出する際に使用される。
【0042】
なお、図示しないが、本実施形態の経路探索装置は、運転者の生体情報異常時における環境情報として、時刻を判断するための時刻センサ、天候を判断するためのセンサとしワイパーの稼働状態を検出するワイパーセンサ、車幅灯のオン状態を検出する車幅灯センサ、ヘッドランプのオン状態を検出するヘッドランプセンサ、明るさを検出するセンサ、温度検出センサ等を備えている。
【0043】
次に、以上のように構成された経路探索装置における各処理について説明する。
図4は、個人特性蓄積処理の動作を表したフローチャートである。
この個人特性蓄積処理は、車両の走行開始により実行され走行中実行が継続されるが、イグニッションオンにより実行され、イグニッションオフにより終了するようにしてもよい。
【0044】
また、個人特性(快適経路判定データ)が所定量蓄積された後は、所定の期間(例えば、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年等、任意の期間Nヶ月))経過するまで、又は/及び、所定距離(例えば、50km、100km等、任意のMkm)走行するまで個人特性蓄積処理を停止し、期間が経過等した後に再度蓄積するようにしてもよい。再蓄積は蓄積が完了するまでは、従前のデータが使用され、再蓄積が完了した場合に更新されるようにする。
【0045】
個人特性蓄積処理において、生体情報取得装置12により各生体情報の検出及び画像処理(以下画像処理を含めて検出という)を行う(ステップ10)。
ECU10は、検出した生体情報について、生体情報判定データ164に従って、異常となった項目(心拍、発汗等)があるか否かを判断する(ステップ11)。
【0046】
いずれか1以上の生体情報についての異常が検出されると(ステップ11;Y)、ECU10は、異常となった生体情報の項目(内容)と、異常状態の区分、及び異常状態となった地点や区間における環境情報(車両量、信号量、道路種別、車線数、等)を、快適経路判定データとして個人特性DB162に格納する(ステップ12)。
なお、生体情報が正常か異常かについて、所定期間の計測が必要な項目や変化の計測が必要な項目(瞳孔の変化等)の場合には、所定量だけ計測値(取得値)をRAMに格納しておいて判定することになる。
【0047】
生体情報の異常が1つも検出されない場合(ステップ11;N)、及び快適経路判定データの格納(ステップ12)の後、ECU10は、処理を終了するか否か判断する(ステップ13)。
すなわち、ECU10は、走行の停止やエンジンがオフされた場合、また、上記したように所定量蓄積後停止する場合の所定量に達した場合に(ステップ13;Y)、処理を終了し、それ以外は(ステップ13;N)ステップ10に戻って、生体異常の監視を継続する。
【0048】
次に、運転者の生体情報を利用した快適経路探索処理について図5から図7を用いてい説明する。
図5は、快適経路探索処理の動作を表したフローチャートである。
ECU10は、目的地設定において、ユーザが設定した目的地と出発地を取得する(ステップ21)。
次いでECU10は、運転者の現在の生体情報に応じて経路探索用の基準設定を行うための特性判定処理を行う(ステップ22)。
【0049】
図6は、特性判定処理の動作を表したフローチャートである。
ECU10は、生体情報取得装置12により各生体情報の検出を行い(ステップ31)、検出した生体情報について、生体情報判定データ164に従って、異常となった項目(心拍、発汗等)があるか否かを判断する(ステップ32)。
なお、生体情報の検出と異常の判定については、車両の走行中における個人特性蓄積処理(図4)のステップ10、11において行われている処理と同じなので、その判断を兼用するようにしてもよい。
【0050】
検出した生体情報の全項目について異常が無い場合(ステップ32;N)、個人特性DB162から、個人特性蓄積処理により既に蓄積済みの(過去の)個人特性を抽出する(ステップ33)。
すなわち、ECU10は、個人特性DB162の蓄積データから、生体異常となっている項目と、その環境データを検索し、異常となった回数が所定のP回以上である環境項目を抽出する。例えば、交差点、細街路、渋滞している場合の生体異常回数が所定のP回を越えている場合に、かかる交差点等はユーザの苦手な環境と判断できるので、これをユーザの特性として抽出する。
【0051】
一方、生体情報のいずれか1つ以上の項目について異常が検出された場合(ステップ32;Y)、検出項目に対する生体情報の回数に係数q(q>1)を乗じた上で、ステップ33と同様にして、異常回数が所定のP回を越えている環境項目を抽出する(ステップ34)。
なお、係数qを乗じる代わりに/加えて、生体情報異常が検出された現時点の環境項目に対する所定回数に係数q2を乗じるようにしてもよい。
【0052】
次いでECU10は、抽出した特性(環境項目)から、経路探索の基準を設定し(ステップ35)、メインルーチンにリターンする。
経路探索の基準設定においてECU10は、ステップ33又はステップ34で抽出した環境項目に対応する時間コストと基準コストに乗ずる生体異常係数r(r>1、例えば、1)を設定する。
この生体異常係数は上記した式(1)で使用される。
例えば、抽出された右左折や複雑な構造の交差点(環境項目)などのコストを高くする等の経路探索基準が設定される。
【0053】
なお、異常回数に応じて環境項目に対応する生体異常係数rを変更するようにしてもよい。例えば、P1〜P2回はr1=1.2、P2〜P3はr2=1.3、P3〜P4はr3=1.4、P4以上はr4=1.5というように、異常回数に応じて生体異常係数を変更することで、運転者にとってより苦手な走行環境の区間ほど、走行経路として選択されにくくなる。
【0054】
特性判定による経路探索の基準設定が終わると(ステップ22)、ECU10は、設定された基準(コスト)に従って、ステップ21で設定された目的地までの走行経路を複数探索する(ステップ23)。
この経路探索では、コストに生体情報の異常に基づいて運転者が苦手と考えられる走行環境のコストを高くすることで、運転者に苦手な区間が選択されにくくなり、より快適な経路が選択されやすくなる。
【0055】
次にECU10は、探索された複数の走行経路における渋滞情報を、通信装置22を介して情報センタやVICSセンタ等から取得する(ステップ24)。
本実施形態では、ステップ23の経路探索をした後に、渋滞情報を取得することで、渋滞情報を取得する範囲を特定することができるので効率的に渋滞情報を取得することができる。
なお、渋滞情報については、経路探索の途中において該当区間についての渋滞情報を順次取得するようにしてもよい。
【0056】
次にECU10は、検索した各走行経路に対する快適度判定を行う(ステップ25)。
図7は、快適度判定について説明するための図である。
いま、図7(a)に示されるように、出発地点Sから目的地Gまでの生体情報を考慮した走行経路として、経路a、経路b、経路cの3経路が探索されたものとする。
各経路a、b、cの所要時間については、該当箇所や区間の時間コストに生体異常係数rを乗じて計算した値である。
そして、図7(a)では、ステップ24で取得した渋滞情報の区間が渋滞と混雑に分けて表示されている。
【0057】
快適度Vについては、図7(b)に示されるように、各経路に対する渋滞指数Jと、環境適合指数Eとから判定される。
いま、出発地点Sから目的地Gまでの経路の距離(実際の距離)をL1とし、経路中に存在する苦手区間の距離をL2とした場合の環境適合指数Eは、次の式(2)で表される。
環境適合指数E=((L1−L2)/L1)×100(%) …式(2)
【0058】
ここで苦手区間は、生体異常となった走行環境と同一環境の区間である。
従って、環境適合指数は、出発地点Sから目的地Gまでの距離のなかに、苦手区間以外の区間(苦手でない区間)が含まれている割合で表されることになる。
なお、環境適合指数を算出する場合、渋滞区間については考慮されず、次の渋滞指数として反映される。
【0059】
渋滞指数Jは渋滞度をj、嫌渋滞係数をSとした場合、次の式(3)で表される。
渋滞指数J=j×S …式(3)で表される。
【0060】
ここで、渋滞度jは、各経路に含まれる渋滞区間及び混雑区間の距離の合計をL3とした場合、次の式(4)で表される。
J=(L3/L1)×100(%) …式(4)
【0061】
なお、距離L3については、単純に渋滞区間と混雑区間の距離の合計としたが、渋滞区間については、所定の係数d(例えば、d=1.2)を乗ずるようにしてもよい。
【0062】
また、嫌渋滞係数Sは、個人特性DB162に格納されている個人特性から判断され、渋滞に対して生体異常となる回数に応じて選択される。なお、生体異常となる項目(心拍、発汗等)については問われず全て計数される。
嫌渋滞係数Sは、例えば、異常回数がU1回未満は0(渋滞を嫌に思わない運転者)、異常回数がU1以上U2未満はS=1.2(渋滞が多少嫌いな運転者)、異常回数がU2以上はS=1.5(渋滞がとても嫌いな運転者)に設定されているが、この値は適宜変更可能である。
【0063】
以上の渋滞指数Jと環境適合指数Eを算出するとECU10は、快適度Vを求める。
この快適度Vは、環境適合指数E−渋滞指数Jの値をV(E,J)とした場合、次のように決められる。
快適度Vは、V(E,J)が50%未満を1、50%以上60%未満を2、60%以上70%未満を3、70%以上というように決定され、数値が大きいほど運転者にとって快適な経路であることを表している。
なお、本実施形態では、快適度Vを4段回に区分しているが、より多くの区分に分けるようにしてもよい。
【0064】
ECU10は、各経路についての快適度Vの値が求まると、探索した各走行経路のうち快適度が最も高い経路を快適経路に決定し、地図情報と共に表示装置20に表示する。
その際、決定した快適経路と共に、他の経路についても快適度が高いW(例えば、快適経路を含めて3つ)の経路について、表示装置20に表示することで、ユーザに変更可能な経路として提供する。
【0065】
なお、表示装置20に表示する各経路については、図7(a)に示されるように、渋滞区間、混雑区間、及び各経路a〜cの所要時間と快適度を併せて表示するようにする。
そして、苦手区間についても色分け等により識別可能に表示するようにしてもよい。
【0066】
各経路を表示装置20に表示した後ECU10は、表示経路以外の経路への変更をユーザ選択したか否かを監視し(ステップ26)、変更を選択した場合(ステップ26;Y)にはステップ22に戻って、他の経路を探索する。その際、ECU10は、経路変更が選択された際にユーザにより選択された項目を優先して再探索するようにする。
【0067】
一方、経路が変更されず、表示した経路のいずれかが選択された場合(ステップ26;N)、ECU10は、選択された走行経路に従って経路案内を開始し(ステップ27)処理を終了する。
なお、ユーザが表示した経路のいずれも選択せずに走行を開始した場合、ECU10は、決定した快適経路の案内を開始する。
【0068】
次に、本願発明の第2実施形態について説明する。
(3)第2実施形態の概要
この第2実施形態では、目的地まで経路探索した複数の走行経路上を走行している他車両のうち、自車両の運転者と同一の特性を持つ(生体異常となっている項目と、その環境項目が同一又は類似している場合)他車両の運転者が、現在どのような状態で運転しているかを、情報センタから取得する。
他車両の状態としては、生体情報の異常項目の数と程度に応じたストレス度(ストレス大、ストレス小、ストレス無の3の状態)をその車両位置と共に取得する。
そして、各経路に対して、その経路上の全車両数に対するストレス無の車両数の比率から快適指数Kを算出し、この快適指数Kの値に応じて快適度V2を決定する。
【0069】
なお、説明する第2実施形態では、更に、第1実施形態と同様に環境適合指数Eと渋滞指数Jを求め、これらと快適指数Kとから快適度V2を決定する場合について説明するが、快適指数Kから快適度V2を決定するようにしても、運転者の生体情報にもとづく快適な経路を探索することができる。
【0070】
(4)第2実施形態の詳細
第2実施形態における経路探索装置の構成としては、図1に示した第1実施形態の構成に加え、他車特性取得プログラムがプログラム記憶部17に格納される。
また、快適経路探索プログラム171及び個人特性取得プログラム173の一部が変更される。
以下第2実施形態について相違点を中心に説明する。
【0071】
第2実施形態では、図4で説明した個人特性蓄積処理において、快適経路判定データを個人特性DBに記憶した(ステップ12)後、及び生体異常が検出されていない場合(ステップ11;N)に、特性データ(異常ありの場合には生体異常の項目と程度、異常なしの場合にはストレス無)と、現在位置と、車両IDとを情報センタに送信する。
【0072】
なお、生体情報による快適度判定の精度を上げるために、車両IDに代えて、運転者IDを使用するようにしてもよい。
この場合、各車両は運転者の体重や座席位置、顔画像の画像認識等によって、運転者を区別し、各運転者毎に運転者IDを登録しておくようにする。
また、運転者自身が運転者IDを入力するようにしてもよい。
【0073】
このように各車両が所定周期で自車両運転者の特性データを情報センタに送信することで、情報センタでは各車両の現在のストレス状態を把握することができる。
また情報センタでは、受信した各車両の特性データを車両ID毎に特性データーベースに蓄積しておくことで、問い合わせが有った特定運転者の特性と同一(類似)の特性を持つ車両を抽出することが可能になる。
【0074】
なお、情報センタでは、各時点で受信した特性データを蓄積することで、各車両の個人特性DBと同一のデータを保有することになるが、データが大量になる場合には、特性の同一類似を抽出可能なデータを作成して保存するようにしてもよい。
例えば、所定量蓄積した特性データから、その運転者の苦手な環境項目(図3の各項目)を記憶するようする。
【0075】
また、第2実施形態では、図5で説明した快適経路探索処理において、経路探索(ステップ23)と快適経路判定(ステップ25)の間に、他車情報取得処理を行う。
この他車情報取得処理は、渋滞情報取得(ステップ24)の前後どちらでもよい。
【0076】
図8は、第2実施形態における他車情報取得処理の動作、及び、その場合の情報センタによる他車情報送信処理について表したものである。
車両のECU10は、ステップ23で探索した各走行経路と車両IDを通信装置22を介して情報センタに送信する(ステップ41)。
【0077】
情報センタでは(実際には、処理は所定プログラムに従って情報センタのCPUが処理するが、情報センタの動作として説明する)、送信される経路データと車両IDを受信すると(ステップ42)、受信した経路上に存在する他車両を検出し、その位置とストレス情報を取得する(ステップ43)。
この場合、経路上に存在する他車両の検出は、各車両の個人特性蓄積処理において所定間隔毎に送信されてくる特性データと現在位置に基づいて行われる。
【0078】
次いで情報センタでは、検出した他車両の中から、ステップ42で受信した車両IDに対応する特性データと同一特性を持つ車両を抽出する(ステップ44)。
ここで、同一特性については、問い合わせの有った車両IDに対応する特性(苦手な走行環境項目)と、他車両の特性とのあいだで、所定割合以上の一致があれば同一とみなすようになっている。
【0079】
次いで情報センタは、抽出した他車両の現在位置と、現時点でのストレス状態を問い合わせの有った車両に送信して(ステップ45)、処理を終了する。
一方、車両のECU10では、情報センタから送信される各車両の現在位置とストレス状態を受信し(ステップ46)、他車情報取得処理を終了する。
【0080】
図9は、第2実施形態における快適度判定について説明するための図である。
第2実施形態の快適度判定において、ECU10は、図9(a)に示されるように、出発地点Sから目的地Gまでの生体情報を考慮した走行経路a、経路b、経路cの3経路が表示装置20に表示される。
そして、第1実施形態の場合に加え、情報センタから受信した各他車両の位置とその運転者のストレス状態(ストレス大、ストレス小、ストレス無)を区別して表示する。
【0081】
そして、ECU10は、図9(b)に示されるように、取得した他車情報(車両位置とストレス状態)に基づいて快適指数Kを算出する。
すなわち、快適指数Kは、各経路上に存在する全車両数をX1とし、そのうちストレス無の車両数をX2とした場合、快適指数Kは次の式(5)により算出する。
快適指数K=(X2/X1)×100(%) …式(5)
【0082】
そして、第2実施形態ではまず、V(E,J,K)=環境適合指数E−渋滞指数J+快適指数Kを算出する。
ついで、ECU10は、V(E,J,K)が40%未満を1、40%以上50%未満を2、50%以上60%未満を3、60%以上の区分に従って、快適度Vを決定する。
【0083】
以上、本発明の経路探索装置における1実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した実施形態では、検出する生体情報として、脈拍数と発汗情報等を検出するようにしたが、他の生体情報として血圧センサにより運転者の血圧を検出するようにしてもよい。
この場合の血圧センサは、例えば、人体において心臓の収縮に伴う血液の脈波が心臓から指先に到達するまでの脈波伝播時間(PWTT:Pulse Wave Transmit Time)と血圧との相関関係を利用して血圧測定を行うものである。
血圧センサは、心臓の拍動時に発生する電位変化を検知して心臓の収縮タイミングを検知するための電極センサと、指先の血流量の変化を赤外線により検知して脈波が指先に到達したタイミング(脈拍)を捉えるための赤外線センサを備えており、これらセンサにより検知した脈波伝播時間に基づいた演算により血圧を測定する。
なお、特開2000−107141号公報に記載されるように、心臓からの距離の差を利用して、脈拍を計測する脈拍センサを両センサ部に配置するようにしてもよい。
【0084】
説明した第1実施形態では渋滞指数と環境適合指数の両項目に基づいて、また、第2実施形態では渋滞指数と環境適合指数と快適指数の全項目に基づいて、快適度、快適経路を決定する場合について説明したが、いずれか1つ以上の項目に基づいて快適経路を決定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の1実施形態における経路探索装置の構成図である。
【図2】生体情報の状態区分を表したものである。
【図3】走行中に生体が異常と判定された際に、個人特性DBに保存される環境情報とその区分について表した説明図である。
【図4】個人特性蓄積処理の動作を表したフローチャートである。
【図5】快適経路探索処理の動作を表したフローチャートである。
【図6】特性判定処理の動作を表したフローチャートである。
【図7】快適度判定についての説明図である。
【図8】第2実施形態における他車情報取得処理の動作、及び、その場合の情報センタによる他車情報送信処理について表したフローチャートである。
【図9】第2実施形態における快適度判定についての説明図である。
【符号の説明】
【0086】
10 ECU
11 現在位置検出装置
111 GPSセンサ
112 車速センサ
113 ジャイロセンサ
12 生体情報取得装置
121 心拍センサ
122 発汗センサ
123 筋電位センサ
124 脳波センサ
125 画像処理装置
15 画像入力装置
16 データ記憶部
17 プログラム記憶部
18 入力装置
19 音声出力装置
20 表示装置
22 通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者の生体情報を取得し、その生体情報の異常を検出する生体異常検出手段と、
前記生体の異常を検出した際の走行環境と異常状態とを記憶する異常状態記憶手段と、
目的地を入力する目的地入力手段と、
前記入力された目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
探索された経路の案内を行う経路案内手段とを備え、
前記経路探索手段は、前記異常状態となった走行環境の経路区間が少なくなる走行経路を探索することを特徴とする経路探索装置。
【請求項2】
前記経路探索手段は、前記異常状態記憶手段に記憶されている異常状態となった走行環境に対応するコストを増加して経路探索を行うことを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項3】
前記経路探索手段は、現在の生体情報が異常である場合に、更に対応する走行環境のコストを増加して経路探索を行うことを特徴とする請求項2に記載の経路探索装置。
【請求項4】
前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、走行経路に含まれる、前記異常状態記憶手段に記憶されている生体異常となった走行環境と同一環境の区間の長さの、該走行経路の全長に対する割合を環境適合指数として算出する環境適合指数算出手段と、
環境適合指数に応じた各走行経路の快適度を前記各走行経路とともに表示する快適度表示手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の経路探索装置。
【請求項5】
前記経路探索手段で探索した各走行経路に対する渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、
前記取得した渋滞情報に基づき、各走行経路に含まれる、渋滞している区間の合計距離の、該走行経路の全長に対する割合を渋滞度として算出する渋滞度算出手段と、
前記異常状態記憶手段に記憶されている渋滞に対する生体異常の量と、前記渋滞度とに応じた各走行経路の快適度を前記各走行経路とともに表示する快適度表示手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の経路探索装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−205764(P2007−205764A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−22579(P2006−22579)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(591261509)株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Fターム(参考)】