説明

縦型EEPROMNROMメモリデバイス

【課題】電荷捕獲領域の重なりがなく、過消去特性が改善された、より狭い素子間隔の高密度なNROMメモリアレイを製造する方法及び構造体を提供する。
【解決手段】NOR又はNAND型高密度メモリ構成において縦型NROMメモリセル及び縦型選択ゲートを有効に利用するNROM EEPROMメモリデバイス及びアレイが開示される。本発明に係るメモリの実施形態では、縦型選択ゲート及び縦型NROMメモリセルを用いて、NOR及びNAND型NROM構成のメモリセル列、メモリセグメント及びメモリアレイを形成する。これらNROMメモリセル構成によって、構成要素として選択ゲートを有するメモリデバイス又はメモリアレイをより高密度にすることが可能となる。これらメモリデバイス又はメモリアレイにおいては、半導体製造プロセスによって作製可能な加工寸法を利用することができ、かつ、典型的なマルチビットNROMセルにおいて存在する電荷分離に関する問題を被ることがない。さらに、上述のメモリセル構造体は、NROMメモリセルからそれらに関連したビット/データ線及び/又はソース線とを絶縁する選択ゲートの後ろに、NROMメモリセルを配置することによって、擾乱及び過消去問題を軽減することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、集積回路に関し、より詳細には、EEPROMメモリデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、メモリデバイスは、コンピュータ内に内部記憶領域として設けられる。メモリという用語は、集積回路チップの形態をとるデータ記憶装置を示す。電子技術の分野では、現在、様々な種類のメモリが用いられており、一般的なタイプの1つとして、RAM(ランダムアクセスメモリ)がある。RAMは、コンピュータ環境において、メインメモリとして多く使用されている。RAMは、読み出し、書き込みに関するものである。すなわち、データをRAMに書き込み、また、読み出すことが可能である。これは、データを読み出すだけのリードオンリーメモリ(ROM)とは異なっている。大部分のRAMは、揮発性、すなわち、記憶を保持するため電流を定常的に流す必要がある。そのため、電源をオフにすると、RAM内のデータは失われる。
【0003】
通常、コンピュータには、コンピュータを起動するための命令を有する少数のROMが設けられている。RAMと異なり、ROMには書き込みができない。EEPROM(電気的消去可能及び書き込み可能な読み出し専用メモリ)は、特殊なタイプの不揮発性ROMであり、これは、電荷の作用を受けることで消去を行うことができる。EEPROMは、電気的に絶縁されたゲート(浮遊ゲート)を有するメモリセルを多数備える。データは、その浮遊ゲートにおける電荷の形態で、メモリセル内に記憶される。電荷は、特有の書き込み動作及び消去動作によって、浮遊ゲートへ転送されたり、取り除かれたりする。
【0004】
さらに別のタイプの不揮発性メモリとして、フラッシュメモリがある。フラッシュメモリは、EEPROMの一種であり、通常は、1バイト単位ではなく、ブロック単位で消去及び書き込みが行われる。一般に、フラッシュメモリは、メモリアレイを備えており、このメモリアレイは、多数のメモリセルを有する。各メモリセルは、電荷保持可能な浮遊ゲート電界効果トランジスタを有している。セル内のデータは、浮遊ゲートにおける電荷の有無により、判断される。このセルは、通常、「消去ブロック」と呼ばれる単位にグループ分けされている。一般に、フラッシュメモリアレイのメモリセルは、「NOR」型(各セルは直接ビット線に接続される)又は「NAND」型(セルは、セル列に接続され、すなわち各セルはビット線に間接的に接続され、アクセスするためにはセル列の他のセルも動作させる必要がある)に構成される。消去ブロック内の各セルは、浮遊ゲートに電荷を蓄積することによって、ランダムに、電気的に書き込むことができる。電荷は、ブロック消去動作によって、浮遊ゲートから取り除くことができる。この場合、消去ブロック内の全ての浮遊ゲートメモリセルが、単一の動作で消去される。
【0005】
フラッシュメモリの最近のタイプの1つとして、窒化物読み出し専用メモリ(NROM)がある。NROMは、フラッシュメモリの特徴をいくつか備えているが、従来のフラッシュメモリに必要な特殊な製造プロセスを必要とせず、このため、NROM集積回路は、標準のCMOSプロセスを用いることで実現することができる。このような独自の特徴により、NROMメモリセルにおいては、各セルに多数のデータビット(典型的には各セルに2ビット)を記憶させることができるものもある。
【0006】
図1は、チャネル長Lを有する従来技術に係るNROMメモリセルの断面図である。このセルは、酸化物−窒化物−酸化物(ONO)層上に形成された制御ゲート100から構成される。ONO層は、窒化物層103の最上部の酸化物層101で構成され、この窒化物層103に、電荷がセルの種々の状態に応じて蓄積される。一実施形態では、セルは、窒化物層103に2ビットデータを記憶するための電荷捕獲領域105、106を有する。この窒化物層103は、基板上の別の酸化物層104上に堆積される。
【0007】
ゲート100の両端部には、2つのソース/ドレイン領域109、111が、設けられる。このソース/ドレイン領域109、111は、2つのソース/ドレイン領域109と111との間のチャネル領域110によって、接続される。各ソース/ドレイン領域109又は111の機能(ソースとして機能するか、ドレインとして機能するか)は、ビット捕獲領域105、106のうちのどちらが読み出されているか、書き込まれているかで決まる。例えば、読み出し動作においては、電荷が、左側のソース/ドレイン領域111に入力され、右側のソース/ドレイン領域109から出力される場合、左側がソース111であり、右側がドレイン109となる。そして、データビット電荷が、窒化物層103上のソース111側のビット捕獲領域106に蓄積される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
集積回路プロセス技術の向上に伴い、製造業者は、製造されるデバイスの加工寸法を低減し、IC回路やメモリアレイの密度を増大しようとしている。特にNROMメモリアレイにおいては、メモリアレイを構成するNROMメモリセルのチャネル長及び列内のメモリセル間の間隔は、所定の領域に配置できるメモリセルの数量に大きな影響を及ぼすため、アレイの密度や得られるメモリデバイスのサイズに直接的な影響をもたらす。さらに、多くの場合、プロセス可能な最小加工寸法を実現する以前に、デバイスの加工寸法は、デバイス特性によって制限されてしまう。特にNROMデバイスにおいては、チャネル長を小さくしていくと、デバイス動作特性で決定される最小サイズとなる。ここで、図2は、100nmより小さいチャネル長を有する従来技術に係る平面型NROMデバイスを示す。この場合、チャネル長が短いため、2データビット/セルNROMデバイスの電荷捕獲領域205と206が重なってしまう。この重なりによって、データ書込みエラーやデータ読み出しエラーが発生する恐れがある。
【0009】
浮遊ゲートメモリセルアレイやNROMメモリセルアレイにおいては、さらに別の問題として、メモリセルが過消去されてしまうという問題がある。NROMメモリセルは、MOSFETトランジスタと同様の構造であり、制御ゲートが、チャネル、ソース及びドレインから、絶縁物によって絶縁される。さらに、絶縁された電荷捕獲層が、絶縁物内に形成される。MOSFETトランジスタと同様に、NROMメモリセル/トランジスタを選択、すなわち、動作させる場合に電流が流れるが、電荷捕獲層に捕獲された電荷は、動作(チャネル内の電流)の方向に依存して、NROMトランジスタの電流量に影響を及ぼし、動作方向において、閾値を上昇させたり、下降させたりする。NROMメモリセルの書き込み、又は、消去において、電荷は、NROMトランジスタの電気的に絶縁された電荷捕獲層へ送られたり、取り除かれたりする。この際、NROMトランジスタ/メモリセルの電荷捕獲層から、電荷が過剰に取り除かれると、選択されていない場合でも動作方向に電流が流れる。このような過消去の状態にあるNROMトランジスタは、共有されたビット線及び/又はメモリ列の電流に影響を及ぼし、これら共通ビット線及び/又はメモリ列を通じて他のメモリセルから読み出されるデータを破損する可能性がある。
【0010】
上述した理由、及び当業者であれば明細書に記載された内容を理解することによって明らかとなるであろう以下に述べる理由により、本技術分野において、電荷捕獲領域の重なりがなく、過消去処理特性が改善された、より狭い素子間隔の高密度なNROMメモリアレイを製造する方法及び構成が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
過消去処理特性が改善された、素子間隔がより狭く、高密度なNROMメモリアレイを製造する際に伴う上述した問題及びその他の問題は、本発明によって解決され、また、以下の明細書を検討することによって理解されるであろう。
【0012】
本発明の実施形態に係るNROM EEPROMメモリデバイス及びアレイは、NOR型又はNAND型高密度メモリ構成において縦型NROMメモリセル、及び、縦型選択ゲートを有効に利用するものである。本発明に係るメモリの実施形態では、縦型選択ゲート及び縦型NROMメモリセルを用いて、NOR型及びNAND型NROM構成のメモリセル列、メモリセグメント(区分された領域)及びメモリアレイを形成する。これらNROMメモリセル構成によって、一体的に選択ゲートを有するメモリデバイス又はメモリアレイをより高密度にすることが可能となる。これらメモリデバイス又はメモリアレイは、半導体製造プロセスによって作製可能な加工寸法を利用することができ、かつ、典型的なマルチビットNROMセルにおいて存在する電荷分離に関する問題の影響を受けることがない。さらに、上述のメモリセル構造は、NROMメモリセルとそれらに関連したビット/データ線とを絶縁する選択ゲートの後ろに、NROMメモリセルを配置することによって、擾乱(disturb)及び過消去問題を軽減することが可能となる。
【0013】
本発明の一実施形態においては、メモリデバイスは、複数の柱状部とそれら柱状部の間にある複数のトレンチを有する基板上に形成されたNOR型NROMメモリアレイと、複数のメモリセル構造体と、を備える。各メモリセル構造体は、1つのトレンチの第1側壁に縦型に形成されたNROMメモリセルと、その1つのトレンチの第2側壁に形成された選択ゲートとを有する。その選択ゲートは、そのトレンチの底部に形成された第1ソース/ドレイン領域によって、NROMメモリセルに接続される。
【0014】
本発明の別の実施形態においては、NROMメモリセル構造体は、2つの隆起領域を有し、これら隆起領域の間にトレンチが形成された基板を有する。NROMメモリセルは、トレンチの第1側壁に縦型に形成され、選択ゲートメモリセルは、トレンチの第2側壁に縦型に形成される。このNROMメモリセルが、トレンチの底部のソース/ドレイン領域によって、選択ゲートに接続される。
【0015】
本発明のさらに別の実施形態においては、NROMメモリセル構造体の形成方法が提供される。この方法は、基板上に2つの隆起領域を形成し、これら隆起領域の間にトレンチを形成するステップを有する。さらに、トレンチの第1側壁にNROMメモリセルを形成するステップと、トレンチの第2側壁に選択ゲートを形成するステップと、トレンチの底部にソース/ドレイン領域を形成するステップと、を含む。
【0016】
本発明の他の実施形態においては、NAND型NROMメモリセル列は、1以上の隆起領域を有し、かつ、それら領域の間にトレンチが形成された基板を有する。複数のNROMメモリセルは、トレンチの側壁に縦型に形成され、また、1以上の隆起領域の最上部、及び、トレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、直列の列に接続される。さらに、列の第1NROMメモリセルは第1選択ゲートに接続される。
【0017】
本発明のさらに他の実施形態においては、メモリアレイは、複数の柱状部とそれら柱状部の間にあるトレンチを有する基板を備える。複数のNROMメモリセルは、複数の柱状部と複数のトレンチの側壁に縦型に形成され、また、複数の柱状部の最上部、及び、トレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、接続されて、複数のNAND型メモリ列となる。さらに、各NAND型メモリ列の第1NROMメモリセルは、第1縦型選択ゲートに接続され、また、各NAND型メモリ列の最後のNROMメモリセルは、第2縦型選択ゲートに接続される。
【0018】
本発明の別の実施形態においては、NAND型メモリセル列の形成方法が提供される。この方法は、基板上に1以上の隆起領域を形成し、それら隆起領域の間にトレンチを形成するステップを備える。さらに、それら1以上の隆起領域の側壁に複数のNROMメモリセルを形成するステップと、それら1以上の隆起領域の最上部、及び、それらトレンチの底部に1以上のソース/ドレイン領域を形成するステップと、その列の第1NROMメモリセルに接続される第1縦型選択ゲートとその列の最後のNROMメモリセルに接続される第2縦型選択ゲートとを形成するステップと、を備える。
【0019】
さらに、他の実施形態が説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。添付図面は、本明細書の一部を構成するものであり、本発明の具体的な好ましい実施形態を例示している。これら実施形態の各々は、当業者が発明を実施できるように十分に説明されている。なお、本発明の意図及び範囲を逸脱することなく、論理的、機械的、電気的な変更を加えて発明を実施してもよい。上述の記載及び以下の記載において用いられる用語ウェハ及び基板は、いかなる半導体構造体基材をも含む。両用語とも、シリコン・オン・サファイア(SOS)技術、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)技術、薄膜トランジスタ(TFT)技術、ドーピングされた及びアンドープの半導体、半導体基材によって支持されたシリコンエピタキシャル層、当業者に周知のその他の半導体構造体とを含むものと理解されるべきである。さらに、以下の記載において、ウェハ又は基板に言及される場合、それより前の工程によって、半導体基材に領域/接合部が形成されていてもよい。従って、以下の詳細な説明は、限定的に解釈されるべきではない。本発明の範囲は、添付されたクレーム及びその均等物によってのみ定義されるものである。
【0021】
本発明の実施形態に係るNROM EEPROMメモリデバイス及びアレイは、NOR又はNAND型高密度メモリ構成において縦型NROMメモリセル、及び、縦型選択ゲートを有効に利用するものである。本発明に係るメモリの実施形態では、縦型選択ゲート及び縦型NROMメモリセルを用いて、NOR及びNAND型NROM構成のメモリセル列、メモリセグメント及びメモリアレイを形成する。これらNROMメモリセル構成によって、構成要素である選択ゲートを有するメモリデバイス又はメモリアレイをより高密度にすることが可能となる。これらメモリデバイス又はメモリアレイは、半導体製造プロセスによって作製可能な加工寸法を利用することができ、かつ、典型的なマルチビットNROMセルにおいて存在する電荷分離に関する問題を被ることがない。本発明の実施形態では、NROMメモリセル/ゲートを縦方向に構成することによって、NROMメモリセルのチャネル長を効果的に電荷分離ができるような適切な長さに保持した状態で、メモリアレイセルの密度を増大させ、製造可能な最小加工寸法が利用できる。さらに、上述のメモリセル構造体は、NROMメモリセルとそれらに関連したビット/データ線及び/又はソース線とを絶縁する選択ゲートの後ろに、NROMメモリセルを配置することによって、擾乱及び過消去問題を軽減することが可能となる。
【0022】
上述のように、集積回路プロセス技術の向上に伴って、製造業者は、製造されるデバイスの加工寸法を低減して、IC回路やメモリアレイの密度を増大させようとしている。多くの場合、プロセス可能な最小加工寸法を実現する以前に、デバイスの加工寸法は、デバイス特性によって制限されてしまう。つまり、NAND型及びNOR型のNROM EEPROMメモリアレイにおいて、チャネル長を小さくし、列内のメモリセル間の間隔を小さくしていくと、メモリアレイを構成するNROMメモリセルのデバイス動作特性により決定されるような最小サイズになる。このため、プロセス技術によって、より小さい加工寸法及び/又はチャネル長が実現できるとしても、メモリセルアレイの最大密度が制限されてしまう。特に、これは、メモリセルの実装面積(例えば、メモリセルチャネル幅)における小さな変化やアレイにおけるセル密度が、全体のアレイサイズや得られる記憶容量に大きな影響を及ぼすような種類の大容量メモリにおいて、問題となる。
【0023】
上述のように、NROMメモリセルへの書き込みは、メモリセルの電荷捕獲層に電荷を書き加え、蓄積させることである。しかしながら、上述したように、これらデバイスの独自の特性の理由により、NROMメモリセルは、各セルに複数のデータビットを記憶することも可能であり、典型的なNROMメモリセルトランジスタにおける2ビットの記憶では、各ソース/ドレイン領域の近傍の電荷捕獲層に1データビットが記憶される。この場合、NROMメモリセルトランジスタでは、ソース/ドレイン領域(ソース/ドレインの機能は相互に切り替わる)の電流の順方向及び逆方向の状態で読み出し、書き込みが行われ、2つの記憶されたデータビットの書き込み、読み出し、及び、消去のためのアクセスが可能になる。各ソース/ドレイン領域の機能(ソースとして機能するか、ドレインとして機能するか)は、ビット捕獲領域のうちのどちらが読み出されるか、書き込まれるかで決まる。例えば、読み出し動作においては、電荷が、左側のソース/ドレイン領域に入力され、右側のソース/ドレイン領域から出力される場合、左側がソースとなり、右側がドレインとなる。そして、データビット電荷が、窒化物層上のソース側のビット捕獲領域に記憶される。電荷捕獲層に電子が局在して記憶されるため、NROMメモリセルを読み出す際、ソースとして動作するソース/ドレイン領域の最近傍の電荷捕獲層に蓄積された電荷だけが、デバイスを流れる電流に影響を及ぼす。もう一方のソース/ドレイン領域近傍に記憶された電荷は、読み飛ばされ(read through)、最小限の影響ですむ。NROMメモリセルトランジスタのビットは、記憶された各データビットに対して、読み出しの方向とは逆のバイアス/逆の電流方向の状態で、書き込まれる。
【0024】
通常、NROMメモリセルは、エンハンスメント型MOSトランジスタとして電気的には動作する、つまり、電流を流すためにはゲート及びチャネルに正の電圧を印加する必要がある。ドレインとしてバイアスされたソース/ドレイン領域近傍のNROMトランジスタ/メモリセルの電荷捕獲層に捕獲された電荷の有無によって、このバイアス方向における閾値電圧特性が変化し、その結果、ある所定のゲートチャネル電圧においてトランジスタを流れる電流の量が変動する。選択されたバイアス方向におけるNROMトランジスタメモリセルの有効閾値電圧は、ソースとして動作するソース/ドレイン領域近傍の電荷捕獲層への電子の蓄積に伴って増加し、また、蓄積された電荷が取り除かれるに伴って減少する。EEPROMメモリアレイにおけるNROMメモリセルでは、ソースとしてバイアスされたソース/ドレイン領域に接続されたデータ/ビット線と制御ゲートに選択された読み出し電圧レベルを印加して、メモリセルにアクセスすることによって、読み出しが行われる。通常、ドレインとしてバイアスされたソース/ドレイン領域に接続されたビット/データ線を流れるNROMメモリセルの電流量から、記憶されたデータが検知される。
【0025】
EEPROMメモリアレイのNROMメモリセルへの書き込みにおいては、通常、ファウラ−ノルドハイム トンネリング(FN−トンネリング)かチャネルホットエレクトロン注入(HEI)のいずれか1つによって、電子はメモリセルの電荷捕獲層へ送られる。増大された基板ホットエレクトロン注入(SEHE)のようなNROMメモリセルの書き込みの別の形態も知られており、また、利用されるが、マルチビット動作に対しては適当ではない。FN−トンネリングは、通常、チャネルに対してNROMメモリセルに正の制御ゲート電圧を印加して、電荷捕獲層へ電子をトンネル注入することによって、行われる。チャネルホットエレクトロン注入(HEI)は、通常、制御ゲートとNROMメモリセルのドレインとしてバイアスされたソース/ドレイン領域とに正の電圧を印加し、ソースとしてバイアスされたソース/ドレイン領域に低電圧を印加して、又は、接地して、電荷捕獲層に電子を注入することによって、行われる。多くの場合、書き込み電圧は、繰り返しパルスであり、書き込み処理をチェックするためメモリセルが読み出され、NROMメモリセルに対して、より正確な書き込みが行われる。
【0026】
EEPROMメモリアレイのNROMメモリセルの消去は、通常型のトンネリングか、又は、チャネルに対して負の制御ゲート電圧を印加することによって、行われる。また、増大されたバンド間トンネリングで誘起される基板ホットホール注入(SEBBHH)のような消去の別の形態も、NROMメモリセルの消去に用いられるが、マルチビット動作に対しては、適当ではない。EEPROMでは、均等に消去するために、多くの場合、メモリセルを消去するための電圧を印加する前に、消去すべきデータセグメント内のNROMメモリセル全てに書き込みを行う。書き込みと同様に、消去電圧は、通常、繰り返しパルスであり、各パルスの後に、NROMメモリセルが消去されているか、また、書き込まれていない場合のしきい値電圧状態に戻っているかを確認するため、メモリセルがチェックされる。
【0027】
問題として、消去処理中に、「過消去」状態になることで、NROMメモリセルトランジスタの電荷捕獲層、又は、各電荷捕獲領域から電荷が過剰に取り除かれることがある。そのような場合、NROMメモリセルトランジスタの閾値電圧を変化させるだけの電荷が取り除かれ、その結果、トランジスタがデプレッション型デバイスとして動作してしまう、つまり、選択されたバイアス方向において電流を遮断するには、負の制御ゲート−チャネル電圧を印加する必要がある。この状態では、ソースに対して制御ゲートに負の電圧を印加しない限り、メモリによって選択されなかった場合でも、NROMメモリセルトランジスタには電流が流れてしまう。過消去状態にあるNROMメモリセルが選択されない場合でも、上述の「過消去」状態及び選択されたバイアス方向において得られる電流が、共通ビット線を共有する別のNROMメモリセルの値の読み出しを妨げ、読み出しデータを破損する恐れがある。
【0028】
NROMメモリセルにおける過消去問題を複雑化している要因として、NROMメモリセルの消去(電荷捕獲層又は電荷捕獲領域からの電荷の除去)において、全てが同じ速度で行われるわけではないということがある。通常、1以上のいわゆる「高速消去」メモリセルがあり、そのようなメモリセルは、消去のために選択された他のメモリセル群よりも速く消去される。このような高速消去NROMメモリセル群の予期せぬ過消去の可能性を最小限に抑えるため、NROM EEPROMやフラッシュメモリデバイス/アレイの多くは、通常、上述した複雑で時間のかかる、消去用繰り返しパルス電圧によるメモリセル確認(verify)処理を利用して、NROMメモリセルの消去を行っている。
【0029】
図3Aは、ある所定のアレイにおけるNROMメモリセルの閾値電圧分布図300であり、NROMメモリデバイスでは典型的である、ある所定のバイアス方向における書き込み状態302及び消去状態304にあるNROMメモリセルの閾値電圧の分布釣鐘曲線を示す。図3Aは、また、過消去(デプレッションモード)状態306になって、消去されてしまうセルの数を示す。図3Bは、メモリアレイ312のビット線310と、読み出すために選択/動作されていない過消去状態にあるNROMメモリセル316を流れる電流314を示す。
【0030】
EEPROMやフラッシュメモリアレイのメモリセルに影響を及ぼす別の問題としては、「擾乱(disturb)」がある。通常、擾乱は、以下のように起こる。すなわち、NROMメモリセルセグメントや消去ブロックに対する書き込みや消去に用いられる電圧が上昇し、別のNROMメモリセルにおける別の電荷捕獲領域に記憶された書き込み値を「擾乱」して、データを破壊し、読み出す際にエラーを引き起こす。一般に、書き込み、又は、消去されるメモリセルと共通ワード線、ビット線、又は、ソース線を共有しているセルが擾乱を被る。
【0031】
本発明の実施形態では、NROMメモリセルを縦型に構成し、選択ゲートでセルを絶縁することによって、NROMメモリセルのチャネル長を適切なデバイス動作ができるようなサイズにすると同時に、メモリアレイセルの密度を増大させ、また、製造可能な最小加工寸法を利用できるようにする。さらに、縦型に構成して、トランジスタの有効な表面積を増大し、選択ゲートを組み込むことによって、擾乱及び過消去問題を軽減することが可能となり、信頼性が向上し、より高速で書き込み、消去が行えるようになる。
【0032】
上述したように、EEPROMやフラッシュメモリアレイ構成における一般的な2つのタイプとしては、「NAND」構成や「NOR」構成がある。そのように呼ばれる理由は、各基本メモリセルの構成が、対応する論理ゲート設計に対して共通の構造をもつからである。NORアレイ構成においては、メモリアレイのNROMメモリセルは、RAM又はROMと同様なマトリックスに配置される。アレイマトリックスの各NROMメモリセルのゲートは、ワード選択線(ワード線)に、行ごとで、接続され、ソース/ドレイン領域は、列ビット線に接続される。NOR構成のNROMメモリアレイは、ゲートに接続されたワード線を選択して、NROMメモリセルの行を動作させる行デコーダによって、アクセスされる。そして、接続されたソース線から接続された列ビット線に、書き込み状態に応じた異なる電流を流すことによって、選択されたメモリセルの行が、列ビット線に、記憶させるデータ値を配置する。ビット線のひとつの列ページが選択され、検知され、各データワードは、その列ページから検知されたデータワードから選択され、メモリから送られる。
【0033】
また、NANDアレイ構成においても、NROMメモリセルのアレイは、マトリックスに配置されて、そのアレイの各NROMメモリセルのゲートがワード線に、行ごとに、接続される。しかしながら、各メモリセルは、ソース線及び列ビット線に直接接続されない。代わりに、アレイのメモリセルは、典型的には8個、16個、32個、又はそれ以上ごとに、列で配置され、その列内のメモリセルは、共通ソース線と列ビット線との間をソースからドレインへと直列に接続される。これによって、NANDアレイ構成では、比較となるNORアレイよりも高密度なメモリセルを有することができるが、一般には、アクセス速度が遅く、書き込みも複雑となる。
【0034】
NAND構成のNROMメモリアレイは、ゲートに接続されたワード選択線を選択して、NROMメモリセルの行を動作させる行デコーダによって、アクセスされる。さらに、各列の選択されていないメモリセルのゲートに接続されたワード線も、駆動される。しかしながら、一般に、各列の選択されていないメモリセルは、高ゲート電圧で駆動されるが、それらセルは、パストランジスタとして動作し、それらセルに記憶されたデータ値によって制限されないように電流を通過させる。この際、電流は、直列に接続された列の各NROMメモリセルを通って、ソース線から列ビット線へ流れるが、読み出すために選択された各列のメモリセルのみによって制限される。このようにして、選択されたメモリセルの行の電流エンコードされた記憶データビット(current encoded stored data values)を列ビット線に配置する。ビット線の列ページが選択され、検知されて、それぞれのデータワードは、その列ページから検知されたデータワードの中から選択され、メモリから送られる。
【0035】
図4A、図4B及び図4Cは、従来技術に係るEEPROM又はフラッシュメモリデバイスの平面型NROMメモリアレイの簡略図である。図4Aは、平面型NOR構成のNROMメモリアレイ400の平面図であり、図4Bは、平面型NROMメモリアレイ400の側面図である。図4A、図4B及び図4Cでは、NROMメモリセル402は、ビット線412及びワード線406を有するNOR型メモリアレイの形態で、接続されている。ビット/ソース線412は、基板408に堆積されたN+ドーピング領域から、局在するように形成される。各NROMメモリセル402は、ビット線412であるN+ドーピング領域の間に形成されたゲート絶縁積層体を有し、それらN+ドーピング領域をドレイン及びソースとして利用する。ゲート絶縁積層体は、基板408の最上部にある絶縁層、その絶縁層上に形成された電荷捕獲層、その電荷捕獲層を覆うように形成されたゲート間絶縁層、及び、そのゲート間絶縁層を覆うように形成された制御ゲート406(一般にはワード線406と一体で形成され、制御ゲート線として知られている)とで構成される。図4Cは、NOR構成のNROMメモリアレイ400の等価回路図420であり、ビット線、ワード線及び基板接続部422に接続されたNROMメモリセル402を示している。
【0036】
図5A、図5B及び図5Cは、従来技術のEEPROM又はフラッシュメモリデバイスの平面型NAND NROMメモリアレイの簡略図である。図5Aは、NAND構成のNROMメモリアレイ500の平面型NAND NROMメモリ列504の平面図であり、図5Bは、平面型NAND NROMメモリ列504の側面図である。図5A及び図5Bにおいては、一連のNROMメモリセル502は、直列NAND列504(典型的には8個、16個、32個、或いはそれ以上)の形態で接続されている。各NROMメモリセル502は、基板508の最上部にある絶縁層、その絶縁層上に形成された電荷捕獲層、その電荷捕獲層を覆うように形成されたゲート間絶縁層、及び、そのゲート間絶縁層を覆うように形成された制御ゲート506(一般には制御ゲート線で形成され、ワード線として知られている)とで構成されるゲート絶縁積層体を有する。N+ドーピング領域は、各ゲート絶縁積層体の間に形成され、隣接するNROMメモリセルのソース/ドレイン領域を形成する。また、ソース/ドレイン領域は、NAND列504のセルを互いに接続する接続部としても動作する。選択ゲート510は、NAND NROM列504の両端に形成され、ゲート選択線に接続される。そして、NAND NROM列504の両端部をビット線接続部512に対して選択的に接続する。図5Cは、NAND構成のNROMメモリ列504の等価回路図520であり、NROMメモリセル502と基板接続部522とを示している。
【0037】
本発明の実施形態では、縦型NROMメモリセル及び縦型ゲート構造体が利用される。縦型メモリセルの形成方法としては、2002年6月21日に出願された米国特許出願第10/177,208号 発明の名称「1ビット/1F2の記憶密度を有する縦型NROM」及び1999年8月10日に特許公報が発行された米国特許第5,936,274号 発明の名称「高密度フラッシュメモリ」がある(両文献とも本出願と同一出願人である)。また、縦型スプリット制御ゲートの形成方法としては、2000年11月21日に特許公報が発行された米国特許第6,150,687号 発明の名称「埋め込まれたソース/ドレイン及び2重ゲートを有する縦型トランジスタを有するメモリセル」及び2000年6月6日に特許公報が発行された米国特許第6,072,209号 発明の名称「埋め込まれたビット線及びワード線を有する4F2折り返しビット線型DRAMセル構造体」がある(両文献とも本出願と同一出願人である)。
【0038】
図6A〜図6Cは、本発明の実施形態に係るNOR構成のNROMメモリアレイの縦型NROMメモリセルと縦型選択ゲートを示す。図6Aは、縦型NOR構成のメモリセル構造体604を簡略化した側面図であり、図6Bは、縦型NORメモリアレイ600の側面図である。図6Cは、縦型NOR構成のNROMメモリアレイ600の等価回路図620であり、NROMメモリセル602及び基板接続部622を示している。ここで、NOR構成のNROMメモリアレイ600が、EEPROM又はフラッシュメモリのアレイ及びデバイスに使用される。図6A及び図6Bからわかるように、1つの縦型NOR構成のメモリセル構造体604では、縦型に形成された2つのトランジスタが、1つの平面型NROMトランジスタが占めるであろう領域を占める(上方から見ると4F2の面積であり、各トランジスタは2F2の面積を有する)。ここで「F」は、規定のプロセス技術におけるフォトリソグラフィの最小分解能の大きさである。
【0039】
図6Aでは、縦型に形成されたNROMメモリセル602と選択ゲート610とが、縦型NOR構成のメモリセル構造体604において直列に接続されている。縦型NOR構成のメモリセル構造体604を作製する場合、トレンチ630が、基板608に形成される。そして、縦型NROMメモリセル602と縦型選択ゲート610が、トレンチ630の側壁に形成される。縦型NROMメモリセル602は、トレンチ側壁の表面に形成される絶縁層620、絶縁層620に形成される電荷捕獲層622(典型的には窒化物)、NROM622に積層されるゲート間絶縁層624、及び、ゲート間絶縁層624を覆うように形成される制御ゲート606(典型的には制御ゲート線の形態で形成され、ワード線として知られている)とで構成されるゲート絶縁積層体を有する。一実施形態においては、基板トレンチ630は、基板608上に積層されるマスク材をパターニングし、トレンチ630に異方性エッチングすることで、形成される。一実施形態においては、NROMメモリセル602のゲート絶縁積層体は、以下のように形成される。すなわち、トレンチ630を覆うようにゲート絶縁積層体の各材料を順次積層した後、マスキングし、積層した各層を方向性エッチングして、トレンチ630の側壁に堆積された材料のみを残す。他の実施形態においては、単一の工程で、ゲート絶縁積層体の異なる層を形成し、その後、マスキングし、で方向性エッチングを行う。
【0040】
縦型選択ゲート610は、トレンチ630の反対側の側壁に形成された絶縁層642と、絶縁層642に形成された制御ゲート644とから構成されたゲート絶縁積層体を有する。選択ゲート610のゲート絶縁積層体は、以下のように形成される。すなわち、縦型NROMメモリセル602と同様に、トレンチ630を覆うようにゲート絶縁積層体の各材料を順次積層する。ただし、絶縁層620及び電荷捕獲層622の堆積はスキップする。本発明に係る一実施形態においては、まず、NROMメモリセル602の絶縁層620及び電荷捕獲層622が形成され、その後、NROMメモリセル602のゲート間絶縁層624/制御ゲート606、そして選択ゲート610の絶縁層642/制御ゲート644が、連続して形成される。
【0041】
N+ドーピング領域626は、トレンチ630の隆起領域の上部及びトレンチ630の底部に形成され、縦型NROMメモリセル/ゲート絶縁積層体602のソース/ドレイン領域及び選択ゲート610のソース/ドレイン領域を形成する。また、N+領域は、メモリセル602と選択ゲート610とを接続し、縦型NORメモリ構造体604を形成し、さらに、縦型NOR構成のメモリセル構造体604をビット線612に接続する。ここで、N+ソース/ドレイン領域626の形成は、NROMメモリセル602及び選択ゲート610のゲート絶縁積層体の形成前又は形成後のどちらに行ってもよい。
【0042】
図6Bにおいて、縦型NOR構成のNROMメモリアレイ600は、一連の縦型NOR構成のメモリセル構造体604から形成される。各縦型NOR構成のメモリセル構造体604は、縦型NROMメモリセル602と接続された選択ゲート610を有し、選択ゲートのドレインは、第1ビット/データ線612に接続され、NROM602のソース/ドレインは、第2ビット/データ線612に接続される。
【0043】
縦型NOR構成のNROMメモリアレイ600を作製する場合、一連の基板柱状部628が、それら柱状部の間にトレンチ630が位置するように、基板608に構成される。そして、縦型NROMメモリセル602と選択ゲート610がトレンチ630内の柱状部628の側壁に形成され、縦型NOR構成のメモリセル構造体604が形成される。縦型NROMメモリセル602と選択ゲート610は、各柱状部628が側壁に選択ゲート610、又は、NROMメモリセルを有するように、交互パターン(NROM−選択ゲート、選択ゲート−NROM、NROM−選択ゲート)で形成される。
【0044】
N+ドーピング領域626は、柱状部628の最上部及びトレンチ630の底部に形成され、ソース及びドレイン領域を形成する。トレンチ630の底部に形成されたN+領域は、各縦型NOR構成のメモリセル構造体604のメモリセル602と選択ゲート610とを接続する。柱状部628の最上部に形成されたN+領域は、各縦型NOR構成のメモリセル構造体604の選択ゲート610のドレイン及びNROMメモリセル602のソースとをそれぞれビット線612に接続する。ここで、N+ソース/ドレイン領域626の形成は、NROMメモリセル602及び選択ゲート610のゲート絶縁積層体の形成前又は形成後のどちらに行ってもよい。
【0045】
さらに、ここでは、通常、酸化物絶縁体で形成される絶縁領域は、縦型NOR構成のメモリセル構造体604の隣接する行間に用いられ、各行を隣接する行から絶縁する。これら絶縁領域は、基板608内に延在し、Pウェルが形成される。この場合、各Pウェルは、縦型NOR構成のメモリセル構造体604の単一の行を含み、この行は、アレイ600の他の行から絶縁された状態でバイアスをかけることができる。また、制御ゲート/ワードアドレス線606と選択線640は、これら絶縁領域を横切って、縦型NOR構成のメモリセル構造体604の複数の行に渡って、各制御ゲート/ワードアドレス線606と各選択線640が、複数のNROMメモリセル602の動作と複数の選択ゲート610の動作を、それぞれ制御する。
【0046】
上述のように、図6Cは、縦型NOR構成のNROMメモリアレイ600の等価回路図620であり、NROMメモリセル602及び基板接続部622を示している。縦型NROMメモリセル602及び縦型選択ゲート610は、交互パターン(NROM−選択ゲート、選択ゲート−NROM、NROM−選択ゲート)で形成されて、隣接する縦型NOR構成のメモリセル構造体604の選択ゲート610のドレインとNROMメモリセル602のソース/ドレイン領域との両方が、単一のビット線612に接続される。また、非交互パターンも可能である。さらに、縦型NROMメモリセル602、選択ゲート610及び縦型NROMメモリセル構造体604の他のアレイパターンも可能であり、本開示の効果を有した他のアレイパターンが可能なことは、当業者にとっては明らかである。
【0047】
図6A〜図6Cの縦型NOR構成のNROMメモリアレイ600では、縦型NOR構成のメモリセル構造体604における各NROMメモリセル602及び選択ゲート610のチャネル長は、最小加工寸法ではなく、トレンチ630の深さによって決まる。本発明の実施形態に係る縦型NOR構成のNROMメモリアレイ600及び縦型NOR構成のメモリセル構造体604の縦型構造によって、従来の平面型NROMメモリセル1個が占有していた領域と同等の面積領域に、電荷分離に関する問題の影響を受けない1つの縦型NROMメモリセル602と接続された1つの選択ゲート610とを含むことができるようなNOR構成のNROMメモリアレイを製造することができる。
【0048】
ビット線612と各NROMメモリセル602のソース/ドレインとを接続する選択ゲート610を付加することにより、NROMメモリセル602をビット線612から絶縁することが可能となり、縦型NOR構成のNROMメモリアレイ600のNROMメモリセル602の書き込み及び消去の両方において利点をもつ。消去においては、接続された選択ゲート610により、選択ゲート610の後ろにある各メモリセル602を絶縁することによって、NROMメモリセル602の過消去問題を回避することが可能となる。このため、NROMメモリセル602がデプレッションモードにおいて過消去状態になった場合でも、電流を流すことによる、接続されたビット線612上の他のメモリセル602の読み出しにエラーが生じることがない。このように、過消去によるデータ読み出しエラーの可能性が低減され、このため、NOR構成のNROMメモリアレイ600において、(時間又は電圧において)より大きな消去パルス、場合によっては、単一消去パルスのみを用いることで、消去処理の高速化が可能となる。さらに、消去パルス時間及び電圧を増加させることで、必要となる消去確認の回数を減らすか、場合によっては、削除することもできる。また、接続された選択ゲート610は、1以上のNROMメモリセル602の分離消去が可能となり、個々のNROMメモリセル602、1以上の選択されたデータワード、データセグメント、又は、消去ブロックの消去ができるようになる。
【0049】
書き込みにおいては、接続された選択ゲート610が、メモリセル602をビット線612から絶縁するか、又は、メモリセル602のビット線612からの影響を和らげることによって、アレイ600におけるNROMメモリセル602の書き込み擾乱を軽減する。これによって、擾乱の可能性を増やすことなく、書き込み電圧パルスをより長く、より高くすることができる。
【0050】
図7A〜図7Dは、本発明の実施形態に係る縦型NROMセル、縦型選択ゲート及びNAND構成のNROMメモリ列を示す。図7Aは、縦型選択ゲート710を有する簡略化された縦型NAND構成のNROMメモリ列704の側面図を示す。図7Bは、縦型NAND構成のNROMメモリ列704の等価回路図720であり、NROMメモリセル702及び基板接続部734を示している。図7Cは、簡略化された縦型NAND構成のNROMメモリアレイ700の側面図を示す。図7Dは、本発明の一実施形態の等価回路図を示す。また、図7A及び図7Cからわかるように、縦型NAND構成のメモリ列704においては、2つの縦型に形成されたトランジスタが、平面型トランジスタ1個が占めるであろう領域を占める(上方から見ると4F2の面積であり、各トランジスタは2F2の面積を有する)。ここで「F」は、規定のプロセス技術におけるフォトリソグラフィの最小分解能の大きさである。各トランジスタは1ビットデータを記憶できるので、データ記憶密度は、2F2単位面積あたり1ビットとなる。これにより、例えば、F=0.1ミクロンの場合、記憶密度は、0.5ギガビット/平方センチメートルとなる。
【0051】
図7Aでは、一連の縦型に形成されたNROMメモリセル702が、直列のNROM NAND列704(典型的には8個、16個、32個、又は、さらに多い個数のセル)の形態に、互いに接続されている。図7A〜図7Dの縦型NAND NROMメモリアレイ列704では、一連の基板柱状部728が、それら柱状部の間にトレンチ730が位置するように、基板708に形成される。そして縦型NROMメモリセル702は、トレンチ730内の柱状部728の側壁に形成される。各縦型NROMメモリセル702は、基板柱状部728の側壁に形成される(1つのトレンチ730に対して2つのNROMメモリセル702)。また、各縦型NROMメモリセル702は、側壁表面に形成された絶縁層720と、絶縁層720に形成された電荷捕獲層(通常はポリシリコン)722と、電荷捕獲層722に形成されたゲート間絶縁層724と、ゲート間絶縁層724に形成された制御ゲート706(通常は制御ゲート線に形成され、ワード線として知られている)とで構成されたゲート絶縁積層体を有する。
【0052】
一実施形態においては、基板柱状部728及びトレンチ730は、基板708に積層されるマスク材をパターニングして、トレンチ730に異方性エッチングすることで、形成される。一実施形態においては、NROMメモリセル702のゲート絶縁積層体は、以下のように形成される。すなわち、柱状部728及びトレンチ730を覆うようにゲート絶縁積層体の各材料を順次積層した後、マスキングし、積層した各層を方向性エッチングして、柱状部728の側壁に堆積された材料のみを残す。他の実施形態においては、単一工程で、ゲート絶縁積層体の異なる層を形成し、その後、マスキングし、方向性エッチングを行う。
【0053】
N+ドーピング領域726は、基板柱状部728の最上部、及び、各縦型NROMメモリセル/ゲート絶縁積層体702の間のトレンチ730の底部に形成され、隣接するNROMメモリセル702のソース及びドレイン領域を形成して、メモリセル702を互いに接続する。これによって、縦型NAND構成のメモリ列704を形成する。ここで、N+ソース/ドレイン領域726の形成は、NROMメモリセル/ゲート絶縁積層体702の形成前、又は、形成後のどちらに行ってもよい。
【0054】
選択ゲート710は、NAND型NROMメモリ列704の両端に形成され、ゲート選択線に接続されて、NAND型NROMメモリ列704の両端部をひとつのビット線接続部712に選択的に接続する。縦型選択ゲート710は、側壁に形成された絶縁層742と、絶縁層742に形成された制御ゲート744とから構成されたゲート絶縁積層体を有する。選択ゲート710のゲート絶縁積層体は、以下のように形成される。すなわち、縦型NROMメモリセル702と同様に、柱状部728及びトレンチ730を覆うようにゲート絶縁積層体の各材料を順次積層する。ただし、絶縁層720及び電荷捕獲層722の堆積はスキップする。また、N+領域726によって、縦型NAND構成のNROM列704の第1及び最後のメモリセル702が選択ゲート710に接続され、さらに、縦型NAND構成のNROM列704がビット線712に接続される。
【0055】
上述のように、図7Bは、縦型NAND構成のNROMメモリアレイ700の等価回路図であり、本発明の実施形態に係る、縦型NROMメモリセル702、選択ゲート710、ビット線接続部712及び基板接続部734を示している。図に示すように、この回路図は、従来の平面型NAND構成のNROMメモリ列と同様の等価回路となっている。
【0056】
図7Cにおいては、本発明の一実施形態に係る縦型NAND構成のNROMメモリアレイ700の部分が、一連の縦型NAND構成のNROMメモリセル列704から構成される。図7Cでは、縦型NAND構成のNROMメモリアレイ700における縦型NAND構成のNROMメモリセル列704の隣接する各組が、縦型選択ゲート710を通じて接続され、柱状部728の最上部に形成されたN+ドーピング領域726によって、ひとつの共通ビット線712に接続される。
【0057】
さらに、通常、酸化物絶縁体で形成される絶縁領域が、縦型NAND構成のNROMメモリセル列704の間に用いられ、各列704を隣接する列から絶縁する。これら絶縁領域は、基板708内に延在して、Pウェルが形成できるようになる。ここで、各Pウェルは、縦型NAND構成のNROMメモリセル列704を1つ含み、この列は、アレイ700の他の列又は他の行から絶縁された状態でバイアスをかけることができる。さらに、制御ゲート/ワードアドレス線706と選択線740は、これら絶縁領域を橋渡しし、縦型NAND構成のNROMメモリセル列704の複数の行にわたって、各制御ゲート/ワードアドレス線706と各選択線740が、複数のNROMメモリセル702の動作と複数の選択ゲート710の動作を、それぞれ制御する。
【0058】
上述のように、図7Dは、図7Cの縦型NAND構成のNROMメモリアレイの等価回路図であり、NROMメモリセル702及び隣接する列704の接続部分を示している。
【0059】
図7A〜図7Dの縦型NAND構成のNROMメモリアレイ700において、縦型NAND構成のメモリ列704における各NROMメモリセル702及び各選択ゲート710のチャネル長は、最小加工寸法ではなく、柱状部728及びトレンチ730の深さによって決まる。本発明の実施形態に係るNAND構成のNROMメモリアレイ700及びNAND構成のメモリ列704の縦型構造によって、所定の列の水平方向の長さに対する密度は、対応する平面型NAND構成のNROMメモリアレイ列の密度よりも2倍となり、そのような縦型NAND構成のNROMメモリアレイ列704及び選択ゲート710が製造できる。
【0060】
ビット線712と縦型NAND構成のメモリ列704のNROMメモリセル702とを接続する選択ゲート710を付加することにより、縦型NAND構成のメモリ列704のNROMメモリセル702が1つ又は両方のビット線712から絶縁可能となり、縦型NAND構成のメモリ列704の書き込み及び消去の両方において利点をもつ。消去においては、接続された選択ゲート710により、1つ以上の選択ゲート710の後ろにある各縦型NAND構成のメモリ列704を絶縁することによって、NROMメモリセル702の過消去問題を回避することが可能となる。このため、縦型NAND構成のメモリ列704のNROMメモリセル702がデプレッションモード動作において過消去状態になった場合でも、同じビット線712に接続された他の縦型NAND構成のメモリ列704の他のメモリセル702の読み出しエラーが生じることがない。このように、過消去によるデータ読み出しエラーの可能性が低減され、このため、縦型NAND構成のNROMメモリアレイ700において、より大きな消去パルス、場合によっては、単一消去パルスを用いることで、また、消去確認の回数を減らすか、又は、行わないことで、消去処理の高速化が可能となる。また、接続された選択ゲート710によって、1以上のNROMメモリセル702の分離消去が可能となり、個々のNROMメモリセル702、個々の縦型NAND構成のメモリ列704、1以上の選択されたデータワード、又は、消去ブロックの消去ができるようになる。書き込みにおいては、接続された選択ゲート710が、縦型NAND構成のメモリ列704のメモリセル702をビット線712から絶縁することで、アレイ700におけるNROMメモリセル702の書き込み擾乱を軽減する。これによって、擾乱の可能性を増やすことなく、書き込み電圧パルスをより長く、より高くすることができる。
【0061】
図8A〜図8Cは、製造工程の途中段階である、本発明の実施形態に係る縦型NAND構成のNROMメモリアレイ800の縦型NROMセル802及び縦型選択ゲート810の3次元図を示す。ここで、選択ゲート810とビット線接続部及びソース線接続部の配置、数量を別として、NANDプロセスと同様の形成プロセスが、縦型NOR型NROMメモリアレイ600の形成に利用することができる。上述のように、縦型NAND型NROMメモリアレイ800の作製において、一連の基板柱状部828が基板808に形成され、それら柱状部の間にトレンチ830が位置する。そして、縦型NROMメモリセル802と選択ゲート810が、トレンチ830内の柱状部828の側壁に形成される。基板柱状部828の連続する行の間には、NROMメモリセル802や選択ゲート810が形成されない柱状部828の面に、絶縁領域832が形成されて、縦型NAND型NROMメモリ列804の各行を隣接する行から絶縁する。これら絶縁領域832は、一般には、酸化物絶縁体から形成される。
【0062】
上述のように、各NROMメモリセルゲート絶縁積層体802の作製においては、まず、絶縁層820が側壁表面に形成され、次に、電荷捕獲層822が絶縁層820に形成される。さらに、ゲート間絶縁層824が電荷捕獲層822に形成され、そして、制御ゲート806がゲート間絶縁層824に形成される。各選択ゲートゲート絶縁積層体810の作製においては、絶縁層842が側壁表面に形成され、制御ゲート844が絶縁層842に形成される。
【0063】
図8Aにおいては、マスキング、及び、基板808にトレンチ830を異方性/方向性エッチングすることで、トレンチ830がすでに形成されている。また、N+ドーピング領域826が、形成途中の基板柱状部828の最上部、及び、トレンチ830の底部に形成され、NROMメモリセル802のソース/ドレイン領域が形成されている。さらに、トレンチ830の側壁に、各NROMメモリセル802のゲート絶縁積層体が、一部形成されている。各トレンチ830には、選択ゲート810が形成される柱状部828を除いて、絶縁層820、電荷捕獲層822及びゲート間絶縁層824が、層材料の順次積層、マスキング、及び、方向性エッチングによって、形成される。
【0064】
図8Bにおいては、柱状部828が形成され、NAND構成のNROMメモリ列804の一連の行における各柱状部の間の空間に、酸化物が充填され、絶縁領域832が形成されている。柱状部828の形成においては、NAND構成のNROMメモリ列804の行が、マスキングされ、方向性エッチングされる。また、このマスキング及びエッチング処理によって、NROM層が個々の電荷捕獲層822に分割される。
【0065】
図8Cにおいては、制御ゲート/ワード線806及び選択ゲート810/選択線840が形成されている。制御ゲート/ワード線806及び選択ゲート810/選択線840の形成においては、制御ゲート/ワード線806及び選択ゲート810/選択線840を形成する絶縁層及びポリシリコンが、柱状部828、トレンチ830及びメモリアレイ800のNROMメモリセル802の一部形成されたゲート絶縁積層体に、順次積層される。そして、マスク材の層が、ポリシリコン上に形成され、パターニングされる。余分のマスク材が除去された後、メモリアレイ800を異方性/方向性エッチングして、積層されたポリシリコンの不要な部分が除去される。こうして、柱状部828及びトレンチ830の側壁に制御ゲート/ワード線806と選択ゲート810/選択線840が形成される。
【0066】
ここで、縦型NAND構成のNROM列804の間の絶縁領域832は、基板808内に延在し、Pウェルが形成される。Pウェルは、単一のNAND列804を含み、アレイ800の他の列804から絶縁した状態でバイアスをかけることができる。また、制御ゲート/ワード線806と選択ゲート810/選択線840は、それら絶縁領域832を横切って、これによって、複数のNANDメモリ列804にわたって、各制御ゲート/ワードアドレス線806が、NROMメモリセル802の動作を、各選択線840が、選択ゲート810の動作を、それぞれ制御する。
【0067】
図8A〜図8Cにおいて、縦型NAND構成のNROMメモリアレイ800の基板808は、P型ドーピングされている。基板接続部は、P型基板808にバイアスをかけるために用いられる。ここで、本発明の実施形態においては、基板ドーピング、基板バイアス、基板タイプ及び基板領域(これらとしては、シリコン−オン−サファイア(SOS)技術、シリコン−オン−インシュレータ(SOI)技術、薄膜フィルムトランジスタ(TFT)技術、ドーピングやアンドープ半導体、半導体基材によって支持されるシリコンエピタキシャル層などがあるが、これらに制限されるものではない)の他の形態を用いてもよく、本発明の効果を有して他の形態が利用できることは、当業者にとっては明らかである。
【0068】
本発明の実施形態に係るNROMメモリセルは、複数の従来材料から形成することができる。ゲート絶縁積層体(ゲート絶縁層−電荷捕獲層−上部絶縁層)では、これら材料として、酸化物−窒化物−酸化物(ONO)、酸化物−窒化物−酸化アルミニウム、酸化物−酸化アルミニウム−酸化物、酸化物−シリコンオキシカーバイド−酸化物、シリコンオキサイド−Ti、Ta、Hf、Zr、又は、Laの酸化物とシリコンオキサイドとの複合層、及び、酸化物−Si、N、Al、Ti、Ta、Hf、Zr、及び、Laの非化学量論的酸化物と酸化物との複合層があるが、これらに制限されない。また、本発明に係る実施形態のNROMメモリセルの電荷捕獲層材料としては、熱処理でなく湿式処理による酸化物、シリコンリッチ酸化物、シリコンリッチ酸化アルミニウム、シリコンオキシカーバイド、シリコンカーバイドナノ粒子を含むシリコンオキサイドと、Si、N、Al、Ti、Ta、Hf、Zr、及び、Laの非化学量論的酸化物があるが、これらに制限されない。
【0069】
上述のように、本発明の実施形態に係る縦型NAND及びNOR構成のNROMメモリ構造体、列及びアレイのNROMメモリセルへの書き込みは、基板又はPウェルに対して正のゲート電圧を有する従来の電子トンネル注入によって行うことができる。本発明の他の実施形態においては、書き込みは、チャネルホットエレクトロン注入(HEI)によって行われる。本発明の実施形態に係るNROMメモリセルの消去は、従来のトンネリング、又は、基板若しくはPウェルに対して負の制御ゲート電圧を印加することで行うことができる。上述した書き込み、消去技術において、本発明の実施形態に係るNROMメモリセルは、従来の平面型NROMメモリセルが行っていたような2ビット記憶として用いられる。 つまり、各ソース/ドレインの近傍の電荷捕獲層に電荷が蓄積され、1つのビットは順方向にバイアスを印加した場合に読み出し/書き込みが行われ、もう一方のビットは逆方向にバイアスを印加した場合に読み出し/書き込みが行われる。
【0070】
本発明の別の実施形態では、増大された基板ホットエレクトロン注入(SEHE)がNROMメモリセルの書き込みに、及び/又は、増大されたバンド間トンネリングで誘起される基板ホットホール注入(SEBBHH)がNROMメモリセルの消去に、利用することができる。しかしながら、これらの動作に必要な電圧は低く、シングルビット記憶動作モードにだけ適合することができる。
【0071】
図9は、本発明に係る縦型NAND構成のNROMメモリアレイ700又は縦型NOR構成のNROMメモリセルアレイ600を組み込むことが可能なメモリデバイス900の機能ブロック図である。メモリデバイス900は、プロセッサ910に接続される。プロセッサ910としては、マイクロプロセッサやその他の種類の制御回路を用いることができる。メモリデバイス900とプロセッサ910は、電子システム920の一部を構成する。メモリデバイス900は、本発明を理解容易にするためメモリの特徴に絞って簡略化されている。
【0072】
メモリデバイスは、縦型NROMメモリセルと選択ゲート930とのアレイを含む。一実施形態においては、メモリセルは、縦型NROMメモリセルであり、メモリアレイ930は、行と列のバンクに配置される。メモリセルの各行の制御ゲートは、ワード線で接続され、一方、メモリセルのドレイン及びソース接続部は、ビット線に接続される。当技術分野では周知のように、セルのビット線への接続方法は、アレイがNAND構成かNOR構成か、で決まる。
【0073】
アドレス/データバス962上を送られるアドレス信号をラッチするために、アドレスバッファ回路940が設けられる。アドレス信号は、行デコーダ944及び列デコーダ946で受信、デコードされ、メモリアレイ930にアクセスする。アドレス/データバス962上のアドレス入力の数は、メモリアレイ930の密度及び構成に依存することは、本明細書の記載によって、当業者は理解できるであろう。すなわち、メモリセル数とバンク及びブロック数が増加すると、入力アドレス数は増加する。ここで、独立のアドレスバスを通じて行う等のように他のアドレス入力方法も知られており、このような他のアドレス入力方法は、本明細書の記載によって、当業者は理解できよう。
【0074】
メモリデバイス900は、センス/バッファ回路950を用いてメモリアレイ列の電圧変化又は電流変化を検知することで、メモリアレイ930のデータを読み出す。一実施形態においては、センス/バッファ回路は、メモリアレイ930からデータ行を読み出し、ラッチするように接続される。データ入出力バッファ回路960によって、アドレス/データバス962の複数のデータ端子とプロセッサ/コントローラ910との間で双方向データ通信が可能となる。書き込み回路955は、メモリアレイへデータを書き込むために設けられる。
【0075】
制御回路970において、プロセッサ910から制御端子972に送られる信号がデコードされる。これら信号は、データ読み出し処理、データ書込み処理、消去処理を含む、メモリアレイ930への処理の制御を行うために用いられる。制御回路970としては、ステートマシンやシーケンサやその他のコントローラを用いることができる。
【0076】
本発明に係る縦型NROMメモリセルはCMOSに準拠したプロセスを用いるため、図9のメモリデバイス900は、CMOSプロセッサと共に埋め込まれたデバイスの形態をとることができる。
【0077】
図9に示されたメモリデバイスは、メモリの特徴を理解容易にするため、簡略化されている。メモリの内部回路及び機能のより詳細な内容は当業者にとっては、周知である。
【0078】
また、本発明の実施形態に係る他の縦型NAND及びNOR構成のNROMメモリ列、セグメント、アレイ及びメモリデバイスも利用可能であり、これは、本明細書の記載によって、当業者には明らかであろう。
【0079】
NOR又はNAND型高密度メモリ構成において縦型NROMメモリセル及び縦型選択ゲートを利用するようにしたNROM EEPROMメモリデバイスが、記述された。本発明の実施形態に係るメモリは、縦型選択ゲート及び縦型NROMメモリセルを用いて、NOR及びNAND型NROM構成のメモリセル列、セグメント及びアレイを形成する。これらNROMメモリセル構成によって、以下のような、選択ゲートを構成要素として含んだ高密度メモリデバイス又はアレイが可能となる。すなわち、上述のデバイス又はアレイにおいては、通常の半導体製造プロセスで製造可能な加工寸法を利用することができ、かつ、通常のマルチビットNROMセルにおいて存在する電荷分離に関する問題の影響を受けることがない。さらに、このメモリセル構成においては、対応するビット/データ線及び/又はソース線からNROMメモリセルを絶縁する選択ゲートの後ろにNROMメモリセルを置くことによって、擾乱及び過消去問題を低減することが可能となる。
【0080】
本明細書中において、いくつかの具体的な実施形態を説明してきたが、同様の目的を達成することが意図されたいかなる配置構成も、上述した具体的な実施形態と代替可能であることは当業者にとって明らかであろう。従って、本願は本発明のいかなる改変、変形をもカバーするものである。また、本発明は、以下の請求項及びそれらの均等物によってのみ限定される。
【0081】
本願は、同一出願人により2004年1月30日に出願された米国特許出願第10/769,116号(代理人整理番号400.261US01号)(発明の名称「縦型デバイス4F2EEPROMメモリ」)に関連する。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は、典型的な従来技術に係るNROMセルの断面図である。
【図2】図2は、100nmより小さいチャネルを有する典型的な従来技術に係るNROMセルの断面図である。
【図3A】図3Aは、NROMメモリセルにおける消去動作の説明図である。
【図3B】図3Bは、NROMメモリセルにおける消去動作の説明図である。
【図4A】図4Aは、従来技術に係る平面型NAND型NROMメモリアレイの説明図である。
【図4B】図4Bは、従来技術に係る平面型NAND型NROMメモリアレイの説明図である。
【図4C】図4Cは、従来技術に係る平面型NAND型NROMメモリアレイの説明図である。
【図5A】図5Aは、従来技術に係る平面型NOR型NROMメモリアレイの説明図である。
【図5B】図5Bは、従来技術に係る平面型NOR型NROMメモリアレイの説明図である。
【図5C】図5Cは、従来技術に係る平面型NOR型NROMメモリアレイの説明図である。
【図6A】図6Aは、本発明の実施形態に係る縦型NOR型NROMメモリアレイ及びセルの説明図である。
【図6B】図6Bは、本発明の実施形態に係る縦型NOR型NROMメモリアレイ及びセルの説明図である。
【図6C】図6Cは、本発明の実施形態に係る縦型NOR型NROMメモリアレイ及びセルの説明図である。
【図7A】図7Aは、本発明の実施形態に係る縦型NAND型NROMメモリアレイ及びセルの説明図である。
【図7B】図7Bは、本発明の実施形態に係る縦型NAND型NROMメモリアレイ及びセルの説明図である。
【図7C】図7Cは、本発明の実施形態に係る縦型NAND型NROMメモリアレイ及びセルの説明図である。
【図7D】図7Dは、本発明の実施形態に係る縦型NAND型NROMメモリアレイ及びセルの説明図である。
【図8A】図8Aは、本発明の実施形態に係る、NROMメモリセル及び選択ゲートを有する縦型NAND型NROMメモリアレイの構成図である。
【図8B】図8Bは、本発明の実施形態に係る、NROMメモリセル及び選択ゲートを有する縦型NAND型NROMメモリアレイの構成図である。
【図8C】図8Cは、本発明の実施形態に係る、NROMメモリセル及び選択ゲートを有する縦型NAND型NROMメモリアレイの構成図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態に係る電子システムのブロック図である。
【符号の説明】
【0083】
100…制御ゲート 101、104…酸化物層
103…窒化物層
105、106、205、206…電荷捕獲領域
109、111…ソース/ドレイン領域 110…チャネル領域
300…閾値電圧分布図 302…書き込み状態
304…消去状態 306…過消去状態
310…ビット線 312…メモリアレイ
314…電流 316…NROMメモリセル
400…平面型NOR構成NROMメモリアレイ
402…NROMメモリセル 406…ワード線
408、608、708、808…基板 412、612…ビット線
420…NOR構成NROMメモリアレイ400の等価回路図
422、522、734…基板接続部
500…NAND構成NROMメモリアレイ
502…NROMメモリセル
504…平面型NAND構成NROMメモリ列
506、606、644、806、844…制御ゲート
508、620、642、720、820、842…絶縁層
510…選択ゲート 512、712…ビット線接続部
520…NAND構成NROMメモリ列504の等価回路図
600…縦型NOR構成NROMメモリアレイ
602、702、802…縦型NROMメモリセル
604…縦型NOR構成メモリセル構造体
610、710、810…縦型選択ゲート
622、722、822…電荷捕獲層
624、724、824…ゲート間絶縁層
626、726、826…N+ソース/ドレイン領域
628、728、828…柱状部 630、730、830…トレンチ
640、740、840…選択線
700、800…縦型NAND構成NROMメモリアレイ
704、804…縦型NAND構成NROMメモリ列
706…第1制御ゲート 832…絶縁領域
900…メモリデバイス 910…プロセッサ
920…電子システム 930…メモリアレイ
940…アドレスバッファ回路 944…行デコーダ
946…列デコーダ 950…センス/バッファ回路
955…書き込み回路 960…データ入出力バッファ回路
962…アドレス/データバス 970…制御回路
972…制御端子 L…チャネル長

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチとを有する基板上に形成されたNOR型NROMメモリアレイと、
複数のメモリセル構造体と、
を備えたメモリデバイスであって、
前記各メモリセル構造体は、前記複数のトレンチの1つのトレンチの第1側壁に縦型に形成されたNROMメモリセルと、前記1つのトレンチの第2側壁に形成された選択ゲートとを有し、
前記選択ゲートは、前記1つのトレンチの底部に形成された第1ソース/ドレイン領域によって、前記NROMメモリセルに接続されることを特徴とするメモリデバイス。
【請求項2】
請求項1記載のメモリデバイスにおいて、
前記複数のメモリセル構造体の前記NROMメモリセルの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続された複数のワード線と、
前記複数のメモリセル構造体の前記選択ゲートの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続された複数の選択線と、
前記複数のメモリセル構造体の前記複数の柱状部の最上部に形成された1以上の選択ゲートドレイン領域に接続された少なくとも1本の第1ビット線と、
前記複数のメモリセル構造体の前記複数の柱状部の最上部に形成された1以上の第2ソース/ドレイン領域に接続された少なくとも1本の第2ビット線と、
をさらに備えたメモリデバイス。
【請求項3】
請求項2記載のメモリデバイスにおいて、前記複数のメモリセル構造体は、前記各トレンチが1つのセル構造体を含むように、行及び列の形で形成され、前記各行の前記各メモリセル構造体の前記NROMメモリセルと前記選択ゲートを、交互パターンに配置して、前記行の前記各柱状部が、対向する側壁に形成された2つの前記選択ゲート、又は、2つの前記NROMメモリセルを有するようにしたことを特徴とするメモリデバイス。
【請求項4】
2つの隆起領域を有し、前記隆起領域の間にトレンチが形成された基板と、
前記トレンチの第1側壁に縦型に形成されたNROMメモリセルと、
選択ゲートが前記トレンチの第2側壁に縦型に形成された選択ゲートメモリセルと、
を備えたNROMメモリセル構造体であって、
前記NROMメモリセルは、前記トレンチの底部のソース/ドレイン領域によって、前記選択ゲートに接続されることを特徴とするNROMメモリセル構造体。
【請求項5】
請求項4記載のNROMメモリセル構造体において、前記隆起領域は柱状部であることを特徴とするNROMメモリセル構造体。
【請求項6】
請求項4記載のNROMメモリセル構造体において、
前記NROMメモリセル構造体の前記NROMメモリセルの制御ゲートに接続されたワード線と、
前記NROMメモリセル構造体の前記選択ゲートの制御ゲートに接続された選択線と、
前記選択ゲートのドレインに接続された第1ビット線と、
前記NROMメモリセルのソース/ドレインに接続された第2ビット線と、
をさらに備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体。
【請求項7】
複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチとを有する基板と、
複数のメモリセル構造体と、
を備えたNROMメモリアレイであって、
前記各メモリセル構造体は、前記複数のトレンチにおける1つのトレンチの第1側壁に縦型に形成されたNROMメモリセルと、前記1つのトレンチの第2側壁に形成された選択ゲートと、を有し、
前記選択ゲートは、前記1つのトレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、前記NROMメモリセルに接続されることを特徴とするNROMメモリアレイ。
【請求項8】
請求項7記載のNROMメモリアレイにおいて、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記NROMメモリセルの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続された複数のワード線と、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記選択ゲートの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続された複数の選択線と、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記複数の柱状部の最上部に形成された1以上の選択ゲートドレイン領域に接続された少なくとも1本の第1ビット線と、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記複数の柱状部の最上部に形成された1以上のNROMメモリセルソース/ドレイン領域に接続された少なくとも1本の第2ビット線と、
をさらに備えたことを特徴とするNROMメモリアレイ。
【請求項9】
請求項8記載のNROMメモリアレイにおいて、前記複数のNROMメモリセル構造体は、1つのNROMメモリセル構造体が前記各トレンチに含まれるように、行及び列で形成され、前記各行の前記各NROMメモリセル構造体の前記NROMメモリセルと前記選択ゲートを、交互パターンに配置して、前記行の前記各柱状部が、対向する側壁に形成された2つの前記選択ゲート、又は、2つの前記NROMメモリセルを有するようにしたことを特徴とするNROMメモリアレイ。
【請求項10】
請求項7記載のNROMメモリアレイにおいて、前記複数のNROMメモリセル構造体は、行と列に形成され、前記複数のNROMメモリセル構造体の隣接する前記行の間に、絶縁領域が形成されることを特徴とするNROMメモリアレイ。
【請求項11】
請求項10記載のNROMメモリアレイにおいて、前記絶縁領域は、酸化物絶縁体であることを特徴とするNROMメモリアレイ。
【請求項12】
請求項7記載のNROMメモリアレイにおいて、前記複数のNROMメモリセル構造体は、行と列に形成され、前記複数のNROMメモリセル構造体の前記各行は、前記基板上に形成された独立したPウェル絶縁領域上に形成されることを特徴とするNROMメモリアレイ。
【請求項13】
複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチとを有する基板上に形成されたNOR型NROMメモリアレイと、
前記複数のトレンチの1つのトレンチの第1側壁に縦型に形成されたNROMメモリセルと、前記1つのトレンチの第2側壁に形成された選択ゲートとを有する複数のNROMメモリセル構造体と、
制御回路と、
行デコーダと、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記NROMメモリセルの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続された複数のワード線と、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記選択ゲートの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続された複数の選択線と、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記複数の柱状部の最上部に形成された1以上の選択ゲートドレイン領域に接続された少なくとも1本の第1ビット/データ線と、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記複数の柱状部の最上部に形成された1以上のNROMメモリセルソース/ドレイン領域に接続された少なくとも1本の第2ビット/データ線と、
を備えたメモリデバイスであって、
前記選択ゲートは、前記1つのトレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、前記NROMメモリセルに接続されたことを特徴とするメモリデバイス。
【請求項14】
少なくとも1つのメモリデバイスに接続されたプロセッサを備えたシステムであって、前記少なくとも1つのメモリデバイスは、
複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチとを有する基板上に形成されたNOR型NROMメモリアレイと、
複数のNROMメモリセル構造体と、
を有し、
前記各NROMメモリセル構造体は、
前記複数のトレンチの1つのトレンチの第1側壁に縦型に形成されたNROMメモリセルと、
前記1つのトレンチの第2側壁に形成された選択ゲートと、
を有し、
前記選択ゲートは、前記1つのトレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって前記NROMメモリセルに接続されたことを特徴とするシステム。
【請求項15】
基板上に2つの隆起領域を形成することで、その間にトレンチを形成するステップと、
前記トレンチの第1側壁にNROMメモリセルを形成するステップと、
前記トレンチの第2側壁に選択ゲートを形成するステップと、
前記トレンチの底部にソース/ドレイン領域を形成するステップと、
を備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項16】
請求項15記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、基板上に2つの隆起領域を形成する前記ステップは、前記基板に前記トレンチをエッチング形成するステップを備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項17】
請求項15記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、基板上に2つの隆起領域を形成する前記ステップは、前記基板上に2つの柱状部を形成するステップを備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項18】
請求項17記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、基板上に2つの柱状部を形成する前記ステップは、前記基板上にさらに基板材料を堆積して前記2つの柱状部を形成するステップを備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項19】
請求項15記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、前記トレンチの底部にソース/ドレイン領域を形成するステップは、前記NROMメモリセル及び前記選択ゲートの形成前、又は、前記NROMメモリセル及び前記選択ゲートの形成後に、前記2つの隆起領域の最上部、及び、前記トレンチの底部にソース/ドレイン領域を形成するステップを備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項20】
請求項15記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、前記基板は、P型ドーピングされていることを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項21】
請求項15記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、前記トレンチの第1側壁にNROMメモリセルを形成する前記ステップと前記トレンチの第2側壁に選択ゲートを形成する前記ステップは、前記第1側壁の表面にNROMトランジスタゲート絶縁積層体を形成するステップと前記第2側壁の表面に選択ゲートトランジスタゲート絶縁積層体を形成するステップを備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項22】
請求項21記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、前記第1側壁の表面にNROMトランジスタゲート絶縁積層体を形成する前記ステップと前記第2側壁の表面に選択ゲートトランジスタゲート絶縁積層体を形成する前記ステップは、前記第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層を形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、前記電荷捕獲層にゲート間絶縁層として第1絶縁層を積層し、前記第1絶縁層に第1制御ゲートを積層するステップと、前記第2側壁の前記表面に第2絶縁層を形成し、前記第2絶縁層に第2制御ゲートを積層するステップとを備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項23】
請求項21記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、前記第1側壁の表面にNROMトランジスタゲート絶縁積層体を形成する前記ステップは、酸化物−窒化物−酸化物(ONO)、酸化物−窒化物−酸化アルミニウム、酸化物−酸化アルミニウム−酸化物、酸化物−シリコンオキシカーバイド−酸化物、酸化物−Ti、Ta、Hf、Zr、又は、Laの酸化物−酸化物の複合層、酸化物−Si、N、Al、Ti、Ta、Hf、Zr、及び、Laの非化学量論的酸化物−酸化物の複合層、酸化物−熱処理ではなく湿式処理による酸化物−酸化物の複合層、酸化物−シリコンリッチ酸化物−酸化物の複合層、酸化物−シリコンリッチ酸化アルミニウム−酸化物の複合層、及び、酸化物−シリコンカーバイドのナノ粒子を含むシリコンオキサイド−酸化物の複合層のうちの1つでNROMトランジスタゲート絶縁積層体を形成するステップを備えたことを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項24】
請求項22記載のNROMメモリセル構造体の形成方法において、前記第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層を形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、前記電荷捕獲層にゲート間絶縁層として第1絶縁層を積層し、前記第1絶縁層に第1制御ゲートを積層する前記ステップと前記第2側壁の前記表面に第2絶縁層を形成し、前記第2絶縁層に第2制御ゲートを積層する前記ステップは、前記第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層をまず形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、その後、前記電荷捕獲層に、及び、前記第2側壁の前記表面に、前記第1及び前記第2絶縁層をそれぞれ積層し、前記第1絶縁層に、及び、前記第2絶縁層に、前記1制御ゲートと前記第2制御ゲートを、それぞれ積層するステップをさらに備え、前記各層は、前記2つの隆起領域と前記トレンチを覆うように堆積され、マスキング処理され、方向性エッチングされることを特徴とするNROMメモリセル構造体の形成方法。
【請求項25】
基板上にマスク材の層を堆積し、前記マスク材をパターニングし、前記基板を異方性エッチングすることによって、前記基板上に複数の柱状部と前記複数の柱状部の間に介在する複数のトレンチとを形成するステップと、
電荷捕獲層とこの電荷捕獲層に接続される選択ゲートとを有する複数のNROMメモリセル構造体を形成するステップと、
を備えた浮遊ゲート型メモリアレイの形成方法であって、
前記各NROMメモリセル構造体は、
2つの柱状部と前記2つの柱状部の間に介在する1つのトレンチとを覆うようにトンネル絶縁材の層を堆積するステップと、
前記トンネル絶縁材の層をマスキング処理、及び異方性エッチングして、前記1つのトレンチの第1側壁にNROMメモリセルのトンネル絶縁層を形成するステップと、
前記2つの柱状部と前記1つのトレンチを覆うように電荷捕獲層材料の層を堆積するステップと、
前記電荷捕獲層材料の層をマスキング処理し、及び異方性エッチングして、前記1つのトレンチの前記第1側壁上の前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を形成するステップと、
前記2つの柱状部と前記1つのトレンチを覆うようにゲート絶縁材料の層を堆積するステップと、
前記ゲート絶縁層材料の層をマスキング処理、及び異方性エッチングして、前記第1側壁の前記電荷捕獲層上に第1ゲート絶縁層を形成し、前記1つのトレンチの第2側壁に選択ゲートの第2ゲート絶縁層とを形成するステップと、
前記2つの柱状部と前記1つのトレンチを覆うようにゲート層材料の層を堆積するステップと、
前記ゲート層材料の層をマスキング処理、及び異方性エッチングして、前記1つのトレンチの前記第1側壁の前記第1ゲート絶縁層に第1制御ゲートを積層し、前記1つのトレンチの前記第2側壁上の前記第2ゲート絶縁層に第2制御ゲートを積層するステップと、
前記1つのトレンチの底部と前記2つの柱状部の最上部とにドーパント材料を拡散し、前記選択ゲートのソース/ドレイン領域と前記NROMメモリセルのソース/ドレイン領域とを形成するステップと、
によって形成されることを特徴とする浮遊ゲート型メモリアレイの形成方法。
【請求項26】
請求項25記載の浮遊ゲートメモリアレイの形成方法において、前記複数のNROMメモリセル構造体を行構造として形成するステップと、
隣接する前記行との間に酸化物絶縁層を堆積することによって、前記複数のNROMメモリセル構造体の隣接する前記行との間に絶縁領域を形成するステップと、
をさらに備えることを特徴とする浮遊ゲートメモリアレイの形成方法。
【請求項27】
基板上に複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチとを形成するステップと、
複数のNROMメモリセル構造体を形成するステップと、
を備えるNROMメモリアレイの形成方法であって、
前記各NROMメモリセル構造体は、
前記複数のトレンチの1つのトレンチの第1側壁にNROMメモリセルを形成するステップと、
前記1つのトレンチの第2側壁に選択ゲートを形成するステップと、
前記1つのトレンチの底部にソース/ドレイン領域を形成するステップと、
によって形成されることを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項28】
請求項27記載のNROMメモリアレイの形成方法において、前記基板は、P型ドーピングされていることを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項29】
請求項27記載のNROMメモリアレイの形成方法において、
前記複数のNROMメモリセル構造体を行構造として形成するステップと、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記各行の下にPウェル絶縁領域を形成するステップと、
をさらに備えたことを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項30】
請求項27記載のNROMメモリアレイの形成方法において、
前記複数のNROMメモリセル構造体を行構造として形成するステップと、
前記複数のNROMメモリセル構造体の隣接する前記行の間に絶縁領域を形成するステップと、
をさらに備えたことを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項31】
請求項30記載のNROMメモリアレイの形成方法において、複数の縦型NOR型NROMメモリセル構造体の隣接する前記行の間に絶縁領域を形成する前記ステップは、酸化物絶縁材の絶縁領域を形成するステップをさらに備えることを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項32】
請求項30記載のNROMメモリアレイの形成方法において、前記複数のNROMメモリセル構造体の隣接する前記行の間の前記絶縁領域を横切るように複数のワード線を形成するステップをさらに備え、
前記各ワード線は、前記複数のNROMメモリセル構造体の前記各行の単一のNROMメモリセルの制御ゲートに接続されることを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項33】
請求項30記載のNROMメモリアレイの形成方法において、前記複数のNROMメモリセル構造体の隣接する前記行の間の前記絶縁領域を横切るように複数の選択線を形成するステップをさらに備え、
前記各選択線は、前記複数のNROMメモリセル構造体の前記各行の単一の選択ゲートの制御ゲートに接続されることを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項34】
請求項27記載のNROMメモリアレイの形成方法において、前記1つのトレンチの第1側壁にNROMメモリセルを形成する前記ステップと、前記1つのトレンチの第2側壁に選択ゲートを形成する前記ステップとは、前記第1側壁の表面にNROMトランジスタゲート絶縁積層体を形成するステップと、前記第2側壁の表面に選択ゲートトランジスタゲート絶縁積層体を形成するステップと、をさらに備えたことを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項35】
請求項34記載のNROMメモリアレイの形成方法において、前記第1側壁の表面にNROMトランジスタゲート絶縁積層体を形成する前記ステップは、酸化物−窒化物−酸化物(ONO)、酸化物−窒化物−酸化アルミニウム、酸化物−酸化アルミニウム−酸化物、酸化物−シリコンオキシカーバイド−酸化物、酸化物−Ti、Ta、Hf、Zr、又は、Laの酸化物−酸化物の複合層、酸化物−Si、N、Al、Ti、Ta、Hf、Zr、及び、Laの非化学量論的酸化物−酸化物との複合層、酸化物−熱処理ではなく湿式処理による酸化物−酸化物の複合層、酸化物−シリコンリッチ酸化物−酸化物の複合層、酸化物−シリコンリッチ酸化アルミニウム−酸化物の複合層、及び、酸化物−シリコンカーバイドのナノ粒子を含むシリコンオキサイドと酸化物の複合層のうちの1つでNROMトランジスタゲート絶縁積層体を形成するステップをさらに備えたことを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項36】
請求項34記載のNROMメモリアレイの形成方法において、前記第1側壁の表面にNROMトランジスタゲート絶縁積層体を形成する前記ステップと前記第2側壁の表面に選択ゲートトランジスタゲート絶縁積層体を形成する前記ステップは、前記第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層を形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、前記電荷捕獲層にゲート間絶縁層として第1絶縁層を積層し、前記第1絶縁層に第1制御ゲートを積層するステップと、前記第2側壁の前記表面に第2絶縁層を形成し、前記第2絶縁層に第2制御ゲートを積層するステップとをさらに備えたことを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項37】
請求項36記載のNROMメモリアレイの形成方法において、前記第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層を形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、前記電荷捕獲層にゲート間絶縁層として第1絶縁層を積層し、前記第1絶縁層に第1制御ゲートを積層する前記ステップと前記第2側壁の前記表面に第2絶縁層を形成し、前記第2絶縁層に第2制御ゲートを積層する前記ステップは、前記第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層をまず形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、その後、前記電荷捕獲層に、及び、前記第2側壁の前記表面に、前記第1及び前記第2絶縁層をそれぞれ積層し、前記第1絶縁層に、及び、前記第2絶縁層に、前記1制御ゲートと前記第2制御ゲートを、それぞれ積層するステップをさらに備え、前記各層は、前記トレンチを覆うように堆積され、マスキング処理され、結合した層において方向性エッチングされて、前記NROMゲート絶縁積層体と前記選択ゲートゲート絶縁積層体を作製することを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項38】
請求項27記載のNROMメモリアレイの形成方法において、前記複数のNROMメモリセル構造体の前記複数の柱状部の最上部に形成された1以上の選択ゲートドレイン領域に接続された少なくとも1本の第1ビット/データ線を形成するステップと、
前記複数のNROMメモリセル構造体の前記複数の柱状部の最上部に形成された1以上のNROMメモリセルソース/ドレイン領域に接続された少なくとも1本の第2ビット/データ線を形成するステップと、
をさらに備えたことを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項39】
請求項27記載のNROMメモリアレイの形成方法において、複数のNROMメモリセル構造体を形成する前記ステップにおいては、前記複数のNROMメモリセル構造体は、行に形成され、前記各行の前記各NROMメモリセル構造体の前記NROMメモリセルと前記選択ゲートを、交互パターンで形成して、前記行の前記各柱状部が、前記柱状部の側壁に形成された2つの前記選択ゲート、又は、2つの前記NROMメモリセルを有するようにしたことを特徴とするNROMメモリアレイの形成方法。
【請求項40】
基板上に複数の柱状部と前記複数の柱状部の間に介在する複数のトレンチとを形成するステップと、
前記各トレンチの第1側壁に複数のNROMメモリセルを形成するステップと、
前記各トレンチの第2側壁に複数の選択ゲートを形成するステップと、
前記複数の柱状部の最上部及び前記複数のトレンチの底部に1以上のソース/ドレイン領域を形成するステップと、
を備えたことを特徴とするNROM EEPROMメモリデバイスの形成方法。
【請求項41】
1以上の隆起領域を有し、前記隆起領域の間にトレンチが形成された基板と、
前記トレンチの側壁に縦型に形成された複数のNROMメモリセルと、
を備えたNAND型NROMメモリセル列であって、
前記複数のNROMメモリセルは、前記1以上の隆起領域の最上部及び前記トレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、直列に接続され、
前記列の第1NROMメモリセルは、第1選択ゲートに接続されることを特徴とするNAND型NROMメモリセル列。
【請求項42】
請求項41記載のNAND型NROMメモリセル列において、前記列の最後のNROMメモリセルは、第2選択ゲートに接続されることを特徴とするNAND型NROMメモリセル列。
【請求項43】
請求項41記載のNAND型NROMメモリセル列において、前記隆起領域は、柱状部であることを特徴とするNAND型NROMメモリセル列。
【請求項44】
請求項42記載のNAND型NROMメモリセル列において、前記列のNROMメモリセルの制御ゲートにそれぞれが接続された複数のワード線と、
前記列の選択ゲートの制御ゲートにそれぞれが接続された1以上の選択線と、
前記第1選択ゲートのソース/ドレインに接続された第1ビット線と、
前記列の前記第2選択ゲートのソース/ドレインに接続された第2ビット線と、
をさらに備えたことを特徴とするNAND型NROMメモリセル列。
【請求項45】
複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチとを有する基板と、
前記複数の柱状部と前記複数のトレンチの側壁に縦型に形成された複数のNROMメモリセルと、
を備えたメモリアレイであって、
前記複数のNROMメモリセルは、前記複数の柱状部の最上部及び前記複数のトレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、相互に接続されて、複数のNAND型メモリ列を構成し、
前記各NAND型メモリ列の第1NROMメモリセルは、第1縦型選択ゲートに接続され、前記各NAND型メモリ列の最後のNROMメモリセルは、第2縦型選択ゲートに接続されることを特徴とするメモリアレイ。
【請求項46】
請求項45記載のメモリアレイにおいて、それぞれ異なるメモリ列内にある1以上のNROMメモリセルの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続された複数のワード線と、
1以上の選択ゲートにそれぞれが接続された複数の選択線と、
前記各メモリ列の前記第1選択ゲートのソース/ドレインに接続された少なくとも1本の第1ビット線と、
前記各メモリ列の前記第2選択ゲートのソース/ドレインに接続された少なくとも1本の第2ビット線と、
をさらに備えたことを特徴とするメモリアレイ。
【請求項47】
請求項45記載のメモリアレイにおいて、隣接する前記メモリ列の間に、絶縁領域が形成されることを特徴とするメモリアレイ。
【請求項48】
複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチを有する基板上に形成されたメモリアレイと、
前記複数の柱状部と前記複数のトレンチの側壁に縦型に形成された複数のNROMメモリセルと、
を備えたメモリデバイスであって、
前記複数のNROMメモリセルは、前記複数の柱状部の最上部及び前記複数のトレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、相互に接続されて、複数のNAND型メモリ列を構成して、
前記各列の第1NROMメモリセルは、第1選択ゲートに接続され、前記各列の最後のNROMメモリセルは、第2選択ゲートに接続されることを特徴とするメモリデバイス。
【請求項49】
請求項48記載のメモリデバイスにおいて、それぞれ異なる列内にある1以上のNROMメモリセルの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続された複数のワード線と、
1以上の選択ゲートにそれぞれが接続された複数の選択線と、
前記各列の前記第1選択ゲートのソース/ドレインに接続された少なくとも1本の第1ビット/データ線と、
前記各列の前記第2選択ゲートのソース/ドレインに接続された少なくとも1本の第2ビット/データ線と、
をさらに備えたことを特徴とするメモリデバイス。
【請求項50】
複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチとを有する基板上に形成されたNAND型メモリアレイと、
前記複数の柱状部と前記複数のトレンチの側壁に縦型に形成された複数のNROMメモリセルと、
制御回路と、
行デコーダと、
それぞれ異なる列内にある1以上のNROMメモリセルの1以上の制御ゲートにそれぞれが接続され、前記行デコーダに接続された複数のワード線と、
1以上の選択ゲートにそれぞれが接続された複数の選択線と、
前記各列の前記第1選択ゲートのソース/ドレインに接続された少なくとも1本の第1ビット線と、
前記各列の前記第2選択ゲートのソース/ドレインに接続された少なくとも1本の第2ビット線と、
を備えたメモリデバイスであって、
前記複数のNROMメモリセルは、前記複数の柱状部の最上部及び前記複数のトレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、相互に接続されて、複数のNAND型メモリ列を構成し、
前記各列の第1NROMメモリセルは、第1縦型選択ゲートに接続され、前記各列の最後のNROMメモリセルは、第2縦型選択ゲートに接続されることを特徴とするメモリデバイス。
【請求項51】
少なくとも1つのメモリデバイスに接続されたプロセッサを備えたシステムであって、前記少なくとも1つのメモリデバイスは、
複数の柱状部と前記柱状部の間に介在する複数のトレンチとを有する基板上に形成されたメモリアレイと、
前記複数の柱状部と前記複数のトレンチの側壁に縦型に形成された複数のNROMメモリセルと、
を有し、
前記複数のNROMメモリセルは、前記複数の柱状部の最上部及び前記複数のトレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって、相互に接続されて、複数のNAND型メモリ列を構成し、
前記各列の第1NROMメモリセルは、第1縦型選択ゲートに接続され、前記各列の最後のNROMメモリセルは、第2縦型選択ゲートに接続されることを特徴とするシステム。
【請求項52】
行及び列に配置され、相互に接続されて、複数のNAND型メモリ列を形成する複数のNROMメモリセルを有し、基板上に形成されたメモリアレイと、
前記複数のNROMメモリセルの行の1以上のゲートにそれぞれが接続された複数のワード線と、
1以上の選択ゲートにそれぞれが接続された複数の選択線と、
前記各列の前記第1選択ゲートのソース/ドレインに接続された少なくとも1本の第1ビット線と、
前記各列の前記第2選択ゲートのソース/ドレインに接続された少なくとも1本の第2ビット線と
を備えたメモリデバイスであって、
前記複数のNROMメモリセルは、前記基板上に形成された複数の柱状部及び前記柱状部に関連付けられた複数のトレンチの側壁に縦型に形成され、前記複数のNROMメモリセルは、前記複数の柱状部の最上部、及び、前記複数のトレンチの底部に形成されたソース/ドレイン領域によって相互に接続されて、前記複数のNAND型メモリ列を構成し、
前記各列の第1NROMメモリセルは、第1縦型選択ゲートに接続され、前記各列の最後のNROMメモリセルは、第2縦型選択ゲートに接続されることを特徴とするメモリデバイス。
【請求項53】
NAND型メモリセル列の形成方法であって、
基板上に1以上の隆起領域を形成して、その間にトレンチを形成するステップと、
前記1以上の隆起領域の側壁に複数のNROMメモリセルを形成するステップと、
前記1以上の隆起領域の最上部、及び、前記トレンチの底部に1以上のソース/ドレイン領域を形成するステップと、
前記列の第1NROMメモリセルに接続される第1縦型選択ゲートと、前記列の最後のNROMメモリセルに接続される第2縦型選択ゲートとを形成するステップと、
を備えたことを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項54】
請求項53記載のNAND型メモリセル列の形成方法において、基板上に1以上の隆起領域を形成する前記ステップは、前記基板に前記トレンチをエッチング形成することを備えたことを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項55】
請求項53記載のNAND型メモリセル列の形成方法において、基板上に1以上の隆起領域を形成する前記ステップは、前記基板上に1以上の柱状部を形成するステップをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項56】
請求項55記載のNAND型メモリセル列の形成方法において、基板上に1以上の隆起領域を形成する前記ステップは、前記基板上にさらに基板材料を堆積して前記1以上の柱状部を形成するステップを備えたことを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項57】
請求項53記載のNAND型メモリセル列の形成方法において、前記1以上の隆起領域の最上部、及び、前記トレンチの底部に1以上のソース/ドレイン領域を形成する前記ステップは、前記複数のNROMメモリセルの形成前、又は、前記複数のNROMメモリセルの形成後、に前記1以上の隆起領域の最上部、及び、前記トレンチの底部に前記1以上のソース/ドレイン領域を形成するステップをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項58】
請求項53記載のNAND型メモリセル列の形成方法において、前記1以上の隆起領域の側壁に複数のNROMメモリセルを形成する前記ステップと前記NAND型メモリセル列の第1NROMメモリセルに接続される第1縦型選択ゲートと前記列の最後のNROMメモリセルに接続される第2縦型選択ゲートを形成する前記ステップは、複数の選択された第1側壁の表面にNROMゲート絶縁積層体を形成するステップと、複数の選択された第2側壁の表面に第1及び第2選択ゲートゲート絶縁積層体を形成するステップとをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項59】
請求項58記載のNAND型メモリセル列の形成方法において、前記複数の選択された第1側壁の表面に複数のNROMゲート絶縁積層体を形成する前記ステップは、酸化物−窒化物−酸化物(ONO)、酸化物−窒化物−酸化アルミニウム、酸化物−酸化アルミニウム−酸化物、酸化物−シリコンオキシカーバイド−酸化物、酸化物−Ti、Ta、Hf、Zr、又は、Laの酸化物−酸化物の複合層、酸化物−Si、N、Al、Ti、Ta、Hf、Zr、及び、Laの非化学量論的酸化物−酸化物の複合層、酸化物−熱処理ではなく湿式処理による酸化物−酸化物の複合層、酸化物−シリコンリッチ酸化物−酸化物の複合層、酸化物−シリコンリッチ酸化アルミニウム−酸化物の複合層、及び、酸化物−シリコンカーバイドのナノ粒子を含むシリコンオキサイド−酸化物の複合層のうちの1つでNROMゲート絶縁積層体を形成するステップをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項60】
請求項58記載のNAND型メモリセル列の形成方法において、複数の選択された第1側壁の表面にNROMゲート絶縁積層体を形成するステップと、複数の選択された第2側壁の表面に第1及び第2縦型選択ゲートゲート絶縁積層体を形成するステップとによって前記1以上の隆起領域の側壁に複数のNROMメモリセルを形成する前記ステップは、前記複数の選択された第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層を形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、前記電荷捕獲層にゲート間絶縁層として第1絶縁層を積層し、前記第1絶縁層に第1制御ゲートを積層するステップと、前記複数の選択された第2側壁の前記表面に第2絶縁層を形成し、前記第2絶縁層に第2制御ゲートを積層するステップとをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項61】
請求項60記載のNAND型メモリセル列の形成方法において、前記複数の選択された第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層を形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、前記電荷捕獲層にゲート間絶縁層として第1絶縁層を積層し、前記第1絶縁層に第1制御ゲートを積層する前記ステップと前記複数の選択された第2側壁の前記表面に第2絶縁層を形成し、前記第2絶縁層に第2制御ゲートを積層する前記ステップは、前記複数の選択された第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層をまず形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、その後、前記複数の選択された第1側壁の前記電荷捕獲層に、及び、前記複数の選択された第2側壁の前記表面に、前記第1及び前記第2絶縁層をそれぞれ積層し、前記第1絶縁層に、及び、前記第2絶縁層に、前記1制御ゲートと前記第2制御ゲートを、それぞれ積層するステップをさらに備え、前記各層は、前記2つの隆起領域と前記トレンチとを覆うように堆積され、マスキング処理され、方向性エッチングされることを特徴とするNAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項62】
基板上に複数の柱状部と前記複数の柱状部の間に介在する複数のトレンチとを形成するステップと、
前記複数の柱状部の複数の選択された第1側壁に複数の縦型NROMメモリセルを形成するステップと、
前記複数の柱状部の複数の選択された第2側壁に複数の選択ゲートを形成するステップと、
前記複数の柱状部の最上部、及び、前記複数のトレンチの底部に1以上のソース/ドレイン領域を形成し、複数のNAND型メモリ列を形成するステップと、
を備えるNAND型メモリアレイの形成方法。
【請求項63】
請求項62記載のNAND型メモリアレイの形成方法において、前記各列の下にPウェル絶縁領域を形成するステップをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリアレイの形成方法。
【請求項64】
請求項62記載のNAND型メモリアレイの形成方法において、隣接する前記メモリ列の間に絶縁領域を形成するステップをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリアレイの形成方法。
【請求項65】
請求項64記載のNAND型メモリアレイの形成方法において、隣接する前記メモリ列の間の前記絶縁領域を横切るように複数のワード線と複数の選択線を形成するステップをさらに備え、
前記各ワード線は、前記各メモリ列の単一のNROMメモリセルの制御ゲートに接続され、前記各選択線は、前記各メモリ列の選択ゲートに接続されることを特徴とするNAND型メモリアレイの形成方法。
【請求項66】
請求項62記載のNAND型メモリアレイの形成方法において、複数の選択された第1側壁に複数の縦型NROMメモリセルを形成する前記ステップと複数の選択された第2側壁に複数の選択ゲートを形成する前記ステップは、前記複数の選択された第1側壁の表面にNROMゲート絶縁積層体を形成するステップと、前記複数の選択された第2側壁の表面に選択ゲートゲート絶縁積層体を形成するステップと、をさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリアレイの形成方法。
【請求項67】
請求項66記載のNAND型メモリアレイの形成方法において、前記複数の選択された第1側壁の表面にNROMゲート絶縁積層体を形成する前記ステップは、酸化物−窒化物−酸化物(ONO)、酸化物−窒化物−酸化アルミニウム、酸化物−酸化アルミニウム−酸化物、酸化物−シリコンオキシカーバイド−酸化物、酸化物−Ti、Ta、Hf、Zr、又は、Laの酸化物−酸化物の複合層、酸化物−Si、N、Al、Ti、Ta、Hf、Zr、及び、Laの非化学量論的酸化物−酸化物の複合層、酸化物−熱処理ではなく湿式処理による酸化物−酸化物の複合層、酸化物−シリコンリッチ酸化物−酸化物の複合層、酸化物−シリコンリッチ酸化アルミニウム−酸化物の複合層、及び、酸化物−シリコンカーバイドのナノ粒子を含むシリコンオキサイド−酸化物の複合層のうちの1つでNROMゲート絶縁積層体を形成するステップをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリアレイの形成方法。
【請求項68】
請求項66記載のNAND型メモリアレイの形成方法において、前記複数の選択された第1側壁の表面にNROMゲート絶縁積層体を形成する前記ステップと、前記複数の選択された第2側壁の表面に選択ゲートゲート絶縁積層体を形成する前記ステップとは、前記複数の選択された第1側壁の前記表面にトンネル絶縁層を形成し、前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層し、前記電荷捕獲層にゲート間絶縁層を積層し、前記ゲート間絶縁層に制御ゲートを積層するステップと、前記複数の選択された第2側壁の前記表面に絶縁層を形成し、前記絶縁層に制御ゲートを積層するステップとをさらに備えたことを特徴とするNAND型メモリアレイの形成方法。
【請求項69】
基板上に複数の柱状部と前記複数の柱状部の間に介在する複数のトレンチを形成するステップと、
前記複数の柱状部の複数の選択された第1側壁に複数の縦型NROMメモリセルを形成するステップと、
前記複数の柱状部の複数の選択された第2側壁に複数の選択ゲートを形成するステップと、
前記複数の柱状部の最上部、及び、前記複数のトレンチの底部に1以上のソース/ドレイン領域を形成し、複数のNAND型メモリ列を形成するステップと、
を備えるメモリデバイスの形成方法。
【請求項70】
基板上にマスク材の層を堆積し、前記マスク材をパターニングし、前記基板を異方性エッチングすることによって、前記基板上に複数の柱状部と前記複数の柱状部の間に介在する複数のトレンチとを形成するステップと、
複数のNROMメモリセルと1以上の選択ゲートとを有するNAND型NROMメモリセル列を形成するステップと、
を備えたNROM NAND型メモリセル列の形成方法であって、
前記列は、
前記複数の柱状部と前記複数のトレンチとを覆うようにトンネル絶縁層材の層を堆積するステップと、
前記トンネル絶縁材の層をマスキング処理、及び異方性エッチングして、前記複数の柱状部の複数の選択された第1側壁にNROMメモリセルのトンネル絶縁層を形成するステップと、
前記複数の柱状部と前記複数のトレンチとを覆うように電荷捕獲層材料の層を堆積するステップと、
前記電荷捕獲層材料の層をマスキング処理、及び異方性エッチングして、前記複数の選択された第1側壁上の前記トンネル絶縁層に電荷捕獲層を積層するステップと、
前記複数の柱状部と前記複数のトレンチとを覆うようにゲート絶縁層材料の層を堆積するステップと、
前記ゲート絶縁材料の層をマスキング処理、及び異方性エッチングして、前記複数の選択された第1側壁に前記複数のNROMメモリセルのゲート絶縁層を形成し、前記複数の柱状部の前記複数の選択された第2側壁に選択ゲートのゲート絶縁層を形成するステップと、
前記複数の柱状部と前記複数のトレンチとを覆うようにゲート材料の層を堆積するステップと、
前記ゲート材料の層をマスキング処理、及び異方性エッチングして、前記複数の選択された第1側壁、及び、前記複数の選択された第2側壁の前記絶縁層に制御ゲートを積層するステップと、
によって形成されることを特徴とするNROM NAND型メモリセル列の形成方法。
【請求項71】
請求項70記載のNROM NAND型メモリセル列の形成方法において、前記各トレンチの底部と前記各柱状部の最上部とにドーパント材料を拡散し、前記1以上の選択ゲートのソース領域及びドレイン領域と前記複数のNROMメモリセルのソース領域及びドレイン領域とを形成するステップとをさらに備えたことを特徴とするNROM NAND型メモリセル列の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−523502(P2007−523502A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500877(P2007−500877)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/004815
【国際公開番号】WO2005/083782
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(506152852)マイクロン テクノロジー、インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】